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プレスリリース
プレスリリース
2014 年 4 月 12 日(土)~ 6 月 29 日(日)
画像③:色絵 獅子
広報用写真
※以下の展示予定作品の写真データ等をご用意して
おります。ご掲載の際は注意事項をご覧の上、別紙
写真借用申請書をお送り下さい。
画像①:色絵 竹虎文 八角鉢
画像③:色絵 獅子
画像②:染付 蝶形皿
画像④:色絵 雲龍文 鉢
■画像① 色絵 竹虎文 八角鉢
伊万里(柿右衛門様式)
江戸時代(17 世紀後半)
高 8.4 ㎝ 口径 19.8 ㎝ 高台径 9.0 ㎝
さびゆう
み こ み
型打による八角形の鉢。口縁に銹釉、口部に牡丹唐草文、内面は側面から見込にかけて
を一画面として、竹に虎を描いている。側面は2面に岩と草花を配し、牡丹文をあらわす。
柿右衛門様式独特の色絵具に加えて金彩も用いられ、装飾効果を高めている。竹虎文はヨ
ーロッパで好まれたらしく、後にマイセンなどでこの図柄の模倣が行われている。
■画像② 染付 蝶形皿
伊万里
江戸時代(17 世紀後半)
高 2.0 ㎝ 口径 11.5×7.0 ㎝ 高台径 7.8×3.4 ㎝
型に押し当てて作られた薄くて軽い器胎に、濃淡を使い分けた 2 種類の蝶の文様が細
かく描かれている。伊万里焼では江戸時代を通じて、蝶や魚などの動植物をかたどった変
形皿が盛んに作られた。
特に 17 世紀中期~後半にかけては質の良い作品が多く見られる。
■(表紙) 画像③ 色絵 獅子
伊万里(柿右衛門様式)
江戸時代(17 世紀後半)
(左)高 15.2 ㎝
(右) 高 14.8 ㎝
西欧向けに輸出された獅子の置物。頭部を青・緑・赤・黄で塗り分け、胴部は全体に緑
色の丸文を配す。
このような丸文様は、
他の柿右衛門様式の獅子の置物とも共通する特徴。
獅子は一対像として製作されることが多く、様々な大きさのものがあるが、本作品は小形
に属する。
■画像④ 色絵 雲龍文 鉢
伊万里
江戸時代(17 世紀末~18 世紀初)
高 10.8 ㎝ 口径 25.8 ㎝ 高台径 11.5 ㎝
つばふち
かぶと
口縁を鐔縁に作る深めの鉢。伏せた形が兜 に似ていることから“兜鉢”と呼ばれる。
見込には雲龍を描き、側面に丸文を配し、縁の部分にも小さな龍が描かれる。外面は鳳凰
文と花文を描いた窓を唐草で繋ぎ、高台内に「大明萬暦年製」の銘がある。同類品が「元
禄十四年巳五月」(=1701 年)銘の共箱入りで伝世している。
以上を含む、約 80 点を展示予定。
展覧会概要
古代より工芸品や絵画のモチーフとして親しまれてきた動物文様。江戸時代、17 世
紀初頭に誕生した伊万里焼にも、さまざまな動物が描かれています。
器面上に登場するのは、鳥や兎などの身近なもののほか、虎や象のように江戸時代
には珍しかった動物や、龍や獅子といった吉祥的な意味を持つ瑞獣たち。同じ動物で
あっても、写実的に描かれたものから簡略化されたもの、意匠化されたものなど、当
時の流行を映し出した多彩な表現を見ることができます。
また、17 世紀後半には、文様のみならず動物をかたどった変形皿や置物など、造形
的な作品も数多く生み出されました。
今展示では、
動物をモチーフとした伊万里焼を図鑑になぞらえてご紹介いたします。
動物たちの愛らしく、生き生きとした表情をお楽しみ下さい。
哺乳類
【虎】食肉目 ネコ科
虎は中国では絵画をはじめとして、工芸品の文様としてもた
びたび描かれた画題。伊万里焼でも 17 世紀はじめの早い段階
から虎文様が見られる。ただし、江戸時代には実物の虎を見
ることができなかったためか、伊万里焼では猫のような姿で
表わされており、滑稽さも感じられる。幕末にいたるまで流
行に左右されることなく描かれ続けた虎文様は、伝世数も多
い。戸栗美術館の創設者・戸栗亨が寅年であったことから、
画像①
特に好んで蒐集したモチーフ。
竹と虎の組み合わせ
青磁瑠璃銹釉 竹虎文 三足皿
画像①:色絵 竹虎文 八角鉢
染付 竹虎文 皿
虎は竹林に棲むとされることから、水墨画などでは竹と虎を組み合わせて描かれることが多い。
それに倣い、伊万里焼でも基本的に虎は竹とセットで描かれている。
【兎】ウサギ目 ウサギ科
兎は江戸中期頃より一般家庭でも飼育されるように
なり身近な存在となったが、文様としては飛鳥時代
こ そ め つ け
に最古の例が見られる。中国の古染付にも兎が描か
れており、その影響を受けて伊万里焼では特に初期
に作例数が多い。月に兎、波に兎など神話や謡曲を
題材として、特定の組み合わせで描かれることも。
比べてみよう! ~中国磁器と伊万里焼の兎~
青花 兎唐草文 輪花鉢 中国(明時代末期~清時代初)
染付 吹墨白兎文 皿 伊万里(17 世紀前期)
中国磁器に描かれる兎は耳が短く動きが少ないのに対し、伊万里焼の兎は極端に耳が長くデフォルメさ
れている。大きく飛び跳ねる姿にも躍動感があり、可愛らしいものを好む日本人の嗜好が表れている。
【象】長鼻目 ゾウ科
こ う ち
享保 13 年(1728)、清国の商人により交趾国(現・ベトナム)
から長崎に象がもたらされ、日本国内で見世物となる。そ
の後、文化 10 年(1813)にはオランダ船で再び象が渡来。一
種の象ブームが巻き起こり、多くの版画や絵画などに描か
れた。伊万里焼でも 18 世紀以降に象の文様が増える。舜と
いう人物の親孝行ぶりに感心した象が畑の耕作を手伝う
「二十四孝」の中の説話や、象に乗った普賢菩薩を題材と
染付 象人物文 八角鉢
して描かれたものも少なくない。
海の生きもの
【海老】甲穀類十脚目 長尾類
海老は長いひげと腰の曲がった様子から、長寿を象徴
おい
する吉祥文様であり「海の翁」
「海の老」とも言われて
いる。中国の古染付に描かれていることから、伊万里
焼でも初期から海老文様が見られる。
描かれた品種は、
川海老や伊勢海老などさまざま。
色絵 海老文 鮑形皿
昆虫
【蝶】昆虫網 チョウ目
生活の中で身近に存在する蝶は、その優美な美しさ
から平安時代より染織や漆工など、さまざまな工芸
品の文様として用いられた。伊万里焼では初期から
幕末まで描かれたモチーフ。17 世紀後半頃には蝶を
かたどった日本独特の変形皿も生み出された。
画像②
17 世紀初期~中期の伊万里焼に見られる蝶文様の変化
初期には簡略化された形で描かれたものが多いのに対し、中期以降には羽の文様なども丁寧に描き込
まれるようになる。
瑞獣
【龍】
中国では皇帝の象徴として、工芸品や宮廷用の器物に表わさ
れている。長い角と髭を持ち、体を鱗で覆われた威厳のある
姿が主流。日本でも金襴や緞子、能装束や歌舞伎衣装、水墨
画の画題などに幅広く用いられている。空想上の瑞獣だが、
江戸時代には実在するものと考えられていた。伊万里焼では
初期には少ないが、中国の金襴手を手本とした古伊万里金襴
画像④
手様式(17 世紀末~18 世紀)に特に多く見られる。
伊万里焼におけるさまざまな龍の形
丸く蟠る姿や、雲や雷とともに描かれたもの、足や鱗が省略された「螭龍(ちりゅう)」、唐草文
と結びつけた「龍唐草」など伊万里焼の龍にはさまざまな表現が見られる。
※なお、概要の要約が必要な場合は以下の文章をご参照ください。
■ 30 word
動物をモチーフとした伊万里焼の皿や置物など、約 80 点を展示。
■ 104 word
古代より工芸品や絵画のモチーフとして親しまれてきた動物文様。江戸時代、17 世紀
初頭に誕生した伊万里焼にも、さまざまな動物が登場します。今展示では、動物をモチ
ーフとした伊万里焼を図鑑になぞらえてご紹介いたします。
展示解説
展示期間中、第 2 週・第 4 週の水曜日と土曜日に、当館学芸員による展示解説を行な
います。予約は不要です。
■第 2・第 4 水曜 午後 2 時~
(4 月 23 日、5 月 14・28 日、6 月 11・25 日)
■第 2・第 4 土曜 午前 11 時~
(4 月 12・26 日、5 月 10・24 日、6 月 14・28 日)
※各回、約 40 分~50 分ほどの解説になります。
※この他、随時団体でご来館のお客様への展示解説も承っております。
電話による事前予約制。
外国語展示解説
(中国語・英語)
展示期間中、当館学芸員による外国語の展示解説を行ないます。
電話による事前予約制。
■中国語
5 月 17 日(土) 午後 2 時~
■英語
6 月 21 日(土) 午後 2 時~
※この他、ご希望により随時外国語ミュージアムツアーを承っております。
G W特別企画
やきもの展示解説初級編
期間中、当館学芸員によるやきもの展示解説初級編を行ないます。予約は不要です。
■5 月 1 日(木)~5 月 6 日(火) 毎日午後 2 時~(所要時間約 60 分)
※参加費無料(入館料のみ)
戸栗美術館 概要
戸栗美術館は、当館創設者・戸栗亨が長年に渡り
蒐集しました陶磁器を中心とする美術品を永久的に
保存し、広く公開することを目的として、1987 年
11 月に、旧鍋島藩屋敷跡にあたる渋谷区松濤の地に
開館しました。コレクションは伊万里、鍋島などの
肥前磁器および中国・朝鮮などの東洋陶磁が主体と
なっており、日本でも数少ない陶磁器専門の美術館
として活動しています。
会場
:戸栗美術館
開館時間:10:00~17:00 (入館受付は 16:30 まで)
休館日 :月曜日 ※月祝の場合は開館のため、5 月 5 日(月祝)は開館、5 月 7 日(水)
は休館。
入館料 :一般 1,000 円/高大生 700 円/小中生 400 円(団体 20 名様以上で 200 円割引)
交通
:渋谷駅ハチ公口より徒歩 15 分/京王井の頭線 神泉駅北口より徒歩 10 分
※当館には駐車場・駐輪場はございません。
Youtube 戸栗美術館チャンネル
http://www.youtube.com/channel/UCGsnhei61hDkvDQlftWy9ZA
2014 年度展示スケジュール
7 月 12 日(土)~9 月 21 日(日)
『涼のうつわ―伊万里焼の水模様- 展』
10 月 4 日(土)~12 月 23 日(火祝)
『古九谷・柿右衛門・鍋島展』
2015 年 1 月 6 日(火)~3 月 22 日(日)
『江戸の暮らしと伊万里焼展』
■展覧会に関するお問い合わせ
公益財団法人戸栗美術館
広報担当宛て
〒150-0046 東京都渋谷区松濤 1-11-3
TEL:03-3465-0070 FAX:03-3467-9813
URL:http://www.toguri-museum.or.jp/
E-mail:[email protected]
アートサークルのご案内
陶磁器に親しみ、美術館をより楽しんでいただくために、会員制のアートサークルを
設けております。 1 年間何回でもご入館いただける他、さまざまな特典もご用意して
おります。
年会費 ¥5,000(税込) / 発行から1年間有効
特典①
入会から1年間、何度でもご入館いただけます。
特典②
ご入会時に戸栗美術館オリジナルはがき5枚をプレゼント。
特典③
企画展ごとに会報「戸栗美術館だより」、入場招待券2枚、展示ご案内
チラシを送付いたします。
特典④
展示ごとに陶磁器の専門家による特別展示解説にご参加いただけます。
開催日時は会報でお知らせします。
(所要時間約1時間、要予約・定員制・先着順)
特典⑤
会員様を含めた3名以上の団体様は、学芸員による展示解説〈ミニツアー〉
を受ける事ができます。(随時予約受付、所要時間約30分)
特典⑥
各展示に1回月曜休館日に開催される特別講座にご参加いただけます。
開催日時は会報でお知らせします。
(参加費1500円、所要時間約3時間半、要予約・定員制・先着順)
特典⑦
ミュージアムグッズを価格の1割引きでご購入いただけます。
(一部除外品あり)
特典⑧
年末に当館オリジナルカレンダーをお送りいたします。
特典⑨
有効期限内のご更新は、4,500円です。
(期限を過ぎてのご更新は新規ご入会と同じく5,000円となります)。
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