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肺癌骨転移診断に対する骨吸収マーカーの比較検討

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肺癌骨転移診断に対する骨吸収マーカーの比較検討
日呼吸会誌
●原
40(5)
,2002.
355
著
肺癌骨転移診断に対する骨吸収マーカーの比較検討
中村 博幸
大石 修司
柳生 久永
森迫 隆弘
岸
土田 文宏
足立 秀喜
更級
厚次
須藤 晃彦
*
橋本 俊夫
松岡
元
健
要旨:I 型コラーゲンの代謝産物である NTx および ICTP の肺癌骨転移の診断能に対する比較を行った.NTx
は骨転移のある肺癌症例で 107.9±56.1 nM BCE!
mM Cr であり骨転移のない肺癌症例に比較して有意に高
値であった.同様に ICTP も骨転移のある肺癌症例で 10.0±6.5 ng!
ml であり骨転移のない肺癌症例に比較
して有意に高値であった.NTx,ICTP の Z スコアはそれぞれ 2.37,2.04 であった.NTx は ICTP より Z ス
コアが大きく,さらに ROC 面積も大であり骨転移に対する診断性能に優れていた.次に正診率および診断
効率が最大となるカットオフ値を設定しそれぞれのカットオフ値でのオッズ比を算出した.正診率が最大と
なるカットオフ値での NTx,ICTP のオッズ比はそれぞれ 66.3,12.6 であった.また診断効率が最大となる
カットオフ値での NTx,ICTP のオッズ比はそれぞれ 46.5,10.0 であった.このため肺癌骨転移に対する予
測能も NTx が ICTP より優れていると考えられた.
キーワード:原発性肺癌,骨転移の診断,骨吸収マーカー,I 型コラーゲン C 端テロペプチド,
I 型コラーゲン N 端テロペプチド
Lung cancer,Diagnosis of bone metastasis,Bone metabolic marker,Type I collagen
C-terminal telopeptide(ICTP)
,Type I collagen N-terminal telopeptide(NTx)
はじめに
肺癌の骨転移診断に対し一般的に骨単純写真,骨シン
対象および方法
当院で診断された 147 例の原発性肺癌症例である.男
チグラムが使用され症例により CT,MRI も併用される.
性 112 例,女性 35 例である.組織型は腺癌 88 例,扁平
なかでも骨シンチグラムは全身のサーベイが容易で感度
上皮癌 45 例,小細胞癌 12 例,大細胞癌 2 例である.骨
が高いため汎用されている.しかし偽陽性の問題,集積
転移の有無は臨床症状,骨シンチグラムで診断し,症例
像に対する判定に主観がはいり客観性が低いなどの欠点
によっては CT,MRI も併用した.初診時骨転移と診断
1)
も指摘されている .近年骨の I 型コラーゲンに特異性
されたのは 35 例である.なお骨吸収マーカーの測定値
の高い骨吸収マーカーが開発され転移性骨腫瘍の診断に
に影響を及ぼす肝機能障害例,腎機能障害例,著明な代
対する補助的役割や骨吸収療法における反応性の評価に
謝性骨疾患を有する症例は除外した.また全例で Para-
2)
3)
有用と報告されている .われわれは肺癌骨転移診断に
thyroid hormone-related peptide(PTHrP)を測定し,
対する I 型コラーゲンの代謝産物である I 型コラーゲン
腫瘍からの PTHrP 産生による高カルシウム血症(Hu-
架橋 C−テロペプチド(以下 ICTP)および I 型コラー
moral hypercalcemia of malignancy)の影響を除くため
ゲン架橋 N−テロペプチド(以下 NTx)の有用性を報
基準値以上の症例は除外した.
4)
5)
告した .さらにこの 2 つのマーカーは骨転移のグレー
NTx は NTx 測定キットを用いて測定した.NTx 測
ドの評価,骨転移巣の進行の評価にも有用であった.そ
定キット(オステオマーク,持田製薬)は NTx に対す
こで今回尿中 NTx および血清 ICTP の肺癌骨転移に対
るマウスモノクローナル抗体を用い ELISA(Enzyme-
する診断能を比較検討した.
linked immunoassay)を用い,競合反応により尿中 NTx
を測定した.同時に測定した尿中クレアチニン濃度で補
〒300―0395 茨城県稲敷郡阿見町中央 3―20―1
東京医科大学内科学第 5 講座
*
水戸済生会総合病院呼吸器内科
(受付日平成 13 年 9 月 10 日)
正した NTx!
Cr 値を測定値とした.
ICTP は ICTP 測定キットを用いて測定した.ICTP
測定キット(ピリジノリン ICTP,中外製薬)は ICTP
をウサギに免疫して抗体を作成し,抗原を125I 標識し,
日呼吸会誌
40(5)
,2002.
ICTP(ng/ml)
NTx(nM BCE/mM Cr)
356
Fig. 1 Distribution of bone metabolic markers in lung cancer with and without bone metastasis.
競合型ラジオイムノアッセイ法により血清中の ICTP を
測定した.
析ソフト Stat View を用いて算出した.なお p 値は Fiser
の直接法 p 値を採用した.
Sensitivity
カットオフ値におけるオッズ比を求めた.オッズ比の
∼1+(3.84!
X2)
)
は統計解
95% 信 頼 区 間(1−(3.84!
X2)
ROC(Receiver Operating Characteristics)曲線はカ
ットオフ値を段階的に変化させた時の感度と特異度を求
め,縦軸に感度(陽性率)を横軸に偽陽性率(1−特異
度)をプロットして作成した.
Z スコアは(骨転移症例の平均値−骨転移のない症例
の平均値)!
(骨転移のない症例の標準偏差)で算出し
た.統計処理は 2 群間の比較には Mann-Whitney U 検
Fig. 2 ROC curve of NTx and ICTP in patients with
lung cancer.
定を用いた.いずれも危険率 5% 未満をもって統計学的
に有意差ありと判定した.
結
果
全症例の骨転移の有無による尿中 NTx および血清
ICTP の測定の分布図を示す(Fig. 1)
.尿中 NTx は骨
さらに NTx,ICTP の分布から ROC 曲線を作成した
(Fig. 2)
.NTx は ICTP より ROC 面積が大であり,骨
転移に対する診断性能に優れていると考えられた.
次に NTx,ICTP の肺癌骨転移に対する感度,特異度,
転移のある症例で 107.9±56.1 nM BCE!
mM Cr(平均±
正診率および診断効率を検討した(Fig. 3)
.正診率から
S.D. 以下同様)であり骨転移のない症例 45.5±26.4 nM
みた場合,NTx の正診率はカットオフ値 80 nM
BCE!
BCE!
mM Cr に 比 較 し て 有 意 に 高 値 で あ っ た(p<
mM Cr で 89.1% と最大となった.一方 ICTP の正診率
0.0001)
.同様に ICTP も骨転移のある症例で 10.0±6.5
はカットオフ値 9.6 ng!
ml で 82.3% と最大となった.次
ng!
ml であり骨転移のない症例 5.3±2.3 ng!
ml に比較し
に診断効率からみた場合,NTx の診断効率はカットオ
て有意に高値であった(p<0.0001)
.
次に Z スコアを算出した.NTx の Z スコアは 2.37 で
あり,ICTP の Z スコアは 2.04 であった.NTx は ICTP
より Z スコアが大であり骨転移に対する診断性能に優
れていた.
フ値 63 nM BCE!
mM Cr で 75.9% と最大となった.一
方 ICTP の診断効率はカットオフ値 6.8 ng!
ml で 55.2%
と最大となった.
さらに肺癌骨転移診断能における NTx および ICTP
のオッズ比を算出した(Table 1)
.カットオフ値は正診
肺癌骨転移診断に対する骨吸収マーカーの比較検討
率および診断効率が最大であった値に設定して検討し
た.このため NTx のカットオフ値は 63 nM
357
測能は NTx の方が ICTP より優れていると考えられた.
BCE!
mM
考
Cr,80 nM BCE!
mM Cr に ICTP のカットオフ値は 6.8
察
ng!
ml,9.6 ng!
ml に設定した.正診率が最も高かった
肺癌の骨転移診断に対し一般的に骨単純写真,骨シン
カットオフ値での NTx および ICTP のオッズ比はそれ
チグラムが使用され,症例により CT,MRI も併用され
ぞれ 66.3,12.6 であった.また診断効率が最も高かった
る.なかでも骨シンチグラムは全身のサーベイが容易で
カットオフ値での NTx および ICTP のオッズ比はそれ
感度が高いため汎用されている.しかし偽陽性の問題,
ぞれ 46.5,10.0 であった.いずれの場合もオッズ比は NTx
集積像に対する判定に主観がはいり客観性が低いなどの
が有意に高値であった.このため肺癌骨転移に対する予
欠点も指摘されている1).このため生化学マーカーを併
用する総合的な評価が必要と考えられる.今回検討した
NTx,ICTP はともに骨基質の 90% をしめる I 型コラー
ゲンの破壊により尿中,血中へ放出されるため骨吸収に
特異性が高いと報告されている6)∼10).このため骨吸収が
圧倒的に多い肺癌の骨転移に対しこれらのマーカーを骨
転移の指標として用いるのは理想的である.今回は尿中
へ放出された NTx,血中へ放出された ICTP を測定し
し,肺癌骨転移に対する NTx,ICTP の診断能の比較を
行った.NTx は骨転移のある症例で骨転移のない症例
に比較して有意に高値であった.同様に,ICTP も骨転
移のある症例で骨転移のない症例に比較して有意に高値
であった.しかし NTx は ICTP に比較して ROC 面積
および Z スコアが大であり骨転移に対する診断性能に
優れていた.さらに正診率および診断効率が最も高かっ
たカットオフ値で両マーカーのオッズ比を比較したとこ
ろ,ともに NTx が ICTP に比較してオッズ比が有意に
高値であった.このため肺癌骨転移に対する予測能は
NTx が ICTP より優れていると考えられた.
I 型コラーゲンは 2 本の α1 鎖と 1 本の α2 鎖がらせん
状にねじれたヘリックス構造からなり,N 末端および C
末端は非らせんのテロペプチド部分からなる.NTx は I
−α2(I)がピリジニウ
型コラーゲンの N 末端の α1(I)
ムに架橋された構造からなる.特に,α2 テロペプチド
Fig. 3 Sensitivity, specificity, efficiency and accuracy
of urinary NTx and serum ICTP in patients with lung
cancer.
は骨の I 型コラーゲンへの特異性が高い7).これに対し
ICTP は I 型コラーゲンの C 末端のテロペプチドを含ん
だ構造からなるが,生成のメカニズムは明らかでない.
Table 1 Odds ratios in urinary NTx and serum ICTP for prediction of bone
metastasis in lung cancer
Marker
Cut off value
Odds ratio
95% Confidence interval
Probability
urinary NTx
(nMBCE/mMCr)
serum ICTP
(ng/ml)
63
80
6.8
9.6
46.5
116.1―18.6
<0.0001
66.3
131.6―20.4
<0.0001
10.0
22.0―4.5
<0.0001
12.6
30.6―5.2
<0.0001
Abbreviations: Bone metastasis(−), patients without bone metastasis; Bone
metastasis(+)
, patients with bone metastasis. NTx, type¿collagen amino-terminal
telopeptid(nMBCE/mMCr)
; ICTP, type¿collagen carboxy-terminal telopeptide
(ng/ml).
358
日呼吸会誌
NTx および ICTP は I 型コラーゲンの破壊によりピリ
40(5)
,2002.
も期待される.
ジノリン(Pyd)あるいはデオキシピリジノリン(Dpd)
文
というピリジニウムに架橋され放出されるペプチドであ
る.Pyd は骨のみならず軟骨などの結合組織にも存在す
11)
12)
献
1)Galasko CSB : Diagnosis of skeletal metastases and
.
assessment of response to treatment. In : Diel IJ,
さらに Dpd は I 型コラーゲンの N 末端に多くみ ら れ
Kaufmann M, Bastert G, eds, Metastatic Bone Dis-
るのに対し Dpd は骨コラーゲンへの特異性が高い
11)
る .このため NTx の方が骨吸収に対し特異性が高い
と考えられる.なお閉経後の骨粗鬆症で ICTP の変化が
少ないのは骨以外の結合組織コラーゲンの影響を大きく
受けていると考えられている13).
しかし悪性腫瘍の骨転移を検討した Miura らは ICTP
のオッズ比が NTx より大であり骨転移診断能に対し
ICTP が優れていたと報告している6).一方 Demers ら
ease. Springer Verlag, Heidelberg, 93―107.
2)Coleman RE, Houston S, James I, et al : Preliminary
results for the use of urinary excretion of pyridinium crosslinks for monitoring metastatic bone disease. Br J Cancer 1992 ; 65 : 766―768.
3)Pecherstorfer M, Zimmer-Roth I, Schilling T, et al :
The diagnostic value of urinary pyridinium crosslinks of collagen, serum total alkaline phosphatase,
は同様の検討から NTx の Z スコアが ICTP より大であ
and urinary calcium excretion in neoplastic bone
り骨転移診断能に対し NTx が優れていたと報告してい
disease. J Clin Endocrinol Metab 1995 ; 80 : 97―103.
14)
る .また Engler らは悪性腫瘍の骨転移症例における
4)中村博幸,柏原光介,柳生久永,他:骨吸収マーカー
NTx,ICTP を含めた骨吸収マーカーの検討から,各々
をもちいた肺癌骨転移の補助診断.肺癌 1998 ; 38 :
の骨吸収マーカーは骨代謝のそれぞれ異なった局面を反
15)
映していると推測している .
123―130.
5)中村博幸,橋本俊夫,柳生久永,他:肺癌の骨転移
最近では Izumi らは我々と同じ肺癌症例での骨転移
診断における尿中 Type I Collagen N-Terminal Te-
の診断性能について NTx と DPD 及び ICTP を比較し
lopeptide(NTx)の有用性.肺癌 2000 ; 40 : 179―
解析した結果,我々と同様 NTx が最も優れていると報
告している16).また Tamada らの報告17)では前立腺癌の
骨転移について各種の骨代謝マーカーについて検討して
いるが ICTP と NTx の比較では ROC 解析の結果から
184.
6)Miura H, Yamamoto I, Takada M, et al : Diagnostic
validity of bone metabolic markers for bone metastasis. Endocrine Journal 1997 ; 44 : 751―757.
7)Hanson DA, Weis MA, Bollen AM, et al : A specific
も NTx の診断性能が優れており我々の結果に近い.し
immunoassay for monitoring human bone resorp-
かし,ICTP の骨転移の有無による測定値の差は我々の
tion ; Quantitation of type I collagen cross-linked N-
症例に比較しやや低値である.前立腺癌の骨転移は造骨
telopeptides in urine. J Bone Miner Res 1992 ; 7 :
性が多いとされており癌種の違いによる差も考えられ
1251―1258.
る.一方,Wada らは乳癌の骨転移の研究で骨転移の指
8)Rozen HN, Dresner-Pollak R, Moses AC, et al : Speci-
標としては NTx よりも ICTP が優れていることを報告
ficity of urinary excretion of cross-linked N-telo-
している .これらの結果より,肺癌の骨転位症例につ
peptides of type I collagen as a marker of bone turn-
いては NTx が最も有用性が高い可能性がある.ICTP
over. Calcif Tissue Int 1994 ; 54 : 26―29.
18)
では破骨細胞以外の部分でのコラーゲン代謝が報告され
ているなど,今後癌腫毎の更なる研究が必要と判断され
る.
骨転移の進行した症例では NTx による診断の可能性
は高いが,骨転移の初期では NTx や ICTP の値のみで
9)Risteli J, Elomaa I, Niemi S, et al : Radioimmunoassay for the pyridinoline cross-linked carboxy-terminal telopeptode of type I collagen : a new serum
marker of bone collagen degradation. Clin Chem
1993 ; 39 : 635―640.
10)Bonde M, Qvist P, Fledelius C : Immunoassay for
骨転移の有無を診断することは困難であり,最終診断は
quantifying type I collagen degradation products in
臨床症状,骨シンチグラムを含めた画像所見から総合的
urine evaluated. Clin Chem 1994 ; 40 : 2022―2025.
に評価することが必要と判断される.しかし,肺癌患者
11)Eyre DR, Koob TJ, Van Ness KP : Quantitation of
全ての経過観察に骨シンチグラムで定期的に観察するこ
hydroxypyridinium crosslinks in collagen by high-
とは困難であるが,マーカーの測定は簡便であるので定
performance liquid chromatography. Anal Biochem
期的な経過観察で NTx の上昇例には骨シンチを実施す
1984 ; 137 : 380―388.
る等の応用が可能と考えられる.また,骨転移のグレー
12)Ogawa T, Ono T, Tsuda MK : A novel flour in insol-
ドの進行と共に NTx 値は高値を示すことから骨転移病
uble collagen : A cross-linking molecule in collagen
巣の治療における経過観察の指標としての用途について
molecule. Biochem Res Commun 1982 ; 107 : 1252―
肺癌骨転移診断に対する骨吸収マーカーの比較検討
359
16)Izumi M, Nakanishi Y, Takayama K, et al : Diagnos-
1257.
13)Calvo MS, Eyre DR, Gundberg CM, et al : Molecular
tic value of bone-turnover metabolites in the diagno-
basis and clinical application of biological markers of
sis of bone metastases in patients with lung carci-
bone turnover. Endocr Rev 1996 ; 17 : 333―368.
noma. Cancer 2001 ; 91 : 1487―1493.
14)Demers LM, Costa L, Chinchilli VM, et al : Biochemi-
17)Tamada T, Sone T, Tomomitsu T, et al : Biochemi-
cal markers of bone turnover in patients with me-
cal markers for the detection of bone metastasis in
tastatic disease. Clin Chem 1995 ; 41 : 1489―1494.
patients with prostate cancer : diagnostic efficacy
15)Engler H, Koeberle D, Thuerlimann B, et al : Diag-
and the effect of hormonal therapy. J Bone Miner
Metab ; 2001 ; 19 : 45―51.
nostic and prognostic value of biochemical markers
in malignant bone disease : A prospective study on
18)Wada N, Fujisaki M, Ishii S, et al : Evaluation of
the effect of bisphosphonate on pain intensity and
bone metabolic markers in breast cancer with bone
progression of malignant bone disease. Clin Chem
metastasis. Breast Cancer ; 2001 ; 8 : 131―137.
Lab Med 1998 ; 36 : 879―885.
Abstract
Comparative Study of Bone Resorption Markers for the
Diagnosis of Bone Metastasis in Lung Cancer
Hiroyuki Nakamura, Syuji Oishi, Hisanaga Yagyu, Takahiro Morisako,
Koji Kishi, Fumihiro Tsuchida, Hideki Adachi, Gen Sarashina,
Akihiko Sudoh, Toshio Hashimoto* and Takeshi Matsuoka
Fifth Department of Internal Medicine, Tokyo Medical University,
*
Respiratory Department, Mito Saiseikai Hospital
NTx and I CTP, a metabolite of type I collagen, were compared as to their usefulness as indicators of bone
metastasis in lung cancer. The NTx level was significantly higher in lung cancer patients with bone metastasis
(107.9±56.1 nM BCE!
mM)than in those without it(p<0.0001)
, as was the I CTP level(10.0±6.5 ng!
ml ; p<
0.0001)
. The Z scores of NTx and I CTP were 2.37 and 2.04, respectively, indicating that NTx is superior to I CTP
in sensitivity to bone metastasis because of its higher Z score and its higher area under the ROC curve. The cutoff
values of these markers were set to produce the highest accuracy!
sensitivity rates and to make possible the highest diagnostic efficiency, and then the odds ratios at these cutoff values were calculated. The odds ratios of NTx
and I CTP at cutoff values for the highest accuracy were 66.3 and 12.6, respectively ; those offering the highest diagnostic efficiency were 46.5 and 10.0, respectively. These results indicated that NTx offers better prediction of
bone metastasis in lung cancer than does I CTP.
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