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【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電
【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−1 インターネット冷蔵庫 【技術内容】 冷蔵庫には、次の 3 つの特徴がある。 1. 図 1 に示すように、扉部分に液晶パネルを収納する広いスペースを持っている。 2. 家の中の生活動線の中心に位置し、家族同士のメッセージなどの情報掲示板として活用できる。 3. ホームサーバ機能に必要な 1 日中電気を流しっぱなし という条件を持っている。 インターネット冷蔵庫の装置としては、上部の扉部分にカラー液晶パネルとマイク、CCD カメラを 装備。CPU やモデムなどのコンピュータ部分は冷蔵庫の上部に搭載し、キーボードは使わずタッチパ ネルや音声によって操作する。家庭内 LAN を利用すれば、あらゆる家電製品を「冷蔵庫」でコントロー ルできる。さらに、マイクやカメラを使ってボイス・メールやビデオ・メールのやり取りもできる。 GPS(全地球測位システム)をインターネット冷蔵庫に搭載し、動かないからこそ、冷蔵庫の位置デー タを基に、その家の住人であるユーザを認証することができる。家庭内の個人の認証は、ユーザ名と パスワードの入力によって実現。 位置データを自治体などに登録して、そのデータを基に銀行口座を開設すること、又、は、IC カー ドなどを使わなくとも課金の仕組みが整い、より簡単にオンライン・ショッピングや、自治体などか ら個々のユーザの居住区に限定した情報提供も可能。 【図】 図 1.インターネット冷蔵庫の全景 出典: 「時代の先を駆ける「少年」の着想がインターネット冷蔵庫を生む」、「日経ネットビジネス 年 8 月号」、1998 年 8 月 31 日、藤井克麿著、株式会社日経 BP 発行、162 頁 写真 1. ネット冷蔵庫の全景 【出典/参考資料】なし ― 183 ― 1998 インター 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−2 インターネット電子レンジ 【技術内容】 図 1 にインターネットから加熱プログラム等が組み込まれている料理レシピをダウンロードでき、 そのレシピに従った加熱時間と加熱方法で調理をしてくれる電子レンジを示す。その仕組みは以下の 通り。 1. 料理レシピ・データのダウンロードはパソコンとパソコンに接続したデータ転送用の専用メモ リー装置経由、又は、携帯情報端末経由で電子レンジに送信される。 2. 料理レシピ・データは、有料 Web サイトで提供される。 3. レシピ・データには、必要な材料や下準備の手順、加熱プログラムが組み込まれている。 4. ユーザは、本体の液晶画面に表示される指示に沿って準備さえすれば、スタートボタンを押すだ けで、その料理に合った加熱時間と加熱方法で調理が進行する。 【図】 図 1.インターネット電子レンジの全景 出典:「世界初?!--シャープがインターネット電子レンジ」、「nikkeibp.jp」、1999 年 6 月、写真、 1999 年 6 月 15 日、株式会社日経 BP 著、株式会社日経 BP 掲載、写真上、2006 年 2 月 27 日検索、 http://bizns.nikkeibp.co.jp/cgi-bin/search/wcs-bun.cgi?ID=73823&FORM=biztechnews 【出典/参考資料】 「特集 ヒット商品はこう創る--ポスト不況のマーケティング」、「日経ビジネス 号」、1999 年 11 月 1 日、株式会社日経 BP 著、株式会社日経 BP 発行、26-37 頁 ― 184 ― 1999 年 11 月 1 日 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−3 インターネット洗濯機 【技術内容】 図 1 に外出先から、携帯電話やインターネットを使って操作できる洗濯機の全景を示す。インター ネットを介して操作する場合には、自分の洗濯機の「ホームページ」にアクセス、ブラウザから ID とパスワードを入力してから「オン」「オフ」や水/洗剤/電気の消費量をモニタリングできる。 新しい洗濯プログラムをメーカのサーバからダウンロードし、修理センタからオンラインで洗濯機 の稼働状況がチェックされ、故障個所を調べることも可能。 電子メールや携帯電話のショートメッセージを洗濯機本体に装備しているディスプレイ画面に表示 できる。 【図】 図 1.インターネット洗濯機の全景 出典:本標準技術集のために作成 【出典/参考資料】 1)「イタリアの家電メーカー、世界初のインターネット洗濯機を発売」、「MYCOM PC WEB」、1999 年 12 月 9 日、株式会社毎日コミュニケーションズ著、株式会社毎日コミュニケーションズ掲載、写 真「イタリアの家電メーカー、世界初のインターネット洗濯機を発売」、2006 年 2 月 27 日検索、 http://web.archive.org/web/20000301192816/http://pcweb.mycom.co.jp/news/1999/12/06/0 4.html 2)「「インターネット洗濯機」がイタリアで登場」 、「日経メカニカルニュース」、1999 年 12 月 8 日、 株式会社日経 BP 著、株式会社日経 BP 掲載、2006 年 2 月 4 日検索、 http://nmc.nikkeibp.co.jp/news5/m0227.html 3)「インターネット家電に力を注ぐイタリアの家電メーカー」、「Wit@BusinessValue」、西日本電信 電話株式会社著、西日本電信電話株式会社掲載、2006 年 2 月 4 日検索、 http://www.ntt-west.co.jp/solution/wit-mag/0013.html ― 185 ― 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−4 インターネット対応エアコン 【技術内容】 図 1 に外出先から、インターネットメールを利用してエアコンを操作する新しい制御システムの全 体を示す。インターネット対応の携帯電話から自宅のパソコンにメールを送り、エアコンのスイッチ オン・オフから温度、風量等の運転モード設定を室内にいる時と同じように行える。 携帯電話からの運転指示メールには暗証番号を付け、この自動化確認により操作可能となる。 各種の運転データや消費電力量・電気代等の情報を、パソコン画面や携帯電話の液晶画面でみるこ とが可能である。 長期間家を空ける場合、この制御システムによって定期的に除湿や換気運転を行って、ダニ・カビ の発生を抑えることも可能である。 【図】 図 1.インターネット対応エアコンの全体図 出典: 「世界初インターネット対応エアコンを開発」、「三菱重工ニュース」、2000 年 6 月 14 日、三菱 重工株式会社著、三菱重工業株式会社掲載、図 世界初インターネット対応のエアコンを開発、 2006 年 2 月 27 日検索、http://www.mhi.co.jp/news/sec1/000614.html 【出典/参考資料】なし ― 186 ― 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−5 インターネット目覚まし時計 【技術内容】 図 1 にインターネットと人工知能を組み合わせた、インターネット目覚まし時計の全体図を示す。 システムの稼動例は以下の通りである。 1. 目覚まし時計は、家庭内のホームネットワークに接続され、液晶表示パネルを持ち、JAVA※1VMソフ トウェアを内蔵している制御部分を待つ。 2. 目覚まし時計の制御部分は、ホームゲートウェイ(NAT)経由で、サービスプロバイダのサーバに HTTP プロトコルで接続している。 3. サービスプロバイダのサーバは、ユーザの属性とサービスルールを蓄積し、人工知能(知識ルール に基づく推論エンジン)により、たとえば朝 8 時半の飛行機に乗りたいと、目標時間を設定すると、 搭乗手続き時間、空港までの交通時間、起きてから家を出るまでに要する支度の時間から、目覚ま し時間を逆算する。 4. 当日の朝、目覚まし時刻より前に、サーバは、インターネット上の情報より、当日の気象、交通渋 滞情報、出発便の予定変更等をチェックし、目覚まし時刻の再調整を行う。 5. さらに、拡張サービス機能として、図 2 に示す、LAC(A Light and Appliance Controller)と呼 ばれる家庭内 Web サーバとコーヒーマシンおよび、浴室の暖房照明を X.10 規格で接続し、目覚ま しを鳴らす 15 分前に、コーヒーを作り始め、5 分前に浴室の暖房照明をオンにする。 【図】 図 1.インターネット目覚まし時計の全体システム ※「JAVA」:Sun Microsystems,Inc.の登録商標 出典:本標準技術集のために作成 ― 187 ― 図 2.拡張サービス機能図 ※1「JAVA」 :Sun Microsystems,Inc.の登録商標 出典:本標準技術集のために作成 【出典/参考資料】 1)「The Internet Alarm Clock」 「A Networked Appliance Case Study」、2000 年、 Stan Moyer,Dave Marples 著、Telcordia Technologies 発行、1-7 頁 2)「TINI -Tiny InterNet Interfaces」 、「Microcontrollers」 、Maximum Integrated Products 著、 Maximum Integrated Products 掲載、2006 年 2 月 4 日検索、 http://www.ibutton.com/TINI/index.html 3)「An Introduction to the URL Programming Interface」、「Java World, An introduction to the URL programming interface」 、1999 年 9 月、Rinaldo DiGiorgio 著、Java World.com 掲載、2006 年 2 月 4 日検索、http://www.javaworld.com/javaworld/jw-09-1999/jw-09-javadev.html 4)「X10 Powerline Carrier(PLC) Technology」、 「X10Transmissio Theory」、x10.com 著、x10.com 掲 載、2006 年 2 月 4 日検索、http://www.x10.com/support/technology1.htm ※1「JAVA」 :Sun Microsystems,Inc.の登録商標 ― 188 ― 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−6 第 3 世代携帯電話と連携する掃除ロボット 【技術内容】 図 1 に示す、自走式で部屋中を動き回って自動掃除をしてくれる掃除ロボットに、図 2 に示すカメ ラ付き第 3 世代携帯電話との連携機能をつけ、外出先から、遠隔操作できるシステム技術がある。 遠隔操作によって指定された場所に移動走行するためには、車輪に取り付けたロータリエンコーダ の出力値から走行距離を割り出し、自己位置を推定する方式のほかに、カメラで特殊なマーカを認識 して自己位置を特定する方式などがある。 移動走行の遠隔操作(前進、後退、回転など)の各制御コマンドは、携帯電話のボタン(0∼9、*、 #)を利用する方法がある。 掃除機能以外にも、あらかじめ登録された地点を巡回走行し、異常事態を検知するとユーザへ電子 メール通知したり、テレビ電話モードで接続し、遠隔地から、自宅にいる家族やペットのようす、宅 内の状況などを、掃除ロボットに搭載しているカメラ画像でリアルタイムに確認することなどもでき る。 【図】 図 1.掃除ロボットを構成する基本機能 出典:「第 3 世代携帯電話と連携する掃除ロボット」、「東芝レビュー 日、飯坂仁志、吉田敏之著、株式会社東芝発行、53 頁、図 1. 能 ― 189 ― 59 巻 9 号」、2004 年 9 月 30 掃除ロボットを構成する基本機 図 2.宅内モニタリング機能 出典:「第 3 世代携帯電話と連携する掃除ロボット」、「東芝レビュー 日、飯坂仁志、吉田敏之著、株式会社東芝発行、53 頁、図 3. 59 巻 9 号」、2004 年 9 月 30 宅内モニタリング機能 【出典/参考資料】 「特集 ロボットのオープン化、モジュール化、ネットワーク化技術」、「日本ロボット学会誌 6 号」、2003 年 9 月、日本ロボット学会著、日本ロボット学会発行、581-636 頁 ― 190 ― 21 巻 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−7 インターネット冷蔵庫ペットボトル管理技術 【技術内容】 インターネット冷蔵庫内のセンサがペットボトルの在庫状況を自動検知し、ホームゲートウェイ経 由でディジタル TV 端末や Web ベースの携帯電話から見ることができる。(図 1) 食材の種類、量の目安、賞味期限の目安を出し入れするごとに入力しておけば管理もできる。携帯 電話で、買い物時に入力した食材の情報を見ることで必要な食材の判断に役立つ。(図 2) さらに、冷蔵庫内にある食材だけで、どんな料理ができるか検索でき、そのままレシピ配信して、 電子レンジ等の自動運転も可能となる。 【図】 図 1.インターネット冷蔵庫ペットボトル管理の画面 ・「ドアポケット」を選択 ・ペットボトルの残り本数が表示されます。 出典:「つながる、ひろがる、暮らしが変わる」 、「東芝ネットワーク家電 覧 フェミニティ/サービス一 食材管理」、東芝コンシューママーケティング株式会社著、東芝コンシューママーケティン グ株式会社掲載、2005 年 10 月 12 日検索、 http://feminity.toshiba.co.jp/feminity/service/service_02.html 図 2.インターネット冷蔵庫食材管理の画面 ・「見る」を選択すると在庫一覧表 を表示 ・大きな文字と楽しいアイコンで在庫状 況が一目でわかります 出典:「つながる、ひろがる、暮らしが変わる」 、「東芝ネットワーク家電 覧 フェミニティ/サービス一 食材管理」、東芝コンシューママーケティング株式会社著、東芝コンシューママーケティン グ株式会社掲載、2005 年 10 月 12 日検索、 http://feminity.toshiba.co.jp/feminity/service/service_02.html 【出典/参考資料】なし ― 191 ― 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−8 ガス給湯暖房のネットワーク対応システム 【技術内容】 図 1 は、「ガス給湯暖房のネットワーク対応システム」のシステム構成イメージを示している。図 2 は、本システムの主要な四つの機能を示している。図に示すネットワーク対応リモコン(以下ネット ワークリモコン)が本システムの中心機器で、各住戸(本システムは新築マンションを対象にしてい る)に設置された熱源機と、インターネットとに接続されている。熱源機は端末機器(温水式床暖房、 温水式浴室暖房乾燥機等)に接続してあり、沸かした温水が風呂への湯張り・台所での出湯に使用さ れると同時に、温水式床暖房や温水式浴室暖房乾燥機などの熱源としても使用される。ネットワーク リモコンからは、風呂への湯張りやこれらの機器の制御と状態モニタなどができる。一方ネットワー クリモコンはインターネットを通してセンタサーバ(くらし環境情報センタ)と接続されており、 (1)携帯電話からのガス給湯暖房の制御と状態モニタ、(2)マンション管理人などが入力したマン ションのお知らせ情報などの配信、(3)ネットワークリモコンで表示する各種コンテンツ(ニュース、 天気予報など)の配信、などが可能となっている。 図 2 に示すような4種類の主要機能が、本システムには備えられている。即ち、以下の通りである。 1. 台所リモコン機能(風呂への湯張り、給湯) 。 2. ガス給湯暖房の端末機器リモコン機能(温水式床暖房、温水式浴室暖房乾燥機など)。 3. くらし情報の配信と表示機能。 4. 携帯電話からの遠隔制御、状態モニタ機能。 【図】 図 1.システム概要 出典: 「ガス給湯暖房のネットワーク対応システム」、「松下テクニカルジャーナル 50 巻 3 号」、 2004 年 6 月、奥出隆昭、渡邉義明、中山淳、貞平匡史、大垣雅由、五十嵐逸夫著、松下電器産業株 式会社発行、21 頁、第 1 図 システム概要 ― 192 ― 図 2.機能の概要 出典: 「ガス給湯暖房のネットワーク対応システム」、「松下テクニカルジャーナル 50 巻 3 号」、 2004 年 6 月、奥出隆昭、渡邉義明、中山淳、貞平匡史、大垣雅由、五十嵐逸夫著、松下電器産業株 式会社発行、21 頁、第 2 図 機能の概要 【出典/参考資料】なし ― 193 ― 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−9 家庭内エネルギー管理システム 【技術内容】 図 1 は家庭内エネルギー管理システム(HEMS:Home Energy Management system)において、その構成 機器の一つ、表示端末上のエアコン在不在設定の画面インタフェースを示している。図 2 は同じく電 力アドバイスを表示している様を、図 3 はエアコン利用診断情報を表示している様を示している。 HEMSは、宅内機器を設備系家電機器のネットワーク仕様であるECHONET※1(Energy Conservation and Homecare NETwork)規格に対応した電灯線通信(故にシステム構築に、新たな配線は不要)により接続 し、このネットワークを用いて機器を管理制御し、機器の消費電力や省エネ情報を利用者に提供して、 省エネを実現せんとするシステムである。宅内には電灯線通信モデムを内蔵した「表示端末」、エアコ ン・冷蔵庫・TV等の機器とコンセント間に挿入し、電力モニタと機器制御を担当する「機器アダプタ」、 主幹電力量メータを兼用する「ゲートウェイ」が設置される。ゲートウェイは、PHS通信網を経由して センタサーバと接続すると同時に、宅内のECHONET※1通信との中継も果たす。ゲートウェイは定期的に 宅内機器の電力量、機器アダプタが保持するデータをセンタサーバに送る。センタサーバではそれを 解析し、利用者の省エネ診断を行って、結果を表示端末に配信し、利用者にフィードバックする。図 1 は表示端末によりエアコンごとに、在不在制御の各種設定(人体検知センサで不在を検知した後、 何分後に何度で省エネ運転するか等)をする画面インタフェースを示している。図 2 は、センタサー バから配信された電力アドバイスを示している。1 ヶ月の目標金額(電力)を設定すると、過去の消 費状況から線形近似を行って月末時点での消費量を予測、目標金額との差に応じたアドバイスを行う。 図 3 はセンタサーバから 1 週間ごとに配信される、エアコンの利用診断情報を表示している。 【図】 図 1.画面インタフェース(在不在制御設定) 出典:「ECHONETTM電力線通信を利用した家庭内エネルギー管理システム」、「松下テクニカルジャーナ ル 50 巻 3 号」、2004 年 06 月 30 日、鹿苑真、松林成彰著、松下電器産業株式会社発行、27 頁 図 5. 画面インタフェース(在不在制御設定) ― 194 ― 図 2.画面インタフェース(電力アドバイス) 出典:「ECHONETTM電力線通信を利用した家庭内エネルギー管理システム」、「松下テクニカルジャーナ ル 50 巻 3 号」、2004 年 06 月 30 日、鹿苑真、松林成彰著、松下電器産業株式会社発行、28 頁 図 7. 画面インタフェース(電力アドバイス) 図 3.画面インタフェース(エアコン利用診断) 出典: 「ECHONETTM電力線通信を利用した家庭内エネルギー管理システム」、松下テクニカルジャーナル 50 巻 3 号」 、2004 年 06 月 30 日、鹿苑真、松林成彰著、松下電器産業株式会社発行、29 頁 9. 画面インタフェース(エアコン利用診断) 【出典/参考資料】なし ※1「ECHONET」:セントラルメルコ株式会社の登録商標 ― 195 ― 図 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−10 ニューラルネットワークを利用した家庭内エネルギー管理システム 【技術内容】 快適性や利便性を犠牲にせず、家庭内での省エネ(電力)の実現を図る試みに、家庭内エネルギー 管理システムがある。図 1 に本システムの構成を示す。家電機器やセンサをネットワークで統合的に 管理制御し、消費電力や機器・環境状況の関係を居住者に情報提供しつつ、対話形式で省エネを図る システムである。基本構成は、以下の通りである。 1. 空調・照明(これだけで家庭内電力消費の半分を占める)などの設備機器の動作状態、機器ごと 及びコンセントごとの電力計測データ、室内外の温湿度などの環境計測データ、人の在室状況を 検出する人体検知センサなどを、管理システムサーバが管理する。 2. 上記データを加工し、省エネアドバイス等と共に居住者に提供するインタフェースを有する。居 住者からの設定を受け、機器の省エネ制御に反映できる。 3. 電力会社からの電力 DSM(Demand Side Management)制御(情報提供により、居住者からの納得を 得た上での制御を行う)に対応している。 2.に関して、図 2 にニューラルネットワークを用いた消費電力量予測モデルを示す。機器の消費電 力実績、室内外温湿度等環境データ、設定温度等の、機器の運転状態を入力としたモデルについて、 ニューラルネットワークを利用して構成し、動作実績データからバックプロパゲーションタイプの学 習を行うことで、消費電力の予測を行う。 【図】 図 1.家庭内エネルギー管理システムの構成 出典:「家庭内エネルギー管理システム」、「松下テクニカルジャーナル 47 巻 1 号」、2001 年 02 月 28 日、松林成彰、松井大、長光左千男著、松下電器産業株式会社発行、26 頁 図 1. エネルギー管理システムの構成 ― 196 ― 家庭内 図 2.ニューラルネットワークによる消費電力量予測モデル 出典:「家庭内エネルギー管理システム」、「松下テクニカルジャーナル 47 巻 1 号」、2001 年 02 月 28 日、松林成彰、松井大、長光左千男著、松下電器産業株式会社発行、27 頁 図 3. ラルネットワークによる消費電力量予測モデル 【出典/参考資料】なし ― 197 ― ニュー 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−11 IPv6 を使った冷蔵庫の監視制御 【技術内容】 図 1 に示すのは、IPv6 インターネット網と家庭内の冷蔵庫と電子レンジとを接続し、家電の内部管 理情報の外部サーバへの伝達と、インターネットを介しての家電制御を行う試作システムの概要であ る。図 2 はその中の冷蔵庫における、通信・制御部分の物理的な構造とプロトコルスタックとを示す。 冷蔵庫と電子レンジは、各々独立したIPv6 ノードとして機能し、運転情報などを管理サーバに送信す る。管理サーバは、冷蔵庫と電子レンジから受信したデータのデータベース化、冷蔵庫の温度の定期 的な調査、利用者に対する蓄積データの可視化機能を持つ。冷蔵庫と管理サーバ間の通信プロトコル は、ECHONET※1over TCPでの送受信、電子レンジと管理サーバ間は、ECHONET※1over UDPでのデータ送 信機能のみである。ECHONET※1フレームは、そのままTCP・UDPのペイロードとしている。このシステム では、冷蔵庫内部にカメラを取り付け、冷蔵庫のタッチパネル及びWebブラウザ経由で内部を閲覧可能 である。Webブラウザにより冷蔵庫にアクセスし、温度設定などの動作パラメータを遠隔から設定可能 で、又、冷蔵庫で発生したドアの開閉等のイベントを、特定のアドレスへ通知することでの遠隔監視 や、電子メールの受信も可能である。電子レンジではドアの開閉時と調理時に、データをサーバに送 ることで遠隔監視ができる。冷蔵庫では内部のマイコンとPCボードとの間をRS-232Cで接続して、 ECHONET※1で情報交換する。PCボード上で、ECHONET※1フレームとECHONET※1over TCP間のフォーマット 変換を行い、又、Webブラウザ経由の制御を可能にするため、HTTPサーバが動作する。 【図】 図 1.試作したシステムの概要 出典:「IPv6 情報家電の実装と運用(高品質インターネット研究報告)」 、 「情報処理学会研究報告 巻 20 2 号」 、2002 年 2 月 7 日、石原丈士、米山清二郎、永見健一、上原清彦、中村公彦、榊原基 也著、社団法人情報処理学会発行、100 頁 図 2. ― 198 ― 試作したシステムの概要 図 2.冷蔵庫の通信・制御部分の構造 ※「ECHONET」:セントラルメルコ株式会社の登録商標 ※「Eternet」:富士ゼロックスの登録商標 出典:「IPv6 情報家電の実装と運用(高品質インターネット研究報告)」 、 「情報処理学会研究報告 巻 20 2 号」 、2002 年 2 月 7 日、石原丈士、米山清二郎、永見健一、上原清彦、中村公彦、榊原基 也著、社団法人情報処理学会発行、101 頁 図 3. 【出典/参考資料】なし ※1「ECHONET」:セントラルメルコ株式会社の登録商標 ― 199 ― 冷蔵庫の通信・制御部分の構造 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−12 健康管理トイレ 【技術内容】 図 1 に、高齢者のホームヘルスケアサービス等に利用できる、体温、血圧、脈拍などの健康状態を 計測するセンサを内蔵したトイレ機器の全体図を示す。計測されたデータは、ホームネットワーク経 由で、他の家庭用の健康管理機器などからデータとあわせて、コントローラに蓄積される。 表示端末を使って、自分自身で健康状態の管理にも使えるほか、ホームゲートウェイ経由、インター ネットで外部医療機関にデータが送られ、医療機関からの遠隔健康相談や介護支援などを受けること ができる。 【図】 図 1.健康管理トイレ ※「ECHONET」:セントラルメルコ株式会社の登録商標 出典:「設備系ホームネットワーク"ECHONET"の概要」、「照明学会誌 87 巻 10 号」 、2003 年 10 月、 山田淳著、社団法人照明学会発行、842 頁 図 6. ECHONET によるホームヘルスケアサービス の例 【出典/参考資料】 「エコーネットコンソーシアム」、「ECHONET CONSORTIUM」、エコーネットコンソーシアム著、エコー ネットコンソーシアム掲載、2006 年 2 月 4 日検索、http://www.echonet.gr.jp/ ― 200 ― 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−13 洗濯ナビサービス 【技術内容】 図 1 は、ネットワーク家電製品ITホームランドリーに対する、インターネット経由での情報配信サー ビス「お洗濯ナビサービス」を示している。インターネットの進展に伴い、各種家電製品とインター ネットとを接続し、新しいサービスやコンテンツを提供する動きが広まっている。特にBluetooth※1な どの無線技術の採用は、機動性を著しく向上させる。 図 1 に示したサービスは、ITアクセスポイント(このシステムにおけるインターネットへのゲート ウェイ)で外部インターネットに接続し、宅内へはBluetooth※1技術によりITホーム端末(このシステ ムにおいて核となるコンポーネントで、ITアクセスポイントや各種ネットワーク家電製品とBluetooth ※1 でネットワークを構成する)や、ITホームランドリー等のネットワーク家電製品と接続する。「お洗 濯ナビサービス」においては、家庭で洗える衣類の見分け方から仕上げ方に至るまでの情報が配信さ れる。又、このサービスでは、自動運転データをITホームランドリーへ送信するので、スタートボタ ンを押すだけでその衣類にあった最適な運転を開始する。 【図】 図 1.お洗濯ナビサービス 出典:「ネットワーク家電 FEMINITYTMシリーズ のシステム概要」、「東芝レビュー 57 巻 10 号」、 2002 年 10 月 31 日、一色正男、平原茂利夫、岸本卓也著、株式会社東芝発行、9 頁 図 7. お 洗濯ナビサービス 【出典/参考資料】なし ※1「Bluetooth」:Bluetooth SIG, Inc. の登録商標 ― 201 ― 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−14 オーグメント・キッチン 【技術内容】 料理は、多数のステップからなり、無意識の内に行なっていることが多く、その段取りを全部記憶 して間違えずに、毎回調理法どおりに実施するのは難しい。さらにキッチンは、家の要所でいろいろ な家族が出入りする。料理中にいろいろ割り込みの用件が起きたり、他のことと併行してやらなけれ ばならなかったりする。 そこで、図 1 に示すように、キッチンに料理の手の動きなどの様子を記録できる複数の PC カメラを 設置する。 コンピュータ処理により、図 2 に示すように料理中の手順をサーバに記録し、再生できるため、以 下の特長を有する。 1. 料理法に従い、材料を添加している最中に割り込み事象が起き、しばらく中断したのち、再開す る場合、サーバから再生することで、例えば、どの調味料まで添加したか確認できる。 2. 物忘れしやすくなった老人にとっての補助手段になる。 【図】 図1.PC、カメラを配置したキッチン 出典:本標準技術集のために作成 ― 202 ― 図 2.拡張サービス機能図 出典:本標準技術集のために作成 【出典/参考資料】 1)「What Was I Cooking? Towards Déjà Vu Displays of Everyday Memory」、「Technical paper of Geogia Institute of Technology」、2002 年、Quan T.Tran、Elizabeth D.Mynatt 著、Georgia Intitute of Technology 掲載、2006 年 2 月 27 日検索 http://www.cc.gatech.edu/fce/ahri/publications/dj.pdf 2)「Charting Past, Present, and Future Research in Ubiquitous Computing.」 、「ACM Transactions on Computer-Human Interaction (TOCHI) 7 巻 1 号」、2000 年 3 月、Abowd,G.D.and Mynatt,E.D. 著、Association for Computing Machinery 発行、29-58 頁 3)「The Aware Home:A Living Laboratory for Ubiquitous Computing Research」、「In Proceedings of Second International Workshop on Cooperative Buildings」、1999 年、Kidd,C.,et al.著、Georgia Intitute of Technology 掲載、 http://web.media.mit.edu/ coryk/papers/cobuild99_final.pdf ― 203 ― 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−15 インターネット・ペット給餌機 【技術内容】 インターネットを利用し、外出先から犬や猫などのペットの様子を Web カメラで観察し、さらに餌 を与える技術を図 1 にしめす。 Web 画面上の CALL ボタンを押すと、ペット給餌機から音楽が流れペットを呼びよせる。与える餌の 分量も Web カメラによる観察結果によって、ボタンで選択できる。 エサが出てくる部分にスクリューが付いており、スクリューが回転することによって決まった量の エサがトレーに落ちる。 【図】 図 1.生活状況遠隔確認用電気ポット端末(右下は内蔵のパケットデータ通信用のモジュール、左は 内蔵のポット電源装置) 出典:「IT 活用法・先進技術で長年の夢を形にするにはブロードバンドや人工知能研究などの先進技 術によってペットとこれまで以上に深い関係を築きコミュニケーションを育める商品が登場し つつある」、 「日経デザイン 2003 年 06 号」、2003 年 6 月 30 日、AOS テクノロジーズ著、株式 会社日経 BP 発行、60 頁 図 1. インターネットを利用し、外出先からエサを与える。 【出典/参考資料】なし ― 204 ― 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−16 ショッピングも支払いもできるバーコード付きインターネット 電子レンジ 【技術内容】 図 1 は、多機能ネット家電「電子レンジ・バンク(Microwave Bank)」を示している。この電子レン ジでインターネットに接続し、台所でテレビを見たり、インターネットにアクセスしたり、メールの 送受信や、銀行決済、オンラインショッピングまで可能になっている。例えば、この電子レンジはバー コードリーダ付きであるから、なくなりそうなケチャップのバーコードを読みとり、一番安いスーパー マーケットを Web サービスで探し出して、オンラインショッピングを代行し、新品のケチャップが食 事時に間に合わせて宅配される、といったサービスが実現できる。更に献立メニューをインターネッ トからダウンロードして、電子レンジでの調理の自動設定を行うことができる。又、銀行の口座残高 照会や、スーパーマーケット等のセールス情報等、有益な各種生活情報をキッチンにいながらにして 取得できる。 【図】 図 1.夢の電子レンジ 出典: 「こんなところにも NCR、ショッピングも支払いも、夕食の支度もこれ一台?!」 、「情報ライブラ リー」、日本 NCR 株式会社著、日本 NCR 株式会社掲載、図 1. 夢の電子レンジ、2005 年 12 月 8 日検索、http://www.ncr.co.jp/library/library/konnatoko/main_2.html ration. 【出典/参考資料】なし ― 205 ― 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−17 バーコードを読みとって買い物連携する学習機能付きインターネット ごみばこ 【技術内容】 図 1 は、インテリジェントなゴミ箱である。これは廃棄されたゴミのバーコードを読みとり、分別 (ビン類、紙、生ゴミ)して、四つあるコンパートメントの一つに収納する(環境に配慮したゴミ捨 て)。このゴミ箱は廃棄されるゴミから、この消費者の習性を学習し、ボタンを押すと推奨する買い物 リストを呈示する。そこには食料雑貨品の中で、この家に何が不足しているかのリストが示されてい る。例えばこの家庭では週に Chardonnay ワインを 3 本消費することを、このゴミ箱は知っている。こ のゴミ箱は、ゴミ回収の過程でワインの不足を感知すると、連携しているスーパーマーケットに、イ ンターネットを介してその情報を送付する。スーパーマーケットにとっては、得難いマーケティング ツールといえる。この製品は一応小売店をターゲットにしたものであるが、スーパーマーケットなど でもコスト次第では、導入に前向きになるであろうと開発元では見ている。この開発元は同様の技術 を、冷蔵庫などの他の家庭用耐久消費財にも、適用することを意図している。例えばオーブンなどは、 バーコードを読みとる能力を持たせ、それで家庭用雑貨や食料品のバーコードを読みとらせ、宅配を 行うオンラインショッピングストアに、買い物リスト情報を送付するなど、の使い方である。冷蔵庫 では、中に入っている未使用の食料品をユーザに通知し、それに適したレシピをインターネットから 探し出してユーザに呈示する、などの使い方が考えられる。 【図】 図 1.インターネットゴミ箱 出典:本標準技術集のために作成 【出典/参考資料】 「NCR Introduces Smart Trash Bin」 、「The Wave Report #9104」、1999 年 10 月 28 日、NCR Int.Inc. 著、NCR Int.Inc.掲載、2006 年 2 月 27 日検索、 http://www.wave-report.com/1999_Wave_Issues/wave9104.html#anchor71008 ― 206 ― 【技術分類】2−1−2 応用技術/端末技術/白物系情報家電 【技術名称】2−1−2−18 ホームサーバと連携した攪拌機 【技術内容】 図 1 に示すのは、ホームサーバと連携可能に設計された、インテリジェントなミキサである。ホー ムサーバ機能を有するのは、「キッチンコンソール」であり、画面に手を触れることにより操作できる ヒューマンインタフェースを持ち、グラフィカルなメニューを通して情報にアクセスできる。ミキサ 以外に、このホームサーバ(キッチンコンソール)と連携できるアプライアンスとして、(1)煙検出器、 (2)血圧計、(3)浴室用の体重計、(4)コーヒーメーカ、(5)電気毛布コントローラ、(6)PDA、(7)目覚ま し時計がある。これらのアプライアンスは、相互に家庭内電灯線を用いて接続されており、それを通 してコマンド(それに対するレスポンス)や情報のやりとりを行う。組み込み技術と回路により、こ れらの機器を完成している。これらのアプライアンス(特にホームサーバ)と連携することにより、 このミキサは例えば、「素材に応じたミキシング手順を、インターネットからダウンロードして自動設 定し、素材を入れるだけでジュースを作れる。又、目覚まし時計をセットするとそれに合わせて、ミ キサの設定もなされ、素材を入れておけば朝起きた時、新鮮な搾り立てのジュースを飲むことができ る。」、といったイメージのことが実現できる。 【図】 図 1.ミキサ(攪拌機) 出典:本標準技術集のために作成 【出典/参考資料】 「archieves」、「Top Product-Innovation Firm Pivotal in Sunbeam's"Intelligent-Appliances" (Launch--International Housewares Show 2000)」、2000 年 1 月 14 日、Sundberg-Ferar,Inc.著、 Sundberg-Ferar,Inc.掲載、2006 年 2 月 27 日検索、 http://shapetomorrow.com/newsroom/news-000114ihs.html ― 207 ―