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25年度は需要の高いハトムギ・イナキビ・アワの増産をお願いします!

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25年度は需要の高いハトムギ・イナキビ・アワの増産をお願いします!
平成 25 年 3 月
第 25 号
花巻市農業振興対策本部雑穀振興対策室
〒025-8504
花巻市野田 335-2(JA いわて花巻営農推進部内)
TEL
0198-23-0985
■24年産雑穀収量実績
24年度はうるちヒエなどの面積調整に取り組み、花巻雑穀類全体で前年比75%の31ha の作付となり
ました。生育については雪融けが遅かった事による春作業の遅れと記録的な猛暑・干ばつにより生育への影
響が懸念されましたが、病害虫および台風被害がさほどみられず単収は概ね前年の数値を上回りました。
前年度単収が大幅に落ち込んだハトムギは前年比で170%超の数値となりました。
平成 24 年産雑穀類収量
穀 種
24 年面積
面積
24 年単収
単収
24 年収量
(a)
前年比
(kg/10a)
前年比
(kg)
収量
前
年比
うるち
3,120
26.8%
225
134.7%
70,320
36.1%
半もち
2,446
87.9%
133
114.3%
32,560
100.5%
ハトムギ
18,037
113.1%
66
173.4%
118,630
196.1%
イナキビ
1,407
205.0%
135
72.7%
18,970
149.1%
ア ワ
359
79.1%
299
231.0%
10,730
182.6%
タカキビ
677
275.5%
338
97.7%
22,860
269.1%
アマランサス
40
307.7%
40
18.7%
160
57.6%
黒 米
3,188
77.2%
356
134.7%
113,340
104.0%
合計
29,274
75.8%
387,570
75.5%
ヒ エ
■25年度は需要の高いハトムギ・イナキビ・アワの増産をお願いします!
平成 25 年度の雑穀生産は前年度同様、需給状況に合わせた計画的生産を行います。また、需要のある
ハトムギ・イナキビ・アワを重点作物とし、面積の増大と栽培基本技術の徹底による単収向上にも取り組
みます。
① 生産調整を行う品目
・うるちヒエ:大迫・東和地区に限定し、30ha 程の作付
・乾トウモロコシ、赤米、大麦:在庫状況により今年度の作付を休止
②生産を拡大する品目
・ハトムギ:平坦地を中心に推進(乾田播種栽培を推奨)
・イナキビ、アワ:中山間地を中心に推進(水はけの良い圃場を推奨)
平成 25 年産作付計画
穀種
H25 計画
H24 面積
増減
(a)
(a)
(a)
うるちヒエ
3,000
3,120
-120
ハトムギ
20,000
17,356
2,644
イナキビ
1,200
955
245
アワ
1,000
226
774
備考
大迫・東和地区に限定した作付
需要がある為、面積増と単収向上で
製品量を確保
~全国における産地事例紹介~
富山県いなばハトムギ生産組合「ハトムギの産地化に向けた取組と課題」
※(財)日本特産農産物協会が主催する特産農産物セミナー(H25.1.22東京)事例発表より
1
取組の開始
平成19年に近隣のハトムギ先進地域であるJA氷見市からの呼びかけをきっかけに取組を
開始しました。
3人の生産者が試しに70a作付けし、収穫量は370kg/10aとなりました。全国平均
の144kg/10aを大きく上回る結果がえられ、地域に適した作物だと実感しました。
作付は、排水条件により大豆作付が難しいほ場にしています。ただし、播種から出芽するまで
は湿害に弱いため、決して滞水しないよう排水対策はしっかり行います。
2
いなばハトムギ生産組合の設立
平成20年3月に19の生産組織加入による組合を設立しました。管内でハトムギ栽培を行う
生産者は全員組合に加入して全量をJAへ出荷することが規約に定められています。
また、新規作付者に対しては、ハトムギの生育を把握するため栽培初年度は1ほ場のみの作付
としてもらい、次年度から生産者希望面積分を作付してもらうようにしているそうです。
3
後発産地から大産地へ
生産組合役員で「実需者に認知されるために必要な事は何か」について検討をしました。その
結果、つぎの2点を目標に掲げ生産振興に取り組みました。
1つめは、安定生産・安定供給です。栽培講習会やJA役員を含めた意見交換会を開催し、単
収向上に向けた組合活動を展開しています。
その結果、平成24年の作付面積は125ha、平均単収は240kg/10a(H24は調
製中であるためH23実績)となっています。
2つめは良品質な製品出荷に向けた製品選別の実施です。これは米に用いている色彩選別機を
活用して白色の不稔粒等を除き製品供給することです。これにより製品歩留まりが高まり、また
バラツキが少ない原料を供給できることから実需の立場に立った取組となっています。
4
新たな取り組み
平成24年2月に精白加工施設を新設し、渋皮つき、精白粒、挽き割り、粉末の供給が可能と
なりました。また加工品の開発を始め、ハトムギせんべいやシフォンケーキ、パンなどに利用し
ています。
5
今後の課題
ハトムギは一般消費者の認知度が非常に低いため認知度向上に向けたPR活動が重要です。
国産ハトムギの認知度向上ならびに販売促進を目的とした全国組織(はと麦きれい倶楽部)を
中心とした活動に参加しています。
ハトムギ豆知識
① 国産ハトムギの仕向け用途は、玄穀販売42%、お茶28%、精白粒25%
② 機能性:漢方では消炎、利尿、鎮痛、排膿の薬効があるとされる。
日本ではイボ治療にヨクイニン(ハトムギ子実)の熱抽出エキス
が用いられ保険が適用されている。また、美白に効果があるとさ
れ化粧品原料としても利用されている。
~消費拡大に向けた取組み紹介~
■いわて花巻雑穀キャンペーン 2012 実施報告
今年度は、10~11 月の 2 ケ月間、市内の7つの温泉で雑穀料理の提供、52 の飲食店・雑穀
商品取扱店等でのフェアなどを行ないました。また、花巻商工会議所が中心となり、市内 20
店舗で新たな新名物「ひえカレー麺」の提供を開始するなどキャンペーンを盛り上げました。
期間中に、雑穀料理サークル「イーハトーブひみこの会」会員を講師に開催した雑穀料理
教室(全 4 回)には毎回申し込みが殺到したほか、
「ワンデイシェフの大食堂」
(東和町土沢)
で雑穀料理を提供した際には、30 分で予定した食数を完売するなど、花巻市民の雑穀食への
関心の高まりを感じました。
協力いただいた温泉・飲食店利用者を対象にしたアンケート懸賞には、5,350 通もの応募が
あり、貴重なご意見を多数頂きました。アンケートでは、7 割の方が雑穀に対し「体によさそ
う」
「美味しい」という良いイメージを持っている一方、花巻市が雑穀産地であることを「知
っている」回答した方が 3 割とまだまだ低い状況でした。
今後、選ばれる雑穀産地「花巻市」を目指し、関係機関と連携を強化し、全国への情報発
信と消費拡大につながる効果的な取組みを推進してまいります。
■武蔵小金井市農業祭
雑穀販売報告
〇実施期間:平成24年11月10日(土)
~11月11日(日)
〇実施場所:東京都武蔵小金井市
1日目から、仕入量の2/3を販売するほど好評でした。
2日目には、販売終了時間前に全商品が完売し、東京都の消費者の雑穀への関心の高さが伺
えました。
青大豆の他、はとむぎ茶の売れ行きが特に良かったことから、ぜひ、ハトムギの増産をお願
いいたします。
購買層は60代~70代の女性が中心でしたが、男性が全体の約20%もいたことから、男
性へのPRも今後より意識していきたいと思います。
販売と同時に実施したアンケートでは、毎日~1週間に1回程度雑穀を食べていると回答し
た方が34%おり、ある程度の方が高頻度で雑穀を召し上がっていることが分かりました。
どのように雑穀を食べているかという質問については、米に雑穀ミックスを混ぜた「雑穀ご
はん」との回答が多かったです。そのことから、花巻産雑穀が優れている点をPRし「選ばれ
る産地」にしていくと共に、料理での活用を提案し消費拡大を図っていきたと思います。
雑穀へのイメージは、
「美味しくない」というマイナスイメージが約7%だったのに対し、
「美
味しい」が約21%と大きく上回りました。
また、「健康にいい」
「ダイエットに効果がある」「デトックスに効果がある」と健康的なイ
メージを強くもっていることが分かりました。その点を今後のPRに生かしていきます。
~消費拡大に向けた取組み紹介~
■プロ農夢新商品が「フード・アクション・ニッポンアワード 2012」において
優秀賞を受賞しました
※主催「フード・アクション・ニッポンアワード 2012 実行委員会」
共催
農林水産省
今年度 7 月に発表した半モチ性ひえをベースにしたブレンド雑穀商品が「フード・アクション
ニッポンアワード 2012」商品部門で優秀賞を受賞しました。
これは、食料自給率向上に向けた活動を社会に浸透させることを目的とし、先進的取組みを表彰
するものです。
商品は、㈱プロ農夢花巻と日本雑穀協会の有資格者とのコラボで誕生し、地域食材である「半も
ちひえ」の特徴を活かした魅力的な商品であることが高く評価されました。
母ちゃんハウスだあすこ、花巻空港売店等で好評販売中です。
岩手県産「半もちひえ」ブレンド
ネーミングもユニークで彩りゆたかな商品で
す。ぜひ、おためしください。
商品左より
・ 花咲かじいさん
(半もちひえ、いなきび、アマランサス)
・ 食べやすい雑穀ごはん~小粒プラス~
(半もちひえ、いなきび、もちあわ、大麦、赤米、
もちあわ、アマランサス)
・ わたしキ・レ・イの美かた
(半もちひえ、はとむぎ、いなきび、うるちひえ)
■花巻市内で雑穀料理を食べられるお店をPR
~「雑穀味めぐりMAP」が完成しました!~
花巻市内で雑穀料理を食べられる飲食店やパン屋さん、
雑穀商品を取り扱うお店を紹介する「雑穀味めぐりMAP」
を発行します。
より多くの方に手にとっていただけるよう、「農家の嫁の
事件簿」(小学館)でおなじみの三上亜希子さんにイラストを
お願いし、生産作業の様子を親しみやすく紹介しています。
平成 25 年度から、花巻市内で配布予定ですので、ご友人
との食べ歩きに、お客様への花巻市案内になど、是非ご活用
ください。
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