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下水道長寿命化計画
下水道長寿命化計画 日々の点検を充実させ、機器故障の記録を分析し、故障の発生原因と部位を特定し、劣化部位と機器のウィークポイントを把握し、長寿命化を行う。 現在の維持管理方法では、今後の更新に必要な予算が急増するため、限られた予算内では適正に管理することが困難になると予想される。損傷が軽微な 内に修繕し、長持ちさせる予防保全的な長寿命化計画を策定し、下水道施設の健全化を図る。 汚泥かき寄せ機は状態監視保全による長寿命化(17年→25年)を図ることで年間150万円の維持管理費の軽減を図る。 1 汚泥かき寄せ機 3 長寿命化の概要 沈殿池の底部に沈殿した汚泥、砂等をフライト(かき寄せ板)で汚泥ホッパに集める機械。 溜まった汚泥はポンプで引き抜かれ、汚泥処理施設へ運ばれ、脱水機等でさらに濃縮され 脱水ケーキとなり、処理場外へ運ばれた後に資源化される。 主務チェーンの伸びによりスプロケットの摩耗、コマ飛びによるフライト破損等により、かき寄 せ動作不良を起こすと、沈殿池に堆積した汚泥が巻き上がり、水質事故が発生する。 標準耐用年数は17年 2 維持管理 ・主務チェーンの伸びが原 因で、スプロケットが摩耗、 コマ飛びによりフライト破 損が発生。 ・チェーンの伸びの原因は ピン、ブッシュの経年摩耗。 ・センサースイッチの誤動作 はケーブル自体の経年劣 化による絶縁不良が原因。 ・チェーンの伸び、フライト 破損、電動機異音等、運 転開始後17年前後で発 生し、この時期に更新する 場合が多い。 ・スプロケットは摩耗に強い 材料を使用しており、通常 23年程度の使用は可能。 ・定期点検で停止する以外 は連続運転している。 <資料>東京下水道設備「協会 長寿命型プラスチックチェーン・スプロケット ・スプロケットの摩耗は摺動軽減により減ら すことが可能。常時運転を間欠運転する ことで、延命する。23→25年 ・フライト、チェーン破損の原因の主務 チェーンの緩みによるコマ飛びは、点検 時に張力調整することで防止する。 ・主務チェーンの伸びは経年劣化が原因。 伸び率2%まで使用。 ・汎用機の電動機、減速機は運転時間が 長いため15年、10年でオーバーホール する。 ・電気品は消耗品として、10年を耐用とし て交換する。 ・スイッチ誤作動の原因はケーブル自体が 経年劣化することで絶縁不良が生じるた め、更新時に被膜の材質を改善する。 ・更新時にスプロケット、チエーンの材質を SUS化又は樹脂化を行うとメンテナンス の軽減を図れる。 ・長寿命型スプロケット、チエーンを使用す ることで寿命を30年にすることも可能。 ・部品の定期補修間隔は10,15年間隔と し、耐用年数直前で交換を行わない。 プラスチックチェーン 給油、塗装不要 <資料>東京下水道設備「協会 4 コスト縮減効果 ・建設費7800万円 ・維持管理費30万円 ライフサイクルコストの比較 (17年→25年) 従来の場合 490万円/年 長寿命化対策後 340万円/年 ノッチチェーン (プラ)長寿命型 長寿命化対策 150万円/年の縮減 <資料>国土交通省