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全般の状況 事業別の状況
株主・投資家の皆様におかれましては、平素からのご支援、ご愛顧に対し心より御礼申し上げます。ここ に、当第2四半期連結累計期間(2011年4月1日から9月30日までの6か月間)の連結業績報告をさせてい ただきます。 全般の状況 当第2四半期連結累計期間の世界経済は、新興国では成長が見られましたものの、欧米では財政不安か ら依然として不透明感が残りました。わが国におきましては、期の当初は東日本大震災の影響がありました ものの、サプライチェーンの復旧につれて持ち直しの動きが見られてまいりました。ただ、原子力発電所の 事故による電力不足や放射能問題等の不安材料は残り、加えて円高傾向がさらに進行し、景気の先行き への警戒感は一段と強まってまいりました。 当社グループでは、上記のような不透明な状況のなか、市場の回復に沿った受注の増加に対応してまいり ましたが、売上収益は単価の低下と円高の影響を大きく受けることとなりました。 この結果、当第2四半期連結累計期間の継続事業における売上収益は、1,896億6千9百万円と、前年同期 に比べて0.2%の微減収となりました。継続事業における税引前四半期利益は332億4千1百万円、継続事 業における四半期利益は271億7千2百万円となり、それぞれ前年同期に比べて5.1%、1.3%の減益となり ました。 なお、当社グループの非継続事業も含めた四半期利益は279億2千9百万円と、前年同期に比べて26.1% の減益となりました。この差異の主な理由は、当社は前年同期において、ハードディスク用ガラスメディアの 製造事業及び関連資産を米国のハードディスクドライブ製造会社であるWestern Digital Corporationに譲渡 いたしましたが、それに伴い非継続事業の収益として、メディア事業の損益に加えて、事業譲渡益103億4 千3百万円を計上したためであります。 1株当たり中間利益は64.52円となり、中間配当金は1株当たり30円(連結ベースの配当性向は46.5%)とさ せていただきました。 事業別の状況 情報・通信事業の継続事業における売上収益は841億5千7百万円と、前年同期に比べて5.2%の減収、セ グメント利益は187億7千9百万円と、前年同期に比べて15.2%の減益となりました。 エレクトロニクス関連製品では、半導体・液晶関連製品の市場は新興国需要を中心に一定の成長はありま したが、景気の不透明感の中で全体として成長は鈍く、当社におきましても、先端品・高精度品を中心に相 当量の出荷は確保できましたものの、単価下落の傾向は継続し、円高の影響もあり、売上高としては大きく 伸びることはありませんでした。一方、HDD用のガラスディスク(サブストレート)は、シェアの拡大で出荷数 量は前年同期を上回ったものの、円高の影響で減収となりました。 映像関連製品では、デジタルカメラ用のレンズは、大震災の影響により不振だったコンパクトカメラ向けの出 荷が期の後半には回復し、一眼レフカメラ及び交換レンズ向け出荷も好調に推移し増収となりました。 なお、完成品としてのペンタックスブランドのデジタルカメラを中心とするPENTAXイメージング・システム事 業につきましては、株式会社リコーに譲渡することで両社合意し、平成23年7月1日付で契約を締結しまし たため、同事業は当第2四半期連結累計期間において非継続事業に分類しております。同事業は、平成23 年10月1日付で予定どおり譲渡が実行されました。 ライフケア事業の継続事業における売上収益は1,046億7千9百万円と、前年同期に比べて4.1%の増収、 セグメント利益は214億1千8百万円と、前年同期に比べて12.5%の増益となりました。 ヘルスケア関連製品では、メガネレンズは出荷数量が前年同期に比べて増加し、特に当社にとって最大の 市場である欧州で最も伸びたことに加えて、第1四半期連結累計期間において前年同期に比べてユーロが 円安に推移したこともあり、事業全体で増収となりました。 コンタクトレンズは、直営店舗における集客数の増加、高付加価値商品の販売拡大、及び積極的な出店に よる店舗数の増加とあわせて販売数量が伸び増収となりました。 メディカル関連製品では、医療機器の市場は、欧州では財政不安により依然として低迷しておりますが、米 国では経済の低調さはあるものの、内視鏡の市場は購買の動きが活発化してまいりました。新興国市場は 引き続き好調に推移しましたので、全体の出荷数量は前年同期に比べて増加し、増収となりました。眼内レ ンズ(IOL)は軟性(ソフト)レンズが好調に推移し増収となりました。 今後の展望 下期についても、当社の事業においては全般的に順調に推移するとみられるものの、一部事業ではタイの 洪水による当社工場の稼働停止や納入先の生産調整、また欧州経済の低迷や長期化する円高による業 績の下振れリスク等も懸念されます。そのような環境において、情報・通信事業では最先端の技術で高品 質な製品を提供し競争力の維持に努めるとともに、ライフケア事業においては、市場のニーズを的確に捉 え、販路の拡大と人員の強化を進め、事業拡大の施策を積極的に展開していきます。同時に、厳しい事業 環境にあっても、確実に収益拡大ができるよう、全社横断的に継続してコスト削減に努め、効率的な事業運 営に注力してまいる所存です。 株主・投資家の皆様には、より一層のご理解・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。 Copyright 2011 ©HOYA CORPORATION 連結売上収益 連結税引前利益 連結一株当たり利益/配当金 Copyright 2011 ©HOYA CORPORATION 医療用内視鏡事業における初の中国現地法人を上海に設立 中国での販売・サービス活動を強化 PENTAXライフケア事業部は2011年7月5日 、当事業部としては中国で初となる現地法人「Pentax Medical (Shanghai) Co., Ltd」を上海に設立しました。当事業部は今後、当現地法人を拠点に中国 市場における販売・サービス活動を強化します。 医療用内視鏡事業の成功に向け、PENTAXライフケアは世界規模で当事業に取り組めるよう、人 材の多様性を高め、販売・サービス拠点を各地に設けるなど、グローバル経営体制を強化してい ます。上海の新現地法人は中国における当社の存在を象徴し、同国における販売・サービスを強 化するだけでなく、地域本社としてアジア全域における更なる事業成長を支える主要拠点としての 機能を果たします。 PENTAX、世界初※のメガピクセルCCD搭載ビデオ気管支スコープを発表 HOYA株式会社PENTAXライフケア事業部は2011年9月24日 、欧州呼吸器学会議(ERS)におい て世界初となるメガピクセルCCDを搭載したペンタックス ビデオ気管支スコープ EB-1990iを欧州 にて提供することを発表しました。 ※2011年9月24日現在、当社調べ 消化器の分野における内視鏡の高解像度化に加え、呼吸器の分野においてもより高い画質が求 められています。 本製品は、当該分野における最高峰の品質を誇るPENTAXの画像技術を用 い、メガピクセルCCDを搭載することによって、より自然な色彩と高精細な画質の提供を実現しま す。これにより、気管支における観察部位の視覚化を促進し、病変の発見をサポートします。 PENTAXイメージング・システム事業譲渡 2011年10月1日、当社はPENTAXイメージング・システム事業を株式会社リコーに譲渡いたしました。なお、当社が平成20年3月31日付で吸収合併いたしまし たペンタックス株式会社より引き継いだその他の事業、すなわちデジタルカメラモジュール、DVD用ピックアップレンズ、内視鏡を中心とした医療機器、人工 骨、音声合成ソフトウェアの各事業は、HOYAが引き続き展開するとともに、内視鏡を中心とした医療機器、人工骨、音声合成ソフトウェアについては、 「PENTAX」ブランドによる展開を継続していきます Copyright 2011 ©HOYA CORPORATION