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フルサイズが現実味を帯びてきたか? リコーブランドの 新製品も発売予定
PENTAX RICOH ペンタックスリコー イメージング株式会社 ● 待望フルサイズの仕様 すでにフルサイズ機を研究・開発しているという。登場するなら一 眼レフタイプの可能性が高そうだ ● カメラ内モアレ除去機能 K-5Ⅱsでローパスレスによる高画質化を実現したが、モアレをカメ ラ内で除去できる技術も研究中らしい ︵解説・編集部︶ ペンタックスリコーの 年 2 0 1 3 旬の キーワード フルサイズが現実味を帯びてきたか? リコーブランドの新製品も発売予定 リコーブランド新製品 ● リコーブランドの新製品が登場。GR DIGITALやGXRと異なるタ イプかもしれない。コアなリコーファンが満足できるカメラらしい。 フルサイズは新マウントか 互換性がウリの K マウント維持か 北沢 基本的には開発はすでにスタートしていま 田中希美男がふり返る ペンタックスリコーの 2012年 ペンタックスは一昨年にリコーの翼下に入り、リコー のカメラ事業部と統合して新しくペンタックスリコー イメージングとして再スタートした。おもにレンズ交 換式カメラのペンタックスブランドと、高級コンパク トカメラのリコーブランドに分けて、今年から本格的 に活動しはじめた年でもあった。その第 1 弾としてペ ンタックスブランドでは K-5Ⅱ/Ⅱs や Q10 が発売され た。一方、リコーブランドのカメラについては、2012 年は開発期間に充てていたようで、2013 年には「リ コーらしい」カメラが出現してくるに違いない たときにフルサイズって、個人的にいまどちらを優 す。製品化するかしないかというのはマーケティン 先で考えているかというと「ミラーあり」のほうです グの状況しだいなのでなんとも言えませんが。大 ね。商品ってお客さまが求めるものに応じているか ̶さっそくですが、フルサイズのカメラはい 事なことは、ペンタックスがフルサイズ市場に入っ どうかなんです。新しい価値を創造するというの つごろの予定ですか? てなにができるかですね。ニコンさん、キヤノンさ も大切ですが、お客さまの使い勝手とか要求に合 北沢 フルサイズの話ですか、いきなり……。 ん、ソニーさんがやられているところと、ペンタック わないものを出しても、なかなか受け入れられな ̶昨年のインタビューのつづきで(笑) 、フ スができるところの違いをはっきりさせること。お客 いかなと。 ミラーレスはどちらかというと、 ミラーショッ ルサイズと 645Dミラーレスの話から。 さまがわれわれに期待しているところはなんなの クを低減するメリットの大きいフルサイズよりも中判 北沢 それ集中ですか(笑) 。 か。そのあたりをじっくりと見きわめてどのように製 のほうが私は向いているかなと思っています。 ̶フルサイズの開発ははじまっていますか? 品に盛り込んでいくかですね。開発には時間がか ̶ミラーレスにも一眼レフにも、それぞれメ かります。交換レンズを含めてやるべきところは進 リットとデメリットがあります。そのひとつとして ペンタックスリコーイメージング株式会社 開発統括部長 北沢利之氏 (当時)入社。カメラ設計 1978 年、旭光学工業(株) 部に配属。カメラの機構設計担当。 Z-1 で開発責任 者。 2001 年、開発部長 デジタル LS 、デジタル SLR 担当。 2006 年、イメージングシステム事業部副事業 72 部長を経て現在に至る。 一貫してカメラ関係の開発 に従事。愛用のカメラは K-r 、K-5 、PENTAX Q んでいるというところですけど。 交換レンズのバリエーションと使い勝手の違い ̶フルサイズカメラですが、前回のインタ です。ミラーレスよりも一眼レフのほうが望遠レ ビューで北沢さんはミラーショックのないミラー ンズが使いやすいとか、従来のレンズが使える レスのほうがいい、というニュアンスでした 可能性などのメリットもあります。 が、どちらの方向を考えていますか? 北沢 そうですね。たとえばミラーレスをもしやると 北沢 非常にむずかしい質問ですね(笑) 。いま すると、新マウントでやるのかいまのKマウントでや APS-C判のカメラにはペンタックスブランドでミラー るのかって議論にもなりますよね。どうせミラーレス レスと一眼レフのタイプとふたつが出ています。 をやるのであれば新マウントにして、もう少し光路 それぞれをいろいろと比べてたり、いろいろなお客 長とバック寸法を短くして、さらにKマウントよりもマ さまの意見を聞いたりすると、ミラーレスってどちら ウント径をもう少し大きくして明るいレンズの光束が かというとライトウエイトに使われている。ミラーの より届きやすいようにするなどをねらわないと意味 ある一眼レフタイプは写真撮影を趣味にしたり、 がないんですよね。 写真そのものをクリエイトしたいっていうお客さまが ̶新しい一眼レフかミラーレスかはともかく けっこう多いんですね。現在のわれわれのお客さ として、仮に一眼レフとしてもマウントを新規に まはそういうカテゴリーに入っているのかなと思っ つくるか、あるいは従来の K マウントを継承す ています。ミラーレスカメラは斬新なデザインもでき るかというのは悩みどころですね。 ますし、当然ミラーがないぶんだけ形状を小さく、 北沢 そこは大きい悩みなんですよ。ペンタック 薄くできるというすごいメリットがあります。さらに安 スの場合ずっとマウントは変えずにきて鬼の互換 くもできる。去年まではミラーレスフルサイズってい 性ってずっと言われていたんです。そこがお客さ う可能性もありましたけれども、いろいろ見ていっ まがペンタックスを信頼してくれてずっとついてきて