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⊿ 我が家の活用率は80% ⊿ 親子で楽しむ舞台鑑賞のひととき

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⊿ 我が家の活用率は80% ⊿ 親子で楽しむ舞台鑑賞のひととき
●特集
「おやこ劇場ひろしま」では、みんなまとめて会員と呼んでいましたが、
NPO 法人では、議決権のある正会員、支援会員、それぞれの事業に参加する活動会員の
3種類に区分されることになります。
設立総会前後からのこの半年間の「子どもコミュニティネットひろしま」の活動を紹介するとともに、
参加者のみなさんの生の声をお伝えします。
⊿ 我が家の活用率は80%
上本 知子 (40代)
私が以前から憧れをもって見ていたもののひとつに、“ティーンズ”の活動が
あります。学校や学年や地域を軽々と越えて、活き活きと楽しそうに活動してい
る彼らがとても輝いて見えました。「10 代になったら、うちの子も自分からあの活
動の輪の中に入っていくといいなあ」と思っていましたし、今も思っています。で
も強制する気はないので「今度はこんな活動があるんだって」と情報だけ提供し
て、参加する、しないは子どもの判断に任せています。
*「子どもコミュニティネットひろしま」
設立総会
2004.9/12
*NPO 法人設立記念事業
・ 『こんばんは』上映会と
見城慶和さん講演会
2004.9/12
・ 『キリクと魔女』上映会
2004.10/2
夏休みあそび塾「色と光のたんけん!ブラックライトであそぼう」では企画の段
階から参加して、地元の五日市公民館で実施することができました。「子どもコミ
ュニティネットひろしま」の活動が、異年齢の交流など、かつての子ども会活動の
代わりになっているようなところもあります。
映画『こんばんは』では、試写会に参加して「いまの子どもたちは本当に学び
たいという強い気持ちがないのに学校へ行っているんだな」と気づかされまし
た。見城さんが、「生活に必要な漢字を教えると難しい漢字でも覚えられる」と語
られるのを聞いて、いまの学校は現実の生活とかけ離れた学びになっているん
じゃないか、学んだことがどのように生活に結びつくのかをもっと子どもたちに示
す必要があるんじゃないかと考えさせられました。
そんな学ぶことの原点を学校の先生や保護者の方にも再認識してほしいなと
思い、興味を示してくれそうな方に声をかけて、映画や講演に参加してもらいま
した。講演会やワークショップなど、大人も学ぶ場を提供してくれるところも私が
気にいっているところの一つです。
講演会終了後の見城さんとの
意見交換会
文化芸術体験
*えほんであそぼう‘ゆるぐ’
9月より月1回実施
*鑑賞会
⊿ 親子で楽しむ舞台鑑賞のひととき
岸田 七子 (30代)
『ショート・ストーリーズ』
2004.11/5.6
私がおやこ劇場と出合ったのは、長女が2歳だった3年前、近所の方に誘ってもらって
『少女と老女のポルカ』
2004.12/16
『劇団コーロの3匹の子ぶた』を観に行ったときでした。子どもが飽きてぐずってしまわな
いか、ちょっと心配でしたが、誘われると断れないタイプで、出不精でもないので、夜にか
けての外出にトライしました。一番前の席でかぶりつきで観ることができ、舞台の楽しさに
引きつけられていました。何より楽しんだのは、私自身でした。子どもが生まれて、お芝居
ペルー・劇団テアトロ
ヒューゴ&イネス
なんて当分縁がなくなると思っていましたが、子どもと一緒に楽しめるなんて、一石二
鳥!?
NPO 法人化の際の映画会や講演会にも、託児を利用して参加しました。「もっと、もっと
たくさんの人が見ちゃったらいいのに~!」と思いました。『キリクと魔女』は街で DVD を見
つけたので、「これは保存版!」と購入し、友だちを呼んで我が家で映画会をしました。大
人はじっくり見てくれましたが、子どもたちは遊んでしまい、集中して見てくれませんでし
劇団一跡二跳
た。やはり、出かけていって観るということには意味があるなぁと感じました。
これから1歳の長男を連れての観劇はいささか不安ですが、託児も利用しながら、貴重
な子どもとの時間を楽しみたいと思っています。
4 Children’s Community-net HIROSHIMA
⊿ 夏のアートキャンプをとおして
子ども体験活動
絵描き はと (20代)
「山奥の旧校舎のキャンプでワークショップをしてほしい」という電話がかかってき
た。私は子ども時代から現在までほとんどキャンプ及び野外活動に縁がない。その
上、商店街育ちの私には「緑」「自然」「昆虫」などのジャンルに皆無であった。この
人たちは私に何を期待しているのだろう…?今さら植物博士や昆虫博士になるつも
りもない。とりあえず何をしようかと頭の中をひっくり返してみた。
結果、「なりきり宇宙人ファッションショー」などというおおよそキャンプとは縁遠い
ワークショップをすることになった。最初は原始人ごっこだったのだがスタッフと話を
進めていくうちに宇宙人になった。まあ、昆虫博士よりは私寄りな感じである。
さて、キャンプ当日。雨の中のバーベーキューで満腹になった夜、子ども達には秘
密にスタッフでワークショップの準備をする。スタッフは中学生から大人までいた。中
高生がスタッフにいるというのはとても新鮮だった。きゃあきゃあ言いながら準備をし
た。この時間が一番たのしい。
ワークショップの様子はおいといて、私が思うに好奇心、未知への挑戦精神が運
の、面白いものへアンテナを伸ばしキャッチし、子ども達にベストな状態で提供す
る。受け止める子ども達にもそれは伝わっていると思う。これからも愉快な企画を追
及してほしい。
*あそび塾2004
・ 色と光のたんけん!
ブラックライトであそぼう
8/23~27
実施場所
五日市公民館
西区地域福祉センター
宇品公民館
古市公民館(共催)
東区牛田早稲田物資部
・ コラージュ・ワークショップ
廿日市中央公民館 7/22
青少年センター 12/19
・ 化学たんけん教室
楽々園公民館
8/1
キャンプでの一コマ
営に関わるスタッフの心にあるということ。既成概念にとらわれない、常に新しいも
*わくわくドキドキキャンプ
戸河内町平見谷 2004.8/2.3
演劇ワークショップ
⊿ ゆるぐ
小林美保子(30代)
小2の息子が、月に一度の
「ゆるぐ」に参加しており、毎回
楽しみに出かけています。サポ
ートしてくださる先生やスタッフ
の皆さんの心配りのお陰で、そ
のときを満喫している様子。五
感を使った自由な活動が許さ
⊿ 託児の恩恵を実感
河野 寛(30代) 河野範子(20代)
れる、というか求められている
事に心地よさを感じているよう
12月の劇団一跡二跳の『少女と老女のポルカ』は実に感動的な芝居で、シンプルな舞
に見えます。子ども達のこのよ
台装置に充実した中身でした。そして何より嬉しかったのは、託児があったおかげで、子ど
うな姿の裏にはスタッフの方々
もが生まれて以来、はじめて夫婦揃ってゆっくり観劇できたことです。今回の託児スタッフが
の御苦労があることを感謝して
前回の保育ボランティアで既知の方だったこともあって、安心して任せられました。
います。
(表紙に関連写真)
実は、昨年の夏、息子はなんと生後4か月にしてボランティアデビューしました。10 代の
保育ボランティ養成講座における教材用の赤ちゃんとしてです。この企画は、保育ボランテ
ィアの育成&子どもに早期に社会を教える&親のストレス解消と、一石三鳥だと思います。
ところで、私たち夫婦はアマチュアで演劇活動をしていて、アウトリーチ活動にも興味を
表現活動
持っています。夏に行われたエデュケーションワークショップは広島では珍しく、指導者を目
*子どもゆめ基金助成事業
子どもたちの表現活動2004
講師:古城十忍
・ 指導者養成ワークショップ 8/28.29
・ 子ども演劇ワークショップ
指す者にとっては大変参考になりました。また、一演劇人としても基礎的な技術を面白く確
実に身につける技法を学べ、とても充実した時間でした。今年8月に予定されているケネ
ス・テイラー氏のワークショップも今から楽しみにしています。
9/4.5
・ トークSHOW 古城十忍 VS 中井久美
11/7
*アウトリーチとは本来、手を伸ばす、手を差し伸べるといった意味で、芸術活動の場合は、
芸術に接する機会や関心がない人々に対し、芸術への興味と関心をもたせるために芸術家・
企画者側から働きかける様々な活動。
Children’s Community-net HIROSHIMA
5
●特集
⊿ クリスマスパーティー 「冬のサンタ」
山本 芳弘 (中学3年)
11月17日に、“ティーンズ”(中学生~19歳)のメンバーが事務所に集まって、こ
の企画を決めました。11 人が実行委員に手を挙げ、僕は初めて実行委員長をするこ
とになりました。
それから約 1 ヶ月、計 3 回の会議で内容や準備物や担当を決めていきました。最初
の会議は、チラシ作りのための大まかな設定で終わり、二度目の会議では、企画の
内容とその担当を決めました。今回は料理をメインにし、仲良くなるためのミニゲーム
を少し入れることにしました。最後の会議には、時間がなかったので宿題として実行
委員に自分の担当の説明と準備物を紙に書いてきてもらい、それをもとに内容をさら
みんなで作ったハヤシライスとケーキで
クリスマスパーティー
に詰めていきました。そして参加者のグループ分けをして、買い物のリストをつくり、企
画の前日買い出しに行きました。
参加者は小学3年から中高生、大学生、さらにホームページを見て興味を持ってく
れた NPO 法人松山子ども劇場21に所属する20代の社会人の方まで、実行委員も
含めて32人でした。今回の企画は参加者が異年齢の人たちとのふれあう機会をつく
るという目的もありましが、何よりもこの企画に参加した人みんなが心から楽しんで、
笑って帰れることが一番の目標でした。短い時間でしたが参加してくれた人たちは楽
しんでくれたようでした。最初は、恥ずかしがったりして一緒に来た友達同士でくっつ
ティーンズの活動
・ キャンプにボランティアスタッフとして参加
・ 「秋だ!スポーツだ!全員集合!」
の企画・実施 2004.10/24
・ 「冬のサンタ」の企画・実施
2004.12/19
いていた子たちも、最後にはたくさんの友達の中で楽しそうにしていました。そんな子
からの「楽しかった」「また来たい」という言葉が次の企画につながっていくんだと思い
ます。
子育て支援関係の活動
* 第5期10代の保育ボランティア養成講座
2004.7/18.19
⊿ 自分にとって変わりゆく「おやこ劇場」
* 独立行政法人福祉医療機構助成事業
中辻 直美 (40代)
主催:(特)子ども劇場全国センター
実施:おやこ劇場ひろしま
・ おとなサポーター養成講座
2004.12/22.23
講師:高木眞理子
手塚千砂子
ぐるーぷイーヨ
・ 10 代の保育ボランティア養成講座と
ワークショップ 2004.12/23
講師:マザーリングくらぶ、
手塚千砂子
* 子育てサークル
・ のほほん倶楽部
・ 子育てオープンスペース OYAKO
・ むくむくらんど
* もころシアター
今から11年前、岡山で両手に子どもの手をつないで『長くつ下のピッピ』(人形
劇団ひとみ座)の公演会場へ急いだ懐かしい日。夫には悪いが親子3人の楽しみ
のひとときが始まった。あれから8年、下関、広島と場所も移ったが、子どもたちと
たくさんの思い出を作ることができた。
そして、子どもたちもそれぞれ中学入学とともに劇場を離れ、3年前から私ひと
りの参加になった。劇を観た後、いつも「子どもにも観てほしかったなぁ‥」と思った
り、中高生の活躍ぶりをうらやましく思ったりしたが、当の2人は今の自分の世界
に夢中。ならばと、私も両手が自由になったので、今度はみんなの思い出作りの
お手伝いができればと、いろいろ手を貸してきた。
自分の子どもを見ている時より今の方が、まわりの子どもたちの様子が不思議
なくらいゆっくり見られる。自分に少し心のゆとりができたせいか?どこの劇場に
も、我が子から離れた立ち位置にいる大人たちのパワーが、温かくゆったりとみん
なを包んでくれていた。
また、今、子どもたちに接する仕事に触れ、以前より子育て支援に関する講演
会などにも参加する機会が増えた。講師の方々の話から今の親子関係、子どもの
様子、社会状況がうかがわれる。今まで知らなかった世界がどんどん見えてくる。
いろいろな人たちが「このままではいけない」と動いている。刺激を受けながら、
これからの自分を見つめる。「今から」だから、できる事があるかもしれない。今度
は、「ゆくゆくは地域に関わることをしたい」とぼやいている夫の手をちょっと引っぱ
保育ボランティアのステップアップ講座より
6 Children’s Community-net HIROSHIMA
って、一緒に歩くことができたらいいなと思っている。
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