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「いい仕事」と「仲間の安全を守る」 を第一に現場をリードする
「いい仕事」と「仲間の安全を守る」 を第一に現場をリードする 〈 平 成 2 1 年 度 認 定 者 〉 長井 秀和さん 秀建(住宅支部) 職種:造作大工 経験:15年 鷹架 正則さん 株式会社鶴ケ崎工務店(本部:関東) 職種:型枠大工工事 経験:30年 現場に入ったときは「緊張感をもって仕事につく」 同級生と二人でこの仕事に入ってからもう30年が経 ことだと、常に自分に言い聞かせています。というの ちました。この間、いろいろな建物を経験してきまし は過去に不注意で休んでしまったことがあったからで たが、そのすべてが記憶に残っています。中には複雑 す。休むということは自分ばかりではなく、周りの人 な構造をしていたり、地形の関係で入り組んだ形状の にも迷惑をかけてしまうと実感しました。そんな苦い 建物になっていたりで、難しい仕事もずいぶんありま 経験から、自分自身に厳しく、気を引き締めてかかれ した。しかし、そこでの経験が自分の財産になってき ば、いい仕事につながるんだと思えるようになりまし たと思います。 た。マイスターの受賞はプレッシャーでもありますが、 職長会で責任ある役割を担うことになったとき、朝 あらためて緊張感のある仕事にまい進する気持ちにし 礼などで強調しているのは「現場はいつも危険だ」と てくれました。 いうことです。日々、状況は変わるし、生き物です。 主にフレーミングをやって15年ですが、常に修行 私自身、慣れに流されることなく、毎朝、現場に入っ と思い、完成した家に住んでもらう人に「よかった」 たら気持ちを切り替えて、 「危険な仕事に就く」とい と思っていただける仕事をしたいですね。 う意識を再確認しています。 14 優良職長『マイスター制度』は、東急建設の全国の現場で従事する数千人の方々から、 技能・人格ともに特に優れた職長を顕彰するものです。 このコーナーでは、平成21年度までに認定されたマイスターの皆さんにご登場いただいき、 「仕事についてのお考え」、「リーダーとしての自覚」などについて、お聞きしています。 大工原 伸光さん 株式会社朝日内装(本部:東京) 職種:内装工事 経験:31 年 市場 進さん 株式会社森本組(本部:横浜) 職種:左官工事 経験:40年 小さい頃から父親について現場を見せてもらい、い 仕事に就いて40年になりますが、弟子入りした頃は つの間にか、この仕事を自分の「天職だ」と思うよう 頑張ればそれだけお金になって返ってくるので、一日 になっていました。おかげさまで今日まで、渋谷のハ でも早く職人になろうと、親方や先輩を見ながら仕事 チ公前に立って見ることができる大きなビルの工事に を覚えました。そして3年で一人前として認めてもら は、ひと通り携わっています。この間、 「10年先を考 いました。希望に燃えていました。現在はすべての面 えながら、今やるべきことを確実にやる」をモットー で厳しいですから、これから伝統の技を継いでいって に、現場ごとに学ぶことがあるという姿勢でやってこ もらいたい若い人には気の毒な環境ですね。 られたと思っています。 大きな建物を多く担当させてもらい、見るものすべ 職長会では責任ある役割を担うことが多いのですが、 て初めてという仕事も経験しましたが、手応えを感じ 若い人たちには、安全で早く、品質のいい仕事を行な ながらの楽しい毎日でした。この仕事は本当に自分に う秘訣は「ゆっくりやること」だと話しています。確 合っていると思っています。だから、いつも心がけて 実にしっかりやることを貫いて、私自身これまで、怪 いるのは楽しく仕事をすることで、毎朝、前日に仕上 我で休んだことは一度もありません。 げた所を見て回るのを楽しみにしています。 15