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マレーシアの最低賃金制度導入について

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マレーシアの最低賃金制度導入について
りそな銀行アジアニュース
平成 24 年 7 月 27 日
りそな銀行 法人ソリューション営業部 国際業務室
【シンガポール駐在員事務所】
「マレーシアの最低賃金制度導入について」
7 月 16 日、マレーシア人的資源省(MOHR)から、最低賃金の実施細則(Minimum Wages Order 2012)が
発表された。4 月 30 日にナジブ首相がマレーシア初の法定最低賃金制度の導入を発表して以来、注目さ
れていた最低賃金に含まれる諸手当の定義については新たな判断は示されず、雇用法の「賃金」の定義に
準ずることとなった。雇用法に基づく「賃金」とは、現金で従業員に支払われる基本賃金及びその他の支
払。ただし、住宅・食事・給油・水道電力などの手当、従業員積立基金(EPF)・年金・退職金の雇用主負担
分、出張旅費、退職一時金、ボーナスなどは含まない。
 実施細則の主な内容は下記の通り。
1. 実施時期について
a. ①従業員が 6 人以上の会社、②もしくは従業員数にかかわらず、マレーシア職業分類(MASCO)の下に分
類される専門職(IT 職、アーキテクト、エンジニア、会計事務所、法律事務所、人材派遣など)の会社では、
2013 年 1 月 1 日から施行する。
b. 従業員 5 人以下で上記 a.②以外の会社では、2013 年 7 月 1 日から施行する。
c. 導入延期を希望する場合には施行日から少なくとも 90 日前までに申込む必要がある。
2. 適用分野、地域について
a. 家政婦を除くすべての分野。
b. マレー半島部では、月給 900 リンギ(約 22,500 円)。時給の場合、4.33 リンギ(約 108 円)。
サバ・サラワク州、ラブアンでは、月給 800 リンギ(約 20,000 円)。時給の場合、3.85 リンギ(約 96 円)。
3. 試用期間の従業員について
a. 規定金額から 30%を超えない範囲で減額することが認められる。実際の減額幅は労使間の取決めによる。
また、試用期間中の減額は最長 6 ヵ月間で、その後は当該試用契約の試用期間延長や同様の試用契約
による減額は認められない。
b. 施行前にすでに試用期間が始まっている従業員に対しては、現在の基本給が 30%減額後の最低賃金(半
島部では、630 リンギ(約 15,750 円)、サバ・サラワク州、ラブアンでは、560 リンギ(約 14,000 円))より高い場
合、雇用主は現在の基本給を支払う義務がある。
4. 賃金体系の変更について
施行前に賃金体系を変更する場合、下記要件を満たさなければいけない。
a. 変更後の賃金は最低賃金の水準を満たしている
b. 変更後の賃金水準は、現行の賃金水準より不利にならない
c. 変更後の賃金は現在支給されている賃金を下回らない
d. 賃金体系の変更は、対象を通常の勤務時間内の賃金に限定する
e. 現在支給されている住宅・食事・給油・水道電力などの手当、従業員積立基金(EPF)・年金・退職金の雇用
主負担分、出張旅費、退職一時金、ボーナスなどは引き続き支給されなければならない。
*円換算額は 1 リンギ=25.0 で計算。
以上
【出 所:“Minimum Wages Order 2012” Ministry of Human Resources、新聞記事等】
照会先:法人ソリューション営業部 国際業務室 (東京)電話 03‐6704‐2723
(大阪)電話 06‐6268‐6357
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