...

スライド 1 - うめもとこどもクリニック

by user

on
Category: Documents
24

views

Report

Comments

Transcript

スライド 1 - うめもとこどもクリニック
たんぽぽ新聞
第73号
うめもとこどもクリニック
2/20/2014
津市塔世橋よこ
Tel 222-2332
電話予約(音声) 213-5050
当日受付専用電話090-7034-4996
子どもについての言葉の語源
「学ぶ」は、「まねる」から来ています。「まねる」は、
「まねぶ」となり、「学ぶ」となったようです。すなわち、
学ぶということは、人の真似をすることと同じです。
子どもが人の真似をするには、相手への信頼が必
要だろうと思います。
「育ち」というのは、鳥の「巣立つる」が語源です。卵
からかえった「ひな鳥」が、成鳥となって巣から飛び
立つところから来ています。人の成熟は大変遅く、
子どもが大人となって巣立つのは、20歳を超えるの
ではないでしょうか。「育む」は「はぐくむ」と読みます。
これも親鳥が羽を広げて、雛を雨から「はがいくるん
で守る」という意味です。
哺乳類の中で未熟なままで生まれ、一人歩きできる
まで1年もかかる人間と、産まれてからずっと巣の中
で守られ、移動できるようになるとすぐに空中を自由
自在に飛べる鳥類。この2つが語源でつながってい
ることに驚きを覚えます。家庭を鳥の巣と考えてみる
のも面白いと思います。
ホームページ http://umekuri.com
携帯 http://umekuri.com/i/
ブログ http://umekuri.dreamlog.jp/
当クリニックには研修の方がたくさん来られます。
医学生も1年生と5年生の2グループがきます。医師
になった後も、小児科を勉強したいということで、家
庭医をめざす医師がこられます。島崎町にある三重
看護学校の生徒さんの実習もあります。最近感じる
のは、女性でも今まで小さい赤ちゃんを抱っこした経
験を持たない若者が多いと感じています。お母さん
に頼んで、子どもさんを抱っこさせてもらうと、学生さ
んの感想は「思ったより重たかった」と言われることが
多いです。人間というのはいろんな意味で貴重な存
在なのでしょう。
抱っこするとき、大抵のお母さんは自分の左側に
赤ちゃんの頭が来るように抱きます。これはお母さん
が右利きでも左利きでも同じです。何故でしょう?そ
れはお母さんの心臓が左にあるからです。赤ちゃん
は「母親の心臓の鼓動を聞いて安心する」ように抱っ
こされるのだと科学的に考えられています。
インフルエンザの方はまだまだみえますが、今年は
薬もよく効き2日以内に解熱する子どもさんが多いで
す。ときどき5日くらい続く方もみえます。もうすぐ春で
すね。桜が待ち遠しいです。
なぜ1歳になると、一人立ちし、
それと同時に言葉をしゃべりだすのだろうか?
この疑問は私が小児科医になってずっと考えてきたこと
です。どこにも答えは書かれていません。1歳になると
立てるようになるのは、姿勢といいますが、筋肉の緊張
すなわちバランスがしっかりしてきたからです。身体が
ふらふらしていては立てません。緊張のためには脳か
らの指令が大事で、それが発達しなくてはならないよう
です。
一方、1歳になると、母親が向いた方向を一緒に向
いて、「お母さんは、どんな視点で世界を見ているんだ
ろう?」と言わんばかりに、母の意図を見抜いて同じ方
向に向かって見ます。共同注視ともいいます。これは母
と注意を共有することでもあります。私たちは、何かに
注意するときは、自分の行動をじっと止めると思います。
ざわざわ動いていては、注意できません。行動を止める
ことは筋肉を緊張させることであり、そうなると自然と考
える事が可能となり、イメージを作り出すことができます。
そのイメージが言葉の源となり、話すようになるのでは
ないかと、私は思っています。筋肉の緊張は、言葉に
必要なものだということです。
マスコミ報道の「大腸菌について」の知識
よく新聞やテレビで、「どこどこの弁当に大腸菌が混入して
いた」とか、「お菓子の中から大腸菌が検出されたので、生
産者が一時営業中止になった」とかいう報道がなされます。
そういう情報を聞いて、その製品を食べた消費者の方々の
一部は、「食べた後に下痢をした」とか、「気持ちが悪くなっ
た」とかいう人々も出てくると伺っています。
でも、大腸菌というのは、私たちが食べた場合、胃
という強い酸によって死んでしまいます。それで害
はなくなってしまいます。だから下痢をしたとしても
多くは関係はないのではないかと思っています。た
だ、この点は大事なのですが、O157など、一部の
病原性の大腸菌では、この胃を通過しても、生き続
け、毒素を使って人に悪影響を起こす場合もありま
す。報道をみるときに、ご参考になさってください。
便秘の対応
新生児のころはおっぱいを飲むと便をする反射があ
り、おむつ替えも多いものです。しかし生後1ヶ月を
すぎると、1日1回、2~3日に1回といった具合に便
の回数がだんだんと少なくなってきます。場合に
よっては4~5日に1回しかでなくなる赤ちゃんもいま
すしかし便がでなくても、笑顔もみられ、おっぱいの
飲みもよく、たくさん吐くこともなければ心配ありませ
ん。
もともと母乳は経済的な飲み物なので、吸収が
よくそのためにうんこの量も少ないのです。便をする
時にいきんで苦しそうにする、肛門が切れて出血す
るなどの症状がみられるときは便秘と思います。お
なかのマッサージや肛門を綿棒で刺激することも有
効です。人工栄養の場合メーカーを変えると効果が
あることがあります。生後6ヵ月を過ぎていて便が固
くて困るときは、オリゴ糖・ラクツロース糖水やマルツ
エキスを飲ませたり、離乳食がすすんでいれば果
物・野菜(豆類やキノコ類)・寒天などを加えることも
有効です。
どうしても便がでにくい場合は相談して下さい
ね。浣腸をする場合がありますが、習慣になってし
まうことはありませんからね。
Fly UP