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Ⅰ.教職課程履修の方法について

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Ⅰ.教職課程履修の方法について
Ⅰ.教職課程履修の方法について
1.教職課程を学ぶに当たって
学校教育法で定められている学校のうち、大学と高等専門学校を除いた、小学校・中学校・
高等学校の教員になるには、国立・公立・私立の別なく、学校の種類と担当する教科別の「教
育職員免許状」
(以下このガイドでは「免許状」とします。
)を持っている必要があります。そ
のために、その免許に関する基準を定めると同時に教員の資質の保持と向上とを図ることを目
的として「教育職員免許法」が制定されています。
わが国では現在、教員養成は教員養成系大学・学部と一般大学とで行なわれています。一般
大学での教員養成は、教職課程を大学教育の一領域として位置づけた「開放制教員養成制度」
と呼ばれています。中学校・高等学校の教員の多くはこの「開放制教員養成制度」によって教
員となった一般大学の出身者です。本学でもこの「開放制教員養成制度」に基づいて教職課程
を設けており、
「成蹊大学教職課程規則」によってこれを実施しています。
教職課程の履修は、学校教育と教職のあり方について深く考え、学び、教師としての専門的
力量の基礎を身につけることを目的としています。また、免許状を取得した人は、教職に就か
なくても、何か講師や指導を担当する場合などには有意義なものとして評価されることになり
ます。とはいえ、ただ資格をとっておけば何かの役に立つかも知れないなど安易な気持ちで履
修すると、所属学部での専門の勉強を阻害することにもなりかねません。また、教育実習で生
徒の学習権を侵害する恐れもあります。
教職課程では、学部での卒業に必要な修得単位数とは別に、教職に関する科目等の履修と単
位の修得が必要です。不断の努力と熱意をもって履修するように望みます。
なお、公立学校の教員になるためには、各都道府県及び政令指定都市の教育委員会が実施す
る「教員採用試験」に合格する必要があります。私立学校の教員になるには、東京の私立学校
協会が実施する「適性検査」を受け、学校による個別面談に合格する必要があります。中学・
高校を併設する学校が増えていますので、現実の採用では中学・高校の両方の免許状が求めら
れる趨勢にあります。
また、2007(平成 19)年6月に、教育職員免許法が改正され、2009 年4月以降に授与され
る免許状には、10 年の有効期間が定められることとなりました。引き続いて更新をするために
は、期限がくる2年2ヶ月前から直前2ヶ月前までの2年間のうちに、30 時間の更新講習を受
講し、認定を受けることが必要になりました。
とはいえ、いったん失効して何年たったとしても 30 時間の更新講習の修了認定さえ受けれ
ば、教育委員会の約2ヶ月の手続き期間を経て、いつでも更新ができます。大学での教職課程
を再履修する必要は全くありません。成蹊大学で修得した教職課程の単位は生涯有効です。是
非、在学中に教職課程を修了しておくよう奨めます。
2.取得できる免許状の種類と教科
取得できる免許状の種類
学部・学科
経
理
工
学
部
済
中学校教諭1種免許状
学
社
会
地理歴史・公
民
物質生命理工学科
理
科
理
科・工
業
情
数
学
数
学・情
報
数
学
数
学・工
業
報
科
部
学
科
システムデザイン学科
エレクトロメカニクス学科
文
学
部
高等学校教諭1種免許状
英
米
文
学
科
英
語
英
語
日
本
文
学
科
国
語
国
語
社
会
地理歴史・公
民
社
会
地理歴史・公
民
国 際 文 化 学 科
現 代 社 会 学 科
法
学
部
注)自分が所属する学科以外の免許状を取得することはできません。
3.免許状を取得するには
免許状を取得するには、以下の要件を充たす必要があります。
① 基礎資格として、学士の学位を取得すること。
(学部を卒業すること)
② 教科ごとに規定の単位を修得すること。
中学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状
教職に関する科目
31 単位
23 単位
教科に関する科目
20 単位
20 単位
教科又は教職に関する科目
8 単位
16 単位
計
59 単位
59 単位
③ 次の規定の単位を修得すること。
免許法施行規則第 66 条の6に規定する科目(必修)
日本国憲法
2単位
以下を参照のこと。
体育
2単位
「Ⅵ.教育職員免許法施行規則第 66 条の6
外国語コミュニケーション
2単位
に規定する科目」
情報機器の操作
2単位
④ 中学校の免許状を取得するには、特別支援学校及び社会福祉施設で計7日間の「介護
等の体験」を終了すること。
(高等学校の免許状の取得には不要)
※ 教員となる者は、幅広い教養を求められています。取得予定の教科に関する科目のほ
か、できるだけ「芸術」
「美術」
「音楽」の分野に関する科目も履修するようにしまし
ょう。
4.教職課程科目の履修、教職課程登録、教育実習費の納入
(1)履修ガイダンスの出席
在学中に教職課程を履修していくためには、各年次とも、年度始めに実施する「履修ガ
イダンス」に必ず出席してください。各年次の教職課程の履修に重要な事項を説明します
ので、欠席すると、教育実習ができなかったり、免許状が取得できないなど支障をきたす
恐れがあります。
履修ガイダンスの日時・場所は、前年度の1月に「新年度行事日程」として発表します
ので、各自で確認してください。
(2)教職課程科目の履修における一般的な注意事項
① 教職課程を履修しようと考えている場合は、できるだけ1年次生から教職課程科目の
履修を始めたほうが、比較的楽に履修できます。
② 教職課程科目は、4月の履修登録時に、前期・後期科目とも、学部科目の履修登録と
ともに登録をします。
(後期に履修変更ができますが、前期の履修登録では、年間の履
修計画として前期・後期科目ともすべて履修登録してください。)
③ 2年次以上の教職課程登録者には、年度末に配付される成績通知表および「Web 履修
申請画面」の「資格状況表示」
(一覧)の画面で、所属学科で取得できる教科について
の単位修得状況が表示されます。
④ 1年次配当の「教職に関する科目」および「教科に関する科目」は、教職課程を登録
していない学生でも履修することができます。
⑤ 「教職に関する科目」は、卒業に必要な修得単位数に含まれません。ただし、文学部
では、
「教職に関する科目」の一部が卒業に必要な修得単位数として認められます。詳
しくは「文学部履修要項」で確認してください。
また、「教科に関する科目」「教科又は教職に関する科目」の中には、卒業に必要な修
得単位数に含まれない科目がありますので、学部の履修要項で確認してください。
⑥ 教職課程科目のうち、卒業に必要な修得単位数に含まれない科目は、各学部で定める
年間の履修登録単位数の制限を受けずに履修登録ができます。
⑦ 所属学部・学科での必修科目・登録必須科目と教職科目とが時間割上重なっている場
合には、学部・学科の履修を優先してください。
⑧ 「教職に関する科目」に付されているa,bなどの小文字は、同一科目のクラス記号
です。いずれか一方の科目を履修することになります。
⑨ 文学部(国際文化学科、現代社会学科)
・経済学部・法学部の教職課程履修者のために
開講している「日本史概論Ⅰ・Ⅱ」、「世界史概論Ⅰ・Ⅱ」、「人文地理学」
、「自然地理
学」、「地誌学」、「現代の政治学」(法学部を除く:2013 年度以降入学者)についての
注意
・2012 年度以前入学者は卒業に必要な修得単位数に含まれません。
・2013 年度以降入学者は卒業に必要な修得単位数に含まれることになります。
⑩ 理工学部生は、所属学科の必修科目・実験科目が多く、また教職必修の科目で隔年開
講のものが多いため、教職課程科目の履修が厳しいものとなっています。そのため、
教職必修科目については、早い年次で履修するよう心がけてください。
このため、理工学部開設の「数学科教育法Ⅰ・Ⅱ」、「理科教育法Ⅰ・Ⅱ」
、「工業科教
育法Ⅰ」は、1年次生から履修できますので、早い年次で履修し、単位を修得するよ
うにしてください。
⑪ 教科に関する科目の必修科目は、上級生になると時間割の都合で履修できなくなる恐
れがあるため、早めの履修が望まれます。
⑫ 「教職に関する科目」には前提科目を修得しないと履修ができない科目があるため、
計画的に履修を進めなければ、卒業時に免許状を取得できなくなります。
⑬ 「教科又は教職に関する科目」「免許法施行規則第 66 条の6に規定する科目(日本国
憲法、体育、外国語コミュニケーション、情報機器の操作)
」の修得も忘れないよう注
意してください。
(3)2年次生での注意
<教職課程登録>
教職課程履修者にのみ履修が認められる科目(2年次以上の配当科目が該当)を履修
するには、2年次の始めに履修費 20,000 円を納入し、教職課程登録を行ってください。
この登録がなければ、
「教職に関する科目」の2年次以上配当科目が履修できません。
また、教職課程の予備登録科目も取り消されます。
履修費は在学中に一度だけ納入すればよいのですが、いかなる理由があっても返還さ
れませんので、注意してください。
履修費納入期間:4月2日(水)10:00~4月3日(木)17:00
期間内に証明書自動発行機で「教職課程履修費納付書」
(20,000 円)を購入し、
出力された用紙を、期間中に教職課程指導室へ(開室日:月~金曜日(祝日除く)
開室時間:10 時~11 時 30 分・12 時 30 分~17 時)提出してください。
<3年次以降の履修に向けて>
3年次配当の各教科の教育法、
「教育実習研究(3年次後期)」を履修するには、2年
次終了までに修得しなければならない前提科目が設定されています。「教職に関する科
目」のページをよく読み、漏れのないようにしてください。
特に文学部においては、
「教職に関する科目」のほか、学科ごとで修得しておかなけ
ればならない科目が設定されています。
(4)3年次生での注意
<教科教育法の履修>
4年次で教育実習を行うためには、取得しようとする校種・教科の免許状に関する教
科教育法の必要単位を修得しなければなりません。
<「教育実習研究」の履修>
教育実習の事前指導科目として、3年次後期に「教育実習研究」を履修します。この
科目は、前期の履修登録期間で履修登録をしますが、後期の授業開始において、前提科
目が修得できていない場合には、自動的に履修が取り消されます。
<その他の科目の履修>
3年次の履修登録においては、上記のほか、自分の取得しようとする校種・教科の免
許状における単位修得状況、不足状況を確認しながら、なるべく3年次のうちに必要な
科目を履修するようにしてください。
※教育実習を4年次で行なうためには、それまでに単位を修得しなければならない科
目があります。次の項目で確認してください。
「Ⅴ.教職に関する科目」の「7.教育実習関係の科目の履修について」
(5)4年次生での注意
<教育実習費の納入>
4年次では、教育実習を行うことになります。そのため、年度の始めに教育実習費
15,000 円を納入してください。
実習費納入期間:4月2日(水)10:00~4月 10 日(木)17:00
期間内に証明書自動発行機で「教育実習費納付書」(15,000 円)を購入し、出
力された用紙を、期間中に教職課程指導室(開室日:月~金曜日(祝日除く)
開室時間:10 時~11 時 30 分・12 時 30 分~17 時)へ提出してください。
実習費を納入しない場合は、教育実習を行うことができません。
<教育実習の履修>
「教育実習」の履修は、教育実習の実習期間により登録できる科目が異なりますので、
注意してください。
・3週間以上の実習の場合
「教育実習(中・高)」
・2週間実習の場合
「教育実習(高)」
<履修上の注意>
①履修登録においては、自分の取得しようとする校種・教科の免許状における単位修得
状況を確認し、不足のないように履修してください。
②後期にも履修変更(追加、取消など)ができますが、前期の履修登録では、年間の履
修計画として前期・後期科目ともすべて履修登録してください。前期の時点で履修科
目が足りない場合、
「教員免許状取得見込証明書」が発行できません。
③「教育実習(高)」を修得後、中学校の免許状を取得したくなった場合は、実習校は
自己責任で見つけ、改めて「教育実習(中・高)
」を修得する必要があります。
5.教職課程科目
授業・成績の取り扱い
(1)単位認定(学期末試験)
・成績評価について
「教職に関する科目」(数学科教育法、理科教育法、工業科教育法、情報科教育法を除
く)は、文学部開設の科目です。従って、学期末試験の取り扱いはすべて文学部の履修要
項によります。特に以下の点に留意してください。
①学期末試験に関する情報(試験時間割等)は掲示で確認してください。一覧表で見る
時は文学部の時間割で確認してください。
②教職に関する科目は、全時間出席が義務です。やむを得ない事情で欠席する場合は次
項の届を出さないといけません。欠席をしないでください。
(2)教職課程科目の「欠席」について
教職課程では、やむを得ない事情があって欠席する場合でも、欠席届を科目担当の先生
に提出することを必要条件としています。「欠席した(する)事実と理由を報告する」こ
とは、教員になるための最低限の資質として考えているからです。
「教職に関する科目」
(「Ⅴ.教職に関する科目」の「1.開講科目と今年度担当者」)
の授業を欠席する(した)場合には、可能なら事前に、急な場合でも事後速やかに担当の
先生に「教職課程科目 欠席届」を提出してください。
用紙は、教職課程指導室にあります。
※欠席に関する取り扱いは、各先生の判断によります。
(3)履修中止制度
「教職に関する科目」のうち、次の科目は「履修中止」の扱いを認めません。
①教育実習科目 「教育実習(中・高)」、
「教育実習(高)
」
*実習校から内諾を受けてからは、放棄してはなりません。
②集中講義科目 「国語科教育法Ⅲ」
(4)GPA制度について
教職課程科目のうち、卒業に必要な修得単位数に含まれない科目は、GPAの対象とな
りません。ただし、文学部については以下の科目が卒業に必要な修得単位数に組み入れら
れますので、GPAの対象となります。
文学部 2013 年度以前入学者:
「教育原論Ⅰ・Ⅱ」
、
「教育心理学」、
「教育史」、
「生涯教育
研究」
文学部 2014 年度以降入学者:「学校と社会」、
「教育史」、
「生涯教育研究」
6.免許状の申請(4年次生)
免許状は一般的に居住地都道府県の教育委員会で交付されます。本来は個人で申請するも
のですが、3月に大学を卒業する人については、大学が東京都教育委員会に一括申請し、免
許状の交付を受けています。
手続きの詳細は掲示でお知らせしますが、日程はおよそ以下のとおりです。
(1)4月:「免許状申請書」提出
(2)10 月:免許状申請手続き(提出書類への署名捺印、手数料納入など)
(3)学位授与式当日:免許状交付(教職課程指導室)
なお、一括申請の手続きを行わない場合は、卒業時に免許状が交付されません。しかし
その後、各自で個人申請により免許状を取得することができます。
7.卒業延期制度
卒業延期制度を利用して、以下により免許状の取得を希望する場合は、願い出を提出する
前に、まず教職課程指導室へ相談してください。
(1)4年次生で卒業要件をすべて満たしたが、免許状取得に必要な単位を修得できなか
った者が、不足分の単位を修得し、免許状を取得しようとする場合
(2)4年次生で卒業要件をすべて満たしたが、それまで教職課程を履修していなかった
者が、あらたに教職課程を履修し、免許状を取得しようとする場合
なお、卒業延期制度の詳細は、各学部の履修要項で確認してください。
8.教職課程科目等履修生
免許状を取得せずに学部を卒業した場合でも、以下に該当する場合には、「教職課程科目
等履修生」として免許状取得に必要な科目を修得することにより、免許状を取得することが
できます。
(1)学部在学中に教職課程を履修していなかった者が、卒業後(本学大学院入学を含む)
新たに免許状を取得しようとする場合
(2)学部在学中に教職課程を履修していたが、免許状取得に必要な単位を修得せずに卒
業した者で、免許状を取得しようとする場合
なお、出願受付は例年2月中旬頃です。希望する場合は、事前に教職課程指導室へ相談
してください。
また、大学院生の教職課程の履修については、
「ⅩⅠ.大学院生の教職課程履修ガイド」
を参照してください。
9.教職課程指導室
教職課程指導室は、教職課程を履修し、教職をめざす学生に対する指導・支援を行うため
に開設されています。ここでは、教育学、心理学、教育実習などの教職課程科目や教員採用
試験に関する図書、雑誌や先輩の実習授業案などが閲覧でき、自習室としても利用できます。
そのほかにも、TV、VHS・DVD ビデオセット、パソコン、プロジェクター、中学・高校の
授業用教具等が備えてあり、さまざまな準備を行うことができます。
また、専従のスタッフが、教職に関する質問や相談に応じているほか、教員あるいは卒業
生との懇談の機会をコーディネートしています。遠慮なく利用してください。
・場
所:
・開室時間:
・電
話:
・E - m a i l:
1号館2階(2014 年6月に6号館2階移転予定)
月曜日~金曜日(祝日は除く)の 10:00~17:00
(11:30~12:30 は昼休み)
※土曜日・祝日の授業日は原則として閉室となりま
す。
0422-37-3554
[email protected]
問い合わせについての注意事項
履修相談については、電話・E-mail で受け付けません。「教職課程履修ガイド」を
持参の上、来室してください。
電話連絡は主に以下の授業や行事の欠席・遅刻連絡において使用すること。
・ 教育実習に関すること。
(教育実習期間中、
「教育実習研究」、「教育実習」
、「教職実践演習」)
・ 介護等の体験に関すること。
(体験期間中、ガイダンス、事前指導)
・ 教職課程の行事に関すること。
(ガイダンス、特別講演会)
※ 欠席、遅刻連絡は E-mail で受け付けません。
※ 教職課程指導室では、筆記用具の貸し出しは行っておりません。予めご承知おき
ください。
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