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接客サービス向上とペーパーレス化のため 『Windows 8』を

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接客サービス向上とペーパーレス化のため 『Windows 8』を
東京オート株式会社
接客サービス向上とペーパーレス化のため
『Windows 8』
を一斉導入
IT運用コスト削減にも成功
導入の狙い
接客サービスの向上
クライアントPCの削減
業務のペーパーレス化
導入システム
『Windows 8』
『Windows 8』導入支援
タブレットPC 約30台
ノートPC 約70台
Ultrabook PC 約15台
導入効果
顧客を待たせない接客サービスを実現
タブレットPC、ノートPCへの入れ替
えにより端末の総保有台数を削減
会議などで使用する紙の資料が減
り、コスト削減
中古車・新車販売だけでなく車検・点検やカー用品販売、板金塗装を行い一人一人のカーライフを支える
栃木県を中心に北関東で中古車・新車販売サービスを展開するトータルカーディー
ラー東京オート株式会社。車検・点検やカー用品販売、オイル交換など、ユーザ
のカーライフをトータルサポートするきめ細やかなサービスが好評だ。本社や各
— U S E R P R O F I L E ———————————————————
東京オート株式会社
●業種:自動車販売・整備業
●事業内容:中古車・新車の販売、車検・点
営業店で長年デスクトップPCを使用してきた同社は2013年6月、接客サービス
の向上と、資料のプリントアウトなどによる紙の無駄を減らすため、大塚商会を通
じ
『Windows 8』搭載のタブレットPCを導入。職種に適した機種を選択し、ペー
パーレス会議の実現やIT運用コストの節減などの効果が現れている。
検・一般整備、用品販売、鉄金塗装、損
害保険代理業など
●従業員数:170名
(2013年9月現在)
『Windows 8』
を導入し、接客サービスの向上や
ペーパーレス化を成功させた東京オート株式会社
2013年10月取材
クルマに関する多彩なサービスと
「お客様第一」の接客で成長
氏が1973年に東京都足立区で創業。
その後、同氏の故郷である小山市に事
業基盤を移し、長年にわたって地域に
東京オート株式会社(以下、東京オー
密着したサービスを提供してきた。 ト)
は、栃木県小山市に本社を置き、栃
「当社が事業展開する北関東は、公
木県を中心に茨城県、群馬県の一部を
共輸送機関が整備された東京とは違
カバーする北関東屈指のトータルカー
い、生活するのにクルマがなくてはな
ディーラーである。1960年代から
らない地域です。お客様にとって欠か
70年代にかけて「日本一のカーセー
せない乗り物ですから、親身になって
ルスマン」
として名を馳せた中村 賢作
トータルにサポートしていきたいとい
1
東京オート株式会社
うのが、私たちの基本姿勢です」と、
るものですが、通常のパッケージシス
代表取締役社長の中村 浩志氏は語
テムはクルマの情報が主体で、お客様
る。
の情報は二の次になっています。当社
東京オートは、顧客のあらゆるニー
はむしろ、クルマの購入や代替え、整
ズに応えるため、中古車、新車だけで
備入庫の履歴など、お客様のカーライ
なく、登録はしたが基本的に未使用の
フをすべて記録し、サービスの提案に
登録済み未使用車まで幅広く取りそろ
結び付けられるようなシステムをつく
え、車検・点検やカー用品販売、板金塗
りたかったのです」
(中村氏)
装、自動車保険の販売代理など、カー
各営業店の販売員は、顧客が来店す
ライフに欠かせないすべてのサービ
るたびにシステムに登録された顧客履
スをワンストップで提供している。
歴を照会し、顧客の好みやニーズを踏
このように行き届いたサービスを提
まえながら、より適切な車種を提案で
供しているのも、すべては「お客様の
きるようになった。システムの活用で
ために」
という基本姿勢の表れだ。
顧客満足を最大化させた成功例と言
「一般の新車販売店では扱うメー
えるだろう。
カーに制 限が あり、A 社 のクルマに
実際の運用を通じてシステムのブ
乗っているお客様が、
『 妻はB社が好
ラッシュアップを重ね、2010年には3
きなので、B社のクルマを買いたい』
代目となる自動車販売業総合支援シ
と相談されても困ってしまいます。し
ステム『TAS3.0』を稼働させた。
かし、それではお客様の本当のニーズ
『TAS3.0』の開発では大塚商会が
にお応えすることはできないでしょう。
技術支援を行っているが、東京オート
当社は、幅広いメーカーのクルマを中
はさらに、大塚商会を通じてこのシス
古車から新車まで取りそろえているの
テムを全国の同業他社に販売するとい
で、売り手の都合でお客様を困らせる
う取り組みも開始した。
「あえてノウハ
ことはありません」と中村氏。顧客第
ウをオープンにすることで、業界全体
一主義をとことん貫く同社のこだわり
の発展に貢献したい」という中村氏の
が垣間見える。
思いによるものである。
そうした顧客重視の姿勢は、業務シ
この取り組みによって東京オートは
ステムづくりにも反映されている。
2012年2月、優れたIT経営を実践す
同社は業界でもいち早く、自前の業
る中小企業に贈られる経済産業省主催
務支援システム
(以下、車販システム)
「中小企業I T経営力大賞」の
“I T経営
を開発してきたことでも全国の業界関
実践認定企業”
に選ばれている。
係者にその名を知られている。
その第1号として2004年に稼働し
ステムでは、自分たちが追求する顧客
ペーパーレス化とサービス向上を
目指して『Windows 8』
を選択
サービスを実現することはできないと
そして2013年、東京オートは車販
いう不満をきっかけに開発された。
システムにさらに磨きをかけ、新バー
「車販システムは、クルマの仕入れ
ジョンの『TAS3.1』を稼働した。
や販売、納車などのプロセスを管理す
新たなシステムの立ち上げと共に
た『TAS1.0』は、パッケージの車販シ
2
代表取締役社長 中村 浩志氏
「あらゆるソリューションをワンストップで提供
している大塚商会さんのように、当社もク
ルマに関するあらゆるサービスを提供できる
会社でありたいと思っています」
システム室 主任 赤荻 悟氏
「どこにいてもタブレットPCからネットワーク
に接続する環境を整えたおかげで、在庫
確認や見積り作成の際に、いちいちオフィ
ススペースに戻ってお客様をお待たせする
ことは少なくなりました」
同社が取り組んだのは、東日本大震災
もその場で在庫の確認や見積りの計
の経験を踏まえてのB C P(事業継続
算ができるので、お客様を待たせるこ
計画)対策である。災害などが発生して
とがありません。タブレットPCに入れ
も重要な顧客データなどが消失しない
替えるのなら、O SもタブレットPCに
ようにサーバを大塚商会のデータセン
親和性の高いものがいいということ
ターに移行。また、社内のPCに搭載さ
で、最終的に
『Windows 8』を採用す
れているOS『Windows XP』のサポー
ることに決めました」
と河副氏は語る。
トが2014年4月9日で終了することを
踏まえ、新しいOSを搭載した端末に全
システム室 河副 紀一氏
「持ち運び自由なタブレットPCに替えたお
かげで、余分な端末を減らすことが可能とな
りました。保守費用やソフトのライセンス費
用などが削減できたのは、大きなメリットだと
思います」
OSの検討を始めたのは、2012年
現場負担の少ない移行を
大塚商会支援のもと実現
春。マイクロソフトが、タッチパネルによ
東京オートが『Windows 8』の採
る操作性を追求した新OS『Windows
用を内定したのは2012年9月。とこ
8』をその年の秋にリリースするとの情
ろがマイクロソフトがリリースを予定
報が広まっていた時期であった。
していたのは2カ月先の11月だった。
東京オートでは、本社や各営業店で
まだ実物が登場していない時点で導
デスクトップPCを使用していたが、営
入の最終決断をせざるを得ず、手探り
面的に入れ替えることを決めた。
業店についてはOSの更新と同時にタ
で実現可能かどうかを検証した。
ブレットP CとノートP Cに入れ替える
「すでに発表されていたプレリリー
ことを考えていた。
ス版の『Windows 8』を試し、公式・
その理由について、システム室の河
非公式に関わらず情報をかき集めて、
副 紀一氏は「接客サービスのさらなる
移行しても問題がないかどうかを徹底
向上と、業務のペーパーレス化を実現
検証しました。マイクロソフトの有力
させる狙いがありました」
と語る。
なパートナーである大塚商会さんが、
デスクトップP Cは持ち運びができ
私たちの代わりにマイクロソフトにい
ないので、会議などで資料を配る際に
ろいろと問い合わせをしてくれたこと
は、いちいちデータをプリントアウトし
も非常に助かりました」
(河副氏)
なければならない。じつは、そうした紙
導入が最終決定してからも、苦労の
の無駄が膨大な量になっていた。
連続であった。営業店の中には個別の
また接客においては、在庫の確認や
アプリケーションを導入しているとこ
見積り作成をするときに、フロアに顧
ろもあり、それがXPから
『Windows
客を待たせたままオフィススペースに
8』
にOSを入れ替えても正常に動くか
戻り、デスクトップPCで確認しなけれ
どうか、さらに検証する必要があった。
ばならない。顧客第一主義をモットー
店ごとにどんなシステムを入れている
とする同社の販売員にとって、顧客を
のかをすべてリストアップし、一つ一つ
待たせることに忸怩たる思いを抱いて
問題がないか確認した。
いた。
今までX Pに慣 れ親しんできた社
「その点、タブレットPCやノートPC
員が、すぐに『Windows 8』の操作
なら、会議室に持ち運んで画面上で資
に馴染めるかどうかも課題であった。
料を見ることができますし、接客時に
3
『W i n d o w s 8』を立ち上げると、デ
東京オート株式会社
スクストップ画面ではなく、XPにはな
どを合わせて約160台のデスクトップ
かったスタート画面が最初に表示され
P Cを使用していたが、大部分をタブ
るため、戸惑う社員も多かった。
しかし、
レットPCやノートPCに入れ替えた結
「スタート画面の中にあるデスクトッ
果、約30%減の115台前後まで圧縮
プのタイルをクリックすると、使い慣
することができたのだ。
れたXPと同じようにカスタマイズした
「デスクトップP Cは置き場所が固
デスクトップ画面が表示されるので、
定されてしまうので、どこにいても情
PCの起動後すぐにデスクトップを開く
報が見られるようにしようとすると、ど
ように指導しました」と河副氏は説明
うしても台数が増えてしまいます。こ
する。
れを持ち運びが自由なタブレットP C
簡単な操作マニュアルを作成したほ
やノートP Cに替えたおかげで、余分
か、1店舗ずつ日程をずらして端末の
な端末を減らすことが可能となりまし
切り替えを行い、システム室の担当者
た。保守費用やソフトのライセンス費
が切り替え日から2日がかりで操作方
用などが削減できたのは、大きなメリッ
法などの指導を行った。こうして、比較
トだと思います」
と河副氏は語る。
的スムーズに『Windows 8』への移
ペーパーレス化の推進についても、
行を実現することができた。
狙いどおりの効果が現れている。営業
常に最新データが反映されるメンテナンスサービスの紹介
などにタブレットPCを活用していく予定だ
店の会議では、資料をプリントアウトす
顧客対応を向上
端末を統合しコスト削減効果も得る
ることなく、社員がタブレットPCを持
ち寄っての参加が当たり前となりつつ
ある。以前と比べれば紙の使用量は格
『Windows 8』の導入によって、東
段に減少したという。
京オートは狙いどおりの業務改善効果
今回の『Windows 8』搭載端末へ
を得ることに成功した。
の入れ替えにあたり、不具合の検証か
まずは接客サービスの向上だ。
「営
らクライアントの設定、サーバ設定、
業店舗に無線LANを設置し、フロアや
ネットワークの再構築まで、大塚商会
オフィススペースなど、どこにいても
が全面的に支援を行った。
「今後は、実
タブレットPCがネットワークに接続す
現可能であれば
『Windows 8.1』への
る環境を整えました。在庫確認や見積
移行や、セキュリティポリシーへの対応
りの際に、お客様をお待たせすること
を進めたいと考えています。大塚商会
は非常に少なくなりました」と、システ
さんには、これからも力強いご支援を
ム室 主任の赤荻 悟氏は語る。
お願いしたいですね」
と河副氏は語る。
中村氏は、
「お客様と1対1で接して、
最後に中村氏は、
「複合機からシス
ご要望をきちんと伺いながら提案をす
テムまで、あらゆるソリューションをワ
るのが営業のあるべき姿だと考えてい
ンストップで提供している大塚商会さ
ます。タブレットPCの導入によって、そ
んのように、当社もクルマに関するあ
のあるべき姿に一歩近づけられたの
らゆるサービスを提供できる会社であ
は、大きな前進ですね」
と評価する。
りたいと思っています。今後も末永く
さらに今回の導入はコスト削減にも
お付き合いをお願いしたいですね」と
つながった。以前は本社と各営業店な
語った。
東京オート株式会社のホームページ
http://www.tokyoauto.com/
・会社名、製品名などは、各社または各団体の商標もしくは登録商標です。
・事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
・この記事は2013年12月に作成されました。
Copyright©2013 OTSUKA CORPORATION All Rights Reserved.
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