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観光テーマパークにおける環境学習プログラムの実践
早稲田大学環境総合研究センター 最終更新日時: 2016 年 4 月 22 日 環境教育プログラムの開発に関する実践的研究 題目 観光テーマパークにおける環境学習プログラムの実践 著者 1. 小野田弘士 神宮文代 概要 児童向けの実践的な環境学習プログラムを開発・実践することを 目的に、環境学習プログラム等の DB の構築、地域および企業ニー ズに対応した環境学習プログラムの開発・実践・評価、環境学習に よる教育効果を把握するための評価手法の高度化等を実施してい る。また、新たな試みとしてコミュニケーションロボットを活用した環 境学習プログラムの開発も検討している。2015 年度は、長野県飯 田市における観光テーマパーク「かぶちゃん村」において、4 回の環 境学習プログラムを実践した。 2. 環境学習プログラムの開発・実践 (1)「電気について学ぼう!電気はどうやって作られるの?どうやっ 写真 1 かぶちゃん村 森の発電所 て使ったらいい?」 かぶちゃん村には、小型の木質バイオマス発電所(360kW、写真 1)が設置されていること、当研究室が開発した超軽量小型モビリテ ィ ULV(Ultra Light-weight Vehicle、写真 2)の実証試験が実施され ている等先進的な取り組みを行っている。これらを題材とした環境 学習プログラムを展開した。 ・ 木質バイオマス発電所の視察を通じた木質チップを題材とした 発電の原理の学習。 ・ 手回し発電キットによる LED/豆電球の点灯および玩具自動車 の走行実験。 ・ ULV の実車に基づく蓄電および電気自動車の原理の学習。 第 1 回 2015 年 8 月 9、10、11、23 日(参加人数:105 人) (a)空気エンジンモデル (b)EV モデル 写真2 超軽量小型モビリティULV 第 2 回 2015 年 9 月 20、21、22 日(参加人数:61 人) なお、第 2 回には、リピーターも多かったため、コミュニケーション ロボット「パルロ」のデモ、自転車発電による体感型ブースの設置、 圧縮空気エンジンゴーカートのデモ走行、エコライフゲームを活用し た環境学習等を加えたプログラムを実施した。 (2)「ものを動かす力を学ぼう!」 「ポンポン船」を題材とし、熱機関による動力に関する体験型の学 習を行った。自ら製作・実験を行うことで、効率的に走行できる工夫 を促すプログラムとした。また、ULV に搭載している圧縮空気エンジ ンのデモ実験や燃料電池の展示を通じて、最新の駆動源に関する 学習を実施した。 第 2 回と同様にコミュニケーションロボット「パルロ」とのコミュニケ ーションを行った。 第 3 回 2015 年 12 月 19、20、23 日(参加人数:68 人) (3)「小型家電をリサイクルしよう!」 使用済み小型家電(携帯電話、パソコン、電卓等)の解体試験を 通じて、環境配慮設計(Design for Environment)やリサイクルの重 要性を学習するプログラムを実施した。また、低学年の受講者向け に磁石による空き缶釣りゲームを用意し、身近な製品のリサイクル 性について、体験的に学習した。 第 4 回 2016 年 3 月 26、27 日(参加人数:22 人) 写真 3 環境学習プログラムの様子 本研究は、かぶちゃん電力株式会社との共催により実施したものです。かぶちゃん電力、かぶちゃん村の現地スタッフをはじめ、関係者の皆様に厚く御 礼申し上げます。