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2015年 RA協議会第1回年次大会 (9月1日~2日)
P-32 世界に伍する大学に必要な英語レベルをめざして 三和 正人1)、 崎村 2) 耕二 古屋 1)九州大学 2)日本医科大学 3)(株) 学術研究・産学官連携本部、 研究推進主幹(SURA) 医学部外国語教室、 3) 裕子 クリムゾン インタラクティブ ジャパン、 Background: 社会のグローバル化に伴い、新たな英語教育に取り組む大学が増加している。文科省、JSPSのプログラムや自己資金などにより特 色あるプログラムが設立され、様々な試みがなされてきた。特に大学院博士課程におけるプログラムの展開は顕著である。 <九州大学の例> 21世紀COE (H14~18、H15~19) 世界トップレベルの研究者の養成 (H19~23、H20~24、H21~25) グローバルに活躍出来る高度人 材の育成 (H21~25) <進行中プログラム> リーディング大学院 グローバルCOE グローバル30 英語教育プログラムの開講 口頭発表講習と国際会議における研究発表 国際シンポジウムの開催 共同研究国際インターンシップの設立 ~成果~ 62 コース国際コースの開設 外国人教員26 名の新規採用 学内における外国人雇用手続きの標準化 英語による教員ハンドブックの整備 留学生数は1,292人から2,080人に増加 英語による論文作成、口頭発表、ポスター発表,討論のトレーニング 海外の第一線研究者による英語での講義・セミナー・ワークショップの開催 若手研究者の国際セミナー・シンポジウムなどへの海外派遣 国際インターンシップの設立 トップ大学院生の海外派遣(武者修行) TED演習 研究大学強化促進事業 大学院国際コース - 全ての部局で英語による国際コー スを開設(新たな外国人教員の雇用含む) 学士課程国際コースの新設 - 工学部・農学部で実施 全学的教育国際化体制の整備 - 外国人留学生・研究者サポートセンターの開設 国際教育セ ンター の設置 G30関係の各種委員会・作業部会の設置 プロジェクトオフィスの設置 しかし、これらプログラムは一定の成果を挙げたものの、必ずしもその 効果は高いとは言いがたい。英語が足枷になり国際的研究の舞台に 立てない研究者や、留学先で英語が障害となっている日本人留学生な どの問題を抱える大学も多いのではないだろか? 図2.SGUにおける成果指標と達成目標概念図。 多様性① 教務国際① 人事① 国際教養学部 入学者選抜 語学力③ 新学術英語カリキュラム 人事③ 人事② G人事マネジメント 英語力 の確立 TOEIC600 質的転換① 学びの 時間確保 URAとして何が できるのだろうか? ガバナンス① 29→90% 採用と研修 での国際通用性 10時間超 2割 海外研修プログラム の開発・実施 事務職員 の高度化 国際化学生 委員会 ビジョンと 中期計画 TA活用の 実践 海外拠点・海外 ガバナンス④ キャンパス展開 意思決定への 迅速な 意思決定 教授会の役割 の明確化 ガバナンス⑤ IR機能の 強化・充実 RMユニットとの 連携 早期卒業 5年一貫課程 その他 学位プログラム型教育 の進化・発展 TA配置 国際教養学部 の設置 アカデミック・ 入試改革① パス① 入試における TOEFL等の活用 3.教育の 改革的取組関連 RMユニット/ アドバイザリー ボード アカデミック・ パス② 躍進百大 実行計画 質的転換③ 入学定員 国際広報戦略 ガバナンス③ エクゼクティブ 6.4→50.0% 機能の強化 ガバナンス② 26→400人 外国語による 情報発信 外国人参画 質的転換② 8割の授業科目で 大学運営への 学生参加 開放性⑧ 海外拠点の 活用促進 人事評価制 の改革 2.ガバナンス 改革関連 開放性⑥ 26→58% 混住型学生宿舎 人事④ 同窓会組織立上げ、 ネットワーク強化 遠隔面接、 オンライン出願 奨学金支給 通知制の工夫 10→847人 テニュアトラック 導入促進 渡日前入試等 の導入促進 開放性④ 開放性⑤ 四学期制 の導入 年俸制導入 促進 教育情報の 徹底した公表 大学ポートレート ファクトブック 柔軟な転学部 Late Specialization 入試改革② 多面的入学者 選抜の促進 4.その他 国際教養学部 国際教養学部 大括り入試 国際共同研究・大学間交流などの支援(研究者、事務処理、契約等の折衝、調整) 研究活動の海外に対するアピール(HPを含む広報、サイエンスコミュニケーション) 外国人教員に対する研究資金獲得補助 国際会議、シンポジウムなどの企画、運営 海外大学・情勢の調査 など 学術英語学会は,全国の大学(URA)とどのような連携ができるか? 1. 研究支援・推進担当スタッフの英語力向上 ⇒ ワークショップの開催,英文文書の様式等のひな形の共有など 2. 大学運営に係る英語の課題について全国規模で情報共有(英語版大学案内,英文協定書・契約書,学内の 英語文書など) 3. 学内の研究者(大学院生含む)の教育・研修・サポートプログラム作成に関する共同作業 4. URA英語担当者向け研究会の開催(各大学が抱える課題に関する情報交換など) 5. 遠隔講義のリアルタイム送信(講義またはワークショップ形式)による全国規模の英語教育推進(各大学の個 別の取組には限界がある。) 多分野にまたがる横断的な研究者支援組織 2. 全国各地の会員により構成される → 学術英語の地域的格差を改善 1. 活動方針の特徴: (1) 「研究者のための英語」はこれまで必要性が痛感されてきたが,整備が不十分 ⇒ 現状を改善する取組をおこなう。 (2) 現実の場面で英語の問題に直面している研究者の問題意識をしっかり受け止める。 各大学の個別の取組には限界がある 主な取組課題: 1. 定期的な研究会・学習会・ワークショップの開催 2. 情報交換の活発化,広報などに関する事業 ⇨ G学生交流 開放性③ 12→25% 入試における IB資格導入 の導入 的機関,企業 大会(参加者約150名) の模様 留学支援② 日本語教育 の充実 開放性② 内部質保証体制 開放性① 充実・強化 柔軟な学事暦 対象とする研究者の所属機関:大学・大学院,大学附置研究所,非営利団体・公 平成27年5月23日に行われた学術英語学会 の設置 語学力② 卒業要件 教育プログラム 13→100% の国際通用性 教育、研究の最高学府として、今、大学として何をするべきなのだろうか?九州大学ではスー パーグローバル大学等事業(SGU)の採択を受け、様々な取り組みが始まっている。例えば英 語環境の整備として、これまでの教員、学生の英語力の向上に加え、職員全体の英語力の向 上をめざす(図2)。これら全学を挙げた取り組みに対し、URAとしてできる事は? →英語の体力づくりの機会を提供する。 538→3105人 GPA2.0以上 教務国際④ What should and can we do? 目的: 英語をめぐる困難に立ち向かう研究者のため,あらゆる支援の方策 をさぐる。日本における学術研究活動の水準向上を助ける。 多様性③ (Q-LEAP) 授業科目 外国語での国際 ナンバリング コースの充実 による体系化 教務国際③ 語学力① 教育提供システム 開放性⑦ 在籍者 の多様化 522→1030 人 0→100% シラバス英語化 外国語による 外国人留学生 科目の充実 OBの活用 の促進 図提供:九州大学 緒方一夫、副学長、教授 研究者のための英語 MOUによる 交流の増大 センター設置 外国人学生の 女性教職員 支援体制の強化 の増大 語学力④ 教員12→17% G学生交流 センター設置 グローバル化 モニタリング GPA導入状況 職員41→50% と語学力向上 推進本部 英語による発信をしなければ研究者として認められない、というプレッ シャーと、英語に関するサポートが得られないもどかしさに悩む若手 科学者の姿が浮き彫りとなった。 取組の内容: 外国人職員等 の雇用促進 156→465人 留学経験者 の増大 留学支援① 307→2000人 留学派遣支援 体制の強化 流動性② 外国人留学生 の増大 2,665→4,700人 教務国際② 0→18% 設立: 2014年8月1日 設立発起人・賛同者: 48名 1.国際化 関連 多様性② 多様性④ H23年に行われた京都大学研究者向けアンケート調査より(﨑村) 学術英語学会とは? 流動性① 外国人教員等 の雇用促進 573→1500人 <現場の声> 「オーラルプレゼン後の質疑応答ができない」 「国際会議で会話の輪に入れない」 「派遣先でも日本人同士でたむろしてしまう」 「投稿論文が突き返された」 「英語論文執筆において冠詞、前置詞などについて迷うことが多い」 「良質の英語論文の添削を受けるための予算がない」 「英語再教育の時間的余裕もないまま四苦八苦している」 一般社団法人 (H25~34) 著名研究者の招聘 研究者の短期派遣 学会派遣 英語論文校閲費援助 英語論文・プレゼンセミナーなど 図1.G30プロジェクトにおける(特定の)修士課程留学生が感じる問題点(問題分析ツリー)の解決に向けて(目的 分析ツリー)の要因の因果関係図。 Problem?: (H24~30、H25~31) 英語をめぐる さまざまな課題 学術英語学会 学術英語の知識を集約 ⇨ 全国規模で展開 各大学URAとの連携の可能性 遠隔講義の 全国配信 学術英語 専門家集団 ワークショップ(案) 養成 (1) ライティング-----学術論文の基本/論文作成の指導/英語論文の執筆と添削をめぐる課題 (2) 口頭発表・討論-----英語の発声・発話,発表技法,質疑応答,討論 (3) 研究者のための英会話・リスニング訓練 -----学術的会話,レクチャーの聞き取り,ノート・テイキング (4) 研究者交流(ソーシャライジング・ネットワーキング) a. 学術的会話の進め方 (自己紹介 / 異文化への配慮 /ユーモアのあるスピーチ ) b. 研究者交流のためのe-mail ライティング (自己紹介・研究活動の紹介 / 研究プロジェクトの持ちかけ,等) (5) 学術英語の特質 (論理表現 語法 文法(冠詞,前置詞,数,等) 文体,書式,等 (6) 英語習得に役立つ研究者用ツールの知識・使用法----- コーパス,オンライン辞書,翻訳ソフト,等 ワーク (7) 学術研究における特定目的の英語 ( 英語で実験を記述する / 専門用語・数値・数式の発音) ショップ 情報交換の活発化 (1)学術英語の語法等に関するQ & A,等 (2)人材情報の収集・発信 ( 大学・大学院の英語担当教員 / 研究者向けワークショップの講師) 研究大会 (3) 関連学会の活動に関する情報,等 (4) ホームページの運用(ポータル等の機能)