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本当の「理解」 - 東京都立立川ろう学校

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本当の「理解」 - 東京都立立川ろう学校
平成28年度
第4号(137号)
平成28年7月1日 発行
東京都立立川ろう学校
校 長
森藤 才
〒190-0003
東京都立川市栄町1-15-7
電 話042-523-1358
ファクシミリ042-523-6421
本当の「理解」とは
副校長
つきざき
月崎
やすてる
泰照
去る6月16、17日の2日間にわたり、茨城県立水戸聾学校を主管校とした関東地区聾学校教頭会
研究協議会に出席させていただきました。関東地区の聾学校23校の教頭・副校長が一堂に集い(都合
により欠席の学校もありましたが)、各校の現状と課題、取り組みについて情報交換、意見交換を行っ
てまいりました。その中で、国立大学法人 筑波技術大学
障害者高等教育研究支援センターの教授、
長南 浩人 先生のご講演がありました。
「聴覚障害児の9歳の壁を5歳の坂から考える」と題された講
演は、日頃の学校における指導、特に聴覚障害のある幼児・児童・生徒を教育する学校として指導する
側が見落としてはならない事柄について、実例を交えてお話しいただき、私のようなろう学校初心者に
は大変ためになるものでした。
我々、教える側の教員は、聴覚に障害があるから視覚に訴える資料や教材で補う、と考えがちです。
教員としては良かれと思い、数多くの資料や映像を用意し授業に臨みます。授業者である教員はあらか
じめ導きたい「模範解答」を知っているので、資料や映像が見る側の理解を助けるものとして用意する
のです。ところが、用意した資料や映像に関する説明が十分でない場合は、見せられた子供は思考の助
けになるどころか、寧ろ雑多な映像の羅列にしか捉えられなくなります。同じ映像を見たときに、ある
程度知識がある教員が見た場合と、それを初めて目にした子どもとでは、情報としての「効果」が全く
異なります。提示資料と本当に理解してほしいこととの関連を教わる側が理解できるよう、教える側が
十分に配慮しなければ、いい資料も混乱のもととなってしまうのです。
また、数学の問題を解くときに、答えが合っているからといって必ずしも正しく理解しているとは限
らない、という事例も紹介されました。答えが同じになる問題は、教員ならばいくらでも作成できます。
授業時間以外に、宿題として公式を暗記させることもできるでしょう。しかし、どのような問題にどの
公式を使うのかは、問題の本質を正しく理解していないとなりません。単純に問題の中に出てくる数字
や記号が似ているからといって、たまたま数字を入れて計算したら偶然答えが合って
しまった、などということでは正しく学力がついたとは言えません。
長南先生は、「思考の回路は、繰り返し繰り返し説明することで必ず開通する」と
おっしゃっていました。日頃から「A は B、B は C、だから A は C」のような考え
方をさせること、日頃から「なぜ」を意識した会話や受け答えをすることが大切、と
おっしゃっていました。これを早い時期に意識して会話することで、5歳の坂や9歳の壁が低くなり、
理論的に考える力を培うことにつながる、これこそが本当の「理解」につながるというお話でした。
ご家庭での会話でも、
「どうして?」
「なぜ?」を意識した会話を、是非してみてください。また、一
度やってうまくいかなくても、繰り返し続けてみてください。学校でも、このことを踏まえた授業内容
の改善に取り組めるよう進めてまいりたいと思います。今後とも本校の教育にご理解を賜りますよう、
よろしくお願い致します。
【1年生遠足
羽村動物園】
幼 稚 部
過ごしやすい気候の下、元気に羽村動物園に行ってきました。
やぎ・ぶたのエサやりでは、最初はおっかなびっくりだった
子供たちも、動物たちの愛らしさと優しさに包まれすっかり
安心したようで、最後はエサを上手にあげることができました。
友達と一緒だと、楽しさも、お弁当の美味しさも 100 倍!
また、みんなで遠足行こうね。
【2・3年生遠足 多摩動物公園】
立川南駅に集合し、モノレールで多摩動物公園に行きました。
ライオンバスは、今年はお休み…残念!
でも子供たちは、いろいろな動物に興味津々!
「ゾウは何を食べるのかな?」
「うんちはくさくないかな?」
事前に学校で覚えたことを思い出しながら動物園を楽しみました。
動物を見てから、おいしいお弁当を食べ、広い園内を歩き通しました。
楽しかったね。
お迎えのママたちに、とびきりの笑顔で「ただいま」を言いました。
小 学 部
【 運動会 】
小低部では、入学して一ヶ月の1年生を迎え、毎日、運動会に向けて練習を積み重ねました。
ダンスは「ぼくらは海ぞくだ!」海賊になりきって元気いっぱいに踊り、宝探しの旅に出航しま
した。子供たちの海賊になりきった少し悪くて可愛らしい表情は
見ていただけましたでしょうか?
【】
団体競技は「ころがせわっしょい!」
友達と協力し、息を合わせて転がし、
それぞれチームの結束を高めました!
小高部のダンスでは、ソーラン節を踊りました。子供たちは、「この動きは、どんな様子を表
しているんだろう。」とダンスの動きの様子を考えながら、練習を頑張りました。
「腰を低く落と
す。」「大きな声を出す。」ことを意識し、練習を重ねることで、当日はとってもかっこいいソー
ラン節を踊ることができました。また、団体
競技では、オリンピックイヤーということも
あり、オリンピックに関連のある「協力・努
力」
「五輪」
「聖火リレー」をテーマに競技を
進めました。小高部一人一人が、責任感をも
ち、みんなが成長できた運動会になりました。
中 学 部
【1、2年生移動教室】
6月8日(水)から2泊3日で山梨方面へ移動教室に行ってきました。天気予報では曇り、雨
の予報でしたが生徒たちの願いが伝わり全日晴れ!天気にも恵まれた今年度のテーマは“社会”
です。ほうとう作り、考古博物館見学、昇仙峡散策など山梨県の歴史と文化に触れた 2 泊3日で
した。カレー作り、オリエンテーリングでは1つの目標に向かって仲間と協力して活動すること
ができました。
高 等 部
【専攻科 1 年生の様子】
就職を目指し、専攻科 1 年では 7 名の生徒がそれぞれの専門の知識・技術を伸ばそうと、日々
努力しています。4 月から比べると、学校生活にも慣れ、自分の今やるべきことを考えた生活を
意識でき始めました。特に、高等部とは違い、週に 2 回、7 時間目の授業を行っています。この
時間がとても重要で、就職に関する内容や検定取得を目指した内容を行っており、それぞれの生
徒が、年間のスケジュールを立て、1 年間を通しての自分の目標、今やるべきこと、残りの期間
など、その都度確認できるように取り組んでいます。
また、6 月には、博報堂 DY アイ・オーで進路見学を行いました。立川ろう学校出身の方から
貴重な体験談を話していただき、仕事をするに当たり、学生時代に身に付けておくべき力などを
教わり、7 名の今年の課題に追加されました。7 月からインターンシップが始まります。将来を
シュミレーションし、力を試す場として向かってほしいです。
乳幼児教育相談
ひよこぐみ
【そら豆の皮むき】
2歳グループで、そら豆の皮むきをしました。まずは、お母さんと一緒に
まずは莢から豆を取り出します。どうやったら
取れるかな…こう?こっち?…いっぱい考えま
した。莢の白い綿のフカフカ気持ちいいいね…
豆の皮がつるんとむけたよ…お母さんと一緒に
夢中で取り組みました。自分で剥いてお鍋に入
れた、そら豆の味は格別で、みんなで何個も
何個もおかわりをしました。おいしかったね。
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