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第7章 [2271KB pdfファイル]
Ⅶ 基幹事業 1 中心市街地賑わい創出事業 多様な交流機会の提供と中心商店街との連携により中心市街地に賑わいを創出しま す。 <事業の構成> 中項目 事業プラン 賑わい交流事業 市民企画イベント支援事業 人々が参加する様々な交流の機会を演出、支援し、賑わいをつ くります。 ライブラリー事業 市民生活応援事業 子育て集いの広場事業 子どもから高齢者まで、生活者の暮らしに潤いを与え役立つサ ービスを提供します。 生き生き健康事業 街づくり・ひとづくり事業 スクール事業 中心市街地や地域活性化のための取り組みの支援や人材育成を 行います。 レジデンス活用事業 街なか連携事業 マーケット市事業 中心市街地と連携した賑わいづくりと、人々が街なかを回遊す イベント連携事業 る事業を実施します。 街歩き事業 1(1)賑わい交流事業 ①市民企画イベント支援事業 市民が考案する賑わい創出に資する企画やイベントを公募し、「はっち」の主催事業 として取り組むなど、その実施を支援します。 【実施メニュー】 a「市民企画イベント認定型はっち主催事業」 市民の企画するイベントについて、年間一定事業を当施設主催事業として認定し、 施設使用料の減免をするなど、開催運営を支援します。 b「企画公募型活性化事業」 新たな市民提案プロジェクトとして、 八戸を元気にする企画を公募し、その 実施を支援します。公開プレゼンテー ションの実施など、入賞者選定や事業 報告の機会も賑わいづくりの一環とし ます。 21 ②ライブラリー事業 八戸に関係する書籍やライフスタイル雑誌、アート関係資料など、「はっち」ならでは のセレクトによるライブラリーを設置します。また、トークイベントや、市民などが推 薦する図書を本人の解説つきで一定期間展示するなど、本を通じた交流事業を展開しま す。 【実施メニュー】 a「はっち購入書籍・雑誌についての市民推薦事業」 図書コーナーの新規購入書籍・雑誌について、利用者による公開コンペを実施します。 参加者は自分の趣味や書籍、雑誌の売り込みを公開で熱論します。 b「わたしの本棚事業」 イサバのカッチャやイカ釣り漁師さん、八戸市内著名人、八戸大使などの八戸市関係 者に本を推薦または寄贈して頂き、本人の解説付きで一定期間特設本棚を設置します。 1(2)市民生活応援事業 ①子育て集いの広場事業 子育て世代の親子の交流の場とおもちゃ遊びなどを通し、子どもたちの創造性を育む場 を提供するほか、育児相談や子育てに役立つ情報提供も行います。子育て支援に関わる 様々な個人・団体の活動と交流の拠点として、連携して地域の子育て支援機能の充実を図 ります。 【実施メニュー】 a「子育て相談・支援」 スタッフの専門性を生かした育児・生活習慣・保健などの相談・支援を実施します。 b「子育て世代親子の交流」 親子が気軽に集い、打ち解けた雰囲気の中で様々な遊びや体験を通じ相互に交流を図る 場を提供し、様々な親子の交流と多世代交流、社会参加を促進します。 c「子育て応援情報提供」 保育所、幼稚園、子育てサロン等、病院や公園など子育てに関する幅広い情報、専門 的な情報を集約し、提供します。 22 ②生き生き健康事業 健康についての相談や教室、イベントをはじめ、高齢者のための交流の催しなど、市 民の健康増進をテーマとした交流機会を提供します。 【実施メニュー】 a「健康相談・健康教室、健康に関する講演会」 乳幼児から高齢者まで各年代に応じた健康づくりができるように、健康教室や健康相 談を開催します。 b「街なか高齢者ほっとサロン」 高齢者の仲間づくりや介護予防を目的に、市内各公民館で行っている「ほっとサロン」 の街なか特別版を実施します。各地区のほっとサロンのセンターサロンとして位置付け、 シアターでの懐かしの映画上映や子どもとのふれあいの場などを提供します。 c「健康まつり」 公会堂・公会堂文化ホールを中心に毎年秋に開催されている「健康まつり」の一部を当 施設で開催することで、健康に対する意識の向上を図るとともに街なかを回遊する仕組 みをつくります。 1(3)街づくり・ひとづくり事業 ①スクール事業 街の活性化を担う人材を育成することを目的に、地域を知る講座や、地域づくりをテ ーマとする講座を開設します。講師には、地域で活躍する人をはじめ、「はっち」に入居 するクリエーターや街づくりの達人などを招き、一方向的な講義ではなく、それ自体が 交流機会となるよう取り組みます。 【実施メニュー】 a「地域を知る講座」 受講自由な定期開催の講座を開設します。テ ーマは、地域を知るための講座とし、老若男女 を引き付ける多様な交流機会を演出します。 b「地域づくり講座」 受講生公募による街づくり講座を開設します。 受講生は講義の受講に加え、自らの企画事業を 実施するような実践的な講座をめざします。 *クリエーターによるデザインスクールイメージ 23 c「施設入居のクリエーターや招聘アーティストによる講座」 街づくり、文化芸術、ものづくりをテーマにした講座です。アーティストなどを講 師にし実施します。 ②レジデンス活用事業 将来の街づくりを担う世代である学生や若者が、5階レジデンスを活動拠点として、 イベントの準備や、学生セミナーの開催など、街なかの新たな賑わいづくりとなる活動 を起こし、交流することを支援します。 【実施メニュー】 a「イベント・お祭り夜間作業支援」 七夕祭り、南部道楽フェスティバル、はちのへホコテンなどの中心街のイベントに際 し、企画打合せ、事業準備作業などについて、レジデンスの優先予約や使用料減免など の支援をします。 b「はっち学生プロジェクト」 三大学(八戸工大・八戸大・八戸短大)・高専による共同の街なか学園祭など、学生に よる賑わい創出の企画打合せ、事業準備作業などについて、レジデンスの優先予約や使 用料減免などの支援をします。 c「学生サマーセミナーなど誘致」 県外大学のまちづくり、観光、建築、アート系などを選考する学生のゼミ合宿の場と しての活用を図るよう、情報提供など誘致活動を行います。 24 1(4)街なか連携事業 ①「マーケット市事業」 「朝市」や「夕暮れ市」などの市場が息づく八戸の地域特性を活かし、骨董やスイーツ、 クラフト、B級グルメなど、集客を図るテーマを設けて、市(いち)イベントを開催しま す。 【実施メニュー】(開館当初は8案中4案程度実施) 八戸骨董市* 南部地方の古民装飾である「ボロ」の美に代表されるように八戸のイメージ を打ち出す骨董市を開催します。日常品、美術品、アンティーク家具など古 き良き物の良さを見つめ直し、古美術商や、個人の自宅に眠る骨董を集める ことは、資源を大切にするリサイクルとしても重要であるとともに、若者た ちに向けてアンティークショップなどをちょっとレトロでおしゃれに演出し て、骨董に縁のなかったターゲット層も気軽に足を運べる場となるよう企画 します。 八戸スイーツフェア 八戸スイーツを一同に会してマーケットを開催し、ブランド力の向上を図り ます。出品は、すべてハーフポーションもしくは、ひとくちサイズに統一し て食べ比べでき、素材、デザイン、味わいなど伝統菓子から様々なスイーツ まで、それぞれの特徴を楽しめるよう企画します。 アートバザール自作自販 新進アーティスト・クリエーターがアートや音楽、カルチャーをジャンル、 経歴を問わず幅広く集結し、にぎやかにアートの楽しさを伝えます。様々な アイデアで表現の自由を満喫し、アーティスト活動のステップアップの場、 また、それぞれの個性や感性を伸ばす機会となります。 自作自演市 一箱古本市 古本を媒体に新たなコミュニティの形成を図ります。一人(一組)が一箱分の 古本を持ち寄って販売する本のボロ市。誰でも出品でき、来場者は掘り出し 物の本を探すという目的だけでなく、個性溢れる出品者の本棚を拝見できる 機会となります。 八戸ものづくり市 ものづくりの楽しさや大切さを広く伝えます。鯵ヶ沢で開催されるC-Point をヒントにした八戸版のクラフト市を開催します。全国から工芸のつくり手 たちが集まり、来場者との交流ができる場を提供し、マーケットと関連した 「ものづくりワークショップ」を工房/作業スペースで催すなど、関連企画 も計画します。 B級グルメフェア 地産地消の推進とB-1グランプリ発祥の地八戸の認知の向上を図ります。B1グランプリ発祥の地を記念しての定期的なB級グルメのマーケットイベン トを開催し、全国各地の人気のB級グルメを紹介、販売し、食の魅力再発見 の取り組みを展開します。 パフォーミングフェス ジャンルを問わずに演劇、音楽、ダンスなど、パフォーミングアートの芸術 祭を、館内にとどまらず、街なかを舞台に開催します。舞台芸術・芸能に関 する新たな才能を発掘するとともに、八戸から全国に向けて優れた舞台芸 術・芸能を発信します。 (音楽ダンス演劇映像 大道芸) ホットアルコール& 鍋シチューフェスタ 厳冬の季節に地産地消の推進と当施設を拠点とした中心市街地の回遊ルート づくりを企画します。館内では温かい飲み物や食べ物の市を開催し、横丁な どの街角ではホットワインのスタンディングバーを設置して、オリジナルグ ラスを持って行けば飲み歩けるようにするなど、既存の飲み倒れツアーとも 連携して展開します。 25 *八戸骨董市開催の場合 実施場所:外構(フル:11 コマ)、はっちひろば(フル: 6 コマ、ハーフ:7 コマ)、ギャラリー1(フル: 8 コマ、ハーフ:7 コマ)、シアター1(フル: 12 コマ、ハーフ:24 コマ)など •フル:1800 1800 ㎜ 22 コマ •ハーフ:1800 900 ㎜ 65 コマ *同時開催の古着ファッションショーイメージ 26 ②イベント連携事業 中心市街地で展開されるイベントとの連携を図り、催事情報の発信や相乗効果のある イベントを開催します。 【実施メニュー】 a「イベント連携事業」 七夕祭りでの市民飾り付けの展示、ホコテンでの関連イベントの実施、宵宮や神楽祭 に併せた関連展示の設置や実演などを行います。 b「催事情報など発信事業」 中心市街地の大型店や各商店街振興組合などの催事情報を発信するなど連携を図りま す。 ③街歩き事業 小路や抜け道、知られざるショップや史跡など、街なかの見所の発信や、その魅力を じっくり歩いて巡るツアーなどを行います。 【実施メニュー】 a「街歩きツアー実施事業」 八戸の中心市街地ならではのツアーを実施するため、一定額で商店をまわる仕組みや 商品を小分けに販売する仕組みなど、中心商店街との連携を図り、ツアー参加者へ対応 する仕組みを構築します。普段見たり訪れたりする機会の少ない場所を、マップを基に めぐる個人型ツアーと、ガイドとともにめぐる団体型ツアーに分類し、各種街歩きツア ーを実施します。 27 【街歩きツアー実施(案)】 実施方法 ツアー名 内容 一定の金額設定をし、八戸名物である夜の 夜の飲食店めぐりツアー 横丁や飲食店をめぐり、八戸の食を堪能し ます。 個人型ツアー 中心市街地に点在する著名人縁の地や歴史 街なか歴史ツアー 財産やスポットを、街あるきマップを手に めぐります。 地元の人しか知らないオススメのお店を紹 街なか買い食いツアー 介してもらい、団体で買い食いをしながら 街なかを食べ歩きます。 中心商店街にて、店主こだわりの逸品につ 商店街逸品めぐりツアー 団体型ツアー いて説明を聞きながらめぐります。 普段の街並みの中にある樹木や草花を観察 街なか緑ツアー し、専門家による解説を交えながら、八戸 特有の植生について学びます。 中心市街地に点在する著名人縁の地や歴史 財産やスポットを、案内ガイド付きで街な 街なかミュージアムツアー かの今昔についての解説を交えながらめぐ ります。 b「街歩き推進事業」 中心市街地に点在する「街歩きスポット」や抜け道などを紹介し、街歩きのしやすい 環境を整備することで来街者の回遊性を高めます。 *2009 年 3 月 23 日に実施した開館プレ事業第9弾「まちなか買 い食いツアー in 陸奥湊」より 28 2 文化芸術活動振興事業 文化芸術のもつ創造性をもって地域資源を活かすなど、八戸の潜在力を引き出し、 街を活性化させるとともに、美術、音楽、演劇、生活文化など様々な分野の文化芸 術活動の振興を図ります。 <事業の構成> 中項目 事業プラン 文化芸術活動支援事業 市民の多様な文化芸術活動の支援や、招へいアーティ ストの創作支援と地域との交流事業により地域文化力 の向上を図ります。 文化芸術鑑賞事業 文化芸術賑わい事業 アーティスト・イン・レジデンス事業 鑑賞事業 市民が様々な分野の優れた芸術を鑑賞できる機会を提 供します。 文化施設連携事業 文化芸術普及育成事業 市民や子どもたちが文化芸術に、より親しむきっかけ となるよう、体験型の機会を提供し、表現力、創造力 地域貢献事業 を育みます。 2(1)文化芸術活動支援事業 ①文化芸術賑わい事業 館内がお茶会や華道、日本舞踊など、日本文化一色に染まる日本文化を楽しむ日 や、街なかでの写生会や写真の撮影会など、市民と市民アーティストとの表現活動 を通した交流や、アート活動の情報発信など、文化芸術活動による賑わいを創出し ます。 【実施メニュー】 a「アート活動情報発信事業」 館内外の開催に関わらず、アートに関するイベントやワークショップなどの情報 が集まる仕組みをつくり、当施設に来ればアート活動情報を入手できるよう実施し ます。 b「日本文化を楽しむ日事業」 お茶席、生花、歌会、句会、着付け、日舞の公演、南部裂織や八幡馬づくりなど、 日本の伝統文化が館内で繰り広げられるよう計画します。着物での来館者が増え、 街なかを回遊することで街が華やかになる効果もねらいます。日本文化を通した国 際交流も行います。 29 c「街を描こう・街を撮ろう事業」 歩行者天国の日などに街なかで絵を描く日や街を写真で撮る日を設定します。街で 絵を描く人とカメラを片手に街を回遊する人々で街が賑うよう計画します。館内に展 示して、市民アーティストがアドバイスや審査をします。また、市民投票を行うなど 市民参加を促します。 ②アーティスト・イン・レジデンス事業 5 階のレジデンススペースを活用してアーティストが滞在しながら創作活動を行う 事業を実施します。招へいアーティストによる展覧会や公開講座を展開するなど、地域 に根ざした創作活動と交流を通じた市民生活の質の向上や地域の活性化を目指します。 【実施メニュー】 年間実施例とスケジュール 30 aアーティスト招へい型 ①「創作+地域交流型」 アーティスト3人(組)を1ヶ月間程度招へいし、市内での創作活動を支援します。滞 在アーティストによる創作過程の公開、市民との交流や子どもワークショップの開催や 展覧会を開催します。 【対象】 中堅アーティスト ②「スクール型」 食、ファッション、デザイン、アート、映像など、国内外の第一線で活躍するものづ くりのベテランアーティスト(匠)5人を1週間程度八戸に招へいし、そこに弟子入り希 望者を15名程度募ることで人材の育成を行います。また、その過程を市民に公開するこ とで、文化芸術活動への市民の理解を深めると同時に、広くメディアに発信します。 【対象】 ベテランアーティスト bアーティスト公募型 ③「公募型」 若手アーティストを中心に5人(組)を2ヶ月間程度のレジデンスでの滞在制作をして もらい、ギャラリーなどで作品の展示をし、また、積極的に市民交流を行うような企画 を公募します。冬になるとやってくる渡り鳥のごとく、レジデンスにアーティストがや ってくるアートのミニ祭典を冬の風物とします。 【対象】 若手アーティスト 31 2(2)文化芸術鑑賞事業 ①鑑賞事業 美術や音楽、演劇など、ギャラリーやシアターで展覧会や公演を行い、質の高い文化 芸術の鑑賞機会を提供します。 【実施メニュー】 a「はっち鑑賞事業」 展示・演劇・音楽などの独自企画、全国巡回公演事業や展示事業の誘致による鑑賞事 業を行います。 独自企画例1「ギャラリー企画展」 2階、3階のギャラリーで、当施設入居クリエーターと市民が連携し、地域資産に焦点 をあてた小企画展を開催します。単に場所貸しではなく、新たな市民連携や展示手法の スキルアップを目指します。 独自企画例2「シアター映画上映会と作り手講座」 街の映画館などと連動した上映会と映画にまつわるゲストを招き、より映像を楽しむ ための講座を行います。 b「八戸大使連携事業」 舞踏家やピアニストなど文化芸術を専門とする八戸大使の公演や監修事業を実施しま す。 ②文化施設連携事業 誘客や回遊といった賑わい創出の相乗効果を高めるために、美術企画展やワークショ ップ、公演など、美術館や公会堂などと事業を共同開催するなど、他の文化施設と連携 した事業展開を図ります。 【実施メニュー】 a「美術系企画展やワークショップの開催」 大型企画展を美術館と共同で実施し、ワークショップやギャラリートークなども合わ せて開催するなど、連携施設と共に誘客を図り、街なかの回遊を促します。 b「演劇・音楽関係連携事業」 公会堂や南郷文化ホールで開催される演劇・音楽イベントの事前紹介イベントを行い、 連携施設と共に誘客を促します。 c「街なか回遊事業」 美術館̶はっち̶公共文化施設との連携と合わせ、デパートの催事場やカフェ、ラ イブハウスなど街なかをめぐる仕組みをつくることで、相乗的な賑わいを促します。 32 2(3)文化芸術普及育成事業 ①地域貢献事業 市民アーティストやレジデンスへの招へいアーティスト等による、創作体験を通じ たワークショップ、学校や公民館などでの出前講座を実施します。 【実施メニュー】 a「創作ワークショップ事業」 当施設で開催中の展覧会・演劇・ライブ等の主催者、出演者が講師となって創作過 程や楽しみ方、裏方についてのワークショップを開催します。ワークショップを通し て創作の楽しさを伝えていきます。 b「地域貢献事業」 ものづくりスタジオ入居クリエーターやレジデンス滞在アーティスト、施設スタッ フを講師とし、館内あるいは、学校や公民館など、館外での文化芸術活動普及のため のワークショップを開催し、想像力や表現力を育んだり、生活の中の魅力の発見を促 します。 *2008 年 12 月 20 日に開催されたプレ事業第 6 弾「安岐理加 ワークショップ&インスタレーション 風のひかりのみち」よりワークショップとインスタレーションの模様 33 3 ものづくり事業 街なかに、ものづくりをはじめとした、創造的な活動と人材(クリエーター)を呼び 込み、その活動支援を行い、八戸の魅力を表現するデザインやものづくりを通した地域 の活性化や賑わいづくりをめざします。 <事業の構成> 中項目 事業プラン ものづくりスタジオ事業 ものづくりスタジオ事業 ものづくりスタジオに創造的な仕事や人材を集積し、その活動 や相互交流を通して新しい才能とものづくりが育まれていく場 地域貢献事業 をつくります。 オリジナルグッズ開発事業 地域資源を活用したオリジナルグッズの開発を行い、当施設の ブランド形成、ひいては八戸地域のイメージアップを目指しま グッズ開発事業 す。 3(1)ものづくりスタジオ事業 ①ものづくりスタジオ事業 ここでしか買えない、あるいは利用できない、魅力のある商品やサービスを提供す ることを目指す人、団体を活動場所の提供や支援プログラムなどを通して育成します。 入居者は将来、中心商店街に出店し、個性的な個店の集まる街として賑わうよう目指 します。 34 【実施メニュー】 a「ものづくりスタジオ事業」 施設に創造的な人材を入居招致する工房ショップとして、ものづくりスタジオを設置 し、食の提供サービスや、デザイン、映像、音楽、ファッションなどさまざまなもの づくりにかかわるサービスを来館者へ積極的に提供すると同時に、創作の現場や仕事 場、仕事術の公開も行います。 *2 階ものづくりスタジオイメージ *4階ものづくりスタジオイメージ b「創業支援事業」 ものづくりスタジオ入居者の創業支援として既存のプログラムを活用し、市場調査 手法や会計処理方法などを学ぶ機会を提供します。 一定期間入居後は、中心市街地へ出店をしてもらうため、空き店舗情報の提供など の支援を行います。 c「キッチンスタジオ事業」 地域内の調理師関係の学校と連携し、学生が実践経験を積む場として料理の提供を 行います。また、主婦グループや飲食店の起業をめざす人たちによるチャレンジショ ップとしての活動も行います。 ②地域貢献事業 地域の人々と「ものづくりスタジオ」入居者が協働してワークショップや講座を行う など、地域の街づくり活動などの支援を行います。 【実施メニュー】 a「ワークショップやスクールの実施」 ものづくりスタジオ入居者を講師にした各分野のワークショップやスクールを開催 します。 35 3(2)オリジナルグッズ開発事業 ①グッズ開発事業 来館者へ八戸地域の魅力を伝えるコミュニケーショ ものづくり スタジオ ンツールの一つとして、1F ショップで販売する 8 ジ グッズ開発 ャンルの「オリジナルグッズ」を、ものづくりスタジオ 入居者と共同で、あるいはコンペ等の実施により、開 VI 戦略 ショップ 発します。 <8 ジャンル> № 1 ジャンル ステーショナリー 説 明 スクールやビジネスに欠かせないアイテムに、八戸らしさを強調した、 シンプルでありながらもオリジナリティあふれる展開を行います。 さまざまな出会いと発見のツアー発着拠点となる当施設をイメージした 2 ツアー 展開を行います。視覚的なデザイン展開からツアーに必要な実用性のあ るアイテムを提案します。 どこか懐かしさがありながら、シンプルで新しさを感じさせるアイテム 3 ファッション 4 キッチン&バス 毎日の暮らしを彩る心地よいアイテムを提案します。 5 インテリア より居心地の良い空間を楽しむためのアイテムを提案します。 6 ベビー・キッズ&ママ 親子のコミュニケーションを楽しく演出するアイテムを提案します。 7 ヘルス&ビューティー 8 フード&ドリンク を提案します。 既存製品のオリジナルパッケージ化など、毎日の生活にうるおいを与え るアイテムを提案します。 既存製品のオリジナルパッケージ化や長い年月にわたって代々受け継が れてきた生活の知恵がつまっている地域資源を活かした食のレシピ開発 を行い、製品展開を行います。 *グッズイメージ 36 【実施メニュー】 a「デザイン開発事業」 優れた素材や技術力とデザイン力に支えられた、暮らしを豊かにする様々な製品を デザインコンペティションの実施やものづくりスタジオ入居者の参画により開発しま す。 b「はっち定番グッズ開発」 ロゴマークや展示制作関係作家シリーズなど、選定したデザイナーやクリエーター とのコラボレーションを行い、施設の独自性とそのイメージに関連した製品開発を行 います。 <参考事例> 美術展覧会の機会に、地元酒造メーカーとのコラボレーションにより、グッズ開発を した参考例です。既存製品のカップ酒に、3 種のオリジナルデザインを施し、パッケー ジ、専用ビニール袋、配送用ダンボールまでトータルにデザインされました。製品は店 頭で陳列されたときに自立して目立つようにデザインされています。展覧会会場のショ ップをはじめ、全国の酒販店にて販売されました。 37 <製造および販売方法> デザイン コスト負担 販売場所 八戸市 館内ショップ 民間企業 民間企業 公募による地元内外のデザ イナーとの連携 ものづくりスタジオの入居 者との連携 展示制作関係作家との連携 1 八戸市が製造および販売するに当たっては次の2パターンが想定されます。 ①製造と販売を別々に委託する方法 2 ②製造と販売を一括で委託する方法 民間事業者が製造および販売するに当たっては次の2パターンが想定されま す。 ①八戸市に版権が無いものについて ②八戸市に版権に有るものについて 38 4 観光振興・フィールドミュージアム八戸推進事業 八戸の地域資源を「センター」「祭」「食彩」「物産」「渚」「田園」「歴史・文化」「産 業」という 8 つのフィールドに分類し、本物の自然や暮らしが息づく屋根のない博物 館「フィールドミュージアム」として、その魅力を展示や実演、観光情報を通して紹介 します。さらにそこへ行くための案内情報の提供やツアーの実施など、観光客や市民 が各フィールドを訪れるためのサポートをします。 <事業の構成> 中項目 事業プラン 観光振興・フィールドミュージアム八戸推進事業 当館をフィールドミュージアム八戸のセンター機能 を有する施設として位置づけ、観光展示、ツアーな どを実施します。 展示 ツアー事業 観光おもてなし事業 お祭り連携事業 【8つのフィールドミュージアム八戸構想イメージ図】 ミュージアム名 主な内容、範囲 センターミュージア 中心街、横丁 ム 祭ミュージアム 八戸三社大祭、八戸えんぶり 食彩ミュージアム 八食センター、陸奥湊地区、 中心街 物産ミュージアム 八幡馬、南部菱刺、南部裂 織、南部せんべい 渚ミュージアム 種差海岸一帯、蕪島、マリエ ント 田園ミュージアム 南郷区、観光農園、山の楽校 歴史・文化ミュージ 根城・八幡・是川地区、八戸 アム 市博物館 産業ミュージアム 臨海工業地帯、八戸キャニオ ン周辺 39 4(1)観光振興・フィールドミュージアム八戸推進事業 ①展示 フィールドミュージアム八戸構想に基づき、館内に八戸の魅力を満載した観光展示 を行います。展示の制作に関わる市民を「市民学芸員」として認定し、開館後は、市民 自らが八戸の魅力を調査、研究し、その成果を展示として更新していくなど、市民参 加型の八戸の魅力発信事業として取り組みます。 【実施メニュー】 a「展示替え事業」 展示の制作に関わる市民を市民学芸員として認定し、開館後の展示の更新が市民自ら の手で行われていくような仕組みを導入します。 b「伝統文化発信事業」 八戸地方に伝わる伝統工芸、南部菱刺や南部裂織の体験や八戸のむかし遊び体験など を通し、八戸の文化について展示を交えて学ぶことにより八戸の魅力を再発見し、伝統 文化への意識を高めるきっかけをつくります。 *2009 年 1 月 2 日に実施したプレ事業第 7 弾「ポップアップ カレンダーづくりと昔遊び体験」より ②ツアー事業 「はっち」を起点として八戸の魅力の本質に迫るユニークなツアーを企画実施します。 また、交通情報の提供や観光タクシーの運行など、各フィールドを訪れるためのサポ ートを行います。 40 【実施メニュー】 a「ツアー紹介事業」 市や各団体が実施する、各フィールドミュージアムへのハイキング企画やツアーな どの情報を提供することで、各ツアーの参加者の増加を図り、八戸巡りをする人たち による八戸の街やフィールドの賑わいの創出を図ります。 * ツアー事業イメージ/プレ事業 「まちなか買い食いツアーin 陸奥湊」陸奥湊周辺の隠れた 名店にツアーのお客さんが行列 b「ツアー実施事業」 各フィールドミュージアムのうち、①で設定されていないフィールドミュージアム を巡る当施設発着のツアーや、八戸ふるさと検定に関連したツアーを実施します。地 域ならではの着地型旅行商品の造成により、一層の県外客誘致を図ります。また、1 (4)a まち歩き推進事業内では、各種まち歩きツアーを実施します。 なお、既存のツアーとの連携や新規に市民のアイデアから企画するなど、随時内容 の充実を図ります。 【ツアー実施例】 ツアー名 八戸三社大祭山車小屋訪問ツ アー 内容 それぞれの地区で作り上げる山車の制作風景を見学 し、山車組の方と三社大祭について熱く語り合いま す。 八戸ふるさと検定合格祈願ツ 検定全員合格を目指し、試験勉強と合格祈願を兼ねて アー 八戸市内全域を回るツアーに出かけます。 日頃賑やかな街の中でも、静かに心を落ち着かせるこ 街なか座禅体験ツアー との出来るお寺へ行き、座禅を組んで気持ちを入れ替 えます。 交通手段 徒歩 バス バス 徒歩 自転車 八戸には古くから残る酒蔵がいくつかあります。酒造 酒蔵見学ツアー りの説明をして頂いた後は、出来たてのお酒を楽しく 徒歩 試飲します。 南郷そば打ち体験ツアー 南郷区へ行き、南郷で採れたそば粉を使い、そば打ち を体験し、打ちたてのそばを美味しく頂きます。 41 バス c「フィールドミュージアムアクセス事業」 中心市街地から離れたフィールドミュージアムへの移動手段として、観光客が当施 設を起点に随時利用できるよう、観光タクシーの運行など、新たな交通サービスの提 供を行います。 ツアーという団体で行動する行為自体が当施設の広報になります。新しい広報手段 として、ツアー専用ラッピングタクシーやバスの使用が考えられ、八戸市にまだ導入 されていない乗り物、ベロタクシーを導入することもツアー事業の特徴になると考え られます。 *ベロタクシー(ベロ=自転車)人と環境に優しい交通手段として、ドイツで生まれた自転車タクシー。 速度が人の歩く速度に近く、目につきやすい。動く広告塔としても活用できる。 ③観光おもてなし事業 地域の魅力を知り尽くし、温かいおもてなしでお客様を迎えるボランティアガイド を育成し、各フィールドの魅力を分かりやすく伝えるとともに、きめ細かなサービス を提供します。 【実施メニュー】 a ボランティアガイド育成事業」 年間を通した講座形式によるガイド養成カリキュラムを通して、観光ボランティアガ イドのレベルアップ及び新規ガイドの育成を図ります。 * 観光おもてなし事業 イメージ/共催プレ事業 「まちなかミュージアムツアーwith SEGAWA」 名物ガイドの名調子にみんな感心 42 ④お祭り連携事業 山車の展示、お囃子やえんぶりの「摺り」の実演や体験、山車小屋巡り、見どころや 歴史などを学ぶ講座の実施など、八戸三社大祭や八戸えんぶりと連携した事業を実施 します。 【実施メニュー】 a「八戸三社大祭連携事業」 一定期間、三社大祭の山車を展示するほか、三社大祭開催に併せて、お囃子の実演 や体験イベントを実施します。中心市街地を回遊してもらうために、点在する山車小 屋や囃子の練習場所マップを作成し、市民や観光客が、各山車小屋を気軽に巡ること ができるようにします。また、三社大祭の見どころや歴史などを学ぶ「塾」を開催し、 三社大祭ファンの育成や、リピーターの確保を図ります。 * 1 階はっちひろばに山車が展示されている光景 イメージ b 八戸えんぶり連携事業」 八戸えんぶりの開催に併せて、摺りの実演や着付け体験、えんぶり人形展などを実 施します。えんぶりの見どころや歴史などを学ぶ「塾」を開催し、えんぶりファンの育 成や、リピーターの確保を図ります。 43 5 情報発信事業 市内外へ向けた八戸の新たな情報発信源として、館内や中心市街地などの地域の情報、 フィールドミュージアム八戸の観光情報などの発信を行います。 <事業の構成> 中項目 事業プラン 情報発信事業 放送事業 施設事業、地域や観光に関する情報の受発信を行いま 情報誌事業 す。 ICT事業 はっち案内事業 5(1)情報発信事業 ①放送事業 放送スタジオを活用し、市民スタッフからなる「はっち放送チーム」の企画番組や、放 送局と連携した公開生放送など、賑わいづくりと一体となった情報発信を行います。ま た、番組制作のためのワークショップなどを行います。 【実施メニュー】 a街なか情報発信 来館者に対し、日に数回、館内放送にて街なかに関する情報を伝えます。 b放送局と「はっち放送チーム」連携番組の制作 館内の情報、アーティストや八戸を訪れた著名人、市民を紹介する番組を「はっち放送 チーム」が制作し、放送局と連携し館内外へ発信します。 c公開生放送の実施 ラジオやテレビ放送局と連携し、館内イベントなどの公開生放送を行います。 d放送ワークショップの開催 「はっち放送チーム」育成のためのワークショップを一般市民対象に行います。初心者 コースとスキルアップコースに分け、アナウンス研修、機械操作、情報の伝え方などを 学びます。 44 ②情報誌事業 八戸の魅力を「はっち」ならではの視点で楽しく伝え、自主事業や貸館イベントに関す る情報、利用者の声などを紹介する情報誌を発行します。 【実施メニュー】 aはっち情報誌の発行 館内で開催される自主事業の紹介および貸館イベントについて紹介する情報誌を月に 1∼2回のペースで発行します。 【配布先】 当施設、八戸市内の公共施設、飲食店、美容室、ホテルなど bフリーペーパーの発行 市民(利用者)の目線で館内外の情報を伝えるフリーペーパーを年に2∼4回のペース で発行します。 【配布先】 当施設、八戸市内の公共施設、飲食店、美容室など、市外主要公共施設 *フリーペーパーイメージ 45 ③ICT事業 ホームページ、ブログ、メールマガジンなどにより、館内イベントや中心商店街な どの催事、フィールドミュージアムや交通アクセスに関する情報などを発信します。 *ICT:情報通信技術(英:Information and Communication(s) Technology) 【実施メニュー】 a ホームページ、ブログによる情報発信 ホームページにて、館内のあらゆる情報を迅速に発信します。 ブログにて、施設スタッフの目線からの情報を発信します。 B メールマガジンによる情報発信 館内のイベント情報などを発信します。 ④はっち案内事業 「はっち」の役割やその取り組み、八戸を知ることができる観光展示の内容などを、 ガイドブックやガイドツアーなどを通じて、分かりやすく伝えます。 【実施メニュー】 a はっちガイドブック 館内のスペース、機能等を各階の図付きで紹介します。 どの年齢層にもわかりやすく、多くの人に当施設を理解してもらうためのひとつの きっかけとし、また同時に八戸の魅力を伝えます。 b はっちガイドツアー 「はっちガイドブック」を片手に館内一周の旅へでかける、小中学生を対象にした遊 びながら学ぶツアーを企画します。 46