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会議録 - 碧南市
平成27年度 第1回碧南市環境審議会 会議録 日 時 平成27年9月24日(金)午後1時30分~午後2時25分 場 所 碧南市役所2階会議室1 出席者 委 員:平岩 統一郎、古井 圭一、林 原 利幸、小澤 、杉浦 木下 丈己、富田 孝行、岩田 俊行、黒田 候二、永坂 昌司、伊藤 幸子、竹原 忠造、河隅 正幸、 幸子、 孝之、金原 功 (19名中15名出席) 事務局:松井 高松 高善、杉本 広則、金原 厚夫、伊藤 正博、鈴木 大二朗、 有里 傍聴者:0名 1 あいさつ (1) 平岩会長あいさつ (2) 市長あいさつ(あいさつ後退席) 2 委員紹介 経済環境部長が今期から加わった新委員3名を紹介した。 3 議 題 (1) 平成26年度における環境の状況について(資料1) ア 大気の概要 (ア) 二酸化硫黄(SO 2 ) (環境基準0.04ppm) 環境基準に適合し、ほぼ横ばいの状況で推移している。 (イ) 二酸化窒素(NO 2) (環境基準0.06ppm) 環境基準に適合し、ほぼ横ばいの状況で推移している。 (ウ) 浮遊粒子状物質(SPM) (環境基準0.1 mg/㎥ ) 平成11年度以降、ほぼ環境基準に適合している。 西端大気汚染測定所では、平成22、23年度で高い数値を記録したが、 測定機器の不備による測定値バックグラウンドの異常が原因であり、それ を考慮すると横ばい傾向となる。 (エ) 降下ばいじん (環境基準なし) ほぼ横ばいの状況である。大阪府の評価基準に照らし合わせると軽微な 汚染状況にあると判断される。 1 イ 水質の概要 (ア) 河川のBOD(矢作川水系) 環境基準に適合し、低い値で推移している。 (イ) 境川水系のBOD ここ数年は概ね横ばい傾向である。最近は全地点で環境基準に適合して いる。 (ウ) 湖沼のCOD(油ヶ淵) 少しずつ減少を続けているものの、ここ数年は横ばい傾向で、環境基準 には適合していない。 (エ) 海域のCOD(衣浦湾) 環境基準に適合し、全体的に横ばい傾向である。 ウ 騒音・振動の概要 市内における環境騒音については、平成24年度から「騒音に係る環境基準 の評価マニュアル(環境省)」に基づき測定方法を見直した。市内8箇所で24 時間連続測定をし、全調査地点で環境基準に適合している。 エ 悪臭の概要 昨年度の悪臭に関する苦情は24件であった。県民の生活環境の保全等に関 する条例により15業種について、毎年悪臭物質の排出の状況について届出が 義務付けられている。 オ 公害苦情の概要 平成26年度で80件の苦情を受け、これらの苦情は全て解決している。 多かった悪臭苦情では、野焼きによるものが大半である。騒音苦情では、製 造業、建設業の事業所活動に起因する苦情が多かった。 苦情発生地域別受付件数をみると、住居系地域の件数が最も多い。これは、 一般の住宅や市街化農地での野焼き苦情が多くなっているためである。 質疑応答 岩田委員:矢作川水系河川BOD年平均値のグラフが、資料1の6ページのもの と参考資料の図2.2.1のもので異なっている。どちらが正しいの か。 事 務 局:参考資料のグラフが正しい。 (環境審議会後、資料はすべて修正済み) 黒田委員:資料1の5ページ、浮遊粒子状物質について。説明では測定開始から 平成10年度まで基準を満たしていなかったとのことだが、参考資料 図2.1.3を見ると測定値は環境基準を下回っているようだが。 事 務 局:参考資料のグラフは、資料1にある年平均値の推移に、目安として環 2 境基準の一部である「0.10mg/m3 以下」という値を加えたものである ため、参考程度にみてほしい。実際には、環境基準では「年平均値の 2%除外値が 0.10 ㎎/m3以下であること。ただし、1日平均値が 0.10 ㎎/m3を超えた日が2日以上連続しないこと。」とされているのに対し、 各測定地点の折れ線は測定値の年平均値で経年変化を示しているため、 このような差異が生まれる。環境基準の評価方法を採用すると、測定 開始頃は基準を満たしていなかった。以前、審議会委員の方から「グ ラフを見ても環境基準に対しどのくらいで推移しているか分からな い」との声があったため、参考資料として配布させていただいている。 河隈委員:資料1の21ページ、評価方法を参照されると良いかと思う。 以上で1号議案は了承された。 (2) 平成26年度第2次碧南市環境基本計画の進捗状況について(資料1) 1 第2次碧南市環境基本計画について 昨年3月に第2次碧南市環境基本計画を策定し、平成26年度より計画を実 行している。 2 リーディングプロジェクト及び活動状況について 碧南市が抱える環境問題を全て洗い出したものを課題としてまとめ、その解 決に向けて率先的に取り組むべき施策として17のリーディングプロジェクト があり、特に昨年度取り組んだものについて説明する。 ア 自然環境の保全 (ア) 水路・河川浄化プロジェクト へきなん市民環境会議による流域モニタリング調査、環境課による水 質の環境監視等を実施している。 (イ) よみがえれ油ヶ淵プロジェクト 周辺住民や生徒、市民団体による油ヶ淵の環境モニタリングや周辺清 掃を実施している。また、愛知県と油ヶ淵水質浄化促進協議会と共催で 油ヶ淵浄化デーやアクション油ヶ淵を開催している。 (ウ) みどり再生プロジェクト グリーンカーテン事業では公共施設等26か所が参加。収穫したゴー ヤは市民へ無料配布した。 イ まちづくり (ア) おとましい(勿体ない)プロジェクト ・エコキャンドルナイト 碧南市で回収している廃食用油を使いろうそくを作成した。きらきら ウォークにて展示し、地球温暖化防止の啓発を行った。 3 ・打ち水大作戦 地球温暖化対策の1つとして、誰にでも手軽にできる打ち水を「元気 ッスへきなん」で雨水などを利用して一般の方と実施した。同時に打ち 水の効果を検証するための温度測定を行った。 ・春の清掃週間 従来の「春のクリンピー」に代わる新しい事業として、ごみゼロの日 を含む1週間を、市民がこぞって、環境美化、環境保全、ごみ減量化、 リサイクルについて考え行動する一週間のこと。その一週間のうち一日 を一斉清掃の日とし、市内重点地区で清掃活動を行った。 ウ ひとづくり (ア) 環境リーダー育成プロジェクト ・率先して環境活動に取り組む人材を育成するために、市民会議が企画 し、運営した。6月には愛・地球博記念公園にて森の見学会を、10月 には段戸裏谷原生林にてエコツアーを開催した。参加者以外にも森や水 の大切さを啓発するために、市役所市民ホールで報告作品展・写真展を 開催した。 ・市役所談話室にて「葦」に関する講演会を、棚尾小学校にて地球温暖 化についての出前講座を、中央中学校にて廃油ろうそく作りの出前講座 を開催した。これらの講座の受講生は延べ205名。 (イ) みんなでやろまい7万人の「私の環境宣言」プロジェクト ・環境宣言推進について、市の人口と同じ7万人に、自分ができる「環 境に優しいこと」を宣言し、実行してもらうことを登録する取り組みを 平成17年度から実施しており、平成26年度登録者数は、23,51 8人。 エ 循環 (ア) 自然エネルギー利活用推進プロジェクト 住宅用太陽光発電設備設置費補助ついて、昨年度は177件の住宅に 設置補助を行った。今年度より従来の太陽光発電の補助金に加え、燃料 電池、蓄電池、HEMS、次世代自動車充給電設備の補助金を創設した。 3 分野別環境施作事業(リーディングプロジェクトに該当しないもの) 環境基本計画推進大会は、環境基本計画の進捗状況を市民へ報告するために 1年に1度開催している。昨年度は2月7日に開催した。へきなん市民環境会 議および碧南高等学校による環境活動報告、市内小学校2校による環境学習の 発表、その他パネル展示などを行い、約120人の方に来場していただいた。 今年度は、2月13日(土)午後1時から芸術文化ホール、シアターサウスで 開催予定。 本計画に新しく追加した「外来種駆除推進プロジェクト」は、今年度より本 4 格始動。へきなん市民環境会議、碧南高校、碧南市環境課の三者で連携し、特 定外来生物オオキンケイギクの市内分布調査、一般家庭への啓発活動、矢作川 河川敷の一斉駆除活動を行った。 今後もリーディングプロジェクトの推進を、市民、事業者、行政の三者協働 の下に取り組み、事業を着実に実行していくとともに、より実効性のある新し い事業の実施を検討していく。 質疑応答 河隈委員:資料1の15ページ、No.3、6 について、碧南市民 1 人あたりの年 間ごみ排出量と、リサイクル率を知りたい。また、その数値に対す る市の考えを伺いたい。 事 務 局:年間ごみ排出量は、平成24年度で608g、25年度で604g、 26年度で591g。リサイクル率は、24年度、25年度ともに 19.8%。市民にごみ減量の意識が浸透してきたように思う。分 別方法についても、その時々のリサイクル方法によって、随時見直 しを行っている。 永坂委員:資料1の12ページ、No.4 の廃食用油回収について。最近は買取を する業者があると聞いたが、どのような業者にいくらで売っている のか。また、売ったお金はどうなるのか。 事 務 局:名古屋市港区の㈲山田商店。学校給食センターの廃食用油も回収し ている業者で、廃油を燃料に作り変えている。売却価格は26年度、 18リットルで594円。売ったお金は市の雑歳入になる。 永坂委員:廃油を出す人は少なくなっており、また廃油が売れるような時代に もなってきているが、今後の廃油回収に対する市の考えは。 事 務 局:近年新しい環境技術も開発され、いろいろな業者が出てきているが、 廃油回収を行うことにより、市民への環境意識の啓発にもなってい るため、廃油回収は必要なことかと思う。 以上で2号議案は承認された。 3 その他 (1) 臨海部企業における事故報告について(資料2) 中部電力株式会社碧南火力発電所灰捨地において、平成27年2月10日(火)、 午前10時30分に火災が発生し、自衛消防隊及び衣浦東部広域連合消防局碧南消防 署が出動し、午前11時21分に鎮火した。 火災の影響としては、移動コンベアシュート部周辺より火災が発生した。この火災 5 によるケガ人や外部への影響はなかった。 移動コンベアシュート部とは、発電のため石炭を燃焼した際に発生する石炭灰を灰 捨地に運搬する機械で、コンベアの先端部から下へ灰を落とす部分である。 火災の発生原因は、コンベアシュート(鋼板製)の穴あき修理のため、シュート外 側から鋼板当て版を溶接中、シュート内側にある衝撃防止用ゴムのれんに引火し、火 災が発生したとの報告を受けている。コンベアシュートの内部での火災のため、炎が 外部に出たわけではなく、機械内部での燃焼のため、周辺が黒く変色した。 今回の火災を防止する対策として、溶接施工前に衝撃防止用ゴムのれんをシュート ケーシングからひき離し、熱影響を受けない状態で溶接作業を行うとのこと。また、 火気使用時には可燃物を取り除くことや可燃物養生を行ってから作業着手するよう作 業員の再指導を徹底するとの報告を碧南火力発電所から受けている。 火災のあった設備は火災影響部分を復旧し、平成27年3月27日より試運転、本 格稼動となっている。 次に、同じく、中部電力株式会社碧南火力発電所2号機において、平成27年2月 16日(月)、午前9時21分に火災が発生し、自衛消防隊及び衣浦東部広域連合消防 局碧南消防署が出動し、午後3時に鎮火した。 火災の影響としては、2号機に設置してある6基の微粉炭機のうち1基の内部が延 焼したが、この微粉炭機は試運転中であったため2号機の発電は継続していた。この 火災によるケガ人や外部への影響はなかった。 微粉炭機とは、石炭を燃焼させるために石状の石炭を粉末状の石炭にすりつぶす機 械である。 火災発生後に、愛知県環境部、碧南市環境課も立入調査を行った。 火災の発生原因は、修理点検中であった微粉炭機(A)に長期にわたり発熱リスク の高い亜瀝青炭であるアダロ炭(発火予想温度は249℃)が石炭バンカ内に残留し ていたため、試運転開始時に酸化発熱がし、火災が発生したとの報告を受けている。 微粉炭機の内部での火災のため、炎が外部に出たわけではなく、機械内部の異常高温 により機械外部の鉄部分まで赤熱している。 昨年度も、3号機の微粉炭機で同様の火災が発生し、審議会において報告している が、今回の火災が発生した設備とは、構造が違い、発生原因が異なっている。 今回の火災を防止する対策として、長期貯炭を回避するため、計画停止する場合は、 発熱リスクの低い瀝青炭(タラワンガ炭 発火予想温度は、316℃)に切り替え、 また、停止時には石炭バンカ内の石炭の掻き出しを行い、再発防止に努めるとの報告 を碧南火力発電所から受けている。 火災を起こした微粉炭機は、火災防止対策がとられたため、平成27年7月25日 に、碧南消防署による微粉炭機(A)の使用停止命令が解除されたため、微粉炭機(A) の試験運転をし、本格稼動となっている。 6 トヨタ自動車株式会社衣浦工場において、平成27年6月19日(金)、午前10時 15分に火災が発生し、衣浦東部広域連合消防局碧南消防署が出動し、午前11時5 分に鎮火した。 火災の影響としては、切粉処理場エプロン、クラッシャー内部切粉が発火し、消火 活動中に操業が一部停止したが、鎮火後に電気系統の一部を除き復旧したため、操業 は再開された。この火災により、ケガ人はなかった。 クラッシャーとは、工場内で発生した切粉などを細かく粉砕する機械とのこと。 火災発生後に、碧南市も立入調査を行った。 火災の発生原因は、切粉処理作業者が、鉄切粉用の処理設備へ、歯研カスを誤投入 し、設備のクラッシャー内で歯研カスが何らかの原因で発火したとの報告を受けてい る。 今回の火災を防止する対策として、作業者による誤投入を防止するため、切粉処理 場で一時保管していた切粉カスの補完場所を変更。さらに、誤って切粉処理場へ歯研 カス台車を持ち込んでしまうことを防止するため、鉄切粉と歯研カスの回収ルートを 別にしたとの報告をトヨタ自動車株式会社衣浦工場から受けている。 碧南消防署より、当該施設使用制限命令が出ましたが、設備を復旧し平成27年7 月9日に使用制限命令が解除され、本格稼動となっている。 今後も、碧南市内の主だった環境に影響が懸念される事故等においては、環境審議 会にて報告する。 (2) 碧南市庁舎電気自動車充電スタンドの完成について(資料3) 愛知県次世代自動車充電インフラ整備・配置計画に基づき、補助金を活用し碧南 市においても普通充電スタンドを1基設置し、平成27年6月1日から利用開始し た。 充電スタンドは市役所庁舎東側駐車場にある。曜日に関係なく午前8時30分か ら午後5時15分まで利用でき、1回につき60分以内としている。無料で利用で きるが、環境課にて事前に利用申請書を提出していただいている。申請後は暗証番 号を入力するだけで充電することができる。 利用状況については、平成27年8月末現在、18名の方の登録があり、6月に 15回、7月に18回、8月に36回と、徐々に利用が増加している。市民の皆様 に広く活用していただき、地球温暖化防止に寄与していただきたいと考えているの で、委員の皆様におかれましても、是非御利用いただきたいと考えている。 質疑応答 平岩会長:充電一回あたりにかかる電気代はいくらほどか。 7 事 務 局:1時間あたりで30~40円ほど。 平岩会長:1時間の充電で何キロほど走れるのか。 竹原委員:実際に利用しているが、25キロほどだと思う。 事 務 局:愛知県内で充電スタンドは増えてきている。市外の方の登録もあり、 出先や緊急用としての利用もあるのではと思う。 小澤委員:充電は1台ずつしか出来ないのか。 事 務 局:1台ずつしか出来ない。 岩田委員:議題が戻ってしまうが、鹿乗川は目で見ると汚い水が流れているよう に見える。水質の調査結果を公表し、周辺住民等から意見を聞くとい うようなことは行っていないのか。 事 務 局:管轄は国になるが、特に聞いたことはない。国交省がどう考えている か次第だと思う。 竹原委員:愛知県主催のセミナー等に出席すると、最高気温が40度を超える日 が頻繁に起きるような、地球温暖化の時代が迫ってきている。二酸化 炭素排出量の削減のため、みなさんご協力願いたい。 平岩会長:最近大企業での事故の報道をよく耳にする。企業のコンプライアンス が問われているように思う。 午後2時25分終了 以上 8