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交渉等情報(5)

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交渉等情報(5)
交渉等情報(5)
平成20年3月17日
各
所
属
長
様
行 政 管 理 課 長
春闘交渉の結果等について
平成20年3月14日(金)に行いました高知県職員労働組合(以下「県職労」という。)
との行政管理課長交渉における主な回答等について、下記のとおりお知らせします。
記
1
交渉における主な回答等
○
非常勤職員の雇用等
・非常勤職員の方については、1年の雇用を原則とする中で、非常勤の職が継続する
場合は、引き続き雇用してきている。
・職の廃止等の場合には、雇用が継続できないことがある。
・これまで県が担ってきた業務についても、民間で実施することが可能なものは、民
間へのアウトソーシングを進めていくとともに、県が直接行う業務は、県職員でな
ければ対応できない業務に特化していく。
・非常勤職員の担っている業務を、アウトソーシングや廃止することにより、雇用期
間の満了をもって雇用を継続しない場合、再就職の世話は、所属、主管課、部局が
行うことになる。
・全体的な調整は、総務部が行う。
・非常勤職員の再就職については、できる限りの努力を行いたいと考えている。
・公契約条例については、国の法整備の状況や、全国の動向も見極めたいと思ってい
るので、現時点では、制定する考えはない。
・県の契約については、平成18年度に専門家に委託して、契約書や仕様書の見直しを
行い、法令上の責任や法令遵守について、明確に規定したので、その適正な運用に
努めていきたいと考えている。
○
非常勤職員等の賃金等
・臨時・非常勤職員の賃金等については、基本的に職員の給与改定時にあわせて検討
するという考え方に立っていきたい。
・これらの職員の勤務条件については、平成20年4月1日からの報酬、賃金の改定、
休暇制度の見直しのほかは、基本的には現行によりたいと考えている。
○
賃金引き上げ等
・職員の給与については、人事委員会の勧告を尊重するという基本姿勢のもと、国家
公務員に関する措置を基本に、地域における民間給与等の状況を勘案して制度化す
るとともに、給与制度の趣旨を踏まえ、適正な運用を行っていかなければならない
し、県民の皆さんの理解を得られるものでなければならないと考えている。
・一方、本県の厳しい財政状況を考慮して、平成17年度から今年度までの3年間、給
与の減額を行っているが、依然として多額の財源不足が生じており、県民の皆さん
の様々な要請に十分応えていくだけの予算確保が困難な状況を踏まえ、さらに1年
間、給与の減額を行うこととしたところ。
- 1 -
○
査定昇給
・人事考課の結果を本人に伝えることは、人材育成を進めていくうえで重要なことの
一つであり、これまでも口頭で本人にその内容をフィードバックしているが、査定
昇給との関係において、人事考課票そのものを開示することも、納得性を高める方
法の一つだと考えている。
・現在の考課制度は、非開示を前提に設計しているので、来年度から、開示を行うこ
とを前提とする考課票のあり方や開示することのデメリットへの対処方策、開示の
方法など具体の検討を行う。
・本人への開示は、こうした検討と準備作業が終わった後になる。
・昇給区分の適用状況の公表等については、現行によりたいと考えている。
○
時短等
・時間外勤務の縮減等については、機会ある毎にその趣旨を説明し、各所属に主体的
な取り組みを求めるなど、対応をしてきており、今後とも縮減に向けて取り組んで
いきたいと考えている。
・事務事業の見直しに関することについては、これまで話してきたように、新年度に
入り、個別の職場において、勤務条件に著しい変更が生じた場合は、話を聞きたい
と考えている。
○
再任用制度
・再任用は、意欲と能力のある者を選考により採用するもの。
・採用数については、翌年度の業務見通しなど様々な要素を総合的に勘案して、判断
している。
○
障害者の雇用
・障害者の雇用については、県自らも積極的にその促進を図るため、特別枠の採用選
考試験を行っている。
- 2 -
2
当局の文書回答
(1)文書回答(平成20年3月14日)
①2008春闘県本部統一要求書に対する回答について
②2008年国民春闘に関する県職労独自要求に対する回答について
(2)回答書(全文)
①2008春闘県本部統一要求書に対する回答について
平成20年2月25日付けで提出のありました要求書について、下記のとおり回答します。
記
職員の給与については、人事委員会の勧告を尊重するという基本姿勢のもと、国家公務
員に関する措置を基本に、地域における民間給与等の状況を勘案して制度化するとともに、
給与制度の趣旨を踏まえ、適正な運用を行っていかなければならないと考えています。
一方、厳しい財政状況を考慮し、平成17年度から今年度までの3年間、給与の減額を行
っているところですが、依然として多額の財源不足が生じていることから、さらに1年間、
給与の減額を行うこととしました。
臨時・非常勤職員の賃金等についても、基本的に職員の給与改定時にあわせて検討する
という考え方に立っていきたいと考えています。
また、人事については、今後とも適材適所の考え方のもと、適切かつ公平な取扱いに努
めていきたいと考えています。
仕事と生活の調和については、次世代育成支援の取組を行っているところです。
時間外勤務等については、時間管理を行う中で、その趣旨の徹底と適正な管理に努めて
いきます。
行財政の適正化については、平成17年12月に策定した高知県行政改革プランに沿って取
り組んでいます。
②2008年国民春闘に関する県職労独自要求に対する回答について
平成20年2月29日付けで提出のありました要求書については、基本的には平成20年3月
14日付け「2008春闘県本部統一要求書に対する回答について」で回答したとおりです。
非常勤職員については、1年の雇用を原則とする中で、職の廃止等の場合には、雇用が
継続できないことがあります。その場合、できる範囲でのお世話をしていきたいと考えて
います。
公契約条例については、現時点では、制定する考えはありません。
非常勤職員及び臨時職員の勤務条件については、平成20年4月1日からの報酬、賃金の
改定、休暇制度の見直しのほかは、基本的には現行によりたいと考えています。
給与については、人事委員会の勧告を尊重するという基本姿勢のもとに、制度の趣旨を
踏まえ、適正に運用していく考えです。
人事考課票の本人への開示等については、来年度から、具体的な検討を行います。
総実勤務時間の短縮については、その趣旨の徹底に努めていきたいと考えています。
事務事業の見直しに関することについては、これまでにお示ししてきた考え方で対応し
ます。
再任用については、翌年度の業務見通しなど様々な要素を総合的に勘案して、判断して
います。
障害者の雇用については、県自らも積極的にその促進を図るため、特別枠の採用選考試
験を行っています。
- 3 -
3
県職労からの要求
(1)要求書提出
①2008春闘県本部統一要求書(平成20年2月25日)
②2008年国民春闘に関する県職労独自要求について(平成20年2月29日)
(2)要求書(全文)
①2008春闘県本部統一要求書
日頃より、民主的な地方自治確立と住民福祉・サービスの向上に向けてご尽力されてい
る貴職に敬意を表します。
さて、日本経済は好況局面に転じていると喧伝されていますが、好調な企業部門をよそ
に、家計部門における景気回復の実感は乏しいのが状況となっています。主要企業が取締
役に支払った報酬は増加しているにもかかわらず、労働分配率は5年連続のマイナス、平
均給与も1998年以来9年連続で前年比マイナスとなっており、今後の生活設計など、国民
生活における悩み・不安はむしろ高まる傾向にあることが、内閣府の世論調査においても
明らかとなっています。
そうした中で、公務・公共サービス関連労働者の賃金は、2007年人事委員会勧告の状況
から見ると、地域民間賃金水準の反映がより明確になりつつあります。また、現業労働者
については民間部門との比較などの手法による引き下げ圧力が強められています。さらに
は、財務省がまったく恣意的な統計操作に基づく、国・地方自治体の「人件費指数」を公
表し、自治体人件費が不当に高いかのような印象を与えようとするなど、人件費削減圧力
があらゆる側面から高まっています。
このような情勢を踏まえ、官民の分断による全体としての賃金引き下げを阻止するため
にも、私たちは民間の労働組合の仲間と連帯して、官民総がかりで2008春闘に全力でとり
くんでいくことを決意しているところです。
つきましては、次のとおり自治労高知県本部2008春闘統一要求書を提出しますので、3
月3日までに文書で誠意ある回答を要請します。
記
1.賃金要求について
(1)自治体労働者の賃金水準を改善すること。水準・配分・体系等について組合と十分
交渉・協議し、合意すること。
(2)行政職標準労働者の賃金について、以下の年齢ポイントの賃金水準を実現すること。
ア.30歳ポイント 252,600円(国公行(一)3−17水準相当)以上
イ.35歳ポイント 304,700円(国公行(一)3−45水準相当)以上
ウ.40歳ポイント 365,000円(国公行(一)4−54水準相当)以上
(3)自治体に雇用されるすべての労働者、地域公共サービス民間労働者を含めた労働者
の最低賃金について、以下のとおり確立すること。
自治体最低賃金 151,300円以上
(日給7,600円以上、時給950円以上)
2.賃金決定基準の改善
(1)各年齢ポイントの行政職標準労働者の賃金を実現するため、標準職務表の改善、昇
格運用基準の改善を行うこと。
(2)昇給区分の運用については、4号給を超える昇給区分の原資(8号給5%、6号給
20%相当分)を確保し、賃金水準を確保すること。4号給を下回る昇給区分について
は、処分や無断欠勤など客観的な事由に限ること。
- 4 -
3.臨時・非常勤職員の雇用安定と労働条件の改善について
(1)臨時職員の雇用の確保を前提として、以下の点を実現すること。
① 恒常的な業務に1年以上勤務している臨時職員については一方的な解雇を行わず、
正規職員化すること。
② 正規職員との均衡をはかった賃金決定を行い、一時金、退職金などの諸手当を支
給すること。
③ 給料の最低水準は、151,300円(新国公行(一)1級13号相当額)以上とし、日給
・時間給については、それぞれ7,600円以上、950円以上とすること。
④ 加入要件を満たす臨時職員について雇用保険、健康保険、厚生年金などへ加入さ
せること。
(2)非常勤職員の雇用の確保を前提として、以下の点を実現すること。
① 非常勤職員が安心して働けるように、一方的な解雇につながる非常勤職員の雇い
止めは行わないこと。
② 恒常的な職につく非常勤職員の任用期間を1年未満とする不合理な取り扱いを排
して、期間の定めのない任用とすること。
③ 賃金(報酬)の最低水準は、日額7,600円以上、時給950円以上とすること。あわ
せて、継続して勤務している非常勤職員の賃金については、勤続年数に応じて定期
昇給分を加算するとともに、年齢別最低賃金制度を導入すること。
④ 一時金を常勤職員と同月数支給するとともに、退職金を支給すること。
4.男女間賃金格差の解消と公務職場での男女平等の実現について
(1)採用から退職に至るまでの実質的な男女平等を確保するため、「女性職員の採用・
登用の拡大のための指針」を策定・改善すること。
(2)扶養手当、住居手当など生活関連手当の支給要件について、「世帯主」「主たる生
計の維持者」等を改め、申請した者とすること。
(3)「女性職員の採用・登用の拡大のための指針」を策定または拡充し、採用から退職
に至るまでの実質的な男女平等を確保するため、年次計画・数値目標を含むポジティ
ブアクションを策定すること。計画策定にあたっては労働組合と十分な協議を行い合
意に基づくこと。
5.ワーク・ライフ・バランスの確立
(1)「ワーク・ライフ・バランス憲章」の策定(2007年12月18日ワーク・ライフ・バラ
ンス推進官民トップ会議決定)を踏まえ、ワーク・ライフ・バランスの推進体制を確
立すること。
(2)ワーク・ライフ・バランスの実現にむけた「行動指針」が策定されたことから、そ
の具体化をはかること。
6.不払い残業の撲滅
(1)実効ある時間外労働規制策、勤務時間管理施策(労働時間の把握方法)を労使で策
定し、確認内容について労働基準法第36条に基づく協定化をはかること。
(2)時間外労働の実態を踏まえ、必要な時間外手当財源を確保すること。
7.委託事業所における法令遵守について
自治体が委託する公共サービス関連の事業所について、雇用確保に努め、労働基準法
など法令遵守させること。このため委託契約手続きに関わって、公正労働基準を確保す
る条項を設けること。
8.退職手当債、公的資金補償金免除繰上償還にともなう定員・給与適正化計画、行革計
画への対応について
(1)2008年度以降の退職手当債、公的資金補償金免除繰上償還等にともなう定員・給与
適正化計画や行革計画の策定・提出、改定にあたっては、労使交渉と合意を基本とす
ること。
(2)計画内容および実施状況に対し国または都道府県から不当な「指導」を受けた場合
には、毅然とした対応をすること。
以上
- 5 -
②2008年国民春闘に関する県職労独自要求について
97年の賃金合理化以降、県職員の賃金水準は低下する一方であり、ラスパイレス指数は
全国45位と依然として全国最下位グループにおかれています。さらに一昨年からの地域給
導入により、職員の多くが現給に据え置かれており、中高齢層の勤務意欲の面にも大きな
影響を与え続けています。また、昨年4月からは班長・チーフ等のポストに就かなければ
任用三等級への昇任が行われず、このことを放置しておけば更なる賃金水準の低下が避け
られません。
さらに財政危機対応の一環として「給与カット」が継続されることも生活実態からいえ
ば厳しさが一層募るといわざるを得ません。
本年4月の昇給に反映される「査定昇給制度」についても客観性・公平性・公正性、ま
た職員の納得性と透明性が担保されないままに本格実施となり、職員の意見が十分に反映
されないままの実施は大いに不満であることを表明するものです。
私たちはこれ以上の生活破壊、実質的な賃金切り下げを許さず、職員の給与改善に向け
て下記のとおり県職労独自要求及び自治労高知県本部統一要求書を提出しますので、3月
14日までに貴職の誠意ある回答を求めるものです。
記
1
雇用打ち切りとなった非常勤職員で、再就職を希望する全職員について県当局の責任
において可能な限り現行の賃金労働条件と同等の再就職先を確保すること。
また、県がアウトソーシング等により業務委託を行う場合は、公正労働基準の遵守及
び現行従事している非常勤職員等の労働条件等を下回らないことを必要条件とするなど、
公契約条例を制定すること。
2
公務における格差解消のため、自治体最低賃金制度の導入など非常勤職員及び臨時職
員の処遇全般について「均等待遇の原則」に基づき抜本的改善をはかること。
3
全国最下位グループで低迷する本県職員の賃金水準を少なくとも全国平均となるよう
引き上げる措置を講ずること。
4
査定昇給の実施にあたって、人事考課票の本人開示の時期を明示すること。また、属
性ごと所属ごとの分布データを公開するとともに、検証改善をはかること。
5
公務におけるワークライフバランスを確保するため、年間総労働時間1,800時間体制
にむけて1日あたりの所定内勤務時間を7時間45分とすること。
時間外勤務手当の割増率を引き上げること。
また、総労働時間の短縮に向けた実効ある施策を行うとともに、36時間外協定締結に
向けて恒常的な時間外勤務のある職場について、その対策を明らかにすること。
さらに、事務事業見直し提示で労働強化等が想定される職場については、改善策を明
らかにするとともに、労働条件に関わる課題は交渉に応じること。
6
公的年金の段階的繰り延べに遅れることなく雇用と年金を接続するため、公務員労働
者の高齢期における生活の安定を保障する再任用制度など高齢者雇用施策を確立するこ
と。
7
県における障がい者雇用促進に関する具体的方策を明らかにすること。
以上
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