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第2章 浅間山火山対策 第1節 応急対策上の課題と想定される

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第2章 浅間山火山対策 第1節 応急対策上の課題と想定される
第3編
災害応急対策
第2章
浅間山火山対策
第2章
第1節
1
浅間山火山対策
応急対策上の課題と想定される噴火現象
応急対策に係わる重要事項
火山災害の応急対策で重要なことは、前兆現象をいち早く察知して住民に伝達し、
避難等の迅速な行動をとることである。浅間山の噴火による影響範囲の予想が、避
難を主軸とする災害応急対策の計画を策定する上で、重要なポイントである。
①天仁・天明クラスの噴火ケースにおける噴火に伴う現象による影響範囲
②小・中噴火に伴う火砕流及び積雪期における融雪型火山泥流の影響範囲
③風の影響を受けずに飛散すると認められる直径20~30cm未満の噴石の取扱い
④小さな噴石や降灰の風の影響を考慮した防災対策
2
過去の噴火から想定される噴火現象等
火口位置
噴火形態
巨大な噴煙柱
を形成する噴
火
噴火区分
天仁・天明
クラス
山頂火口
噴火現象
・噴石
・降灰
・火砕流
・融雪型火山泥流
・空振
・溶岩流
・岩屑なだれ
関連する現象
・土石流
・土石流
・泥流、洪水
中噴火
・噴石
・降灰
・火砕流
・融雪型火山泥流
・空振
・土石流
小噴火
・噴石
・降灰
・火砕流
・融雪型火山泥流
・空振
・土石流
爆発的な噴火
噴出物量
数千
~数十万m 2
62
第3編
災害応急対策
第2節
1
第2章
浅間山火山対策
噴火警戒レベル1~3までの対策
「浅間山火山防災対策連絡会議の申し合わせ」による対応
浅間山の噴火警戒レベル1~3までの対応については、平成19年11月11日、
浅間山火山防災対策連絡会議の防災マップ策定ワーキンググループにおいて「浅間
山の噴火警戒レベル導入に伴う防災対応に関する申し合わせ」が合意されている。
(同連絡会議承認:平成19年11月29日)
このことから、当会議における噴火警戒レベル1~3までの対応は、同申し合わ
せによるものとする(詳細は、資料編
2
資料2に掲載)。
火山防災マップの活用
浅間山火山防災マップは、平成15年に、天明の大噴火(1783年)規模の被
害予想を踏まえた防災マップが作成されている。その後、噴火警戒レベルの導入に
伴う見直しとして、平成21年7月2日、浅間山火山防災対策連絡会議において、
噴火警戒レベル1~3までの防災マップ原案が承認され、関係市町村での活用が図
られている。
このことから、当会議においても同マップの普及啓発に努めるとともに、対策内
容についての整合性を図るものとする。
63
第3編
災害応急対策
第3 節
第2章
浅間山火山対策
融 雪 型 火山 泥 流対 策 ( レベ ル 4~ 5 )
浅間山における融雪型火山泥流対策については、浅間山火山防災対策連絡会議
において、平成21年12月22日に「 浅間山の融雪型火山泥流における防災対応
の基本方針」と「対応骨子」をとりまとめた。その後、浅間山ハザードマップ検討委
員会から融雪型火山泥流にかかるハザードマップの提供を受け住民への周知を図ると
と も に 、 平 成2 3 年 1 1 月 2 5 日 に、「 浅 間山 中 噴 火 に 伴 う 融 雪 型 火山 泥 流に 係 る防
災対応についての申し合わせ書」を作成、その後、平成25年8月8日に修正版を作
成した(詳細は、資料編
資料3に掲載)。
そこで、融雪型火山泥流に対する防災対応は、本章及び「浅間山中噴火に伴う融雪
型火山泥流に係る防災対応についての申し合わせ書」を基に対応することとする。
浅間山の融雪型火山泥流における防災対応の基本方針
浅間山火山防災対策連絡会議は、浅間山の融雪型火山泥流における防災対応の基本方針
を下記のとおり申し合わせ、今後住民に対して、関係自治体・機関は融雪型火山泥流につ
いて理解を深めるための広報と合わせて、具体的な取り組みを推進するものとする。
なお、本基本方針は、現状の浅間山観測体制、融雪型火山泥流のハザードマップを基に
策定したものであり、今後、これらの変化、改訂等があった場合には、速やかにその見直
しを図るものとする。
記
1
融雪型火山泥流の発生又は発生のおそれのある場合の防災対応の基本
(1)関係自治体・機関
避難のための時間を確保するため、迅速に正確な情報を提供し、迅速な避難誘導等
の対応を行う。
(2)住民・滞在者等
ア
沢筋や低地においての早めの避難対応
危険度が大きい地域では、自らの判断に基づく自主避難を行う。
イ
流れ方向に直角に避難
近くの高台等高所に、危険箇所を通らずに避難する。
ウ
丈夫な建物への避難
泥流の力に耐えうる丈夫な建物に避難する。
エ
避難のための時間がないときの建物の2階以上への避難
屋外に泥流が到達している又は直近まで迫っている場合は、屋外には避難せず、
建物の2階以上に素早く避難する。
2
融雪型火山泥流における噴火警戒レベル4,5に対する対応骨子
次ページのとおり
64
第3編
災害応急対策
第2章
浅間山火山対策
融雪型火山泥流における噴火警戒レベル4,5に対する対応骨子
平成21 年 12 月 22 日
平成 22 年 12 月 22 日改定
平成23 年11 月 25 日改定
【観測された現象】
現
象
の
確
認
前 兆現 象 が発 生 し噴火 の可能性 が 高ま っ た場 合
遠
望
監
視
可
能
時 【想定される事態】
・中噴火が発生し
たが、火砕流
は発生してい
ない。
・中噴火が発生し、火砕流が発生し ・居住地区に達するおそれのある融雪型火山
た。
泥流が発生した。
・融雪型火山泥流
は発生しない。
・居住地区に達するおそれのある融
雪型火山泥流発生の可能性があ
る。
・火砕流発生の方向を確定できた場合
は、融雪型火山泥流発生の方向を
推定できる。
・融雪型火山泥流が居住地区に到達
するまでの時間は10分程度と
推定。
火砕流の流下方向が確認でき
る場合は、警報発表後30分以内
を目途に「火山の状況に関する
解説情報」で火砕流の流下方向
等
が発表される。
・空振、震動の観測デー
タから中噴火発生と
判断。
・空振、震動の観測デー
タが基準より小さい。
(基準:火砕流が発生し
た過去事例から基準を
設定)
遠
望 【観測された現象】
監
視
不
可
能
時
【想定される事態】
噴火警戒レベル
自主防災組織・
住民等
避
難
対
応
市町村・
防災関係機関等
防
災
対
応
通
行
規
制
対
応
被
災
対
応
警察・
道路管理者等
消防・自衛隊等
・空振、震動の観測データから中噴火発生
と判断。
・空振、震動の観測データが基準を超える。
(基準:火砕流が発生した過去事例から基
準を設定)
・火口周辺警報
噴火警戒レベル3
(入山規制)
・噴火警報
噴火警戒レベル4
(避難準備)
・融雪型火山泥流が居住地区の最上流部に到
達するまでの時間はほとんどないと推定。
居住地域への融雪型火山泥
流の到達範囲等については、
収集した情報に基づき「火山
の状況に関する解説情報」で
発表される。
・居住地区に達するおそれのある融雪
型泥流が発生した。
・火砕流発生の可能性は ・火砕流発生の可能性がある。
小さい。
・融雪型火山泥流発生の可能性がある。
・融雪型火山泥流発生の ・融雪型火山泥流発生の方向は想定不能。
可能性は小さい。
火口周辺警報
切迫※1
噴火警戒レベル3(入
山規制)
(注意警戒事項に「噴
火に伴い火砕流が発生
した場合、融雪型火山
泥流のおそれ、居住地
域の沢筋や低地では注
意」
)
・融雪型火山泥流発生の方向を推定できる場
合がある。
居住地域への融雪型火山泥流
の到達範囲等については、
「火山の状況に関する解説情報」
で発表される。
・噴火警報
噴火警戒レベル5(避難)
・自主防災組織等による広報周知、パトロール
・災害時要援護者等の避難準備の周知
・融雪型火山泥流の想定範囲内の沢筋や低地では、注意
・避難所設置準備
・自主防災組織等による広報周知、パトロー ・噴火発生から10分以内で避難することが可能な最近隣避難施設(ただし、融雪型
ル
火山泥流の想定影響範囲外に位置する)
、自宅2階や高台等への避難
・災害時要援護者等の避難に対する広報、誘 ・爆発音による状況周知、自主的対応
導
・想定される融雪型火山泥流の方向(地域)を周知
・融雪型火山泥流の想定影響範囲内の沢筋や
低地では、警戒(自主避難含む)
。
・防災無線等による広報周知・パトロール
・災害時要援護者等の避難準備の周知
・避難所設置準備
・防災無線等による広報周知、パトロール
・各市町村ごとの避難対応(避難準備情報)
・災害時要援護者等の避難に対する広報、誘
導
・避難所の開設
・防災無線等による広報周知、ニュース速報情報提供
・噴火発生から10分以内で避難することが可能な最近隣避難施設(ただし、融雪型火
山泥流の想定影響範囲外に位置する)
、自宅2階や高台等への避難に関する緊急広報
・各市町村ごとの避難対応(避難勧告・指示)
・避難所の運営
・
「浅間山噴火警戒レベル導入に係わる防災対応についての申し合わせ ・
「浅間山噴火警戒レベル導入に係わる防
(レベル3)
」による通行規制対応等
災対応についての申し合わせ(レベル
3)
」による通行規制対応等
・上記+融雪型火山泥流の想定影響範囲に
おける通行規制(準備)
・バリケード、通行規制看板、人員配置に
よる通行規制(準備)
・電光掲示板による広報、パトロールの実
施
・広域応援要請(準備)等
・鉄道の規制(準備)
・
「浅間山噴火警戒レベル導入に係わる防災対応についての申し合わせ(レベル3)
」
による通行規制対応等
・上記+融雪型火山泥流の想定影響範囲における通行規制
・バリケード、通行規制看板、人員配置による通行規制
・電光掲示板による広報、パトロールの実施
・広域応援要請(準備)等
・鉄道の規制(準備)
・被害情報収集
・降灰等による被災対応(個別)
・災害派遣活動準備
・被害情報収集
・噴石等による被災対応(個別)
・融雪型火山泥流の発生に備え準備
・融雪型火山泥流発生時の被災対応
・状況により広域応援要請等
・自衛隊派遣要請等
・状況により災害派遣活動実施
・被害情報収集
・噴石等による被災対応(個別)
・融雪型火山泥流の発生に備え準備
・広域応援要請検討等
・状況により災害派遣活動実施
※ この対応骨子は、暫定的なものであり、今後、特にハザードマップが改訂された場合などには、この骨子も見直すこと。
※ この対応骨子は、積雪期に適用する。
※ 中噴火とは、山頂火口から概ね4km以内に噴石を飛散させる噴火をいう(稀に噴石が概ね4kmをこえることがある)。ここでいう噴石とは、主として風の影響を受けずに飛散する
大きさのものとする。
※1 前兆現象が発生し噴火の可能性が高まった場合には、「火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)」が「火口から概ね4kmの範囲に影響を及ぼす噴火が切迫していると予想」
という内容で発表される。
65
第3編
災害応急対策
第4節
1
第2章
浅間山火山対策
噴火警戒レベルによる応急対策の実施事項
噴火兆候情報等を起点とした段階的な応急対策の概要
気象庁からの噴火兆候情報を起点とした浅間山噴火警戒レベルの防災対応事項
は以下のとおりとする。なお、噴火現象によって、適宜の判断・協議によって臨
機に対応するものとする。
※この章における用語の定義
○関係市町村:高崎市、安中市、長野原町、嬬恋村
○関係町村:長野原町、嬬恋村
○関係市:高崎市、安中市
○長野県関係市町:小諸市、佐久市、軽井沢町、御代田町
○ 県関係機関:本計画の構成機関(自治体を除く。)
噴火警戒レベル
防
災
対
応
事
項
①噴火兆候等の情報提供(気象庁・観測機関)
レベル3以下
噴 火 警 報 ( レ ベ ル 4 , 5 )( 特 別 警 報 ) 発 表 の 可 能 性 の あ る 噴 火 兆
候等を観測した場合の県(危機管理室)への即時通報
②浅間山火山防災協議会コアグループ会議の緊急要請
協 議 会 の開 催 及 び避 難 対策 ( 影響 範 囲、 避 難対 象 地域 、 警戒 区 域、
交通規制等)の協議
③国(内閣府、消防庁)への報告
④災害対策本部等の設置準備(県・関係市町村)
居 住 区 まで の 影 響が あ ると 判 断さ れ た場 合 にお け る災 害 対策 本 部の
設置準備、必要により災害警戒本部を設置
⑤構成機関ごとの体制開始
それぞれの計画で定める体制開始
⑥長野県関係市町との連絡・調整
※ 詳 細 は 資料 編 「 浅間 山 噴火 警 戒レ ベ ル導 入 に係 わ る防 災 対応 に つい
て の 申 し 合 わ せ 書 」、 及 び 「 浅 間 山 中 噴 火 に 伴 う 融 雪 型 火 山 泥 流 に
係る防災対応についての申し合わせ書」を参照
①噴火警報(特別警報)・避難準備情報等の一斉伝達 (県・関係市町村)
レベル4
発表された噴火警報及び避難準備情報並びに対応の一斉伝達開始
②共通体制を「警戒体制」に移行
③ 浅 間 山 火山 防 災 協議 会 コア グ ルー プ 会議 の 協議 継 続も し くは 協 議会
の開催による避難対策の検証(影響範囲、避難対象地域、警戒区域、
交通規制等)
④国(内閣府、消防庁)への報告
⑤災害対策(警戒)本部の設置(県・関係市町村)
66
第3編
災害応急対策
第2章
浅間山火山対策
⑥観測機関による観測情報の災害警戒本部への提供
⑦避難誘導等の準備
・避難場所(一時避難所を含む。)の指定
・避難誘導員、避難所要員の編成
⑧災害時要援護者の避難開始(県・関係市町村)
福 祉 部門 、 自治 会、 警 察、 消 防、 災 害ボ ラ ンテ ィ ア等 と 連携 し 、災
害時要援護者の避難場所の指定及び避難誘導を開始
⑨一部交通規制
・災害時要援護者避難に必要な範囲での交通規制を開始
⑩広域交通規制の準備
レベル5に備えた交通規制の準備開始
⑪長野県関係市町との連絡・調整
※ 融 雪 型 火山 泥 流 の防 災 対応 に つい て は、 資 料編 「 浅間 山 中噴 火 に伴
う融雪型火山泥流に係る防災対応についての申し合わせ書」を参照
①噴火警報(特別警報)及び避難指示等の一斉伝達
レベル5
(県・関係市町村・関係機関)
発表された噴火警報及び避難指示または避難勧告及びその地域、警
戒区域、避難先、避難経路準備情報並びに対応についての一斉伝達
②共通体制を「非常体制」に移行
③災害対策本部の設置(県・関係市町村)
④ 浅 間 山 火山 防 災 協議 会 コア グ ルー プ 会議 の 協議 継 続も し くは 協 議会
の開催
⑤国(内閣府、消防庁)への報告
⑥避難誘導等の開始
・避難誘導員、避難所要員を配置、運用開始
⑦自衛隊に対する災害派遣要請
⑧交通規制
警 察 、道 路 管理 者に よ る避 難 対象 地 域、 警 戒区 域 等に 応 じた 交 通規
制開始
⑨長野県関係市町との連絡・調整
※ 融 雪 型 火山 泥 流 の防 災 対応 に つい て は、 資 料編 「 浅間 山 中噴 火 に伴
う融雪型火山泥流に係る防災対応についての申し合わせ書」を参照
レベル引下げ
2
(レベルに応じた対応)
突発的な噴火が発生した場合の対応
噴火兆候がなく、突発的な噴火が発生し、居住区に重大な被害が発生またはそのお
それが生じた場合は、噴火警戒レベル4,5の行動計画により、迅速な応急対策を行
うものとする。
67
第3編
災害応急対策
第5 節
1
第2章
浅間山火山対策
避 難対 策
避難準備情報、避難指示・勧告の対象地域及び警戒区域の指定
(1)噴火予兆に対する対応
関係市町村長は、避難準備情報、避難勧告、避難指示、警戒区域の指定(以下
「避難勧告等」という。)の発令に伴う対象となる地域の指定を決定するにあた
り、噴火現象の発生前では、自らが噴石の飛散や泥流等の方向、到達距離の予想
をすることは困難である。気象庁が発表する噴火警報に示された影響範囲及び必
要により浅間山火山防災協議会との協議を経て、次表「地域指定基準」を目安と
して、過去の噴石や泥流の流下を考慮して、火口を中心とした円状の範囲を基準
(以下「指定基準」という。)として指定するものとする。ただし、申し合わせ
書がある場合はそれを基本とする。
◎地域指定基準
区
分
火口からの距離
第1次地域指定
概ね半径8km以内
第2次地域指定
概ね半径12km以内
第3次地域指定
概ね半径16km以内
特別指定
概ね半径16km超
(2)突発的な噴火現象への対応
関係町村長は、噴火予兆がなく、突発的に噴火が発生し、居住区に被害発生または
そのおそれが生じた場合は、その地域を指定して、避難勧告または避難指示並びに警
戒区域の指定を発令するものとする。
この場合でも、必要により浅間山火山防災協議会に要請して、事後対策の協議の支
援を受けるものとする。
(3)浅間山火山防災協議会(コアグループ会議)との協議調整方法
P 36による。
68
第3編
2
災害応急対策
第2章
浅間山火山対策
避難経路及び避難先の指定
(1) 主要避難経路の指定
避難経路については、火口を中心に遠方への経路であって、火山噴火現象に
よる危 険を回避し、かつ各集 落から指定避難所までの最短経路とし、混乱を防
止し、 統制のとれた避難誘導 を行うため、次表のとおり、主要避難経路を指定
する。
長野 原町及び嬬恋村は、各 集落から主要避難経路までの経路について、地理
的条件、距離等を勘案して、集落ごとに選定するものとする。
◎主要避難路
番号
路
線
名
避難方向
1
国道146号線
長野原町羽根尾地区
2
鬼押ハイウエー
嬬恋村三原地区
3
主要地方道長野原倉渕線
高崎市倉渕町
4
国道144号線
対象地域圏外(東西)
5
国道145号線
対象地域圏外(東西)
6
国道18号線(バイパス・旧道)
上り方向
7
上信越道
上り方向
(2) 避難先の指定
関係 市町村は、地域指定基 準に応じて、地域指定の圏外直近から順次避難所
(一時避難所及び宿泊可能な避難所)を指定するものとする。
3
避難に係る広報
(1)住民等への広報
関係市町村長は、対象地域の指定、避難経路、避難先、避難準備(要援護者)
情報、避難勧告、避難指示、警戒区域の指定の発令(避難経路・避難先を含む。)
及び交通規制を行ったときは、住民等に対し、広報を実施し、その周知徹底を図
るものとする。なお、関係市町村の具体的な伝達手段として以下のような手段の
ほか、他の手段も検討しつつ、伝達手段を組み合わせて、迅速かつ的確な情報提
供に努めるものとする。
◎関係市町村の伝達手段
市町村
伝達手段
長野原町
広報車、防災行政無線、有線放送、警鐘、サイレン、伝達組織
嬬恋村
広報車、防災行政無線、警鐘、サイレン、伝達組織
高崎市
有線放送、広報車、安心ほっとメール、ラジオ高崎、サイレン、伝達組織
安中市
広報車、防災行政無線、警鐘、サイレン、伝達組織
69
第3編
災害応急対策
第2章
浅間山火山対策
(2)報道機関への発表
関係市町村等が避難準備(要援護者避難)情報や避難勧告、避難指示を実施し
た際は、その状況を報道機関に発表するものとする。
なお、発表にあたっては、噴火(爆発)の規模及び社会的影響などを考慮して
可能な限り速やかに行うものとする。
4
嬬恋村災害対策本部設置場所の移転
対象地域が第3次地域指定となった場合は、嬬恋村役場が同指定地域内となること
から、この場合は、嬬恋村災害対策本部を村内別施設又は長野原町役場若しくは同町
施設に移転するものとする。(長野原町と要協議)
5
現地災害対策本部
(1)
県
知事は必要により、長野原町長及び嬬恋村長と協議の上、いずれかの役場
もしくはその他適切な場所に現地災害対策本部を設置するものとする。
(2)
関係町村
関係町村長は、必要により現地災害対策本部を設置する。
設置場所は、地域指定圏外の直近で以下の場所を候補とし、地域指定によ
って、その指定線が役場に近接する場合は設置しない。
区
分
長
野
原
町
第一次地域指定
町立北軽井沢小学校
第二次地域指定
町立西中学校
第三次地域指定
(3)
嬬
恋
村
備
考
旧鎌原小学校
(役場近接)
(役場近接)
(役場が地域指定内)
関係市
関係市は、必要により、地域指定の圏外の直近の公共施設に現地災害対策
本部を設置するものとする。
6
合同対策本部
(1)設置基準
噴 火 の 影響 が 複 数 の 市 町 村 に 係 る場 合 ま た は 1 市 町 村 であ っ て も 被 害 甚大 ま た
は そ の お それ が 予 想 さ れ る 場 合 は 、知 事 、 関 係 市 町 村 長 等の 協 議 に よ り 、適 切 な
場所に、国、関係機関、関係市町村等で構成する合同対策本部を設置する。
(2)事務局
合 同 対 策 本 部 の 事 務 局 は 、 県 ( 危 機 管 理 室 )、 関 係 市 町 村 防 災 担 当 課 が そ の 事
務を行う。
70
第3編
7
災害応急対策
第2章
浅間山火山対策
広域交通規制
(1) 噴火警戒レベル3までの交通規制
「浅間山の噴火警戒レベル導入に伴う防災対応に関する申し合わせ」に基
づく交通規制とする。
(2) 噴火警戒レベル4,5の交通規制
ア
交通規制の目的
噴火警戒レベル4,5 における交通規制の目的は以下のとおりである。
①避難対象地域または警戒区域への立入り禁止(人・車)
②避 難 対象 地 域ま た は警 戒 区域 内 の居 住 者等 の 円滑 な 避難 ( 避難 方 向に 対 す
る一方通行)
③緊急輸送路の確保(避難、救急救助部隊の円滑な通行)
④避難対象地域または警戒区域方向に向かう車両の総量抑制(迂回措置)
イ
交通規制の協議
関係市町村長が、決定した対象地域の指定に基づき、広域交通規制協議グ
ループ※1は、長野県の関係機関※2との協議により、(4)交通規制内容
に基づき、交通規制を迅速に行うものとする。
※1
広域交通規制協議グループ
※2長野県の関係機関
○群馬県警察
①長野原警察署(調整代表)
②吾妻警察署
③高崎警察署
④安中警察署
○道路管理者
①長野原町
②嬬恋村
③国土交通省高崎河川国道事務所
④中之条土木事務所
⑤高崎土木事務所
⑥安中土木事務所
⑦東日本高速道路(株)関東支社
⑧(株)プリンス新潟・長野・群馬地区
○長野県警察
①小諸警察署
②佐久警察署
③軽井沢警察署
○道路管理者
①小諸市
②佐久市
③軽井沢町
④御代田町
⑤佐久建設事務所
(3) 交通規制の緊急措置
長 野 原 警 察 署 長 は 、 突 発 的 な 噴 火 現 象 に よ り 、( 2 ) イ の 協 議 が で き な い 場 合
で 交 通 規 制の 緊 急 措 置 の 必 要 性 が ある 場 合 は 、 長 野 県 関 係警 察 署 と の 調 整を 図 り
つ つ 、 現 場対 応 と し て の 所 要 の 交 通規 制 を 実 施 す る こ と とし 、 遅 滞 な く 県( 危 機
管理室)及び関係市町村に通報を行うものとする。
71
第3編
(4)
災害応急対策
第2章
浅間山火山対策
交通規制内容
◎第1次規制(第1次対象地域:半径8キロメートル)
番号
道
路
名
規
制
地
1
県道大笹北軽井沢線(県道235号) 嬬恋村大字大笹
2
国
3
浅間・白根火山ルート(鬼押ハイウェー) 嬬恋村大字鎌原字上の原
道
146
号
点
大笹三差路酒店前
長野原町大字北軽井沢
北軽十字路
鎌原料金所
◎第2次規制(第2次対象地域:半径12キロメートル )
番号
道
路
名
規
制
地
点
4
国
道
144
号
嬬恋村大字鎌原
笹平交差点食堂前
5
国
道
146
号
長野原町大字応桑
6
国
道
144
号
国道144号と県道東御嬬恋線の交点
応桑三差路
県道東御嬬恋線(県道94号)
7
浅間・白根火山ルート(万座ハイウェー)
嬬恋村大字三原字岩井堂
8
県道長野原倉渕線(県道54号)
高崎市倉渕町川浦地内
岩井堂三差路
二度上峠入口
※第2次規制=第1次規制箇所+第2次規制箇所
◎第3次規制(第3次対象地域:半径16キロメートル)
番号
道
路
名
規
制
9
国
道
146
号
長野原町大字羽根尾
10
国
道
145
号
長野原町大字大津
11
県道長野原倉渕線(県道54号)
12
国
13
県道北軽井沢松井田線(県道56号)
安中市松井田町坂本
14
上
下仁田町大字馬山
15
一般国道18号(碓氷バイパス)
道
信
18
越
自
号(
動
旧
車
道
地
羽根尾三差路
大津交差点
高崎市倉渕町川浦地内
)
道
点
安中市松井田町坂本
月並
ドライブイン前
下仁田I.C.
安中市松井田町入山字上ノ原
※第3次規制=第1次規制箇所+第2次規制箇所+第3次規制箇所
◎国道18号線規制時における迂回指導地点
番 号
道 路 名
1
国 道 1 8 号
2
〃
安中市岩井地内 岩井交差点
3
〃
安中市松井田町横川地内 碓氷バイパス入口
4
迂回指導地点
高崎市上豊岡地内 環状線上豊岡三差路
県道前橋長瀞線(県道13号) 藤岡市森地内 関越インター入口
5
国 道 2 5 4 号
6
〃
高崎市吉井町小串地内 小串三差路
富岡市曽木地内 曽木三差路
72
第3編
浅間山対策編
第2章
浅間山火山対策
交 通 規 制 地 点 概 略 図 ( 浅 間 山 ) 1/2
1
2
嬬恋村
国道144号
・
田 代
長野原町
×
三 原
・
・
・ ・北軽十字路
・
・
×
×
大笹北軽井沢線
×
×
酒 店
旧倉渕村
×
国道146号
3
長野原倉渕線
北軽井沢
北軽井沢
4
三 原
食 堂
国道144号
・
×
浅間・白根
×
火山ルート
大 前
×
料金所
・
・
×
長野原町
G S
×
JR万座鹿沢口駅
JR吾妻線
火山ルート
鎌 原
鬼押出し
5
6
長野原町
三 原
コンビニエンス
国道146号
嬬恋応桑線
×
鳥居峠
・
・ ・
・
・・
・・
JA田代
×
国道144号
×
× ×
三 原
×
東御嬬恋線
北軽井沢
7
鹿 沢
8
草 津
草津嬬恋線
万 座
食
鼻
堂
曲
長野原
二度上神社入り口
入
浅間・白根火山ルート
口
×
×
三 原
(主)長野原倉渕線
×
73
×
川浦
第3編
浅間山対策編
第2章
浅間山火山対策
交 通 規 制 地 点 概 略 図 ( 浅 間 山 ) 2/2
9
10
国道145号
・
草 津
長野原
国道292号
国道144号
・
三 原
・
×
・
G S
×
×
国道146号
・
・
長野原
・
三 原
国道145号
×
コンビニエンス
長野原
バイパス
北軽井沢
11
12
(主)北軽井沢
×
松井田線
三 ノ 倉
×
ドライブイン
滑 川 大 橋
×
長 野
×
(主)長野原倉渕線
二度上峠
国道18号
(旧道)
安 中
13
14
北軽井沢・松井田線
富 岡
林道水谷線
×
霧 積
上信越自動車道
至
松井田・妙義I.C.
(佐久・小諸方面)
×
×
× 下 仁 田 I . C.
×
×
旧信越本線跡
至
国道254号
至国道18号
安中
佐 久
15
軽井沢
チェーン脱着所
×
高
崎
×
一般国道18号
わさび沢橋
碓氷バイパス
74
富 岡 I . C.
(藤岡方面)
第3編
8
災害応急対策
第2章
浅間山火山対策
長野県関係機関との連絡調整
県 ( 危機 管 理 室 ) は 、 こ の 章 に定 め る 応 急 対 策の 内 容に つ いて 、 浅間 山 火山 防 災
協 議 会 の 構 成 機 関 ( 当 連 絡 会 議 構 成 機 関 と 重 複 あ り 。) と の 事 前 連 絡 ・ 調 整 を 確 実
に行うものとする。
浅間山火山防災協議会構成機関(当連絡会議構成機関を除く。)
○長野県の市町:小諸市、佐久市、軽井沢町、御代田町
○長野県:危機管理防災課、砂防課、佐久地方事務所、佐久建設事務所
○長野県警:警備第二課、高速道路交通警察隊、小諸警察署、佐久警察署
軽井沢警察署
○長野県の消防:佐久広域連合消防本部
○国関係:長野地方気象台、中部森林管理局東信森林管理署、関東地方整備局
長野国道事務所、陸上自衛隊第12旅団第13普通科連隊
○民間企業:しなの鉄道株式会社
75
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