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平成27年度山形県まちづくりミーティング まちづくりミーティング

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平成27年度山形県まちづくりミーティング まちづくりミーティング
いいよね!やっぱり県産品
平成27
平成27年度山形県
27年度山形県まちづくりミーティング
年度山形県まちづくりミーティング
日 時 : 平成27年6月4日(木)14:00~16:00
場 所 : 東北芸術工科大学 本館 304講義室(山形市上桜田3-4-5)
参加者数: 57名
一般参加者2名、東北芸術工科大学 学生25名、山形県まちづくりサポーター10名、
行政関係者20名
※まちづくりサポーター:県内のまちづくり活動の普及啓発を図るために協力していただく、
商店街や地域団体の代表などの方々
県が「まちづくりサポーター」として委嘱しています。
主 催 : 山形県
目 的 : まちづくりを支援してきた大学教授やまちづくりを実践してきたまちづくりサポーター並び
に、若手まちづくりアクターと期待される大学生等が、商店街の振興やまちづくりの課題に
ついて、共に考え、解決策を探ることで、商店街のビジョンづくりや具体の取り組みにつな
げていくとともに、まちづくりを支える人材の育成とネットワークの形成を促進する。
【内 容】
1
発 表 「若者目線でまち歩き、魅力を伝えるイラストマップ作成」
~湯田川温泉、山王商店街を歩く~
発表者:まちづくりアクター 東北芸術工科大学美術科 学生4名
※まちづくりアクター:まちづくりに関心の高い若者で、商店街等の魅力づくりを
牽引する実践者
芸工大1年生4名が湯田川温泉、山王商店街をまち歩きし、マップ作成を実施した。若者目線での
まち歩きをし、感じた事を既存のマップに書きこんだり、箇条書きしたものを作成した。
商店街振興組合等のマップ製作者にこれらの情報を提供することにより、マップに反映させること
が可能である。専門知識はいらず、誰でもできる。まちは変化しており、ひとそれぞれ想いも視点も
違う、既存のもので満足せず、バージョンアップさせていくことも面白いとの話があった。
参加者から、住んでいる人は自分のまちの良さに気付きづらいこともあり、まちの外の人たちの感
じたこと、声が聞けるのはありがたいとの意見があった。
ミーティング後、今回まち歩きをした山王商店街のHPの「お店の紹介」のページに、<大学生か
ら見たお店の特徴>としてコメントが掲載されており、取り組みが活かされています。
開催状況
芸工大生による発表
2
ワークショップ「まちづくり白熱授業」
代表討論
講 師 : 東北芸術工科大学美術科 教授 松田道雄 氏
だがしや楽校の発案者、着想家。まちづくりの人材育成等を行っている。
東京大学大学院教育学研究科 教授 牧野篤 氏
東北芸術工科大学客員教授、全国でまちづくり等のワークショプを実践
し、参加者と共にまちの将来について考えている。
まちづくりサポーター:
米沢市粡町通り商店会 ライダースサロンヤマカ 店主 加地浩昭 氏 鶴岡市山王商店街 阿部久書店 代表取締役 阿部等 氏 松田教授と牧野教授を講師として、ワークショップ形式で、まちの活性化、商店街に求められてい
る役割、商店街の生きる道等を考える。
●ワークショップ手順
①講師2名と商店街店主である山形県まちづくりサポーター2名により代表討論を行い、まちづくり
の課題を抽出する。
②抽出された課題を参考にグループで議題を設定し、議論する。
グループは参加者を5名程度に分け、山形県まちづくりサポーター、学生、行政関係者、一般参加
者で構成し、それぞれ異なる視点から意見交換し、課題の解決策や新しいアイデア、今後の展開等
について話し合う。
③グループごとに発表し、考えを共有する。
○代表討論により課題提起
話題となった中心市街地の課題
話題となった中心市街地の課題
・後継者、世代交代
・郊外の大型店と商店街
・にぎわいの創出
・若者にとっての中心市街地
商店街の課題の1つに後継者、世代交代というキーワードがある。商店街の方々の高齢化が進んで
おり、お店は自分の代で終わらせてもいいという考えの方もいる。商店街店主であるまちづくりサ
ポーター2名は自分の店の今後、後継者についてどう考えているか。
2人とも子供は女の子であり、自分の跡を継いでくれるかどうかはわからない状況。ただ、継いで
くれる人であれば家族でなくてもいいという考えを持っている。また、商店街を存続させてくれるの
であれば商売の仕方を変えてもいいと思っている。今の家業、商売の形態を死守しようとしていない。
商店街が続いくためにどうしたらいいか、そのためには自分の店のやり方が変わってもいい、と考え
ていて、固執していない。
郊外に進出してきた大型店を中心としたまちは「街」、私たちが商店街に住みながら、まちを良く
していこうと考えているまちは「町」だと思う。この住み分けをどう考えるか、具体的に何をしてい
くべきか。商売の形態は変わってもいい、商店街を記憶に残したい、にぎわいを生み出したい、その
種付けをしていきたいと考えているが難しい状況。
今の若者は、「なぜ行政は商店街に力を入れているのか、自分たちの居場所は商店街にはなく、ど
ちらかといえば郊外のショッピングモールにある」と思っている。それに対してどう思うか。
ファーストフード店には皆さんは何しに行くか。年配の人は飲食を目的に行く。若者は所場代を
払って、自分の居場所を確保しに行く。世代によりまち中の利用の仕方、考え方が異なる。中心と考
える地域も異なる、これをどう考えるか、そう考えると単に人を呼べばいいという議論にはならない
のではないか。
○グループ討論、発表
各グループの要旨
グループ1
「食のパワーで通過点でなく目的地に」
・自分の住んでいるまちの食べ物への感じ方は、外の人の感じ方と異なる場合がある。
(自分達は普通のことでも、外の人には新鮮、魅力的)
・このまちにしかないもの、良いものは情報を発信していき、外の人に知ってもらう。
・住んでいるまちに誇りを持ってもらい「定住化」、今住んでいる人を留まらせる。
グループ2
「よろこんで住み続けられるまちづくり」
・中長期的なビジョンをもつ
・空いている土地、建物を地元に帰ってきたいと思っている若者に提供する仕組みづくりが必要
・まちが継続的発展→税収を確保→住む人、働く人が幸せ、商売がうまくいかなければダメ
→住んでいる人たちに収入が入る→まちの活性化、ひいては商店街の活性化につながる
グループ3
「ふるさとになりうる商店街」
・商店街がふるさとのように行きつけになってほしい。
・小さいころから利用していると、知っている人・物があり、愛着を持つ、結婚・出産後も行き続け
る、必然的に子供も連れていくことになり、拡がっていく。
・情報を流す(フェイスブック、ツイッター等SNSと紙媒体を併用)
・若者の居場所となる場所を作る。
グループ4
「商店街に行く理由を作ろう」
・郊外の大型店に利便性では負ける部分はあることを認め、それ以外の行きたくなる理由をつくる
・コミュニティを形成
・子供の時から思い出を作っておけば、愛着が生まれる。
・ここでしか買えないもの、ここだけのイベント、逸品、店主の目利き品、付加価値の創出
・行ったことのない商店街の良さはわからず、初めての場所は行きづらい。→一度行けば良さがわか
る、次も行こうとなるような取り組みをする。
・SNS等を活用した情報発信、イベントの実施
グループ5
「商店街の活性化-売る側と消費者の相互理解」
・活性化とは?→賑わいがある、商売が儲かっている、古いお店も新しいお店も共存
・商店街はないと困る?→地域の特色がなくなってしまう、欲しいものが手に入らない、住みにくい
・錆びれてしまう原因は?→自分達があきらめている、お客さんが来ないから新しいもの、新商品が
なく魅力がどんどんなくなるという悪循環
・活性化させるには
→新しい商品、他にない差別化できる商品をおく、アクセス(駐車場の確保)、地域のリーダーが必
要(まちに魅力があっっても、リーダーがいないとうまくいかない、情報発信してみんなを引っ張っ
ていく人を育成)、血族による後継ぎだけでなく、やる気のある若者に任せてみる体制・雰囲気づく
り、消費者の応援・理解(上記のことをしてもうまくいかないとやる気が低下してしまう)、地域の
お金を地域内でまわす、
→これらを具体化する計画を策定、イベント(相互理解を考慮し、内容を精査)、学習会、情報発信、
ブランド化
グループ6
「若者の居場所をつくる」
・若者が集まる場所は?話題の場所、ネットでよく見るところ、おしゃれな場所、新しいところ
・異空間へのあこがれ 都会⇔田舎、山⇔海、雪国⇔常夏
・異空間→居空間、商店街に居空間をつくる
グループ7
「商店街は必要なのか」
・必ずしも全ての商店街が必要ではないかもしれないが、良さはたくさんある。商店街のあり方を考
える必要がある。
商店街の良さ⇒まちの特色を表すもの、顔、地域の人の交流の場、あたたかさ
「若い人が商店街に入るには」
・買う側でなく売る側の立場として商店街に参加する。若い人は若い人の求めていることがわかって
いる。
・活躍できる場を提供する
【成功事例】
高校生の卒業イベント(まち中で卒業作品展)を実施した際、ガラガラであった商店街に一週間で
600人以上人が集まった。
グループ8
「コワーキングスペース」(商店街に人を呼び込む、若者を呼び込むために)
・コワーキングスペースとは、ちょっとしたコミュニケーションの場
・若者、仕事帰りの人、商店街の人の交流
・商店街にないものを持ち込み可、目玉の食べ物をつくる(B-1グルメ)
・居心地の良い場所を商店街に作る。商店街はコミュニケーションの場であって欲しい。
グループ9
「活性化していくために」
・各地で今やっていることは、
イベント(ちょい食べツアー、ちんどん隊)、飲食店で朝市メニューを提供、特産品を集めた店を
開設
・これらを続けて行くことが大事
・商店街の店主は高齢化が進み、自分の代でもうやめてもいいと思っている人もいる。
・現状に満足せず、課題を話し合う場が必要。
・多面的な視点での取り組みを実施
・リーダーが必要
グループ10
「商店街にこれが欲しい ~何があれば若者は来るのか~」
・休みどころをつくる(テーブル、イス、電源、屋根は必須)
また来たくなるような、話題になりそうな工夫
様々な種類のイス ブランコ式、ロッキングチェア(次はあのイスに座りたいと思ってもらえるよ
うな)
子供向けメニューの充実、キッズスペースの設置
・何かに特化したミニショップ(大型店との差別化 カメラ、楽器)
・屋台村
・行政と民間が柔軟に手を組むことでやれることはたくさんある。
○講評
発表で相互理解というキーワードがあったが、島根県海士町で高校を中心とした地域の魅力化プロジェ
クトというものを行っている。高校で地域の事を学び、子どもに魅力を伝えていき、ふるさとをより理解
させる。子供たちは地域から大事にしてもらえたという気持ちを持つ。そうすることで、「仕事がないか
ら田舎には帰らない、帰れない」ではなく、「仕事をつくりに田舎に帰りたい。」となる。若者が生まれ
育ったまちに帰りたくなるような教育をしている。若者にふるさとの良さを理解してもらい、地域で後継
者を育成している。島外から高校生を受け入れる「島留学」を行っている。高校を卒業して町外へ人口が
流出しても、帰ってくる者もいるので人口が維持されている。人口2,300人のうち400人がIターンの人で
ある。
若い人がまちをつくっていきやすい環境、若い人がこのまちをどう見ているのか考える必要がある。子
供は教えてもらう、学ぶ立場でなく、自分達も社会を担う構成員、まちづくりに参加することで自分達の
意識が変わるものである。子供たちをメンバーとして考えていくべきである。
「まちを考え、帰ってきたい」と思うようになる、それを行う場所の一つが商店街ではないか。若者が
入り商店街・個店を維持していく(後ろ向きな考え)ではなく、商店街・個店の魅力を作っていく(前向
きな考え)と考える方が良い。社会はどんどん変わっていく、商店街も変わり続けるべきである。個店が
後継者を考えるだけでなく、商店街全体として魅力を作っていくことが、個店が変わらず残っていくこと
に繋がるのではないか。
牧野教授からの講評
代表討論
各グループからの発表
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