Comments
Description
Transcript
2. 極限と微分 -関数の極限の計算-
2010 年度 数学 I (機械工学科/建築系学科・1 年) 演習問題-4 2010/6/10 若狭 徹 2. 極限と微分 -関数の極限の計算問題 2.18 (0/0 の不定形). 次の関数の極限を求めよ. x3 − 1 x→1 x2 − 4x + 3 √ x+3−2 lim x→1 x−1 sin 3x lim x→0 sin 2x x − sin x lim x→0 x3 Arcsin2x lim x→0 x x3 + 8 x→−2 x5 + 32 √ √ 3 1+x− 31−x (4) lim x→0 x 1 − cos 2x (6) lim x→0 x2 x e − e−x (8) lim x→0 tan 2x π − 2Arcsinx (10) lim √ x→1 1 − x2 (1) lim (3) (5) (7) (9) (2) lim 問題 2.19 (∞/∞ の不定形, ∞ · 0 の不定形). x3 x→+∞ x2 + 1 (1) lim (3) lim xe−x 2 (5) lim x log x x→+0 x→π−0 log 2x √ x→+∞ x (π ) (6) lim x − Arctan x x→+∞ 2 x−1 (8) lim x log x→+∞ x+1 (4) lim x→+∞ (7) lim (π − x) tan 次の関数の極限を求めよ. √ x e +1−1 (2) lim √ x x→+∞ e +1+1 x 2 問題 2.20 (∞ − ∞ の不定形). 次の関数の極限を求めよ. √ (2) lim (log(2x − 1) − log x) (1) lim ( x2 + x + 1 − x) x→+∞ x→+∞ ( (3) lim (x − log x) (4) lim x→+∞ 問題 2.21 (はさみうちの原理). (1) lim x→+∞ sin x x √ x − x sin x1 (3) lim √ x→0 x + x sin x1 x→0 1 1 − x sin x ) 次の関数の極限を求めよ. (2) lim x→−∞ 1 − cos x x2 (4) lim (x3 + ax2 + bx + c) (a, b, c は定数) x→−∞ 問題 2.22(自然対数の底). ( 1 )x (1) lim 1 + x→∞ 2x e に関する極限の公式を利用して次の極限を求めよ. ( 1 )2x (2) lim 1 − x→∞ x 1 1 (4) lim (1 − 2h) h (3) lim (1 + 2h) h h→0 h→0 log(1 + h) − log(1 − h) h→0 h ah − 1 (a > 1) h→0 h (5) lim (6) lim (1 1 ) − は ∞ − ∞ の不定形である. x→0 x2 sin2 x (i) 与えられた関数を通分して上の極限を 0/0 の不定形の形に直せ. 問題 2.23∗ . lim (ii) (i) を利用して上の極限値を求めよ. ( )1 lim 1 + ex x は ∞0 の不定形である. x→+∞ [( )1 ] (i) g(x) = log 1 + ex x とおく. このとき lim g(x) を求めよ. 問題 2.24∗ . x→+∞ (ii) (i) を利用して元の極限値を計算せよ. e に関する極限公式 定義を含め, e に関わる有名な公式を挙げておく. ( ) 1 n (0) 定義: e = lim 1 + . n→∞ n 右辺の数列は「有界な単調増加数列」であり, この数列の極限を持って e が定められる. e は無理数であり, 特に e ∼ 2.718 · · · であることが知られている. 1 1 1 1 1 + + + + ··· + ··· . 1! 2! 3! 4! n! 実際に e の近似値を計算するのに有効. ex の Taylor 展開より得られる (テキスト p.80 を 参照). ( ) 1 x (2) 関数の極限公式: lim 1+ = e. x→±∞ x e の定義式とはさみうちの原理から得られる (テキスト p.41-42 を参照). (1) e の展開公式: e = 1 + 1 (3) 導関数を導くための公式: lim (1 + h) h = e. h→0 1 (2) を h = として書き換えたもの. これよりさらに x log(1 + h) = 1, h→0 h lim eh − 1 = 1. h→0 h lim (4) 指数・対数関数 v.s. 多項式関数. x = 0, x→+∞ ex lim log x = 0, x→+∞ x lim lim x log x = lim x→+0 x→+0 log x 1 x = 0.