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交通事故防止の推進 ~安心・安全な交通社会をめざして
Ⅰ-2(2) テレビ常任委員会 (2)テレビ常任委員会 ○テーマ 交通事故防止の推進 ~安心・安全な交通社会をめざして~ 放 映:平成 24 年 11 月 18 日(日) 午前 10 時~11 時 再放映:平成 24 年 11 月 19 日(月) 午前 9 時 30 分~10 時 30 分 <KBS京都テレビ> テレビ常任委員会 Ⅰ-2(2) ◆テレビ常任委員会の開催概要 ■テーマの趣旨 京都府内における交通事故発生件数、負傷者数は減少傾向にあるが、死者数は毎 年 100 人前後で推移しており、京都府警察では、交通死亡事故抑止対策として様々 な取組をしている。 しかし、平成 24 年は4月に相次いで多数の死傷者を出す重大な事故が発生した ことから、「交通死亡事故多発非常事態宣言」が発令され、府民に対して交通事故 に対する注意喚起がされた。 今回のテレビ常任委員会では、交通事故防止における警察の役割とともに、地域 や社会全体で取り組む安心・安全な交通社会について議論した。 ■進 1 行(司会:KBS京都 塩見祐子アナウンサー) 導入(出席委員紹介・委員会紹介) ○塩見アナウンサーから出席委員の紹介 ○委員長から警察常任委員会の活動について紹介 2 テーマ、背景の説明(委員長) ○京都府内の交通事故の発生状況は、平成23年の交通事故発生件数は約14,000 件で、前年より約700件減少している。 また、負傷者数も前年より約700人減少している。 ○一方、昨年の交通事故死者数は、103人で前年よりも増加した。発生件数や負 傷者数がここ数年間、減少傾向が続いているのに比べ、死者数は毎年、100人 前後で推移している。 いずれにしても、依然として、交通事故によって、多くの死傷者が発生してい る状況にある。 Ⅰ-2(2) テレビ常任委員会 ○年齢別の交通事故死者数を見ると、 65歳以上の高齢者は51人で、全体に 占める割合は約50%となっている。 高齢者の割合が大変大きいことが わかる。 ○また、交通事故のうち、自転車事故 の件数については、年々減少傾向に あるが、平成23年は約3,000件発生 した。 これは交通事故全体の約2割を占め、 例年同程度の割合で推移している。 自転車は、環境にやさしく、健康増 進にもつながることから、これから も利用の増加が予測される中、利用 者のマナーが課題となっている。 ○京都府内では、この4月、京都市の 祇園と亀岡市で、多数の死傷者を出 す重大な交通事故が相次いで発生し た。 ○京都府議会では、今年の6月定例会 で、「痛ましい交通事故の根絶に向 けた立法措置と交通安全対策の強 化を求める意見書」を採択し、『実 態に即した相当な罰条の適用を求 める立法措置を検討すること』、 『特 に青少年への規範意識を徹底する 交通安全教育の強化に取り組むこ と』、『無免許運転者や免許不正取 得者に対する取締りの強化など』、 『運転免許制度の維持に向けた取 組を強化すること』について、関係 大臣に意見書を提出した。 ○これらの事故を契機に、重大な交通事故を引き起こしかねない悪質又は危険 な運転に対する世間の関心も高まっている。 また、脱法ハーブを吸引した者が暴走事故を起こすなど、新たにクローズアッ プされてきた危険運転の事例もみられる。 ○このようなことから、本日のテレビ常任委員会では、交通社会の中で、安心 安全に暮らしていくために、交通事故をいかに防止していくか、幅広く議論 していく。 テレビ常任委員会 3 Ⅰ-2(2) 地域における交通事情について(各委員) ○京都府内における交通事故の発生は、憂慮すべき状況にある。そこで、それ ぞれの地域における交通事情や事故の状況、日頃感じている思いなどについ て、各委員が発言した。 4 京都府警察における取組等の紹介(塩見アナウンサー) ○京都府警察では、交通事故の防止対策として、様々な対策を行っているが、 そのうちの三つの重点的な対策を紹介する。 ■高齢者の交通事故防止対策 ○交通事故死者数に対する65歳以上の高齢者の占める割合は、ここ数年、約半分 を占めている。 ○そして、特徴としては、6割が歩行中に事故にあっている。また、道路を横断 中に事故に遭うことも多く、これは必ずしも信号無視などといった無謀な横断 ではなく、普通に横断歩道を渡っている時などに起こっている。 Ⅰ-2(2) テレビ常任委員会 ○京都府警察では、事故を減らすために は、高齢者の行動を知ることが大事と 考え、平成24年の4月から5月にかけ て、高齢者の日常的な行動を調査する アンケートを実施した。 ○その結果、徒歩や自転車で、自宅近く のスーパーへ買い物に行く外出などが 多いことや、交通安全意識は非常に高 いことがわかった。 ○そこで、高齢者に対しては、自宅周辺 の道の危険マップを作成し、被害者と なりやすいことに気づいてもらう取組 を行い、ドライバーに対しては、高齢 歩行者がいる場合は特に注意し、緊張 感を持って安全運転をするよう、交通 指導と取締りを強化している。 また、ドライバーから高齢歩行者が見 えやすくするため、街路灯の設置など 道路環境の整備や反射材の普及などに 努めている。 ■通学路の交通事故防止対策 ○平成24年4月に亀岡市の通学路で発生した交通事故以降、府内の通学路におい て交通指導・取締りを行ったほか、通学児童の誘導や広報啓発活動を実施して きた。 ○また、通学路の道路環境については、4月から6月にかけて緊急点検を実施し、 交通規制の見直しや標識、標示の補修等が必要な箇所が、1,000箇所以上ある との結果が出た。 このうち、標識・標示や信号機などの設置は、府民公募型安心安全整備事業等 により優先的に整備しているところである。 テレビ常任委員会 Ⅰ-2(2) ■自転車の交通事故防止対策 現在、自転車利用者の危険な走行が社 会的に問題となっており、交通ルール 遵守の徹底と、交通マナーの向上が求 められている。 ○そこで、京都府警察では交通安全教育 に力を入れ、京都市教育委員会と「自 転車交通安全教育プログラム」を作成 し、平成24年の4月から、京都市立の 小中学校、高校で、プログラムを活用 した授業を実施している。 ○このほか、自転車交通安全教室の開催や自転車模範走行隊の編成などにより、 啓発活動を進めている。 ○また、自転車の通行環境を整えるために、自転車レーンを京都府警察本部前な ど府内8路線に整備した。 ■その他、重大な事故を引き起こしかねない無免許運転、飲酒運転など悪質・危 険運転に対する検挙・取締りを強化するなどの交通事故防止対策を行っている。 5 警察に求められる施策について(各委員) ○紹介があったとおり、警察では交通事故防止のための各種取組を推進してい るところであるが、地域における交通事情や思いなども踏まえ、今後、京都 府警察に求められる交通事故防止対策について、各委員が発言した。 6 地域や社会全体で取り組む交通安全について(各委員) ○交通事故防止対策は、警察はもちろんのこと、地域や社会全体で取り組む必要 があると考えられることから、これまでの議論を踏まえ、交通事故の防止に向 け、どのように取り組むべきかについて、幅広い論点で、各委員が発言した。 Ⅰ-2(2) テレビ常任委員会 7 まとめ(委員長) ○交通事故は様々な視点から取り組んでいかなれければならない。 まずは、違法行為の未然防止のためにしっかりと取締りを行うこと。 そして自動車はもちろん自転車についても交通ルールを周知すること。 また、高齢者が巻き込まれる事故を防止するために、反射板や家の近所に危険 箇所がある、といったことを啓発することも大事である。 加えて、信号の設置や、地元の土木事務所等と協力しながら、ガードレールや 歩道を整備していかなければならない。 ○本日の各委員の様々な意見を踏まえ、委員会としても、交通事故のない安全・ 安心な社会づくりを目指して、積極的に取り組んでいきたい。