...

生涯学習入門Ⅰ

by user

on
Category: Documents
23

views

Report

Comments

Transcript

生涯学習入門Ⅰ
2012/5/24
先週の感想から
生涯学習入門Ⅰ
~第1章 キャリアデザインの時代
一人ひとりが日常の改革者になる時代~
第3回 「いつか僕らは鳥になる」
2012年4月25日
笹川孝一
C1: ちゃんとした人間になるためには、しっかりと動物をやる、
というのは、今まで、考えたことがなかった。新鮮だった。
C2: チェックリスト、あまり当てはまらなかった。人間としての
危機で、ヤバいと思った。あてはまるように努力しよう。
C3: 恋をしていない。恋をすると変わるのか?頑張りたい。
いい恋をしたいけど…。
C4: 仕事と遊び:仕事と遊びはどのくらい分けられるものな
のか?
C5: いろんな祭りが世界にあること、祭りにはいろんな意味が
あることを知って、自分たちにあった祭りを創っていきたい。
笹川のコメント&答え
C6: あの世の人と交信しているというのは、不思議だ。あの世
はないと思う。この世でほめられることだけには こだわらな
い、というのはわかる気がする。カントの人間としての誇りは
わかる気がする。
C7:原発再稼働については、自分で情報を集めて、しっかり考
えたい。
C8: 例が面白い。日常のことも掘り下げて考えてみると興味
深い。何を言いたいのかわからない。先に進んでほしい。
C9: 今日も静かでよかった。 後ろで話している人が少しい
て迷惑なので、注意してほしい。
「恋」+「愛」=恋愛
C2: あてはまらないのは、「ヤバい」です。日常生活
365日×18年間の差が、既についている。大学4年間、
365日×4=1460日の過ごし方で、人間の基盤となる
能力に差が出る。「就活」で浮足立つよりも、チェックが
増えるように努力しよう!
「愛」+「情」=愛情
•
C3: 変わります。でも恋愛が大事。恋する、好きになる、惚れる、憧れる、愛する、がキ
イワード
•
まず、どれも相手に関心を持つ。意欲、欲望が活性化する。さしあたって、健康に良い
です。生きていることを実感する。また、何らかの「美しさ」を感じ、自分の美意識が磨か
れる。
•
「恋する」「好きになる」:四六時中その人、そのことを考える。あの人が好きになる。相
手に求める。相手を求める。あの山が好きになる。あの国が好きになる。ほかの人や
物事が見えにくくなることもある。「恋は盲目」。
•
「惚れる」:相手の中に自分にはない積極的な要素を見て、補完関係を作りたい感情。
男が男に惚れる、女が女に惚れることもある。対象を理解しようと努める。
•
「憧れる」:努力すれば、自分にもなれそうな積極的な要素を相手の中に見る。自分の
努力目標にもなりうる。親にあこがれる、先生にあこがれる、先輩にあこがれる。イチ
ローにあこがれる。対象理解に努める。
•
「愛する」:恋する、好きになるが情動的、感情的な心理的機能なのに対して、「愛」は極
めて理性的な心理機能。相手を理解する。相手と自分の接点を分析する。自分を知る。
相手にとって役立つことを考える。相手と自分との支え合いを考える。“仁とは愛と言い
換えてもいい。尊大にならず、卑屈にならず、人と人が向き合うこと”(『論語』)
「恋」+「愛」=「恋愛」、「愛敬(あいぎょう)の教え」
→視野が広がる、タフになる。努力する。人間関係調整能力がつく。
•
•
C1: 関心のある人は読んでみてください。
・日高敏隆『人間はどこまで動物か』 新潮社、2004年
(新潮文庫)
・尾本恵一『人間の自己家畜化と現代』人文書院
・藤田絃一郎『原始人健康学―家畜化した日本人への
提言 』 新潮選書
恋と愛の葛藤が基本
両立への努力が恋愛
恋愛
失恋
ストーカー
自己
中心
主義
制
御
不
能
恋
両
立
へ
の
努
力
せめぎ合い、
葛藤、悩み、試
行錯誤
愛=仁
1
2012/5/24
年齢によって、条件によって、仕事、遊び、両方の重なり合いが
大きくなるが、一致することはない。
C4:
・乳児期:
小さいころは、生命維持の「仕事」から「遊び」が分化する。
生命維持のために乳を飲む→コトバかけ、あやすことを通じて、表情、しぐさ、コトバ
などによる遊びが分化する。
仕事が遊びに緊張感を与え
遊びが仕事に広がりを与える
しごと=事に仕える
結果に責任
慎重・日常
・幼児期、少年少女期:
「手伝い」という「遊び+仕事」が増えつつ、遊びの世界が豊かになる。
・青年期~成人前期:
「遊び」の世界が増えつつ、「職業」を含む「仕事」の比重が大きくなる。家族、地域な
どでは、遊びと仕事の重なり合いが大きくなるが、職業の分野では、仕事と遊びはそ
れぞれ展開する。人によっては、バランスが極端に悪くなる。
・成人後期~:
趣味や遊びの技能が熟達すると、それが仕事の一部になり、仕事から遊びが豊かに
なることもあるが、両者が完全に一致することはない。
基本構造は同じ
①対象の性質・変化、②道具・装置、③操作・技・智慧
④自分・他者・主体についての経験、認識
⑤達成感、立ち直り、忍耐力…
あそび=日常から旅立つ
過程を楽しむ、冒険・非日常
・人によっては、徐々に、①仕事と遊びの重なり合いの部分が増え、②仕事が大きく
なり、③遊びも大きくなる。
「示」へんの字を調べてみよう
祭りと神ごと
C5: 祭祀:
祝:神に祈って、成功を期す。「祝ニイ的成功」=あなたの
成功を祈ります。
・自然の神、天に感謝する。お願いする。
・人と人が共に喜び、悲しみ、感謝、お願いを共有する。
・祈る=感謝し、お願いし、決意する。
・ストレスを発散する、表現する。
・絆を強める、次世代に伝える、人々、男女が出会う。
白川静『字統』平凡社
二つの図、どちらがよいか?
~働き、遊び、学び、祭り・祈りを行う人間~
図1:日常(仕事、遊ぶ、学ぶ)と非日常(祭り・祈り)
遊ぶ
働く=仕事
祭り・祈り
学ぶ
二つの図、どちらがよいか?
歴史の中で生きているという意識
~働き、遊び、学び、祭り・祈りを行う人間~
図2:行動(仕事、遊ぶ、祭り・祈り)と意味づけ(学
C6: ・理性では、あの世はないと判断している。物質循
環の世界、物質の組み合わせによる有機体、動物
が意識を持ち、仕事をする人間は「あの世」という、
「死後」の意味づけをする。
ぶ)
祭り・祈り
意
味
づ
け
意
味
づ
け
経
験
学ぶ
経
験
働く=仕事
経
験
支え合い
意
味
づ
け
遊ぶ
・感覚的に、自分と先祖、先人がつながっている。
その人たちが生きているときに愛された記憶があ
る。今も見守っていてくれている感覚がある。その
人たちの遺したものを引き継ぎ、守り、発展させよ
うとする意識を日々持っている。
・歴史の中に自分を位置付けている。
2
2012/5/24
新聞記事から
C6: 原発再稼働については、自分で情報を集めて、しっかり
考えたい。
・多面的に情報を集め、突合せ、整理する。その作業を通じ
て、多面的見方の方法が身につく。
・その事柄(この場合、原発)について、基本的な本を数冊読
み、比較する。
大飯原発再稼働問題;NHK世論調査。
• 政権内部での乱れ?
• 保安院、安全委員会、規制庁の扱い。
• 京都府・滋賀県両知事の提案
• 大阪府知事、市長の提言
C7: 例が面白い。日常のことも掘り下げて考えてみると興味
深い。何を言いたいのかわからない。先に進んでほしい。
第1回に全体の流れを示した。
丁寧に話さないと、内容が素通りするおそれ。できるだけ先
に進むように努力。
• トキの野生ひな誕生
• フィギアスケート国別対抗戦優勝
• 『テルマエロマエ』映画封切り
• 「文化」という考え方
C8: 今日も静かでよかった。 後ろで話している人が少しい
て迷惑なので、注意してほしい。
私も、学生の皆さんも、気を付けたい。
• 石原都知事、尖閣列島買収発言
仕事と遊びの図
NHK『いつか、僕らは鳥になる』
番組の注目点;
P1: しっかりとした動物をやっているかどうか?
P2: 仕事と遊びの関係はどうなっているか?仕事や遊びはどうやって覚えているか?
えているか?
P3: 自分たちの生活に関わることについての知識や技をどうやって覚えているか?
P4: 先祖との交信、祀り、祈りをどのようにしているか?評価の視点をどこにおいて
いるか?
• 基本構造は同じ
• ちがいは
仕事:結果が重要
あそび:
過程を楽しむ
A
変化
A‘
客体=対象・素材
P5: 恋はどんな意味を持っているか?
道具
P6: アンブロスやジャックたちの兄弟の場合、チェックリストはどれくらい当てはまる
か?
小レポート:『アンブロス一家のキャリア形成と、仕事、遊び、人生の意味づけ』
文字数:1500字程度
提出:5月9日 授業で提出
単純な仕事と複雑な仕事
• 複雑な仕事は、単純な仕事の合成体
• 複雑な仕事をするためには、
「単純な仕事の経験・訓練」が必須
+複雑な仕事に必要な
①「組み合わせ能力」設計能力と
②臨機応変能力、遂行能力の習得・訓練
が必要。
他の
人
競争・敵対
働きかけ
技・智慧
装置
私
協力
他の
人
主体=私たち
授業日程
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
第1回 4月11日
第2回 18日
第3回 25日
第4回 5月9日
第5回 16日
第7回 23日
休講 5月30日
ASEM(アジアヨーロッパ会合)生涯学習部会コア・コンピテンス部会での
報告と討議(デンマーク、コペンハーゲン)
第8回 6月6日
第9回 13日
第10回 20日
第11回 27日
休講 7月4日、11日 ラムサール条約締約国会議 報告、討議(ルーマ
ニア、ブカレスト)
第12回 18日 試験問題と解説
3
Fly UP