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「ドキュメンタリー課程」 第32期 (平成24年8月
プロフェッショナルの「志」を─ あらためて放送と放送人のあり方を考えていきます。 テレビが創り出してきた文化を大切にするために、何にもまして、 時代と人間に対峙する放送ジャーナリズムの原点を学びます。 「ドキュメンタリー課程」 第32期 (平成24年8月) カリキュラム 10:00 (18:00) ■ ■ 番組制作とは NHK大型企画開発センター エグゼクティブ・プロデューサー 伊 藤 純(いとう じゅん) 第1日 8月6日 (月) 映画の誕生、動く映像が現れてから100年を越える。映像は20世紀をどのように記録 し、それは歴史とどのようにかかわっていたのか。時代の流れや社会の変化は、その テーマや内容にどんな影響を与えたか。技術の進歩は表現手法をどう発展させたか。 シリーズ企画「映像の世紀」を通して語ります。 ドキュメンタリー・プロデューサー ㈱ テムジン エグゼクティブ・プロデューサー 河 本 哲 也(かわもと てつや) 1978年NHK入局。山形局を経て、番組制作局などで ドキュメンタリー番組を制作。「ベルリン美術館」 (ギャラクシー特別賞)「宋姉妹」「人体改造時代の 衝撃」(放送文化基金賞)「さまよえる戦争画」(A TP総務大臣賞)「沢木耕太郎・思索ドキュメント イ ゾラド」「秩父山中 花のあとさき」「日中戦争」 (芸術祭大賞)「証言記録・兵士たちの戦争」(橋田 賞)「シベリア抑留」(放送文化基金賞)。 ■ 1967年NHK入局。青森局を経て、1972年本部(東京)報道番組部へ。「新日本紀行」、 NHK特集「シルクロード」「NHKスペシャル」などを制作。1989年、NHKスペシャ ル「天安門・激動の40年∼ソールズベリーの中国∼」(芸術選奨・ギャラクシー奨励 賞)。1995年「映像の世紀」(毎日芸術賞・放送文化基金賞)。1999年「世紀を超えて」 (放送文化基金賞)。2003年「地球市場・富の攻防」(放送文化基金賞)。2005年「日本 の群像 再起への20年」などの大型シリーズ番組を企画開発・制作。 ■ ドキュメンタリーとは何か ドキュメンタリーとは何か、①ある航空機事故の番組「あすへの記録 空 白の110秒」を例に「事実と真実」とは、②デジタル時代のドキュメンタ リー演出に対する「世界の制作者からの警告」について語ります。 第2日 映像は何を伝えてきたのか ドキュメンタリー・プロデューサー 東京工科大学名誉教授 安 間 総 介(やすま そうすけ) 8月7日 (火) 1961年NHK入局。1974-76年までイギリスBBC勤務を経て、NHKハ イビジョン番組部長。あすへの記録「空白の110秒」(1974年)イタリ ア賞グランプリ、「あの時世界は マンハッタン秘密計画」(1978年)で 放送文化基金大賞、NHK特集「世界の科学者は予見する 核戦争後の地 球」(1984年)でイタリア賞グランプリほか、2001年「ハイビジョン国際 映像祭」でハイビジョン功労賞を受賞。放送研修センターでは、日米・日 欧・日中、アジアのプロデューサーセミナーや共同制作者会議の議長を務 めるなど制作者の国際交流を推進。 ■ 企画と提案(グループ別) 受講生が制作した いドキュメンタ リー番組の「企画 提案」を提出し、 その「提案」をも とに、NHK放送 研修センターの講 師陣と受講生が少 人数のグループに 分かれて検討・議 論します。 企 画 構 成 番組の企画は、どのように発想されるのか。そして、どのようにして構成されていくのか。 NHK番組制作の第一線のプロデューサーが、自ら担当した番組をもとに、そのノウハウを語ります。 第3日 8月8日 (水) NHK大型企画開発センター チーフ・プロデューサー 増 田 秀 樹(ますだ ひでき) 撮 ■ 編 影 ドキュメンタリーカメラマンとして、撮影・ ディレクターとの連携についてお話しします。 8月9日 (木) ■ 8月10日 (金) 1994年NHK入局。大分局、報道番組センターを経て大型企画開発セン ター。「クローズアップ現代」「NHKスペシャル」などの制作を担 当。調査報道からヒューマンドキュメンタリーまで、テーマも社会問題 から戦争、スポーツと幅広く手がける。NHKスペシャル「マリナ ア フガニスタン・少女の悲しみを撮る」(イタリア賞大統領賞)、「ト ラック 列島3万キロ」(放送文化基金賞番組賞)、「果てなき苦闘 巨大津波医師たちの記録」(地方の時代賞) 「38分間 巨大津波・ いのちの記録」(放送文化基金賞本賞)、シリーズ「未解決事件」な ど。 集 ■ ディレクターの仕事と取材現場 ドキュメンタリー制作における「編集」業務の 役割とその重要性についてお話しします 1992年NHK入局。佐賀・大分・さいた ま・報道局映像取材部に勤務。2003年の イラク戦争では、大規模戦闘終結後のバ グダッドで米軍や市民を取材。主な作品 に、NHKスペシャル「こども輝けいの ち∼こころの二人三脚」(2003年)、「米 兵たちのイラク」(2004年)、「いのちの対 話∼妊娠中絶・医師二人の模索」(2005 年)、「ママはイラクへ行った」(2008年)、 「永田町・権力の漂流」(2011年)、ド キュメンタリー「若者よ心をぶつけろ∼ 蜷川幸雄格闘の記録」(2009年)など。 報道局映像取材部 専任カメラマン 廣 田 昌 也(ひろた まさや) 第5日 NHK 大型企画開発センター チーフ・プロデューサ中 村 直 文(なかむら なおふみ) 1988年NHK入局。大分局勤務のあと番組制作局文化番組部で歴史番組や紀行 番組などを制作。「そのとき歴史が動いた」「ETV特集」などのプロ デューサーを務め、現在は「NHKスペシャル」のプロデューサーとして社会 問題から近現代史、文化芸能まで幅広いドキュメンタリーを制作している。 東日本大震災が起きた3・11以降は福島原発事故の実態を独自調査により伝え るドキュメンタリーを多数制作した。ETV特集「シリーズ日本と朝鮮半島 2000年」(ギャラクシー賞特別賞)、NHKスペシャル「密使 若泉敬 沖 縄返還の代償」(文化庁芸術祭大賞)。ETV特集「ネットワークでつくる 放射能汚染地図」(文化庁芸術祭大賞 早稲田ジャーナリズム大賞)。ET V特集「原発事故への道程」(科学ジャーナリスト大賞) 2012年放送人グ ランプリ受賞。 ■ 第4日 NHKスペシャル 「未解決事件」 ETV特集 「ネットワークでつくる放射能汚染地図」 取材の実際や仕事のやりがい等について先輩と しての経験談をお話し、質問にお答えします。 編集者として数々のドキュメンタリー番 組の制作に関わる。NHKスペシャル 「長崎映像の証言」(1995年)でモンテカ ルロ国際テレビ祭ゴールドニンフ賞を受 賞。NHKスペシャル「なぜ隣人を殺し たのか」(1998年)イタリア賞、ハイビ ジョン特集「延安の娘」(1998年)ベルリ ン映画祭招待作品。最近ではETV特集 「死刑囚 永山則夫∼獄中28年間の対話」 (2009年)ギャラクシー大賞。また、2002 年に芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。 ㈱ ビデオ・ペディック チーフ・エディター 吉 岡 雅 春(よしおか まさはる) 特別講義「相田 2002年NHK入局。広島局、首都圏 放送センターを経て2010年から報道 局政経・国際番組部に所属。現在は主に 国際番組を担当。 これまでに「ありがとうの手紙∼ひらが な詩人と苦労人力士∼」(ワールド・メ ディア・フェスティバル金賞)、にんげ んドキュメント「アスベスト被害 妻た ちの闘い」、クローズアップ現代「ほめ る力」、シリーズ「アジアで花咲け!な でしこたち」など、幅広いテーマのド キュメンタリー番組を制作。 NHK報道局 政経・国際番組部 ディレクター 橋本 みつ子(はしもと みつこ) 洋・ドキュメンタリー番組の作法」 第1部:NHKスペシャル「マネー革命」のロケ取材の様子を撮影した映像をもとに、活字メディアとは違う映像メディアにおける 「取材と表現」について考えます。第2部:「記録と伝達」の40年。「録音構成」「状況設定」「インタビュー」「映像と音のモン タージュ」などについて、その作品を視聴し、「ある事柄を記録し、構成・編集して伝える」ドキュメンタリスト・相田洋の仕事の作 法を語ります。 ドキュメンタリー・ディレクター 相 田 洋(あいだ ゆたか) 1960年NHK入局。ドキュメンタリー「乗船名簿AR−29」(1968年)で文化庁芸術祭優秀賞、NHK特集「石油・知られざる技術帝国∼地底の戦い∼」(1980年)で放送 文化基金大賞、NHK特集「世界の科学者は予見する 核戦争後の地球」(1984年)でイタリア賞グランプリほかを受賞。1991年に放送文化基金賞個人賞、1992年に芸 術選奨文部大臣賞、1996年にNHKスペシャル「新・電子立国 日本の自叙伝」で日本記者クラブ賞、2000年にNHKスペシャル「移住31年目の乗船名簿」(前編) で放送文化基金賞本賞を受賞、学術・芸術分野で優れた功績があった人に贈られる「紫綬褒章」を受章。著書には、「航跡∼移住31年目の乗船名簿」「ドキュメンタリー私 の現場∼記録と伝達の40年∼」など。 ※カリキュラムの内容や講師は都合により変更することがあります。