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1 医療の質・患者サービスの向上(PDF:37KB)
1 医療の質・患者サービスの向上 病院で働く職員一人ひとりが「県立病院は県民のための病院である」ことを認 識し、高度な技術と真心のこもったサービスで、県民の皆様が必要としている医 療の提供に努める。 (1)県民の求める医療ニーズへの積極的な対応 県民のための県立病院として、民間病院では限界がある高度・専門医療の分 野や、採算面等から十分な供給がなされていない医療分野など、県民が必要と している医療について積極的に対応していく。 また、臨床への応用を目的とした研究を進め、その成果を県民や医療機関に 還元していく。 アクションプラン(主な実施計画) ≪共通計画≫ 1◆ 医療ニーズ調査の実施 県政世論調査や県政モニター等を活用し、県民の医療ニーズ調査を実施する (17年度) 2◆ セカンドオピニオン受入体制の整備 ≪病院別計画≫ 【循呼】 3◆ 心臓、脳、肺の高度専門医療機関としての機能の充実 カテーテル検査・治療の推進、救急患者に対する24時間受け入れ体制の充実 4◆ 県民、医療機関に対する研究成果の還元 医療講演会、症例研究会、胸部レントゲン読影会、肺病理講習会等の継続的 な実施 【がん】 5 ◆ がん診療拠点病院としての機能の充実 がん専門医を目指すレジデントを積極的に受け入れ、県内医療水準の向上を 図る。 6 ◆ 研究・研修の充実 新しい臨床研修に協力する(17年度 受入開始)とともに、臨床に役立つ研 究を継続して行う。 【小児】 7 ◆ 小児救急医療の充実強化 8 ◆ Women's Hospital機能を有する総合周産期医療部門の併設の検討 9 ◆ 内視鏡手術体制の整備 全身麻酔下小児内視鏡手術件数 14年度 117件 → 18年度 150件 10 ◆ 臨床研究室の設置検討 【精神】 11◆ 精神科救急医療の充実及び児童・思春期精神医療の実施 精神科救急医療を充実させるとともに、不登校や暴力など「こどもの心の 問題」に医療面から取り組むため県内で初めての専門病棟を整備する。 <急性期> 50床増床 <児童・思春期> 30床増床、外来の創設 16∼17年度 建設工事 18年度 オープン (2)徹底した医療安全管理対策の推進 全職員が「患者さんの尊い生命をお預かりしている」という意識を常に持つ とともに、医療事故は病院に対する県民の信頼を一瞬にして損なうことを踏ま え、安全管理を徹底するシステムの構築に努める。 アクションプラン ≪共通計画≫ 12◆ 医療安全管理部門の充実 医療安全管理部門を充実し、リスクマネージャーの設置等について検討する。 13◆ 安全対策マニュアルの共有化 各病院の安全対策に係るマニュアルを供覧し、比較検討することにより、よ り良いマニュアルを作成する。 (16年度) 14◆ 臨床工学技師による医療機器安全確保対策の充実 ◇ 生命維持装置等の安全管理 ◇ 輸液ポンプなど機器の正しい取扱いについて、スタッフ教育を実施する。 ◇ 厚生労働省やメーカー等からトラブルや不具合情報を収集し、院内に周知 する。 15◆ インシデントレポートの提出・分析の推進 医療安全管理組織を活性化して、全職種からのインシデントレポート提出を 推進し、原因分析に基づいた改善策の構築に努める。 ≪病院別計画≫ 【循呼】 16◆ 医療安全管理委員会の活動強化 ◇ 日常的に活動する医療安全管理チーム(医師、看護師、コメディカル)の編成 ◇ 医療安全管理指針、医療事故防止マニュアルの作成と見直し 17◆ 感染症制御チーム(ICT)の設立 【がん】 18◆ 治験実施体制の充実 治験業務を効率的かつ安全に行うため、治験コーディネーターの活用を図る。 【小児】 19◆ 倫理委員会の積極的活用 【精神】 20◆ 入院転落防止のための超低床ベットの計画的導入 16年度 急性期病棟50床 17年度 合併症病棟30床 (3)積極的な診療情報提供の推進 患者との診療情報の共有によるより良い信頼関係の構築や、医療の質の向上 ・透明性の確保を図るために、積極的に診療情報を提供する。 また、インフォームド・コンセントを充実し、患者の自己決定権を重視した 医療を提供する。 アクションプラン ≪共通計画≫ 21◆ ホームページの充実 ◇ 診療実績、高度な手術件数等、病院に関する情報の積極的な提供 ◇ 研究成果や疾病に関する情報の提供、医療相談 など 22◆ クリニカル・パスの推進 <循呼> <がん> <小児> <精神> 現在 2種類 現在36種類 現在19種類 現在 1種類 → → → → 4∼5種類 順次、見直し 40∼50種類 順次、見直し 23◆ 診療情報管理士の配置 病歴管理の重要性の高まりに対応するため、各病院に診療情報管理士の 配置を推進する。 24◆ 電子カルテの検討 将来的な電子カルテ導入を視野に入れ、効果・費用等を検討する。 25◆ インフォームド・コンセントの充実 医師のみでなく、看護師や院内全体でインフォームド・コンセントの充実を図る ≪病院別計画≫ 【循呼】 26◆ 病歴委員会の設置 診療録の整備、情報開示の基準・手順等を策定する。 27◆ 病歴収納庫の整備(16年度) 【小児】 28◆ 医療の質の評価方法の確立と情報公開 16年度 死亡率、生存率、手術後合併症等の評価項目の検討 17年度 実 施 29◆ 病歴室の拡大検討 倉庫新設、病歴廃棄基準の見直し等、カルテ保存のあり方について検討する。 【精神】 30◆ 患者及び家族への疾病教育プログラムの充実 (4)患者サービスの向上 患者さんの声に耳を傾けてニーズの把握に努め、快適で利便性の高い院内環 境の整備や、きめ細やかで質の高いサービスを提供することにより、常に患者 満足度の向上を図る。 また、病院で働く全ての職員が、病院はサービス業であること、一人ひとり が病院の“顔”であることを強く自覚し、接遇の向上に努める。 実施中の患者サービス向上の取組 〇 〇 〇 〇 〇 〇 病院運営への患者意見の反映(意見箱の設置、病院長への手紙) 職員の接遇研修の実施 〇 患者サービス向上のための委員会の設置 患者満足度調査の実施 〇 患者待ち時間調査の実施 入院診療計画・退院指導の充実 〇 患者相談(総合案内)の設置 薬剤管理指導業務の充実 〇 院内ボランティアの充実 病棟の段差解消 等 アクションプラン ≪共通計画≫ 31◆ 来院者へのあいさつの実施 <セイ・ハロー運動> 来院された方に対し、診療や対応する場合はもとより、廊下等ですれ違 う際にも「お早うございます」「こんにちは」「お大事に」と、できる限り 声をかけるようにする。(16年度から) 32◆ 職員の接遇教育の充実 接遇評価におけるチェック項目の共通化など、研修内容について4病院 で検討した上で、全職員を対象に接遇研修を実施する。 33◆ 病院局サービス向上委員会(仮称)の設置 院内ボランティアのあり方など、各病院で異なる患者サービスに係る取組に 関し、情報交換や共有化を目的とする委員会を設置する。 (16年度) 34◆ 希望者への院外処方せんの発行 院外処方を全面的に実施していない病院においても、希望者には院外処 方せんを発行することのPRに努める。 35◆ オーダリングシステムの計画的な整備 <がん> 16年度更新 <小児> 18年度更新 <精神> 18年度導入 36◆ デビットカード等による支払いの検討 患者さんの料金支払いの利便性向上のため、窓口でのデビットカード・ クレジットカードによる支払いの導入を検討する。(16年度) 37◆ 料金自動精算機設置の検討 会計待ち時間の短縮などを目的として、料金自動精算機の設置について 総合的に検討する。 38◆ 売店・食堂等のサービス向上 営業内容がより魅力的なものとなるよう、働きかけを強化する。 39◆ 院内表示等の充実 サインボード等を再点検し、患者等が迷わない院内環境を整える。 ≪病院別計画≫ 【循呼】 40◆ A病棟の療養環境の向上 A病棟について、内装改修と合わせて一床当たり面積を拡大(6床室→4床 室、2床室→個室)し、入院患者の療養環境の向上を図る。 41◆ 医療講演会、喘息教室の充実、拡大 42◆ 患者待ち時間対策の実施 ◇ 検査待合いスペースでのビデオ上映やパンフレットの設置 ◇ 当センターを紹介した新聞切り抜きや雑誌の掲示 43◆ 呼吸器外科待合室の環境整備 44◆ 入院患者用荷物運搬カートの設置 【がん】 45◆ エレベータ設備の改修(16年度) 本館エレベータ2基を高齢者や身体障害者対応設備のものに改修する。 46◆ 外来駐車場の駐車台数の拡大(17年度) 47◆ 病院敷地内禁煙の推進 患者の理解を得ながら、敷地内の全面禁煙を進める。(16年度) 48◆ 院内での患者プライバシーの保護(16年度一部実施) ◇ 会計窓口における番号表示器の導入や、病室における名札の表示方法の工夫 を行い、患者氏名の露出を防止する。 ◇ 公衆電話の個室化を進める。 49◆ 院内インフォメーションの充実(16年度) ◇ 受診案内、外来診療スケジュール、バス等時刻表など、患者や患者家族、見 舞客にも配慮したパンフレット・チラシを作成・配布する。 【小児】 50◆ 患者待ち時間対策の実施 外来待ち時間の短縮化を検討するとともに、待ち時間対策を検討・実施する。 ◇ ビデオの上映やパンフレットの設置 ◇ 診療状況電光掲示板の設置 ◇ ポケベル等による外来診療患者呼び出しの機械化 51◆ 患者教室、患者向け講演会の充実、拡大 52◆ 家族用図書コーナーの設置(16年4月から) 53◆ 広報紙の発行・患者意見への対応 患者向け広報紙「カリヨン広場」を年4回発行し、病院運営に対する患者意 見とその対応状況を公表する。 54◆ 院内家族休憩室の拡充 【精神】 55◆ 外国語版入院案内の充実 英語、中国語、スペイン語、台湾語に加え、新たにポルトガル語、ベトナム語、 韓国語版の外国人向け入院案内を作成する。 (5)職員の質の向上 県立病院の最大のサービスは安全で良質な医療の提供である。本県の高度医 療をリードし、中心的役割を担い続けるよう、職員一人ひとりが常に自らの医 療技術の研鑽に努める。 アクションプラン ≪共通計画≫ 56◆ 病院局独自の研修計画の策定 医師、看護師、事務などの職種別に、外部研修の活用等による体系的な 研修計画を構築する。 57◆ 職員の資格取得に対するサポート体制の整備 専門看護師、認定看護師、専門薬剤師、認定輸血検査技師及び緊急臨床 検査士など、職員の資格取得に対する支援体制を検討・実施する。 また、資格取得者の採用と活用システムを構築する。 ≪認定看護師≫ 循呼 15年度0人 → 18年度 3人 がん 15年度4人 → 18年度10人 小児 15年度1人 → 18年度 5人 ≪専門看護師≫ 精神 15年度0人 → 18年度 1人 58◆ 研究発表会の開催 病院別、職種別に発表者を募り、4病院合同の研究発表会を年1回開催 する。(17年度から) 臨床検査技師においては、県職員技師会主催の合同研究発表会も開催する。 59◆ 看護職員教育体系の見直し 各病院の教育担当者の専従化を図るとともに、主査級・新採用者研修の見 直し、新人指導者の育成及び中堅職員研修の共通化の検討など、看護職員教 育体系の見直しを行う。 60◆ 新たな研修計画の実施 研修小委員会(仮称)を設置するなどして、接遇、診療報酬制度概要、医 療安全管理、事故対応等の病院における全体研修を体系的に企画・実施す る。 61◆ 職員の研究に対する環境整備 ◇ 学会・研修会等に出席できる環境を整備し、積極的な研究発表を推奨する。 ◇ 研究報告書の作成や院内研究発表会を実施する。 62◆ 各種研修の実施・充実 幹部職員(医師含む)に対する病院管理研修、接遇研修の実施、委託職員 研修 など (6)最新鋭の高度医療機器の積極的導入 高度で良質な医療を提供するためには、質の高いスタッフとともに最新の機 器の整備が必要である。経営成果を踏まえながら、可能な限り最新鋭の医療機 器を計画的に導入する。 63 (7)職員の満足度の向上 困っている人、苦しんでいる人を助け感謝されるという医療に従事する者の 喜びを原点に置きながら、全職員参加の病院運営を基軸にし、QCサークルや プロジェクトチームなどの活動により働きがいと生きがいを実感でき、職員が 高いモラールを持って笑顔で働ける環境の整備に取り組む。 アクションプラン ≪共通計画≫ 64◆ 職員満足度調査の実施 各職種毎に、職員の職業・職務に対する満足度調査を実施し、今後の業 務に活用する。 65◆ 職員の適正な評価方法の研究 医師の実績評価等、より公正・透明で納得が得られる職員評価システム を研究する。 66◆ メンタルヘルスサポートの充実 67◆ 看護職員の定着対策 ◇ ナース情報バンクの設置等、欠員補充や産休・育休代替が円滑に行える 仕組みを構築する。16年度から年度当初における欠員ゼロを目指す。 ◇ サポート体制を強化し、計画的な年休取得が行えるようにする。 ◆ 職員の資格取得に対するサポート体制の整備(再掲) ≪病院別計画≫ 【循呼】 68◆ 院内FA制度の創設 意欲ある職員が自ら希望する業務内容に就くことにより、より高い意欲をも って勤務することができる環境を創出する。 17年4月の人事配置に向けて、規定整備等の準備を進める。 【がん】 69◆ 病院機能の向上につながる業務改善の推進 平成19年度の病院機能評価Ver.5の認定取得を目指す。 【小児】 70◆ 幹部職員との定期的な面談会の実施