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あなたの街をスモーク・フリーにするために - World Health Organization
都市化と健康 Centre for Health Development あなたの街をスモーク・フリーにするために WHO/Francisco Armada 受動喫煙は癌、心臓疾患、肺疾患、また、突然死や喘 息を含む小児疾患の原因になります。世界中で、年間 推計60万人もの人が受動喫煙への曝露の結果、命を 落としていると見られています。i このように受動喫煙 の害に苦しむ人々を守る方法はただひとつ、100%完 176 2012年 全禁煙空間を実現することです。172の締約国(2010 8月30日現在) 年12月時点)を有するWHOたばこ規制枠組み条約 (WHO FCTC)のガイドラインは「全ての屋内施設」を禁 煙にする法的対策を奨励しています。ii 受動喫煙の 被害をなくそうという国際的な公約があるにもかかわ らず、現在受動喫煙対策の法律によって適切に守ら 11% れているのは世界の人口のたった5%にすぎません。 この5%という数字は、公約と現実との間のあってはな らないギャップを示しています。 の喫煙をできる限り禁止し、「禁煙都市」を目指すべき です。 地方自治体はこのようなギャップを埋める力を持って います。多くの市町村は包括的なタバコ対策の条例を 制定する権限を持っており、これを利用して職場や公 共施設内での受動喫煙をなくすことができます。もし 同様の法律が国レベルで存在しない場合、自治体は 条例制定やその他の可能な法的手段で公共の空間で 禁煙条例制定を実現させる手助けとして、WHOは 「“Twelve steps” to a smoke-free city* (禁煙都市へ の12のステップ)」と「Model ordinance*(モデル条例)」 を作成しました。 国民全てを守ることのできる国レベルの法律制定が理 想ではありますが、実際には、地方自治体の方が短 時間で条例制定にたどりつける、という利点がありま す。市町村の権威者は、自身の持つ政治的影響力を 活かし、更に上の都道府県や国レベルでの受動喫煙 対策の法律制定を促すことができます。地方自治体に よる禁煙条例制定や働きかけは国レベルの動きを喚 起し、さらには、有害なたばこの煙から世界中の人々 を守ることへとつながっていくのです。このように、地 方自治体は、その規模の大小に関係なく、禁煙空間 の普及のために重要な役目を担っているのです。 *英語版がWHO神戸センターホームページよりダウンロードできます :http://www.who.or.jp/smokefree.html Liverpool/Geoff Roberts i ii WHO/Francisco Armada World Health Organization. WHO Report on the Global Tobacco Epidemic, 2009: Implementing smoke-free environments. Geneva: WHO, 2009. World Health Organization. Framework Convention on Tobacco Control. Geneva: WHO, 2003. 禁煙都市への12ステップ 1. 活動計画・実行を担う対策委員会を 設置する 2. 専門知識を蓄える 3. 地方条例の専門家に関与してもらう 4. 様々な法的措置の可能性を検討す る (タバコ業界からの訴訟の可能性 も含めて) The main Committee for awareness of smoking hazards in the Holy city of Makkah 5. 政治的チャンピオンを味方につける 6. 市民社会団体の参加を募る 7. 評価・監査の専門家と連携する 8. メディアやコミュニケーションの専門 家と協力する 9. 条例(法)執行機関と緊密に協力する 10. ガイドラインを作成し周知させる 11. 施行日を記念して祝う 12. 条例(法)の執行・管理を確実に行う お問い合わせ 世界保健機関 健康開発総合研究センター(WHO神戸センター) 〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-5-1 I.H.D. センタービル 9階 〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-5-1 I.H.D. センタービル 9階 電話: (078) (078) 230-3178 電子メール: [email protected] ホームページ: http://www.who.int/kobe_centre/ja/ 電話:230-3100 FAX: (078) 230-3100 FAX: (078) 230-3178 電子メール: [email protected] ホームページ: http://www.who.or.jp/