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マッサージが運動誘発性筋損傷の回復過程に及ぼす効果 マッサージは

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マッサージが運動誘発性筋損傷の回復過程に及ぼす効果 マッサージは
マッサージが運動議莞性筋損傷の回債過程に及ぼす効果
教育内容・方法開売専攻
行動開発系教育コース
M11205A
藤井高晴
I.端富
マッサージば,運動機能の増進.コンディショニ
筋群の筋損債を誘発した
D.マッサジ
ングの鋼整、筋疲労の回獲など(星、2011)を日的
下腿を末梢から中枢にかけて榛捏法によりマッ
に行われるものである.スポーツの現場てば、量
サージした.』の群をマッサージ群(MAS群),他
高のパフォーマンスを継続して発揮できるように.
方を運動課題のみを行う群(CON群)とした.強度
翌日以降のトレーニングや試合に疲労や痛みを
は、被験者が痛くなく気持ちよい強さを確認しつつ
残さないためにマッサージが行われている.血流
施術した運動課題直後10分のみマッサ ジを行
循環を促すことにより(芹澤,1976),売痛物質の
った.
蓄積を防止し,痛みを遅らせたり,拡散させたり,
8.場定頃日
減退させることができる可能性がある.しかし.マ
痛みの指欄としては.ヒトの感じる主観を定■1
ッサージによる筋の回債過程の群級な経口変化
的に評価するVASを用いた(小粥ら,2009).筋組
については明らかでない点が多い.
銭の収緒要素の撮構程度を評価するためにMVC
本研究で1ま,運動誘発性筋損棚直後のマッサ
を測定した.また,炎症反応の指標として超音波
ージが、痙痛の視覚的アナログ尺度(VIsual
法を用いた筋庫の変化.ならびにエコー輝度を測
Analogu6ScaleVAS).最=大随意筋力(MaxImal
定した.
Vo1untary Contrac也。n:WC),筋厚とエコー輝度
・VAS
の変化1二与える影響について検討した.
100mmの直線の左端をr痛みない0」,右端を
I.方法
r想像できる長高の痛み100」とし,被験者の下腿
A。実順プロトコル
を手で指圧した時について評価した.
実験プロトコルを図11二示す.
・MVC
V P V V V V V
足関節底屈の等尺性最大筋力を足関節角度
「冒 7oS査一S閉S曲S査9S
旧^ o^A^^A
−v唄 1 普v須1v測v,口1v測v
固 M 動 サ 棚 M 淑 M 糧 M 胆 M 汲 M
・ il ψ t 普 口 ・■・ 冒
9ぴ,膝関節18ぴ,股関節10。屈曲位にて測定
沮 o ’o リ 胴 o 定 o 定 o 定 o 霊 o
した.
測 測 洲 橋I 測 洲 演1 測
定定 定定 定 定 定 定
一 一 一 一 .
・感Uとエコー,1■度
図1.実験プロトコル
筋庫とエコー輝度の測定には超音波Bモ ド法
P■・ P0●t 1d●ザブd●ソ 10d・y 14d・ツ
8.検願者
を用いた.測定部位は排膿筋内側頭(MG)・腓屈
日常的な運動をしていない若年成人男性7名
筋外側頭(LG)の各近位10%・30%・50%とした.
(269±49y6ars,1729±62cm,693±79kg)
得られた組銭横新画像から画像処理ソフト㎞egeJ
C一■動課口
を用いて筋厚とエコー輝度を算出した
高強度・高圧複(80%lRMで.各セットオールア
皿.業果
ウトまで反復後,フォーストレップス法による10回
VASのデータの全部位の平均から日間変動を
反復)×5セットのカーフレイズ運動にて両側下腿
見ると,CON群(28.6)MAS群(26,2)共1二2dayにピ
一ク値を示した.そして,MAS群がCON群に比べ,
筋厚ば,ほぼ全ての部位で2dayが一番大きか
6dayのみ有意(p〈0.01)に低くなり.痛みが28.5%
った.MG10%は,post,1day,3dayにおいてMAS
低かった(図2).
群はCON郡よりも平均19%腫脹を抑える傾向が
1山出
企植順16σ,V^5(会■8位ω平目)
・■
o)0.01
示された(pくO1)(図5)他の部位では,有意な差
は示されなかった
続原(M6■帆, ÷洲一”
:
.・。”サ‘”
★★
■ I0,
●1 1
I
図2全被験者のVAS平均
o●■■腕
部位別のVASに関しては、MG30%lday,
図5.脇庫の一一カロ率(MG1096〕
MG50%3day l二おいてCON群よりもMAS群の方
エコー輝度のデータ1二関しては,いずれもCON
が有意に減少した.また,MGlO%2day,MG10%
群とMAS郡との剛二統計的な有意差が見られな
4day,LC10%1dayにおいてはMAS郡よりもCON
かった.
群の方が有意1二減少した(図3).LG3㎝とLC50%
π.着素
では,有意な差は示されなかった.
痛み.筋力,炎症の各指榎においてCON群と
㎜{“㎜,
・・円O.01
} ・I,‘O.0^
1二.
l l
““…,
MAS群とで有意な差を示したことの原因の一つと
‡=1.■■ロー}■
しては,一次炎症の起因となる破壊された細胞等
“11,一月■
が運動誘発性筋撮優直後のマッサージにより拡
■‘蜆●
■●・1■
舳一㎜〕
㎜ω酬,
1:.
1:一
散できた可能性が挙げられる.今回遠択した榛理
法マッサージの特性が.炎症を引き起』す撮債し
た細胞等を血管やリンパ管へ押し流す効果を発
構したのかも知れない.VASや筋厚の部位別で差
□‘冊●
□■■1●
が生じたのは,部位による損傷の程度やマッサー
図3.V^Sの部位別平均
ジ効果の差は,筋のもつ形状,血流量などの部位
全被験者のMVC平均は.postがCON群
劃二由来している(小田.2008)と報告があり,痛
(168.1Nm),MAS群(169.lNm)ともに最低値を示
みや筋力の部位劃こ関連する多数の因子が影響
した.preの水準(CON群203.3Nml MAS群
していることが考えられる.実施のタイミングや時
2040Nm)まで回復した日は,CON群(2067Nm)
間など,マッサージ試行に関する各種設定条件に
が6day,MAS群(205.2Nm)は5dayてあり,MAS
より.結果が大きく変化する可能性もあり、次の段
群の方が早い回復が見られた.運動課題前を基
階としては,実験条件を振った絹渥的な検討が必
準にすると.3dayの時点でCON群ば88.0%,MAS
要であろう.
群は9317%まで回復し,MAS群で早い回複の傾
V.まとめ
向が示された(p〈01)(図4)
本研究の結果.運動議莞性筋損構直後10分間
、JN皿1
のマッサージが霧痛,組織炎症を部分的に緩和し、
筋力の回複を早める可能性が示唆された.
彗 “口出_リ・・
主任指導教員(小田俊明)
… 由一, ■止, ミ±■ ■’”・習間一は■■ ’{■ ”・、iは川■“・}
図4全被験者のMVC平均
指導教員(小田俊明)
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