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ボクはTSお嬢様? - タテ書き小説ネット

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ボクはTSお嬢様? - タテ書き小説ネット
ボクはTSお嬢様?
胡桃
タテ書き小説ネット Byヒナプロジェクト
http://pdfnovels.net/
注意事項
このPDFファイルは﹁小説家になろう﹂で掲載中の小説を﹁タ
テ書き小説ネット﹂のシステムが自動的にPDF化させたものです。
この小説の著作権は小説の作者にあります。そのため、作者また
は﹁小説家になろう﹂および﹁タテ書き小説ネット﹂を運営するヒ
ナプロジェクトに無断でこのPDFファイル及び小説を、引用の範
囲を超える形で転載、改変、再配布、販売することを一切禁止致し
ます。小説の紹介や個人用途での印刷および保存はご自由にどうぞ。
︻小説タイトル︼
ボクはTSお嬢様?
︻Nコード︼
N9897BO
︻作者名︼
胡桃
︻あらすじ︼
母子家庭で育ったボク、胸の奥の痛みが運命の転機
死んじゃうところだったんだから普通に生活出来るだけマシだよね
たとえ女の子になっちゃっても・・・
2章学園中等部2年生編開始
全寮制の女子校に通う事になっちゃった
ボクは無事に卒業出来るのでしょうか
3章学園中等部3年生編開始
1
始まりの日①︵前書き︶
この小説︵妄想︶は実在の人物・団体等とは一切関係ありません
創作の中に紛れ込んだ実体験・小ネタ・ローカルネタをお楽しみ下
さい
2
始まりの日①
何処から話せばいいんだろう?やっぱりあの日かな
あの始まりの日
ボクを体育館裏に呼び出した彼女は、リボンの付いた小さな箱を押
しつけてイキナリ本題に入った
﹁ほ・ほ・本命チョコです、私と付き合って下しゃい﹂
どうやら噛んだみたいだけど、突っ込むふいんき︵何故か変換でき
ないw︶じゃないのでスルーする事にしよう
うん、ボクは空気の読める子だもん
光
ひかる
とりあえず自己紹介をしておくね
かじ
ボクの名前は梶
日本初の長編恋愛小説、源氏物語の主人公から付けてくれたんだ
小学5年生11歳の男の子
特技はママに教えてもらった英会話
パパはボクが2歳の時に死んじゃった、消防士だったけど殉職した
んだって
ママはボクを育てるために考古学研究所で研究員をしているんだ
ママのお仕事の都合で1年生の時に奈良に引越してきたんだ
バレンタインデー
麻紀ちゃんから告白されてる訳で・
話を戻すね、今日は2月14日お菓子会社の陰謀の日
目の前のクラスメイト、神尾
3
・・
﹁学校で一番の美少女の麻紀ちゃんが、どうしてボクなんかに?ボ
クなんて女の子みたいな顔だし運動も苦手だし﹂
﹁え∼梶君の方が美少女じゃないのw﹂
﹁ボクは男の子です!!﹂
﹁まぁ、それは置いといて、私メンクイなのよね、それでどうなの
?私の事キライ?﹂
﹁イヤ、嫌いじゃないと言うか、どちらかと言うと好きと言うか気
になると言うか・・・﹂
﹁少なくともキライじゃないんでしょ?だったら付き合ってもいい
でしょ?ソーシマショー、ケッテー﹂
﹁ちょっw強引だし∼、それになぜ最後棒読み﹂
﹁拒否無しイコールOKだね、じゃあ早速週末デートしましょ、日
曜日空いてる?私土曜日は新体操の練習があるから日曜日しか無理
なの﹂
﹁ハイハイ日曜日ね、でもうちは母子家庭でお小遣い貰ってないか
ら、あんまりお金のかかるのはムリだよ?﹂
なら
﹁う∼ん、だったら10時に行基前で待ち合わせて、奈良公園に行
まち
って観光客が鹿せんべいの罠にハマるのをニヤニヤ眺めてから奈良
町散策コースでどう?﹂
﹁うん、それなら大丈夫だよ、神尾さんヨロシクね﹂
﹁ダーメ!今日から彼氏なんだから名前で呼んで!、私もヒカルン
って呼ぶから﹂
﹁ちょっ!ソレなんて羞恥プレイ!!いくらなんでも恥ずかしいよ、
かんべんしてよ∼﹂
﹁え∼、じゃあヒカルとマキでね∼オ・ネ・ガ・イ﹂
チュッ!
4
え!?キスって、小学生には早いって、そんな、イキナリ、心の準
備がまだ・・・
ドクン、ドクン、ドクン、ドク、ドクドク、ドクドクドク・・ズキ
ン!イテテテ、ナニコレ?
ネタ
ふんいき
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
作中用語解説
ふいんき ︵なぜかh︵ry︶正しくは雰囲気2chネタですがヒ
カルは素で間違ってますw
行基前 渋谷のハチ公、上野の西郷さん、名古屋のナナちゃんと
同等のモノ
セリフは読みやすさを優先しあえて方言は使いません︵ネタの場合
のみ使用します︶
5
始まりの日②
﹁どうしたのヒカル?大丈夫?﹂
﹁うん、ちょっとビックリして・・・でももう大丈夫﹂
れおな
すずね
﹁そう、それじゃあ私はそこで待ってるみんなに報告してくるね♪﹂
そらは
﹁え?﹂
﹁空羽ちゃんと玲於奈ちゃんと鈴音ちゃんが心配してそこで覗いて
るの﹂
﹁イヤ、ソレッテ心配デハナクテ好奇心ナノデハ?﹂
﹁大丈夫よ∼みんな仲良しの友達だし、私の応援してくれてるもん
今日はなかなか放してくれないと思うから先に帰ってて、あさって
のデート遅れないでね﹂
﹁アァ、うんわかった、それじゃまたあさってにね﹂
﹁うんバイバーイ﹂
と手を振って分かれたけど
あぁぁぁぁぁ月曜日が怖い、からかわれるんだろうなぁ
いや、それより日曜のデートに着て行く服どうしようかな
いつもの服ってのもなんだかなぁ、かといってお小遣いもないし
恥ずかしいけどママに相談してみようかな
アパートに着いたけど、やっぱりママはまだ帰ってきてないや
うちのアパートは結構古くてボロっちい2DKなんだ
本当はもっといいところに住むだけの収入はあるけど、ボクの将来
の学資の為に貯めてるって言ってた
さて、先に宿題を済ませてしまおう
6
﹁ただいま∼光、ごめんね、道路工事の工事現場から遺構が出ちゃ
って対応で遅くなっちゃった﹂
﹁ママおかえりなさい﹂
﹁・・・どうしたの?いつもと違うじゃない・・・
何かおねだり?、それとも彼女でも出来た?﹂
﹁!!どうして分かるの?﹂
﹁そりゃあ母親ですもの、それに今日はバレンタインでしょ﹂
﹁ふ∼んなるほどねぇ∼それじゃあ明日はデートに着て行く服を買
いにいきましょう﹂
﹁うんありがとうママ、でも小学生のくせに彼女なんて∼って怒ら
れるかと思ってたけどなんだか拍子抜けしちゃった﹂
﹁なに言ってんのよ、秀隆さんに似て優しくてユーモアもある、私
に似て頭もいいし美人顔だし・・・
運動神経は私に似ちゃって残念だけど、それ以外は完璧じゃない
の、モテて当然よ﹂
﹁え∼パパのユーモアって梶 秀隆︵火事火出たか?︶のワンパタ
ーンギャグだけでしょw﹂
﹁何いってんのよ、その名前で消防士って所がミソなの!ママなん
て始めて聞いた時笑いすぎて死に掛けたんだからね、それにパパは
それだけじゃなくてマッチョだしタフだし夜も最高だし︵#^^#︶
﹂
﹁ママ、最後のヤツで台無しだって﹂
﹁いーのよ、夫婦間ならとてもいい事なの、光にはまだ早いからね、
彼女が出来たからってヤったらダメだからね﹂
﹁そ、そんな事しないよ∼キスしただけだよ﹂
﹁アラアラwやっぱり秀隆さんの息子ね∼でもソレ以上は絶対ダメ
よ!﹂
﹁うん﹂
7
﹁それじゃあ今日はこれくらいにして、明日はママとデートよwさ
っさと寝なさい﹂
奈良ではデフォです、一度出ると学術調査
−−−−−−−−−−−
工事現場から遺構
が終わるまで工事ストップです、これは公共工事でも民間のマンシ
ョン建設でも同じです、そのため工事が予定の期間で終わる事はほ
とんどありません
8
転
ピンポーン・京都府に入りました
ピンポーン・奈良県に入りました
ピンポーン・京都府に入りました
ピンポーン・奈良県に入りました
ピンポーン・京都府に入りました
ピンポーン・奈良県に入りました
ピンポーン・京都府に入りました
ピンポーン・奈良県に入りました
﹁ママ、ココの駐車場はカーナビがウザいよね?﹂
﹁そんな事一々気にしてたらハゲるわよ﹂
﹁え?もしかして、ボクはハゲの家系なの?﹂
﹁う∼ん、パパの方の家系は大丈夫なんだけど⋮ママの方の家系は
ヤバいかもね﹂
﹁・・・・・﹂
﹁ハゲで悩むにはまだ早いわよ、さあ着いたわ、行きましょ﹂
﹁うん﹂
﹁うん、いいんじゃないかしら?カーキ色のセーターと併せても使
えるし、コレにしましょ、下は∼小学生だしジーンズで充分ね﹂
﹁そうかな?変じゃない?﹂
Excuse
me?﹂︵あの∼すみませんが?︶
﹁大丈夫よ、私のセンスを信じなさい﹂
﹁
9
−−−−−−−
読者の皆さまへお知らせ
作中の英語及び日本語訳の簡素化の為
先ほど青いタ○キが配布致しましたコン○ャクを食べていただきます
﹃どうですか?日本語に聞こえてますか?﹄
大丈夫のようですね、それでは続きをどうぞ
−−−−−−−
﹃もしかして薫子じゃない?﹄
﹃え?キャロル??ウソーー!どうしてこんな所にいるのよ﹄
﹃学会よ、昨日まで京都でやってたの、ところでその子、もしかし
てあなたの娘?﹄
﹃息子よ、残念だったわねw﹄
﹃ぇ、ホント?女の子にしか見えないわよ、日本人ってのはとんで
もない人種ね、次の研究テーマにしてみようかしら?でもあなたに
子供ねぇ、ガチ百合だと思ってたのに・・・男もイケたんだw﹄
ママのお友達みたいだなぁ
それにしてもこのおばさんも綺麗な人だ
金髪碧眼っていうヤツ?
さすが外人さんだねースタイルもボンキュッボンって言葉がそのま
ま当てはまる人なんて初めて見たよ
観てるだけでドキドキしちゃうなぁ
ドクドクドクズキ!ドクズキ!まただ
ハァハァハァハァあぁ息苦しい
10
あた・ま・が・・ぼ∼・ぅ・っと・・・
ドサッ!
﹁光!し※かり※て!﹂
﹃チア※※ゼ!カ※ルコ!す※にキュ※※※※しゃの※ハイを!﹄
﹁※※※※※※※﹂
あぁ、ママが何かイッテルナァ、キキトレナイヤ・・・
都府県境に立体駐車場のスロープ部分を作っ
−−−−−−−−−−
冒頭カーナビネタ
ちゃうとこんなコトになっちゃいます
ヒカル
※※※※※※※w
正しい日本語だと外国人ですが小学生のボキャブラリ
青いタ○キと翻訳コン○ャク
外人さん
ーに合わせてこの表現を採用しました
11
告知①
ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ
ん?
あれ?
どこだろ、ココ・・・
体が動かないや
あ、誰か居る
ママかなぁ
﹁︵ママ?︶﹂
あ、声も出ない
本格的に金縛りみたいだ
こういう時は・・・もう一度寝ると治るんだったかな?
﹃意識が戻ったようね?﹄
あれ英語だ・・・ママじゃないや
看護婦さん?え??日本人じゃないの?
﹃すぐに先生を呼ぶから少しそのままで待っててね﹄
あ、行っちゃた
病院、みたいだなぁ
えーと、確かママと買い物に行って、ママのお友達とばったり出会
って・・・
!!そうだ!胸が痛くなって・・・
12
そうか、病院に運ばれたのか
体が動かないって事は重症?当然入院だよね
日曜日のデート行けないや
麻紀ちゃんに伝えてもらわないと
コンコン
﹃入るよ﹄
ガチャ
入ってきたのは、白衣を着たお医者さん?
あ、見覚えが
ママのお友達の・・名前なんだっけ?
﹃※※※※﹄
やっぱり声が出ない
﹃無理して喋らなくてもいいのよ﹄
と、ベッドサイドの椅子に座る
﹃今から主治医として説明をするのでしっかり聞いてね
まず、キミの病気なんだけど、癌です
ただし、癌細胞のできた場所が少々問題でね
左心室から左心房及び右心房にかけての心筋癌なの
何が問題かというと、日本の医学会では心臓癌の存在を認めてい
ないのよ
これは、以前は心臓に癌細胞が出来ると成長する前に心停止して
しまうために
確認できなかっただけなんだけど、医学の進歩に日本の医師の常
識が追い付いていないのよ
あのまま日本の病院で治療していれば見殺しにされるから薫子と
相談してこっちに連れてきたの
そうそう、私の名前は覚えてる?キャロルよ、ここは私の勤務し
13
てるシカゴの病院なの
治療は抗癌剤と放射線療法の併用と転移を防ぐためのリンパ節の
切除を行いました
癌細胞の切除は場所が場所だけに無理だったの
なんとか癌細胞は死滅したんだけれど、いくつかの重大な副作用
が起こったの
まず、キミは心筋の癌による心臓発作で倒れたの、その際脳への
血流不足によるダメージでずっと昏睡状態だったのよ・・・2年間
ね、今の体が動かない、声が出ない状態は動かせなかったために筋
肉が衰えたせいなの、これはリハビリでほとんど元通りにできるか
ら少しづつ練習していきましょう
次に抗癌剤による副作用について、これは有名だから知っている
かもしれないけど・・・
今のキミには体毛が1本もありません、つまりハゲです
抗癌剤はこれから徐々に減らして行きます、リハビリを終えて退
院する頃にはある程度生え揃うと思うので心配しないで
一気にたくさん説明しすぎたかな?今日はここまでにしましょう
続きの説明は体力の回復状態を見ながら時期をみて行います﹄
そう言って立ち上がると、キャロル先生は軽く手を振って病室を出
て行った
え∼病気うんぬんって言うのはまぁ分かるけど、2年昏睡??
って事はもう13歳って事?中学生になってるのかなぁ
それより、デートすっぽかしたって事・・・麻紀ちゃん怒っただろ
うなぁ・・・
シカゴってアメリカだよね?ママに英会話を叩き込まれたおかげで
助かったのかなぁ
とりあえず少し眠ろう・・・
−−−−−−−
14
心臓癌 心臓に癌が出来た患者を日本の医学会が癌と認めていない
のは事実です、心筋に癌が出来るのは有り得ないんだって、お医者
さん達にあの人の名言を送りたいですね
﹁理論と現実が矛盾している時、間違っているのは理論である﹂
15
告知①︵後書き︶
9/20誤字修正
16
告知②
コンコン
﹃入るよ﹄
の声と同時に入ってきたのはキャロル先生
返事を聞いてから入る気はハナっから無いらしい
どうせボクは寝たきりだから問題は無いけどね
﹃気分はどうかな?﹄
﹃あ、先生?おはようございます﹄
﹃!?、もうしゃべれるのか・・若いからだな、かなり回復が早い
な、体の方はどう?﹄
﹃首が少し動かせるようになりました、でも手も足もまだ動きませ
ん﹄
﹃日本語なら﹁手も足も出ない﹂って言う所かなw﹄
﹃先生、ソレ意味が違います﹄
いっ
﹃⋮ツッコミありがとう、間違ったままでいるよりはスグに訂正し
とき
てもらったら、それ以降は恥を晒さなくて済むからね、﹁聞くは一
刻の恥﹂?だったかな﹄
﹃﹁聞くは一刻の恥、聞かぬは一生の恥﹂ですね、先生は日本語も
得意なんですか?﹄
﹃得意ってほどでも無いかな、薫子に教わっただけだよ、キミは英
会話は薫子に?﹄
﹃はい、これからは英会話ぐらい出来ないとって事で叩き込まれま
した﹄
﹃おかげで助かったのは私ね、やっぱり病状や治療の説明は母国語
でないと上手く伝える自信が無いからね、それでは先日の説明の続
きをしていいかな?﹄
17
﹃はい、お願いします﹄
﹃抗癌剤の副作用の説明までしてあるので、今日は放射線治療の副
作用について説明しましょう
放射線治療は癌細胞に放射線を照射して癌細胞を死滅させる治療
です
可能な限り患部に集中して照射しますが、他の部分にも影響が出
てしまいます
これは代謝が活発なほど、わかりやすく言うと一次成長、二次性
徴期の患者に多大な影響を与えるという事です
キミの場合はメラニン色素の生成と性染色体いわゆるY遺伝子の受
容体が正常に働かないという後遺症が残りました﹄
﹃えーと、ソレってどういう意味でしょうか?普通の生活が送れな
いんですか?﹄
﹃うーん普通といえば普通なんだけど、普通じゃないといえば普通
じゃないのよね
まずメラニン色素の生成不全なんだけど、紫外線に弱くなっちゃ
うのよ、日中の外出には日焼け止めクリームとサングラスが必須ね
日本で暮らすならカラーコンタクトがいいかしら?﹄
﹃え?視力が落ちたんですか?見た感じ変わらないような気がする
んですけど﹄
﹃そうね、自分で見た方が理解し易いかしら?コレを見て﹄
と、見せられた手鏡に映ったのは・・・
!誰ですかこの人?
お人形?
肌の色は白人とされる人種の人よりもなお白い、病的なまでの純白、
不気味な白い世界
18
その真っ白な世界に2つの赤い血・・・瞳だ
・
・・
・・・
あ、髪の毛が無いや、ハゲてるorz
この前聞いてたけどやっぱりキツイなぁ
早く生えてこないかなぁ、あ、眉毛も無い
そうか、眉毛が無いから不気味に感じるんだ
アルビノ
﹃理解出来たかな?白子という状態ね、髪の毛はしばらくしたら生
えてくるから心配いらないわよ、色も白だけど光にかざすとキラキ
ラ輝いて銀色に見えるハズよ﹄
﹃あ、ハイ、厨二病的に格好良さそうですし、いざとなればカラー
コンタクトや白髪染めでなんとか・・・﹄
﹃それじゃあ少し休憩にしましょう、もう一つ重大な事を伝える必
要があるから・・・心の準備をしておいてちょうだい﹄
19
告知②︵後書き︶
ネタ解説を辞める事にしました
リアフレ曰く
﹁ネタは自分で気付いてニヤニヤする事に意味がある!ワカランヤ
ツはggrks﹂
∑︵゜Д゜︶
余計なお世話だった事に気付かされました
連載が進んでネタが貯まれば番外編でネタ解説︵解説なんかイラン
︳︶m
って人は飛ばしてもらう︶して対応して行きたいと思います
m︵︳
20
告知③
﹃さて、それじゃあ続きを説明していくわね、心の準備は出来てる
かな?﹄
﹃・・・はい﹄
キャロル先生はボクの手を握って︵というか手首で脈の確認?︶じ
っとボクの目をみながら口をひらいた
﹃キミの体は女の子になったの﹄
キャロル先生の口から出た言葉は、すぐには理解出来なかった
ボクはしばらく思考が停止していたようだ
キャロル先生はボクをじっと見つめたまま黙っている
﹃え∼と、その・・・どういう事なんでしょうか?﹄
ボクの声を聞いたキャロル先生は手を放して話はじめる
﹃順を追って説明するわね
人間の体はたくさんの細胞が集まってできているの
その細胞は各々役割を与えられているんだけど、その役割を決め
ているのがDNAと呼ばれるモノ設計図みたいなモノね
人間の性別を決定するのもDNA、性染色体の組み合わせでY遺
伝子が含まれていると男の子になるの
X遺伝子だけだと女の子になるから人間の基本は雌って事になる
わね
Y遺伝子の指令がなんらかの理由で細胞が作られる現場に届かな
いと遺伝子は男の子でも体は女の子になっちゃうの
21
キミはこのY遺伝子の指令を受け取る受容体が壊れてしまったのよ
ただし、母体内で雄化が決定して男性器、ペニスや精巣が形成さ
ハズ
だったの﹄
れると、完成した性器を消滅してまで女性器を再生成するような事
は起こらない
﹃ソレが起こっちゃったって事なんですね?﹄
﹃そうなの、今まで放射線治療でY遺伝子受容体が機能不全になっ
た例はあったけど、ED︵勃起不全︶や精子の生成不良による不妊
の事例しかなかったわ、でも、それはすべて成人男性の事例だった
の﹄
﹃ボクが子供だったから?﹄
﹃キミが世界初の事例だからそう判断するにはまだ早計だけど、お
そらく二次性徴がまだ訪れていなかった事が要因だと思うわ、むし
ろたまたま二次性徴の時期と重なったからこそ起こった事例でしょ
うね﹄
﹃そうですか、あの・・・ボクは元に戻れるんでしょうか?﹄
﹃推測になるけど・・・キミが昏睡している2年の間に女の子とし
ての二次性徴が起こってしまった以上おそらく男の子に戻ることは
無いでしょうね﹄
﹃すいません、しばらく一人にして欲しいです﹄
﹃そうね分かったわ、ゆっくりでいいからね?幸いキミにはまだま
だたくさんの時間があるんだから﹄
そう言うとキャロル先生はボクの頭をひと撫でして部屋を後にした
はあぁーーーーーーーーーーーーー
女の子かぁ・・・
どうしよう、ママも知ってるのかな?
キャロル先生とお友達なら聞いてるハズだよね
でも、ボクの意識が戻ってからママは一度も会いにきてくれてない
よね
もしかして女の子になっちゃったから?嫌われたの?
22
ママに会いたいなぁ、でも会うのは・・・なんだか・・・こ わ い
23
決意①
ヨシ、とりあえずできる事からやってみよう
小さな事からコツコツと!だよね
﹁あ﹂
声を出してみた
男だった頃と変わらない声
そりゃそうだよね、声変わりもまだだったモン
普通だったらオ○ンチンを確認して
﹁ないーーーーー!!﹂
とか
胸を触って
﹁あるーーーーー!!﹂
とか叫ぶんだろうけど、ボクはまだ首しか動かないんだよね
いや、それ以前に性転換が普通なワケないか
キャロル先生を疑うわけではないんだけど、瞳も真っ赤だったし・・
・自分で確認しないとねぇ
体が動くようになってから確認するとして、現実的な事から考えよう
まず、2年寝てたから今は中一の終わりごろ?勉強してないんだか
ら、学校へ行って付いていけるのかな
体育はサボれそうだねw紫外線がーって言っとけば・・・っと体育
館の中だと無理か
その前に女の子になったんだから戸籍とか・・・どうなるんだろう?
24
学校自体通えるのかどうか
ひょっとして学校にも行けず働かないといけないのかも
元男で働ける所っておかまバーぐらい?
あ∼でも未成年は無理だよね∼雇ってもらえないでしょいくらなん
でも
他には、オネエタレントとか?
タレントねぇ・・・そもそもタレントになる事の方が難しいでしょ
そうだ!手に職を付ければいいんだ!!オネエタレントの人達も元
々は振付師だとかメイクさんだとかの本業があるじゃないか、それ
もムリだったらあきらめてフリーターにしよう
よ∼し希望が見えてキターーーーー!!
ボクにも出来そうな仕事かぁ、通訳なら今でもできそう
英語と日本語が出来るっていうのは手に職だよね
ママの教育方針は間違ってなかったって事だね、さすがボクのママ
それじゃあ少しでも早く体を元通り動かせるようにリハビリをがん
ばろ∼
﹃と言うワケですのでリハビリ頑張ります﹄
ってキャロル先生に話たんだけど・・・
﹃将来は通訳になるのはいいとして、未成年の内は雇ってもらえな
いでしょ?
それより先生のオススメはその外見を生かしたモデルとか?子供
服のモデルなら退院してスグでもいけそうよ﹄
﹃え∼モデルなんて恥ずかしいですよ∼元男ですよ?女装には抵抗
が・・・﹄
﹃う∼ん、でももう女の子なんだから女装にも慣れていかないとだ
25
めよ﹄
﹃ウッ、ソウデスヨネ﹄
﹃フフッ﹄
﹃笑わないで下さいよ∼﹄
﹃・・・﹄
﹃急に真面目な顔で黙り込むのもそれはそれで・・・恥ずかしいじ
ゃないですかw﹄
﹃ヒカル?実は言わなければならない事があるんだ﹄
﹃どうしたんですか改まって・・・まさか他にも副作用が出てると
か?﹄
﹃イヤそうじゃないの、主治医として告知する事はすべて終わって
るのよ、今から言うのは薫子の友人として・・・﹄
﹃ハイ、お願いします﹄
﹃ヒカル、キミのママは、薫子はね、去年の年末に・・・亡くなっ
たんだ﹄
26
決意②
﹃え?﹄
﹃・・・﹄
﹃じょ う だ ん ですよね?﹄
﹃・・・・・﹄
﹃ねぇ、先生・・・ねぇ、嘘だと言ってよキャロル先生!!﹄
﹃交通事故だったの﹄
﹃・・・先生、うぅ、あぁぁぁぁぁああああああああ﹄
止まらなかった
ただ泣き続けた
涙が枯れるまでって1時間半も掛かるんだね
知らなかったな
キャロル先生はその間ずっと付いていていてくれたんだ
﹃少しは落ち着いたかな?
薫子はね、キミが倒れて入院してから、ずっと働き詰めだったの、
それこそ早朝から深夜まで
アメリカでは日本の健康保険は適応されないのよ
だから治療費を捻出するために死に物狂いで働いた
すべてキミの為よ、薫子はキミの為だけに生きて、死んでいったの
キミは生きなきゃいけないのよ、薫子の想いに報いるためにね﹄
ママ
27
あいにきてくれなかったんじゃなかったんだね
ママ
ママ
大好きだよ
あぁ、きっついなあ
女の子になりました?
元には戻れない?
そんな事どーだっていいや
もう一度お話したかったな
もう一度頭を撫でて欲しかったな
親孝行してみたかったな
ママのお墓はどうなってるのかな
やっぱりパパのお墓に一緒に・・・
退院したらまずお墓参りだよね
﹃先生、いつ退院出来ますか?﹄
﹃・・・そうね、リハビリ次第だけど、若いから・・・早くて半年、
長くても1年でしょうね﹄
﹃ボクの治療費はどうなってるんですか?ローンで支払いとか出来
ますか?﹄
﹃子供がそんな事気にする必要無いの、自分の体の事だけ考えてな
さい﹄
﹃もしかして、天涯孤独の身の上に∼なんて考えてたの?﹄
﹃え、だってボクにはママしか・・・﹄
﹃あら?やっぱり知らされてなかったのね、
薫子のお父さん、つまりキミの祖父は生きてるわよ﹄
28
﹃初めて聞きました、会ったこともないですよ﹄
﹃そりゃそうよ、だって薫子は妊娠↓駆け落ち↓勘当のコンボ決め
たんだから、まぁ私も聞いたのはキミが倒れてからだけどね﹄
﹃ふふふ、ママらしいや﹄
﹃うんうんw、まぁそういう事で薫子の死後キミの保護者はその祖
父になってるのよ
キミの意識が戻ってスグに連絡は入れてあるから、慌ててこっち
に来るとしてももう少し時間が掛かると思うわ・・・﹄
﹃そうですか・・・﹄
﹃ふぅ、これで伝えなければいけない事はすべて伝えたわ、実は、
伝える事が精神的にキツイ事ばかりだったからキミの精神が耐えら
れるか心配だったの・・・一応伝える順番を考えてできるだけ順応
できるように配慮はしたつもりよ、精神科医の先生と相談したのは
内緒だけどね﹄
﹃先生もママと一緒ですね、余計な一言で信頼を無くすタイプです
ね、場は和みますけど﹄
﹃キミ・・・ツッコミがキツイって言われた事ない?﹄
﹃ふふふ﹄
﹃フフフ﹄
29
おじいちゃん
あーーー緊張する∼
ドキドキして心臓に悪いよ
ママの死を知らされてから2週間、今日の午後におじいちゃんが面
会にくるんだ
午前中はキャロル先生と面談中だって
そうそうこの2週間でボクはかなり回復している
腕はもう自由に動かせるようになった、筋力はゼンゼンないけどね
短時間ならベッドの上で座れるんだ、スゴイでしょ?
キャロル先生もスゴイって言ってくれるよ
若いからって言ってるけどボクが頑張ってる事に間違いはないからね
腕が動かせるようになった時にお約束の
﹁無いーーーーー!!﹂
はやっておいたよw、でもね
﹁あるーーーーー!!﹂
は、出来なかったんだ
なんと言うか、その∼
ボクは
ひんぬ∼でしたorz
イヤ、ひんぬ∼では無く膨らみかけに違いない
これから成長すんだよ・・・きっと
顔はママに似てるんだから、成長するはずだよ
ウンウン
30
コンコン
﹁失礼します﹂
ウワッ、キター、久しぶりの日本語だ∼
アレ?何?何人入ってくるの?ぞろぞろと・・・
似たような地味なスーツを着て・・・
ボディーガードみたいな人?
あ∼でも女の人も2人いるなぁ
あ、キャロル先生と一緒に・・・この人かな、ボクのおじいちゃん
黒髪にこめかみあたりに白髪がそこそこ・・・60手前ぐらい?
﹁光・・・か?﹂
﹁・・・はい、おじいちゃんですね﹂
﹁そうだ、おじいちゃんだ・・・可哀想に、こんな姿に・・・痩せ
細って・・・
もう大丈夫だ、おじいちゃんが守ってやるからな﹂
おじいちゃんはボクの手を握り締めて、俯いてしまった・・・あ、
泣いてるのを隠してるのかな
ってちょっと痛いなぁ、おじいちゃん力入れすぎ∼
﹁おじいちゃん、手が少し痛いです﹂
﹁!!あぁすまん、力が入り過ぎたか・・・﹂
ふぅ、おじいちゃんは握っていた手をそっと重ねるようにすると、
たかがみ
﹁薫子は何も言ってなかったそうだな、まずは自己紹介からだな
私の名前は鷹峯邦仁という、61歳だ
光は鷹峯家で引き取る事になるから、鷹峯 光と名乗るように﹂
61かぁ少しずれた
﹁私には2人の娘がいたんだが2人とも私を置いて先に逝ってしま
った
私に残された血族は光、お前だけだ
お前の病気の事は先生から説明を受けた
31
成人までは私の目の届く所で過ごしてもらうが
成人後は好きな事をして暮らせばいい
ただし、二つだけ守って欲しい事がある
1つは私より先に死なない事
12
家の1つ、旧鷹峯宮家を﹂
もう一つは鷹峯家を継いで、血脈を繋いで欲しい
旧皇族
は?旧宮家?ママってお嬢様だったの?
32
ユキさんとアヤさん①
おじいちゃんが右手をスッと上げるとボディガードらしき人達が部
屋から出て行った
女の人も出ていったなぁ看護婦さんも・・・人払いってヤツ?
部屋に残ってるのはおじいちゃんとボクと・・・ドアの近くにキャ
ロル先生、見張りかな?
内緒のお話をする為?だったらボクが女の子になっちゃった事を言
ってもいいって事か・・・
﹁あの、おじいちゃん、跡を継ぐと言っても、ボクの体はもう・・・
女の子になっちゃて・
それにママは勘当されたんでしょ?﹂
﹁薫子は強情な子だった、いきなり妊娠したから結婚すると言い出
してな・・・
勢いでケンカして出て行きおった
お前が産まれた時に、許してやるから戻るように連絡を取ったん
だが・・話も聞いてもらえなかった
死んだのを聞いたのはこの病院からの連絡だったんだよ、未成年
の入院患者の保護者を探してな
私の血を分けた家族はもうお前だけなんだ
それに体の方は何も問題は無いだろう?、先生の話によると、子
供を産める体だそうだ
男系の断絶については私に娘しか産まれなかった時点ですでにな・
・
それに皇籍離脱の時点で東伏見宮家は女性しか残って居なかった
という前例がある
すでに12家の内、東伏見家・賀陽家・山階家・閑院家が断絶、
33
梨本家が男系の断絶という状態に陛下もお心を痛めておられてな
鷹峯家の相続に関しては将来の皇室典範の改正や内親王殿下によ
る女性宮家の設立へのモデルケースとして、すでに内諾を得ている﹂
﹁つまり、え∼とボクには選択権が無いって事なの?﹂
﹁選択もなにも、未成年者が何を言ってるんだ、成人後なら自由意
志を尊重してやるが・・・
それまでは、しっかり勉強をするんだな、皇統のバックアップと
しての旧宮家の重要性も理解できるだろう﹂
﹁う、うん、わかったよ・・・というかわかるように努力するね
あ、勉強で思い出したけど、ボク、病気で眠り続けてたから小学
校の勉強も終わってないんだ、大丈夫かなぁ?﹂
﹁そうか、そうだったな、とりあえず退院まではここで勉強すると
して、問題は退院後だな
おじいちゃんに任せておけ、血縁・コネ・権力・財力すべてお前
のためにつぎ込むからな﹂
﹁え∼∼なんだか大層な事になりそうな予感がする∼w﹂
﹁ハハハハハハ、子供は余計な気を使わんでよろしい﹂
そう言ってボクの頭を優しくなでてくる
優しいおじいちゃんで良かった∼
優しい人かどうかって目を見たら分かるよね
︻目は口ほどに物を言う︼ってね
﹁あぁそうだ、本当なら退院まで傍に付いていてやりたいんだが、
立場的にもそうはいかんのだ
そこで、お前の身の回りの世話をするメイドと護衛を一人づつ置
いて行くから好きなように使いなさい
お前が元男だと言う事は隠さなければならんからな、メイドの方
には話してあるが
護衛の方は最初から女の子だと思っているから気をつけるんだぞ﹂
34
﹁え、内緒にするんですか?っていうかメイドさんなんて始めてで、
その・・・﹂
﹁旧宮家としての外聞ってモノも気にしなくてはならんのだ
メイドについては日本に帰った時の練習だと思えばいい
それでは2人を紹介しよう﹂
パン・パン
うわーっドラマの中の世界みたい・・・こんな恥ずかしい事をボク
もするのかぁ
﹁﹁失礼いたします﹂﹂
かすが
きれいに声を揃えてさっきの女の人が二人入ってきた
﹁お嬢様の身の回りのお世話をさせていただきます春日 雪と申し
ます
ユキとお呼び下さい、よろしくお願いいたします﹂
30台後半?ぐらいのおっとりした人だ
﹁山田 亜矢巡査部長です、路傍の石とでも思っていただいいて結
構です﹂
と20台後半?ぐらいの女の人が敬礼をしてくる
﹁ボクのほうこそよろしくお願いします﹂
﹁お人形さんよような美少女がボクっ娘?なんという破壊力・・・
萌えるぅ∼コ、これは私が命を掛けて守らねばならないのだ∼!!﹂
・・・あの∼山田さん?心の声が漏れてますよ∼
35
ユキさんとアヤさん②
﹁ヒカルお嬢様、おはようございます﹂
﹁ユキさん、おはようございます﹂
﹁本日より点滴のみから流動食との併用になります
また、リハビリが歩行訓練となります﹂
今日もユキさんの声で一日が始まる
医療に関する事以外のお世話は全てユキさんの担当だ
﹁あの∼、ユキさんってもしかしてお休み無いの?﹂
﹁お嬢様の退院に合わせて夏休みをいただく予定になっております、
それにお嬢様のリハビリと院内学校の時間は自由時間ですので、か
なり楽をさせていただいてます﹂
﹁へ∼そうなんだ、だったらリハビリ頑張って早く退院しないとね﹂
﹁お嬢様・・・素でそれなんですね、なんというか・・・﹂
﹁どうしたの?﹂
﹁いえ、なんでもありません、今日も1日頑張ってくださいね﹂
﹁うん﹂
さぁリハビリ頑張るぞー!
看護婦さんとリハビリルームへ向う
車椅子を押してくれる看護婦さんの斜め後ろをアヤさんが付いてくる
最初は山田さんって呼んでたら
﹁ユキさんだけズルいです、私もアヤって呼んでください﹂
だって、うん確かに不公平は良くないよね
アヤさんは警察の人だって
いわゆるSPってヤツ
36
SPの人は男の人ばかりかと思ってたけど、女の人もいるんだって
女子トイレの中も警備しないといけないから・・・そりゃそーだ
異性にトイレを見られるのは男でも恥ずかしいよね?
男子トイレのお掃除におばちゃんが入ってくるのは禁止にすべきだ
と思う
・・・あ、もう男の子じゃなくなったんだ
カテーテル
そうそう、ボクは意識が戻ってからまだ1度もおトイレに行ってない
おしっこは管で袋に垂れ流しだし、点滴だけで食べてなかったから
ウンコも出なかった
今朝から流動食も始まったから、午後にはカテーテルを抜いて普通
にトイレに行くようにするんだって
アヤさんはおトイレにまで付いてくるんだろうか?
恥ずかしいよ∼、アヤさんの視線ってちょっと苦手なんだよなぁ
初対面の日のあのセリフも気になる、なんだかアブナイ趣味の人の
ような・・・
うんおトイレはユキさんに相談しよう、どうせ車椅子から便器へ移
動してもらわないといけないし
﹃体重は腕で支えたままで、足を歩くように動かす、そうそう上手
だ﹄
体操の競技でやる平行棒、アレの高さを低くしたような棒に摑まっ
て歩く練習をしている
リハビリのジョージ先生はマッチョ系の先生
コレ、病み上がりのボクにはかなりキツイ
ヤバッ腕の力ももう持たない、落ちそう
アレ?後ろから支えてくれた?あぁこの手はアヤさん
37
﹁大丈夫?﹂
﹃おい!勝手に何するんだ!!手伝ったらリハビリにならないだろ
う﹄
﹁え?﹂
あぁそうかアヤさん英語が・・・でも怒られてるニュアンスは分か
るみたい・・・空気を読んだんだね
﹁アヤさん先生が手伝ったらリハビリにならないからダメだって﹂
﹁あ、すいません、﹃ごめんなさい﹄危ないって思ったらつい体が
動いていました、部屋の外で警護します﹂
あ、落ち込んだな、後でフォローしておくか・・・あぁメンドクセ
38
初めての①
﹁はいそれでは行きますよ、せーのっよいしょ﹂
フゥー、便座に座るのも一苦労だなぁ
でも、オムツだけは絶対いやだ
o︵≧▽≦︶o
ボクがトイレでしたいとお願いしたらユキさんは嫌な顔どころか
﹁お嬢様が始めてワガママを・・・☆*:.。.
.。.:*☆﹂
イヤ、ユキさん顔文字の使い方間違ってますから
・・・メイドさんってそんな反応するんだろうか?それともユキさ
んが変な人??
まぁ、悪い人じゃない事だけは確かだから、深く考えないようにし
よう
﹁よろしいですか、それでは説明させていただきます
女性は男性と違いおしっこの時もトイレットペーパーで拭かなけ
ればなりません、振れないですからね
そうしないとショーツに尿が付着するので不衛生になり、匂います
また、大便の時に後ろを拭く場合は手をお尻の後ろから回してお
尻の方に向かって拭き上げるようにして拭いてください
前から手を入れて拭いてしまうとお尻を拭いたペーパーが触れた
りして、膣や尿道に雑菌が進入して病気になってしまいますのでお
気をつけ下さい﹂
おーナルホド、男だった時は気にも止めてなかったけど、女の子は
たいへんなんだなぁ
﹁それではお嬢様、車椅子に戻りましょう、しっかり掴まって下さ
いね、よいしょ﹂
﹁ごめんなさい重いでしょ?﹂
39
﹁いいえ、大丈夫です、お嬢様が重かったら、世の中の女性は全員
肥満になっちゃいますね
それにお嬢様をこの腕で抱けるだなんて、お嬢様付の特権です﹂
病室に戻るとアヤさんが待っていた
﹁お帰りなさい﹂
﹁アヤさんただいま∼初おトイレ成功∼﹂
﹁初?あぁそうか、入院後ね?でも若いって凄いわよね∼回復の速
さが段違いよ
私も仕事柄訓練で打撲とか、小さなケガは日常茶飯事なんだけど、
近頃治るのが遅くなってきたのよね
いいなぁ、若いって・・・
それよりも・・・あぁうらやましい
その真っ白な肌
触ってみたい、でも触れたら壊れそうな・・・
あぁ抱きしめたい∼ほおずりしたい∼
ダメよアヤ、勤務中よ、警護対象なのよ!!﹂
﹁・・・あの∼アヤさん?﹂
﹁へ?・・・もしかして・・・声に・・・出てた?﹂
﹁はい、おもいっきりw﹂
﹁ごごごごg・・ゴメンナサイ、すいません、もうしわけありませ
ん、見るだけで我慢します﹂
﹁ぷっ﹂
思わず吹き出しちゃった・・・
ユキさん・・・ほっぺがヒクヒクしてる∼
そうかぁメイドさんは笑っちゃいけないのか・・・︳ф︵。。︶
﹁じゃあ、次のおトイレはアヤさんにお願いしようかな?車椅子か
らトイレまで自分で移動できないからだっこしてね?﹂
﹁!!!はははは、はい!わかりました、行きましょ∼そうしまし
ょ∼さっそく行きましょ∼﹂
﹁って、今出した所なのにそんなにスグ出ないよ∼w﹂
40
﹁そそそ、ソウデスヨネ・・・でも次は絶対私がお供しますからね、
約束ですよ﹂
﹁うん﹂
﹁それじゃあ、いつものように病室前のベンチにいますので呼んで
下さいね﹂
そういって、部屋を出たアヤさん・・・なんだけど
見てしまった・・・部屋を出る時のガッツポーズを
41
始めての②
あ・・・ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
﹃朝起きたらシーツが血の海だった﹄
な・・・何を言ってるのかわからねーと思う
ボクも何が起こったのかわからなかった・・・
頭がどうにかなりそうだった・・・
催眠術だとか殺人事件だとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗をあじわったぜ・・・
︵AA略︶
;´Д`︶
朝から変なテンションですいません
お腹痛いです︵
何もする気力が湧かないというか
痛み止めを飲んだせいか、頭がボーッとしてます
女の子って毎月こんなに大変なんだなぁ
ユキさんはさすがと言うかなんというか
顔色一つ変えずにテキパキと、そのー後始末をしてくれました
その間フリーズしてました、すいません
慣れないといけないね
アヤさんはお赤飯を手配しようとして、ココがアメリカだったのを
思い出し、悔しがってました
まぁそんな事もあって今日はリハビリもお勉強もお休みにしてもら
いました
ユキさんが気分転換にお散歩に誘ってくれたので、車椅子に乗って
お散歩中です
42
あ、歩いてませんね、お散乗?ニホンゴムズカシイ
病院の建屋内だったらOKを貰いました、屋外はNGだそうです
あ、アヤさんはっけーん
お電話中かぁ仕方ないや
﹁・・・海外出張中なのよ、それで夏コミには間に合いそうもなく
って・・・﹂
側を通る時に少し聞こえてしまったけど、盗み聞きは良くないので
聞かなかった事にしないとね
でも、アヤさんボクのせいで日本に帰れないのかぁ
夏コミってなんだろう?知らない単語だなあ
病院じゃググれないし、アヤさんに聞くわけにもいかないし・・・
まぁいいや、深く悩まないのがボクのいいところだよね
しばらく行くと、病院内の喫茶がある
でも、ボクはまだ刺激物はダメだから、ココを通るのは目に毒なん
だよね
あ、キャロル先生はっけーん
﹃キャロル先生!ココでサボりですか?﹄
﹃ん?ヒカルか、人聞きの悪い事言わないでね、他の人が本気にす
るからw﹄
﹃ゴメンなさ∼い﹄
﹃ところで、今朝から月経が始まったそうだね
えーとこの記録だと前回が・・・う∼ん、まだ不安定な時期のハズ
だからなんとも言えないか・・・しかし出血量が多いのも気になる
な﹄
﹃え?前回ってなんですか?﹄
﹃あれ?言って無かったかな?キミは4ヶ月前に初潮を迎えている、
前回は2ヶ月前だから今日始まったので3回目になるわね﹄
﹃えーーー!?そんなぁ、朝から慌ててたボクとアヤさんは・・・﹄
﹃ご家族には知らせてあるよ、ちゃんと子供を産める体だって
43
そこのユキさんも慌ててなかったでしょ?﹄
﹃確かに・・・でもユキさんはベテランだからとばかり・・・﹄
﹃まぁ周期が長すぎるのと出血量が多いのは経過観察にするとして、
髪も生えてきたね
色は予想通り白いね、ツヤもあるから蛍光灯の光を反射した
だけで・・・プラチナシルバー・・・ねぇコレ切っちゃダメよ﹄
いやそんな事は無いわよ、いくらなんでもそん
﹃え∼先生の趣味だからっていうのは無しですよ﹄
﹃︵−。−;
な公私混同は、ははははは・・・はは・・イヤ、これはその、そう
そう、メラニン色素が無いぶん少しでも紫外線から身を守れるよう
にガードするために必要なんだ、ウンウン﹄
﹃そう言われると、そうですね伸ばした方が・・・わかりました﹄
﹃それじゃあ、リハビリ頑張るんだよ、このままだと、8月ぐらい
に退院出来るかもね﹄
﹃!ハイ、頑張ります﹄
ぐし
﹁ユキさん、8月ぐらいに退院出来るかもだって、それと、紫外線
対策で髪を伸ばしなさいって﹂
﹁ハイ、日本へ連絡して置きます、あぁ、お嬢様のお髪の手入れが
出来るんですね︵︵︵o︵*゜▽゜*︶o︶︶︶﹂
ユキさんは顔に出るのかぁ
44
退院
﹃よく頑張ったわね、激しい運動はまだダメだけど日常生活には支
障はありません
退院を許可します。おめでとう﹄
﹃長い間ありがとうございました﹄
﹃病室でユキさんが準備して待ってるわよ﹄
﹃ハイ、お世話になりました先生!﹄
病室に戻るとユキさんが着替えを用意してくれてありました・・・が
﹁ユキさん、コレって・・・ワンピース?﹂
﹁ハイ、その上にこのカーディガンを羽織っていただきます
お帽子はこちらの鍔の広いモノをどうぞ
外は暑くて大変心苦しいのですが、こちらのストッキングを
・・・忘れておりました、お嬢様のお召し物はすべてUV対策済
のモノを揃えております﹂
﹁いえ、そうではなくてですね・・・女装して外に出るの?﹂
﹁お嬢様はもう女の子なんですから・・・慣れていただかないと﹂
﹁う∼ん、それは分かるんだけど、なんというか、その・・・徐々
に慣れるというか、クッション的なえーと、ボーイッシュな女の子
風な服とかがあればいいかな∼・・・なんて思ったり・・・です﹂
﹁もうしわけありません、今回用意されているモノの中にはそうい
ったモノはございませんでした
今からシカゴで既製品を購入すれば・・・でもお嬢様に既製品な
どをお召しになっていただく訳には・・・それにUV対策が間に合
わないし・・・﹂
﹁あ、気にしないで・・・なければ仕方ないよ・・・﹂
﹁それでは、お召し替えをお願い致します﹂
45
ボクは着ていた入院着を脱いでユキさんから下着っぽい・・・あれ
はキャミソール?を受け取ろうと・・・
あれ?
﹁ユキさん?・・・ユキさーん﹂
﹁ハッ!申し訳ありません、少々みとれてしまいまして・・・それ
にしても・・・イエナンデモアリマセン、そうそう胸も膨らみかけ
というか・・・帰国次第ブラジャーの用意もさせますね﹂
﹁なんだかじっと見られると恥ずかしいなぁ﹂
コンコン
﹁失礼します、準備の方はよろしいでしょうか?﹂
﹁はい﹂
﹁タクシーはすでに病院正面玄関の車どm・・・
高原の美少女キターー ♪│││O︵≧∇≦︶O││││♪
あぁーーハグしたい
抱きしめたい
むしゃぶりつきたいーーー﹂
﹁アヤさん、今日も心の声がダダ漏れですよ∼﹂
﹁ハッ失礼しました、それではまいりましょう
キャッ恥ずかしい
でもこんな美少女を世の中の男どもが放っておくわけがないわ
シンドローム
きっと、襲われるわ、でも大丈夫私が守るの
それでそれで、ストックホルム症候群で・・・﹂
﹁アヤさーん、﹂
﹁!!!気を取り直して・・・行きましょう﹂
﹃オヘア国際空港まで﹄
アヤさん英語できたんだ・・・
移動中の車内はシーンとしてた
タクシーの運転手さんがチラチラとバックミラーでこっちを覗いて
46
くる
女の子になって人の視線に敏感になったような気がする
女の子はみんなそうなのかなぁ
道路は混雑していないみたい
40分ぐらいで着くんだって
そういえばボク飛行機に乗るのは初めてだ∼
あれ?でもこっちに来る時はどうだったんだろう?
まぁ昏睡状態だったしノーカウントでw
あ見えてきた
あれが空港・・・
﹁うわーでっかい空港﹂
思わず声に出ちゃった
﹁東京でいうところの成田ですね
アメリカは国土が広いせいか航空路線が発達していますので、
規模はこちらの方が段違いですけどね
シカゴには、もう一つ羽田に相当するミッドウェー空港もあり
ます﹂
47
退院︵後書き︶
アヤさん!!フラグ!フラグ!
48
帰国
あれ?アヤさんがキョロキョロしてる?
誰か探してるのかなあ?
﹁アヤさん?どうかしたの?﹂
﹁いえ、迎えの者が来ているハズなんですが・・・おかしいな、タ
ーミナル間違えたかな?ターミナル1のハズなんだけどなぁ・・・
ちょっと確認してきますのでしばらくお待ち下さい﹂
と、インフォメーションへ歩いて行った
﹁ねぇユキさんが来た時はターミナル1だったの?﹂
﹁いえ、この空港は入国審査の施設はターミナル5にしか設置され
ていませんので、国際便の到着はすべてターミナル5になります、
出国の方はすべてのターミナルで可能です﹂
﹁へ∼紛らわしいなぁ、観光客だと間違えそうだね?って、今のボ
ク達もそうだw﹂
あ、アヤさん走って来た、どうやら別のターミナルみたいだなぁ
﹁も、も、も申し訳ありません﹂
﹁別のターミナルみたいですね、ATSにも一度乗ってみたかった
から丁度良かった﹂
﹁・・・いえ、違うんです、その∼・・・ミッドウェー空港でした﹂
﹁えーーーー!ちょっと、今から移動して間に合うんですか?飛行
機って乗り遅れたら置いて行かれるんだったっけ?どーしよう、日
本に帰れないの?﹂
﹁お嬢様、アヤさんも落ち着いて下さい
ミッドウェー空港でしたら定期便ではなくチャーター機かプライ
ベート機のはずです
お嬢様を置いて出発はありえません
49
幸い今日は道路も混んでいませんので1時間もあれば向こうに着
くでしょう﹂
このドタバタのせいで、ミッドウェーで待ってた地元名士っぽい人
たちを素通りするコトになった
どうやらシカゴの有力者の息子やらなんやらが数人お見送りと称し
て待ち構えていたらしいが・・・
ぐっじょぶ
です
要するに出会いフラグをまとめてへし折ったらしい
アヤさん
というわけでボク達はおじいちゃん所有のガルフストリームで太平
洋横断中
小型機といっても中はゆったりしていて︵もちろんたくさんの人が
乗れば狭くなるでしょうけど︶内装もどこかの応接室?って感じに
なってます
っていうか・・・ヒマです
映画でもみようと思っても載せてあるDVDは趣味がかたよってて・
・・なんというか、ボクにはムリ
仕方がないのでユキさんと今後の予定について相談してたんだ
とりあえず日本に戻ったらパパとママのお墓に行きたいのでお願い
した
それと、どうやら9月から学校へ行くらしい
全寮制なんだって、寮生活・・・女の子初心者のボクにできるのか
なぁ
﹁お嬢様、間もなく羽田に到着いたします、シートベルトをお締め
下さい﹂
﹁あ、は∼い、わかりました
そういえば・・・アヤさんとはここでお別れなんだよね・・・
50
なんだか寂しいなぁ・・・アヤさん、ほぼ半年だったよね、あり
がとうございました﹂
﹁いえ、任務ですから・・・正直言うと、このまま着かなければい
いのにって思っちゃいますね
あぁ抱きしめてスゥハァしたかった・・・﹂
うんやっぱりアヤさんだw
飛行機を降りる時に叫ぶつもりなんだ
日本に帰ったら言うセリフは決めていたんだ
﹁日本よ!私は帰ってきたー!!﹂
51
帰国︵後書き︶
4/20脱字修正
52
墓参り
日本へ帰ってお屋敷に行った
うん家じゃなくてお屋敷
おじいちゃん、こんな広い所で一人だったんだ・・・寂しくなかっ
たんだろうか?
あ、執事さんメイドさんはいるけど・・・
執事さんは吉村さんって名前のおじいちゃんと同じくらいの年代の人
何か欲しいものややりたい事があれば吉村さんに言えば手配してく
れるんだって
あいかわらず、ボクの担当はユキさん
夏休みはどうしたって?
9月からボクは学校の寮へ行くからその時に休みを取るんだって
ボクの部屋は昔ママが使ってた部屋だって
ウン、ママのお墓参りに行こう
﹁吉村さん、ママのお墓参りに行きたいんだけどいいかな?﹂
﹁吉村とお呼び下さい﹂
﹁??吉村さん﹂
﹁いえ、ヨシムラと呼び捨てでお願い致します、当家の使用人に示
しがつきませんので﹂
﹁え∼年上の人にそんな・・・﹂
﹁・・・﹂
﹁・・﹂
﹁・・・・﹂
﹁結構頑固なんですね?吉村、お墓参りの手配をお願いします﹂
﹁畏まりましたお嬢様、最後のお願いしますも不要ですが、そのあ
たりはおいおい慣れていただきましょう﹂
ふぅ強敵だなぁ
53
﹁明日は学校の制服を仕立てるための採寸の予定が入っております
ので明後日に手配をいたします﹂
移動は新幹線だった
そうそう、携帯を買ってもらったんだ♪
スマホってやつ?指で画面をツンツンしたりスイーッとするやつ
どうやら日本の中学生の女の子は友達を作るのに携帯のメアドを交
換するモノらしい
携帯を持ってないとハブられたり、運が悪いとイジメられたりする
んだって
新幹線の中で操作をいろいろと練習してたらあっという間に新大阪
だった
実は奈良へ行くには京都から行くより新大阪まで行ってから戻った
ほうが早い罠
新幹線はなぜか京都に迂回して走ってるからなぁ、建設中のリニア
は直線を走るらしいけどね
お墓へはお昼過ぎに到着した
大阪と奈良の境にある霊園にパパとママのお墓がある
ママが死んだ時、同僚の人達がお葬式もやってくれたんだって
ママは仕事帰りに事故に会ったから労災扱いでお葬式代が出たらしい
同僚の人達もおじいちゃんの事は知らなかったそうで
ボクの入院していた病院に連絡を入れてくれたみたい
あった、パパとママのお墓
﹁パパ、ママ、戻ってきたよ
こんな体になっちゃったけど・・・
パパとママがボクにくれた命なんだよね
ボクは精一杯生きるよ
54
約束する
パパとママが愛し合った証拠のボクなんだよね
ボクが生きて幸せになる事がパパとママが間違っていなかった事
の証明になる
ボクじゃ役不足かもしれないけど、頑張るね
ボクは女の子として生きていきます﹂
55
第1章ネタ解説︵前書き︶
ネタ解説です
見たくない・イメージを壊したくない方はスルーして下さい
現在の所、本編では医学表現の範囲内に留めているためR15表現
は出てきていませんが、このネタ解説は抵触します
56
第1章ネタ解説
1章に出てきたネタ解説です
麻紀ちゃんの新体操
ヒロインが新体操をやってるのは昭和時代からのオヤクソクです
鹿せんべいの罠
コ○メ○の罠ではなく奈良公園で売っている鹿せんべいを買うと
鹿が大量に寄ってきてもみくちゃにされます
なにも知らずにあたふたする観光客を見てニヤニヤする︵決し
て止めない︶のがデフォ
奈良町散策
昔ながらの古民家を改造したレトロなお店が点在している
修学旅行の自由行動の時に連れていけばドヤ顔できます
ヒカルがアルビノ化
厨二病的にカッコイイからです
決して私が近頃白髪が増えてきたストレスをヒカルにぶつけた
ワケではありません
TSの理由付け
医学的にはありえませんが、ひょっとして有りうるかも?ぐら
いの科学的な根拠を並べてみました
小さな事からコツコツと
目玉の大きな元議員さんのキャッチフレーズ
嘘だと言ってよキャロル先生
○○80︵↑伏字になってね∼w︶の嘘だと言ってよバ○ニィ
旧皇族12家
史実では11家です
もちろん鷹峯家が架空の12番目です
57
男子トイレのお掃除のおばちゃん
女性トイレに男性の清掃員は入らないでしょ?
なんとかしましょうよコレ
お尻の拭き方
コレ、女の子には常識のハズなんですが
最近はお母さんから教えてもらってない子も結構いるんですよね
細菌性の腎炎や腎盂炎の患者さんの9割以上は女性です
お尻の拭き方だけで減らせる病気です
ちなみにゴムを付けずにア○ルセ○ク○をすると・・・残りの
アスキーアート
1割の男性患者になります
ポ○ナ○フAA
有名すぎるAA
シカゴの2つの空港
本当はもっとたくさんあります︵国内線専用空港や国際線とい
ってもカナダのみとか︶
分かり易くするために2つにしました
日本よ!私は帰って来たーー!!
○○83︵↑これも伏字になってね∼︶のソ■モンよ私は帰っ
て来たーー!!
役不足
正しくは力不足です
ヒカルは素で間違ってます
100年もすればこれが正しい日本語に変化してるかも知れな
いですね
となると力不足は古語?古典で習ったりしてw
奈良&シカゴを使ったワケ
単に土地勘があるだけで・・・
あんまりローカルすぎるネタは控えるようにしました︵途中か
らですけど︶
観光などで訪れた際にあぁそういえばって感じの小ネタに留め
58
ておきます
第2章以降の学園編の学園の所在地も土地勘のある東京都西部
のとある場所になります
登場人物の名前について
キラキラ
姓は主に地名を使ってます、名は娘の幼稚園のお友達の名前と
か、私の友人の名前とかが多いです
近頃の子供の名前はそれだけでネタになりそうなDQNネーム
が多いですね
文章について
1話あたり1000∼1500文字を目標にしています
地の文、説明文は極力少なくして、会話文とヒカルの1人称、
脳内ツッコミを主体に構成しています
そのため、主人公の知らない事は読者の皆さまにも分かりません
主人公が情報を得て理解できなかった事は・・バレバレですねw
ヒカル以外の視点は基本的にナシの方向ですが、希望が多けれ
ば番外編等でやるかも知れません
59
第1章登場人物︵ネタバレなし︶︵前書き︶
本日は本編16話・ネタ解説・登場人物の3話投稿です
お気に入りで最新話に飛んだ方は本編の16話へどうぞ
60
第1章登場人物︵ネタバレなし︶
1章終了時点でのヒカル目線の情報です
梶︵鷹峯︶ 光
本編主人公
押しが弱い
物事を深く考えるのは苦手
TSにもっともらしい原因を設定するためだけに小学
生スタートにされたw
神尾 麻紀 クラスメイト
ヒカルの初めての彼女
小さい頃から新体操をしている
空羽ちゃん
玲於奈ちゃん
鈴音ちゃん
クラスメイト
モブキャラの為姓の設定無し
梶 薫子 ママ
考古学者
元お嬢様
キャロル・ラングレー
61
医師
ママの親友
鷹峯 邦仁 おじいちゃん
ジジバカ
鷹峯家当主
春日 雪 ヒカル担当のメイドさん
山田 亜矢 警察官
階級は巡査部長
妄想系おねぃさん 62
第1章登場人物︵ネタバレなし︶︵後書き︶
次話より第2章学園中等部編になります
ようやく?ジャンルの学園にw
63
寮①︵前書き︶
ジャンルが学園にもかかわらずここまで学園が出て来なかった件
前置が長くてすいません
それでは学園︵中等部編︶どうぞ
64
寮①
うへえ
デッカイ門だなぁ
明日からここに通うのかぁ
﹁お嬢様申し訳ありません、私は校内には立ち入ることができませ
んのでここでのお見送りになります
荷物の方はすでに搬入いたしております
門を過ぎて暫く直進いたしますと十字路に行き当たりますので右
にお進み下さい
百合寮
になります
そのまま道なりに10分ほど歩きますと白い外壁の建物が見えて
まいります
そこがお嬢様が卒業までお過ごしになる
玄関の右手に寮母がおられるそうですので、そちらの指示に従っ
ていただきます
いってらっしゃいませ﹂
﹁はい、いってきまーす﹂
警備員さんが門を開けてくれた
あれ?警備員さんまで女の人だ
徹底してるなぁ
さて、寮まで行きますか
︵アヤ
暑い・・・やっと十字路、ここを右だね、まだ10分歩くのかぁ
上着脱ごうかなぁ
高原の美少女
あぁでも紫外線対策だから脱いじゃダメだな
今日の服装はこの前の退院の時に着ていた
さん談︶改
何が改かというと、黒のカラーコンタクトと黒髪のカツラでただの
65
色白の女の子さ︵ ̄+−
 ̄︶ドヤ
これで、目立たない普通の女の子として生活できるハズ
目立つといじめられるかもしれないでしょ?
ボクだっていじめられるのはイヤだもん
ここはイワユルお嬢様学校らしいけど、イジメなんてどこでもある
らしいからね
さすがにイジメをする側に回るつもりはないけど、いじめられてる
子を助ける勇気までは無いんだ
ヘタレでごめんなさい
あ、そういえば学校を説明してなかったね
ボクが通うことになったのは東京都西部の丘陵地帯にある鷹峯女学
園の中等部
まぁ名前でわかると思うけど・・・おじいちゃんが理事長だったり
する
お嬢様学校といっても、お嬢様だけが通う訳ではなく︵そんな事を
すれば経営が成り立たない︶
普通の一般家庭でもムリをすれば通わせる事ができるので箔を付け
るだとか、親の見栄で入学する子や
ブレザーの制服がカワイイからと選ぶ子もいるらしい
中等部の定員は1クラス30人で8クラス、1学年240人
ばら
あやめ
やまぶき
つつじ
ぼたん
高等部は12クラスで1学年360人つまり1800人の女の子が
学ぶ学校なんだ
ゆり
この人数なのに全寮制だから寮も6つあるんだって
ボクが入る百合のほかにも薔薇・菖蒲・山吹・躑躅・牡丹・・・難
しい漢字ばっかり・・・百合でよかった
お花の名前が付いている所はやっぱり女の園?って感じがするね
6つの寮に高等部は1学年60人づつ、中等部は1学年40人づつ
を振り分けて校内行事などは寮単位でする事が多いんだって
説明してたら寮に到着しちゃった
66
うんここで間違いない
﹁あの∼すいません誰かいますか∼?﹂
﹁はい・・・あぁ、あなたが編入生の子ね?私は山崎 真由美とい
います、百合寮の寮母です
年齢は内緒よ♪﹂
﹁鷹峯 光です、よろしくお願いします﹂
﹁さっそくお部屋に案内しながら説明するわね
まずコレ、寮内の案内地図ね、この1階の大きな・・・そうコレ
が食堂よ
朝食は6:30∼7:30、夕食は19:00∼20:30だか
ら遅れないようにしてね
そしてココが大浴場、時間は20:30∼23:00ね
それ以外の時間は各階にシャワールームがあるからそれを利用し
てください
1階は喫茶室やシアタールームに談話室にコインランドリーにロ
ビー・・・要はみんなの共同利用する場所ね
テレビは食堂と談話室にしかないからね
そうそう、門限があるのよ、19:00なの、要は夕食までに帰
ってこ∼いって事ね
週末とかに家に帰る場合は金曜の朝9:00までに外泊届けを提
出して下さい
2∼4階がお部屋になってるわ
あなたのお部屋は4階のこのお部屋よ
はい、コレが鍵ね
今日のうちに荷物の整理をしておいてね﹂
と渡された鍵には415と刻印されていた
67
寮②
へ∼結構広いなぁ
コレって角部屋?
2方向に窓があるっていいねえ
しかも東と南って・・・最上階だし・・・コレはアレだね
おじいちゃんの仕業だろうなぁ
こういうのが、こわーいセンパイに目をつけられるフラグだよね・・
・
あれ?ベッドが2つ?
個室じゃないのか、
・・・まさか、女の子と同じ部屋で???
どうしよう、カツラ外せないよ
いや、カツラよりコンタクトだよ
寝る時ぐらいは外さないとダメだよね
ルームメイトの人が寝静まってから外すしかないかなぁ
と、と、とりあえず荷物の整理をしないとねぇ
コンコン
﹁入るわよ﹂
ガチャ
あ、すらっとした体型のおねーさんが
ボクを見て
あ、固まった
68
え?何かおかしかった?
元男だとバレるような事は何もしていないし
カツラもコンタクトも、うん大丈夫だ
ヨシ!こちらから挨拶して畳み掛けろ作戦だ!
﹁始めまして、今日からお世話になりまS・・﹂
﹁キャー!キャー!なにコレ!このロリっ娘!撫でていいの?ハグ
していいの?舐めていいの?﹂
﹁えーー?舐めるのはイヤです﹂
﹁ヨシ!言質取ったどー、って事で撫でるのと、ハグするのはOK
だね︵≧∇≦︶b﹂
﹁強引ですねぇ、自己紹介もまだなのに﹂
沙月
さつき
クラスは3Aだよ
﹁オット∼そうだった、じやあまず私からね
私の名前は向井
これから卒業までの半年間あなたのルームメイトです、宜しくね﹂
﹁あ、ハイ・・えーと、鷹峯 光です、病気のせいで2年半ほどア
メリカで入院していました
クラスはまだわかりません﹂
﹁鷹峯女学園に鷹峯 光さんねぇ・・・
そうか、それで4月からこの部屋を1人で使えてたのね
それじゃあ荷物の整理を手伝うわ、服はクローゼットの左半分を
使ってね﹂
﹁はい、ありがとうございます﹂
沙月さんに手伝ってもらって、荷物の整理もサクサク進んでますあ
りがたいです
いい人でよかったー
﹁あら、コンタクトなのね・・・レーシックとかオススメよ﹂
﹁え、あぁ、あの、目の手術ってなんだか怖くないですか?﹂
﹁怖くないわよ、まぁムリにとは言わないけどね、もしやるならう
69
ちの父の病院を紹介するわ﹂
﹁沙月さんはのお父さんはお医者さんなのかぁ、沙月さんも頭よさ
そうですね﹂
﹁うっ・・・う∼ん医学部に潜り込めるかどうかギリギリなんだよ
ね∼
うちは弟がいるからムリに医者にならなくてもいいんだけど・・・
﹂
﹁へぇ∼兄弟かぁいいですね∼ボクは一人っ子だったからなんだか
憧れます﹂
﹁ダメダメ、男なんてガサツで思いやりが無くて自分勝手で・・・
妹だったら良かったんだけど
・・・と、あとは服だけね、へぇ、制服も新品じゃない、あれ?
?、赤いリボン?﹂
沙月さんはボクの制服
夏服なので上は白いブラウスに赤いリボン下はグレーのスカート
冬は上にこげ茶色のブレザーを羽織る
を持って不思議そうな顔をしている
﹁どうしたんですか?何かおかしいですか?﹂
﹁だって、赤いリボンは中等部だよ?高等部は青いリボン・・・っ
てもしかしてヒカルさん中等部?﹂
﹁え、言ってませんでした?中等部の2年生に編入です﹂
﹁・・・あぁそうか、鷹峯 光だもんね、そこから特別か・・・こ
のロリ体型は病気で発育不良じゃなくてリアルだったか﹂
﹁???﹂
﹁え∼とね、この寮は2・3階は4人部屋4階は2人部屋なの
中等部の120人は2階、高等部1・2年の120人が3階、高
等部3年の60人が4階を使うのが・・・慣例だったのよ、かっこ
過去形かっことじる﹂
﹁すいません、おじいちゃんが色々やらかしたみたいで・・・﹂
﹁いいのよ、ヒカルさんが悪いわけではないんだから・・・それに
70
しても・・・百合寮の掟だし・・・中等部に手を出す訳には・・・
ぐぬぬ﹂
沙月さんも心の声が漏れる人だったか・・・
71
寮③︵前書き︶
お、お気に入りが100件突破だと︵︵︵︵;゜Д゜︶︶︶︶︶︶︶
﹁私にこれほどのプレッシャーを与えるとは・・・﹂
イエ、ガンバリマス
72
寮③
沙月さんの寝息が聞こえる
あぁ沙月さんより先に起きてコンタクト入れなけりゃならないのに・
・・
眠れない
さっきの光景がまぶたに焼き付いてしまった
だって、沙月さんがいきなり脱ぎだすからだよ
ボクのせいじゃないよね
沙月さんは裸で寝る派だそうです
ブラは締め付けられると眠れないんだって
でもショーツは穿くそうです
生理の時はナプキン派だから穿いて寝るでしょ?
だから普段も同じなんだって
それにしても、柔らかそうなおっぱいだったなぁ
あぁ、おっぱいで興奮して眠れないだなんて・・・
心は男の子のまんまだって事か
明日からやっていけるんだろうか?
あ、違うな、やっていかなくちゃいけないんだ
うん・・・寝る・・・おやすみ
﹁※※※※※よ﹂
73
﹁※き※※い﹂
﹁起きろ∼﹂
ハッ
﹁お、起きたね、早く着替えて食堂に行かないと食べられなくなっ
ちゃうぞ﹂
﹁お・おはようございます﹂
﹁うん、いい子い・・・・え?どうしたのその目?真っ赤?え・・
瞳が赤い・・・の﹂
﹁!!いや、コレはその﹂
﹁ヒカルさん、私はルームメイトなんだから、隠し事なんてしない
で・・・
大丈夫、おねーさんに話してごらんなさい﹂
﹁・・・あの、実は、その
沙月さんアルビノって知ってますか?﹂
﹁ええ、メラニン色素を作れなくて髪の毛が真っ白になって瞳は血
管の血の色が透き通って見える・・・
でも髪の毛が・・・染めてるの?カツラ?﹂
﹁カツラです、ホラ﹂
と、カツラをとって髪の毛を見せる
﹁そういえば病気で入院してたって言ってたわね
眉毛は・・・そうかマスカラを塗ってるのね
気にしないでいいと思うわよ、だって綺麗よ、とても
カツラのままでも綺麗な子って感じだけど、カツラを取ったらも
うね
息をするのを忘れるぐらいの美少女よ﹂
﹁でも、こんな色で目立ったらいじめられるかも・・・﹂
﹁はあ?ナイナイwこの学園でヒカルさんをいじめるなんて不可能よ
・・・まぁ好きにしたらいいか、気が済むまですればいいわよ
でもね、この部屋ぐらいは気を抜いていいのよ﹂
﹁・・・はい、じゃあ朝ごはん食べにいきましょう﹂
74
そうび
﹁ってそんな服装で大丈夫か?﹂
﹁大丈夫です、問題ないです・・・あ、じゃなかった、すぐに着替
えます﹂
﹁おはようございます﹂﹁﹁﹁﹁おはようございます﹂﹂﹂﹂
﹁おはようございます﹂﹁﹁おはようございます﹂﹂
﹁ヒカルさん、挨拶はしっかりと、ね﹂
﹁はい﹂
朝ごはんはトースト、ポタージュスープ、サラダ、目玉焼きと牛乳
でした
牛乳・・・うん、しっかり飲んで成長しないとね、色々と
食べ終わって部屋に戻ると登校の準備ですね
今日はHRと始業式だけらしいので荷物も最小限です
さっさと制服に着替えましょう
ん?・・・なんだろう?
沙月さんがボクをじっと見つめてた
!?・・・そうか!これが視線を感じるってやつ?
女の子になって能力に目覚めたのかな?
それとも・・・そうか、女の子には必須のスキルなんだね
﹁沙月さん、あんまり見ないで下さい、恥ずかしいです﹂
﹁あ、ゴメン、素で見とれてた
それにしても真っ白で・・・うん、綺麗だね﹂
︵#^^#︶
﹁おお赤くなるとはっきり色が出るね﹂
75
﹁もう﹂
﹁ふふふ、さぁ編入初日気合を入れなさいね﹂
﹁ハイっ・・・あ、日焼け止め塗らなきゃ﹂
﹁そういえば、夏なのにストッキングってのも、ソレ用?﹂
﹁そうです、ボクの着る服はすべてUVカット加工がしてあるそう
です﹂
﹁へぇ・・・だったら露出してる部分だけね、手伝うわね﹂
﹁ありがとうございます﹂
玄関まで行くと山崎さんが1通の封筒を手渡してくれた
中身は地図でした
教室の配置図で2Aの所と職員室に赤い○と先に職員室にくるよう
にだって
時間はまだ大丈夫そう
では、いざ・・・
76
初登校①
ボクは今2Aの教室のドアの前で待ってるところ
先に先生が入って行って説明してる
この待ってる間って、何気にドキドキ感を増幅するよね?
もちろん一番緊張するのはこの後
視線が集中する中、教室に入って行く時なんだけどね
;´Д`︶
さらにその後の自己紹介はそれほどでもなかったりする
最終チェックだ
カツラ、ヨシ!
コンタクト、ヨシ!
眉毛、ヨシ!
いざ突撃ー!
・・・って、まだかな、話の長い先生なのかな
﹁それじゃあ入りなさい﹂
ヨシ!行くぜい
クッ!視線が痛い
負けるな、ボク!
光]
ヒカル
黒板には大きな文字で
タカガミ
[鷹峯
ご丁寧にルビ付きですか・・・
大丈夫、男は度胸だ・・・あ、もう女の子だった︵
光です、ずっと入院してたのでお友達もいません、仲良
う∼ん、女も度胸だー!
﹁鷹峯
くして下さい、よろしくお願いします﹂
77
あ、あれ?反応無し?
ちょっとまってよ、笑いを取る所だったのかなぁ
ど、どうしよう今からでも笑いに走るか・・・
﹁ハイハイ、みなさん見とれてないで反応してあげてね
ホラッ、安藤さん呼吸するのを忘れちゃだめでしょ?﹂
先生のセリフでドッと沸く
やるな、先生、教室の空気の操作が上手い
ちあき
そういえば先生の事言って、なかったね
ささやま
2−A担任の篠山 千秋先生
担当教科は英語で28歳・独身・彼氏募集中だって
なかなか揉みごたえのありそうな巨ぬ∼ですな・・・おっと涎が
え?揉むなら自分の胸を揉めって?
だが断る、だってボクのは揉むほど大きくないし・・・って話が脱
線したじゃないかw
﹁じゃあ光さん、そこの空いてる席に座って∼﹂
教室の机は6列5人づつになっていた
え∼とボクの席は窓から3列目の後ろから2番目か・・・そこそこ
だね
﹁よろしくね♪このあと移動だからその時に自己紹介するね﹂
席につく前に後ろの席の女の子から話しかけられた
﹁こちらこそよろしく﹂
﹁あたしも、あたしも∼﹂
と前の席の女の子、左右両脇の子もうなずいてくる
どうしよう・・・みんな優しい子だね
﹁ハイ、それではみなさん始業式です講堂へ移動して下さい
78
終わった後にもう一度HRするのでまだ帰っちゃだめですよ﹂
さとう みゆ
﹁ヒカルさん、講堂は初めてでしょ?一緒にいきましょう﹂
つちやま みさと
﹁はい、ありがとう、え∼と﹂
﹁あぁ私は土山美里よ﹂
たお
みき
﹁あ!抜け駆けずる∼い、私は佐藤美優﹂
ねもと みさき
﹁田尾美紀です∼﹂
﹁最後は私、根本美咲、よろしくね﹂
﹁ハッ!みんな名前に美がはいってるね﹂
﹁よく気が付いたわね・・・そう、私たちが中等部2ーAの4美少
女なのよ、自称だけど﹂
﹁ぷっ・・・﹂﹁ふふ﹂﹁あははは、自称ってwダメじゃん﹂
﹁私たちクラスも一緒、席も近く、寮も一緒、部屋まで同じという
奇跡の確率を引き当てたのよw﹂
﹁へぇすごいですね∼寮はどこですか?﹂
﹁百合寮よ、203号室なの、ヒカルさんは?﹂
﹁同じです!百合寮の415号室です﹂
﹁﹁﹁﹁え∼!?﹂﹂﹂﹂
綺麗にハモったねキミ達
﹁チョ、ちょっと415号室って・・・女王の間じゃないの﹂
﹁へ?何ですかそれ?﹂
﹁え∼とね、4階は高等部3年生が入るのよ、415号室は角部屋
で一番日当たりがいいから
代々その寮の主席が入る部屋っていう暗黙の了解があってね
学力・容姿・家柄・人格などの要件を総合的に判断して1番の人
が415号室をゲットするワケ
今、415号室に居る向井先輩は6月まで生徒会長をしてた文句
ナシの主席ね
その女王の間に中等部2年からイキナリって・・・とんでもない
事なのよ﹂
79
え∼ひょっとしてオオゴトですかぁー
苛められフラグ立っちゃったよ∼︵︵︵︵;゜Д゜︶︶︶︶︶︶︶
80
初登校②
﹁美里、何言ってんの?当然じゃないの?﹂
﹁え?どういう事?﹂
﹁この名探偵美咲の推理によると
学力はまだ未知数だけど
容姿は文句ナシ、美少女でクリア
家柄は名前聞いただけでわかるし
人柄は素直で礼儀正しい・・・まぁクリアでしょ﹂
﹁へ?名前って?あ、そうか鷹峯だっだね﹂
﹁うんうん理解してくれておねえさんはうれしい﹂
﹁なるほどね∼﹂
﹁それに、2ーAだけ4月から今までずっと29人だったでしょ?
ヒカルさんの退院前から決まってたのよ﹂
﹁そ、そういえば、おじいちゃんが退院後の準備をするって言って
たのは3月だったような・・・
ボク
って口癖?﹂
でもボクだけそんな特別扱いして大丈夫なのかなぁ﹂
﹁大丈夫よ、気にしな∼い、ところでさぁその
﹁あ、えぇ、そうです小さい頃のまま直らなくて・・・変ですよね
orz﹂
﹁それこそ大丈夫よボクっ娘萌えの人口は多いからね、ねぇ美優﹂
﹁そこであたしに振るかぁ、まぁ否定はしないけどね・・・
ゴメンナサイ、否定どころか、ボクっ娘大好物です﹂
﹁ハイ到着∼ココが講堂だよ、講堂は高等部と共用してるんだよ﹂
﹁さぁ、それじゃあ学園長の長話を拝聴しようかw﹂
﹁どこでも一緒だね、でもどうしてお偉いさんは話が長いんだろう﹂
﹁要点を簡潔に纏められないんでしょ?だったら国語は赤点だねw﹂
﹁言えてる∼﹂
81
﹁よ∼し全員そろってるねー、学園長の長話で誰も倒れなくてよか
った
それじゃあHR後半は9月27日の体育祭の出場種目を決めるか
らな
え∼全員参加種目以外に一人2種目以上で決めてもらう
体育祭実行委員の田尾、後は任せた﹂
﹁ハイ﹂
ボクの目の前の席から美紀ちゃんが立ち上がった
美紀ちゃんが仕切るのかぁ・・・カッコイイ
﹁それでは、話し合いで決めると時間がいくらあっても決まらない
ので、コレで決めます
じゃあ∼ん﹂
と効果音を自分で叫びながら出てきたのは・・・ビンゴゲームだった
﹁この中は1∼30のボールにしてあるので2種目づつ決まるまで
やります﹂
﹁え∼∼∼∼!ちょっと∼私が1500m走になったらどうすんの
よ∼﹂
と、美優ちゃんが文句を言うと
﹁日頃の行いが悪かったと諦めろw﹂
﹁美優なら確実に引き当てるってw﹂
美里ちゃんと美咲ちゃんがすかさずツッコむ
シナリオ通り
﹁ひっど∼いw品行方正なこの美優様に対してその仕打ちw﹂
あれ?何か引っかかる
コレひょっとして4人で打ち合わせ済?
誰も拒否する空気じゃ無くなってる・・・策士はダレだろう
82
まぁいいや、深く考えないでおこう、これでスンナリ決まれば万事
ま∼るく収まるよ
良くありませんでした><
1500mと障害物競争になっちゃった
なお、美優ちゃんは期待に応え1500mを引き当てました
83
初登校③
﹁まぁ、そんなに落ち込まないでよ、私が狙って当てたワケじゃな
いし﹂
﹁美優はまぁ大丈夫だろうけどねぇ、ヒカルさんは大丈夫?
ずっと入院してたのなら、体力は皆無だよね?﹂
﹁ヒカルちゃん、一緒にゆっくり走ろうね﹂
*`ω´︶﹂
﹁コラッ美優!!寮対抗のポイントになるんだからそんな事しちゃ
ダメ︵
今ボク達は学食の6人掛けのテーブルでお昼ご飯を食べてる所なんだ
セリフは美紀ちゃん美咲ちゃん美優ちゃん美里ちゃんの順
ちなみに胸の大きさと同じ順番なんだよね
美紀ちゃんは中二にあるまじきケシカラン胸・・・
何を食べたらあんなに・・・イヤ、寮だから食べるモノは一緒か
美咲ちゃんは、おそらくC
制服の夏服はブラウスだからすぐにわかるね
美優ちゃんと美里ちゃんはほとんど差が無いというか、胸が無いと
いうか・・・あ、ボクもだw
︵=´∀`︶人︵´∀`=︶
代わりにと言ってはなんだけど、美里ちゃんは背が高いんだ170
近くありそう
他のみんなはボクも含めて150∼160、まぁ女の子としては普
通だね
美里ちゃんはバレー部なんだって、バレエじゃないよバレーボールね
帰宅部
ってヤツだよね
午後は美里ちゃんは部活へ、他のみんなは寮へ帰る予定
所謂
84
﹁体育祭って寮対抗なんですか?﹂
﹁そうよ、中等部は無いんだけど、高等部になると進学やスポーツ
の推薦入学や特待生の人もいるのよ
スポーツ推薦のクラスが相手だと・・・だれも勝てないでしょ?
だから、クラス対抗の代わりに寮対抗で盛り上げるのよ
もちろん、各寮には出来るだけ均等に人を割り振るから、30人
クラスで6つの寮に5人づつ分かれるのよ﹂
﹁へぇ∼・・って事は2−Aの百合寮はこの5人なの?﹂
﹁ええ、だから私達がヒカルさんに声を掛けたのよ﹂
さん
づけ止めて欲しいな
ね﹂
ぷりてぃ
じゃな
﹁なるほどね∼じゃあさ、せっかく同じクラス同じ寮なんだから、
その
ヒカルって呼んでよ﹂
﹁ウン、ヒカルよろしくね﹂
﹁私も∼ヒカル・・・︵#^^#︶﹂
﹁なぜそこで赤くなるw﹂
﹁だって∼ヒカル可愛いモン﹂
びゅーてぃふる
﹁可愛い??どちらかというと美しいでしょ?
く
﹁あーわかるわかる
整った顔立ち キメ細やかな肌
雪のような白さ
長い睫毛
ロリ体型
まさに完璧なお人形さんよ﹂
﹁最後のは違うと思うんだけどw﹂
﹁あ∼ゴメン、そろそろ行かないと・・・あぁもう少しヒカルを眺
めていたいな﹂
﹁え!もうそんな時間かぁ、じゃあ続きは寮に戻ってからね∼﹂
﹁じゃあヒカル、寮に戻って着替えたら203号室にきてね∼﹂
85
﹁ウンわかった﹂
﹁そうだヒカル、携帯の番号とメアド教えて∼﹂
﹁アレ?ヌケガケデスカ、ミサトサン﹂
﹁なぜに片言・・・って私は今から部活だからね、みんなは寮に帰
ってから時間あるじゃない﹂
﹁じゃあ、ハイ、コレが番号で、コレがメールだよ﹂
﹁ありがとう、それじゃあ部活いってくる、また夜にね∼﹂
﹁ウン、いってらっしゃ∼い﹂
﹁さてそれじゃあ寮にかえりましょうか﹂
﹁ウン﹂
86
初登校④
ふぅう∼暑かった∼︵;´Д`A
みんなは制服の半袖ブラウスだけど、ボクは冬服のブレザーの下に
着る長袖ブラウスなんだよね
紫外線対策だからしかたないけど・・・
せめて部屋の中では、暑苦しくない格好をしたいなぁ
部屋着は何があるかな
お?Tシャツはっけ∼ん、上はこれでいいか
下は・・・う∼んこのミニスカートか、この半ズボン??ホットパ
ンツってヤツか!
どっちもどっちだなぁ
女の子のお部屋におじゃまするから・・・ってボクも女の子だった
まぁ女の子同士だし・・・ヒラヒラして風通しのよさそうなスカー
トにしておくかな?
203号室・・・ここか
コンコン
この寮の扉ってノックしたらムダにいい音するなぁ
﹁はーい!、ヒカルでしょ?どうぞ∼﹂
﹁失礼しま∼す﹂
﹁﹁﹁!!!﹂﹂﹂
﹁へ∼広さは2人部屋と同じか∼2段ベッドが二つになってるんだ
ね∼
・・・って、どうしたの3人とも固まっちゃって??﹂
﹁ハァハァッ、チョッ!ヤバイってその格好・・・﹂
87
﹁ダメよ美優!!自分をしっかり持つのよ﹂
﹁えっ?何?﹂
﹁美紀!美優を押さえてて
ちょっとヒカル!その格好で寮の中を歩いてきたの?﹂
﹁うん、そうだよ、暑かったからね∼﹂
﹁・・・マジか、この天然娘が・・・
いい?ヒカル、あなたはもっと自分の魅力に気付かないとだめよ﹂
﹁自分の魅力って・・・ボクは美紀や美咲みたいにおっぱい大きく
ないし、美里みたいに背も高くないし・・・﹂
﹁はあ?何いってんの?それだけカワイイんだから胸なんて問題に
ならないわよ
逆に需要がありすぎて危険なぐらいなんだから・・・
とにかく、そんな露出の多い服装じゃダメなの、わかった?﹂
﹁う、うん・・・次から気を付けるね﹂
﹁わかればいいのよ、それじゃあ予定通り携帯番号とメアドの交換
ね、私のはコレね﹂
﹁うん﹂
なんかいいなぁ、友達って感じ
男だった時とは違ってなんというか・・・上手く言葉にできないや
それにしても楽しい時間ってすぐに過ぎるよね
おしゃべりしてたらホラ
﹁たっだいま∼、あ、ヒカル!いらっしゃ∼い﹂
﹁お帰り∼美里、部活お疲れさま∼、シャワーでも浴びてくる?﹂
﹁あ、大丈夫よ、部室棟のシャワー使ってきたから
それよりせっかくヒカルが友達になったん日なんだから、夕食の
後みんなでお風呂いこうよ﹂
﹁!﹂
﹁い∼ねい∼ね﹂
88
﹁さんせー、裸の付き合いってやつね﹂
﹁決定ー!じゃあヒカルは夕ご飯を食べ終わったら着替えを持って
ここに着てね﹂
﹁え、あの、その・・・﹂
﹁ホラホラ、もうすぐ夕食の時間なんだからヒカルは一度お部屋に
戻らないとね﹂
﹁ヒカルお風呂楽しみにしてるね﹂
﹁うほっ、鼻血でそ∼w﹂
﹁コラ、美優!変な目で見ないの!﹂
﹁うへぇ、お許しくだせぃおで∼かんさま∼﹂
﹁誰が代官だってのw﹂
﹁ふふふ﹂
﹁それじゃあヒカル、またあとでね﹂
あ、勢いに流されてしまった・・・
どどどっどどっど∼しよ∼女の子と混浴!?
混浴・・・ではないか、ボクはもう女の子になっちゃったから
断るのも変だよね?
女の子と一緒にお風呂ってどうなるんだろう?
洗いっことかするのかな?
ボクの打つ手は・・・
逃亡?
玉砕?
開き直り?
89
混浴?①
シュミレートしてみよう
逃亡の場合
理由はどうしよう
手術の傷跡が∼とか?
だめだ、傷跡なんて無いからバレたらヤバイ
生理が来ちゃった∼とか?
コレは、本当はもうすぐなんだけどね、本当に生理が来た時にバレ
そうだし
というか、せっかく出来た友達なんだから出来るだけ嘘を付きたく
ないし・・・
逃亡は置いといて、別の手を考えよう
玉砕
当たって砕ける?
イヤイヤ、砕けたらダメでしょ?
そうだ!石像だと思えば・・・
;´Д
美術品だよ、ちょっとぷにぷにしてて柔らかいだけのミロのビーナ
スだと思うんだ!!
ぷにぷに・・・ゴメン、ボクの意思の強さじゃ無理です︵
`︶
こうなったら・・・開き直ろう
ウン
そうだ、女の子の裸を堂々と見れるんだ
90
しかも警戒されないんだよ
ヨシ!コレでいこう
ポジティブシンキングだよ
あ、そうだ、忘れてた
カツラはどうしよう・・・
夜中にシャワールームで頭だけ洗いに行けばいいか・・・
﹁どうしたの?ニヤニヤしちゃって・・・夕ご飯の時間よ﹂
﹁ハッ、はい、すいません沙月さん、すぐに行きます﹂
﹁おお∼今日はエビフライかぁ、らっきぃ∼﹂
﹁沙月さんはエビフライ好きなんですか?﹂
﹁好き?そんなもんじゃないわよ・・・大好物ね
エビフライなら1週間続いても大丈夫だもん﹂
﹁へ∼覚えとこうw﹂
﹁あ、ついでに誕生日は10月1日よ、一緒に覚えておいてね
それじゃあ先に行って席取っておくから私の分のお橋とお茶ヨロ
シク﹂
﹁??・・・あぁ、はい﹂
﹁どうしたの?﹂
﹁いえ、なんでもないです﹂
﹁・・・気になるわね、あとで追求するからね﹂
﹁いえ、それほどの事じゃないんです・・・イントネーションの違
和感に慣れなくて﹂
﹁どういう事?﹂
﹁え∼とですね、橋と箸、蜘蛛と雲、雨と飴、マックとマクドです
ね﹂
﹁・・・ひょっとして関西人?頼んでもないのにボケたり、強烈な
91
ツッコミを入れたりする人種?﹂
﹁どういうイメージですかwまぁ乗りツッコミぐらいは普通にしま
すけど﹂
﹁ウウッ、こんなロリっ子までもが・・・関西人恐るべし﹂
﹁ロリッ子は関係ないです﹂
﹁オオ、丁寧語で突っ込んでくる、しかも素早いタイミングで・・・
あ、でもさぁ、話してるのはほぼ標準語じゃない?﹂
﹁丁寧語で喋ると、標準語に近くなりますね
たぶんテレビのニュースとかでも関西のアナウンサーも標準語で
ニュースよみますからその影響じゃないですか?
あ、バラエティーは関西弁ですねw﹂
﹁なるほどね∼・・・って長話してたらご飯が冷めちゃう!さっさ
と食べるわよ﹂
﹁は∼い﹂
あれ?なんだか・・・気のせいかな?
﹁ココ空いてるよ∼、まぁニュースでも見ながらね?
世間の情勢は気にしておかないと卒業する頃には浦島太郎状態に
なっちゃうよ﹂
﹁この寮は食堂か談話室にしかテレビないですよね?﹂
﹁ええ、しかも公共放送にチャンネル固定だからねw﹂
・・・矢巡査部長を1日付けで懲戒免職と・・・
・視庁は、再発防止対策として公安部によるチェック体制の強・・
ニュースやってるね∼
食べながらだと右から左へ聞き流すだけのような
あれ?まただ・・・オナカイタクナッテキタナァ
92
﹁!!ちょっと、ヒカルさん、始まっちゃったの?
少しじっとしてなさい、タオル取ってくるから﹂
あ、生理始まっちゃった・・・
せっかくの美紀ちゃんの巨乳を堪能できなくなったじゃないか
って、丁度よかったのかな?
ただの問題の先送りか
93
混浴?①︵後書き︶
GWはお出かけしますが期間中の予約投稿しておきました
94
混浴?②
﹁そろそろだって分かってたら念のためナプキン着けておくとかし
ておかないとだめじゃないの﹂
﹁ごめんなさい、迷惑かけちゃって﹂
﹁それにしても量が多いわね・・・痛みはどう?痛み止め貰ってこ
ようか?﹂
﹁え∼っと、すいませんが、お願いします﹂
コンコン
﹁はい、どなた?﹂
﹁ヒカルのクラスメイトの土山他3人です﹂
﹁いいわよ、入って﹂
﹁﹁﹁失礼します﹂﹂﹂
﹁うへぇ、これが女王の間かぁ・・・向井先輩だぁ、緊張∼﹂
﹁コラ美優、心の声が漏れてるって
あ、あの、コレ貰ってきました・・・鎮痛剤です﹂
﹁あら、気が利くわね、丁度寮母さんに貰いに行こうかと思ってた
所なのよ
手間が省けて助かったわ、ありがとう﹂
﹁い、いえ・・・それでヒカルは?﹂
﹁みんな心配かけてごめ∼ん、ただの生理だから気にしないで
ボクのはちょっと重いらしいけどね﹂
﹁そっかー、今日の約束の件は気にしなくていいから、ゆっくり寝
ておきなさいね﹂
﹁うん、そうする、わざわざありがとうね﹂
﹁それじゃあお大事に∼
95
失礼しました﹂
﹁﹁﹁お邪魔しました﹂﹂﹂
バタン
失礼します
と
お邪魔しました
﹁きゃぁ、美里すご∼い、アノ沙月お姉さまと普通に会話してたね
∼﹂
﹁うんうん、私なんて緊張して
しか喋れなかったよ∼﹂
﹁ちょっ声デカイって、聞こえちゃうよ﹂
美咲も美紀も・・・丸聞こえだよ
﹁ヒカルさん、なかなか面白い子達とお友達になったわね﹂
﹁すいませ∼ん、残念な子で﹂
ヒカル
って呼んでたわね・・・﹂
﹁まぁいいわ、最低限の挨拶は出来てるから目くじらを立てるほど
でもありません
それより・・・あの子達
﹁はい、なんとなくノリでそうなっちゃいましたw﹂
﹁決めた!私もヒカルって呼ぶからね、ヒカルも沙月って呼んでく
れる?﹂
﹁そんな、先輩を呼び捨てだなんて・・・さすがにムリです﹂
﹁・・・じゃあ、沙月お姉さまは?百合寮っぽいし・・・﹂
﹁どの辺りが百合寮っぽいのかは分からないんですけど﹂
﹁あぁ、それは中等部の間は関係ないから気にしなくていいわ
高等部に入ればいずれ・・・それより、沙月おねえさまだよ、練
習してみて﹂
﹁・・・沙月お姉さま﹂
﹁う∼んいいけど、できれば顎をもう少し引いて、少し上目づかい
で・・・
ハッ!私とした事が・・これ以上望むのはだめね
96
今はこれで満足って事にしておかないとね それじゃあ私はお風呂へ行ってくるから、ヒカルはお薬飲んで少
し寝なさい﹂
﹁はい、そうします﹂
﹁お薬が効いてきたらラクになるハズだから、余裕ができたらシャ
ワーを浴びに行けばいいからね﹂
﹁分かりました、それじゃあおやすみなさ∼い﹂
とは言ったものの・・・
すぐには眠れないかも
あぁそうだ、コンタクトと、カツラも外しちゃえ
ふぅ、これで眠れるかな
そうか鎮痛剤って眠くなるんだっけ?
・・・
・・
・
あれ?今何時だろう?
2時かぁ
シャワー浴びてこようかな
昨日は暑かったから汗もかいたし
洗い流してスッキリしよう
沙月さん・・・じゃなかった沙月お姉さまを起こさないようにしな
いとね
97
そーっとそーっと
あ、カツラ外したままだった
まぁいいか、どうせこんな時間だし
ふぅスッキリした∼
え?シャワーシーン?やだなぁ恥ずかしいってw
そうだ焦らしプレイって事にしよう
お・あ・ず・け
それはさておき、これでスッキリ・・・もう一眠りしよう
明日?もう今日か、から授業も始まるし・・・
授業初日なのに2日目ってかw・・・
ゴメンナサイ、オヤジギャグでしたね
ヨシ、さっさと寝よう、おやすみ
98
ブルマ・・・だと?
うぅ、目のやり場にこまる・・・
﹁どうしたのヒカル?早く着替えないと授業に遅れちゃうよ?﹂
﹁あ、うん、なんでも無いよ、すぐに着替えるね﹂
今日は初めての体育なんだ
教室で着替えてるわけで
あ、女子校って更衣室ないんですね
女の子しかいないし、特にココは先生も職員も全員女性で占められ
てるから、必要ないんですね
そういえばトイレも女性用しか無かった
でも、プールはさすがに更衣室付いてるけどね
話を戻すね
周りでみんな着替えてるわけなんだけど
その∼なんと言うか
開けっぴろげ?恥じらいが無い?
女の子だけだとこうなっちゃうのかな
美里は上半身スッポンポンで日焼け止め塗ってるし・・・少しは隠
す努力をしてくれないかなあ
美優にいたっては美紀にイタズラ・・・というか、おっぱい揉んで
るし︵//∇//︶
よし、着替える、周りは出来るだけ見ないように・・・ムリです、
すいません
そうだ、美優を哀れむ目線で見よう
・・・美紀のおっぱいが目に入っちゃうじゃないか
99
イヤあれは風船だ、そうに違いない、だって中学生であのサイズは
あり得ません
オット、見てばかりじゃだめだったね、着替えないとね
とりあえずブラウスとスカートを脱いで下着姿に・・・
あれ?なんだ?これは・・視線?
それに急に教室がし∼んと・・・
まるでこの教室の時間だけが凍りついたみたいな・・・
すぐ隣で美咲がゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた
﹁ヒカル・・・色白だとは思ってたけど﹂
﹁ウンウン、レベルが違うわ、コレ﹂
﹁日焼け止め?・・・イヤそんな次元の存在じゃ無いって﹂
﹁一昔前にテレビに出てた美白のなんとかっていう白塗りの厚化粧
お化けがケツ捲って逃げ出すね﹂
﹁ボクは、ずっと病気で入院してたから・・・﹂
﹁!!あ、ゴメン、その∼そういうつもりで言ったんじゃなくて・・
・羨ましいだけだよ﹂
﹁そうそう、よ∼し、みんなでこの肌を守るぞー﹂
﹁﹁﹁おーっ!﹂﹂﹂
﹁それじゃ、日焼け止めを塗る係を・・・平等にジャンケンだな
って、何コレ?ヒカルの日焼け止め?何も商品名もメーカー名も
もらっ
書いてないね﹂
﹁病院で処方された日焼け止めです、他の人が触っていいかわから
ないのでボクが自分で塗ります﹂
と言って取り上げた
ジャンケンに美優が勝ったら・・・危険だよね
って下着姿のままだった
100
急いで着ないと・・・
上はまぁ問題無い、ゴク普通の体操服だね
白色で首回りと袖まわりだけエンジ色になってる
だけど下がなぁ
いまどき︻ブルマ︼だと?
ロリコン
世間ではブルマに性的興奮を覚える変態が多いからって事で、女の
子を守るために採用されなくなったあのブルマ・・・
この学校でも、﹁男性に見られると恥ずかしいから﹂と、生徒会で
変更の要望を学園側に提出したらしいけど
﹁当学園には男性はおりませんので問題ありません﹂って事で却下
されたんだって
今年の春まで生徒会長をしていた沙月お姉さまが悔しそうに言ってた
まぁとりあえず履いてみようか
ほほぅ、なかなかのフィット感、運動の事だけを考えたら動きを阻
害しないデザイン
あぁでもお尻の形がモロに出ちゃうね、コレ
履いてる方は恥ずかしいな
確かに興奮しちゃうのは・・・わからなくも無いなぁ、ウンウン
﹁って、みんな・・・そんなに見つめると恥ずかしいよ
それに、授業遅刻しちゃうよ﹂
﹁﹁!﹂﹂
2学期最初の体育は全員が遅刻でした
全員参加の騎馬戦の組を決めるというか
身長で機械的に割り振って班を作り
実際に騎馬を作って動き回る練習だった
あ、ボクは上に乗る事になったよ
101
この時は上だから楽だなぁ、ラッキー
なんて軽く考えてたんだ・・・
102
百合寮の幽霊?①
﹁ねぇヒカル、あの噂聞いた?﹂
﹁え?何?教えて、美里﹂
﹁あ、先に聞いとくけど・・・怪談系いける?﹂
﹁あ、大丈夫だよ、お化け屋敷もへっちゃらだし﹂
﹁そう、じゃあ・・・って美咲、何してるの?耳ふさいで﹂
﹁だって、怖いのダメなんだもん﹂
﹁って耳ふさいでも聞こえてるじゃない﹂
﹁!!そうか、ムダだったのか・・・﹂
﹁まぁ、キャーとか言いながら指のすき間から覗く美優よりはマシ
か∼
って話を戻すよ∼
え∼とね、草木も眠る丑三つ時・・・
百合寮の4階の廊下にね
出たんだって﹂
﹁ヒッ、ゴメンやっぱり無理、私抜きでお願い、トイレにでも行っ
て時間潰してくる﹂
﹁あれだけで、涙目って美咲・・・まぁ気を取り直して続きね
遠目からでもハッキリ見えたんだって真っ白の幽霊
白い服を着て、髪の毛まで真っ白だったんだって・・・﹂
幽霊だって?ホントに出るのかな?
﹁それでね、月明かりに照らされた顔は神々しいほど美しかったん
だけど
目と唇だけが血のように真っ赤でまるで血を啜ったように見えた
103
んだって
見たのは高等部の3年の先輩なんだけど、恐怖でおもらししちゃ
ったんだって
トイレに行く時だったのが敗因って言ってたよ﹂
﹁マジ∼それ、夜中におトイレ行けないよ∼今日から美紀に付いて
きてもらう﹂
﹁え∼いやよ、美里に行ってもらいなよ﹂
﹁じゃあ美里お願い﹂
﹁だが断る!﹂
﹁うへえ﹂
・・・赤い目って、まさかね
﹁ほほぅ、そこに気が付くとは・・・ヒカル、お主もヤルな﹂
﹁へっ?声に出てた?﹂
﹁ウン、出てたよ・・・そっかぁヒカルもオカルト好きだったのか﹂
﹁美里∼一人で納得してないで私達にもわかるように説明してよ﹂
﹁え∼っとね、美優と美紀は吸血鬼の伝説って知ってる?﹂
﹁物語としてなら・・・
ドラキュラ
十字架
太陽の光
ニンニク
ぐらいかなぁ﹂
﹁甘いよ美紀、蝙蝠に変身だよ
あとはベッドは棺で・・・
狼男とフランケンが友達なんだよ
前にテレビドラマでやってた﹂
﹁まぁテレビドラマはあれだけど・・・外見の特徴としては
青白い不健康な肌
赤く光る瞳
104
大きくとがった犬歯
髪の毛は色々なパターンがあるけど、金・銀・白・黒のパターン
が多いわね﹂
﹁つまり・・・幽霊じゃなくて吸血鬼が出たって事?﹂
﹁そうよ、あれはきっと幽霊じゃなく、吸血鬼なのよ﹂
﹁バッカじゃないのw幽霊だとか吸血鬼だとかw居るわけ無いじゃ
ないの、きっと何かの見間違いよ﹂
﹁・・・そう、そこまで言うのなら、私達で正体を突き止めましょ
う!!いいわね美優?﹂
﹁いいわよ、美咲は役に立たないから省くとして、名探偵美優と少
おっぱい
年探偵団もとい、美少女探偵団が華麗に解決してあげるわ﹂
﹁よっ!見た目は子供、頭脳は大人、迷探偵美優w﹂
﹁誰がペチャパイだって∼︵♯`∧´︶、美里とヒカルになら言わ
れても気にならないけど、美紀に言われるとムカつくのはなぜデスカ
ほんっとに、そんなけしからん胸をして・・・
どうやったらこんなに育つのよ
ハッ!べっ、別に、う、羨ましくなんて無いんだから︵//∇//︶
﹂
﹁ツンデレ乙、じゃあ一応美咲にも声をかけるけどあんまり期待し
ないでね
目撃場所は4階シャワールーム前で時間は2:00頃だから・・・
仮眠を取って1:00に女王の間の前に集合でいいわね?﹂
﹁おk∼﹂
﹁ヒカルも当然いいわね?﹂
﹁うん、こんな楽しそうなイベントは参加しないとね﹂
楽しみだなぁ
105
百合寮の幽霊?①︵後書き︶
予約投稿でなぜか4月31日が出てくる不具合・・・
106
ρ ̄=︶
百合寮の幽霊?②
ね、眠い︵= ̄
﹁※※さん﹂
﹁鷹峯さん﹂
﹁Σ︵ ̄。 ̄ノ︶ノ﹂
﹁良く眠れたかしら?﹂
..zzZZ
﹁ハッ、ハイ、すいません﹂
﹁それじゃあ教科書の128ページの上から5行目から読んで﹂
﹃ケンはメリーとの約束を忘れてジョージの家へ遊びに行ってしま
いました﹄
おっと、翻訳○ン○ャ○はまだ効果が続いているようですね
﹁はい、そこまで、いい発音ね、それじゃあ・・・田尾さん訳して
・・・田尾さん?
田尾さん﹂
﹁Σ︵ ̄p ̄ノ︶﹂
﹁涎付いてるわよ・・・佐藤さん、土山さんまで・・・
百合寮は根本さん以外全滅ですか・・・
5人は放課後職員室まで・・・いえ、生徒指導室に来なさい﹂
﹁え∼私もですか∼﹂
﹁う∼ん、根本さんはかわいそうだけど連帯責任ってヤツね﹂
﹁そんなぁ︵TдT︶﹂
107
おせっきょうべや
ほほぅこれが生徒指導室かぁ
﹁なるほどね、それで、幽霊は見つかったの?﹂
﹁先生!違います、幽霊じゃ無くて吸血鬼なんです!﹂
﹁そう、で、吸血鬼は見つかったの?﹂
﹁それが・・・この3日間空振りでした﹂
﹁そりゃあそうよ、幽霊か吸血鬼かしらないけど、そんなモノ存在
するわけないでしょ?
目撃っていうのも寝ぼけてたか、見間違いかどちらかよ
仮に存在していたとして、あなたたち、そんな危険なモノを相手
にどうするつもりだったの?﹂
﹁それは、その∼﹂
コンコン
﹁失礼します﹂
あれ?この声は
﹁待ってたわ、入ってくれる向井さん﹂
﹁はい﹂
やっぱり、沙月お姉さまだ
沙月お姉さまはお説教されているメンバーを確認すると
﹁篠山先生、百合寮の幽霊騒動の件ですか?﹂
﹁ええ、あなたが相手だと話が早いわ
それで、実際はどうなの?﹂
﹁目撃したとされるバレー部の伏見さんですが、
いわゆるスポーツバカタイプで根は単純で努力型の人ですね
嘘をつくタイプではありません
おそらく深夜だったので直前に見ていた夢を現実と混同したので
はないかと・・・﹂
﹁わかりました、それでは寮においての対応は向井さんに任せます
ので、よろしくお願いします
108
それと、授業中に居眠りをしていた4人はどうしましょうかねぇ・
・・
そうねぇ・・・じゃあね私が顧問をしている英会話部は学園祭に
英語劇をしているんだけど
そのお手伝いをしてもらいましょうか、人手が足りなくて困って
たのよ﹂
﹁!!先生、バレー部には伝統のたこ焼き屋が・・・﹂
﹁そちらには私が話しておきます、それでは、この件はこれで不問
とします、帰ってよろしいですよ﹂
﹁﹁﹁﹁﹁﹁失礼します﹂﹂﹂﹂﹂﹂
﹁うへぇ、学園祭は2つ掛け持ちになりそう><﹂
﹁自業自得じゃないの、私なんて連帯責任で・・・﹂
﹁ごめんなさい、ボク達のせいで巻き込んじゃって﹂
﹁まぁいいじゃない、どうせ裏方で手伝うだけでしょ?﹂
﹁あ、でも美里は背が高いから男装させられて舞台って・・・フラ
グ立ったね﹂
﹁ひえ∼∼﹂
﹁でも、ありそうだよねw﹂
﹁あなた達・・・あんまり反省してないみたいね
寮の方でも何か・・・山崎さんと相談しておきますが・・・覚悟
はしておきなさい﹂
﹁﹁﹁﹁﹁ハイッ﹂﹂﹂﹂﹂
﹁それと、ヒカルには夕食の後少しお話がありますからね﹂
﹁!はい・・﹂
﹁それでは解散﹂
﹁うへぇ、結局見間違いだったのかなぁ﹂
﹁幽霊の5割は見間違いで4割は勘違いだって言うじゃない﹂
109
﹁・・・あれ?残りの1割は?﹂
﹁美咲、ソコをツッコむと・・・﹂
﹁本物だろw﹂
﹁ひえぇぇぇぇぇ∼﹂
﹁まぁまぁ、今回は見間違いでFA﹂
﹁う∼ん・・・そういうことにしておいてやるかぁ﹂
110
百合寮の幽霊?③
カチャッ
﹁アレ?沙月お姉さま・・・鍵を?
もしかして、ボク・・・何かお仕置きされるんですか><﹂
﹁!!そうか、その手が・・・イヤイヤ、ダメよ、いくらなんでも
中等部には・・・
・・・
・・そんな事しないわよ、したいけどねw
ちょっと他の人に聞かれるのは不味いかなぁって思ったの
とりあえず座りましょうか﹂
﹁はい﹂
﹁ねぇヒカル、幽霊は見つからなかったでしょ?﹂
﹁はい、3日待ち伏せしたんだけど・・・出なかったです﹂
﹁そりゃそうよw﹂
﹁沙月お姉さまは幽霊を信じないんですか?美里みたいに吸血鬼っ
ていうのはアレですけど
幽霊なら実在してもおかしくはないですよ﹂
﹁そうじゃないのよ・・・
そうねえ話題の幽霊を見たい?﹂
﹁見れるなら見てみたいです!!﹂
﹁それじゃあこっちに来て﹂
﹁はい?﹂
﹁鏡を見て・・・そうだコンタクトを外さないとね
外せた?じゃあ次はホラっ﹂
え、ボクのカツラを・・・
﹁幽霊の特徴は何だった?﹂
111
﹁え∼と、白い服を着て、真っ白で、目と唇だけが血を吸ったよう
な赤い・・・
あ!﹂
﹁どう?わかったかな
伏見さんが見たのはヒカルよ﹂
﹁ごめんなさい、やっちゃいました・・・よね?﹂
﹁う∼ん、まぁそうなんだけどね・・・
ねえヒカル、カツラとコンタクト外して本当の自分で生活できな
い?﹂
﹁・・・すいません、まだ踏ん切りが付かないです
親友
にクラスチェン
こんな不気味な赤い目とおばあさんみたいな白髪
人に見せるのは・・・怖いです﹂
﹁そう、無理にとは言わないけどね・・・
友達に本当の事を言えるようになったら
ジするのよ﹂
﹁親友ですか?﹂
﹁ウン、親友・・・少なくても本当の自分を隠すような心の垣根を
作ってたらムリよ﹂
﹁本当の自分かぁ・・・﹂
﹁ふふ、私は本当のヒカルを知ってるんだよね、なんだか特別って
感じで・・・
いいわね、この優越感
ルームメイト万歳ね﹂
﹁でも、そのせいで沙月お姉さままで呼び出しくらって・・・すい
ませんでした﹂
﹁いいのよ、私はト・ク・ベ・ツなんだから﹂
﹁でも∼その、迷惑じゃないですか?﹂
主席
だからヒカルがいてもいなくても
﹁これくらいどうって事ないわよ
どちらにしろ、百合寮
呼び出されるのは同じだったしね﹂
112
﹁主席って、なんですか?﹂
﹁アレ?聞いてなかったっけ・・・
え∼と簡単に言うと寮長って感じかな
寮の中では私の決めた事には逆らえないのよ
例外は山崎さん=寮母さんだけね﹂
﹁へぇ∼沙月お姉さまって凄い人だったんだ・・・﹂
﹁そうよ、だから美優ちゃんが乳揉ませろ∼って言っても拒否すれ
ばいいけど
私が乳揉ませろ∼って言ったら拒否しちゃだめよ・・・言わない
けどねw﹂
﹁大丈夫です!自慢じゃないけど揉むほどアリマセン︵ ̄+ー ̄︶﹂
﹁確かに自慢じゃないねw
それじゃあ私からのお話はここまでよ
お風呂はどうするの?一緒にいこうか?﹂
﹁ごめんなさい、他の人に髪の毛がバレルのはちょっと・・・
ボク一人でシャワー室に行きます﹂
﹁分かったわ、早く一緒にお風呂に行けるぐらい心を開いて欲しい
な・・・
そうそう、百合寮の罰は明日から1週間お風呂掃除に決まったか
ら 23:00にお風呂に集合ね﹂
﹁うへぇ><﹂
113
百合寮の幽霊?③︵後書き︶
8/29誤字修正
114
2章ネタ解説①多少のネタバレアリ︵前書き︶
ネタ解説回です
本日は本編と2話投稿です
お気に入りから飛んだ方は前話を先にどうぞ
115
2章ネタ解説①多少のネタバレアリ
まずは・・・お詫び
1章のネタ解説で・・・・1つ載せるの忘れてましたm︵︳
ストックホルムシンドローム
この場合、正しくは吊り橋効果
アヤさんは舞い上がって間違えて使ってます
︳︶m
ユキさんは間違いに気づきましたが優秀なメイドさんなのでツ
ッコまずにスルーです
ヒカルはこのせいで意味を間違えて覚えてしまいました
それでは2章のネタ解説もソコソコ溜まってきたので
話を忘れる前に・・・いっときましょうw
百合・薔薇・菖蒲・山吹・躑躅・牡丹
百合と薔薇はそれぞれGL・BLを表します
百合寮にはなぜかソッチの人が集まってしまう
ひきずりこま
薔薇寮にはその行為を愛でる人たち︵腐︶が集まってしまう不
具合
集まるのではなくて洗脳されるのかもね
他4寮は読みにくい漢字の花をてきとーにw
取ったどー
獲ったどーですね
そうび
銛ですね
そんな服装で大丈夫か? 大丈夫です、問題ないです
エ○シ○ダ○ですね
そんな○備で大○夫か?○丈夫だ問題ない
116
視線を感じるスキル
男が思っているよりはるかに女は視線に敏感です
特におっぱいをチラチラとか・・・まるバレですからねw
寮③の前書き
私にこれほどのプレッシャーを与えるとは・・・
3倍です
赤い人です
こめっとです
だが断る
露○の名セリフ
これも有名すぎて解説いらないかな?
シュミレート
正しくはシミュレート
ヒカルは英会話が得意だから間違わないはず?
いえいえ、小学校時代に周りの子供達との会話でコレが正しい
日本語だと思い込んでいます
イントネーションの相違
大学から東京へ行ったりするとコレで躓きます
標準語にムリに直す人・関西弁を貫く人・混じってしまってエ
ライ事になっちゃう人の3パターンが多いですね
アナウンサーの標準語
関西のアナウンサーはニュースなどの真面目モードでは標準語、
バラエティーなどのおふざけモードでは関西弁と使い分けてます
右から左へ聞き流す
受け流す
ム○デ○ーって芸人さん・・・消えたね、どこにいったんだろ
う?
今時ブルマ
すいませんブルマ世代です
今の短パンやスパッツの感覚がわかりません
117
伝統にのっとりブルマのまま変更されていないという設定にし
ました
R18
べっ、別にあなた達の好みに合わせた訳じゃ無いんだからねっ
︵#><#︶
吸血鬼の弱点
おっぱい
有名な聖水は工口用語で別の意味があるので除外しました
見た目は子供、頭脳は大人
乱歩・ドイルさんですね
高校生は大人でいいのか?日本では淫行条例もあるので大人で
は通用しないような気が・・・
べっ、別に羨ましくなんてないんだからねっ
おなじみツンデレのテンプレです
ケンとメリー
昭和の車のCMですね
そのモデルの通称になったほど
フラグを立てる
ゲームのイベントなどを進行させる条件を満たす事
小説等では伏線と同じような意味で使われる事もある
カツラ
幽霊イベントをやりたかったのでカツラかぶせてましたがもう
少し引っ張ります
中にネットみたいなのがあって、自分の髪の毛はそこに収納す
るタイプです
いわゆるウィッグですが、あえてカツラと表記します 本来カツラだとやっぱり不自然でわかっちゃうところなんです
が・・・
でも御都合主義発動でわからないのです
某社の植毛は、見た目じゃわからないけどね、髪の毛が﹁増え
る﹂とバレバレだってw
118
体育祭①
鷹峯女学園は男子禁制になってるんだって
生徒はもちろん、教職員すべて女性だし
理事長のおじいちゃん︵ただし名誉職みたいでほとんどノータッチ
のオーナーみたいなモノ︶ですら立ち入り禁止なんだよ
その敷地内に男性が立ち入る場合っていうのは
学校の設備の工事の人とか・・・主に夏休みで生徒が居ない時に工
事するらしいけどね
保護者のみ可の入学式と卒業式
親族であればOKの体育祭
制限の無い学園祭
が、あるんだ
そう、今日はその男性が立ち入るイベント・・・体育祭なんだ
たとえ親族のみっていっても男性の目があるってだけで
普段の態度とは、違わなくないですか?みんな・・・
﹁あつーーーーい﹂とか言いながら下敷きでスカートの中に風を送
り込んでる姿とは大違いですね
オンナノココワイ
︵︵︵︵;゜Д゜︶︶︶︶︶︶︶
それはさておき、肝心の体育祭
今日の学園長の長話での被害は・・・なんと︵ここで脳内ドラムロ
ールをお願いします︶0でした!!
長話じゃなかったんだよね
1分ぐらいしか喋ってなかったし
119
巻きが入ってたのかな?競技の人数も多いもんね
そういえばうちの学園の体育祭は寮対抗だって説明はしたっけ?
競技のポイントを寮毎に集計して競うんだよ
中等部は個人競技とかが多いけど、高等部になると寮対抗競技ばっ
かりになるんだ
中等部のうちは先生にやらされてる感が強いけど
高等部になると自分たちでやる感が強くなってる
沙月さんをはじめ、百合寮のお姉さんたちも朝から熱が入ってたモン
﹁みなさん、いよいよ体育祭です
体調は万全ですよね?
今年こそ優勝し、デザート予算を勝ち取るのよ!!﹂
﹁﹁﹁おーーーー!!﹂﹂﹂
そうなんです
賞品があるんです
優勝した寮にはデザート予算が与えられて
夕食にデザートが付くんです!!
みんな本気です
というか、甘いモノで釣るとは・・・
イヤ、ボクも釣られてるんだけどねw
この体になってから味覚も変化したのかな?
甘いモノに対する欲求が大きくなったみたい
代わりに食事の量は少なくなったかも
すぐにお腹いっぱいになっちゃうんだ
でも甘いモノを見ると食べられる・・・別腹ってヤツ?
120
︿1500m走に出場される選手の方は入場門に集合して下さい﹀
あ、ボクの出番だ
﹁ヒカル行こう﹂
﹁うん、美優、オ・テ・ヤ・ワ・ラ・カ・ニ﹂
﹁何いってんの?本気で行くわよ﹂
﹁あ・・・うん、頑張ろうね﹂
あぁ美優も本気モードだ
ハァハァ、ハァハァハァ
クソっもうだめだ
ゴールまでまだ半周残ってるのに
入院でこんなに体力落ちてたのか・・・
もうみんなゴールしてるなぁ
ウン、ダントツのビリです
かろうじて走っているぐらいのヨロヨロとした足取りで
うう、みっともないなぁ・・・恥ずかしいよ∼
﹁ヒカルーもう少しよー!!﹂
﹁﹁がんばれー﹂﹂
あぁ応援ってホントに良く聞こえるんだ
ハァハァハァハァ
あ、ゴールテープ張りなおされれてる・・・
もう少し・・・
ハァハァ、ハァ
ヤット
ハァハァハァ
ゴールだぁ
なんとかゴールしたと思ったら
パチパチパチパチ
ってなんですかその拍手?
121
アレですか、駅伝とかでフラフラになってゴールした選手にヤル拍
手?
ソレなんて羞恥プレイ︵#××#︶
あぁでも今は休憩させて∼∼∼
122
体育祭②
みんなやさしいね
ビリだったのに
誰も怒らない
﹁ゴメンナサイみんな・・・ビリだった﹂
﹁へ???﹂
﹁へって?﹂
﹁あ!ヒカルは初めてだったから知らないのか
1位から3位までは得点が高いけど、4位でもビリでも同じ1点
だよ
リタイアは0点だけどね﹂
﹁じゃあもしかして、さっきの拍手は・・﹂
﹁それだけじゃ無いけどね﹂
﹁?﹂
﹁ホントに無自覚なのよね∼ヒカルって
こんなロリっ子美少女が必死になってるのを見たら、庇護欲とい
うか母性本能というか・・・
守ってあげたくなっちゃうよ﹂
﹁ロリっ子って・・・ボクだってそのうち成長するもん﹂
﹁ダメーーー!!ヒカルは成長しちゃイヤー!!﹂
﹁いくらなんでもそれはお断りです、せめて美咲ぐらいまではおっ
ぱい大きくなってやるw﹂
﹁ほほぅ、それじゃあお手伝いしてあげよう・・・揉ませろ∼w﹂
﹁ちょっ・・・﹂
﹁そこまでよ、美優!この私の目の黒いうちはヒカルに手を出せる
とは思わない事ね﹂
123
﹁おのれ∼美咲!!・・・しかたがない、美紀で我慢してやるw﹂
﹁こっちにタゲなすりつけるな∼﹂
﹁それより、美里の110mハードル始まるよ、ボク応援しに行く
ね﹂
﹁あ、私も∼﹂
﹁置いてかないで∼><﹂
﹁美里∼ガンバレ∼!﹂
﹁1位取ったらヒカルにキスしていいぞ∼w﹂
﹁ちょっと、美咲!勝手にボクを賞品にしないでよ﹂
﹁ふふふ、デザートの為よ、我慢しなさい﹂
あ、美里がスタートした
うわ、速い・・・
もしかして鼻先にニンジンを吊るされた馬状態?
・・・1位、だね
おのれ∼美咲・・・
まぁファーストキスはもう済ませてあるけど・・・
・・・
・・・麻紀ちゃんどうしてるんだろう
デートすっぽかしちゃったなぁ
怒っただろうな・・・
﹁ヒカルってば!﹂
﹁え?﹂
﹁ぼーっとしてないで勝者にご褒美をあげないと・・・﹂
﹁え∼本気だったの?﹂
﹁﹁モチロン﹂﹂
﹁ちょっwハモるな!﹂
124
﹁じゃあ美里や∼っておしまい・・・あ、そうそうほっぺね﹂
﹁!!騙したなぁ美咲・・・﹂
﹁騙したなんて人聞きの悪い、唇だなんて一言も言ってませんよw﹂
﹁うわ∼美咲!酷い﹂
﹁おっと、そろそろ私と美紀の出番だ行ってくるねw﹂
﹁チッ、逃げやがったか・・・﹂
﹁美里、いいよ・・・ボクのほっぺなら
でもここじゃあイヤだから寮に戻ってからだよ﹂
美里・・・ガッツポーズが似合うね
美咲と美紀は二人三脚だった
オオ!結構速いね
上位争いしてるよ
ウッ!コ、コレは・・・
デカイとは思ってたけど
揺れまくる美紀のおっぱい・・・
なんという破壊力
理性なんて吹っ飛ぶでしょ?
おっぱい星人の気持ちが理解できるかも
あ、コケタ・・・
大丈夫かな?
ちょっと抜かれたけど
3位かぁ・・・上出来でしょ?
ボクは午前中にもう一つ出番があったんだ
障害物競走
頑張るぞ∼・・・目標は完走で
だって1位はムリだもん
ボクは2年間寝たきりだったんだからしかたないよ
うんシカタナイ・・・イエ、全力でガンバリマス
125
おかしい、今誰かがプレッシャーを・・・
この視線は・・・あ、居た
沙月お姉さまですか・・・
ボクもデザートは欲しいもんね
パーン
よしいくぜぃ
まずはネットか・・・定番だね
これは結構得意かも
ウゲッ!!カツラが引っかかった!
痛テテテテテ、カツラを留めてるクリップが地毛を引っ張ってる><
あ、片側のクリップ外れちゃった・・・でももう一つ付いてるから
大丈夫かな?
うん、とりあえずは行ける、引っかかったカツラの毛も外れたし
よし、追い上げ∼
平均台
麻袋
オタマとピンポン玉
よしよし順調だ
ラストは・・・片栗粉と飴だ
定番モノばっかりか
ヨシ、一発でGETだぜ∼
このままゴールへ∼
どうだ!何位だろ?
オオ奇跡の2位!!
でも・・・顔真っ白になっちゃったかな?
え?元から白いからあんまり変わってないかもって?
・・・カツラと書いてる眉毛とマスカラで黒くした睫毛は黒かった
んだから変わってます!
126
体育祭③
あ∼とりあえず顔を洗いたいなぁ
でも、眉毛と睫毛の色が落ちちゃうかな?
とりあえず、必要最低限だけ
出来るだけ落ちないように・・・
難しいな
よし、これで
ちゃんと洗うのはお昼の時間にしよう
さぁみんなの所へ戻ろう
﹁あ、ヒカル!よく頑張ったね、エライエライ﹂
﹁もぅ、ボクは子供じゃ無いんだから、ナデナデしない!﹂
﹁あれ?顔・・・ちゃんと洗いなさいよね﹂
﹁あぁ、お昼の時間にしっかり洗うよ
今はとりあえず応援だよ﹂
﹁・・・今終わった100m走で午前中のプログラム終わりだけど
ねw
それよりヒカル、お昼は?家族来てるの?﹂
﹁あ、うん、おじいちゃんが来るって﹂
﹁じゃあヒカルは家族組だからっと、美紀と美優と美里が学食組ね﹂
﹁それじゃあね、昼からも頑張ろー!﹂
﹁﹁﹁オー!!﹂﹂﹂
﹁じゃあお昼食べに行きましょう、中等部2Aの場所は校舎東側の
芝生か・・・﹂
﹁美咲のうちは誰が来てるの?﹂
﹁うちはママが来てるよ、頑張ってお弁当作るって言ってたけどね﹂
﹁へぇ∼いいなぁ∼手作りかぁ・・・﹂
127
﹁うちはママもお仕事してるから、こういう時しか作ってもらえな
いけどね﹂
﹁???なんだろう・・・あ!﹂∑︵゜Д゜︶
﹁・・・ねぇ、ヒカル、アレはひょっとして・・・﹂
﹁うん、おじいちゃんとメイドさん達だ・・・ゴメン、ボクも恥ず
かしい﹂
﹁・・・まぁ、諦めが肝心だってw
でも普段のヒカルをみてたら一般人だと錯覚しちゃうけど・・・
あれを見たらねぇ・・・お嬢様なんだよね∼イヤ、お姫様か
それじゃあママの所に行くね、また後で∼﹂
﹁うん、昼からもよろしくね∼﹂
うん、浮いてるね
芝生にテーブルと椅子を持ち込みますか?
なぜメイドさんを4人とシェフを連れてくるかねぇ・・・
sとシェフのおじさんが整列してお辞儀って
あ、こっちに気が付いたみたい
メイドさん
人の目がある所でコレはないわぁ
﹁おぉヒカルきたか、疲れただろう?
さぁ座りなさい﹂
あ、ユキさんだ∼
ボクの担当だから居るのが当然なのかな?
ユキさんが椅子を引いてくれたので座ると
2人のメイドさんが日傘をさしてボクに日があたらないように日陰
を作ってくれる
どうやら紫外線対策らしいけど、ボクの体を知らない人がみたら・・
・さっきの美咲みたいな反応になるんだろうなぁ
﹁おじいちゃん、応援にきてくれてありがとう﹂
﹁さっきはよくがんばったな、しっかり食べて午後もがんばるんだ
ぞ﹂
128
﹁うん﹂
﹁ところで・・・学校はどうだ?寮生活だが不自由はしてないか?﹂
﹁楽しいよ、お友達も出来たし、ルームメイトの人も優しいし﹂
﹁そうかそうか、うまくやってるようで良かった
話は変わるが来年のヒカルの誕生日は平日だが、私と一緒に行か
なければならない所がある
朝から迎えを寄こすから、学校を休みなさい﹂
﹁うん、わかった
そうだ、ユキさん、日焼け止め持ってる?さっきの障害物競走で
片栗粉まみれになったから
顔を洗って塗りなおしたいんだけど﹂
﹁はい、お嬢様、ユキにお任せ下さい﹂
やっぱりユキさんはたよりになるね
眉毛も睫毛も直せたよ
さぁお腹もいっぱいになったし、昼からもがんばるぞ∼
あ、残りのボクの出番は騎馬戦だけだった
ウン、応援がんばろ∼
129
体育祭③︵後書き︶
8/29矛盾点修正
130
体育祭④
午後の競技は美紀と美優が出る借り者競走からスタートなんだ
借り者競争だよ
物を借りる借り物競争じゃなくて
○○を持ってる人とか※※な人って条件に当てはまる人を探して二
人三脚でゴールする形式のヤツ
美紀の借り者競争がスタートした
まずはトラックを半周して・・・
相変わらず揺れるね
ケシカラン、実にケシカラン
胸に頬を埋m・・・ゲフンゲフン
あーダメダメ、変な妄想しちゃったorz
2・3・5・7・11・13・17・19・23・29・・・
ヨシ、落ち着いてきたよ
気持ちを切り替えて応援するぞ∼
あれ?美紀がコッチに走ってきたなあ
﹁ヒカル!来てー!!﹂
どうやらボクが借り者の条件に当てはまるみたい
﹁おっけー!﹂
﹁ありがとうヒカル﹂
﹁ボクでよかったらいつでも、これで足を括るんだね﹂
﹁うん、せーので真ん中の足からいくよ
せ∼のっいっちに∼いっちに∼・・・﹂
131
ウッ
おっぱいが
揺れて・・・
跳ねて・・・
柔らかそう
触れてみたいな
手を伸ばせばさわれるよね・・・
ハッΣ︵ ̄。 ̄ノ︶ノ、ゴールか・・・
危ない危ない
誘惑に負けそうだった
﹁ヤッター!!ヒカル!1位よ!﹂
﹁ちょっウグッ、苦しッ、息が﹂
うわっ抱きしめられて胸に顔が・・あぁ、柔らかい
って何を考えてるんだよ
ボクはもう女の子なんだからOrz
﹁ゴメンゴメン、ついうれしくてね﹂
﹁ふぅ、気m・・なんでもない
ところで借り者は何だったの?﹂
﹁見る?ホラ、色白の♀﹂
﹁へぇ、なるほど・・・それじゃあボクは先に戻るね﹂
﹁うん、ありがとう、助かったよ﹂
132
﹁じゃあね∼﹂
ふぅ・・・危なかった
ボクの顔を胸に押し付けるなんて・・・
美紀のおっぱい柔らかかったなぁ
そういえば美優は事有る毎に揉んでたなぁ
今なら美優の気持ちもわかるよ
噂をすればって脳内思考も含まれるのかな?
・・・そう美優がスタートした
あ、美里を連れていったね
きっと借り者は背の高い人だよ・・・間違い無いね
さて、この後は・・・っと
騎馬戦まで時間があるなぁ
そうだ沙月お姉さまの応援に行こう
ルームメイトなんだから応援しないとね
高等部は隣のグラウンドでやってるんだって
へぇ、高等部は応援の席も寮毎なんだ・・・
百合は・・・あった、あそこだね、近い所で良かった
沙月お姉さまは・・・あ、居た
玉入れに出るんだね
丁度今から始まるみたい
﹁沙月お姉さまガンバッテー!!﹂
あ、聞こえたみたいだ
手を振ってくれた
133
﹁ちょっ※!聞※た?お姉さまで※って﹂
﹁あ※コ中等部※※ょ?向井先※・・・まさか※※出し※の?﹂
﹁まさ※、掟の※は十分理解※※るでしょ?さすが※それ※ないわ
よ﹂
﹁※※よね、その※ズ﹂
あれ?場違いだったかな・・
なんだか視線が痛い
これって陰口?だよね
玉入れの応援だけして戻ろう
玉入れの順位は菖蒲、躑躅、百合、山吹、薔薇、牡丹だった
百合は3位かぁ
さて、次はボクの出番だね
騎馬戦ガンバルぞ∼
134
体育祭④︵後書き︶
6/29 素数を修正
135
体育祭⑤︵前書き︶
GWに留守にしていたら
PV100kユニーク20k超えていました
たくさんの方に読んでいただいているみたいで・・・
ありがとうございますm︵︳︳︶m
136
体育祭⑤
さぁ騎馬戦だ∼
この騎馬戦が中等部のメインイベントなんだよ
なんてったって全員参加だからね
ボクの班は馬の中央に美里、右が安藤さん、左が吉崎さんで上にボ
クの組み合わせ
2Aから2Dが白い鉢巻きで2Eから2Hが赤い鉢巻きなんだ
美優と美紀は同じクラスで班になったけど美咲は2Bとの混成チー
ムなんだって
30は4で割り切れないもんね
﹁ヒカル、安藤さん、吉崎さん、作戦は・・・当たって砕けろでw﹂
﹁﹁﹁・・・﹂﹂﹂
﹁ゴメン、すべったね
基本は後ろに回りこんで鉢巻きGETでいくよ﹂
﹁うん﹂
美里の右手と安藤さんの右手を組んだ所に右足を置いて、左も同じ
ように美里の左手と吉崎さんの左手に
吉崎さんの右手は美里の左肩に安藤さんの左手は美里の右肩に掛か
ってるから2本纏めて跨ると・・・
騎馬の完成!!
ってコレ変な所が擦れそうな気がするなぁ
ブルマの欠点=食い込みが発生する確率が上がるじゃないか・・・
これで走り回るんでしょ?振動でエロイ、もといエライ事になっち
ゃったり
・・・フラグ立ててどうするんだよ><
137
だめだ∼今日はなんだか思考回路がエロ方面に引きずられてるかも
ゴメンなさい、健康的な男子中学生なら通常運転ですね
あぁ、もう男の子じゃなかったんだ・・・orz
観自在菩薩行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄。舎利
子。色不異空、空不異色、色即是空、空即是色。受・想・行・識亦
復如是。舎利子。是諸法空相、不生不滅、不垢不浄、不増不減。是
故空中、無色、無受・想・行・・・おっと始まるみたいだ
途中までだけど、賢者モードになれたよ
般若心経恐るべし・・・
﹁ヒカル!準備はいい?いくよ!!﹂
﹁美里OKだよ、ヒカル、いっきま∼す!!﹂
美里が駆ける
まるで馬鳥のように
﹁回り込むよ、ヒカル狙って!﹂
ボクが手を伸ばす
鉢巻きGET!!
後ろを取れば余裕だよ
﹁いいよ∼ヒカル、その調子﹂
﹁美里、体力は大丈夫?﹂
﹁バレー部舐めんなw
次いくよ!﹂
﹁うん﹂
美里はすごいや
どんどん行けそうだよ
138
﹁ターゲットロックオンいくよヒカル﹂
﹁ハイ﹂
再び美里が後ろを取る
同じくボクが鉢巻きを、よしっ、取ったぁ!!2本目
﹁取ったよ美里!!﹂
﹁ヒカル!!後ろ!﹂
ゲッ!!
ウソ、後ろから摑まれた
いてててて
チョッ、それカツラごと引っ張ってるって
ヤバイ取れちゃう
ブチッ
あっそうだ
障害物競走の時にクリップが一つ壊れたんだった
直すの忘れてた、失敗したなぁ
よくアニメとかでさ、スローモーションになるよね?
あれって・・・ホントだったんだ
ようやく肩まで伸びてきていたボクの髪の毛
太陽の光を反射して
銀色に輝いて
ファサッって広がった
139
﹁ヒカル!?﹂
﹁鷹峯さん大丈b・・・!??﹂
﹁・・・﹂
周りが息を呑むのがわかった
ボクの周りだけ時間が止まったみたい
140
体育祭⑤︵後書き︶
100k記念に何か考えましょうかねぇ・・・
141
体育祭⑥︵前書き︶
︵︵︵︵;゜Д゜︶︶︶︶︶︶︶
今朝起こった事をありのまま話すぜ
もうそう
ジャンル別日刊ランキングの3位にこの小説がランクインしていた
な・・・何を言ってるのかわからねーと思う
私も何が起こったのかわからなかった・・・
頭がどうにかなりそうだった・・・
催眠術だとか見間違いだとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗をあじわったぜ・・・
いや、その、なんというか・・・
ありがとうございます
142
体育祭⑥
バレたよね
見られた
ボクの白髪
ヘンだよね
気持ち悪いよね
こんな不気味な子
イヤだよね
せっかく
お友達になれたのになぁ
もう少し
仲良しでいたかった
眼が熱い
あぁ涙か
もう女の子だから
泣いてもいいよね
﹁キレイ・・・﹂
美里のつぶやきがで
刻が動き出す
﹁・・・﹂
安藤さんは呼吸を忘れてたみたいだ
143
美里はボクを降ろして
抱きしめてくれた
﹁そっか∼、ヒカルにはコンプレックスだったんだね
そのままでいいから聞いてね
私ってさ、身長はこんなに伸びたんだけど、胸が小さ・・いえ、
無いでしょ?
ヒカルや美優みたいに背も引くかったらまだ成長の余地があるけど
背が伸びたのに胸は成長しなかったから・・・もう諦めたんだけ
どね
こんな私が美紀の友達やってるワケよ
もちろん羨ましかった・・・少し分けて欲しいと思ったわ
でもね、美紀にしてみればあの巨乳がコンプレックスなんだって
肩は凝る
運動の邪魔になる
男からスケベな目で見られる
というか、目線が胸にしか行かないから誰も顔を見ない﹂
﹁ぷっ﹂
﹁でしょ?ぜーたくな悩みよね∼
ヒカルだって一緒だよ
ほらこの綺麗な白い髪・・・日の光で輝いて、明るい銀色だね
私の重∼い黒色からみたら羨ましいわよ、まるで貴金属みたい
校則で茶髪すらダメなのに金髪を通りこして銀だよ?
めちゃくちゃ贅沢な悩みよ﹂
﹁美里・・・気味悪くないの?﹂
﹁どうして?こんなに綺麗なのに・・・私だったら見せびらかした
いわよ﹂
﹁そ、そうなの・・・でも、ボクのは髪の毛だけじゃないんだ、瞳
も・・・赤いんだ﹂
﹁え!?なにそれカッコイイ、今黒いのは?カラーコンタクトの黒
144
バージョンなの?
後で見せて、っていうか写メ取らせて!!待ち受けにしたいから、
お願い﹂
ピーーーーーー
﹁騎馬戦終わったね、戻ろうか?﹂
﹁あ、ボクは一応カツラだけ回収してくるね﹂
﹁じゃあ私も付いてくよ
でもね、カツラはもういいでしょ?
どうせ見られてるんだし、美優と美紀と美咲には本当のヒカルで
会ってあげて欲しい﹂
﹁でも・・・引かれないかな?﹂
﹁他の人は知らないけど、あの3人なら大丈夫よ
むしろ美優なら・・・キターーーーとか言いそうね﹂
﹁まぁ、美優だし、好物ですとかw﹂
﹁ヒカル、美里お帰r・・・どうしたのヒカル!その髪の毛?﹂
﹁綺麗な色・・・﹂
﹁銀髪ロリっ娘キターーー♪│││O︵≧∇≦︶O││││♪﹂
﹁ね?﹂
﹁ウン﹂
﹁何よ二人だけで・・・私達にも教えて欲しいなぁ﹂
﹁そうそう教えてくれないと美優を解き放つよ?﹂
﹁w、それは困るからって訳じゃないけど・・・
あのね、ボクは病気の後遺症でメラニン色素が作れないようにな
っちゃって
145
それでコノ白髪なんだ、いままで黙っててゴメン﹂
﹁へぇそうなんだ・・・別に隠さなくてもよかったのに﹂
﹁そうそう、隠すどころかCoolだよね﹂
﹁いいなぁ、ソレ・・・好物デス、スリスリしていい?﹂
﹁スリスリはダメー﹂
﹁!ちょっとまって、メラニン色素が無いって事は・・・ヒカル、
すぐに日陰へ
え∼と、テントの下を確保してくる﹂
﹁美咲?どういうことなの?﹂
﹁メラニン色素が無いと紫外線にとても弱いのよ
最悪の場合皮膚ガンになっちゃうから﹂
﹁そこまでしなくても大丈夫だよ、ボクの服はすべてUV対策がさ
れてるし
日焼け止めも特注品だから﹂
﹁へぇ∼・・・そういえばヒカルが洗濯してる所は見た事なかった
ね﹂
﹁そういえばそうだね・・・ひょっとして制服もすべて使い捨てと
か?﹂
﹁そこまではしてないけど、脱いだ服は週末にまとめて寮母さんに
預けたら
クリーニングにまわって、UVカット加工までして戻ってくるん
だ﹂
﹁なるほどね・・・ってちょっと待って!
この間の幽霊騒ぎってひょっとして﹂
﹁﹁﹁犯人はお前かw﹂﹂﹂
﹁ごめんw﹂
つつじ
あ!白髪バレのインパクトが大きすぎて忘れてたけど・・・
体育祭は躑躅寮の優勝だった
百合寮は惜しくも2位><
146
来年こそ・・・うん
147
外出①
﹁ねぇ、週末お買いものに行きたいんだけど、ボクに付き合ってく
れる人いる?﹂
﹁え∼そんなぁ、どうして今週なのよ、私は試合があるから行けな
いよ><﹂
﹁美里は脱落か、私の予定は・・・あ、従姉の結婚式だ、どうして
今週なのよ﹂
﹁ww美紀も脱落、って事は私と美優だけね、何を買いに行くの?﹂
﹁あのね、来週に沙月お姉さまの誕生日だからプレゼントを買おう
かなって思ったんだ﹂
﹁なるほどね∼じゃあ3人で外出届出しておくね﹂
﹁うん、ありがとう、9時頃出発でいいかな?﹂
﹁おk﹂
﹁ウホッ、ヒカルとデートだw﹂
﹁うほ?﹂
﹁ウホッ﹂
﹁やめんかw﹂
そうそう外出届っていうのはね
この学園は全寮制だから無断外出は禁止なんだ
1人で外出は禁止になってる
例外は家族がお迎えに来た時だけだね
必ず2人以上で行動しなければいけないんだ
帰りの予定時刻や理由と行き先も書いて提出しないと許可が下りな
いんだよ
あと、もう一つ
外出には制服着用の義務があるんだ
148
制服を着せておけば、イカガワシイ場所へは行けないだろうって考
えみたいだよ
まぁ半数の人は駅のトイレが更衣室でコインロッカーが制服置き場
だけどね
ただし、世間では鷹峯女学園はお嬢様学校って認識だから、あえて
制服で行く人も多いんだって
ちやほやされたい人達だね
美咲と美優も制服で行くって言うからボクも制服で行く事にした
﹁おまたせ∼﹂
﹁あ、美優、ボクも今来たところ﹂
﹁美咲は?あぁキタキタ﹂
﹁2人とも5分前に集合ねぇ、イイコイイコ﹂
﹁なでるなぁw﹂
﹁それで、プレゼントはどんな物にするか決めた?﹂
﹁う∼んとねぇ、沙月お姉さまはストレートのロングでしょ?
だからリボンとかカチューシャとか・・・そんな感じのはどうか
な?って思ってるんだけど﹂
﹁なるほどね・・・あんまり値段が高い物を送るのも問題があるか
ら・・・いいかも
私はちょっと服をみてみたいかなぁ、美優は?﹂
﹁もちろん、ヒカルを眺めに行くにきまってるでしょw﹂
﹁え?外出届にはコンタクトのために眼科って・・・嘘書いたの?﹂
﹁外出届の理由なんてただの飾りです、エライ人にはわからんので
す!﹂
﹁何それwじゃあ行きたい所は無いのね?﹂
﹁うん、ヒカルに付いて行くだけだよ﹂
﹁じゃあ渋谷にでも行きますか﹂
﹁ウン﹂
149
﹁あれ?美咲も美優も切符買わないの?﹂
すいか
﹁へ?ヒカルはスイカ持ってないの?﹂
﹁西瓜?何ソレ?ボクそんな重いモノ持ち歩かないよ﹂
﹁違う違う、コレよ
このカードで電車に乗れるのよ﹂
﹁あ、もしかしてイコカみたいなヤツ?﹂
﹁???逆にイコカが何かわからないんだけど・・・﹂
﹁なるほどね、ヒカルは関西出身、美優は関東しか知らないのね
関東地方ではスイカだけど関西地方はイコカって言うんだよ
関東人も関西人も自分たちのものが全国共通だと思い込む悪いク
セがあるからね﹂
﹁﹁へぇ∼﹂﹂
﹁じゃあヒカルはイコカを使ってね、ヒカルが入院してる間に相互
利用ができるようになってるから﹂
﹁あ、ゴメン、ボク実はイコカも持ってないんだ﹂
﹁え?﹂
﹁実は、入院前は小学生だったから使う必要がなかったし
こっちにきてからは常に誰かがそばに居たから使う機会がなかっ
たんだよね﹂
﹁あれば便利だよ?1枚買っておけば繰り返しチャージできるし﹂
﹁そっかぁ、じゃあそうする﹂
﹁おまたせ∼それじゃあ行こう!﹂
150
外出①︵後書き︶
100k記念は番外編でも考えましょうか・・・
タイミングはこの外出シリーズの後ぐらいにでも
151
外出②
う∼ん視線がぁ・・・
やっぱり白髪で外出は失敗だったかなぁ
でも、美優と美咲にはカツラじゃあ・・・ね
電車の中でも見られてるなと思って視線を辿ると
目を逸らされる
目を逸らすぐらいなら見るなっての
駅に降りたら降りたで
ボクを見るなとは言わないけど
前ぐらい見ようよ・・・
﹁やっぱり私のヒカルだね、みんな見とれてるね﹂
﹁私のって所以外は同意してあげるね、私のヒカルだから﹂
﹁美優はともかく美咲まで・・・ボクは誰のモノでもありません!
!﹂
﹁えへへ^︳^、とりあえず着いたよ
ココが若者向けのお店が沢山入ってる渋谷108よ﹂
﹁へぇ∼人が沢山・・・迷子にならないようにしないとね﹂
﹁もしはぐれたら携帯で連絡すればいいから、昔みたいに迷子なん
てならないわよ﹂
﹁美咲∼さっきからヒカルがフラグ立ててるんですけど∼w﹂
﹁今日の美優の任務は迷子フラグをへし折るコトだからね﹂
﹁りょうかぁ∼い、じゃあ迷子にならないように私と腕を組んでい
きましょ
152
︳
;︶﹂﹂
あ、手を繋ぐでもいいよw﹂
﹁﹁・・・ふう︵
へぇ、いろんなのがあるんだ・・・
コレなんかこげ茶色がシックでいいかも
﹁あ、コレどうだろう?﹂
rz
﹁え・・・シンプル過ぎない?色もヒカルの銀髪になら映えるけど、
先輩の黒髪だとねえ﹂
全否定ですか?美咲ちゃん
﹁だから、ボクのは銀髪じゃなくて白髪だって﹂
﹁瑞々しいから光をよく反射して銀色に輝いて見えるんだよ︵︵︵
o︵*゜▽゜*︶o︶︶︶﹂
﹁そうよ、せっかくの綺麗な銀色なんだからもっとアピールポイン
トにしないとね﹂
﹁これ以上目立ちたくないよう><﹂
﹁それよりプレゼント決めましょうよ、これなんてどう?﹂
美優が勧めてくれたのは、ハッキリいって受け狙いのモノだったん
だけど
なんというか、ハズれはしないかな?
﹁ハッ、そうだった、コレか・・・
ワンポイントに百合の花の形かぁ
うん、いいよね百合寮主席だし
・・・うんコレに決めた﹂
﹁2人ともありがとう、おかげでいいのが見つかったよ﹂
﹁どういたしまして﹂
﹁お礼に胸揉ませてくれればいいよ∼﹂
﹁!!・・・揉むほど大きくないモン
貞操の危機を感じるから・・・代わりにお昼をご馳走するね﹂
153
﹁おお、やった∼︵=´∀`︶人︵´∀`=︶﹂
﹁タダ飯だぜいw何食べたい?﹂
﹁ボクはおうどんとかおそばとか・・・あっさりしたものがいいか
なぁ﹂
﹁じゃあそれで﹂
﹁え?お礼なんだから2人の好きなモノでもいいんだよ?﹂
﹁スポンサー様のご意向には逆らえませんってw﹂
﹁麺類を食べるときに掻き上げる銀髪・・・ご飯3杯いけるぜぃw﹂
﹁おお、それがあったか!でかした美優﹂
﹁・・・じゃあちょっとうどん屋さんかお蕎麦屋さん探すね﹂
こういう時はスマホが便利だよね
﹁へぇ、ヒカルはスマホにカバー付けないの?﹂
﹁え?付けたほうがいいかな?﹂
﹁そりゃあ、落とした時とか鞄の中で荷物とごっちゃになった時と
か・・・
無いよりはあったほうがいいでしょ﹂
﹁それにしても・・・ヒカルは荷物少ないね
鞄は持ってないし、ひょっとしてスマホと財布だけ?﹂
﹁うん、そうだよ、ボクは鞄を持って歩くのは学校に行く時ぐらい
かなぁ?﹂
﹁日焼け止めとか、化粧直しとか、女の子はいろいろと荷物が増え
るんだけどね・・・
まるで男の子みたいだね﹂
ギクッ
鋭いです美咲さん
ヤバイ
こういうのでバレるのか
どうしよう・・・
154
﹁バッカねぇ、ヒカルレベルのお嬢様は普段財布も持たないでしょ
執事?とかお付の人が持つものなのよ
私達みたいなちょっと裕福な家庭のお嬢さんとお嬢様・・・イヤ
お姫様の違いだよ﹂
美優!ナイスフォロー
﹁なるほどね∼それもそうだね
って事はこの場合私達がお付の人だね﹂
﹁そうそう、なにも言わずにサッとハンカチを差し出したりw﹂
﹁やめて∼、ボク達は友達なんだから、普通に接してほしいな﹂
﹁うん、わかってるって、それに学園内では外の家柄とか力関係を
持ち込むのは
校則で禁止になってるでしょ?
まぁそうは言っても完全に無しにするのは難しいけどね
みんな普通に友達付き合いするのは暗黙の了解だよ
外出してもそれは同じだから
学園での6年間は友達で、卒業したらお嬢様と腹心の部下とかは
よくまれによくあるらしいけど﹂
よかった、ボクは友達に恵まれてるね
155
外出③
﹁あった、ここだS○r○のオススメのお蕎麦屋さん﹂
﹁よかった、それほど混んで無いみたいだね﹂
﹁じゃあココにきめるね﹂
﹁いらっしゃいませー、何名さm・・・﹂
あ、固まったね
﹃いらっしゃいませ、何名様ですか?﹄
お∼再起動が早いね、英語も対応かぁ
でもね、ボク、日本人なんだけどなぁ
﹁日本語で大丈夫ですよ、三人です﹂
﹁失礼致しました、こちらへどうぞ﹂
﹁へえーなかなか落ち着いた感じのいいお店だね、二人とも好きな
のを選んでよ﹂
﹁そうね、今日も暑いから、冷たいお蕎麦がいいかな、美優は?﹂
﹁もちろん好きなのはヒ・カ・ルだよ﹂
﹁ゴメン、聞いた私がバカだったよ﹂
﹁ボクも慣れたから気にしないよ﹂
﹁そんなに邪見にしなくても><、美優ちゃんは悲しいです!っと、
じゃあ、ざるそばにしようかな﹂
﹁私もざるそばでいいよ、同じのだと出てくるのが早いから、あ、
ボケはスルーね﹂
﹁あ、天ぷらもある・・・ボク、これにしよう、じゃあ天ざるを3
つね﹂
﹁ヒカル、ココかなりの高級店だよ、私達空気読んでるんだから、
156
普通のざるそばでいいよ﹂
﹁遠慮して欲しくないんだよね、今日のお礼なんだからね
すみませーん、オーダーお願いします﹂
﹁お待たせ致しました﹂
﹁えーと、この特上天ざるを3つお願いします﹂
﹁かしこまりました、しばらくお待ちください﹂
﹁ちょっと、ヒカル!特上って・・・﹂
﹁だってお礼だし﹂
﹁お礼って言ったって限度があるでしょ!
ざるそば︵1800円︶の予定が天ざる︵2700円︶だと思っ
たわよ
どうして上天ざる︵3500円︶をすっ飛ばして特上天ざる︵時
価︶なのよ
ヒカル、今まで自分でお金払った事無かったでしょ?﹂
﹁そういえば、小学校の頃はママに払って貰ってた
その後は入院してたし、退院してからはユキさんとか吉村さんが
払ってたっけ?
あ、ユキさんはボク担当のメイドさんで吉村さんは執事さんだよ﹂
﹁やっぱりね・・・ん?どうしたの美優?ビクっとしたりして・・・
﹂
﹁ううん、なんでも無いよ、ヒカルの美しさに悶えてただけだよ﹂
﹁今日の美優ちょっと変だよ?って変なのはいつも通りか﹂
﹁うん通常運転だね、それで、このお店はカード使えるから心配い
らないよ﹂
﹁そういう問題じゃ無くてね・・・
はぁ∼、ヒカルは金銭感覚とか、世間の常識といったモノを勉強
しなきゃね﹂
﹁お待たせ致しました、特上天ざるです﹂
157
﹁おお、豪華だあ∼、さあ食べてね﹂
﹁それじゃあ、いただきます﹂
﹁ぐらしあすくろべーじょ﹂
﹁なぜスペイン語﹂
﹁おぶりがーどぺらこみぃーだっ﹂
﹁こら、美優はともかく、ヒカルまで悪ノリして・・・ポルトガル
語だっけ?﹂
﹁うん、あー美味しいね、コレ、ボクの好みの味だよ﹂
﹁てんぷらも美味しいけど、このそばつゆが絶品ね﹂
﹁そばつゆって言えばさぁ、こっちの方じゃおうどんまでそばつゆ
を薄めたような真っ黒の出汁で食べるよね、あれはいまだに馴染め
ないなぁ﹂
﹁あ∼それは聞いた事があるよ、西日本では薄∼い色のお出汁でし
ょ?
インスタントのうどんですら2種類作って出荷する地域で分けて
るらしいよ﹂
﹁へぇ、やっぱり美咲は物知りだね・・・食べ比べしてみたいね﹂
﹁コレコレ、おじょうさまがジャンクフード食べちゃいけません!﹂
﹁﹁ぷっ﹂﹂
﹁ところでさ、食べ終わったら服を見たいからちょっと付き合って
よ、美優もいいでしょ?﹂
﹁いいよ∼﹂
お蕎麦屋さんの支払いはカードにしておいた
うん、もちろん請求はおじいちゃんにいっちゃうけどね
支払いの時にボクのカードを見て美咲と店員さんが少しフリーズし
てたけど
何か変なのかな?
まぁ普通に使えたからいいや
158
外出④
﹁きゃ∼コレヒカルに似合いそう
もう少し髪が伸びたらゴスロリ着せてもいいなぁ﹂
﹁コレを着たヒカルと・・・ゴクリ﹂
﹁じゃあヒカル、とりあえずコレとコレを試着してよ﹂
﹁ボクはリアル着せ替え人形じゃ無いよ・・・﹂
﹁まぁまぁせっかく来たんだから着て見せてよ、お願い﹂
﹁ねぇ、美咲の服を見に来たんでしょ?
どうしてボクに・・・﹂
﹁私よりヒカルの方が似合うからに決まってるでしょ?﹂
﹁・・・試着だけだからね﹂
﹁やったー、美優、写真の準備よ﹂
﹁OKボス!機材は揃ってるよ﹂
﹁どうしてそこでデジタル一眼レフが出てくるんですか﹂
﹁もちろんヒカルの姿を美しく保存するためよ﹂
﹁今日は普通の服だけど、そのうちコスプレにも挑戦・・・おっと
涎が﹂
﹁お断りします!!﹂
﹁そんなぁ∼せっかくの銀髪、赤目に真っ白な肌なんだよ、綺麗に
着飾らないともったいないでしょ﹂
女の子
﹁そうだそうだ、美しいモノは愛でるべきだー﹂
﹁ボクはイヤなんです!病気がなければこんな姿にならなくてもよ
かったのに・・・﹂
﹁!!ご、ゴメン、ヒカルの気持ちも考えずにはしゃいじゃって・・
・
でも、今の姿はヒカルのせいじゃないんだよ
だったら、せめてその姿を楽しめるようになれればいいかなぁっ
159
て・・・﹂
﹁ゴメンナサイ、調子に乗って後悔してます、でも反省はしてない
モン
ヒカルは綺麗なんだから綺麗な恰好をするべきだよ
ついでに私が眼福でなおよし﹂
﹁・・・うんまあ、いいか、でも試着だけだからね﹂
﹁﹁うん﹂﹂
﹁あ、ヒカル、スマホカバー売ってるね、ついでに見ていこうよ﹂
﹁いろいろあるね∼
何コレ、みてみて∼パンダさんだぉ﹂
﹁やるな美優、それならボクは、これだ、カエル∼﹂
﹁じゃあ私はジャンルを変えて・・・キラキラだよ∼ストーンがこ
れでもかって・・・
こんなにゴテゴテしてたらかばんの中で引っかかりそうだね﹂
﹁こっちはシンプルな保護用・・・何コレ?﹂
﹁ヒカルどうしたの?何かいいのあった?﹂
﹁いや、コレなんだけど・・・どうして後ろに丸い穴があいてるの
かなぁって思って﹂
﹁・・・私のカバーはそんな穴ないけど、なんだろう?﹂
﹁美咲でもわからないなら、店員さんにでも聞くよ﹂
﹁ふっふっふっヒカル∼、美優様が教えてあげよう
これはね、こうハメると、ほらここに林檎マークが見えるように
なってるの﹂
きのこ
﹁へぇ∼なるほどね∼ブランドを見せびらかしたい人用なのか﹂
﹁どうせ私のスマホは人造人間だからみせびらかすようなブランド
じゃないよね・・・﹂
160
﹁へ?美咲は
いフ○ン
じゃないの?でもね、ボクのはおじいち
ゃんが買ってくれたのをそのまま使ってるだけだから
何がどう違うのかすらわかってなかったりするんだよね
入院してる間に世間はスマホ一色になってたから・・・
そういえばママが使ってたのはガラケーだったなぁ﹂
﹁・・・ヒカル、こんなのもあったよ
ほら、革でオトナな感じでしょ
まるで手帳みたいな、どう?﹂
露骨な話題転換だなぁ
でもボクのために気を使ってくれてるのがわかるよ
ボクも病気の話はしないように気を付けよう
あれ?美優にママが死んじゃった事言ったっけ?
いやいや、今はとりあえず、心遣いには応えないとね
﹁いい感じ、色は茶色だけかなぁ、もうちょっと暗めの色が好みな
んだけど﹂
﹁じゃあコレなんかどうかな、つや消しブラック﹂
﹁あ、いいねコレ、うんコレにしよう
ありがとう、そうだ3人でお揃いにしない?﹂
﹁そう?じゃあ私は色違いで茶色にするね、美咲は銀河だから同じ
の無いね﹂
﹁うっ、美優ずるい・・・私もお揃いにしたかったなぁ﹂
﹁ちょっと美咲!!こっちの人造人間用にも似たようなのあるよ﹂
﹁それにする∼私は形が少し違うから色をお揃いにするからね﹂
うん、友達っていいよね
161
外出⑤
﹁ねえねえ、キミ達このあとヒマ?﹂
うわっキタ
﹃結構です、興味無いので話しかけないでもらえますか?﹄
﹁そ、そーりー・・・うぉ!本物の外人かよ、ビビった∼﹂
よし!作戦成功
﹁ほらね、言った通りでしょ﹂
﹁うん、さすが美咲、相手の心を踏みにじるエゲツナイ作戦を考え
たら世界一ィィィィー﹂
﹁ウンウン、半信半疑だったけど、あそこまでとは・・・﹂
﹁ああいうヤツラは外見しか見てないし
ヒカルの美少女っぷりが際立ってるからおまけの二人はほとんど
見えてないんだよ
だからこの姿で英語で断られるとパニクって逃走するのがオチ
冷静に考えれば3人で居るんだから2人の日本人と会話するのは
どうしてるのか、とか
制服着てるんだから留学生かも、だったら日本語は大丈夫なハズ、
とか
色々不自然な事に気付くんだろうけどね﹂
﹁へぇ∼そこまで考えてたんだ・・・さっすがぁ∼﹂
﹁さぁ、ナンパ男に絡まれる前に、お茶して帰ろうか?﹂
﹁さんせ∼、スイーツ万歳!!﹂
﹁ウン、ボクも喉が渇いてたから丁度よかった、適当なカフェにで
も入ろうよ﹂
﹁いらっしゃいませー、3名様d・・・﹂
はいはい、もう慣れました
162
再起動してあげよう
﹁はい3人です﹂
﹁ハッ、こちらへどうぞ﹂
﹁何にする?ボクはケーキセットかなぁ﹂
﹁私は・・・ヨシ!!チョコレートサンデーにしよう﹂
﹁え∼美優大丈夫?この前体重が∼とか叫んでたのに・・・見捨て
るよ?﹂
﹁大丈夫・・・今日はたくさん歩いたからカロリーは消費されてる
ハズ﹂
﹁そうかぁ、う∼んでもコレ一つで500カロリーオーバーだしな
ぁ・・・﹂
﹁美咲はまだ余裕あるでしょ?いっちゃえ∼﹂
﹁よぉ∼し、いっちゃう、私もチョコレートサンデーにする﹂
﹁じゃあ
すいませ∼ん﹂
﹁ご注文は以上でお揃いでしょうか?﹂
﹁はい﹂
﹁それでは、ごゆっくりどうぞ﹂
﹁さぁ食べよ∼﹂
﹁おいし∼、やっぱり甘いモノは別バラだよね∼﹂
﹁口の中に広がるチョコレート・・・あぁ至福の時間﹂
﹁ヒカル、ケーキはいちごショートにしたの?﹂
﹁うん、そうだよ?オーソドックスだけどこれが一番好きなんだ
何か変だった?﹂
﹁いや、そうじゃなくて・・・なんというか・・・
163
共食い??﹂
﹁﹁ブッ﹂﹂
﹁ちょっと下品ね∼二人とも﹂
﹁だって美優が斜め上なんだもん﹂
瞳
﹁そんな事言ったって・・・そう思ったんだもん
ほら、どっちも真っ白でさ、赤いイチゴが綺麗で・・・﹂
﹁確かにそう言われればそうかも﹂
﹁・・・﹂
﹁やべっ︵^^;Λ・・・と、ところでさぁ、この席に座るの私初
めてなんだ∼美咲は?﹂
﹁私もそうだよ・・・ヒカルがいると違うね﹂
﹁???・・・どーゆーこと?﹂
﹁こういうお店だとね店の外からの見栄えが一番いい席っていうの
はあんまり普通の人には座らせないで開けておくのよ
それで、うちの店にはこんな人も来店するんだぜぃって自慢した
いような人が来たら案内するのよ
たとえば、モデルさんとか、有名人とか・・・
そのお店でお茶したらそれだけでお店の宣伝になるような人ね﹂
﹁え?でもボクたちモデルでも有名人でもないよ?﹂
﹁だから、モデル並みの美少女だって事だよ・・・ヒカルが﹂
﹁ボクじゃないかも知れないでしょ?3人できたんだし・・・﹂
﹁私は美優と2人で来た事もあるんだけどね・・・﹂
﹁うんうん普通の席だったよ﹂
﹁だからヒカルで確定﹂
﹁ヒカルだもん、当然だよ、ウェイトレスさんも写メ撮りたくてウ
ズウズしてると思うよ﹂
﹁・・・ボク、あんまり外出しないほうがいいのかな﹂
じんるい
﹁何いってんのよ、こんな美少女が引き籠りになるなんて、それこ
そ百合族にとっておおいなる損失よ!!﹂
﹁美優、落ち着きなさいって
164
でも、外出してストレス発散しないと寮生活なんてやってられな
いからね
ヒカルの場合は紫外線の事があるから色々と気を付ける必要があ
るけどね﹂
﹁そうだよ、ちゃんと対策さえすればいいんだからどんどん外出し
ようよ
せっかくスイカも用意したんだからね﹂
﹁そ、そうかも・・・あ、そういえば今日の目的地は全部屋内だっ
たね
二人とも配慮してくれてたんだ・・・ありがとう﹂
あ、ヤバイ、ボク泣きそう
こんな事で泣いちゃうなんて
女の子になると涙腺が緩くなるのかなぁ
165
外出⑥
*`ω´︶
﹂
﹁あーもうすぐ駅に着いちゃうよ∼せっかくのヒカルとデートなの
にぃ∼
このまま時間が過ぎなけりゃいいのにー︵
﹁そんな我が儘言ってもど○エ○ンがなんとかしてくれるワケじゃ
ないんだから﹂
﹁でも今日は楽しかった、ボク街に出たの久しぶりだったから嬉し
かったよ﹂
﹁こっちこそ、ヒカルを独占できたんだし・・・二人でだけど﹂
﹁・・・ねぇ、ヒカル?なんだか顔赤くない?さては私に惚れたな
w﹂
﹁えっ?そうかな・・・お出かけして火照ってるのかもね、もちろ
ん惚れてないからね﹂
﹁そんなにしっかり否定しなくてもorz﹂
﹁美優は置いといて、
うーん、確かに赤いわね・・・ちょっといいかな?﹂
︵//∇//︶
恥ずかしいなあ、おでこに手って・・・子供みたいじゃない
﹁あー美咲ずるいー!私も﹂
﹁ちょっ!!美優、ヤダッ!おっぱい揉まないで、痛ッ!!﹂
﹁え、ゴ、ゴメン、そんなに強くしたつもりは・・・ごめんなさい﹂
﹁美優・・・ちょっとおとなしくしていて
ねえヒカル、今日は日焼け止め塗り直しした?﹂
﹁え?え∼と、してない・・・ような気がする﹂
﹁これ、日焼けで炎症起こしてるんじゃないかな?
ほら、よく海水浴に行った後になるような・・・﹂
﹁病院行った方がいいのかな?﹂
166
﹁う∼ん、素人が判断すべきじゃないと思うから、とりあえず診て
もらおうよ﹂
﹁う、うん、ちょっと家に電話してみるね﹂
﹁吉村でございます、ヒカルお嬢様いかがなさいました?﹂
﹁あ、え∼とね、今日お友達と外出したんだ
それでちょっと日に焼けたというか赤くなっちゃったんだけど
病院で診てもらったほうがいいかな?﹂
﹁畏まりました、すぐに病院を手配いたします
・・・現在地をGPSで確認致しました
そのまま電車で駅までお願いいたします
迎えの車両を待機させておきますので東口までお進み下さい﹂
﹁はい、お願いします﹂
﹁ゴメン、ヒカル・・・汗で日焼け止め取れたんだね
体育祭の時みたいに、もっとこまめに塗りなおす時間を取ればよ
かった﹂
﹁気にしないで・・・自業自得なんだから、悪いのはボクだよ﹂
♪♪♪♪∼
美優の携帯か・・・
﹁もしもし、おじいちゃん?はい・・・うん・・・ごめんなさい・・
・役に立たなくて・・・
ハイ・・・ハイ・・・ハイ、わかった・・・ハイ﹂
どうしたのかな??
﹁ヒカル、応急処置するね、とりあえず赤くなってる所を冷やせっ
て事だから化粧水で濡らすよ﹂
﹁え?美優・・・今の電話??﹂
﹁うん、詳しいことはまた時間のある時にでも話すね
今はじっとしてて・・・﹂
167
﹁うん・・・﹂
﹁さぁついたわよヒカル、普通に歩けるよね?﹂
﹁うん、東口だったね、迎えの車が待ってるって言ってたけど
まだ15分しか経ってないからまだ到着してないかもね﹂
あれ?ロータリーが
パトカーかな?
あぁ救急車か
誰か倒れたのかな
﹁美咲、私がヒカルに付き添って行くから寮への報告お願い
こっちで∼す!!﹂
美優が叫んで手を振ると
救急隊の人があの・・・なんていうんだったかな?怪我人とかを運
ぶやつ
ストなんとかを押してこっちにきた
﹁鷹峯ヒカルさんで間違いないですね?﹂
﹁ハ、ハイ、そうですけど・・・﹂
﹁それでは、こちらに横になって下さい、病院まで搬送します﹂
吉村さん・・・迎えの車が救急車ですかorz
168
番外編①︵前書き︶
PV100K記念のはずが・・・
ユニーク30K記念のタイミングになってしまいました
番外編につきヒカル視点ではありません
169
番外編①
あ∼もう、ったく∼
懲戒免職ってきつ過ぎるっての・・・
ちょっとコミケに制服着ていっただけなのに
あぁ、仕事も見つからないし・・・イライラするなぁ
街で見かけた惨事炉利美少女の画像貼ってけ
ID:n62d
201
ID:F3Jm
201
か・・・
ふぅ、こんな時はネットでも見てストレス発散だよね
お?
17:25:44.64
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
お宝画像でもあるかなっと
1:
#/09/2#︵日︶
mmZX0
おまいらが街で見かけた美少女画像貼ってけ
俺は引き籠りだから拾いモノだけどな
あ、わかってると思うがエロ禁止ね
17:26:12.48
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
404
2:
#/09/2#︵日︶
4CSh0
>>1 いきなり404とかなめてんのか!
せめて、ロダにうpしなおせや
170
3:
17:33:15.18
201
20
ID:y3h
20
ID:n62d
201
ID:u23j
201
ID:s3dd
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
#/09/2#︵日︶
81Sk0
かわいそうだからうpしてやんよ
ほれ
17:46:12.42
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
画像は削除されました
8:
#/09/2#︵日︶
k1me0
17:47:03.02
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
>>3 おまわりさんこのひとです
9:
#/09/2#︵日︶
4CSh0
17:49:12.82
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
惜しい人材を亡くしたな
10:
1#/09/2#︵日︶
h5bt20
ぼうや
﹁ID:s3dd81Sk0は死んだ、なぜだ!﹂
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
﹁法律を理解してないだからさ﹂
AA略
25:
171
1#/09/2#︵日︶
jk1me0
18:35:44.05
というか、ここまでまともな画像が無い件について
あ?俺?引きこもりだからムリ
18:46:31.41
ID:u23
20
ID:u23
20
ID:F3J
20
ID:n62
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
あ∼このスレ伸びね∼なw
31:
1#/09/2#︵日︶
d4CSh0
へんたい
ほらよ、紳士共
おまいらならこの非エロでもヌケルと信じている
もうそう
ヒカルがカフェでいちごショートを食べてる画像
18:47:04.64
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
︵イメージを壊したくないので各自想像して下さい︶
32:
1#/09/2#︵日︶
mmmZX0
18:47:12.42
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
>>31 潮騒
33:
1#/09/2#︵日︶
jk1me0
172
18:47:52.83
20
ID:y3h
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
>>31 kwsk
34:
1#/09/2#︵日︶
h5bt20
18:49:12.52
20
ID:F3J
20
ID:deg
20
ID:k2o
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
>>31 神キターーーーーーー♪│││O︵≧∇≦︶O││││♪
35:
1#/09/2#︵日︶
3trm10
18:49:13.03
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
>>31 なんぞこれ?本物?
36:
1#/09/2#︵日︶
7b4mj0
っていうか目線無しでいいのか? やばくね?
18:52:14.24
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
でも目線入れると赤目が見えないか・・・
37:
1#/09/2#︵日︶
mmmZX0
おまいら画像のプロパティ見てみろ、撮影は今日の16:16
GPS座標だと渋谷だな
っていうかマジ天使
173
86:
19:27:12.43
20
ID:y3h
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
1#/09/2#︵日︶
h5bt20
おい、制服から学校判明したぞ
鷹峯女学園中等部だな
JCだぞーーーー
あれ?スレに書き込めないな、止められたのか・・・
削除されるのも時間の問題かな
やっぱ目線かな
しかし、日曜のこんな時間に対応早杉だろ
でもアレってヒカルちゃん・・・だよね
鷹峯女学園かぁ
おせーてグー○ル先生っと
174
番外編①︵後書き︶
5/15伏せ字忘れ修正
175
病院にて・・・①︵前書き︶
ネタ無し真面目回です
176
病院にて・・・①
﹁はっきり言うとね・・・・
今回は大丈夫だったけど、同じ事を繰り返すと肌をやられるから
最悪の場合皮膚癌から命の危険まであるからね
くれぐれもこまめに日焼け止めを塗りなおす事
本当は日中は外に出る事を控えて欲しいんだけど・・・そうもい
かないからね﹂
せんせい
﹁はい、わかりました、十分注意します﹂
お医者さんにお説教くらってます。・゜・︵ノД`︶・゜・。
﹁皮膚の方はそれでいいとして、胸が触ると痛い件なんだけど、そ
れは病気ではありません
あなたの胸が急激に成長しようとしてるだけです
いわゆる成長痛だから気にしないで、しばらくすれば治まるから
ね﹂
え、ボクのオッパイが大きくなるんですか?
そ、そうだよね、女の子の体なんだし
僅かとはいえ膨らみもあったんだし
先っちょ・・その、つまり乳首は男の子だった頃より大きくなって
たんだし
あーでもこれで良かったのかも・・・
いきなり大きなおっぱいになってたら、ボクの精神のほうが対応で
きなかったかもね
ぺったんこから少しづつ大きくなるんだったら精神のほうも少しづ
つ順応して行けばいいんだから
そうだよ、何もいきなり女の子にならなくてもいいんだ
少しづつ女の子になればいいんだよ
高校卒業までまだ4年半あるんだから
177
・・・その頃には男の子を好きになれるようになってるかな?
﹁ところで今日は眼はどうだった?﹂
﹁はい、コンタクトでUVカットしてましたから、平気です﹂
﹁ちょっと、コンタクト見せてくれる?﹂
﹁はい、コレです﹂
﹁・・・なるほど、これからは紫外線の強い日はサングラスも併用
して下さい
あ、屋外だけで結構です﹂
﹁はい、わかりました﹂
﹁それじゃあ今日は念のため一晩入院して下さい
明日の朝にもう一度診察をしますのでゆっくり身体を休めて下さい
看護師に病室まで案内させるから、しばらく待合室で待っていて
下さい﹂
﹁はい、ありがとうございました﹂
待合室に戻ると、美優の他にも待っていてくれた人がいた
吉村さんとユキさんだ
﹁お嬢様、この度の不始末、誠に申し訳ございません
主の体調も考慮せず一緒になって遊び呆けるなど従者としてある
まじき行い
本来ならば即刻クビでございますが、未成年である事も考慮致し
まして、寛大な処分をお願いいたします﹂
吉村さんが深々と頭を下げると、それに合わせたように美優がリノ
リウムの床に土下座してしまった
﹁ちょっと、美優!いきなり何やってんの﹂
﹁申し訳ありません・・・﹂
﹁とりあえず立ってよ﹂
﹁・・・﹂
﹁しかし、お嬢様﹂
178
﹁吉村さ・・吉村には言ってない!
いいから立ってよ、美優﹂
﹁美優ちゃん、お嬢様が立てとおっしゃってるんですよ、すぐに立
ちなさい﹂
﹁は、はい﹂
美優はユキさんに促されてあわてて立ち上がったけど、そのまま俯
いてしまった
これは・・・いやいや、とりあえず確認しないとね
﹁それで、どういう事なの?吉村、説明しなさい﹂
﹁はい
こちらの佐藤 美優は私の孫、嫁にやった長女の娘でございます
鷹峯家の使用人の親族のうち、お嬢様と同じ歳の女の子はこの子
だけでしたので
お嬢様の従者としてお傍に仕えるためにこの4月より学園に編入
させました﹂
﹁そう・・・
美優・・・
女の子になってからできた初めての友達の一人がおじいちゃんが
用意した従者?
美優はお仕事でボクの友達になったフリしてたの?﹂
﹁いえ、違います、確かに最初は役目として声をかけました
役目がバレないようにわざとバカな事をやったり、あぁコレは半
分は地ですけど
でも、お嬢様と・・・いえ、ヒカルと友達になってワイワイおし
ゃべりして
すごく楽しかったんです﹂
﹁吉村、処分は決めたよ
美優、あなたはクビです﹂
﹁お嬢様!!﹂
﹁最後までちゃんと聞きなさい
179
美優の従者としてのお仕事はクビです
今から鷹峯 光の従者 佐藤 美優ではなく
ヒカルの友達の美優です﹂
﹁畏まりました、そのように手配いたします
お嬢様、寛大なる処分にお礼申し上げます﹂
﹁ヒカル・・・ありがとう﹂
﹁看護師さんがいらっしゃっいました、病室の準備が整ったようで
すので病室まで参りましょう﹂
180
病院にて・・・②︵前書き︶
今回のお話にはお漏らしの表現があります
お漏らしに対して嫌悪感を感じる方
あるいはトラウマを抱えている方は
ウィンドウの右上のバッテン又は
左上の↑をクリックして下さい
内容は2章の最後に登場人物で軽く触れます
181
病院にて・・・②
あ、おしっこしたくなっちゃった
おトイレ行かなくっちゃ
ユキさんは・・・寝てるね
起こさないようにしよう
う∼んなんだかなぁ
真夜中の病院って不気味だよね
う∼失敗したかな
ユキさんを起こして付いてきてもらったほうがよかったかも
!!、イヤイヤ、ボクは何考えてるんだよ
もう子供じゃないんだから
夜中にトイレに行くのが怖くてユキさんを起こすだなんで
カッコ悪いっていうか恥ずかしい
そういえば女の子ってよく一緒にトイレに行くよね
トイレぐらい一人で行けばいいのにって思ってたけど
今ならわかるかも
?
あれ?
・・・なんだ、人かw
松葉杖ついて
あの人もトイレかな?
あ∼かわいそうに・・・右足ギプスか、歩き辛そうだな
182
おしっこに行くにも時間がかかるだろうなぁ
おお?
縦巻きロールだと!!
あんな髪型・・・3次元じゃ初めて見たよ
・・・ゴメン、興奮して嘘ついちゃった
タ○ラ○カで見た事あったw
でも、黒髪で縦巻ロールって・・・
イマイチ合わないような気がする
やっぱり縦巻ロールには金髪が一番似合うね
日本人がやるには、少し明るめに染めないとね
おっと、ゆっくり見物してたらおしっこ漏れちゃうよ
そうそう、男の子から女の子になったらね、おしっこに行きたくな
ってから限界までの時間が長くなったんだよ
おしっこに行きたいって感じるのが早くなったのか、長い時間我慢
出来るようになったのかは分からないけどね
いきなり横を追い越したらビックリするかな?よし!
﹁お先に∼﹂
﹁!!!、ヒッ!﹂
﹁あ、ゴメンなさい、ビックリしました?﹂
ボクは思わず振り向いちゃったんだ、そうしたら
﹁!!﹂
って、その子はビックリして転んじゃった
﹁大丈夫?﹂
﹁あ、あ、あ、あ・・・︵︵︵︵;゜Д゜︶︶︶︶︶︶︶﹂
うわー綺麗な子だな、顔立ちがハッキリしてて、可愛い系じゃ無く
て美人さんだね
それにも増して、スタイルが・・・
美紀には負けるけど、Dはあるね、確実に
183
見とれてないで起こしてあげないと、ボクのせいだもん
﹁大丈夫?﹂
﹁あ、あ、あ︵つД`︶﹂
どうしたんだろう?怪我したのかな
ボクが手を差し出したのに・・・
両手で顔を隠してしちゃった
あれ?この臭いは・・・
あーお漏らししちゃったのか
﹁あーゴメン、ビックリさせちゃったみたい
とりあえず立てるかな?﹂
﹁え、幽霊じゃ無い??﹂
﹁なんだ、幽霊と間違えたのか
ボクはヒカル、ちゃんと足もあるよ
ほら、大丈夫だからとりあえず立ってトイレまで行こうよ﹂
﹁そ、そうですわね、証拠を隠滅しないといけませんし﹂
﹁ボクも手伝うよ﹂
﹁そ、そんな事させられません、汚いですわ﹂
﹁大丈夫、ボクにビックリしたんだからボクのせいみたいなモノだし
わたくし
もちろんボクは誰にも言わないよ﹂
わたくし
さやか
﹁ありがとう、そういえば、私まだ名乗っておりませんでした
私の事は清香と呼んでくださるかしら?﹂
わたくし
﹁清香ちゃん、とりあえず下着は病室に帰ってから新しいのを穿く
として
掃除しておかないとね・・・モップはあるかな?
ここかな・・・あった﹂
﹁ねぇ、ヒカルさん、その髪の毛って・・・ハッ、私としたことが
そうですわね、ここは病院ですもの、入院患者なら病気に決まっ
てますわ
原因が病気なら当然気にしているでしょう
それを気遣い無しに聞くなんて・・・
184
人の上に立つ者として、下々の者達に対する配慮は欠かしてはな
らない事ですのに・・﹂
﹁この白髪の事?
ボクも最初は隠してたんだけど、もう気にならなくなったよ
わたくし
お友達のおかげかな?﹂
﹁そうですの・・・実は私良家の生まれですので、まわりが気を使
いすぎて友達というものとは縁が遠いんですの﹂
﹁その言葉遣いでわかるよ・・・けどね、友達になれたでしょ?ボ
クと﹂
﹁ヒカルさん・・・そうですわね、秘密を共有する友達﹂
﹁うん、よろしくね﹂
185
病院にて・・・②︵後書き︶
テンプレお嬢様ですいません
でも金髪にはしなかったよ
186
病院にて・・・③
﹁へぇ∼って事は社会勉強のために公立中学に通ってるって事?﹂
﹁ええ、それもありますが、お父様の教育方針というのも大きいで
すわ
義務教育の間は公立に通えば世間知らずにならなくても済むだろう
って事ですの﹂
﹁しっかりとした方針を定め
それを実行する
言葉で言うだけなら簡単だけど
ちゃんと実行する所がすごいよ
清香ちゃんのお父さんって
すばらしい人だね﹂
﹁そ、そうですか
そんなに褒められるとなんだか恥ずかしいですわ﹂
﹁だってほんとにそう思ったんだから・・・ね﹂
病室の室内灯の光でも・・・清香ちゃんがチラチラ見てる視線がわ
かるんだよね
﹁やっぱり気になる?ボクの姿﹂
﹁ハッ、ゴメンなさい、失礼だとは思っておりましたの
聞いたら気を悪くされるかと思うと聞けなくって
じろじろ見るのもいけないとは思いつつ、目が勝手に・・・﹂
﹁いいよ、珍しいからしかたないよね
ボクの病名はアルビノ、日本語だと先天性白皮症
メラニン色素を作る機能が壊れてるんだ
不気味な外見と紫外線に弱いって事を除けば普通に生活できない
事もないから﹂
﹁先天性・・・やはりヒカルさんのせいではありませんわ
187
わたくし
勝手に幽霊と思って腰が抜けた私の落ち度ですわ
後始末を手伝っていただいてありがとうございます﹂
わたくし
﹁なんだかイメージが違ったかな?﹂
﹁私のイメージですか?﹂
﹁うん、いかにもって感じのお嬢様の外見と言葉遣いだけど
そんなに高飛車じゃないし、自分が悪いと思ったら素直にあやま
る事が出来るし﹂
﹁自分に落ち度があれば謝るのは当然の事でしょう?﹂
﹁うん、それはそうなんだけど、お嬢様って
ワガママで
甘やかされて
謝る事が出来なくて
ツンデレで
ってイメージを持ってた﹂
﹁なんですのソレ、そんなの二次元の世界にしかおりませんわ
自分に非があればしっかりと且つ速やかに謝り、禍根を残さない
って
帝王学の危機管理で習いますわ
ただし、自分に落ち度が無い時は毅然とした態度で応対し、頭を
下げない
これは覚えておいた方がいいですわよ﹂
﹁清香ちゃんってやっぱりすごいね
背も高いし、胸も大きいし・・・
同じ中学2年生だとは思えないや﹂
﹁え、同じ!?そんな、・・・まさか、その体型で・・・ハッ病気
のせいですわね、きっと﹂
﹁病気のせい・・・なのかな?
でも、身長もあと10cmは欲しいなぁ、せめて155あればい
いなぁ
胸もボクのブラAAなんだよね、理想はD、せめてCぐらいは成
188
長して欲しいんだけどね
わたくし
清香ちゃんはどれくらいあるの?﹂
﹁私は身長165cmで胸はEカップですわ、体重は内緒です﹂
﹁いいなぁ、少し分けて欲しいよね∼﹂
﹁そうですわ、胸を分けるのはムリでも、エクササイズの本をお譲
りいたしますわ﹂
女性の為のエクササイズ
民○書房:刊かぁ
そういって鞄から1冊の本を出してきてくれた
﹁へぇ∼
著者は・・・飛○?代わった名前だね、中国の人かな
著者近影って写真があるね、髪の長い女の人かぁ・・・って針持
ってる?
清香ちゃん、針を使うの?なんだか怖いな﹂
﹁大丈夫ですわ、この本では運動とマッサージだけですから心配い
りません
それと、前半はほとんどダイエットばかりですけれど
223ページからバストアップのページになりますわ﹂
﹁へぇ∼清香ちゃんのおっぱいはこれで大きくなったのかぁ、すご
いね﹂
﹁え、ええ、もちろんですわ、決してダイエットの為に買ったワケ
ではありませんわ﹂
﹁じゃあボクもコレを見て頑張ってみるね、ありがとう﹂
わたくし
﹁あら、いけませんわ、もうこんな時間・・・睡眠不足はお肌の大
敵ですわ
申し訳ありませんが、私そろそろ休ませていただきます﹂
わたくし
﹁そうだね、ボクも戻って寝るね、今日は楽しかったよ﹂
﹁私も有意義な時間を過ごさせていただきました﹂
﹁そうだ、メアドの交換・・・いいかな?﹂
﹁ええ、よろこんで﹂
突然の入院だったけど・・・友達が出来てよかった
189
病院にて・・・③︵後書き︶
7/13誤字修正&まぎらわしい表現修正
190
2章ネタ解説②
溜まってきたので投下
下敷きでスカートの中に風を送る
男の目が無いとこんなモンです
先生は男に含まれません
別腹
好物を見ると胃が動いて満腹でも無理やり隙間を空ける
甘いものに限らず、好物に反応する
タゲなすりつけ
敵のターゲットを他人になすりつける
主にオンラインRPGでよく使われる
GETだぜ∼
ポ○モ○GETだぜ∼
1・3・5・7・11・13・17・19・23・29・・・
素数を数えているのです
ブルマの欠点=食い込み
お尻の方からブルマに指を入れて食い込みを直す姿は絶滅危惧
種に・・・
賢者モード
射精後の男性の状態
ヒカル、いっきま∼す
安室、いっきま∼す
連邦の白い悪魔と白いヒカルを掛けてみました
馬鳥
中国製のチ○コ○
チャイナルファンタジー14より
191
目線が胸にしか行かないから誰も顔を見ない
巨乳の人は足元から目線が上がってくると胸で停止するため顔
を見られません
外出届の理由なんてただの飾りです、エライ人にはわからんのです!
あんなものただの飾りです、エライ人にはわからんのです!
ジ○ン○の足ですね
関東人も関西人も自分たちのものが全国共通だと思い込む悪いクセ
ハイ、私も気を付けます
渋谷108
1○9︵↑伏字になってね∼︶ですね
煩悩の数と同じなのは偶然です
まれによくある
よくある ○○○×○×○○×○○×○○○××○○×
まれにある
×××○××○×××○×○××××○××
まれによくある
×××××××○×××××○○○×○××
こんなイメージで
S○r○
尻
林檎さんの開発者は日本語で聞くとどういう意味になるかなん
てこれっぽっちも考えてませんからね
インスタントのうどんですら2種類作って出荷する地域で分けてる
ど○兵衛のきつねうどんを見てみましょう
原材料とか製造者の表示の枠のそばに︵E︶か︵W︶かどちら
か書いてありますよ
スマホカバーの穴
コレ、最初見た時は本当に分かりませんでした
ええ、店員さんに聞きましたよ
192
500カロリーオーバー
500カロリーなワケないですよね
正しくは500キロカロリーです
女の子の会話の中ではキロは省略される事が多いです
エゲツナイ作戦を考えたら世界一ィィィィー
ナ○スの科学力は世界一ィィィィー
叙々ネタ多くてすいません
>>3 おまわりさんこのひとです
まとさを入れ替えたらダメだからね
ぼうや
ID:s3dd81Sk0は死んだ、なぜだ!
法律を理解してないだからさ
AA略
ガ○マ国葬の総帥と赤い人のセリフ
おしっこを我慢できる時間
これは女の子のほうが長いです
いくら長く我慢できるとは言っても、GWの行楽地のトイレ行
列はなんとかなりませんかねぇ
民○書房
日本が世界に誇る出版社
﹁知っているのか○電﹂と双璧をなす
飛○
女性ではなく男性です
193
ぬぁ∼にぃ∼!やっちまったなぁ∼①
﹁というわけで、少し皮膚の炎症があったのでステロイド剤を塗っ
てもらったんです﹂
﹁大丈夫なの?ステロイドって体に良くないんでしょ?﹂
﹁少量ならいいんです、もちろん繰り返し使いすぎるのもダメです
けど
要はほどほどにって事です﹂
﹁そう、だったらステロイドを使わなくていいように日々気を付け
なさい﹂
﹁ハイ、沙月お姉さま
・・・それで、あの∼﹂
﹁なあに、ヒカル?﹂
﹁こ、コレ!!お誕生日のプレゼントです
そんなに高価なモノじゃないので受け取って下さい﹂
﹁・・・はぁ∼∼∼∼∼﹂
﹁え?﹂
﹂
﹁ヒカル?あなた校則ちゃんと目を通したかしら?﹂
﹁ウッ・・・﹂
﹁読み飛ばしたのね・・・
教職員、学生を問わず金品の贈答を禁止する
いい?ココにしっかりと書いてあるでしょ
﹁あ・・・本当だorz﹂
﹁ふふふ、気持ちだけありがたくいただいておくわね
そうだ、何をくれるつもりだったの?見せてくれるかしら、開け
ていい?﹂
﹁はい!﹂
﹁あらwかわいいわね、イヌ耳カチューシャ、アクセントの百合の
194
花がミソね﹂
﹁イヌ耳︵元︶生徒会長・・・やっぱり美優の言った通りだ
これが、この気持ちが萌えなのか﹂
﹁あらあら、珍しいわね、ヒカルの心の声が漏れるなんて﹂
﹁あ、ス、すいません﹂
﹁いいのよ、ほほえましくて・・・そうだ、ヒカルも着けてみてよ﹂
﹁え∼、そんなぁ恥ずかしいです#﹂
﹁あら?そんな恥ずかしい恰好を私にさせようとしたんでしょう
世の中には因果応報とか人を呪わば穴二つって言葉があるのよ﹂
ヤバぃ∼
今沙月お姉さまの目がキラーンって光ったような気がする
﹁ねぇ、いいでしょう?私の誕生日なんだし﹂
﹁は、はい、じゃあ少しだけ・・・
よっと、コレでいいですか?﹂
﹁クッ、コレはなんという破壊力・・・
私の自制心を試してるの
なでたい、モフりたい、わしゃわしゃしたい、だきしめたい、な
めたい・・・﹂
﹁沙月お姉さま、大丈夫ですか?って、わっふ﹂
うわっ
いきなり抱きしめられちゃった
沙月お姉さまの豊かな2つの丘の間に顔を押し付けられて・・・
少し息苦しいよ
あ、でも柔らかくて、きもちいいなぁ
それにいい匂いがする
女の子ってどうしていい匂いがするんだろう
ひょっとしてボクもこんな匂いしてるのかな
髪の毛を撫でられるのも心地いいんだね
知らなかったなぁ
195
10分ぐらいそうしてたのかな
﹁あぁ、幸せ
なんというか充電完了っていう感じかな?﹂
﹁沙月お姉さまの体も柔らかくてふわふわで安心できました﹂
﹁そうねぇ、ヒカルは成長が遅れてるのかな?﹂
﹁う∼ん、そのあたりはなんとも言えないって主治医の先生も仰っ
てました
ボクはこのままぺちゃぱいで過ごさないといけないのかも﹂
﹁・・・ちょっと、触わるわよ﹂
沙月お姉さまの手がブラウスの上からボクの胸に・・・
﹁服の上からじゃ小さいとしかわからないか・・・直接見るわね﹂
﹁え?﹂
あっという間
もとい
え?っという間にブラウスのボタンが外されて
ボクのブラ︵する必要もないなんて言っちゃダメ︶を上にずらされ
ちゃった
﹁う∼ん・・・膨らみかけって所かな、乳首もまだまだ子供サイズ
のほうが近いわね・・・
うん成長の余地はあるわね
マッサージでもしてみる?﹂
﹁!!マッサージと言えば・・・﹂
﹁?﹂
ボクは急いで清香ちゃんにもらった本を取り出して沙月お姉さまに
見せたんだ
﹁なるほどね∼、これを試してみましょうか・・・
早速今日のお風呂が終わったらやってみましょう
あ、お風呂と言えば、ヒカル、一度も他の人と大浴場に入ってな
いでしょ?
196
シャワーだけじゃ毛穴の奥の汚れは落としきれないわよ
体臭予防のためにもゆっくり湯船に浸かるのも必要よ
カツラ無しで過ごせるようになったんだから、お風呂もデビュー
しちゃいなさい
いいわね?﹂
沙月お姉さまが・・・
断れないよね
大丈夫、この前に心の整理は済ませてあるモン
女の子の裸をみても大丈夫なハズ
体操服の着替えもクリアしたし
男の子の時と違って興奮してもおっきするモノは無いもんね
197
ぬぁ∼にぃ∼!やっちまったなぁ∼②
﹁さぁヒカル、心の準備はいい?﹂
﹁は、は、はい・・・たぶん大丈夫だと、思います﹂
﹁思いつめちゃダメよ、珍しいから注目されるのはしかたないでしょ
でもね、女の子同士なんだから、一々気にしてちゃダメ
まぁ、目に余る輩は私が排除するから安心して﹂
﹁はい、お願いします﹂
いざ、混浴という名の合法覗き・・・
って女の子同士だから混浴じゃないよね
百合寮のお風呂は一言で言うと
女風呂しかない銭湯
って感じかなぁ
あ、もちろん富士山の絵は無いし
マッサージ機もコーヒー牛乳も無いけどね
脱衣所はロッカーじゃなくてカゴだった
﹁﹁﹁﹁・・・﹂﹂﹂﹂
ボクが脱衣所に入ると視線が集中した
うん予想通り
大丈夫だよ
想定の範囲内だよ
沙月お姉さまの隣で服を脱ぐ
うわっ、すごい
沙月お姉さまの体・・・
なにがすごいかって、バランスだね
198
スラリと長い手足
腰の少し上まで伸びたストレートの黒髪
肌はボクほど真っ白じゃないんだけど、十分色白と呼べる白さ
長い黒髪との対比でかなり白く見える
おっぱいもツンと張っていて重力に逆らっている・・・あのサイズ
でだよ!!
Dで上向きだなんて・・・なんたるチート
それに比べて、ボクの体はなぁ・・・
ぺったんこ
くびれもあまり無い
お尻も小さい
うん、貧相だね
﹁どうしたのヒカル?そんなに見つめて
私のセクシーさにメロメロかな?﹂
﹁はい、!!いいえ、そんな・・・ごめんなさい﹂
﹁ウフフ、冗談よ、さぁいきましょう﹂
﹁結構混んでますね∼﹂
﹁そうね、だいたいピーク時でこれぐらいかなぁ
運動部に入ってる子だと部室棟のシャワーとか
寮に帰ってすぐ寮のシャワーで済ませる子もいるからね﹂
﹁あ、あそこの端っこ2つ空いてます!﹂
﹁ほんとだ、じゃあ洗いっこしましょうか?﹂
﹁!!、ボクは一人で洗えます﹂
﹁まぁ、そうおっしゃらずに﹂
﹁沙月お姉さま・・・からかってますね?﹂
﹁ゴメンゴメン、ヒカルを洗いたいのは本気だったけどね
ヒカルの肌を堪能するのはお風呂あがりのマッサージでね﹂
﹁・・・﹂
199
﹁あ
∼∼∼∼∼∼染みるぅ∼﹂
﹁いやぁ∼やめて∼ヒカル!!おっさんみたいな声を出さないで∼﹂
﹁ご、ごめんなさい、つい・・・﹂
﹁あんな声出したいのはみんな同じだよ
でもね、女の子なんだから、我慢しようよ
ココは女の子だけだけど、温泉や銭湯だと隣は男湯だから声を聞
かれちゃうよ
聞かれたら恥ずかしいでしょ?
普段から習慣付けしておかないとイザという時に出ちゃうからね﹂
﹁はい、気を付けます﹂
﹁なんだか、小学生に教えてるような気分になっちゃった﹂
﹁あ、ソレはたぶん合ってます
ボク、小学生の時からつい最近まで昏睡状態でしたから・・・﹂
﹁あ、ゴメン、失言だった・・・忘れて﹂
﹁いえ、事実ですから、開き直りました﹂
﹁強いね・・・ヒカル﹂
﹁え∼そんな事ないですよ﹂
﹁あの∼、向井さん、ちょっといいですか?﹂
白雪姫
ですよね?﹂
﹁はい、なんでしょう、あら、伏見さんじゃない、どうしたの?﹂
﹁そちらの方は噂の
は?今なんと・・・
﹁そうよ、私のルームメイトのヒカル
まり
ヒカル、この人はあなたを見て幽霊と間違えて失禁しちゃった伏
見さんよ﹂
﹁ちょっ、ソレをばらしますか><
・・・初めまして?かな、伏見 真里よ、よろしくね﹂
﹁鷹峯 光です、その∼ご迷惑を・・・すいません﹂
﹁気にしなくていいのよ、私が勝手に間違えてお漏らししただけだ
から﹂
﹁でも、ごめんなさい﹂
200
﹁真面目ね、でも・・・うん、だいじょうぶ、実物を見て、話をし
て安心したよ
私もトラウマにならなくてすんだわ
それじゃあお邪魔したわね、ごゆっくり∼﹂
伏見さんは軽く手を振って湯船から出ていったんだけど
何か気になる呼び名で呼んでたような・・・
う∼ん・・・
あ、ヤバイ、そろそろ出ないとのぼせそうだ
201
ぬぁ∼にぃ∼!やっちまったなぁ∼③
﹁さて、それじゃあ始めるわよ﹂
今ボクは上半身裸でベッドの上に横になってるんだ
女性のためのエクササイズ
スグ横、ベッドの右側には沙月お姉さま
左手には
﹁ひゃうっ﹂
思わず声が・・・
お姉さまの右手がボクのおっぱ・・もとい、ちっぱいに触れる
さす
揉むんじゃなくて、そう撫でるって感じかな
または擦る?
外側から乳首の方に向かって・・・ゆっくり
乳首に触れるかどうかのギリギリの所で止まって
また外側から
意識しないように頑張ってるんだけど
うぅ、なんだか手つきが卑猥な気がする
気のせいだよね
沙月お姉さまの息が荒くなっているような・・・
﹁あっ!﹂
声が漏れちゃうよ
うぅ∼だめだ
沙月お姉さまはボクのためにマッサージをしてくれてるのに・・
えっちな事考えてちゃいけないよね
﹁ハッ・・・・どう、ヒカル?肌は大丈夫かな?
肌の弱い人はベビーオイル等を使用してお肌に炎症がおこらない
ようにって書いてあるわ﹂
﹁痛くはないです・・・けど、なんだか変な気分に・・・﹂
202
﹁そう?だったらこれは?﹂
﹁ふぁっ!!沙月お姉さま、そこは・・・﹂
﹁ゴメンゴメン、あんまりヒカルが可愛かったから・・・つい出来
心で
お詫びに、私のおっぱいをいじってもいいわよ?﹂
﹁結構です・・・ちょっと触ってみたいですけど﹂
﹁遠慮しなくてもいいわよ?
冗談はこれくらいにして
え∼と、
マッサージは長時間行うと逆効果になります
脂肪の燃焼が始まると逆に胸が小さくなってしまいます
血行が良くなる程度、およそ5分を目安にしてエクササイズに移
行しましょう
だって﹂
﹁エクササイズがメインの本でしたっけ?﹂
﹁そうね、じゃあ起き上がって
・・・胸の前でいただきますのポーズ
そのまま手を合わせた状態で肘を水平まで・・・そうそう
両手を押し付けあうように力を込めて、
1・2・3・4・5・6・7・8
はい、力をぬいて∼
1・2・3・4・5・6・7・8
繰り返すよ∼力を入れて∼
1・2・3・4・5・6・7・8
力を抜いて∼
1・2・3・4・5・6・7・8﹂
﹁なんだかコレ、胸の筋肉を鍛えてるような・・・﹂
﹁そうよ、そう書いてあるわ
このエクササイズは胸の大きな人にもオススメだって
胸を支える筋肉を鍛える事によって、将来垂れにくくなるでしょ﹂
203
﹁それじゃあ、もっと頑張ってやらないと・・・﹂
﹁ダメよ、エクササイズのやりすぎは逆効果だって繰り返し書いて
あるわ
過負荷は厳禁、少しのエクササイズを毎日続ける事が大事だって﹂
﹁そうなんですか、美優と美里にも教えてあげようかな?﹂
﹁教えるのは構わないけれど、ヒカルのマッサージは譲らないわよ?
少なくても、私がルームメイトの間は合法的にヒカルの胸に触れ
る権利は独占するからねm9﹂
ビシッって効果音を付けたいような指差しですね
﹁そういえば中等部はもうそろそろ中間テストじゃなかったっけ?
勉強の方はどうなの?﹂
﹁!!・・・ボクは入院してたせいか、どうしても学力は追いつい
てない・・・と思います
あれ?高等部は中間テストは無いんですか?﹂
﹁高等部は学園祭の準備をするからテストは無いわよ
中等部は義務教育だからどうしてもやらなくちゃいけないみたい
代わりに中等部は学園祭でクラスの出し物は無いでしょ?
それよりも重要な決まりがあるのよ
赤点を取るとね、学園祭の期間中に補習だから遊べないよ﹂
えーーーーーーー!!
ボク、ピンチです
204
ぬぁ∼にぃ∼!やっちまったなぁ∼③︵後書き︶
マッサージだから大丈夫だよね・・・
205
テスト?とりあえず爆発しろ①
﹁因数分解出来無くったって普通に生活出来るじゃないですか!﹂
あぁ精神的に参ってるんだね・・・うん、わかるよ美里
でもね、口に出すと・・・
すぱーーーん!!
﹁はいはい、文句はいいからさっさと問題を解きなさい﹂
﹁ひぃ∼誰だ∼美咲にハリセンなんか渡したのは∼﹂
﹁ノ、鞭じゃないだけありがたいと思いなさい﹂
やっぱり美優か・・・
そう、今ボク達は寮の談話室で試験勉強してるんだ
といっても、ボクと美里がしごかれているんだけどね
それにしても驚愕の事実
美咲、美紀、美優が学年TOP3だって
オールラウンダーの美咲
文系なら完璧の美紀
理系人間だった美優
・・・ぼ、ボクだって英語だけなら得意だもん
数学は普通かなぁ
社会はまぁまぁ
理科と国語は・・・赤点取らないように頑張らないとね
206
﹁・・・ヒカルは数学は大丈夫そうね、じゃあ今日はこれぐらいで
許してあげる﹂
﹁ふぅ∼助かった∼ボク、もう眠くて・・・シャワー浴びて寝るね﹂
﹁じゃあ、着替えを用意するね﹂
美優が当然のようにボクに着いて来る
﹁美紀も先に寝ちゃいなよ、私はもう少し美里の追い込みを見てる
から﹂
﹁そう?それじゃあお願いね、でもあんまり遅くまでやっても、効
率が落ちるだけよ
睡眠不足でテスト中に眠っても知らないわよ﹂
うへぇ、ミキサンソレふらぐデスヨ
それにしても3人とも美優の事については何もなかったかのような
態度で接している
見事なスルースキルですね
自分でカミングアウトするからそのままにしておいて欲しいって言
うから美優に任せたけど
一体どんな説明したのか・・・
さてと、早く寝て明日のテスト頑張るぞ∼
キィ∼ンコ∼ンカァ∼ンコ∼∼ン
﹁はい、そこまで
テストを回収します﹂
﹁ヴーーーやっと終わったぁ∼、ボク今日はもう頭使いたくないよ﹂
﹁どうだったヒカル?補習は回避できそう?﹂
﹁あ、美咲せんせ∼のおかげでなんとかなりそうだよ﹂
207
﹁え∼美優せんせーは無しですかorz﹂
﹁ハイハイ、ありがとうね、美優も美紀も・・・助かったよ﹂
﹁美里・・・?
おーい、生きてるかぁ∼
美咲たいちょー、美里が虫の息でアリマス﹂
せんゆう
﹁美里・・・一緒に学園祭回りたかったのに﹂
﹁ボクは美里の犠牲を無駄にはしないよ﹂
﹁みなさん、まだ討死にしたと決まったワケでは無いですよ﹂
﹁うぅ、美紀だけだよ、私に優しいのは﹂
﹁学園祭と言えば幽霊騒動の罰のお手伝いはどうなったの?﹂
﹁あ、あれは、当日の会場整理係に決まりました
そういえば、ヒカルは入院した後3日休んでたっけ?
あの時に連絡あったのを言うの忘れてた・・・ゴメン﹂
﹁美咲にしては珍しいミスだね、でも大丈夫、今聞いたから問題無
いよ﹂
﹁学園祭の招待状は?﹂
﹁招待状?何ソレ﹂
﹁あ、私が説明するね
学園祭には一般の人が学園内に入ってくるでしょ?
でも危険人物を学園内に入れるわけにもいかないから
各生徒に5枚づつ招待状を配るの
招待状を持ってないと学園内に入れないようにする
招待状で身元確認を行う
何か問題をおこしたら招待状からすぐに特定できるぞ、だから問
題おこすなよ?
っていうシステムになってるの
ヒカルの分の招待状は私の分と一緒におじいちゃんに送ってある
から
今頃お屋敷では争奪戦やってるんじゃないかな?﹂
208
争奪戦??
イヤ想像するのはやめておこう
209
テスト?とりあえず爆発しろ②
うちの学校はテストの結果が張り出されるんだ
上位ならいいだろうけど、下位だと・・・見せしめだよね
1 根本 美咲 500
2 佐藤 美優 482
3 田尾 美紀 479
・
・
・
なんですか、この点数
500点って全部満点?
美咲は化け者か!
美優と美紀も、苦手科目でも90点は超えてるって事だよね
まぁ、優等生はほおっておいて、ボクと美里を探そう
あった!
106 鷹峯 光 365 ●
・
・
193 土山 美里 287
あれ?●ってなんだろう?
﹁ねぇ、美里、あの●って何?ボク初めての試験だから知らなくて・
・・﹂
﹁あ∼・・・その∼気を落とさないでね
ヒカルの名前の左が順位で
名前の右が合計得点で・・・
210
●が・・・赤点の科目があるって事だよ﹂
﹁へっ?あ・か・て・ん?・・・って、赤点!!﹂
﹁そう、ヒカルは合計得点は私より上だけど補習なの
それにしても、365点取って補習の人って・・・初めて見たか
も﹂
﹁え?美里は赤点無いの?﹂
﹁私はまんべんなく低い点数だけど、30点以下が無いのよ
ヒカルは得意教科が良くて、苦手教科が赤点のタイプね﹂
・・・赤点
えー、ウソでしょー
試験勉強も頑張ったし
ココは主人公補正でギリギリクリアがお約束じゃないのかー!
﹁※カル
ヒカルってば!聞こえてる?﹂
﹁あ、ゴメンちょっと意識が飛んでたみたい﹂
﹁大丈夫よ、学園祭は3日あるんだし
1教科なら半日で補習が終わるから
・・・去年の経験者が言うんだから間違い無いわよ﹂
﹁そうなんだ・・・でも1教科とは限らないんじゃないかな?﹂
﹁ふふふ﹂
﹁??、美優!!、いつの間に・・・﹂
﹁365点取って補習、の辺りからかな?
それはそうと、365点取ってれば補習は1教科しかありえませ
ん﹂
﹁﹁??﹂﹂
﹁はぁ∼2人揃って・・・
え∼とね、100点満点が5教科でしょ?
それで30点以下が赤点
211
だったら365点で2教科が30点以下だと
残り3教科で305点以上取らないといけないの﹂
﹁そうか!なるほど・・・美優すご∼い、よくそんなどうでもいい
事に気が付くね﹂
﹁・・・ちなみに今回のテストで2Aで●付きはヒカル一人なんだ
よ﹂
﹁え∼そんなぁボクってそんなにバカだったんだ・・・
やっぱり2年も昏睡してちゃ、追いつけないよねorz﹂
﹁あ、いや、そんなつもりで言ったんじゃなくて・・・
あの、イヤな事を思い出させてごめんなさい
どうでもいい事って言われてムカついてつい・・・
余計な事まで言っちゃいました﹂
﹁・・・ボクが原因じゃないか、ゴメン、ボクが悪かったよ
あ、そうか、これでおあいこだね﹂
﹁!、そうだね、うん仲直り﹂
﹁・・・あんた達、いいコンビになれるね
美優からあの事は聞いたけどさ、学園内はいままで通りでいいと
思うよ
学園の外なら話は別だけど、建前としては学園内に外での関係は
持ち込まないって事になってるしね
ガンバレ貧乳コンビ!!﹂
﹁﹁!!﹂﹂
﹁ちょっと、美里、ボクとしては今の言葉は聞き捨てなならいよ﹂
﹁そうです、貧乳コンビだなんて・・・
ちっぱいトリオでしょ﹂
ツッコむ所はそこかい!!
212
学園祭1日目①
あの∼サブタイトル間違ってないですか?
だってボクは今、補習中だもん
でも理科の補習が初日の午前中でよかった∼
これが終われば、残り2日半学園祭で遊べるもんね
美咲が言うにはボクのせいで捻じ曲げられたんだって
﹁これはきっと学園長の差し金だよ
例年は初日に国語・社会、二日目に英語・理科、三日目に数学・
数学なんです﹂
﹁あれ?数学が2つあるけど・・・?﹂
﹁そうですよ数学は赤点の人数が多いので2班に分かれますね
それでですね、今回国語と理科が入れ替えになったのはズバリ、
ヒカルが原因でしょう!
ヒカルが補習を受ける理科を二日目にいれると理事長が孫の顔を
見にきたのに補習をしている所を見るという結果になってしまう
ジジバカ
これは学園長にとって非常に不味いワケです
あの理事長なら、ウチの孫娘に補習だと?そんな教え方しか出来
ないヤツはクビだ∼
とか言いそうでしょ?﹂
﹁あぁ確かに言いそう・・・というか実際に実行しそうだよ﹂
﹁ほらね、だから学園長は保身に走ってヒカルの受ける理科を初日
に回したんだよ・・・きっと﹂
おじいちゃんは理事長なんだけど、この理事長職はいわゆる名誉職
ってヤツで
臣籍降下の時に旧宮家の収入を安定させる目的で鷹峯家に与えられ
213
た役職なんだ
要は仕事しなくてもお金が入って来る
なかには、どこかのオリンピック委員会の委員長みたいに、名誉職
にしないで実際に精力的に仕事をする人もいるらしいよ
先代の鷹峯家当主、つまりボクのひいおじいちゃんは学園の理事長
の仕事は理事長代理に任せて、別に事業を始めた人なんだって
話がそれちゃった
それで、学園長っていうのは理事長代理兼校長だね
その下に高等部教頭と中等部教頭っていうのが現場の体制だね
経営側は理事長、理事長代理、理事会・・・かな
おじいちゃんはボクの事で多少介入したみたいだけど、基本的には
理事長代理に任せてるみたい
﹁それではココまでのところを理解出来ているか、小テストします、
教科書をしまって﹂
しまった∼!!
余計な事考えてて、補習の授業を聞いてなかった∼∼
うぅ・・・
葉緑素とか師管とか知らなくても生活に支障ないじゃないかぁ∼
﹁それでは補習授業はこれで終わりますが・・・鷹峯さん
あなたは、このプリントを次の理科の授業までに仕上げて提出し
て下さい
それでは、解散
みなさん、学園祭をゆっくり楽しんできなさいね﹂
あぁ∼ボクだけ宿題か・・・
ヨシ、気持ちを切り替えよう
214
さて、みんなと合流しないとね
みんなどこにいるんだろう?
英会話部のお手伝いは今日の15:00からだからまだ時間はあるし
そうだ、美里のバレー部のたこ焼き屋さんに行けばいるかも
よし、たこ焼き屋さんへGo!!
あ、買い食いしよう^^
215
学園祭1日目①︵後書き︶
8/29誤字修正
216
学園祭1日目②
うっ・・・
しまった
たこ焼き屋さんってどこでやってるんだろう
美里に聞いておけばよかった
おお、大盛況だね
なんだかヘリまで飛んでるし
それにしても、いろんな模擬店あるんだね
バレー部はたこ焼き屋さんだったよね
あれは・・
焼きそばはソフトボール部か
かき氷はテニス部ね
クレープ屋さん発見!バスケットボール部か
合流したら買いにこようっとφ︵..︶メモメモ
﹁お∼い!!そこの白雪姫、たこ焼き食べて行かない?サービスす
るよ∼﹂
!!たこ焼き屋さんが呼んでる
って伏見先輩かぁ
そういえばバレー部だったよね
﹁伏見先輩、その白雪姫って何ですか?﹂
﹁へっ?本人は知らなかったのか・・・
言葉通りだよ、雪のように真っ白なお姫様だから白雪姫
間違いじゃないでしょ?﹂
﹁いや、ボクはお姫様じゃないですし、白雪姫は確か黒髪だったよ
うな・・・﹂
217
﹁なんでよ∼旧宮家のお姫様で合ってるじゃない、それに白雪姫は
肌が雪のように白いだったかな?
で○ず○∼のイメージで黒髪って気がするだけで、黒髪とは限ら
ないんだし
それに、高等部では白雪姫で定着してしまってるしね﹂
﹁誰ですか、そんな事広めたのは・・・﹂
﹁広めた訳じゃないけどね・・・私がまるで白雪姫だねって言った
ら勝手に広まっちゃってさぁ
・・・ははは・・・ハハハ・ハ
ごめんなさい﹂
﹁ふぅ・・・もう過ぎた事はしかたないですけどね
そうそう、美里はいますか?﹂
﹁あれ?そういえば美里ちゃんは?
おーい誰か美里ちゃん知らない?﹂
﹁美里なら今日のシフトは午前中だから上がりましたよ
補習を受けてる友達を迎えに行くって言ってましたけど﹂
と、名前を知らないバレー部の人が教えてくれました
仮にモブ子さんとしておきましょうか・・・いつの日か名前を知る
機会があるのでしょうか
﹁ひょっとして・・・入れ違いじゃない?﹂
﹁ボクもそんな気がしてきました﹂
﹁待ち合わせしてた?﹂
﹁いえ、別に携帯もあるかr・・・ハッ
そういえば補習授業の間電源を切って
・・・やっぱりそのままでした∼﹂
ヤッバーイ急いで電源を入れないと
ピロロン♪
ピロロン♪
ピロロン♪
ピロロン♪
218
ピロロン♪
ピロロン♪
ピロロン♪
ピロロン♪
うん、ゴメン、着信のお知らせとメールが一気に来たね
♪♪♪♪
あ、今度は電話、美優からだ
﹁もしもし、ゴメン、電源オフにしたままだったのを忘れてた﹂
﹁ヒカル!!無事なのね?今どこ?﹂
﹁え∼と、バレー部のたこ焼き屋さんの前だよ﹂
﹁うん、わかったすぐに行くから動かないでね﹂
﹁うん、じっとしてるよ、人が多くて危ないから急がなくていいか
らね﹂
﹁・・・はいはい、それじゃあ捜索隊の方はこっちから撤収させて
おくから﹂
へ?
捜索隊?
ひょっとしてあのヘリは・・・
イヤ、キノセイニチガイナイ
219
学園祭1日目③
﹁あ、ヒカル居たーーー﹂
美紀の声だ
最初に見つけたのは美紀かぁ
あ、あそこだね
美里の頭が周りから飛び出て見える
﹁ヒカル、大丈夫だった?﹂
﹁ごめん、美咲﹂
﹁心配したんだよ﹂
﹁ごめん、美紀﹂
﹁迎えに行ったら居ないし、携帯は繋がらないし・・・﹂
﹁ごめん、美里、携帯の電源入れるの忘れてた﹂
﹁誘拐かと思って非常事態Aを発動しちゃったよ・・・テヘ﹂
﹁ごめん、美優、ところでその非常事態Aってなんなの?﹂
﹁あ、それは・・・まぁ言ってもいいか
非常事態Aはヒカルが行方不明の時の体制だよ
ちなみに非常事態Sはヒカルがケガをした場合
非常事態SSはヒカルに命の危険がある場合
あ、そうだ、ヒカル無事発見の連絡しないとね﹂
美優が携帯でメールを打つと上空を旋回していたヘリの音が遠ざか
っていく
﹁ヘリまで出動してたのね
おじいちゃんは心配性だなぁ﹂
﹁ヒカル、おじいちゃんのせいにしたらダメだよ
今回はヒカルが悪いんだからね﹂
﹁あ、うん、そうだね、美紀の言う通りだよ、みんなも心配かけて
ゴメンね﹂
220
﹁水臭い事は言わないの、ヨシ、気分一新って事で私が焼いたたこ
焼きをみんなで食べよう!!﹂
﹁ほほぅ、美里の粉モンかぁ、ボク楽しみだよ﹂
﹁・・・焼き加減はまぁ合格点だけど・・・ソースがイマイチかな
ぁ﹂
﹁え∼ヒカルってそんな味の違いまでわかるんだ・・・お嬢様は違
うね
ソースは普通にコレ使ってるんだけど・・・変かな?﹂
﹁何コレ?中濃ソース・・・初めて見た、こんなソースあるんだ﹂
﹁え?普通はウスターソース・中濃ソース・とんかつソースの3種
類を常備でしょ?﹂
﹁何いってんの?ウスターソース・焼きそばソース・たこ焼きソー
ス・お好みソース・とんかつソースだよ
ちゃんと用途別に使い分けたほうが美味しいよ﹂
﹁一般庶民でそんなにソースを使い分けるのは無いよ∼、ヒカルの
所は専属のシェフだろうけど
それに焼きそばソースとかたこ焼きソースとか普通のスーパーじ
ゃまず見かけないよ
専門店に買いに行くのもなんだかねー﹂
﹁え?そうなの・・・
普通にコンビニでも常備してたハズなのに
おかしいなぁ、ボクの記憶が昏睡のせいでおかしくなってるのか
な﹂
﹁美里、ヒカル、ソレはね、地域格差よ﹂
﹁!!知っているのか雷○・・・もとい美咲﹂
﹁美優・・・誰が外見はおっさんの高校生だ!!
・・・え∼とね、関西というか大阪圏ではコンビニがスペースを
割くほど必需品だけど
関東圏だと中濃ソースだけで使いまわすことが多いのよ
221
ちなみに名古屋はソースの代わりに味噌だって﹂
﹁へぇ∼美咲はなんでも知ってるんだね、学年TOPは伊達じゃな
いね﹂
﹁そうね、でも雑学女王は美咲でよかったと思うわ
ヒカルが雑学女王だったら伊○院とか言われるの確定だよ﹂
﹁ちょっとー美紀∼ひどいよ、ボクあんなおデブはイヤだよ∼﹂
﹁三○亭○大だったっけ?﹂
﹁美咲まで・・・泣くぞ?﹂
﹁ほらほら、バカ言ってないで次に食べるもの決めようよ、早くし
ないと15:00になっちゃうよ﹂
美優がまともな事言ってる・・・
いや、コレが本当の美優なのかも
222
学園祭1日目④
﹁おいしぃー、やっぱり甘いものは格別だね∼バスケ部ぐっじょぶ
b﹂
﹁美優、そのbってなんなの?﹂
upは日本だとGoodって意味だね
﹁あぁサムズアップだよ、似てるでしょ?﹂
﹁Thumbs
英語圏ならまぁ肯定的な意味だけど
アラブとか南米で使ったらダメだよ
侮蔑の意味になっちゃうからね
ふふん、ボクだって得意の英語なら・・・﹂
﹁・・・ヒカルが伊○院になっちゃった∼﹂
﹁!、美紀∼その話題から離れてよ∼﹂
﹁ふふ、冗談よ﹂
﹁もう・・・ボクはもうお腹いっぱいだけど、そろそろ講堂へ向か
おうか?﹂
﹁じゃあ私が背の高さを活かして人込みを掻き分けるから後ろにつ
いてきて﹂
﹁美里の案に少し修正、美里の後ろにヒカル、両脇を美優と美紀が
固めて私が後ろから行くわ﹂
﹁非常事態A対策ですね、わかります
グフフ、腕組んじゃおうっと﹂
﹁なるほど、じゃあ私は手を繋いじゃおう﹂
﹁ボクはお子様扱いなのね・・・﹂
﹁惜しい、それだけじゃないのよね
みんな気付いてる?さっきから写真撮られてるの﹂
﹁あ、うん視線をすごく感じるしシャッター音が聞こえるもん
私もこの胸で視線を集めるほうだけど
223
ヒカルと一緒にいると桁が違うのがわかるわ﹂
﹁そういえば、デジカメや携帯カメラだとシャッターが無いのにシ
ャッター音がするよね
なんでだろうね、昔のフィルム式の名残かなぁ?﹂
﹁美里にしてはいい所に気が付いたわねあれは﹁ハイハーイ、美咲
∼私知ってるから言わせて∼﹂
美優・・・いいけどボケ禁止ね﹂
﹁あれはね、盗撮対策なの
音も無しで撮影できちゃうとスカートの中とかを撮られても気が
付かないでしょ?
だからわざと音を出すようにして撮影しましたよって教えてるの﹂
﹁へぇ∼なるほどね∼﹂
﹁でも、これだけ写真撮られたら少し心配よね
ヒカルが美少女すぎてマスコミとかネット流出とか・・・ありそ
うね﹂
﹁あ∼美咲の心配はごもっともなんだけど、マスコミの方は菊の御
紋で抑えられるのよ
問題はネットの方だけど・・・こっちは消しても消してもわいて
くるんだよね
まるでGみたいに・・・﹂
﹁うへぇ﹂
﹁だから、ヒカルの写真が流出するようなら、少ししたらどこかの
アイドルのスキャンダルとか
大企業の不正とか、ネトウヨが喰いつくネタがリークされるハズ
だよ﹂
﹁美優、あんたそんな所までどっぷり浸かってるのね
ひょっとして家族ぐるみでご奉公?﹂
﹁まさか、パパは普通に公務員だよ・・・宮内庁だけど﹂
﹁宮内庁なら、旧宮家は管轄外か・・・それとも表向きだけ?﹂
﹁ノーコメント、美咲の知識欲はすごいと思うけど、知らないほう
224
がいい事もあるからね﹂
﹁話についていけないね、私みたいなスポーツバカにはムリだわ﹂
﹁﹁ウン﹂﹂
﹁どうしてそこでヒカルまで同意してるのよ﹂
秘書が勝手にやりました
のリアルバ
﹁だって、吉村、あぁ美優のおじいちゃんね、が全部やってくれる
からわからないんだもん﹂
﹁それは私でもわかるわ、
ージョンよね
本当に知らないから罪に問われないってヤツよ・・・きっと﹂
﹁なるほどね∼﹂
ねぎら
そっかぁ、冬休みに帰ったら労ってあげないとね
225
学園祭1日目⑤
﹁あぁ、来たわね、待ってたわよ﹂
﹁篠山先生、ちゃんとサボらずにきましたよ∼﹂
﹁根本さんごめんなさいね、巻きこんじゃって
でもみんながここのお手伝いをしている時に一人だけ放り出され
てもつまらないでしょう?﹂
﹁それはそうですけどね、放っておけない人もいるし・・・仕方な
いですね﹂
﹁ふふ、もう少し素直になったほうがカワイイわよ・・・
さて、それではこの赤色の腕章を付けてもらいます
開場時刻になったら、観客席に誘導してください
開演すればお役御免だからついでに劇を見ていってくれればいいわ
全部英語だからヒアリングの練習にもなるわよ﹂
﹁﹁﹁は∼い﹂﹂﹂
﹁あ、そうそう、鷹峯さんは楽屋の方を手伝って欲しいの﹂
﹁え∼どうしてボクだけ違うんですか?みんなと一緒がいいのに﹂
﹁う∼ん、あんまり言いたくないんだけど・・・
一つは体の事、楽屋として使う舞台そでの部屋は窓が無いから紫
外線0なの
もう一つは鷹峯さんはその容姿、かなり目立つのよね
学園の職員や生徒だけならまだしも、外部からの人が入って来て
る日に
好奇の視線に晒すのは不味いっていうのがおか、コホン、学園長
の判断なのよ
出来れば学園内で特別扱いはしたく無いんだけど
病気の事や防犯の事だと、しかたがない面もあるのよね﹂
﹁それならしかたないよ、私のヒカルを男の視線から守るのはサン
226
セー﹂
﹁私のって所以外は美優の意見に同意します﹂
﹁美優はそもかく美咲まで・・・﹂
﹁あらあら、女の子にまでモテモテね
それじゃあ鷹峯さんは向かって左の楽屋へ
他の4人は入口で待機でお願いします﹂
﹁は∼い、それじゃあいってきま∼す﹂
ここだね、さっそく
あ
ノックしないとね、着替えとかしてたら悪いし
コンコン
﹁ハイどーぞ∼﹂
﹁失礼しま∼す﹂
うわっ思いっきり着替えてるじゃない
下着姿の人も結構いるし・・・ハイどーぞじゃないでしょ
目のやり場に困るじゃないですか
・・・あ、ボクは女の子だったんだ
そうだね見られても気にならないんだ・・・
とりあえず挨拶しなきゃ
﹁はじm﹁きゃーーーーーーキターーー本物よ∼﹂
﹁うわっ、白っ、綺麗!!﹂
﹁これが噂の・・・﹂
﹁りある白雪姫・・・ハァハァ﹂
パンパン
﹁はい、あなたたちそこまでにしておきなさい
今日は演目が終わるまで私達英会話部が独占できるんだから落ち
着きなさい﹂
﹁﹁﹁ハイっ部長﹂﹂﹂
227
きたの
こうめ
﹁ようこそ、鷹峯さん、私は英会話部の部長をさせていただいている
北野 小梅よ、よろしくね﹂
﹁はい、鷹峯 光です、よろしくお願いします﹂
﹁今日あなたに手伝ってもらうお仕事は・・・癒しです
この部屋に居て愛想を振りまいて欲しいの
ついでにお茶でも淹れてくれれば完璧ね﹂
は?
なんですと?
それでお手伝いになるのでしょうか・・・
228
学園祭1日目⑤︵後書き︶
う∼ん、お気に入り300件ですね
PV200kですね
ユニーク40kですね
いつもありがとうございます
番外編でも考えましょうかねぇ
︵う∼ん誰の視点でやろうかな・・・︶
229
学園祭1日目⑥
﹃ねぇ、髪の毛に触れてもいい?﹄
﹃え、あぁ、全部英会話で通すんですね・・・いいですよそれくら
い﹄
﹃うっわぁ∼サラサラね∼それにとてもキレイ・・・
鷹峯さん英語もお上手ね、発音もすばらしいわ﹄
﹃そ、そうですか?部長さんもお上手ですね﹄
﹃私は子供のころロンドンで暮らしてたから
鷹峯さんは、アメリカでしょ?﹄
﹃確かにアメリカには少し居ましたけど・・・どうして分かるです
か?﹄
﹃イギリスとアメリカでは少し違うのよ、日本で言うと方言みたい
なものよ
それにアメリカでもメキシコとの国境付近だとスペイン語も混じ
ってえらいコトになってるのよ﹄
﹃へぇ∼ボクが居たのはシカゴだったので南部は全然知りませんで
した
ところで、衣装に着替えないんですか?﹄
﹃あぁ、私はナレーション担当よ
一番たくさん喋るけど、台本みながらだから暗記しなくていいか
らラクなのよ﹄
﹃部長の権限ですね、わかります﹄
﹃あら、人徳よ﹄
﹃ふふふ﹄
﹁楽しそうですね、梅ちゃん独り占めしてずるい∼﹂
﹃コラ、日本語禁止﹄
﹃だって、そんなにじょうずにしゃべれないです
230
ふたりのかいわのてんぽがはやすぎてついていけないです﹄
﹃あなたたちの英語はね
①聞いて
②日本語に翻訳して
③理解して
④日本語で返事を考えて
⑤英語に翻訳して
⑥喋る
これじゃあいつまでたっても上達しないわよ
私や鷹峯さんはね
①英語で聞いて
②理解して
③英語で返事を考えて
④喋る
コレができるようになれば英語でケンカできるわよ﹄
﹃それはわかってるんですけど、どうしてもにほんごでかんがえる
くせがぬけなくて﹄
﹃だから英会話部では日本語禁止なの、英語で考える癖を付けるた
めにね﹄
﹃へぇ∼、でもボクのオススメは1カ月でもいいから語学留学する、
ですね、本音を言うと1年ぐらいですけど﹄
﹃そうね、それがいいのは分かってるのよ
でもみんながみんな留学できるような家庭環境にあるとは限らな
いの
私みたいに父親が外交官だとか、鷹峯さんみたいなお嬢様とか
そうそういないわね﹄
﹃あ・・・ごめんなさい、そうですね﹄
﹃わかればいいのよ、お嬢様ならしかたないわよ
さぁそろそろ時間よ、みんな準備はいいかしら?﹄
﹃﹃はい!﹄﹄
231
﹁ご来場の皆様大変長らくお待たせいたしました
これより英会話部による英語劇を始めさせていただきます
なおこれ以降すべて英語とさせていただきます﹂
﹃ご来場の皆様大変長らくお待たせいたしました
これより英会話部による英語劇を始めさせていただきます
○草物語
をお楽しみ下さい﹄
なおこれ以降すべて英語とさせていただきます﹄
﹃それでは
へぇ、考えたね、主役級4人は女の子ばかりだし
原作は英語だからそのまま台本にできるね
ボクも少し楽しませてもらおうかな・・・
232
学園祭1日目⑦
﹃お手伝いありがとう、助かったわ﹄
﹃どういたしまして、ってボクは居ただけのような・・・﹄
﹃英会話部には英語で会話してもらえる人が来るのは助かるのよ
ところで鷹峯さん、英会話部に入部する気はない?﹄
﹃・・・英会話は得意なんですけど、やっぱりこの体だと迷惑をか
けちゃいますから﹄
﹃別に運動部じゃないんだから気にしなくていいのよ
活動も、学園祭の英語劇と夏休みの合宿という名の旅行以外は部
室でおしゃべりするだけよ
ただし、すべて英語でね﹄
﹃やっぱりスグにはムリですね、まだまだ学園生活に慣れる段階で
すから﹄
﹃そっか、残念ね、でも今日は楽しかったわ、英語で思う存分お喋
りできたし
普段これだけ英語でお話しできるのは千秋先生だけだったから・・
・﹄
﹃こちらこそ、お手伝いのハズが楽しませていただきました
機会があればまたお話したいですね、英語で﹄
﹃入部しなくても部室に遊びにくればいいわよ、鷹峯さんならいつ
でも大歓迎よ﹄
﹃はい、ありがとうございます﹄
﹁みんな∼お待たせ∼﹂
﹁大丈夫だった?変な事されなかった?﹂
﹁そんな訳ないでしょ、美優は過保護なんだから﹂
﹁そんなのじゃ無くて・・・ヒカルの貞操を守りたいだけよ、だっ
233
てヒカルの唇は私のモノなんだからねッ!︵#><#︶﹂
﹁相変わらずだねぇ∼でもね、私達の前ぐらいキャラ作らなくても
いいのよ﹂
﹁美咲・・・気付いてたの?﹂
﹁美咲じゃなくてもわかるって、バカの私がわかるぐらいだからね﹂
﹁そうです、ムリして顔文字入れて喋ってるのは見てて痛々しかっ
たのよ﹂
﹁美紀、酷い、バカって所を否定しなかった・・・﹂
﹁だってバカだし・・・スポーツバカだけどね﹂
﹁ふふふ、ハハハッ、これでも演技には自信があったんだけどなぁ、
誰一人騙せなかったのかぁ﹂
﹁それは違うよ
ヒカルは騙せてたからね
てっきりヒカルにさえ気づかれなければokってスタンスだと思
ってたんだけど
違った?﹂
﹁ねえ、イマイチ話に付いて行けてないんだけど、ひょっとしてボ
ク以外みんな美優の正体知ってたの?﹂
﹁えぇ、そうよ、ありがちだしね﹂
と美咲
﹁美優も4月から編入だったからウスウスと﹂
と美紀
﹁う∼ん、なんとなく、違うなぁって・・・勘だけどね﹂
と美里
﹁そっかぁ、じゃあもう地を出してもいいかな・・・
ヒカル∼だ∼い好き、チュッ﹂
﹁﹁﹁﹁おい!﹂﹂﹂
﹁あれ?どうしたの??﹂
﹁イヤ、だって、ソレいままでと変わってないような・・・﹂
﹁だって∼キャラ作ってたわけじゃないし・・・少し大げさにして
234
ただけだよ
それに、ヒカルの従者はクビになったもん﹂
﹁まぁ、それは聞いたんだけどさ、なんだかんだ言っても従者っぽ
い事してるじゃない﹂
美優の従者としてのお仕事はクビです
﹁だって、あの時のヒカルってすごく恰好良かったんだよ
今から鷹峯 光の従者 佐藤 美優ではなく
ヒカルの友達の美優です
だよ!惚れてまうやろー!!﹂
﹁う∼わぁ、ヒカル・・・ソレはちょっと厨二入ってるよ
中等部2年生だから間違ってはないけど﹂
﹁美里、それはその・・・少し、ボクの黒歴史と化してるというか・
・・﹂
﹁男前ですね、私も惚れちゃいそうです
私の胸の谷間でむぎゅ∼ってしていいですよ﹂
﹁おお、それでは遠慮無く﹂
﹁って、美優に言ってないよ∼ヒカルだけ∼﹂
﹁プッ﹂
﹁フフ﹂
﹁まぁいいじゃない、美優は美優って事よ﹂
﹁美咲が上手くまとめた所で、買い食いの続きしようか?
それとも高等部のクラスの出し物でも見に行く?
ボクは明日はおじいちゃんと回るから一緒に行くなら今のうちだ
よ?﹂
﹁じゃあ定番のお化け屋敷でも行こうよ﹂
﹁美里、ソレ、イヤミ?﹂
﹁﹁﹁なんの事でしょう﹂﹂﹂
﹁ぼくモミンナト一緒ニ行キタイナァ﹂
﹁・・・鬼だ﹂
235
おお、美咲のリアルOrzだ∼
236
学園祭1日目⑧
﹁うひぃぃ∼﹂
﹁あらあら、いつもの知的な美咲はどこにいったのかしら?﹂
﹁そ、そん・・な、こと、い、いったって、む、むり、もう我慢で
きないの
美紀、お願い、もう許して﹂
﹁だめよ、一人だけ・・・まだ始まったばかりなんだから我慢しな
さい﹂
﹁ひぎぃゃぁあああああああああああぁぁぁぁ﹂
﹁きゃっ﹂
﹁あ∼あ、お化け役の人がびっくりしてるじゃない
おしおき
が必要かな﹂
いけない子ね、他の人に迷惑をかけちゃダメでしょ
これは
﹁ごめ゛ん゛な゛ざい゛∼
びがる゛∼だずげで∼﹂
あ∼あ鼻水でどえらい事になってるよ
それにしても美紀って・・・S?
﹁ねぇ、美紀、そろそろ許してあげようよ、ボクもう、かわいそう
で見てられないよ﹂
﹁そろそろって言ったってねぇ・・・仕方ないわね、ヒカルに感謝
しなさいね
ほんとに、入口から三歩しか進んでないのに・・・﹂
﹁じゃあ私が付いていてあげるから3人で行ってきなよ﹂
﹁そう?ゴメンね美里﹂
﹁それじゃあ行ってくるね
ヒカル、怖かったら私にしがみ付いていいからね﹂
237
おしおき
されるんでしょ?
﹁あ、美優!抜け駆けは許しません!ヒカルは私が・・・﹂
﹁え∼美紀に抱き着いたら
なんだかボク、怖いなぁ﹂
﹁しないモン、ヒカルはカワイイから愛でるんだよ﹂
﹁ほらほら、そんな力説してないでさっさと行きなさい、後ろが閊
えてるでしょ?﹂
﹁﹁﹁はーい﹂﹂﹂
﹁きゃーっ﹂
はい、悲鳴です
雪女さんの・・・
﹁さっきからお化け役の人がビックリしてるような気がするんです
が・・・﹂
﹁ほほぅ、美紀も気付いたようだね
そう、彼女達は薄暗い状態でヒカルの姿を見て・・・
本物と勘違いしたんだ﹂
﹁イヤ、名探偵ごっこはもういいから﹂
﹁・・・ボク、やっぱり気味が悪い・・・よね﹂
﹁う∼ん、気味が悪いって感じとはちょっと違う・・・かな?
どう言ったらいいのかな・・・
そう、幻想的?神秘的?
物語の中から抜け出したような・・・﹂
﹁あ∼わかるよ、それ
私は4月に初めてヒカルの写真をみせてもらったんだけど
車椅子に座ったヒカルは、儚げで、いまにも消えて居なくなって
しまいそうで
ついつい、私が守らないとって思っちゃうんだよね﹂
﹁そうそう、庇護欲?母性本能?
238
よくわからないけど抱きしめてあげたくなっちゃう﹂
﹁うん、だからね、ヒカルは気にしなくていいんだよ﹂
﹁二人とも、ありがとう、気を取り直して先に進もう﹂
﹁きゃぁ∼︵はあと︶﹂
化け猫?猫娘?
なんだか悲鳴が少し違うような・・・
﹁きゃあ、本物よ﹂
幽霊さん
そうですか
ボクのほうが・・・
パシャ
﹁きゃーっ、私コレ待ち受けにする﹂
あの∼吸血鬼さん
愕かさないんですか?
﹁あ∼、そこの吸血鬼、携帯没収だからね
明日の朝9:30以降に学園の警備部に行けば返してあげるから
写真は消去されるからそのつもりで﹂
﹁おお、美優がお仕事らしき事をしてるね﹂
﹁美優、それぐらいいいよ、ボクは別に気にしないから﹂
﹁・・・わかったわ、それじゃあ没収はしないけど
撮った写真は学園外に出さない事、いいわね?﹂
239
﹁ねえ美優、さっきの写真の事だけど
今日は不特定多数の人に撮られてるからあきらめたほうがいいん
じゃないの?﹂
﹁そうなのよね、学園の生徒なら簡単なんだけどね
明日はおじいちゃんも付いてくるらしいから相談してみるけど・・
・﹂
﹁って事は明日は美優は鷹峯家御一行様で行動かな?
ヒカルと一緒に行けるのか・・・いいなぁ﹂
﹁役得だよ、ベタベタは出来ないけどね﹂
﹁さて、もう時間もないし、今日はこれで終わりだね
ゆっくり休んで後2日じっくり楽しもうね﹂
﹁うん、それじゃあ、また後でね﹂
ふぅ∼なんだかんだ言って疲れたなぁ
今日は早く寝ちゃいそうだよ 240
番外編②︵前書き︶
前の話
リクエストのあった小梅部長視点です
本日は本編も同時投稿です
お気に入りからジャンプした方は
を・・・
241
番外編②
天使を見つけました
初めて見たのは体育祭の日の昼食
中等部校舎の東側の芝生
例年ならば高等部3年の12クラスが抽選で割り当てられるハズの
昼食場所
陽当たりが良くて、いわゆる一番人気の場所です
それが今年は中等部が使用していました
私は今年も学食組でしたので、食堂棟への移動中にふと視線を向け
てしまったのです
親族しか入れないハズの学園内にシェフやメイドを連れて・・・
第一印象は、お人形さん、でした
私は父の仕事の都合でロンドンでの生活が長かったのですが
あちらで見た人達と比べてもより白い肌
思わず見とれてしまいました
﹁小梅どうしたの?早く行かないと時間なくなっちゃうよ﹂
﹁あ、ごめんなさい少し気になったの﹂
﹁何?あぁ理事長とお姫様ね
あの子中等部の2年生だよ、私と同じ百合寮
カワイイでしょ?﹂
﹁理事長が規則を破る所を見るとね・・・萎えるというか﹂
﹁あぁシェフとかメイドの事?
シェフは都内でフレンチのお店をやってる小倉シェフでしょ?
確か娘さんが高等部1年にいたはずよ
メイドは女の人だから問題ないしね﹂
﹁詳しいわね真理、ひょっとして手をだそうとして調べたの?﹂
﹁え∼、手をだす訳ないでしょ、百合寮の掟では中等部に手を出す
242
ユリ
のは禁止なのよ﹂
﹁へ∼変態にもルールがあるんだ・・・﹂
﹁Yesロリータ、Noタッチ﹂
2度目は高等部のグラウンドでした
玉入れ競技
百合寮の応援をする姿
あぁ、あの応援が私に向けてだったらどんなに・・・
??
ユリ
沙月お姉さまだと!!
あの変態生徒会長︵元︶か!?
おのれ、部員が少ないからって部費を減額しやがった恨み
忘・れ・な・い・わ・よ
3度目は中等部のグラウンド
私は気になって彼女を見に行きました
騎馬戦ですね
彼女は・・・居た!
小柄ですから予想通り上でした
なかなかやりますね、ハチマキ取ってますね
あ∼彼女が躑躅寮なら公然と応援できるのに・・・
2つ目狙って・・・あ、後ろから狙われてる
むのがわかる
声に出して教えてあげられないのが・・・
!
私だけじゃない
見ていたすべての人が息を
輝く銀の糸が広がる
ヘンタイども
あぁ、この芸術品を守ろう
百合族の魔の手から
243
ロリコン
野郎共の魔の手から
私?
私は見ているだけで満足
でも、できればあの美しい髪の毛を梳かしてみたいなぁ
﹁北野さん﹂
﹁はい、篠山先生、なんでしょうか?﹂
﹁学園祭の部の発表の時にうちのクラスの百合寮の5人に手伝わせ
る事になったから
一応会場整理をさせるつもりだから、開場整理の人員を劇のほう
にまわしてちょうだい﹂
﹁篠山先生、中等部2Aの百合寮と言えば例の鷹峯さんも・・・﹂
﹁えぇ、そうよ、授業中の居眠りの罰ね﹂
﹁他の5人はそれで構いませんが鷹峯さんは楽屋のほうを手伝って
もらったらいかがでしょう?﹂
﹁う∼ん、意図はわかるんだけど一人だけ特別扱いっていうのは、
教師としてちょっとね﹂
﹁主目的が防犯でも、肉体的なハンデキャップの為という名目があ
れば問題無いと考えます
それと、英会話部への勧誘をしてもよろしいでしょうか?﹂
﹁・・・勧誘は構わないけれど、強引な事はやっちゃダメよ﹂
﹁はい、そこは十分わきまえています﹂
﹁わかりました、それでは北野さんに任せましょう
よろしくね部長さん﹂
﹁はい﹂
せんせい
ヨシ!!顧問の言質は取った!
待っててね鷹峯さん
私が守ってあげるからね
244
ヘンタイ
向井沙月から
245
補習の宿題も済ませないとね
う∼ん結構あるよね
でもやっておかないと思う存分遊べないもんね
ボクは夏休みの宿題も先に済ませる派だもん
﹁ヒカル、ほどほどにして寝ないと明日起きれなくなるわよ﹂
﹁あ、もう少しで終わります、静かにするんで沙月お姉さまは先に
寝てくださいね﹂
﹁そうそう、ヒカルは学園祭クイーンの投票は決めた?﹂
﹁へ?なんですかそれ?﹂
﹁あ、ヒカルは初めてだったんだ
ミス鷹峯女学園みたいなものよ
3日目の朝からお昼までが投票期間なんだけど
2日目の夜に投票用紙が配られるわよ﹂
﹁へぇ、誰が立候補してるんですか?﹂
﹁立候補なんてないの、対象は全生徒よ
集計して3日目の後夜祭で発表されるのよ
クイーンに選ばれたら、ドレスを着て色々写真を撮られるわよ
もれなく翌年の学校紹介のパンフレットとかHPに掲載されるか
らね﹂
あ∼なんだかフラグの予感
主人公はダントツの得票でクイーンになるんでしょ?
ハイハイ、テンプレ乙
﹁じゃあ沙月お姉さまに投票します
ひょっとして寮毎に組織票とかあるんですか?﹂
246
﹁それは無いわね、クイーンに関してはどの寮も自由投票っていう
のが暗黙の了解になってるわ
密かに今年はヒカルが史上初の中等部でクイーンって予想してる
んだけどね﹂
﹁まさかぁ、ボクはクイーンってガラじゃありませーん﹂
﹁確かにそうかも、こんな小っちゃいクイーンはねぇ・・・
プリンセス?イヤ、どちらかというと、リトル・プリンセスね﹂
﹁どーせ子供の体型ですよ∼だ﹂
﹁あれ?拗ねたの・・・毎日マッサージで頑張ってるでしょ?
まだ希望を捨てちゃダメよ﹂
﹁捨てませんよ、いつかは谷間を手に入れるのです﹂
﹁その意気よ
学園祭が終わったらすぐに週末はハロウィンだから仮装の準備も
しておいてね﹂
﹁え?ハロウィンもイベントするんですか?﹂
﹁ハロウィンは寮毎のイベントよ
百合寮は中等部と高等部の1・2年が仮装して4階の部屋を回る
のよ
高等部3年が審査して投票、優秀者には秘密のご褒美があるから
頑張るのよ﹂
﹁仮装はなんでもいいんですか?洋風限定とか・・・﹂
﹁服装の規定は無いわよ、メイクも自分でする分には問題ないから﹂
﹁なるほど・・・少し考えてみますね﹂
﹁あ、いっけな∼い、お話してたらこんな時間・・・﹂
﹁あぁ∼宿題はここまでにしてボクも寝ます﹂
﹁そうね、それじゃあおやすみ﹂
﹁おやすみなさ∼い﹂
ふぅ、仮装かぁ
どうしようかな
247
定番は魔女とかジャックオーランタン?吸血鬼もあるよね
規定は無いから和風でもいいなら
幽霊とか、雪女とか
雪女ならこの白髪を活かせるかも!!
白い着物があれば他は何もいらないよね
ヨシ、けってー
着物は・・・明日おじいちゃんにおねだりしてみようかな
そうと決まれば・・・さっさと寝よう
おやすみ∼
248
学園祭2日目①
﹁おじいちゃ∼ん﹂
﹁おお、ヒカル、元気にやってるか?﹂
﹁うん、お勉強も︵なんとか︶付いていってるよ﹂
﹁そうか、しかしな、高等部卒業までに追いつけばいいんだ、慌て
てもロクな事にならん﹂
﹁あれ?おじいちゃん、急に白髪増えた?
そういえば吉村も・・・白髪染めるの止めたの?﹂
﹁ああ、コレか?今までは染めていたんだが
還暦も過ぎてる事だし、染めるのを止めたんだが
吉村も付き合うと言ってな﹂
﹁旦那様が染めない以上、私が染める訳には参りません﹂
あーコレ、ボクの白髪に気を使ってるね
二人ともわかり易いなぁ
﹁ねぇユキさん、この二人こんな事言ってるけど・・・﹂
﹁はい、お嬢様の想像の通りです
お二人共、素直じゃないだけです﹂
﹁だね︵笑︶﹂
﹁旦那様、色々見て回るのも結構ですが、お嬢様は少々お疲れかと・
・・﹂
﹁そうか、よし、ちょうどいい所に喫茶店があるな
模擬店だが、構わんだろう
ここで休憩にしよう﹂
﹁ねぇ、美優、ボクの記憶が正しければ、この喫茶店ってアレだよ
ね﹂
249
﹁うん・・・﹂
﹁お帰りなさいませ、ご主人様﹂
はい、そうです
お約束の・・・
メイド喫茶ですね
百歩譲ってメイド喫茶は・・・仕方がない
定番だしね
ただ
なぜ、ケモノ耳標準装備なんですか・・・沙月お姉さま!!
﹁なんだ、この喫茶店は・・・﹂
﹁旦那様、おそらくメイド喫茶というモノだと思われます﹂
﹁メイド喫茶?﹂
﹁私も詳しくは無いのですが、春日さん分かりますか?﹂
﹁イエ、こういうモノは若い方の方が詳しいのでは?﹂
﹁ボクもよく知らないけど、美優なら・・・美優、おじいちゃんに
説明してあげて﹂
﹁はい
メイド喫茶とは、一般庶民が上流階級の気分を味わう為の場所です
ウェイトレスにメイドのコスプ・・・扮装をさせて、客は主人に
なったつもりで振る舞います
もちろん本物のメイドとは違って、ヲタク趣味の人間の妄想内の
メイドです
この模擬店のメイド喫茶はさらに上位バージョンのケモノ耳メイ
ド喫茶です
ごらんのように彼女たちは色々な動物の耳が付いたカチューシャ
250
を付けて接客します﹂
﹁そ、そうか、まぁいい、ヒカルが休憩できれば構わんだろう
またせたな、それでは5人だ﹂
﹁はい、お席にご案内いたします﹂
あるじ
﹁あの∼、そちらの方3人もお席にどうぞ﹂
﹁いえ、我々は使用人ですから、主と同じ席に着く訳にはいきませ
ん﹂
﹁吉村、今はお前も客だ、座りなさい﹂
﹁・・・畏まりました﹂
﹁あ、美優はボクの隣ね﹂
﹁は∼い﹂
﹁ユキさんもたまには給仕してもらったら?
でも、模擬店だからメイドにダメだししちゃダメだよ?﹂
﹁ところで、ヒカル、昨日の迷子の件なんだが﹂
﹁!!、あ、あれはスマホの電源入れるの忘れてたんだ・・・ごめ
んなさい﹂
﹁そうか・・・しかし、防犯の面で課題が残るな﹂
﹁旦那様、一つ提案が﹂
﹁ん?言ってみろ﹂
﹁はい
お嬢様に専属の護衛を付けてはいかがでしょうか?
外出時や今回のように部外者が学園内に立ち入る場合はお側にて
護衛し
普段は学園の警備員として常駐すれば無駄がありません﹂
﹁しかし、そうそう都合の良い人材はいるのか?
ヒカルの護衛である以上は男は却下だぞ﹂
﹁はい、一人心当たりがございます﹂
﹁そうか、それなら手配してくれ﹂
251
﹁畏まりました﹂
﹁・・・あんまり息苦しいのはイヤなんだけどなぁ﹂
﹁ある程度の距離を保って警護させますのでご安心下さい﹂
﹁う、うん
そうだ、週末にね、寮のハロウィンイベントがあってね、仮装を
するんだって
それで、ボクは雪女でもやろうかなって思ったんだけど衣装が無
くて
それで、何とかならないかなぁって﹂
﹁吉村、すぐに手配を﹂
﹁畏まりました﹂
吉村さんは席を外して・・・5分で戻ってきたよ
いくらなんでも速すぎるでしょ
﹁お待たせいたしました、明日中に寮の方に届きます﹂
﹁あ、ありがとう﹂
有能すぎるね、我が家のスタッフは・・・
252
学園祭2日目①︵後書き︶
ケモノ耳メイド
・
・
・
後悔はしていない
253
学園祭2日目②
﹁おじいちゃん、今日は一緒に回れて楽しかったよ﹂
﹁そうかそうか、来たかいがあった﹂
﹁お仕事忙しいのに・・・ムリしないでね
ボクにはもうおじいちゃんしか家族はいないんだから﹂
﹁あ∼、まかせろ、うんと長生きしてやるぞ
そうだ、11月の末の日曜日は学校の予定は入っているか?﹂
﹁え∼と、どうだったかな?何もなかったと思うんだけど・・・﹂
﹁それならおじいちゃんと出かけよう、行き先は・・・
そうだな当日まで内緒だ、サプライズとかいうヤツだな﹂
﹁うん、楽しみにしてるね﹂
﹁体の事も、まだ安心出来ないからな、無理せずほどほどにするん
だぞ
佐藤美優だったか?すまないがヒカルを宜しく頼む﹂
﹁はい、お任せ下さい!﹂
﹁ハハハ、二人を見ていると50年前を思い出すな
私と正明もあれぐらいの年からだったな﹂
﹁しかしながら、お嬢様の器は相当なモノでございます
もし・・・
イエ、戯言を
お忘れ下さい﹂
﹁帰っちゃったね﹂
﹁ウン、そういえば美優はハロウィンの仮装はどうするの?﹂
﹁あ、え∼と去年の流用しようかなって思ってたんだけどね﹂
﹁去年?なににしたの?﹂
254
﹁それっぽいコンパクト持って・・・魔女っ娘にしたよ
ヒ○ツのア○コちゃんだけど﹂
﹁ふっるッ!!しかも仮装じゃなくてコスプレのような・・・﹂
﹁イヤイヤ、古いって言っても・・・わかるヒカルも相当なモンで
しょ?
魔女○娘○グ!!﹂
﹁ぐっ!、やるな、オヌシ、ならばこれでどうだ!!
魔○のプ○ン○スミ○キー○モ!!﹂
﹁ウッ、しかたがない最後の手段だ
魔○使い○リー!!﹂
﹁卑怯だよ美優!!白黒を出すなんて・・・
ふふふっ﹂
﹁ヒカルがパパママ世代のアニメどころか
おじいちゃんおばあちゃん世代のアニメにまで・・・
ふぅ、残念な美少女だよ﹂
﹁人の事言えないでしょ?
・・・ねぇ、小腹がすいたし、何か食べて行こうよ
お好み焼きとかどう?﹂
﹁う∼ん、お好み焼きは美味しいけど、この時間だと寮の晩ご飯が
食べられなくなるよ?﹂
﹁それもそうだよね・・・代わりに、何かいいのあるかな?﹂
﹁もんじゃ焼きとかどう?お好み焼きよりはボリュームが少ないし
二人で分けたら丁度いいぐらいだと思うけど﹂
﹁もんじゃ焼きは・・・なんというか
見た目がアレのせいか、食べた事ないんだ﹂
﹁じゃあチャレンジしてみようよ
どうせ食わず嫌いでしょ?
好き嫌いしてたら成長に良くないよ﹂
﹁成長!?
美優、好き嫌いしなかったら・・・身長伸びるかな?﹂
255
﹁身長が伸びるとは限らないけど、少なくとも好き嫌いしてたら伸
びるモノも伸びなくなっちゃうよ﹂
﹁・・・ボク、食べてみる﹂
﹁ウン、じゃあ行こう﹂
﹁ハフハフしながら食べるのって美味しいね﹂
﹁でしょ?﹂
﹁見た目がゲロっぽいけど、この焦げたソースが香ばしくて・・・
いいね﹂
﹁ゲロって・・・
ゲロで思い出したけど、おととしの夏に家族旅行で下呂温泉に行
ったんだけどさあ
I.C降りた所の看板見た時は大爆笑しちゃったんだ﹂
﹁???﹂
﹁看板にね、書いてあったんだ
下呂牛乳って﹂
﹁ブッ!!﹂
﹁ちょっと∼ヒカル、顔に吹くのはやめて∼﹂
﹁だって、ソレは反則だよ∼﹂
﹁︵ ̄+ー ̄︶﹂
おのれ∼ドヤ顔美優め∼
でも・・・ただのイエスマンじゃない美優
ウン、ボクにはもったいないかもね
256
学園祭3日目①
え、もう3日目かって?
うん、2日目はみんな家族と過ごしてたからね
美優は当然のように付いて来たけど
あ、美優も一応おじいちゃんと過ごしてた事になるんだった
﹁おはようヒカル、もう学園祭クイーンの投票は済ませた?﹂
﹁あ、おはよう美里
済ませたよ、美里は?﹂
﹁モチロン終わってるよ・・・ニヤリ﹂
﹁何なの?ニヤリって・・・!
さては、ボクの名前書いたでしょ?﹂
﹁フフ、即バレ∼﹂
﹁無駄無駄無駄無駄無駄ーーー!!
美里一人が工作したって学園の生徒は数が多いんだからムリだよ﹂
﹁ふふふ、まぁ夕方を楽しみにしてなよ﹂
﹁おはよーヒカル、ついでに美里﹂
﹁おはよ∼美咲﹂
﹁誰がついでだって∼?
まぁ、ヒカル相手なら仕方ないか・・・
おはよう美咲﹂
﹁ヒカル、学園祭クイーンの投票はもうやっちゃた?﹂
﹁うん、さっきも美里と同じ話をしてたところだよ
こ
もしかして美咲もボクに入れたの?﹂
﹁当然でしょ?ヒカルよりカワイイ娘なんて居るわけないでしょ﹂
﹁だよねー﹂
﹁おはようございますヒカルとオマケのみなさん﹂
257
﹁誰がおまけだよ、美咲も美優も・・・
おはよう﹂
﹁おはよう、美優﹂
﹁おはよー美優は学園祭クイーンの投票はもちろんヒカルだよね?﹂
﹁聞くまでも無いでしょ?﹂
﹁﹁だよねー﹂﹂
﹁そういえば、美紀は?
いつも一番早起きなのに珍しいね?﹂
﹁確か朝一番に携帯が鳴ってたよ、呼び出されて・・・あ、ホラ、
噂をすれば
美紀∼、ここだよ∼おはよう﹂
﹁おはようございます、今日も元気ですね美里﹂
﹁﹁美紀おはよ∼﹂﹂
﹁みなさんおはようございます﹂
﹁ねぇ、美紀は学園祭クイーンの投票はもう済ませた?﹂
﹁あ、忘れてました、ありがとう美咲
さっそくヒカルに投票しておきますね﹂
﹁・・・さりげなくボクなんだ﹂
﹁え、当然じゃないですか
それより、ヒカルにうちのお店からお届け物があるのよ﹂
﹁お届け物?っていうかお店って?﹂
﹁あ、言ってなかったっけ?
うちの家は江戸時代から続く呉服屋なんです﹂
﹁へぇ∼、呉服屋って着物とかのお店だよね
お前が言うな
ですよ﹂
老舗のお嬢様だったんだ・・・﹂
﹁イヤ、そこは
﹁﹁﹁ウン﹂﹂﹂
﹁そ、それでボクへのお届けものって?﹂
﹁着物ですよ
着付けは当店のサービスとなっております・・・
258
っていうか私が着付けするから心配いらないわよ﹂
﹁そういえば昨日おじいちゃんにおねだりしたんだった
朝一番に届くなんて、美紀のおうちってすごいね﹂
﹁菊の御紋の仕事だからってはりきり過ぎたのよ
代わりに今日は臨時休業にしてお休みにするんだって﹂
ふ∼ん、美紀って着付けもできるんだ
って事は普段から着物を着たりするのかな?
!!
ひょっとしてあの巨乳は着物が育てたのかも
後で詳しく聞いてみよう
259
学園祭3日目②
﹁あ、鷹峯さん、こっちよ∼﹂
ブンブンと音が聞こえそうなぐらい元気に手を振ってますね・・・
北野先輩
﹁やっぱりノミネートされたわね﹂
﹁いいんですかね?中等部なのに・・・﹂
﹁中等部だからダメだなんてどこにも書いてないわよ
ベスト3にノミネートされたんだからもっと自信を持ちなさい﹂
﹁ここに居るって事は北野先輩も?﹂
﹁そうよ、まぁ、あなたには敵わないわよ﹂
﹁え、ボクはこんな子供体型だし・・・﹂
﹁それよ、被るのよね∼貧乳キャラが・・・﹂
﹁・・・﹂
思わず見てしまった
うん、ボクと同じちっぱいだね
﹁でしょ?同じタイプならよりロリっ娘な鷹峯さんが有利なのよ﹂
﹁そ、そんなモンなんですか﹂
﹁そうよ、守ってあげたくなるのよね∼
ねぇ、この前の話、考えてくれた?﹂
﹁英会話部の事ですか?﹂
﹁そう、悪い話じゃないと思うんだけどね
この学園だと中等部は学園祭もクラスの出し物無いでしょ?
やっぱり作り手側に参加しないと十分楽しめないわよ
クラスメイトとかの横の繋がりだけじゃなくて先輩後輩の縦の繋
がりは将来の財産になるわ
顧問の先生もいい人だし・・・あぁソレは鷹峯さんの担任だから
わかってるわね
260
なんならお友達も一緒でもいいわよ﹂
﹁そういわれると、そんな気も・・・﹂
﹁偉そうに色々言ったけど、私は鷹峯さんともっとお話しがしたい
のよ
歳も違う、寮も違う・・・だったら部活動しか接点無いじゃない
今勧誘しないでいつやるの?今でしょ?﹂
﹁北野先輩・・・正直ですねぇ
ボク、英会話部・・・やってみようかな﹂
﹁いいの?ホントに!?﹂
﹁ハイ、北野先輩いい人だし・・・英会話も普段しゃべってないと
錆びつきそうですから﹂
﹁それじゃあさっそく明日の放課後部室にね
あ、部室の場所わかる?文化部・部室棟の2階よ
看板が架かってるからすぐにわかるわ﹂
﹁はい、よろしくお願いします、北野先輩﹂
﹁もう、英会話部の一員なんだからそんな他人行儀な呼び方はやめ
て欲しいな
小梅とか梅ちゃんでいいのよ﹂
﹁え∼・・・じゃあ小梅先輩で﹂
﹁じゃあ私も・・・ヒカルちゃんって呼んでいい?﹂
﹁ちゃんは無しでいいですよ、4つも年下だし﹂
﹁うんうん、明日はみんな驚くだろうな・・・﹂
﹁ところで・・・学園祭クイーンの候補って・・・二人しか居ませ
んね﹂
﹁あぁもう一人は一度クラスの模擬店に戻ったわ
3Aのケモ耳メイド喫茶のシフトにでしょ?時間までには戻ると
思うわ﹂
ボクが居るのは、先日英会話部が楽屋として使用していた講堂の舞
台そでの部屋
261
つれてこら
学園祭実行委員に拉致されました
学園祭クイーンの得票数上位3人は舞台に上がって発表なんだって
作者の都合
え?3日目の他のイベントはどうしたかって?
大人の事情だろうね
きっと来年度の学園祭でネタがなくなるからだと・・・おっと、誰
か来たようだ
ネタで言ったらホントに来たよ
3人目
262
学園祭3日目②︵後書き︶
ヒカルってチョロインちゃんですねぇ
3人目引っぱってごめんなさい
バレバレのような気もしますが
263
学園祭3日目③
﹁ヒカル、お待たせしてごめんなさいね﹂
え∼と、3人目は
沙月お姉さまでした
キリッとしたクール系のないすばでぃの美人さんだし
元生徒会長で知名度抜群だし
当然といえば当然なんだよね
小梅先輩は純和風の大和撫子タイプなんだけど
英語が得意っていう・・・ギャップ萌えってヤツ?
違ったタイプの美女二人に・・・一人だけ子供が
タチウチデキマセンヨネー
﹁アラ、ヒカルには謝っても私は無視なの﹂
﹁ちょっと、北野!ヒカルを呼び捨てにしてるんじゃないわよ!﹂
﹁フフフ、残念でした、ヒカルから許可は取ってあるわよ
それに、今日からヒカルは英会話部の一員よ﹂
﹁!!、ヒカル、この女に脅されたの?﹂
﹁え?、別にそんな事は無いですけど、それに顧問の先生も担任の
篠山先生だったし・・・﹂
﹁・・・まぁ、ヒカルが決めたんだし、私がとやかく言う事じゃな
いけど
よりによってコイツの所かぁ・・・﹂
﹁負け犬は大人しく尻尾を巻いt・・・って、アナタ、犬耳カチュ
ーシャ付けたままよ﹂
﹁クッ、こ、これは、ヒカルが似合うって言ってくれたから付けた
だけなんだから
264
べっ、べちゅに忘れてた訳じゃないんだから﹂
﹁噛んじゃって︵笑︶動揺してるじゃないの・・・とりあえず言っ
ておくわ
ツンデレ乙﹂
﹁あの∼二人はお友達なんですか?﹂
﹁﹁友達なんかじゃないわ﹂﹂
﹁ハモりましたね・・・息ぴったりじゃないですか﹂
﹁っつ!﹂
﹁な、私としたことが、こんな変態と・・・﹂
﹁誰が変態よ、この、外見詐欺!!﹂
同じ部屋で
﹁それは私のせいじゃないでしょ、勝手な思い込みで決めつけるほ
うが悪いのよ﹂
﹁キーーッ!・・・フンっ私なんてヒカルと一緒に寝てるんだから﹂
﹁な・なんて事、もう手遅れだったの・・・
イヤ・・・おまわりさんこの人です!!
淫行条例に引っかかって逮捕されちゃいなさい﹂
﹁残念ね、私的にも残念だけど手は出してないわよ・・・﹂
﹁あら?じゃあ私が正しい道に導いてあげるわ﹂
﹁何言ってるの、余計な虫が付かないようにするために、全寮制の
女子校に来てるのよ
ここでは百合道こそ正しいのよ﹂
﹁ホントに・・・百合寮のアナタといい、薔薇寮のヤツといい・・・
どうしてこうも極端に走っちゃうのかしら
宣言するわ、ヒカルの未来は私が守る!!﹂
こ、これはじゃれあってるのかな?
本気の喧嘩じゃないよね
でも、仲裁はボクがしなきゃいけないんだよね
美咲に教えてもらった必殺技
使ってみようかな
265
え∼と、確か
顎を引いて
少し頭を傾けて
上目使いで
﹁あ、あのー﹂
﹁﹁どうしたの、ヒカル﹂﹂
﹁ボクの為にケンカしないで・・・﹂
﹁!!﹂
﹁ベッ、別にケンカしてる訳じゃないわよ﹂
﹁そ、そうよ、北野さんとは仲が悪いわけじゃないからね﹂
﹁うんうん、ただのライバル、そう!ライバルよ﹂
﹁お互いを切磋琢磨して高めあう存在だから﹂
﹁ホラ、今だって学園祭クイーンを巡って勝負してるだけ、ケンカ
じゃないの﹂
﹁学園祭クイーンにはヒカルもライバルなんだからね﹂
すげー
必殺技って言ってただけの事はあるね
いがみ合ってた二人が一発ですか
美咲は敵に回したくないよね
266
学園祭3日目③︵後書き︶
私用の為6日∼9日の更新はお休みさせていただきます
267
学園祭3日目④︵前書き︶
お待たせしまして申し訳ありません
え?待ってないって!?
そんなぁ∼気になる所で焦らしたのにぃ∼
268
学園祭3日目④
﹁それでは今年度の学園祭クイーンの発表に移りたいと思います﹂
パチパチパチパチ
﹁例年通り解説にはわれらが学園長先生にお越しいただきましたー﹂
ささやま みゆき
﹁ごきげんよう、みなさん
学園長の篠山美幸です
今年もよろしくお願いします﹂
パチパチパチパチ
﹁はい、それではベスト3にノミネートされた三名のクイーン候補
に入場していただきましょう
まず一人目は高等部3Aの・・・
向井 沙月さんでーーーーす﹂
﹁彼女はみなさんもよくご存知ですね
第96代生徒会長を務め上げました
学業の方でも学年主席、寮でも百合寮の主席
スポーツは少々苦手ですが少しぐらい欠点もないと
可愛げ
ってやつよ﹂
殿方のプライドを粉々にしてしまいますからね
いわゆる
﹁なるほど∼3児の母あ∼んど孫二人のおばあちゃんは説得力があ
りますね∼
あ、そういえば夏に二人目のお孫さんが産まれたそうで、おめで
とうございます﹂
﹁おばあちゃんの所だけ余計よ、放送部だったわね
・・・冗談よ﹂
﹁心臓に悪い冗談はやめて下さい
え∼つづいては高等部3Cの・・・
北野 小梅さんでーーーーす﹂
269
﹁彼女は躑躅寮の主席ですね
英会話部の部長を務めています
学業はなんといっても英語の成績がすばらしいです
古典と漢文が苦手みたいですね
スポーツも得意でソツ無くなんでもこなす方です﹂
﹁北野さんも、美しいですね∼正直羨ましいです
さて続きまして最後の三人目は・・・なんと中等部です
学園祭クイーンの選考が始まって以来初の中等部からのベスト3
ノミネートです
中等部2Aの・・・
・・・﹂
﹁ホラ、しっかりして!アナウンス止まってるわ﹂
﹁ハッ!し、失礼しました
中等部2Aの鷹峯 光さんでーーーーす﹂
﹁彼女はお名前からもわかるとは思いますが当学園の理事長のお孫
さんです
学業の方は北野さんと同じく英語が得意ですね
苦手科目は国語と理科ですね
病気のハンデがあるため、多少みなさんと違う所がありますが
普通の生徒と同じように生活できるように協力してあげてくださ
いね﹂
﹁それにしても幻想的な美しさですね∼﹂
﹁目元や鼻筋は薫子様、あぁ彼女のお母様です、にうり二つですね
数十年前の学園祭クイーンの写真が残っていたと思いますが・・・
﹂
﹁と、いう事は母子2代に渡っての学園祭クイーンの可能性も有る
という事ですね
さて、以上3名のうち学園祭クイーンの栄冠は誰の頭上に輝くの
でしょうか
というか、すでに結果は決まっているんですけどね﹂
270
﹁そうねぇ、今回の結果なら決選投票をした方が良かったのかも知
れませんが
ルールはルールですからね﹂
﹁学園長先生、ネタバレ的な発言は無しでお願いします﹂
﹁あら、ごめんなさいね﹂
﹁え∼それでは第3位から発表します
第3位は、得票数186票 鷹峯 光さんです!﹂
え∼∼!
ヴーーヴーーー
嘘だぁ∼
誰だ、得票数操作したヤツ
﹁お静かにお願いします、後程、学園長先生よりそのあたりについ
ても説明がありますので
今は我慢して下さい!!
それでは続けて発表します
第2位は、得票数189票 向井 沙月さんです
第1位栄えある学園祭クイーンは、得票数191票 北野 小梅
さんです!!﹂
271
学園祭3日目④︵後書き︶
ヒカル視点の作品なのに
主人公は舞台の上で聞いてるだけ・・・
どうしてこうなった!!
272
学園祭3日目⑤
﹁え∼それでは学園長より解説をいただきます﹂
﹁はい、みなさんの疑問はもっともです、生徒の数に比べて得票数
が異常に少ないですね
これにはちゃんと理由があります
今回の投票では無効票が大量に出ました
白雪姫
です
無効票のうち922票には同じ名前が書かれていました
これが誰を指しているのかはみなさんもご存じでしょう
しかし、学園祭クイーンの投票は本名以外は無効です
いいですか、922票はすべて高等部の投票分です
高等部の生徒1069人のうち無効投票した人が922人いるん
です
来週のLHRで担任の先生からしっかりお説教をして頂きますの
で覚悟しておきなさい
さて、普通の解説ですが、1位と2位の差は、鷹峯さんと向井さ
んが同じ百合寮のせいで票が割れた分北野さんに有利に働いたので
しょう
3位の鷹峯さんは実質1108票ですがルールには従っていただ
きます﹂
小梅先輩が頭にティアラを載せてもらってます
綺麗ですね∼
この後ドレスに着替えるそうです
ボクと沙月お姉さまはもう用済みらしいのでみんなの所に戻る事に
しましょうか
273
﹁みんな∼ただいま∼﹂
﹁ヒカル、残念だったね、私の胸で泣いていいんだよ﹂
﹁ちょっとまった!美里のクッションのない胸だとヒカルが痛いか
ら却下﹂
﹁そう言う美優もクッションはありませんからダメですよ
ここは一番クッション性に優れた私の胸で泣くのがベストです﹂
﹁いやいや、美紀の胸だと窒息の危険があるでしょ?
そこで丁度いいサイズの私の出番です﹂
﹁ちょっと∼ボクは誰の胸でも泣きませんって
やっぱり中等部のボクが学園祭クイーンになんて年功序列を無視
するのはダメだよ﹂
﹁学園祭クイーンは別に年功序列で決まる訳じゃないから問題無いよ
今年ダメでも気合を入れ直して来年リベンジしよう!!﹂
﹁脳筋的な思考ね・・・美里らしいけど
私としてはV5を予定してたんだけどねぇ
高等部に流した噂で白雪姫のニックネームが独り歩きしすぎたの
が敗因ね
この失敗を糧に計画を練り込んで再挑戦ですね﹂
﹁ボク、美咲の思考回路が怖いと感じるんだけど・・・﹂
﹁うん、それは間違ってない
敵に回しちゃダメな危険人物
まぁヒカルにゾッコンだから敵に回る事は無いだろうけど﹂
﹁おい、そこの主従!そういう会話は本人がいないところでするモ
ンでしょ﹂
﹁まぁまぁ、そろそろクイーンが戻って来ますよ
そういえば今年のエスコート役は誰でしょうね﹂
﹁あ、私知ってるよ、美紀、教えて欲しい?﹂
﹁いいです、出てきてからのお楽しみにします
聞いたら晩御飯のおかず取り上げられそうですから・・・﹂
﹁ありそう!美里の食欲は男の子並みだよね﹂
274
﹁ボクもせっかくだから出てくるのを待ちたいな﹂
﹁じゃあ内緒で・・・ちなみにエスコート役は男装してくるからね
私は自分がクイーンになるのはハナから諦めてるけど
クイーンになったヒカルのエスコート役を狙うからね﹂
﹁リアルタ○ラ○カ・・・想像しちゃったけど、美里だと似合いす
ぎてヤヴァイ﹂
﹁あ、来たよ∼小梅先輩・・・うわっキレイだ∼
あれ、隣は・・・伏見先輩?﹂
﹁うん、ヒカル正解、あの二人が並ぶと絵になるよね
もし、ヒカルと私なら・・・あ、鼻血出そう﹂
﹁落ち着け、美里・・・美紀、首筋トントンしてあげて
そういえばさぁ、ヒカル、北野先輩の事名前で呼ぶようになった
の?﹂
﹁うわっ、美咲鋭いね
そうだよ、さっき楽屋で色々お話していて、そんな流れになっち
ゃって
それで、ボクが英会話部に入部する事になったんだ﹂
﹁﹁﹁﹁え∼∼∼∼∼!!!﹂﹂﹂﹂
あの∼そんなに叫ぶと周りの視線が・・・
275
白雪姫
学園祭3日目⑤︵後書き︶
高等部のお姉さま達は
の名前が
知らない人が大半だったり・・・
鷹峯 光
だって事を
276
2章ネタ解説③︵前書き︶
本日は2話投稿です
お気に入りからジャンプしt..︵ry
ネタ解説ですので飛ばしても問題ありません
277
2章ネタ解説③
本編進行が遅いのにネタばかり・・・
ぬぁ∼にぃ∼!やっちまったなぁ∼
ごめんなさい、サブタイトルでやってしまいました
クー○ポ○
イヌ耳︵元︶生徒会長
ごめんなさい、好物です
ホントにごめんなさい
シャワーだけじゃ毛穴の奥の汚れは落としきれないわよ
湯船に浸かって毛穴が弛緩した状態で洗う必要があります
湯船に浸かる習慣のない外国人の体臭がキツイのはコノせいです
体臭を誤魔化すために香水が発達した国もありますね∼
体臭は自分では分かりにくいので気を付けましょう
チート
ズル
男の子の時と違って興奮してもおっきするモノは無いもんね
あることはあるんですが・・・
男の子みたいに服の上からでもハッキリと分かるという事が無
いだけです
m9
指を指している右手のように見えるでしょ?
ビシッって効果音を付けたいような指差し
異議あり!!
逆○です
美咲はバケ者か!
連邦のモ○ル○ーツはバケモノか!
278
ハリセン
コレで叩くと大きな音が出る
そこそこ痛いけど、痛さに比べて派手な音が出るため
昭和時代のお笑い芸人にも採用された
ズバリ、ヒカルが原因でしょう!
○尾︵↑伏字になってね∼︶君ですね
粉モン
ポ○モンの1種・・・ではなくて小麦粉を使った食べ物
代表的なモノはお好み焼きやたこ焼きなど
関西ではたこ焼きをおかずに御飯を食べる・・・なんて事もあ
ります
中濃ソース・・・初めて見た
生まれて18年間、知りませんでしたね
知っているのか雷○
物知りな︵外見︶おじさん
同義語に民○書房がある
名古屋はソースの代わりに味噌
一般的な味噌ではなく、付けて食べる専用の味噌
up
つけて○∼そか○て味噌
Thumbs
作中情報以外にもヨーロッパの一部の国とアジアの一部の国で
は卑猥な意味になります
外国で不用意に使うのはヤメましょう
非常事態A対策ですね、わかります
∼ですね、わかります
慣用句、主にネットで使用される
惚れてまうやろー!
チ○ン○ワ○ですね
彼女が居るのでリア充なんですよね
テンプレ乙
279
テンプレート︵雛型︶通り、お疲れ様の略
ボクの記憶が正しければ
キッ○ン・スタ○アムですね
︵あぁ歳がバレるw︶
Yesロリータ、Noタッチ
犯罪者になったらダメだよ?
無駄無駄無駄無駄無駄ーーー
十六八重裏菊
徐々ネタ大杉ですね、スイマセン
菊の御紋
このお話での鷹峯家の紋は
をする時に使われる慣用句
十六八重表菊
宮家、旧宮家などで使用される事が多い紋です
TVなどで目にする事の多い天皇家の紋は
今でしょ?
某塾講師ですね
ここだけの話
おっと、誰か来たようだ
秘密を洩らした者が消されるという意味
首筋トントン
肉体的にはなんの意味もない行動です
精神面で落ち着かせる効果ぐらいですかねぇ
です
280
祭りの後で①
﹁しかし、ヒカルが英会話部か∼みんなどうする?﹂
﹁私は当然一緒に入部するよ
その為に何も部活に入らなかったんだから
そう言う美里は?バレー部辞めないでしょ?﹂
﹁うん、美紀と美咲は?﹂
﹁私はお茶と日舞のお稽古に通うから部活は無理です﹂
﹁う∼ん、私はピアノがね∼﹂
﹁え?美紀のお茶と日舞はイメージ通りだけど
美咲がピアノって・・・意外﹂
﹁センセー、ひかるニイジメラレマシター﹂
﹁日頃の行いですね﹂
﹁グッ!なんだか美紀が私にだけツッコミがキツイ気がするんだけ
ど﹂
﹁そうか、美咲の天敵は美紀だね、ひょっとして美紀最強?﹂
﹁美里、それは違うよ、美紀はらぶりーヒカルにメロメロだからね﹂
﹁そうですよ、ヒカルに着付け出来るかと思うと楽しみで仕方ない
んです﹂
﹁そうだ、今日届いた着物見てみようよ
ハロウィンイベント用におじいちゃんにおねだりしちゃった﹂
﹁そうですね、私も中身は見てませんし、本番前にチェックをして
おきたいので・・・
品物は山崎さんに預けてあるので、美里に運ぶのを手伝ってもら
うとして
お風呂の後にでも・・・う∼ん、私達の部屋に集合でいいですか
?﹂
﹁うん、それじゃあ、また後で∼﹂
281
コンコン
﹁﹁どうぞ∼﹂﹂
﹁お待たせ∼、あ、コレだね
なんだか大層な入れ物に・・・そんなに大袈裟にしなくてもいい
のにね﹂
﹁そうはいかないですよ、お手入れと保管には気を使わないと・・・
ふともの
本来呉服っていうのは中国の三国時代の呉の織物や縫製方法が伝
わったモノなんですけど
和服のうち絹製品は呉服、綿製品は太物と呼ばれて取り扱う店も
違ったんですよ
今は普通は両方取扱ってますけどね
桐のケースは湿度を一定に保つのと虫対策です﹂
﹁うわぁ、本当に菊の紋が入ってるね・・・あれ?﹂
﹁どうしたんですか美里?﹂
ですね、美里の記憶にあるのは菊
﹁菊の紋ってこんなのだったっけ?なんだか少し違うような・・・﹂
です
十六八重裏菊
十六八重表菊
﹁あぁこの紋は
花紋章
あの紋は天皇皇后両陛下及び皇太子ご一家専用です
宮家や旧宮家は菊紋を一部変更した紋を使用するのが一般的ですね
民間の替紋に相当する桐紋・五七の桐は政府機関などでも使用さ
れますよ﹂
﹁???﹂
﹁美紀・・・美里がついてこれないみたいだよ
っていうか、ボクも知らなかったし︵笑︶﹂
﹁・・・ふぅ、ヒカルって・・・じゃあ開けますね﹂
﹁おお∼真っ白だ∼綺麗だね﹂
﹁うん、でも高そう・・・﹂
﹁ちょっとさわってみたいけど・・・ヒカルいい?﹂
﹁うん、かまわ﹁ダメです!!﹂
282
﹁!!﹂
﹁どうしたの美紀?ボクなら構わないけど?﹂
﹁ちょっと落ち着くまで待って下さい﹂
どうしたんだろう?
なんだか美紀の顔色が悪いような・・・
ん?手袋はめるんだ
テレビドラマとかで刑事さんがはめるような白い手袋だね
着物を扱うのって大変なんだなぁ
﹁あぁ、中振袖ですね、でもお母様はどうしてこんなモノを用意し
たのか・・・
帯は・・・ったく∼コスプレに使うシロモノじゃないでしょうが﹂
せんもんようご
﹁ねぇ、美紀がなんだか分からない言葉をつぶやいてるんだけど・・
・﹂
﹁うんボクもわからないよ、美咲は?﹂
﹁あ∼だいたいわかるけど・・・知らないほうが幸せだと思うよ﹂
﹁知っちゃった美咲は・・・当日はサポよろしく﹂
﹁OK、美優﹂
う∼ん優等生トリオめ∼教えてくれてもいいじゃないか
ボクの着物なのに・・・
283
祭りの後で②
﹁おかえりなさいヒカル﹂
﹁沙月お姉さま、ただいま﹂
﹁今日は残念だったわね、本来なら過半数の得票で圧勝だったのに
ね﹂
﹁逆に良かったと思うんです
やっぱり高等部の人がクイーンになったほうが自然です﹂
﹁年功序列?それは良く無いと思うわ
企業とかでも、無能な老害が居座ってる所なんて、硬直化してと
んでもない事になってるわよ
もちろん、実力があれば居座ってても問題無いんだけどね
ヒカルは将来、人を使う側になるんだから、人を見る目を養わな
いとね﹂
﹁ボクの人を見る目って・・・マズいですか?﹂
﹁う∼ん、人がいいとか、流されやすいとかはあるけど・・・
人を見る目自体はそれほど悪くは無いかもね
友達の四人組とかを見てるとそう思うわ
北野さんも個人的には気に入らないけど、悪い人ではないしね・・
・﹂
﹁そうですね、沙月お姉さまもなんだかんだ言って、じゃれあって
る感じだったし﹂
﹁べっ、別にじゃれあってる訳じゃないわよ
あっちがなんだかんだと突っかかってくるだけよ﹂
﹁ハイハイ、そういう事にしておきますネ﹂
﹁!・・・
バカな事言ってないで今日の分のマッサージとエクササイズする
わよ﹂
284
﹁は∼い﹂
ふぅ、いつもながらこのマッサージって、変な声が出そうになっち
ゃうなぁ
なんだか、お腹の奥がむずむずするような感じなんだよね
でも、今日はいつもより・・・
﹁あれ?ヒカル・・・﹂
﹁へ?﹂
﹁ううん、なんでもないかな?﹂
﹁え∼、そんな事言われると気になるんですけど・・・﹂
﹁少し熱っぽいかな?って思っただけなんだけどね
屋外に長時間居たりは・・・してないよね?﹂
﹁はい、できるだけ外には行かないようにしてますけど﹂
﹁・・・疲れが出たのかな?
へいげん
ペチャパイ
それともマッサージの効果が出たのかも・・・イヤそれはないか
まだほぼ平原だし﹂
﹁うぅ・・・どーせボクは平原だもん﹂
﹁もしかしてヒカルは脂肪細胞の数が少ないのかもね
妊娠後期と生まれてからスグの時に栄養が少ないと脂肪細胞の形
成が阻害されて
十分な数の脂肪細胞が作られないって聞いた事があるわ
妊娠中毒症の場合や黄疸が酷い時、ミルクを飲む量が少ない赤ち
ゃんだとありうるらしいわね﹂
﹁それって、なにかマズイ事になるんですか?﹂
﹁う∼ん、原始人じゃないんだからそれほどでもないんだけど
体温の維持・・・つまり保温が不十分になるとか 体脂肪率が低すぎると生理不順になったりもするし胸も成長しに
くいわよね
逆に利点は太りにくい体質になる事かな?﹂
285
﹁そういえばボクの生理って二月に1回でした・・・﹂
﹁だ、大丈夫よ、まったく脂肪が無いわけじゃないんだから
女の子としては少な目でも男の子ぐらいはあるんだから・・・
頑張ってマッサージでごまかs・・ゲフンゲフン、大きくしまし
ょうね﹂
あ!そうか、女の子に変わった時に脂肪の数が増えた訳じゃなかっ
たから・・・
ボクの体には男の子だった時の名残があるんだね
286
番外編③︵前書き︶
PV300kHIT記念
学園長の回想です
あ、本日も2話更新です
もどうぞ∼
お気に入りからジャンプした方は
前の話
287
番外編③
ささやまみゆき
私は学園長の篠山美幸と申します
あれは夏休みの日でした
3人の娘に相談したい事があったので学園長室に集まってもらいま
した
長女の真由美︵42︶は結婚して子育ての間に教員免許の更新をし
なかったので教師はやめてしまいましたが
子供も中学生になり、寮母として仕事を手伝ってもらっています
初孫は男の子でしたので残念ながら我が校には通えませんでした
次女の夏美︵33︶は今は産休中ですが、高等部の教師をしています
この子は婿養子を取ってくれたのでゆくゆくは学園長を任せる事に
なるでしょう
三女は、あぁ来ましたね
コンコン
﹁千秋です﹂
﹁お入りなさい﹂
﹁失礼します﹂
﹁あれ?真由美ねぇも夏美ねぇも呼び出し?﹂
﹁これで揃ったわね
あなたたちに知らせておく事があります
先日、理事長より通達がありました
姫様が9月より当学園に編入する事に決まりました
準備の方は終わっていますか?﹂
﹁百合寮は415号室の窓と共用部分の窓すべてにUVカットフィ
ルムの施工が完了しています
288
卒業まで415号室を使用していただく予定です﹂
﹁中等部は2Aの教室にUVカットフィルムの施工済です
体育館は現時点で第2体育館のみ対応済ですので2Aの体育の授
業は第2体育館を使用します
水泳の授業は2学期は行いませんので冬休みに屋内プールを対応
させます﹂
﹁とりあえずはなんとかなりそうね、高等部の改修はまだ時間の余
裕があるから、工事計画を立てないといけませんね
担任は予定通り千秋に任せますので、くれぐれも失礼のないよう
に﹂
﹁お母さん、特別扱いには反対です!﹂
﹁千秋、学園内では学園長と呼びなさい!﹂
﹁すいません、でもハンデキャップに対するケアはいいと思いますが
それ以外の事には特別扱いは本人の為になりません
かしず
せめて学校だけでも一般の生徒と同じように接してあげるのがベ
ストだと思います﹂
﹁相手は旧宮家の姫様ですよ?傅かれて生活するのがあたりまえの
方です﹂
﹁学園長、私も千秋の意見に賛成です
思春期に特別扱いされて育つと性格がねじ曲がるわよ、高確率で
ね﹂
﹁夏美ねぇの言う通りよ、お姫様をタカビーなイヤな女に育てる訳
にはいかないと思う﹂
﹁・・・真由美はどう思う?﹂
でしょ?
﹁そうねぇ、病気の事で特別扱いしているって事にできる範囲内に
鷹峯女学園は学園内に外での関係を持ち込ませない
収めるほうがいいわ
学園長が率先しないとね﹂
﹁分かりました、それでは
病気への対応で説明できる事に関しては最大限の配慮を
289
それ以外は可能な限り一般生徒と同じように
コレでいきます﹂
﹁﹁﹁はい!﹂﹂﹂
﹁それでは各自よろしく
あ、そうそう、夏美は姫様が高等部に進級するのに合わせて復職
しなさい
高等部の担任は夏美に任せます﹂
﹁は∼い、って事は約1歳半で保育園かぁ・・・真由美ねぇはどう
してた?﹂
﹁私は3年間育児して3年幼稚園だったわ
分からない事があったら何でも聞きなさい、というか先輩を敬え﹂
﹁え∼長女のくせにさっさと嫁に行っちゃったのにぃ∼﹂
﹁ゴメンゴメン、でもうちの旦那一人っ子だから仕方ないでしょ
貴志さんは次男でよかったじゃない、婿養子に来てくれたし﹂
﹁まぁ、いいけどね・・・ところで千秋はどうなのよ、いい人出来
た?﹂
﹁まだよ∼、女だけの職場で出会いもないんだから仕方ないじゃな
い﹂
﹁あら、おねえちゃん達も同じ女だけの職場だけど、ちゃんと結婚
したわよ?﹂
﹁そうそう、千秋ももっと合コンとかに参加しなさいよ
忙しいなんて言い訳は却下だからね﹂
﹁・・・そんな事言ったって﹂
﹁あ・・・つ、お母さん、ごめん、部屋汚しちゃった﹂
﹁?!!破水ね、すぐに病院へ向かいましょう
真由美、車を回して
私はそのまま付いているから、千秋は家に戻って用意してある入
院用の鞄を持ってきて頂戴﹂
﹁はい﹂
﹁夏休みでよかった、普段より時間の融通が利くからね∼、出産に
290
は立ち会えそうね
真由美ねぇの時は修学旅行中だったからね∼﹂
﹁ほら、無駄口叩いてないで動く!﹂
﹁は∼い﹂
この日2人目の孫が産まれました
また男の子です
うちの学園には通ってもらえないんですね・・・
少子化対策とかこじつけて共学にしようかしら?
291
番外編③︵後書き︶
やっぱり姉妹は3姉妹じゃないとねw
それと、番外編で取り上げる人物のリクエストは随時受け付け中です
292
英会話部入部①
﹃きょうから入部することになった中等部2Aの鷹峯 光さんです
寮は百合寮ですね、みなさん仲良くしてあげてね﹄
﹃鷹峯 光です、よろしくお願いします
ヒカルって呼んで下さい﹄
﹃こちらは同じく中等部2Aの佐藤 美優さんです
寮も同じく百合寮ですね、白雪姫にばかり群がっちゃだめよ﹄
﹃ハジメマシテ、佐藤 美優デス
ハッキリ言ッテ御付ノ人デスガ、学園内デワ友人トシテ行動シマス
ヨロシクオ願イシマス﹄
よしの
さくら
﹃まぁ、活動と言っても火曜日と木曜日の放課後に部室に集まって
おしゃべりするだけなんだけどね
今日は自己紹介にしましょう﹄
﹃こんにちはヒカル、私は副部長ヲヤッテル吉野 咲良トいいます
クラスは高等部の2Bデ、寮は菖蒲寮よ、咲良ってよんでね﹄
﹃咲良先輩ですね、よろしくお願いします、英語も結構スムーズで
すね、さすがです﹄
﹃梅ちゃんやヒカルほどじゃないんだけどネ・・・﹄
﹃いえいえ、それだけ話せれば十分ですよ﹄
﹃そう?ヒカルに褒められるとなんだか嬉しいナ
美優もよろしくね﹄
﹃ヨロシクオネガーします﹄
﹃二人が入部してくれて良かったワ
英会話部ハ人数の少ナイ弱小だから・・・
梅ちゃんがクリスマス会終了後ニ引退しちゃうと9人になっちゃ
うから
来年の新入生で10人確保出来ないト廃部ノ危機ダタのよ﹄
293
﹃そんなに少なかったんですか・・・予想外です﹄
﹃高等部3年が1人、2年が2人、1年が2人
中等部3年が3人、2年があなたたち2人、1年が2人で合計1
2人ね
みんな自己紹介の順番待ちだから私はこれくらいにシテおくわね﹄
﹃はい、これからよろしくお願いします﹄
作者注:英語文の片言表現ですが、非常に面倒d・・・もとい、読
みにくくなるため
ゆかり
これ以降通常の表示とさせていただきます
おおむら
﹃こんにちは
私は大村 由香里っていいます
高等部の2Iで山吹寮よ
よろしく﹄
この人、デカイです
美紀といい勝負しそうです
あぁだめだ、ガン見しちゃう
﹃ふふふ、うらやましい?﹄
﹃あ、す、すいません、つい・・・﹄
﹃いいのよ、見られるのには慣れてるから
みんな視線が胸で止まったままになるのよ
顔を見てくれないのよね∼﹄
﹃あぁクラスメイトにも同じくらい大きい子がいるんですけど
同じような事言ってました
大きくても小さくても色々悩みはあるんですよね﹄
﹃わかってるね∼それじゃあ時間も限りがあるから交代するね﹄
ゆかり
﹃はい、よろしくお願いします﹄
おおえ
﹃高等部1Jの大江 縁よ
294
牡丹寮です 漢字は違うけど名前が大村先輩と被ってるの
苗字も似てるから覚えにくさでは中等部3年の3人の次ぐらいか
な?﹄
﹃よろしくお願いします
ゆかり先輩だとまぎらわしいから大村先輩と大江先輩でいいんで
すよね?﹄
﹃ええ、それでお願いします﹄
﹃それにしてもそれより覚えにくい3人って・・・恐ろしいですね﹄
﹃順番で自己紹介にくるから楽しみ?にしておいてね﹄
うぅ、まだ3人だよ
ボクの頭で覚えきれるかなぁ
295
英会話部入部①︵後書き︶
今回と次回で一気に登場人物が増えます
登場人物紹介、あった方がいいですかね?
でもネタバレしちゃうしなぁ・・・
○○話時点での人物紹介とかがいいのかも
296
英会話部入部②
しろさき ひとみ
﹃私は城崎仁美よ、よろしくね
高等部の1Eよ
きのさき
蟹が美味しい温泉と同じ字だけど読み方はしろさきだからね﹄
﹃蟹・・・城崎温泉ですね
冬にはカニカニライナーで楽チンですね﹄
﹃カニカニライナー?﹄
﹃蟹を食べに行く為の電車ですよ
ネーミングセンスはイマイチですけどね﹄
﹃自己紹介のネタに使えそうね、後でググってみるわ、ありがとう﹄
にわ
ゆきこ
﹃次は私達の番ね
つきこ
私は丹羽 雪子 中等部の3A﹄
はなこ
﹃私は丹羽 月子中等部の3F﹄
﹃私は丹羽 花子中等部の3H
見ての通り三つ子よ﹄
﹃三つ子と言っても花○ヨ○子ってお姉さんはいないわよ﹄
﹃誰がトンチンカンだって∼?って古すぎて誰も突っ込めないでし
ょ﹄
﹁オッス!オラ悟○﹂
﹃美優さん、中の人ツッコミはいいんだけど日本語はダメよ﹄
﹃雪、花、どうしよう、絶対ツッコまれないはずの時代のネタにま
で・・・恐ろしい子ね﹄
﹃しかたないわね・・・マッシュ!オルテガ!いくぞっ!!﹄
﹃﹃おう!!﹄﹄
うわぁ、3人で体の位置を入れ替えるだと!もう誰が誰だか見分け
が・・・
297
﹃これは、まさか・・・ジ○ットス○リームア○ック?﹄
マ○ルダ
﹃ヒカル、ここは私に任せて・・・﹄
﹃美優さーん!﹄
﹃あ∼○パー○チ!﹄
﹃さっきの中の人ネタを踏み台にした!?﹄
﹃はい、月も美優さんもそれぐらいにしておきましょう
次の二人も待ってるからね﹄
﹃よろしくね・・・って私達3人とも躑躅寮って、言ってなかった
ような・・・﹄
﹃おお、花、ナイスフォロ∼﹄
﹃よろしくお願いします﹄
さかした
﹃ようやく順番が来ましたね
もりた
れいこ
私は坂下 ビアンカ 中等部1Cで牡丹寮です﹄
﹃守田 玲子です、クラスはビアンカと同じ1Cで菖蒲寮です﹄
﹃﹃よろしくお願いします﹄﹄
そういって話しかけてきた二人はボクにとって初めての後輩?にな
るのかな
あ、でも部活動では先輩だし・・・ややこしいな
ビアンカちゃんは彫の深い顔、浅黒い肌だし、この名前は・・・ハ
ーフ?
気にしてたら気の毒だし・・・聞きにくいなぁ
玲子ちゃんは身長もボクと同じくらいでちびっ子だし
もちろんオッパイは無いし・・・なんだか親近感が
﹃こちらこそよろしくお願いします
英会話部ではボク達のほうが後輩だから色々教えてね﹄
﹃あ、あの・・・写メ撮っていいですか?待ち受けにしたいんです﹄
﹃いいよ、なんだったらならんで撮ろうか?美優シャッターお願い﹄
﹃はいいくよ∼チーズ﹄
カシャッ
298
﹃あ∼ずる∼い﹄
﹃写メがOKなら私達も撮るんだった﹄
﹃はいはい、ケンカしないの、順番に撮らせてもらいなさい
でも、くれぐれも言っておくけど写メは転載禁止よ﹄
﹃ハイ部長﹄
﹃それでは今日の部活動はこれで終了にしましょう
それではまた来週﹄
﹃ふぅ、これだけ一度に名前を覚えるのは一苦労だね、ボクの頭じ
ゃイッパイイッパイだよ﹄
﹁ヒカル、もう英語じゃなくてもいいのよ﹂
﹁あ、ゴメン美優﹂
﹁それと、部員の自己紹介から簡単なメモを作ったからコレを見て
覚えたらいいわ﹂
﹁うわぁ、いつの間に・・・美優って凄いね
あ、でもこのメモを貰っちゃうと美優が覚えるのが・・・﹂
﹁大丈夫よ、私はもう覚えちゃったし
メモは最初からヒカル用に作ったから気にしないで使ってね﹂
﹁美優・・・ありがとう
ホントに美優って凄いよね﹂
﹁そんなに褒めても何も出ないわよ﹂
それにしても美優って有能だよね
ボクにはもったいないぐらいだよ
おまけ
美優MEMO
299
高等部
きたの
よしの
こうめ
さくら
3C 北野 小梅 躑躅 部長
おおむら
ゆかり
2B 吉野 咲良 菖蒲 副部長
しろさき
ひとみ
2I 大村 由香里 山吹 デカイ
おおえ
ゆかり
1E 城崎 仁美 薔薇 ショートヘア
にわ
ゆきこ
1J 大江 縁 牡丹 漢字は違うが名前被り注意
中等部
つきこ
3A 丹羽 雪子 躑躅 三つ子注意
はなこ
3F 丹羽 月子 躑躅 見分けるのは無理?
さかした
3H 丹羽 花子 躑躅 もりた
れいこ
1C 坂下 ビアンカ 牡丹 顔立ちや名前からしてハーフ?
1C 守田 玲子 菖蒲 ロリ系
300
英会話部入部②︵後書き︶
登場人物紹介の代わりに美優MEMOでいかがでしょう?
べっ別に、あなた達の為に用意したんじゃないんだからネッ︵//
∇//︶
301
ハロウィン@百合寮①
﹁はい、これで完了っ、我ながらいい出来ね﹂
﹁ありがとう、美紀﹂
﹁みんな∼入っていいわよ∼﹂
﹁おお∼﹂
﹁いいっ!和服姿のヒカル・・・ハァハァ﹂
﹁コレコレ、ハァハァは禁止だよ美里﹂
﹁それにしても・・・これはねぇ、ゴクリ、吹雪の雪山で見たら
間違いなくチビるね
今は明るい所でしかもヒカルの顔だから普通にしていられるけど
暗い場所だと美咲がパニクるのが目に浮かびそうだよ﹂
﹁わ、悪かったわね、仕方ないでしょ、ちょっとトラウマがあるのよ
メガ
・・・綺麗な着物ねぇ色や柄でごまかさなくてもこれ単体で綺麗
ってわかる
ねぇ美紀、コレって10M超えてるでしょ?﹂
﹁えぇ、帯と併せたら超えますよ
小物も白に金糸で統一してあります
重ねは、あぁ襟元のグラデーションは雪女のイメージで白と淡い
水色になっている所がポイントですね
ヒカルの真っ白の髪の毛がより一層美しく、幻想的に見えます﹂
﹁そういえばヒカル、髪の毛かなり伸びたね?切らないの?﹂
﹁﹁﹁ダメ!!﹂﹂﹂
﹁何言ってるの美里!こんなに綺麗な髪を切るなんて・・・もった
いない﹂
﹁そうです、長ければ括ったり纏めたり結ったり色々できますけど、
短ければ逆は出来ないんですよ
302
ヒカルは美里のようにスポーツをする訳じゃありませんからね
今は雪女にあわせてそのままですけど、着付けに併せてアップに
したり、うなじを見せたら・・・﹂
﹁美しい物はすべてに於いて優先されるのです、悔い改めなさい﹂
あぁ、かわいそうに美里、フルボッコだよ
ここはボクが助ける!
﹁みんな、ゴメン、ボクは少しでも伸ばして肌に紫外線があたる量
を減らさないといけないんだ
だから、ショートはもちろん、うなじを見せるのもムリなんだ・・
・﹂
﹁あ、そうだよね、選べないのに変な事言ってごめんなさい
今日はヒカルの着付けが出来てテンション上がってたみたい・・・
﹂
﹁ううん、気にしないで、美紀のおかげで雪女のコスプレが完成し
たんだし﹂
﹁ありがとう﹂
﹁さぁ、みんな準備は出来たかな?﹂
みんなの仮装もなかなかだね
美優はこの前言ってた通り秘○の○ッコちゃんだね
美咲はオーソドックスな三角帽子に黒いマントの魔女っ娘
美里はかぼちゃのワンピだね∼ダボっとした衣装
問題は美紀なんだよね
黒いボディースーツに蝙蝠の羽の柄のついた紫色のタイツ
肘まである手袋?にショートブーツ
頭と腰に蝙蝠?の羽みたいな・・・
髪の毛は薄いい青緑色のウィッグ
どう見てもモ○ガンですね、ハイ
モリ○ンのコスプレは巨乳じゃないと無理ですね
・・・モゲロ
303
!!
だめだ、ボクは何を考えてるんだ
美紀は友達なのにそんなヒドイ事言えないよ
﹁﹁もげろ!!﹂﹂
﹁あら?美里、美優、胸の無い人の僻みですか・・・
その点ヒカルは性格もいいからね∼﹂
﹁ねぇ美紀、私は別に普通サイズだけど、今回はさすがに
って思ったよ﹂
﹁ホラ、そんな事言ってないでそろそろ行こうよ﹂
﹁そうだね、それじゃあ出陣!﹂
ふぅ、口に出さなくて良かった
モゲロ
304
ハロウィン@百合寮②
﹁﹁﹁とりっくおあとり∼と﹂﹂﹂
﹁きゃぁ∼キタコレ!!﹂
﹁ぐっじょぶ!﹂
﹁﹁﹁とりっくおあとり∼と﹂﹂﹂
﹁え∼!雪女なの!﹂
﹁ハァハァハァ﹂
﹁﹁﹁とりっくおあとり∼と﹂﹂﹂
﹁ナニコレ、カワイイ﹂
﹁これで、私達と同じ人間って・・・神様、あんた間違ってるぜ﹂
﹁﹁﹁とりっくおあとり∼と﹂﹂﹂
﹁うほっ﹂
﹁あ∼生きてて良かった・・・﹂
﹁﹁﹁とりっくおあとり∼と﹂﹂﹂
305
﹁・・・﹂
﹁おい、せめて息をしろっ!しぬぞ∼﹂
﹁﹁﹁とりっくおあとり∼と﹂﹂﹂
﹁来たわね、ヒカル
それにしても、スゴイわね
ヒカルだけじゃなくて、グループで見ても飛びぬけてるんじゃな
いかしら﹂
﹁そうですか?これって採点はグループ毎でしたっけ?﹂
﹁そうよ、グループで統一感を出して上位を狙う人達もいるわ
ヒカルのグループはただでさえ美少女が揃ってる所に、この仕上
がりの雪女とか
そっちはモリg・・・吸血鬼でしょ?あとは魔女っ娘にかぼちゃ
娘と
・・・佐藤さん、ソレ何?﹂
﹁はい、ヒ○ツのア○コちゃんです﹂
﹁ぷっ
それ、後で山崎さんに見せてあげて・・・たぶんあの人の年代な
らウケるはずよ﹂
﹁そうですね、山崎さんも採点側でしたよね・・・
スゴイね、美優ってそこまで考えてたんだ
ただのアニメオタクじゃなかったんだね、ボク、見直したよ﹂
﹁え、えぇ、トーゼンデス﹂
﹁考えてなかったみたいだね・・・でも結果オーライよ
心配しなくても、ヒカルが居るだけで勝ちは見えてるからかまわ
ないわよ﹂
﹁相変わらず、美咲が腹黒いんですけど
あ、今日は衣装からして黒いね﹂
306
オヌシ
ワル
﹁これぐらいで何言ってるのよ、美里が何も考えてないだけでしょ
?﹂
お代官様
﹁ふふふ、美咲も悪よのう?﹂
﹁いえいえ、美優こそ・・・﹂
﹁ハイハイ、それぐらいにして次に行かないと、後ろがつかえてる
わよ?﹂
﹁﹁は∼い﹂﹂
﹁それじゃあ沙月お姉さま、また後で∼﹂
﹁﹁﹁とりっくおあとり∼と﹂﹂﹂
﹁おお!キタキタ、本命の登場だね﹂
﹁真理先輩!よろしくお願いします﹂
﹁え?美里ちゃんに言った訳じゃないよ、麗しの白雪姫に決まって
るでしょ﹂
﹁真理先輩ヒドイです、同じバレー部の後輩なのに﹂
﹁仕方ないでしょ、姫相手に勝負にならないって﹂
﹁ハハハ、確かにそうですけどね﹂
﹁そうだ、伏見先輩、クイーンのエスコート役見ましたよ
恰好良くて、ボク、見惚れちゃいましたね﹂
﹁そうです、タ○ラ○カの男役みたいで
さすが真理先輩だなって
実はちょっと憧れてたりするんですよ
ヒカルのエスコート役を狙ってるのは内緒ですよ﹂
﹁ソレ、バレバレだよ
っていうか、姫のエスコート役は競争率高いから頑張らないとね﹂
﹁負けませんよ、誰にもね﹂
うんガンバレ、美里
307
ボクも知らない人より美里のほうがいいもん
308
ハロウィン@百合寮③
﹁ふぅ∼、これで全部の部屋回ったよね?﹂
﹁ええ、お疲れ∼
後は食堂で結果発表だよ
ついでに私のコスプレを山崎さんに見せに行こう﹂
﹁ヒカル、帯は苦しくない?﹂
﹁あ∼、うん、時間が経つと少し・・・﹂
﹁じゃあ、私はヒカルの帯を直してから行くから、先に食堂に行っ
て待っててね﹂
﹁ok﹂
﹁ふぅ∼長時間締め付けられるとツラいね﹂
﹁そうね、締め付けるから物を食べるのも大変よ﹂
﹁うへぇ、着物を着るのも大変なんだね﹂
﹁でも、洋物のドレスも大変よ
コルセットで締め付けるからね
和装も洋装も女は苦労するのよ
美しさの為にね
・・・ハイ、OK
どう?苦しくない?﹂
﹁うん、かなり楽になった、ありがとう﹂
﹁さて、それじゃあ食堂に行きましょう﹂
﹁うわ∼これだけの人数が仮装してると壮観だね
仮装というかコスプレみたいだけど﹂
309
﹁ええ、でもヒカルが一番綺麗ですけどね﹂
﹁そんなオッパイを強調した格好で・・・イヤミに聞こえるんだけ
ど﹂
﹁え∼、本心ですよ
そりゃぁ、自分でも平均よりは整った顔立ちをしてるって自覚は
あるけど
とてもじゃないけどヒカルのレベルにはね・・・
勝てるのは胸の大きさぐらいですから
あ、勉強もだった﹂
﹁どーせ赤点ですよ∼﹂
﹁まぁまぁ、それにホラ、視線はみんなヒカルに集まってるでしょ
?﹂
﹁うっ、それは確かにそうだけど
あっ、居た、美優、もう見せに行った?﹂
﹁まだだよ∼5人揃ってからと思ったから
それじゃあ行きましょう﹂
﹁山崎さーん、どうです?これ﹂
﹁あら、懐かしいわね
ヒ○ツのア○コちゃんのコンパクトね
よくこんなモノが残ってたわね
私も昔持ってたわよ﹂
﹁へぇ∼・・・あれ?あのアニメの放映時期って
山崎さんの歳ってひょっとして・・・﹂
﹁コラ、大人の女性に歳の話は厳禁よ
誕生日は覚えてても年齢は忘れるのがマナーよ﹂
﹁﹁﹁﹁﹁ハーイ﹂﹂﹂﹂﹂
﹁あ、ついでに言っておくけどリメイク版の時だからね
いくらなんでもそこまでの歳じゃないから﹂
﹁はい、でも、ボクにはどう見ても中学生の息子がいるような歳に
310
は見えませんけどね﹂
﹁あら♪そう言ってくれると、お世辞でもうれしいわ
あ、そろそろ発表の時間ね、食堂に行きましょう﹂
﹁あれ?山崎さんの採点は集計に入れないんですか?﹂
﹁あぁ、鷹峯さんは初めてだったわね
私の採点は同点だった場合だけ集計に入れるのよ﹂
﹁へ∼そうなんだ﹂
﹁あくまで生徒主体だからね
ほら、遅れるわよ﹂
﹁は∼い﹂
﹁みなさん揃いましたか?
それでは発表します
百合寮ハロウィン仮装大賞は
203号室+鷹峯 光さんのグループです﹂
パチパチパチパチ
﹁当然というか、ダントツの結果でしたね
雪女の仮装がハイレベルすぎて誰も太刀打ちできませんでした
え∼それでは、今年の優勝賞品は
東京ディ○ニーランド&シーの2dayパスポートです!!
なお、宿泊費や交通費は自腹です!
日帰りで2日通ってもよし、自腹で宿泊してもよし
グループで相談して下さいね﹂
おお∼ディ○ニーランドかぁ
そういえば小学校の修学旅行はディ○ニーランドに行くハズだった
んだよね
結局ボクは病気で行けなかったけどね
311
光の守護者︵前書き︶
厨二っぽいサブタイトルですが・・・
312
光の守護者
﹁はぁ∼・・・﹂
﹁ヒカル、大丈夫?今日は授業休んだらどうかな?﹂
﹁ううん、ボクはただでさえ病気で学習が遅れてるんだから
これぐらいで休んでる訳にはいかないよ﹂
﹁そう?痛み止めは飲んだよね?﹂
﹁うん、その代り眠いんだけどね
体育はさすがに見学にさせてもらうね﹂
﹁2日目はどうしてもね・・・週末はディ○ニーランドだから今日
で丁度良かったのかもね﹂
﹁あ、うん、初めてだから結構楽しみにしてるんだ﹂
﹁でも、土日は人が多すぎて十分楽しめないかもね・・・﹂
﹁それは仕方ないんじゃないかな?紫外線対策だけはしっかりとし
ておかないとね﹂
﹁そうだね、この前の時みたいなのはもうコリゴリでしょ?﹂
﹁うん﹂
あぁ・・・お腹が、身体が、頭が
重い
女の子の日です
ボクはどうやら普通より重いみたいです
代わりと言ってはなんですけど2カ月に1回なんですよね
まぁ、痛みは薬でなんとかなるんだけど
ボーッとしちゃうんだよね
1限目は理科だった
あんまり頭に入らなかったよ・・・
2限目は英語だったから大丈夫だったんだけどね
313
・・・苦手科目だけだろってツッコミは無しでお願いします
今は3限目の体育なんだけど見学です
そういえば2年生ではうちのクラスだけ第2体育館だよね
他のクラスと1年生は第1体育館なのに・・・なんでだろう?
少し遠いから面倒なんだよね
まぁいいや、深く考えるのはやめよう・・・眠いし
みんなはバレーボールをやってるんだけど、ハッキリ言ってコレ、
美里無双だよ
美里がスパイクしたら誰も拾えないし
美里がサーブしたらボールに触れるだけでせいいっぱいだよ
ほら、今もレシーブしたボールが・・・
あ
﹁※※ル、※っかりして!﹂
﹁ほへ?﹂
﹁あぁ良かった、気が付いて・・・
先生、一応保健室に連れて行きます﹂
﹁大丈夫ですよ、警備員さんを呼びましたから、もうすぐ来てくれ
るでしょう
みなさんは授業に戻って下さい﹂
﹁先生、ボクは・・・﹂
﹁跳ねてきたボールが直撃したのよ
保健室で診てもらいましょうね
警備員さんに運んでもらいますから・・・あぁ来ました
こちらです、保健室までお願いします﹂
﹁はい﹂
あ、ふわっって
コレお姫様抱っこじゃないか
なにこの罰ゲーム
視線には慣れてきたつもりだったけど
314
これはさすがに・・・恥ずかしいな
うちの学校は警備員さんも女性だからまだマシなんだけど
・・・
・・
あれ?
﹁アヤさん?﹂
﹁あ、バレちゃった?﹂
﹁え∼!!どうしてアヤさんがここに!?﹂
﹁恥ずかしながら、お仕事の関係でヘマやらかしちゃってね・・・
クビになっちゃったんだ﹂
﹁クビですか・・・警察って身内に甘いからそうそうクビにはなら
ないって聞いたんだけど﹂
﹁う∼ん、見せしめ?一罰百戒みたいなヤツかなぁ?
それで警備員に再就職のハズだったんだけど
ヒカルの所の吉村さん?だったっけ、あの人がヒカル専属のボデ
ィーガードにならないか?って
今、ヒカルは全寮制の学校に通ってるから普段は普通の警備員な
んだけど
お出かけの時はヒカル専属のボディーガードに変身するってワケ﹂
﹁でも、それじゃあお休みが無いような気がするんですけど﹂
﹁土日にヒカルがお出かけしたら平日に代わりのお休みが貰えるのよ
ヒカルがお出かけしたら手当がたくさん付くし
ヒカルみたいな綺麗な子をすぐ近くで眺めることができるんだから
私の休みなんて気にしなくていいからどんどんお出かけしていい
のよ﹂
﹁うん、早速今週末はディ○ニーランドに行くんだ、よろしくお願
いします﹂
﹁はい、畏まりました﹂
この前言ってた護衛ってアヤさんだったんだ
315
吉村さん、気が利くね
さすが美優のおじいちゃんだよね
あれ?逆か
美優が有能なのは吉村さんの才能を受け継いでるんだ
316
ひかり
光の守護者︵後書き︶
サブタイトルは
アヤさん再登場です
バレバレだった?
ですよね∼
じゃなくて
ヒカル
って読むんです
317
ディ○ニーシー①︵前書き︶
サブタイトルで伏字・・・
仕方ないですよね
318
ディ○ニーシー①
﹁楽しみだなー、ヒカルとデート♪﹂
﹁いや、二人っきりじゃないからね、変な事はしちゃダメだよ、美
里﹂
﹁わかってるって、ディ○ニーランドなら隅々まで知ってるから任
せなさい﹂
﹁それは心強いね、ボクは初めてだからよろしく﹂
正門まで行くともうお迎えの車が来てました
うちのリムジンです
なんだか無駄にドデカい車です
あ、運転はアヤさんがしてくれるそうです
﹁ハマー?ハマーのリムジンなんてあるんだ・・・
ワンオフかな?﹂
﹁へ?何ソレ、リムジンに種類なんてあるんだ、知らなかったなぁ
美咲は何でも知ってるんだね﹂
﹁流石にカスタムメイドはわからないって﹂
﹁これは旦那様の好みだよ
ベースは軍用車にも使われるくらいだからとにかく丈夫
乗り心地はサスペンションの出来とホイールベースの長さに比例
するっていわれるぐらいだけど
ごらんの通りの長さの車だからねぇ、運転は大変だろうけどね﹂
﹁!、アヤさん、運転大丈夫?﹂
﹁ハイ、こう見えても大型二種免許持ってますから
大型トラックと同じで内輪差に気を付ければ大丈夫ですよ﹂
319
﹁へぇ、これだけ長い車だと大型免許なんだ﹂
﹁いえ、長さは関係ありません
乗車定員が多いので大型車に分類されるだけです
さぁ、乗って下さいね﹂
﹁うわぁ∼中も広いね∼ヒカルなら立ったまま歩けるかも・・・﹂
﹁美里、さすがにソレは言い過ぎ、スゴイ!座席もまるでホテルの
ソファーみたい﹂
﹁美咲まで・・・でもコレは仕方ないですよね
うちの父はベンツの高いヤツ乗ってますけど
コレに比べたら所詮は庶民の車だって実感しますね﹂
﹁正面、進行方向を向いている座席が主人の座る席で
横を向いて座る座席がそれ以外の人用です
冷蔵庫の中はお酒以外は好きなの飲んでいいですよ
それと、美優ちゃんは助手席にお願い
移動中に打ち合わせをしておきましょう﹂
﹁はい、それじゃあヒカル、私がいなくて寂しいからって浮気しち
ゃだめだよ﹂
﹁しないよっ!って、そんな関係じゃないでしょ、アヤさんが勘違
いしちゃうよ﹂
﹁・・・JC・・百合っ娘、萌え・・﹂
﹁アヤさん?﹂
﹁ハッ!、それじゃあ出発しますね
高速道路に入ったらシートベルトして下さいね
交通ルールはちゃんと守るんだよ、お姉さんとのお約束だぞ∼?﹂
﹁おお、観覧車が見えてきたよ、いよいよ到着だね﹂
﹁あ、ヒカル、その観覧車はディ○ニーランドじゃないから
川の手前の公園の観覧車だよ﹂
﹁え∼なんだよ、紛らわしいなぁ﹂
320
﹁初めて行く修学旅行生は、バスから見えたアレに騙されるんだよね
自慢じゃないけど、私も初めて来た時、電車の窓から見て騙され
たんだよ﹂
﹁美咲が騙されるぐらいなんだから、ヒカルが騙されても仕方あり
ませんね
でも、もうすぐ到着なのは間違いないんですから
そろそろ降りる準備をしておきましょう﹂
﹁ヒカルは日焼け止めを塗り直しだよ、美里と美紀はヒカルの分も
お願い﹂
﹁え∼ボク、それぐらい自分で出来るよ﹂
﹁ダーメ!この前のような事になるのはゴメンなんだから
大人しくお世話されて居なさい﹂
﹁あ・・・はい、あの時は心配かけてゴメンね﹂
﹁わかればヨロシイ﹂
321
ディ○ニーシー①︵後書き︶
到着出来ないだと・・・
どうしてこうなった!
322
ディズ○ーシー②
﹁あれ?こっちは・・・ディ○ニーシーの方だね
今日はシーから行くのかな?
うわぁ駐車場入り口も大渋滞だね
入場待ちの列もできてるし・・・
土日は失敗だったかなぁ﹂
﹁でも、学校をサボって行くわけにはいかないでしょ?﹂
﹁そ、そうだね、美紀は真面目だね、美里なら﹁サボって平日に行
こうよ﹂とか言いそうだけど﹂
﹁いくら私でも、そんな事言わないよ
平日はバレーの練習があるからムリだって﹂
﹁理由はそっちですか・・・
って、駐車場の方に並ばないの?﹂
﹁どうやらホテルの方に行くみたいだよ
ここはミラ○スタっていうホテルが併設されてるから
ホテル側の入り口のほうが空いてる時間帯もあるからね
ホテルの宿泊客ならホテル側から入った方が早いと思うよ
時間帯によってはホテル側が時間かかる時もあるけどね﹂
﹁おお∼美里がウンチクを語ってる・・・
こんな日が来るなんて、ボクは感無量だよ﹂
﹁美里、ミラ○スタに宿泊しない場合はどうなの?﹂
﹁それは・・・考えた事もなかったよ
モノレールの駅からだとパークの入り口の方が近いから
あんまりメリットは無いかもね
車でホテルに行く場合しか使えないよ
美咲のツッコミは厳しいね﹂
﹁ツッコミのつもりじゃなかったんだけどね﹂
323
﹁あ、着きましたよ、降りましょう﹂
ドアはホテルの人が開けてくれるんだ
﹁さぁみんな、行きましょう
山田さん︵忘れてるかも知れませんがアヤさんの苗字です︶は車
を回してきてくれますので、先に5人でパークに入りま∼す
って、私は添乗員みたいになってるような・・・﹂
﹁ハハハ、大丈夫、見た目は修学旅行だよ﹂
そうです、ボク達は律儀に校則を守ってマス
今日も制服なんですよね
保護者と一緒なら私服でもいいんですが
アヤさんは保護者になるのかどうか微妙だったので
百合寮のつまり学校のイベントって事で制服で行くべきって、美紀
の主張に誰も反論できませんでした
ホテルの人の案内でホテル内のパーク入口まで来ました
結構並んでますね
人自体は通常のパーク入口に比べて断然少ないんですが
ホテル入口は1ヶ所だからかな
時間帯が悪かったのかな?
﹁あれ?美優、列に並ばないの?﹂
﹁え?まさか、並ぶつもりでいたの?
ヒカルを並ばせるような事をうちのおじいちゃんが許すハズが無
いでしょ﹂
あぁ、視線が痛いよ∼
なんだコイツらって視線が突き刺さってきます
﹁ヒカルはいつもこんな視線に晒されてるんだね
私が守るからね﹂
﹁あら美里、水くさいですよ、達が抜けてますね﹂
﹁そうだね、あ、パーク内の地図は頭に入ってるからいらないけど
324
ショーのスケジュールだけ、持って行かないと
土日はショーの回数が多いからね
ショーの時間に併せて運休するアトラクションも多いから要チェ
ックだよ﹂
﹁美里、これって・・・?﹂
﹁ん?・・・え∼﹃本日は19:00閉園です﹄って
土日にコレはありえないでしょ?夜のショーをしないの?
大失敗だよ、今日はランドにして明日シーにした方が正解だった
かな﹂
﹁あぁ、それは・・・っと、とりあえず入りましょう
はい、コレがチケットだよ、そこの機械にピッってして
あ、入るのはコッチ、車椅子とベビーカー用の方から﹂
うぅ、列に並んでる子供の視線が・・・
ゴメンね、割り込んじゃって
﹁さぁ、ヒカル、コレがディ○ニーシーだよ
ナ
このホテルからの入口のすぐ隣が迷子センター&ベビーセンター
だから
はぐれたらとりあえずこの迷子センターに集合ね﹂
迷子センターってさすがにそれは恥ずかし過ぎるよ
ニィ
迷子センターのお姉さんの制服はメイド服みたいな・・・いや、乳
母かな?
とりあえずお世話にならないようにしなくちゃね
325
デ○ズニーシー③
﹁さて、どこから行く?
やっぱり新しいアトラクションから行ってみる?﹂
﹁新しいのはトイ○トーリーマニアかな?
混むハズだから乗るならファストパス取りに行かないとね
私がみんなの分もファストパス取ってくるから、ヒカルを日陰に
入れて待っててよ﹂
﹁あ、美里!ファーストパスは取りに行かなくていいから﹂
﹁へ?美優はディ○ニーシーは初めてなのかな?
土日は平気で2時間待ちだしファストパス発券ですら1時間待ち
とかなんだよ
ヒカルをそんなに長時間紫外線に晒すわけにはいかないでしょ?﹂
﹁今回はコレがあるから﹂
﹁何?コレは・・・ディ○ニーマニアの私が知らない物が・・・﹂
﹁あ、私、見たことがあります!﹂
﹁知っているのか!○電!!﹂
﹁誰が雷○ですか!!﹂
﹁ゴ、ごめん、知ってるの?美紀?﹂
﹁うん、昔、家族でディ○ニーランドに行った時に
プー○んのハニーハントに並んでたら、その日に故障しちゃった
んだけど
その時並んでた人に配った﹃お詫びファストパス﹄に似てます﹂
﹁﹃お詫びファーストパス﹄?﹂
﹁うん、どのアトラクションでも、時間指定無しでファストパスと
して使えるんです
1回限りですけどね﹂
﹁って事は、今日は全部ファストパスで乗り放題って事!?﹂
326
﹁美里、そんなに興奮しなくても、アトラクションは逃げないから﹂
﹁そ、そうだね、じゃあプラプラと歩きながら見て回ろうか?
ポップコーンも確保しないとね﹂
﹁何味にする?ボクはカレー味がいいな﹂
﹁せっかくだからみんな違う味にして色々な味を楽しもうよ﹂
﹁おお、さすが美咲、抜け目がないね﹂
﹁いやいや、友達と一緒に回る時は定番でしょ?
ほら、早速発見、あれはキャラメルかな?﹂
﹁じゃあ私買ってくるね﹂
﹁あ、美紀、お金はコレを﹂
﹁ううん、買い食いお小遣いぐらい自分で出します
何から何までヒカルにお世話になる訳にはいきませんから﹂
﹁お待たせ∼じゃあ行きましょう﹂
﹁それにしてもすごい人だね、ボクだと背が低いから人波に飲み込
まれそうだよ﹂
﹁じゃあ手を繋ぐ?私は大歓迎だよ﹂
﹁あ、美紀、抜け駆けはゆるしまへんで∼♪﹂
﹁フフフ、早い者勝ちです﹂
﹁こちらはトイス○ーリマニアのファストパス発券の最後尾です
ただ今の発券時刻は夕方となっております
本日は19:00閉園となっておりますのでご注意下さい﹂
﹁うわぁ、こんなに並ぶんだ、大変だね﹂
﹁ヒカル、ここじゃないよ、私達はファストパスを持ってる状態だ
からね﹂
﹁あ、じゃああっちかな?﹂
﹁こちらはトイス○ーリマニア、スタンバイエントランスの最後尾
327
です
ただ今の待ち時間は150分です﹂
﹁え∼2時間半?﹂
﹁ヒカル、ここでもないの、こっちよ﹂
﹁ここよ、ファストパスエントランス﹂
﹁ここは並んで無いね﹂
﹁うん、そのためのファストパスだからね﹂
﹁さぁ、それじゃあ行きましょう
コレがファーストパス扱いだから一人1枚づつ持ってね
入口のキャストに見せて入って行って、奥のキャストに渡すんだ
よ﹂
﹁キャストって?﹂
﹁あぁ、係員の事をキャストって呼ぶのよ﹂
﹁へ∼なるほど﹂
﹁奥で合流してから少し待つだけで済んだね﹂
﹁そうね、だいたい10分ぐらいかな?
150分待ちが10分で済むんだからラクラクでしょ?﹂
﹁普通の人達はファストパスを取っておいて
その時間になるまでに他のアトラクションに並ぶんだよ﹂
﹁そう思うと、ボク達なんだかズルしてるみたいな・・・﹂
﹁ヒカルを直射日光の下で何時間も待たせるワケにはいかないから
シカタナイノデス﹂
﹁美咲、最後が棒読みだよ
ところで、山田さんはまだ時間がかかるみたいだから次行こうよ
すぐそこがタ○ーオブテラーだから乗ろうよ﹂
﹁テラー!?﹂
328
美咲、分かりやすい反応ですね
329
デ○ズニーシー③︵後書き︶
6/22誤字修正
8/29一人称間違い修正
330
○ィズニーシー④
﹁ね、大丈夫だったでしょ?
テラーって言っても要はフリーフォールなんだから﹂
﹁う・・・雰囲気だけで、少しヤバかったかも﹂
﹁あれで?だったら明日のホーン○ッドマンションは無理かなぁ?﹂
﹁ホー○テッド?さすがにそれは無理だから、外で待ってるよ
ヒカルの怖がってる姿の写真は任せたぜぃ﹂
﹁﹁﹁イエス、マム﹂﹂﹂
﹁そんな所で綺麗に声を揃えなくてもいいのに・・・
そういえば、どうして男性の上官はイエス、サーなのに女性の上
官だとマムになるんだろう?
教えて、ミサ○もん!﹂
﹁誰が青いタヌキロボットだ∼って
サーはイギリスで騎士爵に対する呼称だったハズ
一般兵は平民だから部隊の隊長の騎士に対してイエス、サーって
言ってたんだろうけど
女性の場合は分からないよ﹂
﹁っていうか、それがスラスラ出てくる所が美咲だよね
・・・美優と美紀もスラスラ出てきそうな気がしてきた﹂
﹁じゃあヒカルの期待にお答えして
爵位の呼称は結構有名だから知ってる人も多いだろうけど
例えば男爵はバロンとか公爵はデュークとかね
だから13なスナイパーの人とかウォーキングの人とかは
英語圏の王制の国だと失笑モノなんだよね﹂
﹁ウッ、美優、ハードル上げ過ぎです
それじゃあ・・・
臣籍に下った王子は公爵に叙される事がほとんどだから
331
ヒカルが海外に行けば公爵令嬢扱いは確実でしょうね
あ∼でも日本は華族制度は廃止されてるから違うのかな?
第二次世界大戦で負けてなければそうなった?
でも負けてなければそもそも臣籍降下自体が無かっただろうから
プリンセスになるのか・・・﹂
﹁美紀、そこまで本気で考察しなくていいデス
ボクと美里がついていけないよ﹂
﹁それじゃあ次のアトラクションへ行こうか?
そこのワゴンのポップコーンはミルクティーだよ﹂
﹁あ、私が買うね﹂
﹁美咲ありがとう
山田さんもそろそろだろうから、美咲が戻ったら迷子センター付
近へ戻りながら乗れるモノを
・・・ゴンドラにでも乗る?﹂
﹁タイミング次第じゃないかな?
ショーの時間に被ったらゴンドラは休止するからね﹂
﹁そうなの?﹂
﹁うん、ショーの行われる場所を航行するからね
同じように園内を行く船も運行停止するから乗れる時に乗ってお
いた方がいいよ
あ、でもゴンドラはファストパスじゃなかった
日陰で待てるかなぁ?
列が屋根の外まで伸びてたらパスしようか?﹂
﹁お待たせ∼次行くの決まった?﹂
﹁美咲お帰り∼ゴンドラに乗ろうかって言ってたんだ﹂
﹁OK∼それじゃあ行きましょう﹂
﹁うわぁ、橋を越えてるね・・・
土日はさすがにムリかぁ
ゴンドラは日中しか運航しないしなぁ
332
今回は諦める?﹂
﹁あ、4人ともここで少し待ってて、キャストと話してくるから﹂
﹁あ・・・美優、いってらっしゃい﹂
﹁今日は美里と一緒でよかったね
ディズ○ーを知り尽くしているって感じだもん﹂
﹁あ、ヒカルには言ってなかったっけ?
私の家はこの近くなんだ
小学校の頃は年間パスで遊び尽くしたからね﹂
﹁そうなんだ、心強いね﹂
﹁でも今回は少し勝手が違うけどね
まぁアトラクションならお任せって事で﹂
﹁みんな∼スグに乗れるからこっちへ来て∼﹂
おいおい、美優は何をしたんだろう?
333
○ィズニーシー④︵後書き︶
お気付きの方がいらっしゃるとは思いますが
アトラクションの最中の場面は描写しません
というか、大人な事情に触れそうなのでできません
あらかじめご了承下さい
334
ディズニ○シー⑤
﹁ロープでミ○キーを描いてあったの気付いた?﹂
﹁あ、アレね
なかなかイイサービスだったよね
ボク的には順番飛ばして乗る時の視線が痛かったけどね﹂
﹁まぁまぁ、ヒカルを待たせたら私がおじいちゃんに怒られるんだ
から我慢してよ﹂
﹁それより、私はあのお兄さんの声が好みですねぇ﹂
﹁ほほぅ、美紀は年上好きっと、メモメモ
まぁ、普通にいい歌声ではあったかな?﹂
﹁でも舟なのになぜフニクリ・フニクラ?﹂
﹁﹁???﹂﹂
﹁あ、美咲&美紀、ヒカルと美里がついてこれないみたい﹂
﹁解説しよう!
フニクリ・フニクラとは世界最古のCMソングなのだ
イタリアの登山鉄道のCMの為に作曲されたんだけど
イタリアの古くからの民謡と勘違いしてる人が多いから気をつけ
よう!﹂
﹁!って事はディ○ニーシーのアトラクションが勘違いを元に作ら
れてるの?﹂
﹁うん、そうなるね、誰も突っ込まないけどね﹂
﹁・・・知らないほうが良かったかも﹂
♪♪♪♪♪
﹁はい、佐藤です
わかりました、もうそちらに向かって移動中ですので
後5分ぐらいで着きます﹂
﹁あ、アヤさんが着いたみたいだね
335
とりあえず合流しようよ﹂
﹁アヤさ∼ん!﹂
﹁ちょっ!!ヒカル、まわりの群集の事も考えてちょうだい﹂
﹁あ、ゴメンね美優・・・つい﹂
﹁しかし、ヒカルは相変わらずスゴイわよね∼
ミッ○ーの着ぐるみを着た人が出てきた時ぐらいの注目ね﹂
﹁えへへへ、ゴメンなさい
合流できたし、早速アトラクションへGO!﹂
﹁あ、ちょっと待ってね
ヒカル、コレ、預かってきたのを渡すの忘れてたの﹂
﹁日傘?ですか・・・そうだよね、自衛しないとね
明日は遊べなくなるのはイヤだからね
でも、コレ、めちゃくちゃ軽いね﹂
﹁雨傘よりは軽いんじゃないの?﹂
﹁そう言うレベルじゃない軽さなんだけど・・・美咲持ってみる?﹂
﹁うん・・・うわぁ何コレ
どんな素材で作ったらこんなに軽くできるんだろう?
みんなも持ってみてよ﹂
﹁わぁ∼スゴイですね∼
コレはデザインを少し変えれば和装用に売れるかも
市販されるなら、うちのお店でぜひ取扱したいですね﹂
﹁おぉ?こんなに軽くて強度は大丈夫なのかな?
振り回したら折れました∼とか?﹂
﹁美里の怪力ならあるかもね?
って軽いね∼コレ
メガ
メガ
これだけ軽いと1日持っててもそんなに疲れないですむかもね
開発期間半年って所かな?
計算すると ・・・軽く30Mから50Mって所かなぁ﹂
﹁うへぇ、そんなに高いと売れませんよ﹂
336
﹁あ、美優の計算はこれ1本だけの場合よ
量産出来れば、1本あたりの開発費は低くできるし
材料費の問題だけになるからね
1本数万円程度に抑えたら上流階級の奥様達に売れそうね﹂
﹁美咲の発想がおっさんっぽいって思うのはボクだけですか?﹂
﹁おっさんじゃ無くて商売人だと思うよ﹂
﹁将来は大手商社でバリバリ働いてるイメージですよね
遣り手のキャリアウーマン、ただし行き遅れになるタイプだよね﹂
﹁別に男なんて要らないよ、ヒカルが居れば十分だから﹂
﹁﹁﹁﹁さんせー﹂﹂﹂﹂
え?
賛成の声が1人多かったような
・・・アヤさんかorz
337
ディ○ニーシー⑥
﹁やっぱりテーマパークの花はジェットコースターだよね﹂
﹁セ○ターオブジア○スだね、ヒカルが乗りたいなら行くよ﹂
﹁そう言う美里も乗りたいんでしょ?﹂
﹁もちろん!美咲も絶叫系は大丈夫だもんね﹂
﹁それじゃあ、ヒカルの隣を賭けて∼
最初はグー!ジャンケン﹂
﹁﹁﹁﹁﹁ポン!!﹂﹂﹂﹂﹂
﹁ヨッシャァアアアアアア!!﹂
﹁うっ﹂
﹁ぐぬぬ﹂
﹁おのれ∼﹂
﹁ここで空気を読まずに勝つとは、山田さん、大人げないですね﹂
﹁なぜ、アヤさんまでジャンケンに参加してるんですか・・・﹂
﹁あっ、いや、護衛として隣に座って守らないといけないんです﹂
﹁・・・﹂
﹁じー﹂
﹁ははは、まぁジャンケンで決まった事ですし・・・ね?﹂
﹁チッ、仕方ない、次は勝つ!!﹂
﹁まぁまぁ、行こうよ美優、ファーストパス用の方でいいんだよね
?﹂
﹁ウン﹂
﹁ごきげんよう、プリンセス、身長を測らせてもらってよろしいで
すか?﹂
﹁え!?あぁボクじゃないのか・・・ビックリした﹂
どうやらボク達のスグ後ろの女の子でした
338
﹁さすがにそれは、いくらヒカルでもね∼、でもあの子ドレスを着
てカワイイね﹂
﹁ピンクのドレスは眠れる森の美女のオー□ラ姫だよ
水色がツンデレラで、黄色が美女と野獣のベ○だったハズ﹂
﹁へぇ∼そんなサービスもあるんだ・・・﹂
﹁幼稚園児から小学生の女の子を対象にしたサービスのハズだから
ヒカルならギリギリ合うサイズがあると思うけど・・・着てみた
い?﹂
﹁あ、イヤ、別にボクはそういうつもりじゃあ・・・﹂
﹁ヒカルは色白ですからドレスも似合うと思いますね﹂
﹁面白そうだけど・・・やめておいた方がいいよ﹂
﹁どうしてなの、美咲はコスプレプリンセスのヒカルを見たくない
の?﹂
﹁観たいのはヤマヤマなんだけど、結構薄そうな生地だし、紫外線
対策なんてされてないでしょ?﹂
﹁あ、それは・・・そうだね∼﹂
﹁そういう事、それじゃあ乗ろうか﹂
﹁ふぅ∼スカッとするね∼﹂
﹁でしょ?さて、次はどうする?﹂
﹁え∼ボクばっかりじゃなくてみんなも行きたい所言ってよ﹂
﹁あ、じゃあ、マーメイ土ラグーンはどうかな?
洞窟みたいな感じになってるから紫外線の心配がいらないし﹂
﹁おお、美紀、冴えてるね
あそこは幼児向けの乗り物とシアター系のアトラクションがあるよ
真夏だと休憩にオススメ﹂
﹁そうね、じゃあ休憩を兼ねて行ってみようかな﹂
﹁は∼い、けってー、それじゃあこっちだよ∼﹂
﹁美里、あの行列は何?﹂
339
﹁あれはぎょ○ざドッグだよ、食べながら歩く事になるから、お嬢
様のヒカルにはちょっとね﹂
﹁そうだ、お昼をどこで食べるか考えておいてね﹂
﹁土曜日だとどこも混雑するからね、早めに決めておいた方がいい
よ﹂
﹁あ、プライオリティー・シーティングのできるレストランじゃな
くても、どこでも待たなくていいよ﹂
﹁え?どういう事?
美優、もしかしてレストランも?﹂
﹁そうだよ、今日一日園内のすべてのレストランでヒカル専用の席
が用意されてるから
どんなに混んでいても大丈夫だよ﹂
・・・吉村さん、やりすぎです
340
ディ○ニーシー⑥︵後書き︶
皆様お待ちかねのネタ解説ですが
え?誰も待って無いって?
;^︳^A
現在ルビがバグってしまったため問い合わせ中ですので暫くお待ち
下さい
IE9だとダメでIE10だと大丈夫だそうですが
Safariだとルビの上ににさらにルビ状態に︵︵︵︵;゜Д゜︶
︶︶︶︶︶︶
ちなみに
カタカナのレとひらがなのれなんですけどね
341
ディズ○ーシー⑦
﹁あのアリ工ル役の人、よく目が回らないね∼﹂
﹁フィギュアスケートの人も目が回らないんだから慣れ?というか、
訓練でしょうね﹂
﹁私はそれより足が着いてない事のほうがスゴイと思うわ
ジェットコースターでもそうだけど足が踏ん張れると全然平気だ
けど
足が着かない吊り下げ式?アレは怖くて2度と乗れないもの﹂
﹁へぇ∼、美紀の弱点発見!!
でもココは足を踏ん張れるヤツしかないから大丈夫だね﹂
﹁ところでさぁ、お昼は何を食べたい?そろそろ決めておいた方が
いいと思うんだけど﹂
﹁そうだなぁ、食べ歩き・・・は、やめておくとして
お肉系、カレー、中華、イタリアン、和食、バイキング系、コー
ス料理と色々揃ってるけどね
バイキング系とコース料理は夜向きだから候補は5つかな?﹂
﹁じゃあ多数決にするよ
お肉がいい人・・・美里とアヤさん
カレー!・・・はボクだけっと
中華・・・はゼロ
イタリアン!・・・美優・美紀・美咲
じゃあイタリアンにけって∼﹂
おお!、見事に脳筋派はお肉、頭脳派はイタリアンに別れたね
﹁で、美里、美味しいイタリアンのお店はどれ?﹂
﹁う∼んイタリアンはザソビー=か力ナLットだけど、味の好みは
人それぞれだからね∼
ザソビー=はカジュアルっぽい、力ナLットはフォーマルっぽい
342
かな?﹂
﹁じゃあ、ヒカルを連れてなら力ナLットでしょ?お嬢様なんだし﹂
﹁美咲、それは短絡的すぎるわ、ここはあえてザソビー=へ、お忍
びっぽく?﹂
﹁美紀の考えは面白いけど、ボク達が席をリザーブしてある以上お
忍びがバレバレですけど﹂
﹁じゃあ力ナLットにしたら?プライオリティー・シーティング対
応だから
順番待ちをしていなくても一般の時間指定の予約に見えるハズよ
つまり、特別扱いに見えないって事﹂
﹁おおー、美里が賢く見える∼﹂
﹁おーほっほっほっ、ディ○ニーマスターとお呼び!﹂
﹁・・・台無しだね﹂
﹁うん、残念な子のままだったよ﹂
﹁せっかく見直したのにね﹂
﹁仕方ないでしょ、美里だもん﹂
﹁でも、アイデアは良かったよ、ボクは採用してもいいと思う﹂
﹁優しいのはヒカルだけだよ、一生付いて行くね﹂
﹁え?一生はコマルなぁ︵笑︶﹂
﹁そ、そんな!見捨てないでヒカル∼﹂
﹁ハイハイ、見捨てないからレストランへ向かおうよ
道はお任せするからね﹂
﹁ウン、それじゃあ、この先でカレー味のポップコーンを入手したら
口ストバリーデルタから船に乗って戻ろうかな?﹂
﹁船に?遠回りじゃないの?﹂
﹁どうせなら、アトラクションを楽しみながら移動した方がいいで
しょ?﹂
なるほど、こういう所がディ○ニーマスターなのか!
343
デ○ズニーシー⑧︵前書き︶
PVが400k突破してました
︳︶m
いつもご覧いただきありがとうございます
m︵︳
番外編を考えないと・・・
344
デ○ズニーシー⑧
﹁へぇ、石窯があるんだ・・・本格的だね﹂
﹁だったらぜひピザを食べましょうよ﹂
﹁店員さんがコース料理の説明をしてくれるけど
お昼だし、コースはスルーして単品頼んでシェアしようよ
その方が色々なのが食べられるし﹂
﹁じゃあ、ピザを2種類と・・・パスタも2、いや、3種類ぐらい
かな?﹂
﹁あ∼ここのパスタは量は少なめだから4つぐらいいけるよ
あと、サラダもたのんで・・・ワインでもいっちゃう?
チーズの盛り合わせがワインに合うのよ﹂
﹁み∼さ∼と∼!!
制服姿で何言ってるんですかこの子は・・・﹂
みき
﹁あ、そうだった・・・美紀は真面目だね∼﹂
﹁未成年なんだから当然です、お祭りのお神酒は許されますけどね﹂
﹁お∼い山田くん、美紀ちゃんに座布団1枚あげて∼﹂
﹁?、えっ?私?﹂
﹁美咲、ボクの護衛のアヤさんは山田 亜矢って言うんだ﹂
﹁あ!・・・
べっ、別に忘れてた訳じゃないんだからねっ
山田をカケた高尚なギャグを・・・
・・・
・・
ゴメンナサイ、忘れていました
山田さん許して下さい﹂
﹁いえ、別に怒ってなんかいませんよ
むしろJCのツンデレが見れたのである意味ご褒美です
345
普段は居ないものと思って下さいね﹂
﹁青いタヌキの石○ろ帽○があればよかったのにね∼﹂
﹁美優ちゃん、ソレいいですね、はっきり言って欲しいです
誰か発明してくれないかなぁ
あれがあれば、着替えも・・・ムフフ﹂
﹁ねぇ、ヒカル、この人が護衛で大丈夫?﹂
﹁え?どうしたの美咲、アヤさんは有能だよ、ちょっと独り言が多
いだけで・・・﹂
﹁そうじゃなくて、別の意味でキケンのような気がしてきたんだけ
ど﹂
﹁大丈夫だよ美咲、この人は私達と同じ人種
妄想はしても手を出すような人じゃないよ﹂
と
﹁そんな事より注文決めないと、いつまでたってもお料理こないよ﹂
﹁そ、そうだね、じゃぁ・・・これと、これ・・・﹂
でございます﹂
ロメインレタスのシーザーサラダ
﹁以上でよろしいでしょうか?﹂
﹁はい﹂
﹁お待たせ致しました、
イタリアンチーズとオリーヴの盛り合わせ
﹁早っ!!いくらなんでもコレは無いでしょ﹂
﹁美里が驚くのも無理は無いんだけどね
注文されたらすぐに出せるようにタイミングをみて作ってたんで
しょうね﹂
﹁まさか、そんなワケないでしょ?どれが注文されるか分かってた
の?
美咲、いくら私がバカだからってかつがないでよね﹂
﹁美里、担いでるわけじゃないのよ
全部の種類を作って準備していたに決まってるでしょ
注文されなかった分はロスになるけど、それ以上の収入が見込め
346
るんでしょうね﹂
﹁・・・﹂
﹁どうしたのヒカル?﹂
﹁う、うん、ボク達がこんなに贅沢して無駄を出していいのかな?
って思ったんだ
日本は大丈夫だけど、世界には食糧が無くて困ってる所もあるん
だろうし・・・﹂
﹁ヒカル・・・いい子だね、そういう気持ちはずっと忘れないでね
今回は大丈夫だよ
これだけ混んでたら、私達が注文しなかった料理は他のテーブル
に回されると思うよ
それに前菜は全種類作ってても、後の料理は注文が通ってから作
るハズだからね﹂
﹁そ、そうなんだ、美咲が言うと説得力があるね
あ、でもボク達より先に来てた人の料理はもう作ってあるんじゃ・
・・﹂
﹁それも大丈夫よ、他のテーブルの料理は後回しにされて、ヒカル
の料理が最優先で作られるから﹂
﹁いや、それはそれで他の人に悪いなぁって・・・﹂
﹁え?ヒカルだし、それは仕方ないでしょ﹂
しかたのない事、なのかなぁ?
347
デ○ズニーシー⑧︵後書き︶
同情するなら︵番外編の︶ネタをクレ!
→あぁ歳がバレるw
って事で番外編を誰で行こうか・・・悩んでます
割烹に番外編リクエスト受付を設置しておきます
一応多数決の予定ですが
同数の場合は先着順で∼
リクエストがこなっかったらどうしよう
︵︵︵︵;゜Д゜︶︶︶︶︶︶︶
348
○ィズニーシー⑨
﹁ふぅ∼食った食った∼、ヒカル、ごちそうさま∼﹂
﹁美里、はしたないですよ﹂
﹁まぁまぁ、美紀もそんなに目くじらをたてなくてもいいじゃない﹂
﹁そうだね、さて、この後はどうする?ボクは良くわからないけど﹂
﹁電車に乗って移動してストー夢ライダー
その後歩いて移動してイソディージョーンズとレイヅング・スピ
リッツのコースかなぁ?
今日は閉園時間が早いから時間を無駄に出来ないよ﹂
﹁あ、美里、言うの忘れてたんだけど・・・﹂
﹁ん?どうしたの美優?﹂
﹁あのね、今日は19時でいったん閉園するから
ミラ○スタのレストランでディナーを食べる予定になってるの
20時から22時は私達の・・・というか、ヒカルの貸切になっ
てるんだ﹂
﹁土曜日の夜に貸切!?
っていうか、ここに来るのが決まったのって先週の週末だったよ
ね・・・﹂
﹁美咲、正確に言うと、チケットを貰ったのが週末で、クリスマス
シーズンで混む前に行こうよって決めたのは、月曜日のお昼休みだ
ったハズです﹂
﹁・・・パネェ∼、ひかるんンチッテヤッパリトンデモナカッタゼ
ィ﹂
﹁あ、美里が片言になってる・・・
それにしてもやり過ぎだよね?ボクは今の待遇だけでも大概だと
思うんだけどなぁ﹂
﹁あ∼うん、私もそう思うんだけど、犯人は旦那様とおじいちゃん
349
だからね﹂
﹁やっぱり・・・﹂
﹁おじいちゃんからの伝言があるけど・・・聞く?﹂
﹁今はいいや、夜にでも聞くね﹂
﹁うん、分かった、それじゃあ行こう
・・・って、お∼い美里、再起動しておくれ∼﹂
﹁ハッ、そ、そうだね、それじゃあファストパスで余裕があるから
ゆっくり歩いて、景色でも見ながら移動する?﹂
﹁だったら、私、ダッ○ィーのぬいぐるみのお店に寄りたいんだけ
どいいかな?﹂
﹁へぇ、美紀ってぬいぐるみが・・・なんだか以外だな﹂
﹁え∼そう?私はカワイイ物とかきれいな物は大好きですよ
ヒカルの私に対するイメージってどうなってるの?﹂
﹁え、いや、その大和撫子って思ってたんだけど・・・
ぬいぐるみより日本人形?﹂
抱きしめた時の
もふっ
むぎゅ
って感じ、最高でしょ?
って感じとか
﹁あ∼、確かにそれはよく言われますけど、ぬいぐるみ大好きですよ
顔を埋めた時の
ここだけの話だけど、小学校の4年生まで、ぬいぐるみを抱かな
いと眠れなかったんですよね﹂
﹁それじゃあ美紀の意外な一面を見物しようね
ファストパス
だよ?﹂
ファースト
に
ファーストパスで時間の余裕があるんだから、みんなも行きたい
所言ってね?﹂
じゃなくて
﹁あ、そういえばさぁ、ヒカルと美優って発音が
なってない?﹂
ファーストパス
﹁???﹂
﹁
なんだと∼!
ってそれもそうか
350
first=1番
じゃなくて
ふぅ、半日で気付いて良かった
fast=速い
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥っていうもんね
だよね
追従するだけの人じゃなくて、間違った事は訂正してくれる人
ウン、大事にしないとね
351
○ィズニーシー⑨︵後書き︶
活動報告にリクエスト1件いただきました
︵6/28 0:00︶
これで、リクエスト無しだった∼っていう恥はかかなくて済んだぜぃ
え?こんな妄想を垂れ流してる時点で恥だって?
べ、べつにいいじゃない、無料なんだし、誰にも迷惑をかけてない
んだからねっ
352
ディズニ○シー⑩
﹁ふぅ、これで人気のアトラクションはほぼ乗ったかな?﹂
﹁そうね、シアター型が残ってるけどね﹂
﹁でも、ボクは少し疲れたから、休憩したいなぁ﹂
﹁それじゃあ、どこかレストランにでも入ってお茶にしましょう
席は確保されてるしね﹂
﹁ねぇ、美里、このアップルティーソーダって何?﹂
﹁何って・・・書いてある通りだよ?
アップルティーが炭酸飲料になったヤツだけど・・・飲んでみる
?﹂
﹁ちゃ、チャレンジしてみようかな?
あ、アヤさんはどうする?ビールでも飲む?﹂
﹁あ、私アルコールはダメなんですよね
飲んだら記憶が飛んじゃって・・・
学生時代の友人も一緒に飲んだ後は変にぎこちなかったりして、
二度とさそってくれないんですよ﹂
﹁そうなんだ・・・無理に勧めたりしないから安心してね﹂
﹁はい、ありがとうございます﹂
﹁じゃあさ、スイーツいっちゃう?﹂
﹁サンセー、疲れた時はやっぱり甘いものだよね
美里がいつも間食してる理由がわかった﹂
﹁糖分は脳が疲れた時に・・・いえ、なんでもないわ、私は空気が
読めるからね﹂
﹁肉体の疲労には酸味が効いたモノの方がって事で・・・
Lモンクリームチーズケーキあたりがいいかな?﹂
353
﹁優等生3人のお墨付が出たんだから、食うぜ∼
カロリーは気にするな!その分しっかり歩いてるさ!﹂
﹁﹁﹁おー!!﹂﹂﹂
﹁こっちの方はアラビア風?﹂
﹁うんそうだよ、そこのオープ○セサミでゴマ味のチュロスがある
よ﹂
﹁・・・開けゴマね
あ∼でも甘いモノ食べたばっかりだしなぁ﹂
﹁じゃあヒカル、私と半分こしましょ﹂
﹁半分っていうか、ボクは一口でいいかも﹂
﹁1本買ってみんなでかじればいいじゃない﹂
﹁おお、やっぱり美里が冴えてるね﹂
﹁おーほっほっほ、ディz﹁そのネタはもういいから︵笑︶﹂・・・
チッ﹂
﹁あ∼カレーの匂いって犯罪だよね∼﹂
﹁禿同﹂
﹁香辛料で食欲増進だからね∼
代謝も上がるから運動をするタイプのダイエットにもいいわよ﹂
﹁なるほど、美咲が言うと説得力がありすぎて・・・
だめだーさすがにボクの胃袋じゃ食べきれないよ
って、何この人だかり?この広場でイベント?﹂
﹁ここはショーがあるよ、タイミングもいいことだし見ていこうか
?﹂
﹁そうだね、さすがに後ろの方しか空いてないか・・・﹂
﹁美優ちゃん、私が行きます﹂
﹁あ、よろしく∼
それじゃあみんな、ここでちょっと待っててね
354
すぐにキャストの人が案内してくれるハズだから﹂
﹁こちらへどうぞ
お付の方々は一般のお客様と同様に地面に座っていただきます
あ、日除けの為に1名でしたら立ったままで結構です﹂
﹁それじゃあ私が日傘を持ちますね﹂
﹁アヤさんありがとう・・・
ってここ車椅子用のスペースだよね?
いいのかな椅子なんて置いて・・・﹂
﹁大丈夫だよ、ヒカルの外見なら車椅子に乗っててもおかしくない
感じに見えるから﹂
そ、ソッチかぁ
355
2章ネタ解説④︵前書き︶
毎度おなじみのネタ解説です
前の話
一部設定を書いたりもしていますが
知らなくても問題ありません
本日は2話投稿です
お気に入りからジャンプした方は
もどうぞ∼
356
2章ネタ解説④
お待ちかね?のネタ解説∼
パチパチパチパチーー
宮家や旧宮家は菊紋を一部変更した紋を使用するのが一般的
実際は一部変更に加えて菊紋を小さくして他の図案と組み合わ
せたりして使用しますが
この作品内ではハッキリわかるように菊紋の一部変更としてい
ます
妊娠中毒症
現在は呼び方が変わって﹃妊娠時高血圧症候群﹄ですが
イメージが分かりにくい為以前の呼び方を使用しています
体脂肪率が低すぎると生理不順になったりもするし
女性アスリートも注意が必要です
オネガーします
2ch用語のオネガーーーではなく片言の英語の表現です
ダタのよ
ッの脱字ではなく片言の英語の表現です
予想外です
ありましたよね・・・そんなCM
花○ヨ○子
サ○ーちゃんの親友
弟は三つ子
オッス!オラ悟○
三つ子の○村3兄弟と戦闘民族の猿の中の人が同じネタ
マッ○ュ!オ○テガ!いくぞっ!!
357
さっきの中の人ネタを踏み台にした!?
俺を踏み台にした!?
黒い3連☆のセリフ
ジ○ットス○リームア○ック
黒い3連☆の必殺技
マ○ルダさん
ミ○ア︵輸送機︶で特攻した人
あ∼○パー○チ!
オヌシ
ワル
マチ○ダさんとあ○ぱ○マ○の中の人が同じネタ
お代官様
﹁ふふふ、美咲も悪よのう?﹂
﹁いえいえ、美優こそ・・・﹂
古き良き時代の様式美
悪役の死亡フラグ
誕生日は覚えてても年齢は忘れるのがマナーよ
誕生日はゼッタイ忘れちゃダメだよ
警察って身内に甘いからそうそうクビにはならない
ご存じの通りですね
ハマーのリムジン
元ネタは某ハリウッドスターが作らせたハマーベースのリムジ
ンです
長さは関係無い
大型自動車は乗用なら乗車定員、貨物なら荷物を含めた総重量
で分類されます
例えばバスより長いリムジンでも定員が8人なら普通自動車︵
3ナンバー︶です
︵冷蔵庫を拡大解釈して8ナンバーもあります︶
小型自動車︵5ナンバー︶はサイズの規定があるんですけどね
抜け駆けはゆるしまへんで∼
お残しはゆるしまへんで∼
食堂のおばちゃんですね
358
解説しよう!
タイム○カンシリーズですね
ヤッタ○マンがリメイクされてたのでこれで歳がバレる事はな
いでしょう
ここから暫く伏字シリーズです
オー□ラ姫
ロ︵ろ︶↓□︵四角︶
ツンデレラ
シ︵し︶↓ツ︵つ︶
べっ、別に王子様の為にガラスの靴を履いたんじゃないんだか
らねっ!
アリ工ル
エ︵え︶↓工︵こう︶
ザソビー=
ン︵ん︶↓ソ︵そ︶
ニ︵に︶↓=︵イコール︶
力ナLット
カ︵か︶↓力︵ちから︶
レ︵れ︶↓L︵える︶
口ストバリーデルタ
ロ︵ろ︶↓口︵くち︶
リとバを入れ替え
書いててキリがなくなりそうなので以下略でw
誤字っぽい伏字、他にもあるので探してみてくださいね
座布団
じゃなくて
ファストパス
笑・︵↑伏字になってね∼︶
ファーストパス
よ∼く会話を聞いてたら半数以上間違ってますよね
それとも私のまわりの人だけですかねぇ?
359
糖分は脳が疲れた時に
寝起きなどに、甘いモノを摂取すると、脳の目覚めが早くなり
ます
朝はブラックコーヒーよりお砂糖たっぷりの甘ったるいコーヒ
ーがオススメ
解説中の不自然な改行はルビバグ回避の為に1行開けています
360
ディ○ニーシー⑪
﹁ヨシ!、これでカレー味のポップコーンも制覇だ∼﹂
﹁ヒカルは最初からカレー味って言ってましたもんね
そういえば、お昼もカレーを食べたがってましたよね﹂
﹁確かに美紀の言う通りだね
ヒカルってカレーが好物でしょ?﹂
﹁ピンポーン、美咲大正解だよ∼
ボクはカレーなら一週間同じメニューでも大丈夫だよ﹂
﹁3日以上同じメニューでいけるのは好物じゃなくて大好物って言
うんですよ
でも、カレーなら私でも作れる
私の手作りカレーをヒカルに・・・
ぐふふっ﹂
﹁ねぇ、ヒカルの護衛の人ってやっぱり・・・﹂
﹁まぁ美咲の懸念はわかるけどね、でも腕はしっかりしてるし、ヒ
カルを守る事には一生懸命だし
そもそも女性のボディーガードってなかなか居ないんだよね
まぁなんとかなるでしょ?﹂
﹁ガンバレ美優!﹂
﹁ねぇヒカル、この三二一ちゃんの耳付けてみてよ﹂
﹁え∼、ソレなんて罰ゲーム
恥ずかしいんですけど
そういう美里が付けたらどうなの?﹂
﹁だって、私だと似合わないでしょ?髪の毛もショートだし・・・
その点ヒカルならカワイイと思うんだけど﹂
361
﹁ちょっと待って、アヤさん、どうしてデジカメ握りしめてるんで
すか
それにそのキラキラした目は・・・﹂
んだ・・・﹂
﹁大丈夫です、外部に出すようなもったいない事はしませんので安
もったいない
心して下さい﹂
﹁
って
﹁さぁ、付けましょう、是非付けましょう、ちゃっちゃと付けまし
ょう﹂
﹁ぷっ、アヤさん・・・じゃあみんなで付けてみようよ
一人だと恥ずかしいけどみんなで付ければ・・・ね?﹂
﹁群集心理だね﹂
赤信号みんなで渡れば怖くない
﹁美咲はまた難しい言葉を使って・・・
群集心理ってアレだよね
ヤツ?﹂
﹁美里のニュアンスは合ってるけど、その例はいかがなモノかと・・
・
でもヒカルが付けてくれるなら、私はいくらでも付けますよ﹂
﹁美紀はOKっと、私もOKだけど、美優と美里はどうするの?﹂
﹁私?私は当然OKですよ、聞くまでも無いでしょ?問題は美里だ
けです﹂
﹁うぅ、私が三二一ちゃんの耳を・・・
クッ、なんという屈辱
しかし、私が付ければヒカルも・・・
下さい﹂
し、しかたないわね、付けるわよ!﹂
6つ
﹁やった∼、それじゃあ
すいません、コレを
﹁はい、みんなお揃いで付けようね﹂
﹁あれ?数が・・・あ、そうか、美優GJ!﹂
﹁えっ!私もですか?﹂
362
﹁そうだよ、ボクは
みんなで
アヤさんも仲間だよ﹂
﹁・・・ハイ﹂
って言ったでしょ?
﹁ねぇ、美優、コレってヒカルは意識してないよね?﹂
﹁うん、天然だよ
山田さんもイチコロだね
美咲もやばいでしょ?﹂
﹁そうだね、コレが自分に向けられたら・・・
一発で落ちる自信があるよ﹂
﹁ねぇ、二人でコソコソ話してないで、みんなで写真撮ろうよ
あの∼すいません、写真撮ってもらっていいですか?﹂
やったね、みんなで一緒に写真を撮ってもらったよ
でも、ノリでキャストの人と写真撮っちゃったし
まぁ、いいか、楽しめればおっけ∼
363
ディズ○ーシー⑫
﹁お待ちしておりました、お席にご案内いたします﹂
﹁ねぇ、美優、ひょっとして奥のケルプルーム?﹂
﹁そうだよ、個室を取ってあるハズだけど・・・どうかしたの?﹂
﹁え、シェルルームとパールルームしか行った事無かったから
奥はコース料理専用ルームだからね﹂
﹁へぇ、美里も知らない所かぁ
なんだか海の中ってイメージの内装だね
これは、奥に行くほど深い海って事なのかな?﹂
﹁Oチェーアノだしね、英語だとオーシャンになるんでしょ?
たしか11月は1万円のコースだけだったような記憶が・・・
うちの経済事情では5千円ぐらいのブッフェしか許されなかった
からね∼
しかも、口実が﹁美里はよく食べるからコースだと足りないでし
ょ?﹂ってね﹂
﹁そ、それは、口実じゃなくて事実のような・・・
でも美里ならお値段以上に食べそうだけどね﹂
﹁た、たくさん運動してカロリーを消費するから仕方ないのよ﹂
﹁そうなのよねー、あれだけ食べてるのにこのスタイル・・・
色々なダイエット方法があるけど、やっぱり運動が一番ってよく
わかるよね﹂
﹁えっ?美咲ダイエットしてるの?﹂
﹁まさか∼、そんなワケないでしょ
この体型のどこにダイエットが必要なの?
日頃から太らないようにしているだけよ
今日は少し食べ過ぎだから来週すこ∼し節制するだけだよ﹂
﹁ぼ、ボクも気を付けよう﹂
364
﹁ダメ!ヒカルはもう少し脂肪を増やさないと・・・
目標はお子様体型からの脱却よ﹂
﹁う、ウン、そうだね、いつまでもこんな洗濯板じゃダメだよね
美紀ぐらいまでっていうのは無理でも、せめて美咲ぐらいは・・・
がんばろうね、美優!美里!﹂
﹁あ、私は今のままでいいよ
スパイクの邪魔になったら困るし・・・﹂
﹁どこのアマゾネスだよ、コイツ
さぁ、せっかくの美味しいお料理なんだから気兼ねせずに食べよ
うよ﹂
﹁そうだね、ハーフポーションで代わりに品数を増やしてあるヒカ
ルスペシャルコースらしいよ﹂
﹁な、なんなのその名前は・・・﹂
﹁え∼とね、普段使えないような高級食材を惜しげもなく使って
ヒカルが食べきれるように1品の量を少なくしてあるんだって
つまり、ヒカルのためのメニューだね﹂
﹁ちょっと待って、それじゃあボクは大丈夫でも
美里には足りなくて、お腹をすかせちゃうよ!﹂
﹁あ、ヒカル、私の事なら心配しないでいいよ
ホテルの売店でインスタントラーメンでも買って夜食を食べるか
ら﹂
﹁でも、それじゃあせっかくの旅行が・・・
美優、どうしよう?﹂
﹁だったらル−ムサービスを取れば?﹂
﹁る、ルームサービスってかなり高いんじゃ・・・﹂
﹁心配いらないわよ、週末に2時間貸切に比べれば雀の涙ってヤツ
ね﹂
そうだった、この後貸切だったんだ・・・
365
ディズ○ーシー⑫︵後書き︶
400k記念番外編はヒカル母こと薫子に決定しました
ついでに500kもネタいただきました∼
リクエストがあったんです!!
ありがとうございます
え?
も
そうです
2件
あ、そこのアナタ、今苦笑しましたね?
たった2件じゃ無いですよ、2件もあったんです
大事な事なので2回言います
たった2件じゃ無いですよ、2件もあったんです
ふぅ、と、とりあえず書き始めないと・・・
366
デ○ズニーシー⑬
﹁うわっもしかして、三っキーも三二一も付きっきりなの?﹂
﹁まさか、ショーの間だけ休憩時間になるのよ
園内に三っキーが二人居てはいけないからね﹂
﹁へぇ∼そうなんだ、気を使ってるんだね∼﹂
﹁ただし、中の人は複数いるから、控室に戻った瞬間にショーの船
の上とか
パレードのヒカリモノの上にワープするけどね﹂
﹁美咲、ソレをバラしちゃいけないよ
マニアたる者、知ってても知らないフリをする所だよ﹂
﹁いや、マニアは美里だけだし・・・﹂
﹁﹁﹁ウンウン﹂﹂﹂
﹁さぁ、それじゃあヒカルのためのショーを見ましょう
ちゃんと席も用意されてるしね﹂
﹁あー、でもさぁ、今日来た人達に悪い事をしたね・・・﹂
﹁ん?閉園時間の事かな?﹂
﹁それもだけど、ボクたちが貸切にしたせいで、夜のショーは見ら
れ無かったんでしょ?﹂
﹁あぁ、それなら大丈夫だよ
今日の夜のショーは18:00からやってたから﹂
﹁え、そうなんだ、ボクはてっきり・・・﹂
﹁冬は日が落ちるのが早いですからね﹂
﹁そうそう、おかげでミラ○スタに宿泊する人は部屋から2回目の
ショーが見られるよ﹂
﹁ホテルのレストランのテラス席で食事する人もね﹂
﹁も、もしかして分かって無かったのはボクだけだったのかな?﹂
367
﹁大丈夫だよ、自慢じゃないけど、私もショースケジュールを見る
まで分かって無かったからね﹂
﹁・・・美里、それはホントに自慢じゃ無いね﹂
﹁さぁ、それじゃあ、もうシーの方に思い残す事は無いかな?﹂
﹁うん、十分堪能したよね﹂
﹁それでは、ホテルに移動します
せっかくなのでモノレールで移動です
シーの方は閉園から時間が経っていますので大丈夫ですが
ランドの方は駅にはまだまだ人が多いと思われますので注意して
下さい
はぐれた場合はディ○=−ラ○ドホテルのロビーで待ち合わせし
ましょう﹂
﹁アヤさん、せっかく?って・・・﹂
﹁列車に乗ればわかりますよ﹂
﹁あ∼、なるほどね∼
窓の形まで・・・﹂
﹁でしょ?今回は乗れないけど、ホテル間のシャトルバスも三っキ
ーだらけなんだって・・・﹂
﹁あれ?美里のドヤ顔解説が・・・又聞き?﹂
﹁ウッ、相変わらず鋭いね美咲は・・・
私はホテルのバスに乗った事ないんだ﹂
﹁あっ、そうか!、ホテルに泊まるのは初めてなんだね﹂
﹁うん、家が近すぎてね・・・お泊りなんて有り得ないから﹂
﹁じゃあ、今回は美里も初めての経験ができるね﹂
﹁いや、もう十分初めての経験してるよ
だって、VIP待遇に貸切だよ?
368
あ、そろそろ駅だよ﹂
﹁うわー、こっちはまだ人がいっぱいだね﹂
﹁ヒカルには山田さんが付きっきりだからいいけど、みんな、はぐ
れないように気を付けてね﹂
﹁﹁﹁うん﹂﹂﹂
﹁さぁ、このホテルだよ
駅の目の前だから近いでしょ?
明日の朝は歩いてランドへ行けるよ﹂
おお、大きなホテルだね
どんなお部屋なんだろう?
369
デ○ズニーシー⑬︵後書き︶
ホテルの手配は吉村さんのお仕事です
そうです、おそらく今予想した通りの・・・
と、ハードルを上げてみるw
9/20伏字ミス修正
370
番外編④︵前書き︶
400k記念番外編です
ヒカルの母薫子視点です
本日は2話投稿になります、お気に入りからのジャンプの方は
前の話もどうぞ
371
番外編④
﹃キャロル、それで、ヒカルは・・・どうなるの?﹄
﹃肉体的には間違いなく女の子、ただ、法律的にはどうなるのか・・
・
日本の法律には詳しくないけど、性別変更は難しいんでしょ?﹄
﹃そうね、未成年だと特にね
それよりも問題は医療費なのよ
110万ドル突破でしょ・・・正直払いきれないわ
分割払いでも限度がね﹄
﹃そうねぇ、こっちだと日本の健康保険が適用されないからね・・・
﹄
﹃日本に居たら助かってなかっただろうから、仕方ないけどね
体でも売るか・・・﹄
﹃何バカな事いってんの?そんな事してあの子が知ったらどうする
の?
あなた、自分の子供に胸を張って言えないような仕事をするつも
り?
体を売るぐらいなら、親に頭を下げたら?﹄
﹃!!・・・﹄
﹃あの方ならお金の心配は無いし、戸籍の問題ぐらいなんとかして
くれるでしょ?
あとはあなたの気持ちだけね﹄
﹃ごめん、キャロル、しばらく考えたいの、一人にしてくれるかな
?﹄
﹃いいわよ、じっくり考えなさい
でもね、あんまり無理しちゃだめよ、あなたの体も心配よ﹄
﹃ありがと﹄
372
お父様か
お母様の時も・・・
違う違う
今はそんな事はどうでもいい
どうすればヒカルが幸せになれるか
どの選択が一番マシか
私と日本に戻ると・・・
お金の問題と戸籍がネックになってくる
だいたい考古学に限らず、学者って儲からないのよね
社会的地位や名誉はそこそこあるんだけどね
戸籍は裁判所がヒカルのような特殊な例を信じてくれるかどうか
病気の治療をしたら女の子になっちゃいました、てへぺろって・・・
私も実際この目で見るまで信じられなかったしね
現実問題として性同一性障害での戸籍変更でも、成人するまではほ
ぼ門前払いだし
こっちで暮らす場合だと
戸籍の方は州によって対応が違うから
まず、医師の証明などで性別変更を認めている州で戸籍を変更して
からイリノイ州に引越せば・・・
あ、コレ使えるかも
こっちで性別を変更してから日本に・・・
ってそんなにコロコロ国籍を変えるのは厳しいわね
特に日本の国籍再取得は厳しいからね
国際結婚して変わった国籍を離婚で戻す場合くらいかな
ヒカルの年齢では手詰まりね
373
お父様に援助してもらう場合だと
お金は大丈夫ね
戸籍は宮内庁からの圧力で多少強引でもなんとかなりそうね
ただし、鷹峯の家に戻らないといけないでしょうね、ヒカルはあの
環境に馴染めるかしら
お父様が養子も貰わずに一人でいるんだから、ヒカルの存在を知っ
ているのは確実でしょ
吉村がヒカルの現状をどこまで把握しているか・・・
なんだ、問題無いじゃない
したた
私が我慢すれば、頭を下げれば済む事
母は強し!よ、強かに生きてやる
そうと決まれば一度日本に戻らないとね
吉村に連絡を取ってみようかな
さあ、忙しくなるぞ∼
ヒカル、ママは頑張るからね
374
番外編④︵後書き︶
ifストーリーだととても1話に収まらなかったので
死の1週間前の病院での1コマです
375
ホテル①
﹁げっ!!忘れてた﹂
﹁どうしたの美里?変な声出して・・・﹂
﹁ヒカルならあの部屋だろうから・・・マズイ・・・﹂
﹁???変なの・・・まぁいいか、とりあえずチェックインしよう
よ﹂
﹁あ、チェックインはフロントじゃなくて専用の所があるからそっ
ちへ行くよ﹂
﹁ねぇ、美優・・・ひょっとしてマー○リンサロン?﹂
﹁そうよ、さすが美里ね、宿泊した事がなくても知ってるんだ﹂
﹁う、ウン、まあね・・・ハハッ・・・﹂
﹁ところで、そのなんとかサロンって何?﹂
﹁コンシェルジュルームとスイートの宿泊客専用のフロント兼ロビ
ーだと思えばいいよ﹂
﹁やっぱり・・・となると私の予想ではヒカルはウォノレト・ディ
○ニー・スイートで
私達はコンシェルジュルームのどれかって所ね﹂
﹁ふふふ、美咲の予想が当たってるかどうかは部屋に入ってのお楽
しみにしておこうね﹂
﹁ムムッ、なんだか美優の顔が怪しい・・・まさか、私達ですらマ
ヅックキソグダム・スイートとか?﹂
﹁せっかくのサプライズなんだから、楽しみにしましょうよ﹂
﹁そうそう、美紀みたいに気楽にね、吉村さんの手配ならボクは何
が起こっても驚かないよ﹂
﹁・・・﹂
﹁それより、さっきから美里が静かすぎるんだけど・・・今日は張
り切ってたから疲れたのかな?﹂
376
﹁まさか、ヒカルは美里の体力を舐め過ぎよ、多分・・・あ、黙っ
てた方が面白いかな?
これもサプライズにしちゃおう︵笑︶﹂
﹁じゃあ、美優のサプライズと美咲&美里のサプライズを楽しめば
いいんだね﹂
﹁あ、ここだよ、チェックインを済ませるね﹂
﹁お疲れ様でした、ご予約のお名前を伺ってよろしいでしょうか?﹂
﹁鷹峯 光で予約してあると思うんですが﹂
﹁はい、ロイヤルフロアにお荷物も搬入済です、すぐに担当者を呼
びますので、少々お待ちください
・・・主任、ご到着です、はい、﹂
﹁ロイヤルフロア?そんなのあったっけ?﹂
﹁無いハズの10階だよ
マヅックキソグダム・スイートが8階と9階、ウォノレト・ディ
○ニー・スイートが9階でしょ?
お金を出したからといって泊まれる訳じゃないお部屋
要は各国の要人とか王族とか専用なの
ヒカルは準皇族扱いね﹂
﹁ソレがサプライズかぁ、あ!でもそうしたらみんなと一緒に泊ま
れないのかな?﹂
﹁問題無いよ、ちゃんと随員用のお部屋も付属されてるんだって
つまり護衛が交代で休む部屋とか、お付の侍女の部屋まであるん
だよ﹂
﹁へ∼それなら大丈夫かな?﹂
みどり
﹁お待たせ致しました、当ホテルをお選びいただき、ありがとうご
わたくし
ざいます
私本日の担当を拝命いたしました土山 翠と申します
何なりとお申し付け下さい﹂
﹁・・・あ、ハーイ、来ちゃった﹂
377
﹁コホン、それではお部屋にご案内いたします
・・・美里、後で話があるからね﹂
え∼と、現れた長身の美人さん、というか
長い髪をお団子にした美里?
あ、おっぱいは普通サイズだ
378
ホテル①︵後書き︶
7/5誤字修正
379
ホテル②
﹁お帰りなさいませお嬢様﹂
﹁あ∼ユキさん、どうしてここに?﹂
﹁普通に電車で舞浜まで来て、そこからモノレールでございます﹂
﹁いや、そうじゃなくて、ここに居る理由って意味なんだけど﹂
﹁あぁ、それでしたら、お嬢様の専属ですから当然です
こういう所では身の回りのお世話をする侍女は自前で連れて来る
モノなんです
学校は寮なので普段お仕えできない分、本日はご学友の皆様方も
精一杯おもてなしいたします﹂
﹁お部屋の中にある電話はすべてこちらに繋がります
今晩は私がここで待機いたしますので、御用の際はなんなりとお
申し付け下さい
それではごゆっくりお寛ぎ下さい﹂
﹁うわぁ∼何この部屋・・・
映画とかで出てくるような内装だね﹂
﹁ヒカル、こっちは寝室よ、スゴイ大きいベッドね!
これなら5人でも・・・﹂
﹁お風呂も広いよ、うわっシャワーブースがガラス張りって丸見え
に・・・
これは、お風呂イベント発生だね﹂
﹁あれ?美優の所もなの、こっちもお風呂?
あ、ツンデレラ城が見える﹂
﹁あ、みんな、ちょっと席を外すね﹂
﹁あぁ、そうだった、美里さっきの人は?そっくりだったけどお姉
さんかな﹂
380
﹁あの∼、その、お母さんです・・・﹂
﹁﹁﹁え∼!!﹂﹂﹂
﹁若い!!ボクにはとても中学生の娘がいるようには見えないよ﹂
﹁えぇ、20代と言っても通用しそうな・・・美魔女ってヤツでし
ょうか﹂
﹁お嬢様、お茶の用意が出来ました﹂
﹁ユキさんありがとう、それじゃあ休憩しようよ﹂
﹁私はその間に行ってくるね﹂
﹁ちょっと待って、美里のお母さんって、今日はずっとあそこに居
るの?﹂
﹁そうよ、普通の部屋ならフロントに電話してやってもらう事をす
るために待機してるの
この部屋の専属だけどね﹂
﹁ユキさん、美里のお母さんを呼んできてくれる?
あ、担当の土山さんじゃなくて美里のお母さんね﹂
﹁!・・・畏まりました﹂
﹁ねえ、ヒカル、何考えてるの?﹂
﹁う∼んとね、美里はボクと知り合ってから一度も家族と会ってな
いだろうと思ってね
ど∼せ部活が忙しいとか言って連絡も取って無いでしょ?﹂
﹁うっ・・・ナゼソレヲ﹂
﹁だって、さっきの二人の態度を見てたらね
だから今晩は二人にしてあげようかなって思ったんだ﹂
﹁ヒカル・・・ありがとう、でもね・・・今日はヒカルと一緒に寝
たいって思ってる自分が居る﹂
﹁え∼、せっかく感動の場面を演出してたのにぃ∼﹂
﹁だって、お母さんとは冬休みに帰った時にいくらでも一緒にいら
れるし
ヒカルはチャンスは今日ぐらいだしね﹂
381
﹁・・・じゃあお話はこの豪華なお部屋でって事にしよう
口実はルームサービスでも取ろうかな?美里は晩御飯足りてない
でしょ?﹂
コンコン
﹁あ、来たね、ハイどうぞ﹂
﹁失礼いたします、お呼びと伺いましたが﹂
﹁え∼とね、美里を叱らないであげて欲しいんだ
ついでに、美里が晩御飯足りなかったみたいだから、何か軽食・・
・お喋りしながらつまめるような物をお願いします﹂
﹁・・・そちらがついでですか
娘お世話になっています
がさつなお転婆娘ですが、仲良くしてやって下さい
よろしくお願いいたします﹂
ふふ、ドヤ顔してもいいよね?
382
ホテル③︵前書き︶
大丈夫、念のためR15のタグは付けてあるもん
383
ホテル③
しまった
忘れてた
前回のオフロイベントはスキップしたんだった
流れ的に・・・
﹁さぁそれじゃあお風呂に入ろうよ
大きいからみんなで入れるね﹂
あ∼、やっぱりね、美里なら言うと思った
﹁いいですね、ヒカルとは一緒に入った事がなかったですからね﹂
﹁そうだった、確かちょうど女の子の日になっちゃって、それ以来
チャンスが無かったんだよね﹂
ウッ、美紀も美咲もその気になってる
﹁フフフ、ヒカルの体は従者たる私が洗うのだ∼﹂
﹁あ∼ズルイ、ちゃんとジャンケンしましょうよ﹂
いや、美優も美紀も・・・自分で洗えるんですけど
﹁じゃあ私は髪の毛∼﹂
﹁ほほう、美里、考えたね・・・じゃあ私はトリートメントね﹂
﹁お風呂上りのお手入れは私にお任せ下さい﹂
あの∼ユキさんまで参戦ですか?
あれ?そういえば、こういう時に参戦するはずのアヤさんは?
あぁ、すでに参戦してジャンケンしてますね・・・
どうしてみんなこういう時はボクの意見を聞いてくれないんだろう?
都合の悪い事は聞こえない耳になるんだろうか・・・
﹁ヨッシャーーーーー!!﹂
384
﹁あぁ、美優に・・・どうしてグ∼を出しちゃったのよ∼﹂
﹁ま、負けた・・・仕方ない、随員用のお風呂で寂しく洗ってきま
す﹂
﹁えへへ、ぶい!!﹂
﹁私だけ、無し・・・うぅ﹂
﹁ちょっ、美紀、そんな事で泣かないでよ﹂
﹁だって、美優は体でしょ、美里が髪の毛を洗って、美咲がトリー
トメント・・・
私だって一緒に入るのに・・・私だけ何にも﹂
﹁あ∼、もう、分かった、美紀はボクが洗ってあげるから機嫌直し
てよ﹂
﹁え、いいの?やっぱりヤメタってのは無しよ?﹂
﹁男に二言は無いよ﹂
あっ!
﹁・・・女の子だから二言はあるんですね﹂
﹁おお、ユキさんのツッコミが鋭いです、タイミングといい、主を
不快にしない程度のユーモアセンスといい、完璧ですね
旦那様がヒカル専属に指名するだけの事はありますね﹂
﹁ふふっ、バカな事言ってないでお風呂に入りましょ
さぁヒカル、ぬぎぬぎしましょーね﹂
﹁ちょっと、美咲、自分で脱げるってば
あ、つっ
誰なの、ボクのおっぱい触ってるのは?
ちょっくすぐったいってば
やっ
そこはダメだって
ふぅ・・・うぅ
だからってお尻に変えるな∼!!
385
ハァハァ、ハァハァ
今、少なくとも3人は触ってたでしょ?﹂
﹁﹁﹁﹁キノセイデス﹂﹂﹂﹂
﹁・・・ほんとにもう、油断も隙もない
って服を脱ぐ間にもうお湯がたまったの?あっという間だね
あ、泡のお風呂だ﹂
﹁ホントだ、じゃあコレをこうしてっと
ジャーン、どう?せくし∼?﹂
﹁泡で隠したの?あぁ見えそうで見えないってやつか・・・
でもね美里、あなたのちっぱいでは無理ね
というか、胸は隠す必要ないじゃない、無いんだから
せめて私ぐらいはないとね、あぁちなみにCよ﹂
﹁あれ?美咲って下の毛が生えてないんだ・・・剃ってる訳じゃな
いよね?﹂
﹁え、あぁ、私は体毛が全体的に薄いのよ
髪の毛の量も少ないし、眉毛も睫毛も少ないんだ
眉毛は描くし、マスカラを使うから問題は無いでしょ
下の毛は無くても需要はありそうだし・・・
そういうヒカルはどうなのよ?
体がお子様だからまだ生えてないんじゃないの?
見せてみなさ∼い﹂
﹁えっ、それは・・・恥ずかしいよ﹂
﹁私のを見ておいてそれは無いわ、さぁみんな﹂
﹁ヒッ、いや∼4人がかりはさすがに・・・﹂
﹁え!!﹂
﹁生えてる・・・のね﹂
﹁薄いけど、あるんだね﹂
﹁いや、それよりも・・・下も白いんだ、初めて見た﹂
﹁萌えた、萌え尽きたぜ・・・﹂
386
いや美優さん、燃え尽きたのはボクの方です
387
ホテル③︵後書き︶
注︶体を洗う場面は美優の暴走により
R18に抵触しそうになったため
誠に不本意ながら削除されました
m︵︳︳︶m
388
ホテル④
﹁ユキさんの手並み・・・さすがですね﹂
﹁お嬢様の専属ですからこれぐらいは出来て当然です
美優ちゃん、よく見ておいてね﹂
﹁はい・・・ドライアーはそんなに離して使うんですか?﹂
﹁えぇ、高温の風は髪の毛を痛めますからね
離せば、温度が下がりますからね
風が乾燥していればいいんです﹂
﹁なるほど∼でも乾かすのに余計に時間が掛かっちゃうんじゃない
んですか?﹂
﹁ほとんど変わりませんよ、それに、お嬢様の御髪の方が大事です
から
時間が掛かっても構いません、いい女は殿方を待たせておくもの
です﹂
﹁なるほど﹂
﹁はい、お嬢様終わりました
それでは寝室でお休みください
あまりハメを外さないで下さいね﹂
﹁は∼い﹂
﹁あれ?美咲はもう寝ちゃってるの?﹂
﹁うん、正にばたんきゅ∼だったよ﹂
﹁私もなんだか眠いです、今日はかなり歩きましたから
今日はもう寝ますね、もっとヒカルとお話したいんですけどね﹂
﹁うん、無理はしないでね、お話ならいつでもできるからね
おやすみ∼美紀﹂
﹁おやすみなさい﹂
389
﹁おやすみ﹂
﹁ねぇ美里、まだ起きてる?﹂
﹁うん、ヒカルは・・・寝られないの?
腕枕がいい?それとも膝枕?・・・まさか、抱き枕とか?﹂
﹁いや、そうじゃなくてね・・・美里のお母さんの事﹂
﹁あぁ、アレね・・・そうだよ、ヒカルの予想通り今回のプチ旅行
の事は家族に言って無かったんだ
うちは、お母さんの仕事がココだからね、言うに言えなかったと
いうか
・・・正直に言うと、お母さんとうまくいってないというか、ギ
クシャクしてるっていうか
まぁそんな感じなのよね﹂
﹁どうして?キリッとしてカッコイイお母さんじゃない?﹂
﹁う∼ん・・・私ね、小さい頃からお母さんと一緒に寝た記憶が無
いんだ
こんな仕事をしてるからいつも帰ってくるのは夜遅い時間帯だっ
たからね
甘えたいって気持は、正直、少しあるけどね
恥ずかしいじゃない、もう中学生なんだよ?﹂
﹁美里、ボクの保護者で学校に来るのはいつもおじいちゃんだよね、
なぜかわかる?
ボクのパパとママはもう死んじゃっていないから
パパの時はボクは小さくて何も覚えてないんだけど
ママの時はボクも病気で入院していて昏睡状態で意識もなかった
んだ
だから、ママの最後を看取るどころか、お葬式にも出られなかった
闘病の果てにとかなら心の準備も出来るし、思い残す事が無いよ
うに色々な事をしてあげられるんだろうけど
交通事故だと、突然だよ
390
誰にでも可能性があるんだよ
美里にはボクと同じ思いはして欲しくないんだ
美里は・・・恥ずかしがって後悔したい?﹂
﹁・・・ヒカル、ちょっとお花を摘みに行ってくるね﹂
﹁うん、随員用の部屋は、一番手前がユキさん、二番目をアヤさん
が使ってるから
空いてる部屋は勝手に使っていいからね﹂
﹁ありがと、ヒカル﹂
上手くいくといいね
ふぁ∼、眠くなってきた
結果は明日でいいかぁ・・・
おやすみ∼
391
ホテル④︵後書き︶
∑︵゜Д゜︶
百話?
いや、本編だけならまだ90話
のハズ
392
ホテル⑤
﹁ふぁぁぁ∼・・・﹂
﹁おはよう、ヒカル﹂
﹁へ?美紀の胸に埋もれてる?・・・夢かぁ、もう少しこのままで・
・・﹂
﹁寝ぼけてるわね・・・でもそろそろ起きないとね﹂
﹁いいなぁ、美紀ばっかり・・・ズルイ﹂
﹁美優、悔しかったら巨乳になればいいのよ﹂
﹁ほへ?・・・
・・
・
!
ナッ!うわっ、ごっゴメン!ワザとじゃないんだよ﹂
﹁ヒカルなら・・・ワザとでもいい・・・かな?﹂
﹁ハイハイ、そこまでですよ∼
お嬢様、朝食の準備が出来ております
さぁ、皆様もダイニングルームへどうぞ﹂
朝食はどうやらお部屋のダイニングルームで食べるみたい
20人ぐらい座れそうな大きなテーブルの端っこに5人分のお皿が
セッティングされてるね
・・・もしかしなくてもあのお誕生日席がボクだろうなぁ
﹁ねぇアヤさんとユキさんの分は無いのかな?﹂
﹁はい、別の所で済ませてあります﹂
﹁そうなんだ、一緒でもよかったのに﹂
﹁私はお嬢様の給仕がございますし、アヤさんは警備を、二人とも
393
勤務中です﹂
﹁じゃあ、代わりに美里のママをって仕事中か・・・﹂
美里のママはドアの脇に立ってるね
あ、そういえばシェフが控えてる・・・
あれはカセットコンロ?
ここで調理するのかな
そうか、出来たてアツアツか・・・
﹁お嬢様、卵料理はいかがいたしましょう
目玉焼きでもスクランブルエッグでもオムレツでもお好きなモノ
をどうぞ﹂
﹁じゃあボクはオムレツにしようかな?あ、具にはチーズを﹂
﹁はい、畏まりました
皆様はいかがですか?﹂
﹁じゃあ、ヒカルと同じモノを﹂
﹁私も∼﹂
とオムレツにしたのは美紀と美優
﹁目玉焼きでお願いします、サニーサイドアップで﹂
美咲がまた訳のわらない専門用語を喋ってます
﹁全部∼﹂
誰かなんて言わなくてもわかりますよね
あぁ、ドアの所で美里のママが頭を押さえてる・・・
﹁全部って、コレステロールがヤバくないの?﹂
﹁大丈夫よ美咲、運動すれば問題ナシ!!﹂
﹁・・・コホン、お嬢様パンは・・・本日のオススメはフレンチト
ーストでございます﹂
﹁あ、じゃあそれで∼﹂
﹁パンの種類は本来のフランスパンを使用したモノでも食パンを使
用した柔らかいモノでもお選びいただけますが?﹂
﹁え∼と・・・よくわかんないんだけど・・・柔らかい方にしてお
こうかな?
394
みんなは?﹂
﹁柔らかいほうでいいよね﹂
﹁ええ、普段から食パンで慣れてますし﹂
﹁ヒカルと同じで∼﹂
﹁私は両方にしようかな?﹂
﹁フランスパンはバゲット、パリジャン、クーペの3種類をご用意
しておりますが?﹂
﹁じゃあ全部で﹂
﹁・・・畏まりました﹂
あぁシェフのおじさんの笑顔が引き攣ったよ
美里のママが頭を抱えちゃったね
あれ?そういえば美優っていつもボクと同じメニューだね
気のせいかな?
食事の好みがボクと同じなのかも
きっとそうだね
395
ディ○ニーランド①︵前書き︶
少し遅くなりました
時間が無くて誤字脱字のチェックが不十分です
ごめんなさい
伏字代わりの誤字も多用しているのでチェックが大変なんですよね・
・・
396
ディ○ニーランド①
﹁うそっ、まだ開園時間前なのにこんなに並んでるの?﹂
﹁日曜日だし、仕方ないよ
直営の3ホテルの宿泊客は少しだけ早く入場できるサービスがあ
るから
って、その証明のチケット受け取ったっけ?﹂
﹁あー、それなら・・・美里なら、駅の下を潜ればわかると思うよ﹂
﹁また美優のサプライズ?
駅の下って、いつもおざなりな手荷物検査をしてる所だよね?
それがいったい・・・え?﹂
﹁不思議の國のマリスのトランプ兵?ですよね
ディ○ニーランドっぽくてセンスがイイですね
あれなら入口までの専用の道を作っても違和感が無くてイベント
っぽく見えます﹂
﹁あれがヒカル用の入口?
見間違いじゃなければ三っキーと三二一がお出迎えしてるんだけ
ど﹂
﹁ボクはもう何があっても驚かない事にしたんだ
アハハハハ、赤いカーペットがひかれて無かっただけマシだよね
うわっ!動いた!
・・・作り物じゃ無くて、中の人が居たんだね﹂
﹁ウフフッ、驚かないんじゃなかったんですか?
ヘェ∼3体一組で真ん中だけ人が入ってるんですね﹂
﹁なるほど、これなら人件費が3分の1で済むのか・・・﹂
﹁美咲∼おとぎの圀なんだからコストは度外視してほしいなぁ﹂
﹁ダメです、美里みたいな人からお金を吸い上げるために、いかに
効率良く
397
いかに沢山、いかに、コストダウンを悟られないようにするかが
重要なんです
ビジネスですから﹂
﹁うっ・・・身も蓋もないね
美咲のように客観的に見られる人もいた方がいいんだろうけど
言わずに、心のなかで止めておくのがベストだと思うんだ﹂
﹁・・・ヒカル、ゴメン、私はいつも余計な一言が多いんだよね
気を付けてはいるんだけど、調子に乗るとつい・・・﹂
﹁あ、美咲、そんなに気にしなくてもいいって
さぁ、今日も一日楽しもうね﹂
ごきげんよう
なんだね
﹁ごきげんようプリンセス、おとぎの圀へようこそ!﹂
﹁挨拶は
ランドを訪れる女の子はみんなプリンセス扱いなのかな?﹂
﹁ん∼普通は違うよ
昨日泊まったホテルの1階にビ○ディバ○ディブティックってい
うお店があって
幼稚園や小学生の女の子がお姫様のコスプレが出来るんだけど
そこで変身した女の子だけのはずだよ
まぁ、ヒカルはリアルプリンセスだから問題ないよね?﹂
﹁え∼プリンセスじゃないよ、ボクは法律上はあくまで一般市民で
しょ?﹂
﹁あくまで・・・悪魔で・・・子悪魔で・・・ハァハァ﹂
﹁アヤさん、変な所で反応しないで∼﹂
﹁!もうしわけありません﹂
﹁ヒカルは英語得意でしょ?
昨日ウンチクで話をしてた公爵って英語では一般的にデュークだ
けど
一部はプリンスっていう場合があるのは知ってる?﹂
﹁うん、英語なら美咲にも負けないよ
398
普通はデュークだけど臣籍降下した元王子は公爵でもプリンスだ
よ﹂
﹁ヒカルは臣籍降下した旧宮家だからプリンセスで間違ってないワ
ケなのよ﹂
﹁な、なるほど・・・﹂
﹁さすが美咲ですね、見事な三段論法でヒカルを丸め込みましたね﹂
三段論法って何だろう?
あとでググってみようかな
399
ディズ○ーランド②
﹁ふぅ、それにしてもすごい人だね∼
トイレに行くだけでも一苦労って・・・
はぐれないように注意しないとね﹂
ふらぐ
﹁そうね、人、人、人の波ですよね
でもね、ヒカル、そのセリフは
って言うらしいのよ﹂
﹁え∼∼∼美紀の口からフラグだなんて・・・
なんだかイメージが崩れるよね?﹂
﹁そうそう、カタカナ語が合わないというか・・・分かりやすく言
うと
×ダンス
◎日舞
○盆踊り
△阿波踊り
ってイメージなんですけど︵笑︶﹂
﹁ちょっと、美咲、ヒドイです
日舞はいいとしても、どうして盆踊りと阿波踊りなんですか?﹂
﹁え?
う∼ん
改めて聞かれると、イメージとしか言いようが無いんだけど
い
強いて言えば浴衣で踊るというか、和装のイメージかな?﹂
﹁あ∼それはワカルよね、
た
ヒカルがお茶と言えば、テーブルでメイドさんが淹れた紅茶って
感じだけど
美紀だと和室で自分でお抹茶を点ててって感じがする﹂
﹁そして、美里は足が痺れながら和菓子を他人の分まで食べちゃう
んですね、ワカリマス﹂
400
﹁ウッ美優まで・・・でもまぁ、自分でもやっちゃいそうと思った
けどね﹂
﹁さて、みんな、例の計画を始動しようと思うんだけどいいかな?﹂
﹁﹁!!﹂﹂
﹁ヒカル・・・なんて恐ろしい子なの﹂
﹁でもショック療法って事にしちゃいましょう﹂
﹁?・・・!!
えっ、何?﹂
美里に右腕をアヤさんに左腕をしっかりと掴まれた美咲はまだ分か
ってないようです
﹁今からホーンテッドマンツョンへ突入します
トイレは済ませたので失禁の恐れはありませんよね?
介護用パンツ
﹂
どうしても心配なら・・・
﹁いや、美優、その青タヌキの道具のようなセリフは大人の事情に
触れてしまうじゃないですか∼
それにオムツプレイだなんて、マニアックな・・・﹂
﹁大丈夫よ、美咲、ここはそんなに怖くないから、慣れさせるのに
丁度いいのよ﹂
﹁あぁ、お母さん先立つ親不孝をお許し下さい﹂
﹁美咲、ボクは一緒に乗りたいな?﹂
と首を30度傾けてみる
﹁!!、何その破壊力は・・・
クッ、ヒカルと一緒・・・でも、怖いし・・・
う∼、そんな顔で見つめられると
・・・
・・
・
解ったわよ、行けばいいんでしょ、行けば!!
そのかわりヒカルと一緒に乗るからねっ﹂
401
﹁やった∼、さっすが美咲だね
そうと決まれば早速行こう!!﹂
﹁そうだね、そこのメイド服のキャストの所だよ﹂
こうもり
﹁ねえ、美里、このメイド服って・・・
色使いといい、蝙蝠みたいなアクセントといい
ざぶとん
冥土服って感じだよね?﹂
﹁お∼い山田君、座布団1枚持ってきて∼﹂
﹁・・・美優、そのネタはもう昨日やったでしょ?﹂
﹁あ・・・﹂
﹁フフフフフ﹂
﹁﹁﹁﹁?﹂﹂﹂﹂
﹁じゃぁ∼ん﹂
いや、アヤさん・・・その小さな座布団は招き猫用?
わざわざ用意したんですねorz
402
デ○ズニーランド③
﹁うぅぅ・・・﹂
﹁大丈夫よ、アヤさんがすぐに買ってきてくれるから﹂
﹁だって・・・いつもよりスースーするし・・・
風でめくれたらどうしよう・・・﹂
﹁だったら、届くまでこの介護用パンツ穿いておく?﹂
﹁それだけは絶対にイヤ、オムツプレイなんて誰得?﹂
﹁まぁまぁ、事前にトイレに行っておいたから被害はショーツだけ
で済んだでしょ?﹂
﹁それはそうなんだけどさぁ、なんだか丸め込まれてるような気が
するんだけど﹂
﹁普段自分がやってる事でしょ?﹂
﹁うっ!、因果応報ね﹂
やっぱり美咲の天敵は美紀ですねえ
そうそう、美咲は・・・少々下着を汚してしまったので今は穿いて
いません
どうして汚したかとか、何を穿いてないのかは美咲のプライバシー
保護のたm︵ry
・・・バレバレですけどね
さて、そろそろボクが話題を変えて助けてあg
﹁そろそろお昼をどうするか考えようよ﹂
美優、いいタイミングですねボクのセリフをとられたけどね
﹁カレーでも食べる?ヒカルの大好物だし﹂
﹁あー、ココのカレーはあんまりオススメしないよ
レトルトのワワレカレーそのままの味だから、家でふつーに食べ
られるモノをわざわざココで食べなくてもね﹂
403
﹁えー、ボクはワワレカレーも好きだけどなぁ
温めるだけでスグ食べられるから便利でお手軽でしょ?﹂
﹁なんだか意外よね、ヒカルの好みって結構庶民的なんですね
シェフが一日かけて煮込んだカレーしか口に合いませんとか・・・
ゴメンなさい、勝手なイメージですよね
ついさっきまで、私への和風イメージにちょっと拗ねてたのに・・
・反省しないといけません﹂
﹁じゃあショーを見ながら食べるタイプの所はどう?﹂
﹁いいね∼、さすが美里だね、どんなのがあるの?﹂
﹁ランチなら、リ口&ス〒ィッチかトヰスト一リーだけど
座席は完全予約制だから飛び込みは・・・どうなの?美優﹂
﹁今日も昨日と同じ体制だから問題無いよ、ショーの開始時間も±
10分までならヒカルのタイミングに合わせるようになってるから、
好きな方を選べばおk﹂
ィーかな?﹂
﹁ポリネシア風料理と西部開拓時代風だけど・・・好みの問題かな
?﹂
﹁う∼ん・・・ボクの好みはス〒ィッチよりはウッ〒
﹁じゃあ、レストランに連絡を入れるね、そうだ、アヤさんにも忘
れずに伝えないとね﹂
﹁アヤさ∼ん、こっちだよ∼﹂
﹁お待たせしました、とりあえずコレを・・・トイレで穿きますか
?﹂
﹁あ、ありがとうございます、行ってきます﹂
﹁美咲、ショーの開始まで時間の余裕がないから急いでね﹂
﹁うん、わかった﹂
舞台袖のS席だって
ショーの最中に立ったら迷惑だから今のうちに行っておかないとね
﹁・・・た、ただいま﹂
404
﹁??どうしたの美咲、顔が真っ赤だよ?﹂
﹁ほんとですね、熱かな﹂
﹁ずっと下半身がアレだったから風邪ひいたのかも?﹂
﹁いや、そうじゃないんだけどね・・・
さっき渡されたショーツがね・・・その∼﹂
﹁あ!中学生に私の勝負パンツは過激すぎたかも﹂
ア、アヤさん・・・
あとでどんなヤツか教えてもうらおうかな?
405
デ○ズニーランド③︵後書き︶
どんな勝負パンツなのか?
みなさんの想像におまかせします
6/6 セリフ内の名前の間違い修正
406
○ィズニーランド④
﹁もうすぐパレードでしょ?どこで見る?美里のオススメは?﹂
﹁トゥーソタウンの入り口かな?
あそこなら反対側は木が生えてて、観覧席が片側にしか無いから
パレードの出演者の人がすべてこっちを向いてくれるんだよね﹂
﹁おお∼なるほど、両側だと半分は反対側を向くって事か、美里は
スゴイね﹂
﹁あ∼ゴメン、ヒカルの席は用意されてるのよ
ワーノレドバザーノレとツンデレラ城の間の広場の正面側だって﹂
﹁え∼と、美優、それは・・・そこでしか見ちゃダメって事?﹂
﹁いや、別に見なくてもいいんだけど、パラソルで日陰を作って紫
外線対策をしてあるんだって
これはおじいちゃんが捻じ込んだんじゃなくて、パーク側からの
提案だよ
ヒカルに対する特別扱いじゃなくて、ヒカルの病気に対するパー
ク側のサポートだからね﹂
吉村さん
たなごころ
﹁うっ、そんな事言われると、せっかくの心遣いに断れなくなるじ
ゃない
ボクは誰かの掌の上で踊らされてるような・・・﹂
﹁そうそう、夜のエロクトリカルパレードも同じ場所でキープされ
てるよ
紫外線は関係ないけどね﹂
﹁・・・とりあえず移動しようか?﹂
﹁あ∼ここだね
紫外線対策のパラソルはいいとして
テーブルと椅子なんか並べて・・・
407
意図がバレバレだよね
吉村さんは隠す気はなさそうだね﹂
﹁そうだね、ヒカルの快適さを優先って所だと思うよ﹂
﹁わざわざセッティングしてあるのを無駄にする訳にもいかないか
らね
大人しくここで見るよ﹂
﹁パレードの間の飲み物はどうする?キャストの人に注文すれば持
ってきてくれるよ﹂
﹁じゃあボクはコーラにしようかな﹂
﹁私はペコリにしよう﹂
﹁私はウーロン茶にしますね﹂
﹁・・・コーラにする﹂
﹁じゃあ、ヒカルと私と美咲がコーラで美里がペコリ、美紀がウー
ロン茶ね
スポンサーの都合
すいません、コーラ3つとペコリとウーロン茶を1つづつお願い
します﹂
﹁申し訳ありません、大人の事情でペコリは水瓶座、ウーロン茶は
爽権媚茶でのご提供になりますが宜しいでしょうか?﹂
﹁あ∼仕方ないね、それでお願いします﹂
﹁ねぇ、美里
さっきから気になってたんだけど
出演者がこっちに向かって礼をしていくように見えるんだけど
気のせいだよね?﹂
﹁やっぱり、ヒカルにもそう見えてたんだ・・・
私の目の錯覚じゃ無かったんだね﹂
﹁でもさぁ、プリンセスの礼って本当にドレスのスカートを抓んで
礼をするんだね
あ、ホラ、朝のトランプ兵もいるよ、敬礼だね﹂
﹁トランプ兵が敬礼したって事はヒカルがハートのクイーン?﹂
408
﹁それはないでしょイメージ的に・・・どうせなら不思議の圀のマ
リスに出てくるウサギじゃない?﹂
﹁それならアリかもですね、白いですし、瞳も赤いですし・・・﹂
﹁うさぎ・・・ウサ耳・・・バニーガール・・・ハァハァ﹂
﹁アヤさん、ボクはそんなコスプレしませんからね﹂
﹁﹁﹁そ、そんなあぁぁぁぁぁ﹂﹂﹂
アレ?今何人かハモったような・・・
イヤイヤ、気にするのはよそう、どうせいつものメンバーだし
409
ディズニ○ランド⑤
﹁ねぇ、美里、どうしてパレードが終わっても座ったままの人が多
いの?﹂
﹁ああ、それは夜のパレードの場所取りしてるのよ﹂
﹁え∼∼、テーマパークに来てアトラクションに乗らずに場所取り?
すごく本末転倒に感じるんだけど・・・﹂
﹁そうね、ヒカルの感覚は間違ってないんだけど
このおとぎの圀では間違いよ
ほら、そこで場所取りをしてる人はどうみても子持ちのお父さん
でしょ?
場所取りをしながら寝ておくのよ
おそらく、夜のパレードが終わったら夜通し車の運転でしょうね﹂
﹁なんだか、すごくかわいそうだね・・・
子供のために一生懸命頑張ってるのに
ああいう人が大きくなった娘に
パパきもーい
とか
パパくさーい
とか言われるんだろうなぁ﹂
﹁・・・﹂
﹁どうしたの美咲?パンツが大きすぎるの?﹂
﹁ちっ、違うわよ!
ちょっとパパを思い出しただけ
アヤさんの勝負パンツは横の紐を結んで調節できるからサイズは
関係無いのよ﹂
﹁ほほぅ、勝負パンツは紐パンっと、メモメモ﹂
﹁そりゃそうですよ、美優ちゃん、いざという時脱がせ易くないと
410
勝負パンツとは言えません﹂
﹁アヤさんもそこで力説しないで下さい!﹂
﹁いや、それよりも現時点で美咲は紐パンだという事実が重要では
?﹂
﹁美優もパンツネタから離れなさい、おとぎの圀にエロは必要無い
んです﹂
﹁あ、美優は話を逸らす為に下ネタに走っただけだから許してあげて
別にパパの事はタブーでもなんでもないから
でも、こんな所で話す事でもなかったわよね﹂
美咲は・・・体育祭ではお母さんが来てたハズだけど
自分から話してくれるまでは触れない方がいいかもね
﹁せっかくのおとぎの圀なんだから、楽しく行こうよ
美里∼オススメはなにかあるかな?﹂
﹁う∼ん、そうだ、スターシアーズがリメイクされてたっけ?
ヒカルはスター○ォーズは好き?﹂
﹁結構好きだよ﹂
﹁じゃあ行きましょう、ファストパス対応だったハズだからね﹂
﹁結構楽しかったね、って言うか、みんなとワイワイするのが楽し
いんだね﹂
﹁クッ、この笑顔・・・疲れも吹き飛ぶぜぃ﹂
﹁美優の言い回しはアレだけど、内容には異議なしよね﹂
﹁疲れを取るにはマッサージか甘いモノで決まり!
って事でスイーツのお時間で∼す﹂
﹁美里は普段から運動してるから大丈夫として、みんなは大丈夫?
ボクはもう少し脂肪を付けた方がいいらしいけど﹂
﹁普段より歩き回ってますから、こういう時ぐらいはね
でも、私は太りやすいからほどほどにしておきますけど・・・﹂
411
﹁な∼に∼、太りやすいのはこの胸か!!﹂
﹁ほらほら、美優もチッパイだからって嫉妬してないでスイーツを
どこで食べるか決めようよ﹂
﹁あ、希望があるんだけど・・・いい?﹂
﹁うん、モチロン!どうぞ、美紀﹂
﹁え∼とね、せっかく直営ホテルに泊まったのに、ケーキ食べて無
かったからホテルで食べない?﹂
﹁それじゃあ一旦外に出て食べてから再入場って事で・・・れっつ
ごぉ∼﹂
412
ディズニ○ランド⑤︵後書き︶
紐パンにしてしまいました
︳︶m
穴あき派の方、ごめんなさい
m︵︳
413
デイ○ニーランド⑥
﹁それじゃあここで再入場のスタンプを押してもらってね∼・・・
ヒカル以外﹂
﹁え?どうしてボクだけ仲間外れなの?﹂
﹁あーナルホド、ヒカル、えーとね、再入場のスタンプって、手の
甲に押すでしょ?
それで、入る時に紫外線を当ててスタンプを確認するのよ﹂
﹁ヒカルに紫外線を当てるなんてとんでもない事なんだから、例外
扱いは当たり前ね
と、いう事で、ヒカルはチケットにスタンプを押してもらいまし
ょ﹂
﹁う、うん・・・﹂
こういうのは、仕方ないんだろうなぁ
みんなと一緒にスタンプ押してもらいたかったけど
﹁ねえ、お姉さん!入る時のライトはチケットにするとして、スタ
ンプは手に押してもらっていいかな?﹂
﹁は、はい、構いませんが・・・ハイっどうぞ∼﹂
﹁あ、ありがとうございます
美里もありがとう
でも、どうして・・・﹂
﹁わかるわよ、と・も・だ・ち だもんね
特別扱いより一緒がよかったんでしょ?
まぁ、ヒカルがお子様って事ね﹂
﹁どーせ、お子様ですよ∼だ﹂
﹁まぁまぁ、美里も胸はお子様なんだから人の事は言えないわよ﹂
﹁クっ、その上から目線・・・
いいのよ、私には胸の大きさよりバレーだからね﹂
414
﹁胸じゃ無くて、大胸筋ですね、わかります﹂
﹁美優・・・スゴく的を得た表現ね
美紀が爆乳で、美里が大胸筋、美優がちっぱいで、ヒカルが微乳、
ふつーなのは私だけね﹂
﹁美里はともかく、ヒカルと私の扱いが・・・
バカな事言ってたら到着だよ
みんな、ケーキセットでいいかな?﹂
﹁ボクはいちごショート!!﹂
﹁好きだね∼ヒカルは・・・私はブルーベリータルトにしようかな
?﹂
﹁じゃあ私はアップルパイにしますね﹂
﹁私もアップルパイにします﹂
﹁アップルパイが一番人気か∼、う∼ん悩むなぁ一つに決められな
いよ﹂
﹁美里なら3つぐらい食べられそうだよね﹂
﹁その手があったか!!じゃあアップルパイとチョコケーキとクラ
ンベリーのムースで﹂
﹁・・・知らないよ、太っても
すいませ∼ん、いちごショート2つ、アップルパイ3つ、ブルー
ベリータルトとチョコケーキとクランベリーのムースが1つづつで﹂
﹁美優もいちごショートにしたんだ?いちごショートの美味しさが
わかってくれて嬉しいな
スポンジ、生クリーム、いちご、この3つの黄金比率を極めた逸
品・・・
いちごショートこそ基本にして至高のケーキなんだよ
いちごショート普及委員会があるなら、ぜひボクが名誉委員長に
就任したい!!﹂
﹁あっ!﹂
﹁どうしたの?アヤさん﹂
﹁なるほど、そうだったんですね・・・私も次からそうしますね
415
美優ちゃん、やるわね﹂
もう、なんなの?
アヤさんも美優も・・・
二人で頷き合っちゃって
ハッ!これはもしや・・・禁断のGLというヤツですか?
416
番外編⑤︵前書き︶
意表を突く昼間の更新!
︵番外編ですが︶
PV500k記念
おじいちゃん視点で∼す
417
番外編⑤
﹁旦那様、パティシエ協会に打診した所
未成年で義務教育も終えられていない方の就任は
国内の業界団体では前例もなく大変厳しいとの事で
お嬢様が成人なされるまで、旦那様にぜひ名誉会長にお就きいた
だきたいとの事です
いかがなさいますか?﹂
﹁ふむ、ヒカルの為の中継ぎという訳だな、それならかまわんぞ﹂
﹁畏まりました、返事をしておきます
それと、お嬢様宛てに旧鳥羽伯爵家より御令嬢のお誕生日会の招
待状が届いておりますが・・・﹂
﹁ほぅ?とりあえず断っておけ
少なくとも義務教育が終了するまでは公式に表に出すつもりは無い
あぁ、陛下に対しては例外だ、お誕生日のご挨拶にはヒカルも連
れて行くつもりだから準備を頼む﹂
﹁畏まりました、お嬢様のお召し物はいかがいたしましょう?﹂
﹁そうだな、お誕生日の挨拶は洋装、新年の参賀は和装で準備して
くれ
そうだ、コートは薫子の成人の時に贈ったセーブルのコートがあ
っただろう?
薫子が置いて出て行ったハズだが、あれをヒカルのサイズに仕立
て直しておいてくれ
問題は和装だな、間に合うか?﹂
﹁微妙、いえ、かなり厳しいかと・・・
陛下への年賀ともなれば相応の逸品を用意せねばなりません
それを、今から作らせるとなると、時間がありません
急がせるあまり品質が落ちては本末転倒です﹂
418
﹁そうか・・・
よし、奥の間にある着物を出してくれ﹂
﹁奥様のお着物をですか?
確かにあれでしたら仕立て直しでも失礼には当たりませんが
よろしいのですか?﹂
﹁構わない、ヒカルの為ならあいつも文句は言わないだろう
それに、着物は桐の箪笥に眠らせていてもいい事は一つもないさ
着物に限った事では無いが、物は使ってこそ初めてその価値が出
るんだ
大事に飾っているようでは一億円の茶碗もゴミ以下の価値しか無い
そうだ、明治大帝より下賜された着物があったな?あれを使おう﹂
﹁国宝級の逸品でございますな、良い物になりそうです
職人の指定はごさいますか?﹂
﹁ちゃんとした仕事が出来れば誰でも構わんが﹂
﹁それでは、お嬢様のご友人の父が経営する店に任せましょう﹂
﹁ヒカルの友人関係なら、ある程度は便宜を図ってやれ
話が逸れたな、それで、鳥羽家か・・・どこから嗅ぎつけてきた
のか
鳥羽家の情報は?もう調べてあるんだろう?﹂
﹁はい、この書類です﹂
﹁羽林家か、孫が二人、男の子が19で女の子が14・・・ヒカル
と同い年になるのか
家格からして、ヒカルの学友に申し分無いな
鷹峯女学園に通う気はないか聞いておいてくれ
恐らく断る事は無いと思うが、編入のタイミングはお前に任せる﹂
﹁畏まりました﹂
薫子の時は仕事にかまけて、家族サービスに手が回らなかったが
同じ失敗はしない
ああ、ヒカルと出かけるのが楽しみだ
419
番外編⑤︵後書き︶
おじいちゃんが名誉会長の間は
イチゴショート普及週間などは制定されません
ヒカルが継いだら・・・︵︵︵︵;゜Д゜︶︶︶︶︶︶︶
7/13誤字修正
420
ディズ○ーランド⑦
﹁これがエロクトリカルパレードかぁ﹂
人間舞台装置
﹁綺麗でしょ?やっぱりここに来たらコレを見て帰らないとね﹂
﹁うわぁ、あの人体は埋まってるんだ・・・小○幸子状態だね﹂
﹁あれで熱く無いのか・・・あぁなるほど、足は作り物か、本物は
中に入れてあるんだね﹂
﹁ヒカルも美咲も・・・女の子なら素直に綺麗∼とか言わないとダ
メよ
今回は女子だけだから構わないけど、
将来、彼とデートの時にそんな事言ってると・・・引かれるわよ﹂
﹁ふぅ、口に出さなくてよかったぜぃ﹂
﹁美優もか∼
困ったヤツらだね、まったく﹂
﹁まぁまぁ美里、そんなに目くじらを立てなくても大丈夫ですよ
美咲は演技出来るから外面を整えるのなんて朝飯前でしょ?
ヒカルは美しい容姿に加え良家のお嬢様、さらに性格もカワイイ
んですから
男に困る事はないでしょうね
美優は・・・ヒカル第一主義だから男は最初から眼中に無いので
問題無しです﹂
﹁ちょっと待って、美紀のその理論だと、美紀はおっぱい星人から
の需要があるから安泰でしょ?
問題があるのは私だけって事なの?﹂
﹁美里はズカ系だからいいでしょ?﹂
﹁え∼私だって女の子だよ、白馬の王子様願望くらいあるわよ﹂
﹁・・・似合わないって言ったらぶっ飛ばされそうだから黙ってお
こう﹂
421
﹁声ニ出テマスワヨ、美優サン﹂
﹁うへぇ﹂
﹁それでは、車を廻しますのでホテルのロビーでお待ちください﹂
﹁は∼い、アヤさんゆっくりでいいからね、安全運転でお願いしま
す﹂
﹁了解♪﹂
﹁ふぅ、やっぱりかなり疲れたね﹂
﹁えぇ、でもヒカルの肌にトラブルが無くて良かったです﹂
﹁あ∼それはホントになにより、前回みたいな事になったらと思う
と・・・﹂
﹁あの時は心配かけてごめんね
美咲だけ先に帰らされたから気になったでしょ?
その反省を生かして、今回はこまめに日焼け止めを塗り直したか
らね
ボクは何回塗ったか覚えてないよ﹂
﹁昨日も今日も曇りだったのが良かったんじゃないの?﹂
﹁・・・美里、それ間違いだよ﹂
﹁へ?・・・どういう事?﹂
﹁ボクはお医者さんに聞いたんだけど
晴れでも曇りでも紫外線の量は大差ないんだって
曇ってるからって夜みたいにはいかないんだよ
気を抜いて日焼け止めを塗り忘れたら、病院送りだからね﹂
﹁そ、そうだったんだ、一つ賢くなったね、みんな﹂
﹁一緒にしないで欲しいな、これくらい常識﹂
﹁そうです、ヒカルの事を知ったら対応方法ぐらいはググるのが当
たり前ですよ﹂
﹁ヒカルの従者教育で叩き込まれたから・・・﹂
422
﹁え、知らなかったのは私だけ?
そうだ、忘れてた、この3人は学年TOP3だったんだ﹂
﹁お待たせ致しました、お車が到着いたしました﹂
﹁はい、すぐ行きます﹂
荷物はすでに運んであるみたいです
ベルボーイの他にもお見送り?ってあれは美里のお母さんだ
﹁それでは皆様、お気をつけてお帰り下さい
それと、娘をよろしくお願いします﹂
﹁はい、両方ともハイですよ﹂
﹁お母さん、寮に着いたらメールするね﹂
﹁それじゃあ、お世話になりました、ありがとう﹂
﹁さよーなら、ディズ○ーランド、またくるからね∼﹂
ふぅ、疲れた∼
なんだか眠いや、パトラッツュ
・・・おっと、危ない永眠する訳にはいかないよ
423
そうだ、部活へ行こう①︵前書き︶
久しぶりですが、青たぬきの翻訳コン○ャクの効果が切れている方
がおられるようですので・・・
はい皆さん、一口づつ食べましたね?
これで﹃﹄内の英語が日本語に見えます
見えるんです
プラシーボ効果でググらないで下さいね
ググったら日本語に見えない可能性があります
それでは、本編をどうぞ
424
そうだ、部活へ行こう①
﹃こんにちは∼﹄
あれ?みんな机に集まって・・・どうしたんだろう?
﹃皆さんどうかしたんですか?﹄
﹃あぁ、ヒカルと美優、こんにちは﹄
﹃﹃﹃こんにちは∼﹄﹄﹄
﹃それで、何かあったんですか?小梅先輩﹄
﹃今日は部費の支給日でね、さっき生徒会室に咲良と二人で取りに
行って来たんだけどね・・・﹄
﹃部費ってみんなから集めるんじゃないんですか?
ボクはてっきり・・・﹄
﹃あぁこの学園は部員1名に付き1000円/月だけ支給されるのよ
ただし、人数の多い部、50人以上ね
実績のある部、全国大会の実績ね
は、1500円/月なのよ
以前はすべての部が同じ1500円だったんだけど、去年の生徒
会が弱小部の部費を削りやがったせいで・・・
そんな事で、各部でやりくりしなさい、足りない分は
集金したり
寄付を募ったり
学園祭で稼いだり
要するに自分たちでなんとかしなさいって方式なのよ﹄
﹃へぇ∼そうなんですか、うちの部は集金しないんですか?﹄
﹃基本は無しよ、ただし、夏休みの合宿・・・という名の旅行の時
に実費を集金するのと
学園祭の貸衣装代で集金があるくらいかなぁ
合宿は希望者のみにしているわ、各自の家庭の経済状態がバラバ
425
ラだからね﹄
﹃それで、部長と一緒に受け取りに行ったらね、コレなのよ﹄
﹃福沢さんばっかりですね・・・あ、野口さんも一人居た﹄
﹃11万と千円?
ボク達二人が入って12人ですよね﹄
﹃もしかして、梅ちゃんぶちょ∼の学園祭クイーンで増えたとか?﹄
﹃あ、わかった・・・かも?﹄
﹃知っているのか○電!﹄
﹃雷でも電でもナイです!雪です!!月ちゃんヒドイです﹄
﹃まぁまぁ、ツッコミは後でいいから教えてね﹄
﹃はい、部長
これは11人カケル千円と1人カケル10万円だと思うのです﹄
﹃・・・まぁ、そうだろうけど、おそらく学園祭クイーンで10万
円の線は無いわね﹄
﹃どういう事だね、毛○くん﹄
﹃仁美・・・マグレ警部はいいから﹄
﹃宮藤くんの方が良かったですか?﹄
﹃そうね、酔っ払い中年よりは高校生探偵のほうが・・・って話が
横に逸れるでしょ
え∼とね、私の予想ではヒカルが10万円でしょうね﹄
﹃やっぱり、私もそれが自然だと思うよ﹄
﹃あの学園長ならやりそうですもんね﹄
大村先輩と大江先輩のセリフにみんなクビを縦に・・・﹁うんうん﹂
って日本語に戻ってますよ∼
﹃ハッキリ言って部としてはこれだけもらえれば、合宿も学園祭も
集金しなくて済むからすごく助かるんだけど、倫理的にどうかと思
うのよね
だから、みんなの意見を聞かせて欲しいのよ﹄
ぼ、ボクのせいですかぁ∼
426
そうだ、部活へ行こう①︵後書き︶
7/15前書き追加
427
そうだ、部活へ行こう②
﹃外聞なんて気にしなくていいから、思った通りの意見が聞きたいの
それじゃあ高等部から聞いていくわね、まずは咲良﹄
﹃私は副部長としての立場なら、迷わず貰っておくかな、でも個人
としてなら12,000円であるべきだと思う﹄
﹃じゃあ次は大村﹄
﹃貰っておけばいいんじゃない?合宿で海外でも行けそうよ、英会
話部なら生の英会話に触れるチャンスは見逃がせないと思うの﹄
﹃次、仁美﹄
﹃私は返した方がいいと思う、なんとなく、気分的に・・・だけど﹄
﹃じゃあ、大江﹄
﹃私も返した方がいいと思います、だって、もし他の部にヒカルが
入って、その部だけが部費で優遇されてたら・・・多分嫉妬すると
思うんだよね﹄
﹃なるほど、じゃあ次は中等部、雪月花﹄
﹃雪は返却がいいと思います﹄
﹃月も返却を支持します﹄
﹃花は貰っちゃえ∼です﹄
﹃え∼花ちゃんそれは極悪人です﹄
﹃花ちゃんがグレたです﹄
﹃うっ、だって、部長が思った通り言えって・・・﹄
﹃そうよ、花ちゃん、それでいいの、遠慮はいらないわ
高等部のみんなはハナっから遠慮するようなヤツらじゃないからね
中等部のみんなもそれぐらい打ち解けて欲しいの
ってまた話が逸れちゃった、続けるわね、次はヒカル、どう?﹄
﹃ボクは・・・特別扱いされるのはイヤです、みんなと同じように
扱って欲しいです
428
この体のせいでどうしても同じではムリだって事なら諦めも付く
けど
せめて学校の中ぐらい、普通にしていたいです﹄
﹃グスッ、ヒカル・・・わかった、返しに行こう
みんなもそれでいいわね﹄
﹃﹃﹃ハイ﹄﹄﹄
どうしてみんな涙ぐんでるんだろう??
あれ?残りの3人の意見聞いて無いような・・・
﹃私達、意見聞いて貰えなかったね﹄
﹃ビアンカちゃん、空気よんでよ、感動のシーンなんですよ
それに私達は1番の下っ端なんですからしかたありません﹄
﹃それもそうか、あのセリフを聞いたら反対意見なんて言えないも
んね﹄
﹃そこの二人、そういう話はもう少し小声で﹄
﹃﹃は∼い﹄﹄
﹃それじゃあ今日は解散にしましょう
咲良は生徒会室まで一緒にお願いするわ﹄
﹃はい、部長﹄
﹃ヒカル、心配しなくてもいいからね、私達二人に任せてちょうだい
必ず、悪いようにはしないからね﹄
﹃大船に乗ったつもりでね﹄
﹃はい、よろしくお願いします﹄
﹃それでは皆さん、気を付けて帰って下さいね
寮に帰るまでが部活動です︵笑︶﹄
﹃・・・﹄
﹃クッ外したか・・・﹄
429
﹁ねぇ、美優、二人の交渉は上手く行くと思う?﹂
﹁う∼ん、厳しいかなぁ、生徒会の独断では無いと思う、恐らく学
園長先生あたりが手を回したんだろうけど
そうなると、生徒会に掛け合っても門前払いがいいところね﹂
﹁だったら、分からないように手助け出来るかな?﹂
﹁学園長先生はうちのおじいちゃんと同類だから、そっちの方から
手を回すわね﹂
﹁出来れば、部長&副部長の手柄になるような落とし所をって指示
しておいてね﹂
これで小梅先輩の顔を立てられるかな?
430
そうだ、部活へ行こう②︵後書き︶
百話目ですね、早いというかなんというか・・・
百話使ってまだ中2の11月が終わってない不具合︵; ̄ェ ̄︶
431
2章ネタ解説⑤︵前書き︶
ネタが溜まってきたので投下
432
2章ネタ解説⑤
日本の健康保険が適用されない
海外での移植手術の募金を∼ってやってるのはコレのせいです
性同一性障害での戸籍変更
成人前提なんですよね
以前よりは進歩してはいますがまだまだです
思春期こそ保護すべきだと思うんですが
リアルでは、従妹がこの制度を使って従弟になりました
州によって対応が違うから
州ごとに法律が違うんですよね
ある州では犯罪だけど、隣の州では問題無しとか・・・結構あ
ります
萌えた、萌え尽きたぜ・・・
あしたはどぉっちだぁ∼
このネタがわかるアナタ!!50代ですか?
ドライアーはそんなに離して使うんですか
近いと髪を傷めますよ∼
美容院でよく見て下さいね、髪にクセを付ける時以外でドライ
アーを近づけすぎる美容師さんはヘタクソです
家で乾かす時は冷房で風量を最大にしてエアコンの吹き出し口
の近くで髪の毛に風を当てると・・・
あら不思議、あっという間に乾きます
ちょっとお花を摘みに
トイレに行く事
隠語なんですが、隠語にしたほうが・・・露出プレイになっち
ゃうじゃないですかぁ
お誕生日席
433
長方形のテーブルの短辺
お誕生日会の時に主役が座る事が多い サニーサイドアップ
目玉焼きの焼き方の一つ
対義語にターンオーバーがある
バゲット、パリジャン、クーペ
フランスパンの種類
一般的なイメージのフランスパンの場合、バゲットを指す事が
多い
美優っていつもボクと同じメニュー
美優にとっては毒見の代わりです
異常があればすぐに止める為に同じ物を食べています
一緒に食べていたら本来の毒見の意味はありません
事前に食べないと間に合わないですからね
いつもおざなりな手荷物検査
あの検査だとザルですよね?
ごきげんよう
いつでも使える魔法の言葉
朝でも昼でも夜でもこの挨拶で済むんです
お嬢様御用達
鷹峯女学園は超お嬢様学校ではなく、一般より少し裕福な家庭
で十分入学できる設定のためごきげんようは使用されていません
首を30度傾けてみる
こ
ヒカルの必殺技
ロリっ娘にこんなことされたら・・・
勝負パンツ
紐派・穴あき派・清純派に分かれる
熟女・セクシー系に似合う穴あき派
処女・ロリ系に似合う清純派
多数派となる紐派には脱がせる派とずらす派があるので注意が
434
必要
また、ブラとセットで揃える事も多い
セーブルのコート
ロシアンセーブルでググるのはよそうね
羽林家
公家の家格の一つ
五摂家・清華家に次ぐ家格
戦前の華族令では過去の大納言の輩出数によって伯爵・子爵に
叙爵された
フィクション
例外として岩倉家は岩倉具視の功績により公爵とされた
もちろん本編に出てくる鳥羽家は架空です
晴れでも曇りでも紫外線の量は大差ないんだって
曇りだからって日焼け止めはサボっちゃダメですよ∼
パトラッツュ
眠い時に思わず口にしてしまうお犬様
死亡フラグにも使用される場合がある
毛○くん、マグレ警部、宮藤くん
これを伏字無しで使用するなんて、とんでもない!!
寮に帰るまでが部活動です︵笑︶
家に帰るまでが遠足です
遠足の最後に校長先生の挨拶で使われる慣用句
同義語に﹁バナナはおやつに含まれますか﹂がある
435
2章登場人物︵前書き︶
本編百話時点での登場人物です
番外編にのみ登場の人もいれちゃいました
あ、今日は本編+ネタ解説+人物紹介なので三話投稿です
べっ、別にアナタの為じゃないんだから、三連休でヒマだっただけ
だもん
436
ひかる
2章登場人物
たかがみ
鷹峯 光
われらが主人公
よしむら
まさあき
体は完全に女性、心は???
吉村 正明
鷹峯家の家令︵執事、侍女等の使用人の総責任者︶
やまざき
まゆみ
1章の登場人物で書き忘れてたのは内緒
山崎 真由美
百合寮の寮母 42歳︵だから歳は秘密だって︶
旧姓は篠山 学園長の長女
むかい
さつき
ヒカルには素性はわかりません︵番外編のみ︶
向井 沙月
ルームメイト
ささやま
ちあき
前生徒会長
篠山 千秋
2−A担任28歳
学園長の三女
美里
みさと
担当教科は英語
巨乳
つちやま
土山
2−Aクラスメイト
ヒカルの後ろの席
ひんぬ∼
さとう
みゆ
背が高くバレー部に所属
佐藤 美優
2−Aクラスメイト
ヒカルの左の席
437
ひんぬ∼
吉村さんの孫娘
たお
みき
たまたま同い年だったためヒカルの従者に抜擢された
田尾 美紀
2−Aクラスメイト
ヒカルの前の席
巨乳というか爆乳
ねもと
みさき
呉服屋の娘
根本 美咲
2−Aクラスメイト
ヒカルの右の席
ホラーは苦手
安藤さん
2−Aクラスメイト
騎馬戦のチーム
吉崎さん
2−Aクラスメイト
ふしみ
まり
騎馬戦のチーム
伏見 真里
高等部3年
百合寮
ヒカルを見て幽霊と間違える
さやか
バレー部
?? 清香
病院で知り合った友達
伝説の髪型、縦巻きロール
ヒカルを見て幽霊と間違える
良家の令嬢らしい
きたの
こうめ
苗字はこの時点では不明
北野 小梅
438
高等部3C
英会話部部長
躑躅寮主席
ささやま
みゆき
帰国子女
篠山 美幸
学園長
なつみ
娘が3人と孫が2人いる
篠山 夏美
高等部教諭
現在産休中
学園長の次女
担当教科は数学
よしの
さくら
普段は巨乳だが授乳中のため期間限定で爆乳
吉野 咲良 高等部2年
菖蒲寮
おおむら
ゆかり
英会話部副部長
大村 由香里 高等部2年
山吹寮
ひとみ
英会話部
しろさき
巨乳
城崎 仁美 高等部1年
薔薇寮
おおえ
ゆかり
英会話部
大江 縁 高等部1年
牡丹寮
英会話部
439
にわ
ゆきこ
つきこ
丹羽 雪子
はなこ
丹羽 月子
丹羽 花子 中等部3年
躑躅寮
英会話部
さかした
三つ子
坂下 ビアンカ 中等部1年
牡丹寮
英会話部
もりた
れいこ
ハーフ︵母親はフィリピン人︶
守田 玲子
中等部1年 菖蒲寮
英会話部
みどり
ロリ系
土山 翠
美里のママ
ディズ○ーランドホテルに勤務している
おっぱいは普通
440
おじいちゃんとデートなのです①
﹁お嬢様、おはようございます
お車へどうぞ、中で旦那様がお待ちです
美優は山田さんと一緒に前の扉から乗りなさい﹂
﹁おはよう吉村、今日はよろしくね﹂
吉村さんがドアを開けて待ってくれているんだけど、開けっ放しだ
とおじいちゃんが寒く無いのかな?
﹁おじいちゃん、おはようございます﹂
﹁おはよう、ヒカル、身体の調子はどうだ?﹂
﹁大丈夫だよ、今日も日焼け止めをしっかり塗ってきたから﹂
﹁そうか、それなら良かった
それでは、出発だ﹂
﹁はい
・・・それで、今日はどこに行くんですか?﹂
﹁着いてからのお楽しみにしておこうか・・・
ジェイシー
そうだな、ヒントをやろう
ヒントはJCだ﹂
﹁じぇい、しー?
なんだろう・・・﹂
﹁ははは、到着までに分かるかな?﹂
JC
う∼ん、JCか・・・なんだろう?
ハッ!まさか、女子中学生
おじいちゃんに限って、それは・・・無いよね?
自分の孫と同じような年頃の女の子に興奮する変態だったりするの
かな
ボクの貞操が狙われてたり・・・
441
ナイナイ、それは無い、さすがに孫に手を出すワケないよね
ちょっと待った、それだと、ボクの代わりに美優が・・・
逆らえないのをいいことに、無理やり
って、どこのエロ本だよ
いくらなんでも・・・あってたまるか!
ちょっと、イヤ、かなり過保護で孫にアマアマなおじいちゃんだよ
ボクはおじいちゃんを信じるからね
でも、そうなるとJCってなんだろう?
JC・・・
J C
J
C
ハッ、もしかして香港の映画俳優の
ジェッキー・チャン!?
おじいちゃんの飛行機で香港まで行くのかな
映画の宣伝で来日とかはしてなかったハズだしね
でも、日帰り香港旅行だなんて、効率悪くないかな
それとも、上流階級ってヤツは
美味しい中華料理が食べたいな、よし、プライベートジェットで香
港まで行くぞ
とか、思いつきで行動したり・・・は、さすがにしないか
あれ?でも、空港に行くには方向が違うよね
となると、おじいちゃんがジェッキー・チャンを呼びつけたとか
マスコミには内緒で極秘来日とか
これならありそうな気がしてきた
どうしよう、サイン貰えるかな?
あ、色紙とか持ってないよ・・・orz
そうだ!このブラウスに書いてもらおうかな
吉村さんに頼めばスッと色紙が出てきそうな気がする
って、ジェッキー・チャンって決まった訳じゃないんだから
442
﹁申し訳ありません、本日は周辺道路も非常に混雑しております
到着予定時刻を15分ほど過ぎるものと思われます﹂
﹁仕方ない、渋滞はなんともならんからな﹂
あ、渋滞なんだ
それにしても、スゴく沢山の人が歩いてるなぁ
今日は何かイベントでもあるのかな
!!
そうかジェッキー・チャンが来るからイベントがあるのかも
﹁お待たせいたしました、間もなく到着です﹂
﹁さあ、ヒカル、着いたぞ、ここが東京競馬場だ﹂
へ?
﹁今日は、おじいちゃんの馬がジャパンカップに出るから応援して
くれるか?﹂
﹁う、うん﹂
﹁レースは夕方だから、それまでは乗馬を教えてやろう﹂
じゃか
ぱっ
んぷ
JCだったのね・・・
443
おじいちゃんとデートなのです②︵前書き︶
タグを追加致しました
ハーレム
今更ですけどね・・・
444
おじいちゃんとデートなのです②
﹁それでは、こちらでお着替えを﹂
ボクと美優の服、二着分
いわゆる乗馬服だね
﹁おじいちゃんを待たせるのも悪いから、さっさと着替えようか・・
・﹂
﹁こっちがヒカル用ね、サイズでスグにわかるからカンタンね﹂
﹁悪かったねーチビで・・・﹂
﹁そうじゃ無くて、ヒカル用の服はすべて特殊な加工がしてあるか
ら間違えるわけにはいかないからね
でも、どんなとんでもない服を出してくるかって緊張していたん
だけど
UVカット加工以外は普通の乗馬服だね、市販品だもん﹂
﹁そうなんだ、それより競馬場って乗馬もできるんだね
だからね
ボクはてっきりギャンブル狂いのおじさん達が叫んでるようなイ
メージしか無かったけど﹂
乗馬体験
﹁それは・・・こ○亀のイメージだね
まぁ、乗馬って言っても
確か午前・午後で先着400人ぐらい?だったかな
ググったのは昨日だったから、うろ覚えでゴメン﹂
﹁昨日?って事は昨日のうちに行き先聞いてたんだね
ボクにだけ内緒にしてたんだ・・・﹂
﹁内緒って、サプライズだよ、いじわるしてる訳じゃないんだから﹂
﹁それもそうか、じゃあ行こうか﹂
﹁あ、待って、靴もこれに履き替えて、乗馬用のブーツだよ﹂
﹁へぇ、本格的だね・・・よし、OK!﹂
﹁それじゃ、いきましょ﹂
445
﹁うん﹂
﹁おじいちゃん、お待たせしました﹂
﹁おお、ヒカルは何を着せても似合うな﹂
﹁はい、お召し物を用意する側と致しましては、やりがいのあるお
嬢様でございます﹂
﹁お前の孫も、着こなしているじゃないか﹂
﹁いえ、さすがにお嬢様と並ぶと見劣りしてしまいますが
馬子にも衣装と申しますか・・・﹂
﹁孫にも衣装って・・・美優は普通の服でもかわいいよ﹂
﹁ありがとうございます、そう言っていただけると、光栄でござい
ます﹂
﹁ヒカルは乗馬は初めてだな?﹂
﹁え∼と、小学校1年の時かな?ママと旅行に行った時にポニーに
乗せてもらった事があるぐらいかな﹂
﹁そうか、ポニーとサラブレッドではサイズが違うから気を付ける
ようにな
今日は乗馬用の馬ではなく、ここの誘導馬を用意してある
少々の音ではビクともしない安全な馬だから心配しなくてもいい
からな﹂
﹁はい﹂
﹁それでは、馬を選んでごらん﹂
連れてこられた馬は3頭、白い馬と黒い馬とグレーの馬が1頭づつ
どうやら、おじいちゃんとボクと美優の3人かな
吉村さんやアヤさんは乗らないみたいだね
﹁う∼ん、どの子がいいんだろう?﹂
﹁ヒカルが速そうだと思う馬を選んでみなさい
馬に限った事ではないが、物の良しあしを見極める眼を養う事も
重要だぞ﹂
そんな事言われてもなぁ
446
イカニモ
速い馬なんて・・・どこで見分けるんだろう?
そうだ、真っ白なボクが白い馬に乗ってたら
﹁おじいちゃん、ボクはこの黒い馬にします﹂
だよね
﹁ほほう、そうかそうか、黒い馬が速そうに見えたか・・・
そうだ、美優も残りの2頭から選んでみなさい﹂
﹁私はグレーの馬にします﹂
﹁即決だな、理由を聞いていいか?﹂
﹁白い馬も黒い馬も綺麗ですけど、グレーは薄汚れてるように見え
て・・・
要は遠慮すべきかな、と﹂
﹁どちらが速そうだとかは考慮しなかったのか?﹂
﹁白い馬のほうが速そうでしたので丁度良かったかなと思いました﹂
﹁聞いたか、正明、我らの孫は二人ともいい眼を持っているようだ﹂
ええ?
ボクはなんとなく選んだだけなのに・・・
447
おじいちゃんとデートなのです②︵後書き︶
馬の名前は実名でも問題無いのかな
現役の競走馬でもないし・・・いっちゃえ∼
って事でこの3頭の名前、わかるかな?
白い馬が候補が多いから難しいかも・・・
448
おじいちゃんとデートなのです③
﹁お嬢様がお選びになった馬はサクセスブロッケン号
中央、地方合わせてG1を3勝している名馬でございます
オープン
美優が選んだ馬はキモンホワイト号、条件馬
残った馬がタイキエニグマ号、OP馬ですが重賞で2着の実績が
あります﹂
あ、だめだ、専門用語が多すぎて何を言ってるのか分からないや
﹁さぁ、ヒカル、選んだ馬に乗ってみなさい
心配しなくても馬に乗って座ってるだけだ、ちゃんと係員が曳い
てくれるからな
バランスを取るだけでいいぞ﹂
﹁うわ∼大きいね、って足を掛ける所までボクの足が届かないんだ
けど・・・﹂
﹁お嬢様どうぞ﹂
って、吉村さん、手?
もしかして吉村さんの手を踏み台にしろって事?
ボクの履いてるブーツは土が付いて汚れてるよ
﹁どうした、ヒカル、怖いか?﹂
﹁ううん、そうじゃ無くて・・・
ブーツが土で汚れてるから、手に足を掛けるのは・・・﹂
﹁お嬢様、私ごときに、過分のお心使い・・・
しかしながら、そのような事は、気にする事ではございません
足を掛けていただければ、そのまま上に持ち上げますので
タイミングを合わせて上に伸び上がるように鞍の上までお願いし
ます﹂
う∼、仕方ない、男は度胸だ!
449
あ、そうだったボクはもう女の子だったんだ
・・・女も度胸だ︵笑︶
﹁お嬢様、それではまいります、イチ、ニノ、サンッ﹂
おお、この高さは・・・見晴がいいね
大昔の戦争で馬に乗った兵士が有利だったのも頷けるね
﹁一度で成功か、何も言わずとも姿勢もいいな
なかなかスジがいい﹂
﹁そ、そうかな﹂
﹁よし、それでは1周してみようか
腹筋を使ってバランスを取るんだぞ﹂
﹁ハイ﹂
確かに、コレは・・・腹筋にクルね
そういえば乗馬を元にしたダイエット用の健康器具があったような・
・・
おっと、余計な事を考えてたら落ちちゃうよね
おじいちゃんは自分で馬を操作?してるね
さすがにサマになってる
あれ?美優・・・どうして乗馬が出来るんですか?
ひょっとして初心者はボクだけ?
!!、そういえば、この乗馬体験って先着数百名とかじゃなかった
っけ?
ボク達以外は誰もいないんだけど・・・どうなってるのかな?
ひょっとして、また吉村さんが・・・
﹁ねぇ、おじいちゃん、今日の乗馬体験って貸切にしちゃったの?﹂
﹁あぁ、午前の部だけだ
午後は一般はもちろん、馬主も入れない特別な席を用意してある
から
おじいちゃんと一緒に観戦しよう、なんなら馬券を買ってみるか
?﹂
﹁え∼未成年がギャンブルはダメでしょ?﹂
450
﹁そうか、それなら・・・﹂
おじいちゃんの目が・・・
あやしいなぁ
イタズラを思いついた子供みたいな目だね
451
おじいちゃんとデートなのです④
﹁どうぞ、こちらになります﹂
﹁うわー高い場所からだから見晴らしはいいけど・・・遠いね﹂
﹁お嬢様、競馬というのは双眼鏡で見るモノでございます﹂
﹁へ∼そうなんだ、小学校の頃に見たアニメに競馬場のシーンが出
てたけど・・・
それとはかなり違うんだね、アニメとかだと演出の為の嘘とかも
あるんだね﹂
﹁競馬は元々、自分達の所有する馬の中でどの馬が一番速いかを競
ったのが起源だ
発祥の地はイギリスだな
現在の女王であるエリザベス二世陛下もお好きでな、たくさんの
競争馬を所有している
ここだけの話だが、今上陛下もお好きなのだが、国民の税金で生
活しているのにそんな贅沢は出来ないと仰られてな・・・
せめて、観るだけでもと、関係省庁の調整を行なって、ようやく
去年の天皇賞で2回目の天覧競馬が実現したのだ
この部屋は、2005年と2012年の秋の天皇賞が天覧競馬と
して施行された時に両陛下がご使用になられた部屋でな、皇族方や
国賓の来場の際に使用される
今回は無理を言って開けてもらったのだ、ヒカルの競馬場デビュ
ーの為にな﹂
﹁へぇ∼おじいちゃんも好きそうだね﹂
﹁競馬というか、馬自体が好きだな
若い頃は馬術競技にハマったな、才能はなかったから大成しなか
ったがな・・・
代わりと言っては何だが、今でも乗馬を嗜むせいか、腹は出てお
452
らんだろう?ホラ﹂
﹁うん、引き締まってるね、さっきも、馬に乗ってる時はキリッと
してかっこ良かったよ﹂
﹁そ、そうか、かっこ良かったか・・・﹂
﹁旦那様、昼食が届きました﹂
﹁おお、そうか、それでは食べるとするか
ヒカル、しっかり食べるんだぞ﹂
・・・
・・
・
ボクの目がおかしくなったんだろうか
目の前に出された昼食
確かにボクは結構好きなんだけど
あまりにも、おじいちゃんのイメージとはかけ離れてて・・・
﹁どうした、ヒカル・・・遠慮しないで食べなさい
おじいちゃんは紅ショウガを多めに入れるのが好きなんだ﹂
﹁旦那様、あまり入れすぎると塩分の摂りすぎで血圧が・・・
お嬢様、私は生卵を入れてマイルドにした物が好みでございます
こら、美優、トウガラシを入れ過ぎだろう、大丈夫か?﹂
﹁ヘーキヘーキ、カプサイシンは体にいいんだよ﹂
﹁い、いただきマス﹂
あ、おいしいね
懐かしい、いつもの味
453
ママと二人で暮らしてた頃に、ママが遅くなる日は一人で食べてた
なぁ
﹁ねぇ、おじいちゃん、競馬場だといつもコレを食べるの?﹂
﹁そうだな、やはり雰囲気を楽しむというか、普段は食べられない
物を食べる楽しみというか・・・
いや、正直に言って、おじいちゃんが好きなだけだな
ヒカルの口には合わなかったか?﹂
﹁ううん、美味しいよ、ちょっとママと二人で暮らしてた頃を思い
出しただけだよ
これ自体は大好きだよ・・・吉○家の牛丼﹂
454
おじいちゃんとデートなのです④︵後書き︶
あ、当然特盛です
ヒカルには少々量が多いかもね
455
おじいちゃんとデートなのです⑤︵前書き︶
寝過ごしたぜぃ・・・
いつもの時間に間に合わなくてすいません
m︵︳︳︶m
456
おじいちゃんとデートなのです⑤
﹁ここが・・・ぱどっく?なの﹂
﹁そうだ、大声を出してはいかんぞ、馬がビックリするからな﹂
﹁うん、それで、おじいちゃんのお馬さんはどの子?﹂
﹁ん?言って無かったか
そこの黄土色の馬だ
綺麗な色だろ、栗毛と言われる色だ﹂
﹁おじいちゃんはこの色のお馬さんが好きなの?﹂
﹁そうだな、特に栗毛でなければというほどではないがな
栗毛は光の加減で金色っぽく見える時があってな﹂
﹁お馬さんも黒っぽいのから白っぽいのまで・・・カラフルだね﹂
﹁そうか・・・でも人間も黒っぽいのから白っぽいのまでたくさん
いるだろ?
人も馬も、色々な外見をしていて、正に十人十色だ
それぞれの個性だな
だから、その・・・ヒカルのその髪も個性だ
決して卑下するモノでは無い、逆に誇ればいい﹂
﹁でも・・・真っ白っておばあちゃんみたいだよ?﹂
﹁何を言っている、年寄のごわごわした髪質とは違うだろう?
おじいちゃんの髪の毛と触って比べてみろ
ヒカルの髪の毛はさらさらしていて瑞々しいだろう?﹂
﹁え、あぁ、うん、その∼﹂
﹁ん?どうした?﹂
﹁おじいちゃんの髪の毛は・・・少なくて、細いからごわこわして
ないっていうか
残り少ないから触って抜けるのは気の毒というか・・・﹂
﹁うっ!﹂
457
そうです、おじいちゃんは髪の毛が心もとないのです
いわゆる、ナミ○イタイプです
後頭部からの侵攻と生え際のベジ○タの侵略が合流してしまったの
です
は禁句とされています
おじいちゃんの頭頂部は長年の紛争により、ぺんぺん草も生えない
ハゲ
焦土と化したのです
鷹峯家において、
そんな事を口走ったら・・・クビだろうね
吉村さんが言うには、﹁鷹峯家の使用人には陰口を叩くような程度
の低い人間はおりません﹂だって
採用基準が厳しいのかな?
昔、ボクが産まれた頃の事だけど、おじいちゃんの髪の毛がヤバく
なってきた頃
当時、上流階級のサロンでよっぱらって、おじいちゃんに禁句を言
った人がいたんだって
会社を3つも経営していたほどの人だったそうだけど、脱税事件が
発覚して
1年後にはその人が経営していた会社が3つとも経営破綻して、夜
逃げしちゃったんだって
禁句の説明の時に吉村さんが教えてくれたんだ
いんがおーほーって言ってたなぁ
人の悪口を言うような人には自分の放った悪意が自分に返ってくる
って事らしいよ
ボクも人の悪口は言わないようにしよう
﹁おじいちゃん、さっきボクに言ったよね
個性だって
そうだ、いっそのこと全部剃ってしまったらどうかな?
スキンヘッドなら、ファッションだよ﹂
﹁そ、そうか・・・逆転の発想だな
そうか、スキンヘッドはファッションか﹂
458
﹁おじいちゃんなら似合いそうだね﹂
459
おじいちゃんとデートなのです⑥
﹁ふぅ、結構忙しいね﹂
あの後、おじいちゃんがたくさんの関係者や馬主の人とお話してい
ましたが
みなさん、おじいちゃんと会話しながら、チラチラとボクの方を見
るんですよね
ボクは珍獣か!っての
おじいちゃんもそんなぶしつけな視線をぶつけてくる輩にはボクの
説明というか紹介というか
一切しなかったんです
それどころか
﹁失礼ですが、こちらのお嬢様は?﹂
って聞かれた時も
﹁今はまだ、知っていい時期では無い﹂
だってさ、ボクを好奇の目線から守ろうとしてくれているのは分か
るんだけど・・・
他にも
﹁先日の孫娘の誕生日会ではご都合が付かずに残念です﹂
は?ボクは何も聞いてませんけど?
﹁すまんな、孫娘の方は歳も合うのでかまわないんだが、そちらに
は未婚の若い男も居るからな
ヒカルの愛らしさに我を忘れる可能性があるからな﹂
いやいや、それは、いささか過保護すぎるような・・・
﹁確かに、美しいお嬢様ですな
うちの孫娘もかなりのものだと自負しておりましたが、さすがに
これでは・・・太刀打ちできません﹂
・・・この人もお世辞が上手いなぁ
460
おじいちゃんはボクの事を褒められるとスグにデレるんだよね∼
くちとりしき
とかいう表彰式に出
と、まあ、そんなこんなで一度部屋に戻ってきたんですが
おじいちゃんの馬が勝ったら
るから準備しておけって
・・・そんなに簡単に勝てるモノなのかな?
﹁美優、ただいま∼﹂
﹁おかえり∼・・・なさいませ﹂
﹁どう?順調?﹂
﹁う∼ん、なかなか難しいよ・です
パドックでは何か気付いた事は無かったですか?﹂
﹁う∼ん、そういえば日本の馬の馬主さんは全員来てて、おじいち
ゃんに挨拶しにきたんだけど
海外の馬の馬主さんはこの3番の馬の馬主さんだけが来てたよ
後は代理の人ばっかりだった
自分の馬のレースにわざわざ外国まで見に行く人もいるんだね﹂
﹁さんきゅ・・・ありがとうございます
そうなると、外国馬のその他は来年からの供用に対するデモンス
トレーション
本気で獲りに来てるのは1頭か・・・これで絞れる
それじゃあ、アヤさん、この通り購入してきて下さい﹂
あぁ、美優まで専門用語を・・・
美優が何をしているかって?
それはお昼におじいちゃんから課題を与えられたんです
﹁美優、ここに100万円ある、これを昼から、メインレース終了
までの間にどれだけ増やせるかやってみなさい
別に失敗しても構わないから、気楽にな﹂
って事で、馬券で運用中なのです
︵注:学生、生徒又は未成年は勝馬投票権を購入できません︶
461
﹁ヒカル?気になるか?お前もやってみるか?﹂
︵注:学生、生徒又は未成年は勝馬投票権を購入できません︶
﹁いや、やめておこうかな、ギャンブルは性に合わない・・・かな
?﹂
﹁そうか、無理には勧めんが、もうすぐ発走だな、観戦しよう
うちの馬はあの16番だ、ピンクの帽子が目印だ、応援してくれ﹂
え∼と、16番は・・・エアロホーク?
鷹峯の鷹かあ
462
おじいちゃんとデートなのです⑥︵後書き︶
学生、生徒又は未成年は勝馬投票券を購入出来ません
10/18 誤字修正
463
おじいちゃんとデートなのです⑦
﹁おじいちゃん・・・元気を出してよ﹂
﹁あ、あぁ﹂
﹁勝負は時の運っていうじゃない、ね?﹂
こ
あ、ハイ、うちの馬負けました
最後に追い上げてたんですけどね
3番のお馬さんに追いつけなくて、2着止まりでした
惜しかったなぁ
もう少しだったせいか、おじいちゃんの落ち込み方が・・・
﹁そ、そうだ、美優の結果はどうだったの?﹂
﹁そうだったな、忘れる所だった﹂
﹁結果は私からご報告させていただきます
払い戻し金は183万円です
人気を集めていた、海外組の2頭、凱旋門賞馬と、フランスダー
ビー馬が共に着外に沈んだため
3−16の馬連が18.3倍つきました、なお、馬単は万馬券で
ございました
回収率は183%、なかなかの数字かと・・・
購入の仕方も、旦那様のエアロホークからの馬単を中心に据えな
がらも保険で馬連を購入しており
リスク管理、リスクの分散といった観点からも合格点を与えられ
るでしょう﹂
う∼、また専門用語が多くてボクの頭じゃ追いつかないや
どうやら、当り外れじゃなくて馬券の購入の仕方を見ていたような
464
んだけど
美優が合格したって事だよね?
だったら、細かい事は・・・気にしないでおこう
﹁美優には才能が有りそうだな・・・ヒカル、美優とケンカするな
よ?﹂
﹁あ、はい﹂
つ
﹁それじゃあ、美味しい物でも食べて帰るとするか﹂
﹁うん、今日はボクがお酒を注いであげようか?﹂
﹁!!、そうか、そうか、だったら和食だな
伊勢
に部屋を取ってくれ﹂
洋食だとソムリエが注ぎに来るからな
正明、
﹁畏まりました、直ぐに手配いたします﹂
﹁都内でこんな・・・高そうな料亭だね﹂
﹁値段なんて気にするな、普段からイイものに触れておけ
その積み重ねがヒカルの目を養う事になる
目だけじゃないな
料理の場合だと、五感すべての経験になるからな﹂
﹁う、うん﹂
庭園を通って建物の入り口の方へ歩いていくと
女将らしき和服を着た女の人が従業員を整列させて待っているのが
見えてきた
﹁いらっしゃいませ、鷹峯の宮様、お待ちしておりました﹂
﹁あぁ、急にすまんな﹂
﹁急だなんて、めっそうもありません
菊の間は、与党の幹事長の予約が入っておりましたが
465
宮様がお見えになるのなら、と快くお譲り頂きました﹂
﹁そうか、正明、後で電話を入れておいてくれ﹂
﹁畏まりました﹂
﹁それでは、ご案内致します﹂
う∼ん、この女将さんも美人だなぁ
スタイルもいいし・・・
・・・
あれ?そういえば・・・どこかで見たような顔だなぁ
どこだったっけ?
﹁︵ねぇ美優、あの女将さんの顔ってどこかで見たような気がする
んだけど・・・思い出せないんだ︶﹂
﹁︵大江先輩にそっくりだよ、親子かもね︶﹂
言われてみれば確かに、瓜二つだね
次の部活で聞いてみよう
466
おじいちゃんとデートなのです⑧︵前書き︶
グルメ回とみせておいて・・・
467
おじいちゃんとデートなのです⑧
香りマツタケ味シメジ
と言われるほどの香りをお楽しみ
﹁こちらは、丹波産のマツタケの土瓶蒸しでございます
俗に
ください﹂
﹁ヒカル、この場合の味シメジと言われるシメジは一般に食べられ
ているシメジでは無いんだ
一般に食べられているシメジはブナシメジという種類で
マツタケより味が良いとされるシメジは本シメジといって、希少
なのだ﹂
﹁こちらは、比内地鶏のセセリ、鹿児島産黒豚のロース、伊賀牛の
とうばん
ハラミでございます
陶板焼きでお召し上がり下さい﹂
﹁よく、比内鶏の○○などと宣伝されているが、正しくは比内地鶏だ
比内鶏は保護対象だから食べたら捕まるぞ
伊賀牛は生産量が少なく、ほとんどを地元で消費される希少な肉だ
まつざかぎゅう
都内で食べられる店は片手で数えられるぐらいだな﹂
って言ってる
ではございません
まつざかぎゅう
が正しい名称でございます﹂
まつざかぎゅう
﹁ヘェ∼、ボクはお肉って言ったら松阪牛しか知らなかったよ﹂
まつさかうし
﹁お嬢様、失礼ながら、
﹁え?そうなの?テレビとかでも
からてっきり・・・﹂
﹁それは、番組制作者のレベルが低すぎるな
人名や地名は間違えてはいかん、相手に失礼だからな﹂
﹁人名って言ったら、女優さんとかデパートはまつざかじゃなかっ
たっけ?﹂
468
まつざか
﹁字が違うのよ、松坂は
つちへん
まつさか
で松阪は
こざとへん
よ
つ
坂はさかともざかとも読めるけど、阪はさかとしか読まないのよ
時代によって変わる場合もあるのよね
かえ
だけど
たとえば、豊臣秀吉が建てた城は大坂城だし、大坂夏の陣は
ちへん
土に反るでは縁起が悪いからって事で江戸時代に阪に変えたのよ﹂
﹁こちらは伊豆産の伊勢海老の活け造りでございます﹂
﹁海産物は水揚げされた港で産地が分類されるのだ
たとえ同じ漁場で獲れても別々の港で水揚げされれば、産地は別
になる
極端な事を言うと、値段まで変わる
伊勢海老は伊勢で獲ったものでなくても伊勢海老だな
都が京都にあった時代、伊勢海老は伊勢湾で獲れた物しか入らな
かったのだろうな
時間があれば色々な物の名前の語源を調べてみなさい
そうやって得た知識は詰め込んだ知識に比べて、身になりやすいぞ
今日覚えた知識は地理や歴史の授業で習うよりも、スッと頭に入
って行くだろう?﹂
﹁そう言えば、簡単に覚えちゃった
社会科はこれでバッチリだね﹂
﹁ヒカル・・・全部の事柄に、この覚え方があるワケじゃ無いんだ
じゃないや
けど﹂
あ
あ
グッドアイデアだとおもったんだけどなぁ
469
おじいちゃんとデートなのです⑧︵後書き︶
ウンチク回だった件
470
おじいちゃんとデートなのです⑨︵前書き︶
ふぅ、どうやら今日は予約投稿に成功したようだ
471
おじいちゃんとデートなのです⑨
﹁ごちそうさま∼
おいしかったね、おじいちゃん﹂
﹁そうだな、ヒカルに注いでもらった酒は格別だ﹂
﹁旦那様、そろそろお嬢様を寮に﹂
﹁ん?もうそんな時間か?﹂
﹁間もなく期末試験が始まりますので、お嬢様には試験勉強をして
いただきませんと・・・﹂
﹁正明は美優が優秀だから心配はいらないだろうが
ヒカルは丸2年の遅れがあるからな、成績表を見るのが心苦しい
んだ﹂
﹁お嬢様の成績に関しては、多少は仕方ありません、高等部卒業ま
でに追いつければ良しとしませんと
美優は、まぁ上には上が居ります﹂
﹁上といっても1人だろう?確か特待生の娘だったな?
あの子は特別だから仕方ないだろう﹂
ん?特待生??
美咲って特待生だったのか
高等部ならよくあるんだろうけど、義務教育の中等部で特待生って
スゴイんだね
特待生らしい成績なのは確かだけどね
﹁そうだ、ヒカル
来月の23日は空けておくように﹂
﹁うん、わかった、確か祝日だったよね、また何処かにお出かけ?﹂
﹁23日は天皇陛下のお誕生日だ、皇居に参内するからそのつもり
でいなさい﹂
472
﹁ねぇ、おじいちゃん、その∼ボクの体の事は・・・﹂
﹁あぁ、その事なら陛下にはすべて包み隠さず話してある
陛下は自分の心の内に留めておくと仰ってな
皇后陛下にも皇太子殿下にも一切知らせていらっしゃらないそう
だ﹂
﹁そうなんだ・・・うん、わかった、ボク頑張るからね﹂
﹁元旦も朝から新年祝賀の為に皇居に行ってもらわなければならん
その他の日は好きにしてかまわんが、3つだけ約束してほしい﹂
﹁3つって?﹂
﹁出かける時は護衛を連れていく事
居場所を把握出来るようにしておく事
堂々と自分の名前を名乗れないような行いをしない事
この3つだ﹂
﹁え∼と・・・?﹂
﹁︵ヒカル、出かける時はアヤさんが着いてくる、行き先を知らせ
る、悪い事はしちゃダメって事よ︶﹂
﹁はい、わかりました、約束します﹂
﹁うんうん、いい子だ
さて、それでは帰ろうか?﹂
﹁はい﹂
﹁女将、世話になったな﹂
﹁本日はありがとうございました、またのお越しをお待ちしており
ます﹂
﹁ありがとう、美味しかったです﹂
﹁お嬢様、お褒めに預かり光栄でございます
娘共々今後ともよしなに﹂
﹁娘って・・・大江先輩?ですよね﹂
﹁はい、英会話部でご一緒させていただいております
雪のように真っ白で、綺麗なお人形さんみたいな姫君だと
473
実際にお目にかかると、娘の興奮がわかります
昨日も電話で
﹁部室で姫様にお出しするお茶もお菓子も、相応の物を用意しな
ければならないから
部費の臨時徴収があったからお小遣い増やして﹂
と、連絡があったばかりでございます﹂
﹁へ?﹂
﹁?﹂
﹁・・・美優、臨時徴収なんてあったの?﹂
﹁部室でのお茶やお菓子は千秋先生のポケットマネーの名目で購入
してるよ
実際は学園長先生を通して鷹峯家から出てるんだけど﹂
﹁・・・お嬢様、ウチの縁が大変失礼な事をしでかしまして誠に申
し訳ございません﹂
﹁あ、イヤ、そんなに気にしてないから、まぁ穏便に・・・ね?﹂
﹁はい、ご厚情に感謝いたします、罰として冬休みに塾にでも放り
込んでおきます
もちろん、バレた原因がお嬢様だとは口外いたしませんのでご安
心下さい﹂
大江先輩・・・安らかに眠ってくれぃ
474
クリスマス会の準備をしましょう①︵前書き︶
この小説では﹃﹄内の会話はすべて英語です
読み易さの為です
決してメンドクS・・・ゲフンゲフン
475
クリスマス会の準備をしましょう①
ぐぅ∼
﹃誰のお腹の音かしら?﹄
﹃あ∼ゴメン、私﹄
﹃由香里じゃなくて縁ちゃん?珍しいわね﹄
﹃ちょっと、咲良、何気に失礼なセリフ∼
私、傷ついちゃうなぁ﹄
も
挫折してるからもうお腹空いてな
﹃だって、いつものダイエットでお腹すいた∼じゃないの?﹄
﹃自慢じゃないけど、今日
いわよ﹄
﹃・・・大村先輩、ソレ本当に自慢じゃ無いデス﹄
﹃なんだと!それに気付くとは・・・雪、お前は天才か﹄
﹃﹃わーい、雪ちゃんが褒められた∼、嬉しいのです﹄﹄
﹃月先輩も花先輩も仲がいいんですね、自分じゃなくても嬉しいん
ですね
ボクは一人っ子だから、なんだか憧れるなぁ﹄
﹃て、テレますね∼﹄
﹃ヒカルちゃん、花は思うのです
3つ子は、嬉しい事は3人分だから3倍嬉しいのです
悲しい事は3人で分かち合うので3分の1ですむのです﹄
﹃それはそうと、縁ちゃんがダイエットするなんて、そのスタイル
で・・・イヤミ?﹄
﹃ち、違いますよー、咲良先輩
ちょっとした親バレがありまして∼
今月のお小遣いを半分にされちゃいました・・・てへ﹄
﹃いったい、何をやらかしたのやら・・・
476
それで、お昼を抜いたんでしょ?﹄
﹃そうなんですよー
今月はクリスマス会もありますからね、資金を残しておかないと﹄
﹃クリスマス会?って英会話部でイベントですか?﹄
﹃そうよ、別名追い出し会
クリスマス会で高等部3年生が引退するのよ
今年は梅ちゃん部長だけだけどね
その時に、今まで有り難うございましたって感謝の意味でプレゼ
ントを渡すのよ﹄
﹃ナルホド、そのプレゼントを買うために大江先輩はビンボーして
るんですね﹄
﹃そうよ、健気でしょ?
それにしても、どうしてバレたんだろう?
今までノーチェックだったのになあ﹄
ギクッ
ボクのせいでバレたのは知らないみたいだね
美優は・・・頷いてくれた
アイコンタクトってヤツだね
美優との息が合って来たなあ
となると、美優が次に打つ手は・・・
﹃それで、プレゼントはもう決めたんですか?﹄
﹃よくぞ聞いてくれました美優ちゃん
じつはn﹃ちょっと待った!﹄
ほんにん
オット、そうだよね
小梅先輩の目の前でプレゼントのネタバラしは無いよね
﹃今日は、私は先に帰るから、相談はその後にしてちょうだい
咲良、後はお願いね﹄
﹃りょーかい、任せなさーい
477
みんなー梅ちゃん部長の好きな色は黄色よー﹄
﹃だから、私が帰ってからって言ってるでしょ
それじゃあ、バラされないうちに消えるわね、お先にー﹄
﹃﹃﹃お疲れ様でしたー﹄﹄﹄
よし、メモを取ろう
・黄色
﹃梅ちゃん部長は学園祭クイーンに選ばれた人なんだから、それに
相応しいプレゼントをそれぞれ考えましょう﹄
咲良先輩、すでにリーダーシップを・・・
次の部長は咲良先輩で決まりだよね
副部長は大村先輩・・・で大丈夫かなぁ?
478
クリスマス会の準備をしましょう②
﹃咲良先輩、それで準備はどうするんですか?﹄
﹃え?﹄
﹃だからクリスマス会の準備は?﹄
﹃???﹄
﹃あの∼会場の手配とかは大丈夫なんでしょうか?﹄
﹃会場って・・・どうして?﹄
﹃え、あの、クリスマス会するんですよね?﹄
﹃ええ、するわよ、期末テストが来週の金曜日に終わるから金曜の
午後よ﹄
﹃ちょっと待って下さい、さっきから咲良先輩と玲子の会話が噛み
合ってません﹄
﹃ビアンカちゃんの言う通りよ
一度情報を整理しましょう﹄
美優、がホワイトボードに書き出していく
・クリスマス会︵追い出し会︶
・プレゼントを用意
・来週、金曜日の午後
・内容?
・会場?
・バナナはおやつに含まない
﹃こんなトコロでしょうか?
初めての4名の認識です﹄
﹃そっか∼、そうだよね
うんうん、バナナは別枠だよね
それじゃあ、私が﹄
479
と、美優からマーカーを受け取った仁美先輩が書き加えて行く
・内容︵いつものおしゃべり、クリスマスケーキ付↑千秋ちゃんが
用意︶
・会場︵ココ︶
﹃・・・あの、もしかしてケーキとプレゼントがあるだけで、飾り
付けも無しだったりします?﹄
﹃ぴんぽーん!ヒカルちゃん大・正・解!!
あ、でも飾り付けが無いのは期末テスト最終日の午後にするから
誰も飾り付けをする余裕がないからよ﹄
﹃それじゃあ、準備ってプレゼントの用意だけなんですね﹄
﹃そうよ、お小遣いをやりくりして、いかにセンスのいいプレゼン
トを用意するか・・・なのよね
そのタイミングでお小遣いを半分にされた縁ちゃんは大ピンチな
のよ﹄
なるほど∼メモに追加しておこう
・黄色
・プレゼント
﹃それでは、プレゼントを受け取る部長の情報を詳しく知ればいい
プレゼントを思い付くかもしれません﹄
美優がホワイトボードを裏返し、情報を書いていく
・北野 小梅
・18歳6月24日東京生まれ
・3歳から約9年間ロンドン在住、中等部から日本へ帰国
・身長164cm体重54kgB86︵C︶W61H88
・コーヒーは苦手
・視力は悪くコンタクトを使用、風呂上りから寝るまでの間のみメ
ガネを使用︵↑レア︶
・ケーキの好みは甘酸っぱい系
ふむふむ、メガネかぁ
480
メガネ美人もいいよなあ
とりあえずメモに追加だね
あれ?メガネってどんな漢字だったっけ?ローマ字でいいや
・黄色
・プレゼント
・コーヒーは×
・megane
って・・・あれ?これって個人情報だよね?
﹃ちょっと、美優!どこからそんな個人情報を・・・﹄
﹃何処って・・・ヒカルに接触する可能性のある人物の個人情報は
すべて管理されてるわよ
あえてここには書かなかったけど、携帯番号やメアドもあるわよ
もちろんここに居る人の個人情報も交友関係もあるわよ﹄
﹃﹃﹃ぎゃ∼∼∼∼∼﹄﹄﹄
﹃私の体重がぁ∼﹄
﹃バストサイズは非公開でお願いします﹄
﹃彼の事はバラさないで∼﹄
﹃﹃﹃!!!﹄﹄﹄
﹃今、何て言った?彼、だと?﹄
﹃あ・・・﹄
﹃由香里、詳しく話してもらうわよ
とりあえず、中等部の子には知ってはイケナイ事もあるからここ
で一度解散にするわ﹄
﹃え∼中等部だって知りたいです﹄
﹃咲良先輩は横暴デス﹄
﹃リア充爆発しろ﹄
﹃雪も月も・・・ダーメ、今日の所は高等部で尋問するからね
内容的に中等部に話してもいいかなって思ったらちゃんと話して
481
あげる
それと、花・・・ちょっと怖いよ﹄
﹃それなら我慢するです﹄
﹃報告を待ってるです﹄
﹃怖いだなんて・・・咲良先輩もリア充?・・・な訳ないですよね
ー﹄
大村先輩って彼氏が居るんだ・・・
女子高生だもんね
居てもおかしくはないけどね
ボクもいつかは男の子と?
無いよね、想像できないモン
少なくとも今はね
482
クリスマス会①
﹃仁美∼グラスの数は揃ってる?﹄
﹃咲良先輩OKでーす﹄
﹃由香里、ジュースは?﹄
﹃大丈夫よ、今年は奮発して特保のコーラよ﹄
﹃千秋ちゃ⋮じゃなかった篠山先生、近頃財布の紐が緩くなってな
い?
部で飲み食いしてるお茶やお菓子、高級品に変わったよね
アレ、結構するよ∼、いくら学園長の娘だからって、お給料を全
部つぎ込むつもりなのかしら?﹄
﹃あ、ソレね、ココだけの話なんだけど、学園長先生が出してるっ
て噂よ﹄
﹃やっぱりね∼、あの人ならやりそうだね﹄
﹃咲良先輩、ケーキはどう切り分けるですか?﹄
﹃雪ちゃん、きっと12等分です、部員11人と篠山先生です﹄
﹃月ちゃん、たいへんです、12等分は切りにくいです﹄
﹃あなた達・・・ケーキは二つ買ってあるんだから6等分を二つで
いいのよ﹄
﹃咲良先輩・・・天才です﹄
﹃その発想は無かった!﹄
﹃どうせなら三つ買って四等分の方がラクじゃないですか?﹄
﹃・・・それもそうね、たくさん食べられるしね
ビアンカちゃんが一番いい発想してるじゃない﹄
﹃ダメですよ﹄
﹃え?どうしてなの縁ちゃん?﹄
﹃ホールケーキは六等分が丁度いいように作られてるんです
これを見て下さい
483
いちごが6つ乗ってるでしょ?
いちごといちごの間にクリームの塊があるんですけど
このクリームの塊と対角のクリームの塊を結んだ線で切ると・・・
ほら、綺麗に六等分できるんです
ここで切ると、切った時の切り口に丁度スポンジの間に埋め込ま
れたいちごが・・・
こんな感じで綺麗に見えるんです﹄
﹃﹃おお∼﹄﹄
﹃やって見せてくれると分かりやすいね﹄
﹃凄いですね、大江先輩、さすがですね
包丁捌きも完璧です、﹄
﹃あぁ、これ?包丁はお湯で温めておくのよ
そうすれば誰でも綺麗に切れるわよ
そうだ、もう一つのケーキは姫が切ってみる?﹄
﹃え、ぼ・ボクがですか?
どうしよう、包丁を持つのは生まれて初めてなんですよ∼﹄
﹃おお∼って事で姫の包丁初体験∼!!
本日の講師は鷹峯女学園高等部一年J組の大江 縁先生で∼す﹄
﹃仁美∼悪乗りしすぎだよ∼
まぁ手取り足取り教えるけどね
さあ、こっちに来て﹄
﹃は、はい、よろしくお願いします﹄
大江先輩がボクの背後に回って、包み込むように抱きしめてくる
あ、あれ?
﹃おっと、思わず・・・
コホン、え∼それじゃあヒカル、私と一緒に切るわよ﹄
あぁ、今度はまともかな?
包丁を握るボクの手ごと握りしめて・・・
スイッっと
簡単に切れるんだね
484
これならボクでもできそうだよ
﹃さぁ、主役を呼びに行った玲子もそろそろ戻ってくる頃でしょ
みんな席に着いて∼﹄
そう、今日はクリスマス会なのです
え?期末テスト?
ハハハ、終わった事は気にしない
今度は赤点は無い・・・なければいいなぁ・・・無いと思いたい、
さぁ、クリスマス会、はっじま∼るよ∼
485
クリスマス会②
﹃メリークリスマス!!﹄
﹃﹃﹃メリィィィィークリスマス﹄﹄﹄
??
いささか発音がおかしいけど、まぁいいか
みんな期末テストから解放されてはじけ気味だね∼
﹃さぁ、ケーキを食べましょう
大江さんと鷹峯さんが切ってくれたのよ﹄
篠山先生もテストの採点で寝不足のハズなんだけど
今日はテンション高めですね
﹃!、って事は・・・当りは50%かぁ・・・悩むなぁ﹄
﹃やっぱりここは年功序列で選ぶんですね﹄
﹃あら、先生は最後でいいわよ﹄
﹃では、主役の部長からどうぞ﹄
﹃う∼ん、どれも綺麗に切れてて、見分けがつかないなぁ
えいっ、コレにする﹄
﹃当りなら寮に戻ってから自慢するです﹄
﹃ちょっと∼私の切ったのがハズレってかぁ∼?
失礼なやつらだね﹄
﹃あら、だれも縁ちゃんの方がハズレだなんて一言も言ってないで
しょ﹄
﹃クッ、でっ、でも態度でわかるモン
っていうか、私も姫の切ったヤツを狙ってるしね︵笑︶﹄
別に、どちらでも同じケーキなのにね
486
みんな変な所にこだわるんだね
﹃ちょっと、花ちゃんはまだです﹄
﹃そうです花ちゃんは少しだけ妹なんですから﹄
﹃雪ちゃんも月ちゃんもヒドイです、10分づつしか違わないのに・
・・
私だけ誕生日が違うからってイジメはヨクナイです﹄
﹃あれ?3つ子でも誕生日が違うんだ?﹄
﹃そうです、私は8月5日の23:45生まれ、月は8月5日の2
3:55生まれで
花は8月6日の00:05生まれなんです
8月5日は高杉晋作の誕生日なんですよ﹄
﹃雪と私は絨毛膜も羊膜も共通だったんですけど、花は羊膜だけ別
だったんです﹄
ウッ、だめだ専門用語がまったくワカラナイ
でも、日付をまたいじゃったら、誕生日が変わるんだね
星座まで変わると3つ子で運勢が変わるとかあるのかもね
でも、どうせ占いなんて都合のいい時だけしか信じないから関係な
いか・・・
おっとそれより、今は
﹃詳しい事はわからないけど、仲間外れはだめですよ
ボクはジャンケンをおすすめします﹄
﹃仲間外れにしてるワケじゃないんだけど﹄
﹃ヒカルちゃんが言うのなら・・・﹄
﹃ハイです、ジャンケンです、恨みっこナシです﹄
﹃みんな、ケーキは行き渡ったわね?
それではいただきましょう﹄
487
いちごのケーキだぁ
ん∼おいしい∼
この生クリームの甘さといちごの甘酸っぱさのバランスがなんとも・
・・
しあわせ∼
﹃何このカワイイ生物﹄
﹃でしょでしょ?﹄
﹃見てるだけで・・・癒されるよね﹄
﹃写メ撮っていいですか?﹄
﹃撮影はいいけど、外部流出は禁止です、コピー禁止設定にして下
さい﹄
﹃あぁ、一流のパティシエに注文したかいがあったわ∼
少々高くついたけど、これを見られるのなら・・・﹄
﹃あ、あれ?どうしたのみんな?食べないの?
あ、ひょっとしてダイエットかな?
今日は特保のコーラだよ、食事の脂肪吸収を抑えるやつだから
きにしないでボクと一緒に、美味しく食べようよ﹄
みんなそんなに太ってるワケじゃないのになぁ
ホントに乙女心はまだよくわからないなぁ
ボクもそう思う時がくるのかな?
488
クリスマス会③
﹃それじゃあ、小梅部長へお疲れ様の気持ちを込めてプレゼント贈
呈で∼す﹄
﹃じゃあまずは副部長である私からね
私が中等部1年生の時からなので、ずっと面倒を見てもらったん
ですよね
特にこの1年は部長として、頑張ってくれたのは私が一番知って
るんですよ
6月24日の誕生日石ウォーター・オパールを使ったペンダント
トップです
小さいけど、お小遣いを貯めて買えたのはこのサイズで精一杯で
した﹄
﹃ありがとう、誕生日石っていうのがあるんだ・・・
月ごとの誕生石なら知ってるんだけどね﹄
﹃ええ、6月はパール/アレキサンドライト/ムーンストーンですね
3つもあったので迷っちゃって・・・それなら誕生日石にしよう
と﹄
﹃誕生日石も誕生石も宝石業者が勝手に決めた事なんだから気にし
なくてもいいのよ﹄
﹃でも、気分の問題ですから﹄
ペンダントトップだけなのか
ネックレスのチェーン部分は自前なのね
と、思ったでしょ?
うん、ボクも思ったんだけど・・・
489
﹃次は私の番ね
咲良のペンダントトップに合せて・・・ネックレスのチェーンだ
け∼﹄
﹃あら、いいコンビね由香里、息が合ってるわよ
これなら部長と副部長を任せても大丈夫そうね
二人で補い合えば、何も言う事はないわ
英会話部をよろしくお願いします﹄
﹃梅ちゃん部長は同じ学年は1人だけだったから大変だったろうけど
私達は二人で一人分の事をするだけなんだから
安心してまかせなさーい﹄
いや∼そう来ましたか
二人でって所を見せつけるイベントだったんですね
って事は、残りは消化試合だから気楽にできるね
ヨカッタ、ヨカッタ
ボクが選んだプレゼントはメガネスタンドなんだ
ベッドサイドに置いて、寝る時に外すメガネを置いてもらおうかな、
と
色は好きだって聞いた黄色で、なんと鼻の形をしているのです
面白いでしょ?
ボクの順番が来たら、笑いを取ってあげよう、ふふふ
﹃3ば∼ん、大江 縁で∼す
お金がピンチだったので∼クッキーを焼いて来ました∼
手作りですよ∼、味には自信有りですからね
カロリーに気を付けて食べて下さいね﹄
ほほぅ、手作りもアリか
メモメモっと・・・あれ?ボクのメモはどこに置いたかな?
まぁ、いいや、メモ帳ぐらいまた買おう
490
﹃4番 城崎 仁美 少々ネタに走りました∼
じゃ∼ん﹄
げ!!アレは・・・
﹃これはねぇ、メガネスタンドなのです
この鼻の形をした所に折りたたんだメガネを乗せて使いま∼す
ベッドサイドにでも置いて使って下さいね
色は部長の好きな黄色一択で﹄
﹃ありがとう、なかなか面白いわね
仁美らしいわよ﹄
・・・どうしよう
被った
ボク、ピンチです
491
クリスマス会④
どーしよー・・・
やっちゃったよ
ネタに走った挙句に・・・被るなんて
最悪だぁ∼
ど、どうする?
開き直って
被っちゃいました、テヘ
ってやる?
それとも、プレゼント無しとか・・・イヤだめだ
それは絶対に避けないと
ボクの首にリボンでも巻いて
はい、プレゼントは、ボ・ク・だ・よ
とか・・・
あ∼ダメダメ、却下だよ
貞操の危機だね
ある意味とても喜びそうな気がするんだけどね
そうだ!
プレゼントはボクのキスです∼
ってどうだろう?
・・・だめだよね、いくらなんでも手を抜き過ぎだよ
492
あ∼ほんとに、どうしよ∼
﹁︵もしもし、アヤさん、もうすぐヒカルの順番です
はい、わかりました︶﹂
﹁︵え?美優、どうしてアヤさんに電話したの?︶﹂
﹁︵何言ってるのよ、ヒカルのプレゼントの準備じゃない︶﹂
﹁︵へ?ボクのプレゼントって、どういう事?︶﹂
﹁︵鷹峯家でちゃんと用意したわよ、このメモの通りにね︶﹂
﹁︵ソレってボクのメモだよね︶﹂
・黄色
・プレゼント
・コーヒーは×
・megane
﹁︵うん、確かにボクのメモだよ
ボクの用意したプレゼントが被っちゃった以上は
別の物を用意してくれてあるのは助かったんだけど
このメモの通りってどういう事?︶﹂
﹁︵この前、ヒカルがメモを置き忘れていったから回収したんだけど
プレゼントのメモだったからうちのおじいちゃんに相談したのよ
そうしたら、向こうで準備するから任せろだって︶﹂
﹁︵それじゃあ無駄になったらどうするの?今日はたまたま出番が
あったからいいものの・・・︶﹂
﹁︵いろんな状況に対応できるように準備をしておくだけよ
無駄になってもいいのよ、ああ、助かった∼って場面が一度でも
あれば上出来よ
それに・・・
ここぞという所で﹁こんな事もあろうかと・・・﹂って言うのが
気持ちいいって言ってたよ︶﹂
493
吉村さん、あんたって人は・・・
﹃じゃあ次は姫ね、どんなとんでもない物が出てくるか楽しみだわ﹄
﹃咲良、あんまりハードルを上げちゃダメよ
プレゼントはボクです
ヤツラ
私としては、ヒカルにリボンを巻いて
とか希望・・・おっといけない、変態に毒されてはいけないわね﹄
﹃え∼梅ちゃん部長、百合の人だったの?﹄
﹃だ、大丈夫よ、危ない所だったけどね
なんとか踏みとどまれたわ﹄
﹃え∼それでですね、ヒカルのプレゼントはこの部屋に入らないの
で、移動が必要です
なので、ヒカルは最後にお願いします
って事で私はコレです﹄
﹃可愛いキーホルダーね、ありがとう美優ちゃん﹄
﹃次は私で∼す
セブ島の名物でシナモン・オタップっていうクッキーみたいなモ
ノです
ちょっと大江先輩と被っちゃったけど
ママに教えてもらいながらだけど
手作りです﹄
﹃ビアンカちゃん、ありがとう
被ってもいいのよ、手作りならなおさらね
じゃあ、次は玲子ちゃんね﹄
﹃・・・﹄
﹃あれ?どうしたの?﹄
﹃・・・
あの、
わ、私も
被っちゃいました
494
ごめんなさい﹄
﹃あら、黄色のメガネスタンドね
大丈夫よ、私はお風呂上りから寝るまでの間はメガネだから
お風呂場の脱衣場とベッドの枕元に置けばいいのよ﹄
﹃あ、そ、そうですね、ありがとうございます﹄
﹃ごめんね、気を使わせちゃって・・・
例年は2∼3人づつだから被っても1つづつで丁度良かったのよ
今年は一人だからね、どうしても仕方がない場合も出ちゃうよね﹄
玲子ちゃんまで被ってたのか∼
ボクのを別の物に差し替えて良かったよ
同じ物3つはさすがになんともならないよね
495
クリスマス会⑤
﹃それじゃあヒカルのプレゼントのある場所まで移動しますのでつ
いてきて下さいね﹄
﹃ワクワクです、ヒカルちゃんのプレゼンドでしょ?きっと度肝を
抜かれるです
のし
美優ちゃんは知っているんですね、羨ましいです﹄
﹃月の肝?熨斗付けて送り返してあげます、クール便指定しておく
です﹄
﹃月の肝って︵笑︶どこかで珍味として売られていそうな名前です、
雪ちゃんのネーミングセンスは微妙です﹄
﹃あなた達って、仲が良いのか悪いのか・・・微妙よね﹄
﹃ボクは喧嘩するほど仲が良いに1票!﹄
﹃争いは同じレベルn︵ry・・・えーえーりゃく﹄
﹃雪先輩、略したら意味ないです﹄
﹃だってなろうだとAAは略すしか・・・﹄
さくしゃ
﹃ちょッ、何訳の分からない言葉を喋ってるんですか﹄
﹃あ、あれ?今、数秒だけ、神さまが憑依していたようです
雪のせいではありませんのでご了承下さいです﹄
子
なんですけどね﹄
﹃コホン、そういえばボクの専属のメイドさんは雪さんって名前な
んだよ﹄
﹃へぇ∼奇遇ですね、あ、でも私は本当は雪
ふぅ、話のすり替え成功だぜぃ
このまま雑談モードで・・・って、どこまで行くんだろう?
そもそも、プレゼントが部屋に入らないのは・・・
496
あ、アヤさんはっけ∼ん!
今日は警備員の制服だね
﹃美優、ここは?駐車場?だよね﹄
﹁あ、警備員さんご苦労様です﹂
﹁いえ、仕事ですので、お気遣い無く﹂
どうやら美優とアヤさんは、生徒と警備員モードでいくらしい
﹃美優ちゃん、あなたのプレゼントのキーホルダーから推理すると、
コレだよね?﹄
﹃はい、これがプレゼントです﹄
﹃コレって・・・ひょっとしてこの黄色の車!?
車をプレゼント?
ぱね∼∼、やっぱり桁が違うね
ねえ、咲良、来年は私達がこれぐらいのプレゼントを貰えるの?﹄
﹃由香里ったら・・・そんな訳ないでしょ
私達では、まだまだですね
ゲームで言う所の友好度が足りてないんでしょう
部長ぐらい親しくならないとね﹄
﹃メモには車種と色の指定しか無かったんですけど
このグレードにしか黄色い色が設定されてなかったので
迷う事はありませんでした
未登録ですのでナンバーは付いていません
公道を走る時は登録してからですよ﹄
﹃・・・あ、免許取りに行かなきゃね﹄
吉村さん・・・車はヤリスギでしょ?
それにしてもあのメモでどうすれば車になるんだろう?
そもそもコレは何ていう名前の車なのかな
あ、後ろに書いてあるな
497
MEGANE
え?
めがね?
﹃ヒカル、こんなに高価なもの・・・本当にいいの?﹄
﹃え、ええ、気にしないで下さいね、ボクの気持ちですから﹄
﹃・・・わかったわ、ありがとう
ヒカル、免許を取ったら、最初に乗せてあげるね?ヤクソクよ?
ルノー スポール
それにしてもメガーヌとはね、しかも一番高いヤツでしょ?
R・Sだったっけ?﹄
あ、MEGANE︵メガーヌ︶って読むんだ・・・ 498
テスト?とりあえず爆発しろ・・・とんで③
え∼再びやってまいりました試験の結果発表です
うちの学校の中等部は中間試験は5教科なんだけど
期末試験はなんと9教科もあるんです
保健体育に美術に家庭科に書道まであるんですよ
美術の試験問題のうち、1つは英会話部のおかげで解けたんです
日本画における三大美を答える問題だったんだけどね
そう、雪ちゃん月ちゃん花ちゃんです
おっと話が逸れました
発表を見ましょうね
1 根本 美咲 900
あ∼やっぱりね、美咲がトップだね
もう全教科満点でも驚かないぜぃ
2 佐藤 美優 847
2 田尾 美紀 847
おお!同点だ∼
同点だと・・・どうやら50音順だね
まぁ、この3人はいつも飛び抜けてるから当然だね
問題は全体的に悪い美里と一部教科がダメダメなボクだね
え∼とボクはどこかな∼
68 鷹峯 光 712
499
よしっ!●が付いてないよ∼
さらば補習!
順位も上がってるね、ふふふ・・・
お嬢様だと左手を腰に、右手の甲を口に当てて
お∼ほっほっほ∼って笑う所なのかな?・・・しないけど
それよりも美里はどうだったのかな?
181 土山 美里 548
おお、美里も順位が上がってるね
鬼の美咲先生のシゴキに耐えてヨク頑張った!!
今回はみんな頑張ったね
え?ボクと美里以外はいつも通りだろって?
イヤイヤ、頑張ったんだよ、教える方をね
﹁ねーねー、今回はみんな頑張ったからさー
自分へのご褒美に甘いモノを食べに行かない?﹂
﹁さんせーだけど、美里は部活は大丈夫なの?
言いだしっぺが居ないとね﹂
﹁ああ、今日はバレー部はお休みなんだよね
第一体育館が今日から冬休みにかけて工事だから
ほかの部とローテーションでお休みになるのよ﹂
﹁そうなんだ、じゃあ、思い切って駅前まで繰り出そうか?﹂
﹁いいわね、それじゃあ車を手配するね﹂
﹁あ、ちょっと待って美優
駅まで散歩して行かない?
今日は小春日和だから・・・いいでしょ?﹂
﹁・・・わかったわよ、その代わりアヤさん付きだよ﹂
500
﹁おしるこにしよう、そうしよう﹂
﹁あ∼いいですね、温まりますもんね﹂
﹁うんうん、それじゃーおしるこ6つお願いします﹂
﹁あれ?﹂
ぜんざい
﹁どうしたのヒカル?﹂
﹁これ、善哉だよね?﹂
﹁・・・あぁ、それはね
ヒカルの感覚なら善哉だけどこっちではおしるこだよ﹂
あん
﹁えーと、東西の違いってヤツかな?﹂
﹁そうだよ
ヒカルはこし餡がおしるこで粒餡が善哉って認識のハズだけど
こっちでは汁が有るのがおしるこで、無いのが善哉って言うんだ
よ﹂
﹁へぇ∼さすが美咲、無駄知識の宝庫だね﹂
﹁無駄って言うな∼︵笑︶﹂
こっちで食べる時はこし餡か粒餡かは出てくるまでわからないんだね
う∼ん不便だね
501
テスト?とりあえず爆発しろ・・・とんで③︵後書き︶
お汁粉と善哉の違いは諸説ありますが
このお話の中では最も有力な説を採用しました
502
甘いモノは正義です
﹁うふふ、幸せ∼﹂
﹁いやいや、美味しそうに食べてるヒカルを見る方が幸せになれる
よね﹂
﹁そうですよね、美里はたま∼∼に、いい事言いますね﹂
﹁たま∼∼にっていうのが余計だけど、まぁいいや﹂
﹁ところでみなさん冬休みの予定はどうですか?﹂
﹁どうって言っても、私は基本的にバレー部の練習があるけど
さすがに大晦日から3日はお休みだよ﹂
﹁ボクは23日と元旦は予定が入ってるけど、後は大丈夫かな﹂
﹁私は年内は無理かな?年明けならフリーだけど
美優は聞くまでもないけど、美紀自身はどうなの?﹂
﹁私はお正月は家業の手伝いをしないといけないんです﹂
﹁手伝いって?﹂
﹁着付けですよ
売った着物のアフターサービスですね
人手が足りないので駆り出されるんですよ
成人式の日もそれで潰れますね﹂
﹁じゃあ、ひょっとしてウチに来るの?
だったらボクと明けましておめでとうございますが出来るね﹂
﹁あー、残念ながら、ヒカルじゃ無いんですよね
ヒカルや元華族のお嬢様クラスだと、メイドさんが着付けするで
しょ?
私がこの前に着付けしたのは、寮だから専属のメイドさん、ユキ
さんだったっけ?
あの人が入れなかったから私に回ってきたのよ
私が駆り出されるのは、もう少し中途半端なお嬢様ね﹂
503
﹁そうか∼、そりゃあそうだよね
ユキさんのお仕事を取るワケにはいかないか
って事は、学園内で着物を着る機会を作れば、美紀に着付けして
貰えるんだ﹂
﹁そう言う問題じゃ無いでしょ
そもそも美紀は、冬休みに初詣でとかのイベントで、みんなが集
まれる日を知りたかったんでしょ?﹂
﹁あー、はい、美咲の言う通りなんですけど、スケジュールが上手
く噛み合いませんね﹂
﹁それは仕方ないでしょ?それぞれ都合があるんだし
三学期が始まったら、イヤでも顔を合わせるんだから、ね?
気にしないで、まぁ、甘いモノでも・・・﹂
﹁って事で、すいませーん
追加お願いしまーす﹂
﹁ちょっと∼、美里と違ってボク達はそんなに食べたら晩御飯が食
べられなくなっちゃうよ﹂
﹁何言ってるのよ、これくらいで・・・
甘いモノは別腹って言うでしょ?
そもそもヒカルはもっと食べないといけないよ
しっかり食べて、しっかり運動すればちゃんと成長するわよ﹂
﹁﹁﹁﹁じー﹂﹂﹂﹂
﹁そこで胸を見ない!!
身長よ、身長!!﹂
﹁なんだ、びっくりしたよね﹂
﹁うん、うん、美里は嘘はつかないもんね﹂
﹁信用してくれて有り難う﹂
あれ?コメカミがヒクヒクしてるなあ
イライラには、甘いモノだよね
504
ヤツが来る︵前書き︶
30分遅れです、すいません
m︵︳︳︶m
505
ヤツが来る
ヤツが
来る
今回は、曜日の都合で、20日の金曜日だ
例年より少々早い
別に早く来なくていいのに・・・
オット、その前に終業式だ
学園長先生のありがたいお話を聞き
冬休みへの心構えを・・・
なんて考える子は居ないでしょう
話が長いなー早く終わらないかなー
って思ってる子が大半だね
そもそも、エラい人ってどうしてあんなに話が長いのかなあ?
ホント、不思議だよね
気分が悪くなって倒れる人が出るまで喋るのはどうかと思うんだ
思ってた事なんだよ
今、ボクが保健室で横になってるから言うんじゃなくって
昔から
昔からだよ
重要な事なので2回言いました
と、いう事で
ボクは今、保健室のベッドの上なんだけど
ベッドサイドの床の上で学園長先生が
506
正座中でございます
学園長先生を正座させてお説教だなんてどんな権力者?
あ、ボクじゃないよ
ボクは横になって寝てるだけだもん
おじいちゃんでもない
おじいちゃんなら学園長先生にお説教するような権限もあるだろうし
実際、ボクの事になったら、見境がなくなるからやりそうだけどね
腕組みしながらお説教していたのは意外な人だった
なんと、百合寮の寮母の山崎さんでした
﹁で、調子に乗って長々とお喋りしてたんでしょ?
生徒達の身になって考えなさい﹂
﹁はい、すいませんでした・・・﹂
﹁謝る相手が違う!!﹂
﹁!、姫様、申し訳ありませんでした﹂
うわっ!こっちに振らないで下さいよ
﹁学園長先生、もういいですから
ボクも大事には至ってませんから
大丈夫です、気にしていませんから
・・・土下座なんてしないで下さい﹂
﹁いえ、それでは教育者として、見本となるべき学園長として・・・
﹂
﹁いや、だから、そんな姿を他の人に見られたら見本にならないじ
ゃないですか﹂
姫様
はやめな
﹁お母さん、鷹峯さんからお許しが出たので不問とします
それと、言葉に気をつけるように、学園内では
さい﹂
・・・?
507
!? お母さん?
﹁え?山崎さん、お母さんって?﹂
﹁あれ?言ってませんでしたか?
私はこの人の長女ですよ
昔は、って言っても結婚前ですけど、この学園で教師をしてたん
ですよ
結婚して苗字も変わりましたけどね
私は父親似だからパッと見じゃあ親子だとは分からないですよ﹂
﹁そうだったんですか、それでお説教を・・・
学園長先生にお説教できる人物なんておじいちゃん以外に思い付
きませんでした﹂
﹁主家の当主様相手だと、まぁ当然でしょうね﹂
﹁主家って?なんですか?﹂
たかがみのみやけ
﹁あれ?それも聞いて無いんですか・・・
篠山家は江戸時代の鷹峯宮家成立以来、代々お仕えしております
終戦までは吉村家と並び、鷹の両翼と呼ばれておりました﹂
﹁そ、そうだったんですか、ボクはそういう事は教えてもらってな
かったんです
無知ですいません﹂
﹁いえ、当主様には何かお考えがあっての事だと思います
体調は戻られたようですね
教室に戻りましょうか?﹂
﹁そうですね、って学園長先生、いつまで正座してるんですか・・・
﹂
教室に戻ったボクの元には
ヤツが来た
というか、来ていた
通知表が・・・
508
あ、内容は内緒ですよ
509
ヤツが来る︵後書き︶
8月5日誤字修正
510
要はお誕生日会なワケですね①
ドキドキ、ドキドキ
あ∼緊張する∼
﹁ヒカル、緊張しているのか?﹂
﹁あ、うん、さすがにね
だって陛下は知ってるんでしょ?﹂
﹁あぁ、今上陛下にはすべて打ち明けてある
大丈夫だ、おじいちゃんが付いてるからな﹂
﹁旦那様、お嬢様到着致しました
警備の都合上、私は控室までしか御一緒できませんのでご了承を﹂
﹁お待ちしておりました鷹峯様
私、本日のご案内を拝命いたしました侍従の佐藤と申します﹂
車から降りたボク達を出迎えてくれたのは40ぐらいのおじさんで
した
﹁お嬢様は初めてでいらっしゃいますね
これより先は警備の都合上、撮影等はご遠慮願います﹂
﹁あ、はい、わかりました﹂
うん、しかたないよね
もちろん、内部の間取りや構造なども口外しちゃいけないんだって
﹁ふふっ﹂
﹁?どうしたのおじいちゃん、佐藤さんも・・・﹂
﹁イヤ、なんでもないさ、なぁ?﹂
﹁はい、仰る通りでございます﹂
??
511
なんだろうなぁ
おじいちゃんのあの笑顔は何かイタズラを思いついた時の顔だよね
おっと、ボク達の順番がきたみたい
こういう時の謁見の順番もちゃんと決まってるんだって
ボク達旧宮家は結構早い方だね
ふぅ∼終わった∼
めちゃめちゃ緊張してろくに喋る事も出来なかったなぁ
少し噛んだし・・・
両陛下に笑われた、ような気がする
だって、周りはみんな年配の人ばっかりだったんだもん
でもね、皇后陛下からショールを貰ったんだよ
若い頃使ってた物で、もう年を取ったから使わないから
使わないと物が可哀そうでしょ?だって
断れないよね、そんな事言われると
控室に戻ってからも、おじいちゃんはまだ他の人達︵おそらく、ボ
ク達と同じ旧宮家の人かな?︶とおしゃべりしてる
こういう時は同年代の人がいないとね∼イマイチ会話にも入りにく
いし・・・
それにしても、ほとんどの人は夫婦で来るんだね
たま∼に一人で来てる人は、奥さんを亡くした人かな?おじいちゃ
んと同じように・・・
よ∼し、ボクが代わりに付いて行ってあげよう
あ、でも、学校を休んだりするのはちょっとね∼
週末や長期の休みぐらいかなぁ
あ、未成年じゃマズイ場合もあるのかも・・・
とりあえず・・・今から突撃だね
512
とか時間関係無く
でいいの
おはようございます
こんにちは
おそらく親戚だろうから少々失敗してもなんとかなるだろう
から始めよう・・・あれ?
よし!とりあえず挨拶だね
こんにちは
かな?
ごっつぁんです
業界によって挨拶が違ったりするじゃない?
ほら、
とか
・・・上流階級って普通の挨拶でいいのかな?
ごきげんよう
そういえば病院で出合った清香ちゃんは・・・そうだ、たしか・・・
﹁吉村﹂
﹁はいお嬢様、いかが致しましたでしょうか?﹂
﹁ご挨拶をしてこようと思うんですが、この場合は
でいいのかしら?﹂
﹁はい、言葉遣いも完璧でございます
現在控室におられるのは旧宮家の御当主夫妻ばかりでございます
ので
奥様方にご挨拶をなされればよろしゅうございます﹂
﹁ありがとう、では、行きます﹂
﹁はっ、お供させていただきます﹂
よし!いくぜ∼
513
要はお誕生日会なワケですね②
﹁鷹峯 光です、よろしくお願いします﹂
﹁まぁ∼カワイイお嬢さんだこと﹂
﹁本当ですわね、うちの孫娘も美人だと思っていましたが
婆の欲目で見ても比べものになりませんわね﹂
﹁ここまで桁違いの別嬪さんでしたら、負けて悔しいなんて気も起
きませんわ﹂
﹁今おいくつですの?﹂
﹁14歳です、中学の2年生です﹂
﹁あら?もう少し大きくならないといけませんわね
成長期なんですから、好き嫌いせずに沢山食べる事がお仕事よ﹂
﹁いえ、好き嫌いはあまり無いのですが、少食であまり量が食べら
れなくて・・・﹂
﹁それは、良くありませんわね
お身体の調子が悪い訳では無いんですわよね?﹂
﹁はい、日中の屋外は気を付けないといけませんが、屋内や夜なら
普通の人と同じように生活できます
少食なのは、体質のようですね
甘いモノは別腹ですけどね﹂
﹁あらまぁ︵笑︶﹂
ふぅ、世間話はこんなモノでいいかな?
おじいちゃんの方はどうだろう
あれ?今度は違う人と話を始めちゃった
あ、あの人はテレビで見た事があるよ
確か、総理大臣だったと思う
名前は・・・なんだったっけ?
514
まぁいいや、細かい事は気にしないでおこう
気にしすぎると禿げるっていうでしょ?
この体だとどうなんだろう?
女の人で禿げって聞かないよね
おっと、おじいちゃんは頭の事を気にしてるから、視線もマズイよ
ね?
総理大臣さん︵仮︶はいわゆる燕尾服だね
一緒にいる3人も同じ装いだけど、見た事がないなぁ
後でおじいちゃんに聞いてみよう
﹁待たせたな、ヒカル﹂
﹁それほど待ってないよ
おばさん達に挨拶していたからね﹂
﹁そうか、正明も付いていたから心配は要らないな﹂
﹁おじいちゃん、こういった集まりって夫婦で参加するモノなんで
しょ?
学業に影響しない範囲内ならボクが代わりをしてもいいよ﹂
﹁ヒカル・・・
なんて、いい子なんだ
おじいちゃんは嬉しいぞ
しかし、ヒカルはまだ未成年だ
そういう事は成人してから・・・いや、せめて高等部を卒業して
からだな
あまり早過ぎて、どこぞの男に引っかかるのも気に食わんからな﹂
おじいちゃん、ひょっとしたらそっちの事がメインじゃ・・・
﹁ヒカル、子供は余計な事は考えなくていいんだぞ
良く食べて
良く眠れ
良く笑い
515
良く遊び
良く学べ
いいな?﹂
﹁はい、おじいちゃん﹂
﹁おお、いい返事だ
それじゃあどこかで美味い物でも食べて帰ろう
ヒカルは何か好きな食べ物は有るか?﹂
﹁えーとね、ボクはカレーライスが好きだよ﹂
﹁そうか、だったらおじいちゃんの知ってる美味いカレー屋に連れ
て行ってやろう﹂
﹁うん、ありがとう、楽しみだな﹂
﹁旦那様、いつもの所でよろしいでしょうか?﹂
﹁そうだ、手配を頼む﹂
﹁かしこまりました﹂
おじいちゃんの行きつけのカレー屋さんかぁ
どんな味だろう?
楽しみだなあ
学校の近くなら、冬休み明けにみんなと一緒に行ってもいいかな?
516
美味しいカレーライスのために︵前書き︶
お話の都合上英語が自動翻訳されません
あらかじめご了承下さい
517
美味しいカレーライスのために
﹁美味しいか?ヒカル﹂
﹁うん、チョット辛めだけど、美味しいよ﹂
﹁コレはスープカレーと言ってな、北海道などの寒い場所で好まれ
るカレーだ
辛めなのは、身体を温めるためだな﹂
﹁お腹が空いてたから、いつもより余計に美味しく感じるね﹂
﹁そうか、ヒカルは少食のようだからな
美味しい物だと、少しでもたくさん食べられるだろう?﹂
﹁うん、カレーなら夏の暑い時でも冬の寒い時でも美味しく食べら
れるから、大好きだよ
それにしても、クリスマスシーズンの札幌って風情があるよね∼﹂
おじいちゃんと一緒に札幌に来ています
今日は朝から皇居に行ってたハズなんだけどなぁ
カレーを食べに行くって言うので車に乗ったら
・・・羽田でした
おじいちゃんのプライベートジェット︵ガルフストリームっていう
名前だって︶に乗り込んで
そのまま新千歳空港についたら、今度はハイヤーでここまで来たん
です
そうそう、北海道ではタクシーの事をハイヤーって呼ぶんだって
関西だとタクシーの行燈を外したりメーターにカバーを付けてハイ
ヤーに早変わりするし
地域によって色々違うんだね
﹁ふぅ、美味しかった∼、ごちそうさま﹂
518
﹁それでは、帰るとするか﹂
﹁おじいちゃん、せっかく札幌に来たんだから時計台を見てみたい
な﹂
﹁そうか、だが、真冬の夜で外は寒いからな、車の中からならいい
ぞ﹂
﹁うん、それでもいいよ、ありがとう、おじいちゃん﹂
﹁正明、時計台に寄ってくれ﹂
﹁畏まりました﹂
﹁え、これ?﹂
﹁そうだ、これが札幌時計台だ﹂
﹁う∼ん、なんだかイメージと違うなぁ
思ってたのより小さいというか、ちゃっちぃというか・・・﹂
﹁ハハハ、あれはカメラマンの腕がいいんだろうな
or
!
a
man
.
a
ambiti
ought
to
attainme
thing
selfish
Be
だが、有名なクラークの言葉は褪せるものでは無いぞ
that
the
fame
evanescent
,
money
ambitious
for
be
not
Boys
ous
all
for
call
that
men
for
ggrandizement
not
which
of
anbitious
nt
.
Be
be
少年よ、大志を抱け。
しかし、金を求める大志であってはならない。
利己心を求める大志であってはならない。
すべてのものを
求める大志を抱きたまえ。
名声という、つかの間のものを求める大志であってはならない。
人間としてあるべき
﹂
﹁へ∼、そんな続きがあったんだ﹂
519
﹁ああ、ヒカルには真っ直ぐに育って欲しい﹂
﹁うん、ボク頑張るね﹂
520
クリスマスイヴ①
﹁ヒカル、メリークリスマス!﹂
﹁メリークリスマス、美優﹂
﹁それじゃあ早速作業開始しましょう﹂
今日はクリスマスイブなので、美優と二人でケーキを手作りする事
にしたんです
ボクからのクリスマスプレゼント代わりなんだけどね
・・・ゴメンナサイ、見栄を張りました
スポンジは市販品です
生クリームも市販品です
ハッキリ言って生クリームを塗って
苺を並べて
チョコペンでメリークリスマスって書くだけなんです
でも、手作りって言い張ってもいいんです
冷凍食品が満載のお弁当を手作りと呼ぶのと同じです
﹁美優、"メリークリスマス"だとありきたりだよね?ひらがなで
"めり∼くりすます"にする?﹂
﹁うーん・・・だったら、"GOD JUL önskar"はど
う?﹂
﹁どういう意味?あ、ソレ以前に何語?﹂
﹁スウェーデン語だよ、スウェーデンとフィンランドの大部分で使
われてるよ
意味はまんま、メリークリスマス
ノルウェー語も同じ綴りだよ、発音は少しだけ違うけどね
サンタさんには、コレの方が通じるんじゃないかな?﹂
521
﹁じゃあ、ソレで行ってみよー﹂
﹁やったーかんせー!﹂
﹁ヒカル、ほっぺに生クリームが付いてるよ﹂
﹁ヒャッ!!ちょっと∼美優ったら、急に舐めないでよ、くすぐっ
たいよ﹂
﹁えへへ、つい・・・﹂
﹁まぁ、いいけどね、それじゃあ夜までボクの部屋で時間を潰す?﹂
﹁うん、ユキさんにお茶を淹れてもらおー﹂
﹁ユキさ∼ん、ただいま∼﹂
﹁お嬢様、お疲れ様でした
お茶をご用意いたしますのでソファーでお寛ぎ下さい﹂
﹁あ、美優の分もお願い﹂
﹁畏まりました﹂
﹁あ、コレはハーブティーだね﹂
﹁いい香りね、カモミールね﹂
﹁美優ちゃん正解です﹂
﹁やっぱり、美優はすごいね
美優と美咲と美紀の3人が揃えば何を聞いても答えが返ってくる
気がする﹂
﹁3人よれば文殊の知恵ってヤツ?
さすがに何でもって訳にはいかないけど、大抵答えが出そうね﹂
﹁じゃあ、気になっていた事があるんだけど・・・聞いていいかな
?﹂
﹁美咲も美紀もいないから、わかる範囲でいいのならね﹂
﹁クリスマスってキリストの誕生日なんでしょ?
522
どうして前日のイヴにお祝いするのかな?﹂
﹁あ∼これは、暦の都合かな
今現在使われてる暦はグレゴリオ暦なんだけど当時はユリウス暦
っていう暦が使われてたのよ
これにはズレがあって、あの時代だと1日か2日ずれてるのかな?
21世紀だと12月25日は月が替わって1月7日までずれ込む
わね
その修正でイブに祝うっていう説と
キリストが生まれた家はユダヤ教徒だったからユダヤ暦を使って
いたのよ
ユダヤ暦では1日の始まりは真夜中の0時ではなくてその前の日
没から始まったの
ユダヤ暦でのイヴっていうのは前日の事じゃなくって1日の前半、
つまり日没から日の出までの事を指すんだって
だから12月25日の夜明けまでに産まれたからクリスマスイヴ
に産まれたけど誕生日は12月25日だよって説があるの﹂
﹁へ、へ∼そうなんだ・・・それにしても本当に答えが出てきたね﹂
﹁ドヤ顔していい?﹂
﹁だーめ︵笑︶﹂
﹁お嬢様、夕食の準備が整いました﹂
﹁あ、は∼い、スグに行きます﹂
満腹まで食べないでケーキ︵自作だけど︶の分だけお腹を空けてお
かないとね
523
クリスマスイヴ②
﹁メリークリスマス!﹂
﹁﹁﹁﹁メリークリスマス﹂﹂﹂﹂
おじいちゃんの声に続いてみんなが声を合わせたら楽しいクリスマ
スパーティーの始まりです
鷹峯家ではクリスマスパーティーだけはメイドさんもシェフも仕事
を忘れてみんなで楽しむんだって
でも、なぜかユキさんはボクのお世話をしてくれています
﹁ユキさんも楽しんでよ、ボクのお世話はいいから﹂
﹁そういう訳にはまいりません、お嬢様は普段、寮生活ですので、
せめて戻った時ぐらいはお世話をさせて下さいませ﹂
ウッ、反則だよ、その笑顔は・・・
﹁じゃあ、ボクと美優が作ったケーキを運ぶの、手伝って﹂
﹁はい、お嬢様﹂
﹁おじいちゃん﹂
﹁ん?どうした、ヒカル﹂
﹁コレ、クリスマスプレゼントなんだ
ボクと美優で作った手作りケーキなんだ、食べてくれる?﹂
﹁!!・・・もちろんだとも、そうか、ヒカルの手作りか・・・
世界中のどんな宝物よりも嬉しいぞ﹂
﹁おじいちゃん、何も泣かなくても・・・﹂
﹁グッ、これは涙ではない、ちょっと欠伸をしただけだ﹂
﹁ふふふ、そういう事にしておいてあげるね﹂
﹁早速食べるぞ
そうだ、美優も手伝ったのだったな﹂
﹁うん、一人じゃ無理だったからね﹂
524
﹁そうだな、何もかも自分でやろうとするとどこかで無理が出てく
る、能力、体力、時間が不足したりな
そこで必要なのが人を使う能力だ
今回のように適材適所を意識して練習しなさい
それにしても、ヒカルがケーキを・・・
よし、6等分して、残りはクリスマスプレゼントビンゴ大会の景
品に追加しよう!﹂
﹁何その長い名前﹂
﹁お嬢様、私からご説明いたします
クリスマスプレゼントビンゴ大会とは
鷹峯家のすべての使用人が参加するビンゴ大会でございます
景品は旦那様からのクリスマスプレゼントとなっております
例年は旦那様が数字のボールを引いておりましたが
今年はお嬢様にお願いいたします﹂
﹁と、いうワケだ、頼んだぞ
おっと、その前にヒカルへのプレゼントだな﹂
﹁お嬢様こちらへどうぞ﹂
﹁中庭なの?﹂
中庭には白い仔馬がいました
﹁綺麗なお馬さん?
この前見た白いお馬さんより白いね
真っ白というか純白?
あ、お鼻の粘膜はピンク色だね
お名前はなんていうの?﹂
﹁この仔馬はシラユキヒメの2013という名前でな
登録名はオーナーが付けるんだ
この仔馬はヒカルが名前を付けてやりなさい﹂
﹁お嬢様、この仔馬のデータでございます、名前の参考にどうぞ﹂
シラユキヒメの2013 牝
525
父 キングカメハメハ 母 シラユキヒメ
兄姉 ホワイトベッセル・ユキチャン等
シラユキヒメってお母さんの名前なんだ・・・
雪のように白いもんね
そうだ
﹁ねぇ、おじいちゃんのお馬さんはいつもホークを付けるの?﹂
﹁あぁ、そうだが、無理に合わせなくても構わないが﹂
﹁でも、せっかくだからね
雪のように真っ白だからスノー
スノーホークでどうかな?﹂
﹁おお、いい名前だ、よし、2歳になったらそれで登録しておこう﹂
﹁あいがとう、おじいちゃん
ボクの馬かぁ・・・がんばってたくさん食べて大きくなるんだよ﹂
﹁ハハハ、ヒカルも・・・な?﹂
﹁!!・・・うん
それじゃあ幸運の女神役だね﹂
ビンゴが揃った人から景品を選ぶのに
どうしてボクのケーキが先に選ばれるんだろう?
普通は高級料亭の御食事券とか高級ホテルの宿泊券とかから選ばれ
るよね
あ、車まであるのになぁ、って車は免許が無い人は選ばないか・・・
う∼ん、うちの使用人の人達って遠慮してるのかな?
それとも、普段しっかり食べさせてもらってないのかなぁ
鷹峯家七不思議にしておこう
526
クリスマスイヴ②︵後書き︶
7/9抜けていたセリフ追加
527
2章ネタ解説⑥︵前書き︶
本日はネタ解説を含め2話更新です
前の話
からどうぞ
お気に入りからジャンプした方は
本編
528
2章ネタ解説⑥
JC
ヒカルはJCです
孫にも衣装
ヒカルは素で間違ってます
小学校の頃に見たアニメ
こ○亀ですね
制服で競馬場はダメです
私服ならOK
学生、生徒又は未成年は勝馬投票券を購入出来ません
大事な事なので2回言いました
回収率は183%
JRAの取り分が25%あるので、期待値は75%です
鷹峯の宮様
もう宮様ではないのですが、いまだにこう呼ぶ人もいます
とくに年配の人に多いですね
て、テレますね∼
ハナ○っぱのテ○テレ○ウズ君ですね
・バナナはおやつに含まない
こうやって遠足のおやつ代の制限を誤魔化してました・・・よ
ね?
絨毛膜も羊膜も同じ
一卵性の分裂のタイミングによって変わります
占いなんて都合のいい時だけしか信じないから
九〇年代のスキーソングの歌詞にもありましたね
︵残念ながら歌詞は書けないんです、ごめんなさい︶
ケーキの切り方
529
六等分だとスポンジとスポンジの間の苺も綺麗に切断面が見え
るように作られています
ボクの首にリボンでも巻いて
はい、プレゼントは、ボ・ク・だ・よ
このイベントをこなす事がリア充の条件の一つ・・・らしい
っていうか、ふざけて、一度はやっちゃいます
裸エプロンと同じぐらいのお約束度
﹁こんな事もあろうかと・・・﹂
メガーヌ
執事にとってのドヤ顔
MEGANE
日本語での意味、ローマ字読みを考慮せずに名前を付けてしま
った悲劇
日本のメーカーは外国での読み、意味を考慮して国によって名
前を変更したり努力してます
期末試験はなんと9教科もあるんです
保健体育に美術に家庭科に書道まであるんですよ
私が中学生だったウン十年前はなんでもかんでもテストでしたね
お汁粉と善哉の違いは諸説ありますが
私が子供のころ
大まかに関東・関西で分けましたが地方によっては微妙に違っ
たりもします
ヤツ
今はどうかわかりませんが、昔は相対評価でした
5は7%って決まってたんですよ
内部の間取りや構造なども口外しちゃいけない
そのため、謁見シーンは描写できませんのでご了承下さい
一緒にいる3人も同じ装いだけど、見た事がないなぁ
ヒカルが知らないだけです
衆参両院議長と最高裁判所長官です
プライベートジェットで
おじいちゃんは運航経費なんて考えてないんでしょうね
530
スウェーデンとフィンランドの大部分で使われてるよ
フィンランドにはフィンランド語もありますが、スウェーデン
の支配が長かったため
ほとんど第二公用語と化しています
シラユキヒメの2013
現実では不受胎です
産駒9頭のうち8頭が白毛なんですよね
メンデルの法則も真っ青・・・いや真っ白かも︵笑︶
531
2章ネタ解説⑥︵後書き︶
明日というか日付変わってるのでもう今日ですね
夜から寄生もとい帰省しますので
10日∼18日の更新はお休みになります
あ、もちろんお盆休み中のお話をストックできなかった私の力不足
です
m︵︳︳︶m
532
日本人なら温泉だろ?①︵前書き︶
実家からスマホでゲリラ投稿です
PCじゃないので上手く投稿できてるか不安ですが・・・
ミスや誤字脱字はお盆休み明けに家に戻ってから対応いたします
533
日本人なら温泉だろ?①
﹁ふぃ∼∼∼、温まるね∼﹂
﹁やっぱり日本人には温泉が一番合ってるのよ﹂
﹁でも、露天風呂がお部屋に付いてるなんて、ぜーたくだね∼﹂
﹁家族でとか、カップルでとかで需要があるんだって﹂
﹁カ、カップルって・・・その、アレ?﹂
﹁うん、そうそう、いちゃつきたいんだろうね
リア充爆発しろ﹂
﹁ハハハ、そうかぁ、確かに普通の露天風呂だと一緒に入れないし
混浴だと他の人達に見られちゃうしね∼﹂
﹁一応、時間貸しの家族風呂とかもあるけど、こっちだと好きな時
間に入れるからね﹂
﹁お嬢様、あまり長時間ですとのぼせてしまいます、一度ご休憩を﹂
﹁は∼い、ユキさん
じゃあ美優、一回出るね﹂
露天風呂から出たらユキさんがタオルを持って待ち構えていました
寮と違って何一つ自分でさせてもらえないんだよね
そうそう、どうしてこんな年末に温泉に来てるかっていうと・・・
﹁ふぅ∼終わった∼﹂
﹁ヒカルが年内に宿題を終わらせるなんて
やればできる子だったのね﹂
﹁ふっふっふっ、ボクが本気を出したらこんなモノさ﹂
﹁そのセリフ、ちょっと厨二入ってるよ﹂
﹁え?ボク中等部二年生だけど?﹂
﹁その中二じゃなくて・・・いや、いいです﹂
534
﹁え∼どうしたの美優?﹂
﹁それはそうと、年末年始はどうする?﹂
﹁元旦は皇居に行くから空けておけって言ってたけど、その他はこ
れといって・・・無いかな?﹂
﹁出無精だとデブ症になっちゃうよ﹂
﹁・・・﹂
﹁・・・﹂
﹁冬だから寒いね﹂
﹁ううっ・・・﹂
﹁そうだ、温泉とかはどうかな?
凍えた心も温まるよ﹂
﹁温泉なら大丈夫かな?
ユキさん、旦那様かおじいちゃんの今の予定はどうなってますか
?﹂
﹁年末のご挨拶で出掛けておりますね
吉村さんに連絡を取りますので少々お待ち下さい﹂
と、まぁそんな訳で、その日のうちに温泉の本場九州まで来てしま
いました
相変わらず吉村さんは優秀ですね
ボクと美優とお世話係のユキさんと護衛のアヤさん、4人分の宿泊
の手配があっという間
具体的に言うとカップラーメンが出来上がるぐらいの時間で済んで
しまうんだからね
羽田に行けばうちのプライベートジェットがスタンバイしてるし
︵いくつかの定期便の発着に割り込んだみたい︶
空港に着いたらそのまま自衛隊のヘリで基地まで移動してそこから
温泉まで送ってもらったし
︵まがりなりにも軍隊をそんな事に使っていいのかなぁ?︶
535
ボクのちょっとした思い付きでこんなに・・・
ちょっとだけ言動に気を付けようと思っちゃいました、まる
536
日本人なら温泉だろ?①︵後書き︶
さて、今回のお話の情報だけでヒカルの行った温泉が解るかな?
正解発表は休み明けの更新にて
あ、正解しても別に何もありませんから
8/29誤字修正
537
日本人なら温泉だろ?②︵前書き︶
お待たせしました
本日より更新再開です
通信環境にトラブルが発生した為遅くなりました
申し訳ありませんm︵︳︳︶m
・・・忘れ去られてないよね?
538
日本人なら温泉だろ?②
﹁でも、どうして別府温泉なの?﹂
﹁やっぱり世界一ィィィィィだからじゃないの?﹂
﹁・・・美優って変な所で語尾を伸ばすんだね
って、それはいいとして、別府温泉って世界一なの?﹂
﹁そうよ、人が入浴可能な温泉では温泉湧出量世界一よ
源泉数も多いし、泉質も放射能泉以外の10種類が揃ってるしね﹂
﹁へぇ∼そうなんだ、てっきりおじいちゃんの好みだとばかり思っ
てたよ﹂
﹁自衛隊の駐屯地がすぐ傍だからヒカルの安全を優先した・・・と
か?
まさかね∼﹂
﹁手配した人が人だけに・・・ありうるかもね﹂
﹁・・・ごめんなさい、ヒカルの事になるとやりすぎる人で
でも、悪気があってやってるんじゃ無いからね﹂
﹁うん、それは分かってるよ、過保護なだけだよね
おじいちゃんズは﹂
﹁﹁ぷっ﹂﹂
﹁そこで複数形を持ってくるかぁ∼﹂
﹁ふっふっふっ、今回のはウケたね
ユキさんもアヤさんも噴き出したのを確認済みだよ
ボクのギャグセンスもナカナカの物でしょ?﹂
﹁いや、そこで調子に乗らなければ・・・ねぇ﹂
﹁お嬢様、間もなくお食事のお時間です﹂
﹁あ、は∼い、食べるのはお部屋?それとも食堂とか?﹂
﹁わざわざお嬢様にご足労願うような手配をする人だと思われます
か?﹂
539
﹁﹁だよね∼﹂﹂
ユキさん、相変わらずナイスタイミングだね∼
それにしてもね∼
確かに美味しいよ
ふぐも美味しい、お肉も厳選されてる、蟹も絶品だよ
だけど、この量は何なの?
多すぎるよ
育ちざかりの男の子なら食べられるかも知れないけど
女の子の胃袋にこれは無理!!
・・・あ
そうか、ボクの胃はもう女の子の胃なんだね
胃の大きさまで変わっちゃったんだ・・・
いつのまにかお風呂も普通に入れるようになってるし
自分の体で見慣れたからかなぁ?
そうだよ、きっとそうに違いない
だって、おっぱいの大きな美紀と一緒にお風呂だったらまだドキド
キするもんね
だからちっぱいの美優は平気なだけなんだよ・・・多分
﹁お嬢様、お口に合いませんでしょうか?﹂
﹁あ、いや、そうじゃなくて・・・
美味しいのは美味しいんだけど、量が多くてとても食べきれない
だけだよ﹂
﹁御無理はなさらないで下さい
こういった日本旅館のお料理は成人男性がお腹一杯になる事を前
提にした量で用意されるモノです
お嬢様でしたら食べきれなくて当然です、気にする事はございま
540
せん﹂
﹁それはそうなんだろうけどね・・・
の精神だよ、
は分かるんだけど、なぜ日本の心なの?﹂
もったいない
お料理を無駄にする事に、なんだか少し抵抗感があるというか、
罪悪感を感じるというか・・・﹂
もったいない
﹁ヒカル、それってきっと日本の心
きっと﹂
﹁美優、
もったいない
を実践して、日本のように豊かになろ
﹁それはね、アフリカの某国で国策として推奨されてるんだよ
日本の心
うってね﹂
の精神を忘れてし
﹁へぇ∼そうなんだ・・・あ、でも日本も今は貧困問題もあるでしょ
ワーキングプアとか非正規雇用とか?﹂
もったいない
ってお年寄りしか使わない言葉だよね
﹁そりゃそうでしょ、日本人は
まってるじゃない﹂
もったいない
なるほど∼
確かに
541
日本人なら温泉だろ?②︵後書き︶
正解は別府温泉でした
ヒントが少なすぎたかなぁ?
542
日本人なら温泉だろ?③
﹁ハッ!!﹂
﹁うっ!﹂
﹁まだまだ﹂
﹁ソコだー!!﹂
﹁あうとー﹂
﹁うがぁ∼∼∼﹂
﹁まだまだ甘いな﹂
﹁クッ、我が人生に一片の悔い無し﹂
﹁美優、しっかりして、死んじゃだめだよ
アヤさんも少しくらい手加減してくれてもいいでしょ?﹂
ピンポン
﹁ダメですよ、スポーツで手加減だなんて、冒涜です!﹂
ピンポン
﹁いや、スポーツって・・・温泉卓球でしょ﹂
﹁温泉卓球をバカにしないで下さい!!
スポーツに貴賤は無いんです!!
たとえばオリンピック競技であろうとマイナー競技であろうとス
ポーツはスポーツです﹂
﹁アヤさんの言う通りよ
正々堂々勝負した結果だから従うわ
今日のヒカルの横で寝る権利はアヤさんの物よ﹂
﹁ちょっと待って、二人とも、スポーツで賭け事してたの?﹂
﹁あ・・・﹂
バカに
﹁あはは、えーと﹂
﹁スポーツを冒涜するな∼ってどの口?
二人への罰として、今日のボクの隣りで寝る権利はユキさんにし
ます﹂
543
﹁えー、そんなぁ∼せっかく勝ったのにぃ∼﹂
﹁ふふふ、驕る平家は久しからずよ
私はどちらにせよ負けてたから実害ナシ!﹂
﹁美優も調子に乗らないのっ﹂
﹁ハーイ﹂
﹁お腹もこなれたし、そろそろ戻ろうか?﹂
﹁そうね、お布団も敷いてくれてあるだろうからね
あ、少し汗もかいたし、もう一回お部屋の露天風呂に入りましょ﹂
﹁・・・今度はユキさんと入ろうかな?﹂
﹁﹁ゴメンなさい、もうヒカルを賭けたりしません﹂﹂
﹁ホントに?
じゃあ、許してあげるね﹂
﹁やったー、それじゃあヒカルと温泉に入る権利を賭けて、もう一
勝負よ!!﹂
﹁あ、アヤさん・・・orz﹂
﹁あ、雪が・・・﹂
﹁綺麗よね
積もりはしないだろうけどね﹂
﹁それでも、露天風呂にチラつく雪って風情があるよね
ボク、日本人に生まれて良かったって思うよ﹂
﹁温泉大国日本だからね
日本全国に温泉があるしお風呂の普及も圧倒的だしね
ホントに日本人はお風呂大好きだよ﹂
﹁そういえば、入院してた時は毎日お風呂に入れなかったからイヤ
だったなぁ﹂
﹁そうね、あっちはシャワー文化だからね∼
そうそう、シャワーだけじゃ体臭がキツくなっちゃうからね
ちゃんと湯船に浸かるのが大事だからね﹂
544
﹁え!?そうなの?﹂
﹁うん、シャワーだけだと毛穴が開ききらないでしょ?
そのせいで毛穴に汚れが残る、残った汚れが臭う、のコンボよ
表面の汚れを落とすだけじゃダメなの﹂
﹁うっ、ボク、寮でシャワーだけで済ます事も多かったような・・・
﹂
﹁ダメだよ、髪の毛を隠してた頃はしかたがないけど、もうみんな
知ってるんだから
恥ずかしがらずにね?なんだったら、私も美紀も美咲も時間を合
わせて行くから﹂
﹁う、うん・・・でも、一緒だとえっちな事するでしょ?﹂
﹁し、しないって∼さすがに他の人の目がある時にそんなイタズラ
しないよ・・・したいけど﹂
﹁ほら∼、やっぱりお姉さまと行こうかな?﹂
﹁冗談です、ゴメンナサイ﹂
ほんとにもう
美優だとやりかねないもんね
545
日本人なら温泉だろ?④
﹁ねぇ、みんなもう寝た?﹂
﹁どうしたのヒカル?﹂
﹁お嬢様お加減でも悪いのですか?﹂
﹁侵入の形跡無し・・・大丈夫、なんともないわよ﹂
﹁あ、ゴメン、そうじゃなくてさ
その∼・・・今年はお世話になりました、来年もよろしくお願い
します
って言いたかっただけ・・・おやすみっ﹂
﹁くっ、油断した、このタイミングで・・・こちらこそよろしくお
願いします、おやすみヒカル﹂
﹁お嬢様・・・よろしくお願いします、お休みなさいませ﹂
﹁この天然っぷり・・・再就職先は間違いじゃ無かったね
おやすみ、ヒカルお・じょ・う・さ・ま﹂
﹁うみゅっ・・・う∼ん﹂
あ、変な声が出ちゃった
﹁お嬢様、おはようございます﹂
﹁あ、おはようユキさん
喉が渇いちゃった、冷たいお茶もらえる?﹂
ぼったくりボックス
﹁はい、畏まりました﹂
ユキさんは備え付けの冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して
急須に・・・
水出しってヤツ?
ペットボトルのお茶を使わない所がユキさんらしいね
546
﹁お待たせいたしました﹂
﹁ありがとう
うわ∼これ美味しい、さすがユキさんだね、ありがとう﹂
﹁お嬢様、朝食の時間までまだ余裕がございます
冬はつとめて
と言うぐらいですからね﹂
お散歩をなさってはいかがですか?
﹁え∼と・・・何それ?﹂
春はあけぼの
ぐらいしか覚えてないや・・・﹂
﹁枕草子の一節ですが、今の中学校では習わないのでしょうか?﹂
﹁う∼ん、
﹁失礼しました
冬の早朝ですのでお体が冷えないように短時間でお戻りください
帰られましたら露天風呂で温まるのも良いかもしれませんね﹂
﹁そうだね、じゃあちょっと行ってくるね
あ、美優は爆睡中か・・・置いて行こうかな?﹂
﹁美優ちゃんはかまいませんが、亜矢さんは連れて行っていただき
ます
亜矢さん、よろしくお願いします﹂
﹁はい、お任せください﹂
﹁うわぁ∼九州でも冬はやっぱり寒いね
ハーーーーッ
ほら、息が白いよ﹂
﹁このあたりは温泉の地熱で多少は暖かいハズだけど
やっぱり冬だから、寒いものは寒いわよね∼﹂
﹁でも、時間が早すぎて誰もいないね﹂
﹁風情を楽しむついでにお腹を空かせるだけでしょ?
それに護衛としては人混みに比べたら楽だし・・・﹂
﹁そうだよね、あまり出歩くのも・・・
ほっぺも冷えてきたし戻ろうか?﹂
547
﹁はい﹂
﹁アヤさんも冷えたでしょ?戻ったら一緒に露天風呂に入ろうよ﹂
﹁!!・・・よっしゃぁぁあああー念願の一緒にお風呂だああぁぁ
∼﹂
あ、アヤさん、今日も声に出てますね
でも、慣れってスゴイね
ボクも女の人と一緒にお風呂に入るのに抵抗が無くなってる
体に心が適合していくものなんだろうか?
それともボクは大人になる前に女の子の体になったからかな?
・・・う∼ん
考えても分からないよね
なるようになる・・・かな?
548
あけましておめでとうございます
﹁明けましておめでとうございます﹂
﹁おめでとう、ヒカル
うんうん、着物も良く似合ってるな﹂
﹁そ、そうかな?
ちょっと動きにくいけどね﹂
﹁その着物はな、お前のおばあちゃんが若い頃着ていた物だ
ヒカルのサイズに仕立て直してもらった
大事にするんだぞ﹂
﹁は、はい﹂
﹁お嬢様、奥様のお着物は他にも大量にございます
現代の流行に合う物もいくつかございますので
気に入った物があれば直ぐに仕立て直しますのでお知らせ下さい﹂
﹁え、でも・・・おばあちゃんの形見なんでしょ?
おじいちゃんも思い入れがあるだろうし・・・﹂
﹁そんな事は気にするな
いつも言っているが、物というのは使ってこそ価値がある
後生大事にしまっておいても無駄だ、それに・・・
あいつも可愛い孫が着てくれたら喜んだろうしな﹂
﹁うん、わかった、大事にするね
とりあえず汚さないようにしないとね﹂
﹁そうだな、先の陛下に下賜された物だしな﹂
﹁!!、それってとてつもなく高価だったりする?﹂
﹁値段か?取引されるような物じゃ無いから値段なんて有って無い
ような物だが・・・
正明、取引するならどれくらいになる?﹂
﹁これは、国宝級でございますので、そうですね・・・
549
手に入れたいと思う方でしたら億単位のお金を出してでもと、な
りそうでございます﹂
﹁お、億・・・ボク、何も食べられないかも﹂
﹁昼食は両陛下と一緒だから残してはいかんぞ、失礼になるからな﹂
﹁う・・・うん、ガンバリマス﹂
﹁さて、そろそろ出発しようか﹂
﹁は、ハイ﹂
﹁明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いします﹂
今回も担当は佐藤さんでした
﹁現在、皇太子殿下夫妻が新年のご挨拶を行っております
この後成年皇族方のご挨拶に移り、その後元皇族の方々のご挨拶
になりますのでご準備をお願いいたします
終わられましたら、未成年皇族の方々、内閣総理大臣、衆参両院
議長、最高裁判所長官、認証官、堂上会総代のご挨拶と続きますの
で控室でお待ちいただきます
その後、ご昼餐となりますのでお席にご案内いたします﹂
﹁それにしても、みなさん元旦からお仕事で大変ですね﹂
﹁ええ、子供にもなかなか会えなくて・・・でも、明日の一般参賀
が終われば交代で休みが取れますので
家族サービスはその時に、ですね﹂
あれ?この人結構砕けた喋り方するなぁ
いいのかな?仕事中なのに・・・
﹁そうか、だったらこれを渡しておこうか﹂
﹁え?これは・・・﹂
﹁儂からのお年玉だ、帰ったら娘に渡してやりなさい、ヒカルが世
話になってるからな﹂
﹁へ?﹂
550
﹁ん?ヒカルに言ってなかったか?﹂
﹁そういえば、詳しい自己紹介をしていなかった気がします
改めまして、娘がお世話になっております
美優の父で妻は吉村の娘でございます﹂
え∼∼∼∼∼!!
に、似てない
551
あけましておめでとうございます︵後書き︶
美優の姓が佐藤だって覚えてた人はどれぐらいいるんだろう・・・
前回の美優パパ登場時に反応が無かったので
ここでバラしちゃいました^^
552
初詣です①
あ∼ヒマだなぁ∼
元旦の皇居イベント以来する事がないし
宿題も終わらせちゃったしなぁ
美優も3学期が始まるまではお休みだしなぁ
そうだ、初詣してなかったよ
日本人なら初詣だよね?
それで、暖かいおしるこを食べて・・・うん、おじいちゃんにおね
だりしてみようかな
﹁おじいちゃん、初詣に行こうよ﹂
﹁おお、ヒカルから誘ってもらえるとは・・・
正明、すぐに手配しろ﹂
﹁はい、畏まりました﹂
﹁手配って・・・もう三ヶ日は過ぎてるからそんなに混まないよ?﹂
﹁空港の発着枠の調整があるからな
さすがに手配をしないとな﹂
﹁え?空港って・・・明治神宮に行くんじゃないの?﹂
あまてらすおおみかみ
﹁初詣は氏神に参拝しなければいけない
鷹峯宮家の氏神は天照大神だ
つまり、伊勢神宮に参拝する事になる﹂
﹁確か、明治神宮は明治天皇を祀ってるんだよね?
旧宮家なら明治神宮に行かなくていいの?﹂
あまつかみ
﹁ヒカル、神道に於いて最高位の神官は天皇陛下なんだ
明治大帝は死後、神として祀られているが、天津神の最高神たる
天照大神に仕える神官という存在でもある
553
鷹峯宮家の成立は明治大帝以前だから氏神の定義からも明治神宮
ではないんだ
もちろん、伊勢神宮への参拝の後なら何も問題は無い、友人と参
拝するのもいいだろう﹂
やおよろず
﹁なんだか複雑だね﹂
くにつかみ
おおくにぬ
﹁そうだな、神道は八百万の神というぐらい沢山の神様がいるからな
しのみこと
基本は氏神と天津神の最高神・天照大神、国津神の最高神・大国
主命を覚えておけばいい﹂
﹁あ、それは知ってるよ、出雲大社でしょ?﹂
﹁そうだ、よく勉強してるな、いい子だ
じゃあこれは知ってるか?
神宮と言うとこの辺りでは明治神宮を指すが本来の意味では間違
いなんだ
神宮とは読んで字のごとく神の宮殿
宮殿とは王が座す場所だ
せんしょう
神々の王つまり天照大神を祀る神社の本宮を神宮と呼ぶんだ
伊勢神宮の事だな
それ以外の神社を神宮と呼ぶのは本来の意味だと僭称にあたる
神様に対して失礼な呼び方だという事だ
それに対して大社は元々は大国主命を祀る出雲大社を指していたが
時代を経るにつれ大きな神社、その地方の神社を統括する神社と
いう意味を併せ持つようになった﹂
﹁じゃあ大社は失礼じゃないんだね
でも、いろんな性格の神様もいるんじゃないのかな?
たとえば・・・﹁きぃー、何こいつ、他のヤツラにそんな呼び方
して、失礼なヤツね﹂とか﹁あ∼?呼び方だと?細かい事はい∼ん
だよ、めんどくさい﹂って感じで・・・﹂
﹁ははは、そうか、そう考えると・・・面白いな﹂
﹁旦那様準備が整いました﹂
﹁そうか、それでは出発しよう﹂
554
相変わらず吉村さんの手配は早いね
おしゃべりしてる間に完了だもんね
555
初詣です①︵後書き︶
あぁ、また今回も・・・
出発するまでに1話使ってしまったorz
556
初詣です②
﹁お嬢様、ここからはタクシーでの移動となります
途中、渋滞が予想されますので、おトイレは今のうちにお願いい
たします﹂
という訳でトイレなんだけど・・・行列です
女子トイレはいつも混んでるんだよね
こういう時は男子トイレにづかづかと入っていけるおばちゃんがう
らやましいかな?
ボクも少し前まではあっちだったんだよね・・・
今では男子トイレに入って行くのにはスゴく抵抗感がある
不思議だよね
当時は普通に入って行ってたのにね
女の子の体になってスグの時はあれだけ違和感があったのに
人間の心って適応力がスゴイね
あ、ボクの番だね
﹁ふぅ∼﹂
それにしても、この水流音ボタン・・・これにはまだ慣れないなぁ
別に男の人が聞いてるわけでもないのに
そんなに恥ずかしいかなぁ?
それとも男の子だった時の心の名残?
・・・どちらでもあり
・・・どちらでもない
557
中途半端?そう、半端モノ
・・・
・・
・
コンコン
﹁ヒカル?
大丈夫?﹂
!!
﹁あ、アヤさん・・・
うん、大丈夫、ちょっとぼーっとしてたんだ
もう出るから待ってて﹂
﹁あ、急がなくても大丈夫よ
お通じに時間が掛かるのはしかたがないからね
冬休みで運動が少なかったからかな?
シェフに繊維質を増やすように言っておくね﹂
あれ・・・ウ○コしてると思われたのかも
・・・まぁいいや、ウジウジ悩むのはボクらしくないもんね
﹁おじいちゃん、ごめんなさいお待たせしました﹂
﹁かなり混んでいたようだな・・・
ヒカルのせいじゃ無い、気にするな
女子トイレを増やすように言っておこう
さあ、このタクシーだ﹂
﹁へぇ∼ミニバンのタクシーってあるんだ・・・﹂
﹁6人だとタクシー2台より警備しやすいそうだ
558
さぁ、外は寒いから早く乗りなさい﹂
﹁は∼い﹂
今日は6人の御一行様です
助手席にはおじいちゃんの護衛その1の柳生さん
2列目にボクとおじいちゃん
3列目にアヤさんと吉村さんとおじいちゃんの護衛その2の橋本さん
﹁3列目がキツキツだね、ボクは体が小さいから変わろうか?﹂
﹁いえ、滅相もありません
旦那様とお嬢様に窮屈な思いをさせる訳にはまいりません﹂
﹁いや、物理的にね・・・アヤさんも女性にしては大きい方だし
橋本さんはガチムチでしょ?﹂
﹁いえ、それでもです
・・・若い女性と引っ付いて鼻の下を伸ばしておりますので
私から楽しみを取り上げないでいただきたいのですが?﹂
﹁ぷっ﹂
﹁ハハハハ、そうきたか
ヒカル、諦めろ、こうなった正明は頑固だからな﹂
﹁うん、わかった﹂
それにしても、もう五日なのに人がスゴイね
渋滞は思ったよりは少ないのかな?
おまわりさんも交通整理してるし
1車線は公共交通機関専用になってるんだね
そうか、だからタクシーで移動なんだ
タクシーはバスと同じで公共交通機関扱いなのか
あ、到着かな?
﹁さぁ、着いたぞ、ここからは人間は歩いて行かなくてはならない
んだ﹂
うへぇ
いや、運動不足の解消だと思えば・・・うん
559
初詣です③
ぱんっぱんっ
よし、いい音が出た∼
ここでもう一回礼だよね
そうだ、願い事を・・・
え∼と、神様、どうか今年一年健康にすごせますように
あ、ボクだけじゃなくておじいちゃんも、ね
そうだ、ついでに美優も、ユキさんもアヤさんも
吉村さんも忘れちゃいけないよね
美咲と美紀もね、美里・・・は病気になる姿が想像できないかな
だって、馬鹿は風邪をひかないって言うじゃない?
美里はスポーツバカだからね、いい意味でも悪い意味でも
ちょっと待った!!
今、お前もバカだから風邪をひかないだろ?って思ったでしょ・・・
ボクは体の脂肪が少なくて冷えやすいから風邪をひきやすいんだよ
だから、馬鹿じゃないのさ
あ、願い事の途中だったんだ
って事で神様、よろしくお願いします
﹁ヒカル、かなり長かったが、何をお願いしてたんだ?﹂
﹁え、あ、その・・・
今年一年健康ですごせますようにだったんだけど
おじいちゃんもとか、美優もユキさんもアヤさんも吉村もってど
んどん増えていっちゃって・・・﹂
﹁!!、そうか、ヒカルはよくばりだな
560
だが、そのよくばり方は・・・いいぞ﹂
﹁・・・内緒にしておいたら良かったかな?
でもさ、ここってどうして空いてるのかな
さっきまでは沢山の人だったのに・・・﹂
﹁一般の参拝は後ろの門の所で行うんだ
ここに入れるのは神職と特別な人物だけだな﹂
﹁特別って・・・旧宮家だから?﹂
﹁そうだ、名目上は天照大神の子孫という事になってるからな
それに、従者や護衛は入って来てないだろ?﹂
﹁名目上なの?ご先祖様を神様って事にしちゃっただけなんじゃな
いの?﹂
﹁それはその通りなんだが、継体天皇のあたりがかなり怪しいな
あの時代は時の為政者に都合の良いように歴史を改竄しているか
らな﹂
﹁へ∼、歴史って正しいかどうかも不明なんだね﹂
﹁そうだ、ただ、昔の中国は歴史を正しく伝えていたんだ
当時の文化人は歴史書に権力者の介入を許さなかった
正しい歴史を記す事が文明国の証というプライドだったらしい﹂
﹁・・・今の中国とは大違いだね﹂
﹁そうだな、昔は中国料理も現在とは違ったらしいぞ﹂
﹁そうなの?中華料理って油を沢山使って、大火力であっという間
に出来るってイメージなんだけどなぁ﹂
﹁それは、北方の遊牧民族の侵入以降だな
そう
女真族の金やモンゴル帝国の分裂した元の時代以降に完成したの
が今の中国料理だな
宋の時代までは油はほとんど使われなかった宋だ﹂
﹁え∼!!って事は中国4千年の歴史の中国料理っていうのは嘘な
の?
千年も経ってないじゃない・・・﹂
﹁・・・﹂
561
﹁どうしたのおじいちゃん?﹂
﹁いや、なんでも無い
まるっきり嘘でも無いな、それまでの中国料理があって、それに
北方の食生活が融合して完成したんだからな
ルーツとしては文明の発生から続いている事には違いない﹂
﹁ねぇ、おじいちゃん・・・﹂
﹁ん?どうした﹂
﹁今日は中国料理の気分になっちゃった﹂
﹁ほほう、奇遇だな
おじいちゃんも一緒だ﹂
失敗した
満漢全席だなんて食べきれないよ
562
初詣です③︵後書き︶
さぁ、夜食はラーメンですね︵ ̄+ー ̄︶
なお、お腹に脂肪が付いても知りませんよ∼
自己責任でお願いします
563
3学期の始まりです
何故なんだろう?
学習出来ないのかな?
えらい人ってお話が長いよね
まわりの迷惑も考えて欲しいよ
あれ?デジャビュっていうヤツ?
ホームルーム
こんな話、以前にしたような・・・
気のせいだね
そういう事にしておこう
学園長先生の長話が終わればHRだからね
・・・どうしたんだろう?
美紀が挙動不審
おしっこを我慢してるのかな?
﹁美紀、どうしたの?﹂
﹁え、あ、ちょっとね
詳しい事は後で話すわ
それより、そろそろ終わるわよ﹂
﹁あ、そうだね、じゃあ後で﹂
﹁それでどうしたの美紀?﹂
﹁キョドってたよね?﹂
﹁と、いうか、探してた?﹂
流石です美咲、美優、美里
気づいてたんだね
もしかして、学園長先生のお話の間だから黙ってたのかも
564
﹁実は・・・私がお茶を習いに行ってる先生の所に同い年の方がい
るんですけど
その方が今日からこちらに転校してくるって聞いてるので、探し
ていたんですが・・・
見つけられませんでした﹂
﹁なるほど、朝のHRの時に紹介が無かったからうちのクラスでは
無いんでしょ
H組でしょうね﹂
﹁え!どうしてそんな事までわかるの?美咲は職員室に盗聴器でも
仕掛けてるんじゃ・・・﹂
﹁ちょっと待ってヒカル、それは流石に無いわよ
それに、H組なのは誰でも想像が付くわよね﹂
﹁そうよ、H組だけが29人だったでしょ?﹂
﹁え∼そんな事知らないよ∼少なくとも美優はボクに教えてくれな
かったもん﹂
﹁そうだったっけ?
1学期はA組とH組が29人で球技大会で不利だ∼ってやってて、
9月からヒカルがA組に来たから・・・
確かに言って無かったね、ゴメン﹂
﹁わかれば宜しい
で、その子を見つけられなかったんだ?﹂
﹁ええ、髪型も特徴があるし、背も高くてスタイルもいいし・・・
美人さんですよ
家柄も良くて、悪い人では無いので、機会があれば紹介しますね﹂
﹁いいとこのお嬢様なんだ?
背が高いのかぁバレー部にスカウトできるかなぁ﹂
﹁美里よりは低いですけどね
おっぱいが邪魔をしてスパイクが打てないかも・・・﹂
﹁ぬぁ∼にぃ∼!!巨乳は敵だー
・・・モゲロ!﹂
565
﹁まぁまぁ美優もそんなに反応しなくても・・・私よりは小さいで
すから
それに、家柄も旧華族の伯爵家だったハズですから
ヒカルにタメ口をきいてる私達がいまさらって感じですよ﹂
﹁ヒカルは親友だからいいんだけど、さすがに初対面の人にはね
それなりの口調で話をしちゃうね﹂
﹁美里なら肉体言語で話をしそうな・・・あ、ゴメン、ボクの勝手
なイメージだけど﹂
﹁失礼ね、体育会系は上下関係が厳しいからちゃんと敬語は使える
わよ﹂
﹁そうか、それもそうだね
・・・お喋りしてたらあっと言う間に教室に着いちゃったね﹂
ん?
どうしたんだろう?
なんだか教室に人だかりが出来てる・・・
566
3学期の始まりです︵後書き︶
バレバレですかね・・・
伏線がはっきりしすぎていたかも知れません
567
転校生①
﹁ヒカルさん?
やっぱり、ヒカルさんね!
この学校でしたのね
またお会い出来て嬉しいですわ﹂
え!?
話かけて来た黒髪ドリr・・・ゲフンゲフン、縦ロールの美人さん
さやか
は確かにボクの記憶にありました
わたくし
﹁え・・・清香ちゃん?﹂
﹁ええ、私、今日からこの学園に転校して参りましたの
知り合いが同じクラスだと心強いですわ
寮は人数の都合で3学期だけ薔薇寮で4月からは百合寮に変わる
そうですの
ヒカルさんはどちらの寮かしら?﹂
﹁ボクは百合寮だから4月から寮も一緒だね﹂
﹁まぁ、それはなによりですわ、これからよろしくお願いしますね﹂
﹁うん、こちらこそよろしくね
そうだ、ボクの仲のいい友達を紹介するね
この無駄に背が高いのが土山 美里ちゃん﹂
﹁バレーボールをやってます、ヨロシク﹂
﹁こちらこそよろしくお願いします﹂
﹁その隣が根本 美咲ちゃん、学年No1の頭脳の持ち主だよ﹂
﹁ヒカル、それは言わなくていいの・・・よろしくお願いします﹂
﹁よろしくお願いします﹂
﹁続いて、この子は佐藤 美優﹂
﹁よろしく∼﹂
﹁よろしくお願いします﹂
568
﹁最後は・・・﹂
﹁いえ、彼女は知り合いですので大丈夫ですわ
3日ぶりかしら、美紀さん﹂
﹁そうですね、お茶の先生の御年始でお会いしましたので﹂
﹁え?って事はさっき言ってた知り合いって清香ちゃんだったの?﹂
﹁ええ、そうです、私からすればヒカルも知り合いだった方がビッ
クリですね﹂
﹁うん、ちょっとね・・・
それより、清香ちゃん、お父さんの方針で義務教育は公立じゃな
かったの?﹂
﹁ええ、父も私もその予定でしたの
それが、祖父の命令でこちらに通う事になってしまって・・・﹂
﹁そうなんだ、大変だね
お父さんもおじいちゃんには逆らえないんだ?﹂
﹁私、良家の生まれというのはお話したと思いますが、当主はおじ
い様ですの
おじい様はよほどの事が無い限り父の教育方針に口を出す事は無
かったのですが
その、よほどの事が起こってしまいましたの﹂
﹁よほどの事?﹂
﹁同じクラスですので言ってしまってもいいかしら・・・
私、このたび旧宮家の姫君のご学友候補に選ばれましたの
これは堂上家の子女としては大変光栄な事ですわ
あ、堂上家というのは旧華族のうち、公家出身の家全体を指します
そこで、姫君の通うこの学園に転校する事になりました﹂
﹁・・・﹂
﹁ヒカルさんが同じクラスで幸いでしたわ
このクラスに鷹峯宮家の姫君がいらっしゃるそうですので
ぜひご紹介していただきたいの﹂
﹁え∼清香さん、いいかしら?﹂
569
﹁どうぞ、美紀さん﹂
﹁その姫君の名前って聞いてます?﹂
﹁いえ、鷹峯宮家の姫君としか・・・
私が直接お会いした時に伺います
お名前を教えて頂く所から、お友達作戦が始まりますから﹂
﹁え∼と、その作戦は無駄になっちゃったかな
・・・改めまして、鷹峯 光 です﹂
570
転校生②
﹁でも、色々おかしな所があるわね﹂
﹁美咲、どういう事?
ボクにも分かるように説明してもらえると嬉しいんだけど﹂
﹁まず第一普通は転校生は朝のHRで紹介するものよ
今日だと始業式の前になるのよ、その時に居なかった事ね
二つ目はこのクラスになった事
H組が29人なのにも拘らずA組に編入して31人にしちゃった
のよね
3つ目は寮を途中で変更しちゃう事
普通は一度入った寮は卒業まで同じなのよ
わたくし
例外はイジメがあった時ね﹂
﹁あの∼、一つ目は私のミスです
校内が広すぎて、道に迷ってしまいましたの
間違えて高等部の校舎に迷い込んてしまいまして
通りがかりの方に職員室の場所を尋ねましたら親切に案内してい
ただいたのですが、高等部の職員室でしたので
そこから、中等部の方へ連絡を入れてもらったら、こちらの教室
で待っているようにと・・・﹂
﹁ぷっ、誰だよ、その優しいドジっ娘﹂
﹁ちょっと美里、笑っちゃダメだよ
親切で優しい先輩じゃない、少しあわてんぼさんだけどね﹂
﹁そういう美咲も目が笑ってるよね∼
2つ目の理由はだいたいの想像が付くわね﹂
﹁だいたいって?どういう事?﹂
﹁それは、私と同じって事よ
卒業までヒカルと同じクラスに固定でしょうね﹂
571
﹁あら、あなたもヒカルさんの学友候補なの?
堂上家には佐藤という家は無かったように記憶しておりますが・・
・
ひょっとして旧大名家かしら?﹂
﹁いやそうじゃなくて、私は従者・・・将来の腹心の修行中かな?﹂
﹁そうでしたの・・・
そのわりには口調も庶民的というかフランクな感じですわね﹂
﹁あ、それは、学園内だからだよ
一応外の関係は持ち込まないっていう名目だから
学園内ではあくまでもボクの友達だよ
だから清香ちゃんも普通に友達になろうね
話し方も普通でいいよ﹂
﹁わかりました、学友候補というのは気にしないように心掛けますわ
でも口調の方は、もともとこういった喋り方ですので・・・
初めて会った時もこうでしたでしょう?﹂
﹁そういえば、そうだったね
あ、だったら普通に友達になろうねっていうのもおかしいよね
だってボク達はもう友達だもんね﹂
﹁・・・ハイ、そうですね﹂
あれ?清香ちゃんの顔が赤くなっちゃった
﹁ほらね、言った通りの天然でしょ?
普段通りの学園生活を送ればいいんですよ﹂
﹁そうね、あなたも居るんですもの、美紀さん、頼りにしています
わ﹂
﹁・・・清香さんも結構天然が入ってますね
上流階級のお嬢様ってみんなこんな人ばかりなのかしら・・・﹂
﹁そういえば、ヒカルさん、私の送ったメールは届いておりますか
572
?﹂
﹁へ?メール?
一度も来てないけど・・・﹂
﹁ヒカル、ちょっと携帯貸して﹂
﹁う、うん﹂
﹁・・・・・・
アドレス帳に登録された相手からのみ受信になってるね
・・・
え∼と、コレだね
****ayaka**@****.jpで合ってる?﹂
﹁****sayaka**@****.jpですね、Sが一つ抜
けてますわ﹂
﹁ヒカルが入力ミスしたのね、いフォンは赤外線通信が無いからね∼
まぁ、ヒカルだし、しょうがないよね
ヨシっと、これでOKよ﹂
﹁あ、ありがとう美優﹂
﹁よかったですわ、嫌われていた訳ではありませんでしたのね﹂
ははは、やっちまったぜぃ
573
転校生②︵後書き︶
おまけ小話
﹁あれ?真理先輩、今日は遅かったですね﹂
﹁ああ、美里ちゃんか・・・ちょっと先生にお説教されてたんだ﹂
﹁どうしたんですか、冬休みの宿題忘れたとか?﹂
﹁何いってんのよ、高等部の3年生に冬休みの宿題なんて無いわよ
そもそも進学組は受験で授業も無いわよ﹂
﹁真理先輩はバレーで推薦でしたよね?﹂
﹁そうよ、だから引退後も部活に出てるでしょ?
卒業式まではバレーの練習するのが仕事よ
っていうか、それしかする事が無いともいうけどね﹂
﹁ハハハ、で、何やらかしたんですか?﹂
﹁それがね、道に迷っていた転校生がいたからこっちの職員室まで
案内してあげたんだけどさぁ
その子、中等部だったのよ、それで、その子はHRと中等部の始
業式に間に合わなかったんだよね∼﹂
あんただったのかorz
8/29誤字修正
574
誰だよ、マラソン大会なんて考えたヤツは?①
﹁はぁ、はぁ、はぁ、はぁ﹂
勘違いしないでね
別に、興奮してる訳ではないんです
鷹峯女学園では毎年恒例のマラソン大会が行われているんです
中等部1・2年生の480人と、高等部1・2年生の716人が一
斉に走るんですよね
︵高等部の1・2年生の定員は720人だけど退学や転校などで少
し減ってます︶
コースは学園の正門前をスタートして駅の向こうの神社がゴールの
全長10.54875キロなんです
いわゆるクォーターマラソンなんですけど
中学生の女の子に約10.5キロも走らせるなんて、鬼ですよね
この学校のスゴい所は学校行事のマラソン大会に警察の警備を頼ん
じゃう事なんです
地元警察の署長さんは悪乗りしているのか、交通規制までしちゃっ
てます
さすがに、白バイの先導はありませんが、車両通行止めですね、お
まわりさん、ご苦労様です
結構ギャラリーも居るのでみんな本気で走る人が多いですね
交通規制までしてもらってるのにトボトボ歩いているわけにはいき
ませんもんね
・・・ひょっとして、ソレが狙いで・・・まさかね
そうそう、本気と言えば陸上部の人達なんて長距離の選手の人は各
学年10位以内に入らないとお仕置きがまってるそうです
さすがに長距離以外の人は50位までらしいですけどね
575
他にも運動部の人達はそれぞれノルマがあるみたいです
美里も悲壮な顔で﹁30位・・・30位・・・﹂ってつぶやいてま
した
美優は
﹁さすがに、これはちゃんと走らないとね﹂
わたくし
清香ちゃんは
﹁私こう見えても、運動は得意ですの
目標は50位以内ですわ﹂
美咲と美紀は女の子の日で走らないんです
ちょっと怪しいです
美咲と美紀だけじゃなくて、今日、女の子の日の子が異様に多いん
ですよね
まぁ、深く突っ込むのは無しにしましょう
このマラソン大会は、不思議な事に帰りは貸切のバスなんです
片道のマラソン大会なんて珍しいでしょ?
クラス全員がゴールして揃ったらバスで学校に戻るんです
全部で8+8+12+12で40クラスなんですけどバスは10台
の折り返しなので
一人だけ遅いとクラスのみんなに迷惑をかけるわけです
高等部3年生は受験のため、中等部3年生も内部入試とはいえ、受
験に変わりはないのでマラソン大会に参加しないので
バスも4往復で済んでいるんですけど、それでも最後はかなり待た
されるわけで・・・
おっと、現実逃避が長くなっちゃいましたね
﹁はぁ、はぁ、はぁ、はぁ﹂
ボクは今、
﹁はぁ、はぁ、はぁ、はぁ﹂
一生懸命
576
﹁はぁ、はぁ、はぁ、はぁ﹂
走っているのですが
いわゆる
﹁はぁ、はぁ、はぁ、はぁ﹂
所謂その∼
﹁はぁ、はぁ、はぁ、はぁ﹂
ビリなんです
みんなゴメンよ∼∼∼
577
誰だよ、マラソン大会なんて考えたヤツは?②
﹁はぁ、はぁ、はぁ、はぁ﹂
﹁はぁ、はぁ、はぁ、はぁ﹂
ゴメンなさい
迷惑掛けてすみません
ボクの通過を待って交通規制を解除していくお巡りさん達
ウーッ
視線を感じるよ
早く走れよ、トロいヤツだな∼、とか思ってるんだろうな
・・・
ボクも病気になる前はもっと走るのも速かったし、体力もあったん
だけどなぁ
やっぱり女の子の体になると、運動能力は落ちるのかな?
それとも、入院が長くて体力が衰えただけ?
・・・そうだよ、女の子になったからっていっても、まわりもみん
ビリ
な女の子じゃないか
つまり、この現実は病気のせいなんだ!
・・・
・・
578
・
ゴメンなさい、責任転嫁は良くないよね
もう、歩いているのと変わらないようなスピードになっちゃった
24○間TVのマラソンで走ってる芸能人に対してやらせっぽいよ
なぁなんて思ってスイマセン
今ならわかるよ
普段から走り慣れてる人は別として
普通の人にコレはツラいです
あ、沿道の人が写真撮ってるなぁ
ボクなんて撮ってどうするんだろう?
ひょっとしてアレかな
箱根○伝でフラフラになりながら中継地点に向かう選手を見てる感
じなのかも
もうすぐゴールの神社が見えてくるハズなんだけど・・・
﹁姫∼ガンバレーもう少しだよ∼﹂
あれ?幻聴?
仁美先輩の声のような・・・
﹁ヒカル!!頑張って∼﹂
あ、まただ
今度は咲良先輩??
あ!居た
反対車線のバスからですか・・・
これは、頑張らないとね
ようやく見えてきたね、ゴールの神社の鳥居
﹁ヒカル!!あとちょっと!!﹂
579
美里の声は遠くてもよく通るね
ゴールテープを持ってるのは美紀と清香ちゃん
いつも思うんだけど、ゴールテープって優勝の人だけでいいよね?
ビリにはやめて欲しいんだけどなぁ
恥ずかしいんですよ
ゴール地点の人だかりも・・・
どう見てもうちのクラスの人数より多いよね?
﹁ヒカルさん、頑張って∼﹂
﹁ガンバレ、もう少しよ﹂
あぁ、他の人達の声も聞こえてきたよ
・・・注目を浴び過ぎて恥ずかしいんですけど
ビリなんだから、そっとしておいて欲しいかなぁって
無理ですか、そうですか・・・
まぁ、仕方ないですね、とりあえずゴールを・・・
パチパチパチパチパチパチパチパチ
﹁はぁ、はぁ、はぁ、はぁ﹂
﹁良く頑張ったねヒカル
コレを飲むのよ、急がなくてもいいからね﹂
﹁はぁ、はぁ、スポーツドリンク?この味って苦手なんだ
汗を飲んでるような気分になっちゃうんだよね﹂
﹁ダメよ、ちゃんと飲みなさい
失った水分とミネラルを補給しないと冬でも脱水症状になっちゃ
うんだからね﹂
飲めない
ほうがご褒美です﹂
﹁飲めないようなら私が口移しで飲ませるわよ?
と、いう事なので
﹁もう、美優さんったら・・・その役はジャンケンで決めるべきで
すわ﹂
﹁・・・大丈夫、自分で飲むから
それでみんなはどうだったの?﹂
580
﹁私は3位だったよ
陸上部の二人には負けたけどね∼
わたくし
もちろん全学年通してもバレー部最速だね﹂
﹁素晴らしいですわね、私は宣言通り48位ですわ﹂
﹁これは成績のよかった順かな?だったら私はギリ2ケタの99位﹂
﹁美優に少し負けたけど101位よ﹂
﹁美咲も平均以上じゃない、美紀は?﹂
﹁みなさんの成績の前ではかすんでしまいますけれど、182位で
すね﹂
﹁そうか、みんな頑張ったんだね、ボクはビリだから240位かな
?﹂
﹁違うわよ、走ってない人がかなりいるでしょ?
ヒカルは・・・203位ね、完走おめでとう﹂
﹁でも、ビリで迷惑かけたでしょ?ごめんね﹂
﹁何いってるの、去年の今頃は意識不明の重体だったヒカルがマラ
ソン大会で完走だよ
それだけで十分なんだから
もっと胸を張っていいんだからね・・・無いけど﹂
﹁﹁﹁ぷっ﹂﹂﹂
美優ったら、そこで落としますか・・・
581
マッサージ・・・改︵前書き︶
今回は難産でした
どのレベルまで書いていいか悩みましたが・・・
あ、R15表現があります
お子様は見ちゃダメよ
582
マッサージ・・・改
﹁ンッ・・・ハァ﹂
沙月お姉さまはボクの為にマッサージをしてくれているんです
お姉さまは脇やお腹の方からお肉を胸に集めるようにマッサージし
てくれます
でも、時々、その、ち、乳首に触れるんです
わ、わざとじゃないですよね?
うるお
でも、そのたびにお腹の奥の方が熱を持ってきて・・・
ボクのあそこが、潤ったさんになっちゃうんです
豊胸マッサージなのに、えっちぃな気分になってるなんてバレたら・
・・
声が出ないように我慢しなきゃ
﹁ねぇ、ヒカル、我慢しなくてもいいのよ?﹂
﹁え!?﹂
﹁だって、顔が真っ赤よ
ヒカルは色素がないから赤くなるのもスグにわかるのよ﹂
﹁・・・﹂
﹁恥ずかしい?でも気持ちいいんでしょ?﹂
﹁・・・﹂
﹁フフフッ、かわいい﹂
﹁ヒァッ!﹂
﹁ほら、無理して我慢するから変な声になっちゃうのよ﹂
﹁う、で、でも・・・﹂
﹁ねぇ、ヒカル・・・キスしていい?﹂
﹁え、そ、そ、そんな事・・・﹂
583
﹁じゃあ、こっちに・・・チュッ﹂
﹁ヒィッ、オッパイはっ!!﹂
−−−−−− 自 主 規 制 −−−−−−
・・・
今日のマッサージは凄かったなぁ
気持ちがいい時は効果も大きいのかな?
そういえば、大村先輩は
﹁好きな人に揉んでもらえばスグに大きくなるわよ﹂
って言ってたなぁ・・・そのあとひんぬ∼'sにくすぐりの刑にさ
れてたけど
でも、お姉さまにはバレバレだったんだね
下は触られてないけど、そっちもひょっとしてバレてるのかも・・・
それにしても、下着がグチャグチャで気持ち悪いよ
このままじゃ寝付けないかな?
下着だけでも着替えよう
クリーニング屋さん
ふぅ、とりあえずコレでいいか・・・
あ、だめだ
こんなグチョグチョになった下着を赤の他人に見せられないよ
そうだ、コレだけ手洗いしてからクリーニングに回せば気付かれな
い・・・ハズ
ヨシ!
コレだけなら洗面所でいけるよね
洗剤は・・・無くてもいいかな?
水洗いでもとれるよね
・・・いつもなら美咲か美優が打てば響くように教えてくれるんだ
けどなぁ
584
さすがに、えっちな気分になって汚れた下着の洗い方なんて相談で
きないよ
あの二人なら絶対にからかうよね
﹁う∼ん、こんなモンかな?﹂
﹁姫、こんな夜中にどうしたの?﹂
﹁ヒィッ!!﹂
﹁あ、ゴメンゴメン、ビックリさせちゃったかな?﹂
﹁え、ああ、伏見先輩・・・﹂
ヤバい!見られた?
﹁それって、下着?
・・・大丈夫よ、誰にも喋らないからね
シーツは大丈夫?﹂
﹁︵え?シーツまで濡れる人もいるの?︶えぇ、コレだけです﹂
﹁そう、それなら、ちょっと漏れただけね
心配いらないわよ、私なんか廊下で水たまり作っちゃったんだから
それに比べたらどうって事ないわよ﹂
あ∼これは、オネショだと思われてるみたい
まぁ黙っていてくれるみたいだからどっちでも同じかも
585
女子校なのにバレンタインデー?①︵前書き︶
ふぅ、どうやらセーフだったようだ
消されてなかったぜぃ
え?週末でチェックされてないだけかもって?
・・・週明けに
﹃この小説は削除された可能性があります﹄
になってない事を祈ろうかな
586
女子校なのにバレンタインデー?①
﹁ねぇ、ヒカル、バレンタインデーのチョコレートはどうする?﹂
﹁う∼んそうだなぁ、おじいちゃんとお屋敷のみんなに送らないとね
買った物は・・・やめておいた方がいいかもね﹂
﹁どうして、そう思うの?﹂
﹁だって、買うお金はボクの物じゃなくておじいちゃんのお金でし
ょ?
だったらそれでチョコレートを買って送っても、意味が無いんじ
ゃないかな?﹂
﹁それじゃあ手作りね
材料は手配しておくからバレンタインデーの直前、再来週の週末
にでも作りましょう﹂
﹁うん、おねがいね美優﹂
﹁何?この量は・・・どこのチョコレート工場だよ﹂
﹁何って・・・ヒカルと私が配るチョコレートじゃない
本命チョコは無いから、家族チョコとお屋敷のみんなへの義理チ
ョコに
あと、友チョコも必要でしょ?﹂
﹁何その友チョコって?﹂
﹁あれ?ヒカルが育った地方じゃ友チョコは無かったのかな?
読んで字の如く友達にあげるチョコだよ﹂
﹁お、恐るべしチョコレート業界・・・
そんな所にまで手を廻して販促するなんて﹂
﹁さあ、ぼーっとしてないで作りましょ﹂
587
﹁う、うんそうだね
まず何をすればいいの?﹂
﹁まず、この大鍋でチョコレートを溶かすわよ
本当は細かく刻むんだけど量が多いからどんどん入れてね﹂
﹁うん、わかった
このチョコレートって見覚えのないパッケージだね﹂
﹁そうね、ベルギーからわざわざ空輸で取り寄せたからね
王室御用達だったかな?﹂
﹁わざわざって、そんなに無理しなくても普通のでよかったんじゃ
ないの?﹂
﹁ダメよ、ヒカルの手作りなんだから相応のものを用意しないと、
私がおじいちゃんに怒られるからね
それに、他の人はよくても、旦那様も口にするんだからこれぐら
いは当然でしょ﹂
﹁・・・そうだね、おじいちゃんにあげるんだった
それじゃあせっかくのチョコレートを無駄にしないように頑張ら
なくっちゃ﹂
﹁じゃあ、溶かしてる間に型の準備をしましょうね
銀紙の型も樹脂の型もあるから、できるだけ間を空けずに並べま
しょう﹂
﹁こっちの串は何なの?﹂
﹁あぁそれは、コレよ
このフリーズドライの苺を刺してチョコレートフォンデュみたい
にするのよ
チョコレートのコーティングをした苺チョコと型から抜いたチョ
コをセットにして配る予定よ﹂
﹁う∼んバレンタインデーも大変だね∼﹂
﹁何言ってるのよ、これから毎年だからね﹂
﹁うへぇ、買ったヤツにしておけば良かったかな?﹂
﹁ダメよ、ここまで来たら後戻りなんて無理ね、諦めなさい
588
それと、一度手作りを貰った人は翌年以降も手作りを期待しちゃ
うからね﹂
﹁!!・・・ハヤマッタカモ﹂
﹁さあ、そろそろ溶けてきたかな?
それじゃあそこのブランデーを空けてここに投入よ
3本あるから2本入れてね、最後の1本はアルコール分が揮発し
たら継ぎ足しに使うからね﹂
﹁うん﹂
あるまにゃっく?おーる・だーじゅ?
フランス語はよく分からないや
589
女子校なのにバレンタインデー?②
どーしてこうなった?
﹁ねえ、美優
ボクはまだ夢をみてるのかな?
ほっぺた抓ってみてよ﹂
﹁それは無理よ
私の立場でできる訳ないでしょ?
それにだいたい予想してた通りだし
・・・いや、予想を超えてたかも﹂
﹁ボクの下駄箱から溢れてるね﹂
﹁ホントにバカばっかりね
直接渡さないと意味ないのにね
それに・・・どうして食べ物を下駄箱に入れるかなー
いくら包装してあるからって、食品衛生上問題があるものをヒカ
ルに食べさせる訳ないでしょ﹂
﹁そういう問題なのかなぁ
どうしてボクなんかにこんなに・・・﹂
﹁ハイハイ、天然はもういいから
とりあえず下駄箱の分は処分させるからね﹂
﹁チョコレートが可哀そうだね﹂
﹁・・・そんな可愛い事言ってもダメよ
大丈夫、捨てないから
どこかの児童福祉施設にでも送らせるからね
教室に行くわよ、遅刻しちゃうでしょ﹂
590
﹁おはよう、みんな・・・ボク、どこに座ったらいいかな?﹂
﹁じゃあ私の膝の上にすわる?﹂
﹁却下!、美里の机もチョコレートであふれてるでしょ?﹂
﹁いやいや、ヒカルにくらべたらカワイイって﹂
そう、机の中、机の上はもちろん、椅子の上にまで・・・チョコレ
ートの山でした
﹁さっきもヒカルに話たんだけどさ、直接渡さないでどうするのっ
て言ってたんだよ﹂
﹁ここのチョコレートもそうだけど、下駄箱も相当だったよね?あ
れはどうするの?﹂
﹁あぁ、どうせ食べきれないので近くの児童福祉施設に寄付するよ
うに手配したよ
ヒカルが直接受け取った物以外はそっちかな?﹂
﹁なるほど∼、直接はいいのか・・・じゃあさ美優、私が貰ったヤ
ツも一緒に送ってもらえるかな?﹂
﹁いいわよ、美里もモテるからね∼、ヒカルと違って女の子にしか
モテないけどね﹂
﹁ウルサイ︵笑︶、それは分かってるから﹂
﹁ハイ、みんな席に着きなさい、授業を始めるわよ
・・・あらあら、これはスゴイわね?
授業の前にお片付けね﹂
﹁千秋せんせースイマセン、でも今年はA級戦犯はヒカルだからね﹂
﹁そうね、去年は土山さんがダントツだったわね
みなさんもわかってるとは思うけど一応校則では金品の授受は禁
止よ
今日と卒業式は先生達も見逃す日になってるけどほどほどにして
おきなさいね﹂
﹁﹁﹁ハーイ﹂﹂﹂
﹁あれ?どうしたの清香ちゃん?﹂
591
﹁あ、いえ・・・
一つお尋ねしたい事がありますの、よろしいかしら?﹂
﹁う、うんいいよ、ボクにわかる事でよければ﹂
﹁お、女の子同士でチョコレートを贈り合うのはこの学校では当た
り前の事ですの?﹂
﹁う∼ん、ボクも去年は入院してたからよく分からないんだけど・・
・﹂
﹁あそれは女子校ならよくある事ですね
美里みたいなタイプは本命チョコも貰いますし
私達のような普通の一般人は友チョコを貰いますね﹂
﹁恐ろしいですわね、女子校って
美紀さん、ありがとうございます
そうとなれば大急ぎで用意させないといけませんわ﹂
清香ちゃんもわかりやすい人だね
ボクのチョコレートはお昼休みに中等部、放課後に高等部に配りに
いこうかな?
592
女子校なのにバレンタインデー?③
﹁え∼っと1Cは・・・ここか﹂
ざわざわ、ざわざわ
﹁あ∼やっぱり違う学年の教室に来ると目立っちゃうね﹂
﹁力イヅの効果音がヒカルのせいだっていうのはさすがのヒカルで
もわかるみたいね?﹂
﹁いくらボクがニブくてもね∼
ボク達も上級生が自分達の教室に来たら遠巻きに注目しちゃうもん
あ、いたいた、ビアンカちゃん玲子ちゃん!﹂
﹁ヒカル先輩・・・私達に会いにわざわざ来てくれたんですか?﹂
﹁ビアンカ、今日はバレンタインデーだから、もしかしてもしかす
るかも
・・・あ、美優先輩もこんにちは﹂
﹁うん、そのもしかしてだよ
今日は部活がない日だからね
はいコレ、ボクと美優の手作りのチョコレートだよ﹂
﹁﹁ありがとうございます﹂﹂
﹁﹁﹁きゃあぁぁぁぁー﹂﹂﹂
﹁いいなぁ∼﹂
﹁ヒカル様の手作りだなんて﹂
﹁後でシメよう﹂
・・・外野がウルサイね
﹁あ、あの・・・﹂
593
﹁どうしたの?玲子ちゃん﹂
﹁実は、私も放課後にヒカル先輩にチョコレートを渡そうと思って
持ってきたんです
コレ、受け取って下さい!!﹂
﹁うん、ありがとう、いただくね﹂
﹁あれ∼?私には無いんだね︵笑︶﹂
﹁え、あ、あの・・・すいません、ヒカル先輩の事しか頭に無くて
ビアンカに渡す友チョコも用意するのを忘れていたぐらいで﹂
﹁いいのよ、ヒカルが居たらしかたないわよ
ね?ビアンカちゃん﹂
﹁そうですね、それは当然ですね
でも、私は日本独自のバレンタインデーの風習にはなじめなくっ
て・・・﹂
﹁それこそ気にしなくていいわよ、所詮お菓子会社の陰謀だからね﹂
﹁それじゃあ、ボク達はもう行くよ、次は3年生の教室だね﹂
﹁ふぅ、階段で移動するのも大変だね﹂
﹁ヒカル、それは人の耳がある所で言っちゃダメよ﹂
﹁どうして?ボクの体力が無いのがバレるって事?﹂
﹁そうじゃなくって、誰かが聞いていたとするでしょ?
それが学園長先生の耳に入ったらどうなると思う?﹂
﹁あ・・・そうだねボク専用のエレベーター設置工事が始まりそう
な気がしてきた﹂
﹁そうよ、ヒカルの一言は影響力が大きいからよく考えて、慎重に
喋るように心掛けて﹂
﹁う、うん気を付けるね
でも、3年生の教室ってさー、なんだか行きにくくない?﹂
﹁あ∼それはあるかも
何だよコイツ∼って目で見られてるような気がするよね﹂
﹁あの3人はクラスは別々だったよね?﹂
594
﹁うん、そうね、急がないとお昼休みに配り終わらないかもね﹂
﹁あー!!帰って来たーーーーーー!!﹂
﹁ホントです、オーラの色が違うからスグに見つけられるです﹂
﹁オーラじゃなくて、髪の色でしょ
ヒカルちゃーん私達3人からのチョコレート、受け取って欲しい
です﹂
﹁え、わざわざ来てくれたんですか雪月花先輩﹂
﹁だって、上級生の教室は入りにくいでしょ?
だったら私達が行けば済むんです﹂
﹁ありがとうございます、雪先輩?﹂
﹁ヤッタです、ヒカルちゃんが見分けてくれたです﹂
﹁なんだと!ジ○ットス○リームア○ックが敗れた!?﹂
﹁月ちゃん、そのネタはもういいです﹂
﹁相変わらずですね・・・はいコレボクと美優の手作りチョコレー
トです﹂
﹁﹁﹁やったーありがとうです﹂﹂﹂
うん、見事なハモりだね
595
女子校なのにバレンタインデー?④
﹁清香ちゃん、友チョコだけど、どうぞ
わたくし
ボクと美優の手作りだよ﹂
﹁わ、私にににもいただけますの?﹂
﹁うん、ボクの気持ちだと思って受け取ってよ﹂
﹁ハハハハイ、よ、喜んで拝領致します
私ごときに格別の御配慮をいた﹁ハイ、ストップ﹂ え?﹂
﹁ダメだよ、そんな態度じゃ友達失格だよ
学園の外での公式の場所なら仕方ないけど
美優を見てごらんよ、ほら、ふてぶてしいでしょ?﹂
﹁確かに、そうですわね・・・
少し舞い上がっていたようです
チョコレートありがとうございます
今日は夕食後に寮のお部屋にお伺いしてよろしいでしょうか?﹂
﹁うん、いいy・・・あ、ちょっと待って
寮のお部屋はルームメイトが居るから独断は良くないよね
そうだ、喫茶室でいいかな?﹂
﹁はい、では夕食後に伺います﹂
﹁それじゃあ、ボクは高等部にチョコを届ける用事があるからまた
後でね﹂
﹁高等部かぁ、3年生の教室より敷居が高いよね?﹂
﹁大丈夫よ、ヒカルならね
"白雪姫"は健在よ
それに朝の下駄箱のチョコレートは高等部のお姉さん達の仕業だ
からね﹂
﹁それはそれで、怖いかも・・・﹂
596
﹁そうねぇ、揉みくちゃにされたり、追いかけまわされたり、ドサ
クサ紛れに触られたりして・・・
ほら、あんな風に走って来たりして﹂
﹁えー、さすがにそれは・・・ホントに走って来てる
って、あれは大村先輩?﹂
﹁あ∼ヒカルちゃん!丁度良かったチョコね、美優ちゃんの分もあ
るからね﹂
﹁ってそんなに慌ててどうしたんですか?
あ、コレ、ボクと美優からです﹂
﹁今からデートなの、本命チョコを渡しにいくので∼す﹂
﹁チッ、リア充め、爆発しろ﹂
﹁オーホッホッホッ、悔しかったら美優ちゃんも彼を作ったら?
大丈夫よ、ちっぱいでもそこそこの需要はあるからね
って、遅れちゃうからまた部活でね∼﹂
﹁は∼い・・・って、行っちゃったね﹂
﹁ヒカルより彼を優先するとは・・・﹂
﹁いや、それが普通でしょ?
ってそんな事よりボク達はチョコを配りに行かないとね﹂
﹁そうだったね、それじゃあコッチよ﹂
﹁あ、来た来たー
姫∼コッチよ∼﹂
﹁あれ?咲良先輩、ボク待ち合わせしましたっけ?﹂
﹁ああ、それは美優ちゃんにアポ取らないとチョコレートを直接渡
せないからね
って事で私からのチョコレートね﹂
﹁はい、コレがボクと美優が作ったチョコレートです﹂
﹁やった∼手作りゲットーー!﹂
597
﹁美優、誰の指示なの?﹂
﹁アハハ、あえて名前は出さないけど鷹峯家で三番目に権力を持っ
てるジジイかな?﹂
﹁ソレ、名前を伏せる意味が無いね﹂
﹁まぁまぁ、ヒカルに直接アポを取った場合もOKだし
百合寮は基本的にOKにしてるよ﹂
ホントに吉村さんは過保護なんだから
598
女子校なのにバレンタインデー?⑤
﹁姫∼これが私からよ
クッキーをチョコレートでコーティングしてみました∼
もちろん手作りよ﹂
﹁さすがですね∼大江先輩に比べたらヘタクソですけど
ボクと美優で協力して作ったんです
よかったら食べてみて下さいね﹂
﹁もちろん
あ、そうそう、コレが仁美から預かったチョコよ﹂
﹁あれ、仁美先輩は居ないんですか?﹂
﹁ああ、あの子はね・・・
今日は本命チョコを持って告りに行ってるんだ﹂
﹁え∼ホントですか∼、相手は誰ですか?﹂
﹁超イケメンって事だけ教えてあげるけどね
後は本人から聞きなさい﹂
﹁そうですね、プライバシーも尊重しないとね﹂
﹁仁美のプライバシー?・・・
親友より男を取るヤツだからバラしちゃおうかな?﹂
﹁いや、それはマズイですよ
でも、うまく行くといいですね﹂
﹁うん、そうね﹂
﹁あ、美優、一応いつものセリフ言っとく?﹂
﹁リア充爆発しろ・・・お約束だからね﹂
﹁え∼と、沙月お姉さまは寮で渡すから、あとは小梅先輩だけかな
?﹂
﹁そうね、高等部はそれで終わりね
599
小梅前部長は今日は試験なので、もう終わってこちらに向かって
いるハズなんだけど・・・﹂
﹁えっ?今日入試だったの?﹂
﹁え∼と、入試じゃないんだけど・・・サプライズにしておこうか
な?﹂
﹁サプライズって、う∼ん何だろう?﹂
﹁そうだ、校門までいって待ち構えようか?﹂
﹁そうだね・・・あ!﹂
﹁どうしたのヒカル?﹂
﹁校門と言えば、守衛室、守衛室と言えばアヤさん!﹂
﹁はいはい、大丈夫、ちゃんとアヤさんの分のチョコレートもある
からね﹂
﹁アヤさーん、コレ、ボクと美優の手作りチョコレートだよ∼
よかったら食べてね
あ、他のみなさんの分もあります、どうぞ﹂
﹁ありがとう、ヒカル・・・
ヒカルが私の為に、手作りのチョコレート
ウヲーーーーーー!!
これは家宝にしなければ
真空パックにすれば長持ちするよね
ああ、でもヒカルの手作りのチョコだから食べてみたいし・・・
そうだ!他の人の分を食べて、コレを保存用にすればいいんだ
食用と保存用・・・あぁ観賞用にもう一つ必要ね
ということは、観賞用を入手する為に緊急ミッションが必要ね・・
・﹂
﹁アヤさん・・・今日も全開で漏れてますね﹂
ボクのつぶやきに美優だけじゃなくて守衛さん達も一斉に頷いて・・
・
アヤさん、ボクが居ない所でもダダ漏れみたいですね∼
600
ブーーーー
﹁アヤさん、この音は何?﹂
ぴんぽーん
って鳴るの﹂
﹁これは、正門に車両が来てるっていう合図よ
人の場合は
﹁へぇそうなんですか、あ、ひょっとして小梅先輩が戻ってきたの
かも
でもタクシーなら正門の前で降りるからぴんぽーんか・・・﹂
﹁とりあえず守衛さんが対応に出てるから大丈夫だけど、見に行こ
うか?﹂
﹁???・・・う、うん﹂
おかしいな、普段の美優なら見に行こうなんて考えないハズなのに・
・・
601
女子校なのにバレンタインデー?⑥
﹁美優、あの車って・・・﹂
﹁ふふふ、そうだよ、小梅先輩にプレゼントした車だよ﹂
﹁じゃあ、あれは小梅先輩?
免許取ったんだ!
そういえば若葉マークが貼ってあるね・・・あ、エンストした﹂
﹁ヒカル!美優!じゃじゃーん!これが免許証よ﹂
﹁すごいですね、ボクも欲しいなぁ﹂
﹁なんだか写真写り悪くない?﹂
﹁うぅっ、美優、そこには触れないで・・・
でもね、免許証の写真なんてみんなこんなモノよ
それはそうと、寮まで車で送ってあげるわ
教習所の先生以外だと初めてだからね﹂
﹁免許取り立てでしょ?大丈夫ですか?﹂
﹁練習あるのみよ、少なくとも校内は徐行だからケガをするような
スピードは出せないわよ﹂
﹁それなら、お願いします﹂
﹁はい、どうぞ﹂
﹁ずいぶんゆっくりですね、歩くのと変わらないような・・・﹂
﹁だって、徐行だよ?いつでも止まれるスピードが徐行なんだよ
ココ、試験に出るからね﹂
﹁でも、いいなぁ、ボクも早く18になって免許取りたいなぁ﹂
﹁あら、18じゃなくてもいいわよ?
もっと低い年齢で免許が取れる国に行って免許を取ってくればい
いのよ
602
それで国際免許を申請すれば18になる前に日本で乗れるわよ﹂
﹁へぇそうなんですか﹂
﹁私が育ったイギリスでは17歳ね、アメリカだと州によって違うわ
小型車限定免許だけ15歳っていう国もあるわね
でも国際免許は期限が1年だからあまり早すぎてもダメでしょうね
外免切替は18になってないと受け付けてもらえないし・・・﹂
﹁そうですか・・・大人しく18まで待ちます﹂
﹁ヒカル、悪いけどそれは無理だと思う・・・﹂
﹁どうして?美優﹂
ショーファー
﹁ヒカルにそんな危険な行為をさせる訳がないでしょ?
ヒカルはお抱え運転手付き確定よ﹂
﹁うっ、でも、免許証って身分証明書の代わりになるでしょ?
だったらボクも身分証明書のつもりで免許を取れば・・・﹂
はるき
﹁はい、却下!なんのために私が居ると思ってるのよ
それに従者候補から漏れた春樹君だって控えにいるんだから﹂
﹁春樹君?初めて聞く名前だよ﹂
﹁あ・・・聞かなかった事にして欲しいんだけどなぁ
だめ?﹂
﹁ふふふ、お姉さんの予想だと、その男の子は美優ちゃんと親しい
でしょ?
さらに今日はチョコレートを渡すつもりで居た・・・違う?﹂
﹁なっ!・・・ノーコメントです﹂
﹁なるほど∼美優の彼氏、もしくは片思いの男の子の名前が春樹君
っと、メモメモ﹂
﹁違うの、別にそんなのじゃなくて、小さい頃から一緒に従者教育
を受けてただけなの
もしヒカルが男の子だったら、あいつが従者に選ばれてたハズっ
てだけよ﹂
﹁ゆーどーじんもんかんりょー﹂
﹁あ!﹂
603
﹁小梅先輩さすがです﹂
チョコは否定しなかったね
604
女子校なのにバレンタインデー?⑦
﹁小梅先輩、送っていただいてありがとうございます﹂
﹁いいのよ、せっかく免許取ったんだし
そもそもこの車は・・・ねぇ﹂
﹁そうそう、忘れちゃいけない、コレがボクと美優の手作りのチョ
コレートです
ブランデーを混ぜてあるので運転する時には食べないほうがいい
かも・・・﹂
﹁お酒と言ったって香り付けでしょ?それくらいの量なら大丈夫よ
でも、一応寮に戻ってからにするわね、心配してくれてありがとう
私からもチョコよ、食べ過ぎないように気をつけてね﹂
﹁ハイ、ありがとうございます、小梅先輩こそ気を付けてください
ね﹂
﹁えぇ、それじゃあまたね∼﹂
﹁山崎さんただいま∼﹂
﹁おかえりなさい、今日は遅かったのね?﹂
﹁チョコレートを配っていたもので、山崎さんの分もありますよ
はい、コレ、ボクと美優の手作りです﹂
﹁あらあら、こんなおばさんにまで・・・ありがとう
でもいいのかしら?手作りだなんて春樹に恨まれそうね﹂
﹁え?春樹?ってもしかして美優の彼氏ですか?﹂
﹁彼氏じゃあ無いわね、残念ながら
わたし
あの子が美優ちゃんに片思いしてるだけよ
本人は内緒のつもりだろうけど母親にはバレバレね﹂
﹁そうだったんですか、あれ?だったらボクの従者候補って男の子
の可能性もあったんだ
605
・・・美優、頭を抱えてどうしたの?﹂
﹁あっちゃ∼を体で表現してるだけなの、ヒカルにバレた時点でヤ
ツもヒカル付になる可能性が・・・﹂
﹁男女共学の学校なら従者が2人だったかも知れないわね
今はまだ女の子の従者だけで十分だけど、卒業する頃には春樹も
必要になってくるでしょうね﹂
﹁え?女装させて入学させるとか・・・?﹂
そのあたり
﹁いくらなんでも、それは無理でしょうね、あの子はゴツイマッチ
ョ系だからね
吉村さんはお嬢様の安全に抜かりは無いわね
警備員に護衛を潜り込ませたでしょ?﹂
﹁まさかとは思うけど、クラスのみんなも関係者とかは・・・さす
がに無いよね?﹂
﹁私が知る限りでは少なくても土山さんや田尾さんは関係者では無
いわね
お釈迦様
この寮以外だとさすがに分からないわね﹂
﹁そうか、ボクは吉村さんの掌の上で転がされてたのか
・・・よし!吉村さんだけチョコを無しにしよう﹂
﹁ちょっ!ソレ、発狂しそうだね﹂
﹁そうね、お屋敷のみんなが心配だわ﹂
﹁あ、真由美さん、コレ、私からなんだけど
・・・その、春樹君に渡して下さい
あ、あの、別にただの義理チョコですから勘違いしないように言
っておいて下さいね﹂
﹁ふふふ、わかったわ、そうだったの、なるほど∼﹂
﹁ち、違うんです、私はヒカルの従者なんだから恋愛はしません
そう決めたんです、強いて言うならヒカルが恋人・・・みたいな﹂
あれ?もしその春樹君と美優がくっついたら、いろいろ捗るんじゃ
ない?
606
チャンスがあればキューピットになってあげようかな
607
女子校なのにバレンタインデー?⑦︵後書き︶
9/11 指摘により修正
608
女子校なのにバレンタインデー?⑧
﹁ヒカルさん、おまたせいたしました
さあ、皆さんもどうぞ﹂
﹁こっ、これは・・・タワー?
でも、この匂いはチョコレートだよね﹂
﹁はい、このスイッチを押していただけますか?﹂
﹁ヒカル、スイッチを押す時のかけ声は"ポチッとな"だよ﹂
﹁いや、美優、そのネタは古すぎるって
アラフォーか?って思われるよ﹂
﹁そうでもないわよ、リメイクされたからね﹂
﹁山崎さんから小学生まで通用するネタか・・・美優、恐るべし﹂
﹁ちょっと、ダメよヒカル、山崎さんは年齢不詳なんだから
聞かれたら怖ろしい事になるわよ﹂
﹁あ!うん、気を付けるね
それじゃあ押すよ?
ぽ、ポチッとな﹂
﹁結局やってくれるんだったら最初から素直にやればいいのに﹂
﹁違う!違うよ美里、あのツンがあってこそその後のデレが映える
んだよ!﹂
﹁はいはい美里も美優も持論は後回しにしましょう
動き出しましたね、チョコレートファウンテンですね﹂
﹁壮観だね、チョコレートが滝みたいに流れて・・・
豪華なバレンタインチョコレートだね﹂
﹁そうね、ヒカルよりお嬢様っぽいわね
ところでみんな食べ方わかる?﹂
﹁﹁美咲せんせ∼おねがいします﹂﹂
﹁はいはい、この専用フォークで、好きな具を突き刺して
609
チョコレートの滝にくぐらせて食べるのよ﹂
﹁さあ、みなさん召し上がれ﹂
﹁﹁﹁いただきま∼す﹂﹂﹂
﹁おいし∼﹂
﹁ボクはコレで・・・チョコバナナだ∼﹂
﹁これは贅沢な食べ方ですね﹂
﹁美紀さん、それほどでもございませんわ
使っているチョコレートも国産品ですし、機械もそれほど高価で
はありません
本当は本場ベルギーのチョコレートが使えればよかったのですが、
今年は高級品が出回っておりません
どこかで、一括で買占めされたようですわ
私の手配が遅かったせいですわね、申し訳ありません﹂
﹁・・・き、気にしなくてもいいよ、ボクは満足してるよ﹂
﹁いえ、そうではなくて、国産品は無駄に甘すぎてカロリーが高す
ぎるんですの﹂
﹁・・・わ、私はこれぐらいで止めておくわ﹂
﹁え?どうして、美味しいのに・・・もっと食べたらいいじゃない、
ね?美紀﹂
﹁ヒカル・・・世の中には食べたら食べただけ太る人種もいるのよ
そっとしておいてあげるのが正解よ﹂
﹁え、あ・・・うん、わかったよ美優
そうだ、ハイコレ、美紀の分
コレが美里でコレが美咲ね
ボクと美優の手作りだよ
無理に今日食べなくても明日でもいいからね﹂
﹁ありがとう、ヒカル、美優﹂
﹁それじゃあそろそろ片づけてお部屋に戻りましょうか?﹂
﹁片付けの心配はございませんわ
ちゃんと業者を手配してありますのでそのままで結構です﹂
610
手際がいいよね
うち
清香ちゃんのお家の執事さんもなかなか優秀みたいだね
611
女子校なのにバレンタインデー?⑨
﹁伏見先輩、コレ、ボクと美優が一緒に作ったチョコレートです
よかったら食べて下さいね﹂
﹁え?私にもあるの?
ありがとう、私はもうすぐ卒業だけど、いい思い出になるわ﹂
﹁そういえばこの階もずいぶん寂しくなりましたね﹂
﹁そうだね、もう卒業式にしか登校しない子も多いからね
退寮せずに残ってるのって私みたいなスポーツ推薦組か、向井ぐ
らいかな?﹂
﹁沙月お姉さまはどうして残ってるんですかね?﹂
﹁入試の方は私立の医学部に合格してたハズだから、もう登校の必
要は無いハズなんだけどなぁ
ひょっとして、生徒会の方かも、卒業式の準備とか・・・
確か答辞を読むハズだよ﹂
﹁そうなんですか、少し楽しみです﹂
﹁それじゃあ、明日も朝練だからそろそろ寝るね﹂
﹁はい、お休みなさい﹂
﹁おやすみ∼、姫も夜更かししないで早く寝るんだよ﹂
﹁はい﹂
ふぅ∼コレで後は沙月お姉さまだけかな?
結構たくさん配ったから遅くなっちゃった
﹁ヒカル、おかりなさい﹂
﹁沙月お姉さま、ただいま戻りました
・・・ってどうしたんですか?その唇﹂
﹁うふふ、チョコレートを塗ってみました、どうかな?﹂
612
﹁どどどうかなって・・・﹂
ゴクリ
﹁わからない?
私からヒカルへのバレンタインチョコレートよ﹂
﹁・・・﹂
え?舐めろって事?
ど、どうしよう
それってキ、キスじゃないの?
心臓がドキドキしてる
沙月お姉さまに聞こえちゃうかも・・・
﹁ウフフ、カワイイわ
顔が真っ赤になってるわよ﹂
﹁そ、そんな事言っても、は、恥ずかしいです﹂
うぅ、顔から火が出そうだよ
沙月お姉さまとキス・・・
そんな事、ボクは初めての・・・あれ?
初めてじゃなかったかも
去年、じゃないや、3年前か
ボクの感覚では去年なんだよね
麻紀ちゃんとキスしたのって・・・
女の子の唇の感触、瑞々しくて、プリッとしてて・・・
味はしなかったけどね
﹁冗談よ﹂
﹁へ?﹂
﹁だから、冗談なの
ヒカルの反応を見て愉しんでただけよ﹂
﹁なっ、!
沙月お姉さま、酷いです﹂
613
﹁ゴメンゴメン、ふざけて唇に塗ったけど、ヒカルの反応があまり
にもカワイイもんだから、つい・・・﹂
﹁沙月お姉さまのぶんのチョコレート、ボクが食べちゃいますから
ねっ﹂
﹁えー、許して、お願い、このとーり﹂
﹁ちょっ、土下座なんて、辞めて下さい
・・・分かりました、許しますから﹂
﹁良かった、ヒカルのチョコレートが食べられるわね
・・・ねぇ、ヒカル﹂
﹁どうしたんですか、急に改まって?﹂
﹁もうすぐ卒業式なのよね﹂
﹁!、そうですね・・・﹂
﹁ヒカルとは半年しか一緒に居られなかったわね
私、医学部に行く事にしたの
医師になって、ヒカルの体を治してあげる
普通に太陽の下で遊べるようにね
こ
何年掛かるかわからないけど、待っててね﹂
﹁沙月お姉さま・・・﹂
おとこ
いつの日か沙月お姉さまに、ボクを男の娘・・・︵おっと、変換が
おかしいなぁ︶、男の子に戻してもらえるのかな?
614
2章ネタ解説⑦︵前書き︶
お久しぶりのネタ解説です
前の話
です
いつものように2話投稿になります
本編は
お気に入りからジャンプした方はご注意下さい
615
2章ネタ解説⑦
世界一ィィィィィ
はい、いつものです、徐々ですね
日本旅館のお料理は成人男性がお腹一杯になる事を前提にした量で
用意される
いつも思うんですが、多すぎですよね
もったいないお化けが出ますよ
ピンポン
あぁタッパーに詰めたくなるのは貧乏性ですね
温泉卓球
日本の古き良き伝統
ぼったくりボックス
浴衣がはだけるのもお約束
備え付けの冷蔵庫
250mlの缶ジュース300円はぼったくりだと思いません
か?
神宮・大社
感想の返信でも書いたのですが
神宮と大社の適用方に差が出たのは、勝者である大和政権は敗
者である出雲政権を支配する際
勝者の宗教を押し付けるのではなく、敗者の信仰する神々を取
り込む事でスムーズな支配体制の確立を目指したのです
しかしながら、支配するうえで勝者の神々=天津神と敗者の神
々=国津神の間に差を設け天津神を上位とする必要がありました
そこで、天照大神の神宮を他には使用禁止としながら、大国主
命の大社は他の神社に使用を認めました
これにより、天照大神>大国主命という序列を作ったのです
と、いう学説を採用しています
決して、天照大神=ヒスBBA・大国主命=やる夫、ではあり
616
ません
1車線は公共交通機関専用
これは実際に行われています
また、初詣客にトイレを提供するため︵という名目で︶パチン
コ屋がオールナイト営業をしています
継体天皇のあたりがかなり怪しいな
当時は血統より実力だったかもね
当時の文化人は歴史書に権力者の介入を許さなかった
この伝統のおかげで中国の歴史は真実を伝えてきたんです
今の中国とは大違いですね
いフォンは赤外線通信が無い
お財布ケータイとかはどうでもいいので赤外線は欲しいですね
マラソン大会に警察の警備
交通規制
バスで学校に帰る
これは実在の高校のマラソン大会がモデルです
24○間TVのマラソンで走ってる芸能人に対してやらせっぽいよ
なぁなんて思ってスイマセン
うるお
本当にすいませんm︵︳︳︶m
潤ったさん
対義語は乾いたさん
友チョコ
お菓子会社の陰謀です
余計な出費を増やすな∼!
あるまにゃっく
ブランデーの銘柄、フランスの地方
ヒカルより彼を優先
しょせん、女の友情<彼 なんです
免許証の写真
コレの写真写りがいい人って見たことが無いんですが・・・
617
ポチッとな
ボヤ○キーの名セリフ
チョコレートファウンテン
派手なんですが、普通にチョコレートを食べたほうが美味しい
と思うのは私だけでしょうか?
チョコレートを唇に塗る
マネしちゃダメですよ・・・スベリますから
乳首にチョコレートを塗るのはもっと危険ですよ・・・引かれ
ますから
男の娘
不思議なんです
変換するとなぜか一番最初に候補に出てくるんです
オカシイナー
618
卒業式って泣かないといけないんですか?①
ボクの心は中途半端だよね
男の子でもない
女の子にも成りきれない・・・
女の子ってどうして泣くのかな?
卒業式って門出を祝うものじゃないんですか?
それともボクが一度も卒業式をしてないから?
小学校の卒業式はもちろん出席できなかったし
この学園は中等部の卒業式は無いんだよね
だから、ボクの初めての卒業式は4年後だったりするんです
エスカレーター式でも卒業式をする学校もあるのになぁ
でも、ほとんど偉い人の長話ばっかりだから退屈なだけなんだよね
うん、無いほうがいいね
だって、学園長先生のお話も長いけど、おじいちゃんのお話も長か
ったもんね
沙月お姉さまの答辞はそんなに長くなかった
けれど、大事な事はしっかりと押さえてあって・・・
誰とは言わないけれど、爪の垢を煎じて飲まそうかな?
おっと、ボク達の出番ですね
定番ですが歌を歌うんです
︿仰げば尊し﹀ですね
まぁベタですけどね
﹁**∼**∼**∼**∼**∼**∼**∼∼♪﹂
おとなのじじょー
あ、ボクが歌をサボってるわけじゃないですよ
歌詞は禁止事項になってるだけなんです
619
べっ、別にボクが歌詞をうろ覚えなんかじゃないんだからね
この歌を歌うと和菓子が食べたくなるのは内緒だよ
﹁ううぅ∼ヒカル∼﹂
﹁うわっ、美里ったらスゴイ顔になってるじゃない
ほらっ、ティッシュ・・・あとで濡れタオルで瞼を冷やすんだよ﹂
﹁あ、ありがと、美咲・・・﹂
########︵注:音は自主規制︶
﹁美里が卒業するわけでもないのに・・・﹂
﹁だって、真理先輩が卒業しちゃうんだよ?
もう簡単に会えなくなっちゃうんだよ?
4年後にはヒカルもって思うと悲しくなっちゃうじゃない﹂
﹁﹁﹁おい!!﹂﹂﹂
﹁綺麗にツッコミが揃いましたね、って4年後ですか・・・﹂
﹁いやいや、美紀、そこは美里が目先だけじゃなく将来の事を考え
る事が出来たって褒めてあげようよ﹂
﹁うぅ∼、ヒカル∼美咲が苛めるよ∼﹂
﹁ってどうして、そこでボクに抱き着くの?
ホラ、まだ卒業式は終わって無いんだから静かにしないと﹂
﹁そうですわ、花束を渡されるのでしょう?
笑って送って差し上げないと・・・ね?﹂
﹁う、うん﹂
ボクも花束を準備したんだよ
沙月お姉さまと小梅先輩、それに伏見先輩に渡そうと思ってるんだ
での被害者だし
ルームメイトでしょ?それと部活の先輩、あとは個人的に迷惑を掛
百合寮の幽霊事件
けちゃった人って事で
ほら、
ボクのパンツ洗い事件も黙っていてくれたし
620
うん、口止め料ではないよね
621
卒業式って泣かないといけないんですか?②
﹁伏見先輩は・・・囲まれてるね﹂
﹁そりゃそうでしょ
バレー部のエースだよ
憧れの先輩だもんね
それに、真理先輩は、ヒカルの次ぐらいにモテるからね
女の子限定だけど﹂
﹁とりあえず、露払いは私の役目だから、ちょっと待っててね﹂
﹁あ、美優、ほどほどにね?﹂
﹁うん
ごめんなさい、通してもらえますか?﹂
﹁なによ、中等部はあt・・・ひ、ひ、姫!?﹂
・・・なにコレ?
潮が引くように・・・いや、海が割れるようにかな?
ボク達の前に道ができました
ハイ、ヤリスギノヨウナキガシマス
﹁まるで十戒ようですわね﹂
﹁﹁﹁﹁うんうん﹂﹂﹂﹂
﹁コホン、気を取り直して・・・
伏見先輩、ご卒業おめでとうございます
コレ、ボクからです﹂
﹁ありがとう、メインは百合?
百合寮に合わせてくれたのね
うれしいわ﹂
﹁ついでですけど、これは私からです﹂
﹁美里もありがとう・・・何の花かわじからないけど﹂
﹁ミセバヤとゼラニウムです
622
花言葉はミセバヤはあこがれ、ゼラニウムは尊敬と信頼だそうです
お花屋さんの受け売りですけどね﹂
﹁へー、そこまで考えてくれたんだ、ありがとう﹂
﹁美優、ボクのあげた百合の花言葉ってわかる?﹂
﹁威厳、純潔、無垢、貴重、純愛ってところね﹂
﹁そのまんま姫だね・・・
で、美里は泣いたの?目が真っ赤よ﹂
﹁別に泣いてなんか・・・﹂
﹁いいのよ、泣いても
コートの中じゃダメだけどね﹂
﹁ハイッ!﹂
﹁じゃあ美里は伏見先輩に任せて、次に行きましょう﹂
﹁それじゃあボク達は失礼します
先輩、大学へいってもバレー頑張って下さいね﹂
﹁誰も勉強ガンバレって言わない不具合・・・﹂
﹁だって・・・ねぇ?﹂
遠巻きにしていた伏見先輩の取り巻きのみなさんも頷いてますよね
﹁百合にしたのは失敗だったかな?﹂
﹁いいと思うわよ
寮の名前に合わせた花束は定番らしいから﹂
﹁そうなんだ・・・
あ、じゃあ躑躅の花言葉は?﹂
﹁愛の喜び、情熱、初恋よ﹂
﹁あんまり卒業式には合わないかも﹂
﹁それは大丈夫よ、寮の名前だから
いろど
それより、ヒカルが用意させた花束に黄色のカーネーションが入
ってたんだけど?﹂
﹁え?あぁ、小梅先輩は黄色が好きって言ってたから彩りの為に入
623
れてもらったんだ
・・・そうか、カーネーションの花言葉は
これはさすがにボクでもわかるよ﹂
﹁え∼と、そうじゃなくて・・・
になるのよ﹂
母の愛
なの﹂
母の愛
だよね
で合ってるんだけど
カーネーションの花言葉は色によって違うのよ
熱愛
赤いカーネーションは
真紅だと
﹁へ∼、美優は詳しいんだね
侮蔑
ぶべつ
で、黄色のカーネーションは?﹂
﹁言いにくいんだけど・・・
﹁うへぇ、どうしよう、花束を取り換えないと・・・﹂
﹁フッフッフッ﹂
﹁え?まさか・・・﹂
﹁その、まさかよ
いよいよ私もあのセリフを使う時がきたのよ!!
・・・
こんな事もあろうかと、こちらで予備の花束を用意しておきました
・・・おじいちゃんの言う通りだった
めちゃくちゃいい気分だよ
コレがドヤ顔なんだね﹂
間違い無い、確かに美優は吉村さんの血を引いてるよ
・・・かなり濃くね
624
卒業式って泣かないといけないんですか?③
﹁小梅先輩、ご卒業おめでとうございます﹂
﹁あら、花束ね、ありがとう、ヒカル、美優
英会話部をたのんだわよ﹂
﹁咲良先輩が居るから大丈夫ですよ、ボク達はオマケです﹂
﹁咲良も舵取りが大変でしょうからね
あの子も受験生になるから両立は大変なのよね﹂
﹁小梅先輩も進学組でしたよね?
12月まで部活があったから大変だったんじゃないんですか?﹂
﹁そうでもなかったわ
日本の大学とは違って入試の方が卒業するより難しいなんて事は
無いからね﹂
﹁え?﹂
﹁あれ?言ってなかったっかな
私、大学はフォックスオードに通うのよ
向こうの友人に会うのも久しぶりだから楽しみだわ﹂
﹁そうなんですか・・・イギリスは遠いですよね﹂
﹁ヒカル、そんな顔しないで
昔と違って飛行機でスグじゃない
なにも一生会えなくなる訳じゃないんだから
ホラ、涙を拭いて﹂
美優が横からスッとハンカチを渡してくれました
﹁え??あれ、ボク泣いて・・・
おかしいな、笑顔で見送らないと﹂
なんだよ、コレ、涙が勝手に溢れてくる
ボクってこんなに涙腺が緩かったっけ?
﹁ごめんなさい、湿っぽくなっちゃって
625
それにしても、小梅先輩って頭が良かったんですね
ボクはてっきり英語しか出来ないものだとばかり思ってました﹂
﹁あら、苦手な科目もあるけどそこそこは出来るわよ
それに、フォックスオードはそんなに難しくないわよ
日本の大学入試に比べたら楽なものよ﹂
﹁そうなんですか?世界的に有名な大学じゃないですか?﹂
﹁有名だけど得点至上主義のソードブリッジに比べたら簡単よ
ペーパーテストだけじゃなくて人物や家柄も考慮されるから
外交官の娘ならこっちだと推薦入試くらいのレベルよ
ヒカルだと家柄の加点が大きいからまず不合格はありえないでし
ょうね﹂
﹁大学入試にまで家柄だなんて・・・露骨ですね﹂
﹁日本の皇室でも海外留学はフォックスオードがほとんどでしょ?
他の国の王室からも留学を受け入れているわね
っていう場合は本
逆に、ソードブリッジはそういったモノは一切考慮しないで実力
○○王家の○○王子がソードブリッジ留学
だけなのよ
当に優秀って証拠よ﹂
﹁そうなんだ・・・うちのおじいちゃんって大学はどこなんだろう
?﹂
﹁旦那様は学修院よ
あそこは現在も皇族が通う学校になってるからね
皇族だけじゃなくて旧皇族や旧華族も大抵はあそこに通うわね﹂
﹁あれ?だったらボクは?﹂
﹁悪い虫が付かないように全寮制で旦那様の意向でなんとでもなる
この学校になったのよ
旧華族でも全寮制の女子校を選ぶならここに来るわね
家から通うなら学修院って感じで棲み分けができてるわね
それに、ここは大学は無いからどうしても全寮制って方以外は学
修院が主流よ﹂
626
﹁そういえば、高等部の1年生に旧華族のお嬢様が一人いらっしゃ
るわね
我が儘すぎて矯正の為に放り込まれたって噂だけどね﹂
我が儘お嬢様か・・・
気を付けよう
627
卒業式って泣かないといけないんですか?④
この部屋で沙月お姉さまと暮らすのも今日で終わりなのか
そう思うとなんだか寂しいな
荷物も残っているのは最小限で
明日にはもう
あれ、そうなると、この4階にはボク一人になるのか
終業式の後に今の高等部の2年生の人が引越して来るハズだから
約3週間一人ぼっちかぁ∼
ボクは卒業まで同じ部屋らしいけど
次のルームメイトの人はどんな人になるんだろう?
仲良くできたらいいな
・・・
明日の事は明日考えよう
来年の事を言うと鬼が笑うって言うぐらいだもんね
大爆笑されないように、今日の事を考えればいいんだよ
そろそろ謝恩パーティーが終わる時間だよね
最終確認だ
花束ヨシ!
以上、確認完了しました
終わってしまった・・・
昼間のうちに渡しておけば良かったかな?
美優が憑いていてくれるし
イントネーション
ん?今、変換がおかしかったような・・・まぁいいか、細かい事は
気にしない
628
そういえば、おじいちゃんも同じタイプだよね
おじいちゃんはいくつもの会社を経営してるけど、基本方針だけズ
バッと決めて後は部下に任せるんだって
そりゃそうだよね、そうしないと体が幾つあっても足りないよ
それで上手くいってるんだからおじいちゃんの人を見る目がいいっ
て事なんだろうね
ボクも人を見る目を養わないといけないんだろうなぁ
でも、そうなると、今みたいに全寮制の閉鎖空間で守られていてい
いのかな?
もっと学園の外に目を向けた方がいいんだろうけど・・・
まだ早いって事かな?
まずは学園内からだね
﹁・カル?
ヒカル?聞こえてる?﹂
﹁わっ!、沙月お姉さま
お帰りなさい﹂
﹁どうしたの?ボーっとして﹂
﹁ボーっとって、考え事・・・いえ、物思いに耽ってたんです﹂
﹁もしかして、私の事を考えてた?﹂
﹁半分正解で、半分不正解ですね
ボクの事よりも、沙月お姉さま、卒業おめでとうございますます﹂
﹁ありがとうヒカル
百合ね、百合寮だから定番だけど
ヒカルからもらったっていう事が嬉しいわ﹂
﹁沙月お姉さま、たった半年でしたが、お世話になりました
寮の事も、なに一つわからなかったボクに、一から十まで教えて
いただきました﹂
﹁ヒカル・・・﹂
﹁大学へ行っても・・・あれ?
おかしいな、どうして涙が出ちゃうんだろう﹂
629
﹁いいのよ、ヒカル
誰も見てないから・・・
私の胸で泣いちゃいなさい﹂
﹁えっ!?でも、さすがに胸は・・・﹂
﹁何言ってるの、女の子どうしなんだから気にしないの﹂
﹁で、でも﹂
﹁でもじゃないの、ほらっ﹂
﹁わっ、ぷっ﹂
﹁ウフフ、こうしてると、本当にお姉さんになった気分ね
ねぇ、ヒカル、卒業のお祝いに一つだけお願いがあるの﹂
﹁ほへはひっへ?﹂
﹁あぁ、ごめんなさい、喋れないわね﹂
﹁ぷは∼、それで、お願いって何ですか?﹂
﹁あのね、卒業記念にキスして欲しい・・・﹂
この日、ボクは初めて自分からキスをしたんだ・・・
630
卒業式って泣かないといけないんですか?④︵後書き︶
MH4発売ですね
なろうでも更新が途絶える作品が増えるのでしょうか?
631
も
期末試験がやってまいりました
期末試験ふたたび
三学期
・・・コナクテイイノニネ
三学期の期末試験は試験範囲が一年分あるのです
そう、一夜漬けには向いていないんです
普段からの積み重ねが成績に直結するんですね
ボクも勉強をサボっているワケではないんだけど
やっぱり2年間のハンデは大きいわけで・・・
みんな、というか優等生はどうやって勉強してるんだろう?
﹁え、勉強のしかた?
う∼ん普通に授業を受けてるだけだけど・・・
それだけで十分理解できるよ
うちの学校の先生は教え方が上手いよね﹂
﹁そうですね、私もこれといって特別な事はしていませんけど
苦手の数学だけは、試験前に問題集を一通りやってますね﹂
・・・チートってヤツですか美優さん、美紀さん
わたくし
﹁私この学校に転校する前は家庭教師の方に来ていただいておりま
したが
こちらに来てからは、寝る前に授業のノートをもう一回読み返す
ぐらいですわね
それよりも、女性としての嗜みのほうが重要ですわ﹂
・・・清香ちゃんの期末試験の成績が目に見えるようだ
632
ち∼とグミニヒトリツイカダナ
﹁え∼勉強のしかた?
私にそれを聞くの?
そんな事こっちが教えて欲しいんだけどね∼﹂
はい、美里に聞いたボクが間違っておりました
申し訳ありませんでした
でもこの言葉を送るね
オオ、ココロノトモヨ!
それよりも問題はヤツです
あの成績はどうやって維持してるんだろう?
﹁勉強のしかたか∼
あんまり言いたくはないんだよね・・・引かれるから﹂
なんだって!そんなに猛勉強してるのか・・・
でも、聞きたいよね?
ヨシ、聞こう!!
﹁4月に教科書を貰うでしょ?
その時にパラパラと流し読みするんだけど・・・
それだけかな?﹂
ぱ、ぱーどぅん?
﹁だからね、教科書をチラ見したら頭に入っちゃうのよ
中学校レベルの勉強ならこれで通用するけど
高校や大学になればどうか分からないけどね﹂
キターーーー!!
なにそのチートキャラ
633
美優と美紀がかわいく見えます
あれ?誰も参考にならないような気が・・・
コレはアレですね自分の勉強方は自分で確立しろって事ですね
やってやろうじゃないですか
ボクだってやれば出来る子なんです
・・・できるはず
・・・できたらいいなぁ
ボクは自分なりに頑張った
後悔はしていない
さぁ、順位の発表を見てみよう
あ、1位は飛ばしていいよね?いつもと変わらないから
2 佐藤 美優 851
3 田尾 美紀 842
8 鳥羽 清香 806
51 鷹峯 光 732
186 土山 美里 549
清香ちゃんもTOP10入りですか
お勉強もできそうだとは思っていたけど
正直、予想以上でしたね
634
でも、ボクもジワジワとだけど順位を上げていってるんだよ
頑張ってるでしょ?
自分へのご褒美は、やっぱり甘い物かな?
べっ別に女の子になったから甘い物が好きになったんじゃないんだ
からねっ
元々甘党だもん
635
懲りないね・・・
さぁ、今日で3学期も終わりだね
え?2学期に比べて早すぎるって?
まぁ実際3か月しかないし、イベントも少ないからね
ホワイトデーはおじいちゃんからのお返しにボク専用の車を貰った
ぐらいだけどね
まぁこれでおじいちゃんのリムジンを共有しなくて済むからありが
たかったよ
まぁ車については今度出番が来た時にでも詳しく説明するね
ボクの脳内独り言が長い理由は・・・カンのいい人ならわかってる
かな?
そう、学園長先生の長話のせいです
学園長先生も懲りないよね∼
ボクが実権を握ったら引退させて、もっと話が短い人に変えちゃう
かもしれない
・・・
ごめんなさい、職権乱用はダメだよね
うん、ボクはそんなコトするような大人にはなりたくない
貧血
あ、1年生の列で誰か倒れたみたいだ
長話の被害かな?
生徒の肉体的被害を少なくするためなら職権乱用にならないかもし
れない・・・
ボクの不穏な考えが実行に移される前にお話しは終わったみたいだね
ヨカッタヨカッタ
﹁ヒカル、今日は倒れなかったね、エライエライ﹂
636
﹁美里∼子供扱いしないでよ∼これでも4月の終わりに15歳にな
るんだからね﹂
﹁え、そうなの?ちっちゃいからてっきり早生まれかと思ってた・・
・
リアルにゴメン
でも、私は4月2日だからヒカルより先に15歳になるよ﹂
﹁へぇ美里が一番早いのかぁ
そういえばみんなの誕生日を知らなかったような気がする﹂
﹁確かにそうだね、ヒカルと知り合ってから誰の誕生日も来てなか
ったからかもね
早い順に言うと、4月2日・美里、4月26日・ヒカル、5月9
日・美咲、5月24日・美紀、7月7日・私、11月25日・清香
だよ﹂
﹁相変わらずの個人情報管理だね・・・でもほとんど1学期に集中
してるんだね
って、清香ちゃんの誕生日は知り合ってからなのにお祝いしてな
いよ・・・どうしよう?﹂
﹁いえ、それは気にしなくて結構ですわ、あの時は連絡が取れない
状態でしたし
祖父が鷹峯家に誕生日パーティーの招待状を送ったそうですが
恐らくヒカルさんの所まで話が行く前に断られてしまったんでし
ょう﹂
﹁ゴメン、次こそはリベンジするからね・・・﹂
﹁構いませんわ、それより美優さんの七夕はインパクトがあります
わ﹂
﹁美里の4月2日もですね、1日だと1学年上になっていた所です
からね﹂
﹁え?美紀、学年って4月1日から3月31日じゃないの?﹂
﹁4月2日からですね、日本の法律では誕生日の前の日が終わる瞬
間に歳を取る事になってますから
637
役所の年度の終わりの3月31日が終了した時点で6歳の子供が
小学校に入学する事になってるんです﹂
﹁え∼どうしてそんな面倒な事するの?普通に誕生日に歳を取った
事にすれば複雑な事しなくてもいいのにね﹂
﹁それはね、2月29日生まれ対策なの
そうしないと4年に1度しか歳を取らない事になっちゃうんです
よね﹂
﹁あ、そうか・・・なるほどね∼、でももっと簡単にできなかった
のかな?﹂
﹁たとえばアメリカだと2007年生まれの子供が今年の9月に小
学校入学になるわね
学校の年度とはズレるけど分かりやすいわね、そのまま日本で運
用するには違和感があるけどね﹂
﹁ほほぅ、さすがは美咲、無駄知識の宝庫だね﹂
﹁無駄って言うな∼﹂
寮に戻ったらお引越し作業が始まっていました
中等部3年と高等部2年が引っ越し対象です
新しいルームメイトは誰になるんだろうな
コンコン
き、キターー
﹁はーい、どうぞ∼
ってあれ?清香ちゃん?
そうか、今日から百合寮にお引越しだったよね﹂
﹁ええ、本日より4年間ルームメイトを務めさせていただきます
よろしくお願い致します﹂
﹁こ、こちらこそよろしく﹂
638
やりやがったな
懲りないヤツは・・・学園長先生?
それとも吉村さん?
639
体力作りをしましょう①
﹁ねぇ、ユキさん、ボクって運動音痴なのかな?﹂
﹁どうしてそう思われるのですか?﹂
﹁だって、学校のマラソン大会でさ、ビリだったんだ・・・﹂
﹁私はお嬢様の運動会でのご様子を拝見いたしましたが
これといって運動神経が鈍いようには思えません
基本的な体力が不足しているのではないでしょうか?﹂
﹁基礎体力かぁ・・・入院以来、運動してないもんね﹂
﹁それでしたら、何か運動をされてはいかがでしょう
適度な運動は心身の発育に良いといわれております
ただし、急に強い運動は避けていただきますが・・・﹂
﹁適度な運動ねぇ・・・そうだ、おじいちゃんは何かスポーツして
るの?﹂
﹁旦那様は若い頃から護身用として剣道・柔道・弓道を嗜んでおら
れます﹂
﹁護身用か・・・ボクも何かやっておいた方がいいのかなぁ?﹂
﹁基本的には護衛が付き従いますが、やっておいて損はございません
屋敷内にも武道場が設置されておりますので、一度見学されては
いかがですか?﹂
﹁とりあえず、見るだけ見てみようかな?﹂
﹁それではご案内いたします﹂
﹁え?いきなりなの?﹂
﹁はい、抜き打ちの視察にいたしましょう
当家の護衛達の普段からの鍛錬をご覧いただきます﹂
﹁お忍びってヤツ?なんだか楽しそうだね
そうだ、スグにボクだってバレないように変装して行こうか?﹂
﹁それは面白そうですね
640
では、お嬢様の黒髪ウィッグとカラーコンタクトを使うとして
お召し物は・・・メイド用のエプロンドレスにいたしましょう
ファンデーションでお肌の色も誤魔化して・・・うふふ、腕が鳴
ります﹂
ふぁんでーしょんってお化粧!?
ちょっ、心の準備が・・・
﹁できました、これで、スグにはバレないハズです
ただ、体格が小さくて、メイドとしては不自然に映るので
そのあたりから不審に思われてバレる事も考えられます﹂
﹁・・・あ、アリガトウゆきサン﹂
﹁それでは参りましょう﹂
﹁結構な距離があるんだね﹂
﹁そうですね、毎日歩くだけでも多少の体力強化になりますね﹂
﹁ウォーキングってヤツだね
それぐらいなら寮生活でも続けられそうかも﹂
﹁見えてまいりました、あの建物が武道場です﹂
﹁へぇ、結構本格的な道場みたい
大きさはそれほどじゃないのかな?﹂
﹁そうですね、柔道や剣道の試合をするスペースがなんとか確保で
きるぐらいですね
個人の武道場としてはそこそこ、学校などの武道場としては小さ
い感じでしょうか﹂
あれは、休憩してるのかな?
男の人が数人たむろしてるね・・・って、上半身裸じゃないか
ぼ、ボクの目のやり場に困るでしょう
641
・・・
・・
あれ?
男の上半身裸ぐらいでどうしたんだ、ボクは・・・
あんなの海やプールでいくらでも見られるじゃない
それに、ボクは男の子だったんだよ
だったんだよ・・・ね
642
きょう
体力作りをしましょう②
こんにち
﹁今日は柳生さん、今日は剣道ですか?﹂
﹁春日さん!
女性の前で失礼しました﹂
皆さん、慌てて道着?らしき物を羽織ってますね
下が袴だと剣道なんですね
柔道はズボンタイプだもんね
あ、でも、弓道も袴だったっけ?
剣道用の道着と弓道用の道着に違ってあるんだろうか?
少なくともボクには見分けがつか無いけどね
柳生さんと橋本さんは初詣の時の護衛に居たから覚えてるけど、他
の人は知らないや
護衛の人って、担当していない時はこうやって鍛えているんだね
﹁春日さん、今日はどうしました?
お嬢様が急にお出掛けですか?
護衛は3名まででしたら直ぐに出動できますが﹂
﹁いえ、こちらの新人のメイド見習いに御屋敷を案内していた所で
す﹂
﹁おじょ・・・アー、ゴホン
えー、この武道場は旦那様が体を鍛える為の物ですが、鷹峯家の
使用人も自由に使う事が許されています
剣道は私、柳生が、柔道はこちらの橋本が師範役として、それぞ
れの技術向上に努めております﹂
﹁やっぱりお二人は強いんですね﹂
﹁いやいや、それほどでもありません﹂
すけ
かく
﹁などと、謙遜していますが、強いですよ
鷹峯家の透さん覚さんだと思えばよろしいでしょう﹂
643
﹁おじぃ・・・旦那様が黄門様ですね﹂
﹁ははは、上手い事言いますね
ところで、今は女性の着替え中でしたので休憩がてら、外に出て
いたんですが
もしよろしければ、着替えが終わっているか様子を見てきてもら
ってよろしいですか?
我々が見に行くと変なフラグが立ちそうなのでね﹂
﹁あら、その方が都合のいい方もいらっしゃるようですが・・・
アクシデントで嫌われてもかわいそうですね
では、私達で様子をみてまいります﹂
﹁よろしくお願いします﹂
武道場を覗いてみると・・・中には二人いるね
あ、アヤさんだ
しない
道着に袴かぁ凛々しい服装は良く似合うね
でも竹刀じゃないよね
なぎなた
あれは槍?でもないか
あぁ薙刀か
って、もう一人は美優!?
へ∼美優も運動不足解消の為にスポーツを始めたのかぁ
﹁お嬢様、外に伝言に行ってまいりますので、こちらで暫くお待ち
下さい
その間、武道場では色々と作法がございますので、中には入らな
いようにして下さい﹂
﹁は∼い﹂
カンッ、カッ
おっと練習が始まったみたい
あれ?防具とかは付けないのかな?
あれじゃあ当ったら痛そう・・・
644
たて
ってスゴイ、時代劇の殺陣並み?
アヤさんはわかるけど、美優もスゴイんだ
ひょっとして子供の頃からやってたのかもね
あ、ユキさんが戻ってきたね
外で休憩してた人達も一緒だけど
みんなお辞儀して入って行ってる
これが作法?
っていうかみんな防具は付けないのか・・・
しかも竹刀じゃないよ、あれは木刀?
練習でもケガしそうだよ
﹁おい、そこの見習い!﹂
﹁え、は、はい、なんでしょう?﹂
ボクに話しかけてきたのは
高校生くらい?に見える男の人
こんなに若い人も使用人にいるのか・・・
それとも柳生さんの弟子かな?
645
体力作りをしましょう②︵後書き︶
9/20誤字修正
646
体力作りをしましょう③
﹁お前も、少しくらい鍛えておかないとな﹂
なんですと?
コレを使えって事かな
ボクの目の前に木刀・・・
笑えないんですけど?
﹁む、無理っ!ボク、やった事無いし﹂
﹁おいおい、言葉遣いに気を付けろ
使用人同士でも常に敬語を意識するんだ
普段から敬語に慣れておけば、将来、旦那様やお嬢様の前に出た
時に恥をかかなくて済むからな﹂
﹁は、はい、気を付けます﹂
思わず﹁はい﹂って言っちゃたけど
この人、敬語使ってないような気がする・・・
﹁それじゃあ、稽古を付けてやるからこの木刀で俺に打ちかかって
みろ﹂
﹁防具とかは使わないんですか?
怪我しちゃいますよ﹂
﹁ここでは、実戦に近い状態で稽古するんだ
護衛任務中に悠長に防具なんか付けてられないだろ?
それに、当らなければどうという事は無い﹂
﹁確かにそうですね﹂
これが木刀?
こんなに重いのか
今のボクの腕の力で振り回せるのかな?
やるだけやってみるかな
647
男、じゃなかった、女も度胸だよね
﹁えい、やぁ∼﹂
﹁なんだ、その腑抜けた掛け声は!
もっと腹の底から声を出せ!﹂
﹁うっ・・・えいっ﹂
﹁ほらほら、どうした、そんなことじゃ当らんぞ﹂
﹁そんな事言ったって・・・それにこんな服だし﹂
﹁服のせいにするのか?
したく
だったら道着に着替えろ
ほら、40秒で仕度しn、んぎゃぁあーーーー﹂
﹁この、おバカーーー、何あぶないセリフ吐いてるのよ﹂
あの男の人、股間を押さえてうずくまってしまってます
うんあれはツラいよ
﹁美優、後ろから蹴り上げるのはどうかと思うんだけど﹂
﹁いいのよヒカル、このおバカにはこれぐらいしないと効果ないか
ら﹂
﹁うぅ、いきなり何するんだ、使い物にならなくなったら責任取っ
てもらうからな﹂
﹁はぁ?使えなかったら責任の取りようが無いじゃない
そうだ、使えなくなった方がいいかもね
使えなければヒカルの護衛に丁度いいじゃない
それにヒカルの護衛を目指すなら、背後からの襲撃にも対応しな
さい﹂
﹁クッ!﹂
﹁あの∼、美優、向こうの護衛の人達まで股間を抑えちゃったけど・
・・﹂
﹁・・・えへっ、でも覚えておいてね
イザという時は蹴り上げるんだよ
あそこは鍛えられないからね
その隙に逃げればいいから﹂
648
﹁そうよ、でも直接行動するのは最後の手段だからね
護衛の方からすると、さっさと安全な場所に隠れてくれるのが一
番やりやすいのよ
私達がピンチになっても見捨てて逃げる事、下手に助けようとす
るのが一番困るから
私達の行動が無駄になっちゃうのよ﹂
﹁アヤさん・・・﹂
﹁大丈夫です、その為に普段から鍛えているんです
そんな事態にはさせませんよ﹂
﹁柳生さん・・・ってボクの事バレてる?﹂
﹁いや、あの∼その・・・スイマセン﹂
﹁わかってないのはそこでうずくまってるバカだけかもね
ホラ、いつまで休憩してるのよ、図体ばかりデカくなって・・・
さっさと立ち上がりなさい、バカ春樹﹂
﹁うぅっ、はぁはぁ・・・
え、俺だけって?どういう事だ?﹂
こ
﹁まだわかんないの?だからバカなのよ
私がこの娘の名前呼んだでしょ?ヒカルって﹂
﹁ヒカル?・・・!!
まさか、お嬢様?﹂
お忍び作戦、戦果1名
649
体力作りをしましょう③︵後書き︶
9/20脱字修正
650
美優って・・・怖いです
﹁ねぇ、春樹君、裸になってよ﹂
﹁え!?いきなり何を言い出すんですか!﹂
﹁あのね、この前チラッと見ちゃったんだけど・・・
どうにも気になってしまって
近くで見てみたいんだよね﹂
﹁ちょっ、ちょっと待って下さい
二人っきりになる事だけでもヤバイのに
コレが吉村さんにバレたら・・・﹂
﹁大丈夫だよ、ボクが黙ってたらいいだけだよ
ほら、早く脱いでよ﹂
﹁で、でも、いつ美優が戻って来るかもしれませんし﹂
﹁じゃあさ、脱いで見せてくれたら、ボクの足にキスさせてあげる
あ、直はダメだよ、靴下越しね﹂
ゴクリと唾を飲み込む音がハッキリと聞こえる
彼のゴツゴツした指がシャツのボタンを一つづつはずしていくと
はちきれんばかりの筋肉が姿を現してきた
﹁ふーん、シャツは直に着るんだ・・・触ってみてもいいかな?﹂
﹁そ、それはマズイです﹂
﹁何してるの?バカ春樹﹂
﹁げっ!美優、あの、こ、こ、コレはだな
べ、別に何も無くってだな﹂
﹁ぁあ?何キョドってるの?
そんなに焦るのは、やましい事があるからでしょ?﹂
﹁別にやましい事なんて、無い﹂
﹁あらそう?だったらその股間のテントは何?﹂
﹁こっこれは生理現象だからしかたないだろっ﹂
651
﹁・・・ヘンタイ﹂
﹁美優、もうそろそろ許してあげようよ
今日はエイプリルフールなんだし﹂
﹁は?エイプリルフール?﹂
﹁このバカ、日付も理解してないの?
今日は4月1日でしょ?春樹みたいなバカを引っ掛ける日﹂
﹁え・・・じゃあさっきのは、ウソ、なのか・・・﹂
﹁あたりまえでしょ、ヒカルが春樹なんかにあんな事言うハズが無
いわよ
脚本・演出 佐藤 美優でお送りしました∼﹂
﹁ちくしょー、思春期の少年の純情を踏みにじりやがって・・・﹂
﹁ほんとだよ、ボクもすごく恥ずかしかったんだからね﹂
﹁ゴメンゴメン、でも眼福だったでしょ?
コイツは無駄にいい筋肉してるからね
まぁ脳味噌まで筋肉でできてるけどね﹂
﹁いやぁ、そんなに褒めなくても﹂
﹁﹁褒めてない﹂﹂
﹁それはそうと、明日は美里のお誕生日会でしょ?
プレゼントの準備は大丈夫?﹂
﹁まかせて、ぬかりはないわよ
美里のビックリする顔が楽しみだわ﹂
﹁美優はボクと一緒に行くからいいとして、みんなはどうするのかな
もしよかったら車で拾って行く?﹂
﹁清香ちゃんと美紀は家の人に送ってもらうんだって
美咲は電車で行くって言ってたから、美咲だけでも乗せてあげる
?﹂
﹁そうだね、ボクの車は4人乗りだから丁度いいね
あ、でも全員で移動には使えないのか﹂
﹁その時は旦那様の車と交換してもらえばいいんじゃない?
652
とりあえず、美咲の移動の手配をしてくるね﹂
﹁うんお願い﹂
美里はよろこんでくれるかなぁ 653
美優って・・・怖いです︵後書き︶
9/20一人称ミス修正
654
お誕生日会@美里のおうち①
﹁それでは出発します﹂
﹁﹁は∼い﹂﹂
アヤさんの運転で車は音も無く動き出す
そう、ボクの車はハイブリッド車なんです
ecoでしょ?
外見はごく普通の国産大型ミニバンなんだけど
︵大型なのにミニとはコレいかに︶
内側は結構改造されてたりします
窓は全部防弾ガラスだし、タイヤもランフラットタイヤで防犯対策
が施されています
室内は1列目と後部座席が完全に遮断されています
空気フィルターも完備されていて、花粉症の人でも平気です
毒ガスとか催涙ガスにも対応してるんだって
難点は温泉街に行っても硫黄の匂いがしないって事かな
前と後ろを遮断した所には大きな液晶テレビが設置されていて、渋
滞の時はDVDを見て快適に過ごせるようになっているんです
後部座席は2列目が取り払われて、大きなスペースになっていて、
冷蔵庫も備え付けになってます
3列目に革貼りのマッサージチェアのような座席が2つあるんです
ミニバンなのに4人乗りって贅沢な使い方だよね
﹁なにコレ、相変わらずトンデモナイわね﹂
﹁おはよ∼美咲﹂
﹁ヒカル、おはよう
今日はありがとうね、おかげで電車賃が浮いたわ﹂
655
﹁どういたしまして、って別々に行くよりecoでしょ?﹂
﹁ecoって、車もハイブリッドか∼
中身はecoとは正反対だけどね﹂
﹁でも、この車だと見た目は普通の車でしょ?﹂
﹁確かにそうね、ヒカルは普通に扱われたいんだよね?
空回りしてそうだけど﹂
﹁それじゃあ、ヒカル、美咲、出発だよ
DVDでも見て時間を潰してね﹂
チョイスは美優かぁ・・・
美咲が居るからホラーでは無いとは思うんだけどね
だね
いや、美優ならあえてホラーを選ぶかもしれない・・・ドSだし
キモオタ
・・・あ、コレは知ってる
ヅャニー・デブ主演の
ゴメンなさい美優、疑ってしまいました
あのメイクを見た時に﹁うひぃ﹂とか聞こえたけど・・・
うん大丈夫だ、美咲的にはセーフだったようだ
道路はやっぱり春休みだから少し混雑してるね
美里の家は浦安市だからディズ○ーランドを越えて少し先なんだよね
だから、ディズ○ーランド渋滞を越えていかないとたどり着けない
んだよね
どうやら渋滞は抜けたみたいだね
窓から外を覗くと、住宅地に入っています
あ、窓は開けられないんですよね
世紀
かな
あれ?後ろの車、ずっと付いて来てるなぁ
黒塗りの高級車、政治家御用達の
・・・あ、わかった
たぶん清香ちゃんだ
656
﹁ヒカル、もうすぐ着くからDVD止めるね
ほら、見えて来たよ、あのマンションだよ﹂
大きなマンションだなぁ
来客用駐車場もあるし・・・
高級マンションってやつかな
来客用駐車場に入ると後ろから付いて来ていた車も隣に止まりまし
たね
うん、予想通り清香ちゃんでした
657
お誕生日会@美里のおうち①︵後書き︶
ふぅ∼今回は何とか一話で到着できました
658
お誕生日会@美里のおうち②
﹁ごきげんよう、ヒカル様﹂
﹁様って、どうしたの清香ちゃん?
ボクの事はヒカルって呼び捨てにして欲しいな
もしくは、いつもみたいにヒカルさんとか・・・﹂
ごきげんよ
﹁いえ、ここは学園内ではありませんのでケジメをつけませんと﹂
﹁それでも、様はいやだよ
お誕生日会なんだから学園の延長だよ﹂
﹁そうですか、それでは改めて
ごきげんよう、ヒカルさん﹂
﹁うん、それでおっけー﹂
じゃないの?﹂
とか
オイ
は普通に使うご挨拶
おはよう
ごきげんよう
﹁いや、あんたたち、ツッコむ所はソコじゃなくて、
う
﹁どうしてですか美咲さん、
ですわ﹂
とか、
ドリフターズ
こんにちは
とかでしょ?﹂
﹁いやいや、普通は
ーッス
か
で迷
を使うって
こんにちは
はどの時間帯でも使えて
﹁・・・オイーッスってどこの体育会系ですの?
ごきげんよう
おはようございます
それは置いておいて、
便利ですわ
特に、今のような
うような時間ならなおさらです﹂
おはようございます
﹁確かに・・・そう考えると効率的ね
そういえば芸能界だとすべて
言うし・・・﹂
清香ちゃんスゴイです、美咲を論破してしまいました
恐るべしお嬢様・・・
659
﹁あ、車が来たよヒカル、美咲も轢かれないようにコッチへ﹂
﹁メルセデスでしたら、美紀さんかしら﹂
﹁だったらさあ・・・﹂
﹁おはようございます、みなさん、お待たせしました﹂
﹁﹁﹁﹁ごきげんよう美紀︵笑︶﹂﹂﹂﹂
﹁え?何ですか、清香さんは別として・・・
の使い方を教えてもら
でしょ
で統一しようかなっ
お誕生日おめでとう
ごきげんよう
ごきげんよう
拾い食いでもしたんですか?﹂
﹁ボク達が清香ちゃんから
ってただけだよ
それでね、今日はみんなで
て言ってたんだ﹂
﹁ヒカル・・・だめですよ、今日は
?﹂
﹁あ、そうだった、そっちが優先だよね
ゴメン、悪乗りしちゃった・・・﹂
﹁美里に会う前だからセーフにしておきましょう﹂
﹁うん、それじゃあ行こうか?﹂
﹁みんなこっちよ∼﹂
﹁は∼い、って美優は引率の先生みたいだね﹂
﹁・・・ヒカルちゃん、迷子にならないでね∼﹂
﹁ゴメン、ボクが悪かった﹂
﹁ふふふ、それじゃあ素直なヒカルには、ボタンを押させてあげるね
2501って押してからコールボタンを押してね﹂
﹁うん、にぃごぉまるいちぃ∼っと、ぽちっとな﹂
﹁﹁﹁プッ﹂﹂﹂
﹁まだそのネタを引きずってたんですね﹂
﹁まぁまぁ、美紀、ヒカルはおこちゃまなんだから、生暖かく見守
ってあげるんです﹂
660
﹁ぶぅ∼、美優が今日もドSです﹂
︿は∼い、どちら様ですか?﹀
﹁土山美里さんの御宅ですか?
ヒカルと楽しい仲間達です﹂
何、そのグループ・・・
まぁ間違って無いけどね
661
お誕生日会@美里のおうち③
﹁かなりの高級マンションよね
内廊下になってる﹂
﹁へ?美咲、なにそれ﹂
﹁えーとね、一般的なマンションの構造って外廊下になってるのよ
部屋が並んでいて、共有部分の廊下があるんだけど、壁が無くっ
て吹きっさらしでしょ?﹂
﹁そういえば・・・そうだね﹂
﹁テレビドラマなどでも撮影に使用されているのはそういった造り
ですわね﹂
﹁それに対して、このマンションは廊下が内側にあるでしょ?﹂
﹁うん、そのせいで昼間でも電気をつけてるね
無駄遣いヨク無い﹂
﹁そうじゃなくて、大きく二つの目的があるのよ
一つ目はプライバシーね
外から丸見えだと誰が家に訪ねて来たかとか、バレると困る事も
あるのよね
とくに有名人だと、恋愛スキャンダルとかね﹂
﹁そうか、パパラッチが撮り放す題になっちゃうね﹂
﹁それと、もう一つは防犯ね﹂
﹁防犯?オートロックがあるから大丈夫でしょ?﹂
﹁何言ってるの、あんなの防犯のうちに入らないわよ
一階だけオートロックをしたって、廊下が外にあったら簡単に侵
入されるわよ
それこそ梯子やロープでね﹂
﹁そうか、廊下が外に面して無いから侵入されにくいんだね﹂
﹁そうよ、日本は治安がかなり良いから外廊下のマンションもある
662
んだけど、外国ならあり得ないよ
将来、大学とかで独り暮らしのマンションを選ぶ時に参考にすれ
ばいいわ﹂
﹁なるほどね∼、覚えておくね
今日の美咲の無駄知識は無駄じゃなかったね﹂
﹁残念ながら、ヒカルのと言うか、ほとんどの人の役にたたない知
識なんだよね﹂
﹁あ、それは私でもわかります
美優が付いて行かない訳がないですよね
ほとんどの人の場合はわからないですけど﹂
﹁美紀、正解よ
ほとんどの人の場合の理由は、内廊下のマンションって、家族向
けの高級マンションぐらいしか無いから、独り暮らしにはあまり参
考にならないんだよね﹂
﹁そうか∼、って事は美里はああ見えても、いい所のお嬢様って事
?﹂
﹁・・・それをヒカルが言う?﹂
わたくし
﹁美咲さん無駄ですわ、ヒカルさんは天然ですからね
私共、下々の者とは感覚が違いますもの﹂
﹁いや、あんたも十分お嬢様でしょ・・・
常識人かと思ったらエライ目に遭うわね﹂
﹁・・・ひょっとしたらこのグループに普通の人はいないような気
がします﹂
﹁﹁﹁﹁美紀!ボク︵わたし︶︵わたくし︶を一緒にしないで!﹂﹂
﹂﹂
﹁まあまあ、落ち着いて
ほら、2501はここですよ﹂
﹁それじゃあ、ボクがインターホンを押すよ
ポチっとな﹂
﹁そのネタはもういいから﹂
663
うーん、ボケを被せ過ぎたか・・・
反省
664
お誕生日会@美里のおうち③︵後書き︶
また、ヤッテしまいましたorz
廊下を歩くだけで一話だと!!
・・・反省
665
お誕生日会@美里のおうち④
﹁いらっしゃ∼い、待ってたんだよ
背を長ーくして﹂
﹁・・・首でしょ?
美里の場合は、ボケなのか、リアルで間違ってるか微妙だから、
ボクとしてはツッコミにくいんだよね﹂
﹁い、今のはボケだよ
だって、私の背の高さにかけたでしょ?﹂
﹁そういう事にしておいてあげるわ
だって今日は美里のお誕生日なんだからね﹂
﹁うぅ、美咲まで・・・﹂
こんなところ
﹁﹁﹁﹁﹁おたんじょうび、おめでとーーーーー!!﹂﹂﹂﹂﹂
﹁みんな、ありがとう・・・﹂
﹁盛り上がってるところですが、玄関先では何ですので
奥に上がっていただいてはいかがですか?﹂
﹁あ、うん、そうだね、みんな上がってよ、あんまり広くないけど
ね﹂
﹁家政婦さんを雇ってるんだね﹂
﹁え、あぁ、うちはお母さんも仕事をしてるでしょ?
だから、お母さんの仕事の日に来てもらう感じなんだ
ヒカルや清香ちゃんみたいに24時間体制じゃないけどね
さんだ
今日はお誕生日会だから来てもらってるの﹂
﹁家政婦の三田です﹂
﹁みなさん、いらっしゃい
今日は美里の誕生日のお祝いにきてくれて有難う
666
生憎、主人は仕事の都合がどうしてもつかなくって夜にしか戻れ
ないの
お料理は高級品じゃなくて、手作りだからお口に合わないかもし
れないけど
楽しんでいってくださいね﹂
﹁お久しぶりです、大人数で押しかけてすいません﹂
﹁いいえ、わざわざ遠くまで有難う、美優さんだったかしら
今日はお仕事を忘れて楽しんでね
それじゃあケーキを出すわね
三田さんお願いします﹂
結構広いリビングだね、20畳ぐらいかなぁ
そのリビングのテーブルにたくさんのお料理が並んでる
揚げ物やお肉が多い?
・・・どうやら美里の好みかな?
美里は運動してるから、食べても太らないんだよね
食べたカロリーをすべて運動で消費してるって事なんだろうね
﹁お待たせ∼ケーキは美里の好きなチョコレートケーキよ﹂
わたし
﹁おお!デカい
うん、美里サイズだね
ロウソク立てよう!15本﹂
﹁ほらほら、美里は主役なんだから座ってなさい﹂
﹁そうだよ、美咲の言う通り
今日はボクじゃなくて美里がお姫様だからね﹂
﹁さぁ、電気をけすわね﹂
﹁バレーボールで鍛えた肺活量を見せる時が来たのだ、フハハハハ
ハ﹂
﹁当然、一息だよね∼
667
ガンバレ美里∼﹂
﹁まかせなさ∼い﹂
﹁﹁﹁せーのっ﹂﹂﹂
﹁ふうぅぅぅぅぅ∼﹂
パチパチパチパチ
﹁﹁﹁美里!15歳おめでとー!!﹂﹂﹂
﹁コレは私からのプレゼントです﹂
﹁ありがとう、美紀・・・タオルだ、練習の時に使うね﹂
﹁うぅっ被った∼・・・ゴメン、私もタオルだったりする﹂
わたくし
﹁ありがとう美咲、タオルは何枚あっても使うから大歓迎だよ﹂
﹁私からはこの水筒をどうぞ
落としても割れない、新素材の魔法瓶だそうですわ
スポーツドリンクでも入れてくださいね﹂
﹁おお、すげー、ありがとう清香ちゃん、大事に使うね﹂
﹁私はコレ﹂
﹁・・・例のブツだね﹂
﹁うん、人目の付く所で見ちゃダメだからね﹂
﹁うん、わかった、ありがとう美優﹂
何だろう、気になるなぁ、あの薄い本・・・
まぁいいか、それよりもボクの番だね
﹁最後になるけど、ボクからのプレゼントは別の場所に用意してあ
るから
パーティーが終わってから移動だよ﹂
﹁いったいなんだろう・・・別の場所って事は部屋に入らないよう
な物?﹂
﹁それは、見てからのお楽しみだよ﹂
668
お誕生日会@美里のおうち④︵後書き︶
薄い本の内容はR15では表現できませんので
皆様のご想像にお任せします
669
お誕生日会@美里のおうち⑤
﹁それじゃあ、移動しましょう﹂
﹁あ、美優、ボクも場所は聞いてなかったよね
移動は車?﹂
﹁大丈夫よ、このマンションの隣にスポーツクラブがあって
そこに、フットサル場とか、スイミングスクール系のプールとか、
体育館まで揃ってるのよ
歩いて10分ぐらいだから、ケーキを食べた分のダイエットがて
ら、ウォーキングしましょう
やっ
今日一日、体育館を抑えてあるから、時間は気にしなくていいよ﹂
﹁・・・﹂
﹁どうしたの、美里?﹂
﹁そこ・・・お父さんが経営してるスポーツクラブだ﹂
﹁・・・美優、やっちゃった?﹂
﹁ゴメン、経営者の名前まではチェックしてなかった
美里のお父さんが空気を読んでくれたと信じたい﹂
﹁ヒカル、大丈夫だよ
お父さんは仕事の事は話してくれないから・・・
何かサプライズを用意してくれたんでしょ?﹂
﹁アハハ・・・
じゃあ、行こうか﹂
﹁うわ∼、結構立派な施設が揃ってるね
やっぱり美里ってお嬢様なんだね﹂
﹁ヒカルに言われるとかなり複雑なんだけど﹂
﹁それはそうと、美里のお母さんは働かなくても、十分生活出来る
670
んじゃないの?﹂
﹁あー、それはね、お母さんがお父さんに結婚の時に突き付けた条
結婚しても、仕事は続ける、子供が出来てもね、それでも良け
件なのよ
れば結婚してあげる
だってさ∼
まぁ、お金じゃなくて、仕事が楽しいんでしょ
小さいころは寂しかったけどね
今なら、お母さんの気持ちもわかるかな
わたくし
結婚したら家庭に入れなんて、男のワガママよ﹂
﹁私はそうは思いませんわ
少なくとも子供が産まれたら、家にいるべきです
やはり子供には母親が側に居てあげないと
寂しかった
って﹂
美里さんも言ってましたわよね
﹁まあまあ、そういう事は人それぞれだから
そもそも、ここにいるのは全員彼氏無しでしょ?﹂
﹁くっ、美咲、きついよ、ソレ
誕生日くらい、夢を見させてくれても・・・ねぇ?﹂
﹁それじゃあ、ボクが夢を見させてあげるね
とりあえず服を脱いでくれる?﹂
﹁え?ヒカル・・・まさか
ダメだよ私達まだ中学生だよ
そ、それに、女の子同士でしょ﹂
﹁まだ中学生だけど美里ならたぶん大丈夫だよ
それに、女の子同士って、当然でしょ?
男の子となんてあり得ないよね﹂
﹁ひ、ヒカル・・・わかったわ﹂
美里が服を脱ぐと、鍛えた身体があらわれる
すげ∼じっくり見た事がなかったけど、腹筋が6つに割れてるね
671
あれ?下着も脱ぐの?
﹁ちょっと美里、普通下着は付けたままでしょ?
ほら、このユニフォームに着替えて﹂
﹁これは・・・全日本のユニフォームのレプリカ?﹂
って﹂
﹁そうよ、よく見て、ちゃんと名前が入ってるでしょ?
HIYAMA
﹁ありがとう、ヒカル
大事にするね﹂
﹁うん、着て見せて﹂
﹁よく似合うね﹂
TSUC
﹁ありがとう、でも、コレならここまで来なくても良かったんじゃ
ないの?﹂
﹁だって今からが本番だよ
それじゃあ皆さんお願いします﹂
ボクの合図でぞろぞろと入ってきたのは、巨大なおねーさん達
﹁え、まさか・・・全日本女子バレーチーム
どうして、こんな所に・・・﹂
﹁君が土山さんね?
さあ、みんな!練習始めるわよ!!﹂
﹁美里、胸を貸して貰うといいよ﹂
﹁うん、頑張るから応援してね﹂
﹁モチロン!﹂
全日本の練習ってこんなにキツイんだ・・・
672
2章ネタ解説⑧と登場人物︵追加分︶︵前書き︶
2年生と3年生で章を分けることにしましたので
ここでネタ解説と登場人物の追加分を割り込ませます
673
2章ネタ解説⑧と登場人物︵追加分︶
卒業式って泣かないといけないんですか?
冷たい人って言われそう
和菓子 わが師の恩です
白鳥さん↓水瓶さん︵アニメ版は﹁師の師は我が師も同然﹂で
押し切っちゃいましたね︶
コートの中じゃダメだけどね
だけど涙がでちゃう、女の子だもん
歌ネタ3連発です
っていう場合は本当
本編内では歌詞を使えませんのでかなり間接的な表現になって
います
○○王家の○○王子がソードブリッジ留学
に優秀って証拠よ
ケンブリッジの入試は本当に実力のみです
イギリス王室の王子でも実力が足りなければ平気で落とします
オオ、ココロノトモヨ
ジャ○アンですね
映画だといい子になるんです
確立
確立の正しい使い方です
なろうでは確率と間違える作者さんが多いですよね
4月2日生まれ
現在では改善されていますが
以前は4月2日生まれの子供は幼稚園・保育園の間は1学年上
になっていました
小学校では通常の学年になる為、幼稚園、保育園で留年させる
674
必要がありました
役所の怠慢でしたが現在は改善されています
こんにち
きょう
︵大事な事なので2度書きました︶
今日は、今日は
とおる
同じ字ですよってだけのお遊びです
一応、ルビで区別をつけました
透さん覚さん
さとし
本編では出ていませんが柳生 透と、橋本 覚がフルネームです
水戸※門︵あえて伏字は⃝ではなく※︶ありきで決めた名前で
すけどね
当らなければどうという事は無い
これも名言ですよね
金髪だけど赤い人です
40秒で仕度しな
ラピ○タですね
ハ○ルの時も思ったんですけど、この監督さんの描く老け顔っ
て、若い頃の面影がいっさい無いんですよね
キ○サベ
キモオタ
さんです
ですね
似ても似つかないというか、骨格すら変わって、まるっきり別
人の顔ですよね
ヅャニー・デブ主演の
さんだ
ジョ○ー・○ップ主演の
さんだ
家政婦の三田です
ミタって読まないで下さいね
このセリフのためだけの一発ネタです
薄い本
主にコミケ等で販売されるR18同人誌の事を指す
当然、美里や美優は購入できません
今回のブツは鷹峯女学園漫画研究会有志一同の作品です
内容についてはご想像におまかせします
675
2章登場人物追加分
やぎゅう
とおる
︵なんと!男ばっかり︶
柳生 透
おじいちゃんの護衛その1
はしもと
さとし
剣道が得意
橋本 覚
おじいちゃんの護衛その2
柔道が得意
やまざき
はるき
デカい
山崎 春樹
ヒカルの従者候補だったがTSのために落選
百合寮の寮母、山崎 真由美の長男で学園長の孫
現在は公立中学に通いながら武道で鍛えている
676
2章ネタ解説⑧と登場人物︵追加分︶︵後書き︶
次話から3章中等部3年生編に突入です
677
今日から3年生です①
﹁おはよー﹂
﹁おはようヒカル
クラスの発表はもう見た?﹂
﹁まだだよ∼美優はもう見たの?﹂
﹁一応、ヒカルを待とうかなって思ってたから
一緒に見ようね﹂
﹁もしかしてみんなも待ってたの?﹂
﹁もちろん、一緒にみてキャーキャー言うのが楽しいのよ﹂
﹁ふふふ、そんな事言って、美里だけクラスが違ったらどうする?﹂
﹁うへぇ、怖い事言わないでよ
でも、私だけじゃなくてみんなバラバラになる可能性もあるじゃ
ない
そう言う美咲がぼっちになったらどうするの﹂
﹁成績順でクラス編成されたら・・・困りますね﹂
﹁美紀まで・・・どうせ私はバカですよーだ!﹂
﹁違うよ、美里はバカじゃないよ、スポーツバカなだけだよ﹂
﹁ひ、ヒカル・・・﹂
﹁はいはい、おバカはそこまでにして、クラスの確認をしましょう﹂
3ーA 篠山 千秋
鷹峯 光
鳥羽 清香
佐藤 美優
安藤 千沙
678
・
・
田尾 美紀
土山 美里
・
根本 美咲
・
・
﹁やったーみんな一緒のクラスだよ!!﹂
﹁・・・ソーダネ﹂
﹁美咲?なんだか声に抑揚が無いよ﹂
﹁あ、うん、あまりにも露骨だなーと思って
もう、意図もバレバレだし、やり方を隠す努力すらしなくなった
ね﹂
﹁やっぱりそう思う?﹂
﹁うん、最初の3人だけ50音順になってないし・・・﹂
﹁でも、みんな同じクラスになれたんだから、気づかないフリをし
てあげようよ﹂
﹁ヒカルって空気が読める天然なんだね﹂
ホームルーム
﹁さすがですね、的確です﹂
﹁もう、美紀まで・・・
ハンターランク
あんまりお喋りしてたらHRに遅れるよ﹂
﹁HRだと?﹂
﹁美咲は狩りにハマってるっと、メモメモ﹂
﹁え?狩りって・・・父が趣味にしておりますが
未成年に猟銃の許可って下りなかったように記憶しておりますわ﹂
﹁あぁ、清香ちゃん、狩りじゃなくて狩りゲー・・・ゲームだよ﹂
﹁まぁ、そうでしたの、びっくりしましたわ
密かに選ばれたヒカルさんの護衛で、金属製のヨーヨーがパカっ
と開いて
679
桜の代紋が出てくるのかも!って想像してしまいました﹂
﹁清香ちゃんって結構・・・おっと、そんな事より急ごう﹂
﹁そうだね、千秋ちゃんが待ってるぜー﹂
﹁ここが1年間を過ごす教室ですのね﹂
﹁そうです、机に名前が書かれたカードが張られていますから
自分の席を確認してくださいね・・・って、いきなりありました
ね﹂
﹁へぇ∼美紀が廊下側の一番後ろって・・・50音順じゃないんだね
ボクはどこだろう?あった、美紀の真ん前だ﹂
﹁あ、私が美紀の隣?ゲッ、前が美里って、黒板が見えないよね﹂
﹁いいでしょ、美咲はどうせ黒板見ないんだから﹂
﹁わたくしは、美里さんの前ですか?これはひょっとして・・・﹂
﹁そうだね、予想通りヒカルの前だよ
本気で隠そうとしなくなったね﹂
ぐぬぬ、いくらボクと美里がおバカだからって、優等生で挟まなく
てもいいじゃないか
680
今日から3年生です②
﹁今日からみなさんは3年生になりました
気持ちを切り替えて勉強に励んでください
我が校は中高一貫教育ですが、あまりにも成績が悪い場合は、退
学処分もあり得るので、気を抜かないようにして下さい﹂
う∼ん、血は争えないというか・・・
千秋先生も学園長先生と同じタイプです
そう、話が長いのが欠点です
今はまだ学園長先生ほど酷くはないですが、歳を取るにつれて長く
なるものなんでしょうか?
﹁それでは、まず学級委員長を決めたいと思います
立候補する人はいませんか?﹂
ちょっと待って下さい、ここは先に自己紹介の流れじゃないんです
か?
クラスにどんな人が居るかを知ってからの方がいいと思うんですけ
どね
!
やばい、コレは・・・
誰も立候補が居ない↓なぜかボクが推薦される↓満場一致で押し付
けられるのコンボですね
ここは先手を取って押し付けましょう
美優にやってもらう?それとも、学年TOPの秀才美咲?
美紀や清香ちゃんでもソツ無くこなしそうだね
美里は・・・ないな、うん
それにしても・・・クラスのみんながチラチラとボクの方を伺って
681
ますね
そんなにボクの動向が気になるんでしょうか?
誰もいないのでヒカルさんがいいと思いま
あれ?ボクの座ってる列の一番前の席の女の子がおずおずと手を挙
げましたね
つつい
はダメですよ
これは立候補ですか?
す
﹁筒井さんが立候補してくれました
他にやりたい人はいませんか?
・・・いないようなので、学級委員長は筒井さんにお願いしたい
と思います﹂
さちえ
パチパチパチパチ
﹁筒井 幸恵です
修学旅行など、イベントも目白押しですが、精一杯頑張りたいと
思います
1年間よろしくお願いします﹂
﹁それでは、後は筒井さんにお願いして、その他の委員を決めても
らいましょう﹂
﹁委員を決める前に、自己紹介の時間を取りたいと思います
クラスにどんな人がいるかを知っておいた方が、決めやすいです
よね?﹂
﹁あ∼、ごめんなさい、私とした事が、自己紹介をすっとばしてたね
委員長が優秀で先生は嬉しいです﹂
﹁それでは、50音順で安藤さんからお願いします﹂
﹁はい、勉強で1番は無理ですが、3年間出席番号1番を死守した
安藤 千沙です・・・﹂
筒井さん、自分から立候補するだけの事はありますね
外見は黒髪おさげに黒縁メガネのザ・真面目委員長ですが、オドオ
ド・内気タイプじゃありません
あれはきっと・・・メガネを外すと美少女が出てくるパターンですね
682
自己紹介の後、各委員の選出も無事に終わりました
え?ボク?
もちろん何も押し付けられませんでしたよ
ただし、美紀が保健委員になりました・・・立候補で
683
今日から3年生です②︵後書き︶
美紀﹁だって、ヒカルが倒れたら、看病できるんですよ﹂
684
番外編⑥︵前書き︶
PV・1M︵100万︶HIT記念です
︳︶m
字数制限1000∼1500文字から逸脱しましたが
番外編という事でお目こぼしを・・・m︵︳
685
番外編⑥
わたくし
今日も返事が来ませんわ・・・
私気に障るような事をメールしてしまったのでしょうか?
﹁ふぅっ﹂
﹁どうしたんだい清香?さっきからため息ばかりじゃないか?﹂
﹁お兄様・・・なんでもありませんわ﹂
﹁なんでも無くは見えないんだけどね
失恋かい?それとも片思い?﹂
﹁そっ、そんな事有り得ませんわ
だって相手は女の子ですもの!﹂
﹁・・・そっちの趣味があったのか?﹂
﹁だから、違うっていってるだろ!!﹂
﹁清香、口調が荒れてるよ﹂
﹁申し訳ありません、お兄様﹂
﹁ヨシ!今度の週末にディ○ニーランドに連れて行ってやろう
うらら
パーッと遊んで、イヤな事は忘れろ、いいな?﹂
﹁お兄様、私ではなくて、麗様をお誘いしてはいかが?﹂
﹁・・・清香も俺の趣味は知ってるだろ?
守備範囲外だよ﹂
残念なイケメン
と呼ばれるらしい﹂
﹁お兄様・・・せっかくの整った顔が、勿体無いですわね﹂
﹁世間では
﹁ふぅ・・・カモフラージュでもよろしいわ、行きます﹂
﹁どういう事ですの、夕方で閉園って?﹂
﹁恐らく貸切だと思うが・・・週末に貸切だなんて前代未聞だな﹂
686
﹁貸切なんてできますの?﹂
﹁大勢ででお金を出し合って貸切にすれば空いた状態で楽しめるだ
ろう?
ただし、平日限定だな
幸い、今日はミラ○スタに泊まるからな、部屋から貸切にした人
が見えるかもしれないな﹂
﹁暗いのに無理ですわ、それともお兄様は暗視スコープでも所有な
さってるのかしら?﹂
﹁あぁ、あれは盗撮には必需品だ・・・そんな目で見るな、冗談に
決まってるだろう﹂
﹁・・・じーーーー
あら?・・・今のは、白い髪?﹂
﹁どうした?﹂
﹁いえ、知っている方かと思いましたが、気のせいですわ
あの方が日中に外を出歩く事なんて有り得ませんわ﹂
アルビノなんですから、紫外線を避けるはずですわね
﹁お兄様、本当に貸切でしたのね、ショーをやってますわ﹂
﹁・・・それはそうなんだが、人が見当たらないな
これは個人での貸切だろうな﹂
﹁・・・とてつもないVIPって所ですわね﹂
﹁どこかの国のお姫様とかそういうレベルだな
我が鳥羽家も上流階級と呼ばれるが、上には上がいるものだ﹂
﹁ええ、増長しないように心掛けますわ﹂
﹁おじい様、いったい何の御用でしょうか﹂
﹁清香、よく来てくれた
687
前置きはキライたから単刀直入に言うとだな
お前には3学期から転校してもらう事になった
私立鷹峯女学院に通ってもらう
いや、通うのは変だな、全寮制の学校だ﹂
﹁おじい様、どういう事ですか
いままでお父様の教育方針には口を出さないっておっしゃってま
したわよね?﹂
﹁旧宮家の鷹峯家の姫君のご学友にどうかとの打診があったのだ﹂
﹁旧宮家ですか、それは・・・光栄ですわ
確かに承りました﹂
﹁そうか、それでは姫君のプロフィールはこの書類に書いてある
目を通しておきなさい﹂
﹁いえ、結構です
自分で姫君にお尋ねいたします﹂
﹁ほう?どうしてかな、理由を聞かせてくれるか?﹂
﹁姫君とは友人としておつき合いをしなければなりません
友人ならば、相手の事は直接聞きたいですし、教えたいんです
上辺だけでなく、本当の友人になりたいんです﹂
困りましたわ
完全に迷子になったようです
あら、丁度いい所に人が・・・
あの方に道をお聞きしましょう
﹁申し訳ありませんが少々お時間を頂いてもよろしいでしょうか?﹂
わたくし
﹁ほへ?まぁいいけど・・・どうしたの?﹂
﹁私転校生なのですが、道に迷ってしまいまして
職員室までの道を教えていただけないでしょうか?﹂
﹁なんだ、そういう事なら
688
おいで、こっちだよ
連れて行ってあげる﹂
﹁あ、ありがとうございます﹂
親切な方ですわ
わたくしの人を見る目もなかなかの物ですわね
むこう
・・・と思ったらコレですか
﹁中等部には連絡しておいたから
教室に直接向かうように
コレが地図です﹂
﹁ハイ、ありがとうございます﹂
﹁ハハハ、ゴメン、ホントにゴメン﹂
﹁いえ、気にしておりませんわ
悪気があっての事ではありませんもの
わたくしは教室に向かいます
それでは、ごきげんよう﹂
くっ、わたくしとした事が、初日からなんという失態
始業式には間に合いませんでしたわね
時間にルーズな女だと思われてしまいますわ
あれは・・・ヒカルさん
そうでしたのね、この学校にいらしたのですか
知り合いがいらっしゃると心強いですわね
そうだわ、ヒカルさんに姫君を紹介していただいたら
姫君へのアプローチの目途が立ちましたわ
﹁え∼と、その作戦は無駄になっちゃったかな
・・・改めまして、鷹峯 光 です﹂
﹁え?今、なんと仰ったのかしら?﹂
689
﹁え∼と黙っててごめんね、ボクが鷹峯 光なんだ﹂
﹁ヒカルさん、天は二物を与えるんですね
・・・改めまして、鳥羽 清香 です
仲良くして下さいね﹂
・・・おじい様、わたくしご学友のお勤めは返上させていただきます
だって、ヒカルさんはおともだちですもの
690
身体測定?それなんて羞恥プレイ①
﹁あれ?清香ちゃん食欲ないのかな、身体の調子でも悪いの?﹂
﹁いえ、そんな事はありませんわ﹂
﹁だって、朝食に牛乳だけって、身体に悪いよ?
ひょっとして、ダイエット?﹂
﹁・・・ヒカルさん、今日の予定は覚えていますか?﹂
﹁今日?確か、身体測定とHRでしょ﹂
﹁それを理解していて、朝を抜かないなんてあり得ませんわ
ヒカルさんは本当に思春期の女の子ですの?﹂
え?何かマズかったかな
﹁普通は少しでも軽くなるように朝食を抜いたり、人によっては、
便秘薬にまで手を出す方もいらっしゃるそうですわ﹂
﹁うへぇ、何それ、そこまでするの?
一時的な体重なのにね
それよりも、普段のスタイルの方が重要じゃないの?﹂
﹁それが乙女心ですわ
ヒカルさんだって・・・はっ!!まさか!﹂
﹁な、何?﹂
まさか、バレたの?
﹁そのスリムな身体でしたら気にする必要はありませんわね
ダイエット要らずのスタイル・・・羨ましいですわ﹂
﹁ボクはもう少し成長して欲しいんだけどね
でもさ、朝はしっかり食べないと逆に太りやすい体質になるって
美咲が言ってたよ﹂
﹁・・・サラダをいただきますわ﹂
691
いくら女子校だからって、コレは無いよ
下着の上に制服のブラウスを羽織っただけの少女がゾロゾロと歩い
ているんだよ
そりゃあ一々保健室で着替えてたら時間がいくらあっても足りない
のはわかってるんだ
だからと言って、この恰好で行進って・・・露出プレイってヤツで
すか?
﹁さ、流石は女子校ですわね、こんな恰好で歩いても皆さん平然と
されてますわね﹂
﹁清香ちゃんも恥ずかしいんだ、実はボクも初めてだから結構ドキ
ドキしてるんだ
身体測定自体は、入院中の病院で色々測定されてたけどね
学校で一斉にだなんて4年ぶりかな?﹂
﹁ヒカルも清香ちゃんも、すぐに慣れるよ
女同士で恥ずかしがってもしょうがないでしょ?
この学校は教職員もすべて女性だから、男に見られる心配もない
からね﹂
﹁そうですのね、美咲さんがおっしゃると説得力がありますわ﹂
おやくそく
﹁それじゃあ、いよいよ測定だけど
初めての二人もいるから暗黙の了解の説明をしておくね﹂
バカ
﹁はい、美優教官!﹂
﹁・・・美里はスルーして話を続けるよ
まず、身長や座高を測るんだけど、これは気にしなくていいわ
誰の背が高いとか足が長いとかなんて普段見てれば誰でもわかる
から守秘義務はありません
問題はいわゆるスリーサイズと体重ですが、他人に漏らしてはい
けません
たとえ、ヒカルといえども恐ろしい目に遭います
くれぐれも間違いのないように・・・以上です﹂
692
それじゃあ、みんな・・・出陣じゃーーー!!
693
身体測定?それなんて羞恥プレイ①︵後書き︶
︳︶m
私用により週末の更新ができません
m︵︳
次回更新は10/1の1:00になります
694
身体測定?それなんて羞恥プレイ②
討ち死にしました・・・
でもね、身長は1cmも伸びてたんだよ
148cmになったんだ
公称150cmっていうのは変わらないけどね・・・
体重も入院中に量った32kgから大幅に増えて38kg
それでもまだまだガリガリなんだよね
あ、スリーサイズは当然内緒だからね
清香ちゃんなんて、ボンッ、キュッ、ボンッのグラビア体型なんだ
よね
よく、ボンッ、キュッ、ボンッをモデル体型って表現する事がある
けど
アレ、間違いだよね?
モデルは必要以上に痩せてるから、長身でキュッ、キュッ、プリン
がモデル体型だと思うんだ
そう考えれば、美優が一番モデル体型に近いのかな?
美里はしっかり腹筋が割れてるアスリート体型だし
美紀はドッカーン、プニッ、ボンッで、プニッを気にしてる
少々プニッでも仕方ないよね、ドッカーンなんだから・・・
美咲は、何というか、普通
うん、普通
・・・普通が一番かもね
え?ボク?
言わなきゃダメかな?
大体予想は出来てるだろうけど
キュッ、キュッ、キュッだよ
695
悪かったね、幼児体型で・・・
まあ、それは病気で入院していた時は点滴だけだったから、成長が
遅れているだけだよ・・・きっと
それにしても、これだけ半裸の女の子が集まると、壮観だよ
このクラスは、なぜか美少女が集まってるんだよね
これが盗撮でもされたら大変だよ
その、美少女の集団なのに、なぜかボクに視線が集中してるんだけ
どね
うぅ、やっぱり恥ずかしいよ
みんなはヨク平気だなぁ
女の子としての経験の差かなぁ
あれ?見る方はそれでいいとして、見られる事は・・・
やっぱりアルビノは珍しいから見ちゃうんだろうな
そういうボクも、美紀や清香ちゃんのおっぱいに視線がいっちゃっ
てるから人の事は言えないんだけどね・・・ハイ、反省しています
これで興奮して、血圧や心電図で再検査になったら目も当てられな
いからなぁ
平常心だよ、頑張れボク
ボクはもう女の子なんだから、美少女の裸ぐらいどうって事ないさ・
・・
﹁きゃーっ、筒井さん、鼻血出てるわよ!﹂
﹁委員長、大丈夫?﹂
﹁ごっ、ごべんだざい、づ、づい・・・﹂
﹁見つめちゃったのね﹂
﹁だからあれほど・・・﹂
﹁しっかりしなさい﹂
﹁チラ見で我慢しなきゃ﹂
﹁保健室でよかったわね﹂
﹁私、保健委員だから手伝ってきますね﹂
696
﹁あ、うん・・・ボクも手伝おうか?﹂
﹁あ、それは逆効果だかr・・・わ、私一人で十分よ、鼻血程度だ
し﹂
﹁そう、それじゃあよろしくね﹂
委員長どうしたんだろうね
急に鼻血を出すなんて、とんでもない病気なのかな?
そうこうしているうちに、ボクの順番がきたみたい
委員長の一件で妙に落ち着いたんだろうね
ひっかか
心電図も血圧も平常心で受診できました
後から聞いたんだけど
3Aの7割が血圧や心電図で要精密検査になったんだって
委員長の鼻血で興奮しちゃったんだろうね
女の子はあの程度の血を見ても動揺しちゃうのか・・・毎月の出血
の方が多いのにね
ボクはまだまだ、女の子には遠そうだなぁ
697
球技大会①
﹁それでは今から、球技大会の種目を決めたいと思います
ソフトボール、バレーボール、バスケットボール、テニス、卓球
の5種目です
なお、該当種目の部活動に所属する人は出場禁止です、要はソフ
トボール部は他の種目にしろよって事ね
それでは、筒井さん・・・は、休憩してもらうとして﹂
﹁いえ、もう大丈夫です
鼻血はもう止まっています﹂
﹁そう?それじゃあお願いするけど、無理はしないでね﹂
﹁ハイ
このクラスには、球技大会が初めての方もいらっしゃるので説明
から始めますね
球技大会はクラス対抗で行ないます
新しいクラスとなり、親睦を深める事が目的ですので、必ず一つ
の種目に出場して貰います
中等部の競技は全て学年別8クラスのトーナメントです
それぞれの種目の定員はソフトボールが9人、バレーボールが6
人、その他は5人づつです﹂
そう言うと、黒板に5つの競技の名前を書いていきます
・・・美しい字だなぁ、チョット羨ましいかも
﹁それでは、やりたい種目の所に名前を書いて下さい
定員オーバーの種目はジャンケンで決めて貰います﹂
わたくし
﹁ねえ、みんな何にする?﹂
﹁私はテニスを希望いたします
こう見えてもテニスは得意ですのよ﹂
698
﹁まさに、お蝶夫j﹁ダメ、美優!それ以上は危険だからね﹂
﹁コホン、えーと、私はバレーボールが禁止だから、この身長を活
かすならバスケットボールかな?﹂
﹁なるほど∼・・・美紀は?﹂
﹁私は卓球ですね、運動は得意じゃないので一番迷惑をかけないの
は・・・卓球かな?と思って﹂
ボクも運動は苦手なんだよね・・・この体になってからは
﹁ヒカルはどうするの?私はヒカルと一緒がいいな﹂
﹁ボクは・・・どれにしようかなぁ
あ、その前に美優も聞いておかないと﹂
﹁わざわざ聞かなくてもわかってるでしょ?美咲と同じ選び方よ
でも、ヒカルは外でやる競技は禁止ね
少しでも紫外線を浴びる量を減らさないといけないからね﹂
﹁あ、そうか・・・忘れてたよ
と、いう事は、ソフトボールとテニスが消えたね﹂
﹁それじゃあ、私と卓球ですね
ヒカルも運動は苦手ですもんね﹂
﹁ちょぉ∼っとまったぁ∼、私と一緒にバスケにしようよ
私がヒカルの分まで動くから大丈夫﹂
﹁う∼ん・・・どうしよう
そうだ、クラスのみんなの人気はどうなってるのかな
人数の少ない所だと希望に添えるでしょ?﹂
﹁ヒカルはそんな事気にしなくていいよ
それよりも、紫外線対策優先!わかった?﹂
﹁はーい、それじゃあバスケにしようかな?
卓球だとボクがヘタだと勝敗に直結するけど、バスケなら美里が
助けてくれるからね﹂
﹁それじゃあ私も卓球をやめて、バスケにします﹂
﹁大丈夫かなぁ?ジャンケン頑張らないとね﹂
699
ボク達がバスケの所に名前を書いたら
それまで名前を書いていた子たちが一斉に名前を消して違う競技に
変えました
ボクってそんなに足を引っ張るように見えるのかな?
あ、そうか、マラソンでビリの実績だね
700
球技大会②
﹁清香ちゃんがんばって∼﹂
ボクの声援にラケットを振って応えてくれました
球技大会のテニスの試合なんですが・・・
はっきり言って、清香ちゃんは強いです
﹁さすがに、テニス部の方々には敵いませんわ﹂
なんて、謙遜してたけど・・・そこそこいい勝負できるんじゃない
のかなぁ
清香ちゃんの試合を最後まで見ていたかったんだけど、ボク達の試
合の時間が迫ってるので、第一体育館へ向かいます
﹁清香ちゃんはすごかったね
あれでテニスが趣味の範囲って
真剣に取り組んだらどうなるんだろうね﹂
﹁私がお蝶⃝人って表現するのもわかるでしょ?﹂
﹁まぁそれはそうだけど・・・
美優って古いアニメに詳しいよね﹂
﹁そうそう、とても私達と同じ14歳とは思えませんね﹂
﹁美紀もそう思う?私の感じたままに言うと、頭の中は45歳ぐら
いじゃない?﹂
﹁胸だけ10歳だけどね﹂
﹁美咲も美里も、それはあんまりだと思うよ
それに胸の事は美里には言う資格はないよ
ボクにも無いけどね﹂
﹁大丈夫よ、ヒカル
きっと成長するからね﹂
701
﹁こうして、ひんぬートリオの友情が深まったのであった、まる・・
・
で、締めたからバスケットボールの作戦会議を始めます﹂
﹁﹁はーい﹂﹂
﹁それで、美咲の作戦は?﹂
﹁ノッポの美里さん作戦で行こうかと思うんだけど、どうかな?﹂
﹁私?
まぁ、それでなんとなくなりそうだけどね
でも、私のワンマンチームだと、スグに対策されそうだよ
やっぱり、チームとして動かないと、優勝は無理だって﹂
﹁でも、ヒカルがいるんだから無理はさせられないでしょ?﹂
﹁大丈夫よ、美優
例えば、ヒカルがボールを持っていたとすると、誰がボールを奪
えるの?
ヒカルがシュートしようとしている時に、誰が邪魔できるの?
少なくとも、私は無理
そんな微笑ましい場面を目撃したらもう・・・﹂
﹁わかる、わかるわ美紀!
ぁあ?てめーヒカルの邪魔する気?沈めるぞ?
それじゃあ作戦は
に決定ー!﹂
パチパチパチパチパチパチ
﹁いや、チョット待って、脅しちゃダメだよ
それに、沈めるって何、東京湾なの?﹂
﹁東京湾より駿河湾の方が深いからオススメ
・・・って、そんな訳ないでしょ
殺すのはいくらなんでもねー、沈めるなら風俗でしょ﹂
﹁ダメだよ美優
そんな事したらボクがまるで悪の女王様みたいじゃない・・・﹂
﹁ハイハイわかりました
702
そう言う事だから・・・3Dのスパイさん
ヒカルは正々堂々とヤりたいんだって﹂
﹁ご、ゴメンナサイ!﹂
と、パタパタと走り去っていく、あれは、一回戦の対戦相手の人?
﹁と、言う事で作戦は
美里が赤城で、美優が流河、美紀は体力が切れた参井、私は美山
羊ね﹂
﹁ほ、ボクは?﹂
﹁﹁﹁﹁安斎先生で﹂﹂﹂﹂
703
球技大会③︵前書き︶
︳︶m
遅れてごめんなさい
m︵︳
704
球技大会③
なんというか・・・
圧倒的じゃないか、我が軍は
3年生のバスケットボール、1回戦第2試合
3A 3D
62 − 12
スピードとテクニックでコートを支配する美咲
パワーと高さで他を寄せ付けない美里
正確なシュートで得点を量産する美優
うん、ボクと美紀はボールに触ってないような気がする
・・・気のせいにしておこう
3−Aは5種目全てで、準決勝に勝ち進んだようです
みんな頑張ってるんだね
ボクも少しは頑張らないとね
次の試合はボールに触ってみよう
・・・邪魔にならない程度にね
準決勝の対戦相手はは3ーHです
試合開始早々、思い切った作戦で来ました
美里と美優に二人づつ、美咲に一人が張り付いて、ボクと美紀は放
置・・・
舐められてます
ここは、ボクがカッコよく決めてやりましょう
﹁美咲!コッチ!﹂
705
美咲からパスが来ました
相手チームはボクに近寄りさえしませんね
完全にフリーだなんて、舐めるにもほどがあります
シュートを決めてあげます
えーと、左手は添えるだけっと
・・・
・・・届かなかった
﹁ど、ドンマイ、ヒカル﹂
そう言ってくれるのは嬉しいけど、目が笑いをこらえていますよ、
美咲さん
﹁大丈夫、リバウンドは全部取るから思い切って、いこー
それに、無理して、男の子みたいに片手でシュートしなくてもい
いからね
中学生の女の子なら筋力が足りないから、両手でシュートでいい
のよ!﹂
え!?そうなの?
そういえばあのアニメも舞台は高校の男子バスケ部だった
﹁でも小学校の時は片手シュートじゃなかったっけ?﹂
﹁そりゃそうよ、小学生はミニバスケットって言って、ゴールの高
さが低いのよ
中学生からは大人と同じ3m05cm、つまり10フィートね
ボールのサイズは高校生から大人サイズになるわね﹂
﹁と、いう事は、ボクはもっとおもいっきり全力で投げないと届か
ないって事だね
頑張るよ﹂
﹁ヒカルは、応援してくれるだけでいいのよ、私達3人でもなんと
かするからね﹂
706
戦い
あにき
﹁でも、試合は数だよ、美咲﹂
﹁・・・美優は、そのセリフを言いたかっただけでしょ?﹂
﹁ばれた?まぁ、それは置いといて
せっかくなんだから、ヒカルも、美紀も、一緒に楽しもうよ
勝敗なんて、どうでもいいじゃない﹂
﹁美優の言ってる事は正論なんだけど・・・
試合中だからね﹂
﹁ゴメン、美里
とりあえず試合に集中だね﹂
3A 3H
38 − 34
なんとか勝てました
でも、美咲と美優の体力が心配です
美里?
あの子の体力は桁違いだね
ボクと美紀はほとんど動いて無いからいいとして
3Fとの決勝・・・大丈夫かなぁ
707
球技大会④︵前書き︶
︳︶m
すいません、私用により更新できませんでした
m︵︳
本日より再開します
708
球技大会④
ボクはなんて無力なんだろう
美咲も美優も、体力の限界かな・・・
さっきまでのキレが無い
美里は大丈夫だけど、やはり一人だと無理がある
美紀だって一生懸命頑張ってるのに
もう少しなんとかならないのかなぁ・・・この体
﹁ヒカルさん、お疲れ様でした﹂
﹁ごめん清香ちゃん、負けちゃったよ﹂
﹁お気になさらず・・・
テニスは優勝いたしましたし
ソフトボールの皆さんも優勝ですわ﹂
﹁バレーボールは準優勝だったっけ?﹂
﹁ええ、卓球が準決勝敗退でしたので、うちのクラスが総合優勝で
すわ﹂
﹁スゴい!みんな頑張ったんだね﹂
﹁そう、その笑顔ですわ﹂
﹁へ?﹂
﹁その愛らしい笑顔が最高のご褒美ですの
クラスの皆さんもこの為に頑張ったようなモノですわ﹂
ウンウンと、頷く顔が4つ
なんだか、胸の奥がじーんと、熱くなってるよ
﹁チョッ、これくらいで泣かないでよ
思わず抱きしめたくなるでしょ﹂
と、言いつつ抱きしめているのはどうしてなのかな
709
美優らしいといえば、美優らしいけどね
ただ、クッションが無いから少し鼻が痛かったりする
抱きしめられるのは、美紀がいいかな?
って、泣いてる?
﹁あれ?どうしたんだろう
悲しく無いのに・・・
ボクってこんなに涙もろかったっけ?﹂
﹁あら、少々涙腺が緩くても、構いませんわ
逆にヒカルさんの外見ですと、それくらいでちょうど良いのでは
?﹂
﹁チョット泣き虫のヒカル・・・
守ってあげたくなるよね
いや、むしろ私が守る﹂
﹁ダメだよ、美里、アヤさんの仕事がなくなっちゃうよ﹂
﹁そうか!それはマズイよね∼
じゃあ、アヤさんがクビにならないように、祝勝会に繰り出そう
よ!!﹂
﹁祝勝会って、ボク達は負けたでしょ?
でも、清香ちゃんは優勝したから、そのお祝いならOKだよ﹂
﹁こまけ∼ことはいいんだよっ!
甘いモノを食べる口実なんだからね﹂
﹁一応、3−Aが総合優勝ですので、祝勝会で問題ありませんわ﹂
﹁それもそうだね、沢山運動したからみんなお腹空いてるでしょ?
ボクの奢りでいいから、お小遣いの事は気にせずにたくさん食べ
てね﹂
﹁・・・私はお茶だけにしようかな?﹂
﹁美紀・・・ひょっとしてダイエット?
大丈夫よ、今日の運動量なら少々食べても大丈夫よ
私がカロリー計算してあげるわよ
ヤバそうになったら止めるからね﹂
710
﹁そうじゃなくて、せっかくカロリーを消費したのに食べたらもっ
たいないかなぁって思ったんです﹂
﹁それじゃあ、カラオケにしない?大声で歌えばカロリー消費にな
るわよ?﹂
﹁それ、採用!じゃあ美優、駅前のカラオケボックスの部屋を押さ
えてくれる?﹂
﹁・・・え∼と、その∼今日はもう部屋が埋まってるんじゃないか
なぁって思ったりなんかしちゃったりして﹂
﹁・・・???
歌詞は禁止
だから作者的にカラオ
ケの描写は避けるべ
どうしたの?いつもなら予約で満席でも捻じ込むクセに・・・
ア ヤ シ イ﹂
なろうでは
﹁い、いやだなあ美咲、そんな事ないよ
き
と思った
今日は球技大会の打ち上げでみんな使うからいっぱいだろうなっ
て予想しただけだよ﹂
﹁ひょっとして・・・ふふふ、そうなのね﹂
﹁ちょっと、美咲、一人で納得してないでボクにも教えてよ﹂
﹁それは、カラオケボックスに行けばわかる事よ
今回の手配は私がするわ、とりあえず、行きましょう﹂
﹁?・・・まぁいいかっ、行こう!﹂
﹁・・・﹂
﹁美優?行くよ?﹂
﹁う、うん・・・﹂
美優は音楽の時間は口パクだった模様です
ジャ○アン
[ヒカルたちは精神に大きなダメージを負った]
[美優は巨人の称号を手に入れた!]
711
球技大会④︵後書き︶
カラオケの描写が無いのは仕様です
仕様の内容は美優のセリフのルビ参照
私用の内容は活報にちょこっと・・・
712
新入生歓迎会
﹁新歓?﹂
うち
﹁そうだよ、歓迎会といいつつ、部活動の勧誘会だけどね
バレー部はキャプテンが演台で説明して、私達は背の高い子を中
ヒカルの所
心に勧誘するんだけど
英会話部は?﹂
﹁そういえば、何も聞いて無いんだけど・・・
美優は?﹂
﹁英会話部は、咲良先輩と大村先輩が英語で漫才をするらしいよ
勧誘とかは・・・するのかなぁ?聞いてないからわからないけど
ね﹂
﹁でも、英語で漫才って・・・中学に入ったばっかりの子だとチン
プンカンプンじゃないの?﹂
﹁それは・・・それぐらい理解できなければ入部しても使い物にな
らないって事でしょ?
部活の間はすべて英語で会話なんだからね﹂
﹁なるほど、少なくとも私は理解できないけどね﹂
﹁まぁ、美里なら・・・そうだね
って言うか、美里だけじゃない?﹂
﹁え∼、まさかぁ∼
・・・まさか
ヒカルは英語喋れるよね?﹂
﹁ウン、英語だけは得意だよ﹂
たしな
﹁美優は・・・喋れたよね?﹂
﹁当然でしょ、従者の嗜みよ
一応、フランス語とドイツ語、あとイタリア語も、旅行するのに
不都合が無い程度には使えるわよ﹂
713
﹁・・・清香ちゃんは?﹂
﹁英会話は3歳から叩き込まれましたわ
鳥羽家の娘ともあろう者が英会話が出来ませんでは済まされませ
んもの﹂
﹁まさか、美紀も?﹂
﹁そうですね、日常会話ぐらいなら大丈夫です﹂
﹁・・・って事は、美咲は聞くまでもないから、本当に私だけなんだ
には同意いたしますわ﹂
だ、ダイジョウブダヨ、はわいモぐあむモニホンゴデツウジルモ
美咲は聞くまでもない
ン﹂
﹁
﹁うんうん、きっとこち○の仲河さんぐらい喋れそう﹂
﹁ちょっと∼人を化け物みたいに言わないでよ
英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、ポルト
ガル語、ロシア語、広東語だから礼子さんにも届かないって﹂
﹁﹁﹁﹁﹁十分化け物だね︵よ︶︵ですわ︶﹂﹂﹂﹂﹂
﹁・・・という訳で、私達は勧誘も無しだから、普通に観てたらい
いんだって﹂
英会話部は勧誘をしないようです
自主的にやりたいと思う人が入ってくれたらそれで十分なんだって
ボクが英会話部に所属している事も内緒なんだって
そうだよね、こんな白髪の不気味な女の子が居たら怖がって逃げち
ゃうかもしれないよね
大人しく他人のフリを指示されちゃいました
仕方がないので普通に楽しみましょう
体育会系の部活は実演が多いなぁ
体操部なんてアクロバットのショーみたいだった
文化系だと吹奏楽部は演奏だし・・・吹奏楽部は半分体育会系みた
714
いなモノだから一緒にするのはおかしいかもね
合唱部の歌声も綺麗だったなぁ
もし
もしボクが合唱部を選んでいたら、美優も合唱部に入ったんだろう
か?
・・・イヤ、ifでも恐ろしいな、考えるのはよそう
715
調理実習①
中等部3年生の家庭科は調理実習という恐ろしい罠が待ち構えてい
たのです
﹁はい、それでは、最初の調理実習ですので基本となる
ご飯
お味噌汁
メイン料理
サラダ
を作っていただきます﹂
い、いきなり4品ですか・・・先生、スパルタ式ですね
﹁今日作ってもらうメイン料理は・・・肉じゃがです!
カレシに作ってあげる手料理のベスト3に入る人気のお料理です
男の子の胃袋をガッシリ掴む為にも必須のお料理ですから、みな
さん頑張って下さいね﹂
・・・せんせー、露骨です
でも、家庭科の守口先生は、ちょっとというか、かなりぽっちゃり
した体型の方ですが
去年の夏休みに結婚した新婚さんのハズです
旦那様はお料理で捕まえたのでしょうか・・・
世間では、ぽっちゃり体型にも需要があるそうです
美優に言わせると、ただのデブ専らしいけど・・・
ひんぬ∼にも需要があるって言ってたし、世の中間違ってるよね
おっと、そんな事はどーでもいいんだ
調理実習なんだから、頑張って作って女子力というモノを上げない
といけないんです
班は3人一組だからサボってる訳にはいかないもんね
716
﹁よーし、それじゃあボクはジャガイモの皮剥きをしようかな?﹂
﹁﹁ダメよ︵ですわ︶!!﹂﹂
﹁へ?﹂
﹁ヒカルさんに刃物を持たせるなんて、そんな危険な事をさせる訳
にはまいりませんわ﹂
﹁いや、危険って・・・じゃあ、包丁はやめて、ピーラーだったら
いい?﹂
﹁そ、そうね、それならなんとか・・・いや、ダメだよ
ピーラーにも刃が付いてるんだよ
ヒカルの白魚のような手に傷が付いたら大変だからね﹂
﹁そうですわね・・・美里さん、いい考えがあります
ヒカルさんにはお米を洗っていただきましょう﹂
わたくし
﹁えー!水仕事なんて、手が荒れちゃうよ?﹂
﹁フフフ、私に抜かりはございませんわ
これを用意いたしましたの﹂
﹁こ、これは・・・ゴム?の手袋???﹂
﹁これは、シリコン製ですの
超極薄ですので指先の感覚も素手と変わらない優れものですのよ
さすがに強度は医療用に比べて多少劣りますが
臭いもしませんし、なにより脱着に力も必要ありません
もちろん使い捨てで衛生面でも不都合はありませんわ﹂
﹁へ∼、そうなんだ
じゃあ、それを借りてお米を洗えばいいんだね
初めてですの?﹂
って清香ちゃんも初めてなの?﹂
も
ボク、料理は初めてだけど、頑張るよ﹂
も
﹁あら、ヒカルさん
﹁
﹁ええ、料理はさせて貰えませんでしたので・・・
ここは美里さんに期待しましょう﹂
﹁・・・ゴメン、私も初めてなんだ﹂
717
だれだ∼こんな班分けをしたヤツは!
718
調理実習①︵後書き︶
おまけ
先生﹁あら?この量はいくらなんでも多すぎませんか?﹂
美優﹁6人分ですから問題ありません﹂
美咲﹁ごはんも多めに炊いておかないとね、美里がいたら4合かな
?﹂
です﹂
美紀﹁そうですね、美里の胃袋は男性並みですから﹂
こういう事もあろうかと・・・
先生﹁・・・用意がいいんですね﹂
美優﹁決め台詞は
719
調理実習②
それじゃあ、お米を洗おうかな
あれ、お米ってどれぐらいの量を洗えばいいんだろう・・・
﹁ねえ、清香ちゃん、お米ってどれぐらい入れればいいのかな?﹂
﹁え・・・お茶碗の量があのくらいですから
・・・お茶碗で3回すくうぐらいでよろしいのでは?﹂
﹁チョッ、ちょっと待ってよ二人とも!
それ、量が間違ってるから
私がお茶碗1杯で足りるわけ無いでしょ﹂
﹁そうか、じゃあ美里が2杯として、合計4杯だね﹂
よし、がんばるぞ!
えーと、この釜だね
お米を入れてっと
・・・どうやって洗うんだろう
洗うって漢字からすると、さんずいへんだから・・・
そう、水を使うんだろう
ウン、きっとそうだよ
水を入れてみよう
水を入れてみた
真っ白の汁みたいになってる・・・
どうしよう
とりあえず真っ白の汁を捨てよう
真っ白の汁を捨ててみた
720
お米もこぼれた
うん、失敗だね
とりあえずこぼれたお米は集めたけど・・・どうしようかな?
洗えば問題無いかな
よし、洗おう
えーと洗剤は・・・あった、これだ
・・・なんだろう、この状態は
﹁ちょっ!ヒカル、何やってるの!!﹂
﹁え、あの・・・お米を洗おうと・・・﹂
﹁・・・いい?お米を洗うっていうのは、水でお米の表面に着いて
いる粉を洗い流す事なの﹂
そうっだったのかぁ∼
﹁という事はこぼす前までは合ってたんだね・・・
さんだ
美里、スゴイよ、そんな事まで知ってるなんて﹂
﹁え、この前に家で三田さんがやってるのを見たんだ
たまたまだよ﹂
﹁家政婦を見たんですのね・・・さすがですわ﹂
﹁それはそうと、この状態はどうすればいいんだろう
・・・ゴメン、ボクのせいで台無しだね﹂
﹁まだあきらめるのは早いよ
あきらめたらそこで試合終了だって安済先生も言ってるでしょ?﹂
﹁泡が無くなるまで何度も洗えばよろしいのでは?﹂
﹁!!そうだね、ボク頑張るよ
今度はこぼさないようにしなきゃね﹂
わたくし
﹁その意気だよ、ヒカル!ファイト!!﹂
﹁私いい事を思いつきましたわ
このザルを使ってはいかがでしょう?
これなら、こぼれずに水が切れると思いますわ﹂
﹁スゴイよ清香ちゃん、ナイスアイデアだよ
721
美咲も真っ青な頭のキレだね﹂
ふぅ∼こんなモンかなぁ?
これだけ綺麗に洗えば大丈夫でしょう、うん
それじゃあ、釜に入れてっと・・・あれ?
なんだか・・・量が増えてる?
おかしいなぁ・・・う∼ん
そうか、きっとボクの気のせいだよね
人間の目はすぐに錯覚を起こすって言うしね
あとは・・・水を入れて炊飯ジャーにセットしてスイッチをオンに
するだけ
・・・水ってどれくらい入れるんだろう
!!
フフフ、ボクは冴えてるね
釜の内側に目盛があるのを発見したのさ
ボク達はお茶碗4杯だからこの4の所まで水を入れればいいんだよ
クッ、結構重いね・・・でもなんとか
それじゃあスイッチを入れるかな
﹁ポチっとな﹂
722
調理実習②︵後書き︶
注:この3人の行動は決してマネをしないで下さい
723
調理実習③
﹁ご飯は準備出来たよ、次は何をしたらいい?﹂
﹁どうしようかな?こっちの野菜の準備はもうすぐ終わるし・・・
それじゃあ、お味噌汁の準備をお願い﹂
﹁わかった、ボクに任せて!﹂
よし、お味噌汁だね
いくらボクでも、カップにお湯を注ぐだけじゃダメなのはわかって
るもんね
まず必要なのは・・・お鍋だよね
それと、お水を入れて、火にかける
ウン、ここまでは問題無いハズ・・・
というか、これで問題があったら女の子として以前に、人間として
マズイ気がする
だし
ここは汚名挽回︵注:ネタ解説にて︶しないとね
お味噌汁なんだから、お出汁を取らないとね
お出汁といったら、鰹や昆布が有名だよね
魚のアラもあるけどボクには難し過ぎる
・・・あれ?インスタントのお味噌汁はどうしてるんだろう?
そうだ、出汁入りのお味噌だ!
まず、お味噌を確認しよう
出汁入りじゃありませんでした
チッ、楽が出来るかと思ったのに・・・・
しかた無いね
724
お出汁に使える物は・・・
鰹の削り節と、これは??小さい昆布かな?
ひょっとしたら、根昆布というヤツかも知れません
根昆布は見栄えが悪い事けれど、昆布よりも美味しい出汁が取れる
って三スター鯵っ子も言ってたよ
と、言う事でボクは根昆布を選択する
ふっふっふ、これでさっきの失敗を帳消しにしてもらうんだ
・・・ところで、どれくらいの量を入れたらいいんだろう?
まぁいいか、多めに入れておこう
大は小を兼ねるって言うくらいだしね
旨味成分はたっぷりの方が美味しいよね、きっと あ・・・ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
﹃お鍋に根昆布を入れたら、お鍋からワカメが溢れた﹄
な・・・何を言ってるのかわからねーと思う
ボクも何が起こったのかわからなかった・・・
頭がどうにかなりそうだった・・・
催眠術だとか殺人事件だとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいものの片鱗をあじわったぜ・・・
・・・あれ?少し意識が飛んでたみたい
ひょっとして、根昆布じゃなかった?
ドーシヨー、コレ
﹁ひ、ヒカル、その物体は・・・﹂
﹁・・・ゴメン
み、美里が沢山食べるから多めに作ろうかなぁって・・・
多過ぎました、ごめんなさい﹂
﹁だ、大丈夫よ、私が食べるから
ハハハ、5杯モ食べレバナントカナルサ﹂
725
﹁そうだわ、ワカメを使って海藻サラダにいたしましょう!﹂
﹁清香ちゃんスゴイ!今日は本当に冴えてるよ﹂
﹁それでは、残ったワカメに、お味噌を加えて・・・さぁこれでお
味噌汁の完成ですわ
あっ、刻みネギを載せましょう﹂
うーん、清香ちゃんもやるね
女子力
料理が初めてとは思えないよ
これが基本スペックの差なのかな?
726
調理実習③︵後書き︶
増えるワカメの使用量に注意しましょう!
727
調理実習④
﹁さて、あとは肉じゃがに味が染み込むのを待つだけね﹂
﹁ゴメンね、ボクが足を引っ張ってばかりで
・・・あれ?なんだか焦げ臭い?﹂
﹁あっ!!﹂
???
﹁大変!!肉じゃがのお鍋から煙が出てる!﹂
わたくし
﹁私とした事が、ふえるワカメに気を取られて、弱火にするのを忘
れておりました
申し訳ありません﹂
﹁清香ちゃん、気にしないで
そもそもボクが失敗したせいなんだから
悪いのはボクだよ﹂
﹁大丈夫、ご飯とお味噌汁とサラダがあるから・・・なんとかなる
でしょ?﹂
﹁美里・・・ムリしないで
足りないでしょ?
みんなに少しづつ分けて貰おうよ
ボクがみんなにお願いして来るから・・・﹂
﹁私ってそんなに大食いキャラ?﹂
﹁ウン﹂
﹁そうですわ﹂
﹁・・・とりあえず先に生き残ったお料理を盛り付けしようか?﹂
728
なんだろう?この物体は・・・
﹁ねぇ、清香ちゃん、これ、炊飯器だよね?﹂
﹁えぇ、間違いありませんわ﹂
﹁じゃあ、炊飯器の中に入ってるコレはいったい・・・﹂
﹁私、先生に聞いてくるね﹂
﹁あらあら、これは・・・水が少なかったみたいね
お米はどれくらい入れましたか?﹂
﹁えーと、お茶碗に4杯分です﹂
﹁それじゃあ、お水は?﹂
﹁ちゃんと、お釜の内側にあった4の線まで入れたんですけど﹂
﹁あなた達のミスは、お米の量を間違えた事です
お米は、お茶碗で量らずに計量カップで量るんです
女の子3人なら1合半ぐらいかしら
よく食べる子がいても2合ね﹂
守口先生、今、美里をチラ見しましたね
女の子になってから、こういったチラ見がよく分かるよ、エロ目線
だけじゃないんだね
﹁お茶碗に4杯だと、だいたい6∼8合になっちゃうわね
それにお水が4合分だから・・・こうなっちゃうわけ
お味噌汁の方はどうかしら?﹂
先生は小皿にスプーン一杯ほどのお味噌汁を摂り、味見をしました
って、味見はあんなに少なくてわかるんだね
でも、各班のお料理を全部味見してたら、結構な量になっちゃうか
ら、少量なのは必然かもね
やっぱり先生の体型は職業病だと思う
﹁コレは、お出汁が効いていませんね
お味噌の味だけなので味が薄っぺらいんです
お味噌を入れてから煮立ち過ぎて、せっかくの香りが飛んでしま
729
いましたね
お味噌は味を染み込ませる為と、香りを残す為に2回に分けて入
れるといいですよ﹂
うっ、ご飯もお味噌汁も肉じゃがも失敗・・・
ボク達の班は海藻サラダだけ?
強制ダイエットだね
他の班に少しづつ貰う作戦を決行するしかないかな
﹁ヒカル、どうでした?﹂
﹁美紀、ご覧の通り、サラダしか無いんだ﹂
﹁大丈夫よ、こんな事もあろうかと、6人分用意してありますから
・・・何コレ、ゾクゾク来ますね
美優が病みつきになるのもわかります﹂
﹁あー∼!酷いよ、美紀、私の台詞を取らないでよね﹂
美優・美紀・美咲班のお料理は絶品でした
先生が言うには、今すぐお嫁に行けるそうです
ボクはまだまだ修行が必要だね
まぁ、美優が居るから無理してお料理しなくてもいいんだけどね
同じ失敗を繰り返さなければ、いつかは美味しいお料理になるハズ
だもんね
730
調理実習④︵後書き︶
美里﹁やっぱり私は食べる専門だね﹂
清香﹁クッ!覚えてらっしゃい
次こそ、リベンジしてみせますわ﹂
731
新入部員
﹃こんにちは咲良先輩﹄
﹃こんにちは、ヒカル
今日から新入部員が増えるからよろしくね
苛めちゃだめよ?﹄
﹃苛めたりしませんよ
何人入ったんですか?﹄
﹃それがね、なんと・・・2人よ!!
これで13人だから、私と由香里が引退しても安泰よ
弱小英会話部としては存続の10人確保が命題だからね﹄
﹃弱小って・・・確かにそうですよね
英語で会話する以外はただお喋りするだけの部活ですからね﹄
姫
が居るからパニックになるかなって思って
﹃まぁ、それはそうなんだけどね・・・
今年は
ヒカルの存在を隠したまま部員を募集したから
ミーハー目的の輩は排除できたと思うんだけどね﹄
﹃ボクの不気味な外見を見てパニックはわかるんですけど
ミーハーって?・・・鷹峯の家名ですか?﹄
﹃それ、本気で言ってるのよね・・・天然は言っても直らないか﹄
﹃へ???﹄
﹃それは置いといて、今日は自己紹介に充てるからね﹄
どうやらあの子達ですね
ボクの方をチラチラ見てます
どうしよう、にっこり微笑んだ方がいいのかな?
でも、こんな白髪に赤い目で微笑まれたら・・・怯えるかな?
ツンとすましてる方が怖いかな?
732
ウン、そうだね、友好的に微笑む方がいいよね
やってみよう
﹃キャッ、大丈夫?鼻血が出てるわ﹄
﹃急にどうしたの?もしかして直視したのかも﹄
玲子ちゃんとビアンカちゃんがスグに介抱してくれています
うちの委員長と同じような体質なんでしょうか?
少し心配ですね
﹃﹃﹃ごめんなさい、遅れました﹄﹄﹄
部室に駆け込んだのは黒い3連S・・・じゃなくって今年から高等
部の雪月花3姉妹です
今回も例の自己紹介をするんでしょうか?
ヒカレナイトイイデスネ
﹃これで揃ったわね
それでは自己紹介を始めます
私が部長の吉野 咲良です
分からない事があれば遠慮せずにどんどん聞いて下さいね
ただし・・・英語で﹄
﹃中等部3年の鷹峯 光です
こんな外見ですけど、吸血鬼じゃないので安心して下さい﹄
・・・反応が無い?
どうやらハズした模様です
やっぱり不気味だよね・・・
次から自己紹介の方向性を変えよう
﹃それでは新入部員のみんなに自己紹介してもらいます
733
かえで
慣れないかもしれませんが、頑張って英語でね﹄
じしょうじ
﹃慈照寺 楓です
英会話は家庭教師に指導いただいていましたが
全寮制の学校なので、実践練習の為に入部しました
よろしくお願い致します﹄
鼻血を出した子だね
﹃︵ヒカル、慈照寺家は元子爵家だよ、ヒカルに近づく目的かも知
れないから要注意よ︶﹄
﹃︵そうなの?そのあたりの対応は美優に任せたらいいの?︶﹄
﹃︵まぁ、さっきの鼻血っぷりからして大丈夫だとは思うけど、一
応調べが付くまでは距離を置いてね︶﹄
りっか
﹃︵りょーかい︶﹄
かすが
﹃春日 六花です
六花は雪の結晶の事です
お母さんの名前、雪にちなんで名付けてもらいました﹄
ん?
734
専属メイド︵見習い︶
﹁本日の茶葉はヌワラエリヤでございます﹂
﹁しっかりとした味わいと爽やかな香りがきちんと出ていますわ
さすがは鷹峯家のメイド、まだお若いのに素晴らしいですわ﹂
﹁恐れ入ります﹂
﹁いや、ちょっと待ってよ
二人とも、普通に会話してるけどココは寮だよ?
部屋でお茶していいの?﹂
﹁お嬢様、ご安心下さい
お湯は電気ケトルでご用意させて頂いております
火は使っておりませんので失火の心配はございません﹂
﹁そう、それなら・・・って、話がズレてた
六花ちゃん、どうしてナチュラルにボクと清香ちゃんの部屋にい
るの?﹂
﹁お嬢様専属のメイド見習いですから当然です
常にお側に控え、決っして出しゃばらず、お嬢様の身の周りのお
世話をするのが私の役目です﹂
﹁・・・自分の事は自分でやらせてって言っても、ムリだよね?﹂
﹁お嬢様のお手を煩わせるなんて、トンデモない
そんな事をしたら母に折檻されてしまいます
はっ!もしかして、お嬢様は私が虐待される所を見て愉しむ性癖
が・・・﹂
﹁いや、さすがにそれは無い
美優ならあるかもしれないけど、少なくともボクには無いから﹂
﹁美優さん・・・やっぱり、そういう方でしたのね
隙を見せないように気をつけないといけませんわね﹂
﹁清香ちゃん・・・それよりも、自分の部屋にメイドが入り込んで
735
気にならないの?﹂
﹁え?どうしてですの?
学校の寮にまでメイドを配置するのは、さすが鷹峯家だとは思い
ますけれど、部屋にメイドが控えるのは当然の事ですわ﹂
あぁ、そうか、清香ちゃんもお嬢様だったっけ
﹁それにしても、わざわざ鷹峯家のメイド服を六花ちゃんのサイズ
で作ったんだね﹂
﹁はい、やはり身だしなみはキチンと整えないと
それに、この服を着る事が出来て嬉しいんです
やはり、小さい頃からの憧れですから
子供心に母の姿がカッコよくて・・・﹂
﹁あれ?よく見たら、普通のより少しスカートが短い?﹂
﹁そうです、基本のデザインは同じですが、私の体格に合わせて短
めのスカートになっています
可愛いくって、お気に入りなんです
あっ!気に入っております
すいません、言葉遣いがまだ慣れなくって、じゃないや、申し訳
ございませんだった﹂
ですもの
とお呼びいたしますわ﹂
さん
﹁それはいいよ、御屋敷じゃないからね﹂
わたくし
様
﹁そうですわ、私も学園内ではヒカル
もちろん外ではしっかりとヒカル
﹁外でも一緒でいいのに・・・﹂
﹁そうはまいりません、ケジメはシッカリと
ね?﹂
ふぅ、おじいちゃんも、吉村さんも、ユキさんも・・・過保護過ぎ
るんだよね
736
専属メイド︵見習い︶︵後書き︶
春休みにヒカルが変装に使ったメイド服は
ユキさんが六花ちゃん用に用意してあった物を流用しました
737
ヒカルのお誕生日①
﹁お嬢様、本日はこちらのドレスにお召し替え下さい﹂
誕生日パーティーの為に御屋敷に戻ったボクに、ユキさんが持って
来たのは・・・
淡い水色のドレスでした
白じゃなくて良かった
だって、白だったら髪の毛から全部白づくめになっちゃうでしょ?
それにしても、ボクもいつの間にかドレスを着る事に抵抗がなくな
ってるね
やっぱり制服でスカートを履く事に慣れたからかなぁ?
﹁それではお嬢様、ドレスの前にこちらを﹂
﹁何コレ?丸が・・・﹂
﹁こちらはパニエと申しまして、スカートを膨らませる為の下着で
ございます﹂
﹁へぇ、ドレスのスカートが膨らんでるのはコレだったのか
でも、どうしてわざわざこんなモノまで使ってスカートを膨らま
せたのかな?﹂
﹁こういった形のドレスが確立されたのは、絶対王政時代のフラン
スですが
当時の女性はコルセットでウェストを引き締めたうえでスカート
を膨らませる事でよりウェストが細く見えるようにしていたようで
す﹂
﹁なるほど∼目の錯覚を利用してるんだね﹂
﹁それ以外にも、もう一つ理由がありますが、少々下品ですので・・
・﹂
738
﹁え∼、そこまで言ってお預けは酷いよ
ユキさん、教えて﹂
﹁お、お嬢様、その上目遣いは・・・
か、畏まりました、それでは
当時のフランスではトイレがありませんでした
花の都と呼ばれたパリの道は糞尿が撒き散らされて、悪臭がして
いたのです
臭いだけではなく、衛生面でも最悪でした
これは一般庶民だけではなく、王侯貴族も同様で、ヴェルサイユ
宮殿ですら例外ではありませんでした
ドレスといえばやはり夜会でしょう
当時のフランスは衛生面も最悪でしたので生水は飲めません、そ
こで、ワインが水代わりに飲まれていました
ワインには当然アルコールが含まれています
アルコールには利尿作用があり、おしっこがしたくなります
それでは、夜会に出席していた令嬢達はどうしたのでしょう?
廊下に出て、立ったままおしっこをしたのです
スカートが大きく膨らんでいて、しっかり脚を開けば、ドレスに
掛らないように用を足す事が出来たのです
こうしてドレスのスカートを膨らませる文化が定着しました﹂
﹁・・・女の人の立ちション!?
なんと言うか、その、昔の人は苦労してたんだね
現代人で良かったよ﹂
﹁当時の日本人はちゃんとトイレを利用していました
糞尿を肥料として利用していたので、集める為にも、トイレが必
要だったんでしょうね
・・・これで完成です
次は髪の毛をセットいたします﹂
﹁あれ?コルセットはしなくてもいいの?﹂
﹁はい、今のお嬢様のスタイルですと、必要ありません
739
それに、せっかくのお料理が楽しめませんからね﹂
やっぱりユキさんはすごいね
着付ける間も退屈させないし、お口と一緒に手が恐ろしいスピード
で動いてたよ
740
ヒカルのお誕生日②
﹁ヒカル、誕生日おめでとう﹂
﹁ありがとうおじいちゃん﹂
﹁﹁﹁お嬢様、お誕生日おめでとうございます﹂﹂﹂
﹁みんな、ありがとう﹂
﹁ドレス姿も可愛いな
さすがはワシの孫だ﹂
﹁恐れながら、亡き奥様の御血筋かと・・・﹂
﹁・・・確かにそうだな、正明の言う通りだ、アレの若い頃にそっ
くりだ﹂
﹁ボクってそんなにおばあちゃんに似てるの?
てっきりママ似だとばかり思ってたけど﹂
﹁薫子も似てはいたが、ヒカルは正に瓜二つといった所だな
正明、若い頃の写真が残してあったハズだが﹂
﹁はい、すでに取りに向かわせております
今暫くお待ち下さい﹂
﹁それでは、その間に誕生日のプレゼントをやろう
瀬戸内海に小さな無人島があってな、そこに別荘がある
その島がプレゼントだ
好きに使いなさい
ただし
護衛を連れて行く事
紫外線対策も忘れてはいかんぞ
プライベートビーチもあるから、夏休みに丁度いいだろう﹂
﹁ありがとうおじいちゃん
でもいいの?﹂
﹁かまわん、どうせワシが死ねば全てヒカルの物になるからな
741
少し前倒しになるだけだ﹂
﹁おじいちゃん、そんな事言わないでよ
もっと長生きしてくれなきゃ・・・
ボクを独りぼっちにしないで﹂
﹁ヒカル・・・
よし!おじいちゃん頑張って長生きするからな!﹂
ふぅ、それにしても、島ごと?
普通は別荘でしょ?
いや、別荘も普通じゃないか・・・
吉村さんをはじめ、誰一人不自然に思っていないのも・・・
まぁ、ボクもクリスマスで慣れたけどね
﹁お待たせいたしました﹂
吉村さんから渡された写真は、少し色褪せていました
﹁赤ちゃんを抱いた女の人・・・って、ボクの顔にそっくり
違う、ボクがそっくりなんだね
髪の毛の色が違うけど、目も、鼻も、口も・・・﹂
﹁どうだ?似ているだろう?
その赤ん坊は薫子だぞ﹂
﹁という事は、ボクは大きくなったらこんな感じになるのかー
もっと年をとった写真は無いの?﹂
﹁・・・﹂
﹁あっボク、マズイ事聞いちゃったみたいだね・・・﹂
﹁いや、ヒカルも15歳だ
そろそろ教えておいた方がいいだろう﹂
ボクのおばあちゃんは元華族のお嬢様で、産まれた時からおじいち
いいなづけ
ゃんと結婚する事が決まってたらしい
許嫁ってヤツだね
742
高校を卒業してすぐに結婚して、ママを産んだから、この写真は1
9歳の姿になる
この後、二人目の子供を産む時に脳出血を起したんだって
その後、一度も意識を取り戻さないまま、5年後、ママが小学生の
時に息を引き取ったそうです
だから、若い頃の写真しかないんだって
ゴールデンウイークに、お墓参りに連れて行ってもらおうかな
743
ヒカルのお誕生日③
あれ?この写真は・・・
﹁あぁ、それは桜子の写真だな﹂
ボクがふと手にした写真には、10歳くらい?の女の子が写ってい
ました
確か、ボクの叔母さん?になるのかな
もう亡くなっているハズだよね
写っているのもどう見ても手術着だし
・・・手術って噛みそうになるね、脳内で良かった
おっと、思考が横道に逸れちゃった
ここで聞いたらまたしんみりした雰囲気︵今度は変換できたよ、美
紀に教えてもらったから︶になるから辞めよう
﹁お嬢様、そろそろお時間の方が・・・
ご友人の皆様とのお誕生日会は離れのホールにて準備しておりま
す﹂
さすが吉村さん、タイミングが神がかってるね
﹁ありがとう吉村
それじゃあ、おじいちゃん、また後でね﹂
﹁ああ、楽しんで来なさい﹂
﹁お嬢様、すでに根本様がお着きです
美優に応対させております
間も無く車寄せに土山様がお見えになりますので、お出迎えの用
意をお願い致します﹂
車寄せに入って来たポルシェから美里が出てきましたね、うん、美
744
里ぐらい長身だと絵になります
さらにドレスを着ていると迫力があります
これでおっぱいが大きければ・・・おっと、ヤブヘビになりそうだ
から辞めましょう
﹁いらっしゃい、美里﹂
﹁ほ、ほ、ほ、本日はお招きにあZ、っつ﹂
﹁大丈夫?無理して慣れない言葉遣いしなくてもいいよ﹂
﹁だっ、だってこんな豪邸だよ?
さすがに緊張するよ﹂
﹁あっ、この洋館は離れなんだ
母屋は向こうに・・・日本家屋があるんだ﹂
﹁・・・コレで離れ?
ショーファー
やっぱり私じゃ場違いのような気がしてきた﹂
﹁大丈夫、美咲も着いてるから・・・
ほら、美紀のベンツも到着だよ
いつも通り時間ピッタリだね
早くもなく、遅れる訳でもない・・・コレがお抱え運転手の腕な
んだね﹂
﹁ホントだ、清香ちゃんの車も来たよ
誤差が1分?
うちのお父さんとは大違いだね﹂
﹁そう?美里も5分ぐらい早いだけでしょ?﹂
﹁途中が違うのよね
ポルシェ
お父さんは飛ばすからね﹂
﹁あの車ならそうだろうね﹂
﹁ヒカル、お誕生日おめでとう﹂
﹁ありがとう、美紀﹂
﹁あ、私まだ言って無かった、お誕生日おめでとうヒカル!﹂
﹁ありがとう美里﹂
﹁ヒカルさん、お誕生日おめでとうございます﹂
745
﹁ありがとう清香ちゃん
これでみんな揃ったね
さぁ、中にどうぞ﹂
美里の赤いドレスに対して、清香ちゃんはピンクのドレスです
胸の上の方が大きく開いたデザインで、その、なんと言うか、目の
やり場に困ります
美里も同じような胸元なのに気にならないのはアレの大きさのせい
でしょうか?
美紀は当然のように和服です
白をベースに黄色い菜の花?の柄かな
でも、美紀が和服で助かったよ
美紀の胸元は凶器だもんね
746
ヒカルのお誕生日③︵後書き︶
︳︶m
明日から25日まで所用により更新をお休みさせていただきます
m︵︳
747
ヒカルのお誕生日④︵前書き︶
長らくお待たせいたしましたm︵︳
︳︶m
748
ヒカルのお誕生日④
﹁ウホッ!すっごく美味しそう!!﹂
﹁美里さん、お気持ちは理解できますが・・・はしたないですわ﹂
﹁だって、鷹峯家のシェフと言えば、伝説の春日シェフだよ!
そのお料理を食べられるんだからテンションが上がるのはしょう
がないでしょ?
春日
シェフって、どういう事?﹂
あ、もちろん朝は抜いて来たからねっ!﹂
﹁え?
﹁何言ってるのよ、ヒカル
春日シェフと言えば、十数年前、若干28歳の若さで哲人を破っ
た、伝説のシェフよ
もしかして、知らなかったの?﹂
﹁去年の体育祭の時に連れてきていたシェフでしょ?
チラ見したけど、そんなに凄いシェフだったのね
私は庶民だから、こういったチャンスが無いと、縁が無いからね﹂
﹁美咲は仕方ないとしても、春日シェフのお料理を当然のように・・
・﹂
﹁チョットお待ちになって、ヒカルさんが反応したのは・・・名前
の方ではなくって?﹂
﹁う、うん
春日
っていうんだ﹂
ボクの専属のメイドのユキさんと、寮でのメイド見習いの六花ち
ゃんは
﹁ヒカル、今さらなんだけど、春日シェフの奥さんがユキさんで長
女が六花よ﹂
﹁美優・・・誰も教えてくれなかったような気がするんだけどボク
の気のせいかな?﹂
﹁鷹峯家では誰でも知ってる事だから、みんな知ってて当然って感
749
うち
じになってたのかもしれない﹂
﹁そうですわね、鳥羽家の使っている興信所でもわかるくらいです
もの﹂
わたくし
﹁興信所って探偵?﹂
﹁ええ、私はヒカルさんと同室になりましたでしょう?
そこへ、メイドとして立ち入る六花さんの事を調べさせて頂きま
した﹂
﹁さすがね、鳥羽家の防犯意識も中々のモノね﹂
﹁あら、美優さんにお褒め頂くなんて光栄ですわ
ヒカルさんの事はガードが堅すぎて何一つ調べられなかったので
すが、六花さんや雪さんの事は簡単に調べがつきましたの﹂
﹁まぁ、その事についてはヒカルが自分でユキさんに聞いてもらう
として
ヒカルの誕生パーティーを始めましょう﹂
美優の台詞が終わると同時にユキさんがワゴンを押して入って来ま
した
﹁あれ?こういった時はベルを鳴らしたら入って来るんじゃないの
?﹂
﹁美里はドラマの見過ぎだよ
ボクはそんなの使った事無いよ﹂
﹁一流のメイドは呼ばれるタイミングを見計らって近づきますわ
わざわざ呼ばれるまで待っているのでは二流
一度も使った事が無いという事は、全てのメイドが一流という事
ですわね、さすがです﹂
﹁お褒めに預かり光栄です
お嬢様、バースデーケーキでございます﹂
﹁フーーーーーッ﹂
﹁﹁﹁﹁誕生日おめでとうー!﹂﹂﹂﹂
﹁みんな、ありがとう﹂
750
﹁誕生日プレゼントは、みんなで協力して作った手作りよ、開けて
みて﹂
﹁可愛いブローチだね
みんなありがとう、大事にするね﹂
﹁高級品は見飽きてるだろうから、素朴な手作りがいいかなと思っ
て﹂
﹁さすが美咲、ボクすごく嬉しいよ﹂
あれ?おかしいな
アクセサリーを貰って喜んでる?
いやいや、種類じゃなくてプレゼント自体が嬉しいんだよね・・・
きっと
751
ヒカルのお誕生日⑤
﹁ウホッ﹂
﹁だから、そのセリフ辞めなさいって
呼び方を美里からゴリに変えるわよ﹂
﹁ゴメン、でもあまりにも美味しいからつい
心の底から漏れるのよねー
美咲だって鼻息が・・・﹂
﹁え?ウソー﹂
﹁嘘だよ﹂
﹁・・・美里には夏休みの宿題を見せてあげないことにしました﹂
﹁ウッ、だ、だいじょぶだもん
私には、美優も美紀もいるから・・・﹂
﹁私のはヒカルにしか見せないからね﹂
﹁宿題は自分でやらないと意味ありませんから、ダメですよ﹂
﹁ハウッ、助けて清香ちゃん﹂
﹁美紀さんの意見に賛同致しますわ﹂
﹁ウグッ、ヒカルは・・・無理か﹂
﹁失礼なっ、ボクだって英語なら得意なんだからね﹂
﹁ふふふっ
それにしてもヒカルのお誕生日なのにこんなに豪華な料理で・・・
なんだか悪いよね﹂
﹁気にしないで、ボクの誕生日をお祝いしに来てくれてるんだから
お・も・て・な・し、ぐらいはしないとね﹂
﹁くっ、強烈ですわ﹂
﹁そうですね、ヒカルがやると斜め45度じゃなくても・・・すい
ません、帯を緩めてきていいですか?﹂
﹁大丈夫、美紀?
752
和服はたくさん食べるとキツイもんね
ボクはドレスでよかったよ﹂
﹁そういえば、ヒカルさんのドレスは子供仕様ですわね?﹂
﹁へ?そうなの?﹂
﹁ええ、デコルテを完全に隠しておりますでしょう?
これは主に小学生くらいの女の子が着るドレスに多用されるデザ
インですわね﹂
﹁大きくなると私や清香ちゃんのように胸元を強調するようなデザ
インになっていくわね﹂
﹁・・・ボクはまだ子供扱いなのかなぁ?﹂
﹁気にしちゃだめよ、似合ってるからいいじゃない
私なんてドレスを持ってないからフォーマルな場所はすべて制服
なんだから﹂
﹁美咲、ゴメン、ボク・・・うかれちゃって
おしゃれしたくても出来ない人の事を考えてなかったよ﹂
﹁な∼にしみったれてんのよ、ヒカルらしくないわよ
私のような庶民にはこのお料理だけでも、とんでもないレベルな
んだからね﹂
﹁・・・次は美咲の誕生日だったよね?
ユキさん、美咲の誕生日にドレスをプレゼントする事にしたから
手配をお願い
あと、ついでにボクにも大人っぽいデザインのドレスを・・・﹂
﹁はい、畏まりました
ただ、お嬢様は胸の発育が少々遅れていらっしゃるので、同じよ
うなデザインは難しいですが、よろしいでしょうか?﹂
﹁ウ、うん、仕方ないネ﹂
﹁ヒカル、私の誕生日は修学旅行と被ってるから無理だよ﹂
﹁それじゃあ、修学旅行の夜に抜け出してパーティーする?﹂
﹁ダメよ美里、ヒカルは目立つんだから、スグにばれちゃうわね﹂
﹁でも、美紀のお誕生日にドレスを着れるようにしておかないとね
753
って事でユキさん、美咲と細かい所を詰めておいてね﹂
美咲にもおしゃれくらい楽しんでもらわないとね
754
ヒカルのお誕生日⑥
﹁お嬢様、そろそろお休みの時間でございます﹂
﹁ねえ、ユキさん﹂
﹁はい、いかがいたしました?﹂
﹁ボク、ユキさんの事、全然知らなかった・・・﹂
﹁私の事などお気になさらず﹂
﹁でも、友達が普通に知ってる事すら知らなかったんだ
それが、なんというか・・・悔しいというか
ユキさんの事はもっと知っていたかったんだ﹂
﹁少々長くなりますがよろしいでしょうか?﹂
﹁・・・うん、お願いします﹂
﹁私は、お嬢様のお母様、薫子様の従者でした・・・﹂
ユキさんは結婚前は鹿島 雪といって、父親は鷹峯ホールディング
ス社長、鹿島 重蔵、母親は旧姓篠山 幸枝の長女として生まれた
んだって
鷹峯ホールディングスの社長っていうのは、鷹峯家が経営する会社
を纏める持ち株会社の社長、簡単に言えばおじいちゃんの代理人と
いうか、昔風に言うと番頭さんだね
そんな重要なポストに起用されるほど優秀だったユキさんのお父さ
んは、篠山家の娘を嫁に貰って一族扱いになったそうです
ユキさんのお母さんは、なんと、学園長先生の妹さんでした
ママの従者に選ばれるって事は吉村家か篠山家の親族だろうし
どうやら、嫁に行った娘の産んだ子供ってパターンが多いみたいだね
って事はユキさんは山崎さんや千秋先生の従姉妹なんだよね
755
﹁そうだったんだ・・・﹂
﹁薫子様が駆け落ちされた後、従者を解任されましたが、メイドと
して引き続き鷹峯家にお仕えする事を許されました﹂
﹁ママの従者だったから、ボクのメイドに選ばれたの?﹂
﹁それもありますが・・・
篠山家の一族として信用されている事
当然のことながら口が堅い事
お嬢様の秘密を知る者として、他にいなかった事でしょうか﹂
﹁え?秘密を知るって・・・
ユキさんはボクの専属メイドになる前から知ってたの?﹂
﹁実は・・・お嬢様がお産まれになったおり、私がお側に控えさせ
ていただきました
薫子様は初めてのご出産で心細かったのでございましょう
薫子様はそのような時に、このユキを頼って下さいました
私はお嬢様がお産まれになった事を、旦那様にすら黙っておりま
した
もちろん薫子様のご意思です
その事で口が堅いと認めていただけたのでしょうか
ですから、お嬢様のお世話は産まれてすぐのオムツ交換からさせ
ていただいております﹂
﹁えー!って事は全部見られてるの?﹂
﹁はい、お嬢様のおちんちんは可愛いかったですよ︵笑︶﹂
﹁!!
ダメだよユキさん、伏せ字にしないと﹂
﹁お嬢様、心配はいりません
赤ん坊のおちんちんはモザイク無しで放送してもいいんです
卑猥な物ではありませんからね﹂
︵//∇//︶
756
ヒカルのお誕生日⑥︵後書き︶
運営さんに怒られたら伏せ字にします
757
GWを楽しみましょう①
﹁ねえ、美優
せっかくのGWなんだからさぁ
何処かへ遊びに行こうよ﹂
﹁いいけど、何処に行くの?
国内の行楽地はどこも混雑していて、警備の面で不安が残るわね
海外は・・・旦那様が自家用ジェットを使用中だから、普通の定
期便でないと無理だよ﹂
﹁って事は車で行けるところかぁ﹂
﹁じゃあ、何か美味しい物でも食べに行こうよ!﹂
﹁GW食べ歩きツアーwith美優!﹂
﹁何がいいかなぁ
フレンチにイタリアン、中華に和食、焼き肉とかお寿司もあるよね
でも、街のラーメン屋さんとか、昔ながらの洋食屋さんも捨て難
いし・・・﹂
﹁ハイハイ、全部行くわよ﹂
﹁全部って、美里じゃあるまいし、ボクじゃ食べきれないよ﹂
﹁誰が今日一日で食べるって言った?
GWで一つづつ廻るわよ﹂
﹁あーびっくりした、そりゃそうだよね﹂
﹁それじゃ、手配してくるから出掛ける準備を・・・ユキさんを呼
んでくるね
お腹周りに余裕のある服装@お忍びお出掛けバージョンでオーダ
ーしないとね﹂
﹁いらっしゃいませ
758
3名様ですか?
カウンター席、テーブル席、お座敷がございますが?﹂
﹁せっかくなのでカウンター席でお願いします﹂
﹁畏まりました、こちらへどうぞ﹂
﹁ねぇ美優、お寿司が回ってないんだけど?﹂
﹁っ!馬鹿ねーヒカルにあんな偽物の魚を食べさせる訳無いでしょ
?﹂
﹁偽物って?お魚じゃないの!?﹂
﹁いや、一応魚なんだけどね
例えば、エンガワはヒラメじゃなくてカレイを使ってたりね
高級魚を安い魚で代用してるのよ
それを明示してたら、構わないと思うんだけどね
お客を騙すようなやり方が気に入らないのよね﹂
﹁へー知らなかったなぁ、でも、食べられない魚じゃないんでしょ?
・・・ってアヤさんどうしたの?﹂
﹁二・セ・モ・ノだったの・・・
そんな・・・騙されてたの
回転寿司がご褒美だったのに・・・﹂
﹁アヤさん!しっかりして
今から本物を食べられるんだよ﹂
﹁はっ!そうだった
回らないお寿司でリベンジですね﹂
﹁そうよ、好きなだけ食べていいのよ
お値段は時価だけどね﹂
﹁・・・ご馳走になります﹂
﹁そんなに緊張しなくてもいいから
ほら、役得ってね?﹂
﹁緊張ぐらいしますよ、回らないお寿司屋さんなんて初めてなんで
すから
子供の頃なんて、回転寿司に行く前に牛丼を食べてから行くぐら
759
いのケチな両親でしたから﹂
﹁何それ、お腹いっぱいになっちゃうじゃない﹂
﹁それですよ
お腹いっぱいだと、あんまりたくさん食べられないから安上がり
なんです﹂
﹁・・・それ、お兄さんか弟がいたでしょ?﹂
﹁!なぜそれを・・・確かに兄が二人いましたね﹂
﹁簡単な事よ、高度経済成長時代を過ぎた日本では、食べ盛りの男
の子でもいないとそこまでビンボーすること無いわよ﹂
﹁おお!久しぶりに見たよ、名探偵美優
おっぱい
ほら決めゼリフを言わないと﹂
﹁見た目は子供、頭脳は大人!
・・・って、何言わせるの!!﹂
美優はどうやらノリツッコミのレベルが上がったようです
760
第3章ネタ解説①︵前書き︶
なが∼∼く空いて申し訳ありませんでしたm︵︳
︳︶m
少々寝込んでいましたので・・・どこまで話を進めてましたっけ?
リハビリがてら、ネタ解説から再開させていただきます
761
第3章ネタ解説①
金属製のヨーヨーがパカっと開いて桜の代紋が
大昔の少女マンガで実写版のドラマにもなりました
当時のアイドルが出演してたんですよ
黒髪おさげに黒縁メガネのザ・真面目委員長∼メガネを外すと美少
女が出てくるパターン
テンプレです
今はコンタクトレンズやレーシック手術の普及で絶滅危惧種に
指定されています
朝食を抜く
便秘薬
少しでも軽く・・・女の子は努力しているのです
でも、イチジクさんに手を出した子は・・・さすがに引かれて
ましたね
朝食を抜くと、太りやすい体質になる
大相撲の力士はこれを利用して体重を増やしています
朝の稽古をしてから食事にするというパターンです
スリーサイズと体重
これはタブーです
昔は勝手に覗き見て公表するというイジメがありました
スタイルに自信がある子は自分から公表している場合もありま
した、巨乳ちゃんとか
3Aの7割
30人の7割は21人です
残り9人のうち、6人はヒカル様御一行です
つまり、大丈夫だったのは3人
・・・自分で設定しておきながら、やりすぎたかも
762
お蝶夫j
ジャ⃝アン
やはりドリルには金髪が良く似合う
巨人の称号
美優は自分が音痴だと理解しているので被害は少なくて済んで
います
中学に入ったばかりの子だとチンプンカンプン
今は小学校から英語を習うそうですね
つい、昔の感覚で書いてしまいました
コンドーム
超極薄
今度産むの技術を流用して作られています
あきらめたらそこで試合終了
黒○のバスケではなくスラ○ダソク派なのは歳のせいです
汚名挽回
汚名は返上しましょう
挽回するのは名誉です
これも間違える人が多い慣用表現ですよね
ツッコミが入りそうだったので、注を入れておきました
三スター鯵っ子
グルメ漫画の先駆け
あ、ありのまま︵以下略︶
非常に驚いた事を表す慣用句
セリフが長いのが難点
本作では2度目の登場です
専属メイド︵見習い︶
と言っても寮生活の為、お仕事は少ないです
お茶︵主に紅茶が多い︶を淹れたり、お風呂上りの髪の毛の手
入れなどが主な仕事です
そうそう、豊胸マッサージも六花ちゃんのお仕事です
・・・宿題はいつやるの?
注:○でしょ?は禁止です︵笑︶
763
ヴェルサイユ宮殿の廊下
フランスだけでなく、当時のヨーロッパは衛生状態が悪く、伝
染病が蔓延しやすい状態でした
古代のローマ帝国時代の方が進んでいたりします
雰囲気︵今度は変換できたよ
ヒカルだって成長しているのです
母屋=日本家屋、離れ=洋館
戦前の宮家のお屋敷の様式︵史実︶です
もちろん離れでも豪邸です
戦後ホテルとして再利用された建物もあります
ヒカルの事 ガード ユキさんと六花 簡単に調べがつく
興信所や諜報機関は裏取引でヒカルの事は調べる事すらしません
代わりに使用人の情報はオープンです
ななめ45度
オリンピックのプレゼンの映像は真正面でしたね・・・
真正面だと眠そうに見えてかわいそうです
高級魚を安い魚で代用
回転寿司だけじゃありませんでしたね
高級で売ってるホテルやデパートまで・・・
764
GWを楽しみましょう②
﹁美味しい∼!!﹂
﹁そうね、イタリアンもなかなかね﹂
﹁うん、スパゲティもいろんな種類があるんだね﹂
﹁そうね、麺タイプ以外にも、ラザニアやラビオリ、マカロニなん
かもパスタに分類されるわね
基本は小麦粉を練って作ったものだけど、北部の一部山岳地帯で
は蕎麦粉を使った物もあるのよ﹂
﹁蕎麦粉って、お蕎麦の?そうなんだ、意外だなぁ﹂
﹁元々、蕎麦は高地や痩せた土地で小麦が栽培出来ない場所で代用
品として栽培されたのよ
小麦より消化が悪くて、収量も少ないから極一部の地域を除いて
積極的に栽培されることはなかったわね﹂
﹁極一部って、ひょっとして・・・日本?﹂
﹁正解よ
日本は主食はお米でしょ?
補助食としてうどんなどの麺類だったんだけど
とある時代に、何をとち狂ったか、富士山の火山灰が堆積して出
来た土地に政権をおっ立てたジジイがいてね
大都市の食を賄うのに、お米だけじゃ足りなくて、でも小麦の栽
培に向いていないから、代用に蕎麦を栽培したんだけど
当時の庶民は蕎麦を美味しく食べる工夫を重ねたのよ
百万人も人がいたら、色々思い付く人もいるわよね・・・さて、
ここで問題
今、話題に出た富士山の火山灰が堆積した土地の事は何と言う?﹂
﹁え?、えーっと・・・何だっけ?
授業で習ったような気がしなくもない・・・かなぁ
765
関東ローム層
・・・うぅ、わかりません﹂
﹁正解は、
これでしっかり頭に入ったでしょ?﹂
﹁うん、授業で聞くより面白いね﹂
﹁じゃあ、ついでに東京のネタを一つ
コレは美咲以外に披露したらドヤ顔出来るわよ
江戸は明治元年に東京と改名する詔勅が出され、翌年に明治政府
ぎょうこう
が京都から移転して来て事実上の首都になったんだけど
当時の政府首脳は反対派を抑える為に遷都ではなく行幸、つまり
旅行って名目にしちゃったのよね
既成事実を作ってから遷都の詔を出せばよかったんだけど、出し
忘れたまま、現在まで法律の改正も行われていないから東京は事実
上の首都でしかないのよ﹂
﹁えー!そんな事放置していていいの?﹂
﹁良くは無いわよ
そのせいで即位の礼はわざわざ京都に行かないと出来ないのよ
伝統で京都しかダメって嘘ついてるのよ、平安京の前は平城京で
やってた事実は黙ってね
首都東京
とアピールしてるし、そう
でもね、役人は自分達のミスは決して認めないからそのまま放置
されてるの
まぁ、国内にも外国にも
認識されてるからあんまり意味は無いネタだけどね﹂
﹁なるほど、諸悪の根源は役人なんだね・・・﹂
﹁そうね、ほらっ、そこに元諸悪の根源が!﹂
﹁あっ、そうか、アヤさんは元警察官だもんね﹂
﹁ちょっと!美優ちゃん、私は下っ端だから違います、警察組織の
場合は、諸悪の根源はキャリア組ですから﹂
﹁あれ、そういえば、美優のお父さんは宮内庁のキャリア組じゃな
かったっけ?﹂
﹁うへぇーヤブヘビだった﹂
766
GWを楽しみましょう②︵後書き︶
これを書いてる11月11日は麺の日なんだって
767
GWを楽しみましょう③
﹁ねえ、美優、ここ・・・なの?﹂
﹁ええ、そうみたいね﹂
門には表札ではなくて看板が掛かっていました
児童養護施設
光の丘
﹁・・・﹂
﹁どうやら隣の教会が運営してるみたいね﹂
﹁と、とりあえず・・・入ってみる?﹂
﹁わかったわ
すいません、どなたかいらっしゃいませんか?﹂
美優の声に対応してくれたのは修道服に身を包んだ高齢の女性でした
﹁ようこそ光の丘へ
本日はどのようなご用件でしょうか?﹂
﹁鷹峯女学園中等部3年A組の鷹峯 光と佐藤 美優です﹂
﹁あら、という事は美咲ちゃんのクラスメイトですね
いつも美咲がお世話になっております
・・・残念なんだけど、今日はアルバイトに行ってるからお留守
なのよ﹂
﹁え?美咲ってアルバイトしてるの?・・・じゃなかった、してる
んですか?﹂
﹁ええ、そんな事しなくてもいいって言っても聞かないんですよ
しかも、アルバイト代の半分は施設の運営費に使えって・・・
768
残りはお小遣いって言いつつ、子供達にお菓子を買ってきて・・・
先日なんて、余り物を貰ったらしく、とても高価なお菓子をいた
だいて来てくれました﹂
﹁そうですか・・・
あの、美咲が帰ってきたら、コレを渡して貰えますか?﹂
﹁これは、お洋服ですか?﹂
﹁そうです、ボクのお誕生日会の時に、美咲だけ学校の制服だった
んです
それで、美咲の誕生日プレゼントにドレスを贈ろうと思って﹂
﹁そうですか、わかりました、確かにお預かりいたします
ところで、美咲ちゃんの身の上の事は、本人からお聞きになりま
したか?﹂
﹁いえ、サプライズプレゼントのつもりだったので、住所を調べて
持って来たんです﹂
﹁そうですか、でしたらこのドレスは宅配で送っていただいた事に
しましょう
お二人も、光の丘の事は知らないフリをしていただけませんか?
美咲ちゃんが自分から打ち明けるまでで構いません﹂
﹁はい、ボクもこんな形で知るより、美咲から直接聞きたいですか
ら・・・﹂
﹁ありがとうございます、こういう施設の子供達にはよくある事な
んです
自分から打ち明ける事が出来て初めて卒業資格取得といったとこ
ろでしょうか
そうだわ、せっかく来ていただいたのですから、施設の様子をご
覧になってはいかが?﹂
﹁え?ご迷惑じゃないんですか?﹂
﹁迷惑だなんて、とんでもない
美咲ちゃんが育った環境を見てあげて下さい﹂
﹁ヒカルは将来、こういったところの慰問もしなくちゃいけないか
769
ら練習させて貰えばいいわよ﹂
﹁そ、そうかな?
それじゃあお言葉に甘えて、お世話になります﹂
770
GWを楽しみましょう④
﹁こちらが美咲ちゃんのお部屋です
と言っても、基本は寮生活ですから長期休暇の時に使う程度です﹂
﹁へー、狭いけど個室なんだ
プライバシー面では寮より上だね﹂
﹁中学生以上は個室になりますね
さすがに、いざという時の為に鍵は付いていませんが、昔の孤児
院のイメージとは掛け離れているでしょう?
都の委託の基準には、プライバシーは元より、一人当たりの専有
面積や職員の数など、細かい事がたくさんありますからね
ちょうど、千葉で酷い事件があってから、今の基準になりました
から、現在入所している子供達は全て現行基準ですね﹂
﹁都の委託なんですか?﹂
﹁ええ、そうです
都営だけでは全ての子供達を収容するのは無理ですからね
ここは、宗教法人の非営利活動ですので、都の委託費と、寄付で
運営しています
はっきり言って赤字ですが、弱者救済は宗教の役目だと思ってい
ますから﹂
﹁赤字って、潰れたら美咲や他の子供達はどうなるんですか!﹂
﹁大丈夫ですよ、この施設は赤字ですが母体の教会の営利部門、う
ちの場合は教区の信者以外の結婚式の収入で賄っています﹂
﹁そうですか・・・でも、日本人って宗教に節操が無いですよね
初詣は神社へお参りして、結婚式は教会で挙げて、死んだらお寺
へ行くんですもんね﹂
﹁ヒカルは教会でウェディングドレスは無理だよ﹂
﹁え?シキタリってヤツ?﹂
771
﹁立場上、神前式以外でやるわけには行かないのよ
薫子様が駆け落ちしたのはウェディングドレスを着たかったから
って噂もあるぐらいなんだから﹂
﹁・・・・・まさか、でもうちのメイド服を決めたのはママの好み
だったそうだし・・・否定できないよね﹂
﹁ウェディングドレスで思い出しました、持って来ていただいたド
レスはここに置いておきましょう
施設の他の場所もご案内します﹂
﹁こちらは総合学習室です
子供達は将来の為に必死に勉強しています
ここでは、勉強以外にもピアノを始めとして楽器なども教えてい
ます
保育士や小学校教諭などピアノが必須の職業もありますから
あちらにいるシスターアンジェラはうちで一番ピアノが上手なん
ですよ
美咲ちゃんのピアノの師匠ですね
教会のパイプオルガンも彼女が担当です﹂
﹁あ、アンジェラお母さん!天使様がいるよ!!﹂
﹁ほんとだぁ、僕達がいい子にしていたから天使様が見に来てくれ
たんだね﹂
﹁キレイ・・・わたし、もっと頑張る
だって、また会いたいもの﹂
﹁どうしよう、子供達の夢を壊す訳にはいかないよね?﹂
﹁手を振っていただけますか?﹂
﹁あ、ハイ、こうですか?﹂
﹁ありがとうございます﹂
﹁そういえば、シスターの事はお母さんって呼ぶんですね﹂
772
﹁はい、そうしておけば授業参観に行くのはお母さんになりますね
からね
12人のお母さんです
ちなみに私はおばあちゃんで神父様がお父さんですね﹂
12人?
12使徒みたいだね
773
GWを楽しみましょう④︵後書き︶
エ○ァの使徒をイメージしないように注意してください
11/14 誤字修正
774
GWを楽しみましょう⑤
﹁ここね?﹂
﹁ええ、シフトではこの後25分で上がりの予定よ﹂
﹁ねぇ美優、このまま突撃しちゃおうか?﹂
﹁それも面白そうね、たまたま来たらバイトしてたって感じで・・・
イヤ、それは無いわね、ヒカルにジャンクフードなんてあり得ない
わ﹂
﹁それじゃあ私が行きます
普通にお客さんの振りをして、美咲さんに気づいて二人を呼びに
行った感じで﹂
﹁アヤさん・・・こういう時は頼りになるよね∼
ヨッ!ワクドの帝王!!﹂
﹁??何、ワクドって?もしかしてワックの事?﹂
﹁え?こっちじゃワックって呼ぶの?
ボクが子供の頃はみんなワクドって呼んでたんだけど・・・ひょ
っとしてボクが入院してる間に変わったの?﹂
﹁そんな訳ないでしょ
ずっとワックのままよ﹂
﹁でも、ワックだと省略の仕方がおかしくない?
ワクドだと、後ろをばっさりだもん
それにムスドと韻が同じで統一感があるでしょ?﹂
﹁そんな事言っても公式略称はワックだよ
ほら、ビッグワックとかワックシェイクとか﹂
﹁た、確かに・・・
これは、美咲に聞こう、美咲ならどっちが正しいか答えを出して
くれるよ﹂
﹁そうね、それじゃあアヤさん、お願いします﹂
775
スマイル下さい
ってコテコテのギャグ
﹁で、二人揃ってそんな下らない事を聞く為にわざわざバイト先に
まで押しかけてきたの?
アヤさんはアヤさんで
をかますし・・・﹂
﹁いや、その∼アヤさんが小腹が空いたって言うから・・・﹂
﹁アヤさんの所為にするんじゃないの!
どーせ、GWなのに暇してたんでしょう?
私はお小遣いを稼ぐ必要があるんだからね、ヒカルみたいに暇じ
ゃないのよ﹂
﹁えー、でも美咲は特待生だから、学費や寮費だけじゃなくて、制
服や学用品も学校内の食堂も全て無料でしょ?﹂
﹁・・・そういうお小遣いじゃなくて、修学旅行でお土産を買った
り、お誕生日プレゼントを買ったり、色々と出費はあるのよ﹂
﹁そうか、って修学旅行で思い出した!
美咲のお誕生日は修学旅行に被ってるよね?
だから、代わりと言ってはなんだけど、美味しいご飯を食べに行
きましょう!!
美優、4人で近くのお店の手配お願い﹂
﹁オッケー﹂
﹁ちょっと、二人とも、強引なんだから・・・
家に夕ご飯は要らないって連絡入れないと﹂
﹁えへへっ、それで、ワックとワクドはどっちが正しいの!?﹂
﹁ぷっ
それ、まだ気にしてたんだ
を使って欲しいみたいね
だ
えーとね、ワクドナルドの省略の仕方としては、お店側としては
ワック
ワクド
の方が基本に忠実ね
で、日本語表記の略が
ワクド
ワック
日本語の文法からすると
英語表記の略が
776
と思えばいいわよ
つまり、どちらも正解・・・かな?﹂
えー、なんだかモヤモヤ感が残る答えだなぁ
777
GWを楽しみましょう⑥
﹁ちょっと、美優
こんな高級そうなお店、私とアヤさんは場違いでしょ﹂
﹁大丈夫だよ、ドレスコードがある訳じゃないんだから﹂
﹁そうそう、それにこのお店はおじいちゃんの行きつけのお店らし
いから
少々粗相をしても大丈夫だよ﹂
﹁美咲ならこなせるわよ﹂
﹁うん、ボクより上手くお嬢様をやれそうだもんね﹂
﹁確かにそうね、美咲がお嬢様ならもっと楽だったかもね﹂
﹁・・・自分で振って置いて何だけど、少し凹んだかも﹂
﹁大丈夫よ、私よりヒカルの方が綺麗でしょ?
触れたら壊れそうな・・・儚げな美しさ
ただ美しいだけじゃなくて、可愛いさも兼ね備えた究極の美少女・
・・
さらに萌えポイントを押さえたボクっ娘!
さらにさらに、性格も良い!!﹂
﹁美咲・・・力説している所に悪いんだけど
あげないわよ
内容には禿同﹂
﹁二人とも、ウェイターさんが前菜を運ぶタイミングが掴めなくて
かわいそうでしょ?﹂
﹁﹁ゴメンなさい﹂﹂
﹁ホント、美味しいね
778
この前のお誕生日会も美味しかったけど、これも美味しい﹂
﹁美咲にそう言ってもらえると、誘ったかいがあるよ﹂
﹁ここのシェフは腕もいいわよ
確か去年の体育祭の時に連れて行ったハズよ﹂
﹁あれ?体育祭って、専属シェフじゃなかったの?﹂
﹁そうだよ、去年は六花ちゃんはまだ小学生だったでしょ?
家族じゃないと学園内に入れないもん﹂
﹁って事は、ここのシェフの娘さんがうちの学校に通ってるって事
か・・・﹂
﹁一を聞いて十を知るね、美咲には一々説明が要らないから楽チン
よね
ココだけの話だけど、鷹峯家の専属シェフは春日さんなんだけど、
皇居での晩餐会とかに駆り出される事も多いのよ
旦那様は陛下の頼みだと絶対に断らないから、自分の所は後回し
にしちゃうのよね
そういう時に依頼するのがここのオーナーシェフの小倉さんよ﹂
﹁へー、あれ?でも、ボクは春日さんのお料理と小倉さんのお料理
の違いがわからないや﹂
﹁安心して、どっちもとっても美味しいから、それに私もわかるよ
うな舌はしてないから︵笑︶﹂
﹁そうよね、高級品を食べ慣れているヒカルや美優でソレなんだか
ら、私やアヤさんじゃわからなくて当たり前ね
でも、私が勘違いしてる時はその場で指摘して欲しいなぁ
間違えて覚えないように・・・﹂
﹁ゴメン、次から気をつけるね
って、美咲が間違えるなんて次は何十年後かなぁ?﹂
﹁私だって、人間だから、そのうち間違えるわよ﹂
﹁人間だったのか、完璧超人だとばかり︵笑︶﹂
﹁ヒカル∼美優が虐めるの∼﹂
﹁えー、ボクだって、美咲は舌まで完璧だと思ってたよ︵笑︶﹂
779
﹁いくらなんでもそれはね∼
貝原遊山や邑田弦一郎のような人は数十万人に一人の才能を持っ
て生まれた上に、普段から美味しい物を食べて、舌を磨いてようや
くって人よ
私みたいな庶民じゃ無理ね
それに、人間の感覚器官はすごく曖昧だから簡単に騙されるわよ
空腹が一番の調味料って言うでしょ?﹂
そういえば、お腹が空いてる時の一口目が一番美味しいな
780
いざ修学旅行①
﹁3ーAの皆さん、11号車です、間違えないようにして下さい﹂
委員長の筒井さんは今日も真面目です
制服も校則の通りに着こなしていますね
というか、今日はボク以外はみんな校則の通りです
そりゃそうだよね、校則違反の服装は置いて行くって言われてるか
らね
だって、みんな修学旅行は楽しみにしてたからね
え?ボク?
くるぶし
ボクは靴下だけみんなと違うんだ
みんなは踝の上までの靴下だけど、ボクはいわゆるニーハイなんだ
紫外線対策だから仕方ないよね
美紀が﹁ニーハイなのにお肉が乗って無いなんて・・・﹂
って意味不明な事を言ってだけど
ボクは細かい事は気にしないからね
中等部の修学旅行は3泊4日で京都、奈良、大阪、神戸を廻るんだよ
高等部はヨーロッパなのに・・・
やっぱり中学生に海外での自由行動はまだ早いって事かな?
その代わり班行動だけど、自由に観て回っていいのが嬉しいな
あ、新幹線が来たみたいだね
11号車から16号車までを貸し切りだって
3ーAは全員11号車だね
クラスによっては2つの車両に別れる事もあるから、恵まれてるね
・・・・
・・・
781
ちょっと待って、11号車はグリーン車じゃないか
作為を感じるなぁ
﹁ラッキー!グリーン車だよ
ついてるね
私の日頃の行いが良いからだね﹂
﹁そうですわね、美里さんが素直だからかもしれませんわ﹂
﹁まあまあ、清香ちゃん
ラッキーって事にしておこうよ・・・ね?﹂
﹁ヒカルさんがそう仰るのなら、そう言う事にしておきましょう﹂
車内は何というか近未来っぽい造りだよね
これは一番新しい型の新幹線かな?
これで京都まで約2時間かあ
福岡まで行っても5時間でしょ?
あ、今は鹿児島まで繋がったんだっけ
大阪までくらいなら乗り継ぎを考えたら飛行機の方が遅くなる場合
もありそうだね
リニアが開通したら沖縄や北海道以外は飛行機の意味がなくなりそ
うだよ
おっと、余計な事を考えてないで席に着かないとね
グリーン車は1列に4席だからゆったりしてるね
あれ?ボクと美優の席が無い?
﹁鷹峯さん、どうかしましたか?﹂
﹁あ、筒井さん、ボクの席が見当たらないんだけど・・・﹂
﹁えーと、こ、これは!!﹂
﹁え!どうしたの?もしかして本当に席が無かったりするの?﹂
﹁いえ、恐らく個室だと思います﹂
﹁へ?個室?﹂
﹁ええ、新幹線には多目的室という名の個室があるんです
782
普段は施錠されていて入れませんが、乗務員に声を掛けると使用
することができるんです
主な用途は、赤ちゃんの授乳用ですね
ほら、周りに男の人が居る所でおっぱいポロリなんて恥ずかしい
でしょうから﹂
﹁な、なるほど・・・
でも、筒井さん詳しいね﹂
﹁伊達に鉄子をやってm・・・いえ、兄が鉄道マニアなんかやって
る所為で詳しくなっちゃって﹂
﹁へー、それはいいんだけど、ヤる事が露骨だよね・・・﹂
﹁ヒカル、きっとアレだよ、紫外線対策だよ
ヒカルは個室で紫外線をシャットアウトして、みんなは窓から景
色を楽しむんだよ
・・・きっと﹂
まぁ騙されてあげるよ
783
いざ修学旅行②
久しぶりだなぁ京都駅
小学校の遠足以来か・・・
遠足なのに歩かないで電車だったのは今だに謎なんだけどね
﹁美優、今日の予定はなんだったっけ?﹂
﹁全員で京都御所を見て、そのあと清水寺を観光
そこで一旦解散して班行動ね
食事は各班で自由にしてOKよ
19:00に宿で夕食だから30分前を目標にしましょう﹂
﹁ヒカル・・・修学旅行の予定ぐらい頭にいれておこうよ﹂
﹁美咲さん、スケジュール管理は秘書がするものですもの﹂
﹁そうですね、さすがにうちでは父ぐらいですが﹂
﹁美紀のところも?
・・・もしかして、美里も?﹂
﹁うん、そーだね
それが普通だと思ってたけど・・・﹂
﹁あれ?私がおかしいのかな・・・﹂
﹁美咲、自分を信じて!
ボクの回りが世間の常識から外れてるだけだから
美咲は普通だよ﹂
﹁そうだよね、一瞬私が非常識なのかと思っちゃったじゃない
そうよ、一般人が秘書だなんて、それこそ社長や重役に出世しな
いとね﹂
﹁大丈夫だよ、美咲は賢いから社長ぐらい余裕だよね﹂
﹁ありがとヒカル
それにしても、ヒカルが一般の感覚を持ってるなんてすごいよ
金銭感覚は怪しいけどね︵笑︶﹂
784
オヤツは3万円以内
﹁それを言わないでよ
ちゃんと
は守ってるから﹂
﹁バナナはおやつに入りません︵笑︶だからね﹂
﹁いや、美里、突っ込むところは3万円だと思うんだけど・・・﹂
﹁美咲さん、どうしてですの?
オヤツを3万円以内に抑えるのに苦労致しましたわ
オヤツを少し交換をするのも修学旅行の楽しみですもの
ヒカルさんが口にする可能性がある物に妥協したくはありません
わ﹂
﹁それよりも、防犯の為にってお小遣いが10万円までってのがキ
ツイわよね﹂
﹁そうですね、家族や従業員の皆さんへのお土産を買うと、それこ
そお昼を食べたら無くなりますね﹂
﹁美紀さんの仰る通りですわ
お昼は質素倹約にしないといけませんわ﹂
﹁・・・私はあなた達の金銭感覚には流石に付いて行けないわ﹂
同じ班のヒカルに合わせるた
必要な費用は鷹峯家から出る事になってるから
﹁大丈夫よ、今回の修学旅行の間は
め
美里はお土産の心配はしてもらうわよ﹂
﹁となると、私達が危険ね
京都はちょっと高いから気をつけないとね﹂
﹁美里は量も気をつけないとね﹂
﹁上手い!山田くん、美紀に座布団一枚あげて∼﹂
﹁はいっ!﹂
﹁﹁﹁へ?﹂﹂﹂
・・・ボク達から5mほど離れたところにいた金髪にサングラスの
おねーさんが、ハンドバッグから招きネコ用の赤い座布団を取り出
しましたね
ええ、バレバレですね
まぁヤるとは思っていました
785
それにしても、アヤさんは金髪のカツラが似合わないね
786
いざ修学旅行②︵後書き︶
??①﹁どうやらお銀・・・じゃ無かった、山田が見つかったよう
だな﹂
??②﹁フフフ、所詮奴は我ら四天王の中では最弱﹂
??①﹁いや、三人しかいないだろ?﹂
??②﹁なんとなく言わなけれはならない気がしたんだ﹂
787
いざ修学旅行③
﹁ほほぅ、これが有名な清水の舞台か
結構高いね、流石の私でも飛び降りる勇気は出ないなぁ﹂
﹁美里なら大丈夫かもね﹂
﹁美咲さんが言うのであれば、大丈夫なのではないかしら?
試して見ませんか?﹂
﹁さ、清香ちゃん、そのニヤリは怖いよ﹂
﹁フッフッフッ、この清水の舞台から飛び降りた記録は江戸時代か
ら残っているけど、死んだ人はそんなに多くないんだ
もちろん、怪我はしたみたいだけどね﹂
﹁え?﹂
﹁まさか!?そんな筈ありませんわ﹂
﹁ちょっと∼ボクの言う事は信じられないの?﹂
﹁いや、内容じゃなくって・・・ヒカルがウンチク!?﹂
﹁ちょっとヒカル・・・熱は無いようね﹂
﹁いや、美優・・・どうしてボクの額に手を当ててるのかな?﹂
﹁熱が無いのなら、何か変なモノでも食べたのかもしれません﹂
﹁ダメですわヒカルさん、美里さんのように拾い食いするのは淑女
としてどうかと思いますわ﹂
﹁ちょっと!清香ちゃん、今日は私をいじり過ぎじゃない?
言っておくけど、拾い食いなんてしないわよ
たくさん食べるだけよ!﹂
﹁そうよ、落としても3秒までならセーフよ﹂
﹁﹁﹁それはナイ﹂﹂﹂
﹁美咲ったら、せっかくのボケもそこまでハズしたらだめよ﹂
﹁そうですわ、いくらネタでも不衛生なのはちょっと・・・﹂
﹁って、そんな事よりも今はヒカルよ!﹂
788
﹁ぼ、ボクだってドヤ顔ぐらいしたっていいでしょ
清水寺は小学校の遠足で行ったから覚えてるんだ
当時のバスガイドのお姉さんが説明してくれたんだよ﹂
﹁へぇ∼そうなんだ・・・でも落ちたら痛いだろうな﹂
﹁だったら試してみましょうか?﹂
﹁ちょっ!美紀までそのニヤリはヤメテーーーーーー﹂
﹁それでは今から班行動になります
各班の班長は人数を確認して下さい﹂
﹁3−A、1班6人全員いま∼す﹂
﹁2班OKだよ∼﹂
﹁3班は安藤さんがトイレに行ってます﹂
﹁4班いるよー﹂
﹁5班、7人いるだと・・・?﹂
﹁ちょっと美咲、アヤさんは数えなくていいって﹂
﹁あ、ゴメンつい・・・5班ヒカルは無事﹂
﹁はい、了解しました
それでは夕食の時間に遅れないように全員無事にホテルで会いま
しょう﹂
﹁筒井さ∼ん、安藤さんがまだだって︵笑︶﹂
﹁失礼しました、鷹峯さんが無事だとほっとしちゃって
え∼3班は安藤さんが戻ってから出発と・・・戻ってきましたね
それでは改めて
くれぐれもトラブルを起こさないようにお願いします﹂
﹁さて、どこに行きたい?
ボクは土地勘もあるから案内できるよ﹂
﹁ねえ、みんなで舞妓さんになってみない?﹂
﹁いいねー美紀、でもそういうのって予約とか必要じゃないの?﹂
789
﹁大丈夫です、うちのお店の京都支店と取引のある所ですから
土日以外ならいつでも融通がききますから﹂
﹁それじゃあ行こうか?﹂
﹁ええ、こっちです、祇園四条駅から南に行った所ですからスグで
すよ﹂
あれ?ボクより詳しい?
790
いざ修学旅行④
﹁うぅ、みんなよくあれだけで足りるね・・・﹂
﹁仕方ないんです
それとも、帯を締めた時に吐きたいんですか?﹂
﹁うッ、美紀の言う事はわかるんだけど・・・
お茶漬け定食って、間違ってると思います
やっぱり、お茶漬けは最後の締めにサラサラっと流し込む物であ
って、メインにするのは役不足じゃないかな?﹂
﹁美里、色々間違ってるわよ﹂
﹁え?女の子なのに食い意地がはってるのは無しだよ?﹂
﹁それもあるけど︵笑︶
いつまでも居座らないでさっさと帰れ
って意味なのよ
京料理では、食事の最後に出すお茶漬けは
それを知らずに、最後にお茶漬けで締めるモノだって勘違いした
馬鹿が間違って広めちゃったのよね
だから、お茶漬けがメインだと、そういう意味を含まないから、
アリって事ね
ただ、お茶漬け定食が1300円もするのはどうかと思うわ
それと、役不足じゃなくて力不足ね
役不足だと、能力に対して役割が軽すぎるって意味だから﹂
うっ、ボクも間違って使ってたかも・・・
﹁まあまあ、それぐらいで許してあげてよ美咲
それよりも、みんなで舞妓さんになった写真を撮ろうね
ボクは恥ずかしいから抜きで﹂
﹁﹁﹁ダメ!!﹂﹂﹂
わたくし
﹁ヒカルがいないと意味無いでしょ!﹂
﹁私集合写真以外にも、ヒカルさんとのツーショット写真も撮って
791
いただきますわ﹂
﹁どうしても撮らないとダメ?﹂
﹁ダメというか、コスプレして撮影がメインなんですから
撮影まで料金に入ってます
サービスで持参したデジカメで撮ってくれるんです
私はスマホで撮ってもらうつもりなんです﹂
﹁!、そうか、待ち受け画像にするんだ!
美紀、冴えてるね﹂
おしろい
﹁うへぇ、こんな所まで白粉塗るんですか?﹂
﹁そうですよ、背中側も同じような位置まで塗ります﹂
﹁美里、黙ってじっとしていなさい﹂
﹁こちらのお嬢さんはお胸が豊かなので少し抑えないと・・・﹂
﹁そうなんですか?
せっかく大きいんだからアピールした方がいいような気がするん
ですが・・
ボク達は無いから無理ですけどね﹂
﹁舞妓というのは、芸妓になるための修行中の半人前の事なんですよ
おしろい
アピールなんて、まだ早い、一人前になってからということです
ね﹂
﹁なるほど∼
あれ?ボクは白粉を塗らないんですか?﹂
﹁こちらのお嬢さんは、お肌が真っ白ですので白粉を塗っても色が
変わりません
ひょっとすると白粉を塗らない方が白いくらいじゃないでしょう
か・・・﹂
﹁あ、それだったら、代わりに日焼け止めクリームを塗り直しても
らえますか?﹂
﹁はい、喜んで
792
・・・これは、見たことのない日焼け止めですね
どこのメーカーですか?﹂
﹁ああ、それは化粧品の日焼け止めじゃなくて、医薬品です
ボクの病気の為の特注品だそうですよ﹂
﹁そうですか
これだけ高性能な日焼け止めなら市販すれば売れそうですけれど
芸妓さん達も飛び付きそうですね﹂
市販しても1本十万円を越えそうだけど・・・
女の人はお金がかかるんだね
793
いざ修学旅行⑤
﹁めちゃくちゃ歩きにくいねー﹂
たび
﹁慣れですよ
足袋に慣れれば鼻緒がある履物は全て対応できます
こうやって、お散歩するのもいいでしょ?﹂
﹁凄いよ美紀、まるで本物みたい
清香ちゃんも普通に歩けてるし・・・
やっぱり、胸が大きいとバランスが取りやすいんじゃないかな?﹂
わたくし
﹁ヒカル・・・いくらひんぬートリオの一員だからって、それは無
いよ﹂
﹁そうですわ、美紀さんや私はお茶のお稽古に通っていますの
和装に慣れるのが一番ですわね﹂
﹁うんうん、美里はもう少しお淑やかに・・・歩幅を小さくしてみ
たら?﹂
﹁ぉお?これは!!
さすが∼、ありがと美咲
かなりマシになったかな?
ヒカルどう?﹂
﹁うん、キレイだよ
美里は背も高くて、なんというか、その∼
ゴージャス?迫力がある?﹂
﹁ちょっとソレ、キレイと結びつかない修飾語だよ﹂
﹁あ、つい・・・﹂
﹁いいですよー、どうせ男の子みたいだし
あ、あれはうちの制服?
どうしよう、バレたら恥ずかしくない?﹂
﹁舞妓さんのフリをすればよろしいのでは?﹂
794
﹁清香ちゃん、ナイス!﹂
﹁きゃー舞妓さんよ﹂
﹁綺麗ねー﹂
﹁あのー、一緒に写真撮ってもいいですか?﹂
修学旅行のJCが現れた
どうやらヒカルに気付いていないようだ
﹁え、あの、そのーボク達は・・・﹂
﹁きゃー舞妓さんがいるわ﹂
﹁本当だ、写真撮らせて貰いましょう
あなた達じゃまよ﹂
﹁ちょっと、何よ、私達が先よ﹂
仲間を呼んでもいないのに
さらに修学旅行のJCが現れた
どうやら仲間割れをしているようだ
﹁何言ってるの?私達は3Aよ
あなた達は?﹂
﹁・・・3Dよ﹂
﹁よ?﹂
﹁3Dです﹂
﹁鷹峯女学園はすべてにおいてヒカル様のクラスが優先
とーぜん私達が先でい・い・わ・よ・ね・?﹂
﹁クッ・・・﹂
﹁フフッ、3Aはヒカル様がいらっしゃるクラスなのよ
あなた達が逆らっていいワケないでしょう﹂
795
モブ子
﹁・・・何よ、あんた達なんてその他大勢のクセに﹂
﹁な、なんですって!﹂
﹁どうせ、ヒカル様に名前も憶えてもらってないでしょ!﹂
﹁クッ・・・︵痛い所を・・・︶﹂
﹁うちのクラスの吉崎さんなんて、去年の体育祭でヒカル様の馬に
なったのよ!﹂
﹁それがどうしたの、あなた達じゃないでしょ﹂
﹁そのへんでやめときなはれ﹂
﹁﹁??﹂﹂
﹁こないな所で名前を出されては、宮はんもえらい迷惑してはるん
とちゃいますか?﹂
え?美紀が京都弁喋ってる!?
8:45
﹁な、なによ、ヒカル様の事も知らないくせに﹂
﹁美優さん、そろそろ頃合いではないかしら﹂
﹁え・・・ま、まさか﹂
﹁え∼い、ここにおわすお方をどなたと心得る、恐れ多くも先のふ
k﹁違うって!!﹂
ははは、ゴメンなさい、調子に乗りました
え∼、ヒカル御一行様で∼す﹂
やっぱり学園長先生の特別扱いが悪い方向に行ってるね
おじいちゃんに報告してあげましょう
796
いざ修学旅行⑥
﹁あの子達の処分は学校に帰ってからにしたから﹂
﹁うん﹂
﹁・・・ヒカル、ショックなのはわかるけどさ
気持ちを切り替えていきましょう﹂
﹁・・・うん、ありがとう、美紀﹂
﹁ねぇヒカル
私、バレーやってるでしょ?
試合なんかでもミスする事なんてよくあるのよ
でもね、みんないちいち責めたりしないよ
ドンマイ
ってね
そういう時は魔法の言葉を使うのよ
不思議と切り替えができるものなのよ
・・・意味はしらないけど﹂
﹁ちょっ・・・美里
無いよ、そのオチは
せっかくイイ話してたのに・・・﹂
﹁え?まずかった?﹂
﹁ドンマイって英語で気にするなっていう意味だよ﹂
﹁あ・・・あははは
まあ、その∼ドンマイ﹂
﹁さぁ、気持ちを切り替えて・・・次はどうする?
京都の名所はたくさんあるからね﹂
﹁ねぇ、鴨川へ行ってみましょうよ
一度ヒカルと河川敷に座ってみたいんだけど・・・﹂
﹁等間隔になるっていうアレ?﹂
797
﹁そうです﹂
﹁う∼んカップルじゃないけど・・・まぁいいか
ここからだと歩いて行けるし﹂
﹁それじゃあ、歩きながらお喋りするのも楽しみましょう﹂
﹁う∼ん、なんだかずるい・・・ヒカルと美紀だけわかってて
なんだか通同士の会話って感じ﹂
﹁そうですわね・・・そういえば
先ほども美紀さんは京都弁を使ってらしたでしょ?﹂
﹁え、あれは・・・なんちゃって京都弁ですよ
うちの京都支店があるって言うのは言いましたよね
祖父の代までは、こっちが本店で、東京の方が支店だったんです
今でも祖母と曾祖母が住んで居るんです
毎年、お正月とお盆はこっちなんですよね
だから、標準語ベースの京都弁が混じった言葉になっちゃって・・
・
普段も意識して丁寧な言葉遣いをしてるでしょう?
そうしないと、混じっちゃうんですよね﹂
﹁へえー、それで詳しかったんだね
でも和風美人の美紀には京都弁も似合うからいいんじゃないの?﹂
﹁いえいえ、ヒカルならわかると思うんですが、京都弁じゃなくて、
京都弁っぽい何かですよ﹂
﹁大丈夫だよ、東京に行けば、京都も河内も神戸も、違いが分かる
人なんていないよ
全部引っくるめて関西弁っていう分類だからね﹂
﹁そういえばそうですね
吉元の芸人用語が普通の関西弁だと思ってる人ばかりですもんね﹂
﹁ねぇヒカル、今思いついたんだけど
せっかく美紀が京都に来たんだから、会いに来てくれたら、おば
あちゃんは喜ぶんじゃないかな?﹂
798
﹁いいね、それ
さすが美咲だね
ひいおばあちゃんもいるんでしょ?
老い先短いんだから孝行はしておかないとね﹂
﹁で、でも・・・そんな個人的な事に皆さんを・・・・﹂
﹁そんな水くさい事は言わないでよ
親孝行 したい時には 親は無し
って言うでしょ?﹂
それに、孝行のチャンスは逃しちゃダメ
﹁あ・・・うん、それじゃあお願いします
家は西陣なんです﹂
﹁じゃあ鴨川は見るだけでスルーしましょう
ッと、アヤさんは先回りしてるハズだから予定変更を教えてあげ
ないと・・・﹂
﹁美優、大丈夫よ
アヤさんなら、ホラ﹂
あー、美里が指した先には鴨川のほとりに座って、カップルのフリ
をしてる金髪アヤさんがいますね
隣に座ってるゴツい人は・・・見憶えがあるね
どうやら橋本さんも来てるようだね
799
いざ修学旅行⑦
﹁重ねはもっと淡い方が白いお肌に映えると思いますが・・・﹂
﹁逆に、濃くなされても・・・
ほら、御髪が際立って・・・﹂
なぜボクは着せ替え人形になってるんだろう?
どうしてこうなった!?
﹁ジャーン!
おばあちゃん﹂
﹁美紀、どうしたの?学校は?
ひょっとしてイジメ?﹂
﹁違うよ、修学旅行でコッチに来たんだよ
顔ぐらいは見せておこうかなって・・・﹂
﹁そうなの、よく来てくれたわね
でも連絡ぐらいして欲しかったわよ﹂
﹁ごめんなさい、一応班行動だから、来れるかどうかわからなかっ
たのよ﹂
﹁あら、班行動って・・・抜け出してきたの?﹂
﹁実は、班のみんなは外で待っててくれてるのよ﹂
﹁あら大変、すぐに上がってもらわないと
お茶の用意をしないといけないわね﹂
﹁お邪魔します﹂
﹁ようこそいらっしゃいました
うちの美紀がお世話になっております﹂
﹁いえ、こちらの方こそ﹂
800
﹁ごゆっくりなさってくださいね﹂
﹁一応紹介しておくね
えー、学校で一番頭がいい根本 美咲さん﹂
﹁よろしくお願いします﹂
﹁こっちのでっかいのが土山 美里さん
お茶よりお菓子の子よ﹂
﹁よ、よろしくお願いします﹂
﹁この子は佐藤 美優さん
学校の成績は私のライバルになるわ﹂
﹁よろしくお願いします﹂
﹁こっちのゴージャスなのは鳥羽 清香さん
旧華族の鳥羽家のお嬢様よ﹂
﹁鳥羽 清香と申します﹂
﹁まあまあ、お母様には昔、当店でお買上げいただいた事もござい
ますのよ﹂
﹁おばあちゃん・・・私の友達なんだから商売の方は控えてね
そうじゃないと、最後の一人は内緒にしないといけなくなるから
ね﹂
﹁ごめんなさいね
でも内緒にしないといけなくなる方って・・・﹂
﹁最後の一人は、鷹峯 光さん
おばあちゃんなら名前だけで解るでしょ?﹂
﹁・・・・・﹂
﹁あの∼、鷹峯 光です、いつも美紀にはお世話になってます﹂
﹁おばあちゃん?
あれ?固まっちゃった?﹂
﹁はっ!美紀、確かあなたは鷹峯女学園に通ってたわよね
旧宮家の宮様が理事長をなさってて
宮家のお名前をそのまま学校名にしてるって聞いたんだけど﹂
﹁ええ、そうよ
801
宮家のお姫さん
ひい
よ﹂
ヒカルはおばあちゃん達の言い方だと
﹁・・・すぐにおもてなしをしないといけないわね
茶室の準備をさせますわ
その間に、お着替えを済ませましょう
皆さん修学旅行だと、制服だけでしょう?
お着物はこちらでご用意致しますわ﹂
﹁え?ボク達は別にそこまでしてもらわなくてもいいですよ﹂
﹁そうは参りません、お好きな物を選んでいただいて結構です
幸いうちにはお着物は売るほどございますから﹂
まぁ、沢山あるだろうね、売ってるから
802
いざ修学旅行⑧︵前書き︶
投稿したつもりがなぜか消えていた
再度書き直して投稿です
修学旅行⑧
ご迷惑をお掛けして申し訳ありません
803
いざ修学旅行⑧
うぅ、足がしびれるー
正座なんてみんなよく我慢できるね
あ・・・仲間がいたよ
やっぱり美里だね
期待を裏切らないなあ
美紀と清香ちゃんは茶道を習ってるから当然としても
美優も美咲も平気なのか
どうしてみんなはこんなにハイスペックなんだろう?
それに比べてボクは・・・
﹁ヒカル?﹂
﹁え、ああ、ゴメンちょっと考え事してた﹂
﹁それじゃあ、コレ
お茶なんですけど・・・大丈夫かな?
あっ、作法とかは気にしないでいいわ﹂
﹁そ、そう?
よかった∼茶道とか、やった事無かったから・・・﹂
寝込んでいた美紀のひいおばあちゃんがわざわざ起きだして
お茶を点ててくれたのはいいんだけど・・・
で・・・コレはお茶なの?
ドロっとしてて泡立った液体・・・
濃い緑色だよ
お茶って普通は茶色が基本でしょ?
お茶の色だから茶色って言うんだよね?
・・・見た目はこの際目を瞑ろう
804
そうだ、物理的に目を瞑ればいいんだよ!
目を瞑って味わってるように見えるよね?ねっ?
よ∼し、ボク頑張るよ
あ、香はちゃんとお茶の香りだね
って言うか、スゴクいい香りだなぁ
こんないい香りだと味も期待できそうだよ
うん、見た目を気にしたらいけないんだよね
・・・・・
・・・
・・うぅ
にが∼∼∼い
だ、ダメだよ
吐いちゃダメ
ガマンしなくちゃ
なんとか飲み干さないと・・・
うぅぅ、飲み干しても口に苦いのが残ってるよ
・・・あれ?みんながボクに注目してる・・・
何か言わないといけないのかな?
た
不味いとか苦いっていうのはダメだよね?
だったら・・・
﹁すごくいい香りですね﹂
﹁ありがとうございます
そう言っていただけると心を込めて点てた甲斐があります
宮家の姫君に対してお茶を点てる事ができるなんて・・・もう思
い残す事はございません﹂
805
﹁いやだなぁ、そんな大袈裟な・・・
宮家って、ボクは旧宮家だから今は一般家庭なんだよ?﹂
﹁そんな、滅相もございません
私のような大正生まれの老婆にとっては
本来ならば直奏する事も恐れ多くて・・・
茶室にご案内致しましたのも、その為でございます﹂
﹁え?どういう事なの?﹂
﹁それは、昔から茶室に於いては外の身分は一切関係なく、師と弟
子の関係となります
太閤秀吉公は、その慣習を守らず千利休を死罪にしたようでござ
いますが・・・﹂
﹁そうか!、そうでないとお茶を教わる方が偉いと教える方も怒れ
なかったりするからか
・・・あれ?って事はうちの学校も外の関係を持ち込まないって
いうのは﹂
﹁そうね、その通りよ
ただ、今の学園長先生はその慣習を守れていないようだけどね﹂
﹁そうだよね、美咲の言う通りだよ
・・・ちょっとなんとかしないとね﹂
﹁そうね、豊臣秀吉も学園長先生もロクなモンじゃないわよね
・・・あえて言おう、カスであると!﹂
﹁ちょっと、美里さん、それは少し言い過ぎではありませんの?﹂
﹁まぁまぁ・・・ところで
直奏って何?﹂
﹁美里・・・分からない事をそのままにしないでその場で聞くなんて
成長したのね・・・おねぃさんは嬉しいわ﹂
﹁﹁﹁・・・﹂﹂﹂
﹁コホン、少しハズしたみたいね
え∼と、直奏っていうのは身分の高い人に直接声を掛けることよ
直接奏上するの略ね
806
昔はお付の従者に話して、伝言ゲームみたいな事をしていたそうね
この場合ならヒカルに直接話さずに美優に話して伝言してもらう
のよ﹂
﹁うわ∼面倒な事してたんだね
さすが美咲、溢れる知識の泉って所かな?
・・・あれ?﹂
﹁・・・やっぱりヒカルもわかってなかったんだね﹂
ハッ!しまった!
807
いざ修学旅行⑧︵後書き︶
執筆中の所からも消え、投稿もされていない・・・
一体どこに行ったのでしょう?
はっ!もしや魔○空間に引きずり込まれたのか!?
︵ネタが古くてすいません︶
808
いざ修学旅行⑨
﹁ねぇ、ボク達が泊まるのって・・・あの旅館かな?﹂
﹁そうみたいね
うわぁ、結構大きいね
って、当然か
三年生の240人と引率の先生が泊まるんだから、大きくないと
無理だよね﹂
﹁ふむふむ、いくら美里でもそれくらいは理解できるのか・・・﹂
ドンマイ
は
気にするな
なのさ!﹂
﹁ふっふっふっ、私だっていつまでもおバカキャラじゃないのよ
﹁ウン、スゴイデスネ美里﹂
﹁グスン、ヒカルが苛めるよ∼
お風呂の時間・・・覚えてなさいよ∼﹂
わたくし
﹁うへっ﹂
﹁私みなさんと一緒にお風呂に入るのは初めてですの
楽しみですわ﹂
﹁そうよね、やっぱり裸の付き合いは必要よね
って事で後でジャンケン大会があるのでよろしく﹂
﹁・・・なるほど、そういう訳ですのね
わかりましたわ、美咲さん
勝っても負けても恨みっこ無しですわ﹂
﹁﹁﹁﹁ウン﹂﹂﹂﹂
﹁いや∼あの∼ボクの意見は・・・﹂
﹁この件に関しては、受け付けておりません
悪しからずご了承下さい﹂
﹁いや、美優
そのアナウンスっぽい喋り方は・・・
809
もういいです
抵抗しても無駄なんだよね﹂
﹁みんな∼OKが出たよ∼﹂
﹁﹁﹁おー﹂﹂﹂
﹁こういうノリですのね・・・
次はノリ遅れないようにしませんと﹂
﹁3−Aの5班、到着です﹂
﹁はい、みなさん無事ですね
5班のみなさんは別館の鳳凰です
東京から送った荷物がお部屋に運ばれているハズですので
自分の荷物に間違いが無いか確認して下さいね
確認が終われば、夕食の時間まで自由時間です
旅館の外に出ないようにして下さい﹂
﹁ハイッ﹂
別館?
なんだか嫌な予感がするんだけど・・・
えーと、別館はどっちだろう?
あ、委員長発見!
﹁筒井さん、別館ってどこか知ってる?﹂
﹁え?別館ですか?
確か、そこの露天風呂への通路の向こうが一般生徒立ち入り禁止
になってたので
おそらくそちらではないですか?﹂
﹁一般生徒立ち入り禁止って
ひょっとして今日はうちの学校の貸し切りだったりして﹂
﹁ヒカル、玄関の横の歓迎○○御一行様って看板見てないでしょ?﹂
﹁そういえば、気にしてなかったなぁ
美優はチェックしてたの?﹂
810
﹁当然チェックするわよ
ヒカルの安全の為にもね
それでなんだけど、団体客は鷹峯女学園だけよ﹂
﹁でも、個人のお客さんはわからないんじゃないの?
・・・まさか!?﹂
﹁さすが美咲ね
そのまさかよ﹂
﹁あのー、全然話が見えないのですが?﹂
﹁あぁ、ゴメンなさい委員長
どこかの心配性の執事が空き部屋を全て押さえただけだから﹂
﹁や、やっぱり、私達とは住む世界が違うんですね﹂
﹁でもね、ボクはできれば普通がいいんだ
特別扱いじゃなくて、普通の中学生として修学旅行をしたかった・
・・﹂
﹁鷹峯さん、私にいい考えがあります
消灯時間の前に、そうですね・・・15分前にしましょうか
ここに来ていただけますか?﹂
﹁え?、まぁいいけど・・・
一人で来たらいいのかな?﹂
﹁そ、そ、そ、そんな、滅相もない!
鷹峯さんと二人きりだなんて
そんな事になったら自分を抑える自信はありません!
・・・って、そうじゃなくて、班全員でお願いします﹂
・・・肝試し?
そんな訳ないか
811
いざ修学旅行⑩
﹁うへぇ、別館の鳳凰って
それだけで一つの建物だね﹂
﹁ねぇねぇ、こっちには露天風呂が付いてるよ!
無いのは伝わってるからね﹂
すごいお部屋だね、さすがヒカル用﹂
﹁美里、あんまりはしゃがないの﹂
﹁あ、うん、ゴメン
まったく
つい浮かれちゃって・・・﹂
﹁ボクは大丈夫だよ
それに美里には悪気が
﹁えへへっ﹂
﹁ところでヒカル、この建物って
宇治の平等院鳳凰堂をモチーフに造られてるみたいね﹂
話題の切り替えが露骨だけど・・・気持ちは嬉しいな
﹁美咲って建築物にまで詳しいの?﹂
﹁いやいや、十円玉の絵にソックリでしょ?﹂
平等院鳳凰堂
﹁そうだったっけ?
実物を見たこと無いからわからなかったよ﹂
十円玉
﹁そ、そうなんだ
実物を見たことが無いなら仕方無いかな・・・
さて、それじゃあ先に荷物の確認をしちゃいましょう﹂
﹁ハイッ班長!﹂
﹁ところで班長っていつきめたの?﹂
﹁﹁﹁今でしょ!﹂﹂﹂
﹁ハモらない!そして微妙に古いから﹂
812
﹁そういえば決めて無かったような?
普通に点呼とか報告は美咲がやってたから
てっきり美咲が班長だと思ってたよ﹂
﹁そうですわね、家柄からいえばヒカルさん、成績で決めれば美咲
ですもの
このまま美咲さんで宜しいのではなくって?﹂
﹁運動神経の順とか胸の大きさの順とかは?
・・・無いか、美里が班長だと何かと不安だもんね﹂
﹁そうそう、私だとミスしそうだし・・・って自分で言うのもアレ
だけどね﹂
﹁って、こういった事は修学旅行前に決めるんじゃないのかな?﹂
﹁そうよ、普通はね
でも、班を決めた日ってヒカルは覚えてる?﹂
﹁あれ?そういえば・・・決めた記憶がない?
すごく自然にこの6人で行動してたんだけど・・・﹂
﹁他のクラスは知らないけど、3−Aは千秋せんせーが決めたのよ﹂
﹁・・・もう突っ込む気力が湧かないよ﹂
﹁まぁ、仕方ないわよ
このメンバーでよかったでしょ?
それでね、班長は決めずに生徒の自主性に任せるんだって﹂
まったく・・・もう
とりあえず荷物を確認しないとね
ボクの場合は制服の着替えもUVカット加工だから、取り違えは困
るんだよね
よし、ボクの荷物はちゃんとある
﹁それじゃあ私がお茶を淹れますから、少し休憩しましょう﹂
﹁え?美紀が?苦くない?﹂
﹁大丈夫です、お抹茶ではありませんから
813
あんこ
それに、お茶受けに甘い物もありますからね﹂
﹁なんだろうコレかな?
三角で、中に入ってる黒いのは餡子?﹂
﹁美里、それは生八つ橋っていうお菓子だよ
京都の定番のお土産かな?
ボクは好みじゃないけどね﹂
﹁ヒカル、好き嫌い言ってたら大きくなれないわよ?﹂
クッ、正論だから反論できないや
814
いざ修学旅行⑪
﹁まーってました!
ごっはっん∼♪ごっはっん∼♪﹂
﹁美里さん・・・
はしたないですわ﹂
﹁だって、だって、旅行だよ!
旅館だよ!ごはんだよ!
美味しいものをたくさん食べていいんだよ!
テンション上がるのも当然よ!
あ、食べきれないんだったら私に任せなさいね﹂
﹁美里、旅館の晩御飯って言っても、女子中学生の修学旅行用なん
だから、トンデモナイ量は出ないハズよ﹂
﹁そ、そうなんだ・・・
美咲が言うんだから間違いは無いよね﹂
﹁だ、大丈夫だよ
おかわりすればいいんだよ
それにボクは少食だから少しあげるね﹂
﹁ありがとう、ヒカルは神様だよ∼
っと、ここだね、大宴会場﹂
﹁どんなお料理が出てくるか楽しみですわ﹂
﹁席は決まってるみたいね
座りましょうか﹂
﹁・・・えーと、美優、あの人達はスルー?﹂
﹁あぁ、あの6人の事?﹂
宴会場の外の廊下に6人正座させられています
昼間の子達だろうなっていうのはスグに予想できました
815
なぜ予想なのか?
顔が判別できないんです
あ、殴られて腫れてるとかじゃないんですよ
にしてみたんだけど?﹂
鼻がマジック?で黒く塗られて、ホッペには左右に3本づつヒゲが
描かれてるんです
虎の威を借る狐
頭には三角のつけ耳が・・・
﹁どうかなヒカル、
﹁ボクはやり過ぎだと思う・・・
というか、ご飯抜き?﹂
﹁ご飯抜きはマズいわよ
虐待・・・この場合は体罰になっちゃうわよ﹂
﹁そうね、美咲の言う通りね
ヒカルが許すって言うのであれば、そうね・・・このままご飯を
食べさせて、お風呂で落書きを落とすってところかな?﹂
﹁じゃあ、もう許してあげて
あの子達のHPはゼロになってるよ﹂
﹁わかったわ
ヒカルは優しいわね﹂
﹁美優もドSのフリして優しいじゃない
ヒカルの鶴の一声が出るように誘導してるし、お風呂で落ちるっ
て事は水性ペンだろうし﹂
﹁べっ別に私は・・・
美咲、そういう事は気付いても黙ってて欲しかったな﹂
﹁それじゃあ、先に落書きを落としてあげようよ﹂
﹁それはダメよ
見せしめというか、一罰百戒よ
あくまでも、食事の後ね﹂
﹁うん、わかった
それじゃあ早く食べてお仕置きを終わらせてあげましょう﹂
816
へぇ、お品書きか・・・
はも
車海老と京野菜の天ぷらに但馬牛のしゃぶしゃぶ
あっ、鱧もあるんだ
鱧が出ると京料理って感じがするよね
﹁それじゃあ、いただきまーす﹂
﹁美味しいね、この車海老の天ぷらなんてプリップリだよ﹂
﹁﹁え?﹂﹂
﹁あれ?ボク、何か変な事言った?
但馬牛のしゃぶしゃぶも美味しいよ﹂
﹁・・・ヒカルってバカ舌なのかな?﹂
﹁そんなハズありませんわ
鷹峯宮家のお嬢様ですのよ
ご幼少の頃から一流のものを食べ慣れていらっしゃるんですもの﹂
﹁じゃあ、どうして?
美優は知ってるんでしょ?﹂
﹁美里にもわかるようにバラすと、ヒカルのお品書きと美里のお品
書きを交換すれば一目瞭然よ﹂
あれ?
ブラックタイガー海老と京野菜の天ぷら
オージービーフのしゃぶしゃぶ
みんなのお料理と素材が違うの?
﹁去年、ホテル業界で偽装事件があってからは、どこのホテルや旅
館でも表示には気を使ってるわね
ヒカルのお料理だけ特別製みたいだけど
ヒカルの舌も美里の舌も正確だって事よ﹂
817
これはやり過ぎでしょ?
さすがの美優もムカついたのかな?
機嫌が悪そうだなぁ
818
いざ修学旅行⑪︵後書き︶
︳︶m
私用の為一日お休みさせていただきます
m︵︳
12/2 誤字修正
819
いざ修学旅行⑫
﹁ヒカルさm・・・じゃなかった
鷹峯さん!こっちです﹂
筒井さんは律儀ですね
とばす
ボク達は5分前に到着したのにすでに待ってます
あ、お風呂の様子はまぁいつも通りだから省略するとして・・・
あぁそうだ、清香ちゃんはお風呂に入ってもドリルだったよ
あの髪型は一体どうなってるんだろう?
鷹峯女学園の七不思議の一つにしておこう
ちなみに百合寮の幽霊も七不思議の一つなんだって
まあ、それは置いといて・・・
﹁で、筒井さん、今からどうするの?
もうすぐ消灯時間だよ﹂
﹁それはですね・・・
修学旅行と言えば、見回りの先生の目を盗んで夜更かしあ∼んど
恋バナ
枕投げも押えておきたいですよね
後は・・・お酒を持ち込んで呑む
こぶし
この3つが普通の修学旅行なのです!!﹂
﹁あ、いや、そこで拳を握り締めて力説しなくても・・・﹂
﹁えーコホン、という訳で
今回の修学旅行だと、和室の旅館は今日だけなので
枕投げから制覇してはどうかなと思って
私達2班の部屋に3班の子達が消灯の後に忍び込んでくる手筈に
なってるんです
鷹峯さん率いる5班も参戦しませんか?﹂
820
﹁面白そうだね
そういえば、ボクは病気で小学校の修学旅行に行けなかったから、
こういうのは初めてなんだ
お手柔らかにお願いします﹂
﹁いえ、やるからには本気でいきます
土山さんがいるんですよ?手加減してたらすぐにやられちゃいま
すよ﹂
﹁そういえばそうだね
・・・っと、みんなボクが一人で決めちゃったけど、いいかな?﹂
エース
﹁もちろんです、イベントには積極的に参加しましょう﹂
わたくし
﹁まかせてよ、撃墜女王の称号は貰った!﹂
﹁私も負けませんわよ﹂
﹁フフフ、仕方ないわね﹂
﹁私には聞かなくていいって言ってるでしょ﹂
﹁ありがとう、みんな
筒井さん、5班は参加するよ﹂
桂
かつら
です﹂
﹁それでは、最初の先生の見回りが行ってしまってから10分後を
集合時間にします
場所は私達2班の部屋
﹁おっけー
それじゃあまた後で﹂
エース
﹁おっしゃーそこだー﹂
﹁げふっ﹂
﹁6機撃墜!!私が撃墜女王さ﹂
﹁全滅だと・・・たった一人に?﹂
かたき
﹁やはり、美里が無双する展開か・・・予想通りnゲフッ﹂
﹁美咲さん!!﹂
﹁美咲・・・クソーこの敵は私g﹁こらーーー!!あんた達何時だ
821
と思ってるの!!﹂
﹁﹁キャーッ﹂﹂
﹁やべっ!!﹂
﹁千秋ちゃんが来たーーーーー!!﹂
﹁逃げろー!﹂
﹁隊長!ダメであります
敵に出入り口を塞がれています﹂
﹁全員廊下で正座しなさい!!﹂
うぅ・・・足が痛い、痺れる∼
でも
うん
嬉しい
あ、いや、マゾとかそんなのじゃなくって
普通に接してくれるクラスメイトが居て
ちゃんと叱ってくれる先生が居て・・・
うん
この学校に通ってよかった
822
いざ修学旅行⑫︵後書き︶
昨日は投稿をお休みして○SJに行ってきました
丁度感謝祭の日︵11月の第4木曜日︶だったのですが
クリスマス一色でしたね
アメリカでは感謝祭が終わってからクリスマス商戦っていうイメー
ジなんですが
日本は感謝祭っていう文化が根付きませんでしたね
せめてクランベリーソースを使ったお料理を食べてきましたが
そのメニューはクリスマス用だったりします
あ、ヒカル達は春に行くからこのネタ使えないや・・・orz
823
修学旅行2日目①︵前書き︶
︳︶m
少し時間が遅くなりました
m︵︳
︵寝過ごしたとも言う︶
824
修学旅行2日目①
﹁う∼ん・・・﹂
﹁あ、ヒカル、起きた?﹂
﹁あー、おはよう美優
・・・今何時かなぁ?﹂
﹁6:45よ
みんなは美里以外はもう起きてるわよ
美紀と清香ちゃんはお部屋の露天風呂に入ってるわよ﹂
﹁美紀と清香ちゃん?
巨乳はお風呂が好きなのかな?
それともお風呂が︵胸の︶発育にいいの?﹂
﹁じゃあ私達も入りましょう
スグに入ろう
善は急げよ﹂
﹁ちょっ、美優
ボクはまだ寝起きで・・・
喉が渇いたなぁとりあえず水分補給しなきゃ﹂
﹁そう言うと思って・・・ハイ
ミネラルウォーターはこの銘柄しか無かったけどね﹂
﹁ありがと
気が利くね﹂
ゴキュッ
ゴキュッ
ぷは∼∼
うん、美味しい
825
喉が渇いてたら、水道水でも美味しいよね
﹁それはそうね
でも、出来るだけ生水は止めてね﹂
﹁あれ?声に出てた?﹂
﹁うん、思いっきり出てたよ・・・アヤさんぐらい﹂
﹁・・・気を付けマス﹂
﹁それで、お風呂はどうする?﹂
﹁今からだと、ゆっくり出来ないんじゃない?
朝ご飯の時間もあるし・・・﹂
﹁まぁいいわ、今晩のホテルはヒカルと二人のお部屋だから
・・・堪能させてもらうわよ﹂
﹁みなさん、おはようございます
今からクラス毎にバスに乗って貰います
奈良では、東大寺大仏殿に参拝してから班行動となります
昨日の3−Aのみなさんは、1班から5班まで全ての班が時間に
遅れる事なく戻ってきてくれました
おかげで他のクラスの担任の先生達にドヤ顔する事が出来ました
今日も、ドヤ顔させて下さいね﹂
す
この
千秋先生、トラブル起こすな!とか、無事に戻れ!じゃないんです
ね・・・
まあ、誰も好き好んでトラブルに巻き込まれたりするつもりはあり
ませんから
言っても無駄だというのは理解できますけどね
﹁ねえ、美里、バスの中って、あんまり騒がないんだね﹂
﹁え?ヒカル、どうしたの急に﹂
﹁えっとね、女の子ばっかりだからもっとおしゃべりするのかと思
826
ってたよ
かしま
ほら、女が三人集まれば姦しいっていうでしょ?﹂
﹁よく、そんな言葉知ってるね﹂
﹁ボクだってこれ位はね
らんじゃたい
日本語はこういう漢字の言葉遊びみたいなものもあるから面白いよ
例えば、今から行く東大寺には国宝の香木︻蘭奢待︼があるんだ
けど
漢字をよ∼く見ると・・・﹂
﹁あら、本当ですわね
よく考えていますわ﹂
﹁これって、わざとこの漢字を当て字に使ったんでしょうね﹂
﹁え?え?
清香ちゃんも美紀もどうしてわかるの?
そもそも漢字が思い浮かばないよ∼﹂
﹁ハイ、美里、この字よ
せっかくのスマフォなんだから使いこなそうね﹂
﹁美咲、ありがとう
・・・ゴメン、見てもわからない﹂
﹁じゃあ、これなら?漢字を分解して・・・﹂
﹁あ!!漢字の中に東大寺って入ってるよ
ヒカルから知性の光を感じる・・・
お願いだから、私を置いて行かないで∼
一緒にアホの子でいようよ、ね?﹂
﹁止めてよ、ヒカルがアホの子だと路頭に迷う人が沢山出るわよ
それと、ヒカル、バスの中が静かなのは、みんな昨日の夜に夜更
かししたからよ﹂
なるほど、みんな移動時間を仮眠に充てるのか
でも、あの反応だと美咲はこのネタは知ってたみたいだなぁ
ボクのというか、元地元住民の意地を見せてあげないとね
827
修学旅行2日目①︵後書き︶
12月に入り、今年も残すところ1ヶ月となりました
師走は私の仕事の方が忙しくなり、基本毎日更新の維持が難しくな
りそうです
12/2 誤字修正
828
修学旅行2日目②
﹁参道や境内にまで鹿が・・・
鹿の街って感じですね
物怖じしないというか、観光客慣れしてるというか﹂
﹁美紀は鹿と触れ合いたいの?
それだったら、班行動の時に興福寺付近まで行こうね﹂
﹁いえ、そういう訳では無いんですが・・・﹂
﹁まぁまあ、せっかく奈良に来たんだから大仏と鹿の2枚看板は外
せないでしょ?
いざとなったら、付かず離れずで隠れたつもりになってるアヤさ
ん達が助けてくれるハズよ﹂
わたくしたち
﹁残念ね、あくまでもヒカルの護衛なんだから、当然ヒカルの危機
にしか対応しないわよ﹂
﹁でもさあ美優、それは万が一の時でしょ?
余裕があればアヤさんなら・・・﹂
﹁それは逆に言えば、余裕がなければ平気で私達を犠牲にしてヒカ
ルさんの安全を確保するという事ですわ﹂
﹁そんな、大袈裟な∼
鹿と戯れるぐらいどうって事無いでしょ
ヒカルの一人や二人、私が護ってあげるわよ
って事で、鹿せんべいをあげてみようよ﹂
﹁・・・それもそうですわね、せっかくですので定番のイベントは
体験しておきませんと
ここは私が代表して・・・﹂
﹁あっ!チョット、清香ちゃん!!﹂
あーあ、買っちゃった
829
止める暇もなかったよ
これだから決断力があって行動力も兼ね備えてる人間は困るんだよね
ここの鹿はお店で売っている鹿せんべいには決して手を付けないん
だよね
観光客がお金を払って受け取った瞬間、人?が変わったように襲い
かかるんだ
ほらね
清香ちゃん一人に鹿が10頭ほど群がってるでしょ?
あ、スカートまで齧られ始めたね
﹁美里、助けてあげるんでしょ?﹂
﹁ちょ、美咲、コレ無理ゲーだって
どこのピラニアだよってレベルでしょ?﹂
﹁ひいぃぃぃーーー!だっ誰かぁー
た、たす・・け・・・﹂
あぁ、ついに髪の毛まで・・・
って、清香ちゃんの髪型が崩れちゃう!
いいのか?
いや、良くない!
あの髪型は絶滅危惧種で希少価値が高いんだ
保護しないといけない!
えーと、アヤさんは・・・居た!
・・・けど、清香ちゃんの様子を見て笑ってるし
仕方ない、ここはボクが!
﹁ほーら、こっちだよー
新しい鹿せんべいだよー
あーよしよし、そんなに美里みたいにがっつかないの
はい、オシマイ
ほら、もう無くなった﹂
﹁はぁはぁはぁ、あ、ありがとうございます
830
助かりましたわ、ヒカルさん﹂
﹁お礼は要らないよ
友達でしょ?﹂
﹁ヒカルさん・・・﹂
﹁ほら、そんな事より服をなんとかしないとね
とりあえず、タオルで拭いて・・・適当な服を買うしかないかな
?﹂
﹁なんというか、匂いがすごいですね
それにしても・・・服はこんなに乱れたのに、髪型は一切乱れて
いないのはなぜなんでしょう?﹂
美紀、それを聞いちゃうの?
831
修学旅行2日目②︵後書き︶
やっぱり12月はリアルが忙し過ぎます︵T
^
T︶
12月いっぱいは不定期更新とさせていただきますm︵︳
︳︶m
832
修学旅行2日目③
﹁仕方ありませんわね、このブラウスでよろしいですわ﹂
﹁スカートも制服と似たようなデザインがありました、なんとかご
まかせそうですね﹂
﹁でもさあ、こんな何処にでもありそうなブラウスとスカートで1
2万円って・・・
それこそヒカルか清香ちゃんじゃないと手が出ないよ﹂
﹁何いってるのよ、美里も美紀も十分お嬢様じゃない
買えないのは私ぐらいよ・・・って
・・・あれ?﹂
﹁やはり、美咲は気付いたみたいですね﹂
﹁美紀、どういうこと?
ひょっとして、理解出来てないのはボクと美里だけ?﹂
﹁ちょっと、ヒカル、決め付けないでよね
ハイハイ、それでどういう意味なの?﹂
・・・間違いじゃないけど﹂
﹁
﹁修学旅行のお小遣いは10万円までだから、誰も買えないって事
よ﹂
﹁あ!そうか、そうだよね
でもこの場合は仕方ないよね?﹂
は
10万円しか持って来ておりません﹂
﹁ええ、問題ありませんわ
わたくし
私、現金
﹁え??足りないし・・・
よし、ココはみんなで2万円づつカンパだよ!!﹂
﹁いえ、ヒカルさん、そういう意味ではありませんわ
現金は
10万円よ
念のためカードと電子マネーも用意しておりますもの﹂
﹁そうそう、
833
おやくそく
暗黙の了解ってヤツよ﹂
﹁・・・そ、そうなんだ
ボク、入院してたから・・・
小学校の修学旅行も行けなかったから・・・
そういう常識を知らなくて・・・
ゴメン﹂
﹁気にしなくていいよ
ヒカルには私が憑いてるから・・・﹂
﹁そうですわ
私ですら普段は執事に任せておりますもの﹂
﹁それはそうと、清香ちゃんクラスになると、汚れた時の着替です
ら12万って・・・
私だったら・・・部活で汗をかいたら、ジャージだね﹂
﹁鳥羽家の娘として恥ずかしくない程度の装いはいたしませんと・・
値段はたまたまですわ
これはイギリス製だったかしら?﹂
﹁へー、じゃあタグにメイド・イン・イギリスって書いてあるんだ
ね﹂
﹁﹁﹁・・・・﹂﹂﹂
﹁美里・・・それはいくらなんでも惨いよ﹂
﹁ネタ・・ですわよね?﹂
﹁へ?
何かおかしかった?﹂
﹁実際にタグを見てみたらいいわよ﹂
﹁えーと・・・英国製って漢字で書いてあるよ
イギリス製なんでしょ?どうして?美咲﹂
﹁そのタグの裏側はどうなってる?﹂
﹁メイド・イン・イングランド?﹂
﹁そう、だったらその服は所謂イギリスと呼ばれる国のイングラン
ド地方で作られた製品になるわね
834
イギリスって呼ぶのは日本ぐらいなのよね
美里でもわかるように言うと
サッカーのワールドカップにはイギリス代表って無いでしょ?﹂
﹁そういえば、イングランド代表とかスコットランド代表だ﹂
﹁イギリスっていうのは、イングランド・スコットランド・ウェー
ルズ・北アイルランドの連合王国なのよ
今の女王様のエリザベス2世はイングランドの女王で、スコット
ランドの女王でもあり、さらにウェールズと北アイルランドの女王
でもあるのよ、つまり同君連合ね
省略する時はUKがいいと思うわ﹂
﹁UK?﹂
﹁ユナイテッド・キングダム、連合王国よ
ついでに漢字のタグは日本向けの輸出専用の製品よ
日本の輸入業者が付けさせたのね﹂
﹁なるほど∼
頭を使ったらお腹が空いてきたね﹂
﹁美里の腹時計は正確だね
じゃあさ、ボクが大好きなカレーのお店があるから食べに行こう
よ﹂
﹁えー、奈良に来てまでカレー?
ホントにヒカルはカレーが好きだね﹂
﹁どこでも食べられるチェーン店じゃなくて、ここでしか味わえな
いカレーだよ
まあ、騙されたと思って付いてきてよ﹂
ふっふっふ
普通の観光客では見つけられない所へ案内してあげよう
835
修学旅行2日目③︵後書き︶
さて、そろそろ四天王︵笑︶に見せ場を作ってあげましょうかねぇ
836
3章ネタ解説②
事実上の首都
もう
特定秘密法案の強行採決なんてやってるヒマがあるんだったら
さっさと東京遷都法案をつくっちゃえ∼
明治元年にさかのぼって適用するのも忘れずに
千葉で酷い事件
国会で質問されるほどの事件でした
お役人は事件が起こってからしか行動しませんね
薫子様が駆け落ちしたのはウェディングドレスを着たかったから
そう
これが真相だったり・・・するかどうかは読者のみなさんの想
像におまかせします
ワックとワクド
Mを逆さにするとWですね
なろうではよく使われるお店です
主に東日本ではマック、西日本ではマクドが主流です
フランスはマクドだったりします
本場アメリカでは、省略せずに呼ぶ人が多いです
マクドナルドじゃなくてマクダァーナルですが︵日本語で無理
やり表現したらこんな感じです︶
なお、どの国でも地方により違う場合もあります
スマイル下さい
友達がバイトをしてたら必ず言わなければならない鉄板ギャグ
貝原遊山や邑田弦一郎
それぞれ、美味○んぼ・ミ○ター鯵っ子に登場するグルメなじ
じい
一口目
ビールも一口目が一番おいしいですよね
837
とくにお風呂あがりなんかさいこーです
ニーハイなのにお肉が乗って無い
ニーハイを履くと段差が出来るんです
ヒカルはスリムなのでお肉が乗りません
普通の人がヒカルのように履きこなすのは無理ですが
代わりに裏ワザを・・・
︻ニーハイは諦めて、ニーハイ風のタイツにしてしまえ!︼
多目的室
中は静かで快適でした
バナナはおやつに入りません
﹁家に帰るまでが遠足です﹂と双璧を成すお約束ギャグ
清水の舞台
高そうに見えて、実際はそれほどでもないんです
さらに、下は樹木でクッションになるので・・・
︵注:だからと言って飛び降りないで下さい︶
落としても3秒までならセーフ
3秒ルール
一昔前の庶民の常識
役不足じゃなくて力不足
プロの小説家や編集者ですら間違うので、なろうの作者が間違
8:45
っていても目くじら立てて追及してはいけません
頃合い
印籠を出すタイミング
鴨川の河川敷
川床と等間隔に座るカップルが名物です
あえて言おう、カスであると!
ギ○ン閣下の演説
歓迎○○御一行様
これって旅館によっては個人客にまで用意する所もあります
なお、一人旅でも御一行様になります
838
今でしょ!
作中の時間は2014年5月ですので去年の流行語となります
虎の威を借る狐
ドSを演じる美優のサブカルチャー趣味のせいです
決して作者のケモ耳趣味のせいではありません
ホテル食品偽装事件
偽装されても誰一人味の違いに気が付かなかった件・・・
枕投げ
らんじゃたい
美咲は呑気に解説していた所を撃墜されました
織田信長や明治天皇
蘭奢待
時の権力者が少し削って使用した痕が残っています
清香ちゃんの髪型
ドリルは永久に不滅です!︵↑このネタがわかる人はあらふぉ
ーのハズ︶
メイド・イン・イギリス
こんな表示のタグがあれば、それはニセモノです
騙されないように注意して下さい
839
3章ネタ解説②︵後書き︶
アハハ、サンタさんお休みを下さい・・・
840
修学旅行2日目④
﹁みんな、ここだよ﹂
﹁随分と・・・その、風情のある店構えですわね﹂
﹁そ、そうですね
なんというか、レトロ調ですか?﹂
﹁清香ちゃんも美紀も・・・素直にボロっちぃお店って言ったらい
いのに﹂
﹁美里・・・それは思っても口に出さないほうがいいのよ﹂
﹁でも、このお店って昔の町屋を改造してるんでしょ?
だったら敢えてボロっぽくしてるんでしょうね
ほら、建具なんかも昔の物を流用してるわ﹂
﹁でしょでしょ
ほら、美咲のお墨付よ!
って、それはそうと・・・カレー屋さんじゃない???﹂
﹁うん、カレー専門店じゃなくって、メニューにカレーがあるだけ
だよ
でもね、ここのえびカレーが美味しいんだよ﹂
﹁ほわっ!
これは・・・エビの味が濃厚だね
カレー自体はそれほど辛くないけど・・・
うん、3杯はイケるな﹂
﹁・・・エビの殻をすり潰してまぜてあるのかしら?
いえ、焼いてからすり潰してるのかも﹂
﹁具に使うエビ以外にもペースト状にしてルーと混ぜ合わせてます
のね
841
まさにエビ尽くしですわね﹂
﹁ヒカルがオススメするだけの事はあるわね
この味でお値段が3ケタだなんて・・・
ありがとう、ヒカル﹂
﹁・・・・・﹂
うん、美里のお腹には少し量が足りないかもしれないね
美紀や清香ちゃんの舌も満足したみたいだね
美咲はなんだか感激してるみたいだけど・・・そんなに気に入った
のかな?
美優は・・・これを伊勢海老を使って作らせようなんて考えてたり
して
・・・まさか、それは無いよね
ん∼∼美味しい
久しぶりのこの味・・・
それにしてもこの時間でも満員だなんて・・・
今でも人気があるんだ
やっぱり平日の昼間だからおば・・・お姉さんが多いんだね
男の人はボクの後ろの席のカップr・・・
いや、居なかった
うんアヤさんと橋本さんはカップルじゃ無いし、お客さんでも無い
からね
数にいれちゃいけないよ
﹁お待たせしましたアイスコーヒーです﹂
あ、アイスコーヒーを注文してたのか・・・
お客さんに入れてあげようかな
﹁あっ!﹂
え??
﹁ヒカル!危ない!!﹂
ガッシャーーーーン
842
え???
何?
一体何が・・・
﹁ヒカル!ケガは無い?
どこか痛い所は?﹂
﹁え、う、うん、別に何とも無いけど・・・
え?何コレ??
血?
でも、ボクはどこもケガして無いよ﹂
﹁申し訳ありません・・・私の血でお嬢様のお洋服を汚してしまい
ました﹂
﹁・・・って、橋本さん
血が出てるよ!﹂
そうか、後ろにあったガラスの入った建具が倒れてきたんだ
橋本さんがボクをかばってくれたから・・・
﹁大丈夫です、動脈ではありません﹂
﹁でも・・・アヤさん、スグに近くの病院へ連れて行って﹂
﹁いえ、お嬢様の護衛を疎かにするわけにはまいりません﹂
﹁ヒカルの命令でしょ?口答えは許しません
すぐに病院へ直行しなさい﹂
﹁・・・わかりました
我々が戻るまで、くれぐれも危険な場所へは・・・﹂
﹁いいから、スグに病院へ行きなさい﹂
それにしても、あの一瞬でボクを庇う位置まで・・・大きな体で素
早く動けるものなんだね
でも、自分がケガをした時ぐらい、ボクを優先しなくてもいいのに・
・・
843
ありがとう
844
修学旅行2日目④︵後書き︶
ガラス戸ガッシャーンは実話だったりする⋮
ケガはしなかったけどね
845
修学旅行2日目⑤
﹁いい香りですわね
こんな場所にしてはなかなかいい雰囲気の喫茶店ですわ﹂
ボク達は近くの喫茶店に入っています
美優がアヤさんと連絡を取ってくれているからスグに容体は分かる
でしょう
﹁ヒカル、橋本さんの状態だけど、少し傷跡が残るぐらいで問題は
無いそうよ﹂
﹁・・・それって、問題あるんじゃないの?﹂
﹁大丈夫よ、女の子じゃないんだから、傷の一つや二つ
それに、ボディーガードなんて職業なんだから、少々の怪我は織
り込み済みよ
あの業界では、主人を庇って付いた傷は勲章みたいなものよ﹂
﹁傷を自慢するなんて、ヤクザみたいだね﹂
ライ
ン
﹁と言うより、原始人に近いのよ﹂
﹁知っているのか、美咲?﹂
﹁・・・﹂
﹁ゴメン美咲、ジト目で見ないで﹂
﹁まぁ、美優には後でお仕置きするとして
人類が農耕を始める前は狩猟や採取で食料を確保していたの
その頃の雄は沢山の獲物を獲得できるほど優秀で、雌にもモテた
でしょうね
大きな獲物は危険も大きいでしょ?
当然怪我もするでしょうね
少々の怪我でもビクともしない頑強な肉体はセックスアピールに
なるのよ
846
今でも、文明と掛け離れた生活を送る部族なんかには、そういっ
た風習が残っている所もあるわ﹂
﹁でもさぁ、そもそも怪我をしないように狩りを出来る雄ならもっ
とモテるんじゃないの?﹂
﹁それはそうだけど、大物を狩らないで怪我をしない雄と、怪我を
しないように狩りを出来る雄の見分けがつかなかったんでしょうね
でも、美里にしてはいい質問ね﹂
﹁えへへ、なんだか褒められて気分がいいから、ここのコーヒー代
は私のオゴリよ﹂
﹁あら、そうですの?
でしたら、クリスタルマウンテンにせずにもっとお手頃な豆にし
ておけば良かったですわね﹂
﹁私はモカですから安心してオゴられますね﹂
﹁ありがとー美紀
美咲も安心のサントスだし・・・ヒカルはちょっと以外かな?﹂
﹁え、そう?
ボクはこのキリマンジャロが好きなんだ
酸味は強いけどしっかりしたコクがいい感じ﹂
﹁鷹峯家では、旦那様の好みでずっとブルーマウンテンだったんだ
けど
ヒカルの好みが判ってからは、キリマンジャロも常備されるよう
になったのよ﹂
﹁そういえば、コーヒー豆の銘柄って山系が多いよね?﹂
﹁はいはい、私の出番ね
コーヒー豆は産地の土壌や気候によって味や香りが変わるのよ
高級品と言われる銘柄は熱帯地方の高地栽培が多いから、気候が
適してるんでしょうね﹂
﹁へー、キリマンジャロはアフリカのキリマンジャロ山でしょ?
クリスタルマウンテンとブルーマウンテンはわからないけどね﹂
﹁美里、ドヤ顔中に悪いんだけど
847
キリマンジャロに山を付けたらダメよ﹂
﹁??﹂
﹁現地の言葉で、ンジャロは山の事なの
キリマ山って意味ね
富士山にあてはめるとマウントフジならいいけど、マウントフジ
サンだと富士山山になるからおかしいのと同じ事よ﹂
﹁・・・赤っ恥?﹂
﹁ドヤ顔中じゃ無ければ問題無いわよ
ドヤ顔するならそのあたりまでしっかりとしなきゃね
ついでに、クリスタルマウンテンはキューバのシエンフエーゴス
州のエスカンプライ山脈ね、水晶の産地だからこの命名ね
ブルーマウンテンはジャマイカのブルーマウンテン山脈よ、命名
は山の名前通りね﹂
ハハッ、とんでもない記憶力だね∼
ボクじゃこうはいかないよね
﹁いらっしゃいませー、三名様でよろしいですか?
それではこちらにどうぞー﹂
すずね
﹁ラッキー、窓際の席だよ
鈴音が今週大吉だったからじゃないの?﹂
え?
この声って・・・
まさか・・ね
848
修学旅行2日目⑥︵前書き︶
かなり間が空いてしまいました;^︳^A
849
修学旅行2日目⑥
そらは
﹁ねぇねぇ、空羽、隣の席の子達ってかなりレベルが高いね﹂
﹁そうよね、とくにあの白い女の子は・・・ヤバイよ、マジヤバイ﹂
れおな
﹁っぱねぇー、写メ撮りたい﹂
﹁ダメダメ、玲於奈、盗撮は犯罪だから﹂
あのー、三人共
丸聞こえなんですけど・・・
﹁でもさぁ、なんだか・・・
うーん、上手く言えないんだけど
なんて言うのかな?
すずね
他人と思えないというか﹂
も
って事は空羽も?﹂
﹁あれ?鈴音も?﹂
﹁
﹁うん、初対面?のハズだよね?﹂
﹁そのハズだよ、あんなに綺麗な女の子なら間違い無く記憶に残る
でしょ?﹂
﹁だよねー、おかしいなぁ﹂
﹁雰囲気?気配?いや、気が・・なんというか・・・﹂
﹁ハッ!この気は悟○!?﹂
﹁ヤサイ人かって︵笑︶
どっちかっていうとフ○ーザ?﹂
﹁いや、違うでしょ?
この現象はね・・・きっと予知夢よ!そして、見た夢を忘れてる
の・・・よ?﹂
﹁どうしてそこで疑問形?﹂
850
﹁あー、その、三人共同じ予知夢を見るなんてありえないなぁーと・
・・﹂
﹁そりゃそうか
でも・・・ううん、気のせいね﹂
みんな・・・変わってないなあ
いや、確かに身体は成長してるけどね
内面?が昔のまんまだね
確か、バレンタインデーの時に覗いてたんだよね?
麻紀ちゃんを含めて仲良しの四人組だったっけ
あれ?そういえば麻紀ちゃんはどうしたんだろう?
聞いてみる?
いやいや、さすがにダメでしょ
ボクが女の子になっちゃった事なんて、とてもじゃないけど信じて
もらえないよ・・・
ヨシ!ここは、気配を消して盗み聞きだね
﹁チッ、隣の席のやつら、ちょっと五月蝿いよね﹂
﹁美里さん、舌打ちだなんて、お行儀が悪いですわね
でも、ヒカルさんがさっきから沈んでらっしゃって・・・﹂
﹁ヒカル、ごめんね
あんな噂のされかたは・・・不快だよね
ちょっと黙らせてくるね、永遠に・・・﹂
﹁ダメっ!そんな事したらせっかくのぬs・・じゃなかった、美優
が犯罪者になっちゃうでしょ﹂
﹁そんなヘマはしないわよ
でも、排除しようにも、アヤさんも病院に付いて行っちゃったし
なあ﹂
﹁ハハハ排除って・・・過激な事はしなくていいよ
・・・って、美優、今まで排除してたの?﹂
851
﹁あ・・・てへペロ﹂
﹁なるほど、それで今までナンパされなかったんですね?﹂
﹁そっかぁ、ヒカルは別格としても、私達だってそこそこの美少女
だもんね
そこそこ
って付いてたでしょ?﹂
街を歩いてたらナンパ野郎がウザいもんね﹂
﹁美少女?美里が?﹂
﹁がぁーん﹂
﹁美優、ひっど∼い、ちゃんと
フゥ、話題が逸れたぜぃ
さぁ盗み聞・・・じゃなくて情報収集っと
こ
﹁ねぇ、私ね、あの娘を見てたら光君を思い出しちゃった﹂
﹁あ、空羽も?実は私もなんだ・・・なんとなく似てるよね
女の子だし、髪の毛を見ても別人だってのはわかってるし、死ん
だハズの光君が生き返るわけないもんね﹂
え?
なにそれ
ボクは死んだ事になってるの?
852
修学旅行2日目⑥︵後書き︶
次話は今週中に・・・書けるかな?
敵は忘年会だったり・・・
3/31 誤字修正
853
修学旅行2日目⑦
﹁綺麗な子だったよね∼﹂
﹁ちょっと、男の子に綺麗は無いでしょ﹂
﹁だって、そうでしょ?
間違ってもカッコイイとか頼りがいが有るってタイプじゃなかっ
たよ
それに、儚いと言うか護ってあげたくなるような、母性本能をく
すぐるタイプ?﹂
﹁儚いってのは、病気で死んじゃったからそう思うだけでしょ?先
入観よ﹂
﹁でも、美人薄命って言うのはあるんだよね∼
あぁ、私も早くに死んじゃうんだわ﹂
﹁﹁無い無い﹂﹂
﹁ちょっと︵笑︶ハモってツッコミ入れないでよね﹂
﹁だって、あからさまなフリだったから∼﹂
﹁あれをツッコまないのは、関西人失格よ﹂
﹁えへへっ
それはそうと、光君といえば麻紀だけどさぁ﹂
きたーーー麻紀ちゃんの話題だよ・・・
﹁何?あの子つき合いが悪いからさぁ∼
ちょっとね∼﹂
﹁そのつき合いが悪くなったのって、例の光君の事があってからで
しょ?﹂
﹁あ∼、うん、そうだよね﹂
﹁あの子、あれ以降新体操にのめり込んでたんだけどさぁ
854
ゴールデンウィーク
GWの大会で優勝したんだってさ﹂
﹁へぇ、すごいじゃない
って事は末は日本代表とかオリンピック選手?﹂
﹁それは・・どうだろう?
全国大会じゃなくって、地方の大会みたいだけどね
夏休みには全中があるでしょ?
そこで優勝できたら・・・あるかもね﹂
﹁新体操は・・・何ジャパンだったっけ?﹂
﹁たしか、フェアリージャパンだったかな?
狙いは東京オリンピックだね
東京なら、応援に行ってあげられるしね﹂
﹁二人とも気が早いよ
まずは全中でいい成績を取って
どこかの強豪校に推薦で潜り込んで
さらにそこでも競争に勝ち残らないといけないでしょ?
オリンピック選手の友人なんてまず無理よ﹂
﹁﹁だよね∼﹂﹂
そっかぁ∼
麻紀ちゃんは新体操を頑張ってるんだ
もしオリンピックに出られるような選手になったら・・・ボクも応
援しに行こう
気付いて貰えなくてもいいや
いや、気付かれないほうがいいよね
﹁ヒカル、そろそろいきましょうか?﹂
﹁あ、そうだね、長居しちゃった
次はどこがいい?
観光スポットなら奈良公園付近だと、興福寺や春日大社、若草山
もあるよ?
855
こ
ご
博物館もいいかもね、奈良は考古学的な出土品なら有り余ってる
からね﹂
﹁し、鹿はもう懲り懲りですわ﹂
﹁そんな事言ったって、奈良は鹿だらけよ?﹂
﹁まあまあ、美優もそんなに弄らないの
鹿は大丈夫だよ
鹿せんべいを持っていなければ見向きもされないから﹂
﹁若草山は?山登りで頂上まで競争しようよ!﹂
とうかえ
﹁え∼、美里の勝が見えてるもん
それに、若草山は燈花会の時期が幻想的で好きだなぁ
今も新緑の季節だから登ってもいいけど・・・競争は無しだよ﹂
﹁私はなんだかんだ言っても結構歩いてるので、山登りはきついで
すね
博物館だと美里が・・・そうだ、春日大社にしませんか?
昨日も今日もお寺ばっかりだったから、ここらで一つ神社も入れ
ておきましょうよ﹂
﹁それいいわね美紀・・・みんなそれでいい?
じゃあ観光案内はヒカルに任せて、補足のウンチクは私に任せて
ね﹂
補足のウンチクって・・・
ホームグラウンドでさえ美咲に勝てないのかなぁ
いや、ここで勝たなくて何時勝つの?
今でしょ?
勝負だよ美咲!
856
修学旅行2日目⑦︵後書き︶
少し酔ってるので、誤字脱字のチェックが甘いかもしれません
世間は3連休なんだって、知ってた?
︵TΔT︶
857
修学旅行2日目⑧︵前書き︶
︳︶m
かなり間が空いてしまいました
m︵︳
年度末にかけて忙しくなる前にドンドン更新していきたいですね
858
修学旅行2日目⑧
タケミカヅチ
﹁ここが春日大社でーす
祀られてる神様は武甕槌っていう神様なんだよ
鹿は武甕槌の使いとされるんだ
だから保護されて・・・ちょっと図に乗ってるかもしれない﹂
﹁武甕槌は藤原氏の氏神様なの
元々、鹿島神宮に祀られていたのを、平城京の守護のために藤原
不比等が作らせた神社よ
武甕槌は白鹿に乗っていると云われていて、鹿島神宮からやって
来た時も白鹿に乗ってやって来たとされているわ﹂
﹁へー、鹿って乗れるんだ・・・﹂
ほら、もの
神様が不気味だった記憶がありますね・・・人面
け姫でも描かれてたでしょ?﹂
﹁大昔は馬だけじゃなくて、鹿やカモシカなんかにも乗ったみたいね
﹁子供心にシ
鹿で﹂
クッ、ダメだ
完全に負けてるよ
なんとか挽回しないと・・・
わたくし
﹁藤原氏の氏神って事は清香ちゃんの氏神様って事だよね?﹂
﹁そういえば、私は初詣はいつも鹿島神宮でした
まい
たけみなかた
わざわざ茨城まで行くのは面倒だと思っていましたけれど
氏神様にお詣りしておりましたのね﹂
﹁神話では武甕槌は出雲の国譲りの時に力比べをして建御名方を破
ったとされているわ
力比べは相撲の起源と云われてるけれど、一騎討ちだったんじゃ
859
ないかしら?
おそらく、当時の軍の武将だったんでしょうね
氏神様っていうのは、ほとんどの場合はご先祖様の神格化なのよ
あめのこやねのみこと
なかとみ
要は、当時の支配者の支配の正当化を神話という手法で行ったのね
その子孫は天児屋命から中臣氏、のちに藤原氏へと繋がるんでし
ょうね﹂
ぐぬぬ・・乾杯じゃないや、完敗だよ
知識で美咲に対抗しようとする事自体が間違っていたんだね
﹁ねぇ、ヒカル
無理しなくていいのよ
美咲に張り合わなくても、ヒカルにはヒカルの役目があるでしょ
?﹂
﹁そうですわ、美優さんの仰る通りです
誰もヒカルさんにそんな役割を期待しておりませんもの﹂
﹁私もそう思うよ
上手く説明できないけど・・・そうだ
バレーで例えると、全員が私みたいなアタッカーのチームだとす
ると、試合には勝てないの
アタッカーにトスを上げるセッターも重要だし、レシーブしない
とトスも上げられないから、リベロも必要でしょう?
チームっていうのは、それぞれが自分の役割を果たしてこそ最高
の力を出せるのよ﹂
﹁美里・・・﹂
﹁だから、ヒカルはヒカルらしく
普段通りにすればいいのよ﹂
だけ
はマトモでしょ?﹂
﹁美里・・・・が、マトモな事を言ってる!?﹂
﹁何言ってるのよヒカル
私はスポーツに関して
﹁そういえば、そうだった
860
ゴメン美里、ボクもどうかしてたよ
どうして美咲に張り合おうとしたんだろう?
知識で美咲に勝てる訳無いもんね﹂
﹁ワカレバヨロシイ、ウンウン
・・・ところで、お腹空かない?﹂
﹁ハイハイ、それじゃあホテルの方へ向かいましょうね﹂
ボクはボクらしく・・か
861
修学旅行2日目⑧︵後書き︶
明けましておめでとうございます
って、今さらですが・・・
1月は出費がかさんで大変ですよね
お年玉はあげる方の作者です
862
修学旅行2日目⑨
﹁ハハハ、うん、ある程度の予想はしてたんだよね﹂
﹁予想以上だった?もしかして普通のスイートルームだと思ってた
?﹂
﹁うん、さすがにコレは・・・美咲でも予想外ですって感じじゃな
いかな?﹂
﹁晩ご飯の時にでも教えてあげるといいわよ﹂
﹁それにしても・・・ホントにいいのかな?ボクが泊まっても﹂
﹁ホテル側はいいって判断したからここにいるんでしょ?
それに、私は随員用の部屋になるし・・・﹂
ボク達が案内されたお部屋はとんでもないお部屋でした
なにしろ、昭和天皇の奈良行幸の際に使用されたお部屋で、それ以
降は皇族専用にしたお部屋なんだって
ただ、皇族専用にしたのはいいんだけれど、その後の交通機関の発
達のせいで、奈良へは日帰りが普通になって、誰も泊まらないお部
屋になってしまったらしい
美優はボクと同じ部屋で寝られないのが不満みたいだけど・・・何
故かアヤさんと同室です
コーシコンドーは良く無いと思うんだけどなぁ
﹁ねぇ、美優
ご飯までは時間があるし、ホテルの中を見て廻ろうか?
それとも、筒井さんの夜の修学旅行に備えて仮眠する?﹂
﹁あ、ソレ・・・今日は無理よ﹂
﹁へ?どうして?﹂
863
﹁だって、昨日のアレでしょ?
今晩は部屋から出して貰えないわよ﹂
﹁そこはそれ、抜け出すの手伝ってくれるよね?﹂
﹁無理無理、このお部屋の状況だと見張りの目を盗んでっていうの
は不可能よ﹂
﹁えー、でも先生達も一晩中見張るなんてあり得ないでしょ﹂
﹁先生の見張りなら何とでもなるんだけどね・・・﹂
﹁えっ!?もしかして、アヤさんが見張りなの?﹂
﹁アヤさんだけじゃ無いわよ
鷹峯家警備部の四天王と呼ばれる・・・ゴメン、違った、自称だ
自称、但し一人が調子に乗って言ってるだけの四天王が見張りを
兼ねて警備する予定だから﹂
﹁四天王って・・・厨二病入ってない?
あ、でも、アヤさんが好きそうな設定だよね﹂
﹁ハズレ∼、実は橋本さんでした
しかも、四天王って言っても、三人しか居なかったり・・・する
んだよ﹂
﹁プッ、ソレかなり拗らせてるね
あ、そうだ、橋本さんはケガしたんだから休ませないと﹂
﹁そうは言っても、休むような人じゃ無いわよ
・・・そうね、ヒカルが大人しく部屋から出ないって約束するな
ら、休ませられるかもしれないわね﹂
ユニバーサル・スタジオ・ニッポン
﹁・・・わかった、ボクが我慢すればいいんだよね?
それに明日はUSNだから、しっかり睡眠を取るべきだよ!﹂
﹁ふふふっ、楽しみなんだね
委員長にはメールしておくね﹂
恋バナより遊園地って、子供っぽいかなぁ
864
修学旅行3日目①
﹁おはよう、ヒカル﹂
﹁・・・おはよう美優﹂
ユニバーサル・スタジオ・ニッポン
﹁あれ?今日は楽しみにしてたUSNよ
テンション低いよ?もしかして何処か身体の具合でも悪いの?﹂
﹁違うよ、身体はなんとも無いんだけど
あ、あの∼、その∼、楽しみなんだよ
だから、その∼
・・・ワクワクしてなかなか寝付けなかっただけだよ﹂
﹁小学生じゃ無いんだから・・・
でも、そんなヒカルも可愛いからアリかも﹂
﹁は、恥ずかしいからみんなには内緒にしておいて欲しいんだけど﹂
﹁わかってるわよ、それにこんなに可愛いヒカルを独り占めだよ、
誰が教えてやるもんか!﹂
﹁いや、そこで力説されても・・・
って、そんな事より早く朝ご飯を食べに行こうよ﹂
﹁そんなに急がなくてもUSNは逃げないわよ・・・﹂
﹁それでは今から班行動です
USNのチケットを委員長さんから受け取ったら出発して下さい﹂
﹁先生、USNまではどうやって行くんですか?﹂
﹁各班で相談して下さいね
目的地まで自分達で交通機関を選定して行く事も班行動での学習
に含まれますからね
一応言っておきますが、公共交通機関ですよ
865
自家用ヘリだとか、運転手付きのリムジンを呼ぶのは禁止です
誰かさんを歩かせたくないからなんて理由でタクシーを使うのも
ダメですよ・・・佐藤さん﹂
﹁・・・先生、紫外線を浴びさせない為なら?﹂
﹁・・・最寄りの駅までに限り、許可します﹂
﹁先生、ボクは歩きますから許可しないで下さい
大丈夫です、ちゃんと紫外線対策はしてありますから﹂
﹁でも、ヒカル・・・﹂
﹁いいから、美優
行くよ﹂
﹁ちょっと待って
・・・まだチケット受け取って無いから﹂
﹁・・・﹂
﹁﹁・・・﹂﹂
﹁わ、私の所為です
私がトロトロしてるから・・・
と、とりあえずコレが鷹峯さんの班のチケットです﹂
﹁あ、ありがとう、委員長
あれ?何コレ・・・リストバンドに、案内状?
前に行った時、こんなのあったっけ?﹂
﹁あら、ヒカルさんは初めてではありませんの?﹂
﹁あ、うん、昔行った事があるんだ
でも、かなり前だよ、小学校に入ってスグの夏休みだったから8
年前になるのかな?
たしか、身長が足りなくて、ジェットコースターに乗れなかった
んだよね∼﹂
﹁それはしかたありませんわ
貸切にしても身長制限はだけはどうにもなりませんもの﹂
﹁貸切・・・いやな予感がするんだけど
美優、貸切とかしてないよね?﹂
866
﹁いくらなんでもするわけないでしょ?
ヒカルの個人旅行なら当然貸切にするけど、修学旅行だもん
ヒカルの班だけ︻ロイヤル・スタジオ・パス︼に差し替えただけ
だよ﹂
ロイヤル?・・・またやっちゃったみたいだね
867
修学旅行3日目②
﹁懐かしいな・・・行基前﹂
﹁何これ・・・変なおっさんの銅像﹂
﹁変なおっさんって、美里、行基っていうのは奈良時代のお坊さん
よ﹂
﹁さすがは美咲だね、ここは駅前の広場だから待ち合わせによく使
われるんだよ
ハチ公前みたいな感覚かな?﹂
ドン!
﹁え?﹂
﹁きゃっ!﹂
ボク達と同じくらいの女の子がぶつかったみたいだね・・・橋本さ
んに
橋本さんもドジだなぁ・・・
それにしても食パンを咥えながら走るからぶつかったりするんだよ
﹁スイマセン!遅刻してて、急いでて、それで、その・・・ごめん
なさい﹂
あ、走って行っちゃったよ
でも、全然気が付かないんだね
あわてんぼうさんなのは相変わらず・・・かな?
元気そうで良かった・・・声は掛けられなかったけど
これでいいよね?
いまさら女の子になっちゃったボクが現れたら混乱するよね
顔もチラ見出来たし・・・満足しないとね
﹁ヒカル、ボーっとしてたらまたぶつかるよ?
行きましょう﹂
868
美優もおかしな事を言うなぁ
ボクはぶつかってないのにね
まぁいいや、ここはボクが案内してあげるとするか
﹁さあ、それじゃあみんな行こう
スイカはそのまま使えるからね
みんな持ってる?
それじゃあとりあえず西九条まで行ってそこで乗り換えだよ﹂
﹁ねぇヒカル、USNってJRの駅だったような気がするんですけ
ど?﹂
﹁うん、そうだよ美紀
でも、近鉄奈良駅の方がホテルから近いし、JRは南の方に迂回
して走ってるから時間がかかるんだよね
それに、今は西九条まで乗り入れしてるからコッチの方が便利かな
知らない人ならJR奈良駅まで行っちゃうだろうね﹂
﹁そうでしたの・・・
それでこちらの駅には他の班が殆どいらっしゃらないのね﹂
﹁でもね、ほら
筒井さんの班は来てるでしょ?
流石だよね、委員長は事前に下調べもバッチリってところかな﹂
﹁他にも何組か来てるようね
・・・人の事を気にしてる場合じゃ無いわね
行きましょうヒカル、USNで遊ぶ時間が減っちゃうわよ﹂
﹁でもさぁ美優
ワザワザホテルを出るところから班行動って事は、直接USNに
行かないで別の観光名所に寄ってもいいって事なんじゃ無い?
ほら、大阪城に寄ったり、通天閣でビリケンさんの足を触ったり・
・・ね﹂
﹁ビリケンさんって、よくそんなコアな事までしってるね
恐るべし美咲・・・
それはそうと、寄りたいなら寄ってもいいけど?﹂
869
﹁いや、別にいいよ、観光名所でお腹はいっぱいにならないから﹂
﹁美里はブレないよね
私は、ヒカルがUSNを楽しみにしてたから直行﹂
﹁あら、そうでしたの
それならば当然直行ですわね﹂
みんな、そんなにボクを優先しなくてもいいのに・・・
870
修学旅行3日目②︵後書き︶
メインヒロイン︵の一人︶を名前も出さずに退場させる鬼畜ッぷり
不憫な彼女に再び出番はあるのか!?
871
修学旅行3日目③
﹁ああ、やっぱり鶴橋で乗り換えちゃう班が多いね﹂
﹁そうですわね
アナウンスも︻JR環状線は乗り換えです︼って断言してますも
の﹂注:1︶
﹁でも、昔はココで乗り換えて、環状線でぐるっと回って行かなき
ゃならなかったんだよ﹂
﹁へー、ヒカルって普段は運転手付きの車で移動してるイメージが
あったから
電車に詳しいなんて・・・ちょっと意外だなぁ﹂
﹁そういう美里は競技用の自転車で颯爽と移動するイメージよね﹂
﹁甘いですね美優
私の中の美里はランニングで移動するイメージです﹂
﹁えー、いくらなんでも奈良から大阪までランニングは・・・ある
かも︵笑︶﹂
﹁美紀も美咲も・・・私を何だと思ってるのよ﹂
﹁﹁体力バカ﹂﹂
﹁ハモるな∼
って、何この匂い・・・焼肉?﹂
﹁訂正するわ
食欲魔王美里ね﹂
﹁ホントにすごい嗅覚だよ
近鉄のホームのしかも電車の中で嗅ぎ分けるなんて無理だもん
普通は環状線のホームでないとわからないのに・・・
ひょっとしたら美里の前世は犬?﹂
﹁そうだワン、ヒカルのペットの忠犬ミサワンだワン﹂
﹁辞めなさい、ミサワンだと私と被るでしょ!﹂
872
﹁フムフム、美咲はヒカルのペットっと、メモメモ﹂
﹁美優まで・・・バカな事言ってないでUSNの情報をチェックし
ておきなさいよ﹂
﹁ふっふっふ、その点は抜かりはないわよ!
こんな事もあろうかと、昨日の夜に公式スマホアプリをダウンロ
ードしておいたのよ
アトラクションの待ち時間もわかる優れものよ
これさえあれば、USNも美里様の庭よ﹂
﹁美里、ドヤ顔中に悪いんだけど・・・
今回はロイヤル・スタジオ・パスなのよ﹂
﹁そういえば、うちの班だけソレだったわね
で、美優、ロイヤルってどう違うの?﹂
﹁美里はディ○ニーランドのファストパスのシステムはしってるで
しょ?﹂
﹁もちろんよ﹂
﹁USNではファストパスを取る代わりに有料のチケットを買うの
よ﹂
﹁!!!
それって、入場料とは別に?﹂
﹁そうよ﹂
﹁な、なんて、夢のないシステム・・・﹂
﹁それで、チケットだと使えば終わりなんだけど、もっとたくさん、
快適に遊び倒したい人の為に
一日130人限定でロイヤル・スタジオ・パスっていう特別な入
場券があるのよ
コレについてくるリストバンドをしていると、ほぼすべてのアト
ラクションがディ○ニーでいうところのファストパス状態になるの﹂
﹁って事は待ち時間がわかるアプリは無駄だったのね﹂
﹁GPS連動の園内地図として使えばいいじゃない﹂
﹁そうね、そうするわ
873
でも、今回のUSNは普通なのね
ヒカルの事だからもっと大げさにされるのかと思ったけどね﹂
﹁そうですわね、贅沢バージョンとは言え、市販されている程度で
すもの﹂
﹁・・・﹂
美優の不自然な沈黙・・
何か隠してるね
この程度で済ますワケないだろうね
ボクだって学習してるからね
874
修学旅行3日目③︵後書き︶
注1
実際には地下鉄千日前線の乗り換えもありますが省略しています
875
修学旅行3日目④
ユニバーサル・スタジオ・ニッポン
﹁これがUSNですか・・・
思ったより人は少ないですね﹂
﹁まぁ、平日だからねー
さび
コレが土日だとまた違ったんだろうけど
寂れているワケでもなく、混雑で身動きが取れないワケでもない
から、ボクはこれくらいがちょうどいいと思うけどね﹂
﹁そうそう、GWなんかだとそれこそ人混みで押しつぶされちゃう
もんね﹂
﹁フハハハハハハッ
見たまえ、人がゴミのようだ﹂
﹁イヤ、美優、そのゴミじゃないから﹂
﹁申し訳ありませんが、ツッコミはバノレスしか受け付けておりま
せん﹂
﹁あ、なるほど・・・映画繋がりか
でも、ココはユニバーサル系の映画になっちゃうから、ヂブリは
不味いんじゃないのかな﹂
﹁じゃあ名作映画がココでアトラクションになるんじゃないのね﹂
﹁名作というか、アトラクションになり易くて、人気があった映画
かなぁ
基本はユニバーサル系だけど、ワーナー系の映画のアトラクショ
ンもあったりするからね
あ、あと、キャラクターグッズを売りやすい映画ね﹂
﹁うっ、美咲が言うんだからその通りなんだけど・・・身も蓋もな
いよね﹂
﹁まあまあ、美里も落ち込まないで・・・とりあえずポップコーン
いっとく?﹂
876
﹁あ、うん、ちゃんとポップコーンバケットも持って来たよ﹂
﹁美里・・・
それって、もしかして、一緒にディ○ニーランドへ行った時のバ
ケット?﹂
﹁そうだよ、ヒカルと一緒に行った思い出の品なの
私の宝物よ﹂
﹁イヤ、ソレはちょっと・・・
大人の事情で不味いんじゃないの?﹂
﹁大丈夫でしょ?
ほら、チラホラとディ○ニー仕様のバケットを使ってる人がいる
じゃない﹂
そういえば、二割くらいの人が・・・
って、いいのか?
ポップコーンを売ってる人も、普通に詰めてるし・・・
なんていい加減というか、大雑把というか
・・・まぁヒョウ柄大好きのオバちゃん達はそういう所はケチ臭い
からなぁ
﹁と、とりあえずみんなで食べるから、美里のバケットだけじゃ足
りないでしょ?
追加でバケットごと買い足そうよ﹂
﹁じゃあ私が買ってくるから、どの映画のアトラクションに生きた
いか考えておいてね﹂
﹁うん、ありがとう美優
あ、美優の好きな映画は?﹂
﹁ヒカルの盗さt・・・イエ、ナンデモアリマセン
私は後でいいから﹂
﹁そう?
じゃあ、美優も並びながら考えてね﹂
﹁さて、みんなはどんな映画が好きか聞いてみるわね
877
わたくし
まずは、清香ちゃんはどう?﹂
﹁私は、定番ですがスター・ヲーズですわ﹂
﹁・・・権利をディ○ニーが買っちゃたから大人の事情で無いわね
美紀は?﹂
﹁エクソツストかな?﹂
﹁はい、却下
次、美里﹂
﹁ジュラシックピンク!!﹂
﹁・・・あるわね、採用
ヒカルは?﹂
﹁ボクは・・・
出来たばっかりで混んでるかもしれないけど・・・ハリィボッタ
クリかな?﹂
﹁いいわよ、このリストバンドがあるから何とかなるでしょ?﹂
﹁そういう美咲は?﹂
﹁ホラー以外ならなんでもいいけど・・・
パックトゥザフューチャーなんかいいかも﹂
﹁っていうか、せっかくのロイヤル・スタジオ・パスが有るんだか
ら、全部まわっちゃう?﹂
﹁あ、美優おかえり∼
あ∼んど、その意見採用!﹂
かなりハードになりそう・・・
昨日はしっかり寝て置いて正解だったね
878
修学旅行3日目④︵後書き︶
映画の名前等がビミョーにオカシイのは仕様︵大人の事情とも言う︶
であり、誤字ではありません
879
修学旅行3日目⑤
﹁クッ、私とした事がこんな簡単な事を忘れていたなんて・・・不
覚﹂
﹁美咲、ハリィ・ボッタクリでもダメだったか・・・﹂
﹁美咲さんは、どういたしましたの?﹂
﹁あ、清香ちゃんは初めてだったっけ?
美咲はホラー系全般がダメなのよね﹂
﹁ホラーって、別にそれほどのものではありませんでしたが・・・﹂
﹁美咲は雰囲気だけでも受け付けないみたいですね﹂
﹁それで・・・どうする?またアヤさんに借りる?
直接言うのが恥ずかしいならボクが頼んでみるけど・・・﹂
﹁あっ、ダメよヒカル
確かアヤさんは昨日の夜に履いちゃたから・・・今日は持ってな
いわ﹂
﹁え!!誰と?﹂
﹁もしかしてあのマッチョの人?﹂
わたくし
﹁えーアヤさんってああいう人がタイプなんだ∼﹂
﹁私はもっとイケメンタイプが好みですわ
ああいったゴリマッチョ系の方ですと、壁ドンされてもキュンと
くるよりも、迫力に負けて震え上がってしまいますわ﹂
ユリ
﹁あー、わかるわかる、壁ドンはイケメン限定だよね∼﹂
﹁でも意外です、てっきりアヤさんも同志だと思っていたんですが・
・・﹂
﹁アヤさんは両方イケたんだね﹂
﹁ちょっと待って、履いたのは知ってるけど、その後進展があった
かどうかは関知していないから﹂
880
・・・ヤバイ、会話について行けないよ
ボクにはまだガールズトークに参加できるほどの経験も知識も無い
んだね
壁ドンって何?
ユリ
男の子だった時には聴いたことも無いよ
同志ってどういう意味?
・・・ハッ!そんな事より今は美咲のショーツを何とかしないと
わたくし
﹁みなさん、話が逸れておりますわ
ここは私の予備をお貸しいたします﹂
﹁清香ちゃん、予備って・・・女の子の日?﹂
﹁いえ、そういう訳ではありませんわ
わたくし
備えあれば憂い無しと申しますでしょう?
でも、私も備えを始めたのは昨年の秋からですけれど、役に立っ
て光栄ですわ﹂
去年の秋?・・・あっ!これは話題を変えないと・・・
﹁それじゃあ美咲が履き替える間に次に回る所を考えようよ﹂
﹁さんせー
このまま反時計まわりに行くと、オゥーターワールドのショーや
シャークがあるわよ
ショーの時間次第で先に行く方を決めましょうよ
その後に私の好きなジュラシックピンクでいい?﹂
﹁いいけど、美優の好きな映画を聞きそびれたでしょ?
美優の好きな映画も候補に入れてあげようよ﹂
﹁え、私?
うーん強いて言うならロボ刑事かなぁ
宇宙からやって来た刑事が悪と闘うのよ
普段はフリーターのフリをして、いざとなれば変身するのよね
残念ながらここのアトラクションには無いのよ﹂
あれ?
881
ギャ○ン
﹁美優、それって・・・香辛料と混じってない?﹂
﹁あ、イヤー、そのー
ロボ刑事がギャ○ンのパクリだった事をネタにした高度なボケだ
ったんだけど・・・﹂
﹁高度過ぎるでしょ、それに今どきの子供は知らないって﹂
﹁そうでも無いわよ、少し前に戦隊モノの後悔ジャーの劇場版に出
たから、ちびっ子は意外に知ってたりするのよね﹂
戦隊モノって、美優はそんなモノにまで・・・
882
修学旅行3日目⑥
﹁不思議だよね∼
サメに襲われるのは全然怖くないんだね﹂
﹁そうね、何故かは私にもわからないんだけどね﹂
﹁美咲にわからないんだったら、人類には解明不可能って事だよ﹂
﹁それはいくらなんでも買いかぶりすぎよ﹂
﹁イヤイヤ、美咲なら・・・﹂
﹁﹁﹁ありね︵です︶︵ますわ︶﹂﹂﹂
﹁・・・﹂
﹁そうだ、次はジュラシックピンクだけど、みんな雨合羽は使う?
あ、ヒカルは着てもらうわよ
日焼け止めが落ちたらマズイからね﹂
﹁わかってるよ美優﹂
わたくし
﹁私達はどうする?天気もいいし、濡れちゃおうか?﹂
﹁私は止めておきますわ
服は構いませんが、髪の毛が乱れると困りますもの﹂
・・・乱れるのか?
いや、いっその事乱れた所を見てみたいような気も・・・
﹁私は・・・下着が濡れなければ構わないわよ
ヘンタイ
借り物だから、汚すわけにはいかないからね﹂
﹁一部の特殊な趣味をもつ人間は汚れてる方が喜ぶらしいわよ﹂
﹁美優・・・ヒカルのだったら?﹂
﹁何いってるのよ美咲
ヒカルのだったら汚れてようが関係無いわよ
神器として・・・いや、御神体かな?﹂
﹁ブレない回答ありがとう
じゃあ濡れるのが4人、濡れないのが2人でいいのね﹂
883
﹁あー気持ちよかったー﹂
﹁ヒカルを美里の後ろにして正解でしたね﹂
﹁盾って言いたいんでしょ?﹂
﹁風除けならぬ水除け﹂
﹁真夏だったらボクも濡れたかったかも﹂
﹁ダメ・・・と言いたいところだけど
塗り直せばいいかな?﹂
﹁ねぇそろそろお腹空かない?﹂
﹁さすが美里
超高性能の腹時計ね﹂
﹁いやぁそんなに褒めても何も出ないよ﹂
﹁・・・褒めて無いんだけどね
そんな事より、お昼は園内のレストランで予約してあるから行き
ましょうか﹂
﹁ねぇ美優、予約って事はコース料理?
それともお肉?﹂
﹁ハイハイがっつかないの
美里のお肉は逃げないからね﹂
﹁やったーお肉だー
ヒカル、食べきれない時は遠慮無く言ってね﹂
ふふふ、美里は相変わらずだねー
でも、今日は・・・
美優と美紀はウィンクしてくれたからわかってるね
清香ちゃんも頷いてる
作戦決行だよ!
884
レストランに着いたボク達はかなり奥の方にセッティングされた席
に案内されました
﹁ちょっと、そこの席じゃないよ
コッチが美咲の席だよ﹂
﹁え?そこは上座だからヒカルが・・・﹂
﹁いーからいーから
今日は美咲が上座でいいのよ
せーのっ
﹁﹁﹁﹁お誕生日おめでとう!﹂﹂﹂﹂
﹁あ、そうだった
ありがとうみんな
憶えていてくれたのね
修学旅行中だから諦めていたんだけど
いえ、そのぶん余計に嬉しいわ﹂
誕生日用のスペシャルメニューのサプライズ成功です
美里もビックリしていた事には気づかないフリをしてあげないとね
885
修学旅行3日目⑦
﹁美味しかった∼
うん、満足満足﹂
﹁そりゃ満足でしょうね・・・あれだけ食べるとね∼﹂
﹁うんうん、見てるこっちが恥ずかしかったよね﹂
﹁女性でパンのお代わりをされる方をみたのは初めてですわ﹂
﹁それは、美里だから仕方ないけど
スープのカップをパンで拭ってまでは・・・さすがにボクでもヒ
クよ﹂
﹁スープと言えば、上から振りかけてたヤツ、星形で綺麗だったね﹂
﹁そうそう、美咲が﹁これは何で出来てるんですか﹂って聞いた時
の切り返しが気が効いてたよね﹂
﹁ひょっとして、美咲は知ってて振ったの?﹂
﹁まさか、買いかぶり過ぎよ
純粋に知的好奇心から聞いただけよ
そんな事より、美里・・・食べ過ぎよ﹂
﹁そ、そんな事ないわよ
いつも通りの量だもん﹂
﹁それがダメなのよ
いい、美里は普段部活で運動しているでしょ?﹂
﹁うん、結構ハードな練習をしてるよ﹂
﹁それが、修学旅行で練習が無いのに同じだけ食べてどうするの?
﹁あ!﹂
﹁運動量が減った分だけ摂取カロリーも減らさないとね﹂
﹁う、うん、わかった
いっぱい食べるならその分運動しろって事よね
・・・よし!とりあえずヒカルを背負って移動しよう!﹂
886
﹁え!?どうしてそうなるの
ここはボクを背負うより、食べる量を控えるところでしょ?﹂
﹁甘いわねヒカル、私が食べる量を減らして我慢出来るとでも思っ
てるの?﹂
﹁・・・無理ね﹂
﹁ええ、無理だと思うわ﹂
﹁それどころかお腹を空かせて、暴れそうだし・・・﹂
﹁ということで、さあっ!﹂
﹁何が﹁ということで﹂なの
ボクはそんな恥ずかしい事しないよ﹂
﹁そんなぁ、ヒカルは私にブタになれって言うの?
うっ、ううっ﹂
﹁ちょっ、そんな事で涙目にならなくても﹂
﹁あーあヒカルが泣かしたー﹂
﹁これは惨いですわ﹂
﹁カワイソー﹂
﹁︵ちょっと、美紀、棒読みよ︶
ヒカル、乗ってあげたら?
去年の騎馬戦でも乗ってたじゃない?﹂
﹁じゃあちょっとだけだよ?﹂
﹁やったー
えへへっ、背中にヒカルの温もりが・・・
ぁあ幸せ∼﹂
﹁さて、次の所へ移動しようよ﹂
﹁美咲の好きなパックトゥザフューチャーよね?少し遠いですけど、
美里が背負ってるから大丈夫ね﹂
﹁あっ、ちょっと待って美紀
もう少しで昼のパレードだから見てからにしない?﹂
﹁構いませんけど・・・今からだといい場所から観れませんよ?﹂
﹁この美優様がヒカルの為の場所を確保してないなんてありえない
887
でしょ?
とりあえず案内するから・・・コッチよ、みんな着いてきて∼﹂
アイ
アイ
﹁じゃあヒカル行くよー
そーれ、I、勝つ!I、勝つ!﹂
はや
﹁美里、何なのその変な掛け声?﹂
﹁あれ?知らない?
近頃の小学生の間で流行ってる掛け声だよ
アイ
ウィー
まぁ、小学生の事だから英語と日本語がごちゃ混ぜってツッコミ
は無しよ﹂
﹁ふーん、なるほどね
それって個人競技だからIなのかな?﹂
﹁私が見たのは、当然バレーだったけど・・・そういえばWeじゃ
なかった﹂
小学生にIとWeの使い分けなんて無理か
888
修学旅行3日目⑧
﹁ご苦労様、後は自由にしていいわよ﹂
﹁はっハイ、し、失礼します﹂
あの子達は・・・確か京都で狐にさせられた子?
﹁お待たせーヒカル
いい場所でしょ?﹂
﹁・・・確かに最前列だし、日陰で紫外線の心配も無いけどね﹂
﹁え、気に入らなかった?
指導
が必要かも・・・﹂
チッ、あの女狐共・・・役立たずね
今晩もう少し
﹁違うよ美優・・・
ボクはあの子達を許してあげたハズでしょ?
どうしてまたおしおきみたいな事させてるの・・・﹂
﹁え!?ソコ∼?
あ、いえ・・・
別に場所取りを指示した訳じゃないのよ
ちょっと﹁アトラクションに乗ってたらパレードでヒカルのため
の最前列で日陰の場所なんて取れないだろうなぁ困った困った﹂っ
てつぶやいただけよ﹂
﹁ふ∼ん・・・どこで?﹂
﹁あ、いや∼その∼・・・あの子達の部屋です﹂
﹁ふ∼ん・・・いつの間にそんな事してたの﹂
﹁ヒカルが寝たのを確認して、写メを撮って、それから移動して・・
・かな?
でもね、これはヒカルの体の事を思ってした事で・・・﹂
﹁美優、素直に謝った方が良いと思うわよ﹂
﹁そうですね、ヒカルの激怒は初めて見ました﹂
889
﹁静かに怒る方がこれほど恐ろしいとは思いませんでしたわ﹂
﹁悪い事したら素直にゴメンでしょ?
そうしたら、周りもドンマイだよ﹂
・・・・・・
﹁ごめんなさいヒカル
私が間違ってたわ
場所取りに仮にもクラスメイトを使うなんてダメよね・・・﹂
﹁うん、わかってくれたらそれでいいよ
もう許してあげるから、パレードを観ようよ﹂
﹁うん・・・﹂
﹁ほら、ヒカル、美優
パレードの先頭が来たよ﹂
﹁やっぱり美里の目線の高さなら真っ先に見つけるんだね﹂
﹁まっかせなさ∼い﹂
来た来た、やっぱりテーマパークに来たらパレードを観なくっちゃね
ヌスーピーかぁ某所のネズミに比べるとキャラが弱いよね
ゴマストリートは日本人にはイマイチ馴染みが薄いし・・・
え?鬼帝ちゃん?
映画のキャラなのかな?
ジュレックもメインを張るには力不足だしね
!!!?
え?
どうして?
あれは・・・委員長?
なぜ委員長達がパレードに出演してるの?
あっ、ボクに気付いたみたい・・・
手を振ってくれてるなぁ
とりあえず振り返しておこう
それにしても、よくボクがわかったよね
890
﹁ねぇみんな気が付いた?﹂
﹁筒井さんの班でしたね﹂
﹁パレードって参加出来るんだね
知らなかったよ
昔、ボクが来た頃はそんなサービスはなかったと思うんだけどな
ぁ﹂
﹁でもさぁ、家族連れで来て子供がアレをしたら・・・親バカ大喜
びで財布の紐が緩くなるって事よ﹂
美咲、それはわかってても口に出さない方がいいと思うよ
でも・・・おじいちゃんと一緒に来たら危険って事だね
891
修学旅行3日目⑨
﹁デロリマンのイメージがぁ∼﹂
﹁あれ?美咲、面白くなかった?
確かパックトゥザフューチャーが好きって言ってたハズだけど・・
・﹂
﹁違うのよ・・・
デロリマンにあんなにたくさんの人が乗るのは許せないのよ﹂
﹁な∼んだ、そんな事かぁ
仕方ないんじゃない?
二人乗りだと待ち時間がトンデモない事になっちゃうでしょ﹂
﹁ダメなの、デロリマンはね
主人公がヒロインを膝の上に乗せて無理矢理三人乗る所も含めて
デロリマンなのよ!!
それを、あんな・・・冒瀆よ!
・・・これは、もう、私が作るしかないのかもしれない﹂
﹁え?作るってタイムマシンを?
・・・美咲なら作ってしまいそうなのが怖いわ﹂
﹁ちょっと美優、迂闊に口にしないで
ボクも本当に作りそうな気がしてきた・・・﹂
﹁何バカな事を言ってるんですか
いくら美咲でもそれは・・・
いえ、まさかそんな・・・・
わたくし
でも、美咲なら・・﹂
﹁私達は今、歴史的瞬間を目の当たりにしているのかも知れません
わ﹂
﹁50年後に国営放送の教育番組で放送されたりして・・・その時
歴○は動いた!とかね﹂
892
﹁ナイナイ、ワープ航法とか慣性制御や反重力推進が実現したとし
てもタイムマシンは無理よ﹂
﹁でもね美咲、コールドスリープと亜光速移動を併用すれば未来に
行くのは出来そうじゃない?﹂
﹁確かに美優の言うとおりそれは可能だけど、一方通行はタイムマ
シンとは言えないわ
それに、もしタイムマシンが本当に出来たら未来人が来てるハズ
よね?
め
私なら絶対に過去に旅行するわ
そして、小さい頃のヒカルを愛でるのよ!﹂
ちょっ!そんな事されたらボクが元は男の子だったのがバレちゃう
じゃないか
わ、話題を変えないといけないね
﹁そ、そんな訳の分からない専門用語で会話してないで、次のアト
ラクションに行こうよ﹂
﹁オッケー、それじゃあ公式アプリの出番ね
えーと、近いのは・・・これかな?火事のヤツ﹂
﹁バッタドラフトですね
行きましょうか?﹂
﹁あ!ソレはダメよ!
ヒカルのトラウマになっている可能性があるから避けないと・・・
﹂
﹁トラウマって・・・あぁ、パパの事かな?
大丈夫だよ、別に直接現場を目撃したワケじゃないからね
それに、物心つく前だから覚えてなかったりするんだ
だから普通に見に行けるよ
・・・あれ?美優にパパの事を話したっけ?﹂
﹁あっ!
おっと、誰か来たようだ﹂
美優はそういった事も教えられてるんだね
893
・・・どこまで知ってるんだろう?
もしかしてボクが男の子だった事まで??
どうしよう・・・聞くべきかな?
でも、聞くのはなんだか怖いなぁ
・・・ヘタレでごめんなさい
894
修学旅行3日目⑩
﹁なかなか良かったわね、スパイ・ダーマン
これでほとんどのアトラクションは回ったのかしら?﹂
﹁えーと・・・ちょっと待ってね美紀
地図アプリによると、ジェットコースターと、幼児向けのエリア
がまだね
ジェットコースターはノーマルと、後ろ向きがあるから両方乗り
ましょうね﹂
﹁ボク、いきなり後ろ向きは怖いから、ノーマルからにしようよ﹂
﹁ダメよヒカル
乗るなら後ろ向きから、一択よ﹂
﹁どういうこと?美優﹂
﹁このジェットコースターはノーマルも後ろ向きも同じコースを走
るのよ
後ろ向きのウリは、コースが見えないから動きの予想が出来なく
て、身構える事が出来ないから、よりスリルを味わえる事なのよ
先にノーマルに乗っちゃうと、コースがわかっちゃうから、後で
後ろ向きに乗った時に動きの予想が付いちゃうのよ
そうすると、人間の身体は勝手に準備を整えてしまうのよね
だから、後ろ向きに乗った時のスリルが半減しちゃうわけ﹂
﹁ナルホド
じゃあ後ろ向きからにするね﹂
﹁それじゃあ、ヒカルの隣りの席をか賭けて勝負よ!!﹂
﹁ちょっと美里、そんな事しなくても・・何回も乗ればいいでしょ
?﹂
﹁!!
その発想は無かった、さすがは美咲﹂
895
・・・いや、ボクもジェットコースターは好きだからいいけどね∼
﹁ふぅ、これだけ乗ればもう思い残す事はないぜぃ﹂
﹁美咲せんせ∼、美里がフラグ立ててます∼﹂
﹁そう・・美里とはお別れなのね・・・うるうる﹂
﹁ちょっと∼縁起でも無い事言わないでよね∼﹂
ライ○ン
﹁・・・あながち見当はずれでもないような・・・﹂
﹁どういう事?美咲﹂
﹁だって、高等部に進学したらクラスが一緒にならないでしょ?
・・・私もなんだけどね﹂
﹁え??﹂
﹁・・・あっ、そうか!
美咲は特待生の特別進学クラスになるんだ
でも、美咲はわかるんだけど、どうして私もなの?﹂
﹁夏休み明けの9月に内部受験があるでしょ?
美里はそこであまりにも残念な成績のせいでハイサヨウナラ﹂
﹁・・・ありそうですね﹂
﹁ヒドイ、美紀まで・・・
でも、否定できないのがツライ﹂
﹁まぁまぁ、内部受験は外部受験に比べたらレベルが格段に低いから
いくら美里でも大丈夫でしょ・・・
大丈夫だと思うよ
大丈夫だといいなぁ
大丈夫であって欲しい﹂
﹁ちょっと、美優!不安になるじゃないの﹂
﹁フフッ、ゴメンゴメン
896
いざとなればスポーツ推薦に回ればいいんじゃない?
・・・あっ!そうか・・・﹂
﹁そうよ美優そういう事﹂
﹁ねえ、二人だけで理解してないでボクにもわかるように説明して
よ﹂
﹁え∼とね、中等部は8クラスでしょ?
高等部は一般のクラスが10クラスと学力特待生1クラス、スポ
ーツ特待生1クラスがあるのよ
つまり、美里はお勉強も頑張らないとスポーツ特待生クラスにな
るからヒカルと同じクラスになれないのよね﹂
﹁・・・今、この話はやめようよ
せっかくの修学旅行にお勉強の話はしたくないよ﹂
﹁そうだね、でも、ボクも赤点取った事があるし・・・他人事じゃ
ないんだよね﹂
﹁﹁﹁﹁﹁それは無い!!﹂﹂﹂﹂﹂
897
修学旅行3日目⑪︵前書き︶
間が空いてすいませんm︵︳
︳︶m
人類史上最も多くの人を死に至らしめた︵推定︶最強最悪の伝染病
に罹患しておりました
・・・タミフルが効かなくて、死ぬかと思いました
898
修学旅行3日目⑪
﹁ねぇ、美優﹂
﹁どうしたの?何かあった?﹂
﹁いや、その∼
パレードなんだけど・・・
思いっきりツンデレラだよね?
これって、大丈夫なの?﹂
﹁な∼んだ、ヒカルったらそんな事気にしてたの?
大丈夫よ、そもそもマズかったら使いたくても使えないでしょ?﹂
﹁確かに・・・﹂
﹁ネタばらしをするとね、ツンデレラって何度も映像化されてるの
よね
もちろん映画会社も一社じゃないわよ﹂
大人の事情
﹁ナルホドね∼
これも版権問題はクリアしてるのか・・﹂
﹁そりゃあそうよ
逆にクリアしていないのに使う方がビックリよね﹂
﹁テーマパークの版権問題といえば・・・
USNが出来た時に、名古屋のテーマパークがずーっと使ってい
た鳥のキャラクターが使えなくなって、ウサギのキャラクターに変
更したんだって﹂
﹁えー、何それ・・・なんだかかわいそうだね
って言うか、美咲はそんな情報を何処で入手してくるんだろう?﹂
﹁新聞に決まってるでしょ?
新聞はいいわよ、速報性には劣るけど
情報はしっかりウラを取ってるから確実だよ
ネットは早いけれど、間違った情報も多いからね﹂
899
とう
だい
﹁新聞っていっても、闘スポや醍スポみたいなのもあるからね﹂
﹁ぷっ、美優、さすがのボクでもそのあたりのネタ狙いや、よく読
んでみたら断定して無くて、折り返しをひらいたら︻か?︼が書い
てある記事と一緒にしないよ・・・ね?﹂
﹁いや、最後が疑問形になってるし・・・﹂
﹁えへへっ﹂
﹁・・夜のパレードも終わりみたいね
ご飯はどうする?食べてから外に出てホテルに向かう?
それとも、外で食べる所を探す?﹂
﹁うーん、せっかくだから大阪の名物料理を食べたい所だけど、こ
の時間から探すのはちょっとね∼
それに、ボク達は大丈夫でも、美里のお腹の虫が心配だからね﹂
﹁あぁ、それなら心配いらないわよ
ヒカルのスマフォを使えば大丈夫﹂
﹁???どういう事?﹂
﹁ヒカルのいフォンにはメーカーの用意した物とは別のコンシェル
ジュアプリが入ってるのよ
使い方は簡単、音声入力で行きたい所やしたい事を伝えると、全
て手配してくれるわ﹂
﹁・・・・そんな機能があったなんて
知らなかったよ
ひょっとして、ボクのいフォンって、普通じゃないの?﹂
﹁もちろん特注品に決まってるわよ
例えば、普通のいフォンはアルミ製のボディだけど、ヒカルのは
ルナチタニウム合金製だから44口径の銃弾ですら跳ね返すわね
コンシェルジュアプリも、スマフォの中で処理してるんじゃなく
て、鷹峯家の執事達へのホットラインになってるだけなの
実際の手配は執事達がやっているのよ﹂
900
・・・使い方を知らなくて正解だったかも知れない
901
修学旅行3日目⑪︵後書き︶
仕事が忙しい・睡眠不足・抵抗力が低下・風邪をひく・休んで仕事
が溜まる・仕事が忙しい・睡眠不足・抵抗力が低下・インフルエン
ザに罹る・・・なんてスパイラルorz
902
修学旅行3日目⑫
﹁あ∼美味しかった∼
流石は食い倒れの街だよね
たかがお好み焼き、されどお好み焼き﹂
﹁美里って、食の哲学者って感じですね﹂
﹁・・・はたして、哲学者がお好み焼きを三人前も食べるのか?
そんなに食べたら胃に血が集まり過ぎて、脳の血流量が不足して、
思考力が低下する可能性が・・・﹂
﹁美紀も美咲もそんなに深く考えなくていいわよ、考え過ぎると禿
げるって言うじゃない
わたくし
そろそろホテルに行かないと千秋せんせーがドヤ顔出来なくなっ
ちゃう﹂
﹁そうですわね、私達が率先して決まり事を守りませんと﹂
﹁え∼でも、もうちょっとヒカルと一緒に居たいなぁ
美優は同じ部屋だからいいけど・・・﹂
﹁ワガママはダメだよ美里
そうだ、ホテルに着いてからボク達の部屋に遊びに来ればいいよ﹂
﹁昨日みたいに通せんぼされてたら、ヒカルの許可があるって言っ
て突破しましょう﹂
そう言った美咲の手には、スマフォが録画モードで握られていました
﹁今晩のお部屋は普通ね﹂
﹁いや、美優、普通って・・・最上階のスイートルームに対して失
礼だよ﹂
﹁でも、ヒカルが泊まるんだから、最低でもこれぐらいは・・・﹂
﹁美優、普通の感覚を忘れちゃダメだよ﹂
903
﹁わかったわ、さすがヒカルね
下々の気持ちを察する事も、人の上に立つ人物には必要な事よね
私も気をつけないとね﹂
﹁そうじゃな﹁ピンポーン﹂﹂
﹁あら、もう来たみたいね
はーい、今開けるわ﹂
あぁ、上手く伝えられなかったなぁ
でも、普通の感覚に気をつけてくれるって言ってたから・・・まぁ
いいか
﹁うわーっ!すっごいお部屋ですねー﹂
﹁こんなステキなお部屋、一度は泊まってみたいわよね﹂
﹁きゃー、コッチも凄いわよ
ジャグジーまであるわ﹂
﹁スイートルームってとんでもないお部屋ね﹂
﹁さすがに鷹峯さんの泊まるお部屋は別格ですね﹂
この声は・・・委員長達だね
そういえば、夜更かしして恋バナだったっけ?
すっかり忘れてたなぁ
ボクが恋バナだなんて、ついて行けるのかな?
﹁・・・という訳で、今日はお酒を飲みながら恋バナ∼からY談へ
と突入しまーす﹂
え?お酒!?
﹁ちょっと待ちなさい!﹂
﹁なんでしょうか、佐藤さん﹂
﹁筒井さん、あなた達ひょっとしてヒカルにこのお酒を飲ませるつ
もり?﹂
ほっ、美優が止めてくれるみたいだね
﹁あっはい、一応飲みやすいサワーやカクテル系のお酒を選んだん
ですけど・・・
鷹峯さんにお酒を飲ませるのはNGですか?﹂
904
﹁当たり前じゃない、ヒカルにこんな安物のお酒なんて飲ませられ
ないわよ!
もっと高級なワインとか無かったの?﹂
いや、突っ込む所はそっちじゃあ・・・
﹁まあまあ、美優さんも落ち着いて
ルームサービスで注文すればよろしいのではなくって?
届くまでの一杯ぐらい目をつぶって差し上げてはいかが?﹂
﹁それもそうね
それじゃあ、乾杯しましょうか?﹂
﹁え?どうしてみんなボクの方を見るの?﹂
﹁当然、乾杯の音頭は鷹峯さんですよ﹂
﹁・・・は、恥ずかしいから筒井さんお願い﹂
﹁わかりました、それでは僭越ながら
えー楽しい修学旅行と我らのヒカル様に
ルネッ○∼ンス﹂
﹁﹁﹁・・・・﹂﹂﹂
﹁コホン
外したようなので改めて
カンパーイ﹂
﹁﹁﹁カンパーイ!﹂﹂﹂
お、お酒って初めてだけど・・・
あ、ほんのり甘くて
なんだかポーっとして・・・
905
修学旅行3日目⑫︵後書き︶
くれぐれも真似はしないでくださいね
お酒は18歳になってから
⋮あれ?20歳だったっけ?
2/9 脱字修正
906
修学旅行最終日①︵前書き︶
ゴメンなさい、間が空いてしまいましたm︵︳
︳︶m
907
修学旅行最終日①
﹁・・・・
・・・
・・﹂
う∼ん、アタマ痛いなぁ
どうしたんだろう?
あれ?確か昨日の夜は・・・
!
そうだった、お酒を飲んでみたんだ
って事はこの頭痛は二日酔いってヤツかな?
・・・ボクそんなに沢山飲んだ?
乾杯して
あれ?
あれれ?
その後どうしたっけ?
ヤバイ、全然覚えてないや
どうしよう
酔っ払って変な事喋ったりしてないだろうか・・・
と、とりあえずお水を飲もう
ん?
あれ?・・・なぜボクは裸で寝てるの
・・・・・
朝チュン
あれ?・・・なぜ同じベッドに美優も寝てるの
・・・・
・・・
・・
ひょっとして、これが伝え聞く所の事後?
908
ボク、やっちゃたの?
いや、そんなハズは無いよ
だって、ボクにはもうお○ん○んは無いもん
﹁う∼ん・・﹂
ウッ、どうしよう
美優が起きちゃうよ
﹁あっ、おはようヒカル・・・﹂
ちょっ、美優、どうしてそこで真っ赤になるの?
これは・・・やってしまったの?
いや、まだ分からないよ
美優は服を着てるもん
﹁美優、あのね・・・
実は乾杯の時からまるっきり覚えてなくて・・・﹂
﹁︵そ、そうなんだ・・・惜しいことをしたかな?︶﹂
﹁あれ?今何か言った?﹂
﹁え?きっ気のせいじゃないかしら?
それより、着替えて準備しなくちゃ﹂
﹁そ、そうだね
ところで、昨日の夜って・・・ボク、変な事してなかった?﹂
﹁そ、そ、そ、そんな事私の口からは言えないわよ
・・・可愛いかったよ、ヒ・カ・ル﹂
!!
やっぱり・・・
あぁ、これは確定かもしれない
・・・・いや、まだあきらめるのは早いよ
美優はボクの従者なんだから口止めすればいいじゃないか!
そうだ、そうしよう
﹁美優、昨日の事なんだけど
909
みんなには内緒にして欲しいんだ・・・﹂
﹁え?
内緒って言ったって・・・
みんなも見てたんだから無理よ
昨日、このお部屋に居た人には口止めしてあるから
それ以外に広がる事はないわ﹂
・・・ボクはみんなが見てる前でやらかしたの?
これは、みんなと顔をあわせづらいよ∼
でも口止めはしてあるって事は最悪の事態は免れたのかな
﹁さ、さすが美優だね
抜かりは無いんだ﹂
﹁当たり前よ
ヒカルの事に関しては大袈裟過ぎるぐらいにするように教育され
てるからね
可能な限りヒカルの希望に沿う形でヒカルを守るって所の比重を
どちらに重くするかっていうのが私の腕の見せ所になるのかな?
どうしても無理な事はあきらめてもらわないといけないけどね?﹂
﹁どうしても無理な事って・・・うちの家ならなんとかしそうで怖
いけどね﹂
﹁そうでもないわよ
例えば、海で泳ぎたいっていうのはさすがに無理ね
プールなら屋内とかにすれば大丈夫だけど、日焼け止めは流れち
ゃうからね
泳がないならなんとかなるんだけどなぁ
って、急がないと朝ごはんの時間に間に合わないよ﹂
﹁う、うん﹂
みんなの顔を見るのに心の準備が必要になるなんて
昨日、飲まなければ良かったなぁ
910
ところで、ボクは昨日の夜、何をしたんだろう・・・
911
修学旅行最終日①︵後書き︶
ヒカルは何をしでかしたのやら・・・︵笑︶
912
修学旅行最終日②
美紀と美咲はボクを見て真っ赤になりました
清香ちゃんは二日酔いでボーっとしたままです
美里はボクと同じで覚えていないみたい
委員長達は・・・目を逸らされました
ええ、思いっきり
ボクは決めました
二度とお酒は飲みません
あ、食前酒はどうしよう・・・
お神酒も飲まないといけないよね?
食前酒は、残そう
うんそれがいい
お神酒は・・・そうだ飲み干さなくていいじゃない
口を湿らせる程度にすれば大丈夫だよね?
﹁ヒカル、そろそろ神戸に着くわよ
降りる準備をしてね﹂
あぁ、少し自分の考えに没頭していたみたい
もう神戸か・・・早いね
﹁美優、今日の予定はどうなってるの?﹂
﹁え∼と、異人館の見学の後、南京町でお昼を食べて
午後はお土産を物色したら新幹線で東京に戻るわ﹂
﹁そうかぁ、修学旅行も終わっちゃうんだね
なんだか寂しいなぁ﹂
﹁それは、仕方ないわよ
でも、高等部の修学旅行もあるんだから﹂
﹁そうか、そうだよね
またこのメンバーで旅行できるんだ﹂
913
﹁高等部はヨーロッパに行くからね
例年はロンドン・パリ・ローマだけど
ヒカルが行きたい所があれば何とかさせるから、希望があれば言
ってね﹂
﹁ボクのワガママで変更なんてさせないよ
行きたいなら、夏休みとか・・・﹂
﹁ヒカル、みんながみんな海外旅行に行けるとは限らないでしょ?
例えば、美里なら部活で練習や試合があるから行けないでしょう﹂
﹁そうか、そうだよね・・・﹂
﹁ホラ、もう着いたわよ
ここからバスに乗り換えるわ﹂
﹁わざわざバスに乗らなくても、歩いて行ける距離でしょ?﹂
﹁そうだけど・・・
ここにはレトロなデザインのバスが走ってるのよ
せっかくの旅行なんだから記念に乗って行きましょうよ﹂
﹁と、言いつつ紫外線が降り注ぐ中、ヒカルを歩かせる気なんて、
全く無い美優であった﹂
﹁ちょっ、美紀!
勝手に人の心の中をナレーションしないでよね
べっ、べつにそんな事考えてた訳じゃないのよ
レトロなデザインのバスに乗ってみたかっただけなんだからねッ﹂
﹁ハイハイ、ツンデレ乙
ほら、移動するわよ﹂
﹁・・・あれ?﹂
﹁美里、どうかしたの?﹂
﹁さっき降りた駅って︻三ノ宮︼だったよね?﹂
﹁そうだよ
それで、どうかしたの?﹂
914
﹁この駅の表示は︻三宮︼になってるんだけど・・・﹂
﹁本当ですわ
良く気が付きましたわね﹂
﹁JRだけ︻三ノ宮︼で他の鉄道各社や地名は︻三宮︼ね
明治11年に地名が︻三宮︼になったんだけど、JRの︻三ノ宮︼
駅は明治7年に開業してるのよ
当時は三ノ宮通りに作った駅って事で命名されたそうよ﹂
﹁へぇー、間違って表示した訳じゃないんだね﹂
﹁別に覚えなくてもいいわよ
地理や歴史の問題に出てくる事はほぼ無いからね﹂
なるほどねー、おかしな所にもちゃんと理由があるんだね
入試とかに出なくても、こういう身の回りの歴史に絡めて授業をし
たら、楽しく覚えられるのになぁ
915
修学旅行最終日②︵後書き︶
バレンタインのチョコはお菓子会社の陰謀です
我が家ではドイツ製の白ワインを二人で飲む日です
おつまみはオランダ製のチーズで・・・プチ贅沢^o^
916
修学旅行最終日③
﹁なかなか良かったですね﹂
﹁こぢんまりとした造りとレトロな雰囲気がマッチしておりました
わね﹂
﹁そう?
私は・・・えっ、コレなの?って感じかなぁ
正直言ってレトロ系の洋館って、ヒカルのお屋敷を見た事がある
人ならみんな物足りなく感じるわよ﹂
﹁ちょっと、美里
ボクのお屋敷じゃなくて、おじいちゃんのお屋敷だよ﹂
﹁・・・突っ込むところはソコなんですね﹂
﹁当然ですわ
わたくし
旧宮邸と張り合うなど、無駄以外の何物でもありません
私の屋敷も洋館風建築ですが、規模も調度品も風格も比べ物にな
りませんわ
歴史をみても、東京が空襲で焼け野原になった後に再建された程
度ですもの﹂
﹁焼け野原と言えば・・・
阪神淡路大震災でも壊れずに残ったんだよね?
古い建物なのに・・・ボクはそっちの方がスゴイと思うんだけど﹂
﹁実際は3割ほどは倒壊して、残ったのは修理・補強したそうよ
それでも三宮のビルが軒並み倒壊したのに比べるとかなり優秀ね﹂
かわらぶ
﹁へぇー、かなりしっかりした造りになってたんだね﹂
﹁そういう訳でも無いのよね
木造建築が揺れを受け流した事、屋根が瓦葺きでは無かった事が
良かったのよ
瓦葺きだと屋根が重過ぎて潰れていたでしょうね
917
かや
瓦は本来お城とかの頑強な建物に使われる物だったのに、無理し
て民家に使うのが間違いなのよね
瓦葺きが普及する前は板葺きや茅葺きがメインだったから、それ
程の強度がなくても地震には強かったのよ﹂
﹁えー!それじゃあボクの家の母屋が危険って事?
急いでおじいちゃんに知らせないと﹂
﹁ヒカルちょっと待って、お屋敷なら大丈夫よ
美咲が言ったのは阪神淡路大震災以前の建築基準法で建てられた
一般の建物の事よ
お屋敷はそれこそお城より強固で防御力もあるから心配要らない
わ﹂
そうか、それなら安心だね
お城より強固って、どんな造りをしてるんだろう?
それに、防御力って家に使う言葉だったっけ?
﹁グゥ∼﹂
﹁﹁﹁・・・﹂﹂﹂
﹁急ぎましょうか?﹂
﹁そうですわね﹂
﹁ねぇ美優
どのお店で食べるのか決まってるの?﹂
﹁決めて無いわよ
ヒカルの気分で選べるようにね
庶民的なラーメンから、満漢全席までなんでもいいわよ﹂
﹁満漢全席って、そんなに沢山食べられないよ
ボクはフードファイターでも美里でもないんだからね
それに、ボクだけじゃなくて、みんなも食べたい物があるだろう
ショウロンポウ
し・・・﹂
わたくし
﹁私は小籠包を食べてみたいですね﹂
﹁私は酢豚にパイナップルが入って無ければ十分ですわ﹂
918
﹁あー、わかるわかる
あれは邪道よ、なんだか許せないのよねー
私の目が黒いうちはヒカルの口に入る前に撤去するわ﹂
﹁肉をパイナップルの酵素で柔らかくする意図は分かるんだけどね
あっ、私はフカヒレスープを飲んでみたいかなぁ
姿煮みたいな高級品じゃなくてもいいのよ
玉子スープにフカヒレが少し入っているようなスープで十分よ﹂
・・・美咲に肩身の狭い思いなんてさせないからねっ
美優がボクを見て頷いてくれた
どうやらボクの気持ちを分かってくれたみたいだね
919
修学旅行最終日③︵後書き︶
バレンタインの日にトンデモない大雪でしたね
みなさんは大丈夫でしたでしょうか?
山梨では災害レベルなのにオリンピックのせいでテレビでは報道さ
れていませんね
うちの辺りはそこまで酷くありませんが約20年ぶりの大雪って感
じでした
思えばそれ以前は2∼3年に一度で大雪があったんですが⋮コレも
地球温暖化の影響でしょうか?
太陽の四極化と温室効果ガスが相殺してくれればいいのにね
920
修学旅行最終日④
﹁あ∼いい匂いだね﹂
﹁通り全体に美味しそうな油の匂いが漂ってるわね
やっぱりこういう中華料理独特の匂いって食欲をそそるわよね﹂
﹁で、何処にしようかな?
沢山お店があって・・・選ぶのも大変だよ﹂
﹁客引きも結構いますもんね・・・ホラ﹂
﹁イラしゃいまセー
メニューに無い料理も作りマスー﹂
﹁今なら待たズに食べれるヨー﹂
﹁めっさ美味しいカラ食べてミテー﹂
﹁ほんとだ、片言の日本語???
というか、発音が少しオカシイけどほとんど日本語だね﹂
﹁あ∼、あれはね・・・ワザとよ﹂
﹁え?そうなの?﹂
﹁もちろん全員がそうではないんだけど、日本に長く住んで仕事を
していたらいやでも日本語は上達するわよ
でも、こういうお店だと、片言っぽい日本語の方がそれっぽい雰
囲気が出るでしょ?
要はイメージ戦略よ﹂
﹁え∼ほんとに∼?
美優がそう思ってるだけで、実際はまだ日本語に慣れてないとか
じゃないの?﹂
﹁まぁ、美里が疑うのも無理はないけど、証拠はさっきの﹁めっさ
美味しい﹂ね﹂
921
﹁???・・・どゆこと?﹂
﹁︻めっさ︼ってどういう言葉か知ってる?﹂
﹁え∼っと、スゴいって意味の・・・最上級?強調した時に使うよ
ね?
あっ、そうか、若い世代しか使わないって事なの?﹂
﹁半分正解かな?
︻めっさ︼って全国的には若者言葉として広まってるけど、元々
はこの辺り、兵庫県南部の方言なのよ
だから、この辺りに長く住んでいる人は普通に使うわね、お年寄
りでもね﹂
﹁なるほど∼、方言が自然に出るくらい長く住んでいるのに片言の
日本語しか喋れないのは不自然って事なのね﹂
﹁あと、﹁めっさ美味しい﹂はイタ飯屋さんでも通用するのよ﹂
﹁・・なるほどね﹂
﹁ちょっと、美優と美咲だけが分かっても、私とヒカルには意味不
明なんですけど∼﹂
﹁美里・・・ボクが分からないって決めつけないで欲しいな
・・・分からないけど﹂
﹁ぷっ
・・・それはそうと、私も分からないので教えて欲しいですね﹂
﹁・・・あっ、そういう事ですのね
なるほど、︻めっさぶぉーの︼ですわね﹂
﹁そうそう、清香ちゃん正解!
あとは・・・分からないみたいだからバラすとね
︻めっさ︼ってイタリア語でもまったく同じ意味なのよね
若者言葉として広まった原因も、イタリア人タレントがイタリア
語まじりの日本語でテレビに出て喋りまくってたからっていう説も
あるわよ﹂
﹁なるほど∼って、お話が脱線してるよ
美里じゃなくてもお腹が空いちゃうって﹂
922
﹁そ、そうね・・・じゃあとりあえずそこの高級そうなお店にしま
しょう
高級店ならフカヒレもあるでしょ?﹂
﹁ちょっと、そんな高級中華だなんて、私のお小遣いじゃ無理だっ
て・・・﹂
﹁ダーメ、美咲のお財布はお土産を買う時しか出させないからね﹂
﹁そうそう、ヒカルと一緒の食事なのに鷹峯家のメンツを潰すよう
なマネをさせたら私が怒られるのよ
だーかーら、私の為に食事代を出させて下さい、お願いします﹂
﹁ヒカル、美優・・・﹂
﹁ぐぅ∼∼∼∼﹂
﹁・・・ほら、美里のお腹の虫が催促してます、入りましょう﹂
﹁・・・うん﹂
923
修学旅行最終日④︵後書き︶
4/1 誤字修正
924
3章ネタ解説③︵前書き︶
一ヶ月以上も空いてしまい、申し訳ありませんm︵︳
リハビリがてらのネタ解説からの再開です
︳︶m
925
3章ネタ解説③
ガラス戸ガッシャーン事件
この日の食事代はタダになりました︵実話︶
キリマンジャロ
アフリカで使用される言語ではンジャロだけではなく、人名な
どでもンから始まる場合があります
有名なところでは、Jリーグでも活躍した、元カメルーン代表
のパトリック・エムボマも正しくはンボマと発音します
しりとりをしても最後に︻ん︼がついたら負けにしなくてもい
いんですよ
今でしょ
某学習塾のせんせーの持ちネタですね
旬をハズしてすいません
春日大社
ココで一つネタバラしを
ユキさんの旧姓鹿島から結婚して春日にって流れはこの武甕槌
の鹿島神宮↓春日大社からのパクリです
USN
この伏せ字の方法は迷いませんでした
やっぱり正式名称のニッポンですよね
橋本さんもドジだなぁ
そんな訳ありません
そのままだとヒカルにぶつかるので身体を張って護っています
鶴橋駅の焼肉の匂い
凶悪ですよ∼
ダイエット中だと特にお腹に・・・
夢の無いシステム
926
しかも、一番人気があって、待ち時間が長いアトラクションは
適用外だったりする鬼畜仕様です
カ大佐ですね
みたまえ、人がゴミのようだ
ム
ヒョウ柄
大阪のオバちゃん達に根強い人気を誇るデザイン
亜種として、ゼブラ等のアニマル柄を好む人もいる
ハリィ・ボッタクリのアトラクション
まだ工事中です
GWには間に合いそうですね
壁ドン
男の子がイメージする壁ドンと、女の子がイメージする壁ドン
は全く違います
壁ドンは用法用量を守って正しくお使いください ピンポーン
一部の特殊な趣味
結構メジャーだという噂も・・・
﹁コレは何で出来てるんですか?﹂
﹁魔法です﹂
レストランのお姉さんはリアルでそう答えてくれました
背負って
本当は︻おぶる︼を使いたかったんですが、方言のため断念し
ました
標準語では︻おぶう︼ですがほとんど普及していません、︻お
ル活動でトレーニング中にする掛け声
ぶる︼は日本各地のかなり広い範囲で使用されている方言です
I、勝つ!
アイ
パレードへの参加
はい、大喜びしていた親バカですが何か?
参加条件が丁度ジェットコースターの身長制限以下になってた
りするのは狙っているハズです
927
後ろ向きコースター
最初は期間限定で始まりましたが、人気が出たために延長を繰
り返し常時運行になりました
ダムの装甲に採用された金属
ルナチタニウム合金
ガ
別名おっさんホイホイとも呼ばれる
感想コメが賑わいます
ルネッサ∼ンス
乾杯の時に使われるネタ
しかし、みんなシラフのためハズす事も多いので、取り扱い注意
洋館・洋館風建築
靴を履いたまま入るのが洋館、靴を脱いで入るのが洋館風建築
です
鷹峯家の離れは洋館、鳥羽家は洋館風建築となります
酢豚にパイナップル
熱いor温かいフルーツはどうしても苦手なんです・・・私が
メニューに無い料理
海鮮中華粥をベースにした離乳食を作ってくれました
こういうのは家族で経営してる小さなお店のほうが融通が利き
ますね
928
3章ネタ解説③︵後書き︶
私の場合、デスマーチのマーチは行進曲では無く、3月のような気
がする・・・
929
修学旅行最終日⑤
﹁これよ、これ!北京ダックって一度食べてみたかったのよね∼
でも、本当にパリパリの皮だけで、お肉は食べないのね
なんだかもったいないね∼﹂
﹁そうですわね
中華料理は食材を余す事なく使い切るイメージがありますからビ
ックリしますわ﹂
﹁そうですよね、私が聞いた事があるのは、
カントン
︻4本足なら、机と椅子以外全て食べる︼でしたっけ?﹂
﹁あぁ、それは︻広東人は二足なら親以外、四足なら机と椅子以外、
走るものなら自動車以外、泳ぐものなら潜水艦以外、空を飛ぶもの
なら飛行機以外なんでも食ってしまう︼ってやつね﹂
﹁それを聞くと妙に納得してしまいますわ﹂
﹁大袈裟に言ってるんだろうけどね
だって、二足なら親以外って事は、子供は食べちゃうの?って話
になるよね∼﹂
﹁﹁・・・・﹂﹂
﹁ちょっと、美咲も美優もどうしてそこで黙っちゃうの?
ボク、何かマズい事言っちゃった?
・・・まさか!?﹂
﹁まぁ、飢饉の時とかにそういうことがあったかもしれないわね﹂
﹁そうね、美咲の言うとおりね
大昔なら不思議じゃないからね
大昔に自動車や潜水艦や飛行機があるのかってツッコミは無しで
お願い﹂
・・・本当にあるのかもしれない
で、でも、せっかく誤魔化してるんだから誤魔化されてあげようかな
930
﹁なるほどねー
そういえばさあ、メニューを見てびっくりしたよ
地域によって8つもあるんだね
北京・四川・広東・上海の4つだと思ってたんだけどなぁ﹂
﹁大きな分類としては山東料理・江蘇料理・浙江料理・安徽料理・
福建料理・広東料理・湖南料理・四川料理の8つね
細かな分類はもっとたくさんあって、北京料理は山東料理の一部、
上海料理は江蘇料理に分類されるわね﹂
﹁八大菜系と四大中華料理は中国での分類と日本での分類の違いよ
ここのお店は、高級店を名乗るだけあって、すべてに対応してるの
ヒカルの要望ならどんな料理でも出せるお店よ
うまく誘導できt・・・イエナンデモアリマセン﹂
﹁・・・自爆した美優は置いて、食べましょう﹂
﹁﹁﹁いただきま∼す﹂﹂﹂
﹁美味しーーーい!!﹂
﹁美里、そんなに急がなくても誰も取らないわよ﹂
﹁フンガッンッぐ?﹂
﹁口に入れたままで喋らないの!﹂
﹁んぐっ、だって美味しいんだもん
それに、美咲のフカヒレには手を付けて無いからね
アワビ
あっ燕の巣のスープも美味しそう!
おー、でっかい干し鮑、こんなサイズは見たこと無いわよ﹂
﹁美里はブレないよね∼
でもさぁ、修学旅行の間は運動してないでしょ?
体重計乗った?﹂
﹁﹁﹁・・・・﹂﹂﹂
﹁あれ?どうしたのみんな?
急に固まっちゃって﹂
﹁東京に帰ったら節制しないとね・・・﹂
931
﹁や、休み時間毎に階段を一往復することにいたしますわ﹂
﹁それにしても、ヒカルは全然太らないよね・・・裏山﹂
﹁ボクはもう少しお肉が付いて欲しいんだけどね
胸の辺りとか・・・﹂
﹁そんなゼータク言う口はこの口かぁ∼!﹂
﹁!!ちょっ、美里!﹂
﹁はっはっはっ、塞いてやったぜー﹂
﹁美里、ズル∼い
わたくし
じゃあ、次は私ね﹂
﹁美紀さんの次は私で﹂
結局、全員にキスされちゃった・・・
932
修学旅行最終日⑤︵後書き︶
この一ヶ月とちょっとの間にお気に入りの未読が膨大な量に・・・
しばらくは違う意味で忙しいですね
933
修学旅行最終日⑥
﹁あ∼悩むなぁ
どうしようかなーお土産﹂
﹁あら、ヒカルさん、まだでしたの?﹂
﹁そうなんだよね∼、色々と迷っちゃってね
わたくし
清香ちゃんは何を買ったの?﹂
﹁私は京都で八ツ橋を買いましたの
使用人にも配らないといけませんもの﹂
﹁そうか、その分も買わないといけないんだ・・・
あれ?八ツ橋って生ものじゃなかった?
初日に買って大丈夫なの?﹂
﹁あぁ、それは生八ツ橋ですね
清香ちゃんが買ったのは焼いた方の八ツ橋ですよ
どちらも京都のお土産としては定番ですね
私も、京都の方へ帰った時はだいたい八ツ橋をチョイスしてしま
いますね
すぐに渡せる時は生八ツ橋、時間が空く時は八ツ橋で使い分けて
います﹂
﹁なるほどねー
ところで、他のみんなはもうお土産買ったの?﹂
﹁もちろんよ
私はバレー部のみんなには冷凍たこ焼きにしたわよ
コレで研究して、今年の学園祭のたこ焼きはさらに美味しくなる
のよ!﹂
﹁私は鹿グッズにしました
鹿の形をした栞とか、木の鹿のブックスタンドとか、そうそう、
鹿の柄の手拭いも買いました・・・自分用にですけどね﹂
934
﹁私は鹿サブレよ
値段の割には入ってる数も多くて、コストパフォーマンスは抜群よ
うちは子供の数が多いからどうしてもこういう物になっちゃうか
なあ
鹿せんべいだったらもっと安上がりなんだけどねー﹂
﹁いや、ダメでしょ美咲
いくらなんでも人間の食べ物にしないと・・・﹂
﹁フッ、甘いわね、美里
アレは、人間が食べても問題無いわよ
・・・美味しく無いけどね﹂
﹁しまった!
話のネタに試食しておけば良かった∼﹂
﹁そんな所にまで食い意地をはらなくてもいいんじゃないかなぁ
そうか、ボクも最終日じゃなくても良かったんだ・・・今更だけ
どね
・・・神戸
・・・中華街
・・・中国の名物と言えば?﹂
﹁中華料理!﹂
﹁大気汚染!﹂
﹁偽物!﹂
﹁パンダ!﹂
﹁汚職!﹂
﹁・・・なるほどパンダかぁ﹂
﹁ちょっと待って!
流石にパンダはマズイわよ
絶滅危惧種だからワシントン条約に違反しちゃうわ
ヒカルがどうしてもパンダが欲しいって言うんだったら、なんと
かさせるけど・・・すぐには無理ね
2カ月ぐらいは必要よ﹂
935
﹁・・・なんとかしちゃうのね﹂
﹁流石は鷹峯家ですわ﹂
﹁やだなぁ、美優
本物の訳ないよ
パンダのぬいぐるみとか・・・よくない?
ほら、上野動物園でも日本初の繁殖が上手く行くかも?ってニュ
ースになってたでしょ?﹂
﹁あー、アレは・・・マスコミが良く調べもしないで騒いだだけよ
日本初でもないのよね、敢えて言うなら関東初か、東日本初かな
パンダは上野動物園だけじゃなくって、この神戸の王子動物園や
和歌山のアドベンチャーワールドでも飼育されているのよ
和歌山では日本初の繁殖に成功しているわ・・・何度もね﹂
﹁えーっ、そうなの?
あの報道の仕方だと、てっきり日本初かと思ったよ﹂
﹁マスコミはパンダブームを作りたかったようですね﹂
﹁すぐに流行に飛びつくのが日本人の悪い所ね﹂
﹁それはそうと、中華街もあるし、パンダもいるんだからパンダの
ぬいぐるみはアリね
手配しておくわね
・・・そうそう、英会話部は直接渡すから学校に送るとして、鷹
峯家の分はどの範囲までにしようか?﹂
﹁え?範囲って?﹂
﹁ヒカルに直接声を掛けてもらえる人までとか、御屋敷の使用人ま
でとか、関連会社の社員までにしちゃうとそれこそ買い占めしても
足りるかどうか・・・オススメは御屋敷の使用人までね﹂
﹁・・・ソレデオネガイシマフ﹂
おっと、カタコトになっちゃった
936
修学旅行最終日⑦
﹁筒井さん、何してるの?﹂
﹁何って、写真撮ってるに決まってるでしょ
・・・・はっ!、ヒカル様!?じゃなかった、鷹峯さん
えーとですね、これから乗る新幹線の写真を撮ろうとしてたんで
す﹂
﹁どうして?
行きは撮ってなかったよね?﹂
﹁あぁ、それはですね
行きは普通ののぞみだったんですけど、帰りの、今から乗る新幹
線はさくらの車両を使った臨時列車なんです!!﹂
﹁臨時って、それだけ?
わざわざ写真を撮るほど珍しいの?﹂
﹁珍しいですよ!
本来九州用なんです、直行便もあるから山陽も走りますけど、そ
の、桜島の火山灰対策の車両が東海道を走るんですよ
今日は各地の沿線のポイントで撮りテツがスタンバイしてます
スレも幾つも立って、お祭りですよ
車両の色も水色だし、内装も木目調で・・・そうそう、グリーン
車じゃなくても席が2+2の配置でゆったりしてるんですよ
あ、自由席用の車両は2+3でしたっけ
そもそも・・・・・﹂
しまった、この話題だと話だしたら止まらないや
﹁筒井さん、もうすぐホームに車両が到着しますよ﹂
﹁!
ありがとう、佐藤さん
それでは、写真の準備があるので、失礼します﹂
937
﹁・・ありがとう美優
助かったよ﹂
﹁でも、帰りだけ臨時列車って、不自然ですわね﹂
﹁・・そういえばそうだよね
ねえ美優、ひょっとして・・・貸切?﹂
﹁・・・そうよ
だって、もしヒカルがお土産を選ぶのに時間が掛かって時間に遅
れたら大変でしょ?
時刻表通りに走らないといけない普通の新幹線だと、ヒカルの為
に出発を遅らせるのはマズイのよね
この時間帯の臨時列車だと、多少ダイヤに余裕があるのよ・・・
しわ寄せはこだまだけで済みそうだし﹂
﹁そんな事しなくてもボクは遅れないよ
・・・美優が付いてるからね﹂
﹁ヒカル・・・﹂
﹁ちょっ、どうして泣くの?
ボク何かマズイ事言った?﹂
﹁い、いえ、なんでもないわ
この貸切列車だけど、今回の修学旅行警備隊の108人も一緒に
乗って帰らせるから、そんなに無駄な経費を使ってる訳じゃないか
らね﹂
﹁え!?
108人って、アヤさんと橋本さんだけじゃなかったの?﹂
﹁ヒカルの警備なんだからたった二人の訳ないでしょ
20人編成の班を5つで100人、それぞれに班長一人づつの5
人、全体の指揮官として3人の計108人ね
もちろん交代で休憩を取りながら24時間体制よ﹂
いやいや、その警備体制自体が無駄な経費のような気がしない?
938
﹁あ∼、もうすぐ東京かぁ
あっと言う間だったよね、新幹線も修学旅行も・・・
このまま修学旅行が終わらなかったらいいのに・・・﹂
﹁そういう訳にもいきませんわ
早く帰って羽を伸ばしたいでしょうから・・・
特に今年は先生方も気を抜けませんものね﹂
﹁そうかぁ、そうだよね
わたくし
そういえば、清香ちゃんは家に帰るの?それとも寮?﹂
﹁私は直接家に帰りますので、次にお目に掛かるのは来週ですわ﹂
﹁ボクは寮に帰って、家には明日の朝のつもりだから・・・今日は
一人になるんだね﹂
﹁ヒカル、寂しかったら私が添い寝をしに行くわよ﹂
﹁だっ、大丈夫だよ
そんな子供じゃないんだからね﹂
﹁ふふふっ、ゴメンなさい
あ、先生のお話が始まるみたい・・﹂
﹁は∼い、皆さん、間も無く東京に到着します
この4日間、これといったトラブルも無く、全員無事に戻ってく
ることができました
しかし、家に着くまでが修学旅行です、最後まで気を抜かずに御
家族の皆さんに無事な姿を見せてあげましょう・・・・﹂
あーコレは長くなるパターンだよ
あれ?こういった挨拶は学年主任の先生がするんじゃないのかな?
939
修学旅行最終日⑦︵後書き︶
明日の更新はお花見の為お休みします
940
専属メイド︵見習いLV2︶
﹁お嬢様、お帰りなさいませ﹂
メイド服に身を包み、腰を90度まで曲げた礼で出迎えをしてくれ
ました・・・寮なのに
﹁六花ちゃん、ここは寮なんだから無理してボクのお世話をしなく
てもいいんだよ﹂
﹁お、お嬢様・・・
申し訳ありません
こんな半人前のメイドではご不満でしょうか?﹂
中学生
﹁いや、そういう意味じゃなくて・・・
六花ちゃん自身のお勉強もしなくちゃいけないでしょ?﹂
﹁お嬢様の身の回りのお世話以上に重要な事なんてありません、じ
メイド
ゃなかった、ございません
それに私のお勉強にぬかりはありm・・・ございません﹂
﹁そ、そうなの・・・
六花ちゃんって優秀なんだね﹂
﹁私なんてまだまだです
母にも半人前だって怒られてばっかりで・・・﹂
﹁そんな事ないよ
い
中学校一年生でここまでできたら十分だよ
六花ちゃんが淹れてくれる紅茶はユキさんと遜色ないもん﹂
﹁そ、そうですか
有り難うございます
紅茶を淹れるのは得意なんです
初めて合格をもらったのも紅茶なんです
実は、お嬢様の修学旅行の間に特訓しました
髪のお手入れにようやく合格点を貰えましたので、今日からはお
941
風呂上りの髪のお手入れもさせていただきますね﹂
﹁六花ちゃん・・・すごく気合いが入ってるみたいだから、お願い
するね﹂
﹁はい!
・・・ところでお嬢様﹂
﹁ん?なあに?﹂
﹁私の事は呼び捨てにしていただかないと困ります﹂
あ∼このパターンかぁ
吉村さんも呼び捨てにしないと返事してくれないしなぁ・・・そう
だ!
﹁六花ちゃん﹂
﹁・・・﹂
﹁六花ちゃん﹂
﹁・・﹂
﹁六花ちゃん・・・主人が呼んでるのに返事も返さないの?﹂
﹁!!申し訳ございません、お嬢様
あ、しまった・・﹂
﹁ふふふ、吉村さんのレベルにはまだまだだね﹂
﹁う∼∼、お嬢様、ずるいです﹂
﹁ここはボクの勝ちだよ
って事で六花ちゃんって呼ぶからね﹂
﹁こ、こ、こ、困ります
私が母に叱られます
美優さんですら呼び捨てなのに・・・﹂
﹁う∼ん、美優はそういう意味での呼び捨てじゃないんだけどなぁ
それに六花ちゃんもボクの事︻お嬢様︼って呼ぶでしょ?﹂
﹁だって、お嬢様はお嬢様だし・・・
ヒカル様って呼ぶのは馴れ馴れしいですし・・・﹂
﹁じゃあ、学校とお屋敷で呼び方を変えるのはどう?﹂
﹁変える?ですか?﹂
942
﹁そう、ボクも学校では︻六花ちゃん︼、お屋敷では︻六花︼って
呼ぶから
六花ちゃんもお屋敷では︻お嬢様︼でいいから、学校ではもっと
フランクに・・・
ほら、一応学校には外での関係を持ち込まないっていうのがタテ
マエになってるでしょ?﹂
﹁それでは︻ヒカル様︼でよろしいでしょうか?﹂
﹁う∼ん・・・ダメ、もっと他に無いかなぁ・・・﹂
﹁外の関係は主人とメイド・・・学校では同じ寮と部活の先輩・後
輩・・・!
それでは︻ヒカル先輩︼なんてどうでしょう?﹂
﹁うんうん、いいね∼じゃあソレ採用!!﹂
﹁それでは、おj、コホン、ヒカル先輩、お風呂に参りましょう
髪の毛はもちろんお背中も流しますね﹂
おかしい・・・
なぜ六花ちゃんとボクの発育が同じくらいなんだろう
943
生徒会役員選挙
﹁おーーっほっほっほっほ
たちばな
ごきげんよう、中等部のみなさん
うらら
ワタクシが生徒会長候補の、立花 麗ですわ﹂
ボクの通っている・・いや、全寮制も通うでいいのかな?
まぁそれはともかく、鷹峯女学園では現在、生徒会役員選挙が行わ
れています
今日は中等部を集めての演説会というか、まぁ立候補者が各役職に
対して一人しかいない出来レースだから、所信表明演説みたいなモ
ノかな?
高等部と中等部で2回もやらないといけないのは大変だろうけど・・
・なんだ、アレ?
﹁ワタクシが当選したあかつきには、か弱き腐女子のみなさんが、
一人前の貴腐人となれるように、教え、導く事をお約束いたしますわ
そもそも、高貴な生まれであるワタクシにとって、人の上に立つ
事はもはや義務なのです!﹂
﹁ねぇ、ヒカル、すっごく強烈な人だね
まぁ、バレー部の部費さえ確保されれば、誰が生徒会長になって
も構わないけどね﹂
﹁それよりボクが気になるのは、一人称が︻ワタクシ︼って・・・
清香ちゃん以外にも居たんだね
あれ?どうしたの清香ちゃん?
顔色が悪いよ、保健室に行くなら付いて行くよ?﹂
﹁い、いえ・・・なんでもありませんわ
944
お気になさらずに・・・
ところで、この選挙は対立候補になってくださる方はおりません
の?﹂
﹁対立候補どころか、役員の定員の確保にも苦労しているらしいで
すね﹂
﹁データによると、ここ十数年はすべて信任投票になってるわね
一番最近だと・・・あった、コレね
その時は篠山 千秋さんが8割の得票を獲て圧勝しているわ・・・
あれ?﹂
﹁え?﹂
﹁まさか・・﹂
﹁その名前は・・・同姓同名じゃあ、無いよね?﹂
﹁そうね、年齢を考えると、本人でしょうね﹂
﹁ねえ美優、そのデータって、調べたら色々面白い事がありそうね﹂
﹁ダメよ、一応個人情報だから保護しないといけないから、おいそ
れと見せる訳にはいけないのよ
とくに美咲はパッと見ただけで記憶しちゃうから要注意ね﹂
﹁・・・個人情報をしっかり保護しているような、していないよう
な???﹂
﹁美里、細かい事は気にしないの
鷹峯家に於いては、ヒカル>越えられない壁>法律、だからね﹂
﹁いや、ソレはよくないと思うんだけど﹂
﹁ヒカル、何言ってるのよ
世界はヒカルを中心に回ってるの
ヒカルに都合の悪い法律なんか改正してしまえばいいの
さすがに、多少の時間はかかるわよ
でも、校則ぐらいならその日の内に変更させるわ
だから、新しい生徒会役員が気に入らないのなら、クビにしても
いいし・・・なんならヒカルが生徒会長する?
将来の為にスピーチの練習になるわね
945
うん!我ながらグッドアイデアね﹂
﹁ちょっ、ボクはそんな面倒な事はしたくないからね﹂
﹁そうかぁ、残念
いいアイデアだと思ったんだけどね﹂
﹁まぁまぁ、ヒカルはまだ中等部なんだから、気が早いわよ﹂
﹁そ、そうね、美咲の言うとおりね
今回は諦めましょう﹂
危ない危ない、生徒会長なんて・・・
これ以上目立ちたくないんだけどなぁ
946
生徒会役員選挙︵後書き︶
明日は入学式の為お休みします
947
美紀のお誕生日①
﹁ちょっ、ぐぉっ・・・﹂
﹁もう少し締めます、頑張って下さい﹂
﹁もう、無理です
私はヒカルみたいに細く無いから
ぐべぇ、助けて∼ヒカル∼﹂
﹁ねえユキさん、あんまり締めたら何も食べられ無くなっちゃうよ
?﹂
﹁お嬢様、本日のお誕生日会には土山様もいらっしゃるので、問題
ありません
・・・が、ドレスは初めてのようですので、これぐらいにいたし
ましょう﹂
﹁うひぃー、コルセットがこんなに苦しいなんて・・・よくみんな
我慢できるわね﹂
﹁あ、ボクは着けてないよ
ボクは痩せすぎでコルセットを使うまでも無いんだって﹂
﹁チッ、チートボディめ!
あれ?美優はどうしてるの?﹂
﹁え、私?
私はいざという時の為に着けて無いのよ
あんな物着けてたら自由に動けないでしょ?
ヒカル
だから、コルセットを使わないデザインのドレスなのよ
もちろん、シルエットの美しさは劣るけど、主役より目立つ訳に
はいかないから丁度いいのよ﹂
﹁なるほどね∼、いろんなドレスがあるのね﹂
﹁ヒカルも私も胸がちいs・・控えめだからコルセットを使うよう
なデザインは合わないのよ
948
ヒカルのドレスは子供用をベースにしてるし、美里は・・・食べ
る為なら美しさなんて二の次でしょ?﹂
﹁確かにね∼
ということは、コルセットで締め付けられてるのは私だけかぁ
あ、美紀は着物だろうから、帯で締め付けられてるわね﹂
﹁・・・っと、これでヒカルは準備OKよ﹂
﹁ありがとう美優﹂
﹁六花、ちゃんと録画した?﹂
﹁ハイッ!これを観ながら練習します!﹂
なるほど、メイドのお勉強だね
六花ちゃんは熱心だなぁ
・・・?
録画?
ボクの着替シーンの?
いやいや、六花ちゃんは真面目だからドレスの着せ方の録画だよ、
うん
﹁さあ、それじゃあ、アヤさんに車を廻してもらうわね﹂
﹁間も無く到着します﹂
﹁ヒカル、いつも乗せてもらってありがとう
今日はドレスまで・・・私一人じゃとてもじゃないけど着れなか
ったわ﹂
﹁ドレスは無理だよねー、背中のファスナーやホックなんて、届か
ないもん
あれ?﹂
﹁どうしたのヒカル?﹂
﹁ねえ美優、ここって・・・六本木だよね?﹂
﹁そうよ
美紀の家はここ、七本木ヒルズだから﹂
﹁﹁えーー!!﹂﹂
949
﹁って、ヒカルはまだしも、美咲まで・・﹂
﹁だってだって、美紀だよ!?
あの純和風の美紀だよ
デカ乳モゲロの美紀だよ﹂
﹁うんうん、ボクも日本家屋のお屋敷に日本庭園があって、池には
錦鯉が泳いでるイメージだったんだけど﹂
﹁お父さんの仕事の利便性で都心を選んだんでしょ?﹂
それはそうなんだろうけど・・・ねぇ
950
美紀のお誕生日①︵後書き︶
地名の六本木はそのままですが、企業の所有する建造物の方は少し
弄って伏せ字代わりに使用しています
951
美紀のお誕生日②
﹁いらっしゃい、みんなもう来てるわ﹂
﹁﹁﹁誕生日おめでとう!﹂﹂﹂
﹁ありがとうございます、さぁ上がって﹂
﹁﹁﹁お邪魔しまーす﹂﹂﹂
﹁やっぱり美紀は着物が似合うよね﹂
﹁そんな事ありません
着物はどちらかと言うと胸が小さい方が似合うんですよ
寸胴な体型の方が美しく見えるんです﹂
﹁そうなの?
でも、ボクには美紀の雰囲気にピッタリ合ってるって感じるんだ
けどね﹂
﹁雰囲気ですか・・・
それは、おそらく立ち振る舞いもあるんでしょうね
くつろ
私は、お茶や日舞も習っていますから、そう見えるんでしょう﹂
﹁ヒカルいらっしゃーい、自分の家だと思って寛いでね﹂
﹁・・・それは美里のセリフじゃないでしょ﹂
﹁えへへっ﹂
﹁!?
今日は清香ちゃんも着物なんだね﹂
﹁ええ、主役の美紀さんに合わせてみましたの﹂
﹁似合ってるって言ってあげたいけど・・・
やっぱりドレスの方が似合うわね﹂
﹁そ、そうですか・・・やっぱり
ありがとうございます美優さん
ハッキリ言っていただいてよかったですわ﹂
952
﹁多分、そのどr・・髪型じゃないかしら?
着物には纏めた髪型の方が似合うわ﹂
﹁そ、そうですわね・・・
縦ロール
でしたらいっそうのこと、イメージチェンジを兼ねてショートヘ
アに挑戦してみようかしら?﹂
﹁えー、やっぱり清香ちゃんはその髪型が似合うわよ
美紀は日本人形のような黒髪ストレートロングが似合うし、私は
バレー部の都合もあるからショートヘアは必須でしょ?
やっぱりイメージは大事だと思うわよ﹂
﹁確かに・・・そうそう、イメージと言えば、美紀が都心の高層マ
ンションに住んでいるっていうのは予想外だったよ﹂
﹁あ、ヒカルも?
私もそうだったのよねー
一瞬住所を間違えたのかと思ったわよ﹂
﹁そうですわ、美紀さんなら純和風のお屋敷を連想しますわ﹂
﹁うんうん、庭の池に錦鯉だよね?﹂
﹁23区内にそんな大豪邸なんて、どこの旧宮家って話ですよ
我々庶民には無理ですね﹂
﹁へっ?
・・・美優、ウチの庭に錦鯉って住んでるの?﹂
﹁住んでるって言うか、旦那様が飼ってるわよ
ヒカルの離れからは丁度母屋の反対側になるから見えないわ
見たいのなら、改装させるけど?﹂
﹁そ、そこまでしなくていいよ、帰ったら見に行くだけでいいから・
・・
それより、美紀のおうちは見晴らしがいいよね﹂
﹁そうですね、夜景はなかなかいいです
その代わり地震の時は怖いですけどね﹂
﹁そうなんだ・・・﹂
﹁高層ビルは耐震、免震設計をしていてもかなり揺れるわよ
953
地震大国日本に住む以上は避けて通れない問題よね﹂
﹁高層マンションだと、停電でエレベーターが止まるのも困るわよね
ヒカルを避難させるのも一苦労よ﹂
﹁かと言って人の数が多過ぎますから、高層にしないと住む場所が
足りませんもの﹂
﹁ねぇ、難しい話をしてないで早くケーキを食べようよ
せっかくのお誕生日会なんだから楽しく行きましょう﹂
﹁そうだね、それじゃあロウソクに火をつけ﹁ハイ、危ないから私
が﹂う、うん・・・﹂
﹁﹁﹁美紀、誕生日おめでとう!﹂﹂﹂
美紀への誕生日プレゼントは、家に転がってた扇子にしたんだ
美紀は日舞も習ってるから丁度いいでしょ?
954
ス、スクール水着!?
こ、コレを着るのかぁ・・・
ボクが今居るのは屋内プールの更衣室
恐怖の中間テストを乗り越え︵約一名は玉砕した模様︶6月に突入
しました
鷹峯女学園では6月から衣替えなんだ
もちろん暑い日や寒い日がある訳で、それに合わせて猶予期間があ
るんだけど
体育の授業では6月からプールでの水泳の授業が始まるんだ
もちろん授業だから、学校指定の水着になるのはわかる
わかるんだけど・・・何このサイズ
小さ過ぎじゃない?
あと、胸に縫い付けてあるゼッケンというか、名札というか・・・
普通は︻鷹峯︼って書くものでしょ?
どーして︻ひかる︼なの?
ひらがなって・・・小学生みたいで嫌だなぁ
﹁ヒカル、どうしたの?
そんな所で固まってたら、授業に遅れるわよ﹂
﹁あ、うん・・・﹂
﹁ひょっとして、恥ずかしいの?
大丈夫よ、チッパイ仲間なら私と美優以外にもたくさんいるから
デカイのを見つけたらどんどん揉んでやればいいのよ!
あ、その時の合言葉は︻モゲロ!︼よ﹂
﹁うーん、それもあるんだけど・・・﹂
﹁あ、わかった!
955
私に任せて、泳げるようになるまで寮のお風呂で特訓よ!!﹂
﹁お風呂で泳ぐのはどうかと思うんだけどね・・・そうじゃなくて
こういうタイプ
実は・・
その・
ボクは女の子用の水着を着た事が無いんだ﹂
﹁え?
ああ、そうか!
ヒカルは紫外線がダメだから、一昔前のオリンピック選手が着て
いたような手首、足首まで覆う水着なのね﹂
﹁それは無いわね
それだと、顔や手足は露出してるでしょ?
ヒカルぐらいの症状になると、屋外なら授業免除になるハズよ
だから、スクール水着が初めてっていう意味になるのよ﹂
﹁おぉ、なるほど、さすが美咲
たったあれだけの情報でそこまで理解するなんて・・・﹂
﹁そう、ダ・カ・ラ
ヒカルに水着を着せてあげるのデス!﹂
﹁え?
水着の着替えなんて、初めてでもなんとなく分かるから・・・
あっ、ちょっ
誰!変な所触ってるのは?﹂
﹁ハァハァ、どうして着替えるだけでこんなに疲れるんだろう・・・
﹂
﹁ヒカルさんのスクール水着姿って・・・ゴクリ﹂
﹁そうですね、あまり育っていない胸に、小さなお尻、・・・ゴク
リ﹂
﹁白くて細い手足が紺色のスクール水着に映えて・・・ゴクリ﹂
﹁さらに、胸のひらがなの名前がポイントUPね・・・美優グッジ
956
ョブ﹂
﹁でしょ?︻ひかる︼は外せないよね?﹂
﹁え?
あれ?みんなのスクール水着・・・名前書いてないよ?﹂
﹁そうよ、個人情報保護で名前を書かなくなったって聞いてるわよ
屋外のプールだと、望遠レンズで盗撮されたりすると、ストーカ
ー被害の恐れもあるからね﹂
﹁なるほど、ヒカルは屋内プールしか使わないから名前を書いてあ
っても大丈夫って事ですね﹂
﹁ヒカルさんと同じクラスでよかったですわ
3ーAは全ての授業が屋内プールですもの
肌寒い日でも、屋内プールは空調完備ですから﹂
そうか、ボクの紫外線対策で屋内プールなんだ
普段は水泳部が使うプールなんだよね
冬は温水プールになるんだっけ?
まぁ、日焼け止めを塗る必要なくて楽をさせてもらおう
それにしても・・・清香ちゃんの胸はスクール水着に収めるには厳
しいよね
今にも溢れそうだね
ん?清香ちゃんで溢れそうだとすると、美紀は・・・
﹁美紀の水着ってスクール水着じゃ無い?﹂
﹁ええ、私の場合は胸が収まるサイズが無かったので、先生が似た
ような色の競泳水着を用意してくれたんです﹂
なるほど∼
﹁﹁モゲロ!﹂﹂
あぁ、美優は水着の中に手を突っ込んじゃってるなぁ
957
ス、スクール水着!?︵後書き︶
4/22 誤字修正
958
襲来①
﹁ハァ、6月ってジメジメしてて、気分まで滅入ってくるよねぇ・・
﹂
わたくし
﹁ヒカルさんはまだマシですわ
うらや
私なんて、髪が湿気を吸って重くなって困りますもの﹂
﹁それだけ長くて、量も多いと大変じゃないの?﹂
﹁お手入れは・・もう慣れましたわ
でも、ここでは自分でしないといけませんもの
ヒカルさんには春日さんがいらっしゃって、正直羨ましいですわ﹂
うち
﹁あー、ゴメン
これは鷹峯家が悪いよね・・
ゴメン、ホントにゴメン﹂
﹁気になさらないで
旧宮家の令嬢であれば当然の事ですもの
ヒカルさんが断っても強引に人を付けられる様が目に見えるよう
ですわ
でも、鷹峯家といえども、流石に天候までは自由に出来ませんもの
自然の力は偉大ですわね﹂
﹁ハハッ、ウチの吉村さんなら人工降雨のミサイルとかを入手して
来そうで怖いけどね﹂
﹁・・・﹂
﹁いや、清香ちゃん、ココ笑う所だよ﹂
﹁イエ、本当にありそうなお話だったもので・・・﹂
﹁・・・﹂
﹁おj・・・ヒカル先輩、ジメジメした気分を吹き飛ばすためにミ
ントティーはいかがですか?﹂
﹁うーん、それじゃあ頂こうかな﹂
959
﹁はい、直ぐに淹れてまいります﹂
コンコン
﹁ん?美優かな?﹂
﹁何かあったのかしら﹂
﹁生徒会長の立花ですわ、お入り下さい、ありがとう
ごきげんよう、鷹峯様、清香さん﹂
﹁・・・ごきげんよう、麗様﹂
﹁あら、いやぁね、ワタクシと清香さんの仲ですのに
ワタクシの事は、お・ね・え・さ・ま、でよくってよ﹂
﹁そうは参りませんわ
建前とは言うものの、学園の外の関係を持ち込まないというルー
ルですから
生徒会長たる者、生徒の見本となって行動する必要がありますもの
あら、失礼しました、こんな話は聡明な麗様は当然わかっていら
っしゃいますもの・・ね?﹂
﹁と、当然ですわ
もちろんわかっておりましたわ、おりましたとも﹂
﹁そうですか、それはようございました
それで、本日はどういったご用件で?﹂
﹁そうでしたわ、ワタクシとしたことが・・・
先日、生徒会の前役員の皆様との引き継ぎが終わりましたの
最後に新旧の役員一同が揃って学園長先生にご挨拶に伺ったので
すが
学園長先生が仰るには﹁貴女の好きなようになさい、但し、法に
触れる様な事や学生として相応しくない事は理事会の方でストップ
をかける場合があります
それと、くれぐれも姫様のお気に障る事はなさらないで下さいね、
一度ご挨拶に伺った方が良いかもしれませんね﹂とのことでしたの﹂
960
﹁それで、今日いらっしゃったと﹂
﹁ええ、手土産と言ってはなんですが
これをどうぞ﹂
﹁本?ですか?﹂
うすいほん
﹁ええ、梅雨空の無聊をお慰めできますようにと・・・
これは、昨年の文芸部の作品集ですの
高等部にしか配布しないそうなのでお持ちでないかと思いまして﹂
﹁ありがとうございます﹂
うわぁ、小説ってヤツ?
ボクは文字ばかりの本は苦手なんだよね
漫画なら読むんだけどなぁ
とりあえず読んだフリだけしておかないとね
961
襲来②
﹁失礼致します、ハーブティーでございます﹂
﹁ありがとう、六花ちゃん﹂
六花ちゃんナイスタイミングです
いつの間にか3杯淹れてあるし
﹁いい香りですこと
ワタクシも寮に専属の侍女を入れられるように、学園長先生にお
願いしようかしら?﹂
﹁それは、辞めておいた方が懸命だと思いますわ﹂
﹁あら、どうしてですの?
鷹峯様が専属の侍女を連れておられるのですから、ワタクシや清
香さん、それに中等部一年の楓様も侍女を付けてもよろしいのでは
なくって?﹂
﹁名目上ですが、彼女は鷹峯女学園中等部の生徒です
一生徒が勝手にメイドゴッコをして遊んでいるだけで、お屋敷か
ら侍女を連れて来た訳ではありませんの﹂
﹁ちゅ、中等部・・・
義務教育の中学生にメイドをさせるなんて、さすがは鷹峯家です
わね
しかし、我が立花家でも高等部ならなんとか用意できますわ
直ぐに執事のセバスチャンに連絡して準備をさせますわ﹂
﹁準備って、先に学園長先生の許可を貰わないといけないんじゃ?﹂
﹁そうですわ、それに学園長先生はそう簡単には特別扱いしていた
だけませんわ
ヒカルさんの場合は病気に関係する事は、ほぼ許可が出ますが、
それ以外は一般の生徒の皆さんと同じ扱いなんです﹂
﹁無理矢理病気にこじ付けてるような気もするんだけどなぁ・・・﹂
962
﹁そ、そうですの・・
では、先に学園長先生にお伺いしてみましょう
これを期に希望者は自費で侍女を付けられるようになれば・・・
ワタクシの功績ですわ!
いとま
さっそくセバスチャンに連絡をしなければいけませんわね、そろ
そろお暇を・・・﹂
﹁セバスチャンって、生徒会長さんの家の執事さんは、外国人の方
なんですね
モーニング
名前からして、執事になる為に生まれてきたみたいですね﹂
﹁え、ええ、やはり執事には燕尾服と髭とセバスチャンの三種の神
器が映えますもの
全てを兼ね備えた人材を探すのに苦労いたしましたわ
これほどまでに完成された執事は日本国内にはおりませんもの
おーっほっほっほっほ﹂
凄い、完璧な高笑いだよ
ちゃんと口を手の甲で隠してるもん
﹁それではワタクシはこれで失礼いたしますわ、ごきげんよう
あね
清香さんも、何かあればワタクシを頼っていただいて結構よ
なにしろ、2年後には義姉になるんですもの﹂
﹁えーー!?そうなの?﹂
﹁は、はい、その通りですわ
麗様は兄の許嫁ですの、もちろん︻親が決めた︼が頭に付きます
が﹂
ヘェ∼、上流階級のお嬢様って許嫁が決まってたりするんだね
・・・ん?
まさかとは思うけど、ボクにも婚約者が決まってたりするのかな?
963
英会話部の予定を決めましょう︵前書き︶
コン
ャクは偉大ですねぇ
皆様お忘れかもしれませんが、この作品の中では﹃﹄は英語です
翻
964
英会話部の予定を決めましょう
﹃と言う訳で、今日は夏休み恒例の英会話部夏合宿について、決め
ちゃいます﹄
部長の咲良先輩の号令で、今日の部活動は夏合宿の予定を決めるこ
とになりました
﹃今年も海に繰り出して、私のダイナマイトボディを見せてあ・げ・
る﹄
大村先輩の水着姿・・・ゴクリ
でも、こういう合宿だと水着はスクール水着なのかな?それとも自
前?
そういえばボクはスクール水着しか持ってないような気がする
﹃例年だと、海水浴ってパターンだけど・・・今年は変えた方がい
いんじゃない?﹄
﹃そうよ、海はナンパ野郎がウザいし、日焼けはお肌の大敵よ
歳をとってから、シミが出てきても知らないわよ?﹄
大江先輩と仁美先輩はどうやらボクの事情を考慮してくれているよ
うです
﹃海がダメなら山なのです﹄
﹃高原の美少女もなかなかそそるのです﹄
﹃軽井沢なんか新幹線も止まるからオススメなのです﹄
﹃でも高原って、標高が高いから気温は低いけど、紫外線は平地と
変わらないどころか少し多いわよ
まぁ、海みたいに水着になって肌を晒す訳ではないから、それな
りの対策をすれば・・・いけるかな?﹄
﹃美優さんのお墨付きが出たから、高原のホテルとかペンションに
泊まるって事でいいかな?﹄
﹃﹃﹃賛成∼﹄﹄﹄
965
﹃それじゃあ、高原は決定として・・・
場所は何処がいい?
今意見が出てるのは軽井沢?﹄
﹃それでいいと思います
やっぱり交通の便がいいのは魅力です﹄
﹃そうねぇ、玲ちゃんの意見に反対の人はいないかな?
・・・・いないようなら、軽井沢にします﹄
﹃それはいいんだけどさぁ﹄
﹃けど、何よ由香里?﹄
﹃軽井沢のホテルで夏休みだと高いんじゃない?﹄
﹃あぁ、そうか、そうよね・・・
実費の徴収だから出せない人は行けないよね
出来れば全員で行きたいよね・・・﹄
﹃あの∼咲良先輩、発言してもよろしいでしょうか?﹄
﹃ええ、楓ちゃん、どうぞ
中等部だからって遠慮は要らないわよ
意見があればどんどん言ってね﹄
﹃それでは
軽井沢でしたら、我が家の別荘があります
自分達で材料を持ち込んで自炊すれば、費用は最小限で済みます﹄
﹃それは・・・ありがたいけど、電気やガス代も掛かるでしょ?
それに、引率の千秋先生も入れると14人よ
そんな大人数で大丈夫なの?﹄
﹃人数は少し厳しいかもしれません・・・
8人で一杯です﹄
﹃じゃあ、何人かはうちの別荘に行く?
うちのはそんなに大きくないから、4人ぐらいだけど﹄
﹃﹃﹃大村先輩、お嬢様だったですか?﹄﹄﹄
﹃見事なハモりだけど、そんな大したモンじゃないから﹄
﹃それでも12人よ・・・﹄
966
﹃それじゃあ、鷹峯家の別荘にしましょうか?
使用人用の部屋も合わせたら30人くらい宿泊出来ます
モチロン、旦那様かヒカルの許可が必要ですが﹄
ウチって軽井沢に別荘を持ってたんだ・・・
967
普通?の水着も欲しいよね
ウチ
英会話部の夏合宿は鷹峯家の別荘に行くことに決まったんだ
軽井沢の別荘には屋根付きのプールがあるからボクも泳いでいいら
しい
でもふと気付いたんだけど、ボクってスクール水着︵しかも︻ひか
る︼って名前付き︶しか持ってないんだよね
みんながカラフルな水着を着てるのにボクだけスクール水着ってい
うのも恥ずかしいでしょ?
だから今日は夏合宿用に、ボクの水着を買う事になったんですが・・
・
おもや
﹁ねぇユキさん、デパートに買いに行くんじゃないの?﹂
﹁お嬢様、お買い物は母屋の広間でございます﹂
広間?
ネットショッピングでもするのかな?
ウチ
そうか、きっとネットでデザインや色を選んで注文するんだ
・・・でも、鷹峯家の事だから、注文したら倉庫から宅配便で送ら
れてくるんじゃなくて、一から作るんだろうな
いわゆるオーダーメイドと見た!
ふっふっふ、ボクも少しは学習しているのさ
・・・・
・・・
・・違った
﹁本日は当百貨店外商部を御指名頂き、誠にありがとうございます﹂
・・・呼び付けていた模様です
﹁お嬢様は胸が小s・・コホン、控えめでございますので
968
ビキニタイプはあまりお勧めできません
ワンピースタイプをお選びになった方がよろしいかと・・・﹂
・・・貧乳で悪かったね
﹁とうしてもセパレートタイプがご希望でしたら、こちらのような
タンクトップ型の、通称タンキニと呼ばれる水着もございます
胸は大きすぎても小さすぎてもずれてしまって、隠すべき所が見
えてしまいがちですが、こちらのタイプでしたら、ずれる危険はか
なり低くなります﹂
ほほぅ
﹁お嬢様は色白でいらっしゃるので、どの色の水着でも映えますわ
気になるモノがあれば試着なさってください﹂
うーん、色って言ってもねぇ
そうだ、イメージを色にしてみよう!
ほら、美里なら、情熱の紅い炎
私のこの手が真っ赤に燃える!アタックを決めろと轟き叫ぶ!・・・
みたいな?
ボクのイメージカラーはどうだろう
・・・・・ダメだ
白しか思い浮かばないや
よーし、こうなったら最終兵器だよ
﹁ねぇユキさん、どれが似合うかな?﹂
﹁・・こういった白地に水玉はいかがでしょうか?
ワンピースタイプですが、スカート調のフリルが付いていて、可
愛いですよ﹂
﹁そうだ、美優と六花ちゃんも一緒に行くんだけど、ボクとお揃い
にしちゃおう﹂
﹁お嬢様、ありがたいことですが、主人と使用人が全く同じものを
使用するのは問題がございます
ですので、色違いではいかがでしょうか?
美優ちゃんは、そうですね、黒地に水玉で、六花は青地に水玉に
969
いたしましょう
それでは、この水着を色違いで3着いただきましょう
白地のモノは例の素材を使用するように
他の2色は汎用品で結構です﹂
﹁はい、承りました﹂
例の素材?
いや、深く考えないでおこう
多分、紫外線対策だろうから
970
普通?の水着も欲しいよね︵後書き︶
こんな時間に?
だって、PTA総会って下っ端にはヒマじゃないですか︵
︶
^ω^
971
3章ネタ解説④
二本足なら親以外
桃娘のイメージが浮かんできそうですが、桃娘はフィクション
です
原作の時代設定だと、一年中桃を収穫できるハズもなく、桃だ
さんのエンディングは、現在は
けで育てるのは不可能なんですよね
﹁フンガッンッぐ?﹂
国民的アニメの一つ、サザ
オの声が変わった時もそうだった
林さんは十分頑張ってると思います
ジャンケンになってますが、昔はコレだったんですよね
茶
そのうち慣れますよ、カ
でしょ?
すぐ流行に飛びつく
限定って言葉にも弱いですよね
桜島の火山灰対策車両
さくらって、洗車直後以外はかなり薄汚れているんですよね
火山灰対策も、走行の対策は出来ても、汚れの対策は無理のよ
うです
将来、富士山が活動を再開したら、この火山灰対策が役に立つ
んでしょうか?
家に着くまでが修学旅行です
﹁家に帰るまでが遠足です﹂って言わない先生は皆無だと思い
ます
腐女子・貴腐人
BLが大好物な女性
誤字ではありませんが、一発で変換されるんですよ
予測変換だと、真っ先に候補に挙がる不具合・・
972
ヒカル>越えられない壁>法律
鷹峯家の使用人は、新人研修でコレを叩き込まれます
スクール水着
私が子供の頃はいわゆる旧スク世代なので、私の脳内イメージ
では旧スクのヒカルになっていますが
スクール水着のデザインの描写はしておりませんので、お好き
なデザインのスクール水着をイメージしてお楽しみ下さい
名前
近頃の小学校では体操服の名前も裏に書くんですね
娘の名前を書こうとして、書く場所をなかなか見つけられませ
んでしたorz
喜劇の桑原
男さんの持ちネタ
お入りください、ありがとう
吉本
喜劇と生活笑百科を観るのが定番でした
昔は土曜日は半ドン︵死語︶で、学校から帰ったらお昼ご飯を
食べながら、吉本
︵関西ローカル?でごめんなさい︶
うすいほん
主にR18描写のある同人誌等を指す
高原は紫外線が強い
コレは以外と知らない人が多いようです
海水浴に行く時はしっかり日焼け止めを塗る人も、高原に行く
時はおざなりだったりします
赤道に近い場所で標高が高い地域は特に強烈な紫外線を浴びる
事になります
百貨店外商部
ここだけの話ですが、店頭に出向いて買うより、外商部を通し
て買う方が安いんです
多少なりと値引き︵端数値引き等︶がありますからね
情熱の紅い炎
戦隊モノなら主役の色なんですけど
973
プリ
イルではなく、五です
ュアだと違うんですよね
なお、ス
グフィ
驚拳だったり・・・
ガーをバレーボール風に改変してみま
私のこの手が真っ赤に燃える!アタックを決めろと轟き叫ぶ!
シャイニ
した
奥義は、ヒカルと一緒に石破ラブラブ
しません
974
美優のお誕生日?
バーーン!!
﹁コラ、美里!
余所見しない﹂
﹁うへぇ
・・・︵オニミサキ︶﹂
﹁聞こえてるよ?﹂
﹁うひぃ∼﹂
﹁ここで頑張らないでいつやるの?﹂
﹁今でしょ?﹂
﹁ボケてる場合じゃないの!
しかもネタが古いし・・・
たたかい
夏の大会が中等部バレーボール部の最後の大会なんでしょ?
参加出来なくてもいいの?﹂
﹁それはヤダ∼、私が居ないと一回戦敗退確定だもん﹂
﹁だったらつべこべ言わずにさっさと問題を解く!﹂
﹁私だって、期末試験で赤点取ったら補習なのは分かるよ
補習で夏の大会に行けなくなるのも分かる
だからって、なにも・・・
美優のお誕生日会で勉強しなくてもいいじゃない!!﹂
﹁だって明日は試験なんだし、美里だけ呼ばない訳にはいかないで
しょ?
ほら、その問題を解いたらケーキよ﹂
﹁ハッ!ケーキ!
わ、私頑張る!!﹂
﹁・・・馬の鼻先にニンジンをぶら下げているようですわ﹂
﹁あぁ、それって実際にやっても効果ないらしいわ
975
逆に気が散って遅くなるんだってプロの方が言ってたわ﹂
﹁そうなんですか、でもよく考えたら当然ですよね
馬に乗る人も余計な荷物を持つから、重くなりますし、空気抵抗
も大きくなっちゃいますもんね﹂
﹁空気抵抗と言えば
ガリレオが実験したとされるピサの斜塔の実験って知ってるでし
ょ?﹂
﹁﹁﹁ええ﹂﹂﹂
﹁ええ?みんな知ってるの?
知らないのはボクと美里だけかぁ﹂
今、美里がチラ見したけど、気にしないでおこう
﹁じゃあソコから説明すると
ピサの斜塔の上から違う重さの鉄の玉を同時に落としたらどうな
ると思う?﹂
﹁・・・えーと、やっぱり重い玉が先に落ちるんじゃないの?﹂
﹁残念
他の力が掛かってない状態だと、重さに関わらず同時に落ちるの
よ﹂
﹁へー、そうなんだ
イメージ的に重い玉が速そうだけどなぁ
ほら、羽毛とかはフワフワして中々落ちて来ないよ・・・って、
そうか!他の力か
さっき言ってた空気抵抗?﹂
﹁そうよ、ヒカルは理解力があるから教え甲斐があるわね
ここで、最初の話に戻るけど、この実験で同時に落ちたとされて
いるけど、現代の測定技術で正確に調べたら、ごく僅かに軽い玉の
方が先に落ちるの、空気抵抗の仕業ね
比重の違う金属を使って同じ大きさで違う重さの玉を作れば同時
に落ちるわよ
実際には、ガリレオはピサの斜塔の実験をしていないらしくて、
976
後世の創作よ
ガリレオがやったのは、同じ大きさで違う重さの玉を斜めに転が
す実験だそうよ﹂
﹁なるほど∼、ガリレオは空気抵抗も考えてたんだ、後世の創作の
さらに上を行ってたんだね
理科でこの問題出てくれたら嬉しいな﹂
﹁あ!
ゴメンヒカル、重力加速度は高校の物理だった﹂
﹁出来たー!!
ケーキ食べようよ﹂
﹁フフっ、あわてなくても、ケーキは逃げませんよ﹂
﹁それじゃあ、せーのっ﹁﹁﹁﹁お誕生日おめでとうー!﹂﹂﹂﹂﹂
﹁ありがとうヒカル、ありがとうみんな﹂
977
美優のお誕生日?︵後書き︶
お誕生日会も、5人目になると、被る部分は省略になってしまいます
予約投稿はここまでです
次回はGW明けになります
5/8 誤字修正
978
期末試験@さんねんせい①
﹁ヒカル先輩、ご機嫌ですね?﹂
﹁わ、わかる?
今回の期末試験はチョット自信があるんだよね∼
六花ちゃんはどう?﹂
﹁人に自慢するほどの成績ではありませんが
おj・・ヒカル先輩の専属メイドとして恥ずかしくない程度の順
位は確保したいです﹂
﹁ふーん、なるほどね∼
ちなみに、中間テストはどうだったの?﹂
﹁・・・6位でした
申し訳ありません、見習いとは言え、鷹峰家のメイドでありなが
ら、不甲斐ない成績でした・・・・﹂
﹁そ、そんな事ないって
トップ10入りなら十分だよ
それに、・・ほら、6位なら六花ちゃんの名前と合ってるから、
ゲンが良いでしょ?﹂
﹁そ、そうですか?
おっしゃ
美優さんは、いくら努力してもどうしても勝てない人が居て、悔
しいって言って・・・?﹂
﹁どうしたの?﹂
﹁あ、いえ、この場合は私から見て目上の美優さんの言葉だから仰
るにした方が良いのか、お嬢様から見て従者の美優さんの言葉だか
ら申すが良いのか・・と思ってしまいました﹂
﹁なんだ∼そんな事は気にしない
だって、ここは百合寮だよ?
学校の敷地内なんだから尊敬語も謙譲語も要らないよ
979
丁寧語で十分だからね﹂
﹁ハイッ、わかりましたヒカル先輩﹂
﹁それじゃあ、六花ちゃんも残り1日、試験頑張ってね﹂
﹁ハイ、それでは失礼致します
お休みなさいませ﹂
﹁お休み∼﹂
ふぅ、危なかった∼
仰ると申すなんて、ボクにわかる訳ないよ
六花ちゃんはまだ敬語は完璧じゃないんだね
まさかボクに聞くなんて・・・
後で美優に聞いておかないとね
ちょうど、明日は国語のテストもあるから、試験勉強のフリをして
聞けばいいよね?
﹁・・・・﹂
﹁美里、元気出しなよ﹂
﹁そうですよ、まだ補習が確定した訳じゃないんですから﹂
﹁・・・ダメだ∼、全然わからなかったよ
特に敬語の問題なんてサッパリだもん
一応、選択肢から適当に選んで埋めるだけ埋めておいたけどね﹂
﹁そうなんだ・・・でも、バレー部だと上下関係とかあるんだよね
?﹂
﹁ウチのバレー部はその辺はゆるゆるなんだ
挨拶だけキチンとすればタメ口OKなんだもん
まぁ、そうしておかないと、コートの中で咄嗟に指示を出せない
から、らしいよ﹂
﹁へー、体育会系のイメージとかなり違うんだね﹂
980
﹁まぁね、ところでヒカルは出来たの?﹂
﹁う、うん、まぁ一応ね﹂
﹁ふっふっふ、ヒカルはその問題は完璧よ
だって、今朝私に質問した内容と似た問題だったからね﹂
﹁ヤマが当たったんだ、羨ましい∼
私はこの︻合格鉛筆︼に賭けるしかないわ﹂
﹁何それ?五角形の鉛筆なの?
珍しいわね
でも、語呂合わせや神頼みじゃあねぇ﹂
﹁ふふふ、美優にしては甘いわね
この鉛筆にはね、1から5の数字を彫ってあるのよ
選択肢の問題って大抵5択でしょ?
これを転がして回答を決めるのよ!﹂
﹁・・・美里、一つ聞いていいかな?﹂
﹁なあに?ヒカルの質問なら体重とスリーサイズ以外なら全て答え
ウチ
るわよ﹂
﹁鷹峰女学園の入試って、ひょっとして・・・コレ?﹂
宙を燃や
﹁そうよ、合格の実績があるんだからバカに出来ないわよ﹂
小
その日美里は奇跡を起こした・・
981
明日から夏休みです!
﹁・・・・と言う事で、夏休みは誘惑も多くなります
皆さん、鷹峰女学園の生徒として恥ずかしくない服装、行動を心
がけて下さい
最後に・・二学期の始業式には、誰一人欠けることなく、元気な
笑顔を見せて下さい
それでは、私からのお話を終わります﹂
ふーっ、やっと終わったー
毎度毎度長いんだよね、話が
でも、これで楽しい夏休みが始まるのさ
ふふふふっ
﹁ヒカル・・・声に出てるわよ﹂
﹁!!﹂
﹁浮かれるのは分かるんだけどね∼
夏休みの宿題は自分でするのよ﹂
﹁えっ、そんな∼美優サマー﹂
﹁ダメよ、そんなウルウルした目で見つめても・・・
うっ、心を強く保たないと
ここで甘やかすと、ヒカルの為にならないのよ!﹂
﹁・・・ダメかぁ
だったら、チラッ﹂
﹁コッチを見てもだーめっ
とりあえずは自分で一通りやりなさい﹂
﹁うぅ、美咲神にも見放されるなんて・・・
チラッチラッ・・って、美紀!清香ちゃん!目を逸らさないで﹂
﹁まぁまぁ、ヒカルも宿題くらい自分でやりなさいね﹂
982
﹁え!?何?
美里が余裕?
これは、何かの間違いだよ﹂
﹁ふふふ、バレー部には伝統の宿題追い込み会があるのよ!
あれが有ればバレー部は後10年は戦える!﹂
﹁・・・ねぇ、美里は写すだけのような気がするんだけど?﹂
わたくし
﹁奇遇ですわね、ヒカルさん
私も全く同じ光景を思い浮かべましたわ﹂
﹁こんな事で、内部入試は大丈夫なのかしら?﹂
﹁直前に詰め込んであげるけど・・・自信が無くなってきたわ﹂
﹁ちょっ、美咲に見捨てられたらお終いだよ﹂
﹁さようなら、美里さん
楽しかったですわ・・・﹂
﹁美里の事は忘れません、安らかに眠って下さいね﹂
﹁ちょっ!勝手に殺さないでよ∼
いざとなったら・・・﹂
﹁カンニングはダメだからね﹂
﹁ガーーン
・・・終わった
でも、ヒカルと友達になれたんだもん
我が人生に一片の悔い無し!!﹂
﹁イヤ、ソレ死ンデルヨ﹂
﹁まぁまぁ、美里もバレー部の夏の大会があるんだから、お勉強は
それから考えましょう
とりあえず宿題は自力で仕上げなさい﹂
﹁えー、勉強したくないでござる﹂
﹁・・高等部でヒカルと同じクラスになりたくないの?
スポーツ特待生だと、クラスが別になっちゃうわよ﹂
﹁そ、それはヤダよ∼
別のクラスだと、ほとんど会えなくなっちゃう・・・﹂
983
﹁だったら、少しは努力しようよ
カミ
幸い同じ部屋なんだから、私と美優と美紀で、詰め込んであげる
から﹂
﹁おお、美咲よ∼﹂
ふふふ、ターゲットが移ってくれて助かるなぁ
美里はイジリ易いんだよね∼
さぁ、明日から夏休みだな
良く考えたら、中学生として最初で最後の夏休みなんだよね
精一杯楽しまなくっちゃ
合宿以外は予定も決まって無いし
あぁ、お盆はお墓参りに行こう
・・・紫外線にだけは気をつけないとね
984
明日から夏休みです!︵後書き︶
Q:期末試験@さんねんせい②は何処へ行った?
A:二学期へ行きました
985
英会話部の夏合宿①
﹁が、合宿でグランクラスだと・・?
こんな贅沢が許される日が来るなんて・・・﹂
﹃由香里、日本語になってるわよ﹄
﹃ごめん咲良、あまりの感動につい・・・﹄
﹃まあいいわ、次は気をつけてね
それじゃあみんな乗って∼
あ、騒いじゃダメだからね
他のお客さんの迷惑にならないように!﹄
﹃はーい﹄
﹃ねぇ、雪ちゃん月ちゃん花ちゃん﹄
﹃﹃﹃なんですか、仁美先輩?﹄﹄﹄
﹃この車両って、なんだかおかしくない?﹄
﹃普通の新幹線ですよね?﹄
﹃長野行きで合ってます﹄
﹃普通のグリーン車より豪華だから?﹄
﹃いや、そうじゃなくて・・・
もうすぐ発車の時間なのに、ほら
私達しか乗ってないでしょ?﹄
﹃そういえば、そうなのです﹄
﹃でも、座席は18しか無いからたまたま私達14人しかいなかっ
たんじゃないですか?﹄
﹃空いてて良かったです﹄
﹃そ、そういう問題なのかなぁ?﹄
これは、ひょっとすると・・・
986
あっ、美優が目を逸らしたよ
確定だね
買い占めは良くないと思います
まぁホームには他のお客さんも居たから
この車両だけだろうけど・・・
もともと座席も少ないから、ほぼ貸し切り状態だったし、臨時列車
よりはマシかな
﹃玲子、他の車両も探検してみない?﹄
﹃面白そうですね
この車両は端っこですから、とりあえず隣を覗いてみましょう﹄
﹃二人とも、他のお客さんの迷惑にならないように気をつけるのよ
!﹄
﹃﹃わかってまーす﹄﹄
﹃みんな浮かれてるわねぇ
でも、あんまりハメを外しちゃダメよ﹄
﹃はーいって、そう言う千秋せんせーもいつもよりお化粧濃くない
ですか?﹄
﹃うっ、き、気のせいよ、仁美ちゃん
私は引率なんだから・・そう、外へ出歩くから、日焼け対策して
るから多少濃く見えるのかもしれないわ﹄
﹃ダメよ、仁美
ソコは突っ込んではいけない領域よ
千秋せんせーも、そろそろ婚活に入らないと、行き遅れになっち
ゃうでしょ?﹄
﹃なるほど∼、でもさぁ
千秋せんせーはまだ︻ギリギリ︼20代でしょ?
それに、お世辞抜きでいい女だから、そんなにガッつかなくても
大丈夫だと思うけどなぁ﹄
987
﹃そ、そうかしら?
別荘の敷地の外
でもね、ウチの学校ってほら、女しか居ないでしょ?
出会いが無いのよねー﹄
﹃だったら、今晩は私と由香里が責任を持って、
には出しませんから、千秋せんせーは出かけたらいいですよ﹄
﹃そうそう、羽を伸ばしてきたらいいよ
別荘の中なら安全でしょ?
・・・って、ビアンカお帰りー、早かったね﹄
﹃・・・先生!たいへんです!
隣の車両はサングラスをかけた、怪しい男がイッパイ居ました
私達、いえ、ヒカル先輩が狙われているんだと思います!きっと
誘拐されるんです!﹄
な、なんだってー!!
988
英会話部の夏合宿①︵後書き︶
最後のヒカルの脳内台詞はMMR風に再生するのがオススメです
MMRといえば、ノストラダムス信者やマヤ暦信者の人達は何処へ
いったんだろう?
989
英会話部の夏合宿②
﹃ここが軽井沢かぁ、なんだか空気が清々しい気がするよね?﹄
﹃今日泊まる鷹峯家の別荘は木々に囲まれているから、もっと空気
が美味しいわよ
さぁ、まずは腹ごしらえよ
駅前のアウトレットモールのレストランへ移動しましょう﹄
千秋先生の向こう側に整列しているサングラス+黒スーツの集団は
見なかった事に・・・しちゃダメだよね
あの無駄に周囲を威嚇するようなスタイルの人達は・・・・今回の
ボクの護衛さん達です
あ、訂正
一人は違いました
慈照寺家の手配した護衛の方が混じってます
さっきウチの柳生さんと名刺交換してましたね
そういえば、慈照寺家の護衛さんもサングラスに黒スーツだね
護衛の人の制服なんだろうか?
あんな︻いかにも︼って格好してたら目立って困らないのかなぁ?
﹃ねえ美優、柳生さん達ってあの格好は暑くないの?﹄
﹃あぁ、アレは制服みたいなものだから・・・みんな慣れてるわよ
それとも、ヒカルが見ていて暑苦しいとかウザいって思うなら着
替えさせるわよ
ほら、ちょうどアウトレットモールがあるんだから、カジュアル
な服装とか
周りに溶け込むような服にさせようか?﹄
﹃周りに溶け込むって・・・あの人達なら迷彩服を選びそうな気が
990
する﹄
﹃大丈夫よ、柳生さんは常識人だから
それじゃあ、ヒカルの視界に入っても鬱陶しくない服にさせるわ
あ、楓さんの所の人はどうしようかなぁ﹄
﹃あ、あのう・・・ヒカル様
私の事はお気になさらずに、ヒカル様の﹃ダメだよ、楓ちゃん﹄﹄
﹃えっ、あ・・・そうでした
ヒカル先輩ですね﹄
﹃そうそう、部活の合宿なんだからね
私もヒカルって呼び捨てだし、六花ちゃんもヒカル先輩って呼ん
でるでしょ?﹄
﹃学校内や学校行事に関係のある時と、それ以外で分けるんですね
TKOってヤツですね﹄
﹃イヤ、ソレは殴り倒してるって・・・﹄
﹃・・・﹄
﹃真っ赤になっちゃってカワイイよね∼ヒカルには負けるけど﹄
﹃そうです、ヒカル先輩は別格です!﹄
﹃いや、ボクは色素が無いから血の色がハッキリ見えるだけだって・
・・﹄
﹃・・・美優先輩、六花ちゃん・・・こういう方なんですね﹄
﹃これで素だからね・・・そのうち慣れるわよ﹄
﹃ハイッ﹄
﹃お昼はここにしましょう
って、予約を入れてあるんですけどね﹄
﹃お蕎麦ですね、そうか、軽井沢は長野県なんだ
信州といえばやっぱりお蕎麦の本場ですからね﹄
﹃さすがに大江さんはその辺りの事は詳しいわね
私の手元にある資料じゃ、蕎麦アレルギーの子はいなかったから
吉野さんと相談してお蕎麦にしたんだけど・・・苦手な子はいない
991
かしら?﹄
﹃大丈夫のようですね・・・それじゃあみんな!美味しいお蕎麦を
食べるぞ∼!!﹄
﹁いらっしゃいまs・・・﹃いらっしゃいませ、ご予約はございま
すか?﹄
英語も堪能な店員さんですねぇ
この反応は久しぶりだけど・・・ボクは日本人です
992
英会話部の夏合宿③
﹃あーっ!この服カワイイです﹄
﹃確かにいいです、ほらっこの襟を少し加工すれば夏コミに・・・﹄
﹃いいっ!採用です!!
ふふふっこれで勝つる!﹄
﹃月ちゃんはいいですよねー
メインの2ちゃんを取ったんだから
クッ、あの時チョキをだしていれば・・・﹄
﹃まぁまぁ、グLちゃんもグレソダさんも原作では主役を張ってた
んですから﹄
うーん、こんな合宿でいいのかな
お昼にお蕎麦を食べたと思ったら、アウトレットモールでお買い物
してるし・・・
あれ?常に英語で会話するのが目的だから・・・いいのか?
だったらボクも楽しまないとね
﹃ねえ美優、広い芝生の広場や池もあるよ
お散歩しない?﹄
﹃いいわよ
ただし、日焼け止めを塗り直してからね﹄
﹃はーい、面倒だけど仕方ないかぁ﹄
﹃ゴメンね、この日焼け止めはUVカット性能もいいし、お肌への
副作用が全く無いんだけど、汗で流れ易いのが唯一の欠点なのよね
・・・・っと、OKよ、日傘も忘れずにね﹄
﹃おj・・ヒカル先輩、日傘は私が持ちます!﹄
﹃・・・断っても聞いてくれないよね、まぁいいか
ボクの日傘は軽いし﹄
993
ん?ボク以外にも、日傘の人が居るんだ
・・・って、あれは楓ちゃんかな?
やっぱりお嬢様に日傘は必須なのかも知れないね
﹃楓ちゃんはお買い物しないの?﹄
﹃あ、ヒカル先輩・・・
はい、このようなアウトレットで買うわけにはいきませんもの
慈照寺家の娘として常に上質な品物を身につけるように心掛けて
おります﹄
﹃そうなんだ、ボクは服とかも、用意された物を着てるだけだから、
よく分からないや﹄
﹃ご心配なさらずとも、ヒカル先輩がお召しになっていらっしゃる
物は全て最高級品ばかりですわ
あら、そちらの日傘は私のものと同じでしょうか?﹄
﹃え、もしかして、すっごく軽いヤツ?﹄
﹃はい、そうです
先日発売されたばかりですので、まだお持ちの方は少ないそうで、
上流階級の御婦人方は予約待ちでヤキモキしていらっしゃるとか・・
・
一張り・・いえ、和傘ではないですから一本ですね
一本20万円もするとは思えないほどの人気商品ですって﹄
﹃そ、そうなんだ・・・﹄
り、量産したんだね
軽いだけで20万円って、世の中には無駄にお金を使う人が多いん
だなぁ
﹃はーい、それじゃあ、今日のお宿︻旧鷹峯宮家別邸︼へ向かいま
ーす
なお、今日の晩御飯は自分達で作るカレーライスだよ﹄
994
﹃えー、またカレー?
たまには違うのにしてよー
ほら、部長権限でさぁ﹄
﹃由香里は黙ってなさい
英会話部の伝統なんだから・・・
それに、もう材料は用意して貰ってるんだから今更変更なんてム
リよ﹄
﹃でもさぁ、ヒカルちゃんに庶民の手づくりカレーって・・・いい
の?﹄
﹃あ、ボクなら大丈夫です
カレーは大好物です﹄
﹃ほらね、それにウチには大江さんがいるから、味に関しては問題
無いわ﹄
﹃そっかぁ、ハハハハ、同じゆかりでも大違いだねー﹄
﹃自分で言うなぁ∼
って、車が来たみたいね﹄
なんだ?アレ
・・・マイクロバスはわかるんだ
でも
白バイの先導はどうかと思う
995
英会話部の夏合宿④
なんだろう、この疎外感・・・
﹃キャー、ダメよ!
包丁なんて、指を切ったらどうするの!﹄
﹃危ないです!!油が跳ねたら火傷しちゃいます!﹄
﹃あ、今日はサフランライスにするから、私に任せてね﹄
うー、先輩の指示には従わないとね
﹃そうだ、ヒカルちゃんにはサラダの準備をお願いしようかな?﹄
おぉ、ボクにも手伝わせてくれるんだ
さすがは、大江先輩
過保護よりは目の届く範囲でチャレンジさせる方法を選ぶ・・・そ
れでこそお料理マスターだよ
﹃はい、任せてください、野菜を切ればいいですか?﹄
﹃まず、そこのレタスを食べ易い大きさにちぎってくれる?﹄
﹃え?切るんじゃなくてちぎるんですか?﹄
﹃そうよ、レタスは金属の包丁で切るより、手でちぎった方が美味
しいのよね
食物繊維も切るよりちぎる方が壊れにくいからお通じにもいいの
みんなの健康はヒカルちゃんに懸かってるの・・・任せたわよ﹄
﹃なるほど∼、ボク頑張ります!﹄
ボクがお料理を任される日が来るなんて・・・カンドー物だね
おっと思わず鼻歌が出るところだった・・危ない危ない、気を付け
996
ないとね
これでよしっと
﹃大江先輩、できました!﹄
﹃早いわね、さすがヒカルちゃんね
それじゃあ・・・次はドレッシングをお願いしようかしら﹄
﹃ドレッシングまで手作りですか!
さすがは大江先輩
英会話部の女子力ナンバー1は伊達ではないですね﹄
﹃おだてても何も出ないわよ
それじゃあサラダ油とお酢を200㎖づつ、それと塩を大さじ1
杯、グラニュー糖を大さじ2杯に胡椒を少々、ボウルでひたすら混
ぜて混ぜて混ぜまくってちょうだい﹄
﹃はい﹄
よ∼し、やるぞー!!
﹃さぁみんな座って∼
カレーを食べる前に、明日の予定を確認しておくわね
起床は7:30だから、夜更かしはほどほどにしておいてね
朝食は8:00で、午前中は9:00から会議をします
学園祭の英語劇について、色々と決めてしまいます
午後はここのプールであそんで、夕方からバーベキューの準備ね﹄
﹃えー、外出しないの?﹄
﹃外出は明後日の予定だから、明日は大人しくしておいてね・・・
とくに由香里﹄
﹃ハイハイ、わかってるって
それより、カレーの匂いを嗅がせておいて、お預けは惨いよ∼﹄
﹃それもそうね、それじゃあ早速いただきましょう﹄
﹃﹃いっただっきま∼す﹄﹄
997
﹃美味しいです!﹄
﹃さすがは大江先輩です﹄
﹃でも、去年のカレーよりも美味しいです﹄
﹃ふっふっふ、腕が違うのよ!・・・って言いたいんだけど、素材
が違うのよ
去年までは予算との闘いに明け暮れていたけど、今年は豊富に用
意された食材を使い放題なのよね
お肉も、牛肉よ、ビーフカレーなのよ!﹄
﹃??
カレーは普通、牛肉ですよね?﹄
﹃ヒカルちゃん・・・やっぱりお嬢様ねー
庶民は牛肉は高いから豚肉を使うのよ
シーフードカレーやチキンカレーの場合もあるけど、基本はポー
クカレーね﹄
﹃咲良先輩、それは違います
地域によって違うんです
私の父の実家はビーフカレーが基本です
東京ではメニューにカレーの表示ならポークカレー、牛肉を使う
とビーフカレーと表示されるんですけど、向こうでは逆なんです
メニューにカレーの表示だとビーフカレーで、ポークカレーは販
売していない所がほとんどなんです﹄
﹃仁美のところは・・・関西出身だったっけ?
・・・関西に産まれたかった﹄
﹃ちょっと咲良、今日のビーフカレーは特別なんだから、味の次元
が違うだけだから﹄
﹃そ、そうよね
せっかくの高級食材を使ったカレーなんだから、無心で味合わな
いと損よね﹄
﹃そうそう、サラダなんてヒカルちゃんの手作りよ﹄
﹃おー・・・うん、美味しいよ
998
ドレッシングも絶品﹄
ボクの作ったサラダは好評でした
ボクだって、やれは出来るんだよ
999
英会話部の夏合宿④︵後書き︶
ヒカルだって、︵指示通りに︶やれば、︵美味しく︶出来るんです
1000
英会話部の夏合宿⑤
﹁うわ∼ナニコレ・・・
信じられない、コレが個人のお風呂だなんて・・・・﹂
﹃ちょっと咲良!
日本語に戻ってるわよ﹄
﹃ハッ!
ゴメン由香里、私とした事が・・・部長なのに﹄
﹃まぁまぁ、人間なんだからミスぐらいあるわよ﹄
﹃そう、言ってくれると・・
って、それはそうと、露天風呂かぁ
どこの温泉だよって感じよね﹄
﹃これは、わざわざ温泉を掘ったのかな?﹄
﹃いえ、これは温泉ではなく、冷泉です
掘ってはみたものの、温泉と呼べる温度には届かなかったそうで、
ボイラーで温めて使っています﹄
﹃へぇ、六花ちゃん詳しいのね﹄
﹃いえ、一夜漬けです
昨日の夜に母に叩き込まれました﹄
﹃なるほどね∼
あれ?ヒカルのお世話はいいの?
あっ、美優が担当してるのか﹄
﹃あ、お嬢さm・・ヒカル先輩は千秋先生に取られました
普段は先生として振る舞わないといけないのでストレスが溜まっ
ていたみたいです﹄
﹃なるほど、あ
噂をすれば・・・﹄
﹃ヒカルちゃん・・・キレい﹄
1001
﹃ほんと、真っ白だね﹄
﹃完敗だよね・・・いや、胸だけは勝ってる!﹄
﹃いやいや、ひんぬーはステータスなのです﹄
﹃デカけりゃいいってモノではないです﹄
﹃・・・ヒカルちゃんって、下の毛・・生えてたのね
申し訳程度だけど﹄
﹃体型が子供みたいだから、生えてないのかと思っちゃうよね﹄
﹃皆さん、あんまりジロジロ見ないでください
ボク、恥ずかしくて、顔から火が出そうです﹄
﹃あ!ヤバっ﹄
﹃大丈夫、由香里?
鼻血って・・・興奮し過ぎだよ﹄
﹃そうです、まだ洗うフリをしておさわりするイベントが残ってま
すよ﹄
﹃って、仁美!鼻血出てるよ﹄
﹃うわっ、私も来た﹄
﹃ぜ、全滅?12人の部員が全滅?3分もたたずにか?・・・﹄
﹃いや、美優と六花ちゃんが無事だから10人じゃないの?
それにしても、みんな湯あたりしやすいんだね
そんなに長くお湯に浸かっていた訳じゃないのにね﹄
﹃・・・脱落者は先生に任せて、ヒカル先輩は私が洗いますね﹄
﹃ちょっと待った!
ヒカルの従者は私なんだから、当然私が洗うわ﹄
﹃いいえ、いくら美優さんだからって、ヒカル先輩のお世話は、専
属メイドの私の仕事です﹄
﹃ちょっと!二人とも、ケンカしちゃダメだよ
それに、自分の体くらい自分で洗えるし﹄
﹃ハッ、ハイ
ヒカル先輩、申し訳ありません﹄
1002
おとなげ
﹃ゴメンなさい、大人気︵だいにんきとは読まない︶なかったわ
二人で仲良く洗いましょう﹄
﹃ちょっ!、そこは敏感だからじぶn、ひぁァ﹄
﹃ここは清潔にしておかないと、病気になっちゃうわよ﹄
﹃そうです、臭いの原因にもなりますから、念入りに洗いますね﹄
﹃あっ
・・ひィっ
・・・・﹄
男の子だった時は、一緒に露天風呂って、ふざけて泳ぐのが定番だ
ったのに
女の子になったらスキンシップばっかりだなぁ
1003
英会話部の夏合宿⑥
﹃くれぐれも、外出はしない事
いいわね?﹄
﹃ハイ、任せてください
それに、周りはあのゴツイおじさん達が警備してるんですよね?
とてもじゃないけど、抜け出すなんて無理ですよ﹄
﹃それもそうね
ある意味、学校より安全よね・・・﹄
﹃そうですよ、安心して婚活して来て下さい﹄
﹃うん、がんばr
じゃなくて、息抜きをしてくるだけよ﹄
﹃ソーデスネ
いってらっしゃ∼い
・・・・
・・・
・・
いったわね?
咲良はみんなをリビングに集めてくれる?﹄
﹃いいけど・・・お酒はダメだよ?
ヒカルは酒r・・・じゃなくて、お酒に弱いから
お酒禁止って念を押されてるんだからね﹄
﹃ふっふっふ
ほら、コレ﹄
﹃DVD?
って、由香里、あなたまさか!﹄
﹃そうよ、無修正モノもあるわよ﹄
﹃それで、千秋せんせーを外出させたかったのね・・
1004
ワル
大村屋、お主も悪よのう﹄
﹃いえいえ、お代官様こそ﹄
﹃﹃ふっふっふっふっふっふ﹄﹄
﹃と、いうことで
エロDVD鑑賞会を始めまーす﹄
﹃ドンドンパフパフぅ∼﹄
﹃ヒカルはこの為に150インチのテレビを用意してくれました∼
しかも、4Kだとよ
横幅なんて3m超えてるよね
確実にオーダーメイドだね﹄
﹃ちょっ、咲良先輩!
ボクが用意した訳じゃ無いです
それに、オーダーメイドは和製英語だから通じません
正しくはメイドトゥオーダーです﹄
﹃ヒカル先輩、素晴らしいです﹄
﹃あ、ありがとう六花ちゃん﹄
﹃他にはどんなものがありますか?﹄
﹃え?
急に言われても・・・そうだ!
このテレビに必要な電気を供給するコレは何ていう名前かな?﹄
﹃えーと、コンセントです﹄
﹃それも間違いなんだよ
実はアウトレットって言うんだ
・・・今日のお昼に行ったのは?﹄
﹃!!
アウトレットモールです!
あるじ
ヒカル先輩はまるで溢れる知性の泉です
こんなに素晴らしい主にお仕え出来るなんて・・・幸せです!!﹄
﹃ほらほら、二人とも
1005
どれを観るか選ばないと
って、コレ誰のチョイス?﹄
﹃ノ﹄
﹃由香里かぁ
道理で趣味が偏ってると思ったわ﹄
へ∼、どれどれ・・・
・小悪魔ロリ&ニューハーフ
・私立男の娘学園
・BLコスプレ
・お兄さんの休日
??何コレ
ニューハーフって男の子が性転換手術した人の事だよね?
オトコノ娘は確か、女装した男の子だったハズ・・・
ひょっとして、大村先輩はボクの秘密を知っているのかも知れない・
・・どうしよう
﹃コレは・・・腐ってやがる、早過ぎたんだ!﹄
﹃雪ちゃん、どうして巨○兵?﹄
﹃花ちゃん、大村先輩は薔薇寮なのです﹄
﹃そうだったんですか、すでに腐海の毒に・・・﹄
﹃こうなったら、ヒカルちゃんに青い服を着せないといけません﹄
月先輩、そういうことを言うと、六花ちゃんがボクを着替えさせよ
うとしちゃいます
仕方が無い、困ったときの美優を使いましょう・・・って、何ニヤ
ニヤしてるの美優!
1006
英会話部の夏合宿2日目①
﹃それでは、合宿の名目上のメインイベントの会議を始めます
まず、学園祭での出し物を決めます
例年通り、英語劇でいいかしら?﹄
﹃い∼んじゃない?
反対の人なんていないわよね﹄
﹃由香里、決め付けちゃダメよ、一応聞かないとね・・・まぁ反対
はいないようだけど
や
問題は演目なのよ
何か演りたいのはなあい?﹄
﹃ハイ!咲良先輩!﹄
﹃お?玲子ちゃん、言ってみて﹄
﹃ハイッ、やっぱり定番のシンデレラがいいと思います﹄
﹃あー、その・・それは無理かも﹄
﹃ど、どうしてですか?﹄
おととし
や
﹃玲子ちゃんは去年の若草物語が初めてだったから知らないけど
一昨年演っちゃったのよね∼﹄
﹃そうそう、あの時は梅ちゃんがシンデレラ役をしたのよね∼
例年は高等部2年から主役を選ぶんだけど・・・
先に言って置くわ
今年は私も仁美もパスだからね﹄
﹃だったら、雪月花三姉妹の出番です!﹄
﹃三姉妹と言えばあれしか無いですね
そう、怪盗猫目!﹄
デカ
﹃え∼、花ちゃん、それは古いです
それよりも3代目スケパン刑事の方がいいです
出演者が女の子が多いです﹄
1007
﹃ちょっと待って、私はあなたたちに譲るために辞退した訳じゃな
いのよ﹄
﹃そうそう、ヒロインはヒカルちゃんしか居ないよねー﹄
﹃え!?
ボ、ボク??
そ、そ、そんな大役、無理です!﹄
﹃そうでも無いと思うわ
部長の私が言うのも何だけど
英会話の実力なら一番でしょ?﹄
﹃で、でも、まだ中等部だし・・・﹄
﹃まあまあ、そう言わずに主役をやればま∼るく収まるのよ
咲良だって実力云々って言うのはタテマエでしょ?﹄
﹃そうね
やっぱり、ヒカルの可愛らしさは群を抜いてるもの
観に来るお客さんだって、ヒカルを観に来てるようなモノよ
そのヒカルを出さないなんて許されると思う?﹄
﹃﹃﹃た、確かに・・・﹄﹄﹄
﹃許されないわね・・・
ヒカルの美しさはまさにこの世の至宝!
ヒカルの前では宝石すら、道端の石ころに等しいのよ﹄
﹃ちょっ、美優まで・・・﹄
﹃と、いう訳でヒカルちゃんが主役は確定として・・・
演目を考えてちょうだい﹄
﹃白雪姫はいかがでしょうか?﹄
﹃!!
そうか、それがあったわね
エライ、でかした楓ちゃん﹄
﹃そうね∼高等部じゃいまだにヒカルの事を白雪姫って呼ぶ子もい
るぐらいだもんね﹄
﹃﹃﹃さんせーです﹄﹄﹄
1008
﹃反対の人はいないわね?
それじゃあ、今年の英語劇はヒカルちゃん主演の白雪姫にけって
∼∼∼!!﹄
﹃って事は、他の配役に必要なのは・・・
7人の小人、継母王妃、ペド王、ネクロ王子、魔法の鏡と森に捨
てに行く狩人で人数丁度かな?﹄
﹃あ、ナレーションも必要だから一人足りなくない?﹄
﹃ナレーションは魔法の鏡と兼ねればいいんじゃないかな?﹄
﹃それもそうね、それじゃあ人数もピッタリだし
ほかの配役も決めちゃいましょう﹄
﹃ネクロ王子争いが熾烈になりそうね・・・譲る気はないけど﹄
1009
3章ネタ解説⑤
合格鉛筆
実際に受験生向けに販売されています
美里は自分で1∼5の数字を彫りました
奇跡を起こす
少年?は奇跡を連発するんです
なお、一度見た技は通用しないハズですが、何度もくらってい
た記憶があります
バレー部は後10年は戦える!
ジ○ンは後10年は戦える
マ・○ベ大佐の捨て台詞
我が人生に一片の悔い無し!!
我が生涯に一片の悔い無し
ラ○ウ昇天
な、なんだってー!
枕詞にはキ○ヤシさんの台詞が入ります
名刺交換
ムッキムキのゴリマッチョなおじさん達も、ちゃんと名刺交換
をする・・・日本って平和ですよね
TKO
殴り倒すのはKOです
TKOはレフェリーが止めます
2ちゃん・グLちゃん・グレソダさん
2↓Z、L↓レ、ソ↓ン
すべてロボ○トガールズより
元ネタの元ネタ世代から現役世代まで通用するアニメネタはあ
りがたいです
1010
キ○イダーあたりも狙い目かも・・・
日傘
量産されて市販されたもようです
量産して単価を20万円に抑えることに成功したのでしょう
白バイの先導
個人の警護に警察官を使うのはやめましょう
くれぐれもマネはしないでください
レタスは手でちぎった方が美味しい
これは実話です
サラダなどを作る時の参考にどうぞ
おにいさん
ひんぬーはステータス
一部の紳士にとっては真理です
ぜ、全滅?12人の部員が全滅?3分もたたずにか?・・・
ぜ、全滅?12機のリ○ク・ドムが全滅?3分もたたずにか?・
・・
コン○コン少将の台詞
戦力の集中という、戦術論の教科書通りの運用をしていますね
外見に似合わず有能です
和製英語
他にも有名なところだと、ベビーカー・ストローラーとかハン
ドル・ステアリングホイールなどがあります
DVD
布教用のニューハーフやオトコの娘モノからガチまで各種取り
揃えております
なお、タイトルは実在したりするかもしれませんが、18歳未
満の方はググらないで下さい
腐ってやがる、早過ぎたんだ!
これはあまりにも有名なので、解説の必要が無いかもしれませ
んが、ナウ鹿です
怪盗猫目
1011
キャッ○アイ
泥棒なのにレオタード、さらに顔も丸出し、なのに正体がバレ
ない不思議
確かに三姉妹だけど、三つ子じゃないんですよね
スケパン刑事
バ︵濁点︶がパ︵半濁点︶になってることに気が付いた人はど
れだけいたのでしょうか?
ヨーヨーを武器にする必要って・・・
ペド王
原作のペドフィリアな王様
ネクロ王子
原作のネクロフィリアな王子様
童話なのに一々グロい設定が多いのは、元々は童話として書か
れた作品では無かったためでしょうか?
1012
英会話部の夏合宿2日目②
﹃ハイっ、そこでポーズ!﹄
うぅ
は、恥ずかしいよ・・・
どうしてこうなった?
﹁キターーーーーー!!!﹂
﹁うはっ、コレ、マジヤバくない?﹂
﹃ちょっ、二人とも日本語になってます
部長・副部長コンビがそれではダメですよ﹄
﹃ゴメンなさいヒカル
とっさに出ちゃうのよね・・﹄
﹃そうそう
でも、息をするのも忘れて見惚れてるのに比べたらまだマシじゃ
ない?﹄
﹃﹃﹃はっ!﹄﹄﹄
﹃仕方ないですよ、ヒカルの水着姿は戦術級兵器ですから﹄
﹃なお、ヒカル先輩の裸体は戦略級の最終兵器です﹄
﹃確かに・・・って、あなた達色違いの水着で揃えたのね
・・・でも、それだとヒカルと比べられるから、残念に見えるわ
よ?﹄
﹃問題ありません
所詮はヒカルを引き立てる添えモノですから﹄
﹃そうです、大相撲の横綱の土俵入りに露払いと太刀持ちがいるよ
うに
ヒカル先輩には、私達がついているんです﹄
1013
﹃色違いと言えば・・・三つ子も色違いの水着よね?﹄
﹃雪は青色です
月ちゃんは黄色で花ちゃんが赤色なのです﹄
﹃こうしておけば、簡単に見分けが付くんです﹄
﹃普段の持ち物も、色分けをしてるんです﹄
﹃家族も色で見分けているから、時々入れ替わって遊んだり出来る
んです﹄
﹃でも、お母さんにだけは通用しないんです・・・なぜでしょう?﹄
﹃母親のカンってヤツでしょうね
まぁ、青黄赤だと信号みたいで分かりやすくていいじゃない?﹄
﹃でもさぁ、信号って実際は緑・黄・赤でしょ?
英語でも緑だから、英会話でこのネタを話すのは違和感があるよ
ね∼﹄
﹃それは仕方ないですよ
緑信号を青信号って呼ぶのは日本人だけですから
そもそも古代の日本語には色を区別する言葉は、白・黒・赤・青
の4色しか無かった名残りです
緑色や青色などの寒色をひっくるめて青、赤色や黄色などの暖色
をひっくるめて赤って表現していたみたいね﹄
﹃へぇ、そうなんだ・・・
さすがは美優だね﹄
﹃じゃあ、調子に乗ってもう少し
日本の︻青信号︼は、国際基準の緑信号から逸脱しない範囲内で
ギリギリ青に近付けた青緑色にしてあるの
名目上は赤緑色盲対策だけど、本音は︻青信号︼って呼ぶ為よ﹄
﹃なるほどね∼、ヒカルちゃんの従者は伊達じゃないわね
ところで、みんな・・・
どーして、私の水着に誰もツッコミ入れてくれないのよ∼?﹄
﹃だって・・・
いかにもツッコミ待ちだから、敢えてスルーよ
1014
貝殻水着はいくらなんでも、ヤ・リ・ス・ギ﹄
﹃ひっどーい
せっかくこのB102W72H94のグラビアアイドル顔負けの
ダイナマイトボディをネタに提供したのにぃ∼﹄
﹃大村先輩・・・
あれ?グラビアアイドルってウェスト50台なんじゃ?﹄
﹃えー!
チョット、ヒカルちゃんってそんな事信じてるの?
はっ!・・・ヒカルちゃんのウェストなら、あるいは
それはそうと、グラビアアイドルのウェストは大嘘だからね
あれは息を止めて、お腹を引っ込めたサイズだからね
男の子なら信じちゃうかも知れないけどね﹄
﹃ハイハイ、笑に走った由香里にエサを与えるのは辞めましょう
それじゃあ、白雪姫のヒカルと、部長だから自動的にナレーショ
ンをする私を除いた11人で王子様役の一次審査をします
王子様役には、白雪姫をお姫様抱っこする体力も必要です
そこで、実際にヒカルをお姫様抱っこして歩いてもらいます﹄
えー!何その罰ゲーム
あれ?みんな乗り気なの?
うわっ、美優・・・気合入り過ぎじゃないの?
1015
︳︶m
英会話部の夏合宿2日目③︵前書き︶
遅くなってごめんなさいm︵︳
1016
英会話部の夏合宿2日目③
﹃六花ちゃん・・・そんなに落ち込まなくても・・﹄
﹃・・・ヒカル先輩とキスしたかった・・﹄
﹃キッ、キスって言っても、キスシーンでしょ?
キスするフリするだけなんだから
ねぇ?咲良先輩﹄
﹃そ、そうよ
トーゼンじゃない
誰もドサクサに紛れて本当にキスを狙ってるわけ無いわ!﹄
や
﹃ええ、ヒカルのク・チ・ビ・ルは従者である私が護るのよ!
だから、王子様役は私が演るべきなの!!﹄
﹃そんなに力説したってダメだよ
配役は正々堂々と実力で勝ち取らないとね﹄
﹃そうよ、ヒカルちゃんの言うとおりね
美優ちゃんはまだ王子様候補に残ってるんだから
明日の決戦に備えてしっかり食べないとね
はい、お肉よ・・信州牛のA5ランクらしいわよ
リンゴを食べさせて育てたお肉なんだって
アワビ
バーベキューに使うようなお肉じゃないわよねー﹄
﹃そういえば、伊勢エビとか、鮑とか、シーフードも沢山あります
ね・・・山の中なのに﹄
﹃玲子ちゃん、いい所に気が付いたわね
鷹峯家では、旦那様とヒカルのお食事には一切妥協は無いわ
その土地の名産品は優先して準備するし、旬の食材もそうね
お魚だと、川魚を用意したりするワケね
内陸部で用意出来ない魚介類は、ヘリで空輸するのよ﹄
﹃・・・・﹄
1017
﹃玲子ちゃん、深く考えちゃダメよ
そういうモノだと割り切らないとね﹄
﹃はい、咲良先輩
・・そういえば、明日の王子様役決定戦は何をするか決めたんで
すか?﹄
﹃それが・・・まだなのよね∼
何かいいアイデアはないかしら?﹄
﹃いいアイデアって言ってもねぇ∼
英会話部っぽいヤツ?
それとも白雪姫っぽいヤツ?
演劇っぽいヤツにしちゃう?﹄
﹃大村先輩・・・色々意見を出しているようで、具体的には何も提
案されていないような気が・・・﹄
﹃うっ!
ヒカルちゃん、鋭いわね・・・﹄
﹃あの∼、どうせなら軽井沢っぽいモノで決めるっていうのはどう
ですか?
軽井沢のセレブは高原でテニスってイメージがあるんですけど﹄
﹃いいわね、玲子ちゃん
やるなら、朝の涼しい時間帯ね
テニスコートの確保をしなくっちゃ・・・って、駄目よ
テニスコートって屋外だから・・﹄
﹃それなら、堂上会所有の屋内型テニスコートがあります
私が居れば利用出来ます﹄
﹃それなら、ヒカルちゃんも大丈夫ね
楓ちゃん、手配をお願い出来る?﹄
﹃はい、おまかせ下さい
先約が有っても、ヒカルさm・・先輩が利用なされるのであれば、
きっと譲っていただけます﹄
﹃ねえ、美優
1018
堂上会って聞いたことがあるような気がするんだけど・・・﹄
﹃えーとね、旧華族の親睦団体として霞会館というのがあるんだけど
その中でさらにいくつかの団体があって・・・例えば旧公爵と旧
侯爵だけの集まりの紫紅会とかね
堂上会は堂上家つまり、旧公家華族だけの集まりなの
楓さんと清香ちゃんのおうちは霞会館と堂上会に所属してるけど、
ヒカルは旧宮家、生徒会長は旧大名華族だから堂上会には入らないの
ヒカルが使いたいと言えば断られることは無いと思うけど、名目
上は楓さんに連れて行って貰うことにした方が良いわね﹄
そんなセレブのテニスコートに割り込みなんかしちゃって大丈夫な
のかな?
1019
英会話部の夏合宿2日目③︵後書き︶
日本語で公爵と侯爵は紛らわしいですが
英語でデュークとマーキスは間違えないでしょう
1020
英会話部の夏合宿3日目①改め︻決戦!ネクロ王子役①︼
﹃ねぇ、六花ちゃん
ボクはテニスをしないんだよ
見るだけなのにどうしてボクまでテニスウェアなの?﹄
﹃それは・・・やはり場所に合わせた服装にしませんと、ヒカル先
輩の良識を疑われます
鷹峯家の御令嬢として、最低限のマナーです﹄
﹃そうなんだ・・
でも、どうしてアンダースコートじゃなくて、縞パンなの?﹄
﹃縞パンは正義でs・・・コホン、プレイする訳ではありませんの
で、いわゆる見せパンの役割を持つアンダースコートを使用する必
要はありません﹄
﹃なるほど・・・でも、咲良部長は審判役として必要でしょ?
楓ちゃんは居ないとテニスコートを利用出来ないから必要・・・
ボクは要らない子なんじゃないのかな?﹄
﹃それはあり得ません
ゆうしゃ
今回の優勝賞品は王子様役、ヒカル先輩の相手役です
つまり、昨日の基礎体力予選を勝ち抜いた4人の危険人物はヒカ
ル先輩をめぐって争うんです
分かり易く言うと、ヒカル先輩はかぐや姫なんです
当然、闘いを見届ける義務があるんです﹄
﹃わ、わかった・・・さっさと終わらせて、観光しようね﹄
﹃はい、他の皆さんには先に旧軽銀座の散策を始めていただきまし
ょう﹄
﹃あ・・・来た来た
第一試合は大村先輩と美優だね
二人ともがんばってー!!﹄
1021
﹃そ、そんな・・・
この私が手も足も出ないなんて・・・﹄
﹃甘いわね、スポーツ万能なのは自分だけだなんて、いつから勘違
いしていたの?﹄
﹃クッ!、ヒカルの従者である私が、こんな所で負ける訳にはいか
ないのよ!
特に、胸にそんな重りをぶら下げた女にはね!!﹄
﹃ふっ、悔しかったらシリコンでも入れて貰ったら?﹄
﹃!!!
次のセットでコートに沈めてあげるわ!﹄
・・・美優は忘れてるみたいだけど、この試合は1セットで終わり
なんだよね
他のグループの予約に割り込んじゃったから長い時間はマズイらし
くて、1セットマッチを3試合にしたんだ
ほら、そうこうしている間に、予約していた人達が到着したみたい
だよ
﹁セバスチャン!どういう事ですの?
ワタクシ聞いておりませんわ!﹂
うち
﹁まあまあ、落ち着いてもらえるかな?
麗さん、このテニスコートの手配は鳥羽家の手配なんだから、セ
バスチャンさんを責めるのは間違ってるよ
それに、主家筋にあたる方にお譲りするのは、旧華族ならば当然
きよたか
の事だよ?﹂
﹁清孝さんがそうおっしゃるのなら・・・しかたありませんわ
それにしても、主家筋の方となれば、皇族の方、あるいは旧宮家
の方ですわね
ぜひ、ご挨拶をさせていただきませんと・・﹂
1022
﹁ま、待っ﹁失礼致します・・・ってアラ?﹂﹂
﹁え!?生徒会長・・・が男連れ??﹂
咲良先輩、日本語になってますよ
1023
英会話部の夏合宿3日目①改め︻決戦!ネクロ王子役①︼︵後書
き︶
縞パンは正義
異論は認めない・・・が、色の自由は認める
1024
PDF小説ネット発足にあたって
http://ncode.syosetu.com/n9897bo/
ボクはTSお嬢様?
2016年7月13日16時07分発行
ット発の縦書き小説を思う存分、堪能してください。
たんのう
公開できるようにしたのがこのPDF小説ネットです。インターネ
うとしています。そんな中、誰もが簡単にPDF形式の小説を作成、
など一部を除きインターネット関連=横書きという考えが定着しよ
行し、最近では横書きの書籍も誕生しており、既存書籍の電子出版
小説家になろうの子サイトとして誕生しました。ケータイ小説が流
ビ対応の縦書き小説をインターネット上で配布するという目的の基、
PDF小説ネット︵現、タテ書き小説ネット︶は2007年、ル
この小説の詳細については以下のURLをご覧ください。
1025
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