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理化学機器のデータ処理
∪.D・C・543.4/.5.087.9:d引.322 理 化 学 機 器 Data デ の タ 処 理 ー of Scient泊cInstruments Processing 朋 佐々木 昭* 綿 木 俣 小 洋 忠 西 雄* Konishi Tadao 平* YるheiTa】くaShima 旨 要 測定の迅速化 島 高 博* HiroshiInomata 最近,理化学機器の分野において, 造* Y凸z≡)Momen TomoakiSasaki 猪 勇 省力化,精麦の向上などをめぎLて,ミニコンビュータ を用いたデータ処理が急速にクローズ7ヅプしてきたこ 本稿においてほ,ミニコンピュータHITAClOを中央処理装置に持つデータ処理システムの中から,下記4 その概要を報告する 項目の基本構成,ノ、-ドゥェア,ならびにソフトウェアについて, (1■)ガスタロマトグラフのデータ処理 (2)質量分析計のデータ処理 (3)自動分析計のデータ処理 (4)発光分光分析計のデータ処理 l.緒 ロ 迅渾業讃宣 H D ニこ数年間における理化学機器 仙GC の進歩発展はめぎましいものがあ ▼〕 P 叩 A′D 磁気 コンノて-タ ドラム ‥ノ 丁 F. 7 マ る。特に最近でほ,測定結果をメ ル EC D L P F プ レ ク サ T C D コ ヨニ レン 韻 が,測定器1台だけのデータを記 オンユ 加G るという大きなメリットはある .64C 】 ソ ▼L P F し- ロ 「一 ト レ ノ 設タブタ 一イイ 増アタラ ぺ ン一こ このことは測定の個人差をなくす 録するにとどまi),その結果を用 いて人手をかけて最終レポートを 図2 担!1日立002形データ処理装置 GCデータ処理装置ブロック図 作成しなければならない。これを 自動化する試みとしてミニコンピュータを用いたデータ処理につい ての研究開発が活発になってきた。その轢種も,ガスクロマトグラ 本稿では,日立製作所が開発したGCデータ処理システムl・こつい て,その基本構成,ハードウェア,ソフトウエアについて述べる。 フをはじめ,液体クロマトグラフ,アミノ酸分析,質量分析,核磁 2.1システムの構成 気共鳴,自動分析,発光分析,けい光Ⅹ線,Ⅹ繰回折,原子吸光, GCの出力信号は一般にきわめて微小で,これを能率良く増幅し, 炎光,赤外,干渉分光等々,しだいに応用範囲を広めつつある。ま 精変の良いデータとして扱うにほ種々の困難が伴っている・。すなわ た最近では,同一機種の多数台同時処理のほか,多機種の同時処理 ち, 方式が検討され,すでに一部で実剛ヒの段F掛こはいったといえようc 日立製作所においても,数年前にPDfし8Ⅰ(アメリカDEC社製ミ ニコンピュータ)によるガスクロマトグラフマルチ処理システムの (1)GCの徴′+、信号をいかに増幅L伝送するか。 (2)ユーザが簡単iこ操作できること。J (3_)種々の条件設定が任意に変更できること。 開発をほじめ,最近ほHITAClO(日立製ミニコンピューク)を中心 (4)将来の拡張性があること。 とした各種の理器データ処理システム(002形)の開発を進めてきた。 (5、)経済性にすぐれていること・。 以下,そのうちの代表的なものについて,その概要を紹介する。 などがあげられる。こjtらの点を考慮に入れて設計さj ̄tたシステム の構成のうち,その代表的なものを示したのが図2である。 2.ガスクロマトグラフのデータ処羊里 分析装置の中で,ガスタロマトグラフ(以下GCと略す)は,そ の分離能力がすぐれていることと,価格も手ごろなため,現在国内 では1万台以上が稼働していると推定されている。特に石油化学工 業でほ数十台も同時に使わカ1ている例が多い。.これらの分析には多 2.2 ハードウェアの構成と働き 図2のブロック図に示した各構成要素の梗能と働きについて詳し く述べる。 2.2.1 プリ ア ン 7 GCは大別して,熱伝導度形(TCD),水素炎イオン化形(FID) くの人手と時間が必要である。この点を合理化するために,数年前 および電子捕獲形(ECD)に分けられる。 からミニコンピュータの導入により自動的にデータ処理を行なう試 TCD形の出力信号は=JV∼1V程度の超低周波(■0∼1Hz)信号 みが国内外で始まり(い(10),しだいにその成果が認められているこ として検知器より直接出力されるので,そのままオペレーション 日立製作所那珂工場 82 一′1イ タブタ タ イマ ----- ィジタル方式に変わりつつある。 ユノタラ - やインチグレータなどを用いたデ HITAClO チ 【 レン.ノ ン 7 ヨ二 ア べ →/ そンユ 7 MGC ータや記録計のチャートで判断す るアナログ方式から,ディジポル ユニットの入力端に入れられるが,FID,ECDの場合,検知器の 理化学棟器のデータ処理 1217 いてもS/Nはじゅうぶんとれる。しかも,機械的スイッチと異 ×1 1N ×1 OUT ×n ×8 コンノヾ なり,切換時間も短く,寿命も半永久的である。 マルチプレクサの切換ほ,プログラムによりランダムにも設定可 能である。本システムは朗丁チャンネルの入力端を持っている。 レータ 2・2・5 ×64 その他の轢器の仕様 A/Dコンバータ ×512 0 0UTトーーーーイM 図3 入 ㌍ニニ 入 押しボタン 変 ㊥二+ouT 逐次比較方式 式圧抗力虔 INレー{)0 STOP 電抵 START 力力換 READY 方 出 0∼+10V IM凸 2進並列12ビット 精 0.025%±1/2LSB 変 オペレーショソユニット 換 時 間 50′柑 タイマー 出力は10,14∼10 ̄8(A)程度の微小電流なので,電淀増幅器を通し 電源周波数同期形 て10/′Ⅴ∼10V程度の電圧に変換して,オペレーショソユニッ 割 込 期:100,200ms(50Hz,60Hz共用) 周 磁気ドラム記憶装置 トに入力する必要がある。この電流一電圧変換器がプリアンプで あり,各社のFID,ECDにはそれぞれ専用のプリアンプが内蔵さ 憶 記 れているが,データ処理をする場合,特にノイズ,ドリフトの少 容 ト ラ 量:65K語(NRZ方式) 数:データ用64トラック ック ないものが望ましい。 2.2.2 タイミンク用2トラック オペレーションユニット 転 回 本システムにおいて重要なことは,GCからマルチプレクサま 数:3,000(3,600)rpm 平均待時間:10ms での距離が長く(数百メートルに及ぶことがある),しかもGCの クロック周波数:750(900)k甘z 出力は低レベルであるということである。また,そのダイナミッ 転 クレンジも106にも及び,普通の12ビット程度のA/Dコンバー 1 タではカバーしきれない。この問題を解決したのが,次に述べる 注:()内ほ60Hz用 オペレーションユニットである。 送 時 問:23(19)〝S/語 語:16ビット+′くリティ コソトロールユニット オペレーションユニットは大別して二つの撥能を持っている。 オペレーションユニットの各種ディジタル信号のコソトロー すなわち, ルを行なう。 (1)入力信号の大きさに応じ自動増幅し定められた幅の高レ HITAClO中央処理装置 ベル信号に増幅する機能。 語 長 16ビット+′ミリティ (2)オペレータが操作するための各種機能。 サイクルタイム1.4′`s 図3によりこれらの棟能について説明する。 容 GCの出力電圧はオペレーショソユニットの入力となり,ここ 量 8K語(本システムの標準) データタイプライタ で乃倍(GCの種叛により乃=±1,±10に切り換えられる)に 印 字 速 増幅され,さらに×1∼×512の増幅器にほいる。コンパレーク 印 字 1 はこのうちの最適出力電圧(飽和していない最大電圧)を判定し, 2・2・d 度:10字/s 行:72字 システムの総合仕様 その系統の電子スイッチ⑪をONにし,伝送線路に送り出す。こ GC接 の方法により,GCの出力電圧は絶えず,最大限に増幅されマル 同 時 処 チプレクサに送られる。この方法をとれば,長い伝送に対する GC S/Nも良くなり,また12ビットのA/Dコンバータで106のダイ ピ ナミックレンジをカバーすることも可能となる。実際のデータ取 サンプリング周期:100∼1,000ms 込みの場合は,A/D変換する直前に電子スイッチ㊥をホールド ピーク判定感度:0.1/`Ⅴ/s以上の立上り傾斜がある 続 の ー 台 数:朗・台 理台数:16台 種 類:TCD,FID,ECD ク 数:960ピーク し,そのチャンネルも取り込むようにしている。 とき また,START,STOP用押しボタンは,GCの測定開始,終了 ダイナミックレンジ:108 時に用いられ,REQ用押しボタンほ,GCが16台以上接続され 面積計算のけた数:10進9けた ているとき用いられるもので,このボタンを押したときREADY 面 積再現精度:0.2% ランプが点灯すれば,使用可能となる。この機能ほプログラムに 2・3 よりコソトロールされていて,最大64台のGC接続に対し,任意 2・3・1イニシャル・セット・ルーチン(Ⅰ.S.R) の16台を同時処理することが可能である。 2.2.3 ローバスフィルタ(LPF) LPFはオペレーションユニットとマルチプレクサとの伝送線 ソフトウエアの構成 このルーチソでは各GCごとにど-ク判定処理および濃度計算 に必要な情報を読込み指定されたドラムメモリ上にセットする。 その標準項目として以下の17項目がある。 路が100m以上のとき用いられるもので,アクティブフィルタと (a)年 して差動増幅器を用いている。 (b)GC 2.2.4 (c)サンプル搾取時間 (b)テーリソグ処理指定 (d)サ (i)分析終了時間 マルチプレクサ 各オペレーションユニットの信号は,高レベルに増幅され伝送 されてくるので,マルチプレクサにはFETの電子スイッチを用 (e)判 月 番 ソ 定 日 (f)ドリフトレベル 号 (g)ブロック内積算指定 プル名 感 度 (j)分析一連番号 83 1218 日 立 評 論 (k)相対保持時間決定用 ⅤOL.53 〓如山荘 O 内部標準物質量 基準ピーク p 総 サンプリング間隔 q 参照テーブル番号 濃度計算法 r 制限ピーク数 試 料 量 N0.12 1971 。必し(晰タ・) .,ノでニノしJ(平靴された…)gj=‡圭1(り∫ 内部標準基準ピーク 七)._ノ、どノ/し/(乎靴されげ-タ)F`=吉1a瓜+a瓜◆l・…a 項目(n)∼(p)は項目(m)で内部標準法が指定されたとき 図4 データの平滑法 のみ入力され有効データとして扱われる。 ただし,これらの操作ほデータタイプライタとの対話形式か, パラメータボックスより入力することが可能である。 2・3・2 メインコントロール・ルーチン(帆⊂.R) このルーチソは通常,SCHEDULERと呼ばれるルーチソで, DATA GATHERルーチソ以下のプログラムを持ち,それらを A 優先順位に基づいてコソトロールするルーチソである。 (α,aは平滑化定数であり,kは5∼11点を採用する) すなわち,各GCの状態(分析準備中か分析中かなど)および 国5 ピ ー ク 処 理 各GCのピークの状態,ドラム,タイマーなどⅠ/0梯器の状態に 応じて,どのようにすれば,いちばん効率良く,システムを稼働 できるか,スケジュールの決定,実行の制御,監規などをしてい るものである。 2.3.3 データギャザリング・ルーチン(D.G.R) このルーチソは,タイマーの割込みによって,一定周期(各GC ごとに任意に設定された周期)で各GCの出力信号をA/D変換 し,指定されたコアメモリー上にセットするものである。したが って,マルチプレクサの制御およびA/Dコソバータの制御プログ ラムがはいっている。 データを取る方法は,最適な値に増幅された信号(オートレン その他のルーチン 2.3.8 バックラッシュ,プレカットなどの外部検器を制御するコソト ロール・ルーチソを付加することができる(ユーザー指定による)。 2.3.9 ピークの処;哩内容 <データの採取方法> サンプリングは電源周波数に同期して50∼60点/s行なわれ る。 (1)前 処 理 50∼60点/sでほいってくるデータに対して,指定されたサン プリング周期を5とし,基本サンプリング周期を′とすると, ジの場合にはハード的に最適増幅度を決定し,他の方法ではソフ 5/′(個)のデータを算術平均したものが一つのデータとされる。 ト的に最適増幅度を決定)を取り,適当にスケーリングした後に ゆえに,サンプリング周期が長く指定されればされるほど,平均 指定されたコアメモリー上にセットする。 2.3.4 ピークディテクト・ルーチン(P.D.R) このルーナンは,ギャザーされたデータを使用して,クロマト ピークの始点,頂点,終点,ピーク面積およびリテンションタイ ムなど,これ以後のルーチソで処理するために必要なデータを決 定するものである。 これは各GCに共通のプログラムであるが,各GCによって, ある時点でのピークの状態は異なるので,それぞれのGCに対し て異なったプログラムを実行することになり,各GCによってど (2)平 滑 化 (1)のように処理されたデータに対して,さらにg点の移動平 均が計算される。 以上の処理の演算式と平滑化の様子を示したのが図4である。 <ピークの検出方法> 以上のように処理されたデータに対して,常時dy/d∬,d2y/d∬2 が計算され以下の判定に使用される。 図2より,まず最初は0<dy/ゐ<αの点を,仮にピークの立 こまで実行したかを記録しておく必要がある。また,コアメモリ 上り点Aと定め,積分を開始し,この条件が一定時間続いた後, 上にほ1ピークについての情報しか置く余裕がないので,1ピー A点をピークの立上り点として釈定する。もし,A点がこの条件 クについて情報が決定されしだい,M.C.Rを介して,その情報 を満足しないときほ,積分がキャンセルされる。また,箭算中に をドラムに転送してもらう。 三つ続けてd2y/ゐ2=0を満足する点が見つかると以下に詳述す 2.3.5 るショルダピークとして処理されるが,次にまた0<dy/血<αの コンペンセーション・ルーチン(⊂.R) このルーチソでは,分析終了命令により実行し,処理内容ほ, ベースラインによる面積の補正および波形解析などを行なう。 2.3.d コンセントレーション・カルキュレート・ルーチン(C.C.R) 点が見つかれば,それをもって1ピークの終了とする。 ピークの検出において図5のように変曲点(∬1)d2y/d∬2=0 が見つかると,ショルダピークが存在すると仮定し,次の変曲点 このルーチソでは,ベースライソによる面積補正後,指定され (∬2)が見つかるまでd2y/お2の最大になる点(∬0)を求め,その点 た濃度計算方法で,あらかじめ,セットされているテーブルを参 より面積の積算を行なっていく。変曲点(∬2)が見つかれば,その 照し適当なファクタを選択し,濃度計算を行なうものである。 時問をショルダピークのリテソショソ・タイムとし,三つ目の変 計算方法ほ次の三つである。 (1)相対比感度法 (2)内部屏準法 (3)絶対検量線法 2.3.7 プリント・ルーチン(P.R) このルーチソでは,濃度計算の終了したデータを作表し印字す るものである。ここではプリントすべきデータを2進から10進 に変換し,またそれをASClIコードに変換してプリントしてい る。なおデータタイプライタの印字速度は10字/sである。 84 化されたデータが作られる。 曲点(∬8)を検出するまで積算し,点∬3をもってショルダピーク の終了とする。 しかし,変曲点(∬1)の次に0<dy/血<αを満足する点が見つ かれば,ショルダ処理ほ解消されて,一般の分離ピークとして処 理される。 以上の理論でショルダピークの面積は図5の斜線の部分に なる。 なお,ショルダピークがメインピークの前半に存在する場合 や,多数のショルダピークが存在する場合にも,上記の理論でじ 1219 理化学機器のデータ処理 表1 P′′′ P ピーク面積測定の結果(1)図7参照 サンプリング周期=100ms / Pl + .いlV人 + (A) ビ 忘ア】羊管㌍ タ 面 積(%) 変動係数 1回l2回F3回】4回l5回 (B) 図6 ー ミ芸デー漂 14.63 14.62 14.57 14.47 14.53 14.56 0.059 仇41 16 25.39 25.42 25.46 25.34 25.41 25.40 0.039 0.15 36 29.62 29.76 29.76 29.70 29.78 29.72 0.038 0.13 42 30.36 30.20 30.21 30.49 30.27 30.31 0.108 0.36 テーリソグの補正 表2 5 平均値 ピーク】半値幅l吾ヱ;蒜芸謂艶抑る No.1(s)1100ms】200rnsl400ms18001nS (%) 漂諾差】変 6 12 Pl ⊥一 ピーク面積測定の結果(2)図7参照 】∠で 8 14.56 14.59 14.62 14.78 14.64 0.085 0.57 16 25.41 25.59 25.41 25.48 25.47 0.074 0.29 36 29.72 29.59 29.70 29.64 29.66 0.051 0.17 42 3つ.31 30.23 30.27 30.10 30.23 仇079 0.26 (1日司郎 (3)さらに,(2)で定まったベースラインの角度(β1)が,(C) 45 ヮ3 67 8 1 で指定されたドリフト角(β)以下であることが満足されるかどう かを見る。もし,満足されなければ,gOからドリフト角(β)を持 ll ll /l J //io__■_ _一1Ⅰ ったラインを最終的なべ-スラインとする。 上記の(1),(2),(3)の操作によりピーク1についてのベー ♂S (2I頭目) 図7 ベースラインの決定 スラインが確定されたことになる。次に現在のピーク2を基準ピ ークにして,上記の操作を行なえば,同様にピーク2についての ベースラインが確定し,以下順次,基準ピークを移動させて実行 すれば,理想的なべースラインが設定される。 の <そ 他> ゆうぷん解析できる。 (a)重複ピークの分離 <テーリングの補正方法> (b)台形法による不分離ピークの処理 本システムでほ時間指定することによってテーリングの補正が 次のような方法で補正される(図古参照)。 指定範囲内にピークが位置したとき,その範囲内の最初の極小 点Aと最終の極小′〔、ミBが決定され,メインピークに対して適当な曲 などの処理が可能である。 2.4 測 定 結 果 終わりに本システムを用いて測定したピーク面桁(図7参照)の再 現性は表1,2に,測定データの一例ほ図8に示すとおりである。 線(たとえばGAUSS曲線)が決定される。すなわち,ろについて 表lは図9のピークについて連続5回測定した表である。 はⅤろズ,昂についてはⅤ-fちβズが面積となる。 従来のブラニメータ法によれば変動係数は数パーセントに及ぶ ただし,図占(B')の如くⅤ点とβ点を結ぷ仮想曲線(1)がd2yノ d∬2が最大になった且点より上になったときは,Ⅴ点とg点とを結 ぷ曲線(2)を同様の方法により求め,面積はV八方となる。 <ベースラインの補正法> 以下の三つのノミラメ一夕を設定する方法により,じゅうぶん満 足すべきベースラインの補正が行なわれる(図7参照)。 パラメーク(a)逐次(n)点法 が,本例では1けた精度が向上していることがわかる。 また表2は,同じ試料について,サンプリング周期を100,200, 400,800msに替えてそれぞれ5回測定したものの平均値について の統計で,この場合も変動係数は0.57%以内にとどまっている。こ のことは,ピークの半値幅が数秒以上の場合はサンプリング周期が ほとんど面積精度に関係ないといえよう。さらに別な試料による測 定の結果,半値幅/秒以上,ピー高クさ1mV(GCの出力)以上の (b)時間(s)の指定 ピークに対しては,サンプリング周期を200ms以下にすれば,変 (c)ドリフト角(β)の指定 動係数は表1とほぼ同じ値になることがわかる。 上記の三つが満足された線を最終的なべースラインと確定 する。 図8は有機化合物の測定の一例である。この試料の5回測定によ るピークNo・23(最後のピーク)の変動係数は2.76(%)である。 以下に補正方法を述べる。 (1)たとえば5点法とすれば,図7の才0点と,そこから数えて 5番目までの最低の谷オ1とを結んだ線を一次的なべ-スライン (汽)とする。 (2)次に(b)で指定された時間内に(1)により定められたgl 3.質量分析のデータ処≡哩 質量分析計とHITAClOとのオンライン接続によるデータ処理 については以下述べるとおりである。 質量分析計に関する詳細ほ省略するが,実験に用いた装置は より低い谷(才2)があれば,残を二次的なべ-スラインとする。も Nier-Johnsonタイプのもの(日立製作所製RMU-6L,RMU-7Lな しなければ,ろは満足されたものとする。 ど)である。質量分析計から得られるマススペクトルから第一段階 85 1220 日 立 評 論 Ⅴ01.53 100- 測試 定 臼 7 ■LJ He2kg/cm2 日立QPD-33 (ATTx8) 60一 40- 2(I- C (U m伽伽㈱㈱仰仰00…0000…仙仰00州㈱仰仰棚…仰㈱㈱ ー ン 岬m脚凪盛刑禦増m鵬感盛脚題 …㈹㈹済沼柑…川嬬謂捌憫雌 LP キャ・リヤガス レ コ ダ メチルエステル 日立023TCD 1900C インジュクショ だ山措漂芯M脚…m深謀認諾諾764。削仰 度 80- L N 仇123156789川〓1213111S1617柑19抄212223 C G温 〈U 胎mlg‖17甜24が刀刃63幻m133m価㍑㍑捌如捌脚573棚佃 科 J 71′/9ノ8 米油1:ヤシ油1 1971 N0.12 M へ1山巾N.〇Zl 060s 図8 80一 CH.NO14,S.TIトIE15 CAL∬01,TABL の 測定例 TEST-1,SEQ-1,pATE71/09′′21, 14,STOP500,SENS15,DRFTlOO.0,PERIODlOO, 肌08901-∼33713m… PEAKAREA 朗1 1507208 2616260 3051952 312朗TO R(U▲U一‖:UL TIAい州別A発川∽J。M山 12ウJ NO-2345 60- R 55,S・NAME 有機化合物 CONT.(銘) FLAG MO¢0 14.6272 25.3905 29,618名 30.3633 FACTOR 0,0000 1.0000 1.0000 1.ODO0 l.0(和0 COMPOUND AIR 8ENZENE TOLUENE P-XYLENE O-XYLENE オペレーション 質量分析計 /レ ユニ・= (GC-MS) A/D マ 砲気ドラム またはテー コンバータ ナ プ (DF-MS)等 レ ク サ 40- H!TAClO コントロール ユニット データ タイマー タイプライタ 20- 囲10 質量分析計データ処理装置ブロック囲 ×8 605 図9 4種混合試料による測定結果 として読み取られるべき情報は,そのピーク高さとそのピークを構 成するイオンの質量と電荷の比,すなわち且〝βとである。データ処 START GCのたわの割込ふ WAIT けイマーより) 理においてはこれらのデータをマススペクトルから自動的に読み取 ることが目標とされる。周知のように質量分析計には各種の測定法 機器指定 データ収集 10機器のため のフラグ待ち が開発されている。それはピーク高さ叫βとをすみやかに精度 および時間待ち GO TO ピーク判定 よく測定することが困難であるため,そしてまた必ずしもその必要 がない場合が多いので,それぞれいずれに重点を置くかによって測 NO 定法が違ってくる。〟/βの値に関する精度の向上を図ったものが, MTの場合 の巻戻し 高分解能二重収束質量分析計(以下DF-MSと略記する)であり,ピ 縮を意図したものがガスクロ直結質量分析計(以下GC-MSと略記 する)(11)である。データ処理においても,これら各種分析法の特質 を生かすようなシステムが構成されねばならない。データ処理シス テムの構成例は図10に示すとおりである。ハードの構成は各測定法 測定後,紙テ【 プにより出力 YES ?ススタート NO に†■Fうイニシ ャルセ17ト YES 10 M/e計算の 為の補正制限 マスのアーク NO 標準データ ×係数 GOTO 収集 WAIT WAIT 標準データの 読ふ込み He peak ともはとんど共通であり,増幅器,外部補助記憶装置の要,不要など に関する指定 の差があるのみである。今回はGC-MSの場合について報告する。 時間プリント の登録 3.】GC一仙Sのデータ処声望 マス手動 ユタ「ト! 11 ーク高さ(イオンビーム強度)を高精度に測定することを目的とした ものが,定量分析や同位体比測定用の質量分析計であり,時間の短 YES 機器古志 ht/e デlタの データにl 読み込み 等の計許 プリント するPC O TO 行い GC-MSにおいては試料はGCによって分離されたのちMSに導 する 入される。必要な各成分に関するマススペクトルを測定するので, そのデータ量は膨大なものになる。その膨大なデータから几〝β,ピ ーク高さおよぴパタソ係数を求めプリント出力することにより,ア ナログチャートからそれらを読み取る作業を軽減し,分析能率の向 NO サンプリング ノイズレベ ゲイン 法の指窟 ルの設定 設 上を図ることが一つの目的となる。機器構成上データバンクとして 磁気ドラムまたは磁気テープなどの補助記憶装置を必要とする。 86 図11GC-MCプログラムフローチャート 定 TES スタ に伴 WAI 理化学機器のデータ処理 1221 開始後水素ピークが現われる前に128回データを取り込みその平 (PHMAX,TMAX) PEAE 均値をB.Lとしている。 DETECTION ピーク頂上としてサンプリングされたデータ中の最大値を用い るため其のピーク値との間に誤差を生ずる。またノイズが重畳す ることにより誤差を生ずるが,両者を合わせて3%/フルスケール PH。 B.L+THR 程度である。P.F.K.を用い10回測定を行ない,幾つかのピーク PH_1 B.L. について測定例を示すと表3のようになる。定性分析として使用 PH_2 PH_与 するにほじゅうぶんな精度と考えられる。 B.L.:BASE LINE 一方,掃引制御のためにTIM出力を監視しているが,マスス THR:THRESHOLD LEVEL 図12 ペクトルと同様の手法によりピークの立上りを検知する。また, ピ しきい値の1/2以下に下った場合にピーク終わりとし,バックグ 判 定 ーク ランドの測定点としている。またピーク立上り後,今回と前回の 表3 PATTERN パ タ ソ COEFFICIENT % M/e 112】31415+617+819【10 8.4 乳8 9.2 1.1 1.2 1.1 1.2 1.1 1.3 4.3 4.5 4.0 4.1 4.6 4.0 22.1 21.2 19.0 2 16.4 16.5 16.8 1 11.8 11.2 11.7 12 L l 13 2 Aり OU 4 9 .3.4 15 24 MEAN MAX. VALUE ERROR ERROR 1 ■b 4.7 4.5 4.1 AT 3.5 3.2 3.2 3.4 3,5 3.4 2.2 2.2 2.1 1.9 1.9 2.2 1.3 1.5 1.5 1.2 1.4 1.4 1.0 1.1 0.9 1.1 0.9 仇9 した場合,ピーク頂上と認定し試料データ測定点と している。 なおマススペオトル用イオンマルチプライヤの電 2607255763糾2213120803 8.6 MEAN l・4 臥3 l・4 9.4 20 データの差が負となる点が3点続くパターンが出現 係 数 測 定例 源電圧を,あらかじめ指定されたプログラムにより, 6 あるいはTiMの出力に従い切換え速度の省力化を 因っている。. 〟/e 3.1.3 の 算 出 GC-MSにおいては几〝βは整数程度でじゅうぶ んとする範囲が広い。われわれは磁場掃引を行なう 際,ヘリウムピークが出現する時刻を時間軸の原点 5 とし,他のピーク頂上の出現時刻をデータとして用 また(;Cにより分離された成分に関する情報はMSの全イオンモ ニタ信号(TIMと略記する)として得られるので,この情報をもと にしてMSの掃引を制御し分析の自動化を行なうことも必要とさ い几〝βを算出している。時間と几〝βの関係近似的には次式で 表現されるが,うず電流,ヒステリシスループの影響により高精 度に表現することは困難である。 れる。 3.1.1処声望プログラム 処理のフローチャートは図11に示すとおりである。 (1)TIMからの出力を監視しつつその波形を判定し,あらか じめ定められた時刻または周期に従い,あるいは手動により MSを掃引させ,そのときのマススペクトルに関するデータを 収集する。 叫β=々1昔≒ゐ2糊(1イ竿)2 ここで, 々1,ゑ2,ゑ3:比 例 定 数 丁:指数掃引の実効時定数 rgg:掃引開始(電流=0)からHeピーク出現までの時間 そこでこの曲線上に十数点∼二十数点の標準点を定め,曲線の (2)収集されたデータの中からオペレータの指示に従い目的 端末部以外では未知の時刻才∬を中央にはさむように4点(5恥1, のデータ群を検索しル〝♂,パターン係数を計算しプリソトす 5〝,S叫1,5叫2)を選び,3次のラグランジェの補間式を用いて曲 る。 線の一部を近似し几〝gを算出している。この方法による曲線の (3)標準データ(時間とル〃βの関係を定めるもので,pFK* 近似は数十mU程度であり,その理由はピーク位置として最大 の測定により作成される)作成読み込みのためのルーチソ。 のデータが収集された時刻を用いるために生ずる不確実さに大部 以上の三つのルーチソを中心とした構成を取り,必要に応じ各 分起因している。それゆえ時間一皿〝βの関係が一定しているなら 処理ルーチンを選択利用できるようにする。 3.】.2 デー タ収集 MSより得られるマススペクトルのピークは,GC-MSでよく ば,整数マスを求めるうえにじゅうぷんである。 時間一月〝βの関係が変動する主たる要因として,湿度と私心の ヒステリシスがあげられる。ヒステリシスは掃引電流をゼロに戻 利用される速度(1∼500を5秒程度)では半値幅1∼10ms程度の したとき磁石内部の状態が落ち着くまでに時間のかかること,過 ものが得られることおよび処理装置の浜算速度などから,サンプ 去の履歴の影響を受けるためと考えられる。掃引後消磁をすれば リング周期として100/JSを選択する。 理想的と考えられるが,本実験では掃引終了後少電流を逆方向に 取り込まれたデータを用い,図12に示すようにパターンとレベ 流すことにより大幅に改善することができた。ソフト的には,時 ルからピークの立上りを判定している。すなわち今回と前回のデ 間から計算される几〝βと整数マスとの差を変動分として記憶し, ータの差が正(ゼロを含まず)であるデータが3回読き,かつ最終 データがあらかじめ定められたしきい値(図12のB.L+TIIR)を 順次補正をくりかえしながら計算し,変動を補正している。これ 越えるようなパターンが出現したときピークの立上りと認定す 程度ずれても補正が可能となった。 る。その後取り込まれるデータを比較し,最大値とその出現時刻 らのことによりピーク間隔が最大30U以下の場合,時間軸が1% なおTIMのピーク頂上で得られたデータから,そのピーク終 を求め,データが最大値の1/2以下になったときそのピークに関 わりなどで得られたデータを,凡打βを突き合わせながら差し引く するデータとして記憶する。なおベースライン値(B.L)は掃引 ことにより,バックグランド処理を行ない,より真実に近いデー タが得られるよう考慮した。 * Per8uorokerosene 最後に図13は測定例を示したものである。 87 FILE No.29 S3 B山yl王まenzoate S5 l 60一 コンバータ 0ctadeca¶e A/D ㍊N。′/′ノ yIAleoho】 増 設:l (4Ⅹ語)! l l _】___+ M400 コント S4 ロー・ル cenapもIben ユニット データ タイ7bライタ FILE No.29 S4 P 囲14 P.C. INT. C 自動分析(日立M400)データ処理装置ブロック図 化であるが,データ処理装置を付加することにより,上記自動 11 39217 10335 57穴U67 11122 11222 70U亡U700 5824778刑014 化の効果ほ飛躍的に大きなものとなる。 ここでほ自動分析装置(日立M400)2台をデータ処理装置 2 に接続し,同時オンラインを処理する場合について述べる。 79730 46 64013 3 12 〔lU9012 22333 67〔lU90 92709 67009<U 67仝U90 3 57493棚欄164 本システムは図14ブロックダイアグラムに示すハードによ l タ を入れて標準試料濃度の数値に合うよう,感度をそれぞれ人が 調整してきた。本システムでは,ID番号によりプランタ試料, 値から患者試料の濃度をコンピュータが計算する。 08108 42700 劫3389糾紺 ブランク試料の測定値(吸光度)を各チャンネル毎に記憶し, 01 標準試料の測定値(吸光度)と濃度から(1)式により係数βを計 算する。 70975 41001 標準試料濃度 09070 1 001723200 糾656781糾 以下,患者試料については(2)式により,濃度が求められる。 (測定値-ブランク値)×β=濃度… 1 =(2) 検査結果の打出し例は図15に示すとおりである。あらかじ 28278 90201 149 5567朗6153 4647484950 め定められた正常範囲をはずれている測定値には,打出し時★ を付け医師の注意を促している。 4.3 仇り山L 03▲U 弘5556 lワ一3AT5 55555 182096朗 1 01 患者デー (標準試料測定値-ブランク値) 56723 00022 414243如45 33▲4-77 1・431爪U 8371乃2394 4041別5568 丘U70090 44445 4647484950 4950515253 114360捌14463別納加831927 799540調63 14252627詣 252627姐39 4142434445 4.2 従来,用手法でほブランク試料を入れて濃度0を,標準試料 1 0885756127 67890 3333.一丁 1 33333 n入U6716 10010 678q)∩) 33334 (八U12AT-0 4850589156 4 標準試料,患者試料を識別し,ブランク試料・標準試料の測定 12345 9699387044 146(XU7 12101 約98990001 12345 33333 87026 IJT166 8「)O123 90111 1111 95肝19細71 4123∩ハ) 0211131522 515253 点線に示す磁気テープ,増設タイプライタなどを増設するこ 29846 61011 1 2973855540 取りの機能を持っている。 1 5 2627公認30 19755 702q)O 56678 nO8999 313233誕35 胱74∽778861椚38686511別 2627公器30 5567 5 26 読取信号,アラームステートの伝達,ID番号(10進6けた)読 98666 93109 1 鵬3113579 12345 55555 22222 2 5 12345 616▲U3 9791AT211 123・45 22222 ■h) 1 3 とにより,システムを簡単に拡大することができる。 247215367463182 7 M400コントロールユニットは12のバッファアンプを持ち, 62761 14107 l12 133414540 6789∧U 4J川-53一化丁 67QU90 11112 4432800 4567(XU 55555 5 1 り構成されている。 92711 02521 718281755 12345 11111 l13爪U 123AT5 49043 710 12345 11111 l l 成 4.1構 QC デ ー タ 自動分析装置を使用する際の問題点の一つは,測定値の精度 管理である。本システムでは,最も一般的なプール血清による精 221514 度管理を行なっている。煩わしい平均値,標準偏差,変動係数な QU2 12 ども計算されて,QCデータが図1dのように打ち出されてくる。 図13 GC-MS測定結果の一例 4.4 試料の・識別 M400に供給される試料にほ,識別のためにIDカードを付 けることができる。IDカードほ反射形マークリーダによって読み 4.自動分析装置のデータ処理 医療の進歩,普及とともに,臨床検査の作業量は爆発的に増大し 取られ,コンピュータに送られてくる。その10進6けたの数値によ り,試料がブランク試料,標準試料,プール血清,患者血清のいず ①省力②迅速な報告③ミスの減少などをねらいとする検査室の れであるかを識別し,さらに患者血清がだれのものであるかを識別 自動化が強く要求されている。自動分析装置は検査そのものの自動 する。1D番号として,順に検体番号を与えることもできるし,患者 88 1223 理化学楼器のデータ処理 DAILYPATIENTSUMMARYREPORT TP 〔G%〕 N()RMAL 6.8 8.7 RANGE M.HIROTA MO2 0P716948 P A.ABE 0PFO2 716996 P 71/仰/10 GPT 警冊管 〔U〕 0 20 8.8* 13* 0.7 61* 26* 8.0 13* 0.8 194* 7.2 12 0.9 13 7.6 16* 2.1* 26* 1.2* 52* 16.7* 83 192 24* 4.8 5.0 3.7 124* 9.6 66 176 30* 5.0 5,0 3.8 15 6.4 72 158 48* 4.6 5.1* 3,6 47.2=た 69 157 13 3.5 5.0 3.5 46.4* 81 158 76* 7.0* 4.9 3.2 K.ANDO 0P716012 MO3 P Y.IKEMI 0PF19 717733 P M.HAMADA FO8 0P710923 P A.KUWAJIMA FO6 0P715490 QUALITY S Ⅰ.KANAI 0PM25 718018 S CONTROL 享‡享i;享… S K.WATABE 0PFO8 714541 16 0.7 32* 22* 92.0* 82 115* 82* 4.9 4.9 3.6 0.9 54* 16 81.7* 96* 229 52* 3.9 4.9 3,6 2.0* 43* 24* 63.2* 90 168 15 4.2 5.1* 4.0 図15 測 DATA 定 結 果 の 一 例 71/09/10 DATE:71/08/07-71/09/10 】TP〔G%〕rZTT叫〔長吉妄〕 0.6 9 6 7 0.5 1 6 9 0.6 9 6 9 0.6 9 6 9 0.6 9 0.55 QU 6 8 0.55 O 6 8 0.55 q) 7 0 0.5 <U 亡U 9 0.5 1 6 8 0.5 7 6 8 0.5 9 6 7 0.55 (X) ////////////////////// 071011121319212225262728310102030407鵬崎10 08鵬08080808鵬0808鵬0808綿09090909脚000909 QU 6 9 0.55 9 6 7 0.55 9 6 6 仝U 6 史U 0.6 月U 亡U 9 0.6 O 6 QU 0.6 9 亡U OO 0.6 9 0.55 9 0.5 9 6 9 6 QU 6.82 6.10 0.55 S.D. 0.07 0.22 0.04 1.16 C.Ⅴ.〔%〕 1.1 3.7 7.6 5.6 MEAN 20。5 A/D プレクサ コンバータ タイマー 300形 分析装置 (5ト(7) ニントローール (1ト(4) ユニツ【 図17 HITAClO (4kW) データ タイプライタ 発光分析のシステム構成 は測定者があらかじめどの増幅段の出力を選ぶかを決めておくので あるが,コンビュ一列こ接続される場合はコンピュータがこの選択 を行ない,常に最適の状態の出力を用いて分析を行なうことになる。 5・2 システムの構成 300形高周波プラズマスペクトル分析装置とHITAClOとを組み 合わせる場合のシステム構成は図】7に示すとおりである。 9.5 1.47 0.98 0.07 10.3 マルチ 5.1 分析装置の光電出力信号は4段増幅器からそれぞれ×1,×8, ×朗L,×512の4種のアナログ信号で計算機側のマルチプレクサに ほいり,この中から最適出力が一種類選ばれてA/D変換され,計 END 図16 QC デ ー タ 算機に取り込まカtる。コントロールユニットは分析装置を制御する ための種々の信号を中継するもので,制御のための信号としては次 番号をそのまま使うこともできる。 のようなものである。 計算椀から分析装置へ 5.発光分光分析のデータ処軍聖 (1)波長走査のスタート,ストップ指令 発光分光分析装置として最近発表された300形日立高周波プラズ (2)波長走査の方向指定 マスペクトル分析装置を用い,HITAClOとのオンライン処理によ (3)波長走査速度の指定 って定性分析を行なうシステムについて述べる。 5・1300形高周波プラズマスペクトル分析装置 (4)波長値の設定 分析装置から計算枚へ この装置はアルゴン気流中での2,450MHz高周硬プラズマトー (5)波 長 チを励起光源とし,1.2mの分光器を持つ水溶液試料の高感度,定 (6)計算機制御の可否 性定量分析を行なう発光分析装置である。波長駆動部にパルスモー (7)波長値設定要求 タを採用しており,速度をコントロールしながら波長走査を行なう 方式によって短時間に,しかも性能をそこなうことなく測定を行な 5.3 値 ソフトウェア このシステムほコンピュータコントロールを含むオンラインデー うことが大きな特長であり,これほコソピュータコントロールの場 タ処理システムであり,図18のフローチャートに示されるような 合に最も有効な機能である。またこの装置ほ検出感度が高く,したが 手順で処理を行なう。このシステムの場合,波長走査範囲は2,000∼ ってダイナミックレンジが広いた捌こ4段増幅器を備え,それぞれ 5,000Åで,2,000Aをスタート波長とし,長波長方向に走査してい 増幅度の異なる出力を取り出すことができる。通常の測定において く。探索元素によって測定すべき輝線の波長値が決まるので,その 89 1224 日 立 評 論 Ⅴ01.53 開 ANALYTICAL M300QUALITATIVE 始 SAMPLE DATE: ANALYST GROUP ELEMENT 汲長走査開始 波長=設定値? NO INTENSITY ALI 3,944.O l.3 E+2 ALI 3,961.5 2.5 E+2 CAⅡ 3,933.7 6.2 E+3 CAⅡ 3,968.5 2.8 E+3 CDⅡ 2,265.O 9.1 E+1 CDI 2,288.O 4.5 E+2 CRI 3,578.7 5.8 E+2 CRI 3,593.5 3.9 E+2 FEI 3,720.O S. CUT FEI 3,737.O 2.3 E+5 HGI 2,536.5 1.5 E+3 YES 低速波長走査 UNCONTATNED 高速波長走査 設定波長移行 データ取込,平滑化 GROUP ELEMENT ピ「ク検出 DATA NO.01 CONTAINED イニシャライズ 1971 N0.12 INTENSITY E+2 AGI 3,280.7 l.3 AGI 3,382.9 TRACE 図19 発光分析の出力例(部分) 全波長完了? こともあるが,この場合は他のピークの高さからスケールアウト スタート波長にバック の可能性を判断して決める。 5.3.4 結果のタイプアウト 全部の元素についての判定が終わったところで分析結果をタイ 含有元素の判定 プアウトする。その一例は図19に示すとおりである。サンプル 囲18 分析結果印字 発光分析の フローチャート 終 了 番号,日付,分析者名などほ分析に先立ちテレタイプから入力さ れたものである。元素の判定結果は存在と判定されたものと判定 されなかったものとがグループ別に分けられ,それぞれの元素記 波長値の近傍6Åの範囲だけを低速で走査しながらデータを取り込 号と中性線・イオン線の別,波長値,スペクトル強度がプリント み,平滑化,ベースライン補正,ピーク検出などの処理を行なう。 される。スペクトル強度は浮動小数点の形で示される。 他の波長慣域ほ高速で走速し,データ取り込みを行なわず単に波長 る.結 値の監視だけを行なっていく。全体の波長についての測定が終了す るとスタート波長に戻す指令を出しておいて,計算機は含有元素の 判定処理に移り,結果をタイプライタに打ち出す。 以下データ処理の主要部分について項目別に説明する。 5.3.1平 滑 化 取り込まれた光電信号のS/N改善のため,最小2乗法によって 近似2次曲線を作り信号の平滑化を行なう。最小2乗法を適用す 理化学機器のデータ処理は,分析計の出力信号(一般にアナログ 信号が多い)の種頸,形がまちまちであり,サソブリングしたのち の種々の波形解析もユーザにより異なるので,システムの構成,プ ログラミソグについて,かなりフレキシプルなものが必要である。 ここに報告したのはそのうちの代表的なものについて,すでに標 準化されたものであるが,このはかにも数多くの応用例がある。 るために用いるサンプリングデータの数は9または11である。 ミニコソピュータの普及に伴い,データ処理の需要も急速に伸 近似2次曲線が求まると特定の点の微分値を求めることができる び,その処理内容もしだいに高級になってくるので,今後これらに ので,これを利用してピーク位置の判定を行なう。 対処できるよう,ハード;ソフトウェアの開発を行なっていく所存 5.3.2 ピークの判定 一つの波長値に対応する輝線の有無を調べるためにその波長の である。 末尾ながら開発途上種々ご助言いただいた丸善石油株式会社中央 近傍6Åにわたってデータをサンプリングする。6Åの範囲内に 研究所の大島氏をはじめとする諸氏に感謝の意を表わす次第であ は目標となる輝線のほかに何本かの他の元素の輝線が存在し,こ る。 参 れらの輝線によるいくつかのピークデータの中から目標とする輝 線のピークを取り出すた捌こ次のような判定基準を設けている。 すなわち目標とする輝線の波長に対して±0.4A以内にはいるピ (1) (1969) も高いピーク値を持つものとする。 4 計算機内に記憶されている元素のデータは,互いに近接しない ように選ばれた一元素あたり二つずつの波長値とその強度比であ る。波長走査の制御および測定はもちろんこの波長表に従って行 武者,岸本 (2) 3 含有元素の判定 大島ほか: ついて二つのピークが両方とも検出され,かつそれらのスペクト ル強度比が記憶されている基準の値にほぼ一致するときその元素 が存在すると判定する。主成分となるような元素の場合は二つの ピーク値がいずれも高く,時にほ一方がスケールアウトしている 献 文 トリー東京討論会(1969) :第5回応用スベタトロメトリー東京討論会 News,12,744 HitachiScienti丘cInstrument (1969) 6 中村,佐々木,名越:分析化学第19巻第7号(1970) 大島ほか:石油学会誌第13巻第12号(1970) Maynard GasCbrom-8(PDP-8/Ⅰ)D.E.C 7 AnalyticalDataProcessingandthePACEⅢSystem 8 ComputerResolutionofUnresolvedConvolutedGCPeaks 5 JournalofChromatographic 9 ) The Complete Aerograph 10 ) Tbe System なわれ,ピークの判定もこの波長に相当する輝線の存否を判定す るものであるが,最終的な元素の存在の判定については一元素に ロメ 男 佐々木,名越,三戸岡,西下:第5回応用ス 大島,書川, べクト ークで,しかも検出限界内にはいるだけの高さを持つピークであ ること。そしてこの条件を満たすピークの数が2以上の場合は最 5.3.3 90 R Perkin-Elmer Mass. EAI ScienceVol.8(1970) Chromatograpby Gas Data Cbromatograpby System Varian Instrument 3 Vol.18No.4(1970) 大島,西下,小西,杉山:質量分析 大島,西下,吉原,小西,杉山:石油学会誌第14巻第6号 松平,島崎ほか:日立評論 53,665(1971) 4 Abrabam 1 2 Savitzky,MarcelJ.E.Golay:Anal.Cbem・ 36,8,1627(1964)