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バイオ教授の「世界の大学・研究所」 ミラノ大学:イタリア

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バイオ教授の「世界の大学・研究所」 ミラノ大学:イタリア
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バイ オ教授の 「世界の 大学・研 究所」
ミラノ大学:イタリア
白楽ロックビル
お茶の水女子大学大学院・人間文化創成科学研究科・ライフサイエンス専攻
ミラノ
イタリア
(出典:http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/europe.html)
2006 年 8 月下旬、欧州 20 カ国目のイタリア(Republic of Italy)で、ミラノ大学
(Università degli Studi di Milano、英語で University of Milan)を訪問した。大学ラン
キングでミラノ大学はイタリアの 2~3 位である。
ドイツ・ベルリンからイタリア・ミラノへ
ドイツ・ベルリン Berlin のショーエンフェルド Schoenefeld 空港 12:10 発(flight 4675)
から、イタリアのミラノ・マルペンサ Milan Malpensa 空港 13:55 着にイージージェットで
飛んだ。ミラノに泊まった。
宿泊場所と宿泊場所への行き方
宿:Hotel Monopole 3 泊
8/29-9/1。162 ユーロ(VISA 払い可、1 泊 54 ユーロ)。 朝
食あり。Bookings。インターネットサービスあり。チェックイン 14:00 時。チェックアウ
ト 11:00 時
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イタリアの人口、言語、通貨、水
イタリアの人口は 5,788 万人(2004 年、ISTAT)で、首都はローマだ。面積は、30.1 万
km2 で、日本の約 5 分の 4 だ。日本の外務省の情報から、現代史を略記すると以下のよう
だ。
1861.3. ヴィットーリオ・エマヌエーレ II 世、イタリア王国建設
1922.11. ファシスト党ムッソリーニ政権掌握
1929.2. バチカンとラテラーノ条約調印
1943.7. ムッソリーニ政権崩壊
1945.12. キリスト教民主党首班の第一次デ・ガスベリ内閣成立
1946.6. 国民投票で王制廃止
1948.1. 共和国憲法施行
1962.2. 初の中道左派政権成立
1994.4. キリスト教民主党中軸の戦後政治の終焉
ドイツからの入国時にパスポートを提示していない。スタンプを押されない。言語はイ
タリア語である。
一人当たり GNP は 25,568 米ドル(2002 年:OECD)で、消費税は通貨は、ユーロ。
水道水は飲める。電源コンセントは欧州の今までと違う C タイプである。治安に関し
て、大都会共通の危険はあるが、注意していれば安全で危険は感じない。ミラノには乞
食がいるし、浮浪者もいる。
ミラノ:街の印象
ミラノは、大都会だ。ミラノ駅が大きい。ミラノは日本人観光客が多く、街のあちこ
ちで日本人に会う。団体観光客もたくさんくる。
電源が今まで、英国のみ BF タイプで、あとはずっと SE タイプで、ここで初めて C タ
イプである。欧州連合となった今、電源も統一してくれるといい。電源が違う意味はな
いだろう。文化にも関係しないだろう。
ミラノ駅(大きい。バスセンターが隣接。地下街ある。工事中)
ミラノ駅構内
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ミラノの街で見つけた「なーるほど」
ミラノの歩道は鉄格子が多い(お金を落とすと取れない!)
ミラノの小さい自動車(これはハデ!)
ミラノ大学のトイレ(水とお湯は足で押すペダルが栓)
電車
ミラノの街を走る新旧の路面電車
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ミラノはファッション、バッグ、派手な印象、明るい太陽などの
イメージがあるが、女性は、ジーンズが多く地味な印象だ。肌の露
出は少なく、ハッと思わせる女性はほとんどいない。
ミラノ大学への行き方
ミラノ大学本部は、市内の観光地のそばにある。
大学本部、政治科学部、医学部、医学部病院はフランチェスコ通り
沿いにある。ミラノ駅の南 4kmだ。ミラノ中央駅から地下鉄の 3 番線で「Doumo」で降
り、徒歩 5 分だ。運賃は 1 ユーロである。
理系学部のキャンパス(理学部、数物学部、獣医学部、薬学部)はレオナルドダビンチ
広場のセロリア通りにある。ミラノ大学の場所をホテルの受付(ハンサムな男性)に聞く
と、丁寧に教えてくれた。3 ユーロで 1 日乗車券を買い、トラム 90 番に乗り、…・・・。教え
てくれた場所に理系学部のキャンパスがあった。ミラノ駅の南東 2kmだ。
ミラノ大学の全体像
ミラノ大学は、ウェブサイトに英語がほとんどなく、具体的内容、実質的な数値はわか
らない。また、以下に示すように、大学を探訪しても、ほとんど情報が得られなかった。
大学は病院のごく一部が建設中だが、ほとんどの建物は古く、しかも、建設の計画はな
いように見受けられる。大学本部棟のあるキャンパスも建物は古く、しかも、建設の計画
はないように見受けられる。セロリア通りにある理系学部のキャンパス(理学部、数物学
部、獣医学部、薬学部)もほとんどの建物は古い。理学部と薬学部のバイオ系だけが最近
の建物だが、それでも 10 年以上前の建物と思われる。大学は、英文パンフレットもなく、
ミラノの街も建設中の風景がない。
それで思うに、ミラノは衰退し、ミラノ大学も衰退するだろう。欧州はどこも大規模に
造成中だが、ミラノは死んでいる。例えば、ドイツのベルリンは街が大規模改修中だし、
ポーランド・クラコウの大学は大規模建設中だ。イタリアは衰退する。
「大学の英文パンフレット」を求めて 6 ヵ所を訪ねたが、得られなかった。
1.
ミラノ大学の本部、2 階に上がると立派な部屋があり、その前に受付嬢がいた。後で
思うに、多分、学長秘書。ところが、英語を喋らない女性。階下の「Mr Volpe」に
聞くようにと手振り身振りで言う。メモ用紙に「Mr Volpe」と書いてもらった。
2.
階下の庶務課(多分)で「Mr Volpe」を聞くと、英語喋る女性が、知らないという。
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カメラに照れるミラノ大学本部庶務課(?)の女性
「Mr Volpe」はどうでもいいか
ら、「大学の英文パンフレット」
を欲しいというと、
「ない」とい
う。でも「大学の英文パンフレ
ット」は、ドウモ近くのミラノ
観光局「観光案内所」にあるか
もしれない、という。なんせ、
「観
光案内所」にはすべての情報が
あるとのこと。バイオに関心が
あるというと、「フランチェスコ通り 28 番地」または「医学部病院」に「大学の英
文パンフレット」があるかも知れないともいう。
3.
ドウモ近くのミラノ観光局「観光案内所」に戻ると、英語喋る女性が、「ここは観光
案内所であって大学じゃないのよ。大学のことは大学で聞いてね」と当然のことを
いう。そうだよね。「大学の英文パンフレット」が大学になくて「観光案内所」にあ
ると、考える方が変だと納得した。
4.
ミラノ大学本部に戻っても無理なので、「医学部病院」に行く。受付で聞くと、英語
喋らない女性が、ここにはないというしぐさをする。英語喋らない男性に代わり、
行くべき場所はここじゃないというしぐさをする。
5.
救急病院にインフォメーションセンターがあったので、そこで聞くと、英語喋らな
い男性に代わり、行くべき場所はここじゃないというしぐさをする。
6.
病院の食堂でランチをたべ、
「フランチェスコ通り 28 番地」に建物の受付に行くと、
英語喋らない女性が、行くべき場所はここじゃないというしぐさをした。
というわけで、パンフレットは得られず、教職員数、教授数、学生・院生数、は不明であ
る。出身または教員でノーベル賞を受賞した人も不明である。
ミラノ大学本部:歴史的な古さ
ミラノ大学本部正面入口
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ミラノ大学本部棟の前(民家、本屋、レストラン)
ミラノ大学本部棟の中庭
ミラノ大学本部棟前の女子学生
ミラノ大学本部棟の中庭
ミラノ大学の学生
ミラノ大学の学部と研究所
大学は以下の 9 学部からなるが、イタリア語なので、不明
点が多い。
1.
Facolta di Agraria …農学
2.
Facolta di Farmacia …薬学
3.
Facolta di Giurisprudenza …法学?
4.
Facolta di Lettere e Filosofia
5.
Facolta di Medicina e chirurgia …医学
6.
Facolta di Medicina veterinaria …獣医学
7.
Facolta di Scienze matematiche, fisiche e naturali …数学・物理学・自然科学
8.
Facolta di Scienze motorie …?
9.
Facolta di Scienze politiche …政治科学
…文学哲学
英語の教育を行う学位は以下の 7 学部だ。
1.
Faculty of LAW
2.
Faculty of POLITICAL SCIENCE
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3.
Faculty of ARTS and PHILOSOPHY
4.
Faculty of MEDICINE and SURGERY
5.
Faculty of SCIENCES
6.
Faculty of PHARMACY
7.
Faculty of AGRICULTURE
大学はフランチェスコ通り沿いに本部、政治科学部、医学部、医学部病院がある。レオ
ナルドダビンチ広場のセロリア通りに理系学部のキャンパス(理学部、数物学部、獣医学
部、薬学部)がある。どちらも市街地だが、囲いがあるので、キャンパスを形成している。
薬学部棟の中を見学していたら、学生らしき男性に「どこに行くのか?
ここは入って
はいけない」といわれた。欧州のたくさんの大学を歩き回ったが、「どこに行くのか?
こ
こは入ってはいけない」といわれたのははじめてである。後で思うに、この時、学生主体
のコンパをしていて、そのために薬学部棟の玄関が開いていたらしい。それで、管理責任
者の学生が不審な訪問者の入館を嫌った模様だ。
理学部バイオ棟の入口管理室のおじさんは親切ではあったが、部外者が入ることを嫌う
印象である。
イタリアの大学は、物理的な囲いがある。また、受けつけや学生は、部外者の入構を嫌
う。一方、庶務課の人や受付の人は親切だった。親切な人間性と閉鎖性が共存している。
ミラノ大学・理学部の全体像とバイオ
ミラノ大学の理学部(Faculty of Mathematical, Physical and Natural Sciences)は、
以下の 10 学科(イタリア語)で構成されている。
ミラノ大学・理学部の正面
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学部のホームページはイタリア語でほとんど解読不能だ。
上記の 2 番目 Le Biotecnologie
Industriali e Ambientali は「生物分子科学・バイオテクノロジー学科(Department of
Biomolecular Sciences and Biotechnology)」で、英語サイトがあったのでそこで探った。
「生物分子科学・バイオテクノロジー学科(Department of Biomolecular Sciences and
Biotechnology)」は、2003 年 6 月に従来の組織を改変し創設された。場所は、レオナルド
ダビンチ広場の理系学部のキャンパスのセロリア(Celoria)通り 26 番地にある。市街地
である。地図を見ると、国立ガン研究所があることになっている。多分、国立ガン研究所
が移転し、その後に立てたのだと思う。
ミラノ大学の Martino Bolognesi 教授:出典は
http://users.unimi.it/biolstru/Staff.html
生物分子科学・バイオテクノロジー学科棟の一階受け付けで英
文パンフレットを欲しいというと、英語をしゃべらない中年男性
職員が、特定の教授に会わせようと研究室に入っていく。教授が
出てきたが、当然のように軽くあしらわれた。後でみると構造生
物学(Structural Biology Laboratory)の Martino Bolognesi 教
授だった(右の写真)
ミラノ大学・理学部の生物分子科学・バイオテクノロジー学科棟(7
階建て、10 年程度古い)
ミラノ大学、医学部
ミラノ大学・医学部病院の正面
ミラノ大学・医学部病院キャンパス
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ミラノ大学・医学部病院キャンパス入口
にタイムカードマシン(そういえばベル
リン大学でもみた)
ミラノ大学の昼食
ミラノ大学・理学部の食堂はわからなかった。
「Bar」と言う文字で見つけたが、食堂は小さく、学外の
医学部病院の食堂を探した。
人が食べる雰囲気ではない。レジの
ミラノ大学・医学部病院の食堂(一般人は利用しない)
おじさんとは英語が通じなくて往
生した。ただ、もう一人の優しい男
性係員がアレコレ配慮してくれ、な
んとか食べることができた。普通は、
お金を先払いだが、不肖・ハクラク、
理解していなかった。食べてから払
った。
昼食は、3.90 ユーロ(585 円)
z
パスタのトマトソース和え。味はソコソコ。
ミラノ大学・医学部病院の食堂 2 階で食べた。1
階で注文すると 2 階に運んでくれた
購買部での専門書
ミラノ大学本部前に書籍部がある。
ミラノ大学・医学部病院の食堂のパスタ
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ミラノ大学本部前の本屋さんの「生化学」書
ミラノ大学本部前の本屋さん
(イタリア語だ)
ミラノ大学本部前の本屋さんの空いている
教科書用棚(地下一階)
文献(省略)
注意
写真は、出典が示されていないのは、著者
が撮影したものです。記載した内容に、著者の
誤解や元データの間違いはあると思うが、十分
な検証をしておりません。そのことによる読者の不利益、不都合に、著者は責任を負えま
せん。また、文献引用は徹底しておりませんが、不記載でも、盗用の意図はありません。
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