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せっさ託麻

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せっさ託麻
せっさ託 麻
託 麻 中 学 校
学 校 便 り
6月1日発行
NO、7
やはり大学に行きたいと思いましたが、まず経済的に無理だ
ということと、自分の学力では歯が立たないと思い、進学を断
失敗を恐れずに。
念しました。それでもあきらめきれずに、私は自分の方法を見い
だすために、高等学校を卒業してから1年間、自分ひとりで勉
東京の新名所として東京スカイツリーが開業し、多くの
強しようと思いました。大学から建築の教科書を借りてきて、朝
見学者でにぎわっているとマスコミで報道されています。
の9時から次の日の3時までひたすら本を読みました。
この東京スカイツリーのデザインを監修した人が日本を
周囲の人たちは、「安藤さんの家の子は、かわいそうなこと
代表する建築家の安藤忠雄さんです。
に様子がおかしくなった。」とうわさしていたそうです。
その安藤忠雄さんが、かつて東京大学の入学式で新入
その勉強法は1年で終了しましたが、その間誮も相手をしてくれ
生に話した内容の一部を紹介します。
ませんでした。その後、小さな設計事務所を開きました。最初
あなたたちの中で夢をまだ見つけていない人がいれば、一日も は仕事がまったくなく、毎日天井ばかりながめて不安な日々を
過ごしていました。頼まれてもいないのに、勝手に空き地を見
早く見つけてほしいと思います。
私は皆さん方のように幸福にすばらしい学校に入れたわけでは つけて設計して、土地の持ち主に「こんな建物を建てません
か?」と、説得に行ったりもしました。そうしているうちに小さな住
ありません。私は大阪の下町で生まれ育ちました。祖母と2人で
宅の仕事の依頼が少しずつ来るように
暮らしていて、経済的に厳しい状態でした。
「何とかして生きていかなくてはならない」と思っている時、建築に なりましたが、「仕事がなくなるのではな
出会いました。ちょうど、私の家が長屋の平屋だったものを、2階 いか」という不安と戦いながら、ここまで
建てにする工事を隣の大工さんがやっていて、それを手伝ったの やってきました。その不安が逆にものご
がきっかけです。屋根を取ると大きな空が見え、増築すると部屋 とに真剣に打ち込む姿勢と、失敗を恐
れずに挑戦する勇気を与えてくれたの
が広がっていくのを見て単純に感動しました。この感動が私を建
築に目覚めさせました。中学卒業時に、大工の棟梁がいいなと だと思います。
振りかえれば、私の人生は失敗の連
思いました。しかし、周囲の人たちがせめて高校だけは行ったほう
続でした。私は失敗しても失敗しても、
がいいというので、職人になろうと思い工業高校に入学しました。
あきらめず戦い続けてきました。
そして、祖母を養うにはどうすればいいかを毎日のように考えてい
新しいことに挑戦しようとしたら失敗も
ました。(中略) その後、私の住んでいた大阪からは気軽に足を
おきますが、失敗を避けていても人間
運べる京都や奈良の古建築を見に行くようになりました。やがて
古本屋で近代建築の巨匠といわれるル・コルビュジエの作品集 は成長できません。皆さん、夢をもってく
ださい。そしてその夢を叶えるために一生懸命努力してくださ
を偶然見つけ、建築家という職業があることを知ったのです。
い。きっと夢は叶うのです。
建築家になるためには、普通、大学の建築学科に行くものです
参考文献「ありがとうの心」池頭 俊 著
が、私は行けませんでした。だからひとりで建築を学びました。
◆避難訓練を実施しました。
◆お知らせ・お願いです。
5月29日(火)の6限目に、今年1回目の避難訓練を ①PTAミニバレーボール大会が、
6月3日(日曜)の午前中に本校
行いました。今回は家庭科調理室からの出火という設定
体育館を会場に開催されます。
での避難の練習及び消防士さんの講話と生徒代表によ
当日は9時から開会式が行われる
る消火器の使い方の練習でした。例年に比べると、避難
予定になっています。ぜひ保護者の
訓練中は私語が少なくて真剣な態度で取り組めていまし
皆様のご参加をお願いします。
た。消火器の使い方の練習でも、「火事だー。」の声を
②6月のスクールカウンセラー来校予定日は、次の
はずかしがらずに堂々と言えて立派だったと感じました。
通りです。カウンセリングを希望される方は、事前に担
火事、地震、津波などに対する「防災教育」は今年度
任の先生か養護の三浦先生へご連絡下さい。
の本校の重点誯題です。今後も先生たちの研修や生徒
の学習に取り組んでいきます。
■ 村上恵子先生 (14:00~17:00 )
6月7日(木),14日(木)、21日(木)、28日(木)
■ 宮﨑保成先生 ( 9:30~12:30 )
6月5日(火),19 日(火)
生きるとは…、
生徒代表の消火器練習
消防士さんの講話
夢を追って頑張ること。頑張りすぎて疲れること。
でもそれでもあきらめず頑張ろうという自分がいること。
谷川俊太郎 「生きる -わたしたちの思い-」 より
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