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第33号(2012年3月発行) (PDF 778.0KB)
み ら い 第 33 号 2012.3 (写真提供:I さん) 特集 いつ起こるかわからない災害に備えるために 講座報告 相談室だより 新しい図書が入りました♪ 特集! いつ起こるかわからない 2011 年は東日本大震災や台風 12 号など、大きな自然災害に見舞われた 1 年でした。いつ、 どこで、どんな災害が起こるかわからない今、私たちが取り組むべき防災・減災について、和歌山 市総合防災課企画員の大河内崇弘さんにお話を伺いました。 Q.東日本大震災の被災地から、防災・減災について学んだことはありま すか? A.ハード(堤防・護岸等)を過信してはいけない。ソフト(防災マップ 等)も過信してはいけない。地震発生直後のマグニチュードや津波高等の 情報が、実際よりも過小評価されている場合があり、特に沿岸部および河 川区域においては注意が必要だということでした。 長時間のゆっくりした大きな地震は、津波・地震の可能性を疑い、想定 にとらわれることなく高台などの安全な場所に避難することが大切だと わかりました。 Q.平成 23 年 6 月 24 日に東日本大震災復興基本法が公布され、12 月には防災基本計画が修正 されました。その中では、避難場所等における女性や子育て家庭のニーズへの配慮や応急仮設住宅 における心のケア等が、より具体的に盛り込まれています。それに伴って、和歌山市地域防災計画 には見直しがありますか? A.関係機関と連携を図りながら、衛星携帯電話の配置・防災マップの改訂・津波避難協力ビルの 追加等様々な見直しを行っています。また今後、国から公表される津波高や被害想定等を基にした 見直しを行っていき、さらなる防災力の強化を図っていきます。 女性の観点からとしては、避難所運営職員を新たに地元職員から任命し、学校長等との災害時に おける避難所運営のための事前確認会を実施しています。そのなかで、災害時における女性の更衣 室・トイレ・授乳場所等について確認をしています。 また今後、女性の視点からの防災対策(備蓄品等も含め)をより強化するため、専門部会を設け ることを検討しています。 <注釈> 防災基本計画・・・ 災害対策基本法の規定に基づき、中央防災会議が作成する政府の防災対策に関する基本的な計画 和歌山市地域防災計画・・・ 市民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、災害基本法の規定に基づき、市域の災害予防・ 災害応急対策及び事前対策・災害復旧の事項等について定めている。国の防災基本計画及び和歌山 県地域防災計画、市域の防災関係機関との整合性を図り、毎年検討を加えている。 災害に備えるために Q.各小・中学校を避難場所として指定されていますが、保育施設では、どのような防災対策をさ れていますか? A.市立保育所においては、本棚の転倒防止をするためのシート(耐震マット)を設置するほか、 防災教育のひとつとして、毎月、緊急時避難訓練(地震、火災、不審者対策のいずれか)を実施し ています。 Q.東日本大震災では、予想を上回る災害によりたくさんの人命が失われました。しかし、正しく 避難して子どもたちのほぼ全員が助かった釜石市のような例もありました。和歌山市の場合、日頃 からどのようなことに気をつければよいですか? A.想定や過小評価された情報にとらわれることなく、より高く、より遠くへ避難することです。 そのためには、日頃から各家庭・職場において、状況に応じた避難場所や、連絡の取り方について 事前に決めておくことが大切です。また、安心安全のためには、地域の人に自分の存在を知っても らうことも大切です。隣家だけでなく地域との交流を持ってお互いに助け合える関係づくりが、地 域の安心安全につながります。 “地域防災”に取り組む和歌山市女性会議連絡会 にとり 昔は「向こう三軒両隣」という、近隣との密接な関係を表 す言葉をよく耳にしましたが、今私たちを取り巻く環境は どうでしょうか。 災害に遭うと、男性も女性も様々なストレスを抱えること になります。 普段から地域交流を心がけ、男女双方の意見や声を尊重す ることが、私たちのまちの防災力の向上につながります。 男女がともに責任をわかちあい、支えあい、助けあえる社 会をめざしましょう。 街頭啓発 (平成 24 年 3 月 6 日、JR 和歌山駅前) 街頭啓発において 配布したチラシとマスク 知っていますか?DV… 内閣府の「男女間における暴力に関する調査」の結果では、女性の約 20 人に 1 人 が配偶者からの暴力で命の危険を感じたことがあると答えています。 和歌山市男女共生推進センターでは、女性も男性も身近に潜む暴力である DV(ド メスティック・バイオレンス)について考えてみました。 開催日:平成 23 年 11 月 5 日(土) 、26 日(土) 講師:宮野 由起子さん(フェミニストカウンセリング堺) 『DVって何だろう』 『気づきにくいDV』 「DV」という言葉を聞いたことはあっても、実は よく知らないことも多いのではないでしょうか。 DV とは、配偶者や恋人など親密な関係の中におい て起こる暴力のことです。男らしさ・女らしさによ る性別役割分担意識の押しつけが、DV の原因のひ とつとなることもあります。 「DV」は、一般的に殴る、蹴るなどの身体的な暴 力だけのように思われがちですが、暴力にはさま ざまな形態があります。相手を尊重せず、自分の 思い通りにしようとする「力と支配の関係」が根 底にあり、加害者は、さまざまな暴力を使って被 害者を支配しようとします。特に 10 代から 20 代の若いカップル間に起きる暴力をデートDVと いいます。 和歌山市男女共生推進センター 自主企画講座 恋愛×結婚論 「私らしい“恋愛と結婚”を見つけてみませんか。」 EQ(こころの知能指数)を高めよう 開催日:平成 24 年 2 月 5 日(日) 開催日:平成 24 年 3 月 11 日(日) 講師:伊田広行さん(立命館大学・神戸大学非常勤講師) 講師:米澤好史さん(和歌山大学教育学部教授) 恋愛や結婚について、これが最上で あるという答えはありません。様々 な恋愛や結婚のカタチがある中、私 らしい“恋愛と結婚”を受講生同士 で一緒に考えました。いろいろな考え方や生き方が あるという多様性を認め合うことが大切だとわかり ました。 こころの教育、こころの支援とは? 受容し、共感するこころを育てるため に必要なことは何でしょう。性別や年 齢にかかわらず、お互いを理解し、調 和・協力しあう社会の実現をめざすた めに、子育てや教育においてこころを受け止めるこ との大切さを学びました。 企画・運営:NPO 法人 企画・運営:第 4 回わかやましエンパワー塾 21 修了生 和歌山 e かんぱにい あなたもデビュー♪ THE男メシ!! 開催日:平成 24 年 3 月 17 日(土) 講師:三國和美さん(栄養士) 料理のできる男はかっこいいのです! ふわとろタマゴのオムライス、キャベ ツのツナマヨサラダなど準備から後片 付けまで全ての作業を行いました。 (裏 表紙に作り方を掲載しています) メディアから伝わるメッセージ ~つくられるオンナとオトコ~ 開催日:平成 24 年 3 月 18 日(日) 講師:小川真知子さん (西宮市男女共同参画センター 専門職員) 毎日、何気なく見ているテレビCMやドラ マ。多くの情報のなかで、いつのまにかそ れが「あたりまえ」になっていませんか? テレビCMを中心にメディアからの情報と うまく付き合うコツを学びました。 わかやまし男女共生フォーラム 2012 自分らしい幸せ。家族をつなぐ絆。 『自分らしい幸せ。家族をつなぐ絆。』というテーマで『わかやまし男女共生フォーラム 2012』を 平成 24 年 2 月 26 日(日)にあいあいセンターで開催しました。 家族みんなが笑顔で、お互いの夢を認め合い、協力しながら絆を深めていこう! そして、男女が自立したパートナーとして社会に参画する“未来”へ・・・。 6階 ホール オープニング Halau Hula O Hiroko の みなさんによるフラダンス 当日は、総勢 23 人による参加で オープニングを華やかに飾ってくれました。 講演「自分らしく輝いて生きる」 講師:辻イト子さん タレント・漫才師/(有)みかん山プロダクション代表 辻イト子さんによるユーモアを交えながらの講演の後、まがるさんとの夫 婦漫才が行なわれました。 子育てを終えた 46 歳の春、 「とにかく人と違ったことをやってみよう」と 考えて、タレント養成事務所に所属。父親の介護、その傍らでの農業、所 属事務所からの独立・・・そんな環境の中、前向きに自分らしく、家族を 大切にして歩んできたお話には、会場から笑いもおこりました。夫婦漫才 も笑顔がこぼれ、和やかな雰囲気に包まれました。 参加者の声 辻さんの前向き な生き方にとて も元気をいただ きました 私も自分らしく 輝いてみようと 思います 夫婦漫才 4階 和室 6階 男性講座『親子で体操♪』 ~親子の絆を深める男性の育児参画~ 講師:田中誠子さん (日本体育協会公認体操指導員) 音楽に合わせた準備体操の後、お 互いの体を使って、体操をしまし た。元気いっぱいに体を動かし、 スキンシップにより親子の絆を深 めることができました。 ホール前 和歌山市女性会議連絡会による活動紹介 パネルによる日ごろの活動内容や手作りの 防災ずきんを展示しました。 みらい相談室のご案内 女性の相談員が、心の悩みに寄りそい、一緒に考え、一歩踏み出すお手伝い をします。 ささいなことだから…とひとりで悩まずに話してみませんか? 相談は無料、ナンバーディスプレイは使用していません。 火曜日 電話相談 431-5528 水曜日 13:00~ 16:00 カウンセリング (要予約) 432-4704 木曜日 金曜日 10:00~ 13:00 10:00~ 13:00 13:00~ 16:00 電話相談・カウンセリングともに祝日はお休みです。 相 談 室 だ よ り Q.子どもが 2 人います。夫は私に生活費として、 給料の一部しか渡してくれません。夫に「もう尐 し生活費がほしい」と言うと機嫌が悪くなり、子 どもの前でも殴る、蹴るなどの暴力を振るうこと があります。夫は外では人当たりがよく、仕事熱 心で周囲から信頼され、好感をもたれています。 けれども家庭に入ると無口になり何を考えている のかわからないところがあります。いつも夫の顔 色を見ながら、生活をしています。友人に相談し ても信用してくれません。子どもたちには良い父 親なので、子どものことを考えると離婚はしたく ありません。夫は優しいときもあります。私さえ 我慢したらよいと思うのですが…。将来のことを 考えるとつらく不安になってきます。 A.それはつらいことですね。よくお電話をくだ さいましたね。あなたが受けているのは、※ドメ スティック・バイオレンス(DV)です。また、子 どもの前で父親が母親に暴力を振るっているとこ ろを見せることは、児童虐待にあたります。これ は、子どもにもよくない状況です。あなたが悪い のではありません。何があっても暴力は悪いこと です。 「暴力はやめてほしい!」と言う勇気が必要 です。殴るなどの暴力を受けたときは、すぐに受 診し夫から暴力を受けたことを説明し、診断書を とることをお勧めします。もし、身に危険を感じ たら、夫であっても恥ずかしいと思わず、すぐ警 察へ通報してください。あなたはひとりではあり ません。勇気をもつことが大切です。時間がかか るかもしれませんが、夫との関係の修復をめざし て一緒に考えていきましょう。 ※ドメスティック・バイオレンス(DV) 配偶者(事実婚の場合も含む)や恋人などからの暴力のことです。身体的な暴力だけに限らず、言葉などで 精神的に追いつめたり、怖がらせたりするような言動等も DV です。DV には、身体的暴力・性的暴力・精 神的暴力・経済的暴力・社会的暴力の5種類があります。 新しい図書が入りました♪ みらい図書室では、男女共生に関する図書や行政資料をはじめ、雑誌のバッ クナンバー(過去 1 年分)や絵本、趣味・子育て、紀行など様々な図書を収 集しています。 その中から、新しく購入した図書の一部を紹介します。 ポジティヴ・アクション 辻村 みよ子 ケアの社会学 岩波新書 上野 -当事者主権の福祉社会へ 千鶴子 政治参加や教育・雇用における 差別と格差を解消し、多様な人 びとの実質的な平等を確保す る手法、ポジティヴ・アクショ ン(積極的是正措置) 。日本は 導入に遅れ、男女間の社会的・ 経済的格差の解消が求められ ている。各国の状況を紹介し、 日本の選択肢を見据える。 社会の高齢化が進む中で、今後ま すます重要性を増してくる「ケ ア」の問題。ニーズの多様化、労 働市場の不均衡など、これまでも っぱら「ケアする側」の立場から 語られてきたこの問題を「ケアさ れる側」の立場から捉え返し、介 護現場における「当事者主権」と は何かを明らかにする。 それ、恋愛じゃなくて DV です うまれてきてくれてありがとう 瀧田 にしもと 信之 WAVE 出版 「愛しているからこそ束縛す る」「家族や友だちより、彼氏 を優先」こんな関係は恋愛では なくて DV です。 見えない暴力 による支配は、人を無気力にし て、逃げられないようにしてし まいます。幸せな恋愛をするた めに、カップル間 DV 警告書。 よう 「ぼくは、ママをさがしている の。かみさまが、『うまれていい よ』っていってくれたから…」ほ かの動物たちはみんなママと一 緒だけど、ぼくのママは、どこに いるの?絵本を通じて、親から子 へメッセージを伝えることで、か けがえのない命の誕生を親子で 喜びあう絵本。 みらい図書室へようこそ! 図書だけではなく、雑誌(婦人公論、ESSE など)の貸出も行っています。 最新号は、さんさん広場で読むことができます。 どうぞ、お気軽にお立ち寄りください。 図書・雑誌の貸出には利用券が必要です。窓口までお申し出ください。 利 用 時 間 休 室 日 貸出対象者 貸 出 冊 数 貸 出 期 間 利用券有効期限 9:00~17:00 月曜日(月曜日が祝日の場合はその次の平日)、年末年始 和歌山市内に在住または通勤、通学の方 図書・雑誌合わせて、1人3冊まで 2週間 5年間 太田出版 童心社 和歌山市男女共生推進センター 施設のご利用について サークル活動や、発表会、講演会等に、センターの会議室やホールをご利用いただけます。 ご利用には、和歌山市施設予約システムへの利用者登録が必要です。 窓口に本人確認ができる書類をお持ちください。 使用料については、次のとおりです。 利 用 時 間 施 設 名 面 積 もしくは 定 員 研修室(5F) 54 人 4,000 5,300 4,000 ホール(6F) 194.36 ㎡ 153 席 5,800 7,700 5,800 和 室(6F) 18 畳 2,300 3,000 2,300 会議室(7F) 18 人 1,400 1,800 1,400 控 室(7F) ※ホールと併用で貸出 5人 500 600 500 午 前 午 後 夜 間 (午前 9 時~12 時) (午後 1 時~5 時) (午後 6 時~9 時) ホールは 6 ヶ月前から、その他の施設は 3 ヶ月前から利用の申請が可能です。 詳しくは、センターへお問い合わせください。 男性講座より ふわとろタマゴのオムライスの作り方 〔材料(2人分) 〕 ごはん(あたたかいもの) 300g 鶏もも肉 100g 玉ねぎ 1/3 個 サラダ油 大さじ1 トマトケチャップ 1/4カップ 塩・こしょう 各適量 卵 4個 牛乳 大さじ1 塩 尐量 バター5g 〔つくり方〕 1.鶏肉は1 ㎝角に切り、玉ねぎは5 ㎜角に切る。 2.フライパンにサラダ油大さじ1を入れ、玉ねぎを入れて火にかけ、透き通るまで炒 める。鶏肉を加えて火が通るまで炒める。 3.2 にご飯を加え、トマトケチャップ大さじ3、塩、こしょうで調味し、手早く全体 を混ぜ合わせる。2 人分の器に盛り分ける。 4.卵を2 個ずつボールに割り入れ、間隔を開けて箸を立て、白身が切れるように平行 に動かして卵を溶く。 5.フライパンにバターを入れ溶けるまで強火で熱し、すぐにフライパンをぬれ布巾の 上にのせて冷まし、火にかける。卵液を入れ、短時間でフライパンをゆすりながら菜 箸でかきまぜる。 6.全体が半熟状になったら(フライパンを傾けた時卵液がたら~と垂れなければOK) フライパンをぬれ布巾の上にのせる。 7.フライパンを 10 秒ほど冷ましたら、ゴムべらなどで卵を木の葉形に整え、3のご はんの上にのせる。 (フライパンのふちを利用してゆっくりひっくり返す) 8.7 のオムレツの真ん中をナイフで切り、両側にオムレツを分け、残りのケチャップ をかける。 編集・発行 和歌山市男女共生推進センター 〒640-8226 和歌山市小人町 29 番地 あいあいセンター5 階 TEL/FAX 073-432-4704 休館日 月曜日、年末年始(月曜日が祝日の場合は、その次の平日)