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「筋肉痛を早く治す方法と予防について」 久しぶりに運動をしたり、重い
神奈川県立体育センターメールマガジン「体育センター通信第57号」添付資料 NHK-FM放送「お昼前のお知らせ(スポーツ情報)」平成26年12月4日放送 「筋肉痛を早く治す方法と予防について」 久しぶりに運動をしたり、重いものを運んだりすると、そのあとで筋肉痛が起きることが あります。筋肉痛は、運動によって傷ついた筋線維を修復するときに起こる痛みといわれ ています。筋線維が傷つくと、白血球を含んだ血液が送り込まれ、炎症を引き起こします。 その炎症が痛みの原因です。運動によってできた筋線維の傷は非常に小さいため、傷ついた 直後は痛みを感じませんが、その傷を治すために血液が送り込まれると、その部位に炎症 が起き、時間がたつにつれて腫れていきます。それで、運動したあとしばらく経ってから 痛みを感じるようになります。さらに、運動不足などで普段あまり筋肉を使っていない方 は、筋肉の血液循環が衰えてしまうため、患部が腫れるのも治るのも遅くなると考えられ ています。日ごろの運動習慣が大切ということです。 その筋肉痛を早く治す方法ですが、痛み始めの血流量が増えているときは、冷やして炎症 をおさえると、血流量が減り、痛みが軽くなります。痛みがピークを超えると血流量が減 るので、逆に温めて血行をよくすると治りが早くなります。よく野球のピッチャー投げ終 わった後にアイシングをしている場面を見ると思いますが、ボールを投げ終えたあとのピ ッチャーの肩やひじは、同じ投球動作を繰り返したことで炎症を起こし、痛みを生じるこ とがあります。その炎症や腫れを抑え、回復を早めるためにアイシングをしています。 そしてアイシングが終わった後は温めます。入浴やマッサージ、ストレッチングなどは硬 くなった筋肉を伸ばし、血行を良くして疲労回復を助けるので、積極的に取り入れてみてく ださい。 筋肉痛にならないよう予防するには、運動前のウォームアップと運動後のクールダウンを お勧めします。ウォームアップでは、軽いランニングや使う筋肉を伸ばすストレッチングを 行って筋肉を温め、血液循環を良くします。クールダウンでは、運動を急にやめないで、筋 肉に負担にならない程度の軽いランニングや歩行をします。その後に、筋肉をほぐすストレ ッチングを行います。激しい運動をした翌日、ウォームアップとクールダウンをした人は筋 肉の腫れはほとんどなく、痛みもありませんでしたが、しなかった人は翌日に炎症を起こし ていて、激しい痛みが出たという実験結果があります。運動前のウォームアップと運動後の クールダウンは大切です。筋肉痛をできるだけ起こさないよう体のケアをして、運動やスポ ーツを楽しく長く続けられるとよいですね。 《参考》 ・ためしてガッテン「筋肉痛~早く治す方法、教えます」