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志布志市観光振興計画 素案
志布志市観光振興計画 素案 平成 24 年 2 月 志布志市港湾商工課 目 次 序章 計画策定の趣旨 1.観光振興計画策定の目的 .................................................................................... P2 2.観光振興計画の位置付け .................................................................................... P2 3.観光振興計画の期間 ........................................................................................... P3 第1章 志布志市観光の現状と課題 1.志布志市の概要................................................................................................... P6 2.志布志市の観光動向 ........................................................................................P14 3.志布志市の観光における課題 .......................................................................... P30 第2章 観光振興の目標と方針 1.目指すべき将来像 ............................................................................................P34 2.基本方針 ..........................................................................................................P39 第3章 基本施策とアクションプラン 1.基本施策体系 ...................................................................................................P44 2.基本施策とアクションプラン .......................................................................... P45 3.アクションプラン一覧.....................................................................................P70 第4章 重点整備エリアの活用方針 1.重点整備エリアの考え方 ................................................................................. P74 2.重点整備エリア................................................................................................P74 3.各エリアの活用方針 ........................................................................................P76 第5章 計画推進に向けて 1.推進組織体制 ...................................................................................................P86 2.計画の進行管理................................................................................................P87 参考資料 資料1.国内・鹿児島県内の観光動向 ................................................................... P90 資料2.アンケート調査 .................................................................................... P105 序章 計画策定の趣旨 序章 計画策定の趣旨 1.観光振興計画策定の目的 我が国は、すでに人口減少社会に突入し、人口減少と急速に進む少子高齢化による需要の減少や市場 環境の変化により経済規模の縮小が懸念されています。そうしたなか、国は観光を重要な政策の柱に位 置付け、平成 19 年に「観光立国推進基本法」を施行し、同年「観光立国推進基本計画」を策定、平成 20 年には「観光庁」の設置など、観光立国実現に向けた体制が整備されています。観光はその特徴から、 宿泊業や飲食店業のみならず、食料品産業や農林水産業など幅広い産業に経済効果をもたらし、新たな 雇用や税収を生み出すことが期待され、地域経済の浮揚や地域活性化の鍵になると考えられます。 本市は、平成 18 年の 3 町合併により誕生し、魅力的な食・農資源や歴史・文化資源を有しています。 一方で、少子高齢化の進行や事業者数、従業者数の減少がみられるなど、地域経済の衰退が懸念されて います。こうしたことから、本市の魅力ある資源を有効活用し、地域一体となった観光振興を通じて、 産業振興や雇用創出、地域活性化に取り組むことが求められています。 これを受けて、「志布志市観光振興計画」は、本市がこれから観光振興を体系的、戦略的に推進して いくことを目的として策定いたします。 2.観光振興計画の位置付け 本計画の位置付けは、志布志市の上位計画である第 1 次志布志市振興計画の基本理念・将来像の実現 に沿ったものとし、観光分野の個別計画として位置付けます。また、本市の各種計画や国及び県の観光 関連計画等との整合を図りつつ策定します。 ■志布志市観光振興計画の位置付け 第 1 次志布志市振興計画 国・県の上位・関連計画等 基本構想(平成 19 年度∼平成 28 年度) 国の上位・関連計画等 こころざし 基本理念 志 のあふれるまち 将来像 やすらぎとにぎわいの輪が協奏するまち 【笑顔あふれる ふるさと・みなと・まち】 基本目標1 基本目標2 基本目標3 基本目標4 基本目標5 基本目標6 基本目標7 「郷と郷」「人と人」「物と物」のつながりがあるまち 自然や風土と共生する安心で豊かなまち 大地の力と海の恵みを活かした創造性あふれる持続可能なまち 「心」かよい合い若さあふれる元気なまち 伝統・文化を守り育み、次代へつなげる人づくりのまち 市民が輝く共生・協働のまち 市民とともに歩む「ムダ」のない経営 前期基本計画 (平成 19 年度∼平成 23 年度) ○ 観光立国推進基本法 ○ 観光立国推進基本計画 県の上位・関連計画等 ○ 観光立県かごしま県民条例 ○ 鹿児島県観光振興基本方針 ○ 大隅地域振興ビジョン ○ 新幹線効果活用プラン 後期基本計画 (平成 24 年度∼平成 28 年度) 志布志市の関連計画等 ○ 志布志市商工観光戦略会議提言書 ○ 名勝志布志麓庭園保存管理計画 ○ その他各種計画等 志布志市観光振興計画 -2- 3.観光振興計画の期間 本計画は平成 24 年度から平成 33 年度までの 10 年間とします。また、前期計画(平成 24 年度∼28 年度)と後期計画(平成 29 年度∼33 年度)に分け、平成 28 年度を中間目標年度とし、目標達成状況 や課題、第 2 次志布志市振興計画(仮称)の内容等を踏まえ、計画の見直しを行います。 ■計画期間のイメージ 年度 平成 33 年度 平成 32 年度 平成 31 年度 平成 30 年度 平成 29 年度 平成 28 年度 平成 27 年度 平成 26 年度 平成 25 年度 平成 24 志布志市観光振興計画 前期計画(5ヵ年) 後期計画(5ヵ年) 第 1 次志布志市振興計画 (後期基本計画) 第 2 次志布志市振興計画(仮称) -3- 第1章 志布志市観光の 現状と課題 第1章 志布志市観光の現状と課題 1.志布志市の概要 (1)沿革 本市は、明治 22 年 4 月の市町村制の施行で松山村と志布志村に改称し、明治 24 年 2 月に志布志村 から東志布志村に分村しました。その後、松山村、東志布志村からそれぞれに町制を施行し、変遷を たどり、平成 18 年 1 月 1 日に曽於郡松山町、志布志町、有明町の合併により誕生しました。 (2)位置・地勢 本市は、鹿児島県東部、志布志湾の湾奥ほぼ中央に位置し、東部は宮崎県串間市、西部は大崎町、 北部は曽於市と一部、宮崎県都城市と接しています。東西約 23km、南北に約 18kmの扇形の区域 で、総面積 290.01k㎡となっており、隣接する大崎町に 1.02k㎡の飛び地を有しています。 北部から東部にかけて丘陵山間地帯で、市域面積の 6 割を占める森林地が広がる傾斜の多い地形と なっています。中央部から西部かけてはシラス台地が広がり、志布志湾に向けて緩やかな勾配となっ ています。また、河川は北部の山岳地帯から、菱田川、安楽川、前川が志布志湾に注ぎ、農村部及び 山間部の集落の多くがこれらの河川沿いに点在しています。 海岸部一帯は、日南海岸国定公園に指定されており、亜熱帯性の植物が繁茂し、沖合いの枇榔島亜 熱帯性植物群落は国の特別天然記念物に指定されています。また、中央部には物流拠点港湾かつ、九 州唯一の国際バルク戦略港湾である志布志港があり、南九州地域の国内・国際物流拠点となっていま す。 熊本県 宮崎県 ●鹿児島市 志布志市 -6- (3)人口動態 本市の人口は減少傾向にあり、平 22 年には 33,034 人と、ピークであった昭和 55 年(38,404 人) に比べ、約 5,000 人減少しています。一方、世帯数は増加傾向にあったものの、平成 22 年には 14,149 世帯と初めて減少に転じました。 年齢別人口割合推移をみると、年少人口、生産年齢人口の割合が減少するなか、老年人口割合(高 齢化率)が増加傾向にあり、平成 22 年には 30%を超え、高齢者割合が非常に高い人口構成となって います。 こうしたことから、本市では少子高齢化が進行していることがうかがえます。 ■志布志市の人口推移 人口(左目盛り) (人) 40,000 37,930 38,404 38,387 13,840 37,316 13,926 世帯数(右目盛り) 14,550 36,694 35,966 (世帯数) 15,000 14,579 14,149 14,000 34,770 14,300 33,034 13,000 13,069 30,000 12,000 12,327 11,000 10,000 20,000 S50年 55 60 H2 7 12 17 22 ■志布志市の年齢別人口割合推移 年少人口 (15歳未満) 生産年齢人口 (15∼65歳未満) 老年人口 (65歳以上) 100% 11.9% 50% 65.1% 16.0% 65.5% 15.2% 63.9% 18.1% 61.7% 21.6% 60.0% 26.0% 29.6% 30.3% 58.1% 56.2% 56.1% 23.0% 21.2% 20.9% 20.3% 18.4% 15.9% 14.0% 13.6% S50年 55 60 H2 7 12 17 22 0% 資料)国勢調査 -7- (4)産業構造 本市の総生産額は、1,150 億円前後で推移しているものの、平成 20 年は 1,122 億円となり、平成 17 年以降、減少が続いています。特に第 1 次産業の減少が顕著であり、平成 20 年は平成 8 年に比べ、 約 25%の減少(平成 8 年 159 億円→平成 20 年 119 億円)となっています。 一方、平成 17 年の産業別就業者数をみると、第 1 次産業の就業者数が最も多く、4,553 人と全体 の 26.4%を占めています。県や国の構成比と比較すると、第 3 次産業は下回っているものの、第 1 次産業は大きく上回っており、特に農業の構成比が大きく上回っていることから、本市の基幹産業で あるといえます。 ■市内総生産額の推移 (億円) 第1次産業 1,500 第2次産業 第3次産業 市内総生産 1,000 500 0 H8年 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 資料)市町村民所得推計 ■平成 17 年産業別就業者数 産業分類 第1次産業 農業 林業 漁業 第2次産業 鉱業 建設業 製造業 第3次産業 電気・ガス・熱供給・水道業 情報通信業 運輸業 卸売・小売業 金融・保険業 不動産業 飲食店,宿泊業 医療,福祉 教育,学習支援業 複合サービス事業 サービス業(他に分類されないもの) 公務(他に分類されないもの) 分類不能の産業 合計 資料)国勢調査 4,553 4,262 49 242 3,729 12 1,619 2,098 8,968 34 38 798 2,250 189 37 661 1,905 498 394 1,475 689 19 17,269 構成比 26.4% 24.7% 0.3% 1.4% 21.6% 0.1% 9.4% 12.1% 51.9% 0.2% 0.2% 4.6% 13.0% 1.1% 0.2% 3.8% 11.0% 2.9% 2.3% 8.5% 4.0% 0.1% 100% 志布志市 鹿児島県 志布志地区 松山地区 有明地区 構成比 11.6% 1,356 1,078 2,119 10.6% 1,176 1,075 2,011 0.1% 30 2 17 0.9% 150 1 91 21.2% 1,881 443 1,405 0.1% 6 3 3 9.9% 830 224 565 11.2% 1,045 216 837 66.7% 5,179 1,044 2,745 0.4% 23 2 9 0.9% 23 3 12 4.4% 499 75 224 18.1% 1,359 235 656 2.1% 125 15 49 0.7% 33 1 3 5.3% 471 30 160 12.4% 1,021 266 618 4.7% 300 56 142 1.8% 152 75 167 11.4% 813 177 485 4.5% 360 109 220 0.5% 14 1 4 100% 8,430 2,566 6,273 -8- (単位:人) 全国 構成比 4.8% 4.4% 0.1% 0.4% 26.1% 0.0% 8.8% 17.3% 67.2% 0.5% 2.6% 5.1% 17.9% 2.5% 1.4% 5.2% 8.7% 4.4% 1.1% 14.3% 3.4% 1.9% 100% (5)交通動態 ①交通アクセス 本市は鹿児島県の東部、宮崎県との県境に位置していることから、両県の県庁所在地からの所要時 間は車で約 2 時間となります。また、鹿児島空港からは約 1 時間 30 分、都城市からは約 1 時間でア クセスできます。 鉄道はJR日南線が運行され、市内には志布志駅と大隅夏井駅があり、志布志駅は始発駅となって います。また、志布志港にはカーフェリーが就航し、関西、関東、沖縄を結んでいます。 今後は、東九州自動車道や地域高規格道路である都城志布志線の整備により、交通アクセスの向上 が見込まれています。 ■志布志市と周辺都市とのアクセス図 約 13 時間 45 分 宮崎 大阪 福岡 約 2 時間 26 分 宮崎空港 約 2 時間 約 1 時間 19 分 約 2 時間 約 1 時間 30分 鹿児島 日南 都城 鹿児島空港 約 1 時間 14 分 約 1 時間 約 54 分 約 23 分 約2時間 志布志 串間 約 40 分 約 28 時間 鹿屋 東京 約 19 時間 30 分 車(一部高速道路) 那覇 JR 新幹線 フェリー -9- ②自動車交通量 自動車類交通量をみると、鹿屋市や串間市を結ぶ幹線道路である国道 220 号線の交通量が多くなっ ています。特にダグリ岬遊園地等のある夏井地区は休日の交通量が多くなっています。道の駅「松山」 のある飯野松山都城線は地域高規格道路である都城志布志道路が開通した影響で、交通量が減少して います。 ■地点別自動車類交通量 交通量観測地点 平日 12 時間 平日 24 時間 休日 12 時間 休日 24 時間 休日平日 交通量(台) 交通量(台) 交通量(台) 交通量(台) 交通量比 平 ①志布志町夏井(国道 220 号) 6,527 7,963 6,121 7,712 0.94 成 ②志布志町安楽(国道 220 号) 15,644 19,086 10,745 13,539 0.69 11 ③有明町通山(国道 220 号) 11,837 14,493 8,658 10,928 0.73 年 ④有明町伊崎田(志布志福山線) 7,817 9,559 5,099 6,560 0.65 度 ⑤松山町新橋(飯野松山都城線) 6,368 7,833 2,943 3,738 0.46 ①志布志町夏井(国道 220 号) 7,425 9,207 8,550 10,773 1.15 ②志布志町安楽(国道 220 号) 14,556 18,049 10,822 13,636 0.75 ③有明町通山(国道 220 号) 11,171 13,798 8,675 10,952 0.78 ④有明町伊崎田(志布志福山線) 7,763 9,647 5,067 6,508 0.65 ⑤松山町新橋(飯野松山都城線) 4,255 5,191 2,919 3,706 0.69 ⑥松山町新橋(都城志布志道路) 1,312 1,601 ― ― ― 平 成 17 年 度 資料)道路交通センサス ⑤ ⑥ ④ ① ② ③ - 10 - ③バス交通 本市を発着する路線バス(本市と他市町を結ぶバス)は、大別すると鹿児島方面(鹿児島市、鹿児 島空港)、都城方面、鹿屋・垂水方面、鹿屋・垂水方面(高山経由)、岩川方面、野方方面の 6 系統が 運行しています。 ■鹿児島方面(鹿児島市、鹿児島空港)時刻表 停留所 志布志駅前 志布志 岩川 牧之原ドライブイン 鹿児島空港 帖佐 金生町/山形屋BC 鹿児島中央駅 種別 − 6:03 6:32 7:01 7:50 − − − ■ 停留所 鹿児島中央駅 金生町/山形屋BC 帖佐 鹿児島空港 − − − 9:00 9:43 牧之原ドライブイン 9:50 岩川 10:20 志布志 10:49 志布志駅前 10:50 種別 7:15 7:16 7:45 8:17 7:50 7:51 8:20 8:50 9:07 − 9:50 9:04 − 9:39 − 9:46 − ■ △ 行き − 13:00 8:33 13:01 8:47 13:30 9:31 14:02 15:07 10:20 15:50 − 14:49 − 15:24 − 15:31 ■ ■ − 14:03 14:32 15:01 15:50 − − − ■ 帰り − − − 12:00 − − − − 12:10 − − − − 12:45 − − 10:50 12:20 − 15:00 15:43 10:30 11:39 13:09 13:32 16:10 11:00 12:08 13:38 14:04 16:40 11:29 12:37 14:07 14:33 17:09 11:30 − − 14:34 17:10 △ ■ ■ ■ △ ■都城方面時刻表 14:45 14:46 15:15 15:45 16:07 16:50 − − − △ − 15:43 16:12 16:41 − − − 17:00 16:40 16:50 17:25 17:20 18:03 18:12 18:44 19:13 19:14 ■ 17:49 18:18 18:47 − ■ 停留所 志布志高校前※ 志布志 志布志高校前※ 松山駅跡 岩川 中森園 末吉駅跡 西都城駅 都城 種別 17:30 − − − ■ 停留所 都城 西都城駅 末吉駅跡 中森園 岩川 松山駅跡 志布志高校前※ 志布志 志布志高校前※ 種別 − − − 18:40 19:29 19:58 20:27 − ■ 6:28 6:31 − 6:56 7:05 − − − − △ − 7:15 7:18 7:46 7:55 7:56 8:13 − − △ 6:40 6:50 7:10 7:27 7:28 7:37 8:05 8:08 − 8:40 8:50 9:10 9:27 9:28 9:37 10:05 10:08 − 行き − 8:40 8:43 9:11 9:20 9:21 9:38 9:58 10:08 − 10:30 10:33 11:01 11:10 11:11 11:28 11:48 11:58 △ 帰り 12:30 13:50 12:40 14:00 13:00 14:20 13:17 14:37 13:18 14:38 13:27 14:47 13:55 15:15 13:58 15:18 − − △ − 16:00 16:03 16:31 16:40 16:41 16:58 17:18 17:28 − − 15:52 16:09 16:10 − − 16:39 16:42 − − 16:57 17:14 17:15 17:24 17:52 17:55 − △ ※志布志高校前は始点の都合上 2 ヶ所表示 ※赤字は牧之原ドライブイン乗換え ■鹿屋・垂水方面時刻表 停留所 志布志港 港入口 志布志 志布志高校前 大崎三文字 鹿屋 垂水港(着) 垂水港(発) 垂水 種別 停留所 垂水 垂水港(着) 垂水港(発) 鹿屋 大崎三文字 志布志高校前 志布志 港入口 志布志港 種別 − 6:01 6:05 6:08 6:24 7:10 7:50 8:00 8:05 − − 6:56 6:59 7:15 7:56 − 7:11 7:15 7:18 7:34 8:15 8:55 − 9:05 − 9:10 ◇ − − − − − 6:45 7:01 7:04 − − ● 6:15 6:51 7:07 7:10 − − ◇ − 6:25 7:10 7:46 8:02 8:05 8:09 − − − 7:16 7:19 7:35 − − − − 9:18 7:46 8:16 8:51 9:26 7:50 8:20 8:55 9:30 7:53 8:23 8:58 9:33 8:09 8:39 9:14 9:49 8:50 9:20 9:55 10:30 9:30 10:00 10:35 11:10 − 9:40 10:10 10:45 11:20 − 9:45 10:15 10:50 11:25 ◇ − − − 7:50 8:06 − − − 〇 6:43 6:48 7:33 8:09 8:25 8:28 8:32 − 7:10 7:15 7:25 8:10 8:46 9:02 9:05 9:09 − 7:47 7:52 8:00 8:45 9:21 9:38 9:41 9:45 − 9:25 9:30 9:40 10:25 11:01 11:18 11:21 11:25 − 行き 10:22 − 10:30 11:36 10:34 11:40 10:37 11:43 10:54 11:59 11:35 12:40 12:15 13:20 12:25 13:30 12:30 13:35 − 12:45 12:49 12:52 13:09 13:50 14:30 14:40 14:45 − 13:50 13:54 13:57 14:14 14:55 15:35 15:45 15:50 − 14:55 14:59 15:02 15:19 16:00 16:40 16:50 16:55 − 15:31 15:35 15:38 15:54 16:35 17:15 17:25 17:30 − 16:05 16:09 16:12 16:29 17:10 17:50 18:00 18:05 − 16:35 16:39 16:42 16:59 17:40 18:20 18:30 18:35 − 17:46 17:50 17:53 18:09 18:50 19:30 19:40 19:45 − 18:51 18:55 18:58 19:14 19:55 20:35 20:40 20:45 帰り 11:05 11:10 11:20 12:05 12:41 12:58 13:01 13:05 − 12:10 12:15 12:25 13:10 13:46 14:03 14:06 14:10 − 13:17 13:22 13:30 14:15 14:51 15:08 15:11 15:15 − 13:52 13:57 14:05 14:50 15:26 15:43 15:46 15:50 15:57 14:57 15:02 15:10 15:55 16:31 16:47 16:50 16:54 − 15:30 15:35 15:45 16:30 17:06 17:22 17:25 17:29 − 16:05 16:10 16:20 17:05 17:41 17:57 18:00 18:04 − 17:10 17:15 17:25 18:10 18:46 19:02 19:05 19:09 − 18:15 18:20 18:30 19:15 19:51 20:07 20:10 20:14 − 10:30 10:35 10:45 11:30 12:06 12:23 12:26 12:30 − 18:50 18:55 19:05 19:50 20:26 20:42 20:45 20:49 − ※赤字の志布志港発 9:18 は日曜運休、10:22 は日曜運行 ■鹿屋・垂水方面(高山経由)時刻表 停留所 志布志 志布志高校前 大崎三文字 高山 吾平 鹿屋 垂水港 垂水 種別 行き 5:40 6:55 15:55 5:43 6:58 15:58 5:59 7:14 16:14 6:21 7:36 16:36 6:31 − − 6:53 8:02 17:07 − − 17:56 − − 18:01 △ △ △ 停留所 垂水 垂水港 鹿屋 吾平 高山 大崎三文字 志布志高校前 志布志 種別 帰り − 6:10 − − − − − − 6:00 7:04 16:00 16:50 6:22 − 16:22 − 6:32 7:30 16:32 17:16 6:54 7:52 16:54 17:38 7:10 8:08 17:10 17:54 7:13 8:11 17:13 17:57 △ △ △ 17:00 17:03 17:19 17:41 17:51 18:13 − − △ ■岩川方面時刻表 停留所 志布志駅前 志布志 尾野見 松山駅跡 岩川 種別 停留所 岩川 松山駅跡 尾野見 志布志 志布志駅前 種別 ■野方方面時刻表 8:20 8:21 8:42 8:53 9:07 △ 行き 9:45 12:30 9:46 12:31 10:07 12:52 10:18 13:03 10:32 13:17 △ △ 15:20 15:21 15:42 15:53 16:07 △ 6:45 6:59 7:10 7:31 7:32 △ 10:00 10:14 10:25 10:46 10:47 △ 帰り 11:00 11:14 11:25 11:46 11:47 △ 13:40 13:54 14:05 14:26 14:27 △ ※平成 23 年 12 月現在 △日曜祝日運休 ◇学休日運休 ■志布志∼牧之原間急行 - 11 - 16:30 16:44 16:55 17:16 17:17 △ 停留所 志布志 市役所前 蓬原 野神三文字 野方 種別 8:30 8:49 8:54 8:59 9:07 △ 行き 13:30 13:49 13:54 13:59 14:07 △ 17:30 17:49 17:54 17:59 18:07 △ 停留所 野方 野神三文字 蓬原 市役所前 志布志 種別 6:30 6:38 6:43 6:48 7:07 △ 帰り 9:20 9:28 9:33 9:38 9:57 △ 14:20 14:28 14:33 14:38 14:57 △ ●補習有運行 〇補習無運行 ④鉄道交通 本市には、JR日南線が運行され、市内には始発駅である志布志駅と大隅夏井駅があります。日南 線は宮崎県宮崎市の南宮崎駅から志布志駅までを結ぶ鉄道路線で、昭和 38 年に南宮崎−北郷間の開 業に伴い、志布志線の志布志−北郷間が編入され、現在の路線となりました。かつて、志布志駅には 日南線のほか、志布志線(西都城−志布志)、大隅線(志布志−鹿屋)が運行されていましたが、昭 和 62 年に大隅線、志布志線は廃止されました。 現在、日南線は 1 日 10 本の列車が運行されており、平成 22 年の年間乗降人員は、志布志駅で 11,810 人、大隅夏井駅で 767 人となっています。 平成 21 年には、本市がJRから志布志駅舎内のスペースを借り受け、志布志市総合観光案内所が オープンし、新たな情報発信拠点として活用されています。 ■JR日南線停車駅 ■平成 22 年JR日南線乗降人員数 (単位:人) 乗車人員 降車人員 乗降人員計 志布志駅 普通 定期 2,436 1,915 5,544 1,915 7,980 3,830 計 4,351 7,459 11,810 - 12 - 大隅夏井駅 普通 定期 106 123 415 123 521 246 計 229 538 767 油津 志布志駅着 発車時刻 (発車駅) 到着時刻 5時33分 (宮崎) 8時36分 6時11分 (油津) 7時22分 8時48分 (油津) 10時06分 10時30分 (宮崎) 13時09分 12時21分 (宮崎) 14時47分 16時16分 (油津) 17時27分 17時24分 (油津) 18時37分 17時55分 (宮崎) 20時31分 18時58分 (宮崎) 21時42分 19時55分 (宮崎) 22時43分 大堂津 志布志駅発 発車時刻 (行き先) 到着時刻 5時12分 (宮崎) 7時47分 5時47分 (宮崎) 8時31分 7時30分 (油津) 8時40分 9時00分 (南宮崎) 11時25分 11時34分 (南宮崎) 14時08分 13時44分 (油津) 14時54分 15時51分 (油津) 17時03分 17時58分 (南宮崎) 20時33分 18時55分 (南宮崎) 21時31分 20時37分 (南宮崎) 23時02分 日南 ■JR日南線時刻表 南郷 宮崎 南宮崎 飫肥 内之田 谷之口 榎原 田吉 南方 北郷 伊比井 日向 大 束 日向北方 運動公園 木花 内海 曽山寺 小内海 福島今町 折生迫 子供の国 串間 大隅夏井 青島 志 布 志 ⑤船舶交通 志布志港は古くから海を糧に栄え、平安時代末期に開かれた大隅、さつま、日向に誇る広大な荘園・ 島津荘の唯一の水門として、この地の発展に大きな足跡を残しています。海上交易が盛んになった江 戸時代には、内外交易で開け、「志布志千軒の町」とうたわれるほどの町並みを形成し、活況を呈し ていました。 近年は、九州で唯一国際バルク戦略港湾に選定されるなど、南九州の国際物流拠点港として発展し ています。また、内航フェリーネットワークも充実し、大阪、東京、沖縄を結ぶ航路が形成されてい ます。 なかでも、大阪∼志布志を結ぶフェリーさんふらわあは毎日運航され、旅行者や運送事業者の移動 手段として定着しています。また、フェリーさんふらわあ利用者のためのシャトルバス(志布志港― 鹿児島市内間)も運行されています。一方、利用実績をみると、平成 17 年以降、減少傾向にあり、 最近は旅客数約 10 万人で推移し、乗用車は 3 万台割れとなっています。 ■志布志港に就航するフェリー 航路 事業者 大阪∼志布志 船名 さんふらわあさつま フェリーさんふらわあ 東京∼志布志 さんふらわあきりしま 飛龍 21 マルエーフェリー ∼(名瀬)∼沖縄 所要時間 13 時間 45 分 12,400 47 時間 30 分 9,200 資料)県勢概要 ■さんふらわあ時刻表 志布志港発 大阪南港 発 着 発 着 月∼金曜日 17 時 55 分 翌 7 時 40 分 17 時 55 分 翌 8 時 55 分 土曜日 18 時 30 分 翌 8 時 50 分 17 時 55 分 翌 9 時 40 分 日曜日 17 時 00 分 翌 7 時 40 分 17 時 00 分 翌 8 時 55 分 ■さんふらわあの利用状況 (人) 旅客(左目盛り) 150,000 (台) 乗用車(右目盛り) 40,000 30,000 100,000 20,000 50,000 10,000 0 0 H13年 14 15 16 17 18 資料)フェリーさんふらわあ志布志支店 - 13 - 19 20 21 総トン数 22 2.志布志市の観光動向 (1)志布志市の観光客の動向 ①観光客数の推移 本市の観光入込客数と宿泊客数の推移をみると、観光入込客数は概ね 60 万人∼70 万人で推移して おり、平成 21 年は 790,284 人となっています。また、宿泊客数も 7 万人台で推移してきました。し かし、平成 22 年は宮崎県で発生した口蹄疫の影響により、 「お釈迦祭り」が中止となったほか、外出 を控える動きから大幅に減少し、観光入込客数 566,627 人、宿泊客数 67,970 人となっています。 また、観光地点別観光入込客の構成をみると、「温泉・健康」が 297,241 人、構成比 52.5%と最も 多く、次いで「行事・イベント」が 157,183 人、構成比 27.7%、「スポーツ・レクリエーション」が 33,183 人、構成比 5.9%となっています。 ■観光入込客数と宿泊客数の推移 (人) 900,000 入込客(左目盛り) (人) 80,000 宿泊客(右目盛り) 78,474 75,000 800,000 70,318 70,981 71,910 70,367 700,000 767,223 600,000 790,284 690,915 691,627 70,000 67,970 65,000 614,587 566,627 60,000 500,000 H17年 18 19 20 21 22 ■平成 22 年観光地点別観光入込客の構成 観光地点 入込客(人) 自然 8,633 歴史・文化 6,124 温泉・健康 297,241 スポーツ・レクリエーション 33,183 都市型観光 31,854 行事・イベント その他 合計 自然 1.5% その他 5.7% 157,183 32,409 行事・イ ベント 27.7% 都市型観 光 5.6% 566,627 スポーツ・ レクリ エーショ ン 5.9% - 14 - 歴史・文 化 1.1% 温泉・健 康 52.5% ②月別観光客数の推移 月別の観光入込客数をみると、「お釈迦まつり」や「志布志みなとまつり」、「大隅の國やっちく松 山藩秋の陣まつり」が開催される 4 月、7 月、11 月が多くなっています。また、イベント・行事を除 くとスポーツキャンプや春休みシーズンの 3 月やゴールデンウィークのある 5 月、夏休みシーズンの 7∼8 月が多くなっています。月別宿泊観光客数の推移をみても、ほぼ同じような状況となっています。 そのため、本市はダグリ岬遊園地や海水浴場などの海洋レジャー施設が充実し、夏季の観光客は多 いものの、閑散期と比べ差が大きく、年間を通じた集客が課題といえます。 ■月別観光入込客数の推移 (人) H20年 H21年 H22年 170,000 120,000 70,000 20,000 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 ※平成 22 年は「お釈迦まつり」は未開催、「志布志みなとまつり」は 8 月に開催 ■月別宿泊観光客数の推移 (人) H20年 H21年 H22年 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 - 15 - 8月 9月 10月 11月 12月 ③主要観光施設の利用者数 本市の主要観光施設の利用者数をみると、ダグリ岬遊園地は昭和 56 年に開業した県内唯一の遊園 地であり、昭和 61 年には年間 15 万人の利用者があったものの、施設の老朽化や利用者ニーズの多様 化に伴い減少し、近年は年間 2 万人前後で推移しています。また、同遊園地に隣接するダグリ岬海水 浴場は 7 月∼8 月のみの利用となっており、1 万人前後で推移しています。 蓬の郷(温泉)は、入浴施設と食事、休憩施設があり市民の憩いの場として定着しており、年間 14 万人前後の利用と安定した集客となっています。 道の駅「松山」は、平成 7 年に飲食機能や宿泊機能を持った施設として開業しましたが、平成 17 年に地域高規格道路である都城志布志道路の一部開通により、同駅を通る県道 109 号は事実上旧道と なり、以降利用者数は大幅に減少しています。 ■ダグリ岬遊園地の利用者数 ■ダグリ岬海水浴場の利用者数 (人) 30,000 15,000 20,000 10,000 10,000 5,000 (人) 0 0 H17年 18 19 20 21 H17年 18 22 ■蓬の郷(温泉)の利用者数 19 20 21 22 20 21 22 ■道の駅「松山」の利用者数 (人) (人) 70,000 150,000 60,000 140,000 50,000 130,000 40,000 30,000 120,000 20,000 110,000 10,000 100,000 0 H17年 18 19 20 21 22 H17年 18 - 16 - 19 ④スポーツキャンプ・合宿の状況 鹿児島県では積極的に県外からのスポーツキャンプ・合宿受け入れを推進しており、本市において も受け入れ実績があります。平成 22 年度は口蹄疫の影響により減少したものの、サッカーやテニス などの競技を中心に、宮崎県や京都・大阪などの関西圏から学生を多数受け入れています。特に関西 圏においては、フェリーさんふらわあが就航していることが本市の強みであるといえます。 スポーツキャンプにおいては、鹿児島県内では南さつま市や鹿屋市、さつま町などが積極的な誘致 活動を行っており、また鹿児島県以外にも高知県や愛媛県なども積極的な誘致活動を行っているため、 今後は他地域との差別化や近隣市町との連携が必要になってきます。 ■県外からのスポーツキャンプ・合宿の受け入れ実績(延べ人数) (人) 11,000 志布志市(左目盛り) (人) 100,000 鹿児島県(右目盛り) 10,000 90,000 9,000 8,000 10,138 80,000 7,000 7,731 7,026 6,000 6,151 70,000 5,000 H19年度 H20 H21 ■発地別スポーツキャンプ・合宿の構成 奈良県 1.5% 滋賀県 6.0% ■交通機関別スポーツキャンプ・合宿の構成 福岡県 和歌山県 1.5% その他 1.5% 3.0% 大阪府 19.4% 飛行機 3.0% 宮崎県 23.9% さんふら わあ 58.2% 兵庫県 6.0% 熊本県 6.0% 佐賀県 7.5% H22 バス 38.8% 京都府 23.9% ※平成 22 年度 - 17 - (2)アンケート結果の概要 本市の宿泊施設や観光施設の利用者、フェリーさんふらわあの利用者、スポーツ合宿で訪れた団体 を対象としたアンケート調査を実施し、観光客の動向や本市に対する評価の把握を行いました(アン ケートの詳細は資料編に掲載)。 ①アンケート調査概要 ■宿泊施設、観光施設利用者アンケート 調査期間:平成 23 年 7 月 11 日(月)∼平成 23 年 7 月 24 日(日) 調査対象:志布志市内の宿泊施設、観光施設の利用者 調査方法:志布志市内の宿泊施設(11施設) 、観光施設(4施設)にて配布・回収 回収枚数:275 枚 ■さんふらわあ利用者アンケート 調査期間:平成 23 年 7 月 25 日(月)∼平成 23 年 8 月 10 日(水) 調査対象:フェリーさんふらわあ利用者 調査方法:フェリー「さんふらわあ」乗船時に配布、待合所・船内にて回収 回収枚数:722 枚 ■スポーツ合宿アンケート 調査期間:平成 23 年 8 月 1 日(月)∼平成 23 年 8 月 19 日(金) 調査対象:平成 23 年度に志布志市内でスポーツ合宿を実施した学校、団体 志布志みなとサッカーフェスティバルに参加した高校 調査方法:郵送にて配布・回収 回収枚数:48 枚 - 18 - ②宿泊施設、観光施設利用者アンケート結果の整理 要 点 自然・景観やアウトドアレジャ ーを楽しむ割合が高い 家族や夫婦、ひとりなどの少人 数旅行が中心 1 泊 2 日の旅行が中心 概 要 ○ 観光・レジャー目的の利用者は、旅行の動機として「自然・景観を 楽しむ」や「山登りや海水浴などのアウトドアレジャー」の割合が 高い。 ○ 旅行の同行者は、 「家族」や「夫婦」、 「ひとり」の割合が高く、旅行 人数は「2∼3 人」「ひとり」「4∼5 人」の割合が高い。 ○ 「家族型」 、「個人型」の少人数旅行が中心。 ○ 宿泊日数は「1 泊 2 日」が約半数を占める。 ○ 宿泊施設利用者の志布志市以外の宿泊地をみると、 「鹿児島・宮崎県 広域的な移動 外」や「鹿児島市」 「宮崎市」が多くなっており、旅行の移動範囲は 広域にわたっている。 ○ 旅行の情報源は「前に来てよかった」が 23.5%となっている。 高いリピート率 ○ 志布志市を訪れた回数が「5 回以上」が約 4 割を占め、リピーター が比較的多い。 インターネットを使った情報 収集 移動手段は自家用車が中心 蓬の郷、ダグリ岬、飲食施設へ の立ち寄り 「自然・景観」への満足度が高 い 宿泊施設利用者は「食事」「温 泉」「おもてなし」の満足度が ○ 旅行の情報源は「インターネット」が最も高く、宿泊施設利用者で は約 5 割が利用している。 ○ 志布志市までの移動手段は「自家用車(社用車)」が 7 割以上となり、 マイカー移動が中心となっている。 ○ 志布志市内で立ち寄った施設は、 「蓬の郷」「ダグリ岬」「飲食施設」 の割合が高い。 ○ 旅行の満足度では、 「自然・景観」に対する満足度が、宿泊施設、観 光施設利用者ともに高い。 ○ 宿泊施設利用者の「食事」 「温泉」 「おもてなし(店員や住民の対応)」 に対する満足度が高い。 高い 「交通の便」「情報・案内」へ の満足度が低い ○ 旅行の満足度では、 「交通の便(アクセス) 」 「情報・案内(観光案内・ Web発信) 」に対する満足度が、宿泊施設、観光施設利用者ともに 低い。 ○ 今後の旅行に求める楽しみでは、 「心の安らぎを得る」や「家族との 精神的満足を得たり、旅行者自 交流を深める」、 「身体を休める(癒す) 」といった精神的満足を得る 身が体験する旅行への希望が 楽しみへの希望が高い。 高い ○ 「景色・食などの新しい発見」や「自然に触れる」といった旅行者 自身が体験する楽しみへの希望が高い。 - 19 - ③さんふらわあ利用者アンケート結果の整理 要 点 帰省目的の利用が多い 県外居住者の利用理由として 「船旅を楽しみたい」が高い フェリー利用はリピーターが 多い 概 要 ○ 利用者は「帰省」目的の利用が半数を占める。 ○ 「観光・レジャー」目的の利用は約 3 割となっている、 ○ 関西、その他(鹿児島・宮崎県外)居住者のさんふらわあ利用理由 は、「船旅を楽しみたい」の割合が高い。 ○ さんふらわあの利用回数は、 「6 回以上」が全体の約 4 割を占め、次 いで「2∼3 回目」とリピート率が高い。 ○ フェリーの往復利用は、 「往復ともにフェリーを利用」が全体の約 7 フェリーは往復利用が多い 割を占める。一方で、 「片道のみフェリー利用」も 2 割強あり、移動 手段は多様である。 ○ さんふらわあ利用における同行者は家族が全体の約 5 割を占め、次 利用者は家族やひとりなど、小 グループが多い いで「ひとり」「夫婦」となっている。 ○ 利用人数は「2∼3 人」が最も多く、次いで「4∼5 人」 「ひとり」と なっており、小グループの利用が中心である。 県外居住者にとって志布志市 は通過地点 6 泊以上の長期旅行者が多い ○ 関西、その他(鹿児島・宮崎県外)居住者の目的地では、 「鹿児島県」 が全体の約 7 割を占める。一方、 「志布志市」を目的地とする割合は 1 割に満たない。 ○ 旅行における宿泊日数は、 「6 泊以上」が最も多く、次いで「5 泊」 「4 泊」となっており、長期旅行者が多い。 ○ 目的地での移動手段は、 「自家用車(社用車) 」が全体の 7 割を占め、 移動は自家用車が中心 マイカーによる移動が中心である。 ○ 「レンタカー」利用は約 5%となっている。 利用料金や寝室の満足度が高 い 待合所環境や船内イベントの 満足度が低い 情報発信、交通アクセスの満足 度が低い 志布志市の認知度は高いが、施 設には立ち寄らない割合が高 い ○ フェリー利用における満足度は、 「利用料金」や「船内設備(寝室)」 への満足度が高くなっている。 ○ フェリー利用における満足度は、 「待合所環境」や「船内イベント」 への満足度が低くなっている。 ○ フェリー利用における満足度は、 「情報発信(観光マップ、時刻表等) 」 や「港まで(又は港から)の交通アクセス」への満足度が低くなっ ている。 ○ 志布志市の認知度は「知っている、また行ったことがある」が全体 の約 6 割となっており、高い認知度がある。 ○ 一方、志布志市内で立ち寄った施設(立ち寄り予定)は、 「特にない」 の割合が最も高くなっている。 - 20 - ④スポーツ合宿アンケート結果の整理 要 点 概 要 ○ 回答者の年間合宿頻度は「2∼3 回」が 5 割を超えている。また、 「4 年間の合宿回数は 2 回、延べ 日数は「1∼10 日」が多い ∼5 回」も約 3 割を占める。 ○ 各団体の年間の合宿延べ日数は「1∼10 日」が 5 割を超えている。 また、 「11∼20 日」が約 3 割を占める。 志布志市での合宿日数は「2∼ 3 日」 ○ 志布志市の宿泊日数は「2 日」と「3 日」が多く、全体の約 8 割を占 める。 移動手段はマイクロバスが中 ○ スポーツ合宿における移動手段は「マイクロバス」が中心。 心 ○ フェリーさんふらわの利用は 14.6%となっている。 合宿理由は「大会、フェスティ バルが開催」 宿泊施設と競技施設のみの往 復 ○ 志布志市での合宿理由は「大会、フェスティバルが開催」が最も多 い。 ○ 「受け入れ体制が良い」や「競技施設が良い」の理由も多い。 ○ 市内での立ち寄り施設は「特にない」が最も多く、宿泊施設と競技 施設の往復のみにとどまっている。 ○ 「飲食施設」への立ち寄りが 35.6%となっている。 競技施設や宿泊施設等への満 ○ 志布志市への再訪意向が高く、合宿における満足度も「競技施設」 足度が高く、リピーターとなる 「宿泊施設」 「食事」について高い評価となっており、リピーターと 可能性が高い なる可能性が高い。 - 21 - (3)志布志市の観光における取り組み ①志布志総合観光案内事業 ■JR 志布志駅 本市では、平成 21 年 8 月にJRから志布志駅舎のス ペースを借り受け、本市の情報発信拠点施設として志布 志市総合観光案内所がオープンしています。同案内所で は、ホームページによる情報発信のほか、駅利用者や観 光客の一時休憩スペースとしての利用や、インターネッ トの無料利用サービス、レンタサイクル事業などを行っ ています。駅の近くのショッピングセンター内には、本 市の特産品や工芸品を集めた特産品販売所「港湾通り」 を運営しています。 また、市内の商店や飲食店など 58 店舗を「志布志市まちかど案内所」に指定し、道案内や観光パ ンフレットの配布など観光客の利便性向上に向けて取り組んでいます。 その他、市民のボランティアによるまち歩きガイド「志布志観光ガイド」では、歴史や文化、自然 など本市の魅力を観光客に伝える案内役となっています。 ②イベントの開催 ■お釈迦まつり 本市では、お釈迦様の誕生を祝って開催される「お釈 迦まつり」が毎年 4 月 29 日に開催され、花嫁を乗せた シャンシャン馬や、踊り連パレードなど多くの市民が参 加する県内屈指の大祭となっています。また、平成 19 年からは、祭りの前後を「志布志お釈迦まつりウィーク」 として、スポーツ大会や関連イベントを開催しています。 その他、志布志湾を鮮やかに彩る約 1 万発の花火大会 「志布志みなとまつり」や、武者行列や幻の一夜城など が見所の「大隅の國やっちく松山藩秋の陣まつり」、農業 振興を目的に、地産地消・健康・環境をテーマとした「ふるさとまつり IN 有明」など年間を通じて 多くのイベントが開催されています。 ③スポーツ合宿等の推進 ■志布志みなとサッカーフェスティバル 本市は、県内でも有数のスポーツ合宿の先進地であり、 サッカーやテニスなどを中心に九州や関西方面からの合 宿者が多数訪れています。特にサッカーについては、夏 に「志布志みなとサッカーフェスティバル」が開催され ています。同イベントは平成 8 年から開催されており、 行政等の支援もあり現在は約 100 チームが県内外から参 加する一大イベントとなっています。 また、スポーツ大会や合宿等で市内に宿泊する学生に 対し、スポーツ合宿等誘致奨励金を創設し、さらなる合 宿誘致推進に向け取り組んでいます。 - 22 - ④食に関する取り組み ■背白ちりめん三昧丼 本市の中心商店街活性化を図るため、飲食店主が中心 となり地元食材を活かした超大盛メニューの提供を呼び 掛け、これを志布志市商工会が支援する形で「メガ盛り・ ご当地丼キャンペーン」が平成 22 年から開催されてい ます。また、商店街グルメを競う「S−1グランプリ」 では、本市の「背白ちりめん三昧丼」が初代チャンピオ ンに選ばれるなど、本市の魅力である食を活かした取り 組みが進められています。 その他、平成 23 年 4 月には市役所内にブランド推進 室を設置し、特産品を含めた志布志ブランド確立に向けた取り組みを行っています。 ⑤広域観光に向けた取り組み ■県と連携した補助事業チラシ 本市は都城市、曽於市、三股町からなる都城広域定住自立圏を 構成しており、圏域の魅力を発信するため、食や体験型観光、ス ポーツをテーマとした観光パンフレット「旅のごちそう」を平成 23 年に作成しました。また、鹿児島県が九州新幹線の全線開業効 果を大隅半島へ波及させるために実施している大隅地域レンタ カー無料プラン事業と連携し、フェリーさんふらわあの利用客の 利便性向上や利用促進を目的とした補助事業を実施しています。 その他、地元の NPO などが中心となり、志布志湾岸の魅力を 体験してもらおうと、鹿児島県のかごしま着地型観光メニューモ デル開発事業を利用して、志布志湾岸よかとこ博覧会が平成 23 年 2 月から 3 月にかけて開催されました(一部例外あり) 。パン フレットでは戦争と古墳をテーマにしたモニターツアーのほか、 39 の体験プログラムが紹介されました。 こころざし ⑥観光を支える 志 の取り組み 本市では、市民団体や NPO が中心となり、駅前での朝市やフリーマーケットの開催など、市民レ ベルで観光に取り組む動きがみられます。また、 「まちづくり研究会」による駅前花壇の整備や、 「ふ るさとづくり委員会」による景観整備、 「NPO 三方良」による志布志港の景観整備に加え、ボランテ ィアによる道路などの空き缶拾いをする「マイロードクリーン大作戦」や大きな祭りに合わせた「お じゃったもんせクリーン大作戦」など、観光客を気持ちよくもてなす基本となる活動が展開されてい ます。 その他、安心・安全な食を提供するため、減農薬や減化学肥料栽培といった環境保全型農業を推進 するなど、本市においては、高い志を持った「志民」による取り組みや活動が行政、民間が一体とな って推進されています。 - 23 - (4)観光資源の整理 本市の主要な観光資源について、以下で整理しています。 ①歴史・文化資源 資源名 宝満寺跡 大慈寺 志布志城跡 志布志麓庭園 松山城跡 有明町野井倉の田の神 東郷医院(洋館) 種田山頭火の句碑 京ノ峯遺跡 概要 明治 2 年の廃仏毀釈によって廃寺となった律宗秘山密教院宝満寺の遺跡。明治 12 年に大慈時説教所として再建され、その後観音堂が建立された。例年、旧 4 月 8 日の潅仏会が盛大に行われる。 室町時代(1340 年)の創建で、臨済宗京都妙心寺の末寺で、江戸時代には 16 の支院と 100 人以上の僧侶が学んでいた。明治 2 年の廃仏毀釈により一時は廃 寺となったが、明治 12 年に旧大慈寺宝地庵跡に再興された。 内城、松尾城、高城、新城の 4 城を総称し志布志城と呼ぶ。土塁や空堀などの 保存状況がよく、中世山城としての趣を現在に残しており、国指定記念物(史 跡)に指定されている。 平山氏庭園・天水氏庭園・福山氏庭園の 3 庭園をあわせて、国指定記念物(名 勝)に指定されている。 鎌倉時代(1188 年)に平重頼が築城と伝えられる山城。終戦により積兵団長芳 仲中将揮毫により神州不滅の碑を建立した。展望台からは霧島連山と桜島が一 望でき、桜の名所ともなっている。 江戸時代(1743 年)作で、市内において発見された刻字のある田の神像では最 も古い。大隅地方特有のシキかぶりではないのが特徴。 大正 7 年に建設された洋館。1 階部分を診療に当て、2 階には和室が並ぶ。特に 2 階和室は、枇榔の木を使用し細部にわたって丁寧な仕上がりとなっている。 放浪の俳人、種田山頭火が昭和 5 年に志布志を訪れた際、この地で詠んだと思 われる句の句碑が市内に建立されている。 弥生時代中期の円形周溝墓が 20 基発見された。現在は公園として利用されてい る。 ②自然・景観資源 資源名 枇榔島 志布志の大クス 陣岳国際の森 普現堂湧水源 岳野山 香花園 せせらぎの里 大谷山自然公園 宮田山 とどろ渓谷 概要 志布志湾のほぼ中央に浮かぶ無人島。枇榔樹を中心とした亜熱帯性植物におお われ、国指定記念物(特別天然記念物)に指定されている。また、枇榔神社が あり、天智天皇にまつわる伝説が伝えられている。 安楽の山宮神社境内にある樹齢 800∼1200 年といわれる国指定記念物(天然記 念物)の大楠。天智天皇の御手植えとの伝説も残っている。 市街地と太平洋を見下ろす標高 270mの森。国際交流で志布志を訪れた人々の 記念樹が植栽されている。巨大な地球儀も設置されている。 平成の名水百選に選ばれた湧水。目の前には親水公園が広がり、豊かな自然環 境が保たれている。蓬の郷の水風呂にはこの湧水が使用されている。 市役所本庁北側にある標高 274mの山。山頂から野井倉開田や志布志湾などが 見渡すことができ、付近には笠祇神社や干支の石像などがある。 約 2 万坪の敷地に数万本のツツジやサツキ、桜が植樹されている。3 月下旬か ら 4 月にかけて花見客が訪れる。 照葉樹林を活かした憩いの場。夏場は深い緑のなか、せせらぎに涼を求める家 族連れなどが訪れる。 頂上からは志布志湾を見渡すことが出来る。 松山町にある標高 520mの山。パラグライダーの離陸場としても利用される。 市の中央に位置する渓谷。沢登りが楽しめる。 - 24 - ③宿泊施設、温泉 資源名 国民宿舎ボルベリアダ グリ 志布志湾大黒リゾート ホテル ホテルサンワード ホテルポラリス ホテル枇榔 山海荘 民宿はまだ 蓬の郷民宿村 安楽温泉 松山温泉 大谷温泉 概要 ダグリ岬にある国民宿舎。 「ボルベリア」とはスペイン語でまた訪れたくなると いう意。宿泊、温泉施設のほか大小宴会場や多目的ホールがある。 全室から志布志湾が一望できるリゾートホテル。海水を利用した温泉や各種宴 会やセレモニー会場も利用できる。 JR 志布志駅から徒歩 2 分のビジネスホテル。隣接建物に直営居酒屋がある。 JR 志布志駅から徒歩 2 分のホテル。ビジネス・飲食に便利。 JR 志布志駅から車で 3 分の高台にあるビジネスホテル。 JR 志布志駅上にある高台の旅館。長期滞在に向いている。 夏井港から徒歩 10 分の民宿。釣り人の利用が多い。 蓬の郷に隣接する民宿村。 「民宿すずかぜ」「民宿せせらぎ」 「民宿青空」 「民宿 星の栖」の4施設が運営。 国道 220 号線沿いの浴場で 100 年以上の歴史がある。 松山町新橋にある公衆浴場。 松山町大谷集落にある公衆浴場。 ④文化・スポーツ・観光施設 資源名 志布志市文化会館 志布志市立図書館 やっちくふれあいセン ター 志布志運動公園 城山総合公園 有明総合体育館 蓬の郷 農業歴史資料館・体験 館 道の駅「松山」やっち くふるさと村 ダグリ岬遊園地 ダグリ岬遊園地プール ダグリ岬海水浴場 村留ダチョウ牧場 千刻蔵 鉄道記念公園 大浜緑地公園 しおかぜ公園 志布志市総合観光案内 所 港湾通り あおぞら1丁目 漁協直売店「びろう」 和香園 松山歴史民俗資料館 概要 志布志町にある文化施設。各種公演やイベント、生涯学習等に利用される。 志布志町に本館、有明・松山町に分館がある。HPで蔵書検索も可能。 松山町にある文化施設。各種公演やイベント、生涯学習等に利用される。 志布志町にある体育館、武道館、弓道場、陸上競技場、温水プールを備えた施 設。また、ふれあい広場や多目的広場ではサッカーやグラウンドゴルフも可能。 松山町にある体育館や陸上競技場、テニスコートの他、プールや多目的広場も 備えた施設。 有明町にある体育館やグラウンド、野球場を備えた施設。また、B&G 海洋セン ターのプールもある。 檜風呂やジェットバスなど 16 種類の温浴設備があり、施設内にはレストランや 物販施設も設置されている。周りには親水公園やグラウンドゴルフ場が整備さ れている。 先人の知恵を学び、開拓の精神を後世へ伝える「生きた資料館」として、囲炉 裏やかまどを使った料理、五右衛門風呂の入浴、豆腐作りやそば打ち体験が可 能。 平成 8 年に開業した道の駅。野菜や海産物などの特産品販売や食事施設、公園 や宿泊施設も備える。 鹿児島県唯一の遊園地。観覧車やゴーカート、パノラマモノレールなどがある。 ダグリ岬遊園地に併設するプール。同施設は、海水を利用した流水プールとな っており、7 月∼8 月限定で利用できる。 ダグリ岬に位置する海水浴場。トイレやシャワー施設も完備されている。 ダチョウが見学できる施設。ダチョウ関連商品の購入も可能。 若潮酒造の焼酎見学、体験施設。オリジナル焼酎の製造や蔵を利用したコンサ ート等を開催。 実物の機関車が展示されている公園。クリスマスシーズンにはイルミネーショ ンが飾られる。 志布志港近くの公園。グラウンドゴルフ等に利用され、春は桜が咲き誇る。 新若浜地区にある多目的広場。みなとサッカーフェスティバルのメイン会場。 平成 21 年 8 月にJR志布志駅舎内にオープンした総合観光案内所。 サンポートしぶしアピア内にある特産品販売所。 JAあおぞらが運営するレストラン兼物販施設。地元の甚兵衛倶楽部が生産す る農林水産物を直売、食事することが出来る。 志布志漁協の直売施設。漁協で水揚げされた海産物や野菜を販売。 特産品であるお茶の販売施設。隣接する工場の見学や茶摘み体験も可能。 旧松山町の歴史・民俗資料を保管。 - 25 - ⑤祭り・イベント 資源名 白鳥神社元旦祭 ジョガー駅伝競走大会 田之浦山宮神社ダゴま つり 安楽山宮神社春まつり 志布志ポートマラソン 大会 白鳥神社神舞 お釈迦まつり 志布志湾天然ハモまつ り 志布志みなとまつり 大隅の國 やっち く松山 藩「秋の陣まつり」 志布志イルミネーショ ン 熊野神社神舞 ふるさとまつりIN有 明 さんふらわあ交流全国 グラウンドゴルフ大会 みなとサッカーフェス ティバル 志布志麓地区散策 朝市・フリーマーケッ ト 概要 12 月 31 日∼翌年 1 月 1 日に開催される元旦祭。松山神社や早鈴神社、霧島神 社でも開催される。 1 月第 2 日曜日に 2.7km を 5 人でたすきをつなぐ駅伝大会。 2 月第 1 日曜日に開催。青竹の頭部に米粉で作った紅白の団子(ダゴ)を差し 花に飾って奉納する。 2 月第 2 土・日曜日に開催。その年の豊作を祈願する祈年祭。 3 月第 1 日曜日に開催。志布志港を背景に志布志湾を眺めながら行われるマラ ソン大会。3・5・10km、ハーフマラソンの他、ファミリーコースがある。 3 月第 1 日曜日に開催。祭神は日本武尊である白鳥神社では神舞が行われ、五 穀豊穣、無病息災を祈る「田の神舞」や「浦安の舞」など 8 段が奉納される。 毎年 4 月 29 日にお釈迦様の誕生を祝って開催される。旧暦 4 月 8 日に行われ ていたことから「しがっじょか」とも言われ、花嫁を乗せたシャンシャン馬や 踊り連パレードがある。 5 月第 2 日曜日に開催。志布志湾で水揚げされるハモをメインにハモ料理の競 演や漁船クルージング体験が出来る。 7 月第 4 日曜日に開催。志布志港を鮮やかに彩る1万発の花火は県内屈指の規 模を誇る。ステージイベントの他、さんふらわあクルーズも開催。 11 月第 2 土・日曜日に開催。まつりの期間だけ見ることの出来る幻の一夜城や 奉納武者行列、野菜やサムライ鍋などの無料配布が行われる。 11 月下旬∼翌年 1 月初旬に鉄道公園や街路樹を約 12 万球の電球でライトアッ プ。 奈良時代創建と伝えられる蓬原熊野神社には江戸時代(1679 年)蟻穴和尚に よって書かれた神舞書があり、毎年 11 月 23 日に奉納される。 12 月第 1 日曜日に開催。伝統芸能や舞台発表やスポーツ大会、産地即売会、フ リーマーケットや抽選会などのイベントが行われる。 11 月下旬に開催。さんふらわあ利用促進を目的に開催され、関西地区からも多 くの参加者が訪れる。 毎年 8 月に開催され、関西、九州各地から 100 を超えるサッカーチームが参加 する大会。 ボランティアガイドが志布志市内の史跡や文化財を案内。 毎月第 3 日曜日にJR志布志駅前にて開催される朝市、フリーマーケット。コ ンサートやオークション等も開催。 ⑥特産品等 資源名 ちりめん はも トラガニ ウナギ イチゴ・メロン ダチョウ 茶 牛・豚肉 芋焼酎 さつま揚げ 背白ちりめん三昧丼 概要 志布志湾では古くからちりめん漁が盛んな地域であり、この地で採れるちりめ んは背中が白いことが特徴。 鹿児島県は全国有数のハモの漁獲量を誇っており、志布志湾では年間を通じて 水揚げされる。市内の飲食店で食べることも可能。 南九州で水揚げされる珍しいカニ。体の模様からトラガニと言われる。 大隅地方はウナギ養殖生産量日本一。温暖な気候と良質な地下水に恵まれ、養 殖に適している。 温暖な気候を活かしてイチゴ・メロン栽培が盛んである。観光農園も市内各地 に点在。 運動量の多いダチョウは肉が引き締まり、ヘルシー。刺身や鍋で楽しめる。 本市は過去 7 年間「産地賞」を受賞する茶生産が盛んな地域。特に有明町は広 大な茶畑が広がる。 大隅地方は有数の畜産地帯であり、志布志の黒牛は県畜産品評会で 2 年連続 「農 林水産大臣賞」に輝くなど高い評価を受ける。 市内には若潮酒造、丸西酒造、白露カンパニー、太久保酒造の 4 つの酒造会社 が立地している。 志布志湾で水揚げされた魚をふんだんに使用したさつま揚げ。 S−1グランプリ初代王者に輝いた逸品。市内の飲食店で食べられる。 - 26 - ⑦観光資源マップ - 27 - (5)関連計画 ①第1次志布志市振興計画 本市の最上位計画である志布志市振興計画は、長期計画である「基本構想」と、中期計画である「基 本計画で構成され、本市が目指すまちの将来像を実現するために策定されました。 基本構想(平成 19 年度∼平成 28 年度) 基本理念 こころざし 志 のあふれるまち 将 来 像 やすらぎとにぎわいの輪が協奏するまち 【笑顔あふれる ふるさと・みなと・まち】 基本目標1 「郷と郷」「人と人」「物と物」のつながりがあるまち 基本目標2 自然や風土と共生する安心で豊かなまち 基本目標3 大地の力と海の恵みを活かした創造性あふれる持続可能なまち 基本目標4 「心」かよい合い若さあふれる元気なまち 基本目標5 伝統・文化を守り育み、次代へつなげる人づくりのまち 基本目標6 市民が輝く共生・協働のまち 基本目標7 市民とともに歩む「ムダ」のない経営 前期基本計画(平成 19 年度∼平成 23 年度) 後期基本計画(平成 24 年度∼平成 28 年度) 重点プロジェクト プロジェクト③地域循環型産業の振興 ■商工観光の活性化の推進 ○商工観光戦略会議の推進 ■「癒し」を資源とした再活性化 ○「スローライフ」「グリーンツーリズム」による交流の推進 個別目標 個別目標 3-4:自然の恵みを活かしたにぎわいのあるまちをつくる 施策①地域商業の振興 ○商工業指導・支援体制の強化 ○商店街景観づくりの推進 施策②観光客向け対策の強化 ○地産地消の推進 ○特産品の販売拠点の整備 ○商工観光戦略会議の推進 施策③地域企業の振興 ○物産展の開催 ○特産品の開発の促進 ○異業種交流の促進 ○生産性向上・新規事業投資への支援 個別目標 3-5:自然と歴史を活かした体験する観光のまちをつくる 施策①体験・交流型観光の推進 ○観光施設の整備 ○観光案内板設置事業 ○まつり・イベント等の支援 ○周遊型観光の開発 ○体験・交流型観光の開発 施策②国際観光の体制の整備 ○外国語表示等の推進 ○通訳等の確保 個別目標 5-2:いつでも学べる場と機会があるまちをつくる 施策②スポーツ活動の推進 ○スポーツ関連施設の整備 ○スポーツ指導体制の充実 ○スポーツ合宿・キャンプの誘致推進 ○スポーツ・レクリエーション 100 日運動の推進 個別目標 5-3:文化を守り・育み・つなげるまちをつくる 施策②伝統文化の保存・継承と歴史的文化遺産の保護・整備・活用 ○文化財の映像化の推進 ○観光資源としての活用の推進 ○歴史資源復元の推進 ○史跡地の公有化 ○街路景観の修景 - 28 - ②志布志市商工観光戦略会議提言書 志布志市商工観光戦略会議は平成 18 年 12 月に設置され、商工業振興部会と観光振興部会の 2 分科 会において、 『にぎわいのある観光・商業・物流の「みなと・まち」年間入込み客数 100 万人をめざ す』を基本コンセプトとして、提言書にまとめました。 基本コンセプト 『にぎわいのある観光・商業・物流の「みなと・まち」』 商工業振興部会 観光振興部会 基本目標 基本目標 志布志市の特産品の販路拡大 各種ツーリズムの開拓 観光地の絞込みとその活用 スポーツ合宿やキャンプ地としての環境整備 イベント企画検討 情報発信(しぶしの魅力発信) 新しい特産品の開発 にぎわいのある商店街の形成 具体的提言 具体的提言 志布志市の特産品販路拡大 各種ツーリズムの開拓 PR という観点から地元、国内外ですべての地域 において不足しており、 「地元で開催される祭りを活 用した PR」 「情報誌等の作成による PR」 「インター 「海の駅等の設置による PR」 ネットを活用した PR」 が必要。 ○情報発信方法の充実 ○駅、空港、祭り等での PR ○物産展の開催やアンテナショップの設置 など ①からいもツーリズムを推進 ②広域的志布志湾釣り大会の実施 ③修学旅行生の誘致 ④志布志市の「湧水」の有効的活用 ⑤エコを生かした農業体験の実施 新しい特産品の開発 志布志市にある特産品を活用した「志布志市オリ ジナル商品∼志の○○」各種団体が協力し開発すべ きである。漁協を中心に販売を進めている「はも」 に着目し推進すべきである。 ○「はも祭り」への行政的支援 ○「むらおこし事業」への行政的支援 ○情報提供の実施 ○新たな特産品の開発推進 にぎわいのある商店街の形成 にぎわいのある商店街とするためには、当事者で ある商店街で営業を営んでいる人や、居住されてい る人が元気で活力ある活動を営むことができる商店 街形成及び居住空間としての「魅力あるまち(環境) づくり」が大切である。 ○商店街通りの整備 ○寺社仏閣など歴史を活かした通りの整備 ○市場調査、勉強会の実施 ○空き店舗、スペースの有効活用 ○商業を営む方への助成事業の実施 ○生活に密着した商店街の形成 など - 29 - 観光地の絞込みとその活用 ①ダグリ岬周辺の整備、既存廃屋等の撤去・再活用 ②志布志城址や密貿易港の再現 ③ハイキングコースの計画 ④枇榔島を「癒しの島」へ ⑤山中邸跡への商家資料館建設を早急に スポーツ合宿やキャンプ地としての環境整備 ①サッカー・野球・テニスの施設を整備してスポー ツ合宿誘致を図る ②合宿参加者の「志」を記載した手型をつくり展示 イベント企画検討 ①イベントは独自性を出し、充実を図る ②自衛艦イベントの開催 ③健康スポーツで志布志市のイメージアップを図る 情報発信(しぶしの魅力発信) ①JR 志布志駅の活用を図る ②ホームページやインターネットを活用 ③「志のまち」は「おもてなしのまち」とメイン道 路を位置付け PR する ④観光関連施設や交通機関従事者のホスピタリティ 研修 ⑤JR やフェリーなどと連携したシャトルバスの季 節運行 3.志布志市の観光における課題 (1)観光客の立ち寄りを促す拠点づくりや魅力の向上 本市の観光施設の利用者数は低迷しており、観光施設としての魅力が低いことや、観光の目玉とな る観光資源がないことが課題となっています。また、温泉施設やイベントによる集客が中心となって おり、観光客が他の観光施設や観光資源へ立ち寄ることが少ない状況となっています。さらに、フェ リーさんふらわあ利用者にとって本市は通過地点であり、立ち寄りを促すような魅力ある観光拠点や 仕掛けが不足しています。 そのため、観光資源の掘り起こしや既存施設や資源の有効活用を行い、観光客の立ち寄りを促す拠 点づくりや仕掛けにより、観光客の滞在時間の増加や回遊性の向上を図る必要があります。 (2)ニューツーリズムへの対応 本市は夏場と閑散期の差が大きく、温泉やイベントだけに依存しない年間を通した集客が課題とな っています。そのような状況下、従来の通過型観光から体験・交流等をテーマにしたニューツーリズ ムへの対応が求められていますが、本市は他地域に比べ、対応が遅れており、体験プログラムや着地 型観光プログラムが充実していない状況にあります。 年間を通した集客を確保するためにも、本市の有する地域資源を活かしたニューツーリズムの振興 や体験プログラム等の充実を図る必要があります。 ニューツーリズムとは ○ 従来の物見遊山的な観光旅行に対して、テーマ性が強く、体験型・交流型の要素を取り入れ た新しい形態の旅行を指す。テーマとしては産業観光、エコツーリズム、グリーンツーリズ ム、ヘルスツーリズム、ロングステイ等が挙げられ、旅行商品化の際に地域の特性を活かし やすいことから、地域活性化につながるものと期待されている。(資料:観光庁HP) (3)観光資源の魅力を引き出す景観づくり 本市の有する豊かな自然・景観資源に対する評価は高いものがあります。この自然・景観資源を大 切にするためにも、その保全や保護の方法を検討する必要があります。一方、施設の老朽化や管理が 行き届いていない箇所が見受けられ、一部では廃墟等が点在するなど景観を損ねている状況があるの も現状です。 そのため、豊かな自然環境を保護し、観光資源としての魅力を引き出すためにも景観づくりに取り 組む必要があります。 (4)情報提供や情報発信の効果的な実施 アンケート結果では、情報発信に関する評価が低く、鹿児島県民でも本市について知らないといっ た意見が散見されます。また、パンフレットや案内板についてもわかりにくく、有益な情報が観光客 に行き届いていないことが課題となっています。 情報発信にあたっては、目的やターゲット、媒体等について十分に検討し、観光客の視点に立った 効果的な情報提供や発信を行う必要があります。 - 30 - (5)交通アクセスの改善 本市は地域高規格道路や東九州自動車道の整備により、薩摩半島や空港からのアクセス改善が見込 まれますが、現状は交通アクセスに関する評価が低くなっています。また、玄関口であるJR志布志 駅やフェリーターミナル、各観光施設を結ぶ公共交通の便も悪く、誰もが利用しやすいものとはなっ ていません。その他、観光客が徒歩やレンタサイクルで安全・快適にまちを周遊できるような道路、 駐輪場等の整備や駐車・休憩スペースの確保が必要です。 九州新幹線の全線開通により関西方面からの観光客の増加が見込まれ、多様な移動手段で鹿児島県 へ訪れることが予想されることから、交通アクセス面の改善に取り組む必要があります。 (6)周辺市町や施設との広域的連携 旅行者はマイカーによる広域的な移動を行っており、フェリーさんふらわあ利用者にとって本市は 通過地点となっているため、周遊観光客の立ち寄りを促すためには、広域的な観光ルートが必要にな ります。特に平成 23 年に本市と宮崎県串間市との県境にオープンした観光施設は、多くの観光客が 見込まれることから、本市の有する観光資源や施設との連携により、相乗効果が発揮される取り組み が求められます。また、九州新幹線の全線開通効果を大隅半島へ波及させるためにも周辺市町と連携 した情報発信や観光ルート、旅行商品化が必要です。 (7)市民が観光に係わる体制や観光振興の推進組織づくり 本市はリピート率が高く、おもてなしに関する評価も高くなっています。「おもてなし日本一」を 目指す本市では、観光関連事業者だけでなく、市民、地域全体で観光客をおもてなしする意識を醸成 することが求められます。そのためには、市民が地域の魅力を知り、自分たちのまちに誇りや愛着を 持ち、その魅力を観光客に伝えることの出来る人材の育成や、主体的にまちづくりに参加する意識(シ ビックプライド)の啓発活動が重要です。 また、観光振興を図る上で、まちづくりや観光集客、商品づくりを一体的にコーディネートし、戦 略性を持った取り組みが求められます。また、観光は宿泊業や飲食店、商工団体、農林水産業、NP O、市民団体など多様な企業や団体が関連することから、それらをつなぐネットワークが重要になり ます。そのため、多様な主体が連携した観光振興計画を推進する組織づくりが必要です。 シビックプライドとは ○ 18 世紀にイギリスで生まれた概念で、 「市民が都市に対して自負や愛着を持つ」ということ。 日本の郷土愛とは異なり、「まち」に愛着を持ち、誇りに思っていると同時に、その「まち」 をより良い場所にするために自分自身が関わっているという当事者意識を伴うものと解釈さ れる。(参考:シビックプライド研究会HP) - 31 - 第2章 観光振興の 目標と方針 第2章 観光振興の目標と方針 1.目指すべき将来像 (1)基本目標 こころざし 本市は、第 1 次志布志市振興計画において「 志 のあふれるまち」を基本理念としています。こ の理念は、心身ともに健全で豊かな生活を願い「みんなが幸せでありたい」 「みんなを良くしたい」 「社 会全体が良くありたい」という想いを市民全員が共有して、さらに大きくしていこうというものであ り、それを支える主役は市民(志民)です。 観光振興計画においても、市民(志民)が本市を訪れるすべての方に対して「おもてなしの心」で ふれあい・交流することにより、市民(志民)も観光客も元気になり、地域社会・経済が元気で幸せ になる観光を目指します。 そのために、本市の人や資源(文化・歴史・自然・取り組み)の魅力を活かした市民(志民)力に よる観光振興に取り組み、おもてなし日本一のまちづくりを推進するため、観光振興計画における基 本目標を次のように設定します。 し みん かんこう 志民による歓交まちづくり∼おもてなし日本一を目指して∼ 『志のあふれるまち』=『おもてなし日本一のまちづくり』 し みん かんこう ⇒志民による歓交まちづくり ※志民とは…本市の訪れる人を「おもてなしの心」 で迎える市民。 ※歓交とは…訪れた観光客を市民全員でもてなし、 よろこび交わること 交流 おもてなし 感動 観光客 市民(志民) みんなが元気で幸せになる観光 地域社会・経済が元気で幸せになる観光 観光でまちを元気にしよう!! (2)キャッチフレーズ 本市の魅力や個性をわかりやすく、対外的に PR していくため、観光振興計画におけるキャッチフ レーズを以下のように設定します。 お い たの 『美味しぶし・楽しぶし・おもてなし』 - 34 - (3)数値目標 計画策定にあたり、観光振興を推進する上での数値目標を設定します。 目標項目 指標名 現状値 平成 28 年度 平成 33 年度 (中間目標) (最終目標) ①観光入込客数 平均 708 千人 850 千人 1,000 千人 ②宿泊観光客数 平均 70 千人 77 千人 84 千人 10 商品 20 商品 ③着地型旅行商品 ― ④志ツーリズム受入実績 参加人数 1,200 人 参加人数 2,400 人 受入家庭 25 軒 受入家庭 30 軒 受入家庭 60 軒 受入実績 − 受入実績 240 人 受入実績 500 人 ⑤スポーツ合宿実績 平均 8,300 人 10,000 人 12,000 人 ■参考1:目標の考え方 ①観光入込客数 現在:過去3年の平均 708 千人(平成 20 年∼22 年) 目標:708 千人×約 1.4 倍≒1,000 千人 ②宿泊観光客数 現在:過去3年の平均 70 千人(平成 20 年∼22 年) 目標:平成 33 年度 84 千人(定員稼働率 40%、20%増) ■志布志市の宿泊施設定員稼働率 33.4%、鹿児島県の宿泊施設定員稼働率 42.1%(平成 21 年) ③着地型旅行商品 ■1 商品当たり 30 名の参加を想定し、年 4 回(春夏秋冬)開催 ■20 商品×30 名×4 回=2,400 人 ④志ツーリズム受入実績(県外からの修学旅行生受入実績) ■1 回あたり 2 クラス 80 名の受け入れを想定し、年 6 回受け入れ ■80 名×6 回≒500 名、受入家庭 60 軒の場合、1 軒当たり年 2 回程度の受け入れ ⑤スポーツ合宿実績 現在:過去3年平均 8,300 人(平成 20 年∼22 年延べ人数) 目標:平成 33 年度 12,000 人(44.6%増) ■志布志市の合宿実績(平成 22 年):団体数 67(1団体あたり約 35 人)、平均合宿日数 2.9 泊 ■目標団体数(67⇒100)、平均合宿日数 3.5 泊と設定:(100 団体×35 人)×3.5 泊 - 35 - ■参考2:経済波及効果 目標値を達成することで本市にもたらされる経済波及効果を算出しました。 指標 基準値 目標値 増減値 観光入込客数 708 千人 ⇒ 1,000 千人 ⇒ 292 千人増 宿泊観光客数 70 千人 ⇒ 84 千人 ⇒ 14 千人増 (1)前提条件 ①経済効果の推計は平成 17 年鹿児島県産業連関表(36 部門表)を活用。 ②総効果額は直接効果額、第 1 次波及効果、第 2 次波及効果の総和。 ③観光入込客数と宿泊観光客数の内訳は、アンケート結果と鹿児島県観光統計をベースとする。 ④観光消費額とその構成比は鹿児島県観光統計と平成 16 年に鹿児島地域経済研究所が実施した九 州新幹線部分開業 3 カ月後の調査結果等をベースとする。 (2)観光入込客と宿泊観光客の増減内訳 観光入込客数 構成比 宿泊観光客数 構成比 県内 146,000 人 50% 4,200 人 30% 県外 146,000 人 50% 9,800 人 70% 合計 292,000 人 100% 14,000 人 100% (3)観光消費額内訳 観光入込客消費額 宿泊観光客消費額 県内 3,100 円 11,200 円 県外 6,500 円 22,900 円 (4)分析結果 ○市内消費額が 16.7 億円増加し、市内の幅広い業種に消費額の 1.53 倍にあたる約 25.6 億円の生産 が誘発され、218 人の雇用が生まれる。 ○粗付加価値額(市内総生産)は約 11.9 億円増加する。 【試算結果】 需要増額 16.7 億円 (単位:万円,人) 直接効果 一次波及効果 二次波及効果 総合波及効果 効果倍率 生産誘発額 146,806 79,452 29,574 粗付加価値誘発額 雇用者所得誘発額 就業者誘発数 60,429 25,537 104 39,402 16,293 90 19,229 7,022 24 255,832 119,060 1.53 - 36 - 48,851 218 (4)主要なターゲット 基本方針を踏まえ、本市の観光振興において主要なターゲットとなる観光客を設定します。 ①観光客の定義 本計画では観光客の定義を以下のように捉えます。 ➊日常の生活圏から地理的に出る旅行であれば、訪問・行動目的は問わない(通勤、通学目的を除く)。 ➋志布志市在住の方でも、日常の行動(買物、通勤等)以外の目的で、観光施設を訪れたり、イベントに参加 される方。 ➌上記➊,➋を満たし、計画推進により、志布志市内で宿泊や飲食、土産品の購入などの消費行動をされる 方を観光客とする。 訪問・行動目的・居住地は問わない 移動=観光 宿泊や飲食など の消費行動 日常生活圏 志布志市 リピーターの創出 地域活性化 新たな需要開拓 地域の魅力向上 地域にお金が落ちる ②ターゲット層 ○ファミリー層 交通アクセスに対する評価が低い本市において、自家用車で移動する家族や夫婦などのファミリ ー層をターゲットとします。特に 30∼40 歳代の子供を持つ親は、子供に体験や交流をさせたい意 向が強く、本市でしか体験できないプログラムの提供により、誘客を図れる可能性があります。 ○アクティブシニア層 自然・景観や温泉、歴史に対する興味があり、夫婦や知人・友人など小グループで移動する 50 歳代∼60 歳代のアクティブシニア層をターゲットとします。特に女性は、行動力・購買力があるこ とから本市の豊富な食資源を提供することで特産品の購入やリピーターにつながる可能性がありま す。 ○仕事で本市を訪れるビジネスマン層 仕事で本市を訪れるビジネスマン層をターゲットとします。ビジネスマンは観光に割く時間は少 ないものの、本市の豊富な食資源を発信することで、飲食施設への立ち寄りや焼酎や土産品の購入 につながります。 - 37 - ○スポーツ合宿等を目的とする学校・団体 スポーツ合宿等を振興するため、それらを目的とする学校・団体をターゲットとします。更なる スポーツイベント等の充実や情報発信により、合宿数の増加を目指します。また学校や団体が気軽 に立ち寄れる拠点整備や体験プログラムの提供により、将来の志布志ファンの育成を目指します。 ○教育旅行や研修旅行の団体 本市の魅力を体験できる農業や漁業、産業、環境への取り組みを活かした各種ツーリズム商品を 開発し、学校教育や研修視察などの団体をターゲットとします。 ③誘致エリア ○関西地区 フェリー「さんふらわあ」が本市に就航している優位性を活かし、プロモーション活動や情報発 信の強化により、関西を利用する関西からの乗客をターゲットとします。乗客は「帰省」目的の利 用が多く、本市を素通りしていることから、立ち寄り拠点を充実させ市内への誘客を図ります。ま た、九州新幹線の全線開通により、関西から鹿児島県への観光客増加が見込まれ、新幹線とフェリ ーを組み合わせた新たな移動手段も考えられることから、関西を重要なターゲット地区と位置付け ます。 ○鹿児島県、宮崎県地区 自家用車で移動する日帰り観光が可能な鹿児島・宮崎両県の住民をターゲットとします。周辺地 域からの誘客だけでなく、鹿児島市や宮崎市といった人口の多い南九州の中心都市についても、本 市の魅力を PR し、交流人口の拡大に取り組みます。また、周辺市町と連携した観光ルートや旅行 商品の開発により、安く、近く、短く楽しむ観光ニーズに対応します。 - 38 - 2.基本方針 本市の観光の現状課題、基本目標等を踏まえ、5つの基本方針を策定します。 (1)基本方針 基本方針1 志の拠点∼にぎわいが生まれる拠点づくり 観光客の立ち寄りを促し、滞在させることでにぎわいが生まれる拠点づくりを推進します。また、 観光客がお金や時間を消費する仕掛けや仕組みづくり、観光施設と観光資源を回遊するような魅力あ るルートづくりを行います。 基本方針2 志ツーリズム∼志布志版ニューツーリズムの推進 本市の魅力を活かした各種ツーリズム(グリーンツーリズム、スポーツツーリズム、エコツーリズ ム、産業観光等)の推進を目指します。そのために、体験プログラムや旅行商品の充実を図り、本市 でしか体験できない志布志版ニューツーリズムを目指します。 基本方針3 志の発信∼観光客にやさしい情報発信とアクセスの向上 本市の旬な情報を効果的に観光客へ届けるために、観光客目線に立った情報発信と提供を行い、認 知度向上や本市への誘客を図ります。また、観光客が周遊しやすい観光アクセスや案内板等について 整備します。 基本方針4 志の連携∼魅力向上に向けた観光圏の形成 観光客の広域的な移動に対応し、周辺市町と互いの機能を補いながら相乗効果を発揮することで観 光圏としての魅力が向上するような広域的な連携体制の構築を目指します。また、連携することで効 果的な情報発信や観光ルート、旅行商品を造成し、圏域全体で観光交流の拡大を目指します。 基本方針5 志のおもてなし∼おもてなしの人づくり・組織づくり 市民ひとりひとりが自分たちのまちの魅力を知り、誇りと愛着を持つことで、観光客に対し地域の 魅力を伝えることが出来ることから、観光客をおもてなしする「市民みんなが観光サポーター」づく りに取り組みます。また、本市の観光振興をリードする組織の強化や多様な主体が連携した計画推進 組織づくりに取り組みます。 - 39 - (2)各主体の役割 観光振興には、各主体が連携し、計画的に事業を進めていく必要があります。そのために、各主体が それぞれの役割を認識し、協働による観光まちづくり進めます。 主体 関係機関 役割 ●市民や自治会は、観光客をおもてなしの心で迎え入れ、 交流を深めます。また、自分たちが住むまちの歴史や文 化、自然などへの関心を高め、地域への愛着を育みなが 市民・市民団体 ら、景観づくりや清掃活動などの観光まちづくりに積極 市民、自治会 市民団体、NPO など 的に参加し、地域の魅力を高めていきます。 ●地域づくりや環境保護などの活動を行う市民団体や NPO 等は、自分たちの活動を通じて、市民や観光客へ 地域の魅力を発信し、地域への愛着や誇りの醸成を推進 します。 ●観光振興の中核組織として、行政と観光関連事業者、市 民を結び付け、観光振興に関する事業の企画・運営や連 観光特産品協会 観光特産品協会 絡・調整を行います。 ●観光客に対し、本市の情報発信や案内などの観光ワンス トップ窓口サービスを実施します。 ●商工会など事業者団体は、観光特産品協会と連携しなが ら、観光事業者だけでなく、農業や製造業などの一般事 業者との連携を強化しながら、観光振興事業への協力や 特産品や土産品の開発などに取り組みます。 ●観光施設、宿泊業、飲食業などの観光事業者は、観光客 事業者団体 観光関連事業者 に最も接する立場にあり、観光客の立場に立ったサービ 観光事業者 一般事業者 など スの提供や商品開発に継続的に取り組みます。 ●一般事業者は、観光振興によって地域活性化や産業振興 につながるとの認識を持ち、訪れる観光客に対し、おも てなしの心を持って接します。また、観光振興による新 たなビジネス機会の創出に向け、観光特産品協会や観光 事業者との連携を強化していきます。 ●各部署が情報を共有しながら、観光振興に関する情報の 収集や分析をしながら企画・立案を行います。 行政 市役所各部署 ●計画におけるハード整備事業の実行・管理を行います。 志布志市教育員会 ●各主体が行う事業の支援やサポートを行います。 など ●本市のイメージや認知度向上につながる観光情報の発 信を行います。 ●市域を越えた広域観光における先導役となります。 - 40 - ■各主体の役割のイメージ図 志布志市観光特産品協会 市民・市民団体 市民 観光特産品協会 地域の文化等への理解・協力 地域への愛着・誇りの醸成 おもてなし意識の向上 景観づくり、清掃活動 観光振興計画に対する理解・協力 総合観光案内 お釈迦まつり等の実施 観光客の受け入れ態勢の整備 観光客の誘致及び観光 PR、情報発信 特産品の販路開拓・PR 特産品のブランド化推進 イベント時の観光客誘致 志ツーリズムの推進、商品開発 魅力ある観光地づくり 収益事業・受託事業の展開 市・関係機関との連絡調整 等 等 市民団体・NPO 活動を通じて地域の魅力発信 景観づくり、郷土愛の醸成 志ツーリズム推進への協力 各種イベントの実施 等 し みん かんこう 志 民 による歓交まちづくり∼おもてなし日本一を目指して∼ 観光関連事業者 志布志市 商工会 港湾商工課 食の観光資源づくり、グルメ通り 商店街活性化、みなとまつり、イルミネー ション等のイベントの実施 等 計画進行管理、観光開発・整備 観光施設の維持管理スポーツ合宿等誘致 広域連携の推進、観光圏整備 イベント支援、受け入れ態勢整備 PR・情報発信、連絡・調整 食の観光資源づくり 等 観光事業者 観光客サービスの向上、おもてなし意識 商品開発 等 関係部署、志布志市教育委員会 文化資源の整備、スポーツ施設整備 農林水産資源の観光的開発・整備 人材発掘・育成 志ツーリズムの連絡調整 等 一般事業者 おもてなし意識の向上、関係機関との連携 ツーリズム商品開発 等 - 41 - 第3章 基本施策と アクションプラン 第3章 基本施策とアクションプラン 1.基本施策体系 し みん 志民による歓交まちづくり ∼おもてなし日本一を目指して∼ 基 本 目 標 基 本 方 針 基 本 施 核となる観光施設・資源の魅力向上 食を活かした美味しいまちづくり 方針1 志の拠点∼にぎわいが生まれ 観光客を呼び込むイベント・企画づくり る拠点づくり 観光拠点を結ぶ観光ルート・メニューの確立 かんこう ニューツーリズム推進のための基盤づくり 方針2 魅力を体感できる楽しいプログラムづくり 志ツーリズム∼志布志版ニュ ーツーリズムの推進 ニューツーリズムの受け皿づくり 志布志観光プロモーションの展開 観光客への効果的な情報発信 方針3 志の発信∼観光客にやさしい おもてなしの観光基盤の整備 情報発信とアクセスの向上 観光アクセスの改善 広域観光に向けた連携体制の構築 方針4 広域観光ルート・商品づくり 志の連携∼魅力向上に向け た観光圏の形成 地域間交流の推進 おもてなしの志民づくり 方針5 観光特産品協会の組織強化 志のおもてなし∼おもてなし の人づくり・組織づくり 計画を推進していく組織づくり - 44 - 策 2.基本施策とアクションプラン 基本目標と基本方針に基づき、実施する基本施策と具体的なアクションプランを整理します。 アクションプランの実施時期は、3 つの区分で表示し、 「短期」「中期」「長期」と表しています。「短 期」は既に取り組んでおり、今後も継続して実施する事業や、早期に取り組むべき事業を表します。 「中 期」は段階的に取り組む事業や、計画期間の早い時期から取り組む事業を表します。「長期」は計画期 間中に取り組む事業や、観光振興計画の状況を踏まえながら取り組む事業を表します。 実施時期のイメージ図は以下のようになります。 平成 33 年度 32 年度 年度 31 平成 平成 30 年度 年度 29 平成 平成 28 年度 年度 27 平成 平成 26 年度 年度 年度 25 平成 平成 平成 24 事 短期(早期に取り組む) 業 見 中期(段階的に取り組む) 直 し 長期(期間中に取り組む) 実施主体については、 「行政」 「観光特産品協会」 「観光関連事業者」 「市民」の 4 つの区分で表示して います。実施主体は以下のような主体を想定します。 なお、実施主体の●はメイン担当(アクションプランの中心的役割)を表し、▲はサブ担当(メイン 担当に対し、積極的な協力・支援)を表します。 実施主体名 想定される主体 市民・市民団体 志布志市民、各自治会、市民団体、NPO など 行政 志布志市、志布志市教育委員会、国・県の関係機関など 観光特産品協会 志布志市観光特産品協会 志布志市商工会、各種関係団体 観光関連事業者 漁協、農協などの観光に関する各種組合 宿泊業、飲食業、交通事業者、旅行会社などの観光事業者 農業、製造業、小売業などの一般事業者 - 45 - 基本方針1 基本施策① 志の拠点∼にぎわいが生まれる拠点づくり 核となる観光施設・資源の魅力向上 本市の魅力が高まり、観光客が立ち寄りたくなるような観光施設や資源を整備し、その有効活用を 図ります。それにより、観光客の滞在時間の増加や、消費する仕組みづくりを目指します。 また、新たな観光施設や観光のシンボルとなるようなモニュメント等の設置についても検討し、本 市の観光の核となる資源の創出を目指します。 アクションプラン ゲートウェイ機能(JR 志布志駅、フェリーターミナル、観光船バース)の強化・整備 ◇ 観光客の玄関口である JR 志布志駅やフェリーターミナル、観光船バースに 内容 おいて、観光客を迎える玄関口にふさわしい施設として整備を推進します。 ■ JR 志布志駅整備事業 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ▲ ● まち歩き散策ルートの保存・整備 ◇ 志布志市街地東部地区については、豊富な史跡及び文化財の保存整備活用に 努め、地区の活性化及び観光資源としての活用を推進します。 内容 ◇ 国指定名勝の志布志麓庭園については、策定した保存管理計画を活用し、公 有化事業、整備事業の実施に向けて取り組みます。 ■ 志布志麓庭園保存管理事業 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● ダグリ岬公園の整備 ◇ 鹿児島県唯一の遊園地が立地するダグリ岬公園を整備し、新たな機能を追加 内容 することで公園全体の魅力向上を図ります。 ◇ 遊休地の活用や体験交流施設等の機能整備を行います。 ■ ダグリ岬整備事業 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 - 46 - 観光関連事業者 行政 ● ● アクションプラン 既存の観光施設、資源の整備 ◇ 市内の歴史文化や自然などの貴重な観光資源を、観光客が訪れやすく、魅力 的なものとなるよう保全・整備します。 内容 ◇ 集客力の低い観光資源や老朽化した観光施設の魅力向上のため、新たな活用 方法の検討や保全・整備を推進します。 ■ 観光施設適正管理事業 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ▲ 観光関連事業者 行政 ▲ ● 新たな観光拠点の創出や掘り起こし ◇ 本市の魅力が高まるような新たな観光拠点や施設の整備を行います。 内容 ◇ 新たな観光施設や観光のシンボルとなるようなモニュメント等の設置につ いて検討します。 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● - 47 - 基本施策② 食を活かした美味しいまちづくり 本市の豊富な食資源を活かし、食べ歩きや食の体験、メニュー開発など食をテーマとした 美味し いまちづくり を推進します。 観光客を志布志市内に誘客し、お金を消費してもらうためにも立ち寄り拠点としての機能充実、回 遊性の向上を図ります。 アクションプラン 志布志の食材を使ったメニューの発掘・開発 ◇ 本市の農産物や水産品を使ったメニューやお土産品を開発し、食のブランド 化を推進します。 内容 ◇ あまり知られていない郷土食やレシピを掘り起こし、新たな活用策を検討し ます。 ◇ 農商工連携により、商品開発力や PR 力の強化を図ります。 ■ ブランド推進事業、特産品 PR 事業 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ▲ ▲ ● ▲ 食を楽しめる店舗の確保と連携 ◇ 本市の食材を使ったメニューが楽しめる飲食店や地元食材を購入できる商 店の確保を行います。 ◇ 飲食店が連携して、地元食材を積極的に利用するよう、地産地消を推進し、 内容 うまいものグルメ通りの充実を図ります。 ◇ 来訪者の回遊性を高めるため、スタンプラリーや地域通貨の販売などの企画 づくりに取り組みます。 ■ 商工業振興対策事業 短期 実施時期 実施主体 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ▲ 観光関連事業者 ● - 48 - 行政 アクションプラン 商店街の空き店舗の活用 ◇ 本市の中央商店街の空き店舗を解消し、にぎわい創出に向け、新たな活用方 法を検討します。 内容 ◇ 担い手育成のためのチャレンジショップや、催しものやカルチャー教室に対 応できる多目的施設としての活用、イベント時の出店スペースとしての利用 等を検討します。 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● 物産販売所の充実 ◇ 特産品販売所「港湾通り」の充実を図り、特産品の販売促進を図ります。 内容 ◇ 新たな特産品販売所の設置や、JR 志布志駅やフェリーターミナルでの物産 販売を推進します。 ■ 特産品販売促進事業、特産品販売所運営事業 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ● - 49 - 観光関連事業者 行政 基本施策③ 観光客を呼び込むイベント・企画づくり 観光客が訪れたい、参加してみたいと思うイベントの運営や企画づくり、リピーターとなるような 仕掛けづくりにより、観光客の増加を図ります。そのため、各主体が相互に連携し、イベントの運営 を行うとともに、新たなイベントの誘致活動にも取り組みます。 アクションプラン 駅周辺でのイベントの充実 ◇ JR 志布志駅前広場で開催される朝市や青空フリーマーケットの充実を図る ため、市内外への周知や出展者の募集などを推進します。 内容 ◇ 駅前の広い道路を利用した軽トラ市など、集客の見込める新たなイベントの 開催を検討します。 ■ イベント支援事業、魅力ある観光地創出事業、イルミネーション事業 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 ▲ ● ● 行政 商店街、飲食店等が連携したイベントの開催 ◇ 商店街、飲食店、宿泊施設等が連携したイベントの開催により、市内外から 観光客の誘客に取り組みます。 内容 ◇ 子ども商店街や 100 円商店街などの新たな取り組みや、宿泊施設と連携した プレミアム付クーポン券の配布など、観光客が訪れ、回遊する空間づくりに 取り組みます。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 ▲ 行政 ● 市民参加、観光客参加型イベントの考案 ◇ 各種イベントにおいて、来訪者が単に訪れるだけでなく、参加・体験するこ 内容 とで市民と観光客の交流が図られるイベントを行います。 ◇ ものづくり体験や調理体験など参加しやすいプログラムを実施します。 ■ 「志布志まるごと体験」四季の彩り感激フェアー実施事業 短期 実施時期 実施主体 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ● ● - 50 - 観光関連事業者 行政 アクションプラン 4大祭りの充実と PR ◇ 本市で行われるお釈迦まつり、みなとまつり、秋の陣まつり、ふるさとまつ りを集客効果の高い祭りと位置付け、本市の「4 大イベント」として内容充 実を図ります。 ◇ 特にお釈迦まつりは本市のメインイベントと位置付け、県内外から多くの観 内容 光客を呼び込めるイベントとして強化していきます。 ◇ 関係団体が連携し、効果的な運営サポート体制の構築や市内外への PR など を実施します。 ■ お釈迦まつり、みなとまつり、秋の陣まつり、ふるさとまつり運営事業、イ ベント支援事業 短期 実施時期 実施主体 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ▲ ● ● ▲ - 51 - 基本施策④ 観光拠点を結ぶ観光ルート・メニューの確立 本市の観光資源を活かしながら、各々のターゲットに対応するため、テーマやストーリー性、季節 を踏まえた観光ルートを設定・整備することで、地域の魅力を発信し、観光客の周遊性を高めます。 アクションプラン テーマ別、時期別観光ルートづくり ◇ 本市の歴史文化資源をテーマ毎に再編集した観光ルートの開発や、季節に応 じた観光スポットを巡るルートの設定などを実施します。 内容 ◇ 「志布志千軒の町」を巡るルートや、枇榔島や国際の森を活かした観光ルー トの開発、自然観察ルートや港を巡るルートの設定などを検討します。 ◇ 健康や癒しをテーマとしたウォーキングコース等の検討を行います。 ■ 体験型観光推進事業、まちあるき観光推進事業 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ▲ ● 観光関連事業者 行政 連携した観光メニューづくり ◇ 観光ルートに体験プログラムを組み込んだ観光メニューの開発や、観光施設 や飲食店と連携した観光メニューの開発により、観光客の滞在時間を増加さ 内容 せ、市内での消費拡大を図ります。 ◇ 宿泊施設と連携して、観光ルートやメニューを組み込んだ宿泊プランの開発 を行うことで宿泊を促す仕掛けづくりを検討します。 ■ 体験型観光推進事業 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● 観光ルート・メニューの評価 ◇ 開発した観光ルートやメニューが観光客のニーズにあったものか検証する 内容 ため、アンケートやモニターツアーの実施などを行います。 ◇ 外部の有識者や旅行会社などの協力をもらい、観光ルート・メニューの評 価・検証を実施します。 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ● - 52 - 観光関連事業者 行政 基本方針2 基本施策① 志ツーリズム∼志布志版ニューツーリズムの推進 ニューツーリズム推進のための基盤づくり 本市の地域資源や地域の取り組みを活かしたニューツーリズムを推進するため、拠点となる施設や 環境の整備・充実を図り、ニューツーリズムの基盤づくりを推進します。 アクションプラン グリーンツーリズム、環境学習の拠点としての蓬の郷周辺の施設整備 ◇ 宿泊施設や温泉施設、親水公園等が立地し、周辺に農業歴史資料館のある蓬 内容 の郷を中心とした地区をグリーンツーリズムと環境学習の拠点と位置付け、 整備を推進します。 ■ 蓬の郷整備事業 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ▲ ● スポーツ合宿等振興に資する施設の整備・充実 ◇ スポーツ合宿等を振興するため、志布志運動公園や城山運動公園などのスポ 内容 ーツ施設の整備・充実を図ります。 ◇ サッカーコートの設備充実やテニスコートの増設などを検討します。 ■ 民間主体によるスポーツ合宿の受け入れ態勢整備 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● ニューツーリズム資源の掘り起こし ◇ 本市の自然環境や地域の取り組みを活かしたニューツーリズムを推進する ため、ツーリズム資源の掘り起こしを行います。 内容 ◇ 「エコ」や「ブルー(海)」、「伝統文化」や「産業」などのテーマを持ち、 観光資源の開発に取り組みます。 ■ 体験型観光推進事業 短期 実施時期 実施主体 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 ▲ ● ▲ - 53 - 行政 基本施策② 魅力を体感できる楽しいプログラムづくり 本市の地域資源や地域の取り組みを活かした農業体験や環境学習、歴史文化を巡るまち歩きなど、 本市の魅力を観光客が楽しめるプログラムづくりにより、多様化する観光客のニーズに対応します。 アクションプラン テーマ性を持ったプログラム開発 ◇ ファミリー層向けの教育効果の高い学習プログラムや、シニア層向けの「歴 史」 「食」の本物体験、女性向けの「健康」 「美容」など、ターゲットに応じ てテーマやストーリー性を持ったプログラムの開発に取り組みます。 内容 ◇ 少人数から大勢まで参加できるようなプログラム開発や、事前予約だけでな く、現地申込みも出来るようプログラムを準備するなど、観光客の特性に応 じた体験プログラムを開発します。 ■ 体験型観光推進事業 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 ▲ ● ▲ 行政 体験と宿泊を組み合わせた商品化の検討 ◇ 宿泊施設と連携し、体験プログラムを組み込んだオプショナルツアーや宿泊 内容 者限定プログラムなどの商品化を検討し、宿泊客の誘発に取り組みます。 ◇ 枇榔島クルーズや、朝市体験(セリ市見学)、朝食ツアーなど宿泊者が参加 しやすいプランの開発を検討します。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 ● ▲ 行政 スポーツイベントの充実や教育研修旅行等の誘致 ◇ スポーツ合宿等の振興のため、スポーツイベントの充実・拡大や新たに大会 の誘致に取り組みます。 内容 ◇ かごしまグリーン・ツーリズム協議会や旅行会社、教育機関との連携により、 修学旅行生や研修視察の団体の誘致に取り組みます。 ■ 観光客誘致事業、スポーツ合宿等誘致事業、市ツーリズム協議会推進事業 短期 実施時期 実施主体 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ▲ 観光関連事業者 行政 ● - 54 - 基本施策③ ニューツーリズムの受け皿づくり ニューツーリズム推進に向けて、受け入れ体制や制度づくりを行います。また、受け皿が拡大する よう各団体間の連携や、サービス向上のための講習会やマニュアルづくりに取り組みます。 アクションプラン ニューツーリズム窓口の一本化 ◇ 観光客の視点から、体験プログラムの申し込みや問い合わせを一元化するた めにも、受付窓口の一本化を検討します。 内容 ◇ 受付窓口は、体験プログラムの受付だけでなく、宿泊施設や観光施設の案内、 交通案内、参加者への情報提供など総合案内機能(コンシェルジュ機能)の 強化に取り組みます。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● 横断的な推進体制づくり ◇ 本市の幅広い分野の地域資源や取り組みを体験プログラム化し、多くの市民 や各種組織等が連携しながら商品化を図るためにも、横断的な推進体制を構 内容 築します。 ◇ 志ツーリズム協議会や観光関連事業者などが連携した推進体制により、情報 交換を密に行い、連携強化を図ります。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 ▲ ● ▲ 行政 ニューツーリズムの制度づくりやマニュアル化の検討 ◇ ニューツーリズムの推進にあたっては、様々な立場の人間が関わることか 内容 ら、プログラム開発や商品化にあたっては、一定の制度やマニュアルを設け ることを検討します。 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● - 55 - 基本方針3 基本施策① 志の発信∼観光客にやさしい情報発信とアクセスの向上 志布志観光プロモーションの展開 本市の知名度向上や市外への PR 事業の一環として、官民一体となったシティセールスやプロモー ションに取り組みます。特に旅行会社やさんふらわあ、JR といった交通事業者と連携を図り、プロ モーション活動を実施します。 アクションプラン 旅行会社、交通事業者と連携した旅行商品の造成 ◇ 旅行会社や交通事業者と連携することで、旅行商品を開発し、本市への観光 客の誘客を図ります。 内容 ◇ フェリーさんふらわあや JR 九州などの交通事業者と連携したイベントやキ ャンペーンの開催、旅行商品の開発を行います。 ■ 「志布志まるごと体験」四季の彩り感激フェアー実施事業 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● ● ▲ モニターツアーの実施 ◇ 旅行会社や外部の有識者などを対象としたモニターツアーを開催し、観光客 のニーズに合ったニューツーリズムの体験プログラムや旅行商品の開発に 取り組みます。 内容 ◇ マスコミ関係者を対象にしたモニターツアーにより、本市の観光資源を案 内・周遊し、メディアに取り上げられることで即効性が高く、影響力のある プロモーション活動を展開します。 ■ 観光客誘致事業、体験型観光推進事業 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ● - 56 - 観光関連事業者 行政 ● アクションプラン 関西、鹿児島、宮崎を中心とした PR 事業 ◇ フェリーで結ばれる関西地区と隣接する宮崎地区、地元である鹿児島地区を 内容 重要な PR 地区と位置付け、各地区で開催されるイベントへの出展やキャン ペーン活動により、効果的な PR 事業を行います。 ■ 観光宣伝隊派遣事業 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● ▲ ▲ 観光キャラクター、大使等の検討 ◇ 本市のイメージを市外へ発信し、印象付けるためにも、観光キャラクターの 導入や、ふるさと大使等の活用を検討します。 内容 ◇ マスコットキャラクターや縁のある著名人をふるさと大使に任命、観光宣伝 隊の結成などを検討します。 ■ 観光宣伝事業 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● - 57 - 基本施策② 観光客への効果的な情報発信 観光客が知りたい情報を迅速に知ることができ、本市が伝えたい情報が的確かつ効果的に伝わるよ う情報発信の方法や媒体等について、強化や充実を図ります。 アクションプラン マスメディアを利用した効果的な情報発信 ◇ 地域の旬な情報やイベント、本市でしか体験できない活動などをマスメディ アや旅行雑誌を通じて情報発信を行うことで、知名度やイメージの向上を図 内容 ります。 ◇ 日頃からマスメディアとの交流や親交を深めながら、人的ネットワークの構 築を目指します。 ■ 観光宣伝事業、情報収集・発信事業 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● 観光客の視点に立ったインターネットによる情報発信の充実 ◇ 観光客の視点に立ち、観光施設や特産品などの観光情報だけでなく、お勧め 情報やアクセス方法、費用といった観光客が知りたい情報が入手できるイン ターネットの情報発信の充実を図ります。 内容 ◇ 観光客が移動中にも情報が入手できるよう携帯端末に対応した情報発信の 強化を行います。 ◇ 本市や観光特産協会、観光案内所等が提供している観光情報を一元化し、本 市の観光情報を案内する観光ポータルサイトの立ち上げを検討します。 ■ 情報収集・発信事業 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ● - 58 - 観光関連事業者 行政 ● アクションプラン 利便性の高い観光パンフレットの作成 ◇ 観光客のニーズに即したマップやガイドブックなどの観光パンフレットの 作成を推進します。 ◇ バリアフリー対応施設や「志の逸品」店舗などの紹介マップ、地域のお勧め 内容 情報やテーマ毎の観光ルート、マップコードを掲載したガイドブックなど観 光客が知りたい、行ってみたいと思わせるパンフレットを作成します。 ◇ 観光客の行動に合わせたパンフレットの提供・配布方法も検討します。 ■ 市観光パンフレット作成事業 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ● - 59 - 観光関連事業者 行政 ● 基本施策③ おもてなしの観光基盤の整備 本市を訪れた観光客にもわかりやすく、目的地へ的確な誘導ができる案内板の整備や景観に配慮し た環境整備に取り組みます。 アクションプラン 景観に配慮した案内板、誘導サインの整備 ◇ 初めて訪れる観光客にもわかりやすく、観光施設や資源を周遊できる案内板 や誘導サインを整備します。 内容 ◇ 案内板や誘導サインは景観に配慮した統一されたデザインとなるよう整備 を推進します。 ■ 観光等看板設置事業 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● まち歩きを意識した環境整備や景観ガイドラインの検討 ◇ 大慈寺や麓庭園などの歴史的資源の残る麓地区において、まち歩きを意識し た環境整備を推進します。 内容 ◇ 休憩所や駐車場の確保、歩道の整備などを実施し、魅力向上を図ります。 ◇ 歴史的まち並みが残る麓地区において、まち並みの保全のため、住民の意見 を反映した景観ガイドラインの制定を検討します。 ■ まちあるき観光拠点整備事業 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● ICT を活用した観光情報基盤の整備 ◇ 観光の案内板や説明板、駅やバス停など観光客が情報を必要とする箇所に 2 次元バーコードを設置し、施設情報や観光ルート、イベントなどの情報が入 内容 手できる観光基盤の整備を検討します。 ◇ 宿泊・観光施設や休憩スポットにおいて Wi-Fi 環境の整備を推進します。 ■ 観光等看板設置事業 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● - 60 - アクションプラン ユニバーサルデザインの推進 ◇ 障害のある方や高齢者、外国籍の方にも優しいまちづくりを目指し、観光拠 点のバリアフリー化や多言語対応のパンフレットや案内板の作成などを推 内容 進します。 ◇ 観光施設におけるトイレのバリアフリー化を推進し、パンフレット等で情報 提供を行います。 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● - 61 - 基本施策④ 観光アクセスの改善 本市を訪れる観光客のアクセス改善を図るべく、空港や駅などのターミナルや都市部からの移動時 間の短縮を図るため、道路整備の促進や市内の観光地間を結ぶ交通利便性の向上などを図ります。 アクションプラン 薩摩半島とのアクセス改善 ◇ 本市を含む大隅半島と薩摩半島を結ぶ交通アクセスの利便性向上を図りま す。 内容 ◇ 大隅無料レンタカープランの継続要望や独自のレンタカー補助事業の継続 など、観光客のアクセス向上につながる施策を実施します。 ◇ 鹿児島市方面からの誘客を図るため、イベント時のシャトルバスの導入を検 討します。 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● 観光施設間のアクセス改善 ◇ 観光客が市内の観光地点を周遊しやすいよう道路整備や交通利便性の向上 を図ります。 内容 ◇ レンタサイクル事業を拡大し、乗り捨てポイントの設置やサイクリングロー ドの整備、観光施設における駐輪場の整備を行います。 ◇ 既存路線バスの運行経路の見直しを検討します。 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● 交通事業者と連携したアクセスの向上 ◇ 交通事業者と連携したアクセスの改善や充実を図ります。 ◇ JR へ志布志駅までの観光列車の運行要望や臨時観光列車の運行要望などを 内容 検討します。 ◇ 市内のタクシー事業者と連携し、企画ツアーの商品化を検討します。(ジャ ンボタクシーを利用した歴史文化資源を巡るツアーなど) 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● - 62 - 基本方針4 基本施策① 志の連携∼魅力向上に向けた観光圏の形成 広域観光に向けた連携体制の構築 都市部と鹿児島県を結ぶフェリーの玄関口となっている本市において、観光客の広域的な移動に対 応しながら、九州新幹線の全線開通効果も大隅半島へ波及させるためにも、周辺市町と連携した体制 の構築を目指します。そのために既存の広域連携体制の強化を図るとともに、民間事業者レベルの連 携も推進し、本市を中心としたエリアが一つの観光圏として魅力が向上することを目指します。 アクションプラン 広域観光における既存体制の連携強化 ◇ 大隅半島と南宮崎の市町で構成する日南・大隅観光連絡協議会や、大隅半島 内容 の市町から成る大隅広域観光開発推進会議、本市と都城市、曽於市、三股町 から成る都城広域定住自立圏などの既存の連携体制を強化し、共同事業の充 実や強化を図ります。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● 周辺市町の観光関連事業者間の交流・連携の推進 ◇ 民間での観光関連事業者間の広域連携を推進するため、周辺市町の観光特産 品協会や観光ガイド間の交流や、志布志湾岸エリア活性化協議会の活性化な 内容 どを図ります。 ◇ 交流や連携を通じて、情報交換や互いのスキルアップ、共同事業の実施を行 います。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 ▲ ● ● 行政 志布志湾を中心とした観光圏設立の検討 ◇ 志布志湾があり、玄関口である本市を中心に湾岸の市町と連携し、新たな観 内容 光圏の設立を目指します。 ◇ 行政、民間を含めた協議会を設立し、広域観光に向けた事業を検討します。 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● - 63 - 基本施策② 広域観光ルート・商品づくり 広域で移動する観光客を想定し、周辺市町と連携しながら、互いの個性を活かした商品やルートを 開発し、広域的な魅力を持つエリアを目指します。 アクションプラン さんふらわあや JR を活用した広域的な商品づくり ◇ さんふらわあ志布志航路利用促進協議会と連携しながら、フェリーさんふら わあを利用した旅行商品の開発を推進します。 ◇ JR と連携し、JR 日南線を利用した旅行商品や企画づくりの推進や沿線の環 内容 境整備により観光エリアとしての魅力向上を図ります。 ◇ 関西からの観光客をターゲットに本市を経由するフェリーや JR と、新幹線 や飛行機を組み合わせた広域的な移動に対応した旅行商品の開発を要望し ていきます。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 ● ● 行政 共通テーマによる観光ルート、商品の開発 ◇ 周辺市町と連携し、互いの観光資源に共通テーマを定め、観光ルートや体験 プログラムの開発を行います。 内容 ◇ 焼酎蔵巡りや戦跡巡りなどの共通テーマによるツアーの企画や、「健康、自 然、食」をテーマにしたドライブルートなど広域的な観光ルートを検討しま す。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● ▲ ▲ 広域的な交通アクセスの改善 ◇ 周辺市町と連携した観光周遊バスや観光列車の運行、本市と周辺市町を結ぶ 内容 公共交通の利便性向上を目指します。 ◇ 観光客の車移動に対応するためにも、アクセス道路の整備や改良を図りま す。 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● - 64 - 基本施策③ 地域間交流の推進 周辺市町と連携しながら、県内外でのイベントやキャンペーンへの参加、情報発信を通じて、地域 間の交流を図ります。また、関西地区との交流事業を行い、市民レベルの交流を活性化させ、本市の PR や観光客の誘客を図ります。 アクションプラン 周辺市町と連携による PR 活動の推進 ◇ 県内外で行われる各種イベントやキャンペーンに周辺市町と合同で参加し、 特産品等の PR を通じて、本市を含めた広域的な観光エリアとしての魅力を 内容 PR していきます。 ◇ 本市や周辺市町で開催されるイベント時に、相互に出展ブースを設けて PR するなど交流を深めながら、交流人口拡大を目指します。 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● ● 関西地区との交流事業の推進 ◇ 観光振興やフェリーさんふらわあ利用促進の観点から、関西地区との交流事 内容 業を実施し、本市の知名度やイメージ向上を図ります。 ◇ 都市と農村の交流や、グラウンドゴルフなどのスポーツを通じた交流事業を 実施し、交流人口の拡大を目指します。 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● 広域連携による情報発信 ◇ 周辺市町と連携した情報発信を行い、本市の PR 機会の増加を図ります。 内容 ◇ お互いの観光情報を紹介する媒体で広域的な観光ルートやテーマ性のある 観光資源を掲載するなど、観光客が周遊したくなる情報発信を行います。 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● - 65 - 基本方針5 基本施策① 志のおもてなし∼おもてなしの人づくり・組織づくり おもてなしの志民づくり 観光振興においては、市民が自分たちの地域を知り、まちを愛することで、観光資源の保全や観光 客へのおもてなしにつながり、地域全体が観光地としての魅力を発揮します。本市を愛し、観光客を おもてなしする志の高い「志民」の育成に取り組みます。 アクションプラン ケーブルテレビ等を利用した市民への情報発信 ◇ ケーブルテレビや広報誌を利用し、市民へ観光情報や地域の取り組みを発信 内容 します。 ◇ 本市の歴史や文化などを紹介する番組を市民が参加しながら作り上げるこ とで、注目度の高い番組を制作します。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ▲ ● 観光関連事業者 行政 ● 将来の観光を担う人材育成 ◇ 本市の将来を担う子どもたちが、地域の歴史や文化、自然環境への理解を深 め、まちが誇りに思えるよう学習機会を創出し、将来の観光を担う人材育成 に取り組みます。 内容 ◇ 農業体験や環境学習を通じた体験学習や、子どもボランティガイドの育成な どを実施します。 ◇ 市内の高校生の協力による外国人向けボランティガイドの育成やパンフレ ットの作成を検討します。 短期 実施時期 実施主体 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ▲ 観光関連事業者 行政 ● - 66 - アクションプラン 歓交まちづくりサポーター育成に向けた仕掛けづくり ◇ 市民がさまざまな形で、歓交まちづくりに携わり、観光振興への理解と協力 内容 が得られる環境や仕掛けづくりを行います。 ◇ 市民向けのおもてなし講習会やモニターツアー、観光検定など市民全員で歓 交まちづくりに取り組む意識を醸成し、サポーター育成を目指します。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ● ● 観光関連事業者 行政 ▲ 市民によるクリーン活動の推進 ◇ 本市で行われているマイロードクリーン大作戦やおじゃったもんせクリー ン大作戦などの活動をさらに推進し、市民が誇れるまちづくりを目指しま 内容 す。 ◇ 海岸清掃や草刈り、ごみ拾い活動などをイベント化し、市民参加型の環境美 化活動を推進します。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● 市民による景観づくりの推進 ◇ 本市で取り組んでいる「花いっぱい運動」をさらに拡大・推進し、観光客を 内容 美しい花たちで迎える景観づくりに取り組みます。 ◇ 市花であるひまわりの種を配布し、花であふれる景観づくりにより、市民の おもてなしの心の醸成を目指します。 短期 実施時期 実施主体 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ● 観光関連事業者 行政 ▲ - 67 - 基本施策② 観光特産品協会の組織強化 志布志市観光特産品協会が本市の観光振興をリードし、各関係機関との連携の核となるよう、組織 や機能の強化・充実を図ります。 アクションプラン 法人化の検討 ◇ 今後の観光振興をリードするためにも、法に基づく社会的信用を得た法人格 内容 を取得し、組織強化を図り、受託事業や補助事業の拡大を目指します。 ◇ 行政依存ではなく、パートナーとして自立した法人を目指します。 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● 収益事業の検討 ◇ 積極的かつ継続的な事業を展開できるよう収益事業を検討し、自主財源の確 内容 保を目指します。 ◇ 特産品等の物販事業の充実やまち歩きカフェの運営などを検討します。 ■ 志布志市総合観光案内事業 実施時期 実施主体 アクションプラン 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● 第 3 種旅行業の取得 ◇ 本市のニューツーリズムにおける体験プログラムなど、地域主体の旅行商品 内容 を企画・商品化するため、募集型企画旅行が可能な第 3 種旅行業の取得を目 指します。 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 ● - 68 - 観光関連事業者 行政 基本施策③ 計画を推進していく組織づくり 本市の観光への取り組みにおいて、リーダーシップを発揮しながら計画の中心的役割を担うリーダ ーの育成や、観光振興計画を戦略的に企画・実施しながら、その進捗や状況を評価・検証しながら観 光振興を推進していく実行組織づくりを行います。 アクションプラン 歓交まちづくりのリーダー育成 ◇ 観光関連事業者向けのおもてなしセミナーや歓交まちづくり勉強会などを 内容 通じて、各事業者のノウハウ取得やスキルアップを図り、担い手やリーダー となる人材を育成します。 ■ おもてなしの心醸成事業 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ▲ ▲ ▲ ● 計画全般を統括する推進組織づくり ◇ 観光振興計画の全般的なプランを統括し、実施する推進組織を設立します。 ◇ 行政、観光特産品協会、商工会、民間事業者、NPO、市民など複数の主体 内容 が参加する組織づくりを目指します。 ◇ 専門的立場から意見やアドバイスがもらえるよう、旅行会社や観光アドバイ ザーにも参加してもらいます。 短期 実施時期 実施主体 アクションプラン 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ▲ ▲ ▲ ● 観光統計、分析の充実 ◇ 観光振興計画の各施策の進捗を評価する指標として、観光統計の精度を高め 内容 ます。 ◇ 観光客の多様化するニーズを捉え、施策に反映できるよう定期的なアンケー トや満足度調査を実施します。 実施時期 実施主体 短期 中期 長期 ● 市民・市民団体 観光特産品協会 観光関連事業者 行政 ● - 69 - 3.アクションプラン一覧 実施時期 実施主体 行政 観光関連 事業者 観光特産 品協会 市 民・市 民 団体 長期 中期 短期 志の拠点∼にぎわいが生まれる拠点づくり 核となる観光施設・資源の魅力向上 ゲートウェイ機能(JR 志布志駅、フェリーターミナ ル、観光船バース)の強化・整備 まち歩き散策ルートの保存・整備 ダグリ岬公園の整備 既存の観光施設、資源の整備 新たな観光拠点の創出や掘り起こし ● ▲ ● ● ● ● ● ▲ ▲ ● ● ● ● ● 食を活かした美味しいまちづくり 志布志の食材を使ったメニューの発掘・開発 食を楽しめる店舗の確保と連携 商店街の空き店舗の活用 ● ● 物産販売所の充実 ● ▲ ▲ ● ● ● ● ▲ ● 観光客を呼び込むイベント・企画づくり 駅周辺でのイベントの充実 商店街、飲食店等が連携したイベントの開催 市民参加、観光客参加型イベントの考案 4 大祭りの充実と PR ● ▲ ▲ ● ▲ ● ● ● ● ● ● ● ● ● ▲ 観光拠点を結ぶ観光ルート・メニューの確立 テーマ別、時期別観光ルートづくり 連携した観光メニューづくり 観光ルート・メニューの評価 ● ● ● ▲ ● ● ● 志ツーリズム∼志布志版ニューツーリズムの推進 ニューツーリズム推進のための基盤づくり グリーンツーリズム、環境学習の拠点としての蓬の郷 周辺の施設整備 スポーツ合宿等振興に資する施設の整備・充実 ニューツーリズム資源の掘り起こし ● ▲ ● ● ● ● ▲ ● ▲ ▲ ● ● ▲ ▲ 魅力を体感できる楽しいプログラムづくり テーマ性を持ったプログラム開発 体験と宿泊を組み合わせた商品化の検討 スポーツイベントの充実や教育研修旅行等の誘致 ● ● ● ▲ ● ニューツーリズムの受け皿づくり ニューツーリズム窓口の一本化 横断的な推進体制づくり ニューツーリズムの制度づくりやマニュアル化の検 討 ● ● ▲ ● ● ▲ ● ● 志の発信∼観光客にやさしい情報発信とアクセスの向上 志布志観光プロモーションの展開 旅行会社、交通事業者と連携した旅行商品の造成 モニターツアーの実施 関西、鹿児島、宮崎を中心としたPR事業 観光キャラクター、大使等の検討 - 70 - ● ● ● ● ● ● ● ● ▲ ▲ ● ▲ ● 実施時期 実施主体 行政 観光関連 事業者 観光特産 品協会 市 民 ・市 民 団体 長期 中期 短期 観光客への的確な情報発信 マスメディアを利用した効果的な情報発信 観光客の視点に立ったインターネットによる情報発 信の充実 利便性の高い観光パンフレットの作成 ● ● ● ● ● ● ● ● おもてなしの観光基盤の整備 景観に配慮した案内板、誘導サインの整備 まち歩きを意識した環境整備や景観ガイドライの検 討 ICT を活用した観光情報基盤の整備 ユニバーサルデザインの推進 ● ● ● ● ● ● ● 薩摩半島とのアクセス改善 観光施設間のアクセス改善 ● ● ● ● 交通事業者と連携したアクセスの向上 ● ● ● 観光アクセスの改善 志の連携∼魅力向上に向けた観光圏の形成 広域観光に向けた連携体制の構築 広域観光における既存体制の連携強化 周辺市町の観光関連事業者間の交流・連携の推進 志布志湾を中心とした観光圏設立の検討 ● ● ● ▲ ● ● ● ● 広域観光ルート・商品づくり さんふらわあや JR を活用した広域的な商品づくり 共通テーマによる観光ルート、商品の開発 広域的な交通アクセスの改善 ● ● ● ● ● ▲ ● ▲ ● 地域間交流の推進 周辺市町と連携によるPR活動の推進 関西地区との交流事業の推進 広域連携による情報発信 ● ● ● ● ● ● ● ● ● 志のおもてなし∼おもてなしの人づくり・組織づくり おもてなしの志民づくり ケーブルテレビ等を利用した市民への情報発信 ● 将来の観光を担う人材育成 歓交まちづくりサポーター育成に向けた仕掛けづく り 市民によるクリーン活動の推進 市民による景観づくりの推進 ▲ ● ▲ ● ● ● ● ● ● ● ● ▲ ▲ 観光特産品協会の組織強化 法人化の検討 収益事業の検討 第 3 種旅行業の取得検討 ● ● ● ● ● ● 計画を推進していく組織づくり 歓交まちづくりのリーダー育成 計画全般を統括する推進組織づくり 観光統計、分析の充実 ● ● ● - 71 - ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ▲ ● ● ● 第4章 重点整備エリアの 活用方針 第4章 重点整備エリアの活用方針 1.重点整備エリアの考え方 観光振興において、本市の重要な観光拠点となる地域を設定します。重点整備エリアは、観光振興に おける施設整備やソフト事業を優先的に実施し、本市の観光拠点として観光客と市民の交流・ふれあい により、にぎわいが生まれる場所としていきます。 また重点整備エリアの中でも、ダグリ岬公園周辺エリアについては利用客が低迷し、施設も老朽化し ていることから早期整備地域と位置づけます。 2.重点整備エリア 以下の4エリアを重点整備エリアとして位置づけます。 エリア① 概要 将来像 エリア② 概要 将来像 エリア③ 概要 将来像 エリア④ 概要 将来像 志布志中心市街地と港周辺 志布志中心市街地には飲食店、ホテル、商店が集積し、歴史散策も可能な貴重 な文化財が残る。また、港周辺には駅やフェリー待合所があり、市の玄関口と なっており、周辺にはスポーツ施設や産業観光が可能な工場等が立地。 ●駅やフェリーターミナル、観光船バースなど観光客を迎える玄関口であるこ とから、 「おもてなしの玄関口、志の発信拠点」として情報発信や交流拠点と しての機能を強化する。 ●かつての「志布志千軒の町」を彷彿させる場所として、まち歩き・食べ歩き ができるゾーンとして整備することで、観光客が周遊し、市民と交流するに ぎわいが生まれる場所を目指す。 ダグリ岬公園周辺 国道に面し、日南海岸国定公園に指定されている地域であり、景観に優れ、鹿 児島県唯一の遊園地がある。また、周辺には宿泊施設、レジャー施設が立地し、 観光資源の集積がみられる。 ●ダグリ岬の特徴を活かし、子どもから大人まで周年利用される公園を目指し て、癒しと遊びのリフレッシュパークとして公園全体を再整備し、本市の核 となる観光拠点としての機能を強化する。 蓬の郷周辺 蓬の郷内には温泉、宿泊、親水公園があり、市民だけでなく観光客からも親し まれる場所となっている。また、近くに農業歴史資料館もあり、グリーンツー リズム、環境学習などの推進拠点となる観光資源が集積している。 ●野井倉甚兵衛に代表される先人の志(知恵や文化)を学ぶ場所として、グリ ーンツーリズムや環境学習など志ツーリズムの推進拠点としての機能充実を 図る。 松山城跡周辺 毎年秋には、国土交通大臣表彰や南日本文化賞などを受賞した「大隅の國やっ ちく松山藩」による「秋の陣まつり」が開催され、多くの来場者でにぎわう。 また、周辺には道の駅や観光農園、運動公園や温泉などが立地している。 ●「やっちく(野菜と畜産)」をテーマに、市民の志を体現する地域おこしの場 所として、農業体験やイベントの充実を図る。また、農業者の高い志によっ て生産された農産物の直売所として道の駅の活用を図る。 - 74 - ■重点整備エリアマップ 松山城跡周辺 志布志中心市街地と 港周辺 蓬の郷周辺 ダグリ岬公園周辺 ■重点整備エリアの推進イメージ まち歩きゾーン 観光客 (千軒の町歩き拠点) まち歩き、食べ歩きの にぎわいの場所 松山城跡周辺 ゲートウェイゾーン ダグリ岬公園周辺 (地域おこしの推進拠点) 「やっちく」をテーマにした 市民の志を体現する場所 (おもてなしと志の発信拠点) 志布志の魅力を 発信・発見する場所 (癒しと遊びのレジャー拠点) 子どもから大人まで 楽しめる場所 蓬の郷周辺 (志ツーリズム拠点) 先人の志(知恵・文化) を学ぶ場所 し みん かんこう 『志民による歓交まちづくり』の実現 観光入込客 100 万人の達成 - 75 - 3.各エリアの活用方針 (1)志布志中心市街地と港周辺 ①エリアの現況分析 エリアの活用方針を検討するため、SWOT分析※を行いました。 強み 弱み ○ JR日南線の終着駅となっている志布志駅は ○ 駅前はさびれた印象を受ける。 観光案内所が設置され、情報発信拠点として ○ 駅自体も老朽化により、さびれた印象。 本市の顔・玄関口となっている。 ○ 市民、観光客が気軽に寄ったり、待ち合いが ○ 駅前には商業施設があり、付近にはホテル、 飲食店、商店が集積している。 出来るスペースがない。 ○ 商店街は閑散とし、街並みも一体感がない。 ○ 大慈寺、麓庭園など歴史的文化財が集積し、 まち歩きコースとなっている。 ○ まち歩きの案内板等が不十分。 ○ 駅にバスが乗り入れしないなど交通アクセス ○ 若潮酒造や益田製麺の工場があり、産業観光 が悪い。 スポットとして活用できる。 機会 脅威 ○ 「体験」や「交流」、「癒し」などテーマ性を ○ 日南線の本数が少なく、広域移動には不便。 持った観光ニーズ、ニューツーリズムの需要 ○ 駅は国道に面しておらず、観光客にわかりに が増加している。 くい。 ○ 地域高規格道路、東九州自動車道の整備によ りアクセスの改善が期待される。 ○ 商店街の後継者不足。 ○ 新旧住宅の混在によるまち並みの不統一(景 ○ 新幹線の効果を大隅半島に波及させようと 観の低下)。 県、自治体レベルの活動が活発化している。 ■志布志中心市街地と港周辺地図 まち歩きゾーン 商店街 宝満寺跡 大慈寺 JR志布志駅 ゲートウェイ(玄関口)ゾーン さんふらわあ待合所 ※SWOT 分析 組織のビジョンや戦略を企画立案する際に利用する現状を分析する手法。SWOT は、Strength(強み)、 Weakness(弱み)、Opportunity(機会) 、Threat(脅威)の頭文字を取ったもの。 - 76 - ②活用の基本的方向性 SWOT 分析等の結果から、重点整備エリアの活用にあたり、重視すべき基本的方向性を示します。 ○観光客のゲートウェイ(玄関口)として情報発信・PR の機能強化 ○観光客が周遊しやすいまちづくり ○駅を市民も利用する交流ステーションとして活用 ○駅、ホテル、商店街、飲食店等の連携 ③活用案 ■ゲートウェイ(玄関口)ゾーン 活用案 駅やフェリーターミナル、観光船バースを観光客の玄関口であることから、 「おもてなし の玄関口、志の発信拠点」として情報発信や交流拠点としての機能を強化。 ○ 駅やターミナルは観光客の玄関口であることから、施設整備を推進し、情報発信・ PR 機能の強化を図る。 ○ 駅は、市民と観光客が気軽に立ち寄れる憩いのスペースとして整備・活用を検討する。 概要 ○ スポーツ施設や産業観光が可能な工場も立地していることから、志ツーリズムの推進 の場として活用していく。 ○ 駅前通りでのイベントの開催や充実を図る。 ○ 駅、フェリーからの2次交通の改善を図る。 基本方針1−基本施策①、基本施策③、基本施策④ 実施予定の 基本方針3−基本施策①、基本施策②、基本施策③、基本施策④ 基本施策 基本方針4−基本施策② 基本方針5−基本施策① 期待される ○ 駅、ターミナルの重要性が高まり、市全体のイメージアップにつながる。 効果 ○ まちの活性化、地域活性化につながる。 ■まち歩きゾーン 活用案 かつての「志布志千軒の町」を彷彿させる場所として、まち歩き・食べ歩きができるゾ ーンとして整備し、観光客と市民が交流しにぎわいのある場を創出。 ○ 観光客が周遊しやすいように、景観に配慮しながら案内板等の整備を推進。駐車スペ ースや休憩スペースの設置を検討。 ○ 麓地区に残る庭園や文化財を活かしたまち歩きルートの充実を図りながら、まち歩き 概要 の拠点となる施設整備を検討。 ○ 食べ歩きの出来る商店街として、食の開発や商店街の空き店舗対策やイベント事業の 実施により魅力あるゾーンづくりに取り組む。 ○ 各主体が連携した商店街イベントなどにぎわいの仕掛けづくり。 実施予定の 基本施策 基本方針1−基本施策①、基本施策②、基本施策③、基本施策④ 基本方針3−基本施策③ 基本方針4−基本施策② 期待される ○ 貴重な歴史文化資源の保存・整備が推進される。 効果 ○ まちの活性化、地域活性化につながる。 - 77 - (2)ダグリ岬公園周辺 ①エリアの現況分析 エリアの活用方針を検討するため、SWOT分析を行いました。 強み 弱み ○ 鹿児島県唯一の遊園地。 ○ 遊園地設備の老朽化。 ○ 宿泊施設の国民宿舎、海水浴場、遊園地とレ ○ 遊園地内のアクセスが悪い。 ジャー機能が充実している。 ○ 未活用の土地がある。 ○ 国民宿舎は団体、個人客の宿泊だけでなく、 ○ 景観を損ねる廃墟がある。 日帰り温泉入浴、食事などあらゆるニーズに ○ 夏場以外の集客力が弱い。 対応できる。 ○ 公共交通機関交通アクセスが悪い。 ○ 国定公園に指定され、景観が優れている。 ○ 遊園地を市民が利用する機会が少なく、利用 者も年間2万人と低調。 機会 脅威 ○ イルカランドがオープンし、観光客の増加が ○ イルカランドだけが注目され、立ち寄りの効 期待される。 果が得られない可能性がある。 ○ 「体験」や「交流」、「癒し」などテーマ性を ○ 少子化により、メインターゲットとなる子供 持った観光ニーズが増加している。 の人口が減少している。 ○ 「安近短」の日帰り観光ニーズも根強い人気 である。 ○ 本市が観光の通過地点でしかない。 ○ 全国的にテーマパークの運営は厳しい状況。 ■ダグリ岬公園周辺地図 国際の森 遊園地入口 国道沿いの遊休地 海水プール 園内の遊具 観覧車と国民宿舎 公園内の遊休地 - 78 - ②活用の基本的方向性 SWOT 分析等の結果から、重点整備エリアの活用にあたり、重視すべき基本的方向性を示します。 ○ダグリ岬の特徴を活かし、周年利用される公園 ○地域密着により市民や、子どもから大人まで利用する公園 ○公園単体の集客ではなく、周辺施設と連携した取り組みの推進 ○国定公園に指定されていることを考慮し、景観に配慮した施設整備を検討 ③活用案 活用案 癒しと遊びのリフレッシュパークとして公園全体を再整備し、本市の観光拠点としての 機能を強化する。 ○ 国道沿いの三角地帯を市有地として取得し、駐車・休憩スペースとして活用する。 ○ 遊園地スペースを拡張し、目玉となるアトラクションの追加や親子で楽しめるアトラ クションを再整備する。 ○ 公園内の遊休地をキャンプ場、体験館として整備し、 「エコ・自然」といった体験プ ログラムなどのソフト事業を展開。 ○ 海水浴場を景観に配慮した整備を実施。夏場だけでなく、通年利用されるスポーツ施 概要 設の整備を検討。 ○ 国民宿舎から展望台までの遊歩道を整備し、展望台から景観(志布志湾・枇榔島)を アピール。 ○ 岬の海岸線を歩く遊歩道を整備し、海洋性動植物の観察や癒しの場所としての活用を 検討。 ○ 周辺レジャー施設や宿泊施設と連携した旅行商品やイベントの開発に取り組む。ま た、国際の森や枇榔島を活用した体験プログラムの開発も検討。 基本方針1−基本施策①、基本施策②、基本施策③ 実施予定の 基本施策 基本方針2−基本施策② 基本方針3−基本施策③ 基本方針4−基本施策② 基本方針5−基本施策① 期待される 効果 ○ 公園だけでなくダグリ岬一帯が観光地点としてイメージアップにつながる。 ○ 体験プログラムの充実により、新たな客層の発掘やリピーターの確保等につながるこ とが期待される。 - 79 - (3)蓬の郷周辺 ①エリアの現況分析 エリアの活用方針を検討するため、SWOT分析を行いました。 強み 弱み ○ 蓬の郷温泉は地元住民を中心に安定した集客 ○ 親水公園の管理が不十分であり、子供が水に があり、民宿村は田舎の風景を演出し、宿泊 触れたり、試飲する施設が整備されていない。 客からの評価が高い。 また、釣堀やパターゴルフ場などの設備が利 ○ 農業歴史資料館は昔の日常生活が体験できる 貴重な場所である。 用されていない。 ○ 蓬の郷周辺に立地する工場や養鰻場は景観・ ○ 親水公園の湧水は評価が高く、環境学習の場 として活用できる。 イメージを損ねる。 ○ 国道に面しておらず、案内板も不十分のため ○ 付近は農村地帯であり、和香園の工場見学も アクセスが悪く、観光客の利用は少ない。 可能。 機会 脅威 ○ 「体験」や「交流」、「癒し」などテーマ性を ○ 蓬の郷の認知度は低く、交通アクセスも悪い。 持った観光ニーズ、ニューツーリズムの需要 ○ 本市は観光客の通過地点となっている。 が増加している。 ○ グリーンツーリズムを他の自治体でも積極的 ○ 「安近短」の日帰り観光ニーズも根強い人気 に推進しており、競合する可能性が高い。 である。 ○ バルク港選定により長期滞在者が民宿村を利 用する可能性がある。 ■蓬の郷周辺の施設 蓬の郷外観 蓬の郷民宿村 開田の里農業歴史資料館 和香園 - 80 - 蓬の郷親水公園 ②活用の基本的方向性 SWOT 分析等の結果から、重点整備エリアの活用にあたり、重視すべき基本的方向性を示します。 ○グリーンツーリズムや環境学習など体験型観光の推進拠点として活用 ○体験型観光推進のためのプログラムの充実 ○各施設間、団体、受入家庭間との連携強化 ③活用案 活用案 野井倉甚兵衛に代表される先人の志(知恵や文化)を学ぶ場所として、グリーンツーリ ズムや環境学習など志ツーリズムの推進拠点として機能充実を図る。 ○ 蓬の郷に隣接する民宿村や、近くの農業歴史資料館など、この地で野井倉甚兵衛らの 先人たちが築いた時代や生活を体験できる場所(昭和をテーマとした生活体験)とし て、さらに整備・活用を推進していく。 概要 ○ 蓬の郷、農業歴史資料館、受け入れ家庭、NPO 等が連携し、グリーンツーリズム推 進のネットワークを構築。 ○ 蓬の郷、農業歴史資料館を先人の志を学ぶ体験プログラムの実践の場として活用。ま た、親水公園は環境の学習フィールドとして活用。 実施予定の 基本施策 基本方針2−基本施策①、基本施策② 基本方針3−基本施策③ 基本方針4−基本施策② 期待される ○ 昭和をテーマとしたグリーンツーリズムの推進により、他地域との差別化が図れる。 効果 ○ 本市の基幹産業である農業振興や産業活性化につながることが期待される。 ■参考事例 島原半島(長崎県島原市、雲仙市、南島原市) (茶摘体験の風景) 国内有数の観光地として栄えた歴史があったものの、雲仙普賢 岳の噴火災害の影響や近年の観光客ニーズの変化により観光客数 が激減。観光客誘致の新しい素材、または地元農業を消費者に知 ってもらう機会の創出を目的として、農業体験を中心とした体験 型観光へ取り組んだ。地域での体験プログラム構築の可能性を調 査し、観光客ニーズに沿ったプログラムの開発。またインストラ クターの養成等を実施。パンフレット等を発行し関係団体・企業 への営業活動により誘客を推進した。 飯能(埼玉県飯能市) (古民家での餅つき体験) 地域の自立と持続的な発展のためには、豊かな自然や歴史文化 を保全し、地域の個性ある生活・習慣等を維持しながら地域の活 力につなげていくということが課題であった。そして、平成16年 に環境省エコツーリズム推進モデル地区への指定を契機として、 エコツーリズムに取り組みはじめた。飯能市のエコツアーは、自 然環境や歴史、生活文化など地域にあるものを活用してツアーと している。身近な自然と地域の人々が持っている生活の知恵や珍 しい巨木、衣食住の技術などの「宝物」を地域の人達と一緒に掘 り起こし、エコツアープログラムを開発している。 - 81 - (4)松山城跡周辺 ①エリアの現況分析 エリアの活用方針を検討するため、SWOT分析を行いました。 強み 弱み ○ 国土交通大臣表彰など受賞した「秋の陣まつ ○ 運動公園と道の駅とのアクセスが悪く、施設 り」が開催され、広域からの集客が可能。 が分断されている。 ○ 運動公園にはスポーツ施設が集積し、スポー ツ合宿者からの評判も良い。 ○ 道の駅の利用者数は低迷している。 ○ 交通アクセスが悪い。 ○ 周辺には道の駅(物産販売、研修所、宿泊棟) ○ 施設管理が不十分な箇所がある。 や観光農園が立地し、グリーンツーリズムを 推進する素地がある。 機会 脅威 ○ 「体験」や「交流」、「癒し」などテーマ性を ○ 都城志布志道路の整備により、さらに交通量 が減少する可能性がある。 持った観光ニーズ、ニューツーリズムの需要 ○ グリーンツーリズムを他の自治体でも積極的 が増加している。 ○ 「安近短」の日帰り観光ニーズは高く、農産 に推進しており、競合する可能性が高い。 物直売所も人気である。 ○ スポーツ合宿の推進は、鹿児島県全体の取り 組みとなっている。 ■松山城跡周辺の施設等 松山城跡 秋の陣まつり 城山総合運動公園 やっちくふるさと村 観光農園の様子 - 82 - ②活用の基本的方向性 SWOT 分析等の結果から、重点整備エリアの活用にあたり、重視すべき基本的方向性を示します。 ○野菜(やっ)と畜産(ちく)をテーマにしたソフト事業の充実 ○イベントや地域住民の活動を通じた地域おこしの推進拠点 ○グリーンツーリズム、スポーツ合宿等の推進・実践の場 ○市民の健康増進、レクリエーション施設としての活用 ○施設・団体間の連携 ③活用案 「やっちく(野菜と畜産) 」をテーマに、市民の志を体現する地域おこしの場所として、 活用案 農業体験やイベントの充実を図る。また、農業者の高い志によって生産された農産物の 直売所として道の駅の活用を図る。 ○ 道の駅を活用し、農産物の販売強化や産直イベント等の開催により、集客を図る。 ○ 道の駅等の施設を利用した地元住民による農産物の加工品開発の場や市民活動の拠 点としての活用を推進。 ○ 松山地区の地域おこしイベントとして「やっちく松山藩秋の陣祭り」の内容充実や広 概要 報活動の強化を図り、さらなる集客を図る。 ○ 公園内のスポーツ施設はスポーツ合宿や市民の健康増進の施設として整備を推進し ていく。また、各種スポーツ大会の誘致や開催により、集客を図る。 ○ 道の駅や観光農園等は、蓬の郷エリアとの連携により、グリーンツーリズム実践の場 として活用。 ○ 公園と道の駅のアクセス改善により、施設間の連携を高める。 基本方針1−基本施策①、基本施策②、基本施策③ 実施予定の 基本方針2−基本施策①、基本施策② 基本施策 基本方針3−基本施策③ 基本方針4−基本施策② 期待される 効果 ○ 本市の基幹産業である農業振興や産業活性化につながることが期待される。 ○ イベントの充実や各種ツーリズムの推進により市民と来訪者の交流が図られ、地域活 性化に結びつく。 ■参考事例 道の駅 (農産物直売所) 内子フレッシュパークからり(愛媛県内子町) 内子町は人口21,000人、高齢化率30%の農業を中心とした町で あるが、道の駅には年間50万人が訪れる。敷地内には直売所やレ ストランのほか、パンや燻製工房も併設。直売所はテント張りの 簡素な造りであるが、地元農家が採れたての農産物を持ち寄り、 自分たちで販売している。出荷者は45%が65歳以上、女性が70% と高齢者や女性が原動力となっている。また、周辺の観光農園と 連携した体験教室や農業体験メニューを実施し、観光振興にも取 り組んでいる。 - 83 - 第5章 計画推進に向けて 第5章 計画推進に向けて 1.推進組織体制 観光振興における各種事業を推進していくためには、行政や観光特産品協会、観光関連事業者、市民・ 市民団体が共通認識のもと、自分たちの役割を果たしながら互いに連携した観光まちづくりに取り組む 必要があります。 そのため、観光振興計画を統括管理し、各種プロジェクトを計画的かつ効率的に推進する「志の歓交 推進協議会(仮称)」を設立します。同協議会ではアクションプランの実施時期や方法の決定、課題へ の対応を行います。 また、観光振興は行政内部においても、複数の担当部署が関係することから、各担当部署を横断した プロジェクトチームを結成し、情報共有や連携、各事業の調整を図ります。 ■志の歓交推進協議会(仮称)の組織イメージ 志の歓交推進協議会(仮称) 市民・市民団体 各種団体 外部有識者 市民、自治会、 農協、漁協、商工 旅行会社、観光ア NPO など 会など ドバイザーなど 観光事業者 一般事業者 旅館・ホテル、飲 農業、漁業、商業 食店など など 観光特産品協会 志布志市役所 (事務局) 事業化指示 進捗管理 進捗報告 情報提供 庁内プロジェクトチーム 庁内担当部署 各支所、担当課 連絡調整 情報共有 港湾商工課 (事務局) - 86 - 連絡調整 情報共有 教育委員会 学校関係 2.計画の進行管理 年度ごとに協議会、庁内プロジェクトチームの連携を密にしながら、アクションプランの選定、実施 方法等の検討、事業の予算化、実施に取り組みます。さらに、事業実施後もその効果を測定・検証し、 事業の改善につなげる PDCA(Plan−Do−Check−Action)サイクルを実践していきます。 また、市の財政状況や社会経済環境の変化に柔軟に対応しながら、観光振興計画の目標実現に努めま す。 ■計画の進行管理のイメージ アクションプランの選定(PLAN①) 協議会において実施すべき アクションプランを選定 協議会や庁内プロジェクト 具体的な実施方法等の検討(PLAN②) チームにおいてプロセス、 手法を検討 庁内プロジェクトチーム 事業の予算化(PLAN③) において事業の予算化 各主体が事業を実施、 事業の実施(DO) 事務局にて進捗を確認 事業効果の測定、検証(CHECK) 事業の改善、次年度以降への反映(ACTION) - 87 - 協議会や庁内プロジェクト チームで効果の検証 事業の改善を行い、次年度 以降の計画へ反映