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LTC4264 - 750mA電流制限付き高電力PDインタフェースコントローラ

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LTC4264 - 750mA電流制限付き高電力PDインタフェースコントローラ
LTC4264
750mA電流制限付き
高電力PDインタフェース
コントローラ
特長
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
概要
完全な高電力PDインタフェース・コントローラ
IEEE 802.3af®に準拠
750mAパワーMOSFETを内蔵
相補的パワーグッド出力
柔軟な補助電源オプション
ディスエーブル付き高精度デュアル電流制限
75mAまでプログラム可能な分類電流
ディスエーブル付き25kシグネチャ抵抗を内蔵
低電圧ロックアウト
完全な熱過負荷保護
高さの低い(4mm 3mm)
DFNパッケージ
LTC®4264は、最大35WのIEEE 802.3af Power Over Ethernet
(PoE)および高電力PoEアプリケーション向けの受電機
器(PD)インタフェース・コントローラです。高精度デュ
アル電流制限機能を搭載しているので、突入電流をIEEE
802.3af電流制限レベル以下に抑え、相互運用性を保証し
つつ、高電力PD動作を可能にします。また、IEEE 802.3af
規格に対応しつつ、PD負荷に最大750mAを供給する、
フィールドで実証済みのパワーMOSFETを内蔵していま
す。相補的なパワーグッド出力により、LTC4264はDC/DC
コンバータ製品のホストに直接インタフェース可能で
す。LTC4264は、25kシグネチャ抵抗、分類回路、入力電流
制限、低電圧ロックアウト、熱過負荷保護、シグネチャ・
ディスエーブル、パワーグッド信号を搭載することによ
り、PD設計向けに完全なシグネチャおよびパワー・イン
タフェース・ソリューションを提供します。
アプリケーション
■
■
■
■
802.11nアクセス・ポイント
高電力VoIPビデオ電話
RFIDリーダ・システム
PTZセキュリティ・カメラおよび監視装置
PDインタフェース・コントローラLTC4264は、リニアテク
ノロジーの様々なDC/DCコンバータ製品と共に使用する
ことにより、高電力PDアプリケーション向けにコスト効
率の高い完全なパワー・ソリューションを提供します。
LTC4264は省スペースで高さの低い(4mm 3mm)DFN
パッケージで供給されます。
、LT、LTCおよびLTMはリニアテクノロジー社の登録商標です。
他のすべての商標はそれぞれの所有者に所有権があります。
標準的応用例
ターンオンと時間
VIN
50V/DIV
–54V FROM
DATA PAIR
–54V FROM
SPARE PAIR
~
+
DF1501S
~
~
–
SMAJ58A
+
RCLASS
DF1501S
~
0.1µF
–
LTC4264
SHDN
GND
RCLASS PWRGD
PWRGD
ILIM_EN
VIN
VOUT
5µF
MIN
+
VIN
SWITCHING
POWER
SUPPLY
RUN
RTN
CLOAD = 100µF
VOUT
50V/DIV
+
3.3V
TO LOGIC
4264 TA01a
–
PWRGD – VOUT
50V/DIV
IIN
200mA/DIV
TIME (5ms/DIV)
4264 TA01b
4264f
1
LTC4264
絶対最大定格
パッケージ/発注情報
(Note 1、2)
VIN電圧 .................................................................0.3V∼­ 90V
VOUT電圧 ................VIN+90V (および ≤ GND) ∼ (VIN ­ 0.3V)
SHDN電圧 ...................................... (VIN+90V) ∼ (VIN ­ 0.3V)
RCLASS、ILIM_ENの電圧 ..................... (VIN+7V) ∼ (VIN ­ 0.3V)
PWRGD電圧 (Note 3)
低インピーダンス・ソース.... (VOUT+11V) ∼ (VOUT ­ 0.3V)
供給される電流................................................................ 5mA
PWRGD電圧................................... (VIN+80V) ∼ (VIN ­ 0.3V)
PWRGD電流..................................................................... 10mA
RCLASS電流 .................................................................... 100mA
動作周囲温度範囲
LTC4264C .................................................................0℃∼70℃
LTC4264I ............................................................ ­ 40℃∼85℃
接合部温度......................................................................150℃
保存温度範囲.................................................. ­ 65℃∼150℃
TOP VIEW
SHDN
1
12 GND
11 NC
NC
2
RCLASS
3
ILIM_EN
4
VIN
VIN
13
10 PWRGD
9
PWRGD
5
8
VOUT
6
7
VOUT
DE12 PACKAGE
12-LEAD (4mm × 3mm) PLASTIC DFN
TJMAX = 150°C, θJA = 43°C/W, θJC = 4.3°C/W
EXPOSED PAD (PIN 13) MUST BE SOLDERED TO
AN ELECTRICALLY ISOLATED HEAT SINK
ORDER PART NUMBER
DE PART MARKING*
LTC4264CDE
LTC4264IDE
4264
4264
Order Options Tape and Reel: Add #TR
Lead Free: Add #PBF Lead Free Tape and Reel: Add #TRPBF
Lead Free Part Marking: http://www.linear-tech.co.jp/leadfree/
より広い動作温度範囲で規定されるデバイスについては、
弊社へお問い合わせください。
*温度等級は出荷時のコンテナのラベルで識別されます。
電気的特性
●は全動作温度範囲の規格値を意味する。
それ以外はTA=25℃での値。
(Note 4)
SYMBOL
PARAMETER
CONDITIONS
MIN
TYP
MAX
UNITS
VIN
Supply Voltage
IEEE 802.3af System
Signature Range
Classification Range
UVLO Turn-On Voltage
UVLO Turn-Off Voltage
Voltage with Respect to GND Pin
(Notes 5, 6, 7, 8)
–1.5
–12.5
–37.7
–29.8
–38.9
–30.6
–57
–10.1
–21
–40.2
–31.5
V
V
V
V
V
IIN_ON
IC Supply Current when On
VIN = –54V
●
IIN_CLASS
IC Supply Current During Classification
VIN = –17.5V (Note 9)
●
3
mA
0.55
0.62
0.70
mA
ΔICLASS
Current Accuracy During Classification
10mA < ICLASS < 75mA, –12.5V ≤ VIN ≤ –21V
(Notes 10,11)
●
±3.5
%
tCLASSRDY
Classification Stability Time
VIN Stepped 0V to –17.5V, IIN_CLASS ≤3.5% of
Ideal, 10mA < ICLASS < 75mA (Notes 10, 11)
●
1
ms
RSIGNATURE
Signature Resistance
–1.5V ≤ VIN ≤ –10.1V, IEEE 802.3af 2-Point
Measurement, SHDN Tied to VIN (Notes 6, 7)
●
26.00
kΩ
RINVALID
Invalid Signature Resistance
–1.5V ≤ VIN ≤ –10.1V, IEEE 802.3af 2-Point
Measurement, SHDN Tied to GND (Notes 6, 7)
●
11.8
kΩ
VIH_SHDN
SHDN High Level Input Voltage
With Respect to VIN, High Level = Shutdown
(Note 12)
●
VIL_SHDN
SHDN Low Level Input Voltage
With Respect to VIN
●
RINPUT_SHDN
SHDN Input Resistance
With Respect to VIN
●
100
VIH_ILIM
ILIM_EN High Level Input Voltage
With Repect to VIN, High Level Enables Current
Limit (Note 13)
●
4
●
●
●
●
●
23.25
10
3
57
V
0.45
V
kΩ
V
4264f
2
LTC4264
電気的特性
●は全動作温度範囲の規格値を意味する。
それ以外はTA=25℃での値。
(Note 4)
SYMBOL
PARAMETER
CONDITIONS
VIL_ILIM
ILIM_EN Low Level Input Voltage
With Respect to VIN (Note 13)
●
MIN
1
V
VPWRGD_OUT
Active Low Power Good
Output Low Voltage
IPWRGD = 1mA, VIN = –54V, PWRGD
Referenced to VIN
●
0.5
V
IPWRGD_LEAK
Active Low Power Good Leakage
VIN = 0V, VPWRGD = 57V
●
1
µA
VPWRGD_OUT
Active High Power Good
Output Low Voltage
IPWRGD = 0.5mA, VIN = –52V, VOUT = –4V,
PWRGD Referenced to VOUT (Note 14)
●
0.35
V
VPWRGD_VCLAMP Active High Power Good
Voltage-Limiting Clamp
IPWRGD = 2mA, VOUT = 0V,
With Respect to VOUT (Note 3)
●
16.5
V
IPWRGD_LEAK
Active High Power Good Leakage
VPWRGD = 11V, with Respect to VOUT,
VOUT = VIN = –54V
●
1
µA
RON
On Resistance
I = 700mA, VIN = –54V
Measured from VIN to VOUT (Note 11)
0.5
●
0.6
0.8
Ω
Ω
12.0
TYP
14.0
MAX
UNITS
IOUT_LEAK
VOUT Leakage
VIN = –57V, GND = SHDN = VOUT = 0V
●
1
µA
ILIMIT_HIGH
Input Current Limit During Normal
Operation
VIN = –54V, VOUT = –53V, ILIM_EN Floating
(Notes 15, 16)
●
700
750
800
mA
ILIMIT_LOW
Inrush Current Limit
VIN = –54V, VOUT = –53V (Notes 15, 16)
●
250
300
350
mA
ILIMIT_DISA
Safeguard Current Limit when
ILIMIT_HIGH Disabled
VIN = –54V, VOUT = –52.5V, ILIM_EN Tied to VIN
(Notes 15, 16, 17)
1.20
1.45
1.65
A
Note 1:絶対最大定格に記載された値を超えるストレスはデバイスに永続的損傷を与え
る可能性がある。長期にわたって絶対最大定格条件に曝すと、デバイスの信頼性と寿命
に悪影響を与える可能性がある。
Note 2:注記のない限り、
すべての電圧はGNDピンを基準にしている。
Note 3:アクティブ H のPWRGDピンの内部クランプ回路は、
VOUTを基準にして14Vに自
Note 11:このパラメータは設計とウェハ・レベルのテストによって確認されている。
Note 12: 25kのシグネチャをディスエーブルするには、SHDNをGND( 0.1V)に接続する
か、VINを基準にしてSHDNを H に保つ。
「アプリケーション情報」
を参照。
Note 13:ILIM_ENピンは内部で H に引き上げられており、
通常動作ではフロートさせたま
己を安定化する。
まにする。高レベルの電流制限をディスエーブルするには、ILIM_ENをVINに接続する。
「ア
プリケーション情報」を参照。
Note 4:LTC4264は– 1.5V∼– 57Vの範囲の負電源電圧で動作する。
混乱を避けるため、この
Note 14:アクティブ H のパワーグッドはVOUTを基準にしており、
GND-VOUT ≥ 4Vで有効で
Note 5:IEEE 802.3afのシステムでは、
PDジャックの最大電圧は­ 57Vに定められている。
「アプリケーション情報」を参照。
Note 15: LTC4264にはデュアル電流制限が備わっている。起動時、C1が充電される前、
データシートの電圧は絶対値で表示されている。
Note 6:LTC4264は入力に直列に2個の極性保護ダイオードを使って動作するように設計
されている。
「電気的特性」で規定されているパラメータの範囲はLTC4264のピンを基準
にしており、これら2個のダイオードの電圧降下を含めたときIEEE 802.3afの仕様を満た
すように設計されている。
「アプリケーション情報」を参照。
Note 7:シグネチャ抵抗の値はIEEE 802.3afで規定されている2ポイントΔV/ΔI方式を使っ
て測定される。LTC4264のシグネチャ抵抗の値はダイオードの抵抗値を考慮して25kから
オフセットさせる。2個の直列ダイオードを使うと、全PD抵抗は23.75k∼26.25kのあいだ
になり、IEEE 802.3afの仕様を満たす。LTC4264のピンで測定された最小プローブ電圧は
­ 1.5V∼­ 2.5Vである。
最大プローブ電圧は­ 9.1V∼­ 10.1Vである。
Note 8:LTC4264のUVLO電圧にはヒステリシスが含まれており、
起動時の発振を防いでい
る。IEEE 802.3afの規定にしたがって、LTC4264は最初のトライアルで直列抵抗値が20Ωの
電圧源から起動する。
ある。テストのハードウェアの制約のため、– 52Vで測定される。
LTC4264の電流レベルはILIMIT_LOWに設定される。C1が充電された後、ILIM_ENがフロート状
態だと、LTC4264はILIMIT_HIGHに切り替わる。ILIM_ENが L に接続されていると、LTC4264は
ILIMIT_DISAに切り替わる。LTC4264は、入力電圧がUVLOターンオフ・スレッショルドより下
に下がるまで、または熱的過負荷が生じるまで、ILIMIT_HIGHまたはILIMIT_DISAに留まる。
Note 16: LTC4264には熱的過負荷保護機能が備わっている。温度が上昇し過ぎると、
LTC4264はパワーMOSFETをオフし、分類負荷電流をディスエーブルし、無効のパワー
グッド信号を出す。LTC4264の温度が過温度リミットより下まで下がると、LTC4264の電
流制限がILIMIT_LOWに切り替わり、通常動作が再開する。熱的過負荷は短時間のフォール
ト状態の間デバイスを保護することを意図しており、熱的過負荷状態での連続動作はデ
バイスの信頼性を損なうおそれがあるので避ける。
Note 17: I LIMIT_DISAは安全を見た電流制限で、I LIM_ENピンを使って通常の入力電流制限
(ILIMIT_HIGH)が無効にされるとアクティブになる。ILIMIT_DISAの電流またはそれに近い電
流ではパッケージの大きな発熱が生じ、熱的過負荷保護をトリップさせないためには、
最大周囲動作温度を下げる必要のあることがある。
「アプリケーション情報」を参照。
Note 9:IIN_CLASSにはピン3でプログラムされた分類電流は含まれない。
分類モードの全
電源電流はIIN_CLASS+ICLASSとなる(Note 10を参照)。
Note 10:ICLASSはRCLASSを通って流れる測定された電流である。
ΔICLASSの精度はICLASS =
1.237/RCLASSとして定義される理想電流を基準にしている。tCLASSRDYはICLASSが理想値の
3.5%内にセトリングする時間である。電流精度の仕様にはRCLASS抵抗のバラツキは含
まれない。PDの全分類電流にはICの消費電流(IIN_CLASS)も含まれる。
「アプリケーション
情報」を参照。
4264f
3
LTC4264
標準的性能特性
入力電流と入力電圧
25k検出範囲
0.5
100
TA = 25°C
TA = 25°C
0.2
CLASS 5*
60
CLASS 4
40
CLASS 3
CLASS 2
CLASS 1
20
0.1
0
–2
–4
–6
INPUT VOLTAGE (V)
–8
0
–10
4264 G01
9.5
0
–30
–40
– 20
INPUT VOLTAGE (V)
*OPTIONAL CLASS CURRENT
–50
–10
9.0
–12
–60
0.8
RESISTANCE (Ω)
CLASS
CURRENT
20mA/DIV
TIME (10µs/DIV)
–9
–10
–7
–5
–8
–6
INPUT VOLTAGE (V)
0.6
0.4
0.2
23
–3
–4
0
–50
4264 G05
0
25
50
75
–25
JUNCTION TEMPERATURE (°C)
アクティブ L のPWRGD出力の
L 電圧と電流
TA = 25°C
アクティブ H のPWRGD出力の
L 電圧と電流
800
TA = 25°C
GND – VOUT = 4V
電流制限と入力電圧
–40°C
85°C
1
CURRENT LIMIT (mA)
0.8
3
PWRGD (V)
VPWRGD_OUT – VIN (V)
1.0
2
100
4264 G06
4264 G04
4
–22
オン抵抗と温度
LTC4264 + 2 DIODES
22
V1: –1
V2: –2
–20
–18
–16
INPUT VOLTAGE (V)
4264 G03
TA = 25°C
INPUT
VOLTAGE
10V/DIV
IEEE LOWER LIMIT
–14
1.0
26
LTC4264 ONLY
–40°C
10.0
クラス動作と時間
24
85°C
10.5
4264 G02
シグネチャ抵抗と入力電圧
25
11.0
CLASS 0
28
RESISTANCE = ∆V = V2 – V1
∆I I2 – I1
27 DIODES: HD01
TA = 25°C
IEEE UPPER LIMIT
CLASS 1 OPERATION
11.5
INPUT CURRENT (mA)
INPUT CURRENT (mA)
INPUT CURRENT (mA)
0.3
SIGNATURE RESISTANCE (kΩ)
入力電流と入力電圧
12.0
80
0.4
0
入力電流と入力電圧
0.6
0.4
HIGH CURRENT MODE
600
400
–40°C
0.2
LOW CURRENT MODE
85°C
0
0
2
6
4
CURRENT (mA)
8
10
4264 G07
0
0
0.5
1
IIN (mA)
1.5
2
4264 G08
200
–40
–45
–50
–55
INPUT VOLTAGE (V)
–60
4264 G09
4264f
4
LTC4264
ピン機能
SHDN
(ピン1)
:シャットダウン入力。LTC4264に無効のシ
グネチャを示すように命令するのに使います。SHDNを
GNDに接続すると、シグネチャ抵抗を無効な値にまで下
げ、LTC4264の他の動作をディスエーブルします。使用し
ない場合、SHDNをVINに接続します。
NC
(ピン2)
:内部接続なし。
RCLASS
(ピン3)
:分類選択入力。LTC4264が分類時に維持す
る電流を設定するのに使います。R CLASSとV INの間に抵
抗を接続します。
(表2を参照してください。)
PWRGD
(ピン9)
:アクティブ"H"のパワーグッド出力(オー
プン・コレクタ)。LTC4264のMOSFETがオンしており、コ
ンバータが動作を開始できることをDC/DCコンバータに
知らせます。高インピーダンスだと電源が使用可能であ
ることを示します。PWRGDはVOUTを基準にしており、突
入電流の間および熱的過負荷状態では低インピーダンス
になります。PWRGDはV OUTより14V上にクランプされ
ます。
PWRGD(ピン 10 )
:アクティブ"L"のパワーグッド出力
(オープン・ドレイン)。LTC4264のMOSFETがオンして
おり、コンバータが動作を開始できることをDC/DCコン
バータに知らせます。低インピーダンスだと電源が使用
ILIM_EN
(ピン4)
:入力電流制限イネーブル。給電されてい
可能であることを示します。PWRGDはVINを基準にして
る動作時のLTC4264の電流制限の振る舞いを制御する
のに使います。通常動作では、ILIM_ENをフロートさせて、 おり、検出、分類の間および熱的過負荷状態では高イン
ピーダンスになります。PWRGDには内部クランプはあり
I LIMIT_HIGH 電流をイネーブルします。入力電流制限を
ません。
ディスエーブルするにはI LIM_ENをV INに接続します。突
入電流制限はI LIM_ENの選択に伴って変化しないことに
NC
(ピン11)
:内部接続なし。
注意してください。
「アプリケーション情報」を参照して
ください。
GND(ピン 12 )
:グランド。入力ダイオード・ブリッジを介
してシステムのグランドと電源リターンに接続します。
V IN( ピン 5 、6 )
:電源入力。ダイオード・ブリッジを介して
PD入力に接続します。ピン5とピン6は電気的に相互に接
露出パッド(ピン13)
:電気的に絶縁されたヒートシンク
続する必要があります。
に半田付けする必要があります。
V OUT
(ピン 7 、8 )
:電源出力。内部パワーMOSFETを通して
PDの負荷に給電します。入力電圧がUVLOターンオン・ス
レッショルドを超えて上昇するまで、VOUTは高インピー
ダンスになります。次に、出力は電流を制限された内部
MOSFETスイッチを通してVINに接続されます。ピン7と
ピン8は電気的に相互に接続する必要があります。
4264f
5
LTC4264
ブロック図
電流負荷
SHDN 1
1.237V
+
12 GND
16k
NC 2
25k
–
RCLASS 3
11 NC
10 PWRGD
制御
回路
ILIM_EN 4
入力電流
制限
1400mA
750mA
300mA
VIN 5
VIN 6
+
–
9
PWRGD
8
VOUT
7
VOUT
14V
太線は高電流経路を示す
4264 BD
4264f
6
LTC4264
アプリケーション情報
概要
Power over Ethernet(PoE)は、1個のRJ45コネクタからDC
電力と高速データの利用を可能にする利点を活かす製品
が増えるにつれ、ますます広く普及してきています。PoE
が市場で地歩を固めるにつれ、受電機器(PD)メーカーは
IEEE 802.3af標準規格の定める12.95Wの電力リミットに
達してきています。この問題を解決し、PoEのアプリケー
ションを拡大するため、LTC4264は、デュアル・バンドや
802.11nのアクセス・ポイント、RFIDリーダやPTZセキュ
リティ・カメラなどの大きな電力を必要とするPoEアプ
リケーション向けに、カスタムPoEアプリケーションが
最大35Wを供給できるようにして、電力の障壁を打ち破
ります。
LTC4264はカスタム給電装置(PSE)とインタフェースす
るように設計されており、さらに高い電力レベルでPD負
荷に給電します。LTC4264と組み合わせて使う汎用の高
電力PSEが今では多くのメーカーから供給されており、
短時間でカスタム・システムを実装することができます。
代わりに、システム・メーカーは独自の高電力PSEの製作
を選択することもできます。2ペア・システム向けに最大
35Wを供給し、4ペア・システムで使われるとき最大70W
を供給する高電力PSEソリューションに関する完全なア
プリケーション情報を弊社から提供しています。
高電力PoEシステムのアーキテクチャに関する基本的な
決定事項の1つは、電力を供給するのに4本の導体(2ペア)
���
����
�
を使うか、それとも8本全部の導体(4ペア)を使うかです。
どちらの方法にも利点があり、システム・メーカーはどち
らの方法が特定のアプリケーションに最適であるか決定
する必要があります。
2ペアの電源は現在802.3afのシステムで使われています
(図1を参照)。一方のペアの導体が電流の供給に使われ、
他方のペアは、2本の導体に給電されていないときリター
ンとして使われます。このアーキテクチャは実装方法が
最も簡単ですが、同等の4ペア・システムに比べてケーブ
ル損失が高いという弱点があります。
4ペアの電源は並列に置かれた2つの導体ペアを介して
PDに電流を供給します(図2)。これにより、ケーブル抵抗
が下がりますが、各導体ペア間の電流バランスが問題に
なります。PDのダイオード・ブリッジの順方向電圧の差
とともに、トランス、ケーブルおよびコネクタの抵抗の差
により、各ペアを流れる電流のバランスがくずれること
があります。図2の4ペア・システムは、PD内の独立した2
つのDC/DCコンバータを使って、この問題を解決します。
このアーキテクチャを使うと、バランスの問題が解決さ
れ、2つの独立したPSE(たとえば、エンドポイントPSEや
ミッドスパンPSE)によってPDをドライブすることがで
きます。2ペアおよび4ペアのPoEシステムの実装の詳細
に関するアプリケーション・サポートについては、弊社に
お問い合わせください。
�����
�
���
���
�����
����
��������
����
���
��������
�
���
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���
��
�
��
������
����
����� ���� ���
�����
�
�������
��
������
���
����������
���
�
予備のペア
�����
����
���� ���
����
��
����
�
データのペア
�
�
�
��
���
���
�����
��
�
データのペア
���
�
������ �����
�������
���
�������
�
�
�
�
予備のペア
���
����
�����
���������
�
����
�
�������
��������
図1.
2ペア高電力PoEシステムのダイアグラム
4264f
7
LTC4264
アプリケーション情報
PSE
RJ45
PD
GND
RJ45
0.1µF
DGND BYP
3.3V
VDD
AUTO
0.1µF
AGND
DETECT
CMPD3003
1/4
LTC4259A
1
1k
0.47µF
VEE
–54V
1
Rx1
2
2
3
3
6
6
Rx1
SENSE GATE OUT
10k S1B
0.25Ω
CAT5
Tx1
5µF
MIN
SMAJ58A
GND
RCLASS PWRGD
LTC4264
Tx1
VIN
DC/DC
CONVERTER
VOUT
SMAJ58A
IRLR3410
0.1µF
GND
0.1µF
AGND
CMPD3003
1/4
LTC4259A
4
1k
0.47µF
VEE
SENSE GATE OUT
10k S1B
0.25Ω
Rx2
5
5
7
7
8
8
Rx2
LTC4264
VIN
–
+ +
+
– –
VOUT
5µF
MIN
SMAJ58A
GND
RCLASS PWRGD
4
Tx2
DETECT
–54V
0.1µF
DF1501S
DC/DC
CONVERTER
VOUT
DF1501S
Tx2
SMAJ58A
4264 F02
IRLR3410
図2.
4ペア高電力PoEギガビット・イーサーネット・システムのダイアグラム
LTC4264は、IEEE 802.3afの電力リミットを超えて動作す
る必要のある、電力消費の大きなPoEアプリケーション
向けの高電力PDのフロントエンドを実装するために特
に設計されています。LTC4264には高精度のデュアル電
流制限が使われており、突入電流をIEEE 803.2afのレベ
ルより下に保って、全てのPSEとの相互運用を可能にし
ます。突入電流が収まった後、LTC4264の入力電流制限は
ILIMIT_HIGHレベルに切り替わり、内蔵されている750mA
パワーMOSFETを使います。これにより、
( カスタムPSE
によって給電される)PDはIEEE 802.3afの最大12.95Wを
超える電力を供給することができ、PD負荷に35Wまで
供給します。LTC4264はコンプライアンスを保つために
IEEE 802.3afの確立された検出方法と分類方法を使い、
さらに、カスタムPoEアプリケーションに使う拡張さ
れたプログラム可能なクラス5の範囲を備えています。
LTC4264はどんなDC/DCコンバータとも簡単にインタ
フェースできるようにアクティブ H とアクティブ L
の両方のパワーグッド信号を備えています。LTC4264の
SHDNピンは、外部のACアダプタや他の補助電源オプ
ションとシームレスにインタフェースするのに使うこ
とができます。I LIM_ENピンにより、オプションとして高
電流リミット(ILIMIT_HIGH)を取り去ることができます。
LTC4264には内蔵シグネチャ抵抗、高精度UVLO、熱的過
負荷保護が備わっており、優れた高電流性能のため熱的
に改善された12ピンの4mm 3mm DFNパッケージで供給
されます。
動作
図3に示され、表1にまとめられているように、LTC4264高
電力PDインタフェース・コントローラには、与えられた
入力電圧に従っていくつかの動作モードがあります。こ
れらの多様なモードはIEEE 802.3afの仕様で定められて
いる要件を満たしています。入力電圧はGNDピンを基準
にしてVINピンに加えられ、常に負です。
表1.
入力電圧の関数としてのLTC4264の動作モード
入力電圧
0V to –1.4V
–1.5V to –10.1V
–10.3V to –12.4V
–12.5V to UVLO*
UVLO* to –57V
LTC4264の動作モード
非アクティブ状態
25kシグネチャ抵抗の検出
分類負荷電流が0%から100%までランプ
アップ
分類負荷電流がアクティブ
電源がPD負荷に接続される
*UVLOにはヒステリシスがある。
立上り入力スレッショルド ≈ –38.9V
立下り入力スレッショルド ≈ –30.6V
4264f
8
LTC4264
アプリケーション情報
V1の検出
���
�������
時間
V2の検出
分類
���
UVLOの
ターンオン
���
���
UVLOの
ターンオフ
���
時間
������������
��������
���
���
UVLOが
オン
UVLOが
オフ
UVLOが
オフ
���
���
���
�� �����������
��
��
時間
���������
���
パワー
バッド
���
���
���
PWRGDがVINを
トラッキング
���
����������������
パワー
バッド
パワー
グッド
��
パワー
バッド
��
パワー
グッド
パワー
バッド
時間
負荷、
ILOAD
(ILIMIT_HIGHまで)
�����������
����������
����������
������
分類
I2の検出
時間
I1の検出
������������������
������������������
�����
����
����
������������������������������������
�����
���������������������������������������
��������
���
�����
���
�������
���
���
������ ���
�����
������
�����
��
����
�����
���
����
��������
図3.
入力電圧の関数としての出力電圧、
PWRGD、
PWRGDとPDの電流
直列ダイオード
IEEE 802.3afの定義するPDの動作モードはPDのRJ45コ
ネクタの入力電圧を基準にしています。PDは受け取った
どちらの極性の電力でも扱うことができなければなりま
せん。この理由で、ダイオード・ブリッジのBR1とBR2を
RJ45コネクタとLTC4264の間に置くのが一般的です。ダ
イオード・ブリッジはオフセットをもたらし、各動作範囲
のスレッショルド・ポイントに影響を与えます。LTC4264
はスレッショルド・ポイントのダイオード電圧降下を補
償して、IEEE 802.3afの定める動作モードを満たします。
シグネチャ、分類、およびUVLOのスレッショルドに関し
て、LTC4264はIEEE 802.3afの仕様より下にダイオード2
個の電圧降下分だけ拡張します。LTC4264の電気的仕様
で規定されている電圧範囲はデバイスのピンを基準にし
ていることに注意してください。LTC4264のスレッショ
ルド・ポイントは、従来型ブリッジまたはショットキー・
ダイオード・ブリッジのどちらの使用もサポートしてい
ます。
検出
検出中、PSEは­ 2.8V∼­ 10Vの範囲の電圧をケーブルに
印加して、25kシグネチャ抵抗を探します。これにより、
ケーブル端のデバイスがPDであることを識別します。
PSEの電圧が検出範囲だと、LTC4264は内部25k抵抗を
GNDピンとV INピンの間に提示します。この温度補償さ
れた高精度抵抗は適切な特性を示して、PSEに対して、PD
が接続されており、給電を要求していることを知らせま
す。
IEEE 802.3afの仕様では、ダイオード・ブリッジのDCオフ
セット電圧がシグネチャ抵抗の測定に影響を与えないよ
うにするため、PSEがΔV/ΔI測定手法を使うことを要求し
ています。ただし、ダイオード抵抗はシグネチャ抵抗に直
列に現われるので、PDの全シグネチャ抵抗に含める必要
があります。LTC4264は内部抵抗をオフセットすること
によりシグネチャ・パスの2個の直列ダイオードを補償す
るので、LTC4264を組み込んだPDはIEEE 802.3afの仕様を
満たします。
外部ACアダプタなどの補助電源オプションを備えたデ
ザインでは、PDがPSEによって検出されるようにするか
どうかを制御する必要のあることがあります。LTC4264
では、SHDNピンを使って25kシグネチャ抵抗をイネーブ
ルまたはディスエーブルすることができます(図5)。
4264f
9
LTC4264
アプリケーション情報
����
�
�
�
������������で
規定されている
給電装置(��)
インタフェース
�
�� �
��
���
�� �
�� �
������
�� �
���
����� �
�
���
�
�����
����
��
�������
���
�
����� �
�
��������
図4.
主入力と予備入力にダイオード・ブリッジを使ったPDのフロントエンド
LTC4264
TO
PSE
GND
16k
25k SIGNATURE
RESISTOR
SHDN
VIN
4264 F05
SIGNATURE DISABLE
図5.
ディスエーブル付き25kΩシグネチャ抵抗
SHDNピンを H にするとシグネチャ抵抗が10kに下がり
ますが、これはIEEE 802.3afの仕様では無効のシグネチャ
です。これにより、PSEがPDを検出して給電するのが防が
れます。この無効シグネチャはPSEの­ 2.8V∼­ 10Vのプ
ローブ範囲に存在します。入力が­ 10Vを超えて上昇する
と、シグネチャ抵抗は25kに戻り、LTC4264の電力消費を
最小に抑えます。シグネチャをディスエーブルするには、
SHDNをGNDに接続します。代りに、SHDNピンをV INを
基準にして H にドライブすることができます。SHDNが
H のとき、すべての機能がディスエーブルされます。通
常動作では、SHDNをVINに接続します。
分類
PSEがPDを検出すると、PSEは選択的にPDを分類するこ
とができます。PSEは分類によって電力消費の少ないPD
を識別して、これらのデバイスに適切な電力レベルを割
り当てることができるので、効率良く電力を分配するこ
とができます。各クラスにはPDが分類プローブ時にラ
インに流す固有の負荷電流があります。PSEはPDを適切
に分類するためにPDの負荷電流を測定します。分類を
サポートしていないPDをカバーするため、IEEE 802.3af
の仕様にはクラス0が含まれています。クラス1∼3は表
2に示されている3つの異なる電力範囲にPDを区分けし
ます。クラス4は将来使用するため、IEEE 802.3af委員会
によって予約されています。ここで定義されているクラ
ス5は、システム・ベンダーが専用システムで使用するた
めの独自の分類を実装するために用意されており、IEEE
802.3afでは定義されていないし、サポートされてもいま
せん。LTC4264で利用できる拡張分類範囲を使うと、シス
テム設計者は40mA∼75mAの負荷電流を使って複数のク
ラスを定義することができます。
4264f
10
LTC4264
アプリケーション情報
表2.
IEEE 802.3afの電力分類とLTC4264のRCLASS抵抗の選択
PDの入力での
最大電力
レベル
クラス
用法
(W)
0
0.44 to 12.95
デフォルト
1
0.44 to 3.84
オプション
2
3.84 to 6.49
オプション
3
6.49 to 12.95
オプション
4
IEEEによって予約。Appsを参照
5
IEEEによっては未定義。Appsを参照
公称
LTC4264の
分類
RCLASS
負荷電流
抵抗
(mA) (Ω、1%)
<5
Open
10.5
124
18.5
69.8
28
45.3
40
30.9
56
22.1
分類時に、かなりの電力がLTC4264で消費されます。IEEE
802.3afの規定では、過度の発熱を避けるため、分類時間を
75msに制限しています。LTC4264はプローブ時間の電力
消費を処理するように設計されています。PSEのプロー
ビングが75msを超えると、LTC4264が過熱状態になるこ
とがあります。この状況では、過熱保護回路が作動して、
LTC4264を損傷から保護するために分類電流源をディス
エーブルします。ダイの温度が下がると、分類が自動的に
再開されます。
広い範囲の負荷が可能なので、分類はPSEにとって困難
な安定性の問題をもたらします。LTC4264は、図6bに示
されているように、シグネチャと分類の範囲を通して
UVLOターンオンに至るまで正のI-Vスロープを維持す
ることにより、PSEの相互運用性の問題を防ぐように設
計されています。正のI-Vスロープは負の抵抗の領域を避
けて、PSEがシグネチャや分類のプロービングの間電源
サイクリングやある状態への固定化を防ぐのに役立ちま
す。PSEが分類電圧範囲を超えてオーバーシュートを生
じると、利用可能な負荷電流がPDを助けて分類電圧範囲
にPDを戻します。
( そうでないと、PDの入力は逆バイア
ス・ダイオード・ブリッジと0.1µFのコンデンサによって
保持されている電圧によって「トラップ」されることがあ
ります。)UVLOのターンオンまで分類電流をゆっくりラ
ンプさせ続けて正のI-Vスロープを維持することにより、
LTC4264は行儀良く振る舞う負荷を与え、どんなPSEとも
相互運用性を確保します。
電流経路
PSEの
プロービング
電圧源
‒15.5V∼‒20.5V
LTC4264
RCLASS
GND
LTC4264の
内部の
定負荷電流
RCLASS
VIN
V
4264 F06a
PSEによる電流モニタ
PD
PSE
図6a.
分類時にPDをプロービングするPSE
INPUT CURRENT (mA)
分類時、PSEは­ 15.5V∼­ 20.5Vの固定電圧をPDに与えま
す(図6)。入力電圧がこの範囲だと、LTC4264は負荷電流
をGNDピンからRCLASS抵抗を通して流します。負荷電流
の大きさは選択されるR CLASS 抵抗によって設定されま
す。各クラスに対応した抵抗値を表2に示します。
0
–10
–20
–30
INPUT VOLTAGE (V)
–40
4264 F06b
図6b.
LTC4264の正のI-Vスロープ
4264f
11
LTC4264
アプリケーション情報
低電圧ロックアウト
IEEE 802.3afの仕様ではPDに対して42Vの最大ターンオ
ン電圧と30Vの最小ターンオフ電圧を要求しています。
さらに、PSEとPD間の配線の電流-抵抗(I-R)電圧降下に
よる起動時の発振を防ぐため、PDは大きなオン/オフ・ヒ
ステリシスを備えている必要があります。LTC4264は低
電圧ロックアウト(UVLO)回路を内蔵しており、この回
路はV INのライン電圧を監視して、いつPD負荷に電力を
供給するか決定します(図7)。電力が負荷に与えられる
前、VOUTピンは高インピーダンスであり、コンデンサC1
には電荷が蓄積されていません。入力電圧がUVLOター
ンオン・スレッショルドを超えて上昇すると、LTC4264は
分類負荷電流を切り離して、内部のパワーMOSFETをオ
ンします。C1はLTC4264の突入電流制限の制御のもとに
充電され、図3に示されているように、VOUTピンは0Vから
VINまで遷移します。LTC4264にはVINに対するヒステリ
シス付きUVLO回路が備わっており、入力電圧がUVLOの
ターンオフ・スレッショルドより下に下がるまで負荷へ
の給電を続けます。VINがUVLOターンオフより下に下が
ると、内部パワーMOSFETがVOUTをVINから切断し、分類
電流が再度イネーブルされます。C1はPD回路を通して放
電し、VOUTピンは高インピーダンス状態になります。
入力電流制限
IEEE 802.3afは最大突入電流を規定しており、またGNDピ
ンとV OUTピンの間の最小負荷コンデンサも規定してい
ます。システム内のターンオン・サージ電流を制御するた
め、LTC4264には内蔵パワーMOSFETおよびセンス抵抗
を使ったデュアル電流制限回路が内蔵されており、追加
の外部部品なしに完全な突入電流制御回路を構成してい
ます。
LTC4264はターンオン時に突入電流をILIMIT_LOWに制限
するので、負荷コンデンサは、制御された状態でPSEの電
流制限に抵触することなく、ライン電圧までランプアッ
プすることができます。PDの電流リミットをPSEの電流
リミットより下に保つことにより、PDの起動特性は十分
制御され、PSEの振る舞いに依存しなくなります。これに
より、PSEの出力特性に無関係に相互運用性が確保され
ます。
負荷コンデンサC1が充電された後、LTC4264は高い方の
入力電流リミット(ILIMIT_HIGH)に切り替わります。これ
により、LTC4264は高電力アプリケーションのPD負荷に
最大35Wを供給することができます。IEEE 802.3afの電力
レベルとの互換性を維持するため、PDの設計者はPDの定
常電力消費が表2に示されているリミットより下に保た
れるようにする必要があります。LTC4264はポート電圧
がUVLOターンオフ・スレッショルドより下に下がるま
では高い方の入力電流リミットを維持します。
�������
��
���
���
��
���
���
�
��
����
������������
�������
�������
���
����
������
��������
������������
�������
�������
������������
���
��
��������
電流制限された
ターンオン
*UVLOにはヒステリシスがある
立上り入力スレッショルド ‒38.9V
立下り入力スレッショルド ‒30.6V
図7.
LTC4264の低電圧ロックアウト
4264f
12
LTC4264
アプリケーション情報
表3.
ILIM_ENの関数としての電流制限
C1が充電されるときの突入電流が流れる間、大量の電力
がパワーMOSFET内で消費されます。LTC4264はこの負
荷を許容するように設計されており、内蔵されているパ
ワーMOSFETへの損傷を防ぐため、熱的に保護されてい
ます。熱的過負荷が生じるとパワーMOSFETがオフしま
すので、ダイの温度を下げることができます。ダイが安全
な温度に戻ると、LTC4264は自動的にILIMIT_LOWに切り替
わり、負荷コンデンサC1の充電が再開されます。
ILIM_EN の状態
フロート
VINに接続
動作入力電流制限
ILIMIT_LOW
ILIMT_HIGH
ILIMIT_LOW
ILIMIT_DISA
パワーグッド
LTC4264には相補的なパワーグッド出力(図8)が備わっ
ていますので、どんなDC/DCコンバータへの接続も簡素
化されます。パワーグッドは負荷コンデンサC1が完全
に充電されて突入電流が終るとアサートされますので、
DC/DCコンバータは安全に動作を開始することができま
す。パワーグッド信号は通常動作の間アクティブ状態に
留まり、電源オフ時にポートがUVLOスレッショルドよ
り下に低下するか、熱的過負荷が生じた場合、無効になり
ます。
LTC4264には、高電力PoEアプリケーションのために、通
常の動作入力電流制限(ILIMIT_HIGH)をディスエーブルす
るオプションが備わっています。電流制限をディスエー
ブルするには、I LIM_EN をV IN に接続します。通常の電流
制限がディスエーブルされているときLTC4264を損傷か
ら保護するため、セーフガード電流制限(ILIMIT_DISA)に
より、電流は破壊的なレベル(標準1.4A)より下に保たれ
ます。セーフガード電流リミットの近くでの連続動作は
LTC4264を短時間でオーバーヒートし、熱保護回路が起
動します。通常動作では、I LIM_ENピンをフロートさせま
す。LTC4264は、ILIM_ENの状態には関係なく、負荷コンデ
ンサの充電のためのILIMIT_LOW突入電流制限を維持しま
す。ILIM_ENピンの動作を表3にまとめておきます。
�������
突入電流制限
大きな負荷コンデンサを使った大きな電力を消費する
PDデザインの場合、パワーグッド信号を使ってDC/DCコ
ンバータの起動を遅らせることが重要です。電流制限さ
れた起動シーケンスの間コンバータがディスエーブルさ
れていないと、負荷コンデンサを充電するための電流を
DC/DCコンバータが盗み取って入力の立上りを遅くする
ため、LTC4264がサーマル・シャットダウンする可能性が
あります。
�� �����
����
����������
�������
�������
突入電流が完了し、
サーマル・シャットダウンしない
�
�����
��� �
�
����
��� �
�
����
���
太線は高電流経路を示す
パワー
グッド
ではない
パワー
グッド
VIN < UVLO OFFまたは
サーマル・シャットダウン
�������
図8.
LTC4264のパワーグッドの機能と状態図
4264f
13
LTC4264
アプリケーション情報
アクティブ H のPWRGDピンにはVOUTを基準にした内
部のオープン・コレクタ出力が備わっています。突入電流
が流れる間、アクティブ H のPWRGDピンは負荷コンデ
ンサが完全に充電されるまで L になります。負荷コンデ
ンサが充電された時点で、PWRGDは高インピーダンスに
なり、コンバータが動作を開始できることを示します。ア
クティブ H のPWRGDピンはコンバータ製品の「実行」
ピンと直接インタフェースすることができます。PWRGD
ピンにはVOUTへの内部14Vのクランプが備わっており、
DC/DCコンバータを過電圧から保護します。電源のラン
プダウンが進む間、V INがUVLOターンオフ・スレッショ
ルドよりも下に下がるとPWRGDは低インピーダンスに
なり、さらにVINが検出電圧範囲内にまで下がると高イン
ピーダンスになります。
アクティブ L のPWRGDピンは、1mAをシンクする能
力のあるV IN を基準にした内部のオープン・ドレイン
のMOSFETに接続されています。突入電流が流れる間、
PWRGDは高インピーダンスになります。負荷コンデンサ
が完全に充電されると、PWRGDは L になり、DC/DCコ
ンバータの動作を開始することができます。アクティブ
L のPWRGDピンはコンバータ製品のシャットダウン・
ピンに直接接続することができます。PWRGDはVINピン
を基準にしており、アクティブ状態ではVINの電位に近く
なります。コンバータは一般にV OUTを基準にするので、
PWRGDピンの電位差がコンバータに問題を生じないよ
うに注意を払う必要があります。図11に示されているよ
うに、ダイオード・クランプD9とR Sを使うと問題が緩和
されます。
熱保護
ミニパッケージでも安全な動作温度を保ってデバイスの
全機能を提供するため、LTC4264にはスマート熱保護機
能が内蔵されています。ターンオン時、負荷コンデンサ
C1が完全に充電される前に、LTC4264の消費する瞬時電
力が20Wに達することがあります。負荷コンデンサが充
電するにつれ、LTC4264内の電力消費は減少し、DC負荷
電流に依存する定常値に達します。PDの入力電圧が高速
で上昇すると、LTC4264もターンオン後デバイスが発熱
することがあります。たとえば、PDの入力電圧が­ 37Vか
ら­ 57Vにステップすると、LTC4264が消費する瞬時電力
が16Wに達することがあります。
LTC4264はダイ温度をモニタして、損傷から自己を保
護します。ダイが過温度トリップ点を超えると、パワー
MOSFETと分類トランジスタはデバイスの温度が下がる
までディスエーブルされます。ダイ温度が過温度トリッ
プ点より下まで下がると、全ての機能が自動的にイネー
ブルされます。
PSEが分類時に75msのプローブ時間のリミットを超え
ると、LTC4264が過熱状態になる可能性があります。さ
らに、IEEE 802.3afの規定は、PDが0V∼57Vの任意の電圧
の無期限の印加に耐えることを要求しています。このよ
うな状況のLTC4257を保護するため、ダイ温度が過温度
トリップ点を超えると、熱保護回路が分類回路をディス
エーブルします。ダイの温度が下がると、分類電流がイ
ネーブルされます。
LTC4264が負荷コンデンサを充電してPDが起動した
後、内部MOSFETを流れるPDのDC負荷電流による熱が
いくらか残ります。高電流アプリケーションによって
は、LTC4264の電力消費が大きくなることがあります。
LTC4264には露出パッド付きの熱的に改善されたDFN12
パッケージが使われており、この露出パッドはプリント
回路基板上の電気的に絶縁されたヒートシンクに半田付
けします。
最大周囲温度
LTC4264のI LIM_EN ピンにより、PDの設計者は通常の動
作電流制限をディスエーブルすることができます。通
常電流制限がディスエーブルされていると、1.4Aに達す
る電流をLTC4264に流すことができます。このモードで
は、パッケージが強く発熱することがあります。電流、電
圧、周囲温度、および波形の特性に依存して、LTC4264は
シャットダウンすることがあります。面倒なサーマル・
シャットダウンのトリップを避けるため、最大周囲温度
を制限する必要があるかもしれません。ダイ温度を125℃
に制限すると、LTC4264がサーマル・シャットダウンを引
き起こすのが防がれます。
4264f
14
LTC4264
アプリケーション情報
DC負荷の場合、最大周囲温度は次のように計算されま
す。
TMAX = 125 – θJA • PWR (°C)
ここで、TMAXは最大周囲動作温度、θJAは接合部から周囲
までの熱抵抗(43℃/W)、およびPWRはワットで表した
LTC4264の電力消費(IPD2RON)です。
外部インタフェースと部品の選択
トランス
イーサーネット・ネットワークのノードは一般に絶縁ト
ランスを介して外界とインタフェースします(図9)。PD
の場合、絶縁トランスにはメディア(ケーブル)側に中心
タップが必要です。インピーダンスを正しく整合させ、放
射エミッションや導通エミッションを避けるため、トラ
ンスの周囲には適切な終端が必要です。IEEE 802.3afのリ
ミットを超える高電力アプリケーションの場合、増加し
た電流レベルにより、磁気部品内の電流の不均衡が増し
ます。この不均衡により、見かけ上のインダクタンスが減
少し、データの伝送に干渉することがあります。高電流ア
プリケーション用に特に設計されたトランスが必要で
RJ45
1
2
3
6
4
TX +
TX –
RX +
RX –
8
表4.
Power-Over-Ethernet用トランスのメーカー
VENDOR
CONTACT INFORMATION
Bel Fuse Inc.
206 Van Vorst Street
Jersey City, NJ 07302
Tel: 201-432-0463
www.belfuse.com
Coilcraft Inc.
1102 Silver Lake Road
Gary, IL 60013
Tel: 847-639-6400
www.coilcraft.com
Halo Electronics
1861 Landings Drive
Mountain View, CA 94043
Tel: 650-903-3800
www.haloelectronics.com
Pulse Engineering
12220 World Trade Drive
San Diego, CA 92128
Tel: 858-674-8100
www.pulseeng.com
Tyco Electronics
308 Constitution Drive
Menlo Park, CA 94025-1164
Tel: 800-227-7040
www.circuitprotection.com
16 T1 1
15
2
14
11
3
6
10
7
9
8
BR1
HD01
TO PHY
PULSE H2019
SPARE +
5
7
す。適切な絶縁トランスの選択と適切な終端方法につい
ては、
Bel Fuse、
Coilcraft、
Halo、
Pulse、
Tycoなどのトランス・
メーカー(表4)から支援を受けることができます。これら
のメーカーは高電力PDアプリケーション向けに特に設
計されたトランスを用意しています。
SPARE –
GND
BR2
HD01
C14
0.1µF
100V
D3
SMAJ58A
TVS
C1
LTC4264
VIN
VOUT
4264 F09
VOUT
図9 .
絶縁トランス、ダイオード・ブリッジ、コンデンサおよびTVSで構成したPDのフロントエンド
4264f
15
LTC4264
アプリケーション情報
ダイオード・ブリッジ
IEEE 802.3afは、TX/RXの配線に関して2つの構成法のど
ちらの電力用配線も許容しており、RJ45コネクタの予備
の配線対を使ってPDに電力を供給することもできます。
PDはデータ入力と予備入力の両方でどちらの極性の電
力でも受け入れることが要求されているので、異なった
配線方法に適応するため、両方の入力にダイオード・ブ
リッジを接続するのが一般的です。ダイオード・ブリッジ
の実装例を図9に示します。IEEE 802.3af規格では、PDが
57Vで給電されるとき、使用されないブリッジの逆方向
リーク電流が28µA以下であることも要求されています。
PDはイーサーネット・ケーブルを使って2ペアまたは4ペ
アの給電を扱うように構成することができます。2ペア
給電システムでは、2ペアのうち片方がPDに給電します
(主ペアまたは予備ペアのどちらかで、両方ではありませ
ん)。4ペア・システムでは主ペアと予備ペアの両方が同時
にPDに給電します
(図1と図2を参照)
。
どちらの場合も、
ど
ちらの極性の電力でも受け取れるように、フロントエン
ドにダイオード・ブリッジが必要です。
4ペアPoEシステム
の実装の詳細に関しては弊社にお問い合わせください。
IEEE標準にはAC切断機能を実現するためにACインピー
ダンスの必要条件も含まれています。図9のコンデンサ
C14はこのACインピーダンスの要件を満たすために使わ
れています。このアプリケーションには0.1µFのコンデン
サを推奨します。
LTC4264はVINピンとGNDピンの間に現われる電圧に基
づくいくつかの異なった動作モードを備えています。PD
の設計で使われる入力ダイオードの順方向電圧降下は入
力電圧を下げるので、モード間の遷移点に影響を与えま
す。LTC4264を使うとき、この順方向電圧降下に十分注意
を払う必要があります。サイズが大きめのダイオードを
選択すると、PDのスレッショルドがIEEE 802.3afの仕様
を超えないようにするのに役立ちます。
アプリケーションによってはPDの入力ダイオード・ブ
リッジが利用可能な電力の4%を超える電力を消費する
ことがあります。電力損失を減らすため、ショットキー・
ダイオードを使用することができます。LTC4264は、IEEE
802.3afに適合した適切なスレッショルド・ポイントを
維持しながら、標準的ダイオード・ブリッジとショット
キー・ダイオード・ブリッジの両方で動作するように設計
されています。
16
PDアプリケーションで2つのダイオード・ブリッジが一
般にどのように接続されるかを図4に示します。一方のブ
リッジはデータ・ペア専用で、他方のブリッジは予備ペア
専用です。高電力アプリケーションでは、IEEE 802.3afシ
ステムに一般に使われているダイオード・ブリッジは動
作電流が温度範囲の上端でディレーティングされている
ので、高い電流を扱うことができません。この問題を解決
するには、PDアプリケーションにもっと大きなダイオー
ド・ブリッジを利用するか、ディスクリート・ダイオード
を使うか、または以下の代替オプションを検討すること
ができます。
2つのダイオード・ブリッジをデータ・ペアと予備ペアに
対して排他的にする必要はないことに着目すると、両者
の間で電流を分担するようにこれらのブリッジの接続を
変更することができます。新しい構成法では、最大動作
電流が増加しますが、小型パッケージの高さは維持され
ます。2つのダイオード・ブリッジの接続をどのように変
更できるかの一例を図9に示します。4個のダイオードの
うち1個だけが動作しているときの動作電流のディレー
ティング曲線に関しては、ダイオード・ブリッジのメー
カーにお問い合わせください。
補助電源
アプリケーションによっては、ACアダプタなどの補助電
源からPDに電力を供給する必要のある場合があります。
補助電源のPDへの挿入場所はいくつかあり、いくつかの
トレードオフが存在します。外部電源をPDに接続する4
つの方法を図10に示します。
図10のオプション1では、LTC4264インタフェース・コン
トローラの前に電源を挿入します。この構成法では、AC
アダプタがLTC4264のUVLOターンオンの要件を超えて
いる必要があります。このオプションはACアダプタへの
入力電流を制限し、有効なパワーグッド信号を出力し、
電源の優先順位の問題を簡素化します。PSEより前にAC
アダプタがPDに電力を供給し始める限りACアダプタが
優先されて、この外部電源が25kのシグネチャを損なうの
で、PSEはPDに電力を供給しません。PSEが既にPDに給電
している場合、ACアダプタの電力はPSEと並列になりま
す。この場合、優先順位は電源電圧の高い方に与えられま
す。ACアダプタの電圧の方が高いとPSEからは電流が流
れないので、PSEはポート電圧を取り去ります。
4264f
LTC4264
アプリケーション情報
オプション1:LTC4264の前に挿入された補助電源
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� 42V VWW 57V
� 電源の優先順位の問題なし
� LTC4264がPoEとVWWの両方の電流を制限する
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オプション2:LTC4264の後に挿入された補助電源、
シグネチャをディスエーブル
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� PDの負荷に基づくVWWの任意の電圧
� 余分のダイオードが必要
� 電源の優先順位に関してはアプリケーション情報を参照
オプション3:LTC4264とPD負荷に接続された補助電源
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� 42V VWW 57V
� 電源の優先順位の問題なし
� VWWのためのLTC4264の電流制限はない
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オプション4:絶縁された負荷に接続された補助電源
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� PDの負荷に基づくVWWの任意の電圧
� 電源の優先順位に関してはアプリケーション情報を参照
� 最良の絶縁
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図10.
PDへの補助電源のインタフェース構成
4264f
17
LTC4264
アプリケーション情報
他方、ACアダプタの電圧の方が低いとPSEがPDに給電し
続け、ACアダプタは使用されません。どちらのシナリオ
でも適切に動作します。
オプション2は電源をDC/DCコンバータに直接接続し
ます。この構成法では、ACアダプタの電圧はLTC4264の
ターンオンUVLOの要件を超える必要はなく、PDの負荷
要件にのみ基づいて選択することができます。ACアダプ
タがLTC4264に給電するのを防ぐためダイオードD9を挿
入する必要があります。電源の優先順位の問題には介入
する必要があります。ACアダプタの電圧がPSEの電圧よ
り低いと、優先順位はPSE電源に与えられます。PDはPSE
から電力を供給され、ACアダプタは使用されないままで
す。この構成法は、標準的PoEシステムに使えます。ただ
し、ACアダプタの電圧の方がPSEの電圧より高いと、PD
にはACアダプタから電力が供給されます。この状況で
は、PSEが存在すると生じる可能性のある電源サイクル
の問題を解決する必要があります。PSEはPDを検出して
電源を接続します。PDがACアダプタから給電されてい
ると、PDは最小負荷条件を満たさないので、続いてPSEが
電源を取り去ることがあります。PSEは再度PDを検出し
て電源サイクルを開始します。ACアダプタの電圧がPSE
の電圧より高い場合、オプション2で示されているよう
に、シグネチャをディスエーブルするか、またはLTC4264
の出力に最小負荷を与えて、電源サイクルを防ぐ必要が
あります。GNDとVOUTの間に接続された3k、1Wの抵抗は
必要な最小負荷を与えます。
オプション3はLTC4264を迂回し、ダイオードD9を省い
て、電源をDC/DCコンバータに直接接続します。このダイ
オードが省かれているので、ACアダプタの電圧がDC/DC
コンバータだけでなくLTC4264にも加わります。このた
め、ACアダプタの電圧を42V∼57Vに維持してLTC4264
を正常な動作範囲に保つ必要があります。オプション3に
は、外部電圧がPSEの電圧を超えると25kシグネチャ抵抗
が損なわれるので、電源の優先順位の問題が解決される
という利点があります。
オプション4は、PDのインタフェース全体を迂回し、低電
圧電源の出力で電力を注入します。ACアダプタの出力が
低電圧出力より低いと、電源の優先順位の問題は生じま
せん。ただし、ACアダプタが内部電源より高いと、オプ
ション4はオプション2と同じ電源の優先順位の問題を抱
えますので、シグネチャをディスエーブルするか、最小負
荷を用意します。オプション4に示されているのは、絶縁
を維持しながらシグネチャをディスエーブルする1つの
方法です。
オプションの1から3を採用する場合、エンドユーザーが
PDの補助電源ジャックの端子にアクセスできないよう
にする必要があります。そうしないとIEEE 802.3afの絶縁
要件を満たさず、地域によっては安全規則に違反するこ
とがあるからです。絶縁型電源とともにオプション4を使
うと、絶縁の問題が処理されますので、エンドユーザーを
電源ジャックから保護する必要はありません。
上の電源サイクリングのシナリオでは、PSEがDC切断方
法を使うと想定されていました。AC切断を使うPSEの場
合、最小負荷より小さなPDは引き続き給電されます。
ACアダプタはその想定動作範囲の外では電圧スパイク
を生じることが知られています。補助電源インタフェー
スの外部スパイクからLTC4264やサポート回路が損傷を
受けないように注意する必要があります。
分類抵抗の選択(RCLASS)
IEEE 802.3afの規格ではPDを4つの異なったクラスに分
類することができますが、クラス4は将来使用するための
予備です(表2)。LTC4264はIEEEの全てのクラスをサポー
トし、カスタムPoEアプリケーションで使用するための
追加のクラス5を実装しています。RCLASSからVINに接続
されている外部抵抗(図6)が分類電流の値を設定します。
設計担当者はPDがどのクラスを公示するか決定してか
ら、RCLASSの適切な値を表2から選択します。
4264f
18
LTC4264
アプリケーション情報
固有の負荷電流が必要ならば、RCLASSの値は次のように
計算することができます。
RCLASS = 1.237V/(ILOAD – IIN_CLASS)
IIN_CLASSは分類時のLTC4264デバイスの電源電流で、電
気的仕様で与えられています。R CLASS 抵抗は、分類回路
全体の精度を低下させないために、1%抵抗かそれより
良いものにする必要があります。抵抗の電力消費は最大
100mWで過渡的なものなので、過熱については一般に心
配する必要はありません。ループの安定性を維持するた
め、レイアウトではRCLASSノードの容量を最小に抑えま
す。分類回路はRCLASSピンをフロートさせてディスエー
ブルすることができます。R CLASSピンをV INに短絡しな
いでください。短絡するとLTC4264の分類回路は非常に
大きな電流を流し込もうと試みます。この場合、LTC4264
は短時間にサーマル・シャットダウン状態になります。
パワーグッド・インタフェース
LTC4264は相補的なパワーグッド信号を与えますので、
DC/DCコンバータのインタフェースが簡素化されます。
パワーグッド信号を使って負荷コンデンサが完全に充
電されるまでコンバータの動作を遅らせることを推奨
します。こうすると起動時のトラブルを防ぐのに役立つ
からです。アクティブ H のPWRGDピンはV OUTを基準
にしたオープン・コレクタのトランジスタによって制御
されますが、アクティブ L のPWRGDピンはV INを基準
にした高電圧、オープン・ドレインのMOSFETによって
制御されます。設計者はこれらの信号のどちらを使って
DC/DCコンバータをイネーブルするか選択することがで
きます。そのインタフェース回路の例を図11に示します。
PWRGDを使うと、ダイオードD9と抵抗RSがコンバータ
のシャットダウン・ピンを過度の逆電圧から保護します。
アクティブ H イネーブル
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アクティブ L イネーブル
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アクティブ L イネーブル
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図11.
パワーグッド・インタフェースの例
4264f
19
LTC4264
アプリケーション情報
シャットダウンのインタフェース
25kのシグネチャ抵抗をディスエーブルするには、SHDN
をGNDピンに接続します。代りに、SHDNピンをV IN を
基準にして H にドライブすることができます。シグネ
チャとLTC4264の全ての機能をディスエーブルするイン
タフェース回路の例を図10に示します(オプションの2
と4)。SHDNの入力抵抗は比較的大きく、スレッショルド
電圧は比較的低いことに注意してください。プリント回
路基板には高い電圧が存在しますので、GNDピンからの
リーク電流が意図せずSHDNを H に引き上げることが
あります。トラブルのない動作を保証するため、SHDNの
近くでは高電圧レイアウトの手法を使います。使用しな
い場合、SHDNをVINに直接接続します。
負荷コンデンサ
IEEE 802.3afはPDが5µFの最小負荷容量を維持すること
を要求しています。これよりはるかに大きな負荷コンデ
ンサをもつことは許されており、LTC4264は熱が問題に
なる前に非常に大きな負荷コンデンサを充電することが
できます。ただし、負荷コンデンサはあまり大きすぎては
ならず、大きすぎるとPDのデザインがIEEE 802.3afの要
求条件に違反する可能性があります。LTC4264は負荷コ
ンデンサが180µF以下のときIEEE 802.3afに対するコンプ
ライアンスを維持します。独自の閉じたシステムの高電
力アプリケーションには、もっと大きなコンデンサを採
用することができます。
負荷コンデンサが大きすぎると、PSEによる予期せぬ電
源シャットダウンの問題が生じる可能性があります。た
とえば、PSEが­ 57V(IEEE 802.3afの最大許容値)で動作
しており、PDが検出されて給電され始めると、負荷コン
デンサは­ 57Vの近くまで充電されます。なんらかの理由
でPSEの電圧が突如­ 44V(IEEE 802.3afの最小許容値)に
減少した場合、入力ブリッジがバイアスを反転させ、PD
の電力は負荷コンデンサから供給されます。負荷コンデ
ンサのサイズとPDのDC負荷に依存して、ある時間のあ
いだ、PDはPSEからは全く電力を受け取りません。この時
間がIEEE 802.3afの規定する300msの接続解除遅延時間を
超えると、PSEはPDから電源を取り去ります。このため、
負荷電流とコンデンサを評価して、予期せぬシャットダ
ウンが発生しないようにする必要があります。
負荷コンデンサの選択に関する詳細に関しては、この
データシートの「熱保護」も参照してください。
電力シグネチャの維持
IEEE 802.3afシステムでは、PSEはmaintain power signature
(MPS)を使って、PDが引き続き電力を必要とするか判断
します。PDがときどき少なくとも10mAを流し、0.05µFと
並列なPDのACインピーダンスが26.25kΩより小さいこ
とをMPSは要求しています。DC電流が10mAより少ない
か、またはACインピーダンスが26.25kΩより大きいと、
PSEは電力供給を遮断する可能性があります。電力が取
り去られることを保証するには、DC電流は5mA以下に、
ACインピーダンスは2MΩ以上にする必要があります。こ
のデータシートに示されているPDアプリケーション回
路は、電力を維持するのに必要なACインピーダンスを与
えます。
LTC4264のレイアウトに関する検討事項
LTC4264は比較的レイアウトの問題に影響されません。
R CLASS ピンには過度の寄生容量が生じないようにして
ください。パッケージ底面の露出パッドを半田付けでき
る電気的に絶縁されたヒートシンクを用意します。最適
熱特性を得るにはヒートシンクをできるだけ大きくしま
す。PoEアプリケーションではPDの電圧が最大­ 57Vにな
ることがあるので、高電圧レイアウトの手法を使います。
SHDNピンはGNDやV OUTなど他の高電圧ピンから離し
て、LTC4264をシャットダウンするリーク電流の可能性
をなくします。
4264f
20
LTC4264
アプリケーション情報
使用しない場合、SHDNをVINに接続します。
LTC4264のGNDとVOUTの間に接続された負荷コンデン
サは、完全に充電されると大きなエネルギーを保存する
ことができます。このエネルギーがLTC4264で誤って消
費されないようにPDをデザインします。極性保護ダイ
オードはケーブルの短絡事故による損傷を防ぎます。た
だし、負荷コンデンサの充電中にPD内でVINピンがGND
ピンに短絡すると、電流が内部MOSFETの寄生ボディー・
ダイオードを通って流れ、LTC4264に永久的損傷を与え
るおそれがあります。
静電気放電とサージ保護
LTC4264は­ 90Vの絶対最大電圧で動作するように仕様
が規定されており、短時間の過電圧に耐えるように設
計されています。ただし、外界とインタフェースするピ
ン(主にV IN とGND)は常に10kVを超えるピーク電圧に
曝される可能性があります。LTC4264を保護するため、
SMAJ58A一方向58V過渡電圧サプレッサをダイオード・
ブリッジとLTC4264の間に接続することを強く推奨しま
す(図4のD3)。
絶縁
802.3af規格は、イーサーネット・ポートが、ユーザーがア
クセス可能なすべての他の導体から電気的に絶縁され
ていることを要求しています。これには、メタル・シャー
シ、他のコネクタ、全ての補助電源接続が含まれます。PD
の場合、絶縁要件を満たす2つの一般的方法があります。
ユーザーがアクセス可能なPDへの接続がある場合、絶縁
要件を満たすには絶縁型DC/DCコンバータが必要です。
ユーザーの接続を避けることができれば、絶縁された筐
体でPDを完全に囲むことにより、安全性の要件を満たす
ことが可能です。すべてのPDアプリケーションで、RJ-45
ポート以外に、ユーザーがアクセス可能なLTC4264また
はサポート回路への電気的接続があってはなりません。
4264f
21
22
–54V FROM
SPARE PAIR
–54V FROM
DATA PAIR
B2100 × 8 PLCS
RCLASS
0.1µF
100V
3.01k
1%
FB
VCC
20k
1/4W
22µF
16V
15k
2.1k
1%
150k
33pF
PG
0.1µF
VC
SENSE–
SENSE+
OSC SFST CCMP GND
LT3825
ENDLY
SG
SG
0.1µF
図12.
高効率、トリプル出力電源
100k
PGDLY
tON SYNC RCMP
VOUT
20k
29.4k
1%
91Ω
BAS21
2.2µF
100V
VIN
12µF
100V
UVLO
402k
+
ILIM_EN PWRGD
RCLASS PWRGD
LTC4264
SHDN
GND
SMAJ58A
4.7µH
3300pF
0.1µF
0.015Ω
1/8W
Si4488DY
10k
680pF
1000pF
100V
10Ω
•
2200pF
4264 F12
10k
15Ω
FMMT618
220pF 100V
1500pF 100V
BAT54
FMMT718
Si4362DY
•
Si4488DY
•
Si4470EY
4700pF
250VAC
•
330Ω
PA0184
SG
•
•
•
PA1558NL
47µF
1µF
25V
47Ω
B0540W
10Ω
1/4W
10Ω
1/4W
47µF
0.33µH
22µF
16V
47µF
0.33µH
+
+
100µF
6.3V
22µF
16V
100µF
6.3V
3.3V
4A
11.8V
0.4A
5V
2.4A
LTC4264
アプリケーション情報
4264f
LTC4264
パッケージ寸法
DEパッケージ
12ピン・プラスチックDFN (4mm 3mm)
(Reference LTC DWG # 05-08-1695 Rev C)
0.70 ±0.05
3.60 ±0.05
1.70 ±0.05
2.20 ±0.05 (2 SIDES)
パッケージの外形
PACKAGE OUTLINE
0.25 ± 0.05
3.30 ±0.05
(2 SIDES)
0.50
BSC
RECOMMENDED
SOLDER PAD PITCH AND DIMENSIONS
推奨する半田パッドのピッチと寸法
4.00 ±0.10
(2 SIDES)
7
R = 0.115
TYP
0.40 ± 0.10
12
R = 0.05
TYP
ピン1の
PIN 1
トップ・マーキング
TOP MARK
(NOTE
6)
(NOTE 6)
0.200 REF
3.00 ±0.10
(2 SIDES)
1.70 ± 0.05
(2 SIDES)
0.75 ±0.05
0.00 – 0.05
6
0.25 ± 0.05
3.30 ±0.05
(2 SIDES)
1
ピン1のノッチ
PIN 1 NOTCH
R == 0.20または
0.20 OR
0.35
の
0.35 ×4545°
面取り
CHAMFER
(UE12/DE12) DFN 0905 REV C
0.50
BSC
露出パッドの底面
BOTTOM
VIEW—EXPOSED PAD
注記
:
NOTE:
1.1.図はJEDECのパッケージ外形MO-229のバリエーション
(WEED)
として提案
DRAWING PROPOSED TO BE A VARIATION OF VERSION
2. 図は実寸とは異なる
(WGED) IN JEDEC PACKAGE OUTLINE M0-229
3.2.すべての寸法はミリメートル
DRAWING NOT TO SCALE
4.3.パッケージ底面の露出パッドの寸法にはモールドのバリを含まない。
ALL DIMENSIONS ARE IN MILLIMETERS
4.モールドのバリは
DIMENSIONS OF(もしあれば)
EXPOSED PAD各サイドで0.15mmを超えないこと
ON BOTTOM OF PACKAGE DO NOT INCLUDE
5. 露出パッドは半田メッキとする
MOLD FLASH. MOLD FLASH, IF PRESENT, SHALL NOT EXCEED 0.15mm ON ANY SIDE
6.5.網掛けの部分はパッケージのトップとボトムのピン1の位置の参考に過ぎない
EXPOSED PAD SHALL BE SOLDER PLATED
6. SHADED AREA IS ONLY A REFERENCE FOR PIN 1 LOCATION
ON THE TOP AND BOTTOM OF PACKAGE
4264f
リニアテクノロジー・コーポレーションがここで提供する情報は正確かつ信頼できるものと考えておりますが、その使用に関する責務は一切負い
ません。また、ここに記載された回路結線と既存特許とのいかなる関連についても一切関知いたしません。なお、日本語の資料はあくまでも参考資
料です。訂正、変更、改版に追従していない場合があります。最終的な確認は必ず最新の英語版データシートでお願いいたします。
23
LTC4264
標準的応用例
補助電源付きLTC4264
AC ADAPTER
24V
30W
–
D1
SMAJ58A
B2100 4 PLCS
PD IN
36V TO 57V
IN
FROM
HIGH
POWER
PSE
14
1
2
3
6
T3 ETH1-230LD
13
12
11
10
4
5
7
8
9
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
D3
D4
D2
D5
+
2
3
TO
4
PHY
5
6
R7
75Ω
C16
0.01µF
200V
C5
12µF
100V
R14
100k
D7
D6
R6
R5
75Ω
75Ω
C15
C14
0.01µF 0.01µF
200V
200V
C8
0.1µF
100V
1
Q5
FMMT23
D8
J1
SS-6488-NF-K1
R4
75Ω
C13
0.01µF
200V
VOUT+
OUT TO DC/DC
CONVERTER
+
D9
R18
100k
B2100 4 PLCS
R21
100k
RCLASS
22.1Ω
1%
1
2
3
4
5
6
LTC4264
SHDN
NC
RCLASS
ILIM_EN
VIN
VIN
GND
NC
PWRGD
PWRGD
VOUT
VOUT
NC
13
12
11
10
9
8
7
R12
100k
D15 B2100
PWRGD
VOUT–
D12 B2100
C17
1000pF
2kV
関連製品
製品番号
LT®1952
説明
シングル・スイッチ同期整流式フォワード・カウンタ
注釈
同期式コントローラ、
プログラム可能なボルト秒クランプ、
低起動電流
LTC3803
ThinSOTTMの電流モード、フライバック
200kHz固定周波数、
調節可能なスロープ補償、
DC/DCコントローラ
高入力電圧アプリケーション向けに最適化
LTC3805
周波数を調節可能な電流モード・フライバック・コントローラ スロープ補償過電流保護、内部/外部クロック
LTC3825
広入力電源範囲、オプトアイソレータ不要の絶縁型
調節可能なスイッチング周波数、プログラム可能な低電圧
同期整流式フライバック・コントローラ
ロックアウト、微調整なしの高精度レギュレーション、
高効率の同期式
LTC4257-1 IEEE 802.3af PD用インタフェース・コントローラ
100V 400mA内部スイッチ、プログラム可能な分類、
デュアル電流制限
LTC4258
クワッドIEEE 802.3af Power Over Ethernetコントローラ
DC切断のみ、IEEE準拠のPD検出と分類、
自立して動作、
またはI2CTMによる制御
LTC4259A-1 クワッドIEEE 802.3af Power Over Ethernetコントローラ
AC切断またはDC切断、IEEE準拠のPD検出と分類、
自立して動作、またはI2Cによる制御
LTC4263
シングルIEEE 802.3af Power Over Ethernetコントローラ
AC切断またはDC切断、IEEE準拠のPD検出と分類、
自立して動作、またはI2Cによる制御
LTC4263-1 高電力シングルPSEコントローラ
内部スイッチ、自立して動作、30W
LTC4267
スイッチング・レギュレータ内蔵のIEEE 802.3af PD用
100V 400mAの内部スイッチ、プログラム可能な分類、
インタフェース
200kHz固定周波数PWM、
IEEEに準拠したPDシステム向け
に最適化されたインタフェースとスイッチャ
Burst Modeはリニアテクノロジー社の登録商標です。
No RSENSEとThinSOTはリニアテクノロジー社の商標です。
4264f
24
リニアテクノロジー株式会社
〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-6秀和紀尾井町パークビル8F
TEL 03-5226-7291 FAX 03-5226-0268 www.linear-tech.co.jp
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0307 • PRINTED IN JAPAN
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 LINEAR TECHNOLOGY CORPORATION 2007
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