...

スイッチIC(5ページ/PDF)

by user

on
Category: Documents
43

views

Report

Comments

Transcript

スイッチIC(5ページ/PDF)
スイッチ IC アプリケーションノート&製品ラインアップ
はじめに
電子機器は、省電力化のため、電池駆動ではない据置型の機器にも低消費電力化の規定がより厳しくなってきています。
そのために、熱損失が大きくなるLDOを使わず、スイッチで同電位の回路ブロックを個別に制御して、回路電流を最小限にする
方法がとられています。単純なMOSFETでも同じことが実現できますが、IC化すると、回路保護のための部品が少なくできたり、
オフ時にのみディスチャージ機能をつけたり、ON時間を精度よくコントロールできる、など省面積で多機能が実現できます。
リコーでは、低オン抵抗のMOSFETと保護回路をワンチップ化したさまざまなスイッチICをご用意しています。
スイッチ IC ラインアップ
リコーのスイッチICは、機能によって7種類に分けられます。機能的に重複する部分もありますので、複数のカテゴリーに分類
されるべきものもあります。
1 マイコン監視用IC
アプリケーション例
据置機器での使用例
マイコン監視用IC 2
USB スイッチ IC とは
USBスイッチの主な役割は、次の2つです。最近では、USB以外にも保護付のロードスイッチとして利用されています。
① USB電源ラインのON/OFF制御
USB Host Controller などからのイネーブル信号を受けて、ソフトスタート機能により突入電流を抑えながらUSB電源
ラインをONさせます。OFFするときにはUSB接続されている機器を遮断します。
② USB電源ラインの保護
異常過熱に対する保護に加え、過電流を検知すると一定の電流以上にはならないように電流を制限するか、ラッチオフして
USB電源ラインを遮断して保護します。
∗1
∗2
FLG 端子は Nch オープンドレイン出力ですので、お使いになる場合はプルアップが必要です。FLG 出力は過熱保護及び電流制限がかかっているときに"L"となります。
USB 規格では 120μF 以上のコンデンサを負荷側に接続することが規定されていますが、IC としては、容量値を変更しても使用可能です。
USB ハイサイドスイッチ一覧
逆接動作スイッチ
乾電池などの逆向き挿入に対する保護は、ソケット形状かダイオードなどの電子部品で保護するのが一般的です。このような保
護回路は、電池が逆挿入されたときには機器が動作できないようにする、という考え方に基づいたものです。リコーのR5590は、
ダイオードを使用した場合のVf分のエネルギーロスが発生せず、乾電池をどちらの向きに挿入しても動作を可能にする整流スイッ
チです。
電池逆接保護IC使用時、電池の向きをどちらにしても正常な出力ができます。
電池逆接保護 IC 使用時
1.5V
1.5V 乾電池
逆接動作スイッチ一覧
3
マイコン監視用IC
電池逆接
保護 IC
V
1.5V
電池 IC
1.5V 乾電池
電池逆接
保護 IC
V
電池 IC
ロードスイッチ
同じ電位の電圧ラインから複数の負荷デバイスに電力を供給する場合があります。電源を分配する方式としては、少し高めの電
位をDC/DCコンバータなどで生成し、ボルテージレギュレータで分配する方法と、DC/DCコンバータ等で生成した電圧をダイレ
クトにスイッチで分配する方法があります。ボルテージレギュレータでの電源分配の場合は、一定の入出力電圧差が出力電圧と入
力電圧の間に必要なので、パワーロスがスイッチを使った場合に比べて大きくなります。また、安定動作のためのコンデンサなど
の外付け部品のスペースも確保しなければなりません。ロードスイッチにはレギュレーション機能はありませんが、内蔵トランジ
スタのON抵抗が小さいため、入出力の電位差が少なくて済むので、パワーロスを抑えることが可能です。外付けコンデンサも基
本的には不要です。
携帯電話での使用例
ロードスイッチ一覧
バッテリーラインスイッチ
バッテリーラインスイッチICでは、ソフトスタート回路により起動時の突入電流を防止することができます。ON/OFF時逆流防
止などの保護回路を内蔵しているので、単純なMOSFETと異なり、省スペースで機能追加ができます。また、ロードスイッチと
して使用することも可能です。ロードスイッチとして使用する場合は、オフ時のディスチャージ機能追加も選択できます。
さらに、R5542ではリセット機能もついています。
R5542 の使用例
R5542Z
OUT
LCE
IN
Battery
VDI
Voltage
Detector
VDO
RL
GND
バッテリーの電圧低下を検知して、スイッチをカットオフすることができます。
バッテリーラインスイッチ一覧
マイコン監視用IC 4
インテリジェントパワースイッチ
インテリジェントパワースイッチは、電源ラインの保護を行います。R5550Kシリーズは、2段階の電流異常検出と電圧異常検
出が可能です。R5550KxxxAでは、2段階の異常電流のうち、低い異常電流の検出遅延時間は長め、高い異常電流の検出遅延時間
は短めになっており、瞬間的に許容したい電流を区別することができます。設定された遅延時間を過ぎると、スイッチはオフしま
すが、一定時間で自動復帰し、異常が取り除かれるまでその動作を繰り返します。電圧異常を検出した場合も、遅延時間後にスイッ
チがオフします。異常が取り除かれると自動的に復帰します。
VIN
Timer2
Current Sense
VLIM2
Gate control
VLIM1
Timer1
GND
VOUT
VSENSE
VREF
UVLO
インテリジェントパワースイッチ一覧
外部電源スイッチ
スマートフォンやタブレットPCなどの携帯機器では、ACアダプタやUSBケーブルでの充電以外に、Wireless充電にも対応して
おり、切り替えスイッチが必要です。また、異常電圧のアダプタを差し込んだときに、システムを壊さないように過電圧を検出
(OVP)するスイッチが必要な場合もあります。R5528は、電圧切り替えに必要な機能とOVPの機能を両方持っています。R5560
は、電圧切り替えには使えませんが、OVPの閾値をユーザー自身が決めることができます。下記はR5528Zを用いた入力電源切り
替えの例です。この例では、ACアダプタやUSBケーブルの入力が適切な範囲にあるとPG端子が"L"になり、Wireless充電側のスイッ
チをOVLO端子でオフすることによって入力電源が切り替わります。この例ではACアダプタやUSBケーブルの入力が優先になり
ます。
AC
Adapter
or
USB
Charger
VIN
0.1µF
ENB
VOUT
R5528Z
GND
0.1µF
ENB
GND
外部電源スイッチ一覧
5
マイコン監視用IC
1.0µF
PMIC
OVLO
VOUT
VIN
Wireless
Charger
PG
Charger-IN
R5528Z
PG
OVLO
to System
本ドキュメント掲載の技術情報及び半導体のご使用につきましては以下の点にご注意ください。
1. 本ドキュメントに記載しております製品及び製品仕様は、改良などのため、予告なく変更することがあります。
又、製造を中止する場合もありますので、ご採用にあたりましては当社又は販売店に最新の情報をお問合
せください。
2. 文書による当社の承諾なしで、本ドキュメントの一部、又は全部をいかなる形でも転載又は複製されることは、
堅くお断り申し上げます。
3. 本ドキュメントに記載しております製品及び技術情報のうち、「外国為替及び外国貿易管理法」に該当す
るものを輸出される場合、又は国外に持ち出される場合は、同法に基づき日本国政府の輸出許可が必要
です。
4. 本ドキュメントに記載しております製品及び技術情報は、製品を理解していただくためのものであり、その使
用に関して当社及び第三者の知的財産権その他の権利に対する保証、又は実施権の許諾を意味するも
のではありません。
5. 本ドキュメントに記載しております製品は、標準用途として一般的電子機器(事務機、通信機器、計測機器、
家電製品、ゲーム機など)に使用されることを意図して設計されております。故障や誤動作が人命を脅か
したり、人体に危害を及ぼす恐れのある特別な品質、信頼性が要求される装置(航空宇宙機器、原子
力制御システム、交通機器、輸送機器、燃焼機器、各種安全装置、生命維持装置等)に使用される際には、
必ず事前に当社にご相談ください。
6. 当社は品質、信頼性の向上に努めておりますが、半導体製品はある確率で故障が発生します。故障の
結果として人身事故、火災事故、社会的な損害等を生じさせない冗長設計、延焼対策設計、誤動作防
止設計等安全設計に十分ご留意ください。誤った使用又は不適切な使用に起因するいかなる損害等につ
いても、当社は責任を負いかねますのでご了承ください。
7. 本ドキュメントに記載しております製品は、耐放射線設計はなされておりません。
8. 本ドキュメント記載製品に関する詳細についてのお問合せ、その他お気付きの点がございましたら当社又は
販売店までご照会ください。
弊社は地球環境保全の観点から環境負荷物質の低減に取り組んでいます。
Halogen Free
2006年4月1日以降、弊社はRoHS指令に適合した製品を提供しています。
また、2012年4月1日以降は、
ハロゲンフリー製品を提供しています。
●お問い合わせ・ご用命は・・
・
弊社デバイスに関する詳しい内容をお知りになりたい方は下記へアクセスしてください。
http://www.e-devices.ricoh.co.jp/
本ドキュメント掲載製品に関するお問い合せは下記宛てまでお願いします。
●東日本地区 〒 140-8655 東京都品川区東品川3-32-3
03(5479)2854(直) FAX 03(5479)0502
●西日本地区 〒 563-8501 大阪府池田市姫室町13-1
072(748)6262(直) FAX 072(753)2120
Fly UP