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DN287 高電圧降圧レギュレータを使った、FireWire 周辺装置用の高電流

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DN287 高電圧降圧レギュレータを使った、FireWire 周辺装置用の高電流
高電圧降圧レギュレータを使った、FireWire周辺装置用の高電流、
低プロフィール電源ソリューション − デザインノート287
Keith Szolusha
はじめに
パーソナル・コンピュータと増加を続ける周辺機器との間
のデータ転送の高速化により、最大400Mbpsを可能にす
るIEEE1394の高性能シリアル・バス(FireWire®テクノロ
ジー)
の人気が上昇してきています。FireWireテクノロジー
はリアルタイム・データ転送およびDVDプレーヤ、デジタ
ル・ビデオレコーダ、zipドライブ、CDRWドライブなどの
大量のデータを処理するデバイスに応用され始めていま
す。5Vと3.3Vの周辺装置用電力をFireWireケーブルから高
電流
(1A以上)
で供給する、費用効果が高く、低プロフィー
ルの低リップルDC/DC電源に対する需要が増えています。
LT®1766とLT3430の電流モード・レギュレータはこれら
の条件を満たします。
を下げる1つの方法は入力と出力にセラミック・コンデン
サを使うことです。
FireWire DC/DCコンバータの2つのソリューションを図1
と図2に示しますが、両方とも入力と出力にセラミック・
コンデンサを使っています。図1には3.3V、1A出力のソ
リューションを示し、図2には5V、2A出力のソリューショ
ンを示します。両方とも部品の高さは最大3.0mmです。こ
れらの2回路の効率と出力電圧リップルを図3、図4、およ
び図5に示します。出力電圧リップルは非常に低く、両方
のソリューションで1 5 m V P - P 以下です(図5 を参照)。
キャッチ・ダイオードの順方向電圧降下は一定であり、大
きな値ではないので、出力電圧が高いほど全体の効率が高
くなります。
回路の概要
パーソナル・コンピュータのようなFireWire電源は8V∼
40Vを最大1.5AでFireWireシリアル・バスに供給し、デー
タを同期または非同期で転送しながら最大16の周辺装置に
電力を供給することができます。シリアル・バスに電力を
供給しないで電力を消費するだけの周辺装置は6 ピン
FireWireポートの2つの電力ピンを通してシリアル・バスか
ら電力を受け取ります。各周辺装置にはバスの8V∼40Vを
5Vまたは3.3Vの出力に変換するDC/DCコンバータが内部
に必要です。これらの装置の多くは携帯用コンスーマ電子
機器なので、利用できるスペースは減少していますが電力
の必要量は増加しています。電圧リップルを非常に低く抑
えながらソリューション全体のサイズを小さくし、コスト
これらのソリューションで使用されているL T 1 7 6 6 /
LT3430高電圧降圧レギュレータはFireWire周辺機器に高
電流を供給しますが、同時に60V入力機能、200kHzの動
作周波数、高電力内部1.5A/3Aパワー・スイッチ電流制
限、シャットダウン機能、リードフレームが露出した熱特
性が向上した16ピンTSSOPパッケージなどの利点を与え
ます。
帰還回路部品と補償回路部品が両方とも外付けなので、
LT1766とLT3430の電流モード・アーキテクチャと組み
合わせると、セラミックの出力コンデンサを使って簡単な
補償回路を実装することができます。
、LTCとLTはリニアテクノロジー社の登録商標です。
FireWireはApple Computer, Inc.の登録商標です。
VIN
8V TO 40V
C3
2.2µF
CER
VIN BOOST
SYNC
SW
LT1766EFE
SHDN
R1
4.7k
C2
15nF
VIN
8V TO 40V
D2
MMSD914
VC
C1
220pF
BIAS
FB
C4
L1
0.33µF 22µH
R2
8.66k
VOUT
GND
C3: TDK C4532X7R1H225K
C5: TAIYO YUDEN JMK432BJ476M
L1: SUMIDA CDRH8D28-220
VOUT
3.3V AT 1A
D1
10MQ060N
R3
4.99k
C5
47µF
CER
DN287 F01
図1.すべてセラミック・コンデンサを使用(最大高さ
3.0mm)した、部品点数が少なく、入力が8V∼40V、出
力が1Aで3.3VのDC/DCコンバータ
06/02/287
D2
MMSD914
C3
4.7µF
CER
VIN BOOST
SYNC
SW
LT3430EFE
SHDN
R1
3.3k
C2
22nF
VC
C1
220pF
C3: TDK C5750X7R1H475K
C5: TDK C4532X5R0J107M
L1: SUMIDA CEI-122 220
BIAS
FB
VOUT
5V AT 2A
C4
L1
0.68µF 22µH
R2
15.4k
VOUT
GND
D1
30BQ060
R3
4.99k
C5
100µF
CER
DN287 F02
図2.すべてセラミック・コンデンサを使用(最大高さ
3.0mm)した、部品点数が少なく、入力が8V∼40V、出
力が2Aで5VのDC/DCコンバータ
図1と図2の回路には3素子での補償方式が使われていま
す。これらのデザインはここに示されている入力と出力の
電圧と電流に限定されないことに注意してください。過渡
応答は、補償ネットワークの簡単な調整により、他の入力
と出力の値に対して最適化することができます。
ESRの高い出力コンデンサを必要とする、あるいは設計が
困難で部品点数の多い補償方式で実装される電圧モード・
レギュレータに比べて、電流モード・レギュレータには大
きな利点があります。電圧モードの降圧レギュレータの場
合、セラミック・コンデンサのESRは小さく、帰還ノード
のリップル電圧が欠如している
(電圧モードのコントローラ
にとっては必要悪です)
のでセラミックの出力コンデンサを
使って適切な位相と利得のマージンを得るのは困難なこと
があります。セラミックではない、ESRの大きなコンデン
LT1766 EFFICIENCY (%)
80
75
まとめ
LT1766とLT3430のレギュレータを使うと、FireWire周辺
装置用の簡単で低プロフィールの電源ソリューションを実
装できます。これらにより、入力と出力にセラミック・コ
ンデンサを使うことができるので、高効率と設計の簡単さ
を維持したまま、電源のサイズ、コスト、およびリップル
電圧を抑えられます。
95
VIN = 8V
VIN = 12V
VIN = 8V
VIN = 24V
LT3430 EFFICIENCY (%)
85
サでは帰還ノードのリップル電圧が必要なだけ増加します
が、出力のリップルも増加するという望ましくない副作用
が生じます。メーカーによっては一見妥当な内部帰還方式
または複雑な補償方式を推奨していますが、出力コンデン
サのサイズと種類の選択、入力電圧範囲、および過渡応答
とループ安定性の最適化の点で柔軟性が厳しく制限されま
す。
VIN = 40V
70
65
90
VIN = 12V
85
VIN = 24V
VIN = 40V
80
60
VOUT = 3.3V
55
100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000
LOAD CURRENT (mA)
75
200
VOUT = 5V
600
1400
1000
LOAD CURRENT (mA)
1800
DN287 F04
DN287 F03
図3.図1の回路の効率は84%あり、入力電圧が減少す
るにつれて増加する
図4.図2の回路の効率は90%
R1
10mV/DIV
R2
2µs/DIV
図5.トレースR1は図1の出力電圧リップルで、入力は24V、出力は3.3Vで1A
トレースR2は図2の出力電圧リップルで、入力は24V、出力は5Vで2A
データシートのダウンロード
http://www.linear-tech.co.jp/ds/j1766i.html
http://www.linear-tech.co.jp/ds/j3430p.html
お問い合わせは当社または下記代理店まで(50 音順)
東京エレクトロンデバイス株式会社
株式会社トーメンエレクトロニクス
〒 224-0045 横浜市都築区東方町 1
TEL(045)474-5114 FAX(045)474-5617
〒 108-8510 東京都港区港南 1-8-27
TEL(03)5462-9615 FAX(03)5462-9695
リニアテクノロジー株式会社
102-0094 東京都千代田区紀尾井町3-6 秀和紀尾井町パークビル 8F
TEL(03)5226-7291 FAX(03)5226-0268
http://www.linear-tech.co.jp
dn287f 0602 6K • PRINTED IN JAPAN
 LINEAR TECHNOLOGY CORPORATION 2002
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