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手をつなごだより

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手をつなごだより
手をつなご
だより
発行人 特定非営利活動法人手をつなご理事長 千葉 勝惠
〒177-0045 練馬区石神井台 5-9-6 ℡03-6767-2577
Mail : tewotsunago@ nethome.ne.jp
URL : http://tewotsunago.c iao.jp
ゾウの親子(ケニアのサファリにて)
ケニア旅行に参加して
貫井子ども家庭支援センター勤務
理事長 千葉勝惠
誘われるまで、ケニアに自分が行くなどとは思って
もいなかった。行ってみると何ごともなかったように
アフリカにいる自分を発見!地球は広いと思っては
いたが、いとも簡単に行けるのだと改めて思う。が、
360 度見渡してサバンナを走る車からは 360 度地平線
が見えることにまた、驚く。しかも、日本では動物園
でも見ることのできない数知れない熱帯の動物たち
が訪問者を尻目にくつろぎ、草を食み、走り、闊歩し、
広い空を飛び、跳んだり跳ねたり、当然のことながら、
広大な土地を我が物顔で過ごしていた。風に髪をなび
かせていると、いつの間にか自分自身がこの広さにと
けこんでいるのが当たり前のような錯覚にとらわれ、
些細なことに気をもむ自分が馬鹿らしく、人生観が変
わる思いがした。
旅とは、自分を変えてくれる魔法の絨毯?
運動会もたけなわ
だったが、小さな子
どもたちは、少し飽
きてきた。前日に子
どもたちの前で南京
玉簾を披露した私た
ちだったが、このば
あさんと少しつなが
ってみるかと思った
か、私のところに数人
子どもが掲げているのは、日本から
の小さな子どもたち
寄贈されたハンカチ
が集まってきた。「ア
サテ サテ ア サンテ ア サンテ・・・」と手を
たたきながらニコニ顔で手をたたきながら、声を合わ
せる。初めは昨日の合いの手をまねてのことだと思っ
ていたら、スワヒリ語で、なんと、「ありがとう」が
「ア サンテ」なのだそうだ。
(さて、子どもたちの本心は、有難うではなかったの
だろうな。・・分かりかねるが・・・)
私も何と子どもたちと一緒に声を合わせて、ア サテ
サテ サテサテサテアサンテと手拍子しながら声を
合わせてしまっていた。まるで保育さながら・・・・・。
(遊んでもらっていたのは私? 子ども?)とても楽
しい一コマであった。どこの国の子どもも同じ、コン
ニチワ(ちなみにヒワスリ語では「ジャンボ!」ハイ
タッチでバイバイ、これって世界共通だった!?)
子育てとビジネス雑感
監事
竹内荘司
ある日たまたまメガネをかけ
て昼寝をしていたとき、ワイフが
来て「なぜメガネをかけている
の」と言うので、「夢をはっきり
見えるようにするため」と言った
ら笑ってくれた。子どもたちがひ
とり立ちし、夫婦のみの家庭は2
人きりの生活禅問答の場となっている。
たまに、子ども(娘)と子ども(孫、5歳と3歳)が親
子で泊まりに我が家にやって来ると大変である。 ど
うしたら孫に気に入られるかを考えながら、これまで
やったことのない遊びをしよう、年齢相応に少しでも
よいから考えることをしよう、体を動かすことをしよ
う、自分自身で行いたいことをやってもらおう、その
組み合わせを取り入れようなどである。 その際、ぴ
よぴよのお世話になる。
娘は1年6ヶ月を過ぎると正社員の資格がなくな
るとのことで、子どもを保育所に預つけて育児休暇後
も勤務を継続している。娘の主人はそれなりに給与が
あるが、将来の勤務が必ずしも保障されてないとのこ
とで、娘に専業主婦としての子育て中心の生活を与え
てくれない。社員に終身雇用が保障されない状況は、
多くのサラリーマンの場合も同様ではないかと思える。
ワイフは、「子育ての秘訣は、子どものしたいこと
を思う存分自由にさせてあげること、親はそれに付き
合うこと」という。しかし、親が勤務していると難し
いのが現実である。そのために娘は子どもたちにしつ
けを教える教室に通わせている。 親の手で見守るこ
とが必ずしもできていない現状でもある。
最近の調査で、大学・高校を正規に卒業して企業に
正社員として就職しても、3ヶ月間など短期間に退職
する人が少なくないと聞く。「これまでの人生では何
不自由・不安なく、また自分で判断してこなかったツ
ケではないか」と要因分析する者もいる。確かに車を
運転していて道に迷った時の方が、素直に目的地に到
達できた時より、次の運転ときには応用が利く。失敗
が許されない社会、一度失敗したら再起するのに多大
なエネルギーを要する社会となっている。つまり「若
年上の子は、「一緒に遊ぼう」「お買い物ごっこし
者が既得権益に無関係に活躍できる社会、いわゆるフ ようか」等、年下の子に対して優しく接する光景も垣
ロー社会」となっていないからではないかとも思って 間見られます。職員からアドバイスをされたわけでも
いる。
ないのに、小さい子を思いやったり、世話をやいたり
知識・技術も大切だが、それ以上に工夫ができる経 とか、配慮する等、微笑ましい行動が自然に発揮され
験が大切であるのは、子育ての分野でも例外ではない。 ているのには驚きに近いものがあります。
「困っているところに必ず利用ニーズがあり、ビジネ 0歳の赤ちゃんには、「ごはん食べてるの?」「ミル
スの芽がある。 ときは高齢者問題から少子化対策へ ク飲んでるの?」「オムツ替えてるの?」等、見慣れ
と舵を切りつつある」と頭の片隅をよぎる。 一人ひ ない光景全てに興味深そうです。
とりの困りごとをまず一緒に解決しよう、自分にでき
子ども達のキラキラ光る目と歓声、そしてこぼれる
ることから始めようなど、身近な日常体験がNPO法 笑顔に私たち職員こそいつも元気をもらっている毎
人活動へ、社会へとつながっていく。
日です。
手をつなごの活動には、若い方、経験が豊富の方、
多くの世代に参加いただき、また参加にあたっては各
人の思いやこだわりを持ち、働く場としてだけでなく、
貫井子ども家庭支援センター勤務 大塚聖美
交流の場・ステップアップの場として大いに活用し、
潤いの場となっていることを願っている。
3 人の子どもたちはそれぞれ
成長して、末息子は18歳にな
りました。幼稚園教諭現役の頃
は、登降園時間にルーズな保護
者にイライラしたものでした。
でも自分が子育てをしてみると、
子育てに何も協力しない夫が居、子育ては 思った以
上に大変な事が山積みでした。「親とは」「子育てと
は」=『こんなに大変なものなのだ』と突きつけられ
ました。そんな思いから保育士として、子育てを経験
した前と後では保護者との会話も変わり“親の気持
ち”を察してあげられるようになりました。
楽しいことは人に聞いてもらうと楽しさ2倍、辛い
ことや悲しいことは2分の1になると考える私は、保
護者の嬉しいことは 2 倍に!悲しいことは 2 分の1に
してあげたいと! ママやパパがハッピーな気持ち
になれば、子どもたちもハッピーでいられると信じて
保護者と接している私です。
保育で心がけていること
異年齢保育
関子ども家庭支援センター勤務
板橋ます美
関ぴよぴよでは週に2回(水・
日)一時預かりをしています。0
~6歳までの、年齢の違った子ど
も達10名が一緒に過ごす「機会」
となっています。
子ども達にとって、この機会を
経験することの良さは「異年齢児の混成」にあると思
います。核家族化や少子化により、子どもの多くが単
独行動に慣れてしまい、異年齢の子ども同士が関わる
場面が少なくなっているからです。
年下の子は年上の子に憧れの眼差しで、「お兄さん
すごーい」「私もやってみたいな」「あ!お野菜モリ
モリ食べてる」等、一生懸命お兄さんやお姉さん達に
ついて行こうとします。また、年上の子に少しお手伝
いしてもらってできたことが、両者に達成感や自信を
育みます。
出張保育で心がけていること
保育サポーター
塩坂敦子
ママから離れることは不安でいっ
ぱい、お母様達に安心してお預け戴け
るように心がけていることがありま
す。初対面、まず目と目でご挨拶、ア
イコンタクトをして、大丈夫安心…と
以心伝心できたらお預かりです。ニコ
ッとしたらラッキー、泣いていても暫くすると遊び始
めます。声をかけながら一緒に遊びます。信頼される
ことが大事ですね。ママ達のホットタイムのために幼
児と楽しい時間を過ごしています。
手をつなごでの保育
保育サポーター(あいあいあい南大泉勤務希望)
渡辺由美
今年度の保育サポーター研修に参加
させていただきました。保育に興味が
あり、保育についてじっくり向き合っ
たことで対応や心構えを学び、今まで
持てなかったゆとりある心で活動が
できるようになった気がします。実際
に預かる際には講座での保育の心で学んだ「伝える」
ということを丁寧に親子双方に話すよう心がけて行
っています。
子どもがもう少し成長したときには、この講習会で
の学びと出会いを大切に、お世話になった子育てひろ
ばスタッフとして恩返しできたらと思っています。
私にとっての保育
あいあいあい石神井台勤務
田島由紀子
帰り道、幸せな満足感にひたりました。次回お会い
できることを願っています。
みなさま ⇔
手をつなご
生まれてから幼稚園または保育園
入園までが一日中親子で過ごすこと
のできる時期ですが、ひろばスタッフ
としてたくさんの利用者さんと関わ
5 月 25 日(日)、関町北地区区民館1F第1会議室に
らせていただけることを大変嬉しく
思います。昨日までできなかったこと て第 13 回総会を開催しました。事業報告・決算、事
が、できた!という喜び、その瞬間に 業計画案・予算案、26 年度理事・監事(以下参照)、
立ち会えた時、我が子のことのような気分になります。 それぞれ賛成多数をもって承認されました。
ひろばでのお仕事も1年が過ぎました。こうしたら
理 事 長 ・千葉 勝恵
子どもにとっていいかな?これはダメかな?など考え
副理事長 ・平井 紀代子 ・坂爪 香
る日々です。このお子様を通じての出会いを大切に私
理
事 ・桑代 惠子(新)・金子 禎子
も成長していきたいと思います。
・林 真未(新) ・細谷 美保子
監
事
・尾崎 九一
・竹内 荘司(新)
--平成 26 年度総会のご報告---
楽しいこととは
うたの泉
北川君子
ふと立ち寄ったボランティアコ
ーナーで手をつなごのことを知っ
てお手伝いをさせていただき、14
年という月日が経ってしまいまし
た。その当時は、お母さんが子ども
を連れて実家へくるような感じで、
楽しく過ごした思い出があります。今では練馬区から
運営委託をされ、子育てのひろばとして根付いている
ことを幸せに思います。安心して過ごせる場と、自分
を見守ってくれる中で過ごせることは、成長する子ど
もにとり、宝物だと思います。
先日関ぴよぴよから依頼があり、「うたの会」より
5名で行きました。20名位のお母さんと子どもたち
が待っていてくれて感動しました。そして、みんなが
知っている「ぞうさん」「シャボン玉」「どんぐりこ
ろころ」「幸せなら手をたたこう」をうたいながら手
遊びをし、会場の中は楽しさでいっぱいでした。ぐず
ったり走り回ったりという姿が見られず、みんなが雰
囲気にとけこみ、笑顔で参加しています。最後にお面
をかぶって「おさるのかごや」をおどりましたが、子
どもたちもお面をかぶりたかったかな?と反省。
‣新理事のご紹介
貫井子ども家庭支援センター勤務 桑代惠子
今年の 1 月、「ここが貫井子育て支
援センターよ」と案内された事務室
は、玄関があってすぐ机。このレイ
アウトに少々の戸惑いを感じながら
も、このこじんまりさが何故かいい
なと感じたのが、この手をつなごと
関わらせていただくきっかけとなり
ました。
保育園に 40 年間勤め、地域交流・子育て支援等行
ってきたという自負がどこかにありましたが、この
手をつなごに来て吹っ飛びました。地域の保護者を支
えるではなく、支えあえるシステム作りをしていく事
が大事なんだと。
「子どもがちっとも言う事を聞かなくて」と辛そうな
表情で相談に来られたお母さんが、後にぴよぴよに
遊びに来るようになり、日増しに表情が明るくなる姿
を見るとこの広場の力を感じます。この広場の利
用者、スタッフ、一人一人のここにいるという存在こ
そが、その力なんだと感じ始めています。
そんな中で、理事の話があり、まだまだ足元に及ば
ず固辞していた筈が、いつの間にか千葉勝惠理事長の
ペースに引き込まれていました。理事会に出て、皆さ
んの熱き思いに圧倒されっぱなしですが、わが身の丈
スタイルで励んで行こうと思っています。
めてきた。私は、この大変な作業を進める中で、学生
時代に習ったバベッジ原理を思い出していた。
バベッジ原理は、“コンピューターの父”バベッジ
が経営に関して数学的な知識をもとに考え付いたも
のだ。曰く、「仕事を専門化させることによってより
多くの採用者が現れ、人件費の抑制につながる。」
簡単に説明しよう。手をつなごは、
子どもと家庭の支援の NPO である。
しかし、その業務内容は保育から相
‣新理事のご紹介
談、様々なイベント実施に至り、且
理事 林真未
つこれらを統括して運営を行うこ
25 歳の頃から 50 歳の今まで、子 とも含まれており、それぞれの業務
育て・家族支援・教育に携わってき に専門性が必要とされている。ここ
ました。この度、正会員として参加 で考えて欲しい。これらすべてをで
していた手をつなごに、理事として きる人が手をつなごの中に、ひいては世の中に何人い
迎えていただくことが叶い、深く感 るかを。
これだけのことをできる人はまずいないだろう。そ
謝しております。
まだまだ至らぬところの多い粗忽者ですが、それで うした人を作ろうとして教育を行うのは無駄である
も、25 年かけて溜まったリソースがお役に立てば…と し、そのめったに存在しない人を探してお金をかける
張り切っております。私の詳しいプロフィールにつき のは、まったく意味がない。しかしながら、世の中に
ましては、以下のウェブサイト・ブログをご笑覧くだ は特定の分野に関して、技術と経験と知識を持ってい
る人がたくさんいる。そうした人たちを集め、能力レ
さい。どうぞよろしくお願いいたします。
ベルに応じて仕事を与えて、協力して事業を営んだ方
サイト http://members3.jcom.home.ne.jp/4972rxab/
がはるかに効率的であるというのが、この原理の教え
ブログ http://saeru2013.blog.fc2.com/
ることの一つだ。
さて、話をもどそう。今回、補助金募集のために事
業計画を作るにあたって、事務局は最初、混乱に陥っ
た。私は事業計画を練るための知識は持っているが作
ったことはなく、須合は SE としては優秀ではあるが
入ったばかり。関口は出張保育に関して実務を担当し
てきたが運営者としての教育は受けてきていない。そ
こに細谷理事等数名が加わり、同時並行でそれぞれの
--今年の保育サポーター講習会-- 思いを事業案にし始めたのであるから、その結果は見
るも無残だった。
今年度は、11~12 月に練馬区貫井界隈で行う予定です。 しかし、今年度監事に就任された竹内氏に協力を依
頼したとき、方向性が変わった。誰が何をするかとい
詳細決まりましたらHPその他でお知らせします。
う点に関して示唆をくれたのだ。そして、千葉が事業
計画を書き、関口が計画中の保育に関する提言をまと
かえる
め、理事が意見し、細谷理事がそれを集約し、須合が
変わる途中
説明に必要な図表類を作成するという分担ができた。
新理事・新監事を迎えて、理事会も変革途中です。 そこからは、怒涛の作業で拙いながらも事業計画を作
事務局も昨年度の大幅な人事異動を経て、変わりつつ 成し、何とか提出できる形まで持ってくることができた。
この事例が示すことは何か。それは、各自の専門性
あります。今迄の良さを残しつつ、さらに良くなるた
めのプロジェクトがいろいろ立ち上がっています。各 に応じて、「仕事」を配分する重要性だ。役割そのも
事業所でも、活発な動きがあるとかないとか。来年度 のは別だが、それぞれの分野で「計画を作るという仕
事」を行ったのだ。そして事業計画という一つの形を
には理事長もフリーになり活動再開です。
作り出したということだ。
普段、役割分担というと「ある仕事を細分化して別
の人に振り分ける」意味合いが強いが、私たちはもっ
~事務局のささやき~
と「多くの人がそれぞれの専門性を生かして共通の仕
事をする」という面を考える必要があると改めて感じ
事務局主任 千葉智也 させられた夏だった。
‣
助成金申請とバベッジ原理
事務局は8月以来、東京都の補助金応募に向けて、
急ピッチで新しい出張保育事業計画の立案作業を進
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