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世 界 銀 行 年 次 報 告
世 界 銀 行 年 次 報 告 2001 Volume 1 一年を振り返って 2001 年度の概観 ■ 国際復興開発銀行( IBRD )と し、これを国別援助戦略(CAS) ■ 2001 年度には、拡充「重債務 ■ 幅広い協議の結果、1日2ドル 国際開発協会(IDA)の新規貸 に取り入れました。世界銀行 貧困国( HIPC )イニシアティ 未満で生活している世界中の貧 付承認額は、IDA(世界銀行の は、特に公共セクターの支出・ ブ」の下、 16 ヶ国が債務救済 しい人々のおよそ 80% が居住 譲許的貸付の窓口)の貸付額が 調達・財政管理、及び貧困削減 を受けましたが、この数は、 する中所得国に対して、世界銀 増えたことを反映して、173 億 に対する構造的制約に関する経 2000 年度に比べ倍増しました。 行が重要な役割を果たすことが ドルに増加しました。 2001 年 済・セクター分析を、一層強化 2001 年 6 月 30 日現在では、合 できるという明確なコンセンサ 度は、 IDA 援助国が設定した、 する必要があることを認識して 計 23 ヶ国がすべての債権者か スが得られました。世界銀行グ アフリカ地域に対する IDA の貸 います。 ら債務救済を受け、その合計額 ループのタスクフォースは、国 は名目で 340 億ドルに上りまし 際金融公社( IFC )と多国間投 た。 資保証機構(MIGA)を通じた 付額を総貸付額の 50% にする、 という目標が、 10 年ぶりに達 成された年でした。 ■ この新たなモデルは、まず低所 民間セクターの参加に加え、分 得国に適用されました。この内 の 32 ヶ国は、世界銀行と国際 ■ 世界銀行は、各国及びグローバ 析・助言の形態での支援、及び ■ 2001 年度も引き続き、プロ 通貨基金(IMF)のスタッフに ル・パートナーと協力し、エイ 民間資本を中心とした資金支援 ジェクトの質の向上を図る努力 よる共同評価を伴った、正式又 ズの予防対策を強化しました。 を呼びかけました。 が続けられました。世界銀行が は暫定「貧困削減戦略ペーパー 「アフリカ地域に対する複数国 支援するプロジェクトの内、目 ( PRSP )」の中で、それぞれの エイズ・プログラム」の下、世 ■ 2001 年度から 2003 年度にか 標を達成できないリスクがある ビジョンを示しました。世界銀 界銀行は、途上国のプログラム けての「新たな戦略フレーム プロジェクトの比率は、5年前 行は、低所得国が PRSP に表わ を支援するために IDA 条件で、 ワーク」は、借入国に対する世 には 29% であったのに対し、 した政策と制度改革の実施を支 まず初めに5億ドルの貸付を約 界銀行の支援について、投資環 2001 年度末ではわずか 12% に 援するために、「貧困削減支援 束しましたが、すでに7ヶ国が 境の強化と貧しい人々への投資 貸付( PRSC )」を導入しまし 同プログラムによる支援を受け という2つの柱を明確にしまし た。最初の2件の PRSC は、ウ 始めています。さらに、世界銀 た。昨年度、世界の関係機関と ガンダとベトナムに承認されま 行は、カリブ海諸国のエイズ・ 借入国が、開発目標及び先進国 した。 イニシアティブに対して、合計 と開発途上国のそれぞれの役割 る優先順位と制約の現状分析作 1 億 5,500 万ドルに上る 2 件の に合意したことによって、世銀 業に基づいて、結果重視型の借 貸付を承認しました。 の支援を後押しする力強い勢い とどまりました。 ■ 世界銀行は、開発に関する借入 国自身のビジョンと改革に関す 入国ビジネス・モデルを作成 が生まれました。 世界銀行と IDAによる貸付: 2001 年度の新規承認額 貸付総額 173億ドルに占める比率 都市開発 2% アフリカ地域 20% ラテンアメリカ・ カリブ海地域 30% その他 b 7% 人的開発 25% 公共セクター運営 12% 東アジア・ 大洋州地域 12% インフラストラクチャー a 21% 中東・ 北アフリカ地域 3% ヨーロッパ・ 中央アジア地域 16% 地域別 南アジア地域 19% 金融・民間 セクター開発 16% 農業・環境 13% 経済政策 4% セクター別 注:26 頁の表 1.1 を参照。 a. 運輸、通信および給水・衛生を含む。 b. マルチセクター、発電・その他のエネルギー、石油・ガス、鉱業を含む。 2000 年 12 月、世界銀 行本部には 32 フィート もあるエイズデーのリボ ンマークが掲げられた。 貧困は依然、世界に とって非常に大きな 問題です。 世界の人口 60 億人のうち、約 2 分 の 1 の人々が 1 日 2 ドル未満、約 5 分の 1 の人々が 1 日 1 ドル未満で生 活しています。貧しい人々は、生 目次 ウォルフェンソン世界銀行総裁からのメッセージ 2 貧困に対する取り組み 4 世界銀行の現地事務所及び貸付適格国 12 世界銀行グループ 14 財務と業務の実績 16 協調貸付と信託基金の概観 20 活を改善する手段を持ちません。 実施中のポートフォリオと業務の質の概観 22 発言力もありません。そして、病 概 観 25 理事会 37 テーマ別展望 41 地域別展望 63 気、暴力、自然災害に対して無力 です。先進国と開発途上国、世界 開発の有効性 開発のためのパートナーシップ 101 銀行と開発パートナーは、貧しい プロジェクトの要約 107 世界銀行について 127 索 引 157 人々の数を減らすことは可能だと いう確固たる信念を持って、互い に協力して、貧困削減に向けた努 95 Box、表及び図の一覧 161 主な世界銀行出版物 163 パート I ・パート II IDA 加盟国リスト 164 世界銀行ホームページ一覧 165 略 語 167 力を行うことを決意しています。 (注) これは、2 巻 1 組で配布する資料の第 1 巻です。世銀 幹部の意見と分析、監査済みの世界銀行の財務諸表、 監査済みの IDA の財務諸表及び付表は、世界銀行年 表紙 世界銀行は、過去数年間、人的開発プログラムに対する世界 最大の貸付機関となっています。2001 年度においては、世 界銀行は、最貧国の人々の寿命を伸ばし、生活の質を改善し、 開発の可能性を守るために、伝染病に対する取り組みを大幅 に強化しました。 次報告 2001 ―第 2 巻「財務諸表及び付表」と題す る第 2 巻の中で報告します。この活動報告は、イン ターネットで見ることができます。 www.worldbank.org この活動報告の中のドル金額はすべて、特に断りがな い限り、現在の米ドルを意味します。 ウォルフェンソン世界銀行総裁(兼理事会議長)からのメッセージ 貧困削減に向けた取り組みは、この 1 年間で確 実に前進しました。これは開発に携わるパートナ ーたちが、かつてないほど一致団結したからです。 今こそ、この勢いを加速しなければなりません。 しかし貧困削減の歩みは、遅々としたものです。 まだまだ学校に行けない少女は数え切れないほど 沢山います。あまりにも多くの乳幼児が 5 歳にな る前に命を落としています。多くの貧しい人々に は、生活を向上させる機会すらありません。 貧困削減への取り組みは、急を要します。世界 の人々のおよそ半分は、1 日 2 ドル未満で生活し ており、この数は 25 年後には開発途上国の人口 が 20 億人近く増えると予想されることから、さら に上昇すると思われます。貧困はすべての人類に 影響を与え、世界の平和をも脅かします。したが って一刻の猶予も許されません。どうすれば成功 実績を上げ、2015 年に向けた国際開発目標(4頁 を参照)を達成することができるのでしょうか。 協調して努力する以外、打開策はありません。 国及び地域のレベルでは、 明らかに進展が見られる 昨年、私はインドとアフリカを訪問する機会を 得ました。この地域には、世界の貧困層の 55 % が生活していますが、目覚しい社会変革の非常に 優れた実例が見られました。 インドのアンドラ・プラデシュ州では地域の女 性達が、いかにエイズの問題に取り組むかについ て自由に議論しています。これは数年前には考え られなかったことです。この州では、電子政府に より、土地の登録に要する時間が 6 ヶ月間から 20 分に短縮されました。また各地で、権限を与えら れた草の根の地域社会が国家教育プロジェクトを 実施し、今では合計 5,000 万人の子供達がこのプ ロジェクトの対象となっています。 アフリカにも変化が生じています。世界銀行総 裁である私と IMF のホルスト・ケーラー専務理 事の 2 人が、初めて合同でアフリカの 22 ヶ国の 国家元首と面談しました。私達 2 人は、彼らがア フリカの将来は彼らにかかっていると考えている こと、そして難しい変革に取り組む覚悟があると 語っていたことに深い感銘を受けました。アフリ カの指導者達は、紛争とガバナンスの問題に取り 組み、エイズと闘い、地域間の協力関係を強化す 2 世界銀行年次報告 2001 インドのハイデラバードでは、女性教育者のグループが、ジェーム ズ・ D ・ウォルフェンソン総裁に、エイズに対する認識を高めるた めのプログラムの活動を熱心に説明しました。このプログラムは、 世界銀行が支援したエイズ抑制プロジェクトに基づいたものです。 る必要があることを強調しました。 中所得国も、不平等、ガバナンス、都市部の汚 染、農村部のインフラなどの貧困に関連した問題 に取り組むと同時に、以前にも増して健全なマク ロ経済政策を採用しています。開発途上国は、総 じて 1 人当たりの経済成長率が先進国を上回るよ うになってきました。 そして、グローバルなレベルでも 昨年度に見られた目覚しい進展は、世界の指導 者達により採択された「ミレニアム宣言」に明記 されているグローバルな開発アジェンダの下、か つてないほどパートナーたちが一致団結したこと によるものです。「包括的開発フレームワーク」 が示す開発のためのパートナーシップに関する同 様の原則は、国連から高い支持を得ており、また、 つい最近では開発委員会が、中所得国への適用を 決めています。こうした原則はいずれも、包括的 な手法、各国のオーナーシップ、パートナーシッ プ及び結果重視に力点を置いています。この他大 きな進展としては、欧州連合(EU)が「貧困削 減戦略ペーパー」のアプローチを採用する決定を 行ったこと、すべてのドナーが援助手続きの調整 と調達をアンタイド化する方向で努力を行ってい ることを挙げることができます。 しかし、2015 年が近づきつつある今、 すべての人が行動を起こさなければならない 2015 年までに貧しい人々の数を半減させるこ とは非常に難しい課題です。グローバルな行動が 必要とされており、すべての人々が責任を果たさ なければなりません。 開発途上国は、健全な政策と制度、及び投資を 呼び込む環境を整備する必要があります。同様に 重要なのは、貧しい人々も経済成長の便益を享受 できるような総合的政策です。 援助国は、貿易障壁を除去し、市場を開放する 必要があります。さらに援助国は、多国間支援も (特に IDA の第 13 次増資と重債務貧困国の債務 削減イニシアティブに対する資金拠出を通じて)、 二国間支援でも、債務救済と新たな譲許的貸付を 提供する必要があります。ODA については、 GNP の 0.22 %という現在の水準から、先進国が 約束した 0.7 %の水準にまで援助を増大させるこ とも極めて重要です。国際社会が協調して努力す れば、グローバルな主要課題に取り組むのも容易 になり、また借入国の危機を回避し、これらの国 が世界経済に参画する上で必要となる枠組みを強 化することも可能となるはずです。 グローバルな経済成長と健全なマクロ経済政策 という強い基盤に基づいた行動と進展が、より一 層必要とされています。 世界銀行は、協調した行動を支援する 2015 年に向けた貧困削減目標の下、我々は貧 困に対する取り組みを強化しています。具体的に は、債務削減を推進することにより、世界の最貧 国 23 ヶ国が、約 10 億ドルの年間債務返済額を基 本的な社会サービスに振り向けることができるよ うにしました。また貧困国の政府が、国民のコン センサスと、特に地域社会と民間セクターの参加 を得て貧困削減戦略を策定できるよう支援しまし た。雇用創出の面でのビジネスの役割は、非常に 重要です。我々は、中小企業に対する小口貸付な どの支援を拡大しました。 我々は、世界銀行の業務の進め方を大幅に改善 しました。常に質を重視することによって、数十 億ドルにのぼる世銀貸付の有効性を大きく高めま した。さらに我々は、借入国のニーズに迅速かつ 柔軟に対応し、また借入国と共有する知識を大幅 に拡大しました。 我々は、各国及び他の開発機関との間で、業務 を遂行する上で非常に重要となるパートナーシッ プを構築しました。ドナー間の政策と開発途上国 のコスト負担を削減するための手続きの調整が現 在進められており、主要な優先課題となっていま す。 我々は、エイズ、紛争、環境劣化及びデジタル デバイド(情報格差)など、開発を推進する上で の大きな課題に取り組むための協調努力を強化し ました。こうした努力の中には、アフリカへのエ イズとの闘いに対する支援及び競争力向上を図る ための革新的な支援策が含まれています。 2001 年度に世界銀行は、今後 3 年間の行動に関 する戦略的枠組みを作成しました。この枠組みは、 2 つの優先事項として、借入国の投資環境の改善 及び借入国による貧しい人々に対する機会の提供 と投資を定めています。この枠組みは、借入国内、 借入国間及びグローバルなレベルでの選択とパー トナーシップに重点を置いています。 最終的に重要なのは成果です。世界銀行が支援 する個別案件の成果は、大幅に改善されました。 しかし、国別援助戦略全体が総合的に成果を上げ ることができるかどうかは、長期間の努力により ます。関係者、そしてひとつの機関だけでは対処 することができないような多くの要素が関係しま す。開発コミュニティが共通の開発目標達成のた めに力をあわせれば、進歩の基礎がつくられるの です。世界銀行は、このビジョンの実現に向けて 行動することを約束します。私は世界銀行の職員 に心から感謝しています。世界銀行は、これらの 職員の努力によって今日の地位を築くことができ ました。私は彼らが他のパートナーと協力して、 世界銀行をさらに前進させてくれるものと信じて います。 最後に、理事会と職員を代表して、2001 年 5 月 28 日に逝去されたイブラヒム・シハタ氏に謝意 を表したいと思います。彼は 1983 年から 1998 年 にかけて上級副総裁兼最高法律顧問を務めまし た。同氏は有能な弁護士であり、世界銀行の優れ た職員でありました(61 頁を参照)。世銀グルー プ、及び借入国の貧困削減に対する彼の顕著な貢 献は、歴史が明らかにすることでしょう。 ジェームズ・ D ・ウォルフェンソン 世界銀行年次報告 2001 3 書簡 貧困に対する取り組み: 国際開発目標 2015 年に向けた壮大な目標 2000 年 7 月 1 日から 2001 年 6 月 1 日 1 ドル未満で生活している人々(%) 30 30 日までの期間を対象としたこの活動 29 報告は、国際復興開発銀行(IBRD)と 貧困の削減 国際開発協会(IDA)の理事がそれぞ 1990 年から 2015 年の間に れの機関の定款に従って作成したもの 最貧困層の割合を半減させる。 目標達成の平均経路 23 20 1990−98年の実績 15 10 です。IBRD と IDA の総裁及び理事会 0 議長を兼務するジェームズ・ D ・ウォ ルフェンソンは、この活動報告、運営 予算及び監査済みの財務諸表を総務会 に提出しました。国際金融公社(IFC) 、 多国間投資保証機関(MIGA)及び投 1990 1998 2015 初等教育実質就学率(%) 100 100 目標達成の平均経路 初等教育の普及 2015 年までにすべての児童を 1990−98年の実績 90 小学校に入学させる。 84 資紛争解決国際センター(ICSID)の 81 活動報告は、別途、刊行されます。 80 1990 1998 2015 初等・中等教育における男生徒に対する女生徒の割合(%) 100 100 ジェンダーの平等 2005 年までに初等・中等教育 83 89 目標達成の平均経路 1990−99年の実績 50 における男女格差を解消する。 0 1990 1999 2015 5 歳未満乳幼児 1,000 人当たりの死亡数 100 86 78 乳幼児死亡数 目標達成の平均経路 1990 年から 2015 年までの 間に乳幼児死亡数を 3 分の 2 引 1990−99年の実績 50 き下げる。 29 0 1990 1999 2015 医師または看護婦の立会による出産(%) 100 90 妊産婦死亡率 目標達成の平均経路 1990 年から 2015 年までの 間に妊産婦死亡率を 4 分の 3 引 1990−99年の実績 50 47 51 き下げる。 0 1990 1999 2015 避妊具を使用している既婚女性(%) 80 リプロダクティブ・ヘルス (性と生殖に関する保健) 1990 年から 2015 年の間に最 貧困層の割合を半減させる。 東アジア・大洋州地域 70 高所得国 60 ラテンアメリカ・カリブ海地域 50 ヨーロッパ・中央アジア地域 40 30 ヨーロッパ・中央アジア地域 20 南アジア地域 10 サハラ以南のアフリカ地域 1993 2000 安全な水にアクセスのある人口(%) 100 環境面で持続可能な開発 88 2015 年までに、安全な飲料水 を継続的に利用することができ 目標達成の平均経路 1990−2000年の実績 81 80 76 ない人々の割合を半減させる。 60 1990 2000 2015 地域及び国レベルのデータを始め、国際開発目標に関する詳しい情報は、世界銀行とその開発パートナーが開設した新たなホームペ ージに掲載されています: www.developmentgoals.org 世界銀行が毎年刊行している「世界開発指標」は、国際開発目標の達成状況に関する報告及び多くの関連指標を含んでいます。 国際開発目標は、貧困の削減、保健・教 貧困率は 20 %に低下したが、達成度は地域間でバラツキがあります 世界の貧困率の低下は、主として中国とインドにおける改善によるものです。開発途上国の経済 成長率が上昇すれば、世界全体に関する目標は達成できます。しかし、現在の経済成長率では、 多くの国が目標を達成することはできないと思われます。 育の改善及び環境保護に関する達成目標 を定めています。1990 年代に初めて国 連の主な会議で承認されたゴールは、開発 を促進し、開発の進捗度を測定するための 枠組みとして、世界銀行、IMF 及び経済 協力開発機構(OECD)の開発援助委員 会(DAC)のメンバー国によって承認さ 就学率の向上は遅れています 小学校の就学率は、目標を大きく下回っています。特に、南アジアとサハラ以南のアフリカで は、この傾向が強くなっています。児童の小学校就学率を引き上げることができた国でも、教育 の質に問題があります。 れています。国連のミレニアム宣言に反映 されている特別コンセンサスの象徴として 拡大されたこれらのゴールは、149 ヶ国 の国家元首に支持され、2000 年 9 月の 国連総会で採択されました。 一部の地域では改善しましたが、残り時間はほとんどありません 初等・中等教育におけるジェンダー間格差の解消は、ジェンダーの平等と女性に対する機会の提 供に向けた第一歩となるものです。目標年の 2005 年まで、残り時間はわずかです。 2015 年に向けたこの壮大な目標は、国 際社会に大きな課題を突きつけています。 世界中の人々の 5 人に 1 人は、1 日 1 ド ル未満で生活しています。1999 年には、 およそ 1,000 万人の 5 歳未満の乳幼児の ほとんどが、防ぐことが可能であったはず の病気で死亡しました。毎年、50 万人を 平均的改善度は低い 超える女性が、妊娠中に、または、出産 過去 10 年間で、多くの諸国で乳幼児死亡数は大幅に減少しました。しかし、現在の傾向を見る によって死亡しています。また、およそ 1 と、目標を達成することは難しいと思われます。 億 1,300 万人の児童が、小学校に通って いません。上記のゴールを達成するために は、2015 年までに 3 億人を超える人々 を貧困から救い、5,500 万人を超える乳 保健医療の改善が必要です 妊産婦の死亡率の傾向を測定するにはデータが不十分ですが、世界推定によれば、1995 年には 50 万人を超える女性が出産に起因する原因で死亡しています。出産の 90 %に医師または看護 婦が立ち会っていれば、死亡者数は大幅に改善されていた可能性があります。 幼児の死亡を防ぎ、400 万人を超える妊 産婦の死亡を防ぎ、少なくとも 1 億 2,800 万人の児童を新たに小学校に通わ せる必要があります。10 年間が経過した 現在、改善の兆候は見られます。しかし、 上記のゴールの多くは、さらに大胆な努力 避妊具の使用率は、ほとんどの国で上昇しています しかし、大きな地域格差があります。サハラ以南のアフリカでは、避妊具を使用した既婚女性は を行わなければ達成できないと思われま す。 26 %に過ぎません。東アジアでは、この比率は 75 %を超えています。 水資源の利用、水へのアクセスは改善されています アフリカ、アジア及びラテンアメリカにおいて 2015 年の目標を達成するためには、新たに 15 億の人々が質の良い水資源を利用できるようにしなければなりません。 5 貧困に対する取り組み:目標の達成度 達成度は、地域間でバラツキがある 今日の達成度 貧困率の低下に、かなりの進展があった地域もあ ります。1990 年代(1997 年の金融危機以前)に は、東アジアで貧困率が大幅に低下する目覚まし い進展がありました。金融危機の悪影響は、その 後の景気回復で多少緩和されました。1 日 1 ドル 未満で生活する人々の割合は、ラテンアメリカ・ カリブ海地域と南アジアでも低下しています。し かし南アジアでは、人口の増加により貧困層の数 は増加しました。全体的には、貧困層は経済成長 率の高い国では減少しましたが、経済が停滞ある いは悪化している国では増加しています。 2015 年の見通し 見通しでは、開発途上国の平均的な 1 人当たりの 国内総生産(GDP)が 3.7 %の持続的な伸び率 (次頁のグラフ中の「基準成長ケース」)で伸びた 場合、世界の絶対貧困率は 1998 年の 23 %から 2015 年には 13 %に低下し、貧しい人々の数は 12 億人から 8 億人未満に減少する可能性がありま す。ただし、これは 1990 年代の平均伸び率 1.8 % や次頁のグラフ中の「低成長ケースの平均値」の 伸び率 2.3 %より、かなり高い伸び率の仮定です。 この場合でも、多くの国、特にアフリカでは、 2015 年までに貧困層の人口を半減させるという 目標を達成することは難しいと思われます。 6 世界銀行年次報告 2001 国際開発目標:アフリカの特別な課題 ■ 主にエイズの壊滅的な影響を受け、全体 の平均余命は、1987 年の 50 歳から 1999 年には 47 歳に低下しました。ボ ツワナ、レソト、南アフリカ、ジンバブ 一部の地域では前進するが、他の地域では後退する エなど、影響が深刻な国々では、平均余 1 日 1 ドル未満で生活する人々の割合(%) 命は 10 年以上短くなっています。 ■ 児童死亡率は、1990 年には 1,000 人 サハラ以南のアフリカ ヨーロッパ・中央アジア 当たり 155 人から、1999 年には 50 50 40 40 30 30 20 20 10 10 1,000 人当たり 161 人に増加しまし た。他のすべての地域では、児童死亡率 は減少しています。 ■ 紛争、乏しい管理及びエイズの影響で弱 体化した保健医療体制は、伝統的な病気 に対処できなくなっています。またマラ 0 リアと結核は、引き続き数百万人の命を 奪っています。 0 1990 1998 2015 1990 1998 2015 ■ 小学校総就学率(名目)は、1980 年か ら 1990 年代半ばにかけて低下しまし ラテンアメリカ・カリブ海地域 東アジア・大洋州 50 50 40 40 30 30 20 20 10 10 た。9 ヶ国では、小学校実質就学率は 1990 年代において 50 %未満であり、 女子の就学率はこれよりさらに低いと報 告しています。 しかし、貧困化の循環を断ち切ることも可能 です。エチオピア、ガーナ、モーリタニア及 びウガンダなどの国々では、持続的な経済成 長と安定によって、貧しい人々の数を減少さ 0 0 1990 1998 2015 1990 50 40 40 30 30 20 20 10 10 0 0 1998 2015 せ、生活状態を改善することができています。 中東・北アフリカ 南アジア 50 1990 1998 2015 1990 1998 2015 実際の貧困削減 出典:「世界経済の展望と開発途上国 2001」2001 年世界銀行ワシ ントン DC 2015年までに貧困層を半減させるために 必要な削減 低成長ケースの貧困削減 基準成長ケースの貧困削減 7 貧困に対する取り組み: 世界銀行と国際開 発目標 活動のためのアジェンダは、すべてのパートナーが責任を果たすことを要求 している 世界銀行は、国際開発 目標を次のように活動 の中に織り込んでいま す。 ■包括的開発フレーム ワーク、貧困削減戦略 ペーパー、国別援助戦 略及びセクター別戦略 ペーパーを通じて、国 国際開発目標は、これまでに例を見ない、国際社 会のコンセンサスを反映したものとなっていま す。共通の目標は、パートナーシップと各国のリ ーダーシップを強化することを通じて援助の有効 性を高めることに資するものです。 際開発目標を借入国と の対話の中に含め、こ れらの開発目標と戦略 の間の調整を図る。 ■結果重視の開発プロ グラムを支援し、多く の借入国の統計・分析 能力を強化する。 ■公共セクターの有効 性を高め、経済成長を 加速するための方法に 関する研究を拡大す る。 ■ドナー支援を国レベ ルで調和するために パートナーと協力し、 開発に関する新たな合意事項 開発途上国が直面する課題は、非常に難しいもの です。多くの開発途上国は、すでに、それぞれの 開発のための戦略を作りあげています。他の開発 途上国も、長期的な貧困削減の実現を目指した具 体的な中期的施策を定めています。より多くの資 金を引き付けるためには、健全な国内政策を実施 することが極めて重要になります。健全なマクロ 経済政策、安定した金融制度及び十分に機能して いる規制・法律・司法制度が援助の有効性を高 め、生産セクターに対するより多くの民間投資を 引き付けることにつながります。 グローバルなモニタリ ングと報告に関して他 のドナーと協力する。 開発途上国が自らの選択に全責任を負うことで、 先進国の責任も一層明確になります。先進国の重 要な行動分野は、次のように要約することができ ます。 1 貿易障壁の撤廃 高所得国の貿易障壁は、開発途上国に年間 1,000 億ドルを超えるコストを発生させてい ます。OECD の高所得国が設定する貿易制 限によって、これらの諸国の援助による効果 は相殺されています(下の左図を参照) 。 1995 年における関税のコスト 2 債務救済の実施 2001 年度の大きな進展を踏まえて、重債務 貧困国イニシアティブを、特に紛争の影響を 受けた国々のために実施することが次の課題 となります。緩やかな条件で貸付を継続する ことも重要になります(下の中央の図を参 照) 。 3 援助の拡大 開発途上国は、それぞれの政策環境を改善す ることによって、援助を一層効果的に活用す ることができます。OECD の DAC 加盟国の ほとんどの国からの援助は、約束された国民 総所得の 0.7 %をはるかに下回っています。 この目標を達成しているのは、これまでのと ころは、デンマーク、オランダ、ノルウェー、 スウェーデン、及びつい最近ではルクセンブ ルグに限られています。しかし、22 の DAC 加盟国の内 15 ヶ国の援助水準は、2000 年に は増加しました(下の右図を参照) 。 4 援助手続きの簡略化と調整 国際機関・先進国は、協調することによって、 戦略や中期的貸付から調達や評価に至るま で、開発途上国が援助プログラムを管理する コストを削減することに大きく貢献すること ができます。援助と調達のアンタイド化に関 する最近の進展は、効率性を高めることにつ ながると思われます。 重債務貧困国イニシアティブの支援を受 ける前と後の社会支出額の傾向 国民総所得に対する政府開発援助(純額)の 比率 0.8 貿易に対する関税 高所得国から 高所得国へ 966億ドル 7,000 7.0% 5.8% 開発途上国から 高所得国へ 496億ドル 3,500 7.0 $6,000 $4,278 3.5 社会支出の 対GDP比率、 右の軸 0.7 目標=0.7% 0.6 0.5 社会支出額、 単位:100万ドル、 左の軸 0.4 フランス 日本 0.3 ドイツ 高所得国から 開発途上国へ 431億ドル 開発途上国から 開発途上国へ 651億ドル 0.0 0 支援前 (1999年) 出典:「世界開発指標 2001」世界銀行ワシントン DC 8 世界銀行年次報告 2001 支援後 (2001‐02年) 0.2 DAC加盟国平均 0.1 米国 0.0 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 出典:「世界開発指標 2001」世界銀行ワシントン DC 貧困に対する取り組み:世界銀行の戦略 世界銀行は、その戦略を重点化している 世界銀行の使命 貧困の削減は、国際的な開発目標であり、世界銀行の使命です。世界銀行は、貧困削減を目指して、 以下のビジネス・アプローチと組織的強みを活用します。 ビジネス・アプローチ: ■ 開発に関する長期的、包括的、途上国主導の アプローチ ■ 参加型開発とパートナーシップ ■ 業務の質、開発の効果、そして結果の重視 ■ 知識の共有及びキャパシティ・ビルディング ■ 途上国内、地域内、そしてグローバルなレベ ルでの重点的な対応 組織的強み: ■ 資金力 ■ 世界的ネットワーク ■ 広範な判断・分析能力 ■ 業務知識 ■ 借入国、他のドナー及びシビルソサエティと の強固なパートナーシップ 途上国内・地域内での重点分野: 投資、雇用及び経済成長のための環境を整備する ■ 民間投資の環境 ■ 公共セクターのガバナンス 低所得国に関しては、以下の分野の援助を優先す る ■ 貧困が集中している分野 ■ 貧困削減のための政策環境が整っている分野 ■ 紛争後の課題が緊急である分野 貧しい人々に、開発に参加し、かつ開発に投資す る機会を与える ■ 機会の提供(エンパワーメント)、安全、社 会参加 ■ 教育 ■ 保健医療 中所得国に関しては、次の事項に対する援助を優 先する ■ 貧困を削減するための政策と制度の改革 ■ 大きな効果が期待できる目標を定めた投資 ■ グローバルな情報経済化の中での競争力の向上 国際公共財を提供するためのグローバルな努力に対する世界銀行の支援は、次の事項に焦点を当てる ■ 伝染病 ■ 環境保護 ■ 貿易と経済統合 ■ 情報と知識 ■ 国際金融制度 世界銀行年次報告 2001 9 貧困問題に対する取り組み: IBRD の役割 IBRD の独自の長所を活用する IBRD は、貧困の削減に重要な支援を 行っています。具体的には、中所得の 借入国に対して、市場より低利で、返 済期間が長い多額の資金を継続的に貸 し付けます。IBRD の活動には、以下 のような特徴があります。 ■ 民間貸付機関が取り組みにくいよ うな、長期的な人的資源と社会の 開発を支援する。 ■ 危機の際に貧しい人々が極めて深 刻な影響を受ける場合に、借入国 の財政状態を保全するための支援 をする。 ■ 社会保障制度改革・汚職防止措置 導入などの重要な政策・制度改革 を促進するために貸付を活用す る。 ■ 良好な投資環境の創造を支援する ことによって、民間資本を誘致す る。 ■ すべての国の貧しい人々の福利に 寄与する公共財の充実を目的とし た(IBRD の純利益の中からの交 付金の形態での)資金援助を行う。 財務局のトレー ディング・ルー ムは、2000 年 1 月に発行され た e −ボンドを 始めとする世界 銀行の先進的な 金融取引の中枢 です。 流動性投資、財 務リスクの管理 および債券投資 家のニーズに応 えることは、世 界銀行が借入国 の資金需要を満 たす上で極めて 重要なもので す。 IBRD は、どんな機関なのか IBRD は AAA の格付けを有する金融機関ですが、独特な特徴がありま す。IBRD の株主は各国政府です。加盟借入国は、IBRD の方針の決定 に関して議決権を持ちます。これら借入国は、通常、IBRD に対して優 先弁済権を与えています。これにより、IBRD の財政は健全に維持され ます。IBRD の貸付の際には、通常、資金の一層効果的な活用を図るた めの貸付以外のサービスも提供されます。IBRD の貸付の基準は、商業 銀行のような利益の最大化ではなく、開発による成果に置かれています。 IBRD は、誰に貸付を行うのか IBRD から貸付を受けている諸国には、1 日 1 ドル未満で生活している 世界中の人々の 75 %が集中しています。これらの国は、一般的に中所 得国で、民間資本市場をある程度は利用することができます。しかし、 IBRD から貸付を受ける国には、IDA から貸付を受けている国も含まれ ます。IDA から貸付を受けている国々―インド、インドネシア、ナイ ジェリアおよびパキスタン―を除いた場合でも、IBRD から貸付を受け ている諸国には、1 日 1 ドル未満で生活している世界の人々の 25 %が 集中しています。 IBRD の財務戦略の要素 10 AAA の格付けの財務体質の維持 効率的な金融仲介の実現 借入国のニーズへの対応 必要な利益を維持し、リスクを管理し、IBRD 開発目的のために費用対効果が高い資金を確保 借入国のニーズの多様化・変化に対応するため の開発目標を支援する する に柔軟性と革新性を維持する ■ 183 ヶ国の政府による出資 ■ 様々な市場で資金調達活動を展開 ■ ■ 対 IBRD 債務が優先的に弁済されることに ■ 50 年に及ぶ資本市場でのイノベーション より、これまで債務償却がないこと ■ 新たな金融商品、最先端の金融技術 ■ 厳格な財務管理 ■ 高水準の流動性維持 ■ 安全を重視した資本構成 ■ リスクを最小限に抑える貸付方針 世界銀行年次報告 2001 するための最先端の金融商品の導入 ■ および新興市場での債券発行を先導 ■ 借入国の財務上の問題や金融危機に対応 借入国は、各種の貸付方法の中から選択可 能 世界各国の金融機関との広範な分野に渡る ■ 多様な通貨と金利条件 取引関係 ■ 民間セクターからの資金調達及び改革を支 ■ 世界中の資本市場に広がる多様な投資家層 ■ 高水準の流動性 ■ 最先端の金融派生技術の駆使 ■ 高度な資産・負債管理 援するための柔軟な保証付与 ■ その他、貸付条件に関する選択の幅の拡大 貧困問題に対する取り組み: IDA の役割 IDA は、貧国の経済発展を支援する機関である IDA は、世界の最貧国に対し、猶予期間 10 年、 IDA の新たな役割: 償還期間 35 年∼ 40 年の無利子貸付を提供するこ 参加とパートナーシップの一層の重視 とを通じて、これらの国の貧困削減と生活の質の 向上を支援しています。これらの最貧国は、国際 開発に関する国際環境の最近の変化を踏まえ、 開発目標の達成を阻む複雑な問題に直面していま IDA は、借入国と他の開発パートナーの双方と す。たとえば、グローバル化がもたらす様々な機 従来以上に密接に協力しています。IDA 加盟国 会や問題に対処し、エイズの拡散を阻止し、紛争 自身が参加して作成された貧困削減戦略ペーパー の予防ないし紛争の影響に対処しなければなりま は、援助国の戦略をより一層、借入国の戦略に近 せん。これらの国々が明るい将来見通しを立てる づけることを可能にするものです。 ことができるようにするために、IDA の政策は 次の点を重視しています。 IDA は 2001 年春、IDA の業務手法の作成のより ■ 健全なマクロ経済政策とセクター別政策、特 一層の透明化と幅広い参加を図るため、文書の公 に地方と民間セクターの開発のための政策を 開を行うこととしました。IDA 第 13 次増資 通じて、裾野の広い経済成長を加速する。 (IDA-13)― 2003-05 年度の貸付―に関する援助 ■ 社会セクター(右図を参照)への支援を強化 国会議の文書は、www.worldbank.org/ida するジェンダーへの配慮、伝染病(特にエイ で見ることができます。また、2001 年 6 月には、 ズ)がもたらす問題への対応を含みます。 IDA の 41 年の歴史上初めて、借入国の代表者が ■ 公共支出の管理を含むガバナンスを改善し、 参加して、援助国と共に IDA の将来の方向に関 汚職を一掃するための能力の構築 する議論を行いました。 ■ 持続可能な開発を可能にするための環境保護 ■ 紛争の影響を受けた国々の復興促進 ■ 貿易及び地域統合の促進 社会セクターに対する IDA の貸付の拡大 実施中のプロジェクトは 285 件(10 年前は 184 件) 300 結果重視の資源配分を通じた援助の有効性の改善 調査によると、改革に熱心に取り組んでいる国においては、 援助が経済成長率の拡大と貧困削減に最大の効果を発揮して 実 施 中 の プ ロ ジ ェ ク ト の 数 飲料水の 供給と衛生 63 社会的保護 96 保健、 栄養及び人口 39 200 52 36 18 81 おり、IDA のプログラムは、貧困削減結果を最重要視する援 助プログラムであるということが明らかになっています。IDA 38 100 50 は、改革を実施している国々に資金を貸付するために、結果 を重視した配分システムを採用しています。 80 85 88 教育 選択的な配分、効果的な貸付及び国別援助戦略を通じて、 IDA は、貧困国が世界経済に参加し、貧しい国民の機会均等 0 1991 1996 2001 を促進し、かつ、これら国民に経済成長の利益が配分される ことを支援しています。 2001 年 6 月 30 日現在 実施中の社会セクター・プロジェクトに対する IDA の貸付承認額 1991 年: 77 億ドル 1996 年: 131 億ドル 2001 年: 139 億ドル 世界銀行年次報告 2001 11 2001 年度の世界銀行 Estonia Latvia Russian Lithuania Fed. Poland Belarus Ukraine Moldova Romania Bulgaria Tur Lebanon Tunisia Morocco Algeria Arab Rep. of Egypt Mexico Mauritania Guatemala El Salvador Jamaica Belize Honduras Cape Verde Haiti Costa Rica Mali Senegal The Gambia Guinea-Bissau Guinea Nicaragua Panama R.B. de Venezuela Guyana Suriname Sierra Leone Liberia Burkina Faso Niger Sudan Benin Côte Ghana d’Ivoire Togo Equatorial Guinea São Tomé and Príncipe Colombia Ecuador Kiribati Chad Nigeria Cameroon Central African Republic Ugan Gabon Congo Rwanda Dem.Rep.of Congo Ta Brazil Peru Samoa Angola Zambia Bolivia Fiji Zimbabwe Tonga Namibia Paraguay Dominican Republic Poland Antigua and Barbuda St. Kitts and Nevis Chile Uruguay Argentina Hungary Dominica St. Vincent and the Grenadines St. Lucia Grenada Trinidad and Tobago R.B. de Venezuela この地図は、世銀の地図デザイン 部門が作成したものです。 この地図に示されている国境、 色彩、名称及びその他の情報は、 地域の法的地位、あるいは、 国境の承認または受入れに関する 世銀グループの判断を示すもので はありません。 IBRD貸付のみの適格国 世銀現地事務所 IBRD貸付及びIDA融資の適格国 国別担当局長が駐在する現地事務所 IDA融資のみの適格国 融資が行われたことがないIDA融資適格国 12 世界銀行年次報告 2001 Czech Republic Ukraine Slovak Republic Slovenia Romania Croatia Bosnia and F.R. of Herzegovina Yugoslavia Bulgaria FYR Macedonia Albania Botswana South Africa Swa Lesoth IBRD 31362 AUGUST 2001 世界銀行の現地事務 所及び貸付適格国 Russian Federation 世界銀行は、現在、世界のお nia Ukraine Moldova よそ 100 ヶ所に現地事務所 Kazakhstan Mongolia omania aria を置き、活動をしています。 Georgia Uzbekistan Kyrgyz Rep. AzerArmenia baijan Turkmenistan Tajikistan Turkey Syrian Arab Islamic Rep. banon Afghanistan Rep. of Iran Iraq Jordan Pakistan Nepal 借入国に事務所を開設するこ Rep.of Korea China とによって、世界銀行は、借 Bhutan rab Rep. of Egypt Bangladesh India Eritrea Myanmar Thailand Rep. of Yemen Sudan Sri Lanka Marshall Islands かつ借入国に一層迅速にサー Palau Malaysia Somalia of 国とより一層密接に協力し、 Philippines Federated States of Micronesia Ethiopia Uganda Vietnam Cambodia Djibouti da 入国をより良く理解し、借入 Lao P.D.R. Maldives Kenya Kiribati Tanzania Comoros Indonesia Papua New Guinea Solomon Islands Vanuatu mbabwe す。貸付残高の 4 分の 3 は、 Malawi Zambia ビスを提供することができま Seychelles Burundi Fiji ワシントン DC の本部ではな Mozambique Madagascar く、国別担当局長が管理して Mauritius na います。現在は、5 年前に比 Swaziland Lesotho べて 52 %増の 2,500 人の 職員が現地事務所で活動して います。 この地図は、2001年度末現在の次の事象を反映したものです: ボリビアは、IDA融資に加えて、IBRD貸付の適格国になった。 マケドニア旧ユーゴスラビア共和国は、IDA融資適格国ではな くなった。ウズベキスタンとユーゴスラビア連邦共和国は、 IBRD貸付に加えて、IDA融資適格国になった。 135頁の世銀事務所に関する表及び139頁の世銀貸付・融資適 格国に関する表を参照してください。 DE L F 使命とする国際開発機関 E T RNA IONA TE EN T PM O L V N IN 減及び生活水準の向上を E N AND D IO ST 発途上国の人々の貧困削 TIO S O C I AT ON 世界銀行(世銀)は、開 UC N AS REC R I R WORLD BANK VELOPME N A T I O N L BA N K NA T ER O T 世界銀行グループ 国際復興開発銀行(IBRD) 国際開発協会(IDA) 1945 年設立 ■ 183 加盟国 累積貸付額: 3,600 億ドル 2001 年度貸付額: 36 ヶ国の 91 件の新規プロジェクトに対して 105 億ドル 1960 年設立 ■ 162 加盟国 累積貸付額: 1,270 億ドル 2001 年度貸付額: 57 ヶ国の 134 件の新規プロジェクトに対して 68 億ドル ブルガリアのソフィアでは、保健セクター・ プロジェクトで整備された救急車が緊急出動 に備えて待機しています。このプロジェクト では、医師と救急救命士に対する訓練も実施 されました。その結果、救急搬送中の死亡率 が大幅に低下し、1 年間で 2,300 人を超える 人命が救われました。 読み書きができるようになったバングラデシ ュの女性は、識字能力取得者向けの成人教育 プロジェクトにより、新たな技能を取得して 新たな可能性に挑戦し始めています。このプ ロジェクトは、同国の貧困者の 160 万人― この内半数は女性―を対象にしています。 です。世銀は、貸付、政 策助言、技術支援及び知 識共有などのサービスを 提供しています。世銀を 構成する国際復興開発銀 行(IBRD)及び国際開 発協会(IDA)の株主は 加盟国であり、加盟国が 最終的な意思決定権を持 っています。現在、世界 銀行グループは、緊密に 関連する次の 5 つの機関 で構成されています。 14 世界銀行年次報告 2001 IBRD は、中所得国及び比較的 IDA に対する拠出金により世銀 信用力のある貧困国に、貸付、 は、合計 24 億人が住む 78 の最 保証、その他のサービス(分 貧国に対して、無利子で年間 60析・アドバイス)を提供し、持 70 億ドルの貸付を提供していま 続的な開発を推進することでこ す。この支援は極めて重要です。 れらの国の貧困を削減すること 何故ならこれらの最貧国は、市 を目標にしています。IBRD は 場の条件で借入を行うことがほ 利益の最大化を目的としていま とんど、または全くできないか せんが、1948 年以降毎年、純利 らです。最貧国の場合、1 人当 益を計上しています。この純利 たりの平均年間所得額は 500 ド 益は一部の開発活動の原資とし ル未満となっています。つまり て使われるほか、財務の健全性 多くの人々が、これよりはるか を示す指標にもなっています。 に低い金額で生活しているので その結果、資本市場での低利の す。IDA は、基本的サービス 借入や、借入国に対する貸付条 (教育、保健、水道及び衛生)の 件の緩和が可能になります。株 提供拡大を支援し、生産性の向 主である加盟国には、相対的な 上と雇用創造を目的とした改革 経済力に応じて決定される出資 及び投資を支援しています。 額に応じ、議決権を付与してい ます。 R TE T UTES D SP SI DI Y C N O M U L T I L • • IN N I P O R AT I R R • G AL CE NT EN A E EM N T E E ION FO • A AT IC SETTL E N T A R N E M OR E U N C I N V G R N AT I O FINANCE A L E R T TE L T S N A A OF INV ESTM EN T 国際金融公社(IFC) 多国間投資保証機関(MIGA) 投資紛争解決国際センター (ICSID) 1956 年設立 ■ 175 加盟国 ポートフォリオ残高: 218 億ド ル※1 2001 年度承認額: 74 ヶ国の 205 の企業に 39 億ドル※2 1988 年設立 ■ 154 加盟国 累積保証額: 91 億ドル 2001 年度保証額: 20 億ドル 1966 年設立 ■ 134 加盟国 合計登録案件: 87 件 2001 年度登録案件: 12 件 ケニアのリキ川農場で働く女性達は、輸出用 野菜を梱包しています。このような民間セク ターの事業は、雇用の創出、生活の改善、経 済の強化と安定に貢献しています。 ペルーのサンマルコスの児童達は、MIGA の 保証を受けたプロジェクトが設立・運営する 訓練センターのコンピュータ講座で学んでい ます。 2001 年度に ICSID が解決した案件の中に は、アルゼンチンの港湾ターミナル利用権に 関するものもありました。 IFC の任務は、民間セクターを 通じて経済開発を促進すること です。IFC は、民間パートナー と協力して、持続可能な民間企 業に投資し、また顧客に対して、 長期貸付、保証、リスク管理サ ービス及び助言を提供していま す。IFC は、民間投資の対象に ならないような地域・セクター のプロジェクトに投資し、かつ IFC が参加していない場合には 民間投資家が高リスクであると 考えるような市場で有望な機会 を開拓する新たな方法を探求し ています。 MIGA は、外国投資家に対して、 収用、通貨の交換停止、送金制 限、戦争及び騒乱などの非商業 リスクに起因する損失に対して 保証を提供することによって、 開発途上国における外国投資を 促進しています。さらに MIGA は、開発途上国に技術支援を行 い、投資機会に関する情報の普 及を支援しています。また MIGA は、要請に応じて、投資 紛争の調停を行います。 ICSID は、投資紛争を調停・仲 裁により解決する国際的な場を 提供することを通じて、外国投 資を促進しています。ICSID は、 このようにして、各国と外国投 資家の間での信頼関係の育成に 貢献しています。多くの国際契 約書は、ICSID による仲裁を規 定しています。また、ICSID は、 仲裁法及び外国投資法のセクタ ーで、研究・出版活動を行って います。 ※ 1 協調貸付分を含む。自己勘定分は 143 億ドル。 ※ 2 協調貸付分を含む。自己勘定分は 27 億ドル。 世界銀行年次報告 2001 15 IBRD の財務実績 資産収益率(%) 資本/貸出比率(%) 2001 年 6 月 30 日現在 1.5 24 1.34 118.6 22.1 1.02 1.05 0.96 借入金及び投資(10 億ドル) 2001 年 6 月 30 日現在 21.4 20.7 21.2 21.4 97.3 114.0 111.5 ※ 105.6 0.87 借入金残高 ※ 0.78 現金及び 流動性投資 18.3 24.8 30.1 24.3 24.4 0 0.0 97 98 99 00 01*(年度) 97 98 99 00 01(年度) 97 98 99 00 01(年度) 健全な財務体質を維持するための 収益率管理 リスク管理 効率的な金融仲介の実現 ■ IBRD の目的は、利益の最大化 ではなく、健全な財務体質を維 持し、開発業務を継続的に実施 することを可能にするような資 産収益率を実現することにあり ます。 ■ IBRD は、年率約 1 %の資産収 益率を達成しています。2001 年 度においては、貸倒引当金が増 加した結果、資産収益率が 1 % を下回りました。 ■ IBRD のリスクは、主に貸付残高 の信用リスクです。このリスク は、厳格に管理されています。 ■ IBRD は、その市場リスクを最 小限に抑制しています。市場リ スクは、市場の金利や為替レー トなどの変動によって発生しま す。 ■ IBRD の資本/貸出比率は、リス ク負担能力に関する一般的な指 標となるものです。この比率は、 IBRD の財務とリスクに関する 見通しに基づいて、厳格に管理 されています。 ■ IBRD は、高い格付け(AAA) により、長期資金を有利な条件 で調達することができます。 IBRD は、世界の多数の市場で、 様々な通貨建てで資金調達を行 っています。 ■ スワップ後の債務残高は、2001 年 6 月 30 日現在、総資産残高の 76 %となっています。 ■ 2001 年 6 月 30 日現在、流動資産 は 242 億ドルとなっています。 ※IBRD は、2001 年度においては、米国財務会 計基準書 No.133 および国際会計基準書 No.39 を使用しました。その結果、金融派生取引残高を 時価で計上する必要性が生じました。これらの基 準書を使用しない場合には、資産収益率は 0.78 %でした。 ※スワップ後のネット額 IBRD の財務データの概要(100 万ドル) 2001 年度 2000 年度 会計年度 a 貸付収益 投資収益 借入費用 管理費 その他 純利益 貸付承認額 8,143 1,540 (7,152) (859) (183) 1,489 8,153 1,589 (7,128) (935) 312 1,991 10,487 11,784 10,919 13,332 貸付実行額 年度末 a 現金及び流動性投資 貸付金残高 借入金残高 24,407 118,866 (111,482) (29,570) 自己資本 a. b. 16 この 2001 年度活動報告の第 2 巻に示されている監査済み財務諸表からの抜粋。 スワップ後の借入金残高 世界銀行年次報告 2001 b 24,331 120,104 (114,012) (29,289) b 2001 年度における世界銀行の原資 国際復興開発銀行(IBRD) IBRD の利益はどのように活用されるのか ■ 2001 年度、IBRD は、世界の債券発行市場に おいて 170 億ドル(スワップ前)の中・長期 債(世銀債)を発行しました。起債と株主資 本が、IBRD の貸付の原資になっています。 ■ 2001 年度の資金調達額は、2000 年度を上回り ました。近年では、資金需要が通常よりも高か った 1998 年度の調達額が最高でした。 ■ IBRD の財務の健全性は、株主である加盟国 の支援、および IBRD の財務規制とその厳正 な運用により確保されています。 ■ 2001 年度においては、IBRD は 9 種類の通貨 建で債券を発行しましたが、満期と商品性は 様々なものとなっています。このような努力 により、借入国の資金調達コストを引き下げ、 世銀債の投資家層を拡大することができまし た。 IBRD の純利益は、その使命に関連するいくつかの目的に使用され ます ■ 純利益の一部は、IBRD の財務の健全性を維持するために、毎 年、留保されます。一般引当金により、IBRD は、極めて低い コストで借入国に貸付を行う場合の信用リスクを負担するこ とができ、その結果、借入国はその恩恵を享受することがで きます。純利益の留保により、IBRD は、貸付金の質が低下し た場合や、資金需要が増加した場合でも、財務の健全性を維 持することができました。 ■ IDA に対する支援は、常に優先的に行われてきました。過去 5 年間では、IDA に 16 億ドル(IBRD の純利益の約 22 %)が 移転されました。 ■ 重債務貧困国イニシアティブに対する支援も重要でした。過 去 5 年間では、重債務貧困国信託基金に対する移転金額は、 合計で 9 億ドルに達しました。この金額は、IBRD の年間純利 益の約 12 %に相当します。 ■ IBRD の純利益は、その他の開発ニーズにも使用されていま す。これにより IBRD は、予期せざる危機に対処し、また特に 国際開発協会(IDA) 有意義な目的に対して支援を行うことができます。また、 ■ IDAへの拠出国は、3 年毎に IDAのその後の貸 付プログラムに必要な新たな資金額を決定し 貸付に関する方針と優先事項を協議します。 ■ 2001 年度は、IDA 第 12 次増資(IDA-12)の 2 年目でした。IDA-12 は、1999 年 7 月 1 日か ら 2002 年 6 月 30 日にかけて承認される貸付 のための原資を IDA に供与するものです。 ■ IDA の拠出国は現在、約 40 ヶ国です。援助国 の中には、先進国のみならず、アルゼンチン、 ブラジル、ハンガリー、韓国、ロシア及びト ルコなどの開発途上国や移行経済国(これら 諸国の一部は IBRD から貸付を受けている か、または過去において IDA から貸付を受 けていた)も含まれています。(35 頁参照) ■ IDA の健全な財務体質は、出資国による継 続的かつ力強い支援、及び貸付返済金に支え られています。 IBRD は、貸付利子および手数料の一部を放棄することによっ て、借入国にその利益の一部を還元しています。 ■ 健全な財務基盤、市場からの高い信頼により、IBRD は、世界 の債券発行市場で自己資本の 5 倍の起債を行うことが許容さ れています。これにより、開発プロジェクトに対する IBRD の 貸付能力が拡大しています。 2001 年度の純利益 11 億ドルの配分 (100 万ドル) 重債務貧困国 69 ※1 一般引当金 618 IDA 302 IDA の資金源(10 億ドル) 15.0 IDAの自己資金 11.0 年金準備金 ※2 155 IBRDの純利益 からの拠出 8.0 7.5 ※ 11.6 増資分 4.1 ※ 1さらに、2000 年度の営業純利益の一部である留保資金の中から 3,100 万ドルの資金が重債務貧困国信託基金に配分されました。 ※ 2年金準備金は、スタッフ退職金積立プランに対する実際の繰入額と、 0.9 1.2 0.9 IDA−10 94−96年度 IDA−11 97−99年度 IDA−12 00−02年度 ※ IDA の自己資金に は、元本返済分、手 数料及び投資利益が 含まれています。 GAAP が要求する費用計上額との差額のみを示すものです。この資金は、 「配分可能」ではありません。 世界銀行年次報告 2001 17 IBRD の業務実績 貸付:質の向上と貸付量の安定化 ■ IBRD の業務の質は、引き続き改善しました。 昨年度に比べて、開発目標を達成できない恐 れのある実施中プロジェクトの総数は減少し ました。 ■ 実施中のポートフォリオの総数は、昨年度の 764 件から 713 件に減少しました。これは、 新規貸付の承認件数が減少した(過去 5 年間 の平均年間承認件数の 130 件に比べて、2001 年度の承認件数は 91。)ことと、実施中プロ ジェクトを以前より早めに完了するよう努め たことによるものです。 ■ 多くの国で、国際資本市場へのアクセスが容 易になったことを受けて、IBRD の貸付額は 昨年度の 109 億ドルを若干下回る水準で安定 しました。 ■ 構造調整貸付の比率は引き続き低下し(1999 年 度は 63 %、2000 年度は 41 %、2001 年度 38 %)、東アジアの危機前の水準に近づきました。 地域別及びセクター別の貸付 ■ IBRD の 2001 年度の新規貸付承認額は、ラテ ンアメリカ・カリブ海(LAC)地域が最高と なり(48 億ドル)、これにヨーロッパ・中央ア ジア(ECA)地域が続きました(22 億ドル) 。 ■ ラテンアメリカ諸国は、IBRD の構造調整貸 付の 69 %近くを占めました。ラテンアメリ カ、諸国に対する構造調整貸付の半分は、中 期的な政策構造・制度改革(たとえば、ブラ ジルの財政・金融改革、ペルーの社会セクタ ー改革、ジャマイカの銀行再編)に対する段 階的なプログラム支援でした。 ■ 2001 年度においては、人的開発が優先され ました。IBRD の貸付総額に占める教育、保 健・栄養・人口及び社会的保護のシェアは、 2000 年度の 16 %(17 億ドル)から 21 %(22 億ドル)に拡大しました。増加分の大半は、 LAC 地域に向けられたものです。 ■ IBRD の貸付は、借入国による金融セクター の強化(17 億ドル) 、公共セクター運営の改善 (14 億ドル)、インフラ整備(運輸セクターに 対する 24 億ドルを含め 27 億ドル)、環境保 護・農村開発(13 億ドル)を支援しました。 経済・セクター調査 ■ 2001 年度においては、IBRD 適格国に対し、 230 件の経済・セクター調査が行われました (2000 年度は 259 件)。これらの調査の中には、 国別援助戦略と構造調整貸付を支える 38 件 の主要な現状分析報告書(貧困調査、借入国 の経済に関する調査、公共支出に関する調査、 借入国の財政責任に関する調査、及び借入国 の調達に関する調査)が含まれています。 ■ さらに、金融、農村開発、社会的保護及びそ の他のセクターに関する報告書が、プロジェ クト形成の改善に貢献し、政策・制度に関す る対話の基礎資料として活用されました。 ■ 2001 年度において IBRD の最大の借入国とな ったインドに対して、27 件の経済・セクター 調査が行われました。ヨーロッパ・中央アジ ア地域は、経済・セクター調査全体の約 40 %を 占めました。これらの調査の中には、44 の 国別報告書、及び教育・企業再構築・ EU 加 盟などのテーマに関する 30 の地域報告書が 含まれます。 IBRD の貸付承認額及び実行額 IBRD の地域別貸付 IBRD のセクター別貸付 1997-2001 年度(単位: 10 億ドル) 2001 年度(合計 105 億ドルに占める割合) 2001 年度(合計 105 億ドルに占める割合) 24 21.1 承認額 14.5 19.2 18.2 実行額 13.3 14.0 10.9 b 東アジア・ 大洋州 11% 22.2 11.8 ラテンアメリカ・ カリブ海地域 46% 都市開発 2% 南アジア 19% 0 18 98 99 00 公共セクター 運営 13% 01 (年度) 世界銀行年次報告 2001 中東・北アフリカ 3% ヨーロッパ・ 中央アジア 21% 人的開発 21% 金融・民間 セクター開発 17% 10.5 アフリカ 0% 97 その他 8% インフラ a ストラクチャー 26% 経済政策 1% 農業・環境 12% 注:頁 26 の表 1.1 を参照。 a:運輸、通信、給水・衛生を含む。 b:マルチセクター、電力・エネルギー、石油・ガス及び鉱業を含む。 IDA の業務実績 貸付:質の向上と金額の安定化 ■ IDA の業務の質は、引き続き改善しました。 昨年度に比べて、開発目標を達成できない恐 れのある実施中プロジェクトの総数は、減少 しました。 ■ IDA の実施中プロジェクトの総数は、2000 年 度の 729 件から 735 件に増加しました。これ は、新規貸付承認件数が大幅に増加したこと によるものです(過去 5 年間の平均年間承認 件数の 127 件に対し、2001 年度は 134 件)。 ■ IDA の新規貸付承認額は、2000 年度の 44 億 ドルから 68 億ドルに増加しました。この増 加は、2000 年度に IDA の新規貸付が行われ なかった 3 ヶ国(エチオピア、パキスタン及 びケニア)に対して、14 億ドルの新規貸付 が承認されたことによるものです。 ■ 構造調整貸付の割合は、2000 年度の 16 %か ら 27 %に増加しました。これは、初の貧困 削減戦略貸付(PRSC)がウガンダとベトナ ムに対して計 2 件承認された他、多くの構造 調整貸付が行われたことによるものです。 地域別及びセクター別の貸付 ■ IDA の貸付額は、昨年度並の水準に留まっ た中東・北アフリカ地域以外のすべての地域 で増加しました。アフリカ地域に対する IDA 貸付額(34 億ドル)は、IDA の新規貸 付承認額全体の 50 %に達しました。アフリ カ地域に対する貸付の対象の中には、エイズ によってもたらされる危機に対する共同対 策、石油価格ショックに対する調整、地域間 貿易の促進及び紛争後の復興に対する支援な IDA の貸付承認額及び実行額 1997-2001 年度 ど、アフリカ全体に関わるいくつかのプログ ラムも含まれていました。2001 年度におい ては、エチオピアが IDA の最大の借入国(6 億 6,700 万ドル)で、これにベトナム(6 億 2,900 万ドル)とインド(5 億 2,000 万ドル) が続きました。 ■ 教育、保健・衛生・人口(エイズを含む)な どの人的開発分野に対する IDA の貸付額は、 22 億ドル(2000 年度に比べて 6 億ドルの増 加)に達しました。 ■ その他の優先セクターは、経済改革・公共セ クター運営(13 億ドル)、インフラ整備(9 億ドル)、金融・民間セクター開発(10 億ド ル:昨年度比、約 6 億ドルの増加)、及び、 農村開発・環境保護(10 億ドル)でした。 経済・セクター調査 ■ 2001 年度は、昨年度の 119 件よりやや減少し、 IDA 適格国に対して 105 件の経済・セクター 調査が行われました。 ■ 合計 24 の主要な現状分析報告書には、貧 困・社会・構造に関する分析、公共支出管理、 財政責任に関する調査、調達に関する調査、 借入国のガバナンス・財政節度を改善するた めの方策、及び貧困削減に向けた重点的な公 共支出に関するものが含まれました。 ■ その他の報告書としては、教育、農村・社 会・民間セクターの開発に関するものがあり ました。 ■ アフリカ地域は経済・セクター調査全体の 36 %を占め、これに南アジア地域(23 %) とヨーロッパ・中央アジア地域(14 %)が 続きました。 IDA の地域別貸付、2001 年度 IDA のセクター別貸付、2001 年度 (合計 68 億ドルに占める割合) (合計 68 億ドルに占める割合) (単位: 10 億ドル) 8 7.5 承認額 6.8 6.0 4.6 6.8 5.2 5.6 実行額 6.0 5.5 中東・北アフリカ 2% 4.4 0 98 99 00 01 (年度) 都市開発 2% 公共セクター 運営 11% ヨーロッパ・ 中央アジア 8% 南アジア 18% 97 ラテンアメリカ・ カリブ海地域 7% アフリカ 50% 人的開発 32% インフラ a ストラクチャー 14% 農業・環境14% 東アジア・大洋州 15% その他b 5% 金融・ 民間セクター開発 14% 経済政策 8% 注:頁 26 の表 1.1 を参照。 a:運輸、通信、給水・衛生を含む。 b:マルチセクター、電力・エネルギー、石油・ガス及び鉱業を含む。 世銀協調貸付 2001 年度の協調貸付の例 世銀及びそのパートナーによるプロジェクト協調貸付の総数は、 2001 年度は 131 件でした。金額の大きなプロジェクトの例は、 次のとおりです。 ■ 「ボリビアの地方分権化のためのプログラム的構造調整貸付」 は、3 つのパートナー―英国の国際開発省(DfID)、スウェー デン及びオランダ―から 2,000 万ドルの資金を調達しまし 協調貸付※は、世銀が支援するある特定のプロジ た。これに並行して、KfW、ドイツ技術協力公社、デンマー ェクトに対し、公的二国間パートナー、多国間パ ートナー、輸出信用機関または民間セクターがコ ミットした貸付を意味します。これらのパートナ ーの中には、地域開発銀行、例えば環境協定や特 別プログラムに関係する国際機関、さらにはプロ ジェクト・ファイナンスを提供する民間機関も含 まれます。世銀協調貸付に関する金額は、借入国 の活動を支援するための特定の地域・セクターを 対象とした世銀の資金額と他の貸付機関の資金額 を併せたものです。協調貸付に対する参加者が増 えれば増えるほど、支援対象の活動や政策に対す るコンセンサスがますます重要になります。 ク、米国の国際開発庁、アンデス開発公社及び米州開発銀行 からも、1 億 2,700 万ドルの協調貸付が行われました。 ■ 「マリ教育セクター支出プロジェクト」は、15 の貸付機関 ―アフリカ開発銀行、フランス開発庁、カナダ国際開発庁、 スウェーデン、米国、イスラム開発銀行、KfW、フランス、 ベルギー、オランダ、ノルウェー、OPEC 基金、国連児童基 金、国連開発計画及び世界食糧計画―から、1 億 5,400 万 ドルの貸付を受けました。 ■ 「インド・パワーグリッド II プロジェクト」は、KfW から 1 億 7,500 万ドルの協調貸付を受けました。 ■ ヨルダン河西岸・ガザ地区に対する貸付プログラムでは、世 銀が設立した「ヨルダン河西岸・ガザ地区信託基金」を通じ て資金が提供されました。この基金には、世銀の純利益の中 2001 年度の協調貸付額は、54 億 7,000 万ドルに達 しました。多国間・二国間パートナーは、この金 額の 85 %を占めました。主なパートナーは、米 州開発銀行(IADB : 19 億ドル)、日本の国際協 力銀行(5 億 3,000 万ドル)、ドイツの復興金融公 庫(KfW : 3 億ドル)となっています。2001 年 度の協調貸付額は、2000 年度の水準(93 億ドル) を下回りました。これは、2000 年度は、チャド ―カメルーン・パイプライン・プロジェクト(34 億ドル)と中国(4 億ドル)に対して極めて多額 の協調貸付が行われたことによるものです。 ラテンアメリカ・カリブ海地域は、2001 年度の 協調貸付の中で最大の割合を占め(34 億ドル)、 これにアフリカ(11 億 2,000 万ドル)とヨーロッ パ・中央アジア(4 億 6,000 万ドル)が続きまし た。協調貸付の対象となった主なセクターは、公 共セクター運営(12 億ドル)、金融(10 億ドル) 及び石油・ガス(9 億ドル)となっています。 2001 年度においては、54 億 7,000 万ドルの協調貸 付以外に、「アフリカ地域との戦略的パートナー シップ」の枠組みの下で、20 億ドルの貸付が承 認されました。この貸付承認額は、(たとえばウ ガンダとベナンに対する)貧困削減戦略ペーパー の枠内での援助国による密接な調整に基づいたも ので、2000 年度の貸付承認額(5 億 1,000 万ドル) をはるかに上回るものとなりました。 ※ この項のデータは、理事会にプロジェクトが提示された時点でのプロジェク ト協調貸付に関する見込み数字を反映したものであり、貸付計画が作成され た段階で改定されることがあり得るものです。 20 世界銀行年次報告 2001 から 3 億 8,000 万ドルが移転され、1994 年 9 月以降、20 のプロジェクトに対して、総額 3 億 700 万ドルの支援が提 供されました。さらに、5 億 4,000 万ドルを超える金額が、 多くのドナー政府による合同の、あるいは並行した協調貸付 によって拠出されました。 協調貸付の比率 世銀貸付額に対する協調貸付総額の割合(%) 60 60 50 38 40 34 29 30 20 10 0 98 99 00 01 (年度) 信託基金の概観 気候変動及び紛争後復興に対する信託基金を通じたイニシアティブ 気候変動による影響を緩和することを目的として設立されたプロトタイプ炭素 基金(PCF)は、持続可能な開発を促進し、官民パートナーシップの可能性を 示し、関係国に「実践から学ぶ」機会を提供することを目的としています。PCF は、適当なコストで気候変動による影響を緩和できる可能性を有する再生可能 エネルギー・プロジェクトと省エネ・プロジェクトに重点を置いています。PCF による投資は、共同実施とクリーン開発メカニズムに関する京都議定書の新た 信託基金は、技術援助・助言、債務救済、紛争後 復興及び協調貸付など、優先度の高い開発ニーズ に対する援助資金の拠出を促進する資金管理のた めの仕組み ※ 1 です。信託基金は、開発プロジェ クトに関する重要な調査活動に対する資金拠出、 革新的アプローチの開発、パートナーシップの構 築、及び開発協力範囲の拡大を通じて、貧困削減 プログラムを支援しています。 な枠組みに基づいて、経済が移行期にある国及び開発途上国に対して行われま す。PCF には、2000 年 10 月までに、17 の企業と 6 つの公的機関から、合 計 1 億 4,500 万ドルの出資を受けています。 www.PrototypeCarbonFund.org を参照してください。 信託基金は、紛争後の国・地域における復興と移行に対する支援を強化してい ます。世銀が資金を拠出した信託基金は、復員、経済復興及び重要な制度の確 立を支援するために、非加盟国に対して、貸付(IDA と同条件)とグラントを 提供しています。世銀は、紛争後の状況下での開発効果を高めるために、他の 2001 年度※ 2 ドナーからの追加的援助資金の導入に努めました。ヨルダン河西岸・ガザ地区、 ■ 総拠出額は大幅に増加しました。これは重債 務貧困国イニシアティブ、新たに設立された 日本社会開発基金(JSDF)、ユーゴスラビア 連邦共和国信託基金、及び主要な技術支援・ 協調貸付プロジェクトへの拠出が増加したこ とによるものです。 東ティモール、コソボ及びユーゴスラビア連邦共和国に対して、世銀が過去数 ■ 総拠出額 27 億 1,900 万ドルの内訳は、二国間 ドナーが 14 億 5,000 万ドル、多国間ドナーが 12 億 2,500 万ドル、民間セクター・非政府組 織(NGO)が 4,400 万ドルとなっています。 ■ 主なドナーは、欧州連合(7 億 5,700 万ドル) 、 世銀グループ(4 億 2,200 万ドル)、日本(2 億 7,700 万ドル)及びオランダ(2 億 3,500 万 ドル)となっています。 ■ 日本とオランダが支援する実施中のグローバ ルなプログラムには、JSDF に対する 9,300 万ドル、日本の開発政策・人材育成(PHRD) 基金に対する 5,900 万ドル、世界銀行/オラ ンダ・パートナーシップ・プログラムに対す る 6,000 万ドルがあります。 年間で実施した特別貸付・グラントは、総額で約 5 億ドルに達しました。これ は、援助国からグラントとして 10 億ドルが拠出されたことにより可能となった ものです。 世銀が運営する信託基金に対する拠出 1997-2001 年度 (単位: 100 万ドル) 3,000 2,719 422 2,500 2,000 1,500 世銀グループ 1,927 1,769 659 1,544 391 1,568 200 410 他のドナー 1,000 1,268 1,153 1,368 1,359 2,297 1997 1998 1999 2000 2001 500 0 ■ 実行額は総額 18 億 5,000 万ドルで、この内 9 億 8,800 万ドルは、3 つの主要プログラム― H I P C 、 地 球 環 境 フ ァ シ リ テ ィ ( G E F )、 PHRD 基金―に対するものでした。 ※ 1 信託基金は、世銀の自己資金とは別に会計処理されており、世銀、他のドナー及び援助受入国が締結する正式な協定書に基づいて設置されます。 ※ 2 信託基金ポートフォリオは、重債務貧困国信託基金に対する拠出金が発生ベース、その他の信託基金に対する拠出金が現金ベースで表示されています。現金ベー スと発生ベースでの拠出金の差額は、1998 年度が 8,000 万ドル、1999 年度が 2 億 3,300 万ドル、2000 年度が 1,600 万ドル、2001 年度が 5 億 3,600 万ドルとなっています。重債務貧困国信託基金を含むすべての信託基金に対する貸付実行額は現金ベースで表示されています。 世界銀行年次報告 2001 21 2001 年 6 月 30 日現在において実施中の世界銀行のプロジェクト・ポートフォリオ 優先順位の設定 プロジェクトの改善: 2 つの事例 ■ 2001 年度末において、世界銀行は、現在実施中の 1,553 件のプロジェクトに対して 1,050 億ドルの残高 を有しています。これらのうち約 4 分の 1 は、アフ リカを対象としたものです。 ■ 金額及びプロジェクトの数で見ると、世銀が、借入 国への民間投資を引き付け、その貧困を削減するこ とを目的として、人的開発、環境を重視した地域開 発、インフラと制度の構築に対する投資に重点を置 いていることを示しています。 ■ 過去 5 年間に、エネルギー・セクター及び石油・ガ スなどのセクターに対する貸付の割合が大幅に減少 しました。これは、これらのセクターに対する民間 資金などの導入に借入国が成功したことと、世銀が 政策・制度改革に重点を置いたことによるもので す。 ■ 今日では、1996 年度と比較して、優れた政策・制度 環境を有する借入国がへの貸付が大幅に増加してい ます。 ■ 汚職及びエイズとの闘いを行っている借入国に対す る援助は増加し、今では 1996 年度の水準の 2 倍を超 えています。 ■ 世銀は、引き続き、自然災害後の復興支援の提供を 主導しており、災害の防止とその緩和により大きな 関心を払っています。過去 5 年間では、世銀は、災 害関連プロジェクトに対して約 50 億ドルの貸付を 行いました。また、詳細に数量化することはできま せんが、災害の防止に対しての貸付も同レベルに達 しています。 ■ 権限が委譲された現地事務所の職員によるポートフ ォリオ管理の比率が大幅に増加した結果、世銀は、 借入国のニーズに対する対応を迅速化することがで き、またポートフォリオの健全性も改善しています。 給水・衛生セクター: 5 年前には、給水・衛生ポートフ ォリオの約半分がリスクを抱え、さらに大きな問題のあ るポートフォリオが全体の 4 分の 1 近くに達していまし た。2001 年度末の段階では、大きなリスクを抱えている プロジェクトは全体のわずか 15 %になりました。この 大幅な改善は主として次のような理由によるものです。 ■ それまでは、改革の可能性のある公共セクターによ る公益事業に貸付を行っていましたが、これを改め、 世銀貸付を受ける前に改革を実施して民間セクター の有能な人材を運営に参加させた公益事業に対して 貸付を行うようにしたこと。 ■ 問題プロジェクトについて、定量的成果目標、定期 的な進行管理・モニタリングなどの積極的措置を講 じたこと。 地域別プロジェクトポートフォリオ 2001 年 6 月 30 日 (総額 1,054 億ドルに占める比率) アフリカ地域:アフリカ地域を対象としたプロジェクト は、平均より高いリスクを抱えていました。これは、紛 争、政治の不安定性及びガバナンスの低さによるもので した。これらのリスクにも関わらず、アフリカ地域のポ ートフォリオの質は次の理由で大幅に改善しました。 ■ 既存の問題の解決を条件として新規貸付を実施した こと ■ 貸付の質に関するデータをリアルタイムでスタッフ に提供したこと ■ リスクのあるプロジェクトに共通する問題につい て、国別ポートフォリオ・レビューで解決を図った こと ■ 実施状況のモニタリングを強化するために、現地事 務所のスタッフを活用したこと ■ 貸付案件の進行監視のため、人々の参加を図ったこ と セクター別プロジェクトポートフォリオ 2001 年 6 月 30 日 (総額 1,054 億ドルに占める比率) 開発目標を達成できない恐れのあるプロジェクト アフリカ地域 (%) 35% 農業・環境 21% 都市開発 6% 南アジア 17% アフリカ 14% 中東・北アフリカ 6% インフラストラクチャーa 23% 経済政策3% 15% ラテンアメリカ・ カリブ海地域 22% 東アジア・ 大洋州 26% 公共セクター運営 4% 金融・民間セクター開発 6% ヨーロッパ・ 中央アジア 15% 人的開発 23% その他b 14% 96 a :運輸、通信、給水・衛生を含む。 b :マルチセクター、電力・エネルギー、石油・ガス及び鉱業を含む。 出典:質保証グループ 22 世界銀行年次報告 2001 01 (年度) 世界銀行の業務の質: 継続的改善 世銀のポートフォリオの開発関連リスクは、過去 5 年間で順調に改善し、半減しました。このレベ ルは、過去数年間で最低となっており、その結果、 約 160 億ドルにのぼる貸付の内容が改善しまし た。過去 5 年間の改善は広範囲にわたっており、 ほとんどの国々とセクターに及んでいます。 世銀の「ポートフォリオ・パフォーマンスに関す る年次報告書」は、上記の改善の理由として、世 銀貸付が適切なものであること、関係者との協議、 社会と環境に与える影響に対する配慮、調達・財 政面での監視強化、パートナーとの協力、及び結 果・問題解決の重視を挙げています。この実績を 踏まえて、更に努力を継続することが重要と思わ れます。 実施中のプロジェクトの質は大幅に改善した a 開始時に満足な質を備えていたもの 監督の質が満足できるもの (全プロジェクトに占める比率) 開発目標を達成できない恐れのある (全プロジェクトに占める比率) プロジェクト (全プロジェクトに占める比率) 92 92 82 63 29 12 97 00 (年) 97 00 (年度) 96 01 (年度) FY99 経済・セクター調査の質も改善している a 経済・セクター調査 (%) 86 72 98 00 (年度) 終了したプロジェクトについての独立の評価により、質の改善が明らかになり始めている b 結果が満足なもの 制度構築の効果が大きいプロジェクト (全体に対する比率) 持続可能性のあるプロジェクト (全体に対する比率) (全体に対する比率) 71 78 78 78 69 56 53 57 46 43 プロジェクト数 35 33 貸付実行額 96 00 (年度) 96 00 (年度) 96 00 (年度) a :データは、それぞれの年度において承認されたばかりの実施中プロジェクトに対して、質保証グループが行った評価を示すものです。表の中の年度は、データが利 用可能になった最初の年を示しています。暦年のデータは仮の数字です。 b :データは、貸付実行段階を終了し、世銀貸付の対象ではなくなったプロジェクトに対して、業務評価局(OED)が行った独立評価を示すものです。2000 年度の 貸付終了プロジェクトに関する結果は、「開発効果年次レビュー 2000」に報告されているとおり、現在利用可能なすべての独立評価(全体の約 45 %)に基づい た暫定的なものです。 世界銀行年次報告 2001 23 第1章 2001 年度における世界銀行の活動 2001 年度、世銀は、途上国による主体的な貧 困削減の支援活動を強化しました。世銀は、IMF との協力のもと、世界の最貧国が貧困削減戦略を 作成し、これによって債務救済を受ける資格をよ り早く得ることができるように支援しました。世 銀は、国際開発目標の達成を促進し、特にエイズ との闘いを強化するためにグローバルなパートナ ーとの協力関係を強めました。さらに、世銀の重 要な戦略的方向性を定め、近年の大きな成果をよ り発展させる必要があるとする新たな戦略フレー ムワークを策定しました。 世界情勢:遅れる回復、伸び悩む貧困削減率 2000 年の世界経済は、1997−98 年の金融危機 以来目覚しい回復を続けましたが、その勢いは減 速しました。2000 年の開発途上国の GDP 成長率 は、平均 5.4 %と前年をやや上回りました。アジ ア・大洋州地域は 7.5 %と各地域の中では最高の 経済成長率を記録しましたが、サハラ以南のアフ リカでは 2.7 %の経済成長率に留まりました。南 アジアは、インドで大規模な地震があったにも関 わらず、着実な成長経路を辿りました。改革の加 速、及びロシア連邦の石油収入が過去最高水準に まで増加したことを受けて、ヨーロッパ・中央ア ジア地域の開発途上国の経済成長率も上昇しまし た。しかしこの地域では、金融の安定性の回復と 民間投資の呼び込みが課題となっています。ラテ ンアメリカ地域は、世界の金融市場が安定性を取 り戻したことを受けて全体的には回復しました。 中東・北アフリカ地域の経済も成長を続けました が、政治不安や高失業率が継続するなど深刻な問 題が残っています。世界全体としては、2001 年 の経済成長率は鈍化することが見込まれます。 貧困削減率は減速しています。そして、国際開 発目標の課題は山積しています(4 頁を参照)。 しかし、一部の地域では、見通しは明るくなって います。1990 年から 1998 年にかけて最貧困層の 割合が 29 %から 23 %に減少し、特に中国で最も 大幅な減少となりました。少なくとも 25 の開発 途上国では、乳幼児死亡率が低下し、2015 年の 乳幼児死亡率目標を達成できる見込みです。また、 男女児童の就学率格差も縮小しました。しかし、 他のデータにも注目しなければなりません。推定 によると、学校に通っていない児童の数は 1 億 1,300 万人を超えており、体重不足の児童の数は 1 億 5,000 万人となっています。また、開発途上国 の妊産婦死亡率は、平均で 10 万人当たり 440 人 となっています(高所得国では同 21 人)。エイズ は様々な目標の達成を大きく阻害していますが、 一部の国々では予防プログラムが成果を上げ始め ています。しかしながら、現在の傾向から判断す ると、2015 年までに貧困率を半減させることは 多くの国にとって困難であると思われます。 2001 年度の援助:貧困と質の重視 貸付額の増加と特別資金援助 IBRD と IDA による 2001 年度の新規貸付額は 173 億ドルとなり、2000 年度の水準をやや上回り ました(表 1.1)。これは、IDA-12 の目標に沿っ て、特にエイズ危機、紛争後の復興及び石油価格 の高騰に対処するために、アフリカ地域に対する IDA 貸付が増額されたことによるものです。ア フリカ地域における複数国エイズ・プログラム (MAP)は、その革新性と開発効果の増大が見込 める点を評価することができます(Box 1.1)。全 般的に IDA の新規貸付は、社会セクター及び農 村・地域社会開発のための投資を初め、貧困削減 を目標とした投資に重点を置きました。IBRD の 借入国―特にヨーロッパ・中央アジア地域及びラ テンアメリカ地域の借入国―の需要は、金融セク ターの強化、人的投資、公共セクター運営の改善 及び運輸セクターのニーズへの取り組みに集中し ました。制度構築も優先項目の 1 つでした。プロ ジェクト件数に関しては、2001 年度の総数は 225 件で、ほぼ前年度並でした。また、IDA プロジ ェクトが、初めて全体の 60 %に達しました。プロ ジェクトの平均規模は、大型投資案件がいくつか あったことから、2000 年度の 6,900 万ドルから、 2001 年度には 7,700 万ドルに増加しました。構造 調整貸付の割合は、貸付総額の 3 分の 1 程度に留 まりましたが、この水準は 50 %を超えて過去最高 となった 1999 年度の水準を大幅に下回り、(危機 前の)1990 年代初めの典型的な構造調整貸付の 割合に近いものとなりました。さらに、2000 年 度においては計 12 件で総額 9.650 万ドルであった 特別資金援助は、総額 1 億 480 万ドルに上る 17 件 が承認されました。2001 年度の特別資金援助の 対象国は、東ティモール、ヨルダン河西岸・ガザ 概 観 25 表 1.1 世銀によるセクター別貸付額、1992 − 2001 年度 (単位: 100 万ドル) 貸付案件別分類 a,d セクター 92 年度− 97 年 98 年度− 99c 年 年平均 年平均 プロジェクト内容別分類 b 00 年度 01 年度 00 年度 01 年度 1,456.8 1,323.8 794.1 824.4 515.9 2,231.3 36.0 50.1 81.6 1,047.8e 1,150.0 1,301.0 762.3 990.6 918.8 1,774.0 20.0 513.7 166.7 1,448.4 652.0 1,143.4 944.9 791.2 2,231.7 36.0 5.0 155.1 1,343.3e 農業 経済政策 教育 電力・その他エネルギー 環境 金融 鉱業 マルチセクター 石油・ガス 2,913.3 2,339.6 1,724.6 2,547.2 738.3 1,632.5 218.1 140.0 550.9 2,700.0 5,812.7 2,231.9 1,253.6 711.5 4,247.6 845.8 504.6 78.8 1,336.7 1,286.7 684.0 994.2 514.1 1,676.5 54.5 654.5 167.0 保健・栄養・人口 民間セクター開発 公共セクター運営 社会的保護 通信 運輸 都市開発 給水・衛生 1,263.9 774.7 600.6 757.2 261.1 3,060.2 1,112.9 908.0 1,549.0 723.5 1,280.1 2,190.4 90.7 3,183.1 910.4 481.3 987.0 163.9 2,442.5 990.0 109.3 1,690.0 621.7 903.6 総額 うち、 IBRD 貸付額 IDA 貸付額 21,543.1 28,795.0c 15,368.4 6,174.7 21,634.3 7,160.7f 507.3 2,570.6 1,672.5 65.0 2,969.9 549.5 554.0 1,044.3 207.3 1,868.3 1,517.9 109.4 1,612.3 699.5 620.5 15,276.2 17,250.6g 15,276.3 10,918.7 4,357.6 10,487.1 6,763.5f 556.6 2,115.0 1,882.7 64.2 3,024.6 317.3 539.2 1,2750.6g 注:端数を四捨五入したため、合計が合わないことがある。IBRD 貸付及び IDA 貸付に関するセクター別詳細に関しては、第 2 巻の付表 10 を参照。 a. 世銀の業務内容が変化していることを分かりやすく示すために、世銀のセクター分類方法を見直し、適切な分類方法に変更した。2000 年度には、2 つの新しいセ クター(経済政策セクターと民間セクター開発)を創設し、1 つのセクター(産業)を廃止した。経済政策セクターは、マクロ経済政策、貿易及びその他の経済・ 制度改革を支援する業務で構成されている。また、経済政策セクターは、従来はマルチセクターに分類していた構造調整業務と、金融セクターに分類していた一部 業務も含む。民間セクター開発は、ビジネス環境、民間インフラ、小規模企業及び民営化問題を取り扱う業務で構成されている。したがって、民間セクター開発は、 従来は産業及び公共セクター運営に分類していた一部業務を含む。従来は産業セクターに分類していた他の業務は、公共セクター運営部門に分類した。さらに、 1998−99 年度に承認されていた一部の個別案件を再分類した。たとえば、1999 年度のあるプロジェクトについては、農業セクターから給水・衛生セクターに 再分類した。 b. この欄は、貸付の対象となったプロジェクトの主要内容による分類に基づいたセクター別貸付額を示す。たとえば、公共セクター運営向けの 1 億ドルの貸付(環境、 金融及び社会的保護に関するニーズを充足することを目的とするもの)を例に挙げる。貸付案件別分類では、この貸付額の全額を公共セクター運営に計上する。し かし、プロジェクトの内容別分類では、この貸付額を 4 つのセクター(公共セクター運営、環境、金融及び社会的保護)に分割して計上する。したがって、プロジ ェクトの内容別分類における社会的保護に対する貸付総額 18 億 8,270 万ドルは、2001 年度に承認された貸付の中の社会的保護に関連する分野の合計を意味す るものである。 c. 1998 年度と 1999 年度における世銀の貸付額は、その合計額を表示した。この 2 年間は、東アジア危機後の例外的な年であった。 d. 昨年度の年次報告のデータは、2001 年度に若干修正した。 e. アフリカ地域に対する複数国エイズ・プログラムに基づいて 7 ヶ国に対して行われた 2 億 8,720 万ドルの IDA 貸付、及びカリブ海地域エイズ・イニシアティブに 基づいて 2 ヶ国に行われた 4,010 万ドルの IBRD 貸付を含む。前記のプログラムとイニシアティブに対しては、2001 年度において、世銀はそれぞれ 5 億ドルと 1 億 5,500 万ドルの貸付を承認している。 f. IDA による次の HIPC グラントを除く。1998 年度のウガンダ向け 7,500 万ドル。1999 年度のモザンビーク向けの 1 億 5,400 万ドル。2001 年度のホンジュ ラス向け 3,700 万ドル、カメルーン向け 6,400 万ドル。 g. 東ティモール、ヨルダン川西岸・ガザ地区、コソボ及びユーゴスラビア連邦共和国に対する、信託基金からの特別資金援助額 1 億 480 万ドルは含まない。 地区、コソボ及びユーゴスラビア連邦共和国でし た。 加速する債務救済 2001 年度においては、拡充重債務貧困国 (HIPC)イニシアティブ・フレームワークに基づ いて、世界の最貧国(その内の多くがアフリカ諸 国)の一部に対して、より深く、広く、そして早 く債務救済が提供され、かなりの進展が見られま 26 世界銀行年次報告 2001 した。2001 年 6 月 30 日現在、23 ヶ国― 1 年前は 7 ヶ国―が、このフレームワークにより債務救済を 受けることになり、債務救済額は 340 億ドル強に なりました。さらに重要なのは、債務救済が透明 で包括的な貧困削減戦略ペーパー(PRSP) ・フレ ームワークに基づいて実施され始めたということ です。PRSP(30 頁の「低所得国に対する支援」 の項で議論)は、途上国が国内での協議を経て策 定するものであり、また、債務救済で利用可能に Box 1.1 アフリカ地域に対する 複数国エイズ・プログラム(MAP) エイズの流行は、現在、サハラ以南のアフリカ地域の開発の最 大の脅威になっています。国連エイズ・プログラムの推定 (2000 年 12 月)によると、約 2,500 万人の成人と子供達がエ イズに感染しています。すでに 1,700 万人がこの病気で死亡し ており、そのため毎年 1 人当たりの GDP が 0.5−1.2 %低下し、 損失は拡大するものと見られています。 世銀は、2000 年 9 月、パートナーと協力し(103 頁を参 照)、この種のものとしては初めてとなる、アフリカ地域に対す る複数国エイズ・プログラム(MAP)を開始しました。MAP に 基づいて、関係国が策定した個々のエイズ・プロジェクトに対し て、資金が IDA 条件で迅速に拠出されます。 ■ MAP は、エイズの予防、介護及び治療に関するプログラム を利用する機会―特に脆弱なグループが利用する機会―を大 幅に拡大することを目指したものです。 ■ 地域社会及びエイズに感染した人々の団体は、この活動を計 画・実施し、資金を管理します。 ■ 2001 年度に MAP を活用した国は、カメルーン、エリトリ ア、エチオピア、ガンビア、ガーナ、ケニア及びウガンダと なっています。 ■ 最初の 5 億ドルは、3 つのフェーズの内、フェーズ 1 に対す るものです。フェーズ 1(2001 暦年末までに、この全額が 承認される見込み)は、可能な限り多くの国々が、エイズと 闘うための活動を強化し、この流行病がもたらす過去に例を 見ないほどの負担への対処を支援することを目的にしたもの です。フェーズ 2 とフェーズ 3 は、それぞれ統合教育と予防 に重点を置きます。 この少年は、メキシコの「第 2 次基本医療プロジェクト」の受益者 810 万人の内の 1 人です。このプロジェクトは、従来は除外されて いた農村部の貧しい人々―特に女性と子供―に対し、近代的な基本的 保健サービスを提供しています。2001 年度に承認された「第 3 次 基本医療プロジェクト」は、公平性の拡大に重点を置いています。 ■ MAP は、最終的には、数百万人が HIV に感染するのを予防 し、数千万人を苦しみから解放し、国全体の開発の可能性を 「経済・セクター調査」 (ESW)の進化 2001 年度には、経済・セクター調査の数は約 335 件でその内訳は分析報告書が約 234 件、政策 ノート等が約 100 件となっています。2001 年度に おいては、正式報告書としては 62 件の主要な現 なった資金を、途上国自身がオーナーシップを持 状分析報告書(貧困・ジェンダーに関する評価、 つ貧困削減フレームワークに基づき決定するよう 公共的支出に関する調査、財務アカウンタビリテ 定めています。さらに、債務救済は、資金の有効 ィ及び調達に関する調査など)、75 件のその他の 活用に対するコミットメントとその能力があるこ 現状分析報告書(制度・ガバナンスの調査、金融 とを証明した国のみを対象として行われるもので セクター評価、社会保護に関する調査、都市開発 す。HIPC(及び従来の)債務救済が行われると、 戦略など)ならびに 97 件の地域別・国別助言報 23 ヶ国に関しては、次のとおりです。 告書が作成されました。2001 年度の経済・セク ター調査に関しては、アフリカ地域とヨーロッ ■ 債務総額が 3 分の 2 削減されます。その結果、 図 1.1 HIPC イニシアティブ前と後に見る債務ストックとデ 毎年の債務返済額は約 11 億ドル減額されま ット・サービス・レシオの減少(%) す(図 1.1) 。 ■ 2001−02年の間に、保健、教育、エイズ・プロ (10億ドル) (%) 60 グラム、基本的インフラ及びガバナンス改革 30 28% 債務返済額/輸出割合 $53.2 (左の軸) を対象として、 (早期指標に基づいて)社会支 25 出を毎年平均して約17 億ドル増額できます。 19% 20 ■ 債務返済額を GDP の約 2 %―開発途上国の 債務返済額/歳入割合 (左の軸) 30 15 平均よりかなり低い―に引き下げ、かつ社会 13% 支出は同約 7 %の水準に達します。 9% 10 保護することを目的としています。 債務ストック (単位:10億ドル) の純現在価値 (右の軸) $20.2 5 0 0 HIPC(1999)以前 HIPC(2001–02)以後 概 観 27 パ・中央アジア地域が最大の割合を占めました。 ESW は、世銀と借入国との政策対話の基礎とな るものです。現地機関と協力して作成された場合 には、ESW は、当該機関の能力を構築する上で 有効な手段となります。ESW は、借入国による ビジョンの確立と、借入国の開発状況に対する世 銀の判断の基礎となります。ESW は、IDA 貸付 適格国を対象とする HIPC または PRSP に関する 業務分析の基礎となり、また中所得国に関しても 重要な役割を果たします。開発委員会は、構造的 問題、社会的問題、セクター別問題及び優先事項 を徹底的に分析することを要請していますが、 ESW はこの要請に沿って作成されています。 ESW は、世銀が国別援助戦略(CAS)を策定し、 効果的に貸付プログラムを作成・実施することを 支援するものです。2001 年度において世銀は、 特に公共支出管理、調達管理、財務管理、及び経 済成長・貧困削減に対する構造的制約などの重要 分野に関して、ESW を強化し、現状分析報告書 作成上の格差を是正するための改革努力を続けま した。 貧困削減のための多面的援助 2000 年 9 月に発表された世銀の「世界開発報告 2000/2001」は、多面的な貧困を削減するための 鍵として、機会、エンパワーメント、保障に焦点 を当てました。この報告の結論を、貸付及びその 他のサービスに活かすための世銀の活動例は次の とおりです。 ■ 伝染病との闘いのための貸付額は、6 億 1,000 万ドル強に達しました。この金額には IDA 貸付 4 億 1,800 万ドル強が含まれますが、過 去 4 年間の年間平均の 2 倍の水準となってい ます。エイズ及びマラリアとの闘いに対する 援助額は増加しました。世銀はすでに、開発 途上国における結核予防に対する外的支援に 関しては、単独では最大の援助機関となって います。 ■ 教育に対する援助は、機会、質及び公平性を 重視しています。2001 年 6 月 30 日現在、世 銀は世界中で女子に対する教育に関する 64 の進行中プロジェクトを支援しています。こ の内の 55 のプロジェクトは、IDA 貸付を受 けています。 ■ 脆弱な人々を支援するため、世銀は社会保護 プロジェクトを着実に拡大し、質を改善させ るだけでなく、グローバルなレベルでは、た とえば国際労働機関(ILO)や国連児童基金 (UNICEF)と協力して、児童労働問題にも 取り組んでいます。 28 世界銀行年次報告 2001 ■ クリーンで健康に良い環境を創造するために は、環境戦略を策定するための広範でグロー バルな協議、ナイル川の水資源を効果的に管 理するための協調活動ならびにエネルギー、 石油・ガス及び鉱業などのセクターに対する 一段と環境に配慮した支援が必要になってい ます。 ■ エンパワーメントによって得られた成果とし ては、「グローバル・ディベロップメント・ ゲートウェイ」―世界中の開発に関する情報 を更に普及させ、双方向のアクセスを可能に するためのイニシアティブ―に関する共同活 動、ならびに借入国の情報システム構築(世 銀プロジェクト全体の 75 %は、この要素を 含んでいる)のための世銀貸付が挙げられま す。 ■ 世銀グループの様々なサービスは、(東ティ モールやロシア連邦などに対する)投資環境 調査や民間によるインフラ整備支援から、触 媒的な役割を果たすような貸付や保証を始め とする革新的な金融業務に至るまで、民間セ クター開発を支援しています。 ■ 支援が急増しているのは、法律・司法分野で す。この分野における世銀の重点は、特定の 法律改革から、一般国民のための法律教育、司 法部門内部の汚職防止プログラム、現地の習 慣に沿った紛争解決のメカニズムの策定、貧 しい女性のための法律相談などに変化してい ます。 ■ 紛争後の復興に関するプロジェクトの指針と なる新業務方針は、紛争予防分野における根 本原因を特定するための研究、透明性の高い 公共支出管理に対する支援、行政活動に対す る様々な支援(たとえば復員や復興など)を 始め、一段と系統的な手法の利用を認めてい ます。 開発効果の改善 世銀のポートフォリオの中で「問題がある」と 判断されたプロジェクトの数は、過去 5 年間で半 減し、現在は過去最低の水準になっています。そ の結果、総額 160 億ドルに上る貸付が、より良い 結果を借入国にもたらすことになります。プロジ ェクトに対する評価・監督の質も大幅に改善しま した。貸付以外のサービスも、同様の傾向を示し ています。これらの改善は徐々に、プロジェクト の成果の向上につながり始めています。独立性を 有する業務評価局(OED)は、終了した全プロ ジェクト中、満足のできる成果を挙げたプロジェ クトの割合は 1999 年度が 73 %であったのに対 し、2000 年度は 78 %と推定しています。制度構 築の促進及び成果の持続可能性も、徐々に、そし て着実に改善しています。特に顕著なのは、アフ リカ地域における質の改善です。これは IDA が、 優れた政策運営実績を有する借入国に対する新規 貸付を重視するよう努めてきた結果によるもので す。構造調整貸付の質も大きく改善しました。さ らに世銀全体が、援助の有効活用の促進を目指し て、セーフガードと財務管理などの受託者責任 (fiduciary policies)を一段と重視したことも注 目すべきことでした。例えば、セーフガードにつ いての借入国のコミットメントはこれが守られな い場合、結果的に社会・環境面で大きな損失を招 くこととなります。そこでこのようなコミットメ ントをより良くフォローできるような仕組みを作 りました。また、セーフガードに関する条件の援 助国間での調整、ガバナンスと費用対効果の改善 を目指した系統的な試みによるプロジェクト財務 管理の強化などに表れています。業務評価局 (OED)は、借入国の評価能力を高めることを一 段と重視しています。 開発ニーズの支援を充足するための財務基盤の強化 2001 年度の IBRD の純利益は 15 億ドルとなり、 2000 年度の水準を下回りました。これは、主に 引当金計上額が増加したことによるものです。 IBRD は、2001 年度の営業利益の内から、6 億 1,800 万ドルを任意積立金に計上しました。この 金額は、前年度の水準を下回るものです。2000 年度においては、長期的な貸付能力を維持し、か つ、その他の開発ニーズに応えるために、11 億 ドルを任意積立金に計上していました。2001 年 度においては、IBRD は、通常の資金調達活動の 一環として、国際資本市場で 170 億ドルを調達し ました。IBRD は低コストの資金調達が可能なた め、借入国への貸付金利を低く抑えることができ ます。貸付実行のための資金手当て及び債務償還 のための借換えの増加から、資金調達額は前年度 を上回りました。また、債務の履行に支障をきた さないだけのキャッシュ・フローを確保するため に、引き続き十分な流動性を維持しました。2001 年 6 月 30 日現在、流動資産は 242 億ドルとなって います。 借入国ビジネス・モデルとグローバルな 優先事項の形成 対借入国ビジネス・モデル 「借入国の開発のための支援:低・中所得国に 「栄養・幼児開発プロジェクト」により、ウガンダの村落ではますま す多くの人々が児童保健サービスを受けられるようになってきてお り、同プロジェクトに参加しコミュニケーションを図ることで、地域 社会による参加に大きな道を開いています。この写真は、子供の体重 を測定している様子をしたものです。 対する世銀の役割と手段」― 2000 年 9 月の年次 総会のために作成された文書―には、開発援助の パラダイムが変化していることが指摘されてお り、過去の経験をより良く活かし開発への新たな ニーズに対応するには、世銀のアプローチをどの ように見直したらよいのかが提案されています。 特に、政策と制度、民間セクターの役割、包括的 開発フレームワーク(CDF)に明記されている 借入国のオーナーシップとパートナーシップを一 段と重視すべきである、と同文書は指摘していま す。さらに、借入国の開発に関する独自のビジョ ンと改革を進める上での優先順位と制約に基づい て作成され、国別援助戦略(CAS)の中にも規 定されている、結果重視の対借入国ビジネス・モ デルがまとめられています。 国別援助戦略(CAS)の進展 2001 年度に世銀理事会は、37 件の CAS について 議論をしました。この中には、東ティモール、エ チオピア、コソボ及びシエラレオネなどの紛争後 の国々に対する計 8 件の移行・暫定支援戦略が含 まれていました。CAS は、借入国との協議及び 透明性に従来以上に留意して作成されています。 情報開示にも重点が置かれ国別援助文書の情報開 示の割合は、IDA(「ブレンド」国を含む)が 100 %、IBRD が 71 %、世銀全体では 87 %となっ 概 観 29 Box 1.2 結果の拡大、脆弱な人々に的を絞る、成功実績の積み上げ、民 間企業の支援: 2001 年度に承認されたプロジェクトの実例 保健:「第 2 次全国ハンセン病撲滅プロジェクト」(IDA : 3,000 万ド ル)は、第 1 次プロジェクトの成果を踏まえて、州レベルでの診断、治療 及びモニタリングを改善することを目指したインドの国家プログラムを支 援するものです。この第 1 次プロジェクトの結果、インド全国に登録され ている患者数は、1993 年から 2000 年にかけて半減しました。 農村開発:ブラジルの「土地所有による貧困削減プロジェクト」 (IBRD : 2 億 200 万ドル)は、世銀貸付が行われた 2 つのパイロット・プロジェ クトの成果をさせるものです。同パイロット・プロジェクトは、農村部の 貧しい人々による土地の利用を促進するための地域社会主導の手法を取り 入れ、その結果約 50,000 世帯の家計の所得が増加しました。 地域統合:「地域貿易ファシリティ・プロジェクト」(IDA : 1 億 1,000 万ドル)―この種のものとしては初めてのプロジェクト―は、アフリカ地 域の 7 ヶ国における民間セクター主導の経済成長による貧困削減を支援 し、生産活動に利用できる資金を増やし、かつアフリカ貿易保険機関の設 立資金を提供するものです。 社会的保護:「緊急復員・社会復帰プロジェクト」及び「緊急復興プロ ジェクト」(IDA : 4 億ドル)は、復員軍人の社会復帰を支援し、経済を 活性化し、基本的ニーズに対処し、かつエイズ関連の支援を強化すること により、戦争で疲弊したエチオピアで貧困削減に大きな成果を上げると思 われます。 金融:「第 2 次貧困削減小口貸付プロジェクト」(IDA : 1 億 5,100 万ド ル)は、バングラデシュで従来は貸付の対象外とされるか、またはその機 会がほとんどなかった農村部の人々に対する小口貸付を拡大し、同小口貸 付を将来的にも持続させることを目標とするものです。これにより、新た に 120 万人が小口貸付を受け、19,500 人の零細事業者が同様の貸付を 受けることが見込まれています。 教育:「マリ共和国教育セクター支出プログラム」(IDA : 4,500 万ド ル)は、小学校就学率(名目)を、2000 年の約 56 %から 2010 年に は 95 %に引き上げ、マリ共和国が将来的に競争的な市場条件に対応でき るようにすることを目標とした 10 ヵ年プログラムです。 運輸:「第 3 次内陸水路プロジェクト」(IBRD : 1 億ドル)は、運輸面 の隘路を削減し、制度を整備し、約 600 万人の貧しい人々を支援するこ とにより、中国湖南省の内陸部地域の市場へのアクセスと同地域への電力 供給を改善し、より経済的な内陸水路輸送を可能にすることを目標とする ものです。 自然災害:「自然災害管理プロジェクト」(IBRD : 4 億 400 万ドル) は、復興及び人命の損失とインフラの損害を防止することに重点を置くこ とで、メキシコにおける自然災害による人的、経済的及び金銭的なコスト を引き下げることを目標とするものです。 公共セクターの改革:「予算システム近代化プロジェクト」(IBRD : 2,400 万ドル)は、効率性、透明性及び効果的なガバナンスを促進する ことで、アルジェリアの経済成長能力を近代化し、拡大させるものです。 環境:「ロシア石炭・森林セクター保証ファシリティ」(IBRD : 2 億ド ル)は、石炭・森林セクターのビジネス環境を改善し、商業力のある企業 を支援するものです。 給水:「農村給水・衛生プロジェクト」(IDA : 2,000 万ドル)は、イエ メン共和国の主に農村部に住む 40 万人を超える貧しい人々を対象に、持 続的な給水・衛生サービスを拡大し、保健サービスを改善し、少女達を水 汲み労働から解放して学校に通わせるものです。 ています。2002 年 7 月 1 日以降からは、世銀理事 会に提出される IDA 借入国の CAS は PRSP に沿 ったものとなり、IDA の貸付・非貸付業務の基 となることが見込まれています。理事会はすでに、 ブルキナファソとウガンダを始め、多くの国の CAS を PRSP に基づいて検討しています。2001 年度に作成された全 CAS の内、17 件は対象国の 戦略における民間投資の重要性を踏まえて IFC と合同で作成されたものです。CAS における貧 困重視の度合いは益々強くなっていますが、世銀 は自身の援助基準を着実に引き上げています。主 な優先項目は、貧困に対する現状分析、経済・セ クター調査の統合、援助の選択度、適切な支援実 施手段、PRSP の成果を表す指標をモニターする ためのキャパシティ・ビルディング―これは、現 在の大きな課題―などが挙げられます。2001 年 度に承認されたプロジェクトは、世銀援助が貧困 削減を重視していることを示しています (Box 1.2)。 低所得国に対する支援 2001 年度には、32 ヶ国の正式・暫定 PRSP が 世銀と IMF の理事会において検討されましたが、 ちなみに 2000 年度は 12 ヶ国でした。1999 年 12 月に導入されて以降 PRSP は、低所得国を対象と した CDF の原則を実施するための主要な手段と なりました。作成される PRSP の数(拡充 HIPC フレームワークに基づく債務救済の予備資格を得 るために借入国が作成した 29 の暫定 PRSP を含 む)が増えたことでかなりの進展があったことが 分かりますが、正式 PRSP 作成の際の確実な参加 型プロセスこそが極めて重要です。このアプロー チはまだ初期段階にあり、参加型プロセスが今後 進展していく中で、政府の活動と優先されるべき 貧困削減の成果をいかに結び付けるかが課題とな ります。欧州連合(EU)が、アフリカ地域、カ リブ海地域及び大洋州地域に対する支援を PRSP のフレームワークに基づいたものとすると決定し たことも、ドナー間の調整という、上記とは異な る意味での進展を示すものです。PRSP アプロー チを採用する事例が増えていることは、国内コン センサス、確実な参加型プロセス、長期的なビジ ョン、結果重視及びパートナーシップに裏付けら れた借入国のオーナーシップを強調する CDF の 原則がますます受け入れられるようになってきた ことを証明するものです。そして世銀の貧困削減 支援貸付(PRSC)により、これらの戦略が実施 に移されます。2001 年 5 月 31 日、世銀理事会は ウガンダ向けの 1 億 5,000 万ドルの PRSC を承認 しました。これは、対象国が PRSP に明記された 貧困削減戦略を実施することを支援する初めての IDA 貸付です(43 頁を参照)。2001 年度において は、ベトナム向けの PRSC も承認されました。 減との関連性が強いこれらの分野における活動を 強化しました。戦略の絞り込み、主要イニシアテ ィブにおける世界のパートナーとの協力、及び国 レベルの活動にこれまでの成果を融合させる、な どが挙げられます。国際的な緊急課題は、それぞ れの優先分野の資金需要について、確実な概算コ ストを算出することです。さしあたって世銀は、 後にグローバル・レベルでのアプローチの基礎と なる確固とした国別プログラム(複数国エイズ・ プログラムなど)を支援するための IBRD と IDA による画期的なプログラム/プロジェクト貸付を 実施すると共に、IDA のグラント供与能力の拡大 及び世銀の開発グラント・ファシリティの再編を 検討しています。国際公共財に関する世銀のアプ ローチは、優先順位とパートナーシップに関する 慎重な重点的対応、及び資源の計画的な活用に基 づいています。 中所得国に対する支援 2000 年 9 月の世銀・ IMF 年次総会の場で各国 閣僚から支持を得たことを受けて、世銀グループ は、中所得国(IBRD 貸付適格国)のニーズへの 対処法を検討するタスクフォースを設置しまし た。借入国、世銀株主及びその他のパートナーと の間で広範な協議を行った結果、世銀グループは 中所得国のために重要な役割を担っている、とい う明確なコンセンサスが生まれました。1 日 2 ド ル未満で生活しているすべての人々の内、約 80 %が中所得国に居住していることを考慮する と、貧困削減計画をグローバルに成功させるため には、引き続き世銀が積極的に中所得国を支援す ることが必要です。世銀が世界中に拠点を有して いること、各セクターに関する幅広い知識を保有 セクター別戦略ペーパー(SSP) していること、また、IFC と MIGA を通じて民 SSP は、病気の根絶または環境など、グローバ 間セクターと深い関係を築いていることにより、 ルに認識されている優先事項について、世銀業務 世銀は、健全な政策と制度を強固に支援すること の方向性を系統化するために作成されます。同文 ができます。世銀貸付という形態の支援は民間資 書は、グローバル・レベルでの公的活動の促進、 本を引きつけ、市場ボラティリティーに対する脆 グローバルなプログラムとパートナーシップの統 弱性を緩和します。中所得国におけるプロジェク 合、及び借入国の取り組みを促進する基礎となる トを通じて、世銀は、貴重な経験を蓄積し、低所 ものです。一般的には、SSP は、貧困削減と経済 得国におけるプロジェクトに活用することができ 成長に対するインパクトを高めることを目的とし ます。しかし、タスクフォースは、世銀は他の機 た、特定のセクターまたはテーマ別分野における 関では提供できない、または提供しないような支 世銀のアプローチと活動を具体的な形にするもの 援に専念すべきで、触媒的・重点的な役割を果た です。さらに、SSP は、対象国による貧困削減の す必要があると指摘しています。2001 年 4 月の世 ためのパフォーマンスが相対的に劣る分野を取り 銀・ IMF 合同スプリング・ミーティングの場で 上げつつ、セクター及びテーマ別分野に関する戦 大臣たちは、より一層組織化され、しかも合理化 略的オプションについて提言します。また SSP された世銀・ IMF 間の協力を支持するとして世 は、関係者との幅広い協議に基づいて作成され、 銀が提出したタスクフォース提案を歓迎しまし その実施状況は定期的にモニターされます。2001 た。タスクフォースの提案の中には、途上国の情 年度には、「金融セクター戦略」、「公的制度の改 勢に関する世銀の分析の強化、パートナーとの協 革とガバナンスの強化:世界銀行の戦略」及び 力の下での途上国のキャパシティ・ビルディング 「社会的保護セクター戦略:セーフティ・ネット に対する支援の拡大、復興中の国に対して構造調 から跳躍台へ」の 3 件の SSP が理事会で検討され 整貸付が行われた場合の資金引き出しの繰り延べ ました。 オプション、及び構造調整貸付に系統的で開発と 関連した役割を持たせること、などが含まれてい 変化する世界銀行 ました。 ストラテジック・コンパクト(機構改革)の評価 国際公共財に対する支援 2001 年度に世銀は、ストラテジック・コンパ 2000 年に行われた年次総会の場で、世銀がグ クト(機構改革)に対する評価を行いました。ス ローバルな活動に関与する際の短期的優先事項が トラテジック・コンパクトは、3 年間にわたり 2 億 設定されました。それは、伝染病、環境保護、経 5,000 万ドルの追加運営経費を投入して、世銀を 済のガバナンスと金融の安定、貿易と統合及び情 より効率的な体質に転換することを目指し、世銀 報・知識革命です。それを受けて世銀は、貧困削 とその株主が 1997 年 4 月から開始した機構改革 概 観 31 表 1.2 変化する世界銀行 1996 年の世銀グループ 高まる貧困重視 ■ 貧困に対する理解 ■ 借入国がオーナーシップを持つ貧困削減戦略 経済重視 ― より広範な開発アジェンダ ■ 包括的開発フレームワーク(CDF) ■ 汚職防止・ガバナンス改善プログラム ■ エイズとの闘いに対する貸付 ― ― 3,500 万ドル 12 ヶ国で試験的導入 95 ヶ国以上でプログラム実施中 3 億 9,300 万ドル強 戦争で疲弊した債務国に対する支援 ■ 紛争復興のための貸付・助言 ■ 債務救済措置 ■ 総債務救済承認額(名目) 15 ヶ国 ― ― 35 ヶ国 23 ヶ国 340 億ドル(すべての債権者から) より高まる業務のインパクト ■ 満足のいくプロジェクト成果(全プロジェクトに対する割合) ■ 問題のあるプロジェクトの割合 ■「経済及び各セクター業務の質(満足できる割合) 69 % 29 % 72 %(1998 年度) 78 % 12 % 86 % 借入国に対するサービスの改善 ■ 現地に駐在する国担当局長の人数 ■ 現地に駐在する世銀スタッフの割合 ■ プロジェクト準備期間 全 24 ヶ国中 0 38 % 24 ヶ月 全 53 ヶ国中 29 ヶ国 45 % 15 ヶ月 より一層効果的な民間セクターの活用 ■ インフラ・プロジェクトにおける民間セクターの関与の割合 ■ IFC による貸付承認額 ■ MIGA による保証額 ■ 世銀− IFC 共同部局の数 21 % 21 億ドル 8 億ドル ― 39 % 24 億ドル 16 億ドル 6 複数の側面を重視 PRSP が 4 件、暫定 PRSP (I-PRSP)が 32 件 知識の共有の促進 ■ 遠隔研修センターの数 ■ 世銀のテーマ別ネットワークに支援されている 「プラクティス・コミュニティ(取り組み共有の場)」の数 ― 16 30 未満 約 110 情報開示と参加型 ■ 公表された国別援助戦略(全体に占める割合) ■ シビルソサエティが関与しているプロジェクトの割合 ■ プロジェクトに占めるコミュニティ主導開発の割合(推定額) なし 50 %未満 7 億ドル 87 % 70 %超 14 億ドル 貸付・サービス内容の拡大 ■ 貸付に関する革新 ■ 金融関連サービスの革新 ■ 助言に関する革新 ですが、その期間と対象範囲の設定は、極めて意 欲的です。この取り組みは、金融危機、紛争復興 及び自然災害等の当初予想していなかった外的要 因や、多くの借入国を対象とした CDF、PRSP 及 び HIPC に関連して他の機関との連携の必要性が 高まったことから、一層難しいものになりました。 比較的短い間に、大きな進展が見られたことは 事実です。ストラテジック・コンパクト(機構改 革)に基づいて、世銀は、業務内容にさらに力を 入れ、開発アジェンダをより一層重視し、知識基 盤を再構成し、組織としての能力を改革すること を目指しました。業務の質の改善及び世銀の貸 付・サービス内容の拡大の点で、重要な成果があ りました(表 1.2 を参照)。世銀の変革により、 「スプリング・ミーティング」の関連文書が初め 32 今日の世銀グループ 世界銀行年次報告 2001 例としては、教育・革新貸付、調 整可能プログラム貸付、IDA 保証、 単一通貨貸付、e−ボンド、制度・ ガバナンスの検査及び金融セク ター評価 て公開され、IFC を含む世銀グループによる中小 企業向け援助が従来に比べて一段と調整されるよ うになり、また、現地に駐在するスタッフの数が 増えたことで危機における借入国への対応が迅速 化されました。さらに世銀は、2001 年度の実質 純運営予算額を 1997 年度の水準にまで戻すこと を約束しました。 他方、ストラテジック・コンパクト(機構改革) で想定していた効率性の改善は、実現が予想以上 に困難であることが分かりました。新たな優先事 項とプロセスの数が増加して一層複雑になり、短 期的に業務コストが増加しました。監督コストも 増加しましたが、これは、質及びセーフガード・ 財務管理などの受託者責任(fiduciary policies) に関する方針の遵守に一層の重点が置かれたこ 表 1.3 優先事項への資金配分:世銀予算の中からの抜粋 (単位: 100 万ドル) 2001 年度 2002 年度 130 149 財務管理などの受託者責任(fiduciary)とセーフ ガードに関する基準の引き上げ 貸付 94 101 アフリカ地域と南アジア地域における貧困削減の一層 の重視 国別経済・セクター調査 50 78 貧困状況評価、公共支出の調査、財務責任・調達の評価、 その他の重要な状況分析作業に必要なコストの増加 国別プログラム支援 55 61 低所得国を対象とした PRSP の作成、中所得国を対 象とした政策対話に関する支援の継続 質の保証 19 23 援助の質に関する基準の維持の重視、モニタリングと 評価の重視 54 42 金融・運営・企業向けサービスは、費用対効果の観点 から削減の見通し プロジェクトの監督 (一部の)業務支援サービス と、関係者との協議と情報公開を重視したことで 国別援助戦略(CAS)の作成コストが増加した こと、PRSP 支援や金融セクター評価などのサー ビスが実施されたことで多額の追加コストが発生 したこと、などによるものです(図 1.2 を参照)。 さらに世銀は、ストラテジック・コンパクト(機 構改革)の実現に重要な役割を果たしたスタッフ がストレスを抱えるという、別の形のコスト上昇 に直面しました。ストラテジック・コンパクト (機構改革)の実施を通じた経験は、戦略方針ペ ーパー(SDP)と、2001 年度末に承認された 2002 年度の運営経費予算に反映されています (表 1.3 を参照)。 世界銀行研究所(WBI) 「新らしい」世銀が特に重視しているのは、専 門知識の拡充とキャパシティ・ビルディングを通 じて、人々の能力を拡大することです。ストラテ ジック・コンパクト(機構改革)に基づいて再構 築された WBI は、その他、研究/助言サービス、 テーマ別ネットワークに支援された「プラクティ ス・コミュニティ(取り組み共有の場)」、及び情 報技術(IT)を利用した活動にも取り組んでい ます。WBI は、世銀スタッフと世銀の借入国 (政策決定者、省庁のスタッフ、学者、さらに最 近では国会議員、ジャーナリスト、民間セクター、 NGO 及びその他のシビルソサエティの人々を含 む)が開発問題について学習することを支援して います。2001 年度末の段階で WBI は、約 150 ヶ 国で 600 近くに上がる学習コースを通じて、年間 48,000 人にサービスを提供しています。これらの プログラムは引き続き、遠隔研修、グローバル・ ナレッジ・ネットワーク、及び広範なパートナー シップと新たな教育手法の導入により拡大される 予定です。この 1 年間に WBI は、借入国の関係 者が PRSP プロセスの作成・実施能力を高めるこ とを目的として、「貧困と闘うためのプログラム」 備考 を作成しました。WBI のプログラムは、次のよ うな効果を上げています。 ■ パラグアイを対象とした 1 年にわたる汚職防 止プログラム(米国の開発援助庁が共同スポ ンサー)に基づいて行動計画が作成され、同 国の大統領から承認されました。政府とシビ ルソサエティは、この行動計画を実施するこ とになります。 ■ ある独立機関は、27 ヶ国における 10 万人の 生徒を結び付ける「ワールド・リンクス・プロ グラム」の受講生が、新たな技能、知識及び 心構えを身につけたと評価しています。そし て、ペルー、セネガル、スリランカ及びトル コなどの国々から、このプログラムへの参加 要請が増えています。 ■ コートジボアールで開催された PRSP フォー ラムをの結果、参加 8 ヶ国の政府関係者とシ ビルソサエティの代表は、それぞれの貧困削 減プログラムに関する協議を促進するために 地域ネットワークを確立しました。 ■ インドの行政大学院は、当初 WBI と共同で 開発した住民移転政策のコースを現在では独 自に定期的に提供しています。 図 1.2 業務プロセスの単位コスト (単位: 1,000 ドル) 344 308 307 128 135 67 74 97年度 01年度 0 貸付 監督 PRSPs CASs 概 観 33 開発効果 3 つの観点からのプログラムの重点的対応を重視 ストラテジック・コンパクト(機構改革)の究 しています。世銀は、国別援助戦略(CAS)の 極の目的は、開発効果の向上でした。これに関し 中で、対象国の内部での重点分野を明らかにしま ては、明らかに成果が上がっています。たとえば、 す。また、対象国を選択する場合には、所得、貧 人的開発、制度・機構の強化及び紛争後復興支援 困及び援助実績を重要な基準とします。さらに、 の分野で、世銀は次のような支援を行いました。 世界レベルの場合には、共通の優先事項と国際公 ■ エチオピア: 400 万人に新たに保健・衛生サ 共財に関する優先事項を基準にします。なお、前 ービスを提供し、60 万人の児童(半分は女 述のペーパーは、包括的開発フレームワーク 子)が新たに学校に通えるようにする。 (CDF)に基づく貧困削減戦略、債務救済及び紛 ■ セネガル: 2005 年までに、女性の非識字率 争復興の観点からの低所得国支援を重視すると同 を現在の水準の半分以下の 30 %にまで引き 時に、中所得国支援の面及び世界レベルでの世銀 下げる。 の役割を明らかにしています。 ■ ブラジル:エイズ関連の死亡者数を 1993 年 比で 38 %減少させる。 パートナーの役割 ■ メキシコ:保健サービスをまったく受けられ 戦略ペーパーは、国レベルと世界レベルの両方 ない人々の数を、1,000 万人から 150 万人に でのパートナーとの協力が極めて重要であること 減少させる。 を指摘しています。政策対話から、世銀の国別援 ■ 一部のカリブ海諸国:電話・インターネット 助戦略(CAS)の策定、貸付及びその他のサービ の利用料金を最大で 50 %引き下げる。 スの計画と実施にいたる国別支援のあらゆる段階 ■ グアテマラ:国の財政管理システムを合理化 において、借入国政府、シビルソサエティ、民間 し、予算内容をオンラインで閲覧できるよう セクター及び多国間・二国間パートナーとの密接 にする。 な関係は、今や当たり前の事柄になりました。 ■ ポーランド:汚職を大きな問題として取り上 IMF や国連(UN)などの主要な機関パートナー げる。 との協力も強化されました。多国間開発金融機関 ■ チュニジア:病院運営経費に対する国の負担 (MDB)との業務面での協力・調整も、大きく進 分を、69 %から 35 %に引き下げる。 展しました。また、いくつかの技術作業グループ ■ ルワンダ:内戦による約 130 万人の難民を正 は、(環境影響評価や財務管理から、汚職やジェ 常な社会・経済生活に復帰させ、同国の景気 ンダーに至るまでの問題に関する)アプローチの 回復を促進する。 一貫性、及び政策・手続きの統一を促進するため ■ ボスニア・ヘルツェゴビナ: 1990 年代初め の努力を行っています。国際公共財については、 の悲惨な紛争の復興策として、小口貸付の供 各国政府、シビルソサエティ、国際機関、二国間 与を通じて 10 万人の雇用を創出する。 ドナー及び企業セクターとの戦略的提携が、世銀 ■ 東ティモール:プロジェクトに基づいて、400 による業務の遂行上の基本となりました。多くの の農村開発協議会を設置する。このプロジェ 分野において、国連機関、IMF 及び MDB との共 クトは、すでに地域住民が自ら選んだ 500 の 同作業が非常に重要になっています。主要な例と サブ・プロジェクトに資金を拠出している。 しては、伝染病予防に焦点を当てた「予防接種と ワクチンを提供するための世界同盟」、金融危機 の防止と管理を支援するための「金融安定化フォ 戦略フレームワークと将来の方向性 ーラム」(FSF)、気候変動問題に対処するための 戦略フレームワーク 「プロトタイプ炭素基金」、世界中の人々が開発に 2001 年度、ストラテジック・コンパクト(機 関する専門知識を学ぶための機会を拡大すること 構改革)の成果をさらに拡大することを目標とし を目指した「グローバル・ディベロップメント・ゲ て、戦略フレームワーク・ペーパー(SFP)と戦 ートウェイ」、後発開発途上国が国際貿易システ 略方針ペーパー(SDP)が理事会に提出されまし ムに参画できるよう世界貿易機構(WTO)及び た(9 頁参照)。これらのペーパーは、最も重要 他のパートナーとの協力などを挙げることができ な公約となっている国際開発目標の実現を目指し ます。 て貧困と闘う世銀の使命を再確認するもので、国 レベル及び世界規模での世銀の支援の基礎とな 将来の方向性 る、相互に関連する 2 つの柱を掲げました。投 本報告書の中に挙げたすべての成果をもってし 資・雇用・持続可能な開発のための環境を創造す ても、世界の貧困との闘いに勝利するための道の ること、貧しい人々に開発に参加する機会を与え りはまだ遠いと言わざるを得ません。世銀グルー ること、の 2 つです。戦略方針ペーパー(SDP) プには、果たすべき重要な役割があります。世銀 は、触媒的役割と国内、多国間及び世界レベルの グループの財産は、堅固な財務基盤、経験と知識、 34 世界銀行年次報告 2001 表 1.4 IDA に対する累積出資・拠出金 2001 年 6 月 30 日現在 加盟国 米国 日本 ドイツ 英国 フランス カナダ イタリア オランダ スウェーデン サウジアラビア オーストラリア ベルギー デンマーク スイス ノルウェー 上位 15 援助国 その他の加盟国※ 合計 単位: 100 万ドル 25,841.8 24,078.1 12,309.0 8,013.1 7,468.5 4,767.5 4,410.0 4,026.4 2,770.6 2,158.2 1,810.0 1,759.0 1,457.3 1,398.6 1,371.3 103,639.4 5,084.7 108,724.1 構成比(%) 23.8 22.1 11.3 7.4 6.9 4.4 4.0 3.7 2.5 2.0 1.7 1.6 1.3 1.3 1.3 95.3 4.7 100.0 ※ 他の出資国及びドナーに関する完全なリストは、「世界銀行年次報告 2001」第 2 巻「財務諸表及び付表」の 75 頁に記載されている IDA の「特別目的財 務諸表」を参照。 グローバルなネットワーク、客観性を担保する独 立性、持続可能な開発に必要な要素を統合する力、 そして借入国にサービスと資金を提供する能力で す。世銀は今後とも、すべての開発分野に対する グローバルな「現状分析」能力を維持すると共に、 従来以上に選択性を高めて「実行」能力を発揮し ていくことを目指します。そして質を重視する文 化をはぐくみながら、効果の向上を引き続き優先 します。世銀の援助は、国に主体を置いた支援が 中心ですが、複数国を対象とした支援やグローバ ルな問題にも慎重に対処します。政策支援やキャ パシティ・ビルディングの分野では測定が困難で すが、世銀業務の成果の測定も、透明性を備えた 方法で結果を報告することと同様、重要なことで す。 戦略フレームワーク・ペーパー(SFP)に明記 されているとおり、世銀の援助は雇用の拡大と持 続可能な成長を実現する鍵となる健全な投資環境 を創造するために、ガバナンスと制度的・政策的 構造(インフラに関する規制制度を含む)を重視 します。同様に、人々への投資や、一部では地域 社会主導の開発を通じて人々に開発に参加する機 会を与えることも重視しています。貧しい人々の 資産の増加、ジェンダー間の平等の促進及び最も 脆弱な人々の保護はすべて、貧困削減のための活 動の中心となります。投資・構造調整貸付は、政 策制度の構築のための健全なプログラム、キャパ シティ・ビルディング及び政府のコミットメント の上に成り立ちます。 各機関のそれぞれの利点を生かしたパートナー シップは、国、地域及びグローバルなレベルで進 展を図る上で重要なものです。今では、貧困削減 のためには何が必要なのかに関して、かつてない ほど、世界的なコンセンサスが形成されています。 世銀は、先進国と貧困国との間で、それぞれの役 割を分担するための「協定」を結ぶことを提案し ました。先進国は、開発途上国からの輸出に対し てその市場を開放し、最貧困に対して債務救済と 緩やかな条件での新規貸付を行う必要がありま す。これに対し開発途上国は、経済成長の促進と 援助の効果的な活用のために健全な政策・制度環 境を確立し、経済成長の恩恵を貧しい人々も確実 に享受できるようにする必要があります。国別援 助戦略(CAS)は、借入国政府、IMF、MDB、 国連、二国間機関、民間セクター及びシビルソサ エティと協力して、借入国のプログラムを支援す るための世銀のビジネス戦略を定めます。2001 年末までに合意が見込まれる IDA の第 13 次増資 交渉は、世銀の今後の援助活動の重要な方向性を 決定することになります。IDA 援助国(表 1.4) は、援助の効果を拡大するための方法を検討して きました。IMF との協力は、今後とも非常に重 要になります。MDB との協議のアジェンダには、 援助方針の統一化と、対象国の社会的・構造的問 題を考慮した上での分業が含まれています。国際 公共財に取り組む上での国連との役割分担は、共 通の課題です。世銀は柔軟性をもって、他のパー トナーが比較優位性を有することが明らかな分野 では、そのパートナーの支援にまわります。 概 観 35 第2章 理事会 理事会は、世銀の業務全般の管理運営に対して 責任を負い、また、総務会から委任された権限に 基づき、その任務を果たします。世銀協定の規定 により、24 名の理事のうち 5 名は 5 大出資国より 任命され、残りの理事は、他の加盟国を区割りし、 2 年ごとに各グループの選出作業を行って選任さ れます。 理事会は、総裁が提出する IBRD 貸付・保証案 件及び IDA 貸付・保証案件に関する検討・承認 を行う他、世銀の業務全般や方向性を左右する政 策課題についての決定も行います。また、理事会 は、総務会に対し、会計監査報告、運営予算、世 銀の業務と政策に関する年次報告(本報告書)及 びその他の事項を年次総会において報告する責任 を有しています。理事会の監督責任は、貸付・保 証に関するすべての業務及び年間予算の承認を始 め、世銀のすべての政策と業務に及びます。理事 会は、出資国が世銀グループに期待する内容の変 化や世銀の業務実績を踏まえて、世銀の政策を決 定します。この場合、業務評価局(OED)が重 要な役割を果たします。OED は、理事会に直接 説明する責任を負っており、理事会が承認した OED の政策、戦略及び業務プログラムに定めら れている専門的評価を実施します。OED は、業 務の適性、持続可能性、効率性及び有効性に関し て、理事会に独立機関としてのアドバイスを提供 (左から右へ)Andrei Bugrov、Girmai Abraham(着席)、Finn Jonck、Balmiki Prasad Singh、Neil F. Hyden、Jean-Claude Milleron(着席)、Matthias Meyer、 Rosemary Stevenson*(着席)、Terrie O'Leary、Philippe M. Peeters、Bassary Toure、Moises Pineda(着席)、Pieter Stek、Jan Piercy、Helmut Schaffer、 Jaime Ruiz(着席)、Mario Soto-Platero、Mohamd Kamel Amr*、Ahmed Sadoudi(着席)、Franco Passacantando、Yahya Abdulla M. Alyahya、原田有 造(着席)、Zhu Guangyao、Abdul Aziz Mohd. Yaacob * 理事代理 します。2001 年度においては、理事会は、その 責任を履行するため、世銀本部で定期的に会合を 開きました。各理事は、5 つの常任委員会(監査 委員会、開発効果委員会、予算委員会、人事委員 会及び理事行政管理委員会)のいずれか 1 つ以上 の委員を務めています。これらの委員会は、理事 会がその監督機能を十分に発揮できるよう、政策 や慣行に関して綿密な検討を行います。 理事及び理事代理は、定期的に借入国を訪問し、 世銀援助の実施状況を視察します。視察の際には、 プロジェクト・マネージャー、受益者、政府関係 者、非政府組織(NGO)、経済界、他の開発パー トナー、金融機関、世銀現地事務所の職員など、 多方面にわたる人々と会談します。2001 年度の 視察先は、ブータン、ジブチ、エリトリア、エチ オピア、ラトビア、パキスタン、タジキスタン、 トルコ及びウガンダでした。また、理事会は、半 年ごとに開催される世銀・ IMF 合同開発委員会 のアジェンダや課題に関するペーパーを準備する 理事会 37 際にも重要な役割を果たします。2001 年度、開 発委員会は、中所得国に対する世銀の援助戦略、 貧困削減、国際公共財、紛争後復興諸国に対する 援助及び以下に示す多くの問題に取り組みまし た。(詳細に関しては、「本報告書」の第 2 巻の付 表 12 を参照) 戦略的課題 理事会の 2001 年度の重点課題の概要は、次の とおりです。 戦略フレームワーク 2001 年度、世銀幹部は理事会に対し、戦略フ レームワーク・ペーパー、ストラテジック・コン パクト(機構改革)評価、及び世銀と IFC に対 する戦略指針ペーパーを始めとして、2002−04 年度の世銀グループの戦略指針に関するいくつか の文書を提示しました。理事会は、これらの提言 を検討し、かつ貧困削減という主要目標に一層効 率的に対処するための国際開発目標を加盟各国が 達成できるように、世銀業務の重点的な対応が高 まることを強く支持しました。さらに、理事会は、 世銀の中所得国戦略などいくつかの重要な政策ペ ーパーを議論しました。 貧困削減分野における世銀グループの役割 理事会は、引き続き、貧困削減という世銀グル ープの任務の実施状況に十分な注意を払いまし た。理事会は、貧困との闘いに関する「世界開発 報告 2000/2001」の業務への適用について言及し たペーパーや、毎年刊行される「貧困削減状況報 告」など、貧困関連の多くの文書を検討しました。 また、理事会は、低所得国の債務救済のための拡 充重債務貧困国(HIPC)イニシアティブの実施 状況、及び債務救済と貧困削減を一層強く関連付 けることを目的とした貧困削減戦略ペーパー (PRSP)と暫定 PRSP(I-PRSP)の実施状況にも 大きな関心を払いました。理事会は、拡充された フレームワークに基づいた 28 件の HIPC 文書 (23 ヶ国を対象としたもので、予備的文書が 10 件、 「決定時点」に関する文書が 16 件、「完了時点」 に関する文書が 2 件)を検討し、すべての債権 国・機関による全面的な負担分担が重要であるこ とを指摘しました 1 。また、理事会は、3 件の PRSP と 29 件の I-PRSP を検討し、PRSP プロセ スの実施面で目に見える進展があったことを評価 しました。理事会は、借入国の独自の戦略・実施 能力と世銀援助の一層適切な組み合わせなど、改 善を要する分野がいくつか存在することを指摘し 38 世界銀行年次報告 2001 ました。さらに理事会は、初めての貧困削減支援 貸付(PRSC)をウガンダとベトナムに対して承 認しました。また、理事会は、HIPC における貧 困関連支出の調査に関するペーパーを検討し、か つ債務削減が債務の長期的な持続可能性に与える 影響を議論しました。さらに理事会は、公的機関 の改革のための戦略、ならびにガバナンス、社会 的保護及び金融セクターを強化するための戦略を 始め、セクター・レベルでの貧困削減に関する世 銀の役割を定義するための多くのセクター戦略ペ ーパーを議論しました。 国別プログラム 国別援助戦略(CAS)及び包括的開発フレー ムワーク(CDF)と PRSP に盛り込まれた原則は、 引き続き、世銀グループの国レベルでの業務の指 針となりました。2001 年度に理事会は、37 件の CAS 及び CAS 関連文書を検討しました。理事会 は、最大目標としての貧困削減に一層重点を置く こと、及び CAS を策定する際に協議プロセスを さらに活用することを提言しました。また、理事 会は、国レベルでのパートナーシップの一層の活 用と重点的な対応の重要性を強調しました。 グローバルなプログラムとパートナーシップ 過去数年間、グローバルなプログラムとパート ナーシップに対する世銀の貢献度が大幅に高まり ました。2001 年度、理事会は、貧困削減に向け た国レベルでの努力を強化することを目的とし て、グローバルなプログラムとパートナーシップ を管理するためのフレームワークを議論しまし た。理事会は、国際公共財に関するいくつかの報 告書を検討し、世銀が関与すべき 5 つの優先分野 ―伝染病、環境保護、経済ガバナンス・金融の安 定化、貿易統合及び情報・知識―を確認しました。 さらに理事会は、これらの優先分野におけるいく つかのイニシアティブを議論しました。この中に は、金融市場の安定化に特に重点を置いた国際金 融アーキテクチャーの強化に向けた世銀と IMF による協力作業及び基準・規定の実施が含まれて います。理事会は、エイズに関する活動に加え、 1.決定時点:維持可能な水準を超える債務を抱えながらも経済改 革・貧困削減プログラムに関して一定の成果を上げた国に対する 債務救済に関して、国際社会が未返済債務を維持可能な水準にま で引き下げる上で必要な債務救済額に合意する時点のこと。IDA を含む多国間債権者は、決定時点後直ちに相当額の「暫定援助」 の提供を開始します。 完了時点:すべての債権者が、決定時点で合意されたそれぞれの 債務救済額の未実行部分の削減を無条件で実行した時点のこと。 完了時点は、各国の PRSP に示された重要な改革と政策の実施 と関連付けられています。 上記のイニシアティブの一部にグラントを提供す る「開発グラント・ファシリティ」を議論しまし た。また理事会は、国連の「開発のための金融に 関する国際会議」に関する準備作業にも関与して います。さらに理事会は、開発問題の議論におい てその役割が大きくなっているシビルソサエティ と非政府組織(NGO)との協力関係も重視しま した。 監督責任と財務管理などの 受託者責任(fiduciary responsibility) 理事会は、世銀の株主に代わり監督義務と財務 管理などの受託者責任(fiduciary responsibility) を果たしており、その一部は監査委員会を通じて 行われます。監査委員会は、複雑かつリスクが大 きくなっている環境下で、監査委員会の任務が拡 大している状況を踏まえて、自らに対する委任事 項を再検討しました。監査委員会は、政策問題に 関する理事会の決定を支援するために、理事会に 対し、金融リスク管理とガバナンスに関する問題 について助言を行っています。 運営予算 予算委員会の検討結果に基づき、理事会は、 2001 年度に関して、返済金額を除く総額 14 億 4,220 万ドルの運営予算を承認しました。この予 算総額には、開発グラント・ファシリティに対す る 1 億 4,690 万ドルの予算が含まれています。ス トラテジック・コンパクト(機構改革)開始当時 は予期しなかったほど世銀に対する要求が高まっ たにも関わらず、運営予算額は、ストラテジッ ク・コンパクト(機構改革)開始時点で合意され た水準を下回りました。2001 年 6 月、理事会は、 2002 年度について、返済金額を除く総額 15 億 8,970万ドルの運営予算を承認しました。 査閲パネル 理事会は、世銀のプロジェクトの影響を受ける 人々の関心やニーズに密着した取り組みを行うこ とを目的として、1993 年に独立性を有する査閲 パネルを設置しました。このパネルにより、プロ ジェクトの設計、準備、実施に当たって、世銀の 運用政策や手続きの厳守が徹底されています。世 銀が支援したプロジェクトによって悪影響を受け る可能性があると判断した人は誰でも、査閲パネ ルに対し、そうした悪影響は世銀がその政策と手 続きを遵守していないことに起因するものである との苦情を呈し、調査を要請することができます。 理事会は、査閲パネルの提言に基づいて、調査を 実施するかどうかを決定します。 2001 年度には、理事会は、中国西部貧困削減 プロジェクトの青海地域部分に関する査閲パネル 報告書と世銀幹部の提言を検討しました。中国政 府が、追加的なコンディショナリティーを受け入 れることができず、青海地域部分については自国 の資金を独自の条件に基づいて投入すると発表し たため、理事会はさらなる措置は講じませんでし た。この他、理事会はケニアとエクアドルのプロ ジェクトに関する 2 つの調査を承認しました。こ れに基づき査閲パネルは、環境評価に世銀の政策 が適用されているかどうか、地域住民との協議ま たは地域住民による参加が行われているかどう か、世銀によるモニタリングが行われているかど うか、を調査しました。この 2 つの事例に関して は、理事会は、査閲パネルの調査報告書に基づい て作成された世銀幹部の提言を承認しました。査 閲パネルは、新たに、チャド・カメルーン・パイ プライン・プロジェクト及びインド石炭公社環 境・社会支援プロジェクトに関する調査要請を受 けました。 理事会 39 第3章 テーマ別展望 貧困の社会的、制度的及び 経済的要因に対する取り組み 42 人々への投資 46 環境・社会・持続可能な開発の促進 49 民間セクター開発とインフラ に対する支援 52 強固な金融システムの構築と 脆弱性に対する取り組み 56 効果的な法律・司法システムの構築 59 貧困の社会的、制度的及び 経済的要因に対する取り組み 2001 年度において世銀は、貧困の原因となっ ている様々な社会的、制度的及び経済的問題に取 り組むための努力を強化しました。IMF との密 接な連携の下、世銀は、貧困削減と債務救済・譲 許的貸付を密接に関連付けた、借入国主導の手法 の実施を加速しました。さらに世銀は、持続的な 貧困削減にとって重要な、優れたガバナンスと効 果的な公的制度の実現を促進しました。また世銀 は、開発途上国によるジェンダー間の平等の追及 や開発途上国の世界経済への参画を支援すると同 時に、世界レベルでは、国際金融アーキテクチャ ーの強化に向けた努力を行っています。 改善した経済運営、政策、制度を援助する世銀 貸付の多くは、構造調整貸付です。構造調整貸付 は、機構的・社会的変革に着手する国の努力を支 援することにより、持続的な成長や貧困削減を促 進します。(表 3.1 及び表 8.14 参照) 貧困の形態は多種多様です。飢餓やホームレス。病気でも、医者にか かることができない。明日への不安を抱えて、一日一日を生きる。権 限もなく、発言権もなく、そして、自由もない。 む主な原因を明らかにし、それを克服するための 計画を策定するもので、進捗状況をモニターする メカニズムもそなわっています。PRSP の顕著な 特徴は、借入国自身が主導することにあります。 つまり、借入国は、シビルソサエティや貧しい 人々と幅広く協議を行った上で、自ら戦略を策定 するのです。これは、世銀と IMF にとって大き な変化です。 (Box 3.1 を参照) PRSP プログラムは、2001 年度に大きく前進し ました。合計 29 ヶ国が、暫定 PRSP(I-PRSP) を提出し、その大部分の国々が、予備的 HIPC 債 務救済の資格を得ました。また、2001 年度には、 3 ヶ国が初めて正式 PRSP を提出しました。過去 1 年間、世銀は、世銀の国別支援計画と PRSP に 明記された各国のビジョン・優先事項に近づける ために努力しました。2001 年度には、IDA 貸付 貧困削減戦略に対する支援の加速 適格国による政策・制度改革プログラムを支援 1999 年 12 月、世銀と IMF は、低所得国の貧困 し、その貧困削減戦略の実施を容易にするため、 削減を加速するために、貧困削減戦略ペーパー 貧困削減支援貸付(PRSC)が導入されました (PRSP)プログラムを開始しました。PRSP は、 (Box 3.2)。PRSC は、包括的開発フレームワーク 拡充重債務貧困国(HIPC)イニシアティブに基 と国際開発目標の原則に基づいています。PRSC づく債務救済及び世銀と IMF による譲許的貸付 は、国別援助戦略と環境、社会、構造及び受託者 の基礎になるものです。PRSP は、貧困削減を阻 に関する適切な分析に支えられた PRSP から派生 42 世界銀行年次報告 2001 Box 3.1 正式及び暫定 PRSP における貧困削減コスト すべての PRSP と I-PRSP は、公共支出を貧困削減プログラムに向けることを したものです。PRSC は今後、低所得国の貧困削 減戦略に対する世銀の包括的支援を基に、IDA の重要な金融支援手段になると思われます。 PRSP は、まだ初期段階にあります。手法は、 援助調整の改善に役立つと共に、国内の関係者と 外部の開発パートナーの参加を促す広範なフレー ムワークとして考案されました。地域開発銀行、 国連開発機関、二国間ドナー、欧州連合及び多く の非政府組織(NGO)が、この手法に対する支 持、及び PRSP が適用される国々と協力する意向 を表明しました。同時に、このプロセスには、長 期にわたる断固とした努力が必要になります。借 入国が貧困の削減―かなりの年月をかけてようや く実現し得る成果―を達成した時初めて、PRSP は成功したと言うことができます。 求めています。 ほとんどの国の戦略は、次のことを提案しています。 ■ 貧しい人々が初等教育と医療サービスを受ける機会を増やす ■ 給水、道路、電気及び通信分野のインフラ基盤プログラムを拡充する 一部の国は、次のことを提案しています。 ■ 貧しい人々に住居を提供する ■ 食糧補助、その他の食糧保障プログラム、社会支援プログラム及び労働集約 型公共事業などの社会セーフティ・ネットを強化する 達成状況をモニタリングするため、一部の国々は、毎年の貧困率削減に関する目 標値を明確に定めています。中間目標としては、就学率、乳幼児死亡率、伝染 病発症率及び一部の国々ではジェンダーに関する改善度を測定するとされていま す。 債務救済を拡充する約束の履行 2001 年度は、HIPC イニシアティブにとって重 要な年でした。より深く、広く、迅速な債務救済 と貧困削減との関連付けを強化した 1999 年 9 月 の拡充措置を受けて、さらに 16 ヶ国に対する債 務救済が承認されました。これら 16 ヶ国は、ベ ナン、カメルーン、チャド、ガンビア、ギニア、 ギニアビサウ、ガイアナ、ホンジュラス、マダガ スカル、マラウイ、マリ、ニカラグア、ニジェー ル、ルワンダ、サントメ・プリンシペ及びザンビ アです。HIPC イニシアティブの結果、拡充フレ ームワークの下で「決定時点」1 に到達したと判 断された 23 ヶ国は、すべての債権者から 340 億 ドルを超える債務削減を受けることになります。 この金額は、これら諸国の対外債務総額の約半分 の純現在価値(NPV)に相当するものです。他 の債務救済措置と合わせると、これら諸国の総債 務残高は、3 分の 2 以上削減されることが見込ま れています。 2001 年度に大きな進展が見られたのは、重債 務貧困国(HIPC)政府、公的債権者及び世界中 のシビルソサエティによる努力と活発な協力によ ります。前述の 23 ヶ国に対する債務救済パッケ ージは、16 ヶ月以内に、各国の当局の参加を得 て策定され、世銀と IMF の理事会で承認されま した。 拡充 HIPC イニシアティブによる支援により、 Box 3.2 ウガンダに対する貧困削減支援貸付 2001 年 5 月 31 日、世銀理事会は、ウガンダの PRSP に明記された同国の 貧困削減戦略の実施を支援するために、1 億 5,000 万ドルの PRSC を承認しま した。この PRSC は、ウガンダの中期的開発・改革プログラムを支援するため の 3 つの支援策の内の最初のものです。ウガンダ PRSC に対する世銀総裁の報 告書は、世銀のインフォショップ(InfoShop)で公開されています。 PRSP の実施を支援する初の IDA 貸付であるウガンダ PRSC は次の 3 つの事 項を通じて、公共サービスの改善に重点を置いたウガンダ政府の政策と制度を支 援するものです。(1)公的資源の効率的で公平な使用、(2)公共セクター全体 の改革を通じたガバナンスの改善、(3)教育、保健医療、給水・衛生に関する サービスの利用機会の改善とその質の改善。この PRSC は、ウガンダにおいて 実施された家計調査、企業調査、公共サービスの提供と汚職を査定するための調 査、及び借入国財政責任評価や借入国調達評価などの状況分析報告書を含む 「経済及び各セクター調査」に基づいて決定されたものです。また、ウガンダ政 府の汚職防止活動計画と、公共サービスを改善するための効果的なシステムを支 援するものです。 PRSP プログラムの基礎となったウガンダ政府の貧困削減戦略を策定するた めに使用された参加型手法は、同国の改革に対するオーナーシップを高めまし た。そして、多くのパートナーは、同国の改革を支援する用意ができています。 マルチセクターのプログラム的アプローチは、貧困削減・公共支出プログラムに 対するウガンダ政府のオーナーシップを高め、国内外のパートナーとの協力関係 を促進しました。また、世銀は貧困問題に大きな影響を与える政策・制度改革に 重点を置いた PRSC を通じて支援をしました。さらに、外部支援の実施コスト を削減し、予算制度を強化し、公共サービス改革のための支援をウガンダ政府の 予算サイクルに合わせることを可能にするものです。これらの事項は、持続的な 制度改革と貧困削減を成功させるための重要な要素となるものです。 1.決定時点:持続可能な水準を超える債務を抱えながらも経済改 革・貧困削減プログラムに関して一定の成果を上げた国に対する 債務削減に関して、国際社会が未返済債務を持続可能な水準にま で引き下げる上で必要な債務救済額に合意する時点のこと。IDA を含む多国間債権者は、決定時点後直ちに相当額の「暫定援助」 の提供を開始します。 テーマ別展望 43 今後 3 年間の当該 23 ヶ国の年間公的債務返済額 は、約 11 億ドル削減されることになりますが、 この金額は、これらの国々の GDP 合計額の 1.2 % に相当するものです。政府歳入比では、債務返済 額は、HIPC による債務救済前の 28 %から、2001− 02 年には約 13 %となります。この結果、社会セ クターに対する支出を始め、貧困削減のための優 先施策に使用できる資源が増大しました。これら の国々の債務返済合計額は、GDP 合計額の約 2 % にまで削減されます。一方、これらの国々による 社会投資支出は、GDP 合計額の 7 %になります。 こうした進展はあったものの、HIPC に対する 効果を長期的に持続させるためには、さらに努力 する必要があります。借入国の純現在価値での債 務水準を「決定時点」で輸出額の 150 %あるいは 政府歳入の 250 %の何れかに引き下げられるだけ の充分な債務救済を行うために、HIPC イニシア ティブは、債務の長期的持続可能性を維持するた めの健全な根拠を提供します。しかし、債務繰り 延べの悪循環を恒久的に断ち切るには、債務問題 を発生させた根本的原因に対処することが必要で す。したがって、債務の維持可能性は、債務の絶 対水準のみならず、貧困削減と経済成長を可能に するような包括的政策に拠ると言えます。 公共制度の改革とガバナンスの強化 優れたガバナンスと機能的な公共制度は、開発 の有効性にとってますます重要であると考えられ ています。世銀支援の重点は、各国が、優れた政 策を自ら策定し、実施することに置かれています。 「公共制度の改革とガバナンスの強化」と題した 新たな戦略は、2000 年 11 月に公表されましたが、 新たな重要指針としては、「ボトムアップ」を可 能にするエンパワーメントと、世銀によるより長 期の貸付が含まれています。 ガバナンスの問題では、公共支出管理が優先分 野となってきています。効果的な公共支出は貧困 削減にとって極めて重要であり、また、機能的な 公共支出管理システムは、開発援助が確実に当初 の目的どおりに活用されるようにする上で非常に 重要です。世銀は、パートナーと共に、貧困国の 支出管理の質を改善するための統一的手法を策定 するために努力しています。 1997 年以降、汚職防止活動は、世銀の公共セ クター運営に関するプロジェクトの中でますます 重要不可欠なものになってきています。公共セク ター運営に関するプロジェクトは、2001 年度の 世銀の貸付承認額の 12 %を占めました。ガバナン スの質の評価のみならず、政府の目標達成度や制 44 世界銀行年次報告 2001 度に関する詳細な調査も、ますます重視されるよ うになってきています。 ジェンダー間の平等の促進 2001 年度において世銀は、「権利、資源及び発 言力におけるジェンダー間の平等を通じてのジェ ンダーの視点にたった開発(Engendering Development ― Through Gender Equality in Rights, Resources, and Voice)」と題する政策調 査報告書を発行しました。この報告書の主な所見 ―シビルソサエティ、学界及び広範な協議に基づ いてまとめられたもの―は、ジェンダー間の格差 問題を、貧困削減に向けた世銀の努力の中心に位 置付けています。同報告書は、ジェンダー間の平 等の実現により、乳幼児死亡率を低下させ、栄養 状態を改善し、出生率を引き下げることができる と指摘しています。さらに、同報告書は、ジェン ダー間の平等の実現により、エイズの発生率を引 き下げ、政府の汚職を減らし、経済の生産性を向 上させ、経済成長率を引き上げることにつながる と指摘しています。このような成果は、従来は、 ジェンダー間の平等とは関連付けられていません でした。 ジェンダー間の不平等は開発を遅延させるとす る有力な経験的証拠に基づいて、世銀は、ジェン ダー格差問題をその援助の中に効果的に組み込む ための戦略を策定する作業を開始しました。世銀 は、借入国政府、国際機関及びシビルソサエティ との協議を通じて、この手法について説明してい ます。優先項目となりつつあるのは、ジェンダー 格差関連の障壁の現状分析、ジェンダー格差問題 を含めた協議の実施及び適切な措置を策定・実施 するための借入国・外部パートナーとの共同作業 です。 借入国による開発のための 貿易の活用に対する支援 貿易は、経済成長ひいては貧困削減に重要な役 割を果たします。世銀の手法は、次の 3 つの要素 で構成されています。つまり、貿易に対する障害 の「分析」、優れた貿易政策に対する「支援」、及 び政策立案者に対する「助言」です。2001 年度 に世銀は、先進国の市場を開発途上国に開放する ことの重要性を明らかにした研究結果とその普 及・宣伝に努めました。また、世銀は、政策分析、 研修及び貿易交渉担当者のためのハンドブックの 作成を通じて、開発途上国が多国間貿易システム を一層効果的に活用できるように支援していま す。貿易に関する情報を新たにまとめた資料集は、 借入国が PRSP 作成の際に参考として活用するこ とを意図したものです。さらに、一般貿易政策と 農業に関する継続中の 2 つの調査プログラムは、 借入国が、国内及び多国間レベルで、改革のため の優先事項を決定するのを支援するものです。 国際金融アーキテクチャーの強化 「国際金融アーキテクチャー」とは、当該国の 危機回避及び緩和、世界経済への参画、さらに経 済発展を支援する上で非常に重要な金融・制度の 枠組みを意味します。この分野における世銀の役 割は次の 3 つです。つまり、議論する際には必ず 開発途上国の観点を含めるようにすること、開発 途上国の国際経済・金融システムへの参画を支援 すること、かつ効果的な開発を阻害している社会 的・構造的問題を、世銀支援の前提として診断す ること、の 3 つです。 世銀は、開発途上国が世界経済から利益を享受 できるようにするためのイニシアティブに関し て、IMF と密接に協力しています。金融セクタ ー審査プログラムは、金融システムの長所と短所 を明らかにするものです(57 頁を参照)。「基準 と規則の遵守についての報告書(Reports on the Observance of Standards and Codes, ROSC)」の プログラムに基づいて、世銀は、専門知識を活用 して評価作業を行います。ROSC は、経済政策の 策定手続きの改善と国際金融システムの強化を可 能にする国際的に認められた基準を、関係国がど の程度遵守しているかについて、報告をまとめる ものです。2001 年においては、146 の ROSC 評価 報告書が作成されました。この内の 94 の報告書 は公表されています。また、世銀は、IMF 及び その他のパートナー機関と協力し、経営破たんと 債権者の権利保護について、その原則と指針を取 りまとめました。2001 年度、理事会と開発委員 会は、世銀がパートナーと共に ROSC プログラム に基づいて実験的な国別経営破たん評価を実施す ることに合意しました。第 3 の協力は、対外債務 管理についての研究の分野で、公的債務管理に関 する中核原則を定める際の基礎資料となります。 表 3.1 世銀の構造調整貸付承認額、1999 − 2001 年度 地域別構造調整貸付承認額 アフリカ地域 東アジア・大洋州地域 ヨーロッパ・中央アジア地域 ラテンアメリカ・カリブ海地域 中東・北アフリカ地域 南アジア地域 IBRD ・ IDA の構造調整貸付承認額 IBRD IDA 構造調整貸付合計 1999 年度 100 万ドル % 2000 年度 100 万ドル % 2001 年度 100 万ドル % 769 5,712 3,372 4,445 680 350 5 37 22 29 5 2 495 552 950 2,860 − 251 10 11 18 56 − 5 909 250 1,132 2,788 185 500 16 4 20 48 3 9 13,937 1,391 15,328 91 9 100 4,426 682 5,108 87 13 100 3,937 1,826 5,763 68 32 100 世銀の貸付総額 IBRD IDA IBRD と IDA の合計 貸付総額に占める構造調整貸付の割合 22,182 6,813 28,996 10,919 4,358 15,276 53 10,487 6,764 17,251 33 33 注:端数を四捨五入したため、合計が合わないことがある。 テーマ別展望 45 人々への投資 予防接種を受けていれば防げたはずの病気が原 因で毎年、200 万人の児童が死亡しています。 2000 年には、エイズが原因で、約 300 万人の人々 が命を落としました。貧しい生活を送っている多 くの人々は、基本的な医療や教育が受けられず、 危機の影響に弱く、収入や貯蓄もほとんどありま せん。人的開発に対する世界のニーズは、極めて 大きいと言わざるを得ません。 世銀は、人的開発プログラムに対する最大の外 部資金援助機関です。世銀は、教育を受けた健康 な人々こそが、持続可能な経済成長の担い手であ り、国際開発目標を達成するためのすべての戦略 の要となると認識しています。貸付及び非貸付サ ービスを通じて、世銀は、借入国が人的資源に投 資し、かつ国民のために社会的セーフティ・ネッ トを提供することを支援しています。この支援は、 貧困による悲惨な結果の一部を抑止すると共に、 借入国の貧しい人々がその生活を改善することに 役立っています。2001 年度の教育、保健及び社 会的保護に関する新規貸付承認額は、44 億ドル にのぼりました(図 3.1)。貸付以外のサービスと しては、分析、人に重点を置いた貧困削減戦略の 策定の支援、ベスト・プラクティスの共有、及び 複数のパートナーとの協力を通じての、特に伝染 病との闘いを強化するための世界レベルでの大き な支援を挙げることができます。 2001 年度には、世銀は、借入国が人的開発を 貧困削減計画の枠組みの中に取り入れるよう支援 しました。初めての PRSC は、ウガンダに対して 提供されましたがこれは、幅広い公共セクター改 革と共に、基本的な教育、医療及び給水・衛生を 支援するための無利子の中期的マルチセクター貸 図 3.1 人的開発に対する貸付額 2001 年度 総額 44 億ドル (単位: 100 万ドル) 1,882.7 1,343.3 913.0 1,143.4 IDA 660.7 584.8 IBRD 969.7 46 558.6 682.6 教育 保健・栄養・人口 世界銀行年次報告 2001 社会的保護 バングラデシュにあるパフォーマンスの悪い地方の公立小学校では、 政府が学校の日々の運営維持業務に非政府組織(NGO)が関与する よう努力を行った結果、学校の質が大幅に向上しました。政府は、世 銀からの支援を得て、特に女児の教育に力を注いでいます。 付です(43 頁を参照)。さらに、保健、栄養及び 児童労働を対象とした様々な教育プロジェクト は、社会セクター全体に相乗効果をもたらすこと を狙いとしたものです(Box 3.3) 。 教育に関する戦略: アクセス、質及びジェンダーを重視 教育は、人々の能力を高め、より多くの人々に 労働市場に参加する機会や安心感を与えるもので す。世銀の教育に関する戦略は、就学機会を増や し、教育の質を改善する上で大きな効果がある活 動に重点を置いています。また、世銀は、情報化 社会への適応を目指した人的開発にも力を入れて います。主な狙いは、対象国が初等・中等教育に おけるジェンダー間格差を 2005 年までに解消す ることを支援することにあります。 2001 年度の世銀の教育関連への貸付額は 11 億 ドルでした。これは、2000 年度の水準の 1.5 倍で す。この増加は、2000 年 4 月に開催された世界会 議「すべての人々に教育を(EFA)」の結果を踏 まえて、対象国の教育システムに対する支援を国 連教育科学文化機関、国連開発計画、国連児童基 金(UNICEF)及び国連人口基金と協力して拡大 するという世銀の約束を反映したものです。新た なプロジェクトは、初等・中等・職業教育に関す る機会、質、効率及び公平性の改善を支援しまし た。遠隔研修も重視されました。2001 年 6 月 30 日現在、実施中の女子教育プロジェクトは 64 件 あります。たとえば、バングラデシュでは中学校 Box 3.3 学校による効果的な保健活動に対する支援 (Focusing Resources on Effective School Health, FRESH) 「すべての人々に教育を(EFA)」は、すべての児童が脱落し ないで学校に通うことを目指したものです。貧しい家庭の子供達 は、病気や栄養不良のために学校に行けない場合が多くなってい ます。FRESH は、2000 年 4 月の EFA に関する世界会議で実 消、社会的流動性の拡大、公平性の改善、革新の 奨励及び効率性・有効性の改善に関する支援を、 民間パートナーと協力して行います。 施が決定された、複数国対象のマルチパートナー・プログラムで す。同プログラムの目的は、教育と保健という異なるセクターを 結びつけることにあります。現在、アフリカでは 22 のプロジェ クトが実施されており、この中には、FRESH の枠組みを使用し た学校保健栄養活動が含まれています。ニーズに対応できる効果 的なプログラムと考えられている FRESH は、費用対効果が高い ことに加え、子供の能力開発に対する他の投資の効率を改善し、 より大きな教育効果を引き出し、かつ社会的公平性を高めること に貢献しています。FRESH の概要は次のとおりです。 ■ 対象国が、社会セクター関連プロジェクトの中で学校保健活 動を実施し、学校による保健関連政策を重視し、かつ安全な 水と衛生、技能重視の保健教育及び学校による保健・栄養 サービスを提供することを支援する。 ■ 学校による保健活動に関する国際的な意見交換を行い、かつ 開発機関が学校による保健活動に関する共通のビジョンを策 定することを狙いとする。 ■ 教育セクターによるエイズとマラリアの予防活動の実施を加 速する。 の女生徒のために、また、インドでは小学校の児 童のために、革新的で効果的なプログラムが実施 されており、良好な結果をおさめています。たと えば、ギニアのプロジェクトでは、2000 年には 女児の就学率が前年の 44 %から 49 %に増加しま した。さらに、世銀は、いくつかの国で成人―特 に女性―の識字能力を高めることを支援していま す。 さらに、世銀は、教育に関して、資金援助以外 の様々な支援を行っています。たとえば、2001 年 度においては、分析、グッド・プラクティスの共有、 キャパシティ・ビルディング及び対象国が PRSP を作成する際の技術支援などが行われました。早 急に留意すべき主な政策課題は、教育資金の確保、 教員に対する研修と給与及び就学率(機会の拡大) であることが分かりました。戦略的な協力関係の 構築も、支援の重要な要素です。2001 年度にお いて世銀は、援助国、非政府組織(NGO)及び民 間パートナーと協力し、アフリカを対象とした FRESH プログラムを支援しました(Box 3.3)。 また、世銀は、特に民間セクターと協力し、情報 格差と情報技術の問題に取り組みました。民間セ クターとの協力は、IFC の新教育戦略により実に 強化されます。この戦略では、金融上の制約の解 世界の人々を健康にするための取り組みの強化 2001 年度においては、借入国による保健活動 の効果と保健システムの成果の改善、及び医療資 金の確保を支援するための世銀の貸付額は、13 億ドルに達しました。エイズとその他の伝染病の 流行により多くの国々(特にアフリカ)では、エ イズの問題は、単なる健康上の問題に留まらず、 開発を促進する上での大きな難題に急速に発展し つつあります。このため、これに対処する様々な 支援が行われました(27 頁、67 頁及び 103 頁を 参照)。アフリカの、複数国エイズ・プログラム (MAP)、及びカリブ海地域の複数の国を対象と した類似のプログラムにより、これらの地域の 国々のエイズ予防・医療プログラムに対して、そ れぞれ 5 億ドルと 1 億 5,500 万ドルの予算が充て られました。エイズの予防・治療・介護に対する 世銀の貸付総額は、個別プロジェクト及び一部そ の要素を有するプロジェクトをあわせ、2001 年 度においては 3 億 9,360 万ドル、過去 5 年間では 8 億 5,150 万ドルに上りました(26 頁の表 1.1 の脚 注 e を参照)。さらに世銀は、マラリアと結核― 予防可能であるが、貧しい人々の死因の上位を占 めている―と闘うための取り組みを進めました。 世銀は、引き続き、対象国が栄養とリプロダク ティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)に関す る活動の効果を改善することを支援しました。栄 養に関する活動の支援では、栄養と貧困との関連 性、栄養が学習能力と生産性に与える影響、及び 女性の栄養に焦点を当てました。世銀は、リプロ ダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)に 関する調査報告書の中で、無計画な妊娠、妊産婦 の死亡・病気及び性病が、悪影響をもたらす原因 となっていることを指摘しました。コンドームの 調達やリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関 する健康)サービスに関する解説書は、効果を高 めるのに役立っています。非伝染性の病気による 健康への負荷の拡大を阻止するため、世銀は、喫 煙抑制の経済的側面に関する報告書の中で、課税 と他の非価格措置(たとえばタバコに関する宣伝 の禁止)を組み合わせることによって、喫煙を減 らし、経済全体に悪影響を与えることなく人命を 救うことができることを指摘しました。 テーマ別展望 47 Box 3.4 社会的保護のための多面的支援 社会的保護のための貸付額は、過去数年間―特にアジア危機に対処した 1999 年度以降―で、増大しました。人的開発の中のこの側面に対する世 銀支援は、次のとおり、非常に様々な活動を対象にしています。 ■ 貧困を削減し、かつ貧しい人々が直面するリスクを軽減するためには、 労働市場政策と社会的セーフティ・ネットをいかに構築し、実施すれ ばよいかという研修を、世界銀行研究所(WBI)と共に、世界中の参 加者に提供しています。 ■ 国際労働機構及びユニセフと協力し、児童労働に関するデータを更新 し、児童労働禁止活動の効果を評価しています。また、IFC と協力し て、児童労働を終焉させるために、民間セクターの対象企業に支援を 行っています。 ■ アルゼンチンでは高齢者に対する支援策の拡大のために、またインド ではインフォーマル・セクターの人々を対象に加えるために、セネガ ルでは財政コストを削減し資源を他の緊急時のニーズに使用するため に、それぞれ、年金改革に関する援助を行っています。 ■ 2001 年度には、マダガスカルとカンボジアの自然災害に際して緊急 援助を実施した他、社会基金の経験に基づいて、住民の生命に影響を 与えるような決定と資源に関する地域社会の発言権を拡大しました。 ■ ラテンアメリカ・カリブ海地域を対象とした実験的な社会リスク・脆 弱性評価を通じて、一般的に既存のプログラムの保護対象となってい ない 2 つの極めて脆弱なグループを特定しました。これらのグループ は、健康と開発の面で深刻なリスクに直面している 0 歳から 5 歳まで の乳幼児、及び退学・失業・暴力・犯罪を起こしやすい 15 歳から 24 歳までの青少年です。 最も脆弱な人々の保護 自然災害や人災は、貧しい人々をさらに困窮さ せ、安心、所得及び生産手段を奪うことがありま す。貧しい人々の脆弱性を緩和するためには、社 会的保護―リスクの削減・緩和及びリスクへの対 処―のための施策が重要になります。これらの施 策は、個人、家計及び地域社会がリスクを適切に 管理するのを支援し、かつ最も貧しい人々に支援 を行うことを意図しています。2001 年度におい ては、これらの施策を通じて、対象国が、効果的 な年金システムを構築し、公平で多くの人々を対 象とした労働市場を確立し、児童労働を排除し、 かつ脆弱な人々を対象とした社会的セーフティ・ ネットと社会基金を確立するのを支援しました (Box 3.4)。社会的保護のための貸付額は、2000 年度の 15 億ドルに対し、2001 年度には 19 億ドル 48 世界銀行年次報告 2001 ボリビアの子供が予防接種を受けています。政策対話、貸付及び「予 防接種とワクチンを提供するための世界同盟」などのパートナーシッ プを通じて、世銀は、伝染病の予防と抑制の分野での役割を強化して います。 にのぼりました。 世銀は、2000 年 9 月、新たな社会的保護戦略を 採用しました。この戦略は、各国政府、援助国、 国連機関、非政府組織(NGO)及びシビルソサ エティとの間で幅広く協議を行った上で作成さ れ、脆弱性に関する分析に基づいて策定されまし た。同戦略では社会リスク、脆弱性についての実 験的な評価、ならびに(社会的保護プログラムの 対象範囲とその効果の拡大につながるような)社 会支出に関する調査が提案されています。 環境・社会・持続可能な開発の促進 世銀にとって、持続可能な開発の促進とは、貧 困削減と環境の関連性を強めることを意味し、食 糧の安定供給の確保、農村地域の人々の全般的な 福利の増進、天然資源の持続可能な利用の確保な どを目指します。さらに市民―特に社会の中の最 も脆弱なグループ―の参加を確実に拡大すること を意味します。 貧困と環境の連鎖の改善 環境の悪化は、開発途上国に大きな損害を与え ます。開発途上国は、毎年 GDP の 4 − 8 %もの 生産力と自然資本の損失を被っています。過去 1 年間、世銀は、各国で開催されたワークショップ の場での、各機関、政府、非政府組織(NGO)、 シビルソサエティや民間セクターとの協議、なら びに電子メールやオンライン上での議論を踏まえ て環境対策を検討しました。世銀は、各国、及び 外部パートナーと協力して、次の事項を改善する ことを目標にしています。 ■ 生活の質―環境に起因する健康リスクや環境 汚染に対する脆弱性を緩和する。 ■ 成長の質―人々の福利を長期的、継続的に改 善するための重要な前提条件となる森林、土 地及び水などの資源の持続可能性を確保する ための管理を促進する。 ■ 国際環境財の質―開発途上国及び地域社会を 対象とした努力を促進する。 世銀は、保健に関する成果を改善するためには、 どのような環境対策を策定することが望ましいの かを検討しています。2001 年度には、世界保健 機関(WHO)及び他のドナーと共に、インドの アンドラ・プラデシュ州を対象として、貧困であ ることと基礎的なインフラが欠如していることが どのように住民の健康に影響を与えるかを調査し ました。この分析は、同州のセクター別計画にお ける優先順位の決定に影響を与えました。地域レ ベルでは、「中央アジア及びコーカサス地方のた めのクリーンな輸送用燃料」に関する 2 年間の研 究の結果、関係当局は、燃料の品質を改善し、車 両からの排出物質をモニタリングし、かつ新たな 規則を確立することを約束しました。「ナイル川 流域イニシアティブ」にも、進展が見られました。 このイニシアティブは、ナイル川の水資源の持続 水が不足している国々に、4 億 3,000 万を超える人々が生活してい ます。水不足の影響を受ける人々の数は、2050 年までに 5 倍に増 加し、経済成長を制約し、生活と安全を脅かすことが懸念されます。 可能な開発に関するアフリカ 10 ヶ国の地域パー トナーシップです(93 頁を参照) 。 世銀は、多くの環境問題は国レベルの取り組み だけでは対処できないとの認識を踏まえて、複数 のパートナーと協力して、グローバルなレベルで も積極的に活動しています(環境分野のパートナ ーシップの実例に関しては 103 頁、また「プロト タイプ炭素基金」の説明に関しては 21 頁を参照)。 世銀は、「地球環境ファシリティ」(GEF)及び 「モントリオール議定書多国間基金」(MFMP) の実施機関として、引き続き国連開発計画 (UNDP)、国連環境計画(UNEP)及び国連工業 開発機関(UNIDO)と協力して、関係国が地球 環境問題に取り組み、かつそれぞれの国際的環境 義務を履行するのを支援しています。 テーマ別展望 49 を、GEF を通じて調整しています。 さらに世銀は、2050 年までに 29 億人の人口に 約 12 億の人々が 1 日 1 ドル未満で生活していま 食糧を供給するために、増加が予測される世界の す。そして毎晩、8 億の人々が空腹を抱えて床に 食糧生産量を倍増する努力を支援しています。土 ついています。これらの人々のほとんどは、農村 地・水資源が更に不足することを考慮すると、将 部に住んでいます。天然資源の減少を食い止め、 来の食糧供給量の増大は、(耕作地や灌漑の拡大 増加に反転させること、及び農業生産性の向上に ではなく)生産性の増大により対処する必要があ は、世銀支援は不可欠な要素です。 ります。世銀を含む 58 の公共・民間セクターの 世銀は、過去 1 年間、農村部の人々の社会的・ メンバーが支援する「国際農業研究協議グループ 経済的福利の拡大、食糧の安定供給の確保、及び (CGAIR) 」に所属する 16 の国際研究センターは、 天然資源の持続可能な利用の徹底という 3 つの柱 貧困と飢餓に苦しむ世界中の人々のために、最新 に基づいて、農村部への支援を行いました。農村 の農業科学を活用しています(103 頁を参照)。 支援の補完として、世銀は森林セクターに関心を CGAIR の技術は、飢餓と貧困の削減、農村の生 向け、貧困削減のために森林の潜在力を活用し、 産性の改善、農業所得の拡大、天然資源を持続可 森林を持続可能な経済開発に組み込み、かつ国際 能にするための管理、及び借入国の農業研究プロ 森林財を保全するための活動を行っています。世 グラムとのパートナーシップの構築を目的とした 銀は、パートナーシップや、「世銀‐世界自然保 世銀の農村貸付プログラムを支えています。2001 護基金(WWF)森林同盟」などの特別イニシア 年度に CGAIR は、世界でもトップクラスの知識 ティブにも取り組んでいます。世銀は、同基金に ネットワーク―貧しい人々のために、科学の最先 対し、約 200 万ドルを投資しました。この同盟は、 端で公共財に関する研究を行う柔軟な南北パート 2005 年までに次の 3 つの目標を達成することを目 ナーシップ―の構築を目指して、意欲的な参加型 指しています。すなわち、森林に覆われた新たな 改革プロセスに着手しました。 土地を 5,000 万 ha 増やすこと、消滅の危険性が高 い既存の同規模の森林に対して効果的な管理を実 貧困の社会的側面に対する取り組み 施すること、生産用の森林を世界で 2 億 ha 増や しこれらに対して継続的管理を行い、かつその管 持続可能な開発のためには、貧困の社会的側面 理を個別に検証することです。ウォルフェンソン に取り組むことも必要です。それには貧しい人々 世銀総裁が議長を務める「森林産業と保全に関す の発言力を高め、彼らが対等のパートナーとして る CEO フォーラム」は、森林管理の改善と森林 参加できるようにする必要があります。世銀は、 保全に関する野心的な目標を掲げる、民間セクタ このような活動を支援して、また社会的側面をプ ーとシビルソサエティ主導の対話プロセスです。 ログラム貸付の中に組み込むための方法を開発し 2001 年度に世銀は、農村地域での生活を支援 ています。2001 年度の活動を見直した結果、優 するために積極的に努力しました。たとえば、金 れた社会評価を行うことにより、地域社会の参加 融システム支援プロジェクトは、ルーマニアの貧 が拡大され、オーナーシップが強まることが分か しい農村部を対象として、小口貸付の利用機会を りました。 増やします。また農耕用湿地、販売・輸出目的の 紛争の影響を受けた国々に対する支援―他の機 農業及び農業サービス提供のための支援は、ルワ 関とのパートナーシップの下で実施されることが ンダの復興を支援します。農村開発のための貸付 多い―は、世銀にとって、ますます優先的課題に 総額は、2000 年度の 21 億ドルから、2001 年度に なっています。紛争の影響を被った人々は、貧困 は 22 億ドルに増加しました。 やエイズなどの病気に対して極めて脆弱になりま グローバルなレベルでの努力は、開発効果を高 す。一部の諸国では、紛争と暴力は、最も深刻な めることを目指しています。2001 年度に世銀は、 社会的・経済的問題を引き起こす原因となってい 「砂漠化阻止協定に関する世界機構」を通じて活 ます。世界の最貧国 20 ヶ国のうちの 16 ヶ国は、 用されるグラントを承認しました。この世界機構 紛争の最中にあるか、または紛争から抜け出した は、加盟国がシビルソサエティと民間セクターの ばかりです。さらに他の 35 ヶ国余りは、現在、 協力を得て砂漠化を阻止し、干ばつによる影響を 紛争の影響を受けていると考えられます。紛争後 緩和するのを支援するものです。また世銀は、包 の社会の復興は、インフラの修復支援に留まらず、 括的なアプローチにより、アフリカ地域における 人々がそれぞれの生活基盤を回復し、社会的・政 土地・水資源の悪化傾向を反転させることを目的 治的安定を求めるニーズを満たせるように支援す とした「アフリカ土地・水資源イニシアティブ」 ることが必要となります。世銀は、その任務に照 農村開発支援 50 世界銀行年次報告 2001 Box 3.5 地域社会主導の開発(CDD):上がる成果 貧困には、脆弱性、無力及び疎外感を始め、多くの側面があり らして、次の 2 つの方法で紛争を予防したいと考 えています。第 1 に、たとえば根本的原因や引き 金となる問題点に対処する能力を高めることを通 じて、暴力や紛争の勃発に対する関係国の抵抗力 を強化するための支援を提供することです。第 2 に、紛争が開発政策やプログラムに与える可能性 のあるプラスとマイナスの影響を見抜く力を、世 銀自身とパートナーが強化することです。世銀は、 紛争から抜け出したばかりの国々―特にアフリカ 地域の国々―に対して、包括的な復興支援から、 「紛争復興基金」による小口グラントの提供に至 るまで、貸付及びその他の形態で支援を行ってい ます。例としては、エリトリアの兵隊を復員させ 再び通常の生活に復帰するのを支援するプログラ ム、フィリピンのミンダナオ島における紛争から 和平への移行過程を促進するためのプログラムを 挙げることができます。 世銀の新たな業務政策「開発協力と紛争」は、 紛争の影響を受けた国々に対する支援の指針で す。「紛争復興基金」は、1997 年以来、紛争終結 後の早い段階で支援を提供してきており、合計 2,900 万ドルのグラントが、30 を超える国々に提 供されています。この 1 年間で、二国間ドナーか らの拠出額の増加を得て同基金は、東ティモール、 エリトリア及びグルジアのプロジェクトを支援し ました。 文化的アイデンティティは、地域社会が自らの 将来に責任を持つために重要な要素となるもので す。世銀は、現在 80 を超える個々の活動または 部分的活動を通じて、貧困削減における文化の役 割を認識した活動を促進しています。例としては、 エリトリアの文化遺産管理プロジェクト、及び中 国都市部のインフラを改善するためのプロジェク トを挙げることができます。 ます。世銀は、CDD に対する支援を強化しました。CDD は、 開発活動における、地域社会、グループ及び地域住民のそれぞ れの役割を明確にする手法です。CDD に対する支援額は大きく、 しかも増加しており、2001 年度には新規承認額は約 14 億ド ルにのぼりました。 世銀は 2001 年度、すべての地域の CDD に対する支援を強 化しました。世銀は、アフリカ地域の 17 ヶ国を対象として、地 域社会のグループに対する支援額を増加し、また地域社会グルー プが地方政府の政策と制度の改革に参加する度合いを高めるよ う支援しました。同様の活動は、東アジア(カンボジア、東ティ モール、インドネシア、ベトナム)、東欧(アルバニア、アルメ ニア、ルーマニア)及び中央アジアでも行われています。南アジ アとラテンアメリカでも、CDD に対する支援額が増加し続けて います。 開発の鍵であるとの認識を強めています。この 1 年間で世銀は、約 40 ヶ国において政府と非政府 組織(NGO)の代表者の参加を得て、市民の関 わりと参加型アプローチに基づいた行事を主催し ました。市民の関与は、貧困削減戦略ペーパー (PRSP)プログラムを支える重要な要素であり、 また地域社会主導の開発(CDD)の中心となる ものです。CDD では、資金が地域グループに移 転され、彼らがその資金を優先的開発項目に投資 することができます。さらに CDD では、貧しい 人々に情報を提供し、彼らはこの情報に基づいて 投資を決定し、事業を開始することができます (Box 3.5) 。 科学技術 グローバルな緊急課題―伝染病、環境の悪化及 セーフガード・システムの強化 び食糧の安定供給―に効果的に取り組むために 世銀の環境・社会セーフガード・ポリシーは、 は、科学技術に関する能力を高める必要がありま 世銀の活動に起因して発生する可能性のある、 す。世銀は科学技術が、貧しい人々の差し迫った 人々や環境に対する不当な被害を予防・緩和する ニーズに応える解決策を提示してくれることを期 ことを意図しています。2001 年度、世銀は透明 待しています。将来的には、世銀は、開発政策を 性をさらに高め教訓を活かす業務政策を再確認 伝達するために情報技術を利用する割合を高め、 し、セーフガード地域コーディネーターを任命し、 借入国が独自に情報技術を活用できるよう能力を スタッフのためにセーフガードに関する「ヘルプ 高めることを目指しています。 デスク」を設置し、セーフガード研修プログラム を改善しました。 成功実現手段の共有 参加及び市民の関わり 世銀は、参加型の開発こそが公平で持続可能な テーマ別展望 51 民間セクター開発とインフラに対する支援 民間市場は、経済成長にとって非常に重要なも のです。しかし機能的な民間市場は、必ずしも自 然に発展するとは限りません。民間市場は、健全 な制度的・政策的環境を必要とします。経済成長 は貧困削減には最良のものですが、必ずしも貧し い人々すべてを貧困から救えるわけではありませ ん。したがって、効果的な社会的セーフティ・ネ ットを確立するための努力が欠かせません。民間 市場の発展と貧しい人々の救済という 2 つの目的 をかなえるために、世銀の民間セクター開発支援 プロジェクトは、借入国が投資環境を改善し、貧 しい人々も利用できるようインフラ整備を支援す ることを目標としています。民間セクター開発と インフラ整備を支援するための 2001 年度の新規 貸付額は 56 億ドル、2001 年 6 月 30 日現在の実施 中プロジェクトの貸付残高は 473 億ドルとなって います(図 3.2 と図 3.3 を参照) 。 52 世界銀行年次報告 2001 民間セクターで職を得ることと事業を起こすことは、貧しい人々にと って極めて重要なことです。上の写真はアゼルバイジャンの例ですが、 このような小規模な事業、小口貸付及び中小企業が重要な役割を果た します。 投資環境の改善 経済は、外国に市場を開放し、外国からの投資 を受け入れ、司法制度を整備することにより、一 段と成長率を高めることができます(Box 3.6)。 さらに開発途上国に対する海外直接投資による資 金フローは、政府開発援助による資金フローを大 幅に上回る状態が続いています(図 3.4) 。しかし、 特にアジア危機後は、これら資金フローは、一部 の中所得国と高所得国に集中しています。より多 くの開発途上国が民間投資を引き付けることがで きるようにするために、世銀は、投資の障害を特 定し、障害を除去するための努力をモニタリング するための系統的な手法を研究しています。 世銀と IFC が共同で設立した「海外投資助言 サービス基金」は、2001 年度においては、東テ ィモール、ナイジェリア及びロシア連邦を対象と して、海外直接投資調査を実施しました。この調 査により、例えば、ロシア連邦では、不動産市場 の欠如、活力をそぐような課税制度、外貨・関税 に関する過度の規則等が外国投資を阻害している ことを明らかになりました。この調査は、関係当 局が投資環境の改善に役立つ戦略を策定する祭の 参考資料になります。 世銀は、中小企業(SME)の育成のための支 援も強化しています。世銀と IFC が 2000 年度に 共同で設置した中小企業支援部門は、世銀のビジ ネス環境政策に関する経験と、IFC の業務経験・ 企業レベルとの経験とを融合させています。たと えば、ボスニア・ヘルツェゴビナでは、IFC が現 地企業とつながりがあったことで、企業と政府の 間で政策対話が実現しました。 世銀と IFC の共同作業は、低所得国における 鉱業の投資環境を改善しており、また環境・社会 に関する計画を支援しています。たとえば、モザ ンビークにおける 2001 年度のあるプロジェクト は、民間投資を促進するだけでなく、民間セクタ ーによるインフラの開発、エイズに関する啓蒙活 動、地域社会の中小企業に対する支援を目指した ものです。さらに世銀は、モザンビークの鉱業制 度の確立も支援しています。またポーランドとウ クライナの鉱業セクターの効率・能力・雇用の改 善、環境に対する影響の緩和等を支援しています。 図 3.2 民間セクター開発とインフラ整備のための貸付額 2001 年度 新規貸付承認総額 56 億ドルに占める割合 民間セクター開発 10% 鉱業1% 都市開発 6% 給水・衛生10% 運輸 53% 電力 その他のエネルギー 石油・ガス 19% 注:合計は、1 %未満のマルチセクターを含みます。 図 3.3 民間セクター開発とインフラ整備に関する実施中プロジェクト 2001 年 6 月 30 日現在 合計 473 億ドルに占める割合 電力 その他のエネルギー 石油・ガス 25% 給水・衛生 11% 都市開発13% 鉱業 2% マルチセクター 3% 民間セクター開発 5% 運輸 40% 通信 1% インフラに対する支援:民間企業の参加の拡大、 及び貧しい人々のためのサービスの強化 インフラは、貧困削減問題と複合的に結びつい ています。インフラの改善は、雇用創出と労働生 産性の上昇をもたらし、また飲料水、穀物、木材 及びその他の物資を運搬する際の人々の時間と労 力を省くことができます。さらに(室内の空気の 汚染や都市部の排出物質を減らし、きれいな水を 利用できるようにすることによって)人々の健康 状態を改善し、(学校に通いやすくし、コンピュ ータを整備し、照明を設置することによって)教 育を改善することができます。 世銀は、助言、貸付、リスク緩和、知識・情報 の提供を通じて、借入国のインフラ整備を支援し ています。また世銀は、民間企業の参加を促進す るために、健全な法律・規制の確立を目指してい ます。借入国が民間資本を活用できる割合が高く なると、世銀の貸付(特に中所得国向け)は縮小 します。しかし世銀の貸付は、民間資本の活用が 通信 1% 図 3.4 途上国に流入する純長期資金フロー 1991 − 2000 年 (単位: 10 億ドル) 178 海外直接投資 60.9 公的フロー 35.7 38.6 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 出典:「世界開発金融 2001」36 頁、2001 年世界銀行ワシントン DC 注:2000 年のデータは速報値。純長期資金フローは、1 年を超える債務の 純発生額、あるいは債務の当初の満期が 1 年を超えるものと定義されて います。 テーマ別展望 53 Box 3.6 開放経済の成長率は高い 調査によると、貿易と海外投資額が最も拡大した開発途上国(イン ド、中国及びメキシコなど)が 1990 年代に大きな経済成長率を 達成した一方で、その他の開発途上国の経済成長率は総じて低かっ たことが分かりました。これは、貿易自由化の成果という側面もあ りますが、司法制度、汚職、インフラ投資及び政府による規則の合 理化という要素にもよります。 1 人当たりの GDP 成長率 (%) 5.2 1.9 -0.2 市場の開放度が 低い 先進国 市場の開放度が 高い 出典:デイビッド・ダラー、2001 年、「インドにおける投資環境 の改善」、世銀、「コンセプト・ノート」出版物、ワシントン DC 限定されている国々では、セクター改革のための 技術援助と共に、その重要性には変わりありませ ん。2001 年度のセクター別の概要を、次に示し ます。 上下水道 実施中プロジェクトの開発効果を最大化し、策 定中のプロジェクトの質を高めることに重点が置 かれました。都市部の給水・衛生プロジェクトで は、事業の効率を改善し、世銀の金融サービスを 活用するために、競争力のある民間企業による管 理と資金調達に比重が移されました。農村部に対 するプロジェクトでは、プロジェクトの立案・実 施のみならず、資金調達の面でも利用者の関与の 度合いを高めることが重視されています。 運輸 2001 年度に世銀は、運輸セクターに対する支 援に関して、民間企業の参加と貧しい人々に対す るサービスの提供の 2 点に重点を置きました。ブ ラジルでは、都市部の鉄道会社への鉄道免許の供 与を支援すると同時に、都市部の大量輸送機関に 対する投資の効果が貧しい人々にも及ぶようにし 54 世界銀行年次報告 2001 ました。インドでは、世銀は、デリー=ノイダ橋 の建設を支援しました。これは、官民の協力で運 営される有料橋ではインドで初めての案件でし た。アルゼンチンで最近締結された複数年の成果 に基づく契約による道路保守プロジェクトは、革 新性と民間の参加を重視する世銀支援のもう一つ の実例です。同様な試みは、ブラジル、チャド、 グアテマラ及びウルグアイでも行われています。 都市開発 2000 年度のセクター戦略と「都市同盟」パー トナーシップに基づいて、貸付及びその他のサー ビスに対する需要が拡大しています(104 頁参 照)。多くの都市開発プロジェクトは、スラムに おける土地保有条件と基本的インフラを整備する ことを支援するものです。このような努力を強化 することを目的とした 2001 年度におけるモーリ タニアにおけるあるプロジェクトでは、5 つの都 市を対象として、全国スラム改善プログラムを実 施し、また低所得の住民のために全国土地開発プ ログラムを実施しました。 通信 通信セクター改革に対する世銀の支援は、民間 投資と電話普及率の大幅な上昇につながっていま す。ペルーでは、世銀が支援した改革により、投 資額は、1993 年の公共セクターによる 2,800 万ド ルから、1998 年には民間セクターによる 20 億ド ル強に増加しました。その結果、リマの貧しい家 庭での電話普及率は 1 %から 21 %に上昇しまし た。モーリタニアは、初の移動電話免許の売り出 しと国有事業会社の民営化(世銀はこの両方を支 援)により、アフリカ地域で通信事業の民営化が 最も進んだ国となり完全競争の道が開かれまし た。さらに世銀は、ボリビア、ネパール及びウガ ンダにおいて、民間企業による農村部での電話サ ービスの提供を支援しています。また住民がわず かなコストを負担することによって、住民のイン ターネット利用率が 85 %から 99 %に上昇したチ リのモデルの手法を利用して、タイの地域社会に おけるインターネットの利用を支援しています。 エネルギー エネルギー事業再生に関する新たな戦略は、貧 しい人々によるクリーンなエネルギーの利用率を 高めるための市場原理に基づいた手法、財政基盤 の安定とクリーンな燃料の使用を促進するための エネルギー税改革、及びエネルギー・セクターに おけるガバナンスと民間セクター開発に対する支 援を重視しています。2001 年度における貸付以 外の重要なサービスとしては、ナイジェリアの石 油セクターの調査、及び女性の健康を保護するた めに室内調理用としてクリーンな燃料を使用する ことを対象とした、インドとバングラデシュに対 する支援があります。石油製品課税に関する新た な世界的研究は、各国政府に対して、税金や補助 金を設定する場合に、貧しい人々に対する悪影響 を避けるには何が最善かという助言を与えます。 またパキスタンのセクター開発及び現地ガス資源 開発のための民間企業の参加を対象とした世銀・ IFC 共同支援は、輸入原油に対する多額の支出の 削減に役立ちます。 Box 3.7 成果ベース支援 援助プロジェクトとそれに対する政府支出から最大の効果を引き 出すことは、ドナー機関と開発途上国政府の共通の関心事項です。 成果に基づいた援助は、 (従来の援助プロジェクトのように)単に 施設の建設を行うのではなく、一層効率的で、的を絞り込んだ サービスの提供を重視することによって、この目標の実現の可能 性を高めるものです。 すでに、多くの開発途上国が、成果ベースの支援方式を利用して います。 ■ チリの低所得家庭に対する給水サービスへの補助金は、資格 のある家庭がサービスを受け、かつその代価を支払った場合 に限り、サービス・プロバイダーに支払われます。 ■ バングラデシュの指導員は、乳幼児の脱水症状による死亡率 を引き下げるために、母親達に対し、乳幼児に口移しで水分 借入国による民間資本の利用を 拡大するための保証 を補給する方法を教えています。そして、これらの指導員は、 母親達がこの口移しの方法をどの程度身に付けていて、実行 できるかに応じて、賃金の支払いを受けます。 2001 年度、世銀理事会はボリビア―ブラジ ■ ペルーの通信会社は、農村部の利用者にサービスを提供する ル・ガス・パイプラインに対して部分的な信用保 ために必要な最低限の補助金を受けて、農村部でサービスを 証を提供することを承認しました。このプロジェ 維持・拡大する競争を行っています。 クトは、ボリビアの巨大なガス埋蔵量を開発し、 ブラジルのエネルギー市場を開拓するというもの でした。また同年度に、米国の資本市場が、信用 格付けが低い国々に対しては事実上、起債を受け 付けない状況にあった際に、IBRD はコロンビア による 10 億ドルの資金調達を対象として、1 億 ターのそれぞれの役割、民間セクター開発と貧困 5,880 万ドルの保証を行いました。2001 年 4 月、 削減の関連性などです。 バングラデシュのハリプール発電所プロジェクト 民間セクター開発とインフラ整備に関するポー に対する資金調達が完了しました。これは、IDA トフォリオは、世銀グループの全体のポートフォ による部分的なリスク保証を受けて行われたもの リオの約 45 %を占めています。世銀グループの ですが、このリスク保証は、主要国際銀行から初 支援内容は変化しています(図 3.3)。支援は、従 めて長期資金を調達する上で重要な触媒の働きを 来型の投資貸付から、助言サービス(一部は有償) 、 しました。さらに世銀は、アフリカ地域の民間セ 段階的中期貸付、及び世銀の政策支援を受けて クターの輸出業者が輸出信用を利用できるように IFC と MIGA の支援の割合が増えている触媒的 するために、保証ファシリティを導入しました。 投資プロジェクト、などを組み合わせたものへと またロシア連邦による森林セクターと石炭セクタ 変化しつつあります。その一例が、成果ベース支 ーの再生を支援するために、同様の支援を検討し 援です(Box 3.7)。即応ユニット・ウェブサイト ています。 (rru.worldbank.org )は、新たに開発された 知識提供サービスです。このサービスは、支援希 望国に対して、小規模なアドバイス契約に関して 世銀のサービスと戦略の更新 有償で要望に応じたサービスを提供する他、オン 2001 年度、世銀グループは民間セクター開発 ラインで「セルフヘルプ」サービスと「ヘルプデ に関する新たな戦略を策定するために、分析作業 スク」サービスを提供するものです。 と協議を精力的に実施しました。分析対象となっ た分野は、開発における公共セクターと民間セク テーマ別展望 55 強固な金融システムの構築と脆弱性に対する取り組み 強固な金融システムは、健全な投資環境、雇用 創出及び持続可能な成長の重要な要素となるもの です。貧しい人々が資金を借り入れる機会を増や すことによって、機能的金融システムは、貧しい 人々が貧困から抜け出すのを直接的に支援するこ とができます。機能的金融システムは、経済成長 を加速し、金融危機の可能性とそのコストを引き 下げます。この場合、金融システムが貧困削減に 与える影響は間接的なものになりますが、その効 果は大きくなります。 金融セクターの開発と改革には、時間がかかり ます。経済成長は 1 日では実現しません。また景 気回復も然りです。東アジアの一部の金融システ ムは脆弱です。多くの新興市場は、2001 年に入 ってやや回復したものの再び悪化しました。これ は、米国と日本の経済成長率が減速し、新興市場 に対する資金の流れが減少したことによるもので す。財政、為替及び改革の持続性に関連する新た な「脆弱性」が表れてきました。トルコは銀行危 機に直面し、アルゼンチンは景気後退が 3 年続い た後に流動性危機の脅威にさらされています。金 融システムのグローバル化が更に進み、世界の金 融業界は、国際基準の採用を促進し、多様な金融 システムを維持することを通じて、一致協力して 脆弱性に対処する必要性に迫られています。 地域レベルと国レベルの援助 世銀の地域レベルと国レベルの援助には、様々 な金融システムの固有のニーズに対応した、各種 の貸付及びその他のサービスが含まれています (Box 3.8 及び 3.9 を参照)。低所得国に対する援助 では、世銀は、銀行制度の強化及び金融サービス の改善を重視しました。中所得国に対しては、世 銀は資本市場の高度化と金融システムの安定性の 向上を重視しました。 貸付 金融セクターの改革を対象とした貸付額は、 2000 年度の 18 億ドルに対し、2001 年度は 22 億ド ルに達しました。トルコに対する援助では、世銀 は、国有銀行の再編・民営化を支援し、銀行破産 解決機関に貸付を提供しました。メキシコの場合 には、世銀は金融システムのインフラを強化する ための援助を継続しました。さらに世銀は、西ア 56 世界銀行年次報告 2001 ケープベルデ共和国の首都プライア近郊にある貧しいカル・エ・アン ヘラの雑貨店では、顧客が、新たに導入された POS 端末を使用して 代金を支払っています。この店舗は、銀行間電子支払システムに連結 された 3,000 店舗の内の 1 つです。このシステムは、1996 年 9 月 から 2001 年 6 月にかけて実施された「金融・民間セクター開発プ ロジェクト」の下で整備されたものです。 Box 3.8 スリランカ中央銀行:自主的な再編 中央銀行の使命の方向転換、経済目標との関連付け、及び中核業務 の見直しは、大変な労力を伴うものです。しかしスリランカ中央銀 行(CBSL)は、この課題に果敢に取り組みました。2000 年に広 範な議論を行った後、CBSL のスタッフは、中央銀行がスリランカ 経済におけるその役割を再検討し、同国の経済成長を支援できる体 制を確立する必要があるとの結論に達しました。 いくつかの中央銀行の例を参考にして、CBSL は国債の管理、職員 積立基金の管理、及び開発貸付業務などの付随的業務を廃止するこ す。2001 年度には、23 ヶ国の評価が行われまし た。その結果、1999 年 5 月にこのプログラムが開 始されて以来、合計で 35 ヶ国の評価が完了しま した。これらの評価に基づいて、すでに 12 ヶ国 以上に対して技術援助が行われています。2002 年度には、さらに 24 − 30 ヶ国がこのプログラム の対象となる予定です。 とを決定しました。CBSL のスタッフは、見直しの結果、中央銀行 の目標を物価の安定と金融セクターの安定化に置きました。首脳陣 は、CBSL の再構築と業務のコンピュータ化を進めており、またス タッフを半減するために自主退職スキームを実施しています。さら に CBSL は、人事管理の方針を大きく変換し、スタッフの昇進基 準を経験年数主義から実力主義に変更することを決定しています。 2001 年 6 月、世銀は完全に「自主的な」この組織改革を支援す るために、3,030 万ドルの貸付を行うことを承認しました。この プログラムは中央銀行のスタッフ自らが策定したものであることか ら、長期的に見て成功の確率は極めて高いと言えます。 フリカ地域中央銀行による同地域の決済制度整備 を支援しました。また世銀は、ブラジルが金融セ クターの改革を加速し、軌道に乗せるのを支援し、 その結果、貧しい人々に最も大きな影響を与える 金融危機を回避することができました。世銀が行 った貸付は、借入国の政府が、顧客が金融サービ スを利用する際のリスクを軽減し、破綻銀行を整 理するコストを最低限に抑制し(これによって、 他の政府支出を増やし)、かつ経済成長に欠かせ ない金融システムのインフラ強化を支援するもの です。 技術援助 技術援助は、借入国政府による金融システム改 革の実施を世銀が支援する際の重要な手段となっ ています。インドネシアに対しては、経済成長率 を引き上げるための重点項目の設定、国有銀行の ガバナンス、債務管理及び企業債務の再編に関す るアドバイスが行われました。ウクライナに対し ては、世銀は、政府が同国最大の銀行の 1 つであ るウクライナ銀行を整理するための方法と手続き を明確に定義することを支援しました。バングラ デシュでは、小口貸付の対象者を拡大するための 世銀援助を通じて、新たに 150 万人の貸付希望者 が貸付を受けられることになり、また小口貸付を 受けた技術力のある経営者が 1,000 ドルを上限と する貸付を受けて、その活動水準をさらに高める ことができました。このプロジェクトでは、農村 部や都市部の女性と貧しい人々に、直接的に支援 を行うことを通じて貧困を削減することができま す。 グローバルなレベルでの支援 グローバルなレベルでは、世銀は開発途上国の 要求に応えられるような国際基準の普及、借入国 政府が金融システムの安定性を維持できるように 支援するための手段の開発、及び監督・規制機関 の能力を構築するための研修プログラムの提供を 通じて、国際金融環境の強化に努めました。この 分野でのパートナーは、過去数年間で金融セクタ ーへの支援に関して協力することが大幅に増えた IMF の他、「金融安定化フォーラム」(FSF)、銀 貸付以外のサービス 行規制監督に関するバーゼル委員会、証券監督者 多くの国々に対する援助活動の基礎になってい 国際機構(IOSCO)、及び国際保険監督者協会 る主要な現状分析アプローチは、世銀・ IMF 合 (IAIS)などです。世銀は、この分野での経験及 同の金融セクター審査プログラム(FSAP)です。 び開発途上国で金融関連基準を実施する場合の困 金融セクター専門家の共通の使命は、各国の当局 難な問題に対する理解に基づいて、国際基準設定 が、金融セクターの脆弱性と優先事項を特定し、 機関にその独特の意見を提供しています。たとえ 重要な国際監督・規制基準及び規定の遵守状況を ば、ラテンアメリカの「西半球決済イニシアティ 審査するのを支援することです。IMF が金融セ ブ」を通じて決済システム基準の実施から得た教 クターとマクロ経済の実績の関係を重視するのに 訓は、「体系として重要な決済システムに関する 対し、世銀は経済成長とキャパシティ・ビルディ 規定原則」の評価と実施に関する指導を行う上で ングに重点を置いており、相互補完ができていま 貴重なものとなりました。 テーマ別展望 57 Box 3.9 ケープベルデ共和国の金融システム: 継続的改革で成果 1990 年代初めの段階では、ケープベルデ共和国の金融セクター は発展途上の状態にありました。銀行は利益を出せず不良債権を 抱え、決済システムは機能しておらず、未整備の司法・規制制度 が経済成長を阻害していました。同国最大の国有銀行であるバン コ・コメルシアル・ド・アトランチコ(BCA)の財務状態が悪化 した結果、政府は対応を迫られました。世銀は、BCA が 90 %の 市場シェアを有していることと、BCA を清算するコストが高す ぎることを考慮し、BCA の再構築を提案しました。 世銀からの援助を受けて、ケープベルデ共和国政府は、1996 年、壮大な経済改革プログラムの実施に踏み切り、数多くの主要 な改革が行われました。 制度改革 ■ BCA の経営陣とスタッフの地位を、国家公務員から民間の 銀行員に変更 ■ 経営情報システムの高度化・改善 ■ 新たな金融商品・サービスの導入 ■ BCA の再構築と民営化 ■ 銀行に対する監督の強化・恒常化と司法制度の改善 体系的改革 ■ 同国の中央銀行の金融管理当局としての役割及び金融システ ムの監督者としての役割の強化 ■ 近代的な電子決済システム(SWIFT :国際銀行間データ通 信システム)の導入 ■ 質の高いサービスを提供できるよう、金融セクターを外資系 銀行に開放 BCA の改革、そしてケープベルデ共和国の金融システム全般の 改革には、5 年間を要しましたが、BCA を始めとする 2 つの国 有銀行は民営化されました。外国銀行の参入により、銀行セク ターの競争は激化し、銀行のガバナンスも改善されました。国家 公務員意識は消滅し、能力が重視されるようになって、銀行の雰 囲気も変化しました。近代的で、コンピュータ化された金融業務 が導入されました。さらに銀行の収益力は向上し、バランス・ シートの質は改善され、顧客に対するサービスも良くなりました。 58 世界銀行年次報告 2001 世銀は、金融システムに関する知識の提供方法 を変更し、パートナーとの連携強化、インターネ ットや遠隔研修の活用、オンライン・データベー スの構築、そして世銀がその特異な能力を発揮で きる情報格差の問題に取り組みました。具体的に は世銀は、コンピュータ化された金融取引がもた らす新たな問題と可能性、及び情報技術が開発途 上国の各地の金融市場の統合に与える影響を、途 上国が理解できるよう支援しています。IMF と の協力の下、世銀は、開発途上国政府が発行する 債券の市場に関するハンドブックを作成しまし た。このハンドブックは、開発途上国の政府が外 的ショックに対する脆弱性を改善する上で特に重 要なものです。世銀は、「金融セクターに関する ホームページ」を通じてアクセスできるデータを 3 倍に増やし、かつオンライン・データベースを 追加しました。その結果、利用者は様々な銀行法 にアクセスすることができ、また他の国々では銀 行がどのような規制・監督を受けているのかに関 する情報を調べて、比較することができます。 知識の普及の中核を担っているのは、加盟国に 研修と知識を提供するための新たなモデルです。 金融界、学界及び政府のパートナーと協力して、 世銀は研修コースの数を倍増しました。33 を超 えるプログラムは、金融、資本市場、コンピュー タを利用した金融取引、小規模な金融システム、 信用調査システム・信用評価、住宅金融、保険業 務に対する監督、災害リスクの緩和、決済システ ム及び小口貸付に関する政策問題などを取り上げ ています。 効果的な法律・司法システムの構築 貧困と闘って、持続的な成果を出していくこと は世銀の使命です。貧困を削減し、結果を改善し 続けるためには、効果的で公平な司法システムが 欠かせません。1990 年代後半のアジアの金融危 機は、経済成長には健全な金融環境が重要である こと、及び経済成長を公平で持続可能なものとす るためには、効果的な法律・司法システムが絶対 に欠かせないということを示しました。東欧の移 行の例は、透明性のある法律とその公平な執行な くしては、市場原理だけでは経済成長は一貫性が なくなり、また貧困を拡大することがあるという ことを示しました。貧しい人々は、機会を活用し、 かつ恣意的で不公平な処遇から自らを守るための 法律上の権利がない場合が多いのです。貧しい 人々は、社会の他のグループにも増して、差別を 容認する法律、個人の権利と財産権を守ることが できない欠陥のある法律・制度、これらの法律の 不十分な執行、そして公平性を阻害するその他の 事柄によって悪い影響を受けています。 このような教訓に基づいて、多くの諸国では経 済成長の必須条件として、法による統治を促進す るようになり、また法律・司法システム改革の必 要性を認識するようになりました。法による統治 「エクアドル司法改革プロジェクト」によって設立された貧しい女性 のための法律サービス・センターは、17,000 人以上の女性による 憲法上の権利と公民権の行使を支援しました。世銀の Ko-Yung Tung 副総裁兼最高顧問は、あるセンターの女性達を訪問しました。 を行うためには、適切な司法システム及び独立し た裁判官による予見可能で公平な法の執行が必要 です。さらに秩序を維持し、民間セクターの発展 を促進し、不公平な物事を抑制する、責任感のあ る合法的な政府の存在が必要です。 法律と司法に関する世銀の支援 開発を目的とした包括的アプローチと並行し て、法律と司法に対する世銀の支援も、経済成長 を目的とした特定の司法改革から幅広い活動へと 変化しました。これらの活動の中には、ロシア連 邦における一般国民に対する法律教育、スリラン カの裁判制度に関する汚職防止プログラム、グア テマラにおける自主的紛争解決制度、及びエクア ドルの貧しい女性に対する法律相談があります。 法律・司法改革プログラムの大半は貧しい人々に 間接的な影響を与えますが、社会の中で最も脆弱 テーマ別展望 59 なグループを目標にして、プロジェクトの中に革 改革に関する世界会議」には多数の法律・司法専 新的な要素を織り込むことも多々あります。最貧 門家及びその他の関係者が出席しました。世銀は 国の場合は、世銀は、従来型の効果的な非公式な その後、この会議で行われた議論を深め、さらに 仕組みを強化することによって、司法へのアクセ この会議で形成されたパートナーシップを強化す ス(文化的な意味を含めて)を高める貧しい人の るために電子フォーラムを開設しました。その結 ための活動を支援しています。同時に、正式な司 果 600 人を超える世界中の人々が、このフォーラ 法システムを構築し、貧しい人々に苦痛を与える ムの議論に参加しました。2000 年後半、世銀は、 可能性のある根深い旧来の偏見を解消するための 法律と司法の「ディベロップメント・ゲートウェ 活動も支援しています。中所得国の場合には、世 イ」を開設しました。このゲートウェイは、当初 銀は、経済成長と社会的融合を促進するために、 は、破産法、法律・司法システム改革、児童労働 法的枠組みを近代化し、司法システムを強化する 法及び国際環境法に焦点を当てました。2001 年 5 ための援助に重点を置いています。 月、新たな電子フォーラムが、2001 年 7 月にロシ 援助の一般的な目的は、法律・司法改革の実現、 ア連邦のサンクトペテルブルクで開催された「法 ガバナンスと物理的インフラの改善、司法制度を 律と司法によるエンパワーメント、保障、機会」 利用する機会の拡大を支援することにあります。 会議での議論を続けるために開設されました。こ 改革の重要な要素としては、任命制度・計画・財 の電子フォーラムは、会議に参加できない人々へ 政基盤の改善及び教育システムの改善を通じての の情報提供目的も有しています。 司法の独立性の促進、司法業務と判例管理の近代 化、ならびに裁判官と裁判所職員に対する研修を 法律専門家のためのキャパシティ・ビルディング 挙げることができます。ガバナンスの改善には、 2001 年度、知識の共有は別の形態を取りまし 汚職防止プログラムの強化、公的・民間機関の能 た。世銀は、バングラデシュ、インドネシア、フ 力の拡大、法曹会に対する支援及び法律教育など ィリピン、スリランカ及びタイを対象として、 が含まれます。世銀の援助には、司法インフラの 「司法システム改革―成果の改善と説明責任」と 改善―裁判所の中での情報公開施設の設置及び一 題した実験的な遠隔研修の試験的コースを考案し 般国民が利用しやすく、なおかつ効率性を高める ました。このコースは、司法の独立性・説明責任、 ことができるような裁判所の建物に関する設計基 判例管理、実証研究及び汚職防止に焦点を当てた 準の確立など―が含まれます。司法システムを利 ものです。もう 1 つ革新的なことは、世銀が「法 用する機会は、法律相談や弁護活動(特に弱者に 律年鑑」を刊行したことです。IFC 及び MIGA 対するもの)の提供、代替的な紛争解決システム と協力して刊行されたこの年鑑は、重要な記事、 の確立、及び裁判所の運営業務の近代化によって ケース・スタディー、及び開発関連法の様々なテ 拡大することが可能です。 ーマについての法律資料をまとめたものとなって 借入国政府、法曹会、裁判官及びシビルソサエ います。 ティと協力し、世銀は、法律と正義を守るための 多くの活動を実施しています(図 3.5)。様々な活 動の中には、時事的な問題に関する世界及び地域 の知識の共有、各国の法律・司法システムに関す る評価及び資金援助が含まれています。これらは、 司法改革や資金援助の効果的な活用の前提となる 図 3.5 法律・司法システム改革に関する活動 世銀の 481 のプロジェクトに占める割合(%) 法律知識及び能力・制度の改善を支援していま す。 貸付以外のサービスを通じての 堅固な知識基盤の構築 経験の共有 法律・司法システムに関する活動は堅固な知識 に基づいたものでなければならず、世銀は、この 分野を対象とした援助では、法律・司法の改革に 関する知識の収集と普及に重点を置いています。 2000 年 6 月に開催された「包括的な司法システム 60 世界銀行年次報告 2001 23 11 26 38 25 31 39 27 13 49 23 52 47 48 46 AFR EAP ECA LAC 法律の改革 50 11 知識 41 キャパシティ ビルディング MNA SAR 世界のベスト・プラクティスの共有 ガイドラインを目的としたイニシアティブが、 法律は、各国に固有のものですが、地域との調 IMF、地域開発銀行、IFC、国連の国際商取引法 和及び世界のベスト・プラクティスとなっている 委 員 会 ( U N C I T R A L )、 経 済 協 力 開 発 機 構 原理・原則を導入することによって、エンパワー (OECD)、国際破産専門家連盟、及び法律家国際 メント、保障、機会を促進することができます。 協会と協力して開始されました。また、世銀は、 借入国に対する助言サービスにより、多くの分野 主な法律専門家と法学者で構成された「法律と司 において世界の様々な経験を各国の固有の文化や 法に関する国際諮問委員会」を設置しました。こ 伝統に合わせて活用することができました。これ の委員会は、世銀に対し、法律と司法に関連する らの分野は、金融、コーポレート・ガバナンス、 活動に関して指針を提供するものです。 環境、債務超過、インフラ、給水・森林、土地の 所有権、ジェンダー間の平等及び先住民などとな 借入国の法律・司法システムの評価 っています。さらに効果的な破産手続きと債権者 世銀は、徹底的な包括的現状分析評価を通じて、 の権利を保護するためのベスト・プラクティスと 借入国の法律システムの知識を集積してきまし 法律・司法システムの改革について語る前上級副総裁兼最高顧問、 故イブラヒム・ F ・ I ・シハタ氏(1937 − 2001) 強固な法律・司法システムを構築するための借入国に対する世銀の支援は、「借 入国のガバナンスに関する問題―世銀協定の下での妥当性」と題された、法律 に関する重要な覚書を世銀理事会が承認したことを受けて 1990 年代に加速し ました。この覚書は、1991 年に、前上級副総裁兼最高法律顧問であった、故 イブラヒム・ F ・ I ・シハタ氏が提出したものです。法律に関するこの覚書の中 で、故シハタ氏は、「ガバナンスは、政治的制御及び地域社会の資源の管理に関 連する可能性のある経済問題に関する政策の策定と実施を始めとして、地域社 会を管理・指導する際の方法に関するものである」と述べており、法律の改革 は世銀の任務であるとの結論を出しました。これと関連して故シハタ氏は、「法 律を改革する場合には、関係国の経済・社会状況に関する深い知識が必要であ る。したがって法律の改革は、借入国が自ら必要だと判断した事柄に関して、借入国自身が実施した場合に限り、有益なものとなり得る。借入国が、 世銀支援が借入国の経済発展と、世銀による借入国向けの貸付戦略の成功にとって重要であると判断した場合には、世銀は、当該借入国の支援要請 に効果的に応えることができる」と述べました。この「囲み」の中で言及されている様々な原則・考え方は、その後、この分野における世銀の支援 活動の指針となりました。 開発における法律の役割について: 「法律の改革は、常に、経済的・社会的発展を取り戻し、かつこれを維持するために、人間社会が時として経験しなければならない全体的改革プロセ スの不可欠な一部でなければならない。すべての国々において、現状を維持するために活用されることが多い法律は、全体的な発展プロセスに関す る指針を提示し、かつこれを正当化する上で最も重要な役割を果たしてきた。法律は、秩序ある変革を行い、多用な利害関係を調整するための手段 である」。 提案されている改革に関する当該国のオーナーシップとプログラム構成について: 「ある国の法律システム、あるいは既存の法律の一部を改革することは、微妙な問題をはらんでいる。この法律システムの改革を成功させるために は、当該する借入国の法律家と政策決定者の参加が、極めて重要である。改革対象分野の特定及び適切な解決策の策定に際しては、政治構造を支え ている言語、社会の道徳観及び社会経済的要素を始め、当該国の状況に関する深い知識が重要な要素になる」。 司法システム改革の要素について: 「司法システム改革を成功させるには、次の 2 つの基本的前提条件を満たす必要がある。(1)司法システム改革の適切性と重要性に関して、司法部 門及びその他の行政部門においてコンセンサスが形成されていること。そして、このコンセンサスに基づいて、(2)必要な資源を持続的に配分する ことに関して、確約が行われること」。 テーマ別展望 61 Box 3.10 バングラデシュのビジネス環境、 女性及び貧しい人々に関する援助 2001 年度に承認された「バングラデシュ法律・司法キャパシ ティ・ビルディング・プロジェクト」は、(1)経済活動支援によ り重点を置いた民事裁判システムによって、ビジネス環境を改善 し、(2)女性及び貧しい人々が裁判を利用する機会を増やすこと を目標にしています。このプロジェクトは、司法システム改革に 関する従来の要素と裁判を利用する機会を増やし、汚職を減らす ための革新的な手法とを組み合わせたものです。さらにこのプロ ジェクトは、女性裁判官の数の増加、裁判官と裁判所職員を対象 としたジェンダー問題に対する意識改革研修、貧しい女性に対す る法律相談、及び特権を持たない人々に裁判の機会を与えるため の非公式な紛争解決の仕組みを支援するものです。 このプロジェクトの中のキャパシティ・ビルディングにより、裁 判所の業務管理・判例管理システムの改善、裁判所のインフラ向 上、簡易裁判所の強化、研修の提供、研修施設の改善を支援しま す。また現地の非政府組織(NGO)と協力して、法律教育と法律 意識を高めるキャンペーンが展開されます。 シビルソサエティ、法律専門家及び政府関係者との綿密な協議を 経て策定されたこのプロジェクトに対しては、IDA が貸付を行っ ています(総プロジェクト・コスト 4,370 万ドルの内の 3,060 万ドル)。さらにデンマーク国際開発庁とカナダ国際開発庁から、 協調貸付が行われています。 た。法律・司法セクターに対する評価は、借入国 政府との対話及び他の開発パートナーとの協力の 下でのプログラムの策定・実施の基礎となるもの です。2001 年度に世銀は、アルゼンチン、ルー マニア、ロシア連邦、スロバキア共和国及びユー ゴスラビア連邦共和国を対象として評価を行いま した。これらの評価作業では、裁判官の任命と懲 戒に関する手続きを点検し、かつそれぞれのシス テムの効率性と有効性に関する基本的情報を取り まとめました。一部の評価作業の結果によると、 裁判を利用する機会、紛争解決のための代替的仕 組み、女性保護、非効率なシステムのコスト及び 汚職などが、さらに詳細な分析が必要な重要分野 であることを示しています。 改革のための貸付 現在、法律・司法システムの改革に関しては、 31 の個別プロジェクトが進行中です。法律・司 法システムの改革の内容を有する世銀支援プロジ ェクトの数は 10 倍以上に増え、2001 年度では、 新規貸付承認額は、4,700 万ドルとなりました。 62 世界銀行年次報告 2001 さらに 5,150 万ドルに上るプロジェクトが策定中 となっています。承認されたプロジェクトは、主 に世界の一部の最貧国における改革の強化に関す るものです。これらの中には、バングラデシュに おける法律・司法システムの改革に関する包括的 プログラム(Box 3.10 を参照)が含まれています。 またベナン、ギニア、フィリピン及びシエラレオ ネに対して、類似のプログラムが策定中となって います。ボリビアに対しては、司法システム改革 プロジェクトに関する本格的な評価が初めて行わ れました。これにより、世銀は、他のラテンアメ リカ諸国に対する法律・司法システム改革プロジ ェクトに関する教訓を、初めて得ることができま した。この評価作業は、法律・司法システム改革 が長期間を要すること、ならびに現実的な期待と 目標のみならず、政府及びすべての関係者が不退 転の決意を行う必要があることを示しました。 世銀は、最近、84 ヶ国における知識、キャパ シティ・ビルディング及び司法改革に関する活動 を調査しました。この調査結果によると、アフリ カ地域が、法律・司法システム改革の中ではキャ パシティ・ビルディングに関する活動の割合が最 も高い(52 %)ことを示しています(図 3.5)。世 銀が支援した法律・司法システム改革の中でのキ ャパシティ・ビルディングと制度構築では、裁判 制度の強化、法制度の強化、及び裁判を利用する 機会の拡大を目標にしています。これらの活動の 中には、アフリカ地域の 16 ヶ国(フランス語圏 の国とポルトガル語圏の国)による商法の統一化 を支援するために開催された一連のワークショッ プ、ならびに地方と都市部で法律相談を実施する ためのキャパシティ・ビルディングを目的とした ニジェールの女性弁護士協会の強化が含まれてい ます。南アジア地域における法律分野での支援の 49 %は、法律改革に関するものでした。これに、 ヨーロッパ・中央アジア地域が 38 %で続きまし た。これらの活動の中には、スリランカを対象と した土地所有権の見直し、チェコ共和国を対象と した、破産、企業再構築及び制度・規制改革に関 する技術支援の提供が含まれていました。東アジ ア地域では、モンゴルを対象とした法律ニーズ評 価を始め、知識関連活動の数が最大になりました。 第4章 地域別展望 アフリカ地域 65 東アジア・大洋州地域 70 南アジア地域 75 ヨーロッパ・中央アジア地域 80 ラテンアメリカ・カリブ海地域 85 中東・北アフリカ地域 90 1 人当たり国民総生産(GDP)指標 1990 − 2000 年 アフリカ地域 東アジア・大洋州地域 200 南アジア地域 200 200 178 150 100 150 100 150 100 95 50 0 100 100 100 50 50 0 0 1990 2000 1990 ヨーロッパ・中央アジア地域 139 1990 2000 ラテンアメリカ・カリブ海地域 2000 中東・北アフリカ地域 200 200 200 150 150 150 118 100 84 50 0 100 100 50 50 0 1990 出典:「世界開発指標」のデータベース 111 100 100 100 2000 0 1990 2000 1990 2000 地域別展望 エイズ: 最も重要なのは予防である 単なる慈善ではなく、自分の利益になると いうことを人々に納得させられない限り、 資金調達は困難です。エイズは、開発と安 全に関わる世界的な問題なのです。 ジェームズ・ D ・ウォルフェンソン総裁 エイズに関する国連特別会議の後の発言 今日、3,600 万人がエイズに感染して います。1980 年代後、2,100 万人以上 の人々がエイズで死亡しています。そし て、1,300 万人を超える子供達が、これ らの病気が原因で孤児になっています。 世銀は、国連エイズ・プログラム (UNAIDS)の共同スポンサーとして、 2001 年度には、エイズに関連して過去最 高の資金拠出額を承認しました。この年次 報告書の他の章で、アフリカ地域に対する 世銀の支援を議論しており(27 頁)、ま たパートナーとの協力を議論しています (103 頁)。この章では、地域別の「ファ クト・シート」欄に、エイズに感染してい る人々の数を示しています※。サハラ以南 のアフリカ地域ではこの伝染病の影響が極 めて深刻でしたが、南アジアに関するデー タは、問題なのは有病率と絶対数であるこ とを示しています。たとえば、南アジアの 大きな人口を考慮すると、成人の有病率が わずか 0.1 %上昇しただけで、同地域の成 人のエイズ感染者数が約 50 万人増えるこ とになります。 重要なのは予防です。サハラ以南のアフ リカ地域を例に取ると、全国的な予防プロ グラムを実施するコストは、有病率が 5 % 未満の場合には 1 人あたり 3 ドル未満、有 病率が 15 %の場合には同 12 ドル、つま りコストが 4 倍になると推定されていま す。UNAIDS は、すべての開発途上国を 対象とした基本的なエイズ・プログラムの コストは、年間 92 億ドル以上、つまり現 在の援助額の 6 倍になると推定していま す。 ※この章の「ファクト・シート」に示されている数字 は、2000 年 12 月現在における UNAIDS の推定値 です。またこれらの数字は、UNAIDS の地域に関す る定義に基づいたものですが、この定義は世銀が使 用しているものとはやや異なります。詳細について は、次のホームページをご覧ください。 www.unaids.org 「アフリカ地域に住む私達は、今では、アフリカ 地域の国々を開発し、また貧困との闘いを行うの は世銀でも IMF でもないということが分かって います。こうしたことは、私達の責任なのです。 私達は必ず実行します。ただ、世銀と IMF の協 力が必要です。それは、これらの機関のノウハウ を借りれば、実施しようとしていることを増幅し、 加速することができるからです」 世銀・ IMF の 2001 年スプリングミーティングスの場でのニ ジェールのアリ・バジョ・ガマティ大蔵大臣の発言 アフリカ地域 地域情勢:地域開発の迅速化が急務 アフリカ地域の 2000 年の経済成長率は、様々 でした。経済成長率は、モザンビークとウガンダ では平均して 7 %でしたが、他の 14 ヶ国では平 均して 5 %でした。総じて、サハラ以南のアフリ カ地域の経済は、過去 2 年間で、主に一部の国々 での紛争の再燃と政治的混乱のために悪化しまし た。さらに 2000 年に石油価格が高騰した結果、 一部の国々に外的ショックが発生し、また一次産 品の輸出市場も悪影響を受けました。 アフリカ地域のほとんどにおいては、まだ不平 等が目立ち、経済成長率も、貧困層の増加を食い 止める上で必要とされる 5 %の水準を下回ってい ます。依然として、多くの人々が基本的なサービ スを受けられず、ほとんど経済活動に参加できて いません。エイズは、アフリカ地域の人的開発に とっての最大の難問です。また一部の国々では、 このために、ようやく伸びていた平均寿命が短縮 しています。またアフリカ地域に対する海外から の開発援助は、1990 年の 1 人あたり 32 ドルから、 1998 年には同 19 ドルに減少しました。 これらの要素により、アフリカ地域の開発の緊 急性が高まりました。2000 年にプラハで開催さ れた世銀・ IMF 年次総会の場で、ジェームズ・ D ・ウォルフェン総裁と IMF のホルスト・ケー ラー専務理事は、アフリカ地域に重点を置くこと を約束しました。2001 年 2 月、総裁と専務理事は、 マリの首都バマコとタンザニアの首都ダル・エ ス・サラームにおいて、アフリカ地域 22 ヶ国の 国家元首と会談し、アフリカ地域の経済成長率を 如何にして高めるのか、如何にして貧困率を大幅 に引き下げるのか、さらに如何にグローバル化に 対応するのかに関して、各国元首の考えに耳を傾 けました。各国元首は、貧困削減のためには、平 和、民主主義及び優れたガバナンスがまず必要で あるとしました。また各国元首は、アフリカ地域 の所得を増やすためには豊富な人的資源が必要で あり、このためには、保健・教育サービスを受け る機会を拡大し、かつ特にエイズの問題に一致協 力して取り組むことが必要だとしました。 アフリカ地域の競争力を高め、かつグローバル 化による利益を最大化するためには、地域の協力 と統合も必要になります。アフリカ地域の経済成 長率を持続させるためには、債務救済や政府開発 援助の他に、世界の市場―特に先進国の市場と農 産物市場―に対するアフリカ地域の参入を拡大す ることが重要です。 世銀の援助:アフリカ地域の開発の加速 アフリカ地域に対する世銀の貸付額は、2000 年度の 22 億ドルから、2001 年には 34 億ドルに増 加しました。2000 年 12 月において、アフリカ地 域に対する IDA 貸付額を IDA の総貸付額の 50 % にまで増額し、かつ各国の経済成長率を勘案して 配分額を決定するための仕組みを強化するという 戦略が、理事会に提出されました。この戦略は、 IDA の第 13 次増資の準備として、IDA 交渉代理 との間で、IDA-10 から IDA-12 までの再検討のた めに議論を行った上で策定されたものです。貸付 の対象の中には、エイズ危機に対する新たな対応、 石油価格高騰に対する対応、及び、紛争後の一部 の国々に対して再開された支援が含まれていまし た。貸付額が大幅に増加したのは、プロジェクト の策定と監督の質を改善するための徹底的な努力 の結果、世銀によるアフリカ地域向けプロジェク トの開発効果が大きく改善したことを踏まえたも のです。世銀援助の優先分野は、2000 年の画期的 な研究「アフリカは 21 世紀に生き残れるか」に 明記されている内容に合致しています。この研究 は、世界のドナーに対し、ガバナンスの改善と紛 争の解決、人的資源投資、競争力の向上と経済の 多様化、援助に対する依存度の引下げ、及び、協 力関係の強化を重視することによって、アフリカ 地域の開発努力を一層適切に支援する方法を提案 しています。2001 年度における重点事項には、最 貧困国の債務救済、エイズの流行に対する取り組 地域別展望 世銀貸付適格国: アンゴラ ウガンダ エチオピア エリトリア ガーナ カメルーン ガボン ガンビア ギニア ギニアビサウ ケープベルデ ケニア コートジボワール コモロ コンゴ民主共和国 コンゴ共和国 サントメ・プリンシペ ザンビア シエラレオネ ジンバブエ スーダン スワジランド セイシェル 赤道ギニア セネガル ソマリア タンザニア チャド 中央アフリカ地域 トーゴ ナイジェリア ナミビア ニジェール ブルキナファソ ブルンジ ベナン ボツワナ マダガスカル マラウィ マリ 南アフリカ地域 モーリシャス モーリタニア・ イスラム共和国 モザンビーク リベリア ルワンダ レソト 65 アフリカ地域のファクト・シート 総人口: 7 億人 人口増加率: 2.4 % 平均寿命: 47 歳 乳幼児死亡率(1,000 人あたり): 92 若年女性の非識字率: 26 % 2000 年の 1 人あたり国民総所得(GNI): 480 ドル エイズに感染者数: 2,500 万人 注:平均寿命と乳幼児死亡率(1,000 人あたり)は 1999 年の世界開発指標データベース、そ の他の指標は 2000 年の同データベース。現在は、国民総生産(GNP)の代わりに、国民 総所得(GNI)が使用されています。 2001 年度新規貸付承認総額 2001 年度貸付実行総額 IBRD : 0 IBRD : IDA : 33 億 6,960 万ドル IDA : 24 億 4,690 万ドル 4,330 万ドル 2001 年 6 月 30 日現在において実施中のプロジェクトのポートフォリオ: 145 億ドル み、民間セクター開発の促進、関係国による地域 社会への権限委譲の支援、及び、紛争防止と紛争 後の復興が含まれていました。 アフリカ地域では、世銀は、アフリカ開発銀行、 主要な二国間援助国・機関、民間セクター及び非 政府組織(NGO)などを始め、複数の開発パー トナーと密接に協力しています。たとえば、世銀 は、農村開発に関しては国連食糧農業機関 (FAO)と、女子教育に関しては「アフリカ地域 女性教育専門家フォーラム」と協力し、また「ア フリカ地域におけるエイズと闘うための国際パー トナーシップ」―このパートナーシップの支援を 得て、世銀は、国連エイズ・プログラム (UNAIDS)の事務局に 400 万ドルを拠出した― と協力しています。さらに「アフリカ地域との戦 略的パートナーシップ」は、援助機関とアフリカ 地域の機関を結集し、アフリカ地域の開発問題に 一貫した方法で取り組むためのフォーラムを提供 する上での世銀の役割を象徴するものです。さら に世銀は、「ナイル川流域イニシアティブ」を支 援するために他のパートナーと密接に協力してお り、また 2001 年 6 月には、ナイル川流域の 10 ヶ 国の持続可能な開発のための資金を調達すること を目的とした諮問グループ会議の形態の「国際ナ イル川協力コンソーシアム」を開催しました。 表 4.1 は、1992 年− 2001 年度の期間におけるサ ハラ以南のアフリカ地域に対する世銀貸付の総額 とセクター別配分比率を示すものです。表 8.2 (141 頁参照)は、1996 − 2001 年度に期間におけ るアフリカ地域に対する貸付承認額、貸付実行額 及び純移転額を示しています。表 8.8(146 頁参照) は、2001 年度に承認された国別援助活動を示す ものです。図 4.1 は、IBRD と IDA によるセクタ ー別貸付を示すものです。 債務救済を通じての貧困削減の支援 ケニアのキスム女子高校での化学の授業。生徒がフラスコに流れる液 体の量を調節しているところです。多くのアフリカ諸国では、女子教 育は重要優先事項となっています。 66 世界銀行年次報告 2001 2001 年度においては、合計 13 のアフリカ諸国 が、拡充重債務貧困国(HIPC)イニシアティブ に基づいて債務救済を受ける資格を獲得しまし た。これらの国々は全債権者からの総債務返済額 の約 3 分の 2、金額にして 250 億ドル強について 債務の削減を受けることとなりました。特にアフ リカ諸国に関しては、世界の様々なパートナーが 結集して、債務救済を行いました。世銀は、援助 資金の移転に悪影響を与えることなく、債務削減 額に関するコンセンサスが得られるよう努めまし た。 アフリカ地域の IDA 貸付適格国は、貧困削減 戦略ペーパー(PRSP)を作成し、債務救済の資 格を得ました。この PRSP では、借入国が定めた 目標を援助機関と借入国が共通目標として取り組 みます。この PRSP プロセスを活用して、アフリ カ地域の 17 ヶ国は国内コンセンサスを構築し、 開発パートナーから援助を受けて、自らが責任を 担う開発アジェンダを実施しはじめました。この プロセスを支援するため、IMF の貧困削減・成 長ファシリティ(PRGF)と世銀の貧困削減支援 貸付(PRSC)が活用することとなりました。 PRSC は、2001 年度に、ウガンダ向けに初めて承 認されました(43 頁参照)。 エイズの流行及びその他の伝染病との闘い 人々に対する投資(とりわけエイズに対する取り 組み)は、世銀の重要優先事項となっています。 この投資は、国連エイズ・プログラム(UNAIDS) 及び他のパートナーと密接に協力して行われてい ます(103 頁参照)。2000 年 9 月、世銀は、この 流行病が広がっているアフリカ地域の国々にすべ ての必要資金を自由に利用してもらうために、 「アフリカ地域における複数国エイズ・プログラ ム」に資金を拠出することを約束しました(27 頁を参照)。サハラ以南のアフリカ地域の国々が 作成した個々のエイズ・プログラムに対して、 IDA 貸付を柔軟かつ迅速に実行できるようにす るために、世銀はまず 5 億ドルを確保しました。 2001 年度には、この内の 2 億 8,700 万ドルが、カ メルーン、エリトリア、エチオピア、ガンビア、 ガーナ、ケニア及びウガンダのプロジェクトに対 して承認されました。現在は、第 2 次の支援が準 備中となっています。2001 年度に世銀は、特に ニジェール南部の都市、ジンデル近くでのペウル・ベロロ族の少女と 父親。世銀は、人口が約 1,050 万人のニジェールの人々の生活条件 を改善するために努力しています。ニジェールに対する世銀援助の重 点は、砂漠化を防止することに置かれています。 アフリカ地域の多くの子供達の命を奪っているマ ラリアへの取り組みに対する援助額を増加しまし た(Box4.1) 。 図 4.1 アフリカ地域に対する IBRD と IDA によるセクター 別貸付 2001 年度 民間セクター開発の促進 総額 34 億ドルに占める割合 インフラストラクチャーa 12% 都市開発 1% 農業・環境 12% 公共セクター運営 11% 経済政策 14% 金融 民間セクター開発 15% その他c 3% 人的開発b 32% 注:セクター分類は、プロジェクトの内容に基づいている。(26 頁の表 1.1 を参照) a. 運輸、通信、給水・衛生を含む。 b. 「アフリカ地域における複数国エイズ・プログラム」に基づく 7 ヶ国に対する IDA 貸付額 2 億 8,720 万ドルを含む。このプログラムに対し、世銀は 2000 年 9 月に 5 億ドルを確保している c. 電力・その他のエネルギー、石油・ガス、鉱業を含む。 活気のある民間セクターは、持続可能な経済成 長や雇用・国内所得の創出にとって必要不可欠で す。世銀は、ビジネス・投資環境の改善を目的と した改革に対する支援を継続しました。さらに、 7 ヶ国を対象とした「地域貿易促進プロジェクト」 など、貿易を促進するための新たな仕組みを開発 しました(Box4.2)。世銀は、アフリカ地域の指 導者の要請に応えて、インフラ・サービス(運輸、 エネルギー、給水)に対する貸付を増額しました。 これは、民間セクターの開発を促進し、住民の生 活水準を改善することを目的としたものです。世 銀は、今後数年間、インフラ・セクターに対する 貸付を更に増額することを約束しました。 地域別展望 67 地域社会に対するエンパワーメント 特に貧しい地域社会へも開発の便益が行き届く ようにすることを目標として、世銀は「地域社会 アクション・プログラム」(CAP)を開発しまし た。このプログラムは、効果的な地域社会開発プ ログラムを支援するために、地域社会に資源を提 供することによりエンパワーメントを目指す「地 域社会主導型開発」(CDD)アプローチを利用し たものです。世銀は、権限委譲に基づく CDD ア プローチをますます重視しています。この CDD アプローチは資金を農村地域に移転するもので、 マラウイの社会基金や、セネガル及びマダガスカ ルの栄養プログラムなどの例があります。この活 動は、公共セクターと民間セクターの両方を対象 としたキャパシティ・ビルディングによって補完 されています。世銀は、ハラレのアフリカ能力開 発財団と協力して、「アフリカ地域におけるキャ パシティ・ビルディングのためのパートナーシッ プ」(PACT)に、今後 5 年間で 1 億 5,000 万ドル を上限として援助を行うことを承認しました。 2000 年には、PACT は、技能、知識及び管理能 力の取得を支援するために 29 ヶ国のプロジェク トに資金援助を行いました。 Box 4.1 マラリア対策 マラリア患者の増加により、世界中で推定 70 万人の子供を 含め、年間 100 万人を超える人々が命を落としています。各 国の保健サービスは、マラリアに感染する人々の急増に追い つけず、社会にも悪影響が生じています。特に、患者の 90 %が集中するサハラ以南のアフリカ地域では深刻な状況で す。 2001 年 4 月、世銀は、「第 4 回マラリア対策(RBM)世 界パートナーシップ会議」を開催しました。参加者は、 2010 年までにマラリアによる死亡者数を半減させるとした RBM 目標を達成することを目指して、各国のプログラムを実 施する上での国レベルでのパートナーシップの拡大努力のた めに互いの経験を共有しました。参加者は、マラリア・プロ グラムを公共の保健セクター以外に拡大するために協力する 場合の、政府、民間セクター及び NGO の役割を検討しまし た。さらに参加者は、外部資源を調達し、これを効果的に活 用する際に直面する問題点、及び PRSP と HIPC イニシア ティブを利用した場合には、効果的マラリア・プログラムの 基盤を強化する上でどのような可能性が生じるかを議論しま した。 Box 4.2 地域貿易の促進によるアフリカ地域の生産 紛争の災禍を受けた国々に対する支援 アフリカ地域では、紛争は、開発上の問題に大 きく関わっています。世銀は、紛争を予防し、紛 争後の復興を支援するために、国連機関、二国間 援助国・機関及び NGO などのパートナーと協力 する体制を強化しています。紛争の予防に関し世 銀は、政治不安を引き起こし、最終的に紛争へと つながり、貧困と不平等を生みだす根本的原因に 対処するために、他の機関と協力しました。紛争 後の復興に関して世銀は、プロジェクト貸付と技 術支援を通じて、数ヶ国を積極的に支援しました。 2000 年 11 月、世銀は、農業、民間セクターの再 建及び社会的保護を通じてエリトリアの長期的な 再建と経済復興を支援するために、9,000 万ドル の貸付を承認しました。さらに世銀は、エチオピ ア政府の紛争後復興プログラムを支援するため に、合計 4 億 60 万ドルの 2 つの貸付を承認しまし た。支援対象は、エリトリアとの紛争に関連した 軍人の緊急の復員と 15 万人の退役軍人の社会復 帰、緊急の人道的ニーズ、インフラの修復・再建、 経済安定化及び改革アジェンダの再開でした。こ の他にも世銀は、紛争後の復興のために、ブルン ジ、ギニアビサウ、ルワンダ及びシエラレオネに 対して積極的な支援を行いました。 68 世界銀行年次報告 2001 性の向上 アフリカ地域における生産活動に対する資金供給は、この地 域のリスクが極めて高いという認識から非常に制約されてい ます。しかし、多くの国々には、こうした認識は当てはまり ません。IDA が貸付している「地域貿易促進プロジェクト」 (RTFP : 1 億 1,000 万ドル)は、政治リスクによって引き 起こされる損失を補填するための信頼できる保険機構を確立 することによって上記の認識に対処したいと考える国々を結 集することで、この問題に取り組んでいます。この保険機構 では、最終的にこれらの国々の政府がリスクを負担すること になるので、そのことが保険金請求の原因発生に対する大き な抑止力になります。現在は、民間の保険会社は、アフリカ 地域の国が関係する貿易に関わる大きな政治リスクを負担す ることはできません。しかし、公共セクターがこのリスクを 負担するのであれば、民間の保険会社は、この地域でのビジ ネスを拡大することができると思われます。 RTFP は、貸付期間を延長することによって、また、一層 安定したビジネス環境を創造することによって、貿易に従事 する民間企業に便益を与えることができます。このプロジェ クトは、当面 7 ヶ国(ブルンジ、ケニア、マラウイ、ルワン ダ、タンザニア、ウガンダ及びザンビア)が対象となってお り、今後アフリカ地域のすべての国を対象にすることも可能 です。 表 4.1 アフリカ地域に対するセクター別貸付、1992 − 2001 年度 (単位: 100 万ドル) セクター 貸付案件別分類 92−97 年度 98−99 年度 年平均 年平均 農業 経済政策 教育 電力・その他のエネルギー 環境 金融 鉱業 マルチセクター 石油・ガス 保健・栄養・人口 民間セクター開発 公共セクター運営 社会的保護 通信 運輸 都市開発 給水・衛生 総額 うち IBRD 貸付額 IDA 貸付額 315.2 527.0 233.5 181.4 53.9 217.3 10.7 38.9 31.4 136.9 193.8 101.8 117.6 14.9 294.4 132.3 124.6 182.5 503.2 283.2 190.2 35.9 17.2 10.0 − 8.8 199.6 61.3 150.9 113.4 5.4 503.2 105.5 92.9 プロジェクトの内容別分類 00 年度 01 年度 00 年度 01 年度 173.6 426.2 159.7 42.9 16.4 60.4 − 93.5 116.6 110.0 143.2 312.2 139.4 10.2 256.2 10.8 87.7 362.3 540.3 74.9 − 22.0 204.4 18.0 − 72.0 384.2a 462.2 382.2 453.7 − 99.0 40.0 254.4 181.4 360.1 203.7 60.3 22.6 60.4 − 43.2 116.7 154.0 186.6 194.9 143.4 10.2 256.2 91.7 73.7 384.7 458.3 146.7 0.5 26.1 198.6 18.0 − 89.0 466.2a 298.1 365.6 490.5 11.8 112.1 20.0 283.4 2,725.7 2,463.2b 2,159.1 3,369.6 175.0 2,550.6 31.2 2,432.0b 97.6 2,061.5 3,369.6a,b 2,159.1 3,369.6 注: 26 頁の表 1.1 を参照。端数を四捨五入したため、合計額が合わないことがある。 a. 「アフリカ地域における複数国エイズ・プログラム」に基づく 7 ヶ国に対する IDA 貸付額 2 億 8,720 万ドルを含む。このプログラムに対 し、世銀は 2000 年 9 月に 5 億ドルを確保している。. b. IDA による次の HIPC グラントを除く。1998 年度におけるウガンダ向けの 7,500 万ドル、1999 年度におけるモザンビーク向けの 1 億 5,400 万ドル、及び、2001 年度におけるカメルーン向けの 6,400 万ドル。 地域別展望 69 「積み上げた果実が現金に換わり、それにより自分達 の生活水準が向上したことは、果樹栽培者に大きな 喜びと満足感を与えました。善良な人々は、自分達 を支援してくれた機関のことを決して忘れないでし ょう」 「山西省貧困削減プロジェクト」の資金を利用した零細事業貸付 を受けた Song Yongxiang 氏からの手紙です。このプロジェク トは、中国の一部最貧困地域の生活水準を改善しています。 世銀貸付適格国 ※: 東アジア・大洋州地域 インドネシア カンボジア キリバス サモア ソロモン諸島 タイ 大韓民国 中国 トンガ バヌアツ パプアニューギニア パラオ フィジー フィリピン ベトナム マーシャル諸島 マレーシア ミクロネシア連邦 ミャンマー モンゴル ラオス人民民主共和国 ※この項では、東ティ モールについても報 告する。 地域情勢: 回復は続いているが、リスクが残っている 東アジア地域の金融危機後の回復は、目覚しい ものでした。2000 年には、同地域の開発途上国 の経済成長率は 7 %を超えました。1 日 1 ドル未 満で生活する人々の割合は、10 年前の約 30 %か ら約 13 %にまで低下しました。この経済成長の ほとんどは、金融危機の間も成長を続けた中国に よってもたらされたものでした。東アジア地域の 他の諸国が順調に回復したことで、金融危機によ り停滞していた貧困削減の面でも、進展が見られ ました。2000 年は、東アジア地域の主要経済が 拡大に転じてから 2 年目の年でした。各国の財政 状況は、4 年前に比べかなり安定しました。した がって東アジア地域の国々は、2001 年の世界的 な景気後退を何とか乗り切ることができると思わ れます。 民間セクターを再び活性化させることは、ショ ックに対する抵抗力を強める上で重要です。一部 の小規模経済は低迷しており、大規模経済との格 差が大きくなっています。社会的脆弱性は、懸念 すべき状態のままです。総人口の約半分は、1 日 2 ドル未満で生活しています。他の社会開発目標 ―効果的な制度とサービスの提供を必要とするも の―の達成度は低いままです。したがって、シビ ルソサエティの活性化、政策議論の拡大及び政府 の変革の必要性と共に、公的機関による対応の迅 速化の必要性が高まりました。最後に、環境に対 しても改めて関心を払う必要があります。 世銀の支援:企業の競争力、地域社会へのエンパ ワーメント及びきれいな空気 世銀の主な目標は、世界の優れたプラクティス (慣例・慣行)を活用するための戦略的な同盟・ 70 世界銀行年次報告 2001 提携に基づいた「国別援助戦略」(CAS)を通じ て貧困を削減することです。2001 年度には、世 銀の政策助言及び技術支援に加えて、30 のプロ ジェクト(特別信託基金に対して資金拠出を行う 3 つのプロジェクトを除く)を対象として 21 億ド ルの新規貸付が行われました。世銀援助の戦略的 目標としては、民間セクターを再び活性化し、公 共セクターを支援し、社会的リスクに対処し、か つ対象国が環境に対する配慮を怠るのを防止する ことを挙げることができます。 東アジア地域に対する世銀の戦略の原則は、グ ローバル・レベルと地域レベルの経験を対象国に 提供し、かつ現地のニーズに合わせて資金を配分 することです。東アジア地域における世銀スタッ フの約半数及びすべての国別担当局長は、援助の 有効性を高めるために現地に駐在しています。広 範な協議を経て策定された 2001 年度のインドネ シアの国別援助戦略(CAS)は、ガバナンスの 改善を条件として、譲許的貸付を増やすとしてい ます。また、東ティモールでは、新しい移行戦略 に基づき、世銀は業務を展開することになってい ます(Box4.3)。カンボジア、ラオス人民民主共 和国、モンゴル及びベトナムに関しては、世銀は、 貧困削減戦略ペーパー(PRSP)に基づいて各国 が策定した、国民の幅広い参加を促進し、貧しい 人々に配慮し、かつ経済成長を目指した、包括 的・長期的プログラムを支援しています。中国に 対しては、新たな国別援助戦略(CAS)の作成 が始まりました。 表 4.2 は、1992 − 2001 年度における東アジア・ 大洋州地域を対象とした世銀貸付の金額とセクタ ー別配分を示すものです。表 8.3(141 頁参照)は、 1996 − 2001 年度における東アジア・大洋州地域 に対する貸付承認額、貸付実行額及び純移転額を 比較したものです。また、表 8.9(147 頁参照)は、 2001 年度に承認された国別の援助活動を示すも のです。図 4.2 は、IBRD と IDA によるセクター 別貸付を示すものです。 東アジア・大洋州地域のファクト・シート 総人口: 19 億人 人口増加率: 0.9 % 東アジアのビジネスの活性化と 投資家の信頼感の回復 世銀は、企業のリストラ、ガバナンス及び競争 力を支援することにより民間投資の制度的・政策 的環境の改善を図っています。インドネシアに対 しては、世銀は、IMF 及びアジア開発銀行 (ADB)と密接に協力して銀行・企業リストラを 支援し、国有銀行への援助を主導しました。タイ に対しては、「競争力向上のための国別開発パー トナーシップ」(CDPC)―構造調整貸付を行わ ず対象国の対話を促進するための非貸付サービス ―を通じて、政策の実施と金融・企業改革の実施 を支援しています。ベトナムに対しては、新たな 貧困削減支援貸付(PRSC)を通じて、裾野の広 い経済成長を実現する上で重要な包括的構造改革 を支援しています。この構造改革は、民間投資を 拡大し、国有企業、銀行及び財政の透明性と説明 責任を強化することを目指したものです。 この地域の競争力を向上させるために世銀は、 情報インフラ、技術革新及び技能開発を対象とし た投資を行っています。タイを対象とした CDPC は、パートナーからの技術援助を受けてこれらの 分野の主な制約事項に対処するものです。複数の ドナーから資金の拠出を受けて世銀が運営してい る「ベトナム開発情報センター」は、遠隔研修を 行い、多くの人々にグローバルな知識を学ぶ機会 を提供することを目的とした最先端の施設です。 このセンターは、世銀がアジアに設立した 4 つの 「グローバル・ディベロップメント・ラーニン グ・ネットワーク(GDLN)センター」の内の 1 つです。韓国やタイなどの国との間での知識パー トナーシップ及び国別開発パートナーシップを通 じて、世銀は、脆弱性の緩和と競争力の強化に関 するグローバルな開発関連知識を学ぶ機会を増や すべく支援を行っています(Box4.4)。中国の情 報産業の状況及び技術革新を求めるニーズの評価 に関しては、経済協力開発機構(OECD)との共 同作業も進展しています。ADB、国連アジア・ 太平洋経済社会委員会(ESCAP)及びその他の パートナーと共同で主催した、地域の政策決定者 等のための「第 3 回アジア開発フォーラム」は、 将来の経済状況を見据えて、その準備を行うこと を目的としたものです。 平均寿命: 69 歳 乳幼児死亡率(1,000 人あたり): 35 若年女性の非識字率: 4 % 2000 年の 1 人あたり国民総所得(GNI): 1,060 ドル エイズ感染者数: 60 万人 注:平均寿命と乳幼児死亡率(1,000 人あたり)は 1999 年の世界開発指標データベース、そ の他の指標は 2000 年の同データベース。現在は、国民総生産(GNP)の代わりに、国民 総所得(GNI)が使用されています。 2001 年度新規貸付承認総額 2001 年度貸付実行総額 IBRD :11 億 3,610 万ドル IBRD :26 億 8,330 万ドル IDA : IDA : 9 億 9,770 万ドル 6 億 4,680 万ドル 2001 年 6 月 30 日現在において実施中のプロジェクトのポートフォリオ: 287 億ドル 公共サービスとガバナンスの改善 公的債務の増加が公共支出に影響を与えている 状況を踏まえ、東アジアの多くの国ではシビルソ サエティが、政府の一層の効率化と責任の履行、 社会的サービスとインフラ・サービスの改善、及 世銀貸付のうち中国については、環境を重視したプロジェクトの貸付 が最も高い伸び率を示しています。 び環境保護のさらなる徹底を求めています。こう したことから世銀の援助もまた、公共セクターの 地域別展望 71 Box 4.3 東ティモール:その現状 1999 年 9 月、東ティモールは、住民がインドネシアからの分離 独立に圧倒的多数の賛成票を投じた後、暴力にさいなまれまし た。国際社会による再建努力の調整役となった世銀は、過去 18 ヶ月間、「東ティモール信託基金」を管理しています。この基 金に対しては、ほぼすべてのセクターにおける復興と開発のため の基本的な活動を対象として、1 億 6,600 万ドルを上限とする 資金の拠出が承認されました。 状況は、大きく進展しました。すべてのセクターを対象とした プロジェクトとプログラムに関して、6 ヶ月以内に、グラント契 約書が締結されました。2000 年 12 月までには、経済は回復し つつあり、農業、地域社会の再建、保健、教育、衛生及びインフ ラに関するプロジェクトは進展しました。ある国連機関は、東 ティモールの住民との間で権限の役割分担に関する取決めを行い ました。さらに、選挙の日程についても合意が成立しました。東 ティモールが国連による仲介を経て独立に向けて前進することを 受け、世銀は東ティモールのために「移行支援戦略」を策定しま した。今後もまだ、大きな課題が控えています。しかし、過去 2 年間に状況が良い方向に進展してきたことを考慮するときっと解 決できるでしょう。 Box 4.4 「知識パートナーシップ」及び「国別開発パ ートナーシップ」による革新:韓国とタイ 韓国やタイなどとの間で確立されたパートナーシップを通じて世 銀は、脆弱性を緩和し、競争力を改善するためのグローバルな開 発知識を学ぶ機会を増やしています。これらの問題は、アジア金 融危機後に中所得国の間で開発上の主要関心事項になりました。 韓国政府との間の知識パートナーシップは、韓国がより一層競 争力のある知識集約型経済を創造し、かつ韓国の開発経験を他の 透明性と説明責任、及びプロジェクトの策定と実 施の際の関係者の参加を拡大することに重点を置 いています。インドネシアを対象としたイニシア ティブには、汚職防止及び公務員の意識改革が含 まれています。インドネシアが主体となって推進 する「ガバナンス改革のためのパートナーシップ」 ―国連開発計画(UNDP)との共同イニシアティ ブ―は、ガバナンスに関する全国的な対話を促進 すると共に、シビルソサエティや省庁が行った革 新的改革提案に資金を提供しています。 世銀は、特にインフラ・サービスの提供に関し て、需要に基づいた民間セクター・アプローチを 採用しており、コストの回収も重視しています。 公共セクターにおける意思決定権限と責任の委譲 も、優先事項となっています。インドネシアの 「州保健プロジェクト」は、バンテン州、北スマ トラ州及び西ジャワ州の貧しい人々に保健サービ スを提供していますが、地元への権限委譲の環境 がますます整っています。フィリピンの「地方政 府財政・開発プロジェクト」は、基本的なインフ ラやサービス、及び設備を拡大・高度化すること、 ならびに対象となる地方政府の能力を拡大するこ とによって、都市を生活しやすいものにします。 中国「経済法改革プロジェクト」は、経済法の作 成に関する技術支援に対して資金を提供するもの です。また、中国の「会計改革プロジェクト」は、 政府の監査官が、資金の無駄使いや悪用を減少さ せ、公共セクターの財務管理を強化するのを支援 するものです。タイでは、世銀は、家計、民間セ クター及び公共セクターを対象とした汚職につい ての調査に対して資金を援助しました。この調査 は、こうした問題に関する国民の認識を高め、か つ議論を活発化させました。 諸国に移転することを支援するものです。2001 年 6 月、世銀は 韓国開発研究所と共同で、ビジネス革新システムに関するワーク ショップを開催しました。このワークショップは、他の開発途上 国に応用できる知見を提供するためのものでした。 タイに関しては、世銀は国別開発パートナーシップを通じてタ イ政府を支援しています。このパートナーシップは、技術援助や キャパシティ・ビルディングに関するニーズ、民間セクターやシ ビルソサエティの参加、及びグラント資金の導入に関するもので す。競争力に関するパートナーシップは、改革アジェンダの完了 と将来を見据えたアジェンダ―技能の向上、革新を行う能力の強 化及びロジスティックスの改善―の実施に焦点を当てています。 72 世界銀行年次報告 2001 脆弱性の緩和、及び貧しい人々に対する経済成長 の便益の確実な配分 世銀の戦略の重点は、セーフティ・ネットや危 機に関する評価から、家計が社会的リスクを管理 するのを支援し、社会政策の枠組みを構築し、か つ貧しい人々が経済成長の恩恵を享受できるよう に政策や制度を強化することに移行しました。 低・中所得国の社会プログラムは、ますます地域 社会へのエンパワーメントや需要に基づいたアプ ローチを重視するようになっています。カンボジ アの「社会基金 II プロジェクト」は、地域社会が 自ら策定したインフラ関連のサブ・プロジェクト に資金を供与し、雇用機会を創出し、地域社会と 地方政府の能力を強化しています。インドネシア の「ケカマタン開発プロジェクト」は、全国 1 万 世銀のスタッフは、ジャカルタのある学校を訪問しました。同校の学 生は、「全国奨学金支援プログラム」から奨学金を受けています。ド ナーの支援に基づいたこのプログラムは、1997 − 98 年の金融危 機の影響を受けた家庭と学校を支援しています。 の地方行政機関が実施する小規模なインフラ・プ ロジェクトあるいは所得創出活動に資金を提供し ています。この開発プロジェクトは、地方行政機 関の能力を拡大し、村落の評議会に権限を付与し、 かつ地域社会の参加を拡大しています。 世銀は東アジアの最貧困地域において、次のよ うな支援を行いました。モンゴルの農村交通プロ ジェクトは、保健・教育サービスに対する貧しい 地域の人々のアクセスを改善し、民間企業と交易 を支援しています。ベトナムでは、一部の最貧困 地域の貧困に対処するために、小規模なインフ ラ・生活改善プロジェクトを策定しています。こ のプロジェクトでは、参加で地域に権限を委譲し、 目的を絞ったアプローチが採用されます。中国の 「3 省幹線道路プロジェクト」は、西部 3 省の交通 の便を改善し、貧しい郡部の道路アクセスを改善 して所得格差の是正を図るものです。 むバンコク当局に対する協力、中国の環境に関す るマルチ・ドナーによる報告書、インドネシアの 天然資源管理に関する選択肢を分析した報告書、 環境に重点を置いた中国のプロジェクトに対する 支援などがあります。中国への支援では、環境に 重点を置いたプロジェクトが世銀貸付ポートフォ リオに占める割合が急増しています(2000 − 01 年度承認額: 12 億ドル)。たとえば「四川省都市 環境プロジェクト」は、四川省に住む 600 万人の 低所得層の人々のためにきれいな水と健康的な環 境を取り戻し、かつ世界文化遺産に指定された楽 山市の摩崖大仏を保護・修復することを目的とし たものです。 図 4.2 東アジア・大洋州地域に対する IBRD と IDA のセク ター別貸付 2001 年度 総額 21 億ドルに占める割合 都市開発 9% 農業・環境 16% 経済政策 3% 環境の改善 東アジア・大洋州地域では主要国の総人口の半 数が都市で生活している現在、都市部の大気と水 の汚染は極めて深刻な問題となっています。世銀 は、米国フォード社、アジア開発銀行(ADB)、 日本政府及びオランダ政府と協力し、アジアの都 市の間で知識を共有するためのプラットフォーム となる「東アジアの都市のためのクリーン・エ ア・イニシアティブ」を開始しました。関係国に 対する支援には、オートバイによる汚染に取り組 インフラストラクチャーa 35% 人的開発 27% 公共セクター運営 1% 金融 その他b 1% 民間セクター開発 8% 注:セクター別分類は、プロジェクトの内容に基づいて行った。 (26 頁の表 1.1 を参照。 ) a. 運輸、通信、給水・衛生を含む。 b. 電力・その他のエネルギーを含む。 地域別展望 73 表 4.2 東アジア・大洋州地域に対するセクター別世銀貸付、1992 − 2001 年度 (単位: 100 万ドル) セクター 貸付案件別分類 92−97 年度 98−99 年度 年平均 年平均 00 年度 01 年度 00 年度 01 年度 193.5 250.0 7.6 30.0 4.8 8.0 − 35.0 − 108.2 − − 378.4 − 729.0 389.3 − 412.8 40.0 7.0 470.0 590.3 32.0 10.0 − 7.0 82.7 − 470.0 105.0 − 577.3 − 175.0 154.9 57.5 16.6 30.0 197.0 88.0 − − − 108.2 85.0 12.5 443.4 − 746.1 194.6 − 農業 経済政策 教育 電力・その他のエネルギー 環境 金融 鉱業 マルチセクター 石油・ガス 保健・栄養・人口 民間セクター開発 公共セクター運営 社会的保護 通信 運輸 都市開発 給水・衛生 958.4 97.8 495.7 1,292.0 279.1 94.9 5.8 10.5 139.3 206.2 22.5 74.6 52.9 180.7 1,147.8 320.1 126.8 1,035.3 1,831.0 330.4 473.4 259.7 3,105.2 − − − 125.6 99.3 367.5 650.0 67.3 1,105.6 116.7 127.2 353.8 30.0 5.0 470.0 382.7 32.0 10.0 − 7.0 119.4 − 490.0 100.0 − 629.2 − 350.0 総額 5,505.1 9,694.2 2,979.1 2,133.8a 4,389.1 1,116.0 8,800.9 893.3 2,495.3 483.8 1,136.1 997.7 うち IBRD 貸付額 IDA 貸付額 注: 26 頁の表 1.1 を参照。端数を四捨五入したため、合計額が合わないことがある。 a. 「東ティモール信託基金」から拠出された 2,160 万ドルの特別貸付は含まない。 74 プロジェクトの内容別分類 世界銀行年次報告 2001 2,979.1 2,133.8a 「世銀が私達のところにやって来て、直接 私達の話を聞いてくれたので喜んでいま す。私達は何が必要なのかを知っていま す。そして、他の誰よりも、どうすれば 問題を解決できるのかも知っています。 また来てください。そして、話を聞いて ください」 パキスタンのコハット地方で開かれた、国別援助戦 略に関する協議の場での現地の農家の声。 南アジア地域 地域情勢:経済は着実に成長しているが、潜在成 長力を下回っている 2000 年の南アジアの経済成長率は 5.8 %でした が、この水準は他の国々と比較するとかなり高く、 しかも持続的なものでした。しかし長期成長率は、 まだ潜在成長力を下回っています。2000 年の経 済成長率も、干ばつの影響を受けました。この干 ばつで、南アジア地域の一部では農業生産高が減 少しました。インドの GDP 成長率は 6 %で、同 地域内では最高となりました。バングラデシュも 5.2 %と好調でした。パキスタンでは、製造業と 輸出が好調であったことから GDP 成長率がやや 伸び、3.8 %になりました。 自然災害が繰り返し発生し、一部の地域で政治 不安が続いていることを考慮すると、南アジア地 域の経済成長率が安定していることは、極めて印 象的です。干ばつは、インド北部、アフガニスタ ン及びパキスタンを襲いました。インドでは、大 規模地震で数千人の命が奪われました。経済成長 を阻害しているその他の慢性的な障害は、脆弱な ガバナンス、民衆による対立及び不十分な経済改 革です。インドの経済改革のペースは、州レベル の政治的問題によって減速しました。パキスタン は、引き続きガバナンス上の問題と経済の歪みに 直面しています。2000 年に策定された「経済再 生プログラム」を成功させるためには、これらの 問題に効果的に対処することが極めて重要になり ます。バングラデシュでは、2001 年の選挙前に 政治環境が非常に複雑化したことで、経済成長率 を加速し、貧困を削減する上で必要な第 2 次改革 の実施が遅れました。過去 1 年間、ネパールでは 政治的に不安定な状態が続きました。また、2001 年 6 月には、国王が暗殺されるという悲劇が発生 しました。スリランカでは、18 年に及ぶ民族対 立が激化し、停戦合意も遵守されず、政治も極め て不安定になりました。アフガニスタンでは、激 しい戦闘が続きました。 南アジア地域の貧困は、引き続き開発にとって 深刻な問題です。1 日 1 ドル未満で生活している 人の数は、5 億人に達しています。この数は、世 界中の貧しい人々の総数の 44 %に相当します。 非識字率は、世界中で最も高くなっています。女 性に対する教育年数は、男性の教育年数の半分程 度にすぎません。医療サービスに対するアクセス の欠如、エイズ感染率の上昇傾向及び環境劣化な どの問題は、南アジア地域の反映を脅かす多くの 問題の一部にすぎず、すべての人々、特に貧しい 人々の生活の質を悪化させています。 世銀貸付適格国: アフガニスタン インド スリランカ ネパール パキスタン バングラデシュ ブータン モルディブ 世銀の支援:持続可能な開発の可能性の引き上げ 南アジア地域に関する世銀の主目標は、貧困と 脆弱性の削減に置かれています。世銀は、対象国 と地域社会が自ら責任を担って開発努力を推進す ること、危機に迅速に対処すること、人材育成の ための投資、ものの拡大を支援すること、及び民 間セクター主導の公平な経済成長を促進すること などの活動を通じて、この目標の実現に努力して います。 表 4.3 は、1992 − 2001 年度における南アジア地 域に対する世銀貸付の総額とセクター別の配分を 示すものです。表 8.4(142 頁参照)は、1996 − 2001 年度における南アジア地域に対する貸付承 認額、貸付実行額及び純移転額を比較したもので す。また、表 8.10(148 頁参照)は、2001 年度に 承認された国別の援助活動を示すものです。図 4.3 は、IBRD と IDA によるセクター別貸付を示 すものです。 地域社会のエンパワーメントとオーナーシップ推進 2001 年度に世銀は、インド、バングラデシュ、 スリランカ及びパキスタンそれぞれを対象とした 国別援助戦略(CAS)を策定するにあたり、地 域社会、シビルソサエティ及び政府関係者と広範 地域別展望 75 南アジア地域のファクト・シート 総人口: 14 億人 人口増加率: 1.9 % 平均寿命: 63 歳 Box 4.5 パキスタンを対象とした開発のための対話の強化 乳幼児死亡率(1,000 人あたり): 74 若年女性の非識字率: 40 % 新たな国別援助戦略(CAS)を策定するため世銀のパキスタン担当 2000 年の 1 人あたり国民総所得(GNI): 460 ドル チームは、村レベルから国レベルまでの協議を行いました。協議は、 エイズ感染者数: 580 万人 農家、女性団体、NGO、労働組合、学者、ジャーナリスト、政府関 注:平均寿命と乳幼児死亡率(1,000 人あたり)は 1999 年の世界開発指標データベース、そ の他の指標は 2000 年の同データベース。現在は、国民総生産(GNP)の代わりに、国民 総所得(GNI)が使用されています。 係者及び政治家との間で行われました。同チームは、蔓延している汚 職に対する懸念、経済機会の欠如、裁判、教育及び保健サービスに対 する公平なアクセスが欠如していることに対する絶望など、様々な声 に耳を傾けました。同時に、自分達の生活を改善したいという大きな T2001 年度新規貸付承認総額 2001 年度貸付実行総額 IBRD :20 億 3,500 万ドル IBRD : 7 億 5,600 万ドル IDA : 12 億 1,150 万ドル IDA : 19 億 3,530 万ドル 願望を持つ人々の持つ独創的なアイディアも耳にしました。 国別援助戦略(CAS)を策定するための協議を通じて世銀は、現 地の住民が自ら選んだ開発上のニーズと優先事項を明らかにすること ができました。このような対話が開始されたことで、パキスタンの参 2001 年 6 月 30 日現在において実施中のプロジェクトのポートフォリオ: 加型開発プロセスは更に前進することが期待されます。 177 億ドル な協議を行いました(Box4.5)。さらに世銀は、 シビルソサエティとの協議及び意見交換ワークシ ョップにも参加しました。これらの活動を通じて 世銀は、グローバルな開発に関する経験を借入国 に伝えると共に、開発上の優先事項に関する借入 国の希望を把握することができました。 学校に通っている女子児童が手を挙げています。これは、パキスタン の農村部で開かれた世銀による協議会の一こまです。この協議の場は、 パキスタンを対象とした世銀の国別援助戦略(CAS)を説明するた めに多くの関係者を招いて開催されているものの一つです。 76 世界銀行年次報告 2001 ■ インドでは、2000 年 12 月に開催された「州 レベルの改革に関するワークショップ」―世 銀、他のドナー及びインド大蔵省が主催―に、 合計 300 人を超える政治家、公務員及び NGO 関係者が参加しました。このワークシ ョップでは、財政とガバナンスに関して世界 の専門家との間で意見交換が行われました。 また、中央政府レベルで開かれた多くの大規 模ワークショップでは、財政、民営化及びビ ジネス環境に関する問題の検討が行われまし た。 ■ パキスタンでは、セクターレベルの対話の支 援として、カラチでの上下水サービスの持続 的な提供に関するワークショップや中央・地 方政府当局やその他の関係者が道路利用者の ニーズと関心事項をより良く理解するための 一連の協議会が開かれました。 ■ メディアの強化を目指したジャーナリズムに 関するワークショップが 2 つ、世界銀行研究 所(WBI)の主催で開催されました。1 つは、 経済報道に関するものでした。もう 1 つは、 コモンウェルス・プレス・ユニオンの支援を 受けて行われたもので、汚職とジャーナリズ ムの倫理に関するものでした。 世銀は、地域社会にプロジェクトを策定・実施 する権限を付与することによって、開発活動に対 する地域社会のオーナーシップを高める方向で支 援しています。たとえば、インドの「地域貧困イ ニシアティブ」プロジェクト(アンドラプラデシ ュ州、マドヤプラデシュ州及びラジャスタン州)、 及び「農村給水・環境衛生プロジェクト」は、資 源に対するアクセスと関連サービスを改善するた めの活動に地域社会を密接に関与させています。 スリランカで行われている実験的な「農村自立学 習イニシアティブ」には、農村コミュニティ・テ レセンターが含まれていますが、このセンターは、 僻地にある農村の貧困削減を支援するために、情 報技術(IT)を使用したコミュニケーションを 活用しています。このプロジェクトは、世銀が運 営する日本政府の「日本社会開発基金」から資金 援助を受けているものです。 危機に対処するための協力 2001 年度に世銀は、自然災害や紛争が、貧し い人々に深刻な悪影響を与えることを認識し、こ うした危機に起因するニーズに対する取り組みを 支援しました。インドの大地震の際には、他の機 関と協力して多面的な支援を迅速に行いました (Box4.6)。干ばつと紛争の影響を受けたアフガニ スタンに対しては、世銀は、凶作の影響を緩和し、 推定 1,200 万人のアフガニスタン国民(隣国のパ キスタンの難民センターに収容されている人々を 含む)の栄養不良を緩和するための国連その他の 機関の活動を支援しています。 スリランカでは、紛争による問題はあるものの、 世銀が貸付した「北東農業用地灌漑プロジェクト」 は、かなり進展しています。このプロジェクトは、 農業の再建と小規模再開発活動を通じて、少なく とも最低限の生活ができるだけの生産と基本的地 域サービスの基盤を再建することを目的としたも のです。パートナーには、スリランカ政府、対象 となる地域社会、現地の NGO、国連難民高等弁 務官事務所(UNHCR)及び赤十字国際委員会 (ICRC)が含まれています。この活動は紛争地域 に生活する 50 万の人々を支援し、紛争の両当事 者からも評価されています。 人々に対する投資 世銀は、貧困削減のためには、南アジア地域に 対する援助では教育と保健を最も重視する必要が あると考えています。バングラデシュの新たなプ ロジェクトは、識字率向上プログラムを強化し、 初めて読み書きができるようになった人々が各自 の技能を活用するものです。このプロジェクトは、 同国の最貧困層の約 160 万人―この内の半数は女 性―に恩恵をもたらすことになります。さらにバ ングラデシュでは、新たな「法律・司法に関する キャパシティ・ビルディング・プロジェクト」が、 裁判を利用する機会、特に貧しい人々と女性の機 会の改善を促進します(62 頁を参照)。遠隔研修 プロジェクト―この種のもとしては南アジア地域 で初―は、スリランカの政治家とビジネス・リー ダーに TV 会議とインターネットを利用したトレ ーニングの機会を提供し、またグローバルな開発 に関する知識へのアクセスを拡大します。パキス タンでは、世銀は政策対話に関与することを通じ て、政府が全国的な教育セクター戦略の策定を支 援しました。 2001 年度においても世銀は、南アジア地域の 保健プログラムを力強く支援し、その効果は現れ はじめています。インドでは、エイズを予防する ための活動を強化するための第 2 次プロジェクト が進められています。第 1 次プロジェクトにより 全国的な抑制プログラムが展開され、輸血の安全 性が 30 %からほぼ 100 %に引き上げられました。 またリスクの高い行動が大幅に削減され、高リス ク・グループのコンドームの使用率が引き上げら れました。インドのもう一つのフォローアップ・ プロジェクト―ハンセン病の予防に関するもの で、2001 年度に承認された―は、インドからこ の病気を一掃するのを支援するものです。第 1 次 図 4.3 南アジア地域に対する IBRD と IDA のセクター別貸付 2001 年度 総額 32 億ドルに占める割合 農業・環境 9% 経済政策 1% インフラストラクチャーa 41% 人的開発 11% その他b 23% 公共セクター運営 8% 金融 民間セクター開発 7% 注:セクター別分類は、プロジェクトの内容に基づいて行った。26 頁の表 1.1 を参照。 a. 運輸、通信、給水・衛生を含む。 b. 電力・その他のエネルギーを含む。 地域別展望 77 グジャラート州で壊滅的な地震が発生した後、世銀スタッフに被害の状 況を語る女性。 Box 4.6 災害への対応:多面的な支援、パートナーシ ップ及び参加 2001 年 1 月 26 日、大地震がインドのグジャラート州を襲い ました。この地震で、2 万人を超える人々が死亡し、約 100 万世帯が住居を失い、社会インフラは破壊され、州政府は、一 瞬のうちに、底知れない難題に直面しました。世銀は、緊急復 興用として 4 億ドルを援助し、アジア開発銀行と協力して包括 的な被害状況調査を開始しました(http://www.worldbank.org/gujarat )。この調査は、復興計画を作成し、 関係者すべての協力を先導していく上で極めて重要なもので す。 復興ニーズは、23 億ドルにものぼると推定されています。 世銀による 4 億ドルの緊急援助は、仮設テントの設営、瓦礫の 除去、保健・教育サービス、基礎的なインフラの修復、地域社 会のためのキャパシティ・ビルディング、及び災害管理事務所 の建設などのための、短期的な資金として使用されます。復興 プロジェクトでは、440 万人の患者が治療を受け ました。そして登録患者数は、1993 年の 100 万人 超から 2000 年には 50 万人に減少しました。2001 年度には、世銀は高リスク・グループを対象とし た、バングラデシュの「エイズ予防プロジェクト」 を承認しました。 さらに世銀は、南アジア地域における結核への 取り組みを支援しています。南アジア地域の 3 ヶ 国は、世界中で最も結核患者数が多い上位 10 ヶ 国に入っています。インドでは、改訂された全国 結核抑制プログラムを支援しています。このプロ グラムに基づいて 1999 年には 110 万人の患者が 治療を受けましたが、2000 年には DOTS(短期 コースによる直接観察治療:病気、死亡及び感染 を減らすための費用対効果の高い戦略)方式が使 用されたために、治療を受けられる患者数が増加 しました。世銀は、パキスタンとバングラデシュ でも、DOTS 方式の利用を促進するための活動を 支援しています。 のための長期的貸付も策定中です。世銀は、インド当局と密接 に協力し、被害を受けた地域社会の人々に対しあらゆる復興活 動に積極的に参加するよう呼びかけています。 民間セクターの開発促進 活気のある民間セクターは経済成長にとって極 めて重要であり、また世銀の国別プログラムでも 中心に据えられています。南アジア地域では、世 銀は、民間セクターによるインフラ・サービスの 提供を支援していますが、2001 年度に承認され たインドの「ラジャスタン州電力セクター再構築 プロジェクト」もその一つです。同プロジェクト 78 世界銀行年次報告 2001 は、送配電会社の民営化を促進し、かつ辺鄙な地 域のために小規模発電や再生可能エネルギーの生 産を促進することを支援するものです。2001 年 度に承認された「パキスタン貿易・運輸促進プロ ジェクト」は、パキスタンによる運輸セクターの 近代化と改革を支援するものです。運輸コストが 低下すれば、パキスタンの産業は国際市場で競争 力を高めることができると思われます。 表 4.3 2001 年度には、世銀グループの民間投資促進 機関の IFC が、南アジア地域における民間セク ター開発に対する世銀の支援を補完しました。 IFC は、南アジア地域がインフラ、観光、保健及 び教育に関するサービス提供の分野における民間 セクターの参加促進を支援しており、また同地域 の国々の金融セクターと資本市場に対する支援を 行っています。 南アジア地域に対するセクター別世銀貸付、1992 − 2001 年度 (単位: 100 万ドル) セクター 貸付案件別分類 92−97 年度 98−99 年度 年平均 年平均 農業 経済政策 教育 電力・その他のエネルギー 環境 金融 鉱業 マルチセクター 石油・ガス 保健・栄養・人口 民間セクター開発 公共セクター運営 社会的保護 通信 運輸 都市開発 給水・衛生 総額 うち IBRD 貸付額 IDA 貸付額 プロジェクトの内容別分類 00 年度 01 年度 00 年度 01 年度 405.1 138.4 271.4 507.1 94.9 185.9 12.5 41.7 50.1 357.8 107.9 79.8 86.6 15.0 244.8 51.1 139.0 610.9 275.0 408.2 252.5 91.8 184.5 266.0 271.6 − 475.7 16.0 − − − 292.4 52.5 16.2 271.5 45.0 200.0 280.0 − 65.1 − − − 344.6 − 251.3 − 62.0 582.1 10.8 − 231.8 350.0 192.6 630.0 5.0 181.3 − − − 70.0 − 182.6 − − 1,333.0 4.7 65.5 61.0 45.0 200.0 280.0 7.8 65.1 − − − 344.6 − 251.3 231.5 62.0 556.3 7.8 − 297.3 15.0 269.6 745.5 7.4 163.3 − − − 70.0 51.0 259.1 33.0 − 1,332.9 2.4 − 2,789.1 3,213.3 2,112.4 3,246.5 2,112.4 3,246.5 1,056.7 1,732.4 1,034.0 2,179.3 934.3 1,178.1 2,035.0 1,211.5 注: 26 頁の表 1.1 を参照。端数を四捨五入したため、合計額が合わないことがある。 地域別展望 79 「ポーランドでは、世銀に頼りました。私達は、移行 期に世銀と良好な関係を築いていたからです。世銀は 独立機関なので、信頼できる方法で汚職に関するイニ シアティブを開始することができます。世銀には、分 析作業の面で支援してもらいました。さらに、汚職の 削減につながるような政策的・技術的改革に関するア ドバイスも受けました」 Segodnya(ロシア連邦の新聞)の特集頁に掲載された Leszek Balcerowicz 氏の話。2000 年 9 月。 世銀貸付適格国※: ヨーロッパ・中央アジア地域 アゼルバイジャン アルバニア 地域情勢:経済は成長しているが、ビジネス環 境の改善が必要 アルメニア ウクライナ ウズベキスタン エストニア カザフスタン キルギス共和国 クロアチア グルジア スロバキア共和国 スロベニア タジキスタン チェコ共和国 トルコ トルクメニスタン ハンガリー ブルガリア ベラルーシ ボスニア・ヘルツェゴビナ ポーランド マケドニア旧ユーゴスラ ビア共和国 モルドバ ユーゴスラビア連邦共和国 ラトビア リトアニア ルーマニア ロシア連邦 ※この項ではコソボ地域 についても報告する 80 れます。通貨価値が大幅に下がり、銀行セクタ ーでは多額の損失が発生しました。2001 年の春、 農業改革の実施の他、公共セクターと金融セク ターの包括的構造改革が加速されました。 2000 年は、過去 10 年間において、移行期にあ 世銀の支援:雇用創出、弱い立場の人々の保護 るすべての国々がプラスの経済成長率を達成し 及び汚職への取り組み た初めての年でした。中央ヨーロッパ地域とバ ルト諸国の経済成長率は平均で 4 %となりました 過去 10 年間に、ヨーロッパ・中央アジア が、これは過去 5 年間では最高でした。バルト諸 (ECA)地域における貧困は大幅に悪化しました。 国、クロアチア、チェコ共和国及びルーマニア これは、移行プロセス下で発生した深刻な景気 の経済は、1999 年に安定化した後、再び成長に 後退によるものです。ビジネス環境を改善する 転じました。独立国家共同体(CIS)加盟諸国の ための支援を行うだけでなく、関係国が持続可 経済成長率は、過去最高の 7.4 %に達しました。 能な成長へ移行するのを支援すること(かつ経 これは、エネルギー価格の高騰と 1998 年以降の 済成長が雇用を生み出し、生活水準を改善する 通貨価値の下落によって、ロシア経済が力強く ようにすること)に対しては、引き続き世銀の 回復したことに支えられたものでした。 貧困削減戦略の中で第一の重点が置かれていま 西ヨーロッパの経済成長率が大きく減速する す。世銀援助の第二の重点は、教育と保健の分 ことを除き、ヨーロッパ・中央アジア地域のそ 野で大きな成果を上げられるようにするための の他諸国の 2001 年の経済成長率は好調に推移す 公共支出の再編成を支援し、かつ社会的保護プ ると見られています。中央ヨーロッパ地域とバ ログラムを最も弱い立場の人々を対象としたも ルト諸国の新政権の多くは、改革を加速してい のに改善することに置かれています。第三の重 ます。また、欧州連合(EU)加盟プロセスも、 点は、国民全体の利益になるようなガバナンス 重要な触媒として働きました。ロシア連邦とウ と制度の改善に置かれています。この場合、汚 クライナの経済成長率が持続するかどうかは、 職防止と地域社会主導型の開発に焦点が当てら ビジネスと民間投資の環境が改善するか否かに れます。世銀の援助戦略では、過去 10 年間の移 大きく依存すると思われます。これらの環境が 行期の経験から学んだ教訓が活かされています。 改善すれば、現在は低水準となっている国内投 (http://www.worldbank.org/eca/publications 資と海外直接投資が増加するだけでなく、新た を参照) に設立された中小企業の成長―中央ヨーロッパ 世銀は、南東ヨーロッパ地域の平和と経済再 地域とバルト諸国の経済成長の重要な一要素― 生のための支援において、引き続き重要な役割 も加速される可能性があります。 を果たしています。世銀は、ユーゴスラビア連 トルコとユーゴスラビア連邦共和国では、大 邦共和国の新政府が「経済再生・移行プログラ きな変化が見られました。2000 年末、ユーゴス ム」を策定するのを他のパートナーと共に支援 ラビア連邦共和国の新政権は、市場経済への移 し、また同プログラムの資金調達のためにドナ 行を促進するための改革プログラムに着手し、 ー会議を開催しました。ユーゴスラビア連邦共 かつ国際社会との関係を回復しました。一方ト 和国は、IBRD に対する未払い債務の返済計画に ルコでは、2001 年 2 月、マクロ経済安定化プロ ついての合意が成立した後、2001 年 5 月に世銀 グラムが大きく後退し、成功率の減少が予想さ に加盟しました。世銀は「移行支援戦略」を策 世界銀行年次報告 2001 ヨーロッパ・中央アジア地域のファクト・シート 総人口: 5 億人 人口増加率: 0.1 % 定し、当初の活動に対して総額 3,000 万ドルの信 託基金から支援を行っています。世銀は、コソボ 地域の経済再建も支援しており、また南東ヨーロ ッパにおける「貿易・運輸促進プログラム」など の地域イニシアティブに対する支援を継続してい ます。同プロジェクトに基づいて、世銀は南東ヨ ーロッパ地域の 6 ヶ国のプロジェクトを支援して います。これらのプロジェクトは、改革を支援し、 重要なインフラや設備に対するニーズを充足する ための貸付を行うことを通じて、非関税輸送コス トの引き下げ及び国境での密輸と汚職の削減を図 ろうとするものです。 トルコの新経済プログラムに対して世銀は、構 造改革を加速し、社会リスクを緩和するために一 連の構造調整貸付を準備して迅速に支援しまし た。金融セクター改革の第一段階を対象とした貸 付は、2000 年 12 月に承認されました。 表 4.4 は、1992−2001 年度における ECA 地域に 対する世銀貸付の総額とセクター別の配分を示す ものです。表 8.5(142 頁参照)は、1996−2001 年度における ECA 地域に対する貸付承認額、貸 付実行額及び純移転額を比較したものです。また、 表 8.11(149 頁参照)は、2001 年度に承認された 国別の援助活動を示すものです。図 4.4 は、IBRD と IDA によるセクター別貸付を示すものです。 平均寿命: 69 歳 乳幼児死亡率(1,000 人あたり): 21 若年女性の非識字率: 2 % 2000 年の 1 人あたり国民総所得(GNI): 2,010 ドル エイズ感染者数: 70 万人 注:平均寿命と乳幼児死亡率(1,000 人あたり)は 1999 年の世界開発指標データベース、そ の他の指標は 2000 年の同データベース。現在は、国民総生産(GNP)の代わりに、国民 総所得(GNI)が使用されています。 2001 年度新規貸付承認総額 2001 年度貸付実行総額 IBRD :21 億 5,410 万ドル IBRD :23 億 6,800 万ドル IDA : IDA : 5 億 3,900 万ドル 3 億 4,200 万ドル 2001 年 6 月 30 日現在において実施中のプロジェクトのポートフォリオ: 158 億ドル 貧困削減戦略プロセスの開始 2000 年度には、ECA 地域の IDA 貸付適格国で ある 9 ヶ国すべてを対象として、貧困削減戦略プ ロセスが開始されました。アルバニアは、2000 年度に暫定貧困削減戦略ペーパー(I-PRSP)を 世銀と IMF に提出しました。アルメニア、グル ジア、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国、モル ドバ及びタジキスタンは、2001 年度にそれぞれ の I-PRSP を提出しました。アゼルバイジャン、 ボスニア・ヘルツェゴビナ及びキルギス共和国 は、2002 年度の初めに I-PRSP を提出することを 予定しています。アルバニアとキルギス共和国で は、すでに広範な協議が行われていますが、こう した協議の場は、正式 PRSP が作成された段階で 他の諸国でも行われることになります。新たに設 立された「ECA 地域 NGO ワーキング・グループ」 ― ECA 地域の NGO で構成された外部諮問グルー プ―は、前述のプロセスに関するフィードバック を提供しています。 ECA 地域の一部最貧国の対外債務状況に対し ては、懸念が高まっています。2001 年度には、 世銀と IMF は、IDA 貸付のみの適格国である CIS 諸国の問題の大きさと深刻さを分析した報告 アルメニアでは、多くのシビルソサエティの中に水資源利用者協議会 という組織があります。これらのシビルソサエティは、世銀による国 別援助戦略の策定の手助けをしています。 地域別展望 81 Box 4.7 脆弱な子供達に対する地域社会中心の保護活動の 促進 書を合同で作成しました。債務返済が貧困削減の ための公共支出を阻害しないようにすることを目 的として、国別に選択肢を特定する追加的作業が 行われています。 国連児童基金(UNICEF)と世銀が合同で実施している「精神、政策 及び生活面での変革」プロジェクトの報告によると、今日、ECA 地 域の様々な施設には、約 50 万人の子供達が「静寂の中で絶望的な生 活」を送っています。同プロジェクトは、ECA 地域内で深刻な状態 に置かれている子供達の保護活動を、国の施設に依存した活動から家 庭や地域社会が中心となる活動への全面的移行を促進することを目指 ビジネス環境の改善 中小企業が新たに急成長している国々では、経 済成長率と被雇用者数が大きく増加しています。 ビジネス環境―特に中小企業のビジネス環境―の 改善は、構造調整貸付を行う場合の重要項目にな りました。たとえば、アルメニア向けの「第 4 次 構造調整貸付」は、公平な事業環境(特に新設企 業にとっての事業環境)を確立することを目的と して、企業検査制度を合理化すること、事業登 録・免許の手続きを簡素化することならびに、税 金・関税の徴収及び公的調達制度を改革するこ と、などの措置を通じてビジネス環境の改善を目 標にしています。アルメニア、ロシア連邦及びウ クライナは、ビジネス活動に対する政府介入を削 減する措置の実施状況をモニタリングするため に、定期的に企業調査を実施しています。 しています。過去 3 年間、世銀は子供達を施設に収容することに代わ る効果的な代替案を検討しているアルメニア、ブルガリア、リトアニ ア、モルドバ及びルーマニアの活動を支援しました。 ルーマニアは、地域社会が中心となって子供達を施設に収容するこ とに代わる代替案を初めて実施しました。これは、欧州連合(EU)、 米国の国際開発庁(USAID)、欧州開発銀行評議会、及びいくつかの NGO が支援する、総額 2,900 万ドルのプログラムの一環である 500 万ドルの「知識と革新のための貸付」により実施されたもので す。この支援によりルーマニア政府は、大型施設を閉鎖し、捨て子を 抑止し、かつ子供達を家庭的な環境に移すことができました。ブルガ リアの「児童福祉改革プロジェクト」も同じようなアプローチを採用 し、施設に収容されていた 4 万人の子供達を保護しました。問題のあ る家庭と真っ先に接触することが多い警察との協力は、このプロジェ クトの革新的な性格を示すものです。予防的施策の中には、不利な条 件下に置かれている少数民族の地域社会(施設に収容されている子供 達の過半数を占めているジプシーの地域社会など)を対象とした、基 本的な保育教育やデイケアに関するものが含まれています。 重要な社会サービスの確保 世銀は、対象国が財政の健全化と適切な支出を 目的としたセーフティ・ネットの改革を支援して います。たとえば、ボスニア・ヘルツェゴビナに 対する IDA による新規貸付は、年金改革を支援 しています。また、経済改革を実施しているトル コに対する IBRD 貸付は、退職金の支払いや労働 者の配置転換に必要な資金を貸し付けるもので す。アゼルバイジャン、ブルガリア、グルジア及 びモルドバに対する貸付は、これらの政府が保 健・教育セクターに関する大規模な再構築を実施 し、サービス内容を改善し、かつ各家庭が強いら れている根拠のない支払いを削減することを支援 しています。モルドバ・プロジェクトは、政府の 結核とエイズに関する戦略策定を支援します。世 銀は、ベラルーシ、ロシア連邦及びウクライナに よるこれらの病気との闘いを支援するための方策 を検討しています。マケドニア旧ユーゴスラビア 共和国に対する「学習と革新のための貸付」は、 深刻な状態に置かれている若者を救うための地域 社会主導のアプローチを支援するものです。また、 世銀が支援しているブルガリアのプロジェクト は、深刻な状態に置かれている子供に関する諸問 題に取り組むものです(Box4.7 を参照) 。 82 世界銀行年次報告 2001 ガバナンスの改善と地域社会の参加促進 世銀は、経済政策と組み合わせた汚職への取り 組み、行政改革、法律・司法制度の改革、公的資 金支出に対する国民による監視、透明性及び説明 責任の強化など、多面的な戦略を支援しています。 過去 1 年間では、世銀は、国別の汚職防止戦略策 定の基礎となる汚職実態調査に関して、ボスニ ア・ヘルツェゴビナ、カザフスタン、キルギス共 和国、ルーマニア及びロシア連邦を支援しました。 ウクライナに対しては、政府が、政府機関の間で の不透明な相殺取引の廃止、免許手続きの簡素化、 査察回数の削減、欠陥を是正した会計基準の採用 と情報開示手続きの採用の促進、かつ予算策定プ ロセスへのシビルソサエティの参加を促進するた めの支援をしました。マケドニア旧ユーゴスラビ ア共和国とラトビアを対象として作成中のプロジ ェクトは、公共支出政策に対する信用性の向上と 国民に対する説明責任の強化を目的としたもので モルドバの貧しい農村地域にあるこの学校は、世銀の支援を受けて、「モルドバ社会投資基金」のサブ・プロジェクトにより改築されました。 す。また、クロアチアの制度改革に対する支援は、 商事裁判所の裁判手続きを透明化すること、及び 裁判官や他の事務官の説明責任を強化することを 通じて、汚職を減らすことを目的としたものです。 貧困を削減するために世銀は、効果的な地域組 織の設立を支援し、これらの組織に開発上の独自 の優先事項に取り組むための資金を提供する努力 を強化しています。プロジェクトの経験―モルド バとルーマニアの「社会投資基金プロジェクト」 ―によると、地域組織は現地の公的イニシアティ ブを実施するには最適であることが判明していま す。2001 年度に承認された地域社会主導型開発 の要素を有するプロジェクトは、アルバニア、ブ ルガリア、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国及 びトルコを支援します。 図 4.4 ヨーロッパ・中央アジア地域に対する IBRD と IDA のセクター別貸付 2001 年度 総額 27 億ドルに占める割合 都市開発 3% 農業・環境 13% a インフラストラクチャー 16% 経済政策 2% 公共セクター運営 2% 金融 民間セクター開発 34% 人的開発 22% その他b 8% 注:セクター別分類は、プロジェクトの内容に基づいて行った。26 頁の表 1.1 を参照。 a. 運輸、通信、給水・衛生を含む。 b. 電力・その他のエネルギーを含む。 地域別展望 83 表 4.4 ヨーロッパ・中央アジア地域に対するセクター別世銀貸付、1992 − 2001 年度 (単位: 100 万ドル) セクター 貸付案件別分類 92−97 年度 98−99 年度 年平均 年平均 プロジェクトの内容別分類 00 年度 01 年度 00 年度 01 年度 234.5 183.5 90.3 164.4 32.2 853.5 − 5.0 9.6 30.0 19.8 66.4 439.0 − 303.8 85.0 176.1 130.6 635.0 22.6 177.4 151.8 309.0 10.0 222.5 − 168.4 − 47.5 295.0 − 207.5 507.0 157.8 243.3 57.9 94.8 165.9 93.5 817.3 − 5.0 54.0 34.5 84.1 61.0 468.1 7.5 306.3 85.0 114.9 農業 経済政策 教育 電力・その他のエネルギー 環境 金融 鉱業 マルチセクター 石油・ガス 保健・栄養・人口 民間セクター開発 公共セクター運営 社会的保護 通信 運輸 都市開発 給水・衛生 393.1 1,002.2 40.4 299.3 27.2 281.7 140.1 4.0 278.9 172.9 232.8 109.7 203.8 30.5 416.5 162.4 120.2 183.5 1,452.3 316.8 295.5 60.4 372.0 550.0 25.0 5.0 60.8 326.3 329.0 308.6 15.0 495.7 373.8 85.5 160.6 764.6 22.6 196.5 62.4 359.0 44.5 252.5 − 168.4 − 87.9 35.0 − 207.5 507.0 173.6 総額 3,915.7 5,255.2 3,042.1 2,693.1a 3,606.7 309.0 4,406.3 848.9 2,733.0 309.1 2,154.1 539.0 うち IBRD 貸付額 IDA 貸付額 3,042.1 2,693.1a 注: 26 頁の表 1.1 を参照。端数を四捨五入したため、合計額が合わないことがある。 a. 「コソボ信託基金」から拠出された 3,510 万ドル、及び「ユーゴスラビア連邦共和国信託基金」から拠出された 1,200 万ドルの特別援助 は含まない。 84 世界銀行年次報告 2001 「政府と世銀の協調貸付によるこのプロジェクト のパートナーシップの最も重要な側面は、おそ らく、麻薬経験者を公共保健サービスに関与さ せたという点にあるでしょう。貸付が行われた ということは、私達が、麻薬経験者のためにで はなく、麻薬経験者と共に実施している活動の 重要性を、世銀が認めたということです」 ブラジルのサンパウロでエイズに感染した麻薬経験者と共に 活動する NGO、ABORDA の Domiciano Siquiera 氏の話。 ラテンアメリカ・カリブ海地域 地域情勢:マクロ指標は改善しているが、不平等 が残っている 2000 年のラテンアメリカ・カリブ海(LAC)地 域の経済は、アジア地域とロシア連邦で発生した 1998 − 99 年の危機によるショックから立ち直り、 回復傾向を辿りました。2000 年のLAC地域のGDP は、世界の金融市場の安定化と世界貿易の13 %の 増加を受けて、前年比 3.8 %の成長を示し、ほと んどのマクロ経済指標は改善しました。インフレ 率は大部分の国で減速、あるいは安定化し、その 結果、金利の低下傾向が続きました。ブラジル、 チリ及びメキシコでは、失業率が下がりました。 しかし、アルゼンチン、コロンビア及びペルーで は、政治問題が経済成長率を引き下げたこともあ って、失業率は高水準にとどまりました。米国の 経済成長率の減速は、LAC 地域の持続的経済回 復の見通しに悪影響を与える可能性があります。 貿易の増加(LAC の GDP 比 51.5 %で、10 年前 のほぼ倍の比率)と石油価格の高騰により、LAC 地域の国際収支圧力は緩和されました。石油価格 の高騰は、コロンビア、エクアドル、メキシコ及 びベネズエラ・ボリバル共和国にとっては救いと なりました。しかし、すでに一次産品の輸出価格 の低下に直面していた中央アメリカ地域とカリブ 海の諸国では、石油輸入の負担が増加しました。 石油輸出国の国際収支の黒字が増加した結果、 LAC 地域の国際収支赤字額は、1999 年の 550 億 ドルから2000年には 470 億ドル― LAC地域の GDP の約 2.5 %―に縮小しました。石油価格の高騰に より外国の貯蓄に依存する必要性は一時的に低下 し、その結果、LAC 地域に対する純資金フロー も減少しました。純外国直接投資額は 1999 年の 史上最高の 900 億ドルから、2000 年には、依然と して高水準ではあるものの 760 億ドルに減少しま した。 経済成長が見られたとは言え、LAC 地域の総 人口の約 3 分の 1 の人々は、まだ 1 日 2 ドル未満 で生活しています。したがって、多くの諸国では 大きな不平等が残存していると言えます。保健・ 教育・給水サービスへの貧しい人々のアクセスを 改善することは、優先事項の 1 つです。深刻な自 然災害に見舞われた国々では尚更です。さらに LAC 地域では、全体的に権限と責任を地方に委 譲する傾向が強まっています。したがって、 LAC 地域の州政府、郡政府及び市町村は、質の 高いサービスを(特に貧しい人々に)提供するた めに、体制を緊急に整備する必要があります。 世銀の支援:人々に対する投資、災害復旧管理、 及び地方への権限委譲に対する支援 2001 年度に世銀は、人的資源開発・災害復旧 プログラムに対する援助供与を通じて、LAC 地 域の対象国の貧困削減を支援しました。また、最 貧国に対しては、債務救済を通じて貧困削減を支 援しました。LAC 地域の大国に対しては、世銀 は、公共セクターの強化とガバナンス・システム の改革(権限を中央当局から地方当局に委譲する という形態の改革が最も多い)を支援しました。 さらに世銀は、アルゼンチンの景気後退への対処 を可能とするための大規模な多国間支援に参加 し、IMF が取りまとめた総額 397 億ドルの包括的 支援策の一環として、2001 年から 2002 年にかけ て 24 億ドルを上限とした貸付の承認を行う用意 があると表明しました。LAC 地域に関しては、 オーナーシップを培い開発の持続可能性を強める ために関係者との間での広範な協議を行うことが 優先事項になっています(Box4.8) 。 表 4.5 は、1992 − 2001 年度におけるラテンアメ リカ・カリブ海地域に対する世銀貸付の総額とセ クター別の配分を示すものです。表 8.6(143 頁参 照)は、1996 − 2001 年度におけるラテンアメリ カ・カリブ海地域に対する貸付承認額、貸付実行 額及び純移転額を比較したものです。また、表 地域別展望 世銀貸付適格国: アルゼンチン アンティグア・ バーブーダ ウルグアイ エクアドル エルサルバドル ガイアナ グアテマラ グレナダ コスタリカ コロンビア ジャマイカ セントクリストファー・ ネイビス スリナム セントビンセント及び グレナディーン諸島 セントルシア チリ ドミニカ ドミニカ共和国 トリニダード・トバゴ ニカラグア ハイチ パナマ パラグアイ ブラジル ベネズエラ・ ボリバル共和国 ベリーズ ペルー ホンジュラス ボリビア メキシコ 85 ラテンアメリカ・カリブ海地域のファクト・シート 総人口: 5 億人 人口増加率: 1.5 % 平均寿命: 70 歳 乳幼児死亡率(1,000 人あたり): 30 若年女性の非識字率: 6 % 2000 年の 1 人あたり国民総所得(GNI): 3,680 ドル 8.12(151 頁参照)は、2001 年度に承認された国 別の援助活動を示すものです。図 4.5 は、IBRD と IDA によるセクター別貸付を示すものです。 エイズ感染者数: 180 万人 注:平均寿命と乳幼児死亡率(1,000 人あたり)は 1999 年の世界開発指標データベース、そ の他の指標は 2000 年の同データベース。現在は、国民総生産(GNP)の代わりに、国民 総所得(GNI)が使用されています。 2001 年度新規貸付承認総額 2001 年度貸付実行総額 IBRD :48 億 IBRD :52 億 6,800 万ドル IDA : 670 万ドル 4 億 9,340 万ドル IDA : 1 億 9,800 万ドル 2001 年 6 月 30 日現在において実施中のプロジェクトのポートフォリオ: 227 億ドル Box 4.8 広範な協議:開発戦略に対する世銀の新たな アプローチ グローバル化の進展や、シビルソサエティが公的政策に関する 議論に参加する度合いが高まっていることを踏まえ世銀は、 LAC 地域の国々を対象とした援助戦略の策定に際し、従来以上 に関係者との協議を行っています。アルゼンチンの場合、新た な国別援助戦略には、世銀が全国で主催した会議に参加した非 政府組織(NGO)、労働組合、企業、宗教団体及び学術機関の 4,000 人を超える代表者の意見が反映されました。参加者は、 教育・司法制度の改革から運輸セクターや金融セクターに至る までの様々なテーマに関する研究を基にして議論を行いました。 他の数ヶ国においても、同様のプロセスが終了したか、実施中 であるか、または計画中となっています。 メキシコでは、2000 年 7 月の大統領選挙で政権交代が決ま りました。同年 10 月、旧政権と新政権の政策決定者達は、世 銀が主催した政策セミナーに参加しました。同セミナーは、マ クロ経済政策から人的開発までの課題に関して世銀スタッフが 作成した分析と提言を基にして行われました。 86 世界銀行年次報告 2001 人々に対する投資 2001 年度には、コロンビアを対象とした弱い 立場に置かれている子供達に対する教育・保健サ ービス、ブラジルと、パナマを対象とした基礎的 な教育、エクアドルを対象とした給水・衛生サー ビス、アルゼンチンとコロンビアを対象とした社 会的保護、などに世銀援助が承認されました。そ の結果、保健、教育及び社会的保護に関する実施 中プロジェクトに対する世銀ポートフォリオは 72 億ドルに達しています。これらの実施中プロ ジェクトには、不平等に取り組む活動も含まれて います。たとえば、ブラジルの最貧困地域に重点 を絞った戦略の一環として世銀は、北東部の約 5 万軒の農家に土地と資金を提供するブラジル政府 のイニシアティブを支援しています。 LAC 地域を対象とした世銀の総額 26 億ドルに のぼる医療サービス・プロジェクトの中には、医 療サービスの対象者を拡大するためのメキシコの 5 ヶ年プログラムがあります。このプログラムに より、そのほとんどが以前は対象となっていなか った小さな地域社会に住む 810 万人の貧しい人々 が、今ではサービスを受けられるようになってい ます。カリブ海諸国では、サハラ以南のアフリカ 地域に次いで発生率が高いエイズと闘うための活 動を、援助総額 1 億 5,500 万ドルにのぼるプログ ラムを通じて支援しています。同プログラムは、 バルバドスやドミニカ共和国を始めとする数ヶ国 において、エイズの予防と治療のためのプログラ ムに資金を拠出しています。エイズの拡散の緩和 を目指したブラジルの活動に対する支援はかなり の成果を上げており、1993 年比でこの病気によ る死亡者の数が半減しました(Box4.9) 。 世銀は、1998 年以降、貧しい人々に対する教育 を改善するために 20 億ドルを超える援助を提供 してきました。対象となったプロジェクトは、ブ ラジル、エルサルバドル及びニカラグアの農村地 域における初等教育から、メキシコの高等学校の 生徒に対する学資貸付プログラムまで様々です。 エルサルバドルでは、総額 1 億 4800 万ドルにのぼ る 3 種類の世銀貸付が、幼稚園・初等教育を改善 するための「地域社会が学校を管理するプログラ ム」 (EDUCO)と中等教育プログラムを支援しま した。多くの貧しい農村地域に初めて学校を建設 し教師を派遣した EDUCO によって、エルサルバ ドルの小学校就学率は 1996 年の 78 %から今では 85 %程度に上 昇しています。 この EDUCO モ デルは、グアテ マラとホンジュ ラスで、世銀の 支援を得て類似 のプロジェクト を策定するため に利用されてい ます。 LAC 地域の 一部の最貧国で は、債務救済と 効果的な貧困削 減戦略が組み合 わされていま す。ボリビア、 ガイアナ、ホン ジュラス及びニ カラグアの政府は、シビルソサエティと協議を行 った上で、2015 年までに貧困率を半減させるた めの戦略を策定しているところです。貧困削減戦 略ペーパー(PRSP)は、世銀と IMF の支援を受 けた拡充重債務貧困国(HIPC)イニシアティブ に基づいて債務削減が行われるのと同時に策定さ れます。ボリビアに続いて 2001 年度には、ガイ アナ、ホンジュラス及びニカラグアが、対外債務 の削減を受ける場合に必要となる世銀の同意を取 得しました。この同意によりすべての債権者は、 ニカラグアに対して 45 億ドル、ホンジュラスに 対して 9 億ドル、ガイアナに対して 5 億 9,000 万 ドル、それぞれ債務返済額を削減することになり ます。2000 年度には、すべての債権者は、ボリ ビアに対して 13 億ドルの債務削減を行うことを 承認しました。 ブラジルのマトグロソドスル州では、原住民のテレナ族の若者が、 エイズから身を守る 1 つの方法として、コンドームの使い方を学ん でいます。 Box 4.9 人命を救い、エイズの拡散を防止するための ブラジルの活動に対する支援 1994 年度と 1999 年度に承認された総額 3 億 2,500 万ドル にのぼる 2 種類の世銀援助は、ブラジルがエイズの拡散を抑制す るのを支援し、かつエイズに感染した国民の生存年数を伸ばすこ とができました。最初の 1 億 6,000 万ドルにのぼる貸付は、 175 の NGO が州政府や市町村と協力して実施する 400 を超え る草の根のプロジェクトを支援しました。これらの NGO は、1 億 8,000 万個を超えるコンドームを配布し、危険性のある 50 万人以上の人々のエイズに対する認識を高め、かつエイズへの感 染と麻薬中毒の予防に関する知識を広めるために 3,800 人の教 師と 32,500 人の学生を対象として研修を行いました。 1 億 6,500 万ドルの貸付を受けて第 2 段階に入った上記のプ 自然災害後の復興と日頃の準備に対する支援 中央アメリカ地域では、自然災害後の復興が優 先事項となっています。世銀は、ベリーズ、ホン ジュラス及びニカラグアが、1998 年の「ハリケー ン・ミッチ」の後に復興活動を継続できるよう支 援しました。エルサルバドルに対しては、2001 年の 1 月と 2 月の 2 回の地震で被害を受けた校舎 の再建資金を援助するために、すぐに 3,300 万ド ルの教育貸付プログラムが策定されました。また 世銀は、ドミニカ、グレナダ、メキシコ、セント クリストファー・ネイビス、セントルシア、セン トビンセント及びグレナディーン諸島が、自然災 ロジェクトは、エイズによる死亡者数を 1993 年比 50 %削減す ることができました。エイズに感染している人々は、このプロ ジェクトを通じて治療を受けています。同プロジェクトは、全国 のエイズ治療機関と在宅治療チームに対して支援を行っていま す。しかし同プロジェクトでは、予防に最大の重点を置いていま す。同プロジェクトは、全国 170 のエイズ・テスト/カウンセ リング・センターと 800 の診断・治療センターに対して資金援 助を行いました。また、同プロジェクトは、全国企業エイズ協議 会と協力して、3,000 の企業が 300 − 500 万人の従業員に対 しエイズに対する認識を高める活動を行うことを支援しました。 地域別展望 87 図 4.5 ラテンアメリカ・カリブ海地域に対する IBRD と IDA のセクター別貸付 2001 年度 総額 53 億ドルに占める割合 インフラストラクチャーa 11% 農業・環境 14% 経済政策 1% 公共セクター運営 23% ホンジュラスのポンパで働く貧しい人々。このサブ・プロジェクト は、「ホンジュラス社会投資基金」が 1990 年から資金援助を行って いる、15,000 を超える小規模な地域主導の公共投資サブ・プロジ ェクトの 1 つです。2001 年度には、6,000 万ドルの第 5 次 IDA 貸付が承認されました。その結果、これらのプログラムの総額は 3 億ドルになりました。 うにすることを目的とした勤労福祉制度と条件付 き現金給付に関する活動を支援しています。 公共セクターの強化 人的開発b 31% 金融 民間セクター開発 19% その他c 1% 注:セクター別分類は、プロジェクトの内容に基づいて行った。(26 頁の表 1.1 を参照。 ) a. 運輸、通信、給水・衛生を含む。 b. エイズの予防と治療を支援するための複数国支援プログラムに基づいて、2 ヶ国に行った総額 4,010 万ドルの IBRD 貸付を含む。この複数国支援プロ グラムに対しては、世銀は 2001 年度に 1 億 5,500 万ドルの貸付を承認 した。 c. 電力・その他のエネルギーを含む。 害によって引き起こされる人命の損失と資材に対 する被害を削減するための予防活動を実施するの を支援しています。ホンジュラスに対しては 6,000 万ドルの貸付が行われます。この貸付は、 復興のためのグラントを提供する「社会投資基金」 の第 5 フェーズを支援し、飲料水、衛生設備、道 路、学校、貧しい人々のための保健センターなど を提供・建設するのを支援するためのものです。 コロンビアに対しては、世銀は経済危機の影響を 緩和するために、貧しい家庭が子供を学校に通わ せ、保健・栄養サービスを受けることができるよ 88 世界銀行年次報告 2001 2001 年において世銀は、新たに LAC 地域の地 方政府に貸付を行うこととなりました。たとえば、 アルゼンチンのカタマルカ州とコルドバ州が、連 邦政府から委譲されて提供する医療、教育及び住 民の安全に関するサービスを質の高いものにし、 かつ貧しい人々にもこれらのサービスを提供でき るようにすることを目的として、州政府の財政運 営改革を支援しています。 メキシコに対しては、州政府の構造改革を促進 するための連邦政府の活動を支援し、その一環と してメキシコ州(同国最大の州)政府に 5 億 500 万ドルの緊急貸付を行いました。メキシコに対す る支援の中には、責任を州政府や市町村に委譲す る場合の問題点に関する研究―課税、移転支出及 び紛争解決制度に関する分析など―も含まれてい ます。 また、2 つのプロジェクトは、ブラジルのバイ ア州とセアラ州の両政府が基礎教育制度を改善す るのを支援しています。さらに、世銀は 7 億 5,800 万ドルの貸付を行い、ブラジル政府の財政 安定化プログラムを支援しています。この支援は、 州政府と市町村の財政制度、連邦政府の債務管理 及び公共支出管理に重点を置いています。 表 4.5 ラテンアメリカ・カリブ海地域に対するセクター別世銀貸付、1992 − 2001 年度 (単位: 100 万ドル) セクター 貸付案件別分類 92−97 年度 98−99 年度 年平均 年平均 農業 経済政策 教育 電力・その他のエネルギー 環境 金融 鉱業 マルチセクター 石油・ガス 保健・栄養・人口 民間セクター開発 公共セクター運営 社会的保護 通信 運輸 都市開発 給水・衛生 総額 うち IBRD 貸付額 IDA 貸付額 プロジェクトの内容別分類 00 年度 01 年度 00 年度 01 年度 534.1 378.4 588.5 179.1 255.4 761.9 49.0 38.2 18.7 334.1 197.1 225.5 250.4 − 897.8 258.7 306.0 403.7 1,566.2 796.8 15.0 246.2 449.2 19.8 208.0 65.0 566.8 152.6 405.7 1,029.6 3.0 757.3 88.9 114.5 224.2 20.9 77.5 4.8 52.6 1,160.0 − 225.0 43.4 157.6 4.8 1,265.8 640.6 28.2 − 10.8 147.3 359.5 − 362.7 − 451.9 984.1 − 10.1 − 455.4a 25.3 1,795.7 381.4 − 422.5 13.5 38.0 211.2 220.9 95.5 2.8 73.8 1,307.5 − 185.0 43.0 175.6 4.8 869.3 693.6 28.2 − 10.8 141.5 293.0 63.3 545.7 3.0 458.7 964.5 − − 12.1 660.4a 38.4 1,253.0 435.7 − 444.6 6.8 120.9 5,272.9 6,888.3 4,063.5 5,300.1 4,063.5 5,300.1 4,957.1 315.8 6,406.4 481.9 3,898.2 165.3 4,806.7 493.4a,b 注: 26 頁の表 1.1 を参照。端数を四捨五入したため、合計額が合わないことがある。 a. b. エイズの予防と治療を支援するための複数国支援プログラムに基づいて、2 ヶ国に行った総額 4,010 万ドルの IBRD 貸付を含む。この複数国支援プログラムに対 しては、世銀は、2001 年度においては 1 億 5,500 万ドルの貸付を承認した。 2001 年度にホンジュラスに対して IDA が行った 3,700 万ドルの HIPC グラントを除く。 地域別展望 89 「わたしは 95 歳になりました。わたしたちはこれまで、 何を必要としているかなど聞いてもらったことはあり ません。それなのに、わたしたちの望みがかなったの です。」 地域開発プログラムの道路プロジェクトに関して、世銀は、村落の 住民と協議を行いました。これは、ジェニーン(ヨルダン川西岸・ ガザ地区)近くのウムダールという小さな町の老人の話です。 世銀貸付適格国※: 中東・北アフリカ地域 アルジェリア イエメン共和国 イラク イラン・イスラム共和国 エジプト・アラブ共和国 シリア・アラブ共和国 ジブチ チュニジア モロッコ ヨルダン レバノン ※この部では、ヨルダ ン河西岸・ガザ地区 についても報告する 90 地域情勢:経済状態は回復しているが、まだ深刻 な問題が残されている 1980 年代後半から、中東・北アフリカ(MNA) 地域の多くの経済は、マクロ経済のバランスを回 復し、公共セクターではなく民間セクター主導の 開発を促進することを目指した広範な経済改革に 乗り出しました。その結果、経済状態は改善し、 GDP の年成長率は 1981 − 90 年の 2.4 %から 1991 − 2000 年には 3.1 %に増加しました。2000 年の GDP 成長率も、1999 年の成長率を上回りま した。 MNA 地域は、経済状態は改善しましたが、深 刻な経済的・社会的問題が残されています。和平 プロセスが中断され国境が閉鎖されたことで、ヨ ルダン川西岸・ガザ地区は深刻な問題に直面しま した。MNA 地域全体の平均が 15 %を超える失業 率も、大きな問題です。MNA 地域の大半は、大 きな公共セクター、中央集権、人員過剰な公務員、 及び説明責任に関する制度の脆弱性という特徴を 持っています。一部の諸国は、経済資源が限定さ れていることもあり、気象に起因するショックや 一次産品価格に関するショックに極めて脆弱で す。民間セクターの発展に欠かせない基本的なイ ンフラとその他のサービスは、低水準のままです。 他の地域の諸国との経済的統合は、アジア地域や ラテンアメリカ地域の開発途上国に比べて遅れて います。一部の所得指標で見る限り、貧困率は相 対的に低いとは言っても、貧困は MNA 地域の大 半の諸国では依然として深刻です。 世界銀行年次報告 2001 世銀の支援:民間セクター、公的機関及び人的資 源に対する支援 MNA 地域の問題が多様であるため、世銀によ る支援は対象国の状況に合わせて行う必要があり ます。2001 年度は、主に貧困削減のための借入 国主導の活動に対する支援、ヨルダン川西岸・ガ ザ地区の深刻な経済危機に対する緊急援助(世銀 の「ヨルダン川西岸・ガザ地区信託基金」からの グラント及び譲許的貸付)、ならびに湾岸協力会 議(GCC)加盟諸国、マルタ及びリビア(これ らの諸国は所得水準が高いため IBRD 貸付を受け る資格はないが、様々な分野の助言サービスを受 けることができる)に対する技術援助(償還の必 要あり)が行われました。 2001 年度の MNA 地域における世銀の援助戦略 は、次の 3 つの優先分野に絞られました。第一に、 マクロ経済の安定の維持と効率を改善するための 政策改革を通じて、投資環境の改善と民間セクタ ー主導の経済成長(これは雇用創出にとって極め て重要)を支援しました。第二に、予算のより効 率的な使用と参加を拡大するための仕組みの強化 を通じて公共セクター運営の改善と公共機関の設 立を支援しました。第三に、社会的保護と人的資 源開発を支援しました。この第三の優先分野に関 しては、対象国が教育・医療サービスの質を改善 しその対象者を拡大すること、的を絞った地域主 導の開発を通じて所得格差を是正しサービス利用 機会を拡大すること、効果的社会政策を通じて弱 い立場の人々を保護することを支援しました。さ らに、「グローバル・ディベロップメント・ラー ニング・ネットワーク」(GDLN)を通じた知識 の共有に対する支援は、関係者の能力を高め、か つ MNA 地域の生産性を上げることにつながるも のです(Box4.10)。 中東・北アフリカ地域のファクト・シート 総人口: 3 億人 人口増加率: 1.9 % 世銀は、開発プロセスにおいてパートナーシッ プに依存する度合いを高めています。シビルソサ エティや貧しい人々との間での広範な協議は、彼 らのニーズをより良く理解し、かつ彼らが独自の 開発戦略を策定し、実施するのを支援する上で非 常に重要なものです。たとえばモロッコにおいて は、世銀は 55 人以上のシビルソサエティ代表者 との協議会を開催して、世銀の国別援助戦略 (CAS)の内容を伝えました。他の開発機関との パートナーシップも、知識を共有し、活動の上で の格差や重複を避ける上で非常に重要です。たと えば、世銀が援助しているパレスチナの非政府組 織(NGO)のプロジェクト(2001 年度に承認さ れたフェーズ II)―貧しい人々に対するサービス を改善するために NGO の能力を拡大することを 意図したもの―は、貧しい人々のニーズに取り組 む際の NGO の比較優位性を活用するアプローチ に世界の関心を集めました。パートナーシップに よって、エジプトの女性は身分証明書を取得する ことができました(Box4.11 を参照) 。 表 4.6 は、1992 − 2001 年度における中東・北ア フリカ地域に対する世銀貸付の総額とセクター別 の配分を示すものです。表 8.7(143 頁参照)は、 1996 − 2001 年度における中東・北アフリカ地域 に対する貸付承認額、貸付実行額及び純移転額を 比較したものです。また、表 8.13(153 頁参照) は、2001 年度に承認された国別の援助活動を示 すものです。図 4.6 は、IBRD と IDA によるセク ター別貸付を示すものです。 平均寿命: 68 歳 乳幼児死亡率(1,000 人あたり): 44 若年女性の非識字率: 23 % 2000 年の 1 人あたり国民総所得(GNI): 2,040 ドル エイズ感染者数: 40 万人 注:平均寿命と乳幼児死亡率(1,000 人あたり)は 1999 年の世界開発指標データベース、そ の他の指標は 2000 年の同データベース。現在は、国民総生産(GNP)の代わりに、国民 総所得(GNI)が使用されています。 2001 年度新規貸付承認総額 2001 年度貸付実行総額 IBRD : 3 億 5,520 万ドル IBRD : 6 億 6,620 万ドル IDA : IDA : 1 億 5,230 万ドル 1 億 2,300 万ドル 2001 年 6 月 30 日現在において実施中のプロジェクトのポートフォリオ: 59 億ドル Box 4.10 MNA 地域も「グローバル・ディベロップメン ト・ラーニング・ネットワーク」(GDLN)に 参加 世界中の約 25 ヶ国が GDLN に参加していますが、今年は MNA 地域では初めて、ヨルダンとエジプトに合計 2 つの GDLN セン ターが開設されました(エジプトの GDLN は、近い内に完全に稼 動する予定)。サウジアラビアでも、GDLN センターが計画中で す。アルジェリア、モロッコ、チュニジア及びイエメン共和国も、 GDLN に参加することに関心を表明しています。 GDLN は、開発途上国に情報交換の場を提供するものです。 MNA 地域の他の諸国が GDLN に参加すれば、このネットワーク は、MNA 地域に共通する問題に関する情報を互いに協力して共有 するための強力な手段となる大きな可能性があります。そうなれ 投資環境の改善と民間セクター主導の経済成長の 促進 所得を増やし、恩恵を貧しい人々も享受するこ とができる持続的成長は、貧困削減と雇用創出に とって極めて重要です。持続可能な高度成長を支 援することは、MNA 地域に対する世銀援助―ジ ブチとモロッコの国別援助戦略(CAS)、イラ ン・イスラム共和国の暫定支援戦略及びヨルダン とレバノンの経済成長の資源に関する研究―の重 要なテーマです。民間セクターの開発では、世銀 はチュニジアの都市部の輸送能力の改善、及びモ ロッコの民営化と通信セクターの一層の自由化を 支援しました。エジプト、イラン・イスラム共和 国、チュニジア及びヨルダン川西岸・ガザ地区を 対象とした貿易と競争力に関する研究、モロッコ を対象とした情報インフラに対する支援、ならび にアルジェリアを対象とした情報技術(IT)戦 略に対する支援は、MNA 地域の世界経済への統 合を強化することの重要性を認識した上で行われ ば、効果的な政策決定という大きな成果に結び付きます。国レベ ルでは、政府、シビルソサエティ及びその他の関係者が情報を共 有することで、開発プロセスに対する参加を促進することができ ます。各国間の経験の交換を可能にすることを通じて、GDLN は MNA 地域が直面している問題に共通の解決策を見つけるための重 要な手段となる可能性があります。 ているものです。また、クウェートを対象として、 民間セクター開発戦略の策定に向けて広範な作業 が行われています。このことは、世銀が MNA 地 域における民間セクターの開発と競争力の問題を ますます重視するようになったことを示すもので す。 ジェンダーや文化に関する問題も、経済成長に 影響を与えます。経験的実証によると、ジェンダ ー間の不平等は貧困の大きな要因になることを示 地域別展望 91 2001 年度には、世銀は「緊急対応プログラム」を通じて、ヨルダ ン川西岸・ガザ地区での失業率上昇による危機に迅速に対応しまし た。同プログラムは、労働集約型手法を使用したインフラ整備を支援 するもので、開始から 5 ヶ月が経過した時点で、約 18 万人日の雇用 を創出しました。 図 4.6 中東・北アフリカ地域に対する IBRD と IDA のセク となっています。「MNA 地域ジェンダー諮問委員 会」の提言に基づき、 MNA 地域のスタッフに よる世銀のジェンダー方 針の実施を支援するため に、2001 年度には一連 のジェンダー対話が開始 されました。世銀は、文 化遺産を保全すること も、MNA 地域を対象と した開発戦略に不可欠で あることを認識していま す。2001 年度に行われ た活動の中には、チュニ ジアにおける文化遺産保全プロジェクト、及び MNA 地域における文化遺産保全状態に関する包 括的報告書の作成が含まれています。 公共セクター運営と制度整備 ター別貸付 2001 年度 総額 5 億ドルに占める割合 都市開発 2% インフラストラクチャーa 29% 農業・環境 16% 人的開発 17% その他b 4% 公共セクター運営 32% 注:セクター別分類は、プロジェクトの内容に基づいて行った。26 頁の表 1.1 を参照。 a. 運輸、通信、給水・衛生を含む。 b. 鉱業を含む。 しています。世銀は、MNA 地域に対する援助に おいて、ジェンダー格差を是正すると共にそのた めの方策を政策対話、プロジェクト及び経済・社 会に関する活動の中に組み込む努力を行いまし た。2000 年においては、MNA 地域を対象とした 貸付案件の 55 %以上がジェンダー格差の是正に 関するものでした。この割合は、他の地域に比較 するとかなり高く、また 10 年前の水準の倍以上 92 世界銀行年次報告 2001 公共セクターの説明責任と効率性を改善するた めの制度整備は、MNA 地域を対象とした世銀援 助の重要なテーマです。2001 年度に世銀は、た とえばジブチ、モロッコ及びイエメン共和国を対 象とした長期的教育戦略に対する支援、ならびに ジブチ及びヨルダン川西岸・ガザ地区を対象とし た年金制度の改善に対する支援を通じて、基本的 な社会サービスとインフラ・サービスを提供する 公共セクターの能力の拡大を支援しました。その 他の新規貸付では、地方政府の制度を整備し(モ ロッコ及びイエメン共和国)、公共支出の効率化 を図りました。これらの新規貸付は、中央政府か ら地方政府への権限委譲、ならびに公共サービス の計画と実施の面でのシビルソサエティと民間セ クターの活用に道を開くものです。さらに、世銀 は革新的で包括的な公共セクター改革貸付を通じ て、アルジェリア、ヨルダン及びイエメン共和国 の予算制度に関する支援を行いました。また、エ ジプトに対しては、プロジェクトの見積り、モニ タリング及び評価の分野でのキャパシティ・ビル ディングを支援しました。 社会的保護と人的資源開発 MNA 地域の貧困率は相対的に低いものの、他 の社会指標は、より一層深刻な貧困問題が存在す ることを示しています。2001 年度には、世銀は見 直しと評価を通じて、貧困に関する知識の拡充に 努めました(エジプト、モロッコ、ヨルダン川西 世銀と現地のシビルソサエティの協力により、エジプトの女性達 はようやく登録され、福利・教育サービスを受けられるようにな りました。 Box 4.11 エジプトの女性の貧困を削減するための支援: パートナーシップの力 エジプトの貧しい地域社会の多くでは、住民―特に女性―は、出生時 に登録されることはありません。したがってこれらの住民は、基本的 な権利とサービスを享受することができないのです。2001 年度、 世銀の MNA 地域担当スタッフは、エジプトのシビルソサエティ組織 である「エジプト女性権利センター」と協力し、世銀が援助する「市 場開発プロジェクト」の下で、女性が身分証明書と出生証明書を入 手できるようにするために支援を行いました。同プロジェクトは、カ イロで身分証明書を発行するコストの一部を負担し、他の NGO、マ スコミ、一般国民及び政府の間でのこの問題に対する認識を高める努 力を行いました。このキャンペーンの結果、身分証明書を受領した女 性は遺産相続を申請し、遺産を相続し、識字教室に登録し、選挙権 を取得し、また年金受け取りのための登録を行うことができるように なりました。 岸・ガザ地区)。社会の中で、自身では対処するこ とができない人々のニーズを充足するための対象 国の努力を支援することも、優先事項でした。た とえば、ヨルダン川西岸・ガザ地区を対象とした 「緊急対応プログラム」では、深刻な経済的困難 に直面している数千人の人々に労働集約型の緊急 雇用活動を実施しました。2001 年度には、世銀は、 対象国が社会的セーフティ・ネットを策定・実施 するのを支援しました。エジプトに関しては、社 会的保護の状況を評価しました。また、MNA 地 域全体の社会的保護に関するスキームの実態に関 する包括的な研究を行いました。 農村開発・地域社会開発は、世銀援助の重要分 野になりました。これは、対象を絞り込んだ地域 社会開発(レバノン、ヨルダン川西岸・ガザ地区) と、農村部のインフラ整備に対する支援(モロッ コ、イエメン共和国)です。イエメン共和国を対 象とした安全な水の利用の拡大に対する支援は、 特に女性や少女が水汲みに費やす時間の大幅な節 約につながっており、その結果、少女達は学校に 通えるようになりました。世銀は、MNA 地域に おける水資源管理の重要な役割を認識し、新たな 援助においては、灌漑の改善(モロッコ、イエメ ン共和国)、水資源管理(ヨルダン、シリア・ア ラブ共和国)及び農業競争力の評価(エジプト、 モロッコ)を支援しました。また 2001 年度には、 「ナイル川流域イニシアティブ」を組織して、ナ イル川流域 10 ヶ国の間での建設的な対話を促進 し、かつナイル川の水の分配問題についてすべて の国が納得できる解決策を生み出すための努力を 行いました。さらに 2001 年 6 月、世銀は「国際 ナイル川協力コンソーシアム」の重要な会議で議 長を務めました。 教育・保健サービスに対するアクセスを拡大す ることは、貧困削減に対する世銀援助の基礎とな るものです。2001 年度に世銀は、MNA 地域を対 象として従来から実施している教育支援を継続し ました。具体的には、ジブチ、ヨルダン川西岸・ ガザ地区及びイエメン共和国を対象とした教育プ ロジェクトを支援しました。また、イエメン共和 国に対しては、大学入学者数が急増していること に対する同国政府の懸念に応えて、高等教育の合 理化に関する分析を行いました。2001 年度にお ける衛生・固形廃棄物管理に対する支援は、ヨル ダン川西岸・ガザ地区及びイエメン共和国の住民 の健康の増進と生活の質の改善につながると思わ れます。 地域別展望 93 表 4.6 中東・北アフリカ地域に対するセクター別世銀貸付、1992 − 2001 年度 (単位: 100 万ドル) セクター 貸付案件別分類 92−97 年度 98−99 年度 年平均 年平均 農業 経済政策 教育 電力・その他のエネルギー 環境 金融 鉱業 マルチセクター 石油・ガス 保健・栄養・人口 民間セクター開発 公共セクター運営 社会的保護 通信 運輸 都市開発 給水・衛生 総額 うち IBRD 貸付額 IDA 貸付額 プロジェクトの内容別分類 00 年度 01 年度 00 年度 01 年度 307.4 195.8 95.1 88.3 27.8 90.8 − 6.7 32.5 56.0 20.6 9.2 45.9 20.0 58.9 188.3 91.4 284.1 185.0 96.5 27.0 17.5 119.5 − − − 120.5 68.0 27.0 88.8 − 28.9 173.0 45.0 153.0 − 219.2 − − − − 83.5 − 87.0 15.9 35.3 75.0 9.0 15.0 82.2 145.0 75.2 − 66.0 − − − 18.0 − − − − 143.7 20.0 65.0 82.6 17.0 20.0 153.0 − 233.5 − 72.5 − − 62.8 − 119.0 15.9 35.3 49.4 9.0 15.0 82.2 72.5 75.2 − 70.0 − 8.5 − 18.0 − − 4.0 − 163.8 12.0 44.9 82.6 8.5 20.0 1,334.7 1,280.8 920.1 507.5a 920.1 507.5a 1,183.8 150.9 955.5 325.3 760.3 159.8 355.2 152.3 注: 26 頁の表 1.1 を参照。端数を四捨五入したため、合計額が合わないことがある。 a. 「ヨルダン川西岸・ガザ地区信託基金」から拠出された 3,610 万ドルの特別援助は含まない。 94 世界銀行年次報告 2001 第5章 開発の有効性 世銀業務における最重要事項は、開発の有効性 が保たれているかどうかということです。独立性 を有する業務評価局(OED)は、世銀の開発成 果を調査し、世銀のプロジェクト、プログラム及 びプロセスの有効性を分析すると共に、援助活動 の経験から教訓を引き出し、かつプロジェクト、 国及びセクター・レベルでの評価に基づいた助言 を世銀理事会に提出します。さらに OED は、借 入国の評価業務に関する能力開発のために支援を 行う場合もあります。毎年、これらの評価結果を 整理し、世銀の開発の有効性に関するサマリー・ レポートを作成します。 今年の開発効果に関する年次レビュー(ARDE) によると、世銀の開発成果は過去 5 年間で大幅に 改善されました。この傾向は、プロジェクト・レ ベルで特に顕著で、具体的には、最貧国を対象と した IDA の援助の質が、さらに向上の余地はあ るものの、改善されました。 プロジェクトの成果は改善している ARDE に報告されているとおり、世銀援助に よるプロジェクトの成果は顕著な改善を示し、開 発の成果の向上に貢献しました。プロジェクトの 数で加重平均した場合、満足できる結果を上げて 終了したプロジェクトの割合は 1999 年度の 73 % から 2000 年度には 78 %に上昇したことが示され ています(図 5.1)。さらに、制度構築に関して大 きな開発効果を上げたプロジェクトの割合は、 1990−94 年の 31 %から 2000 度年には 43 %に上 昇しました。また、長期的な持続可能性を持つプ ロジェクトの割合は、わずか 2 年前の 1998 年度 の 48 %から 2000 年度には 57 %に上昇しました。 構造調整貸付の質は成果、持続可能性及び制度 構築を中心に 1990 年代を通じて着実に、かつ大 幅に改善しました(図 5.2)。構造調整貸付におけ る貧困と社会の重視も、過去数年間で大幅に強ま りました。また、途上国が改革の課題をより広く とらえ、長期的な構造的・社会的・制度的な観点 を重視するようになったことに並行して、構造調 整貸付は一層重要な開発の手段となってきまし た。社会的インパクト、コンディショナリティー 及び財務管理などの受託者責任(fiduciary framework)などに関して、今後さらなる作業を 行う予定です。 満足できる成果を上げて終了したプロジェクト の割合が増加していることは、質保証グループ (QAG ―プロジェクトなどの「質」を事前・実施 中モニターする世銀内の部局)が報告していると おり、実施中のプロジェクトの質が着実に改善さ れていることを示すものです。1996 年に設置さ れた QAG は、プロジェクトの質とリスクについ て、マネージャーとスタッフにリアルタイムで情 報提供することによって、世銀業務における開発 の有効性を改善するという重要な役割を果たして います。このような努力により世銀の実施中プロ 図 5.1 プロジェクト成果の傾向 (満足できる成果を上げたプロジェクトの割合) 90 貸付実行額により加重平均した場合 78 80 78 70 70 プロジェクトの数により加重平均した場合 67 60 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 プロジェクト終了年 開発の有効性 95 Box 5.1 プロジェクト監督のためのパートナーシップ の構築 プロジェクトに関して確固としたパートナーシップを構築すると、 次のような成果に結び付きます。すなわち開発効果が拡大する可 能性、複雑な構成から成るプロジェクトの成功率の上昇、プロ ジェクトの支援者の監督コストの低下などです。借入国、関係者 及びドナー間での有効な協力関係の構築は、従来以上に重視され るようになってきました。たとえばペルーの「農村地域道路修 復・保守プロジェクト」では、世銀と米州開発銀行(世銀と協調 貸付を行った)のそれぞれのチームは、互いに技術を補完し合 い、現地視察の日程も調整しました。プロジェクト監督チーム も、地方政府と地域社会との間で幅広く協議を行っています。こ れらの活動は、プロジェクトを問題なく実行する上で重要な役割 を果たします。 パートナーシップを通じて開発の有効性を高めるためには、常 に学ぶ姿勢が必要です。重要なのは、進んで耳を傾け、共通の目 標とその実現のためのロード・マップを作成し、整合性を確保す るために業務プロセスを調整することです。このためには、ド ナーによる様々な手続きの統一化をさらに前進させることが、重 要な課題となります。 図 5.2 構造調整貸付の質 (満足できる成果を上げた貸付の割合) 97% 87% 73% 1990–94 1995–98 1999–2000 注:貸付実行額による加重平均 ジェクトに対する貸付残高のポートフォリオは、 1980 年代の初めに比べはるかに健全になってい ます。2001 年度末では、開発目標を達成できな い「リスクがある」プロジェクトの割合は、 12 %にとどまりました。この割合は、1996 年度 末の割合の半分以下となっています。世銀の経済 分析業務と同様に、プロジェクトの準備と監督の 質も大幅に改善しました。さらに、他の関係者と の協議やパートナーシップの構築などにより、過 去 5 年間における改善は幅広い分野にわたるもの となっています。(Box 5.1)。 世銀は、開発の有効性を改善するため他の分野 96 世界銀行年次報告 2001 でも前進を見ました。公共セクターのガバナンス と制度改革(これらは援助資金の使われ方に大き な影響を与えます。)を支援する実施中プロジェ クトの総額は、過去 5 年間で倍増しました。構造 調整貸付全体の約半分は、財政の透明性と汚職防 止を対象としたものでした。世銀は、セーフガー ドと財務管理などの受託者責任(fiduciary policies)に関する政策の遵守を大幅に強化しました。 また、新規採用により、財務管理の専門家の数を 4 倍に増やすと共に、新たな借入国の財務のアカ ウンタビリティの評価制度を導入することによ り、プロジェクトの財務管理を改善しました。さ らに、重要ではありますが、困難な課題となって いる開発成果のモニタリングと評価の改善作業を 開始しました。これは、結果が出るまで数年間に わたる継続的な努力が必要です。さらに、世銀の 現地事務所への事務移管も効果を上げたと思われ ます。現地事務所の数、国別担当局長の数及び現 地のスタッフが作成・監督するプロジェクトの数 が増えた結果、質に関する鍵となる指標が改善し、 また借入国もこのような権限委譲の体制とそれに よる結果を支持しています。 国別プログラムの成果の評価 業務評価局は、世銀の国別援助戦略が現場で成 果を上げたかどうかを評価すために、個々の貸付 等による成果を集計する手法、国別支援プログラ ムへのインプットを当該プログラムのアウトプッ ト等と比較する手法、さらに世銀のパフォーマン スを、自らの政策基準と手続きに照らして評価す る手法という補完的な 3 つの手法を使用します。 こうした手法により、国別プログラムの成果を 左右する最も重要な要素を特定することができま した。それは、借入国のコミットメントの度合い、 そして世銀プログラム等をどの程度借入国の状況 に合わせて調整できたかということです。このよ うな認識に立つと、オーナーシップの程度を知る ための「関係者」の意識調査などは、国別援助戦 略や、政策改革・開発プログラムの策定・実施の 場合に、これまでよりはるかに広い範囲に適用さ れなければならない、ということになります。 また、評価データを分析した結果、健全なマク ロ経済政策と質の高い制度が開発投資の有効性を 高めることが分かりました。世銀の研究によると、 借入国の政策が 1990 年代に改善しています。ま た、援助が、効果的な開発援助の枠組みをもって いる借入国により重点的に行われてきています。 逆に、そのような枠組みが弱い国に対する援助は 減少しています(図 5.3 を参照) 。 IDA 貸付適格国における改善 IDA のパフォーマンスは、過去数年間で改善 されました。OED は、第 10 次増資、第 11 次増資 及び第 12 次増資の際に掲げられた目標の実施状 況を評価しました。これらの目標は、(1)借入国 における貧困重視の強化(2)社会サービスの拡 大、裾野の広い経済成長の促進、優れたガバナン スの促進及びジェンダーや環境問題に対する配慮 (3)国別援助戦略における重点政策の明確化とよ り徹底した援助調整、などです。 評価作業の結果、これらの目標は時宜に叶った ものであるということが分かりました。これらの 目標は、IDA が国際援助社会と共同歩調をとる ことを容易にしました。他方、これらの目標は IDA と借入国にとり、要求水準が極めて高いも のでした。業務評価局は IDA のパフォーマンス は総じて満足できるものとしましたが、部分的に は問題があったと評価しました。IDA は、分析 業務、政策対話及び貸付において、貧困重視の姿 勢を強めました。経済改革に取り組むことを約束 した借入国に対し、IDA は、経済の更なる安定 化、歪みの解消及びインフラ整備のための貸付を 行いました。しかし、雇用創出を伴う裾野の広い 経済成長の実現は、課題として残されました。さ らに過去 5 年間で状況はかなり改善されたとはい うものの、ガバナンスについてはさらに努力の余 地があるとされました。ジェンダーの問題、環境 保護及び民間セクター開発に関する目標の達成に は、多くの借入国における関心の欠如などからま だ課題が残されており、新たにテーマ別戦略を策 定することとなりました。 IDA によって支援されたプロジェクトのパフ ォーマンスは、各増資期間を通じて着実に改善し て来ています(図 5.4)。満足できる成果を上げて 終了したプロジェクトの割合は 70 %を超え、持 続可能性が高まるとともに、制度構築の効果も向 上しています。プロジェクト・レベルでも、また 質保証グループ(QAG)による評価でも、かな りの改善が認められています。IDA による開発 効果は借入国や援助パートナーのパフォーマンス などの外的要因にも影響されますが、OED のレ ビューによれば、IDA はそれなりに満足できる 効果をあげています。今後重要になってくる課題 としては、IDA 借入国における貧困削減戦略の 調整および調和化に向けた取組みがあります。 図 5.3 評価の低い借入国に対する援助額は減少 1992 − 1994 援助/GNP(%) 0.14 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00 低い 中間 高い 借入国の政策の格付け 1998 援助/GNP(%) 0.14 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 0.00 低い 中間 高い 借入国の政策の格付け 図 5.4 第 9 次、第 10 次及び第 11 次増資の対象年に終了 した IDA プロジェクトの成果の傾向 全体に占める比率(%) 80 71 60 61 62 46 40 33 成果が満足できる 持続可能性がある 35 大きな制度整備の効果がある 35 20 27 26 IDA-9 IDA-10 0 IDA-11 開発の有効性 97 Box 5.2 OED による評価を実施する際の セクター別、テーマ別のパフォーマンス 世銀は、プロジェクト支援を超えたより高次元 の国別戦略を目指すのと平行して、国及びグロー バル・レベルの両方でセクター別・テーマ別の成 果を向上させることを重視することとしていま す。重点セクターの戦略を明確にし、それに応じ た政策アドバイスを提供すること、そして貧困、 参加、ジェンダーなどの横断的なテーマを世銀の 業務に組み入れることが、課題とされました。 ARDE の所見は、開発の有効性を高めるため の世銀の過去 5 年間の活動は成果を見せはじめて いるが、セクター間ではバラツキが見られるとし ています。セクター別・テーマ別にみると、次の 4 つの要素がセクター別戦略の成功と関連性があ るとされます。(1)政策に関する明確なフレーム ワーク、(2)過去の成果を改善するための行動計 画、(3)国レベルとグローバル・レベルでの具体 的な開発援助プログラム、(4)パートナーの活動 を考慮した上での世銀の役割、の 4 つです。 さらに OED では、世銀が援助活動の中で貧困 重視の姿勢を強化したことを確認しています。貧 困アセスメントの大幅な増加、社会セクター向け 貸付の増加、現地国別援助管理への権限委譲、及 びガバナンス問題の一層の重視は、こうした傾向 を裏付けるものです。しかし、貧困削減戦略をマ クロ経済とセクター・プログラムに組み込み、か つ貧困に関するモニタリングと評価を強化するた めには、まだ実行すべき点が数多くあります。 参加型アプローチの活用 評価報告書を作成する際の参加型協議プロセスには、デザイン・ フォーマットの共有、パフォーマンスとプロセスに関する情報の取 りまとめ、及びワークショップの場での関係者への所見の配布が含 まれています。次に示すのはその概要です。 ■ 世銀の研究部門の「開発経済データ・グループ」と共同で開 催したワークショップには、ドナー、借入国、非政府組織 (NGO)及び借入国のパートナーが参加し、CDF 評価に関す るアプローチとデザインを議論しました。 ■ 国際公共財の見直しと関連して、参加者 50 人によるワーク ショップでは、貸付に関する問題点と、環境、保健、知識及 び財政の安定性の分野に関する評価について議論が行われまし た。 ■「森林調査」を実施した際は、開始時点、中間時点及び終了 時点でワークショップを開催し、世銀内外から様々な分野の 人々が参加しました。 ■「環境・社会基金調査」には、評価の開始時点と中間時点で、 多くの関係者が参加しました。 ■「ジェンダー調査」には、すべての地域の関係者に加えて、二 国間ドナー、NGO、借入国、国連及び欧州連合(EU)など、 多くのパートナーが参加しました。 ■「インドに対する援助評価」には、多くのセクター、省庁及び 団体から関係者が参加しました。 ■ ワークショップは、特に ARDE 、 援助調整調査 及び 森林レ ビューに関する OED の広報戦略の一環として行われているも のです。 参加と制度構築の推進 世銀は、1990 年代半ばから、参加を開発援助 活動の中心に位置付けてきました。世銀は、借入 国の地方政府との協力を拡大し、新たな開発パー トナーを発掘し、既存のパートナーとの関係を強 化し、さらにシビルソサエティとの対話を開始し ました。参加は、包括的開発フレームワーク (CDF)や貧困削減戦略の基礎となるものです。 OED は、評価を実施する際に参加型アプローチ を使用しています(Box 5.2 参照) 。 参加型プロセスは、世銀、借入国及びパートナ ーとの間で多くの事柄に関して広範な相互作用を 起こすものですが、制度構築は特に重要です。制 度構築は、世銀が独自に貸付の際の重点項目に据 えたものですが、貸付総額に占める割合は、1996 年の 18 %から 2000 年には 30 %に増加していま す。 制度構築を目指す世銀にとって、地域社会の参 加が特に重要になっています。1992 年以後、地 98 世界銀行年次報告 2001 域社会が参加したプロジェクトの割合は、41 % から 67 %に増加しました(図 5.5 参照) 。OED は、 地域社会の参加によって、次のことが可能になっ たと判断しています。すなわち、受益者のニーズ をより良く反映できるプロジェクトを作ること、 住民に自尊心、及びオーナーシップを持たせるこ と、プロジェクトにおいて家庭内暴力など扱いに くい問題について注意を払うようにすること、政 策決定と契約締結に関する透明性を高めること、 従来は協力して作業を行うという経験がなかった 人々の間での協力関係を促進すること、及び開発 成果を向上させることなどです。 図 5.5 地域社会が参加したプロジェクトの割合 (すべてのプロジェクトに対する割合) 67% 52% 41% 1992 1996 2000 注: 189 のプロジェクト・サンプルによる。 世銀の業務運営にとっての示唆 OED の評価結果は、世銀の業務運営にとって 次の 3 つの示唆を含んでいます。第一に、世銀の 戦略、プログラム及び予算プロセスは、世銀の使 命と比較的優位分野に首尾一貫させ、また、成果 の達成と強く関連付ける必要がある。第二に、世 銀は、国とグローバルの両レベルにおいて、専門 知識の管理と創造の間で適切なバランスを維持す る必要があり、かつ専門知識に関する活動の質と 一貫性を高めるためのモニタリング・追跡プロセ スを確立する必要がある。第三に、世銀は、開発 の有効性を高め、また他の開発パートナーがより 優れた方法で実施できるような活動からは手を引 くことができるように、自らの得意とする分野を 継続的に評価する必要がある。 開発の有効性 99 第6章 開発のためのパートナーシップ 1997 年より始まった改革を契機に、パートナ 機関パートナー ーシップは世銀援助に欠かせないものとなりまし た。世銀は、この 1 年間、重点的な対応を高め、 IMF パートナーシップ構築のための活動に時間を費や IMF との協力関係は一段と強まりました。合 しました。これにより、世銀の最大のパートナー 同実施委員会を通じての強いパートナーシップに である借入国政府と株主、及び主な機関とのパー より、2001 年度には債務救済と貧困削減戦略ペ トナー関係が強化されると共に、シビルソサエテ ーパー(PRSP)の面で大きな成果を上げること ィやビジネス・セクターを始め、開発における他 ができました。IMF と世銀の理事会は、重債務 の関係者との協力関係も強化されました。 貧困国(HIPC)イニシアティブに基づいて 16 ヶ 国レベルでは、中央政府、議会、民間セクター、 国に対する債務救済を承認し、かつ 32 ヶ国の正 シビルソサエティ及び多国間・二国間ドナーとの 式・暫定 PRSP を検討しました。重債務貧困国が 関係が強化され、かつ広がりました。包括的開発 集中しているアフリカ地域への IMF 専務理事と フレームワーク(CDF)の根底をなす原則―開 世銀総裁による初の合同訪問は、強いパートナー 発、借入国のオーナーシップの強化、戦略的なパ シップを象徴するものとなりました。さらに、23 ートナーシップ、説明責任の強化、及び開発の結 ヶ国が IMF と世銀合同の「金融セクター評価プ 果の重視を追求する包括的なアプローチ―など ログラム」に参加しました。このプログラムは、 は、低所得国が貧困削減戦略ペーパー(PRSP) 借入国の金融セクターの脆弱性に警鐘を鳴らすも を策定する上での指針となるものです。借入国の のです(57 頁を参照)。この分野でも、かなりの 内部で国民的コンセンサス―持続性を持たせる上 進展が見られました。IMF と世銀の間での役割 で重要―を形成する上でも、かつ当該借入国を対 分担を考慮し、かつ両機関が互いの機能を補完で 象とした戦略に関して外部パートナー同士が支援 きるという観点から、それぞれの機関は、それぞ を調整する上でもパートナーシップが重要になり れの責任と管轄に関わる分野に力を注いでいま ます。援助調整の目的は、ドナー間での無駄な競 す。IMF は、借入国当局とのマクロ経済に関す 合や重複を減らし、学ぶ機会を増やし、選択度と る対話を主導します。一方世銀は、社会的・構造 透明性を高め、かつ説明責任を強化することにあ 的問題に関する対話を主導します。 ります。 また世銀は、国境を越えた問題に取り組むため 国連(UN) に、グローバルなパートナーシップ・イニシアテ 世銀と国連 UN との協力は、貧困削減と人々へ ィブを構築しています。国際公共財の提供には、 の投資に集中しています。両機関の協力関係は、 多くの組織の管轄権と能力を融合させることが必 それぞれの機関が設立されて以来続いているもの 要になります。たとえば、国連(UN)機関は、 です。1990 年代に開催された一連の国連の国際 伝染病の抑制を始めとするいくつかの重要な国際 会議の場で行動基準として合意された国際開発目 公共財に関して専門分野を有しています。グロー 標は、世銀と国連の様々なパートナーシップに包 バルな経済ガバナンス、貿易及び金融の安定化な 括的な性格を与えています。2001 年度に世銀は、 ど の 公 共 財 に 関 し て は 、 世 銀 が 国 際 通 貨 基 金 「エイズに関する国連総会特別会議」と、2002 年 (IMF)とのパートナーシップを基にその役割を 初めに開催が予定されている「開発のための金融 果たします。他の機関、多国間・二国間ドナー、 に関する国際会議」の準備作業を支援しました。 財団、非政府組織(NGO)及び民間セクターと 援助活動の面での協力も、たとえば、国連エイ のパートナーシップも、極めて重要です。2001 ズ・プログラム(UNAIDS)に基づくエイズ・ 年度に策定された世銀の貧困削減のための戦略フ プロジェクト、国連食糧農業機関(FAO)によ レームワークは、グローバル・レベルでの世銀援 る食糧安定供給プロジェクト、及び他の国連機関 助の対象として伝染病、環境保護、貿易・統合、 と協力した PRSP の作成支援などが行われていま 国際金融制度及び情報・知識革新の 5 つの分野を す。国連機関の内部研修グループは、包括的開発 明記しています。 フレームワーク(CDF)に関して世銀と定期的 に会合を持っています。2001 年度には、ウォル 開発のためのパートナーシップ 101 フェンソン総裁も多くの国連ハイレベル会議に参 加しました。 とを約束しています。包括的開発フレームワーク (CDF)、地球環境ファシリティ、アジア欧州会 議(ASEM)信託基金、ガバナンス、汚職防止及 び気候変動などのグローバル・レベルの問題につ いても、協力が行われています。 国際開発金融機関(MDB) 近年世銀と 4 つの地域開発銀行―アフリカ開発 銀行(AfDB)、アジア開発銀行(ADB)、米州開 発銀行(IADB)及び欧州復興開発銀行(EBRD) 経済協力開発機構(OECD) ―から成る MDB 間のパートナーシップが、より 近年、OECD とのパートナーシップも非常に 一層強まっています。協調活動も、MDB 総裁の 活発化しました。OECD の開発援助委員会 定期会合を始め、あらゆるレベルで活発に行われ (DAC)との協力関係は、特に重要なものとなっ ています。MDB の総裁たちは、2001 年 2 月、貧 ています。DAC は、OECD 加盟国が開発プログ 困削減を共通の目標とすることと、包括的開発フ ラムに関して多国間ドナーとしての一貫性と統一 レームワーク(CDF)の原則に合致する共通の 性を図るためのフォーラムとなっています。 開発原則に合意しました。貧困国に対する最も重 DAC 加盟国―加盟国全体で 2000 年には、二国間 要な外部パートナーである MDB にとって、特に 援助として総額 530 億ドルを超える資金を拠出し 大きな課題は方針と手続きの調整です。MDB の ている―は、この 1 年間、(「貧困削減に関する 活動の調整を目的として、いくつかの技術作業部 DAC 指針」の採択を通じて)貧困削減を重視す 会が設置されています。重複を避け効果を高める る姿勢を大幅に強めました。DAC は、援助プロ ために、世銀は AfDB と IADB との間で個別に グラムを貧困削減戦略ペーパー(PRSP)フレー 「了解事項覚書」に調印し、ADB との覚書も準備 ムワークの中で調整することと、後発開発途上国 中です。MDB と IMF は、貧困削減戦略ペーパー に対する援助をアンタイド化する意向を表明しま (PRSP)を作成した借入国を支援する方法につい した。低所得国関連以外でも世銀は、貿易、環境、 て合意しています。 コーポレート・ガバナンス、汚職防止及びデジタ ル・デバイド(情報格差)を始めとする広範なア 欧州連合(EU) ジェンダについて、OECD と協力しています。 世銀と EU とのパートナーシップも活発で、す こうした協力の目的は、援助活動の重複を最小限 べての公的開発援助の 60 %を占めています。EU にし、相乗効果を最大化し、かつ相互に学ぶこと は、主要な政治機構であり、貿易パートナーであ にあります。 り、かつ開発途上国にとっての外国投資の主要提 供機関です。世銀と EU との協力の例としては、 テーマ別パートナーシップ 中央・東ヨーロッパ地域の国々に対する支援 (EU 加盟)、独立国家共同体(CIS)に対する支 伝染病 援、ボスニア・ヘルツェゴビナに対する支援(経 毎年、エイズで 300 万人、結核で 200 万人、マ 済復興プログラムに対して 51 億ドルの資金を調 ラリアで 100 万人強の人々が命を落としており、 達)、コソボ地域に対する支援、ユーゴスラビア 伝染病による開発へのさらなる脅威を食い止める 連邦共和国に対する支援、及び欧州委員会(EC) ためのパートナーシップは一段と緊急性を帯びて とブリュッセルの世銀南東ヨーロッパ事務所の共 きました。エイズが拡散し続けていることから、 同作業を通じてのバルカン諸国に対する経済再生 世界的な協力が不可欠になっています(Box 6.1) 。 支援などを挙げることができます。世銀グループ 世銀は、「結核撲滅イニシアティブ」を通じて、 は、EC との間で協調貸付と信託基金に関する詳 感染者の多い国々や世界保健機関(WHO) 、二国 細なフレームワーク合意書を作成済みで、近々、 間ドナー、及び非政府組織(NGO)とのパート 同合意書に調印することを予定していますが、同 ナーシップを強め、新たな医薬品とワクチンに関 合意書締結の目的は、将来の様々な金融関連パー する研究と既存の医薬品へのアクセスの拡大を目 トナーシップに関する事務手続きを簡素化するこ 的として、1 億 2,500 万ドルを超える資金を調達 とにあります。EC もまた、重債務貧困国(HIPC) しました。さらに、「マラリア対策」(RBM)イ イニシアティブと貧困削減戦略ペーパー(PRSP) ニシアティブも重要です。このイニシアティブは、 プログラムを支援しており、さらに、新たな貧困 マラリアを撲滅するための資金を調達することを 削減支援貸付(PRSC)に対して協調貸付を行う 目的として、1998 年に世銀、WHO、国連児童基 ことと、世銀が管理する公共支出管理に関するマ 金(UNICEF)及び国連開発計画(UNDP)が開 ルチ・ドナー信託基金に対して資金拠出を行うこ 始したアフリカ地域中心のイニシアティブです。 102 世界銀行年次報告 2001 Box 6.1 エイズを撲滅するためのパートナーシップ 協調した取り組みなくしてエイズの撲滅を期待することはできませ さらに重要な官民パートナーシップの例として、 「予防接種とワクチンを提供するための世界同盟」 (GAVI)があります。これにより、既存の子供 用ワクチンへのアクセスが改善されており、また、 新たなワクチンの開発を加速されています。 ん。現在実行されている数多くのアジェンダからも、この期待には根 拠があることがわかります。 ■ この 1 年間、かつてないほど多くの政府が、エイズに公然と取り 組み、リーダーシップとコミットメントを発揮し、行動しまし た。 ■ 定期刊行物の特集、的を絞ったキャンペーン、より多くの資金拠 児童労働 国 連 国 際 労 働 機 関 ( I L O )、 国 連 児 童 基 金 (UNICEF)及び世銀は、最近、児童労働を禁止 するキャンペーンとして「協力研究プログラム」 を開始しました。このプログラムに基づく「児童 労働の実態とその影響を理解するための新戦略の 策定に関するプロジェクト」は、児童労働に関す るデータの収集・分析を改善し、かつ開発途上国 が適切な介入を行うのを支援することを目的とし ています。このプロジェクトに基づいて、3 機関 は、共通の問題に取り組み、かつ各機関の比較優 位性を活用するために技術レベルで協力すること を通じて、児童労働が行われている諸国に適切な アドバイスを提供しています。 出、エイズに関する国連総会と安全保障理事会の決議などによ り、世界中で支援が拡大しました。 ■ 2001 年 6 月に開催された国連総会特別会議は、2015 年まで にエイズの拡散を阻止するためには、あらゆる資金源を大幅に増 大する必要があるとの認識に基づき、グローバルな協力を新たに 合意しました。そして「ミレニアム開発目標」に、これを目標と して組み込みました。 ■「アクセス加速イニシアティブ」の下、世銀を含む国連エイズ・ プログラム(UNAIDS)の共同実施者との交渉の結果、エイズ の医薬品メーカーは薬価を 90 %削減しました。 ■ 世銀は、当初から「国際エイズ・ワクチン・イニシアティブ」 (IAVI)のメンバーであり、かつ「開発グラント・ファシリティ」 を通じて IAVI を支援しています。IAVI は、開発途上国のために エイズのワクチンの開発を促進しています。 ■ 世銀は、国連エイズ・プログラム(UNAIDS)と「アフリカ地 貿易 特にグローバル化の進展に伴い、開発途上国が 新たな貿易機会を創出し、かつこれを利用するの を支援するためのパートナーシップが、極めて重 要になっています。世銀は、開発途上国に対する 貿易関連の技術援助を促進するために 1996 年に 創設された「統合フレームワーク(IF)プログ ラム」に基づいて、多くの多国間・二国間機関 (世界貿易機関、IMF、国際貿易センター、 UNDP 及び国連貿易開発会議(UNCTAD))と 協力しています。IF プログラムは、貿易と国別 開発戦略との関連を高めるように、最近見直しが 行われました。また世銀は、国際自由労働組合連 合(ICFTU)との間で、世銀の経済・社会方針、 中核的労働基準及び開発プログラムに関する国レ ベルの経験を始め、広範な問題について定期的に 対話を行っています。 環境 世銀が、環境目標を達成し、かつ飢餓を減少さ せるなどのグローバルな目標に関する誓約を達成 する上で、パートナーは不可欠な存在です(Box 6.2)。2001 年度には、世銀は、コンサベーショ ン・インターナショナル(CI)と世界環境ファ シリティ(GEF)と協力して、「クリティカル・ エコシステム・パートナーシップ基金」を設立し ました。同基金は、危機に瀕している「生物多様 性ホットスポット」を保護し、かつその生存が生 物の多様性に依存している貧しい人々を支援しま 域のエイズを撲滅するための国際イニシアティブ」と協力し、総 額 5 億ドルの「複数国エイズ・プログラム」に基づいてアフリカ 地域の数ヶ国がプロジェクトの策定を支援しました(これらの 内、7 つのプロジェクトが 2001 年度に承認されました)。ま た、UNAIDS、汎米保健機構、WHO 及びその他の地域パート ナーとの協力に基づいて、カリブ海諸国に対して同様の支援が行 われています。世銀は、IMF と UNAIDS と密接に協力し、借入 国がエイズ撲滅のための支援策を重債務貧困国(HIPC)プログ ラム及び貧困削減戦略ペーパー(PRSP)プログラムに組み込む のを支援しています。 ■「国際エイズ経済ネットワーク」―世銀、UNAIDS、米国国際 開発庁(USAID)及び EU のパートナーシップ―は、エイズに 関する特に費用対効果の高い対策に関するデータ、手法及び分析 を、世界中の数千人の研究者と医者に提供しています。 Box 6.2 「国際農業研究協議グループ」 (CGIAR) 1971 年以降、世銀は CGIAR に大きな支援を提供しています。 CGIAR は、開発途上国の飢餓と貧困の削減、健康状態の改善、及び 環境の保護を、最新の科学を動員して目指す、国際的な 16 の農業研 究センターのネットワークです。 2001 年度、CGIAR は栄養不良の予防に役立つ奇跡的な高蛋白トウ モロコシを開発し(これは「ミレニアム世界食糧賞」を受賞しまし た)、かつ「東海岸熱」のワクチンを開発しました。このワクチンは、 マラリアとガンの研究にも波及的効果をもたらしています。 開発のためのパートナーシップ 103 す。2001 年度には、世銀とワールド・コンサベ ーション・ユニオンが組織した「世界ダム委員会」 は、画期的な報告書「ダムと開発:新たな意思決 定のフレームワーク」を発表しました。世銀は、 現在どうすれば同報告書の結論を成果の改善に活 かすことができるかを明らかにするために、借入 国と作業を進めているところです。近年のその他 のパートナーシップ活動としては、借入国が森林 を保全し自然災害に対する防災体制を整備、かつ 気候変動問題に取り組むことを支援する活動があ ります(21 頁の「プロトタイプ炭素基金」の項 を参照) 。 ガバナンス 世銀は 1990 年代半ば以降、貧しい人々を最も 苦しめる汚職とガバナンスの問題に高い優先順位 を置いています。MDB との協力は、「ガバナン スと汚職防止に関するワーキング・グループ」を 通じて行われています。UNDP とのパートナー シップは世銀の活動を補完して、さらにこの緊密 なパートナーシップにより資源の効率的な利用の 促進と不要な重複の削減が図られています。世銀 は情報開示と株主の権利の弱さが投資家に影響を 及ぼした 1997 − 98 年のアジア危機以降、コーポ レート・ガバナンスの強化のために特に活発に活 動しています。世銀が 2001 年 3 月に OECD と共 同で設立した「グローバル・コーポレート・ガバ ナンス・フォーラム」は、借入国のコーポレー ト・ガバナンスの弱い部分に取り組み、借入国の 投資環境を改善することを目標としています。 民間セクター 世銀は、民間セクター投資とインフラを支援す るプログラムにおいて、官民のパートナーと密接 に協力しています。パートナーが拠出する資金は、 年間 2 億ドルにものぼります。これらのプログラ ムは、民間セクター開発を可能にするような環境 を整備し、かつ、たとえば小口貸付のように、サ ービスを改善することによって貧しい人々に機会 を与える(Box 6.3 参照)ことを目的とするもの です。たとえば、G8 諸国によるイニシアティブ である「デジタル・オポチュニティ・タスクフォ ース」は、デジタル・デバイド(情報格差)の是 正を目的としたものです。各国政府、国際機関、 民間セクター及び非営利組織(NPO)は、規制 とネットワークの準備、接続とアクセス及び人的 能力を改善するために協力しています。「都市同 盟(Cities Alliance) 」も共同取り組みの一例です。 少なくとも 1 億人にのぼるスラム居住者の生活条 件を 2020 年までに改善するとしたこの同盟の目 104 世界銀行年次報告 2001 標は、最近採択された「国連ミレニアム宣言」の 中に盛り込まれました。「クリーン・エア・イニ シアティブ」の下では、様々な問題に関するパー トナーの提携が行われています。ラテンアメリカ で行われている活動は、民間セクター、公共セク ター及び地方政府から継続的に資金を確保する上 でのモデルになっており、アフリカ地域、東ヨー ロッパ地域及びアジア地域の都市でも、これを模 倣することが計画されています。この他の官民パ ートナーシップの例としては、エイズ向け貸付と 関連付けられたキャパシティ・ビルディング・プ ログラムの作成に関する世界銀行研究所(WBI) のプログラムがあります。この官民パートナーシ ップでは、民間企業が知識共有のプラットフォー ムを作るために、ベスト・プラクティスとベス ト・プログラムの一覧表を作成しています。 知識と情報 知識は、情報・通信技術を組み合わせることに より、開発のため及び貧しい人々に機会を提供す るための重要なエンジンとなります。しかし、物 理的な通信回線への接続率が低いこと、技術が不 十分なこと、及び政策の不備により、貧しい国々 からのアクセスは大きく制限されています。世銀 は、様々なパートナーとの協力を通じて、貧しい 国々が適切な法的・規制的環境を整備し、グロー バルな知識ネットワークに重点を置いたプログラ ムを通じて教育を支援し(Box 6.4)、情報インフ ラに対する投資を促進し、かつ CGIAR などのグ ローバルな知識センターのネットワークの利用を 促進することを支援しています。世銀の開発研究 も、たとえば「世界開発報告(WDR)2000/2001」 や「世界開発指標」の作成のように、広く世界各 地で行われた協議を通じてパートナーと協力する ことがますます増えています。2001 年度に独立 した組織となった「グローバル・ディベロプメン ト・ネットワーク」(GDN)は、世界中の研究機 関を結びつけるネットワークで、重要な知識パー トナーシップです。すべての地域の代表者、世銀 及び UNDP からの代表者で構成される理事会を 持つ GDN は、世界レベルの各国の知識を世界レ ベルの各国の解決策にするための支援をします。 WBI も、世銀の知識アジェンダを拡大し、かつ 多くのパートナーとの協力を通じて、研修資料を 作成・配布し、知識ネットワークを構築していま す。世銀の研修・研究活動においては、各国のパ ートナーと協力することが重要な特徴になってい ます。 Box 6.3 「貧しい人々を支援するための協議グループ」 (CGAP) シビルソサエティとのパートナーシップ 世銀は、2001 年度には、シビルソサエティと のパートナーシップを強化しました。特に世銀は、 国際開発に携わる非政府組織(NGO)、財団、地 域社会グループ、専門家団体、労働組合及び宗教 団体を始め、様々な種類のシビルソサエティとの 協力に重点を置きました。グローバル・パートナ ーシップを通じて森林を保護する場合であれ、新 たなワクチンの開発を促進する場合であれ、特定 の地域、国または地方のイニシアティブを通じて 基本的な社会サービスを提供する場合であれ、革 新的な活動を考案し、解決策を実行し、かつ結果 をモニタリングする際には、シビルソサエティが 極めて重要な協力者になっています。 世銀は長年にわたり、シビルソサエティと広範 な協議を行ってきています。2001 年度には、世 銀が業務を行う 6 つの各地域おける直接的な協議 とインターネットによる協議を通じて、新環境戦 略と情報公開政策の改訂について、シビルソサエ ティの意見を聞きました。「NGO ・世界銀行委員 会」は、2000 年 12 月、新たに「世銀・シビルソ サエティ・グローバル・フォーラム」を設置する ことに合意しました。このフォーラムは、テーマ 別の緊急問題について世銀との対話やパートナー シップを求める様々なシビルソサエティが参加す る場となるものです。この新たなフォーラムによ り、開発分野におけるシビルソサエティの役割と 専門性が一層拡大していること、又これまで以上 に多様なパートナーが参加することの必要性が認 識されることになるでしょう。 CGAP は、世界中の貧しい人々にサービスを提供する健全な小口貸 付の創設を促進するための、世銀と 27 のドナー・専門団体による パートナーシップです。CGAP は、技術的手法、研究、研修及び助 言を小口貸付機関、ドナー及び各国政府に提供することによって、 早急に必要とされている制度基盤を構築しようというものです。さ らに CGAP は、小口貸付機関に投資を行います。 2001 年度には、CGAP は貧困削減を重視する姿勢を強め(た とえば、最貧困借入国のニーズを充足できるような小口貸付の革新 に関する研究を行うこともその一つ)、かつアフリカ地域、アジア 地域及びヨーロッパ地域の研修拠点の数を大幅に増やしました。さ らに CGAP は、インターネット上の「小口貸付ゲートウェイ」の 拡大努力を続けました。このゲートウェイは、現在、世界中の数千 の関係者に、双方向のオンライン・サービス(監査機関との契約方 法など)を提供しています。 Box 6.4 世銀の知識パートナーシップの具体例 ■「インフォ・デブ(InfoDev)プログラム」は、革新的な情報 技術を開発問題に応用するための元手となるグラントを提供し ています。 http://www.infodev.org ■「グローバル・ディベロプメント・ラーニング・ネットワーク (GDLN)」は、途上国が知識を共有し能力を拡大するのを支援 するための、遠隔研修センターを利用した複数のパートナーに よる双方向ネットワークです。 http://www.gdln.org ■「開発のためのワールド・リンク(WorLD) 」は、通信回線へ の接続を支援し、開発途上国の教師が技術を取り入れた教育を 行えるよう支援します。 http://www.worldbank.org/worldlinks ■「アフリカ・バーチャル大学」は、学位コースと非学位コース の双方向学習機会を提供するための新たな情報・通信技術を使 用した「壁のない大学」です。 http://www.avu.org ■「ディベロップメント・ゲートウェイ」は、地域社会、組織及 び個人が貧困削減に向けて協力することを支援する、オンライ ンの情報ゲートウェイです。 http://www.developmentgateway.org ■「グローバル・ナレッジ・パートナーシップ(GKP_)」は、知 識と情報に対するアクセスの拡大を促進するために、公的資 源、民間資源及び非営利機関の資源を集積するものです。 http://www.globalknowledge.org ■「開発フォーラム」は、開発と貧困削減に関する議論をオンラ インで行うものです。 http://www.worldbank.org/devforum 開発のためのパートナーシップ 105 第7章 IBRD、IDA 及び信託基金※で承認されたプロジェクトの要約、2001 年度 農業 この章では、2001 年度に世銀理事会 が承認したプロジェクトに関する報 告を行います。プロジェクトは、主 要セクターによる分類に基づいて列 記されています。列記されているプ ロジェクトに対する貸付金額の合計 は、プロジェクトの内容別分類では なく、貸付案件毎のセクター・デー タに対応しています(26 頁の表 1.1、 及び 127 ページから 155 頁までの 「世界銀行について」の項を参照)。 ◊ アルバニア: IDA ― 990 万ドル。この投資貸付は、農業生産、 取引及び土地市場の機能において小規模農家が直面している主 な制約事項に対処し、農村所得を増やすもの。国内のすべての 農家が便益を受ける。 総コスト: 1,220 万ドル ◊ アルゼンチン : IBRD ― 500 万ドル。研修イノベーション貸 付により、政府の漁業管理能力強化を図るような費用対効果の 高いメカニズムを特定し、透明性・専門性・説明責任を重視し、 立場の弱い漁業労働者を保護するもの。 総コスト: 850 万ドル。 § この記号のあるプロジェクトは、 §◊ ブラジル: IBRD ― 2 億 210 万ドル。この投資貸付は、土地の 重点的介入プログラム(PTI) に含めます。あるプロジェクト が、貧困層を対象にした特定の 仕組みを有するものであるか、 あるいは受益者に占める貧しい 人々の比率が、全人口に占める 貧困層の比率を大きく上回るも のである場合に PTI に含めます。 取得に関する地域社会主導のアプローチを通じて土地に対する アクセスを拡大し、所得を増やすことを目的とするもの。農村 地域と都市周辺部の約 5 万の貧しい農家が利益を受ける。 総コスト: 4 億 3,640 万ドル。 † この記号は、調整業務が貧困重 視型として分類されていること を示します。貧しい人々を不利 にしている歪みを解消し、公共 支出を貧困層向けとし、セーフ ティ・ネットの提供や特定の貧 困層を対象にしたプログラムを 支援しているような業務は、貧 困重視型と見なします。 ◊ この記号は、世銀が援助するプ ロジェクトにおいて、プロジェ クトの計画から、モニタリング や結果の評価に至るプロセスの 中に、シビルソサエティが様々 なレベルで参加していることを 示します。 §◊ ブラジル: IBRD ― 5,430 万ドル。この投資貸付は、地域社会 の福利を改善することを目的に、バイア州の地域組合による約 3,500 の生産用インフラ投資・社会サブプロジェクトの資金調 達、実施、維持を支援することで、約 110 万人の農村地域の貧 困層を支援するもの。 総コスト: 7,500 万ドル。 §◊ ブラジル: IBRD ― 3,750 万ドル。この投資貸付は、地域社会 の福利を改善することを目的に、セアラ州の地域組合による約 2,000 の生産用インフラ投資・社会サブプロジェクトの資金調 達、実施、維持を支援することで、約 48 万人の農村地域の貧 困層を支援するもの。 総コスト: 5,000 万ドル。 §◊ ブラジル: IBRD ― 3,010 万ドル。この投資貸付は、地域社会 の福利を改善することを目的に、ペルナンブコ州の地域組合に よる約 1,600 の生産用インフラ投資・社会サブプロジェクトの 資金調達実施、維持を支援するで、約 11 万人の農村地域の貧 困層を支援するもの。 総コスト: 4,000 万ドル。 ※ (1)東ティモール、(2)ユーゴスラビア連邦共和国、(3)コソボ地域、及び(4)ヨルダン川西岸・ガザ地区に関して、この要約に列記されているプロジェクト は、それぞれ、(1)東ティモール信託基金、(2)ユーゴスラビア連邦共和国信託基金、(3)コソボ地域信託基金、及び(4)ヨルダン川西岸・ガザ地区信託基金 から資金が拠出されている。 プロジェクトの要約 107 §◊ ブラジル: IBRD ― 2,250 万ドル。この投資貸付 は、地域社会の福利を改善することを目的に、ピ アウイ州の地域組合による約 1,200 の生産用イン フラ投資・社会サブプロジェクトの資金調達、実 施、維持を支援することで、約 36 万人の農村地 域の貧困層を支援するもの。 総コスト: 3,000 万ドル。 ◊ ブルガリア: IBRD ― 5,000 万ドル。この順応型 プログラム貸付は、農業セクター政策の改革を支 援し、農家の所得と雇用機会を増やし、農産物の 品質を向上し、消費者の選択肢を増やすもの。 総コスト: 5,000 万ドル。 §◊ ブルキナファソ: IDA ― 6,670 万ドル。この順 応型プログラム貸付は、農村地域に居住する約 2 万人の貧困層が、自分達の基本的なニーズを充足 し、雇用機会を創出し、かつ優れたガバナンスを 促進する、独自の開発プログラムの作成を支援す るもの。 総コスト: 1 億 1,490 万ドル。 ◊ 中国 : IBRD ― 7,400 万ドル。この投資貸付は、 用水節約施設・技術を通じて水の使用方法と質を 改善することで、約 200 万の農家を支援するもの。 このプロジェクトは、約 107,000 ha の土地の農業 生産力を高め、かつ生態系の持続可能性を促進す る。 総コスト: 1 億 8,570 万ドル。 §◊ エチオピア: IDA ― 260 万ドル。この学習・革 新貸付は、農村部及び都市部の貧困層に便益をも たらす人間と家畜の医療に役立つ薬草類の保全、 管理、継続的な利用のためのフレームワークの開 発を、政府が支援するもの。 総コスト: 520 万ドル。 §◊ ガーナ: IDA ― 6,700 万ドル。この順応型プログ ラム貸付は、持続可能な環境を維持することで、 優れたガバナンスと地方分権化の支援、農業生産 性の増加、雇用機会の創出を目的とするもので、 農村地域の貧困層、特に女性の農民、商人及び食 品加工業者が便益を受ける。 総コスト: 1 億 2,370 万ドル。 §◊ ホンジュラス: IDA ― 800 万ドル。この投資貸 付は、農村地域の 1,600 世帯の低所得の土地を持 たない家庭にを対象に、耕作に適した土地を購入 するための貸付を行い、持続可能な農業を奨励し、 かつ民間金融機関による参加を拡大するための実 験プロジェクトを支援するもの。 総コスト: 1,700 万ドル。 §◊ インド: IDA ― 1 億 40 万ドル。この投資貸付は、 需要に基づいた地域プロジェクトによって天然資 源の管理を改善することで、カルナタカ州の約 180 万人の貧しい小規模土地保有者と土地を持た ない人々を支援するもの。 総コスト: 1 億 2,760 万ドル。 §◊ インド: IDA ― 1 億 1,010 万ドル。この投資貸付 は、経済的・社会的開発機会を拡大し、特に女性 の社会的・経済的ニーズを確保することを目的と するもので、2,000 の村落の約 80 万の農家が便益 を受ける。 総コスト: 1 億 3,470 万ドル。 §◊ カザフスタン: IBRD ― 6,450 万ドル。この投資 貸付は、シル・ダリア流域の農漁業生産を増やし、 北アラル海を保全し、居住条件と生態系の改善を 目的とするもので、100 万人の人々を対象とする。 総コスト: 8,580 万ドル。 §◊ ラオス: IDA ― 1,670 万ドル。この投資貸付は、 エチオピア : IDA ― 4,400 万ドル。この補完的 貸付は、持続可能な農業生産と生産性を加速し、 化学肥料の輸入資金ニーズに対処するための政 策・制度改革を支援することを通じて、食糧の安 定供給を確保し、貧困を削減するもの。 総コスト: 4,620 万ドル。 ◊ §◊ マダガスカル : IDA ― 8,900 万ドル。この投資 グルジア : IDA ― 2,700 万ドル。この順応型プ ログラム貸付は、約 255,000 ha の土地の灌漑と排 水のためのインフラを整備し、約 40 万人の農業 生産と所得を増やし、食糧供給を確保するもの。 総コスト: 3,280 万ドル。 108 地域社会中心の権限委譲型アプローチにより、農 業生産を増やし、農村地域のインフラの修復・建 設を促進するもので、5 万人を超える貧困層が利 益を受ける。 総コスト: 1,820 万ドル。 世界銀行年次報告 2001 貸付は、政府が、天然資源を保護しながら、農村 地域の所得増加、貧困削減、基本的な社会サービ スに対するアクセスの拡大を支援するもので、約 18 万の農家が利益を受ける。 総コスト: 1 億 610 万ドル。 §◊ モロッコ: IBRD ― 3,260 万ドル。この順応型プ §◊ ベトナム : IDA ― 1 億 280 万ドル。この投資貸 ログラム貸付は、小・中規模の灌漑、地域社会の インフラの整備及び制度構築に関する需要に基づ いた包括的投資活動の支援を通じて、農村地域の 所得を増やすもので、58,800 人が利益を受ける。 総コスト: 4,240 万ドル。 付は、地方政府当局と地域社会による、総人口が 約 140 万人の約 600 の最貧困地域における公共イ ンフラ整備ないし修復を支援し、農業以外の有給 の雇用を創出するもの。 総コスト: 1 億 2,340 万ドル。 §◊ パキスタン : IDA ― 2,130 万ドル。この投資貸 §◊ イエメン共和国: IDA ― 2,130 万ドル。この順 付は、新たな農業用水管理手法によって用水シス テムを改善し、灌漑用水の公平な配分を通じて農 業生産と農家の所得を増やすことを目的とするも の。このプロジェクトの受益者は 220 万人。 総コスト: 3,210 万ドル。 応型プログラム貸付は、9 万 ha を対象とした雨水 を利用する主要灌漑システムの効率的な用水利用 を促進し、農業生産性を高め、これを持続的なも のとするもので、貧困層が便益を受ける。 総コスト: 2,560 万ドル。 ◊ ルーマニア: IBRD ― 8,000 万ドル。この順応型 プログラム貸付は、農村地域の企業と住民のため の金融サービスに関する自立的ネットワークを設 立し、政策改革による悪影響を緩和し、農村地域 の成長を促進し、貧困を削減するもの。 総コスト: 1 億 4,760 万ドル。 ◊ ルワンダ : IDA ― 4,800 万ドル。この順応型プ ログラム貸付は、同国の貧困層の 92%が居住して いる農村地域が、経済の活性化、所得の増加、貧 困削減、かつ国家の安定性の向上を目的とした政 府のプログラムから利益を得ることを支援するも の。 総コスト: 5,300 万ドル。 経済政策 † ベナン: IDA ― 1,000 万ドル。この貸付は、透明 性のある財政・公共支出管理制度の構築を通じ て、政府支出が貧困削減と経済的・社会的開発に 与える効果を改善するもの。 総コスト: 1,000 万ドル。 ◊ エチオピア: IDA ― 1 億 5,000 万ドル。この貸付 は、政府による重要な経済的・社会的サービスの 回復、制度構築し、貧困層(特に農業セクターと 貿易セクターの人々)の雇用機会の増加を支援す るもの。 総コスト: 1 億 5,000 万ドル。 タジキスタン: IDA ― 310 万ドル。この補完的 貸付は、土地民営化・灌漑・排水を支援し、家族 経営農家にグラントを提供し、組合員に貸付を行 う実験的な農村貯蓄信用組合を設立するもの。 総コスト: 360 万ドル。 ◊ 公共セクター(公共支出管理と民営化を含む)、 エネルギー・セクター及びココア・セクターの改 革を支援するもの。この貸付は、政府のマクロ経 済プログラムを軌道に乗せ、かつ経済のさらなる 減速を抑止するもの。 総コスト: 4,900 万ドル。 チュニジア: IBRD ― 2,130 万ドル。この投資貸 付は、中小生産者のニーズと利益を代表する組織 体を実験的に設立し、質の高い農業サービスを提 供する制度基盤を整備するもの。 総コスト: 4,250 万ドル。 ◊ ガーナ: IDA ― 4,900 万ドル。この補完的貸付は、 ウガンダ : IDA ― 4,500 万ドル。この投資貸付 は、農業人口の 90%が、農業において優れた技術 と管理手法を使用できるよう支援し、生産効率を 高め、経済的福利を増進し、全体的に貧困削減を 促進するもの。 総コスト: 1 億 790 万ドル。 † キルギス共和国: IDA ― 3,500 万ドル。この貸 付は、財政調整を支援し、民間セクターの成長条 件を整備するもの。また、エネルギー・セクター の改革を促進し、社会保護プログラムを確保し、 現在の便益を再配分し、貧困削減を促進する。 総コスト: 3,500 万ドル。 リトアニア: IBRD ― 9,850 万ドル。この貸付は、 高水準で、持続的な経済成長を支えることを通じ て貧困削減を図り、マクロ経済の安定性を確保し、 かつ欧州連合(EU)への統合を促進するもの。 総コスト: 1 億 40 万ドル。 プロジェクトの要約 109 ◊ マダガスカル : IDA ― 3,040 万ドル。この補完 セネガル : IDA ― 1 億ドル。この貸付は、マク 的貸付は、石油・同製品に対する税金を引き下げ ることにより、石油価格の上昇が貧困層に与える 悪影響を緩和し、継続中の改革プログラムの持続 性を脅かす交易条件の悪化を抑止するもの。 総コスト: 3,040 万ドル。 ロ経済の安定化と民間セクター開発の促進を通じ て、政府の地域統合を支援し、セネガル経済の競 争力を強化し、貧困削減を促進するもの。 総コスト: 1 億ドル。 シエラレオネ : IDA ― 1,000 万ドル。この補完 マダガスカル : IDA ― 2,010 万ドル。この補完 的貸付は、政府の社会的、経済的及びその他の安 全保障に関するプログラムの資金を確保するため に、国際収支と財政に関する支援を行うもの。さ らに、経済再生も支援する。 総コスト: 1,000 万ドル。 的貸付は、マクロ経済の安定性を維持し、特に貧 しい地域社会に損害を与えた悪天候の影響を受け たセクターの生産効率を回復するもの。 総コスト: 2,010 万ドル。 † マラウイ : IDA ― 5,510 万ドル。この貸付は、 公共セクター運営、民間セクター開発及び社会的 セーフティ・ネットの改善を目的として 1995 年 に開始された構造改革を促進するための政策改革 を支援し、経済成長と貧困削減を加速するもの。 総コスト: 5,510 万ドル。 † タジキスタン : IDA ― 5,000 万ドル。この貸付 は、投資と経済成長を促進し、輸入を維持するた めの外貨の提供を通じて承認済みの改革を支援 し、外貨準備高を増加し、インフレをもたらさな い財政資金を提供し、全般的なガバナンスを改善 するもの。 総コスト: 5,000 万ドル。 マラウイ: IDA ― 300 万ドル。この貸付は、政 ウガンダ : IDA ― 2,540 万ドル。この補完的貸 付は、貧しい人々に深刻な打撃を与えた石油価格 高騰の影響を緩和し、継続中の改革プログラムの 持続性を脅かす他の交易条件の悪化を抑止するも の。 総コスト: 2,540 万ドル。 府による特に財政管理と政府調達の分野での政策 改革の実施を支援し、予算プロセスと公共資金の 配分を改善するもの。 総コスト: 300 万ドル。 マリ: IDA ― 2,540 万ドル。この補完的貸付は、 貧困層に深刻な打撃を与えた石油価格高騰の影響 を緩和し、継続中の改革プログラムの持続性を脅 かす交易条件の悪化を抑止するもの。 総コスト: 2,540 万ドル。 † パキスタン: IDA ― 3 億 5,000 万ドル。この構造 調整貸付は、政府による貧困削減、すでに開始し ている改革の実施に必要なマクロ経済の安定性の 維持を支援するもの。重点は、ガバナンスの改善、 社会サービスの提供及び経済成長に置かれる。 総コスト: 3 億 5,000 万ドル。 アフリカ地域: IDA ― 500 万ドル。この投資貸 付は、アフリカ貿易保険機関の設立を支援するも の。同機関は、アフリカ地域における貿易と投資 を支援するために、保険及びその他の金融商品・ サービスを提供する。 総コスト: 500 万ドル。 ルワンダ : IDA ― 1,530 万ドル。この補完的貸 付は、貧しい人々に深刻な打撃を与えた石油価格 高騰の影響を緩和し、継続中の改革プログラムの 持続性を脅かす交易条件の悪化を抑止するもの。 総コスト: 1,530 万ドル。 110 世界銀行年次報告 2001 † ベトナム: IDA ― 2 億 5,000 万ドル。この貸付は、 高度成長、競争力及び迅速な貧困削減に重点を置 いた包括的構造改革を支援するもの。透明性の改 善と効率的な投資に対する支援は、貧困層に重点 を置いた社会支出を始め、公共支出管理の改善に つながる。 総コスト: 2 億 5,000 万ドル。 ザンビア : IDA ― 3,040 万ドル。この補完的貸 付は、貧しい人々に深刻な打撃を与えた石油価格 高騰の影響を緩和し、継続中の改革プログラムの 持続性を脅かす交易条件の悪化を抑止するもの。 総コスト: 3,040 万ドル。 ザンビア: IDA ― 210 万ドル。この補完的貸付 は、マクロ経済の安定性を回復し、多くのセクタ ーの成長を促進し、ガバナンスを改善し、重要な 社会サービスの提供を改善することで、政府の改 革プログラムによる貧困削減を支援するもの。 総コスト: 210 万ドル。 教育 ◊ 習・革新貸付は、グローバル・ナレッジ・ネット ワークの一環である「遠隔研修センター」の有効 性と持続性を試し、公共・民間セクターの政策決 定者を対象とした研究の機会を増やし、彼らの対 話を促進するもの。 総コスト: 450 万ドル。 §◊ アルゼンチン: IBRD ― 5,700 万ドル。この投資 貸付は、ブエノスアイレス州の中学校の公平性、 質及びアクセスを改善するもの。受益者は、社会 的・経済的に不利な状況にある地域の 6 万人の生 徒、3,200 人の教師、400 人の学校管理者。 総コスト: 1 億 7,380 万ドル。 ◊ エチオピア: IDA ― 490 万ドル。この学習・革 新貸付は、各種の遠隔研修の相対的な研修成果と 持続性を試し、制度を構築し、アディスアベバの 公務員、民間セクター及び非政府組織(NGO) に従事する人々を対象とした研修とインターネッ トへのアクセスを提供し、彼らの生産性を向上す るもの。 総コスト: 710 万ドル。 バングラデシュ: IDA ― 5,330 万ドル。この投 資貸付は、160 万人の貧しい人々(その半数は女 性)を対象とする教育継続プログラムを創設する ことによって、読み書き能力取得後の教育を改善 するもの。これにより、貧困層の家族や地域社会 を効果的に支援する。 総コスト: 7,160 万ドル。 §◊ ブラジル: IBRD ― 6,960 万ドル。この順応型プ ◊ ログラム貸付により、約 180 万人の若者が、政府 の学校改善プログラムから便益を受けることとな る。このプログラムは、アクセスを拡大し、学習 教材を提供し、管理を効果的に行うことによって、 成果の改善を目指したもの。 総コスト: 1 億 1,600 万ドル。 §◊ ブラジル: IBRD ― 9,000 万ドル。この投資貸付 ◊ グルジア : IDA ― 2,590 万ドル。この順応型プ ログラム貸付は、全国教育カリキュラムの作成、 評価システムの確立、教師に対する研修の提供、 及び基本的学習教材の配布を通じて、学生が一層 効果的に学習することができるよう支援するも の。 総コスト: 3,140 万ドル。 §◊ グアテマラ: IBRD ― 6,220 万ドル。同国の農村 により、100 万人を超える生徒がセアラ州の計画 の便益を受けることとなる。同計画は、学業成果 や学習環境を改善し、退学者や排除されていた若 者によるアクセスを拡大するもの。 総コスト: 1 億 5,000 万ドル。 ◊ ドミニカ共和国 : IBRD ― 340 万ドル。この学 地域の先住民社会に居住している 10 万人を超え る子供が対象となる。この貸付は、3,500 人の教 師を訓練し、教材と教室用図書を提供することを 通じて、バイリンガルの初等教育を支援するもの。 総コスト: 8,250 万ドル。 ブルガリア: IBRD ― 1,440 万ドル。この順応型 §◊ ホンジュラス : IDA ― 4,150 万ドル。この投資 プログラム貸付は、小学校と中学校の生徒を対象 として、授業の質と学習機会を改善するもの。こ のプログラムは、資金をさらに確保することによ り、高等教育の質とアクセスの改善を計画してい る。 総コスト: 1,840 万ドル。 貸付は、教師の研修、地域社会の教育委員会に対 する技術援助、及び管理とモニタリングの強化を 通じて、農村地域の 30 万人の貧困層の子供達を 対象とした幼稚園・初等教育を改善するもの。 総コスト: 4,780 万ドル。 ◊ ジブチ: IDA ― 1,000 万ドル。この順応型プログ ラム貸付は、基礎教育制度、教育の質及び教育省 の管理能力の改善を通じて、学校に対するアクセ スを拡大するもので、貧困層の子供達と地域社会 が便益を受ける。 総コスト: 1,320 万ドル。 ホンジュラス: IDA ― 400 万ドル。この投資貸 付は、コパン村のマヤ文明遺跡の近くに双方向研 修センターを建設し、ホンジュラス国民の科学、 環境及び文化に関する知識の水準を引き上げるも の。 総コスト: 400 万ドル。 §◊ インド: IDA ― 7,440 万ドル。この投資貸付は、 インドのラジャスタン州内の 9 つの地域に住む約 100 万人の子供に対する初等教育の機会を拡大 し、質を改善するもの。 総コスト: 8,750 万ドル。 プロジェクトの要約 111 ◊ ◊ インド: IDA ― 6,490 万ドル。この投資貸付を通 じて、工業と経済が未発達の地域に居住し、不利 な条件下に置かれたグループ(少数民族の社会と 女性を含む)に対する工芸教育の質と効率性を改 善し、その施設を整備する。 総コスト: 8,010 万ドル。 インドネシア: IDA ― 410 万ドル。この学習・ 革新貸付は、生徒と地域住民に読書を普及させる ための手法を開発し、地域社会、非政府組織 (NGO)及び地方政府の協力を通じて、地域社会 と小学校への図書支援戦略を作成するもの。 総コスト: 450 万ドル。 ◊ イエメン共和国: IDA ― 5,600 万ドル。この投 資貸付は、資金の増額により、質の高い教育に対 するアクセスを改善し、教育管理能力を強化し、 関係地域社会の能力向上を目指す。便益を受ける のは、農村地域の約 17 万人の子供であるが、こ の 60%は女子である。 総コスト: 6,260 万ドル。 ◊ ザンビア : IDA ― 2,500 万ドル。このセクター 投資・維持貸付は、技術、職業及び起業に関する 政府の研修制度を強化し、公式・非公式の経済セ クターで働く労働者の技能を改善するもの。 総コスト: 9,460 万ドル。 §◊ マリ: IDA ― 4,500 万ドル。この順応型プログラ ム貸付は、小学校就学率を 2000 年の約 56%から、 2010 年には 95%に引き上げるとする政府の戦略 を支援し、あらゆるレベルでの学習を改善するも の。 総コスト: 5 億 4,120 万ドル。 電力・その他のエネルギー ◊ 付は、450 を超える建築物の暖房システム、断熱 及び照明の修復のための資金を提供するもの。便 益を受けるのは、学校、病院、孤児院及び高齢者 と障害者のための収容施設。 総コスト: 4,040 万ドル。 §◊ パナマ: IBRD ― 3,500 万ドル。この投資貸付は、 貧しい地域社会の基礎教育改善を支援するもの。 改善内容は、学校の修復、低年齢児童のための教 育プログラムの拡大及び管理の強化など。パナマ の子供の約 60%が便益を受ける。 総コスト: 5,900 万ドル。 ◊ ◊ ロシア連邦: IBRD ― 5,000 万ドル。この投資貸 付は、全国の教育効率を改善し、質の高い教育に 対するアクセスを拡大するもの。このプロジェク トは、3 つの地域で改革を実施し、後にその成果 を踏まえて他の地域でも改革を実施することを目 標としている。 総コスト: 7,110 万ドル。 ◊ ◊ 112 ◊ インド: IBRD ― 4 億 5,000 万ドル。実施中プロ グラムに対して、電力システムの運営面の調整機 能を引き続き改善し、地域及び州の間での電力売 買を促進するもの。 総コスト: 13 億ドル。 ◊ インド: IBRD ― 1 億 8,000 万ドル。この投資貸 付は、ラジャスタン州の全家庭の約 60%を対象と して、送配電業者の民営化を支援することを通じ て、同州の電力セクターの効率性を改善するもの。 総コスト: 2 億 6,680 万ドル。 ヨルダン川西岸・ガザ地区:信託基金― 700 万 ドル。長期的な教育戦略を策定することを目的と したもの。また、同プロジェクトは、教育投資を 通じて、教育制度を一層効率的に管理できるよう に、政府の能力を強化する。 総コスト: 760 万ドル。 世界銀行年次報告 2001 ボスニア・ヘルツェゴビナ: IDA ― 3,500 万ド ル。この投資貸付は、紛争後にインフラを復興す るために、電力供給のための送配電システムに対 する投資を始め、送配電システムと損害を受けた 変電所の再建を支援するもの。受益者は、多くの 貧しい農村地域と帰還難民。 総コスト: 2 億 3,110 万ドル。 グルジア : IDA ― 2,740 万ドル。この投資貸付 は、電力供給の信頼性と効率性を改善し、電力卸 売市場の財務管理と企業管理を改善するもの。受 益者は、住宅セクター、工業セクター及び商業セ クターを始めとする電力消費者。 総コスト: 5,660 万ドル。 バヌアツ: IDA ― 350 万ドル。この学習・革新 貸付により、「全ての人々に教育を」の一環とし て 8 歳児に質の高い基礎教育を与えるために、バ ヌアツが革新的な手法を効果的に採用することが できるかが試される。 総コスト: 380 万ドル。 ベラルーシ: IBRD ― 2,260 万ドル。この投資貸 ◊ コソボ:信託基金― 250 万ドル。このグラントは、 メキシコ: IBRD ― 4 億 400 万ドル。この緊急復 興貸付は、自然災害に対する脆弱性の削減、及び 今後災害が発生した場合の迅速な復興を図るため の様々なイニシアティブを支援し、最貧困地域に おける自然災害による人命の損失を最小限に抑制 するもの。 総コスト: 6 億 5,840 万ドル。 冬季の適切なエネルギー・サービスの提供(電力 と地域暖房の供給)を支援し、原価回収と制度構 築に関する活動を支援するもの。中期目標の中に は、エネルギー・セクターの再建と持続的な開発 が含まれている。 総コスト: 250 万ドル。 ラトビア: IBRD ― 3,620 万ドル。この投資貸付 は、多くの低所得層や年金生活者などの消費者に 対し、経済的・環境的便益を提供するもの。この 貸付は、健全な政策を促進し、提供されるサービ ス、エネルギー節約及び暖房システムの信頼性を 高める。 総コスト: 1 億 4,000 万ドル。 ◊ 250 万 ha の土地の管理サービスを改善することに より、女性や先住民を始めとする小規模農家が土 地を取得できるようにすると共に、意思決定過程 への参加を拡大し、公平な財産権を確保するもの。 総コスト: 7,240 万ドル。 ◊ モンゴル : IDA ― 3,000 万ドル。この投資貸付 は、既存のインフラを整備するための選択的投資 と、商業的管理手法を支援するための技術援助を 通じて、モンゴルの電力送配電会社の収入増加を 支援するもの。 総コスト: 3,620 万ドル。 ◊ 新貸付により、土地所有者は、公平で、効率的で、 持続的な土地管理システムを通じた土地資源の生 産性向上という形で便益を受ける。 総コスト: 680 万ドル。 ◊ 環境 ブルガリア: IBRD ― 3,000 万ドル。この投資貸 付は、土地台帳・不動産登録制度の対象範囲、完 全性、正確性及び対処能力を改善し、不動産の権 利を保全し、効率的な不動産市場の形成を支援す るもの。 総コスト: 3,710 万ドル。 ラトビア: IBRD ― 220 万ドル。この投資貸付は、 固形廃棄物管理の改善、廃棄物処理施設の建築及 び近代的管理手法の活用により、リエパヤ地区の 環境・健康問題に対処するもの。 総コスト: 1,700 万ドル。 ウガンダ : IDA ― 2,200 万ドル。この投資貸付 は、国、地方、地域社会というレベルを問わず、 健全な環境・天然資源管理を促進するために、民 間・公共セクターに従事する人々の能力向上を目 指す。 総コスト: 2,410 万ドル。 ウクライナ: IBRD ― 2,820 万ドル。この投資貸 付は、暖房装置を分散型の小型ボイラーに転換す ることにより、セバストポリ市の暖房システムの 効率を 40 %改善し、コストを引き下げ、市民に 便益をもたらすもの。 総コスト: 3,570 万ドル。 ◊ フィリピン: IBRD ― 480 万ドル。この学習・革 新貸付は、土地管理・運用に関する様々なアプロ ーチへの試みを支援し、長期的な土地管理・運用 プログラムを実施するための基礎を整備し、貧困 削減と経済成長の促進を図るもの。 総コスト: 1,040 万ドル。 §◊ スリランカ: IDA ― 500 万ドル。この学習・革 ポーランド: IBRD ― 1,500 万ドル。この投資貸 付は、地域暖房システム近代化計画の継続と、消 費者の熱エネルギー消費量の削減を通じて、クラ クフ市の暖房システムのエネルギー効率改善を支 援するもの。 総コスト: 7,800 万ドル。 ◊ パナマ: IBRD ― 4,790 万ドル。この投資貸付は、 ◊ ヨルダン川西岸・ガザ地区:信託基金― 950 万 ドル。ジェニーン地域に居住する約 20 万人のた めの固形廃棄物管理サービスが改善される。たと えば、衛生埋立地の建設、不法投棄されている場 所の閉鎖、固形廃棄物管理の改善、及びキャパシ ティ・ビルディングなどが含まれる。 総コスト: 1,400 万ドル。 金融 アゼルバイジャン: IDA ― 540 万ドル。この技 術援助貸付は、銀行業務のインフラと監督を強化 し、銀行再建・整理に重点を置いた技術援助を通 じて、政府が金融セクター戦略を策定・実施する ことを支援するもの。 総コスト: 630 万ドル。 プロジェクトの要約 113 §◊ バングラデシュ : IDA ― 1 億 5,100 万ドル。こ ケニア: IDA ― 2,500 万ドル。この投資貸付は、 「南東アフリカ共同市場」による地域統合活動を 補完し、政治リスクによって引き起こされる損失 を補填するための信頼できる保険制度を確立する もの。 総コスト: 7,500 万ドル。 の金融仲介貸付により、特に農村地域の貧しい女 性を含む約 120 万人の零細事業者が小口貸付を受 ける機会が拡大される。このプロジェクトは、貸 付を実行する制度・機構も強化する。 総コスト: 1 億 8,100 万ドル。 §◊ ボスニア・ヘルツェゴビナ: IDA ― 2,000 万ド ◊ コソボ:信託基金― 500 万ドル。このグラントは、 ル。この投資貸付は、低所得者に貸付を実施する ことにより、所得の増加、起業及び雇用創出を支 援する。さらに、小口貸付機関による低所得者向 け貸付の拡大を支援する。 総コスト: 2,710 万ドル。 民間セクターの生産・経済活動を活性化させるた めに、中小企業(SME)に市場条件で貸付を行 い、銀行と SME を対象とした技術援助を行うも の。 総コスト: 1,000 万ドル。 ブラジル: IBRD ― 4 億 400 万ドル。この構造調 整貸付は、ブラジルの金融セクター改革プログラ ムを支援し、経済成長を促進し、貧困削減を促進 し、金融危機の発生を抑制することによって、こ れまでの成果が損なわれないようにするもの。 総コスト: 4 億 400 万ドル。 マケドニア旧ユーゴスラビア共和国 : IBRD ― 3,030 万ドル及び IDA ― 2,000 万ドル。この構 造調整貸付は、金融・起業セクター改革プログラ ムを支援することと、民間セクターの成長と雇用 創出を促進することを通じて、生活水準向上に関 する政府の約束の履行を支援するもの。 総コスト: 6,530 万ドル。 ブルンジ: IDA ― 750 万ドル。この投資貸付は、 「南東アフリカ共同市場」による地域統合活動を 補完し、政治リスクによって引き起こされる損失 を補填するための信頼できる保険制度を確立する もの。 総コスト: 1,500 万ドル。 マラウイ : IDA ― 1,500 万ドル。この投資貸付 は、「南東アフリカ共同市場」による地域統合活 動を補完し、政治リスクによって引き起こされる 損失を補填するための信頼できる保険制度を確立 するもの。 総コスト: 4,500 万ドル。 中国: IBRD ― 800 万ドル。この補完的貸付は、 メキシコ: IBRD ― 5 億 510 万ドル。この構造調 整貸付は、銀行セクターが外的ショックを乗り越 え、民間セクターに対する貸付を改善し、零細企 業、中小企業及び農村地域の企業が資本市場を利 用することができるようにするもの。 総コスト: 5 億 510 万ドル。 現在実施されている「金融セクター技術援助プロ ジェクト」の一環として、「中国全国決済システ ム」に関する試験計画の完了を支援するもの。 総コスト: 920 万ドル。 † エリトリア: IDA ― 9,000 万ドル。この貸付は、 貧しい人々や家を失った人々を支援することによ り、政府が、戦争と干ばつによって引き起こされ た現在の人道上の危機による影響を緩和し、重要 なインフラを再建し、経済を活性化することを支 援するもの。 総コスト: 9,000 万ドル。 ジャマイカ: IBRD ― 7,500 万ドル。この構造調 整貸付は、ジャマイカの銀行再建・債務管理プロ グラムを支援し、かつ金融セクターを強化するこ とで、消費者に金融サービス上の便益をもたらす もの。 総コスト: 1 億 5,000 万ドル。 114 世界銀行年次報告 2001 ルワンダ: IDA ― 750 万ドル。この投資貸付は、 「南東アフリカ共同市場」による地域統合活動を 補完し、政治リスクによって引き起こされる損失 を補填するための信頼できる保険制度を確立する もの。 総コスト: 1,500 万ドル。 ◊ スリランカ : IDA ― 3,030 万ドル。この投資貸 付は、中央銀行が実施している現在の改革と発展 の推進を支援することを通じて、スリランカ中央 銀行の有効性を高めるもの。 総コスト: 4,200 万ドル。 タンザニア : IDA ― 1,500 万ドル。この投資貸 付は、「南東アフリカ共同市場」による地域統合 活動を補完し、政治リスクによって引き起こされ る損失を補填するための信頼できる保険制度を確 立するもの。 総コスト: 4,500 万ドル。 §◊ バングラデシュ: IDA ― 4,000 万ドル。この投 資貸付により、約 75 万人が、エイズ拡散を防止 策、及びエイズ拡散を監視する政府の能力を改善 することによって便益を受ける。 総コスト: 5,260 万ドル。 §◊ バルバドス: IBRD ― 1,510 万ドル。この順応型 トルコ: IBRD ― 7 億 7,780 万ドル。この構造調 プログラム貸付は、実験・検査、医薬品サービス 及び地域の医療従事者・ボランティアに対する研 修を改善するもの。エイズ感染者と感染リスクの 高い人々は、高度な医療処置、患者のモニタリン グ及びエイズ検査によって便益を受ける。 総コスト: 2,360 万ドル。 整貸付は、国際水準の規制を行う独立機関の銀行 規制監督庁の設立を支援することで、トルコの金 融セクターの改革を支援し、かつ国有銀行の再構 築と民営化を支援するもの。 総コスト: 7 億 7,780 万ドル。 ウガンダ : IDA ― 2,000 万ドル。この投資貸付 は、「南東アフリカ共同市場」による地域統合活 動を補完し、政治リスクによって引き起こされる 損失を補填するための信頼できる保険制度を確立 するもの。 総コスト: 6,000 万ドル。 西アフリカ: IDA ― 940 万ドル。この技術援助 貸付は、「西アフリカ経済通貨同盟」のすべての 市場セクターのニーズを充足することを目的とし た、適切な地域決済制度の確立を支援するもの。 総コスト: 1,930 万ドル。 §◊ ボリビア: IDA ― 3,500 万ドル。約 200 万人が、 この順応型プログラム貸付によって便益を受け る。同貸付は、基本的な健康保険の強化、ワクチ ンの提供及び胎児・新生児検診の実施によって、 1,000 人当たりの乳幼児死亡率を 67 人から 48 人に 引き下げるもの。 総コスト: 7,000 万ドル。 ◊ カメルーン : IDA ― 5,000 万ドル。この順応型 プログラム貸付は、エイズ感染者を支援し、この 流行病に対処する地域社会の能力を強化し、セク ター別エイズ戦略の策定・実施を支援するもの。 総コスト: 6,000 万ドル。 ユーゴスラビア連邦共和国:信託基金― 600 万 ドル。このプロジェクトは、2001 年 5 月に新政権 が採用した銀行再建戦略を支援するもの。同プロ ジェクトは、銀行戦略の作成に関与した主要ドナ ーのグループによる広範な活動の一環である。 総コスト: 650 万ドル。 ザンビア : IDA ― 1,500 万ドル。この投資貸付 は、「南東アフリカ共同市場」による地域統合活 動を補完し、政治リスクによって引き起こされる 損失を補填するための信頼できる保険制度を確立 するもの。 総コスト: 4,500 万ドル。 保健、栄養及び人口 §◊ アゼルバイジャン: IDA ― 500 万ドル。この学 習・革新貸付は、貧困層に最大の便益を与えるこ とを目的として、地方の一次医療サービスの強 化・改革を実施するための手法を試すもの。 総コスト: 550 万ドル。 §◊ ドミニカ共和国: IBRD ― 2,500 万ドル。この順 応型プログラム貸付は、実験・検査、医薬品サー ビス及び地域の医療従事者・ボランティアに対す る研修を改善するもの。エイズ感染者と感染リス クの高い人々は、高度な医療処置、患者のモニタ リング及びエイズ検査によって便益を受ける。 総コスト: 3,000 万ドル。 ◊ 東ティモール:信託基金― 1,260 万ドル。このグ ラントは、人々の緊急のニーズに対応できるよう に考案された、財務的に持続可能な保健システム の再建・開発を支援するもの。また、将来のニー ズに対応できるような保健システムも構築する。 総コスト: 2,140 万ドル。 §◊ エリトリア : IDA ― 4,000 万ドル。この順応型 プログラム貸付は、生産性の高い年齢の人々を対 象とした、エイズ、マラリア、性交渉感染症及び 結核を予防するプログラムの実施を支援し、社会 に対し、経済的、社会的、制度的及び環境的便益 を与えるもの。 総コスト: 5,000 万ドル。 プロジェクトの要約 115 § ◊ ◊ エリトリア : IDA ― 4,000 万ドル。この投資貸 付は、100 万人近い子供に、医療、栄養、社会的 保護及び教育を提供するもの。国、地域、家庭及 び個人のレベルで、経済的・社会的便益が生まれ る。 総コスト: 4,900 万ドル。 エチオピア : IDA ― 5,970 万ドル。この順応型 プログラム貸付により、国民は、エイズの流行に 包括的に対処できるように考案された政府の予 防・注意喚起プログラムから便益を受ける。これ により、この病気による社会的・経済的影響を緩 和することができる。 総コスト: 6,340 万ドル。 §◊ ケニア: IDA ― 5,000 万ドル。この投資貸付は、 農村地域の女性と貧しい女性を対象として、エイ ズに対する注意喚起と予防を促進し、医療サービ スに対する権限委譲及び質の高い医療の提供を可 能にするための資金提供を通じて、ケニアの悪化 する医療システムに対処するもの。 総コスト: 1 億 1,730 万ドル。 ◊ 資貸付は、貧しい農村地域において医療を受ける 機会を拡大し、その質を改善し、スタッフに研修 を提供し、一次医療センターを増やすもの。 総コスト: 1,950 万ドル。 §◊ メキシコ : IBRD ― 3 億 5,000 万ドル。同国の ガンビア : IDA ― 1,500 万ドル。この投資貸付 750 万人の先住民を含む 1,300 万人を超える人々 が、医療サービスが全く行われていないか、また はサービスが不十分な農村地域と都市部で、医療 サービスを受けることができる。 総コスト: 5 億 8,120 万ドル。 は、弱い立場に置かれている人々と一般の人々の 間にエイズが急速に広まるのを抑止するためのマ ルチセクター・プログラムの策定を支援し、この 病気の社会的・経済的影響を緩和するもの。 総コスト: 1,620 万ドル。 ◊ §◊ モルドバ : IDA ― 1,000 万ドル。この投資貸付 ガーナ: IDA ― 2,500 万ドル。この投資貸付は、 厚生省の管轄を超える活動に資金を供給すること を通じて、特に女性や家族を始めとする一般国民 を対象として、注意喚起と予防策によってエイズ の拡大を阻止する。 総コスト: 2,780 万ドル。 は、医療及び保健セクターの質と効率性を改善し、 貧困層が医療を受ける機会を拡大し、結核とエイ ズへの対応を改善するもの。 総コスト: 2,000 万ドル。 ◊ り、約 50 万人が、全国ハンセン病プログラムを 改善し、かつ州レベルでの診断と治療を強化する ための政府の体制の整備によって便益を受ける。 総コスト: 4,220 万ドル。 インドネシア : IBRD ― 6,320 万ドル及び IDA ― 4,000 万ドル。この貸付は、3 つの州における 保健セクターの効果的な地方分権化を促進し、権 限が委譲されたシステムの中で保健・社会福祉省 が独自の役割を果たすことを支援するもの。これ により、約 1,000 万人の貧困層が便益を受ける。 総コスト: 8 億 9,580 万ドル。 ◊ ◊ サモア : IDA ― 500 万ドル。医療関係者と弱い 立場にある人々は、医療に関する政策、法律及び 規制実施の体制を整備し、かつ国の医療セクター 改革戦略の対象となる医療施設を改善することを 目指すこの投資貸付により、便益を受ける。 総コスト: 610 万ドル。 §◊ ウガンダ : IDA ― 4,750 万ドル。この投資貸付 ケニア: IDA ― 5,000 万ドル。この調整可能プロ グラム貸付は、エイズに対するマルチセクター対 応を強化し、「全国エイズ戦略プラン」が掲げる 目標を達成するプロセスを加速し、この病気の社 会的・経済的影響を緩和するもの。 総コスト: 5,240 万ドル。 116 ルワンダ: IDA ― 700 万ドル。1994 年の大量虐 殺後に難民となり、その後に帰還する約 326,000 人は、医療システムを強化・拡大することを目的 としたこの補完的貸付により、便益を受ける。こ のプロジェクトは、国の再統合と和解を促進する ものである。 総コスト: 740 万ドル。 §◊ インド: IDA ― 3,000 万ドル。この投資貸付によ ◊ キルギス共和国: IDA ― 1,500 万ドル。この投 世界銀行年次報告 2001 は、活動をすべての地域に拡大し、他の省庁を関 与させ、地域社会にもエイズ防止活動を行う機会 を与え、シビルソサエティの参加を拡大すること を通じて、エイズ予防・治療プログラムを支援す るもの。 総コスト: 5,000 万ドル。 §◊ ベネズエラ・ボリバル共和国: IBRD ― 3,030 ◊ 万ドル。このセクター投資貸付は、医療の対象範 囲を拡大し、高度な移動可能医療サービス・シス テムを導入し、施設と管理を改善し、エイズを予 防・抑制する活動を実施することにより、240 万 人の貧しい人々に便益を与えるもの。 総コスト: 6,030 万ドル。 ヨルダン川西岸・ガザ地区:信託基金― 1,160 万ドル。ヨルダン川西岸・ガザ地区の緊急対応プ ログラムに対する支援は、未熟練労働者の臨時雇 用及び現地サプライヤーに対する資材と工事の需 要増を通じて、経済危機で悪影響を受けている貧 しい家庭を救済するもの。 総コスト: 2,500 万ドル。 鉱業 石油・ガス アルジェリア: IBRD ― 1,800 万ドル。この技術 グルジア: IDA ― 960 万ドル。この技術援助貸 援助貸付は、法律、規制及び制度改革に対する支 援を通じて、政府による、市場主導の改革プログ ラムの実施、民間セクター参加の拡大、かつ効率 性の改善を支援するもの。 総コスト: 2,200 万ドル。 付は、石油・ガス輸送協定書の交渉と実施に関す るグルジアの能力を拡大することを通じて、経済 効果を最大化し、社会的・環境的なコストを最小 化するもの。 総コスト: 1,230 万ドル。 モザンビーク : IDA ― 1,800 万ドル。この技術 ケニア: IDA ― 7,200 万ドル。この貸付は、政府 が、電力供給量を通常に近い状態に回復するのを 支援するものであり、大幅な雇用と収入の減少を 招いた不況を克服する上で重要である。 総コスト: 7,200 万ドル。 援助貸付は、民間投資を促進するフレームワーク の確立を支援し、かつ、影響を受けた地域社会の 人々の生活水準を向上させる上で、様々なセクタ ーとドナーによる理解を深めるもの。 総コスト: 3,300 万ドル。 民間セクター開発 マルチセクター ◊ ボスニア・ヘルツェゴビナ: IDA ― 1,980 万ド ル。この技術援助貸付は、民営化を加速し、独占 企業を解体する上で必要となる法律・規制フレー ムワークを整備し、公共サービスの提供を改善し、 透明性を持ち、規制が機能する市場の創造を支援 するもの。 総コスト: 2,330 万ドル。 ◊ エチオピア: IDA ― 2 億 3,000 万ドル。主要なエ コロンビア : IDA ― 3,500 万ドル。この貸付を 受けて経済的・社会的インフラが洪水前の水準に 復旧されることを通じて、約 500 万人が、直接的 または間接的に便益を受ける。 総コスト: 4,040 万ドル。 ◊ ◊ グレナダ: IBRD ― 510 万ドル及び IDA ― 500 万 ドル。この貸付は、政府が、自然災害に対する事 前・事後対策を強化し、人命と財産の損失の可能 性を引き下げ、経済の脆弱性を緩和することを支 援するもの。 総コスト: 1,180 万ドル。 マケドニア旧ユーゴスラビア共和国: IDA ― 500 万ドル。この学習・革新貸付は、文化遺産管 理と文化的に重要な地域におけるキャパシティ・ ビルディングをサポートするプロジェクトの策定 を支援し、手工芸や地域社会の観光産業を活性し、 文化遺産の修復・保全を行うもの。 総コスト: 610 万ドル。 イズ予防活動を援助するこの貸付は、戦争の影響 を受け、且つその多くがエイズに感染している約 62 万人の人々が、生活基盤を立て直し、生産的 な経済活動の再開を支援すると共に、インフラの 再建と経済の安定化を支援するもの。 総コスト: 2 億 3,000 万ドル。 グアテマラ: IBRD ― 2,030 万ドル。この投資貸 付は、中小企業の収入増加を図るための改革を通 じての貧困削減を支援すると共に、競争と海外投 資を促進するための法律の改定、及び製品・サー ビスの質を向上させるための従業員研修を支援す るもの。 総コスト: 3,330 万ドル。 プロジェクトの要約 117 ◊ ◊ ◊ レソト: IDA ― 2,860 万ドル。この投資貸付は、 政府が、特に電力と通信サービスの分野において、 将来的なインターネットへの接続も含め、ビジネ ス・インフラの改善を支援するもの。 総コスト: 3,950 万ドル。 †◊ アルゼンチン: IBRD ― 3 億 300 万ドル。この構 ニカラグア: IDA ― 500 万ドル。この学習・革 新貸付は、コンセンサスの形成とビジネス慣行の 改革のための官民パートナーシップを試し、情報 技術(IT)を活用したビジネス開拓サービスの 導入を支援するもの。 総コスト: 590 万ドル †◊ アルゼンチン: IBRD ― 7,070 万ドル。この構造 ナイジェリア : IDA ― 1 億 1,430 万ドル。この 投資貸付は、通信や電力などの分野における民間 セクターの参加と競争を可能にする環境の整備を 促進するもの。インフラの整備拡充により、貧困 削減を促進する。 総コスト: 2 億 2,500 万ドル。 造調整貸付は、公的資金の調達・管理の改革と保 健・教育・社会的保護の改善を支援するもので、 コルドバ州の数百万人の住民が受益者となる。 総コスト: 3 億 300 万ドル。 調整貸付は、公的資金の調達・管理、保健、教育 及び民間セクター開発の改革を支援するもので、 カタマルカ州――アルゼンチン国内で社会と経済 に関する指標が最悪となっている――の数百万人 の住民が受益者となる。 総コスト: 7,070 万ドル。 ◊ アルメニア : IDA ― 1,140 万ドル。この投資貸 付は、独立した司法制度を確立し、投資にとって 重要なガバナンスと司法組織を強化し、法制度の 体制面を強化し、裁判官と裁判所事務官を訓練す るもの。 総コスト: 1,220 万ドル。 † アルメニア: IDA ― 5,000 万ドル。この貸付は、 民間セクターの開発と雇用創出の促進、及び社会 的保護・教育・保健分野の改革の強化を目的とし た政府のプログラムを支援するもの。 総コスト: 5,000 万ドル。 ◊ バングラデシュ: IDA ― 3,060 万ドル。この投 ルワンダ : IDA ― 4,080 万ドル。この投資貸付 は、ルワンダ政府が、貧困削減につながる民間セ クターの成長と開発を可能にするような環境の整 備を支援するもの。 総コスト: 4,120 万ドル。 ◊ ウガンダ : IDA ― 4,850 万ドル。この投資貸付 は、生産性を高め、国民に提供されるサービスの 質を改善するための国有企業の再構築と民営化を 目的とした、政府の公営企業セクターの改革や民 営化プログラムを支援するもの。 総コスト: 9,530 万ドル。 資貸付は、政府が民事裁判制度を一層効率的で有 効なものとし、かつ説明責任を持たせるように改 革を支援するもの。この受益者は、主に貧しい女 性。 総コスト: 4,370 万ドル。 ユーゴスラビア連邦共和国:信託基金― 600 万 ドル。このグラントは、民間セクターの生産活動 と経済活動を活性化させ、民間セクターの潜在能 力を発揮させることを目的として、セルビア共和 国に緊急援助を行うもの。 総コスト: 700 万ドル。 公共セクター運営 アルジェリア: IBRD ― 2,370 万ドル。この投資 貸付は、支出と経済政策に関するアドバイスを行 うことを主要業務とするアルジェリア政府大蔵省 の体制を発展・拡張することを通じて、成長を促 がす予算制度の整備を支援するもの。 総コスト: 2,980 万ドル。 118 世界銀行年次報告 2001 †◊ ボリビア : IDA ― 6,000 万ドル。この構造調整 貸付は、地方自治体の債務返済の繰り延べと、資 金調達システムの強化を通じて公共サービスを改 善することにより、ボリビアの貧しい人々に便益 を与えるもの。 総コスト: 8,000 万ドル。 ブラジル: IBRD ― 890 万ドル。この技術援助貸 付は、ブラジル政府が、貧困削減と経済成長にと って必須の財政改革プログラムを実施するための 財政・金融管理手法を確立と発展を支援するも の。 総コスト: 1,770 万ドル。 ブラジル: IBRD ― 7 億 5,760 万ドル。このプロ ◊ † ケニア : IDA ― 1 億 5,000 万ドル。この貸付は、 グラム構造調整貸付は、経済成長を促進し、公共 サービスの提供を改善し、貧困を削減するための 財政の持続性、支出管理及び債務管理を対象とし た政府の財政改革プログラムを支援するもの。 総コスト: 7 億 5,760 万ドル。 国民に提供される社会サービスの改善と所得創出 活動を促進することを通じて、裾野の広い経済成 長と貧困削減を促進し、特に農村地域の生活条件 を改善するもの。 総コスト: 1 億 5,000 万ドル。 コロンビア: IBRD ― 3,550 万ドル。納税者と貧 ケニア: IDA ― 320 万ドル。この補完的貸付は、 裾野の広い経済成長と貧困削減の促進を通じて、 国民の生活条件を改善するもの。 総コスト: 320 万ドル。 しい人々は、中央政府の歳入徴収・支出管理能力 を強化し、透明性を高め、説明責任を強化するた めのこの投資貸付により、便益を受ける。 総コスト: 5,920 万ドル。 コソボ:信託基金― 500 万ドル。このグラントは、 クロアチア: IBRD ― 500 万ドル。この学習・革 新貸付は、破産・商事裁判所の裁判・判例管理シ ステムを強化し、透明な裁判プロセスを確立する ことによって投資を促進するもの。 総コスト: 700 万ドル。 東ティモール:信託基金― 50 万ドル。このグラ ントは、マクロ経済データの収集・分析・保管に 関して東ティモールの関係者に研修を提供するこ とを通じて、経済と金融に関する重要な制度を強 化するもの。 総コスト: 50 万ドル。 ◊ 国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)に資金を提 供することを通じて、コソボ地区の経済改革プロ グラムを支援するもの。このグラントにより、健 全な財政政策が保証され、経済生産の効率性が高 まる。 総コスト: 500 万ドル。 ◊ コソボ:信託基金― 500 万ドル。このグラントは、 国連コソボ暫定統治機構(UNMIK)に資金を提 供することを通じて、民間セクター開発を支援す るもの。このグラントにより、商業に関する法律 のフレームワークが整備される。 総コスト: 500 万ドル。 ホンジュラス : IDA ― 1,900 万ドル。この技術 コソボ:信託基金― 300 万ドル。このグラントは、 援助貸付は、透明で、説明責任に裏打ちされた財 政・人的資源管理システムを強化し、郵便業務、 港湾及び通信を改革し、提供するサービスの内容 を改善し、政府と国民に便益を与えることを通じ て、公共セクター運営能力を強化するもの。 総コスト: 2,300 万ドル。 コソボ地区の商業・法律フレームワークを支援す る制度基盤を創設・強化するもの。企業セクター と一般企業は、ビジネスの遂行を促進する環境改 善により、便益を受ける。 総コスト: 300 万ドル。 †◊ インド : IBRD ― 7,500 万ドル及び IDA ― 7,500 モーリタニア : IDA ― 1,830 万ドル。この補完 万ドル。この貸付により、カルナタカ州は、行財 政改革を通じて財政の安定性と政府活動の有効性 を強化し、貧困と社会に関するモニタリングを強 化することができる。 総コスト: 1 億 5,000 万ドル。 的貸付は、貧しい人々に打撃を与えた石油価格高 騰の影響を緩和し、進行中の改革プログラムの持 続性を脅かしている交易条件の悪化を緩和するも の。 総コスト: 1,830 万ドル。 ヨルダン: IBRD ― 1 億 2,000 万ドル。このプロ グラム貸付は、予想される歳入不足を補うための 即時実行外部資金を提供し、制度の構築と公共サ ービスの改善のための公共セクターの根本的構造 改革を支援するもの。 総コスト: 1 億 2,000 万ドル。 † メキシコ: IBRD ― 5 億 510 万ドル。この構造調 整貸付は、州政府が市場から資金調達を行う場合 の借入コストを引下げ、貧しい人々のための保 健・教育サービスを確保することを通じて、メキ シコ最大の州に居住する 1,300 万人の住民に便益 をもたらすもの。 総コスト: 5 億 510 万ドル。 プロジェクトの要約 119 ◊ ニカラグア: IDA ― 2,870 万ドル。この貸付は、 農村地域の市町村の財政・環境管理を強化するた めの資金と訓練を提供し、数千人の住民に便益を 与えるもの。特に、貧しい地域に対する政府サー ビスが改善される。 総コスト: 4,070 万ドル。 ニジェール: IDA ― 3,500 万ドル。この貸付は、 財政の安定の維持と財政管理の改善を通じて、経 済成長を加速し、貧困を削減することを目的とし た政府の中期開発プログラムを支援するもの。 総コスト: 3,500 万ドル。 ニジェール : IDA ― 1,220 万ドル。この補完的 貸付は、貧しい人々に打撃を与えた予期せざる石 油価格高騰の影響を緩和し、進行中の改革プログ ラムの持続性を脅かしている交易条件の悪化を緩 和するもの。 総コスト: 1,220 万ドル。 † †◊ ウガンダ: IDA ― 1 億 5,000 万ドル。この貸付は、 政府の貧困削減戦略の実施を支援するもの。この 戦略は、公的資金の公平な利用を徹底し、ガバナ ンスを改善し、教育・保健・給水・衛生サービス に対するアクセスを改善することを目標にしてい る。 総コスト: 1 億 5,000 万ドル。 社会的保護 §◊ アルバニア : IDA ― 1,000 万ドル。この投資貸 付は、政府が一層効果的な社会政策を策定し、こ れに関するモニタリングと評価を行うことができ るよう支援することにより、質の高いサービスに 対するアクセスの拡大を図るもの。 総コスト: 1,500 万ドル。 §◊ アルゼンチン : IBRD ― 500 万ドル。この学 習・革新貸付は、先住民居住地域において、地域 社会中心の開発と天然資源管理のための基盤を確 立するもの。 総コスト: 590 万ドル。 サントメ・プリンシペ: IDA ― 750 万ドル。こ の貸付は、教育・保健・貧困削減プログラムのた めの公的資金を保全すると共に、政府が、マクロ 経済の安定と市場競争力を確保するための改革を 強化するのを支援するもの。 総コスト: 750 万ドル。 サントメ・プリンシペ: IDA ― 250 万ドル。こ の貸付は、経済成長を支援することを目的として、 政府の改革プログラムの下で現在進められている 政策措置の実施を支援するために、技術援助、研 修及び設備を提供するもの。 総コスト: 250 万ドル。 シエラレオネ: IDA ― 350 万ドル。この貸付は、 経済政策の企画・策定・実施のプロセスを踏まえ た経済復興・再生を可能にするための政府の基盤 を強化するもの。さらに、エイズに対する注意喚 起と予防に関する活動を支援する。 総コスト: 350 万ドル。 スリランカ: IDA ― 200 万ドル。この学習・革 新貸付により、公共・民間セクターの意思決定者 は、グローバルな開発経験にアクセスできるテレ ビ会議研修プログラムから便益を得ることができ る。 総コスト: 300 万ドル。 ◊ ベリーズ: IBRD ― 140 万ドル。この補完的貸付 により、不利な状況に置かれている貧しい人々が、 給水・衛生、保健、教育及び研修を始め、基本的 な社会的/経済的インフラ・サービスを受ける機 会が拡大する。 総コスト: 160 万ドル。 §◊ ボリビア: IDA ― 500 万ドル。この学習・革新 貸付は、文化的同一性を有する地域社会における 小規模な生産イニシアティブを支援するもの。こ のイニシアティブは、先住民のグループが、独自 の世界観と文化的観点を失うことなく、所得を増 やし、貧困を削減するのを可能にするものである。 総コスト: 660 万ドル。 §◊ ボスニア・ヘルツェゴビナ: IDA ― 1,500 万ド ル。この投資貸付は、貧しい地域社会における基 本的なインフラ・サービスの質を改善し、サービ スの管理能力を強化するもの。このプロジェクト は、地方自治体、市民協議会及び非政府組織 (NGO)とのパートナーシップの下で実施される。 総コスト: 1,760 万ドル。 †◊ ボスニア・ヘルツェゴビナ: IDA ― 2,000 万ド ル。この貸付は、社会政策の策定と優先化のため の制度構築と予算措置を支援し、貧しい人々のた めに、雇用機会を増やし、社会的セーフティ・ネ ットを整備するのを支援するもの。 総コスト: 2,000 万ドル。 120 世界銀行年次報告 2001 ◊ ◊ ル。この投資貸付は、最も貧しい人々に最大の費 用対効果が上がるような持続的な社会的保護シス テムの整備を支援し、かつ被雇用者数の増加を図 るために、労使関係のフレームワークの改善を支 援するもの。 総コスト: 390 万ドル。 エチオピア: IDA ― 500 万ドル。援助対象とし て選ばれた貧困地域では、女性は家庭の社会的・ 経済的な福祉を強化する手法を試すためのこの学 習・革新貸付により、便益を受ける。また、この 貸付は、エイズに対する注意喚起と予防を支援す る。 総コスト: 800 万ドル。 §◊ ブルガリア: IBRD ― 800 万ドル。この投資貸付 §◊ ホンジュラス : IDA ― 6,000 万ドル。この貸付 は、収容施設の利用停止、放棄の予防及び路上生 活をしている子供に対するサービスなど、地域社 会中心の児童福祉アプローチを促進することを通 じて、子供の福祉を改善し、子供の権利を保護す るもの。 総コスト: 1,960 万ドル。 は、「ホンジュラス社会投資基金」に対する支援 の継続分である。この基金は、小規模な社会的・ 経済的インフラと社会支援プログラムに資金を供 与することによって、貧しい人々を支援するもの である。 総コスト: 1 億 7,610 万ドル。 ◊ ボスニア・ヘルツェゴビナ : IDA ― 350 万ド カンボジア : IDA ― 1,000 万ドル。この補完的 貸付は、洪水復興サブプロジェクトの第 1 段階に 資金を供給し、政府による実験的活動を拡大する もの。大型インフラ・プロジェクトに対しては、 他の IDA 貸付による支援が行われている。 総コスト: 1,000 万ドル。 §◊ コロンビア: IBRD ― 1 億 5,000 万ドル。この投 §◊ インドネシア : IBRD ― 2 億 890 万ドル及び IDA ― 1 億 1,130 万ドル。この投資貸付は、農村 地域の貧しい地域社会と村落における参加型の計 画策定の管理を支援し、社会・経済インフラを整 備し、地方の制度を強化するもの。 総コスト: 4 億 2,150 万ドル。 ◊ 資貸付により、コロンビアの 100 万人を超える貧 しい子供が便益を受ける。この投資貸付は、17 歳未満の学生を抱える家庭を対象として、条件付 きで現金またはグラントを支給することにより、 これらの家庭の保健・教育条件を改善することを 目的としたもの。 総コスト: 4 億 5,500 万ドル。 インドネシア : IDA ― 4,820 万ドル。この補完 的貸付は、「ケカマタン開発プロジェクト」の第 3 年度と第 4 年度の資金を支援するもの。この貸 付は、農村地域の貧しい地域社会と村落における 参加型の計画策定の管理を支援し、社会・経済イ ンフラを整備し、地方の制度を強化する。 総コスト: 4,830 万ドル。 †◊ コソボ:信託基金― 500 万ドル。このグラントは、 §◊ 東ティモール :信託基金― 850 万ドル。このグ ラントは、民主的選挙で村議会を設立するのを支 援するもの。地域社会は、この村議会を通じて、 基本的なインフラを整備し、経済活動を再開する ためのグラントを受け取ることになる。特に不利 な条件下に置かれた人々を始め、ほとんどの住民 が便益を受ける。 総コスト: 2,480 万ドル。 † 優先度の高い基本的な社会的・経済的サービスの 向上を求める貧しい人々の生活条件を改善し、地 域社会の団結を強め、地域社会のイニシアティブ を強化し、地域社会のガバナンスと開発に対する 住民の参加を拡大するもの。 総コスト: 1,030 万ドル。 §◊ レバノン: IBRD ― 2,000 万ドル。この投資貸付 は、基礎的で小規模な社会的インフラに対する投 資、所得拡大活動、及び弱い立場に置かれた人々 に対する特別プログラムを通じて、選択された貧 しい地域社会の生活条件を改善するもの。 総コスト: 3,000 万ドル。 エチオピア: IDA ― 1 億 7,060 万ドル。この貸付 は、15 万人の退役軍人を地域社会に復帰させ、 彼らに雇用機会を提供するもの。さらに、貧困削 減と経済成長の加速を目的とした資金を国防支出 から、再配分することを支援する。 総コスト: 1 億 7,060 万ドル。 ◊ マケドニア旧ユーゴスラビア共和国: IDA ― 250 万ドル。この学習・革新貸付は、危険にさら されている、様々な社会経済的背景を有する若者 を社会に融合させることを通じて、社会の統一を 目指すものである。こうした若者を支援するため に、地域社会中心のアプローチが試される。 総コスト: 400 万ドル。 プロジェクトの要約 121 §◊ マダガスカル : IDA ― 1 億 1,000 万ドル。この §◊ セネガル : IDA ― 3,000 万ドル。この順応型プ 投資貸付は、農村地域の貧しい地域社会に対する 社会・経済面のサービスを強化し、サブプロジェ クトを計画・実施する地域社会の能力を向上する もの。 総コスト: 1 億 3,700 万ドル。 ログラム貸付は、約 4,000 の村落が、基本的な社 会サービスの質を改善することを目的とした政策 により、便益が受けられるようにするもの。これ により、これらの村落は、独自の開発資金を管理 する能力を強化することができる。 総コスト: 4,650 万ドル。 ◊ マダガスカル : IDA ― 1,810 万ドル。この補完 的貸付は、サイクロンの被害を受けた地域社会を 対象として、サイクロン後の復興活動を支援し、 農村地域の貧しい人々が社会・経済インフラを利 用する機会を拡大するもの。 総コスト: 2,400 万ドル。 §◊ タンザニア : IDA ― 6,000 万ドル。この投資貸 付は、経済成長と貧困削減のために必要な改革が 約 1,300 万人の貧しい人々に与える、短期的な社 会的影響を緩和するもの。これにより、社会的ニ ーズが充足され、地域社会のプログラムを実施す る能力が強化される。 総コスト: 7,180 万ドル。 §◊ ニカラグア : IDA ― 6,000 万ドル。この投資貸 付は、貧しい人々を対象とした小規模な社会・経 済インフラに対する資金を提供し、市町村の計画、 地域社会の組織及び社会的保護のための技術援助 を行うもの。 総コスト: 1 億 3,600 万ドル。 トルコ: IBRD ― 2 億 5,000 万ドル。この投資貸 付は、経済改革の悪影響を調査し、緩和するもの。 このプロジェクトにより、失業給付と労働者の再 配置が行われ、労働生産性が改善され、労働者の ための社会的セーフティ・ネットが整備される。 総コスト: 3 億 5,530 万ドル。 §◊ ナイジェリア : IDA ― 6,000 万ドル。この投資 貸付により、極めて貧しい生活を送っている約 3,000 万人の国民が、社会・経済インフラを利用 する機会の拡大と、権限委譲に基づいた地域社会 レベルでの資源管理アプローチにより、便益を受 ける。 総コスト: 9,640 万ドル。 §◊ ヨルダン川西岸・ガザ地区:信託基金― 800 万 ドル。キャパシティ・ビルディングに関する包括 的プログラムの一環として実施されるこのプロジ ェクトは、貧しい人々と不利な条件に置かれた 人々のグループに対する持続的なサービス提供に 関する NGO の能力を強化する。これにより、 NGO の全般的な専門性と戦略の構築を促進する。 総コスト: 1,600 万ドル。 †◊ ペルー: IBRD ― 1 億ドル。ペルーの農村地域に 居住する低所得の人々は、保健・栄養・教育を促 進し、受益者にプログラムを監督する権限を与え る社会改革プログラム(このプログラムでは、権 限が委譲され、厳密なモニタリングが行われる) から便益を受ける。 総コスト: 1 億ドル。 §◊ ルーマニア: IBRD ― 5,000 万ドル。この投資貸 付は、貧困削減を目的とした政策の策定、モニタ リング及び評価に関する政府の能力を強化するも の。さらに、このプロジェクトでは、社会保険制 度の改革と労働市場の調整に重点が置かれる。 総コスト: 7,770 万ドル。 ◊ ロシア連邦: IBRD ― 8,000 万ドル。この投資貸 付は、北部の市町村が、経済の再構築を実現し、 持続的な市町村政策を実施できるように支援する もの。 総コスト: 9,520 万ドル。 122 世界銀行年次報告 2001 通信 † モロッコ : IBRD ― 6,500 万ドル。この貸付は、 通信・郵便・情報技術(IT)の効率を高め、特 に農村地域などの貧しい地域に対するこれらのサ ービスを拡大し、競争を強化できる環境を整備す ることを通じて、雇用機会を拡大するもの。 総コスト: 6,500 万ドル。 運輸 アルバニア: IDA ― 810 万ドル。南東ヨーロッ パ地域を対象とした地域的貿易・運輸促進プログ ラムの一環であるこの投資貸付は、一段と効率が 良く、コストが低い貿易フローを促進し、かつ欧 州連合(EU)のものと同一の通関基準を整備す ることを通じて、貿易を促進するもの。 総コスト: 1,230 万ドル。 ◊ アゼルバイジャン: IDA ― 4,000 万ドル。この ◊ 投資貸付は、中国・中央アジアとヨーロッパを結 ぶシルク・ルートを再生させるもの。このプロジ ェクトには、「東西幹線道路」の近代化と、農村 地域の道路交通に関する解決策を提供することを 目的とした農村道路実験契約が含まれる。 総コスト: 4,800 万ドル。 中国: IBRD ― 1 億ドル。この投資貸付は、あら ゆる種類の運輸のための設備が改善された、効率 的で、環境的にも持続可能な運輸システムの整備 により、石家壮市の 150 万人の住民に便益を与え るもの。 総コスト: 2 億 8,620 万ドル。 ◊ ベリーズ: IBRD ― 1,300 万ドル。この投資貸付 中国: IBRD ― 1 億ドル。この投資貸付は、ウル ムチの将来の経済成長を促進するため、かつ新疆 ウイグル自治区の開発を支援するための都市交通 システムの開発を通じて、生活の質を改善するも の。 総コスト: 2 億 7,000 万ドル。 は、砂利道の舗装と洪水に対処するための排水溝 の改善に対して資金を提供することにより、自然 災害に対応する同国の能力を改善し、農家の人々 が市場に通う道路の安全性を高めるもの。 総コスト: 1,840 万ドル。 クロアチア: IBRD ― 1,390 万ドル。地域貿易促 ボスニア・ヘルツェゴビナ: IDA ― 1,100 万ド ル。この投資貸付は、南東ヨーロッパ地域におい て一段と効率の良い貿易を促進するための改革を 支援し、欧州連合(EU)のものと同一の通関基 準を整備し、非関税コスト、密輸及び汚職を削減 するもの。 総コスト: 1,480 万ドル。 進プログラムの一環としてのこの投資貸付は、一 段と効率的でコストの低い海外貿易を促進し、欧 州連合(EU)のものと同一の通関基準を整備す るもの。 総コスト: 2,210 万ドル。 ◊ ホンジュラス : IDA ― 6,650 万ドル。この貸付 は、「ハリケーン・ミッチ」によって損害を受け た全長 100km の道路と 90 の橋梁の修復・再建・ 改良工事の資金を提供するもので、これにより、 貧しい人々が便益を受けると共に、市場統合と経 済成長が促進される。 総コスト: 1 億 680 万ドル。 ケープベルデ: IDA ― 500 万ドル。この補完的 貸付は、同国のサンティアゴ島の環状道路の主要 部の整備資金を政府に貸付するもので、これによ り、道路の社会的・商業的利用が促進される。 総コスト: 500 万ドル。 ◊ チャド: IDA ― 6,700 万ドル。この投資貸付は、 国民、特に農村地域に居住している人々が道路を 利用して、1 年中、市場に通えるように政府が道 路を整備するのを支援するもので、これにより、 人々の貧困と孤立化が緩和される。 総コスト: 9,110 万ドル。 ◊ インド: IBRD ― 5 億 8,900 万ドル。同国の幹線 道路の整備に関する広範なプログラムの一環とし てのこの投資貸付は、国内の最貧困地域を通過す るニューデリー=カルカッタ幹線道路の走行時間 を削減し、安全性を高めるもの。 総コスト: 7 億 5,600 万ドル。 ◊ 中国: IBRD ― 1 億ドル。この貸付により、貧し ◊ インド: IBRD ― 3 億 8,100 万ドル。この投資貸 い地域の約 590 万人が、内陸部に住んでいても市 場に通えるようになる。また、効率的で経済的な 内陸水路輸送を利用することができるようにな り、かつ発電が行われることで、便益を受ける。 総コスト: 2 億 2,020 万ドル。 ◊ 中国: IBRD ― 2 億ドル。江西省南部の 7 郡の約 330 万人は、低所得地域における効率的で安全な 幹線道路の整備、及び保健・教育・その他の社会 的サービスの利用機会拡大により、直接、便益を 受ける。 総コスト: 5 億 3,570 万ドル。 付により、約 4,800 万人は、道路の拡幅・強化と、 道路資源の管理を改善するための技術援助から便 益を受ける。これにより、保健・教育サービスを 受ける機会が拡大する。 総コスト: 5 億 3,300 万ドル。 ◊ インド: IBRD ― 3 億 6,000 万ドル。この投資貸 付は、道路の整備、制度構築による社会的・経済 的ニーズの充足、及び実験的な道路安全プログラ ムに対する支援を通じて、約 5,000 万人に便益を 与える。 総コスト: 4 億 4,700 万ドル。 プロジェクトの要約 123 ◊ ◊ コソボ:信託基金― 500 万ドル。このグラントは、 道路管理能力、持続的な道路保守資金、緊急道路 保守活動及び現地の契約締結能力に対する支援を 通じて、コソボ地区の再建と経済開発を促進する もの。 総コスト: 500 万ドル。 パキスタン: IDA ― 300 万ドル。この技術援助 貸付は、商工業活動を活発化し、運輸効率を改善 するために、近代的で費用効果的な総合的運輸シ ステムを整備することを通じて、国際市場におけ る同国の競争力を高めるもの。 総コスト: 350 万ドル。 キルギス共和国: IDA ― 2,200 万ドル。この投 §◊ ペルー: IBRD ― 5,000 万ドル。このセクター投 資貸付は、ビシケク、オシ及びジャララバードに 居住する住民のために、持続的で、信頼でき、利 便性の高い運輸手段を提供するもの。この投資貸 付は、特定の道路を修復し、保守・修繕のための 資金源の開発を支援する。 総コスト: 2,420 万ドル。 資・維持貸付は、道路建設・高度化工事に関する 約 15,500 人分の雇用の創出を通じて、農村地域に 便益を与えるもの。これにより、社会サービス (病院や学校など)、市場及び所得獲得のための活 動に対するアクセスが拡大される。 総コスト: 1 億 5,100 万ドル。 ラオス人民民主共和国 : IDA ― 2,500 万ドル。 ◊ 市民と道路利用者は、道路アクセスの改善と運輸 コストの削減、地域社会による保守サービスの提 供、現地企業の強化、及び主要道路の資金を道路 使用料で賄うことを支援するこの順応型プログラ ム貸付により、便益を受ける。 総コスト: 4,780 万ドル。 マケドニア旧ユーゴスラビア共和国: IDA ― 930 万ドル。南東ヨーロッパ地域を対象とした地 域貿易・運輸促進プログラムの一環としてのこの 投資貸付は、一段と効率的でコストが低い貿易フ ローを促進し、欧州連合(EU)と同一の通関基 準を整備することにより、貿易を加速するもので ある。 総コスト: 1,450 万ドル。 おいて、公共輸送機関や自転車を利用するか、ま たは、徒歩の低所得住民は、運輸効率と安全性を 改善し、公共輸送機関の利用や自動車以外の交通 手段の利用を促進することを目的としたこのプロ ジェクトにより、便益を受ける。 総コスト: 9,760 万ドル。 ◊ ◊ モンゴル : IDA ― 3,400 万ドル。この投資貸付 は、国内の孤立地域と辺鄙な地域の道路アクセス を改善し、運輸能力と輸出を拡大し、路上の交通 事故を減らすもの。 総コスト: 4,950 万ドル。 ◊ ニカラグア : IDA ― 7,500 万ドル。この投資貸 付は、「ハリケーン・ミッチ」によって損害を受 けた全長 450km の農村地域の道路と幹線道路を 修復・改善し、地方の住民、農家、ビジネスマン 及び一般国民のために運輸ネットワークを改善す るもの。 総コスト: 8,740 万ドル。 124 世界銀行年次報告 2001 ポーランド: IBRD ― 1 億 100 万ドル。この投資 貸付は、国営鉄道会社の利益重視と部分的民営化 による約 37,000 人の解雇が社会に与える影響を緩 和し、欧州連合(EU)加盟に向けた運輸システ ムを整備するもの。 総コスト: 3 億 3,530 万ドル。 ポーランド: IBRD ― 3,850 万ドル。この投資貸 付は、シチェチン=シフィノウィシチェ航路を改 善し、既存の港湾での新たなバースと貨物取扱区 域の建設を支援することにより、コストを引き下 げ、かつ輸送時間を短縮して、同国に便益をもた らすもの。 総コスト: 8,300 万ドル。 メキシコ: IBRD ― 2 億 1,800 万ドル。この投資 貸付は、同国の全長 49,000km の連邦幹線道路の 管理、保守及び修復の強化を通じて、数百万の自 動車利用者に便益を与えるもの。この支援は、運 輸コストを削減し、国際市場での同国製品の競争 力を強化する。 総コスト: 3 億 900 万ドル。 フィリピン: IBRD ― 6,000 万ドル。マニラ市に ◊ ロシア連邦: IBRD ― 6,000 万ドル。この投資貸 付は、対象都市の運輸効率を改善するための交通 管理施策の計画・実施・運用・強制のための制度 基盤を強化するもの。 総コスト: 1 億 2,320 万ドル。 チュニジア: IBRD ― 3,760 万ドル。この順応型 プログラム貸付は、公営のバス・鉄道システムの 改善とキャパシティ・ビルディングを通じて、主 要都市の公共輸送の継続的な拡大を支援し、かつ 燐酸肥料鉄道輸送ネットワークの交通管理の発達 を支援するもの。 総コスト: 5,700 万ドル。 §◊ イエメン共和国: IDA ― 4,500 万ドル。この順 ◊ 応型プログラム貸付は、最貧困地域におけるアク セスを改善し、制度と技術基準を構築し、農家が その産品を市場に出すのを支援するための 4 つの 行政地域における実験的道路プロジェクトを実施 するもの。 総コスト: 5,260 万ドル。 ◊ ◊ ベトナム: IDA ― 1 億 1,000 万ドル。この投資貸 ― 580 万ドル。この順応型プログラム貸付は、 (地球環境ファシリティによるグラントと共に) 地方政府の制度構築のための資金を提供し、地方 政府が持続的な環境管理と経済成長の実現を支援 するもの。このプロジェクトは、都市部の約 450 万人の貧しい人々に便益を与える。 総コスト: 2,280 万ドル。 付は、整備された輸送ネットワークの商業利用を 拡大し、安全性を高め、農村地域と主要取引セン ターの間のアクセスを改善し、洪水多発地域にお ける道路閉鎖を削減するもの。 総コスト: 1 億 4,390 万ドル。 ◊ ニカラグア: IDA ― 1,350 万ドル。この貸付は、 「全国災害管理システム」を強化し、災害リスク の評価を行い、継続的に土地利用・建築基準を適 用することによって、防災体制を強化するもの。 総コスト: 1,610 万ドル。 ザンビア : IDA ― 2,700 万ドル。この投資貸付 は、陸地で囲まれた同国が、鉄道システムの運営 効率を改善し、運営コストを引き下げ、顧客の需 要と期待を充足できるように輸送サービスと料金 を設定するのを支援するもの。 総コスト: 3,100 万ドル。 ◊ ロシア連邦: IBRD ― 8,500 万ドル。この投資貸 付は、効率性を向上し、健全なコスト回収政策を 採用することを通じて、市町村が地域暖房を提供 する際の資金負担を軽減するもの。これにより、 消費者の暖房コストは低下する。 総コスト: 1 億 2,790 万ドル。 ◊ ◊ ◊ バングラデシュ: IDA ― 470 万ドル。特に貧し い人々を始めとする同国のすべての国民は、試験 的な活動と制度に基づく支援を通じて、都市の大 気汚染を抑制する新たな方法を試みるこの学習・ 革新貸付により、便益を受ける。 総コスト: 590 万ドル。 ◊ 給水・衛生 ◊ 人々が、下水の回収と処理を改良することによる 淮河流域の水質改善を目的としたこの投資貸付に より、便益を受ける。 総コスト: 2 億 2,690 万ドル。 ◊ 中国 : IBRD ― 1 億ドル。遼寧省の約 150 万の 人々は、環境の質、保健及び市町村のサービスの 改善により、便益を受ける。このプロジェクトは、 水の汚染に関連した病気を減らし、下水の回収を 増やし、清潔な水に対するアクセスを拡大する。 総コスト: 2 億 360 万ドル。 ベトナム: IDA ― 1 億 6,630 万ドル。約 120 万人 が、汚染と洪水を減らし、制度を整備することを 通じてホーチミン市の公衆衛生を改善し、経済開 発を促進することを目的としたこの投資貸付によ り、便益を受ける。 総コスト: 2 億ドル。 ブルンジ : IDA ― 4,000 万ドル。この投資貸付 は、特に都市地域の若者、帰還難民及び復員した 元兵士を始め、約 60 万人のために生産的で労働 集約的な雇用を創出するもの。 総コスト: 4,160 万ドル。 中国 : IBRD ― 1 億 550 万ドル。300 万を超える チュニジア: IBRD ― 1,700 万ドル。この投資貸 付は、観光収入を増やすために文化遺産を活用し た観光産業を発展させることで、政府による文化 遺産の持続的な管理を支援するもの。 総コスト: 2,380 万ドル。 都市開発 ◊ インドネシア : IBRD ― 1,170 万ドル及び IDA ブルキナファソ: IDA ― 7,000 万ドル。この投 資貸付は、用水ネットワークの拡張と用水サブセ クター運営の改善を通じて、首都ワガドゥーグー の約 98 万人が、適切で信頼できる水資源を利用 することができるよう支援するもの。 総コスト: 2 億 590 万ドル。 ◊ コモロ: IDA ― 1,140 万ドル。複数のドナーが資 金を提供するプロジェクトを支援するこのセクタ ー投資貸付は、生活条件を改善し、経済成長を促 進すると共に、給水・道路インフラに対する投資 を通じて環境を保護するもの。これにより、50 万人が便益を受ける。 総コスト: 1,330 万ドル。 プロジェクトの要約 125 §◊ エクアドル: IBRD ― 3,200 万ドル。この順応型 プログラム貸付は、農村地域の約 35 万人が基本 的な給水・衛生サービスを利用できるよう支援す るもの。さらに、この貸付は、制度基盤と財政基 盤を強化する。 総コスト: 5,030 万ドル。 §◊ インド: IDA ― 6,550 万ドル。この投資貸付によ り、特に貧しい女性と不利な状況に置かれている 地域社会の人々を始めとする約 150 万人が、従来 以上に、清潔な水と衛生サービスを利用すること ができるようになる。これにより、これらの人々 の雇用機会が拡大され、所得が増加する。 総コスト: 8,980 万ドル。 ◊ マケドニア旧ユーゴスラビア共和国 : IBRD ― 1,620 万ドル及び IDA ― 1,310 万ドル。この投 資貸付は、上下水施設の効率を改善し、政府が十 分なサービスを提供できるようにし、固形廃棄物 セクターの今後の開発の基礎を築くもの。 総コスト: 4,240 万ドル。 ◊ ニジェール: IDA ― 4,800 万ドル。この貸付は、 政府の給水改革プログラムにより、同国の農村地 域と都市部に居住する約 355,000 人が安全な飲料 水と衛生サービスを利用できるよう支援するも の。 総コスト: 7,940 万ドル。 ロシア連邦: IBRD ― 1 億 2,250 万ドル。この投 資貸付は、14 都市の上下水道システムの改善に 必要な重要な投資を支援し、飲料水として適切な 水準を回復し、他の地域の改革モデルとするもの。 総コスト: 1 億 6,890 万ドル。 ◊ 126 ウクライナ: IBRD ― 2,430 万ドル。この投資貸 付は、リヴィフ市とその周辺地域の人々に対する 上下水道サービスを改善する計画を支援し、給水 の質を保全・改善するもの。 総コスト: 4,080 万ドル。 ウルグアイ: IBRD ― 600 万ドル。この技術援助 貸付は、給水・衛生、電力、天然ガス、石油、鉄 道・港湾、通信及び郵便の分野におけるサービス の効率と持続性を改善するもの。期待される便益 は、アクセスの拡大、コスト低下及び質の向上な どである。 総コスト: 760 万ドル。 §◊ イエメン共和国: IDA ― 2,000 万ドル。この投 コソボ:信託基金― 460 万ドル。このグラントは、 緊急のニーズと長期的構造問題に対処することを 通じて、Gjakove (Dakovica)-Rahovec (Orahovac) 地域における給水サービスの質を元に戻し、サー ビスの効率と持続性を改善するもの。これにより、 約 20 万人が便益を受ける。 総コスト: 590 万ドル。 ◊ ◊ セネガル: IDA ― 1 億 2,500 万ドル。この投資貸 付により、首都ダカールの低所得地域に居住する 約 80 万人が、給水・衛生サービスの改善により、 便益を受ける。これにより、公衆衛生が全般的に 改善する。 総コスト: 2 億 4,840 万ドル。 世界銀行年次報告 2001 資貸付により、約 40 万人が、従来に比べ安全で、 便利な給水サービスを安心して受けることができ るようになり、また、より質の高い衛生サービス を受けることができる。これにより、公衆衛生が 改善し、多くの少女は水汲み労働から解放され、 学校に通えるようになる。 総コスト: 2,940 万ドル。 第8章 世界銀行について 組織に関する情報 総務及び総務代理 128 理事・理事代理及び議決権 132 幹部職員 134 現地事務所の所在地 135 表 8.1 世銀貸付適格国 139 表 8.2 アフリカ地域に対する世銀の貸付承認額、貸付実行額及び純移転額 1996-2001 年度 表 8.3 1996-2001 年度 表 8.4 142 ラテンアメリカ・カリブ海地域に対する世銀の貸付承認額、 貸付実行額及び純移転額、1996-2001 年度 表 8.7 142 ヨーロッパ・中央アジア地域に対する世銀の貸付承認額、 貸付実行額及び純移転額、1996-2001 年度 表 8.6 141 南アジア地域に対する世銀の貸付承認額、貸付実行額及び純移転額 1996-2001 年度 表 8.5 141 東アジア・大洋州地域に対する世銀の貸付承認額、貸付実行額及び純移転額 143 中東・北アフリカ地域に対する世銀の貸付承認額、 貸付実行額及び純移転額、1996-2001 年度 143 表 8.8 2001 年度に承認された貸付、アフリカ地域 144 表 8.9 2001 年度に承認された貸付、東アジア・大洋州地域 147 表 8.10 2001 年度に承認された貸付、南アジア地域 148 表 8.11 2001 年度に承認された貸付、ヨーロッパ・中央アジア地域 149 表 8.12 2001 年度に承認された貸付、ラテンアメリカ・カリブ海地域 151 表 8.13 2001 年度に承認された貸付、中東・北アフリカ地域 153 表 8.14 構造調整貸付、2001 年度 154 組織に関する情報 総務及び総務代理 2001 年 6 月 30 日 加盟国 アフガニスタン アルバニア アルジェリア アンゴラ アンティグア・バーブーダ+ アルゼンチン アルメニア オーストラリア オーストリア アゼルバイジャン 128 総務 (空席) Anastas Angjeli Mourad Medelci Ana Dias Lourenco Lester B. Bird Domingo Felipe Cavallo Vahram Nercissiantz Peter Costello Karl-Heinz Grasser Elman Siradjogly Rustamov バハマ+ バーレーン+ バングラデシュ バルバドス ベラルーシ+ ベルギー ベリーズ ベナン ブータン ボリビア William C. Allen Abdulla Hassan Saif Shah A.M.S. Kibria Owen S. Arthur Andrei V. Kobyakov Didier Reynders Said W. Musa Bruno Amoussou Yeshey Zimba Jose Luis Lupo Flores ボスニア・ヘルツェゴビナ ボツワナ ブラジル ブルネイ・ダルサラーム国+ ブルガリア+ ブルキナファソ ブルンジ カンボジア カメルーン カナダ Mirsad Kurtovic Baledzi Gaolathe Pedro Sampaio Malan Haji Hassanal Bolkiah Muravei Radev Jean Baptiste Compaore Charles Nihangaza Keat Chhon Martin Okouda Paul Martin ケープベルデ 中央アフリカ共和国 チャド チリ 中国 コロンビア コモロ コンゴ民主共和国 コンゴ共和国 コスタリカ Carlos Augusto Duarte Burgo Eric Sorongope Ahmed Lamine Ali Nicolas Eyzaguirre Xiang Huaicheng Juan Manuel Santos Calderon Djaffar Mmadi Matungulu Mbuyamu Ilankir Mathias Dzon Leonel Baruch G. 世界銀行年次報告 2001 総務代理 (空席) Fatos Ibrahimi Omar Bougara Job Graca Asot A. Michael Pedro Pou Karen Chshmarityan Kay Patterson Thomas Wieser (空席) Ruth R. Millar Zakaria Ahmed Hejres A.K.M. Masihur Rahman Grantley W. Smith Vladimir N. Shimov Guy Quaden Yvonne S. Hyde Pierre John Igue (空席) Bernardo Requena Blanco Dragan Covic Serwalo S.G. Tumelo Arminio Fraga Neto Haji Selamat Haji Munap Martin Mihaylov Zaimov Patrice Nikiema Dieudonne Nintunze Ouk Rabun Daniel Njankouo Lamere Leonard M. Good (空席) Alexis Ngomba Etienne Djimram Moyta Mario Marcel Jin Liqun Juan Carlos Echeverry Moindjie Saadi Jean-Claude Masangu Mulongo Clement Mierassa Eduardo Lizano Fait 加盟国 総務 総務代理 コートジボワール クロアチア キプロス チェコ共和国 デンマーク ジブチ ドミニカ ドミニカ共和国 エクアドル エジプト・アラブ共和国 Affi N’Guessan Mato Crkvenac Takis Klerides Jiri Rusnok Anita Bay Bundegaard Yacin Elmi Bouh Ambrose George Francisco M. Guerrero Prats-R. Jorge Gallardo Zavala Medhat Hassanein Bouabre Bohoun Josip Kulisic Andreas Tryfonides Oldrich Dedek Carsten Staur Nouh Omar Miguil Ambrose M.J. Sylvester Luis Manuel Piantini Alexander Mejia Penafiel Ahmed Mahrous El-Darsh エルサルバドル 赤道ギニア エリトリア エストニア+ エチオピア フィジー フィンランド フランス ガボン ガンビア Juan Jose Daboub Fortunato Ofa Mbo Gebreselassie Yosief Siim Kallas Sufian Ahmed Jone Yavala Kubuabola Sauli Niinisto Laurent Fabius Casimir Oye-Mba Famara L. Jatta Rafael Barraza Melchor Esono Edjo Gabriel Fassil Ogbazghy Mihkel Parnoja Girma Birru Solomone S. Kotobalavu Satu Hassi Jean-Pierre Jouyet Claude Ayo Iguendha Dodou B. Jagne グルジア ドイツ ガーナ ギリシャ グレナダ グアテマラ ギニア ギニアビサウ ガイアナ ハイチ Zurab Nogaideli Ivan Chkhartishvili Heidemarie Wieczorek-Zeul Caio K. Koch-Weser Yaw Osafo-Maafo Victor Selormey Yannos Papantoniou Yiannis G. Zafeiropoulos Anthony Boatswain Swinburne Lestrade Eduardo Humberto Weymann Fuentes Lizardo Arturo Sosa Lopez Cheick Ahmadou Camara Cellou Dalein Diallo Purna Bia Verissimo Nancassa Bharrat Jagdeo Saisnarine Kowlessar Fred Joseph Fritz Jean ホンジュラス ハンガリー アイスランド インド インドネシア イラン・イスラム共和国 イラク アイルランド イスラエル イタリア Gabriela Nunez de Reyes Mihaly Varga Halldor Asgrimsson Yashwant Sinha Rizal Ramli Hossein Namazi Issam Rashid Hwaish Charlie McCreevy David Klein Antonio Fazio Victoria Asfura de Diaz Peter Adamecz Geir Hilmar Haarde Ajit Kumar Achjar Iljas Parviz Davoodi Hashim Ali Obaid John Hurley Avi Ben-Bassat Mario Draghi ジャマイカ+ 日本国 ヨルダン カザフスタン ケニア キリバス 大韓民国 クウェート キルギス共和国 ラオス人民民主共和国 Omar Lloyd Davies Wesley George Hughes 塩川 正十郎 速水 優 Jawad Hadid Oraz Jandosov Chrysanthus Barnabas Okemo Beniamina Tinga Nyum Jin Yousef Hamad Al-Ebraheem Temirbek Akmataliev Soukanh Maharat Abderrzaq Bani Hani Zhaxybek Kulekeyev Martin Luke Oduor-Otieno Bureti Williams Chol-Hwan Chon Bader Meshari Al-Humaidhi Kubat Abduldaevich Kanimetov Phouphet Khamphounvong 次のページに続く… 世界銀行について 129 総務及び総務代理(続き) 130 加盟国 総務 総務代理 ラトビア レバノン レソト リベリア リビア リトアニア+ ルクセンブルグ マケドニア 旧ユーゴスラビア共和国 マダガスカル マラウイ Roberts Zile Fuad A.B. Siniora Kelebone Albert Maope Amelia A. Ward Alojeli Abdel Salam Breeni Jonas Lionginas Luc Frieden Aigars Kalvitis Basil R. Fuleihan Molelekeng E. Rapolaki M. Nathaniel Barnes Ali Ramadan Shnebsh Arvydas Kregzde Jean Guill Nikola Gruevski Pierrot J. Rajaonarivelo Mathews A.P. Chikaonda Dragan Martinovski Simon Constant Horace Mapopa Chipeta マレーシア モルディヴ マリ マルタ+ マーシャル諸島 モーリタニア モーリシャス メキシコ ミクロネシア連邦 モルドバ Mahathir Mohamed Fathulla Jameel Bacari Kone John Dalli Michael Konelios Mohamed Ould Nany Khushhal Chand Khushiram Francisco Gil Diaz John Ehsa Mihail Manoli Samsudin bin Hitam Adam Maniku Toure Alimata Traore Joseph Scicluna Smith Michael Abdallah Ould Hormtallah Philippe Ong Seng Agustin Carstens Sebastian L. Anefal Dumitru Ursu モンゴル モロッコ モザンビーク ミャンマー ナミビア+ ネパール オランダ ニュージーランド ニカラグア ニジェール Chultem Ulaan Fathallah Oualalou Adriano Afonso Maleiane Khin Maung Thein Saara Kuugongelwa Ram Sharam Mahat Gerrit Zalm Michael Cullen Esteban Duque Estrada Ali Badjo Gamatie Ochirbat Chuluunbat Ahmed Lahlimi Manuel Chang Soe Lin Usutuaije Maamberua Bimal P. Koirala Eveline Herfkens Alan Bollard Francisco Aguirre Sacasa Maliki Barhouni ナイジェリア ノルウェー オマーン パキスタン パラオ パナマ パプアニューギニア パラグアイ ペルー フィリピン Adamu Ciroma Anne Kristin Sydnes Ahmed Macki Shaukat Aziz Casmir Remengesau Norberto Delgado Duran Mekere Morauta Francisco Oviedo Britez Javier Silva Ruete Jose Isidro N. Camacho Ramsey Oubromoro Mowoe Sigrun Mogedal Mohammed bin Nasser Al-Khasibi Nawid Ahsan Lawrence Alan Goddard Domingo Latorraca Koiari Tarata James Spalding Alfredo Jalilie Awapara Rafael B. Buenaventura ポーランド ポルトガル カタール+ ルーマニア+ ロシア連邦 ルワンダ セントクリストファー・ネイビス セントルシア セントビンセントおよび グレナディーン諸島 サモア Leszek Balcerowicz Joaquim Pina Moura Yousef Hussain Kamal Mihai Nicolae Tanasescu Viktor Khristenko Donald Kaberuka Denzil Douglas Kenny D. Anthony Ryszard Kokoszczynski Manuel Pedro da Cruz Baganha Abdullah Bin Khalid Al-Attiyah Emil Iota Ghizari German O. Gref Jean Marie Karekezi Wendell E. Lawrence Bernard La Corbiniere Ralph E. Gonsalves Misa Telefoni Retzlaff Laura Anthony-Browne Hinauri Petana 世界銀行年次報告 2001 加盟国 総務 総務代理 サンマリノ+ サントメ・プリンシペ サウジアラビア セネガル セイシェル+ シエラレオネ シンガポール+ スロバキア共和国 スロベニア ソロモン諸島 Clelio Galassi Adelino Santiago Castelo David Ibrahim A. Al-Assaf Makhtar Diop Jeremie Bonnelame Peter J. Kuyembeh Richard Hu Tsu Tau Ivan Miklos Anton Rop Snyder Rini Stefano Macina Angela M. da Graca Viegas Santiago Hamad Al-Sayari Oumar Khassimou Dia Alain Butler-Payette Samura Kamara Lim Siong Guan Marian Jusko Irena Sodin Shadrach Fanega ソマリア 南アフリカ スペイン スリランカ スーダン スリナム+ スワジランド スウェーデン スイス シリア・アラブ共和国 (空席) (空席) Trevor Andrew Manuel Rodrigo de Rato Figaredo Chandrika Bandaranaika Kumaratunga Abdul Rahim Hamdi Humphrey S. Hildenberg Guduza Bosse Ringholm Pascal Couchepin Mohammed Khaled Al-Mahayni Mandisi Bongani Mpahlwa Juan Costa Climent P.B. Jayasundera Sabir Mohamed Hassan Stanley B. Ramsaran Musa D. Fakudze Maj-Inger Klingvall Joseph Deiss Mohamad Bittar タジキスタン タンザニア タイ トーゴ トンガ トリニダード・トバゴ チュニジア トルコ トルクメニスタン+ ウガンダ Safarali Najmuddinov Nassoro W. Malocho Somkid Jatusripitak Simfeitcheou Pre Siosiua T.T. ’Utoikamanu Gerald Yetming Fethi Merdassi Faik Oztrak Seitbay Kandymov Gerald M. Ssendaula Sharif Rakhimov Peter J. Ngumbullu Somchainuk Engtrakul Kossi Assimaidou ’Aisake V. Eke Leroy Mayers Abdelhamid Triki Aydin Karaoz Serdar Bayriev C. M. Kassami ウクライナ+ アラブ首長国連邦 英国 アメリカ合衆国 ウルグアイ+ ウズベキスタン バヌアツ ベネズエラ・ボリバル共和国+ ベトナム イエメン共和国 Yriy Yekhanurov Hamdan bin Rashid Al-Maktoum Clare Short Paul H. O'Neill Alberto Bension Rustam S. Azimov Joe Bomal Carlo Jorge Antonio Giordani Cordero Le Duc Thuy Ahmed Mohamed Sofan Vasyl Rohovyi Mohammed Khalfan Bin Khirbash Gordon Brown Alan P. Larson Ariel Davrieux ユーゴスラビア連邦共和国 ザンビア ジンバブエ Miroljub Labus James Mwalimu Mtonga Simba Herbert Stanley Makoni (空席) Jeffery Wilfred Jose Alejandro Rojas Ramirez Duong Thu Huong Anwar Rizq Al-Harazi Dragisa Pesic Stella M. Chibanda Leonard Ladislas Tsumba (+印)IDA 加盟国ではない。 世界銀行について 131 組織に関する情報 理事・理事代理及び議決権 2001 年 6 月 30 日 理事 理事代理 国名 IBRD IDA 全体に占 議決権数 める割合 (%) 全体に占 議決権数 める割合 (%) 任命理事 Jan Piercya アメリカ 265,219 16.45 1,865,737 14.46 原田 有造 吉田 正紀 日本 127,250 7.89 1,414,996 10.96 Helmut Schaffer Eckhardt Biskup ドイツ 72,649 4.51 913,474 7.08 Jean-Claude (空席) Milleronc Stephen Pickford Emmanuel Moulin フランス 69,647 4.32 561,248 4.35 Rosemary B. Stevenson イギリス 69,647 4.32 641,302 4.97 Emin Dedeoglu オーストリア、ベラルーシ b、ベルギー、 チェコ共和国、ハンガリー、カザフスタ ン、ルクセンブルグ、スロバキア共和国、 スロベニア、トルコ 77,669 4.82 580,627 4.50 72,786 4.51 285,452 2.21 アルメニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、 ブルガリア b 、クロアチア、キプロス、 グルジア、イスラエル、マケドニア旧ユ ーゴスラビア共和国、モルドバ、オラン ダ、ルーマニア b、ウクライナ b 72,208 4.48 471,373 3.65 アンティグア・バーブーダ b 、バハマ b 、 バルバドス、ベリーズ、カナダ、ドミニ カ、グレナダ、ガイアナ、アイルランド、 ジャマイカ b 、セントクリストファー・ ネイビス、セントルシア、セントビンセ ントおよびグレナディーン諸島 62,217 3.86 551,237 4.27 ブラジル、コロンビア、ドミニカ共和国、 エクアドル、ハイチ、パナマ、フィリピ ン、スリナム b、トリニダード・トバゴ 58,124 3.61 374,936 2.91 アルバニア、ギリシャ、イタリー、マル タ b、ポルトガル、サンマリノ b 55,938 3.47 507,328 3.93 オーストラリア、カンボジア、キリバス、 大韓民国、マーシャル諸島、ミクロネシ ア連邦、モンゴル、ニュージーランド、 パラオ、パプアニューギニア、サモア、 ソロモン諸島、バヌアツ 55,800 3.46 386,903 3.00 バングラデシュ、ブータン、インド、ス リランカ 54,945 3.41 546,804 4.24 アルジェリア、ガーナ、イラン・イスラ ム共和国、イラク、モロッコ、パキスタ ン、チュニジア 54,052 3.35 253,710 1.97 選任理事 Philippe M. Peeters (ベルギー) Moises Pineda (メキシコ) Pieter Stek (オランダ) Terrie O’Leary (カナダ) Jaime Ruiz (コロンビア) Franco Passacantando (イタリア) Neil F. Hyden (オーストラリア) Balmiki Prasad Sing (インド) Ahmed Sadoudi (アルジェリア) 132 (トルコ) コスタリカ、エルサルバドル、グアテマ Jose H. Machillanda (ベネズエラ・ボリバル共 ラ、ホンジュラス、メキシコ、ニカラグ ア、スペイン、ベネズエラ・ボリバル共 和国) 和国 b Tamara Solyanyk (ウクライナ) Sharon Weber (ジャマイカ) Luis Antonio Balduino (ブラジル) Helena Cordeiro (ポルトガル) Lewis D. Holdend (ニュージーランド) Mahbub Kabir (バングラデシュ) Inaamul Haque (パキスタン) 世界銀行年次報告 2001 理事 Finn Jønck (フィンランド) Girmai Abraham (エリトリア) Matthias Meyer (スイス) Zhu Guangyao (中国) Yahya Abdulla M. Alyahya (サウジアラビア) Andrei Bugrov (ロシア連邦) Khalid M. Al-Saad (クウェート) Abdul Aziz Mohd. Yaacob Mario Soto-Platero Bassary Toure (マリ) IDA 全体に占 議決権数 める割合 (%) 全体に占 議決権数 める割合 (%) 理事代理 国名 Anna M. Brandte デンマーク、エストニア b 、フィンラン ド、アイスランド、ラトビア、リトアニ ア b、ノルウェー、スウェーデン 54,039 3.35 637,035 4.94 アンゴラ、ボツワナ、ブルンジ、エリト リア、ガンビア、ケニア、レソト、リベ リア、マラウイ、モザンビーク、ナミビ ア b、ナイジェリア、セイシェル b、シエ ラレオネ、南アフリカ、スーダン、スワ ジランド、タンザニア、ウガンダ、ザン ビア、ジンバブエ 53,962 3.35 475,933 3.69 アゼルバイジャン、キルギス共和国、ポ ーランド、スイス、タジキスタン、トル クメニスタン b、ウズベキスタン 46,096 2.86 453,949 3.52 中国 45,049 2.79 247,345 1.92 サウジアラビア 45,045 2.79 458,383 3.55 ロシア連邦 45,045 2.79 35,887 0.28 43,984 2.73 283,971 2.20 ブルネイ・ダルサラーム b 、フィジー、 インドネシア、ラオス人民民主共和国、 マレーシア、ミャンマー、ネパール、シ ンガポール b、タイ、トンガ、ベトナム 41,096 2.55 345,372 2.68 アルゼンチン、ボリビア、チリ、パラグ アイ、ペルー、ウルグアイ b 37,499 2.33 237,131 1.84 ベニン、ブルキナファソ、カメルーン、 カーボベルデ、中央アフリカ共和国、チ ャド、コモロ、コンゴ民主共和国、コン ゴ共和国、コートジボワール、ジブチ、 赤道ギニア、ガボン、ギニア、ギニアビ サウ、マダガスカル、マリ、モーリタニ ア、モーリシャス、ニジェール、ルワン ダ、サントメ・プリンシペ、セネガル、 トーゴ 32,252 2.00 374,898 2.91 (スウェーデン) Richard H. Kaijuka (ウガンダ) Jerzy Hylewski (ポーランド) Chen Huan (中国) Abdulrahman M. Almofadhi (サウジアラビア) Eugene Miagkov (ロシア連邦) バーレーン b、エジプト・アラブ共和国、 Mohamed Kamel Amr ( エ ジ プ ト ・ ア ラ ブ 共 和 ヨルダン、クウェート、レバノン、リビ ア、モルディヴ、オマーン、カタール b、 国) シリア・アラブ共和国、アラブ首長国連 邦、イエメン共和国 Nguyen Doan Hung (ベトナム) (マレーシア) (ウルグアイ) IBRD Roberto Garcia-Lopez (アルゼンチン) Paulo F. Gomes (ギニアビサウ) 前記リストの理事及び理事代理に加えて、下記の人物が 2000 年 10 月 31 日より後に任務を遂行した。 理事 Zhu Xian (中国) 任期終了日 2001 年 2 月 28 日 理事代理 任期終了日 Pilar Alvarez 2000 年 12 月 15 日 (ベネズエラ・ボリバル共和国) 注:アフガニスタン(IBRD ― 550 票、IDA ― 13,557 票)、エチオピア(IBRD ― 1,228 票、IDA ― 23,053 票)及びソマリア(IBRD ― 802 票、IDA ― 10,506) は、2000 年の定期理事選挙に不参加であった。ユーゴスラビア連邦共和国(IBRD ― 1,847 票、IDA ― 25,109 票)は、同選挙の後に加盟国となった。 a. Carol Brookings(米国)は、2001 年 8 月 20 日より理事を務める。 b. IBRD のみに加盟。 c. 2001 年 8 月 1 日に離任。2001 年 8 月 20 日、Pierre Duquesne(フランス)が着任。 d. 2001 年 7 月 6 日に離任。2001 年 7 月 23 日、Dong-Soo Chin(大韓民国)が着任。 e. 2001 年 7 月 31 日離任。2001 年 8 月 23 日、Inkeri Hirvensalo(フィンランド)が着任。 世界銀行について 133 組織に関する情報 幹部職員 2001 年 6 月 30 日 134 総裁 James D. Wolfensohn 専務理事 専務理事 専務理事 専務理事 専務理事 Sven Sandström Shengman Zhang Jeffrey A. Goldstein Mamphela Ramphele Peter Woicke 上級副総裁、兼最高財務責任者 上級副総裁、開発経済担当、チーフ・エコノミスト 副総裁、兼経理担当 副総裁、金融セクター 副総裁、ラテンアメリカ・カリブ海地域 副総裁、兼ネットワーク統括責任者、人的開発 副総裁、兼官房秘書官 副総裁、兼ネットワーク総括責任者、環境・社会・持続可能な開発 副総裁、対外関係及び国連担当 副総裁、東アジア・大洋州地域 副総裁、資源動員・協調貸付 副総裁、ヨーロッパ・中央アジア地域 副総裁、アフリカ地域 副総裁、兼主席情報担当官 副総裁、南アジア地域 副総裁、対外関係(ヨーロッパ地域担当) 副総裁、開発政策 副総裁、兼ネットワーク責任者、業務ポリシー・対借入国サービス 副総裁、中東・北アフリカ地域 副総裁、民間セクター開発・インフラ、兼ネットワーク総括責任者、 財務・民間セクター・インフラ 副総裁、人的資源 副総裁、戦略・資源管理 副総裁、兼最高法律顧問 副総裁、世界銀行研究所 総局長、業務評価 副総裁、兼ネットワーク総括責任者、貧困削減・経済運営 副総裁、兼トレジャラー Gary Perlin Nicholas Stern Fayezul Choudhury Manuel Conthe David de Ferranti Eduardo Doryan Cheikh Ibrahima Fall Ian Johnson Mats Karlsson Jemal-ud-din Kassum 世界銀行年次報告 2001 日下部 元雄 Johannes Linn Callisto Madavo Mohamed Muhsin 西水 美恵子 Jean-François Rischard Josef Ritzen Joanne Salop Jean-Louis Sarbib Nemat Shafik Katherine Sierra Anil Sood Ko-Yung Tung Vinod Thomas Robert Picciotto (空席) (空席) 組織に関する情報 現地事務所の所在地 2001 年 6 月 30 日 本部: * アルゼンチン: * ブラジル: 1818 H Street N.W., Washington, D.C. 20433, U.S.A. Banco Mundial Edificio Bouchard, Bouchard 547, 3er Piso, 1106 Buenos Aires, Argentina Banco Mundial Setor Comercial Norte, Quadra 02, Lote A - Edificio, Corporate Financial Center, Conjuntos 303/304, 603, Brasilia, DF 70712-900, Brazil ニューヨーク事務所: The World Bank Office of the Special Representative to the U.N. 809 United Nations Plaza, Suite 900 New York, N.Y. 10017, U.S.A. アルメニア: ヨーロッパ: * オーストラリア: Banque Mondiale 66 avenue d’Iéna 75116 Paris, France The World Bank Level 18, CML Building 14 Martin Place Sydney NSW 2000, Australia The World Bank Republic Square 9 V. Sargsyan Street Yerevan 375010, Armenia ブリュッセル: Banque Mondiale 10 rue Montoyer B-1000 Brussels, Belgium フランクフルト: The World Bank Bockenheimer Landstrasse 109 60325 Frankfurt am Main, Germany ジュネーブ: The World Bank 3, chemin Louis Dunant, C.P. 66, CH-1211 Geneva 10, Switzerland ロンドン: The World Bank New Zealand House, 15th Floor, Haymarket, London SW1 Y4TE, England 東京: 〒 100-0011 東京都千代田区内幸町 2-2-2 富国生命ビル 10 階 世界銀行東京事務所 アルバニア: The World Bank Deshmoret e 4 Shkurtit, No. 34, Tirana, Albania アゼルバイジャン: The World Bank 91-95 Mirza Mansur Street Icheri Sheher, Baku, 370004, Azerbaijan * バングラデシュ: The World Bank 3A, Paribagh, Dhaka 1000, Bangladesh (postal address: G.P.O. Box 97) ベラルーシ: The World Bank 2A Gertsen Street, 2nd Floor Minsk, 220030, Republic of Belarus Banco Mundial Rua Alfredo Troni (Edificio BPC), No. 15, 14 Andar (14th Floor), Luanda, Angola (postal address: Caixa Postal 1331) Banco Mundial Rua Oswaldo Cruz, No. 01 Edifício Beira Mar Trade Center Sala 1710, 60125-150 - Fortaleza, Ceará, Brazil ブラジル: Banco Mundial Edificio SUDENE Sala 1S-108, Cidade Universitaria, 50670-900 Recife, PE, Brazil ブルガリア: The World Bank World Trade Center - Interpred, 36 Dragan Tsankov Blvd. Sofia 1057, Bulgaria ブルキナファソ: Banque Mondiale Immeuble BICIA, 3ème étage, Ouagadougou, Burkina Faso (postal address: B.P. 622) ブルンジ: ベナン: Banque Mondiale Zone Résidentielle de la Radio, Cotonou, Bénin (postal address: B.P. 03-2112) Banque Mondiale avenue du 18 septembre Bujumbura, Burundi (postal address: B.P. 2637) カンボジア: ボリビア: Banco Mundial Edificio BISA piso 9, Av. 16 de Julio 1628 La Paz, Bolivia (postal address: Casilla 8692) ボスニア・ヘルツェゴビナ: アンゴラ: ブラジル: The World Bank Hamdije Kresevljakovica 19/5 71000 Sarajevo, Bosnia and Herzegovina The World Bank 113 Norodom Boulevard Phnom Penh, Cambodia (postal address: P.O. Box 877) カメルーン: Banque Mondiale rue 1. 792, No. 186 Yaoundé, Cameroon (postal address: B.P. 1128) 中央アフリカ共和国: Banque Mondiale rue des Missions, Bangui, République Centrafricaine (postal address: B.P. 819) (* 印)国別担当局長が配置されている。 世界銀行について 135 事務所の住所(続き) チャド: * エジプト・アラブ共和国: ハイチ: Banque Mondiale avenue Charles de Gaulle et avenue du Commandant Lamy, Quartier Bololo, N’Djamena, Chad (postal address: B.P. 146) The World Bank World Trade Center 1191 Corniche El-Nil, 15th Floor, Boulaq, Cairo, Arab Republic of Egypt, 11221 Banque Mondiale 18 rue Emeric (Montana) Port-au-Prince, Haiti * 中国: エリトリア: The World Bank 9th Floor, Building A, Fuhua Mansion, No. 8, Chaoyangmen Beidajie, Dongcheng District, Beijing 100027, China (postal address: P.O. Box 1006009086) The World Bank 15/17, Tsegai Adig Street, Zone 03 Subzone 01, Asmara, Eritrea Banco Mundial Centro Financiero BANEXPO 4to Piso, Boulevard San Juan Bosco, Colonia Payaquí Apartado Postal 3591, Tegucigalpa, Honduras エストニア: The World Bank Suur-Ameerika 1, 13th Floor Tallinn EE0100, Estonia コロンビア: Banco Mundial Carrera 7 No.71-21, Torre A, piso 16, Edificio Fiduagraria, Apartado 10229, Bogota, Colombia ホンジュラス: 香港: IBRD/IFC Joint Office Suite 1107 Asia Pacific Finance Tower, 3 Garden Road, Hong Kong エチオピア: The World Bank Africa Avenue, Bole Road Addis Ababa, Ethiopia (postal address: P.O. Box 5515) * ハンガリー: Banque Mondiale Corner of Booker Washington and Jacques Aka Streets Cocody, Abidjan 01, Côte d’Ivoire (postal address: B.P. 1850) ガボン: * インド: Banque Mondiale Quartier Palais de Justice Section RG, Parcelle No. 222 Libreville, Gabon The World Bank 70 Lodi Estate New Delhi 110 003, India (postal address: P.O. Box 416, New Delhi 110 001) クロアチア: グルジア: The World Bank Trg J.F. Kennedya 6b/lll HR-10000 Zagreb, Croatia The World Bank 18A Chonkadze Street Tbilisi, 380007 Georgia ドミニカ共和国: * ガーナ: Banco Mundial Calle Virgilio Díaz Ordoñez #36, esq. Gustavo Mejía Ricart Edificio Mezzo Tempo, Suite 401, 4ta. Planta, Santo Domingo, R.D. The World Bank 69 Dr. Isert Road, North Ridge Residential Area, Accra, Ghana (postal address: P.O. Box M. 27) The World Bank Bajcsy-Zsilinszky ut 42-46, 5th floor, 1054 Budapest, Hungary * コートジボワール: 東ティモール: The World Bank Rua Dos Direitos Humanos Dili, East Timor (postal address: World Bank Mission, East Timor, GPO Box 3548, Darwin, NT 0801, Australia) エクアドル: Banco Mundial Calle 12 de Octubre 1830 y Cordero, World Trade Center Torre B, Piso 13, Quito, Ecuador (* 印)国別担当局長が配置されている。 136 世界銀行年次報告 2001 * インドネシア: The World Bank Jakarta Stock Exchange Building, Tower 2, 12th Floor, Sudirman Central Business District (SCBD), Jl. Jendral Sudirman Kav. 52-53, Jakarta 12190, Indonesia (postal address: P.O. Box 324/JKT) ジャマイカ: グアテマラ: Banco Mundial 13 Calle 3-40, Zona 10 Edificio Atlantis, Piso 14 Guatemala City, Guatemala The World Bank Island Life Center 6 St. Lucia Avenue, Third Floor, Kingston 5, Jamaica カザフスタン: ギニア: Banque Mondiale Immeuble de l’Archevêché Face Baie des Anges, Conakry, Guinée (postal address: B.P. 1420) ガイアナ: The World Bank c/o UNDP Building 42 Brickdam and UN Place, Stabroek, Georgetown, Guyana The World Bank Almaty Office 41 Kazybek bi Street, 4th Floor, 480100 Almaty, Republic of Kazakhstan カザフスタン: The World Bank Astana Office, Samai Microdistrit, 2nd Floor Astana Towers, 473000 Astana, Republic of Kazakhstan * ケニア: マラウイ: ニジェール: The World Bank Hill Park Building, Upper Hill, Nairobi, Kenya (postal address: P. O. Box 30577) The World Bank Development House, Capital City, Lilongwe 3, Malawi (postal address: P.O. Box 30557) Banque Mondiale 42 rue des Dallols, Niamey, Niger (postal address: B. P. 12402) コソボ: マリ: The World Bank Rruga Tirana No. 35 Pristina, Kosovo, Federal Republic of Yugoslavia Banque Mondiale Immeuble SOGEFIH Centre Commercial Rue 321, Quartier du Fleuve, Bamako, Mali (postal address: B. P. 1864) The World Bank Plot 433 Yakubu Gowon Crescent, Opposite ECOWAS Secretariat, Asokoro District, Abuja, Nigeria (postal address: P.O. Box 2826, Garki) モーリタニア: * パキスタン: Banque Mondiale Villa No. 30, Lot A, Quartier Socogim, Nouakchott, Mauritanie (postal address: B. P. 667) The World Bank 20 A Shahrah-e-Jamhuriyat Ramna 5, G-5/1, Islamabad, Pakistan (postal address: P.O. Box 1025) * メキシコ: パプアニューギニア: Banco Mundial Insurgentes Sur 1605, Piso 24, San Jose Insurgentes, 03900 Mexico, D. F., Mexico The World Bank c/o Islander Travelodge Hotel Suite 102, P.O. Box 1877 Port Moresby, National Capital District, Papua New Guinea * ナイジェリア: キルギス共和国: The World Bank 214 Moskovskaya Str. Bishkek 720010, Kyrgyz Republic ラオス人民民主共和国: Republic: The World Bank Pathou Xay-Nehru Road Vientiane, Lao PDR ラトビア: The World Bank 8 Smilsu Street, 5th Floor Riga, LV 1162, Latvia レバノン: The World Bank UN-House, 6th Floor Riad El Solh Square Beirut, Lebanon (postal address: P.O. Box 11-8577) モルドバ: The World Bank Sciusev str., 76/6, MD 2012, Chisinau, Republic of Moldova モンゴル: The World Bank 11-A Peace Avenue Ulaanbaatar 210648, Mongolia レソト: モロッコ: The World Bank UN House, United Nations Road, Maseru, Lesotho The World Bank 7, rue Larbi Ben Abdellah Rabat-Souissi, Morocco リトアニア: モザンビーク: The World Bank Vilniaus Str. 28, 2600 Vilnius, Lithuania The World Bank Ave. Kenneth Kaunda 1224, Maputo, Mozambique (postal address: Caixa Postal 4053) マケドニア旧ユーゴスラビア共和国: The World Bank 34 Leninova Street, 91000 Skopje, FYR Macedonia * マダガスカル: Banque Mondiale Rue Andriamifidy L. Razafimanantsoa, Anosy (près du Ministère des Affaires Etrangères), Antananarivo 101, Madagascar (postal address: B. P. 4140) * ネパール: The World Bank Yak & Yeti Hotel Complex, Lal Durbar, Kathmandu, Nepal (postal address: P.O. Box 798) ニカラグア: Banco Mundial De los Semaforos de la Centroamerica, 400 mts. abajo, Segundo Piso Edificio SYSCOM, Managua, Nicaragua パラグアイ: Banco Mundial Av. Mariscal Lopez y Sarabi Casa de las Naciones Unidas, Asunción, Paraguay * ペルー: Banco Mundial Avenida Alvarez Calderón 185 Piso 7, San Isidro, Lima, Peru * フィリピン: The World Bank 23/F, The Taipan Place Building, Emerald Avenue, Ortigas Center, Pasig City, Metro Manila, Philippines * ポーランド: The World Bank, 53 Emilii Plater St. Warsaw Financial Center, 9th Floor, 00-113 Warsaw, Poland ルーマニア: The World Bank Boulevard Dacia 83, Sector 2, Bucharest, Romania * ロシア連邦: The World Bank Sadovaya-Kudrinskaya No. 3, Moscow 123242, Russian Federation (* 印)国別担当局長が配置されている。 世界銀行について 137 事務所の住所(続き) ルワンダ: タジキスタン: ウズベキスタン: The World Bank Boulevard de la Révolution SORAS Building, Kigali, Rwanda (postal address: P.O. Box 609) The World Bank, Rudaki Avenue 105, Dushanbe, Tajikistan The World Bank 43 Academician Suleimanova Street, Tashkent, Uzbekistan 700017 * タンザニア: ベネズエラ・ボリバル共和国: The World Bank 50 Mirambo Street Dar-es-Salaam, Tanzania (postal address: P.O. Box 2054) Banco Mundial Av. Francisco de Miranda con Av. del Parque Torre Edicampo, Piso 9, Campo Alegre, Caracas, República Bolivariana de Venezuela サウジアラビア: The World Bank UNDP Building, Diplomatic Quarter (beside American Embassy) Riyadh, Saudi Arabia (postal address: P.O. Box 5900, Riyadh 11432, Saudi Arabia) * セネガル: Banque Mondiale 3, place de l’indépendance, Immeuble SDIH 5ème etage Dakar, Sénégal (postal address: B. P. 3296) シエラレオネ: The World Bank Regent House, 14 Wilberforce Street, Freetown, Sierra Leone シンガポール: The World Bank #15-08, MAS Building 10 Shenton Way, Singapore, 079117 * 南アフリカ: The World Bank Pro Equity Court Building First Floor, 1250 Pretorius Street, Hatfield, Pretoria, Republic of South Africa (postal address: P.O. Box 12629, Hatfield 0028, Pretoria) * スリランカ: The World Bank 1st Floor, DFCC Building 73/5, Galle Road, Colombo 3, Sri Lanka (postal address: P.O. Box 1761) (* 印)国別担当局長が駐在する現地事務所。 138 世界銀行年次報告 2001 * タイ: The World Bank Diethelm Towers, Tower A 17th Floor, 93/1 Wireless Road, Bangkok 10330, Thailand * ベトナム: The World Bank 63 Ly Thai To Street Hanoi, Vietnam トーゴ: Banque Mondiale 169 Boulevard du 13 janvier, Immeuble BTCI, 8ème étage Lomé, Togo (postal address: Boite Postale 3915) * ヨルダン川西岸・ガザ地区: The World Bank P.O. Box 54842 Jerusalem イエメン共和国: The World Bank Ugur Mumcu Caddesi 88 Kat: 2, 06700 Gaziosmanpasa, Ankara, Turkey The World Bank Hadda Street No. 40 off Damascus Road, Sana’a Republic of Yemen (postal address: P.O. Box 18152) トルクメニスタン: ユーゴスラビア連邦共和国: The World Bank United Nations Building Atabaev Street, 40, Ashgabat 744000, Turkmenistan The World Bank – Liaison Office, Bulevar Kralja Aleksandra Belgrade 86-90 Federal Republic of Yugoslavia ウガンダ: ザンビア: The World Bank 1 Lumumba Avenue Rwenzori House, 4th Floor Kampala, Uganda (postal address: P.O. Box 4463) The World Bank Anglo American Building, 74 Independence Avenue, 3rd Floor, Lusaka, Zambia 10101 (postal address: P.O. Box 35410) ウクライナ: ジンバブエ: The World Bank 2 Lysenko Street Kyiv 01034, Ukraine The World Bank Old Lonrho Building 88 Nelson Mandela Avenue Harare, Zimbabwe (postal address: P.O. Box 2960) * トルコ: 表 8.1 世銀貸付適格国 (2001 年 7 月 1 日現在) 所得分類 及び国名 2000 年の 1 人当たり GNIa 所得分類 及び国名 2000 年の 1 人当たり GNIa IBRD 貸付のみ適格国 1 人当たり GNI5,225 ドル以上 スロベニア アンティグア・バーブーダ 大韓民国 アルゼンチン セイシェル セントクリストファー・ネイビス ウルグアイ 10,070 9,190 8,910 7,440 7,310 6,660 6,090 1 人当たり GNI2,996 ドル∼ 5,225 ドル メキシコ トリニダード・トバゴ チェコ共和国 ハンガリー チリ クロアチア ベネズエラ・ボリバル共和国 ポーランド コスタリカ モーリシャス レバノン スロバキア共和国 ブラジル エストニア マレーシア ボツワナ パナマ ガボン トルコ 南アフリカ パラオ 5,080 4,980 4,920 4,740 4,600 4,510 4,310 4,200 3,960 3,800 3,750 3,700 3,570 3,410 3,380 3,300 3,260 3,180 3,090 3,020 不明 1 人当たり GNI1,446 ドル∼ 2,995 ドル ベラルーシ ベリーズ リトアニア ラトビア ジャマイカ 2,990 2,940 2,900 2,860 2,440 ミクロネシア連邦 ドミニカ共和国 ペルー チュニジア コロンビア ナミビア タイ エルサルバドル マーシャル諸島 フィジー マケドニア旧ユーゴスラビア共和国 グアテマラ ヨルダン ルーマニア ロシア連邦 イラン・イスラム共和国 アルジェリア ブルガリア エジプト・アラブ共和国 パラグアイ スリナム 2,110 2,100 2,100 2,090 2,080 2,050 2,010 1,990 1,970 1,830 1,710 1,690 1,680 1,670 1,660 1,630 1,590 1,510 1,490 1,450 不明 1 人当たり GNI755 ドル∼ 1,445 ドル スワジランド エクアドル カザフスタン モロッコ フィリピン シリア・アラブ共和国 d 中国 トルクメニスタン パプアニューギニア 赤道ギニア イラク d 1,290 1,210 1,190 1,180 1,040 990 840 840 760 不明 不明 1 人当たり GNI755 ドル未満 ウクライナ 700 IBRD 貸付及び IDA 貸付ブレンド適格国 b 1 人当たり GNI2,996 ドル∼ 5,225 ドル セントルシア c グレナダ c ドミニカ c 4,070 3,520 3,260 1 人当たり GNI1,446 ドル∼ 2,995 ドル セントビンセントおよびグ レナディーン諸島 c 2,690 1 人当たり GNI755 ドル∼ 1,445 ドル ボリビア ボスニア・ヘルツェゴビナ ユーゴスラビア連邦共和国 d 1,000 不明 不明 次のページに続く… 世界銀行について 139 表 8.1 世銀貸付適格国(続き) 所得分類 及び国名 2000 年の 1 人当たり GNIa 所得分類 及び国名 2000 年の 1 人当たり GNIa IBRD 貸付及び IDA 貸付の適格国 b(続き) 1 人当たり GNI が 755 ドル未満 ウズベキスタン アゼルバイジャン インドネシア ジンバブエ d 630 610 570 480 パキスタン インド ナイジェリア 470 460 260 IDA 貸付のみ適格国 b 1 人当たり GNI1,446 ドル∼ 2,995 ドル トンガ c モルディヴ c サモア c 1,660 1,460 1,460 1 人当たり GNI755 ドル∼ 1,445 ドル ケープベルデ c バヌアツ c キリバス c スリランカ ホンジュラス ジブチ ガイアナ アルバニア 1,330 1,140 950 860 850 840 770 不明 1 人当たり GNI755 ドル未満 コートジボワール d コンゴ共和国 d ソロモン諸島 グルジア カメルーン ブータン レソト アルメニア ハイチ セネガル ギニア モルドバ モンゴル ベトナム バングラデシュ ベナン コモロ イエメン共和国 モーリタニア 660 630 630 590 570 550 540 520 510 500 450 400 390 390 380 380 380 380 370 ケニア ガーナ ガンビア スーダン d ウガンダ トーゴ ザンビア 中央アフリカ共和国 ラオス人民民主共和国 サントメ・プリンシペ タンザニア キルギス共和国 カンボジア マダガスカル アンゴラ マリ ブルキナファソ ルワンダ ネパール モザンビーク チャド ギニアビサウ ニジェール エリトリア マラウイ タジキスタン シエラレオネ ブルンジ エチオピア アフガニスタン d コンゴ民主共和国 d リベリア d ミャンマー d ニカラグア ソマリア d 360 350 330 320 310 300 300 290 290 290 280 270 260 260 240 240 230 230 220 210 200 180 180 170 170 170 130 110 100 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明:正確な数値が不明。 a. 世界銀行アトラス方式: 1 人当たり GNI(国民総所得。従来は GNP が使用されていた)の数値は、2000 年の米ドル建て。 b. 借入国は、(a)相対的貧困度、及び(b)信用力不足に基づいて、IDA 貸付適格国となる。2002 年度に関しては、世界銀行アトラス方式を使用して、2000 年 の 1 人当たり GNI が 885 ドル以上である場合には、IDA 貸付の適格性はなくなる。IDA 貸付を受ける場合には、借入国は成果についてのテストに合格しなけれ ばならない。例外として、上記の GNI 基準を上回っており、本格的な調整努力を行っているが、IBRD 貸付の適格性を有していない借入国に対しては、暫定的に 適格性が認められる。小規模諸島経済国は、例外扱いとする(脚注 c を参照) 。 c. IDA-12 の期間(2000-02 年度)、適格性がないために世銀グループの支援が全く、またはほとんど受けられないような小さな島国に対しては、1 人当たり GNI による IDA 貸付適格基準(2002 年度は 885 ドル)を適用除外扱いとした。かかる諸国に対しては、適格性を改善するためのプロジェクト及び調整プログラム に対する資金供与のために、IDA 貸付を行うかどうかをケース・バイ・ケースで検討する。 d. 2001 年 7 月 1 日現在、貸付は行われていない。 140 世界銀行年次報告 2001 表 8.2 アフリカ地域に対する世銀の貸付承認額、貸付実行額及び純移転額、 1996-2001 年度 (単位: 100 万ドル) エチオピア 項目 IBRD と IDA の承認額 未実行残高 実行総額 返済額 b 純実行額 金利・諸掛り 純移転額 ウガンダ セネガル 地域合計 2001 1996-2001a 2001 1996-2001a 2001 1996-2001a 2001 1996-2001a 667 835 270 22 249 13 236 1,592 835 789 105 683 71 612 358 527 167 16 151 15 136 1,022 527 969 240 729 85 645 255 541 116 20 96 10 86 847 541 499 101 398 61 336 3,370 7,900 2,290 1,042 1,249 410 839 14,903 7,900 14,505 6,852 7,653 3,394 4,259 注:この表は、過去 2 年度(2000-01)において同地域で貸付額が最も多い上位 3 ヶ国を示すものである。 a. 1996 年度には、IDA 特別基金からの貸付が含まれている。 b. 2001 年度には、世銀は、拡充重債務貧困国イニシアティブに基づいて、セネガルに対する 1,190 万ドルとウガンダに対する 970 万ドルを含め、19 ヶ国に対し て合計約 1 億 3,200 万ドルの債務救済を実施した。 表 8.3 東アジア・大洋州地域に対する世銀の貸付承認額、貸付実行額及び 純移転額、1996-2001 年度 (単位: 100 万ドル) 中国 項目 IBRD と IDA の承認額 未実行残高 実行総額 返済額 純実行額 金利・諸掛り 純移転額 2001 788 10,041 1,820 716 1,105 815 289 1996-2001a 12,958 10,041 12,115 2,940 9,175 3,910 5,264 ベトナム インドネシア 2001 1996-2001a 2001 629 1,419 160 2 158 8 150 2,470 1,419 1,042 7 1,035 29 1,006 493 2,807 684 812 -128 949 -1,077 1996-2001a 5,977 2,807 6,347 5,831 517 5,022 -4,505 地域合計 2001 1996-2001a 2,134 17,367 3,330 2,336 994 2,828 -1,834 34,787 17,367 32,573 15,031 17,542 14,191 3,351 注:この表は、過去 2 年度(2000-01)において同地域で貸付額が最も多い上位 3 ヶ国を示すものである。 a. 1996 年度には、IDA 特別基金からの貸付が含まれている。 世界銀行について 141 表 8.4 南アジア地域に対する世銀の貸付承認額、貸付実行額及び純移転額、 1996-2001 年度 (単位: 100 万ドル) インド 項目 IBRD と IDA の承認額 未実行残高 実行総額 返済額 純実行額 金利・諸掛り 純移転額 2001 2,555 8,046 1,644 1,109 535 539 -4 1996-2001a 11,160 8,046 9,027 7,133 1,894 4,237 -2,342 バングラデシュ 2001 280 1,497 298 95 204 49 155 パキスタン 地域合計 1996-2001a 2001 1996-2001a 2001 1996-2001a 2,675 1,497 1,994 417 1,577 280 1,297 374 984 647 290 357 200 157 2,167 984 3,408 1,604 1,804 1,324 481 3,247 11,070 2,691 1,538 1,153 809 344 16,726 11,070 15,253 9,342 5,911 5,977 -66 注:この表は、過去 2 年度(2000-01)において同地域で貸付額が最も多い上位 3 ヶ国を示すものである。 a. 1996 年度には、IDA 特別基金からの貸付が含まれている。 表 8.5 ヨーロッパ・中央アジア地域に対する世銀の貸付承認額、貸付実行額 及び純移転額、1996-2001 年度 (単位: 100 万ドル) トルコ 項目 IBRD と IDA の承認額 未実行残高 実行総額 返済額 純実行額 金利・諸掛り 純移転額 2001 1,028 2,418 820 455 365 257 108 1996-2001a 4,260 2,418 3,225 4,010 -785 1,659 -2,444 ロシア連邦 2001 398 3,261 455 307 148 425 -277 世界銀行年次報告 2001 地域合計 1996-2001a 2001 1996-2001a 2001 1996-2001a 7,578 3,261 6,955 633 6,323 1,643 4,680 102 239 47 29 18 51 -32 815 239 668 114 555 229 326 2,693 10,926 2,710 1,360 1,350 1,354 -4 25,646 10,926 22,341 9,312 13,029 7,172 5,857 注:この表は、過去 2 年度(2000-01)において同地域で貸付額が最も多い上位 3 ヶ国を示すものである。 a. 1996 年度には、IDA 特別基金からの貸付が含まれている。 142 ブルガリア 表 8.6 ラテンアメリカ・カリブ海地域に対する世銀の貸付承認額、貸付実 行額及び純移転額、1996-2001 年度 (単位: 100 万ドル) メキシコ 項目 IBRD と IDA の承認額 未実行残高 実行総額 返済額 純実行額 金利・諸掛り 純移転額 2001 1,982 2,456 1,433 1,309 124 889 -765 1996-2001a 6,880 2,456 7,517 8,026 -509 5,179 -5,688 ブラジル 2001 1,677 3,123 1,723 827 897 505 391 コロンビア 1996-2001a 2001 7,968 3,123 9,228 6,176 3,052 2,605 447 185 480 264 225 39 125 -87 1996-2001a 1,908 480 1,490 1,861 -371 829 -1,200 地域合計 2001 1996-2001a 5,300 12,384 5,466 3,856 1,610 2,907 -1,297 31,410 12,384 32,823 24,474 8,349 15,055 -6,706 注:この表は、過去 2 年度(2000-01)において同地域で貸付額が最も多い上位 3 ヶ国を示すものである。 a. 1996 年度には、IDA 特別基金からの貸付が含まれている。 表 8.7 中東・北アフリカ地域に対する世銀の貸付承認額、貸付実行額及び 純移転額、1996-2001 年度 (単位: 100 万ドル) イエメン共和国 項目 IBRD と IDA の承認額 未実行残高 実行総額 返済額 純実行額 金利・諸掛り 純移転額 チュニジア イラン・イスラム共和国 地域合計 2001 1996-2001a 2001 1996-2001a 2001 1996-2001a 2001 1996-2001a 142 368 81 16 65 9 56 830 368 619 68 551 45 506 76 516 175 146 28 77 -48 1,034 516 1,008 1,040 -32 585 -617 0 232 103 70 33 43 -10 232 232 559 269 289 183 106 508 3,511 789 837 -48 610 -657 6,506 3,511 6,612 6,300 312 3,939 -3,627 注:この表は、過去 2 年度(2000-01)において同地域で貸付額が最も多い上位 3 ヶ国を示すものである。 a. 1996 年度には、IDA 特別基金からの貸付が含まれている。 世界銀行について 143 表 8.8 2001 年度に承認された貸付、アフリカ地域 承認日 返済期間 アフリカ 地域貿易促進プロジェクト 2001 年 4 月 3 日 2011/2036 3.9 5.0 ベナン 公共支出改革調整貸付 2001 年 3 月 22 日 2011/2041 7.8 10.0 ブルキナファソ ワガドゥーグー給水プロジェクト 地域社会中心の農村開発プロジェクト 2001 年 3 月 21 日 2000 年 11 月 30 日 2011/2040 2011/2040 55.0 50.5 70.0 66.7 ブルンジ 地域貿易促進プロジェクト 公共事業・雇用創出プロジェクト 2001 年 4 月 3 日 2001 年 1 月 23 日 2011/2041 2011/2040 5.8 31.3 7.5 40.0 カメルーン 構造調整貸付 III ― IDA 貸付返済金 マルチセクターエイズ・プロジェクト 2001 年 6 月 15 日 2001 年 1 月 12 日 2008/2038 2011/2040 6.2 39.2 7.8 50.0 ケープベルデ 運輸/インフラ・プロジェクトのための 補完的貸付 2001 年 1 月 30 日 2003/2033 4.0 5.0 チャド 全国運輸プログラム支援プロジェクト 2000 年 10 月 26 日 2011/2040 50.8 67.0 コモロ インフラ・給水・環境プロジェクト 2001 年 3 月 1 日 2011/2040 8.8 11.4 エリトリア エイズ・マラリア・性交渉感染症・ 結核抑制プロジェクト 緊急復興貸付 包括的幼児教育プロジェクト 2000 年 12 月 18 日 2000 年 11 月 22 日 2000 年 7 月 27 日 2011/2040 2011/2040 2010/2040 31.4 69.3 29.0 40.0 90.0 40.0 エチオピア 全国化学肥料セクター・プロジェクトに 対する補完的貸付 経済復興支援貸付 遠隔研修プロジェクト 薬草植物の保全・持続的利用プロジェクト 緊急復興プロジェクト 緊急動員解除・社会復帰プロジェクト マルチセクターエイズ・プロジェクト 女性開発イニシアティブ・プロジェクト 2001 年 6 月 14 日 2001 年 6 月 5 日 2001 年 4 月 17 日 2001 年 2 月 13 日 2000 年 12 月 5 日 2000 年 12 月 5 日 2000 年 9 月 12 日 2000 年 7 月 27 日 2011/2041 2011/2041 2011/2040 2011/2041 2011/2040 2011/2040 2011/2040 2010/2040 34.7 116.6 3.9 2.0 180.2 133.7 45.2 3.8 44.0 150.0 4.9 2.6 230.0 170.6 59.7 5.0 ガンビア エイズ緊急対策プロジェクト 2001 年 1 月 16 日 2011/2040 11.8 15.0 2000 年 12 月 28 日 2011/2040 19.6 25.0 2000 年 9 月 7 日 2000 年 8 月 1 日 2011/2040 2010/2040 37.0 50.9 49.0 67.0 ガーナ エイズ対策プロジェクト(GARFUND) 経済改革支援貸付 II プログラムのための 補完的貸付 農業サービス・サブセクター投資プロジェクト 144 元本金額(単位: 100 万ドル) SDR US$ 国名/プロジェクト名 世界銀行年次報告 2001 国名/プロジェクト名 承認日 返済期間 元本金額(単位: 100 万ドル) SDR US$ ケニア 地域貿易促進プロジェクト 2001 年 4 月 3 日 経済・公共セクター改革のための補完的貸付 2001 年 1 月 24 日 権限委譲に基づいた、リプロダクティブ・ヘルス (性と生殖に関する健康)と エイズに関するプロジェクト 2000 年 12 月 12 日 緊急電力供給プロジェクト 2000 年 10 月 26 日 エイズ危機対策プロジェクト 2000 年 9 月 12 日 経済・公共セクター改革貸付 2000 年 8 月 1 日 2011/2041 2010/2040 19.4 2.5 25.0 3.2 2011/2040 2011/2040 2011/2040 2010/2040 38.3 55.1 37.9 113.1 50.0 72.0 50.0 150.0 レソト 公益事業セクター改革プロジェクト 2001 年 3 月 29 日 2011/2040 22.2 28.6 2001 年 6 月 19 日 2001 年 4 月 19 日 2000 年 12 月 22 日 2000 年 7 月 20 日 2011/2041 2011/2040 2011/2040 2009/2039 69.2 85.2 23.5 15.2 89.0 110.0 30.4 20.1 2000 年 7 月 20 日 2010/2040 13.7 18.1 2001 年 4 月 3 日 2011/2041 11.6 15.0 マダガスカル 農村開発支援プロジェクト 地域社会開発プロジェクト 構造調整 II のための補完的貸付 構造調整 III のための補完的貸付 サイクロン復興活動に関する社会基金 III プロジェクトのための補完的貸付 マラウイ 地域貿易促進プロジェクト 財政改革・規制緩和プログラム貸付 III ― IDA 貸付返済金 財政改革・規制緩和プログラム技術援助 III プロジェクト 財政改革・規制緩和プログラム貸付 III 2000 年 12 月 22 日 2011/2040 0.4 0.5 2000 年 12 月 21 日 2000 年 12 月 21 日 2011/2040 2011/2040 2.4 43.1 3.0 55.1 マリ 経済運営のための補完的貸付 教育セクター支出プログラム 2000 年 12 月 22 日 2000 年 12 月 20 日 2011/2040 2011/2040 19.6 35.3 25.4 45.0 モーリタニア 財政改革支援のための補完的貸付 2000 年 12 月 22 日 2010/2039 14.1 18.3 モザンビーク 鉱物資源管理キャパシティ・ ビルディング・プロジェクト 2001 年 3 月 29 日 2011/2040 13.8 18.0 ニジェール 給水セクター・プロジェクト 財政回復・調整のための補完的貸付 財政調整・回復貸付 2001 年 5 月 3 日 2000 年 12 月 22 日 2000 年 9 月 14 日 2011/2040 2011/2040 2011/2040 37.3 9.4 26.5 48.0 12.2 35.0 ナイジェリア 民営化支援プロジェクト 地域社会中心の貧困削減プロジェクト 2001 年 6 月 14 日 2000 年 12 月 20 日 2011/2036 2011/2035 90.2 47.0 114.3 60.0 次のページに続く… 世界銀行について 145 表 8.8 2001 年度に承認された貸付、アフリカ地域(続き) 承認日 返済期間 ルワンダ 競争力・企業開発プロジェクト 地域貿易促進プロジェクト 農村セクター支援プロジェクト 経済復興のための補完的貸付 保健・人口プロジェクトのための補完的貸付 2001 年 4 月 19 日 2001 年 4 月 3 日 2001 年 3 月 29 日 2000 年 12 月 22 日 2000 年 12 月 21 日 2011/2041 2011/2041 2011/2040 2009/2038 2011/2040 31.8 5.8 37.2 11.8 5.5 40.8 7.5 48.0 15.3 7.0 サントメ・プリンシペ 公共資源管理貸付 公共資源管理技術援助 II プロジェクト 2000 年 11 月 2 日 2000 年 11 月 2 日 2011/2040 2011/2040 5.8 2.0 7.5 2.5 セネガル 長期給水セクター・プロジェクト 社会開発基金プロジェクト 貿易改革・競争力貸付 2001 年 3 月 6 日 2000 年 12 月 20 日 2000 年 9 月 14 日 2011/2041 2011/2040 2011/2040 98.0 23.6 75.7 125.0 30.0 100.0 シエラレオネ 公共セクター運営支援 II プロジェクト 経済復興・回復のための補完的貸付 2001 年 2 月 15 日 2000 年 12 月 14 日 2011/2040 2010/2040 2.7 7.9 3.5 10.0 タンザニア 地域貿易促進プロジェクト プログラム的構造調整 I ― IDA 貸付返済金 社会行動基金プロジェクト 2001 年 4 月 3 日 2001 年 1 月 29 日 2000 年 8 月 22 日 2011/2041 2010/2040 2010/2040 11.6 0.6 45.5 15.0 0.8 60.0 ウガンダ 貧困削減支援貸付 地域貿易促進プロジェクト 環境管理キャパシティ・ビルディング II プロジェクト 全国農業諮問サービス・プロジェクト エイズ抑制プロジェクト 構造調整 III のための補完的貸付 民営化・公益事業セクター改革プロジェクト 2001 年 5 月 31 日 2001 年 4 月 3 日 2011/2041 2011/2041 116.2 15.5 150.0 20.0 2001 年 3 月 20 日 2001 年 2 月 15 日 2001 年 1 月 18 日 2000 年 12 月 22 日 2000 年 8 月 24 日 2011/2041 2011/2040 2011/2040 2007/2037 2010/2040 17.1 35.3 37.3 19.6 36.2 22.0 45.0 47.5 25.4 48.5 西アフリカ地域 BCEAO 地域決済制度プロジェクト 2000 年 10 月 19 日 2011/2040 7.2 9.4 ザンビア 技術・職業教育・起業訓練開発プログラム 支援プロジェクト 地域貿易促進プロジェクト 財政維持のための補完的貸付 財政維持のための補完的貸付 鉄道再構築プロジェクト 2001 年 6 月 14 日 2001 年 4 月 3 日 2000 年 12 月 22 日 2000 年 11 月 20 日 2000 年 11 月 16 日 2011/2041 2011/2041 2010/2040 2010/2040 2011/2040 19.5 11.6 23.5 1.6 21.0 25.0 15.0 30.4 2.1 27.0 2,605.5 3,369.6 合計 146 元本金額(単位: 100 万ドル) SDR US$ 国名/プロジェクト名 世界銀行年次報告 2001 表 8.9 2001 年度に承認された貸付、東アジア・大洋州地域 元本金額(単位: 100 万ドル) SDR US$ 国名/プロジェクト名 承認日 返済期間 カンボジア 洪水復興社会基金 II プロジェクトのための補完的貸付 緊急洪水復興プロジェクト 2001 年 6 月 19 日 2001 年 3 月 13 日 2011/2041 2011/2040 7.9 27.1 10.0 35.0 2001 年 6 月 21 日 2001 年 6 月 19 日 2001 年 6 月 5 日 2001 年 3 月 27 日 2001 年 3 月 22 日 2000 年 12 月 19 日 2000 年 12 月 19 日 2007/2021 2007/2021 2007/2021 2006/2021 2006/2021 2006/2021 2006/2021 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 100.0 100.0 200.0 100.0 105.5 74.0 100.0 2000 年 8 月 1 日 2005/2020 適用なし 8.0 インドネシア 州保健 II プロジェクト a 2001 年 6 月 26 日 州保健 II プロジェクト a 2001 年 6 月 26 日 ケカマタン開発 II プロジェクト a 2001 年 6 月 26 日 ケカマタン開発 II プロジェクト a 2001 年 6 月 26 日 西ジャワ州環境管理プロジェクト a 2001 年 6 月 12 日 西ジャワ州環境管理プロジェクト a 2001 年 6 月 12 日 図書館開発プロジェクト 2001 年 6 月 8 日 ケカマタン開発プロジェクトのための補完的貸付 2000 年 12 月 21 日 2006/2021 2011/2036 2006/2021 2011/2036 2011/2036 2006/2021 2011/2036 2011/2035 適用なし 31.4 適用なし 87.5 4.6 適用なし 3.3 37.8 63.2 40.0 208.9 111.3 5.8 11.7 4.1 48.2 ラオス人民民主共和国 農業開発プロジェクト 道路保守プロジェクト 2001 年 5 月 29 日 2001 年 3 月 27 日 2011/2041 2011/2041 13.2 19.2 16.7 25.0 モンゴル エネルギー・プロジェクト 運輸開発プロジェクト 2001 年 5 月 3 日 2001 年 3 月 22 日 2011/2041 2011/2040 23.4 26.4 30.0 34.0 フィリピン マニラ都市交通整備プロジェクト 土地運用・管理プロジェクト 2001 年 6 月 21 日 2000 年 9 月 26 日 2009/2021 2009/2020 適用なし 適用なし 60.0 4.8 サモア 保健セクター運営プロジェクト 2000 年 9 月 14 日 2010/2040 3.8 5.0 バヌアツ 教育 II プロジェクト 2001 年 6 月 29 日 2011/2041 2.7 3.5 2001 年 6 月 26 日 2001 年 6 月 5 日 2011/2041 2011/2041 81.9 197.2 102.8 250.0 2001 年 3 月 20 日 2000 年 12 月 20 日 2011/2041 2011/2040 127.5 86.2 166.3 110.0 781.1 2,133.8 中国 内陸水路 III プロジェクト 遼河流域プロジェクト 江西幹線道路 II プロジェクト 石家荘都市交通プロジェクト 淮河汚染抑制プログラム 用水保全プロジェクト ウルムチ都市交通改善プロジェクト 金融セクター技術援助プロジェクトのための 補完的貸付 ベトナム 地域中心農村インフラ・プロジェクト 貧困削減支援貸付 ホーチミン市環境・衛生 (Nhieu Loc-Thi Nghe Basin)プロジェクト メコン運輸・洪水防止プロジェクト 合計 適用なし:適用除外(IBRD 貸付)。 注:この表は、東ティモール信託基金から拠出された 2,160 万ドルの特別資金を利用した援助は含まない。 a. IBRD 貸付と IDA 貸付 世界銀行について 147 表 8.10 2001 年度に承認された貸付、南アジア地域 国名/プロジェクト名 バングラデシュ 法律・司法キャパシティ・ビルディング・プロジェクト 識字力取得後の継続教育に関する 人的開発プロジェクト 貧困削減小口貸付 II プロジェクト エイズ抑制プロジェクト 大気の質の管理に関するプロジェクト 返済期間 2001 年 3 月 29 日 2011/2041 23.6 30.6 2001 年 2 月 27 日 2001 年 1 月 18 日 2000 年 12 月 12 日 2000 年 7 月 25 日 2011/2041 2011/2041 2011/2040 2011/2040 41.8 118.3 30.8 3.6 53.3 151.0 40.0 4.7 インド ラジャスタン州第 2 次地域初等教育プロジェクト カルナタカ州分水界開発プロジェクト カルナタカ州経済復興貸付 a カルナタカ州経済復興貸付 a 主要幹線道路整備プロジェクト カルナタカ州幹線道路整備プロジェクト 送配電システム開発 II プロジェクト 全国ハンセン病撲滅 II プロジェクト ラジャスタン州電力セクター再建プロジェクト マドヤプラデシュ州 貧困イニシアティブ・プロジェクト ケララ州給水・環境・衛生プロジェクト 技術教育 III プロジェクト グジャラート州幹線道路プロジェクト 2001 年 6 月 21 日 2001 年 6 月 21 日 2001 年 6 月 21 日 2001 年 6 月 21 日 2001 年 6 月 21 日 2001 年 5 月 24 日 2001 年 5 月 3 日 2001 年 3 月 27 日 2001 年 1 月 18 日 2011/2036 2011/2036 2007/2021 2011/2036 2007/2021 2007/2021 2006/2021 2011/2036 2006/2021 58.5 79.0 適用なし 58.9 適用なし 適用なし 適用なし 23.3 適用なし 74.4 100.4 75.0 75.0 589.0 360.0 450.0 30.0 180.0 2000 年 11 月 7 日 2000 年 11 月 7 日 2000 年 9 月 7 日 2000 年 9 月 5 日 2011/2035 2011/2035 2011/2035 2006/2020 84.2 50.1 48.9 適用なし 110.1 65.5 64.9 381.0 パキスタン 構造調整貸付 北西辺境州農業用水管理プロジェクト 貿易・運輸促進プロジェクト 2001 年 6 月 12 日 2001 年 6 月 12 日 2001 年 4 月 24 日 2011/2036 2011/2035 2011/2036 276.1 16.6 2.3 350.0 21.3 3.0 スリランカ 中央銀行整備プロジェクト 土地所有権・関連サービス・プロジェクト 遠隔研修プロジェクト 2001 年 6 月 19 日 2001 年 3 月 27 日 2001 年 3 月 5 日 2011/2041 2011/2040 2011/2040 23.9 3.9 1.6 30.3 5.0 2.0 945.4 3,246.5 合計 適用なし:適用除外(IBRD 貸付)。 a. IBRD 貸付と IDA 貸付 148 元本金額(単位: 100 万ドル) SDR US$ 承認日 世界銀行年次報告 2001 表 8.11 2001 年度に承認された貸付、ヨーロッパ・中央アジア地域 元本金額(単位: 100 万ドル) SDR US$ 国名/プロジェクト名 承認日 返済期間 アルバニア 農業サービス・プロジェクト 社会サービス供給プロジェクト 南東ヨーロッパ地域・貿易・運輸促進プロジェクト 2001 年 6 月 14 日 2001 年 6 月 7 日 2000 年 11 月 2 日 2011/2041 2011/2041 2010/2040 7.8 7.9 6.2 9.9 10.0 8.1 アルメニア 構造調整貸付 IV 司法改革プロジェクト 2001 年 5 月 22 日 2000 年 9 月 14 日 2011/2040 2010/2040 38.4 8.6 50.0 11.4 アゼルバイジャン 幹線道路プロジェクト 保健改革プロジェクト 金融セクター技術援助 2001 年 6 月 12 日 2001 年 6 月 12 日 2001 年 6 月 12 日 2011/2036 2011/2036 2011/2036 31.5 4.0 4.3 40.0 5.0 5.4 ベラルーシ 社会インフラ整備プロジェクト 2001 年 6 月 5 日 */2018 適用なし 22.6 ボスニア・ヘルツェゴビナ 民営化技術援助プロジェクト 地方イニシアティブ小口貸付 II プロジェクト 地方イニシアティブ小口貸付 III プロジェクト 地域社会開発プロジェクト 南東ヨーロッパ地域・貿易・運輸促進プロジェクト 社会セクター調整貸付 社会セクター技術援助貸付 2001 年 6 月 26 日 2001 年 6 月 26 日 2001 年 6 月 26 日 2001 年 6 月 26 日 2001 年 2 月 22 日 2001 年 2 月 15 日 2000 年 12 月 7 日 2011/2036 2011/2036 2011/2036 2011/2036 2011/2035 2011/2035 2011/2035 15.6 15.8 26.4 11.8 8.7 15.3 2.8 19.8 20.0 35.0 15.0 11.0 20.0 3.5 ブルガリア 農業セクター構造調整貸付 II 土地登録・台帳プロジェクト 児童福祉改革プロジェクト 教育近代化プロジェクト 2001 年 6 月 28 日 2001 年 6 月 21 日 2001 年 3 月 6 日 2000 年 9 月 5 日 2006/2021 2006/2021 2006/2021 2005/2020 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 50.0 30.0 8.0 14.4 クロアチア 裁判所・破産手続き管理プロジェクト 南東ヨーロッパ地域・貿易・運輸促進プロジェクト 2001 年 6 月 15 日 2000 年 10 月 26 日 2006/2016 2006/2015 適用なし 適用なし 5.0 13.9 グルジア 灌漑・排水・地域開発プロジェクト 電力市場支援プロジェクト 教育システム再編成・強化プロジェクト エネルギー輸送制度整備プロジェクト 2001 年 6 月 28 日 2001 年 5 月 3 日 2001 年 3 月 20 日 2001 年 3 月 13 日 2011/2041 2011/2040 2011/2040 2011/2040 21.3 21.1 19.9 7.6 27.0 27.4 25.9 9.6 カザフスタン シルダリヤ管理・北アラル海フェーズIプロジェクト 2001 年 6 月 5 日 2007/2021 適用なし 64.5 キルギス共和国 保健セクター改革 II プロジェクト 整理統合・構造調整貸付 都市輸送プロジェクト 2011/2041 2010/2040 2010/2040 11.7 26.1 16.7 15.0 35.0 22.0 2001 年 5 月 8 日 2000 年 9 月 14 日 2000 年 8 月 22 日 世界銀行について 149 表 8.11 2001 年度に承認された貸付、ヨーロッパ・中央アジア地域(続き) 国名/プロジェクト名 承認日 返済期間 元本金額(単位: 100 万ドル) SDR US$ ラトビア リエパヤ市固形廃棄物管理プロジェクト リガ市暖房修復プロジェクト 2000 年 9 月 14 日 2000 年 8 月 1 日 2005/2017 2005/2017 適用なし 適用なし 2.2 36.2 リトアニア 構造調整貸付 II 2000 年 7 月 25 日 2011/2011 適用なし 98.5 2001 年 6 月 26 日 2001 年 6 月 26 日 2001 年 6 月 26 日 2001 年 6 月 21 日 2000 年 12 月 14 日 2000 年 12 月 14 日 2007/2018 2011/2036 2011/2036 2011/2036 2009/2017 2010/2035 適用なし 10.3 2.0 4.0 適用なし 15.2 16.2 13.1 2.5 5.0 30.3 20.0 2000 年 7 月 25 日 2010/2035 7.0 9.3 2000 年 8 月 22 日 2010/2040 7.6 10.0 マケドニア旧ユーゴスラビア共和国 給水整備プロジェクト a 給水整備プロジェクト a 青少年開発プロジェクト 地域社会開発・文化プロジェクト 金融・企業セクター構造調整貸付 IIa 金融・企業セクター構造調整貸付 IIa 南東ヨーロッパ地域・貿易・ 運輸促進プロジェクト モルドバ 保健投資基金プロジェクト ポーランド クラクフ市エネルギー効率プロジェクト 鉄道再構築プロジェクト シチェチン−シフィノウィシチェ航路・ 港湾近代化プロジェクト 2001 年 6 月 7 日 2001 年 5 月 29 日 */* 2006/2016 適用なし 適用なし 15.0 101.0 2000 年 12 月 12 日 2006/2016 適用なし 38.5 ルーマニア 社会セクター開発プロジェクト 農村金融プロジェクト 2001 年 6 月 19 日 2001 年 3 月 29 日 2005/2018 2006/2018 適用なし 適用なし 50.0 80.0 ロシア連邦 北部再構築プロジェクト 教育改革プロジェクト 市町村暖房プロジェクト モスクワ都市交通プロジェクト 市町村上下水プロジェクト 2001 年 6 月 7 日 2001 年 5 月 24 日 2001 年 3 月 27 日 2001 年 2 月 6 日 2000 年 12 月 21 日 2007/2018 2006/2018 2006/2018 2006/2017 2006/2017 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 80.0 50.0 85.0 60.0 122.5 タジキスタン 構造調整貸付 II 農場民営化支援プロジェクトのための 補完的貸付 2001 年 6 月 26 日 2011/2041 39.4 50.0 2991 年 2 月 22 日 2009/2039 2.4 3.1 トルコ 金融セクター構造調整貸付 民営化・社会支援プロジェクト 2000 年 12 月 21 日 2000 年 12 月 21 日 2006/2017 2006/2017 適用なし 適用なし 777.8 250.0 ウクライナ リヴィフ市上下水プロジェクト セヴァストポリ市熱供給整備プロジェクト 2001 年 6 月 5 日 2001 年 3 月 22 日 2006/2021 2006/2021 適用なし 適用なし 24.3 28.2 合計 417.4 2,693.1 適用なし:適用除外(IBRD 貸付)。 * 印:不明 注:この表は、コソボ信託基金から拠出された 3,510 万ドルの援助、及びユーゴスラビア連邦共和国信託基金から拠出された 1,200 万ドルの援助は含まない。 a. IBRD 貸付と IDA 貸付 150 世界銀行年次報告 2001 表 8.12 2001 年度に承認された貸付、ラテンアメリカ・カリブ海地域 国名/プロジェクト名 承認日 返済期間 元本金額(単位: 100 万ドル) SDR US$ アルゼンチン ブエノスアイレス中等教育 II プロジェクト コルドバ州改革貸付 持続的農業管理プロジェクト 先住民地域の開発 州改革構造調整貸付―カタマルカ州 2000 年 12 月 7 日 2000 年 11 月 22 日 2000 年 9 月 18 日 2000 年 9 月 18 日 2000 年 9 月 14 日 2006/2015 2006/2015 2005/2015 2005/2015 2006/2015 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 57.0 303.0 5.0 5.0 70.7 バルバドス 複数国エイズ予防・抑制プログラム 2001 年 6 月 28 日 */2017 適用なし 15.1 ベリーズ 社会投資基金のための補完的貸付 道路・市町村排水プロジェクト 2001 年 4 月 3 日 2000 年 9 月 5 日 2006/2018 2006/2017 適用なし 適用なし 1.4 13.0 ボリビア 保健セクター改革プロジェクト 権限委譲のためのプログラム的構造調整貸付 先住民開発プロジェクト 2001 年 6 月 28 日 2001 年 5 月 22 日 2001 年 2 月 14 日 2011/2041 2011/2041 2011/2040 27.6 46.7 4.0 35.0 60.0 5.0 ブラジル 農村貧困削減プロジェクト―ピアウイ州 農村貧困削減プロジェクト―ペルナンブコ州 農村貧困削減プロジェクト―セアラ州 農村貧困削減プロジェクト―バイア州 金融セクター・プログラム構造調整貸付 I 財政・金融運営技術援助貸付 財政改革プログラム構造調整貸付 セアラ州の基礎教育の質の改善のためのプロジェクト バイア州の教育 土地を利用した貧困削減 I プロジェクト 2001 年 6 月 26 日 2001 年 6 月 26 日 2001 年 6 月 26 日 2001 年 6 月 26 日 2001 年 5 月 24 日 2001 年 5 月 24 日 2001 年 1 月 18 日 2000 年 12 月 20 日 2000 年 12 月 20 日 2000 年 11 月 30 日 2007/2016 2007/2016 2007/2016 2006/2016 2006/2013 2007/2016 2006/2013 2006/2016 2006/2016 */2014 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 22.5 30.1 37.5 54.3 404.0 8.9 757.6 90.0 69.6 202.1 コロンビア 人的資源保護プロジェクト 財政管理 II プロジェクト 2001 年 3 月 29 日 2001 年 3 月 22 日 2006/2018 2006/2018 適用なし 適用なし 150.0 35.5 ドミニカ共和国 複数国エイズ予防・抑制プログラム 遠隔研修プロジェクト 2001 年 6 月 28 日 2000 年 9 月 22 日 2006/2018 2006/2017 適用なし 適用なし 25.0 3.4 エクアドル 農村・小都市給水・ 衛生プロジェクト(PRAGUAS) 2000 年 10 月 17 日 2008/2020 適用なし 32.0 グレナダ 緊急復興・災害管理プロジェクト a 緊急復興・災害管理プロジェクト a 2000 年 10 月 17 日 2000 年 10 月 17 日 2006/2015 2011/2035 適用なし 3.8 5.1 5.0 次のページに続く… 世界銀行について 151 表 8.12 2001 年度に承認された貸付、ラテンアメリカ・カリブ海地域(続き) 国名/プロジェクト名 承認日 返済期間 元本金額(単位: 100 万ドル) SDR US$ グアテマラ 基礎教育統一化プロジェクト 競争力プロジェクト 2001 年 5 月 22 日 2000 年 12 月 14 日 2006/2018 2006/2017 適用なし 適用なし 62.2 20.3 ホンジュラス 双方向環境研修・科学促進プロジェクト (PROFUTURO)のための補完的貸付 公共セクター近代化構造調整貸付 IV ― IDA 貸付返済金 地域社会中心教育プロジェクト 社会投資基金 V プロジェクト 土地利用実験プロジェクト(PACTA) 道路再建・整備プロジェクト 経済・財政運営プロジェクト 2001 年 5 月 31 日 2011/2041 3.2 4.0 2001 年 5 月 9 日 2001 年 4 月 10 日 2000 年 12 月 14 日 2000 年 11 月 28 日 2000 年 11 月 7 日 2000 年 9 月 12 日 2006/2035 2011/2041 2011/2040 2011/2040 2011/2040 2010/2040 5.6 32.3 47.1 6.2 51.2 14.4 7.2 41.5 60.0 8.0 66.5 19.0 ジャマイカ 銀行再編・負債管理プログラム構造調整貸付 2000 年 11 月 30 日 2006/2017 適用なし 75.0 メキシコ 基礎的医療 III プロジェクト 銀行再編ファシリティ貸付 II 連邦幹線道路保守プロジェクト メキシコ州構造調整貸付 自然災害管理プロジェクト 2001 年 6 月 21 日 2001 年 6 月 21 日 2000 年 12 月 14 日 2000 年 12 月 14 日 2000 年 12 月 7 日 */2014 2011/2011 2006/2015 */2016 2006/2015 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 適用なし 350.0 505.1 218.0 505.1 404.0 ニカラグア 貧困削減・地方開発プロジェクト 自然災害脆弱性削減プロジェクト 農村地域の市町村開発 II プロジェクト 道路修復・保守 III プロジェクト 競争力プロジェクト 2001 年 5 月 3 日 2001 年 4 月 3 日 2001 年 3 月 27 日 2001 年 2 月 15 日 2001 年 1 月 19 日 2011/2041 2011/2041 2011/2041 2011/2041 2011/2040 46.7 10.5 22.0 58.8 4.0 60.0 13.5 28.7 75.0 5.0 パナマ 土地管理プロジェクト 基礎教育 II プロジェクト 2001 年 1 月 16 日 2000 年 9 月 7 日 2006/2015 2005/2015 適用なし 適用なし 47.9 35.0 ペルー 農村道路 II プロジェクト 社会改革プログラム貸付 2001 年 6 月 19 日 2001 年 6 月 19 日 2007/2018 2007/2018 適用なし 適用なし 50.0 100.0 ウルグアイ 公共セクター近代化技術援助プロジェクト 2001 年 3 月 22 日 2006/2016 適用なし 6.0 ベネズエラ・ボリバル共和国 カラカス首都圏保健サービス・プロジェクト 2001 年 6 月 26 日 2011/2011 適用なし 30.3 合計 適用なし:適用除外(IBRD 貸付)。 * 印:不明 a. IBRD 貸付と IDA 貸付 152 世界銀行年次報告 2001 384.1 5,300.1 表 8.13 2001 年度に承認された貸付、中東・北アフリカ地域 国名/プロジェクト名 承認日 返済期間 元本金額(単位: 100 万ドル) SDR US$ アルジェリア エネルギー・鉱業技術援助貸付 予算制度近代化プロジェクト 2001 年 2 月 27 日 2001 年 2 月 6 日 */2017 */2016 適用なし 適用なし 18.0 23.7 ジブチ 学校アクセス・整備プログラム 2000 年 12 月 19 日 2011/2040 7.8 10.0 ヨルダン 公立学校改革貸付 I 2001 年 6 月 21 日 2006/2018 適用なし 120.0 レバノン 地域開発プロジェクト 2001 年 6 月 26 日 2001/2015 適用なし 20.0 モロッコ 情報インフラ・セクター開発貸付 灌漑中心の地域開発プロジェクト 2001 年 5 月 31 日 2001 年 5 月 31 日 2009/2021 2007/2021 適用なし 適用なし 65.0 32.6 チュニジア 農業支援サービス・プロジェクト 文化遺産プロジェクト 運輸セクター投資プロジェクト 2001 年 6 月 26 日 2001 年 6 月 12 日 2001 年 4 月 19 日 2001/2018 2008/2018 2001/2017 適用なし 適用なし 適用なし 21.3 17.0 37.6 イエメン共和国 農村地域アクセス・プログラム 農村地域給水・衛生プロジェクト 基礎教育拡大プロジェクト 灌漑整備プロジェクト 2001 年 6 月 7 日 2000 年 12 月 21 日 2000 年 10 月 17 日 2000 年 9 月 7 日 2011/2041 2011/2040 2011/2040 2010/2040 35.4 15.7 42.4 16.2 45.0 20.0 56.0 21.3 117.5 507.5 合計 適用なし:適用除外(IBRD 貸付)。 * 印:不明 注:この表は、ヨルダン川西岸・ガザ地区信託基金から供与された 3,610 万ドルの援助は含まない。 世界銀行について 153 表 8.14 世銀の構造調整貸付、2001 年度 (単位: 100 万ドル) 国名 プロジェクト IBRD 世銀貸付 IDA 合計 150 250 150 250 60 60 758 404 75 100 貧困削減支援貸付 ウガンダ ベトナム 貧困削減支援貸付 貧困削減支援貸付 プログラムに対する構造調整貸付 ボリビア ブラジル ジャマイカ ペルー 地方分権化に対するプログラム的構造調整貸付 財政改革に対するプログラム的構造調整貸付 金融セクターに対するプログラム的構造調整貸付 銀行再編・負債管理貸付 社会改革に対するプログラム的貸付 758 404 75 100 セクター構造調整貸付 アルゼンチン ボスニア・ヘルツェゴビナ ブルガリア ヨルダン マケドニア 旧ユーゴスラビア共和国 メキシコ モロッコ トルコ カタマルカ州改革貸付 社会セクター調整貸付 第 2 次農業セクター構造調整貸付 公共セクター改革貸付 71 50 120 第 2 次金融・企業セクター構造調整貸付 第 2 次銀行再編ファシリティ構造調整貸付 情報インフラ・セクター開発貸付 金融セクター構造調整貸付 30 505 65 778 コルドバ州改革貸付 第 4 次構造調整貸付 公共支出改革調整貸付 構造調整貸付 III(IDA 貸付返済金) 経済復興支援貸付 経済改革支援のための補完的貸付 公共セクター近代化のための調整貸付 (IDA 貸付返済金) カルナタカ州経済復興貸付 経済・公共セクター改革貸付 経済・公共セクター改革のための補完的貸付 整理統合・構造調整貸付 第 2 次構造調整貸付 サイクロン緊急補完貸付 石油補完貸付 303 20 20 71 20 50 120 50 505 65 778 構造調整貸付 アルゼンチン アルメニア ベナン カメルーン エチオピア ガーナ ホンジュラス インド ケニア キルギス共和国 リトアニア マダガスカル 154 世界銀行年次報告 2001 50 10 8 150 49 75 7 75 150 3 35 99 20 30 303 50 10 8 150 49 7 150 150 3 35 99 20 30 国名 プロジェクト IBRD 世銀貸付 IDA 合計 構造調整貸付(続き) マラウイ マリ モーリタニア メキシコ ニジェール パキスタン ルワンダ サントメ・プリンシペ セネガル シエラレオネ タジキスタン タンザニア ウガンダ ザンビア 第 3 次財政再編・規制緩和貸付 第 3 次財政再編・規制緩和貸付(IDA 貸付返済金) 石油ショック補完貸付 石油ショック補完貸付 メキシコ州構造調整貸付 505 石油ショック補完貸付 財政回復貸付 構造調整貸付 石油ショック補完貸付 公共資源管理貸付 貿易改革・競争力貸付 経済復興・回復貸付 第 2 次構造調整貸付 プログラムに対する構造調整貸付 (IDA 貸付返済金) 石油ショック補完貸付 石油ショック補完貸付 財政の持続のための補完的貸付 12 35 350 15 8 100 10 50 55 1 25 18 505 12 35 350 15 8 100 10 50 1 25 30 2 1 25 30 2 3,937 1,826 5,763 合計 55 1 25 18 注:数字は四捨五入されているため、合計が一致しないことがある。 世界銀行について 155 索 引 A-Z FRESH(学校による効果的な保健活動に対する支援). . . . . . . . . . . . . . 47b アフリカ地域. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3, 7 LAC 地域の経済回復と米国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85 インド. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2 アフリカ地域に対する複数国エイズ・プログラム . . . . . 27b, 47, 103b カリブ海地域. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 86 あ アクセス加速イニシアティブ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103b 国連(UN). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 101-102 アジア開発銀行(ADB). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71, 73, 102 国連エイズ・プログラム(UNAIDS). . . . . . . . . . . . . . . 67, 101-102 アジア地域 . . . . 東アジア・大洋州地域、ヨーロッパ・中央アジア地域(ECA) パートナーシップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 47, 103b 及び南アジア地域も参照 南アジア地域. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 77 経済危機 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 59, 104 民間セクターに関するキャパシティ・ビルティング・プログラム. . . 104 ヨーロッパ・中央アジア地域 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82 アゼルバイジャン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81, 82, 113, 115, 122 エイズ・プログラム. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . アフガニスタン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 75 運輸 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54 アフリカ・バーチャル大学 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 105b アフリカ開発銀行 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 66, 102 公共セクター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 88, 118 アフリカ地域 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2, 65-69 栄養に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 47, 115-116 エイズ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3, 7b, 67 栄養不良. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50, 103b 世銀援助、2001 年度 . . . . . . . . . 65-66, 67f, 69t, 141, 144-146 エクアドル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85, 125 地域貿易促進プロジェクト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68b エジプト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 91, 93b 土地・水資源イニシアティブ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50 エジプト女性権利センター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 93b 貧困削減 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 66-67 エチオピア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7b, 34, 108, 115 複数国エイズ・プログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 27b, 47, 103b 公共セクター. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68, 109, 111, 120 紛争及び紛争後の復興 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68 民間セクター開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 117 変化する世界銀行の対応 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22, 65 エネルギーに関する戦略・貸付. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54-55, 112 保証ファシリティ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 55 エリトリア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51, 68, 114, 115 法律・司法システムの改革 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62 エルサルバドル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 86 民間セクター開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 67 遠隔研修. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 60 アフリカ地域における複数国エイズ・プログラム . . . . . . . . 27b, 47, 103b 通信プログラムも参照 援助調整調査 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98b アフリカ地域との戦略的パートナーシップ(SPA). . . . . . . . . . . . . . 20, 66 お アフリカ地域のための MAP(複数国エイズ・プログラム). . 27b, 47, 103b 欧州委員会(EC)と世銀南東ヨーロッパ事務所の共同作業 . . . . . . . . . . 102 アフリカ地域は 21 世紀に生き残れるか . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 65-66 欧州開発銀行議会 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82b アフリカ能力開発財団. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68 欧州復興開発銀行(EBRD). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102 アルジェリア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 91,92, 116, 118 欧州連合(EU). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 80, 82b, 102, 103b アルゼンチン. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 48b, 85, 86b, 120 汚職防止プログラム. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33, 44, 72, 80-81, 96 公共セクター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54, 62, 88, 110 欧州連合. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102 アルバニア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81, 83, 107, 120, 122 パラグアイ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33 アルメニア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82, 118 オランダ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73 か い イエメン共和国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 92, 94, 109, 112, 125 ガーナ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7, 108, 115, 117 イブラヒム・ F ・ I ・シハタ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3, 61b ガイアナ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 87 イラン・イスラム共和国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 91 海外投資助言サービス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 52-53 インド . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 108, 111, 112, 115, 119 開発援助委員会(DAC) 、OECD . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8, 102 アンドラ・プラデシュ州 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2, 49 開発援助委員会(DAC). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8, 102 インド石炭公社環境・社会支援プロジェクト . . . . . . . . . . . . . . . . . . 39 「開発協力と紛争」. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51 インフォーマル・セクターに対する社会的保護. . . . . . . . . . . . . . . . 48b 開発経済データ・グループ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98b 運輸に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54, 123 開発効果 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28-29, 95-99 エネルギーに関する戦略. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54-55 IDA 借入国における成果の改善 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 97-98 オーナーシップと地域社会のエンパワーメント. . . . . . . . . . . . . . 76-77 業務運営にとっての示唆. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 99 給水・衛生に関するプログラム. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 125 構造調整貸付の質 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 96f 行政大学院 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33 借入国の状況に合わせた調整 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 96-97 国別援助に対する評価の関係者 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98b ストラテジック・コンパクト(機構改革). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34 国別援助戦略(CAS). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 75-76 成果と援助のレベル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 97f 民間セクター開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 78 制度構築の推進 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98-99 インド石炭公社環境・社会支援プロジェクト. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 39 セクター別、テーマ別のパフォーマンス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98 インドネシア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70, 111, 115, 121, 124 地域社会が参加したプロジェクト. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 99f クリーン・エア・イニシアティブ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73 プロジェクト監督のためのパートナーシップ . . . . . . . . . . . . . . . . . 96b ケカマタン開発プロジェクト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 72-73 プロジェクトの成果 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 95-96, 95f 州保健プロジェクト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 72 開発効果に関する年次レビュー(ARDE)2000 . . . . . . . . . . . . . . 95, 98b ビジネスの活性化と投資家の信頼の回復 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71 開発のためのワールド・リンク(WorLD). . . . . . . . . . . . . . . . . . 33, 105b インフォメーション・ディベロップメント・プログラム . . . . . . . . . . . 105b 開発フォーラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 105b 開放経済 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54b う ウガンダ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 109, 110, 113, 116 科学技術に関するプログラム(S&T). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51 通信に関するプログラム. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54 カザフスタン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 108 貧困削減 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7b 学校による効果的な保健活動に対する支援(FRESH). . . . . . . . . . . . . . 47b 貧困削減支援貸付(PRSC). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43b, 46, 67 カナダ国際開発庁 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62b マルチセクター・プログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 117 ガバナンス . . . . . . . . . . . . . . . . . 44, 97, 102, 104 公共セクターも参照 ウクライナ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 57, 80, 82, 112, 125 ガバナンス改革のためのパートナーシップ―インドネシアと国連(UN). . 72 ウルグアイ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54, 125 ガバナンスと汚職防止に関するワーキング・グループ . . . . . . . . . . . . . . 104 運輸に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54, 78, 122-124 カメルーン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 115 「借入国の開発のための支援:低・中所得国に対する世銀の役割と手段」. . 29 え エイズ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25, 46, 64 「借入国のガバナンスに関する問題―世銀協定の下での妥当性」(シハタ氏). . 61b 注:「b」は Box、「f」は図、「t」は表を示す略号です。 索 引 157 借入国の財政のアカウンタビリティの評価 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 96 達成度 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7f, 7 環境に関する調査 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98b 国際金融公社(IFC). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15, 31, 47, 52-53, 61 環境プログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4-5b, 28, 49-50, 97, 113 南アジア地域における民間セクター開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 78 パートナーシップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104 国際通貨基金(IMF). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 45, 57, 67 優先事項 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 31 協力 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 65, 101 関係者 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 96, 98b 国際ナイル川協力コンソーシアム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 66, 93 関税の福利コスト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8f 国際農業研究協議グループ(CGIAR). . . . . . . . . . . . . . . . 50, 103b, 104 ガンの研究 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103b 国際復興開発銀行(IBRD). . 10, 14, 16-17, 18, 139-140 世界銀行も参照 ガンビア. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 115 金融資産の管理 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29 カンボジア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70, 117, 120 経済政策に対する貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 109-110 気候変動に関するプログラム. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102 国際保険監督者協会(IAIS). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 57 技術に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51 国際労働機構(ILO). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 48b, 103 基準と規則の遵守についての報告書(ROSC)プログラム . . . . . . . . . . . . 45 国連(UN) 農業に対する貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 107-109 き ギニア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 62 エイズ・プログラム(UNAIDS). . . . . . . . . . . . 67, 101-102, 103b ギニアビサウ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 68 エイズ撲滅のためのパートナーシップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103b 給水・衛生セクター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22 開発のための金融に関する国際会議. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 39 給水・衛生に関するプロジェクト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 125 開発計画(UNDP). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 46, 49, 72, 102, 104 教育に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . 4-5b,25,28, 46-47, 110-112 環境計画(UNEP). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50 協調貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 20 教育科学文化機関(UNESCO). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 46 パートナーシップも参照 業務評価 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 開発効果を参照 工業開発機関(UNIDO). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50 業務評価局(OED). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 95, 96-95 開発効果も参照 国際商取引法委員会(UNCITRAL). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 61 キルギス共和国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81, 109, 116, 123 国連人口基金(UNFPA). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 46 銀行規制監督に関するバーゼル委員会 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 57 児童基金(UNICEF). . . . . . . . . . . . . . . . . 46, 48b, 82b, 102, 103 金融安定化フォーラム(FSF) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 57 難民高等弁務官事務所(UNHCR). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 77 金融システムに関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . 56-58, 113-114 パートナーシップ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 101-102 金融セクター審査プログラム(FSAP). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 45, 57 ミレニアム宣言. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2, 104 国連アジア・太平洋経済社会委員会(ESCAP). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71 く グアテマラ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54, 59, 86, 111, 117 国連食糧農業機関(FAO). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102 クウェート. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 91 国連ミレニアム宣言 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2, 104 国別援助戦略(CAS). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28-30, 35, 70, 96-97 コソボ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 112, 114, 119, 123, 125 貧困削減支援貸付(PRSC). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43 社会的保護に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 121-122 理事会 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 38 復興 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102 クリーン・エア・イニシアティブ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104 コモロ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 125 クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金 . . . . . . . . . . . . . . 103 コロンビア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 55, 85, 86, 88 グルジア. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82, 108, 111, 112, 117 公共セクター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 118, 120 暫定貧困削減戦略ペーパー(I-PRSP). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81 コンサベーション・インターナショナル(CI) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103 紛争後の復興支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51 さ グレナダ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 87, 117 債券の市場、政府 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 58 クロアチア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 80, 119, 122 財政の透明性、開発効果 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 96 グローバル・ディベロップメント・ゲートウェイ . . . . . . . . . . . . . . . 28, 34 債務救済 . . . . . . . . . . . . . . . . . 重債務貧困国(HIPC)イニシアティブを参照 グローバル・ディベロプメント・ネットワーク(GDN) . . . . . . . . . . . . 104 債務超過に関する評価 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 45, 61 グローバル・ディベロプメント・ラーニング・ネットワーク(GDLN) 砂漠化阻止協定に関する世界機構. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71, 90, 91b, 105b サモア. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 116 グローバル・ナレッジ・パートナーシップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 105b 参加型の開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51 グローバルなプログラムとパートナーシップ、理事会 . . . . . . . . . . . . 38-39 サントメ・プリンシペ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 119 ザンビア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 110, 112, 124 け 経済・セクター調査(ESW). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 18, 19, 28 経済協力開発機構(OECD). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 61, 71, 102, 104 ジェームズ・ D ・ウォルフェンソン総裁 . . . . . . . . 2-3, 64, 65, 102, 134 経済政策への貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 109-110 シエラレオネ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62, 68, 110, 119 ケープベルデ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 58b, 122 ジェンダー間の平等 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 57 結核(TB). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 77-78, 82, 102 ジェンダー調査 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98b ケニア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 114, 116, 119 自然災害 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 災害対応を参照 権利、資源及び発言力におけるジェンダー間の平等を通じてのジェンダーの視 自然災害に対する対応 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 77, 78b, 85, 87-88, 104 点にたった開発(Engendering Development ― Through Gender 質保証グループ(QAG). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 95 Equality in Rights, Resources, and Voice). . . . . . . . . . . . . . . . 44 児童労働 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28, 48b, 108 こ 「公共制度の改革とガバナンスの強化:世界銀行の戦略」. . . . . . . . . . 31, 44 児童労働の実態とその影響を理解するための新戦略の策定に関するプロジェクト. 103 公共セクター運営 . . . . . . . . . . . 44, 90, 92, 118-121 ガバナンスも参照 シビルソサエティ(CSO). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104-105 ジブチ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 93, 111 構造調整貸付、2001 年度 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 153-134 ドミニカ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 87 高蛋白トウモロコシ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103b 「司法システム改革―成果の改善と説明責任」. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 60 コートジボワール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33 司法システム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 法律・司法システムを参照 国際エイズ経済ネットワーク. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103b 社会基金調査 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98b 国際エイズ・ワクチン・イニシアティブ(IAVI). . . . . . . . . . . . . . . . . 103b 社会的保護セクター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 48b, 120-122 国際開発協会(IDA). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10b, 11, 14, 17, 19 「社会的保護セクター戦略:セーフティ・ネットから跳躍台へ」. . . . . . . . . 31 改善 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 97-98 ジャマイカ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 114 貸付適格国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 139-140 重債務貧困国(HIPC)イニシアティブ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8, 26-27 経済政策に対する貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 109-110 EC による支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102 出資・拠出金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 35t PRSP . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 27-28 成果の傾向. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 97f エイズに関するイニシアティブ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103b 農業に対する貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 107-109 経済・セクター調査 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28 国際開発目標 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2-3, 4-5b, 25, 34, 46 効果 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 27f 世界銀行 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8b, 9 債務救済 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43-44 注:「b」は Box、「f」は図、「t」は表を示す略号です。 158 し 世界銀行年次報告 2001 社会支出 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8f ち パートナーシップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 101 地域社会主導の開発(CDD). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51, 51b, 68 貧困削減目標 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 20, 153 地域社会の参加、制度構築 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98-99 ラテンアメリカ・カリブ海地域 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 87 チェコ共和国. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62, 80 理事会 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 38 地球環境ファシリティ(GEF). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 49, 102, 103 証券監督者国際機構(IOSCO). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 57 知識と情報 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 31, 58, 72b, 98b, 104 情報と知識 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 知識と情報を参照 チャド . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 54, 122 商法の統一化を支援するために開催された一連のワークショップ . . . . . . . 62 中央ヨーロッパ . . . . 80, 102 女子教育 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 66 中国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 39, 70, 72, 73, 108 人口に関するプログラムに対する貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 115-116 運輸に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73, 122 深刻な状態に置かれている子供達 . . . . . . . . 82b 社会的保護セクターも参照 金融に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70, 113 信託基金. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 21, 102 経済法改革プロジェクト. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 72 ヨーロッパ・中央アジア(ECA)地域も参照 森林レビュー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 98b 都市開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51, 124 森林産業と保全に関する CEO フォーラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50 中小企業(SME)の開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 53 中東・北アフリカ地域(MNA) す ストラテジック・コンパクト(機構改革). . . . . . . . . . . . . . . . . . 31-33, 34 2001 年度の世銀援助 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 92f, 94t, 143, 153 すべての人々に教育を(EFA). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 47b 公共セクター支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 90, 92 世界会議 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 46 ジェンダー諮問委員会 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 92 スリランカ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 75-76, 77, 113, 114, 120 人的開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 90, 92-93 汚職防止プログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 59 民間セクターと投資に対する支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 90, 91-92 法律・司法改革に対する貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62 チュニジア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 91, 92, 109, 124 チリ 55b, 85 スリランカ中央銀行 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 57b スロバキア共和国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62 つ 成果ベースの支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 55b, 55 て 通信に関するプログラム. . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54, 122 せ 遠隔研修も参照 ディベロップメント・ゲートウェイ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 105b 生物多様性ホットスポット . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103 セーフガード・システム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51 法律と司法の. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 60 世界開発指標 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104 伝染病 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28, 31, 47, 102-103 世界開発報告(WDR)2000/2001. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28, 104 デンマーク国際開発庁. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62b 電力に関する貸付. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 112 世界銀行 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 国際復興開発銀行(IBRD)も参照 2001 年度末のポートフォリオ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22 と 業務の改善 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 23 ドイツの復興金融公庫(KfW)との協調貸付によるプロジェクト . . . . . . . 20 業務プロセスの単位コスト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33f 投資に対する支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 52-53, 90, 91-92 グローバルな優先事項 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 31 投資紛争解決国際センター(ICSID). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15 財務基盤の強化 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29 都市開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51, 54, 124-125 借入国ビジネス・モデル. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29-30 都市同盟(Cities Alliance). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54, 104 将来の方向性. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34-35 ドナー、CDF による評価に関するワークショップ . . . . . . . . . . . . . . . . . 98b 世界経済の影響 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25 ドミニカ共和国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 86, 111, 115 戦略フレームワーク . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34 トルコ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82, 83, 122 金融システム支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 56, 80, 114 貧困と質の重視 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25-29 変化する世界銀行 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 31-34 な 優先事項と資金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 32f ナイジェリア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 52-53, 54, 118, 121 世界銀行研究所(WBI). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33, 48b, 104 ナイル川流域イニシアティブ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 49, 66, 93 世界銀行現地事務所の住所 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 135-138 に 世界銀行の幹部職員 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 134 ニカラグア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 118, 119, 121, 123, 124 世界ダム委員会 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103 教育に関するプロジェクト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 86 世界ダム委員会 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103-104 債務救済 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 87 世界貿易機構(WTO). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34 西アフリカ地域中央銀行 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 57 世界保健機関(WHO). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102, 103b ニジェール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 117, 119, 125 石油に関するプログラムに対する貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 117 日本 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73, 77 世銀貸付適格国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 139-140 日本の国際協力銀行(JBIC)との協調貸付によるプロジェクト . . . . . . . . 20 世銀・シビルソサエティ・グローバル・フォーラム. . . . . . . . . . . . . . . . 105 乳幼児死亡率の改善 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4-5b, 7, 25 妊産婦死亡率の削減 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4-5b, 25 世銀―世界自然保護基金(WWF)森林同盟 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50 セクター別戦略ペーパー(SSP). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 31 ね ネパール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54, 75 セネガル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 110, 121, 125 セントクリストファー・ネイビス. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 87 の 農業に対する貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 107-109 セントビンセントおよびグレナディーン諸島. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 87 農村地域の開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 93 セントルシア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 87 戦略フレームワーク . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34 は 戦略フレームワーク・ペーパー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34 パートナーシップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 101-105 戦略方針ペーパー(SDP). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3, 34, 38 エイズ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103b ガバナンス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104 そ 総務、世銀 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 128-31 環境 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 49-50, 103-104 総務、総務代理、世界銀行 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 128-131 国際開発金融機関 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102 国際通貨基金(IMF). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 101 た タイ 71, 72, 72b 国連(UN). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 101-102 大韓民国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71, 72b 児童労働. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103 第 3 回アジア開発フォーラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71 シビルソサエティ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104-105 多国間開発金融機関(MDB) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 102, 104 戦略ペーパー. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34 多国間投資保証機関(MIGA). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15, 31, 61 知識と情報 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104 タジキスタン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81, 109, 110 伝染病 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102-103 ダムと開発:新たな意思決定のフレームワーク . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104 貧困と環境 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 49-50 タンザニア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 114, 121 プロジェクト監督 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 96b 注:「b」は Box、「f」は図、「t」は表を示す略号です。 索 引 159 貿易 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103 貧困削減支援貸付(PRSC). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71 民間セクター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104 ベナン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 62, 117 パキスタン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 75-76, 76b, 109, 123 ベネズエラ・ボリバル共和国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85, 116 経済政策に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 75, 110 ベラルーシ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 112 貿易・運輸促進プロジェクト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 78 ベリーズ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 120, 122 ペルー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54, 55b, 121, 123 パナマ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 111-112, 113 バヌアツ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 112 ほ パラグアイ、汚職防止プログラム. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33 貿易 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8, 44-45, 103 バルバドス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 86, 115 アフリカにおける地域貿易促進プロジェクト . . . . . . . . . . . . . . . . . 68b パレスチナの非政府組織(NGO)のプロジェクト . . . . . . . . . . . . . . . . . . 91 アフリカ貿易保険機関 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 110 バングラデシュ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54-55, 62b, 75-76, 77, 113 国連の国際商取引法委員会(UNCITRAL). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 61 公共セクター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 110, 115, 118, 124 パキスタン貿易・運輸促進プロジェクト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 78 成果ベース支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 55b 包括的開発フレームワーク(CDF) . . . . . . . . . . . . . . . 2, 29-30, 43, 98b バンコ・コメルシアル・ド・アトランチコ (BCA)、ケープベルデ. . . . . . 58b 包括的司法制度改革に関する世界会議 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 60 汎米保健機構 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103b 法律・司法システム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 59-62 改革に関する活動 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 60f ひ 東アジア・大洋州地域 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70-74 貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62 2001 年度の世銀援助 . . . . . . . . . . . . . . . . 62, 73f, 74t, 141, 147 知識基盤 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 60-62 金融危機後の回復 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70 法律と司法に関する支援. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 59-60 クリーン・エア・イニシアティブ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73 法律と司法に関する国際諮問委員会 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 61-62 公共サービスとガバナンス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71-72 法律と司法に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28 脆弱性の緩和、及び貧しい人々に対する経済成長の便益の確実な配分 72-73 「法律と司法によるエンパワーメント、保障、機会」会議 . . . . . . . . . . . . . 60 ビジネスの活性化と投資家の信頼感の回復 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71 暴力 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 紛争と紛争後の復興を参照 目標の達成度 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6 ポーランド . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 53, 112, 123-124 東海岸熱のワクチン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103b 保健に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . 47, 47b, 98b, 115-116 東ティモール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 52-53, 70, 72b ボスニア・ヘルツェゴビナ . . . . . . . . . . . . . . . . 82, 112, 113, 120, 122 公共セクター. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51, 115, 119, 120 経済復興 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 102 非政府組織(NGO). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 66, 91, 98b, 102 暫定貧困削減戦略ペーパー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81 シビルソサエティ・グループ(CSO)も参照 民間セクター開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 117 貧困削減 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4-5b, 42-62 ホスルト・ケーラー専務理事. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2, 65 貧しい人々を支援するための協議グループ(CGAP)も参照 ボリビア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 55, 62, 120 IDA . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11, 97-98 公共セクター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 54, 87, 115, 118 MDB 間のパートナーシップ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102 ホンジュラス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 87-88 環境対策 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 49-50 教育プログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 86, 111 債務救済と貧困削減 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 87 社会的側面 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 50-51 戦略フレームワーク・ペーパー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34 ま 達成度 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25 マケドニア旧ユーゴスラビア共和国 . . . . . . . . . . . . . 114, 117, 123, 125 多面的支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28 暫定貧困削減戦略パーパー(I-PRSP). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81 中東・北アフリカ地域 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 92-93 社会的保護プログラム. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82, 121 貧困撲滅プログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 33 地域社会主導型の開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 83 理事会 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 38 貧しい人々を支援するための協議グループ(CGAP). . . . . . . . . . . . . . 105b 貧困削減支援貸付(PRSC). . . . . . . . . . . . . . . . 30, 38, 42-43, 67, 102 マダガスカル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 108, 109, 122 貧困削減戦略ペーパー(PRSP). . . . . . . . . . . . . . . . . . 27-28, 30, 42-43 マラウイ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43, 109-110, 114 EC による支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102 マラリア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68b, 102, 103b アフリカ諸国の開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 67 マラリア対策 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68b, 102 エイズ・イニシアティブ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103b マリ 43, 111, 117 マルチセクターに対する貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 116-117 欧州連合(EU)による適用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2 技術援助 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 47 み 協調貸付プロジェクト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 20 水資源管理. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 93 作成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 45 南アジア地域. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62, 75-79 市民の関わり. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51 2001 年度の世銀援助 . . . . . . . . . . . . . 77-78, 77f, 79t, 142, 148 パートナーシップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 101 オーナーシップと地域社会のエンパワーメント. . . . . . . . . . . . . . 75-77 東アジア・大洋州地域 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70 危機への対処. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 77 貧困削減のための支出 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43b 経済成長 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 75 ラテンアメリカ・カリブ海地域 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 87 ミレニアム世界食糧賞 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 103b 貧困の重視 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 25-26 民間セクター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 67, 97, 104, 117-118 フィリピン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51, 62, 72, 113, 123 開発に関するプログラム. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28 ブラジル. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 55, 85, 107, 113 実施中プロジェクトの貸付残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 53f インフラ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 53-54, 53f ふ 教育プログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 86, 110, 111 投資環境 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 52-53 ブルガリア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 83, 108, 111, 113 民間セクター開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 78 社会的保護プログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82, 82b, 120 め ブルキナファソ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 117, 125 メキシコ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85, 86b, 87, 113, 123 ブルンジ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 68, 113, 124 金融に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 56, 114 プロトタイプ炭素基金(PCF). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 21, 34 公共セクター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 88, 119 保健・栄養・人口に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 116 文化遺産の保全 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 51, 92 紛争及び紛争後復興 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 28-30, 50-51, 68, 77 モーリタニア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7, 54, 117 へ 米国の国際開発庁(USAID). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82b, 103b 目標 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 国際開発目標を参照 米州開発銀行(IADB). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 20, 102 モザンビーク . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 53, 116 ベトナム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70, 109, 110, 125 モルドバ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81, 82, 116 開発情報センター . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 71 モロッコ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 91, 108, 122 貧困削減 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 73 モンゴル . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62, 70, 73, 112, 123 注:「b」は Box、「f」は図、「t」は表を示す略号です。 160 も 世界銀行年次報告 2001 モントリオール議定書多国間基金. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 49 ゆ Box、表及び図の一覧 ユーゴスラビア連邦共和国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62, 80-81, 102, 118 よ ヨーロッパ・中央アジア(ECA)地域 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 80-84 2001 年度の世銀援助 . . . . . . . . . . . . 62, 83f, 84t, 142, 149-150 NGO ワーキング・グループ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81 ガバナンスと地域社会の参加に関するプロジェクト . . . . . . . . . . 82-83 雇用、弱い立場の人々及び汚職に関するプロジェクト . . . . . . . . . 80-81 ビジネス環境の改善 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82 貧困削減戦略. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 81 予算、運営. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 39 予防接種 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102-103 BOX 予防接種とワクチンを提供するための世界同盟(GAVI). . . . . 34, 102-103 ヨルダン. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 92, 119 ヨルダン川西岸・ガザ地区 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 113, 117, 122 教育に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 94, 112 経済危機 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 90 公共セクター支援 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 92 投資と民間セクター主導の経済成長. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 91 ら ラオス人民民主共和国 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70, 108, 123 ラテンアメリカ・カリブ海地域(LAC). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85-89 2001 年度の世銀援助 . . . . . . . . . . . . 18, 88f, 89t, 143, 151-152 協調貸付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 20 公共セクターの改革 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85, 88 債務救済 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85 自然災害からの復興 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85, 87-88 人的開発 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85, 86-87 体系として重要な決済システムに関する規定原則 . . . . . . . . . . . . . . . 58 西半球決済イニシアティブ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 57 マクロ経済の改善 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 85 民間セクターとのパートナーシップ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104 目標の達成度 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7 ラトビア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 112, 113 り 理事 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 37-39, 132-33 理事、理事代理、世界銀行 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 132-133 リトアニア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 109 リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)プログラム . . 4-5b, 47 人口プログラム貸付も参照 る ルーマニア . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62, 80, 109, 121 ルワンダ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 109, 114, 116, 117, 118 債務救済 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 43 紛争後復興支援. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34, 68 れ レソト. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 117 レバノン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 121 ろ ロシア連邦 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 80, 111, 121, 124, 125 海外直接投資調査 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 52-53 ビジネスの調査 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 82 法律・司法に関するプログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 59, 62 保証ファシリティ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 55 Box 1.1 Box 1.2 アフリカ地域に対する複数国エイズ・プログラム(MAP) 結果の拡大、脆弱な人々に的を絞る、成功実績の積み上 げ、民間企業の支援: 2001 年度に承認されたプロジェ クトの実例 Box 3.1 正式及び暫定 PRSP における貧困削減コスト Box 3.2 ウガンダに対する貧困削減支援貸付 Box 3.3 学校による効果的な保健活動に対する支援 (Focusing Resources on Effective School Health, FRESH) Box 3.4 社会的保護のための多面的支援 Box 3.5 地域社会主導の開発(CDD):上がる成果 Box 3.6 開放経済の成長率は高い Box 3.7 成果ベース支援 Box 3.8 スリランカ中央銀行:自主的な再編 Box 3.9 ケープベルデ共和国の金融システム:継続的改革で成果 Box 3.10 バングラデシュのビジネス環境、女性及び貧しい人々に 関する援助 Box 4.1 マラリア対策 Box 4.2 地域貿易の促進によるアフリカ地域の生産性の向上 Box 4.3 東ティモール:その現状 Box 4.4 「知識パートナーシップ」及び「国別開発パートナー シップ」による革新:韓国とタイ Box 4.5 パキスタンを対象とした開発のための対話の強化 Box 4.6 災害への対応:多面的な支援、パートナーシップ及び参 加 Box 4.7 脆弱な子供達に対する地域社会中心の保護活動の促進 Box 4.8 広範な協議:開発戦略に対する世銀の新たなアプローチ Box 4.9 人命を救い、エイズの拡散を防止するためのブラジルの 活動に対する支援 Box 4.10 MNA 地域も「グローバル・ディベロップメント・ラーニ ング・ネットワーク」(GDLN)に参加 Box 4.11 エジプトの女性の貧困を削減するための支援:パート ナーシップの力 Box 5.1 プロジェクト監督のためのパートナーシップの構築 Box 5.2 OED による評価を実施する際の参加型アプローチの活用 Box 6.1 エイズを撲滅するためのパートナーシップ Box 6.2 「国際農業研究協議グループ」(CGIAR) Box 6.3 「貧しい人々を支援するための協議グループ」(CGAP) Box 6.4 世銀の知識パートナーシップの具体例 わ ワールド・コンサベーション・ユニオン. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 104 ワクチン . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 102-103, 103b 索 引/ Box、表及び図の一覧 161 表 表 表 表 表 表 表 表 世界銀行について 1.1 1.2 1.3 1.4 3.1 4.1 4.2 表 4.3 表 4.4 表 4.5 表 4.6 世銀によるセクター別貸付額、1992 − 2001 年度 変化する世界銀行 優先事項への資金配分:世銀予算の中からの抜粋 IDA に対する累積出資・拠出金 世銀の構造調整貸付承認額、1999-2001 年度 アフリカ地域に対するセクター別貸付、1992 − 2001 東アジア・大洋州地域に対するセクター別世銀貸付、 1992 − 2001 年度 南アジア地域に対するセクター別世銀貸付、1992 − 2001 年度 ヨーロッパ・中央アジア地域に対するセクター別世銀貸 付、1992 − 2001 年度 ラテンアメリカ・カリブ海地域に対するセクター別世銀 貸付、1992 − 2001 年度 中東・北アフリカ地域に対するセクター別世銀貸付、 1992 − 2001 年度 表 8.1 表 8.2 表 8.3 表 8.4 表 8.5 表 8.6 表 8.7 表 表 表 表 8.8 8.9 8.10 8.11 表 8.12 図 図 1.1 図 1.2 図 3.1 図 3.2 図 3.3 図 3.4 図 3.5 図 4.1 図 4.2 図 4.3 図 4.4 図 4.5 図 4.6 図 図 図 図 5.1 5.2 5.3 5.4 図 5.5 162 HIPC イニシアティブ前と後に見る債務ストックとデッ ト・サービス・レシオの減少 業務プロセスの単位コスト 人的開発に対する貸付額 2001 年度 民間セクター開発とインフラ整備のための貸付額 2001 年度 民間セクター開発とインフラ整備に関する実施中プロ ジェクト 2001 年 6 月 30 日現在 開発途上国に流入する純長期資金フロー 1991− 2000 年 法律・司法システム改革に関する活動 アフリカ地域に対する IBRD と IDA によるセクター別貸 付 2001 年度 東アジア・大洋州地域に対する IBRD と IDA のセクター 別貸付 南アジア地域に対する IBRD と IDA のセクター別貸付 ヨーロッパ・中央アジア地域に対する IBRD と IDA のセ クター別貸付 ラテンアメリカ・カリブ海地域に対する IBRD と IDA の セクター別貸付 中東・北アフリカ地域に対する IBRD と IDA のセクター 別貸付 プロジェクト成果の傾向 構造調整貸付の質 評価の低い借入国に対する援助額は減少 第 9 次、第 10 次及び第 11 次増資の対象年に終了した IDA プロジェクトの成果の傾向 地域社会が参加したプロジェクトの割合 世界銀行年次報告 2001 表 8.13 表 8.14 世銀貸付適格国 アフリカ地域に対する世銀の貸付承認額、貸付実行額及 び純移転額、1996 − 2001 年度 東アジア・大洋州地域に対する世銀の貸付承認額、貸付 実行額及び純移転額、1996 − 2001 年度 南アジア地域に対する世銀の貸付承認額、貸付実行額及 び純移転額、1996 − 2001 年度 ヨーロッパ・中央アジア地域に対する世銀の貸付承認額、 貸付実行額及び純移転額、1996 − 2001 年度 ラテンアメリカ・カリブ海地域に対する世銀の貸付承認 額、貸付実行額及び純移転額、1996 − 2001 年度 中東・北アフリカ地域に対する世銀の貸付承認額、貸付 実行額及び純移転額、1996 − 2001 年度 2001 年度に承認された貸付、アフリカ地域 2001 年度に承認された貸付、東アジア・大洋州地域 2001 年度に承認された貸付、南アジア地域 2001 年度に承認された貸付、ヨーロッパ・中央アジア 地域 2001 年度に承認された貸付、ラテンアメリカ・カリブ 海地域 2001 年度に承認された貸付、中東・北アフリカ地域 世銀の構造調整貸付、2001 年度 主な世界銀行出版物 環境 貧困、開発経済 ・緑化産業:地域社会、市場、政府の新たな役割 ・農村開発、自然資源、環境:東ヨーロッパ・中央アジアの経 験から得た教訓 ・貧困は政策に影響を与えることができるか? 開発途上国で の参加型貧困アセスメント(第 2 巻) ・開発経済のフロンティア:将来の展望 ・わたしたちの夢:貧困のない世界 ・成長の質 ・貧しい人々の声:私たちの声が聞こえますか ・貧しい人々の声:変革への叫び ・貧しい人々の声:多くの国から 金融、投資 ・銀行リスク分析:コーポレート・ガバナンスと金融リスク・ マネージメントの評価に対するフレームワーク ・一次産品市場改革: 20 年間に得た教訓 ・成長のための金融:不安定な金融の世界における政策の選択 ・世界銀行プロジェクトにおける財務管理と実行額:セルフ ラーニング・プログラム ・投資促進ツールキット:海外直接投資促進への包括的ガイド ・マイクロ・ファイナンス・ハンドブック:制度と金融展望 ・マイクロ・ファイナンス改革:貧困層に対する持続的金融 ・金融苦境の解決:破産法草案の世界的展望 一般 ・アフリカ開発指標 2001 ・グローバル化の様相:開発に関する世界的及び地域的特性 ・世界開発金融 2001 ・世界経済の展望 2001 ・国際的政策リスク・マネージメント:ニューフロンティアの 開拓 ・リトル・データブック 2001 ・プロジェクト準備への参加:インドにおける世界銀行プロジェ クトからの教訓 ・世界銀行プロジェクトにおける調達:セルフラーニング・プ ログラム ・世界銀行アトラス 2001 ・世界銀行アフリカ・データベース 2001 ・世界銀行、IFC、MIGA 年次報告 ・世界開発指標 2001 ・世界開発報告: 1978 年− 2000/2001 年(CD-ROM) 2000/2001 :貧困への挑戦 2001/2002 :市場のための制度・機構 ガバナンス、シビルソサエティ及び参加 ・移行期にある都市:都市部および地方政府問題についての戦 略的展望 ・民主主義、市場経済及び開発:アジア展望 地域 ・ミレニアムのアフリカの貧困:原因、複雑性、挑戦 ・アフリカにおける援助と改革 ・アフリカは 21 世紀に生き残れるか ・中国 2020 :開発への挑戦 ・文化遺産と開発:中東・北アフリカ地域での活動フレーム ワーク ・東アジア:再生への途 ・東アジア:回復と展望 ・東アジアの労働市場と経済危機:影響、対応、教訓 ・大きな飛躍?:インドの情報技術(IT)産業とインターネット ・すべての人のための移行:ヨーロッパ・中央アジア地域の貧 困と不平等 ・メキシコ:新世紀に向けた包括的開発アジェンダ ・東アジアの奇跡の再考 ・ウガンダの復興:農場、企業、政府の役割 社会セクター ・ヨーロッパ・中央アジア地域における貧困層への教育に対す る取り組み:事前状況と政策的意味 ・学ぶ機会:サハラ以南のアフリカにおける教育についての知 識と金融政策 ・移行期にある社会での教育の地方分権化 ・ジェンダーの視点にたった開発:権利、資源、声に対する ジェンダー平等を通して ・開発への信念:アフリカにおける世界銀行と教会とのパート ナーシップ ・歴史的都市と聖なる土地:都市の未来に関する文化的ルーツ ・カリブ海地域のエイズ ・アジアにおける社会的団結と紛争予防:開発を通した多様性 への対応 ・社会保護セクター戦略:セーフティーネットから跳躍台へ ・ロシア連邦における結核とエイズの流行 インフラストラクチャー ・ INFRISK :インフラ・プロジェクト金融のリスクマネージメ ントに関するコンピューター・シュミレーション(CD-ROM) ・水質モデル:効果的な実践ガイド 上記タイトルの一部は略されています。 電 話: 703-661-1580 または 1-800-645-7247 ファックス: 703-661-1501 Eメール: [email protected] インターネット: www.worldbank.org/publications 主な世界銀行出版物 163 パートⅠ・パートⅡ IDA 加盟国リスト パートⅠ IDA 加盟国 パートⅡ IDA 加盟国 アイスランド アイルランド アラブ首長国連邦 イタリア 英国 オーストラリア オーストリア オランダ カナダ クウェート スイス スウェーデン スペイン デンマーク ドイツ 日本 ニュージーランド ノルウェー フィンランド フランス 米国 ベルギー ポルトガル ルクセンブルグ ロシア連邦 南アフリカ アゼルバイジャン アフガニスタン アルジェリア アルゼンチン アルバニア アルメニア アンゴラ イエメン共和国 イスラエル イラク イラン・イスラム共和国 インド インドネシア ウガンダ ウズベキスタン エクアドル エジプト・アラブ共和国 エチオピア エリトリア エルサルバドル オマーン ガーナ カーボベルデ ガイアナ カザフスタン ガボン カメルーン ガンビア カンボジア ギニア ギニアビサウ キプロス ギリシャ キリバス キルギス共和国 グアテマラ グルジア グレナダ クロアチア ケニア コートジボワール コスタリカ コモロ コロンビア コンゴ共和国 コンゴ民主共和国 サウジアラビア サモア サントメ・プリンシペ ザンビア シエラレオネ ジブチ シリア・アラブ共和国 ジンバブエ スーダン スリランカ スロバキア共和国 スロベニア スワジランド 赤道ギニア セネガル セントクリストファー・ ネイビス セントビンセントおよび グレナディーン諸島 セントルシア ソマリア ソロモン諸島 タイ 大韓民国 タジキスタン タンザニア チェコ共和国 チャド 中央アフリカ共和国 中国 チュニジア チリ トーゴ ドミニカ ドミニカ共和国 トリニダード・トバゴ トルコ トンガ ナイジェリア ニカラグア ニジェール ネパール ハイチ パキスタン パナマ バヌアツ パプアニューギニア パラオ パラグアイ バルバドス ハンガリー バングラデシュ フィジー フィリピン ブータン ブラジル ブルキナファソ ブルンジ ベトナム ベナン ベリーズ ペルー ポーランド ボスニア・ヘルツェゴビナ ボツワナ ボリビア ホンジュラス マーシャル諸島 マケドニア (旧ユーゴスラビア共和国) マダガスカル マラウイ マリ マレーシア ミクロネシア連邦 ミャンマー メキシコ モーリシャス モーリタニア モザンビーク モルディヴ モルドバ モロッコ モンゴル ユーゴスラビア連邦共和国 ヨルダン ラオス人民民主共和国 ラトビア リビア リベリア ルワンダ レソト レバノン 注:パートⅠ・パートⅡの加盟国については、主に経済状況を基に選別した。パートⅠ加盟国はほとんどの場合において IDA に対する援助国であり、兌換性のある通 貨で拠出金を払っている。パートⅡ加盟国については援助国である場合もあり、かつ兌換性の低い通貨で拠出金を払っている。詳しくは「IDA 加盟国の投票権及び出 資・拠出に関する報告書」世界銀行年次報告 2001 第 2 巻、財務報告書及び付表参照。 164 世界銀行年次報告 2001 世界銀行ホームページ一覧 IPAnet www.ipanet.net 金融商品・サービス worldbank.org/fps アフリカ地域 www.worldbank.org/afr 国別援助戦略(CAS) www.worldbank.org/cas インフォショップ (InfoShop) (情報公開センター) www.worldbank.org/infoshop グローバリゼーション www.worldbank.org/globalization インフォデブ(InfoDev) www.infodev.org グローバル・ディベロプメント・ネット ワーク(GDN) www.gdnet.org 運輸 www.worldbank.org/transport グローバル遠隔教育ネット www.worldbank.org/disted エイズと世銀 www.worldbank.org/aids グローバル情報・通信技術 www.worldbank.org/html/fpd/ telecoms エネルギー www.worldbank.org/energy 汚職防止 www.worldbank.org/anticorruption 主な開発関連カレンダー www.worldbank.org/events 外国投資助言サービス www.fias.net 開発関連ニュース www.worldbank.org/ developmentnews 開発グラント・ファシリティ www.worldbank.org/dgf 開発に関するビジネス・パートナー www.bpdweb.org 開発のためのワールド・リンク(WorLD) www.worldbank.org/worldlinks 開発フォーラム www.worldbank.org/devforum 学校 www.worldbank.org/html/schools 環境 www.worldbank.org/environment 経済 www.worldbank.org/economics コミュニティ・パートナー・フォーラム www.worldbank.org/ communitypartners 採用・奨学金 wbln0018.worldbank.org/HRS/ hrs_www.nsf 査閲パネル www.worldbank.org/inspectionpanel 参加型 www.worldbank.org/participation ジェンダー www.worldbank.org/gender 資源動員・協調貸付 www.worldbank.org/rmc 社会開発(社会評価) www.worldbank.org/ socialdevelopment 現地事務所 www.worldbank.org/html/extdr/ gen.htm 社会保護・労働 www.worldbank.org/sp 鉱業 www.worldbank.org/mining 重債務貧困国(HIPC)イニシアティブ www.worldbank.org/hipc 公共セクター www.worldbank.org/publicsector 出版物 www.worldbank.org/publications 国際開発協会(IDA) www.worldbank.org/ida 情報公開 www.worldbank.org/html/pic/ Dp_root.htm 国際開発目標 www.developmentgoals.org 国際金融アーキテクチャ www.worldbank.org/ifa 国際金融公社(IFC) www.ifc.org 国際通貨基金(IMF) www.imf.org 国際復興開発銀行(IBRD) www.worldbank.org/ibrd 教育 www.worldbank.org/education 小口金融―貧しい人々に対する継続的な 金融 www.esd.worldbank.org/html/esd/ agr/sbp 金融 www.worldbank.org/finance 国連の組織制度 www.unsystem.org 迅速な対応 rru.worldbank.org 水資源管理 www.worldbank.org/water ストラテジック・コンパクト(機構改革) www.worldbank.org/html/extdr/ backgrd/ibrd/comsum.htm スプリング・ミーティング www.worldbank.org/html/extdr/ about/meetings.htm 世界開発金融(GDF) www.worldbank.org/prospects/ gdf2001 世界開発資源 www-wds.worldbank.org 世界銀行ホームページ一覧 165 世界開発指標(WDI) www.worldbank.org/data/wdi 都市開発 www.worldbank.org/urban 南アジア地域 www.worldbank.org/sar 世界開発報告(WDR) www.worldbank.org/wdr 図書室 jolis.worldbankimflib.org/ external.htm 民営化リンク(PrivatizationLink) privatizationlink.com 世界銀行研究所(WBI) www.worldbank.org/wbi 世界銀行へのお問合せ www.worldbank.org/html/extdr/ gen.htm ニュースレター www.worldbank.org/subscriptions 世銀グループ(西語サイト) www.bancomundial.org 年金 www.worldbank.org/pensions 世銀グループ(仏語サイト) www.banquemondiale.org 年次総会とスプリング・ミーティング www.worldbank.org/html/extdr/ about/meetings.htm 世銀グループについて www.worldbank.org/about 世銀債 www.worldbank.org/debtsecurities 世銀債(日本語サイト) www.seginsai.com 世銀支援プロジェクトの調達 www.worldbank.org/html/opr/ procure/contents.html 世銀による調達と未払い金 www.worldbank.org/ apandprocurement 世銀年次報告 www.worldbank.org/html/extpb/ annrep 組織図 www.worldbank.org/html/extdr/ about/orgcharts 多国間投資保証機関(MIGA) www.miga.org 知識イニシアティブ www.worldbank.org/knowledgebank 知識の共有 www.worldbank.org/ks 中東・北アフリカ地域 www.worldbank.org/mena ディベロップメント・ゲートウェイ www.developmentgateway.org データと統計 www.worldbank.org/data 投資紛争解決国際センター(ICSID) www.worldbank.org/icsid 166 ナイル川流域イニシアティブ www.worldbank.org/afr/nilebasin 世界銀行年次報告 2001 農村開発 www.worldbank.org/rural 東アジア・大洋州地域 www.worldbank.org/eap 非政府組織(NGO)/シビルソサエティ www.worldbank.org/ngos 評価モニタリング及び質の改善 www.worldbank.org/html/oed/ evaluation 貧困削減/貧困ネット www.worldbank.org/poverty 貧困削減戦略ペーパー www.worldbank.org/prsp フィードバック lnweb18.worldbank.org/institutional/ EFeedBk.nsf/MainTopic プロジェクト・データベース www.worldbank.org/projects 紛争後復興 www.worldbank.org/postconflict ヘルプ/特に多いご質問(FAQ) www.worldbank.org/help 包括的開発フレームワーク www.worldbank.org/cdf 法律・司法 www.worldbank.org/legal 保健医療、栄養、人口 www.worldbank.org/hnp 貧しい人々の声 www.worldbank.org/poverty/voices 民間セクター開発 www.worldbank.org/privatesector 幼少児教育 www.worldbank.org/children ヨーロッパ・中央アジア地域 www.worldbank.org/eca ラテンアメリカ・カリブ海地域 www.worldbank.org/lac リサーチ econ.worldbank.org 略 語 ADB AfDB AFR ARDE Bank BCEAO CAS CDD CDF CGAP CGIAR CIS DAC DEC EAP EBRD EC ECA EFA ESW EU FAO FRESH FSAP GAVI GDLN GDN GDP GEF GNI HIPC IADB IBRD ICSID IDA IDA-13 IDG IFC ILO IMF InfoDev InfoShop IPAA I-PRSP LAC MAP MDB MIGA MNA NGO NPV OECD OED アジア開発銀行 アフリカ開発銀行 アフリカ地域 開発効果に関する年次レビュー 世界銀行(IBRD および IDA) 西アフリカ諸国中央銀行 (OK) 国別援助戦略 地域社会主導の開発 包括的開発フレームワーク 最貧層を支援する協議グループ 国際農業研究協議グループ 独立国家共同体 (OECD の)開発援助委員会 開発経済局 東アジア・大洋州地域 欧州復興開発銀行 欧州委員会 ヨーロッパ・中央アジア地域 すべての人々のための教育 経済・セクター調査 欧州連合 食糧農業機関 学校による効果的保健活動に対する資源の重点配分 金融セクター評価プログラム 予防接種とワクチンを提供するための世界同盟 グローバル・ディベロプメント・ラーニング・ネットワーク グローバル・ディベロプメント・ネットワーク 国内総生産 地球環境ファシリティ 国民総所得 重債務貧困国 米州開発銀行 国際復興開発銀行 投資紛争解決国際センター 国際開発協会 IDA 第 13 次増資 国際開発目標 国際金融公社 国際労働機関 国際通貨基金 インフォデブ インフォショップ(情報公開センター) アフリカ地域のエイズを撲滅するための国際パートナーシップ 暫定貧困削減戦略ペーパー ラテンアメリカ・カリブ海地域 複数国エイズ・プログラム 国際開発金融機関 多国間投資保証機関 中東・北アフリカ地域 非政府組織 純現在価値 経済協力開発機構 業務評価局 略 語 167 OPEC Fund PACT PAHO PCF PHRD PRGF PRSC PRSP PTI QAG ROSC RTFP SADC SAR SDP SDR SME SPA TB UN UNAIDS UNCTAD UNDP UNEP UNESCO UNGASS UNHCR UNICEF UNIDO USAID WBI WDR WHO WTO 168 石油輸出国機構基金 アフリカ地域キャパシティ・ビルディング・パートナーシップ 汎米保健機構(OK) プロトタイプ炭素基金 開発政策・人材育成 貧困削減・成長ファシリティ 貧困削減支援貸付 貧困削減戦略ペーパー 対象特定プログラム 質保証グループ 基準・規定遵守報告書 地域貿易促進プロジェクト 南部アフリカ開発コミュニティ 南アジア地域 戦略方針ペーパー 特別引出権 中小企業 アフリカ地域との戦略的パートナーシップ(旧「アフリカ地域のための特別支援プログラム」 ) 結核 国連 国連エイズ・プログラム 国連貿易開発会議 国連開発計画 国連環境計画 国連教育科学文化機関 国連総会特別会議 国連難民高等弁務官事務所 国連児童基金 国連工業開発機関 米国際開発庁 世界銀行研究所 世界開発報告 世界保健機関 世界貿易機関 世界銀行年次報告 2001 世界銀行のインフォショップは、開発専門の書 店であると共に、世界銀行の活動を網羅した情 編集長: Manorama Gotur、世界銀行、対外関係担当副総裁室 報センターです。インフォショップには、国際 副編集長: 機関をはじめとする様々な出版元から出される Nisha Chatani、世界銀行、対外関係担当副総裁室 出版物の他、世界銀行のプロジェクト・ドキュ メント、ビデオ、CD-ROM 、ギフトなどがあ デザイン・アート: Patricia Hord、Patricia Hord Graphik Design ります。一部の「インフォステーション」で 制作: は、世界銀行のホームページにアクセスするこ とができます。世界各地の世銀事務所にある情 Cindy A. Fisher、世界銀行、対外関係局出版部 Susan Graham、世界銀行、対外関係局出版部 Brenda Mejia、世界銀行、対外関係局出版部 報公開センターと図書館で、こうした情報の入 手が可能です。 電子書店( e-bookstore )で 書籍のタイトルを調べ、いつでも注文してくだ プロジェクト・アシスタント: Zero Akyol、世界銀行、対外関係担当副総裁室 Robert Reese、世界銀行、対外関係担当副総裁室 さい。 編集コンサルタント: Alison Pena ホームページ: www.worldbank.org/Infoshop 電子書店 (e-bookstore): www.worldbankinfoshop.org 住 所:701 18th St., NW, Washington, D.C. 20433 (corner of 18th St. and Pennsylvania Ave.) Eメール:[email protected] 電 話: 202-458-4500 ファックス: 202-522-1500 PIC ヨーロッパ(在パリ) 住 所:66 Avenue d‘lena, 75116 Paris, France 電 話: 40.69.30.26 ファックス: 40.69.30.69 Eメール: [email protected] PIC 東京 住 所:〒100-0011 東京都千代田区内幸町 2-2-2 富国生命ビル 10 階 電 話: 03-3597-6676 ファックス: 03-3597-6695 Eメール:[email protected] 著作権©2001 年 国際復興開発銀行/世界銀行 1818 H Street, N.W. Washington, D.C. 20433, USA この著作物の著作権は全て United States of America にあ ります。 ここで使われている地図に示されている国境、色彩、名称及 びその他の情報は、地域の法的地位、あるいは、国境の承認 または受け入れに関する世銀グループの判断を示すものでは ありません。 植字: Patricia Hord. Graphik Design 写真提供者 表 紙― UNICEF / HQ93-0076 / Roger Lemoyne 1 頁―世界銀行/ Michele Iannacci 2 頁―インド、アンドラプラデシュ州 6 頁―世界銀行フォト・ライブラリー/ Curt Carnemark 10 頁―世界銀行/ Thanit Thangpgijaigul 14 頁― Rumiana Toneva 14 頁―世界銀行フォト・ライブラリー/ Kay Chernush 15 頁― Richard Lord 15 頁―世界銀行/ Federica dal Bono 15 頁―Dirección general de Puertos, Minsiterio de Obras y Servicios Públicos de la Nación 27 頁― Secretariat of Health of Mexico 29 頁― Enock Kakande 37 頁― Breton littlehales 41 頁― UNICEF / HQ93-0076 / Roger Lemoyne 42 頁―世界銀行フォト・ライブラリー/ Curt Carnemark 46 頁―世界銀行/ Carolyn Winter 48 頁―汎米保健機構/ Dana Downie 49 頁―世界銀行フォト・ライブラリー/ Curt Carnemark 52 頁―世界銀行/ Robert Grossman 56 頁― Jorge Lima 59 頁―世界銀行/ Maria Dakolias 61 頁― Chris Warde-Jones 66 頁― UNICEF / HQ96-1398 / Giacomo Pirozzi 67 頁― UNICEF / HQ93-1894 / Giacomo Pirozzi 71 頁―世界銀行フォト・ライブラリー/ Curt Carnemark 73 頁―世界銀行ジャカルタ、インドネシア 76 頁―世界銀行/ Zita Lichtenberg 78 頁―世界銀行/ Reidar Kvam 81 頁― Hakob Berberyan 83 頁― Tatiana Craciun 87 頁― Nazira Scaffi 88 頁―世界銀行/ Ximena Traa-Valarezo 92 頁―世界銀行フォト・ファイル 93 頁―世界銀行/ Laura O’Connor 127 頁―世界銀行/ Michele Iannacci 世界銀行の使命 情熱を傾けて貧困と闘うこと 永続的な結果を求めて熱意と プロフェッショナリズムをもって 貧困と闘います 。 人々の自助努力を支援すること 資源の提供 、知識の共有 、 キャパシティ・ビルディング、 公共・民間セクターにおける パートナーシップの推進を通じて、 人々の自助努力と その環境を支援します 。 優れた機関であり続けること 受け容れよう、学ぼうとする 姿勢を持った、 優れた技術を有する、 使命に燃えるスタッフを魅了し、 活力を与え、要請する 世界銀行(ワシントン本部) 1818 H Street, NW Washington, DC 20433, USA ❖電話番号 (202) 4771234 ❖ファックス (202) 4776391 ❖ホームページ www.worldbank.org ❖Eメール [email protected] 東京事務所 〒100−0011 東京都千代田区内幸町2−2−2 富国生命ビル10階 ❖電話番号 (03) 35976650 (代) ❖ファックス (03) 35976695 ❖ホームページ www.worldbank.or.jp ❖Eメール [email protected] 優良機関を目指します 。