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今号のトピックス - 日本貿易振興機構

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今号のトピックス - 日本貿易振興機構
今号のトピックス
【政策動向】
1.自由貿易試験区の並行輸入車、3C 認証取得手続きを緩和
【新エネルギー車動向】
2.工業信息化部、2015 年中国新エネルギー車の生産台数 37.9 万台
【産業動向】
3.上汽通用、2015 年販売台数 175 万台で過去最高を更新
4.北京汽車、30 億元を投じて新エネルギー車用電池工場を建設へ
5.米クーパータイヤ、青島格鋭達タイヤの 65%株式を買収
6.長城汽車、2015 年販売台数 85 万台超で年間目標達成
(2016 年 1 月 14 日配信)
【政策動向】
1.自由貿易試験区の並行輸入車、3C 認証取得手続きを緩和( 1 月 4 日)
自動車の並行輸入貿易の発展を促進するため、先日、国家認証監督委員会は自由貿易試
験区の並行輸入車 3C(CCC 制度、China Compulsory Certificate system、中国製品安全強制
認証制度)認証改革試行措置の公告を公表した。2016 年 1 月 1 日から、一定の要件のもとで、
輸入車の自動車メーカーの授権書類の提出、並行輸入車の数量制限を緩和し、工場検査手
続きを簡易化することができる。
公告では、自由貿易試験区内で並行輸入車業務を行う自動車企業が「三包」(3 つの保証=
返品、交換、補修)」とリコール体制を確立していれば、3C 認証の申請時、自動車メーカーの授
権書類を提出する必要がないこと等を規定した。3C 認証の緩和のためには、指定認証機関に
対して申請者の「三包」、リコール体制について書類を追加提出しなければならない。
自動車メーカーは知的財産権の保護と市場占有率の確保のため外国政府の関連認証取得
用データを(正規販売代理店ではない)並行輸入車企業に提供しないのが一般的であるが、
2002 年から中国で実施された 3C 認証制度では、自動車メーカーの授権がなければ認証を取
得できないことを規定していた。北京市最大の自動車販売市場を管理する北京北辰亜運村汽
車取引市場副総経理は、今回の公告ではこの制限が緩和され、今後、並行輸入車の税関申
告の際、自動車メーカーの授権を必要とせず、並行輸入業者のコストを大きく節約することが
できると語った。
出所:新華網
【新エネルギー車動向】
2.工業信息化部、2015 年中国新エネルギー車の生産台数 37.9 万台(1 月 12 日)
自動車完成車出荷合格証の統計によれば、2015 年 12 月、中国新エネルギー車の生産台数
は前年同期比 3 倍増の 9 万 9,800 台であったという。そのうち、電気商用車の 12 月の生産台
数は 6 万台近くまで急増し、電気乗用車を遥かに超え、新エネルギー車生産総数の 58%を占
めた。2015 年の電気商用車の生産合計台数は全体の 38%で、電気乗用車とほぼ同じでそれ
ぞれ全体の 39%を占めた。
詳細データを見れば、12 月の電気乗用車の生産台数は 2.57 万台と前年同期比 114%増、
ハイブリッド乗用車の生産台数は前年同期比 2 倍増の 1.05 万台、電気商用車の生産台数は前
年同期比 6 倍増の 5.78 万台、ハイブリッド商用車の生産台数は前年同期比 51%増の 5725 台
であった。「車両購入税を免除する新エネルギー車車種リスト」に掲載された第1~6弾国産新
エネルギー車の生産台数は 9.18 万台と 12 月生産台数全体の 92%を占めた。
2015 年新エネルギー車の生産台数は前年比 4 倍増の 37.9 万台であった。その内訳は、下表
の通り。
2015 年各新エネルギー車の生産台数
生産台数(万台)
電気乗用車
ハイブリッド乗用車
電気商用車
ハイブリッド商用車
前年比(%)
14.28
300
6.36
300
14.79
800
2.46
79
出所:中国汽車工業協会
【産業動向】
3.上汽通用、2015 年販売台数 175 万台で過去最高を更新(1 月 5 日)
1 月 5 日、上汽通用汽車(以下「上汽通用」と略称)は、2015 年、同社の新車販売台数が前年
同期比 1.6%増の 175 万 2,015 台に達し、過去最高を更新したと発表した。12 月単月において、
は 21 万 8,062 台であった。また、上汽通用傘下ではビュイック(別克)103 万 5,000 台、シボレー
(雪仏蘭)63 万 7,000 台、キャデラック(凱迪拉克)8 万台を販売した。
中高級車市場において、ビュイックブランドのセダン「ラクロス(君越)」、「リーガル(君威)」、
シボレーのセダン「マリブ(邁鋭宝)」を合わせた年間販売台数は合計 27 万 6,000 台に達した。
中国国内における中高級自動車市場の大幅なマイナス成長において、依然として 19.0%のシ
ェアで市場首位をマークした。
一方、スポーツタイプ多目的車(SUV)市場では、2015 年、上汽通用の新車販売台数は同
70.0%増の 35 万 3,598 台に達した。このうち、「エンビジョン(昂科威)」は年間売上 16 万 3,023
台で同市場の首位に飛躍した。単月の販売台数は 2 万台を超え、国産完成車の北米市場へ
の輸出を実現した。
中級車市場では、ビュイックは「エクセル(英朗)」や「ベラーノ(威朗)」など一連の新車を発売
した。このうち、ベラーノは 7 月登場以来引き続き好調を示し、12 月単月の販売台数は 1 万
6,000 台に達した。
高級車市場において、12 月単月、キャデラックの販売台数が初めて 1 万台を突破し、1 万
1,100 台に達した。2015 年の年間販売台数は 8 万台を超え、前年比 8.9%増であった。
出所:東方網汽車頻道
出所:汽車産経網
4.北京汽車、30 億元を投じて新エネルギー車用電池工場を建設へ(12 月 31 日)
12 月 28 日、北京汽車集団有限公司(Beijing Automobile Works、以下「北汽集団」という。)
は江蘇省常州市政府と、「北汽新エネルギー車用電池」及び「北汽集団常州産業基地」の 2 件
のプロジェクトの契約を交わした。このうち、北汽新エネルギー車用電池プロジェクトは投資総
額 30 億元、電池の生産能力は 5GWh に達し、新たな新エネルギー生産網を構築する見通し。
同プロジェクトの主な目的は、新たにシステム上の電池基礎研究と関連技術の開発を強化
し、新型リチウムイオン電池の工程化と商業化を進めることで、新エネルギー車電池の産業チ
ェーンの核心資源の把握を実現し、北汽集団の新エネルギー車の業務需要を支え、常州市新
エネルギー車電池産業の発展を牽引するという。
一方、同社常州産業基地プロジェクトの投資総額は 50 億元に達し、年産能力 30 万台規模
の完成車、関連部品及び物流項目を計画している。このうち、1 期では 15 万台のスポーツタイ
プ多目的車(SUV)、多目的車(MPV)や小型バスなどを生産する。2 期では新エネルギー車の
生産に重点を置く。
情報によると、北汽集団は、今年 4 月と 10 月、既に総額 100 億元の新エネルギー車と総額
50 億元の通用航空という 2 つのプロジェクトを常州市に投資した。
これに対して、北汽集団の鄭剛・総経理は、同社は中国電気自動車(EV)の先導者として、
す で に 人 気 が あ る EV を 研 究 開 発 ・ 生 産 し た 。 将 来 的 に は 、 レ ン ジ エ ク ス テ ン ダ ー
(Range-Extended)の内燃機関をバッテリーする技術開発を行い、更に航続距離を引き上げる。
2017 年、新製品を発売する見通しもあると示した。
出所:蓋世汽車網
出所:常州市政府網
5.米クーパータイヤ、青島格鋭達タイヤの 65%株式を買収(1 月 8 日)
米タイヤメーカーであるクーパータイヤ(COOPER TIRES)は 2015 年、中国での合弁会社で
ある固鉑成山から資本を撤回したが、再び山東省に生産基地を建設することになった。具体的
には、クーパータイヤが青島市を拠点とする格鋭達タイヤ(GRT)を買収した。格鋭達タイヤは
2014 年に設立し、従業員は 600 人。今回の買収額は 6 億元(9,300 万ドル)で、買収後、社名を
固鉑(青島)輪胎有限公司に変更し、クーパータイヤが 65%の株式を所有する。今回の買収手
続きは 2016 年上期に終了する見通し。新会社はクーパータイヤのグローバルサプライヤーチ
ェーンの一環として、トラックおよびマイクロバス用ラジアルタイヤを生産し、北米やアジア向け
に製品を供給する。新会社は敷地面積 9,300 ㎡、年間 250~300 万本のラジアルタイヤを生産
することができる。将来的には、セダン用タイヤを年間 250~300 万本増産する。
クーパータイヤは、米国において 3 カ所の生産拠点があり、中国では昆山市に生産拠点が
ある。そのほか、イギリス、セルビア、メキシコにそれぞれ生産拠点をもつ。
出所:輪胎世界網
6.長城汽車、2015 年販売台数 85 万台超で年間目標達成(1 月 8 日)
中国最大の非国有企業の自動車メーカー長城汽車(Great Wall Motor)は、1 月 5 日付けで
生産販売速報を発表した。2015 年同社の自動車販売台数は 85 万.2,700 台で、前年比 16.68%
増。2015 年度 85 万台の販売目標を達成したという。自主ブランド企業の販売台数については、
長安汽車に次ぐ第 2 位。また、長城汽車は 2016 年の販売目標を 95 万台に上げると発表した。
2015 年、長城汽車は SUV に注力し、伸び率では 34.58%と急増した。うち、「HAVAL(哈弗)
H6」と「HAVAL H2」の販売台数は好調を示したが、ハイエンドブランドを目指す「「HAVAL H8」と
「「HAVAL H9」の販売は不振だった。
セダンについて、C30 と C50 は昨年から販売が大幅に減少し、前年比 41.77%減であった。こ
れに対して、同社の魏建軍董事長はセダンの研究開発を一時停止するという決定を撤回し、
引き続き同業務を進めていくと述べた。
出所:蓋世汽車網
上海ニューズレター 自動車レポート(2016 年 1 月上期号)
中国上海市延安西路 2201 号上海国際貿易中心 21 階
作成者 ジェトロ(日本貿易振興機構)上海事務所
経済信息部
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