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ビジネスサポート北海道 contents

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ビジネスサポート北海道 contents
14
No.
November
2013
ビジネスサポート北海道
contents
●平成25年「道内中小企業における業況調査」結果報告 P2
●成功確率を高める創業へ!
~地域おこし貢献型新規開業サポート事業の取り組み~
●道産品の販路開拓・拡大を支援いたします!
~北海道貿易物産振興会との連携協定締結~
P4
P5
●北の新製品開発 ~㈱エール[札幌市]~
P6
●北の元気な社長に聞く
~ ときいろファーム
[帯広市]~
P7
●企業トピックス ~㈱鎌田きのこ[帯広市]
一八興業水産㈱[岩内郡]
P8
北海道メンフーズ㈱[札幌市]
[和寒町]~
㈱わっさむファクトリー
●創業補助金第3回公募のご案内
●設備貸与事業ご案内
P9
●技術コーディネータ及びアドバイザーの紹介
P10
●支部だより
P11
●時の数字 ~K’
s column~
P12
平成25年 「 道内中小企業における業況調査 」結果報告
この度、当センターでは、道内中小企業の経営の実態や今後の見通し等について把握するとともに、経営課題等を明らかにする
ことによって、新規施策の検討や道等への施策事業の提案に当たっての基礎資料とすることを目的に標記調査を実施しました。
[調査時期] 平成25年7月26日~平成25年8月26日
[調査方法] 記名方式によるアンケート調査及び一部企業への訪問等に
よるヒアリング調査
[調査対象] 建設業、製造業、運輸・倉庫業、卸・小売業及び情報通信・
サービス業に属する道内中小企業561社
[回答企業] 228社( 回収率:40.6% )
[調査結果の概要]
(1)業況及び売上高の見通しは総じて良い結果となったが、燃料費の高騰
による運送・製造コストや労務費の上昇等により、営業利益では減少
を見込む企業が多い。
(2)経営上の問題としては、製造・仕入原価の上昇、技術者不足及び従業
員の高齢化、設備の陳腐化や運転資金の不足を挙げる企業が多い。
(3)問題解決に向けた最優先課題では、生産コストの削減と営業力の強化
を挙げる企業が多い。
(4)為替変動に伴い、約7割の企業で影響があるとしており、そのうちほ
とんどの企業が「 燃料費の増加 」に伴うコスト増を挙げている。
(5)電力料金の値上げは9割近くの企業で影響があるとしているものの、
値上げ分を価格に転嫁できない状況となっている。
(6)当センターに対しては、幅広い分野での支援が求められているが、中
でも販路開拓、設備資金、施策情報の提供を希望する企業が多い。
1.企業概況
(1)業 況
今期の業況見通しについてみると、「 好転する 」(8.1% )と「 やや
好転する 」(38.5% )を合わせると46.6%の企業が好転するとしてお
り、
前期比では0.9ポイントの増加とほぼ横ばいとなっている。
業種別では、「 建設業 」で67.6%の企業が好転するとしており、次い
で「 製造業 」(45.5% )、
「 情報通信・サービス業 」(40.5% )、
「 運輸・
倉庫業 」(40.0% )、「 卸・小売業 」(36.0% )の順となっている。
(2)売上高
今期の売上高の見通しについてみると、
「 増加する 」
(11.0% )と「 や
や増加する 」(40.6% )を合わせると、51.6%の企業が増加するとし
ており、前期比では5.9ポイントの増加となった。
業種別では「 建設業 」で59.4%の企業が増加するとしており、次い
で「 情報通信・サービス業 」(54.0% )、「 運輸・倉庫業 」
(53.3% )、
「 製造業 」(50.0% )、「 卸・小売業 」(44.0% )の順となっている。
(3)営業利益
今期の営業利益の見通しでは、
「 増加する 」
(8.3% )と「 やや増加す
る」
(32.1% )を合わせると、40.4%の企業が増加するとしているが、前
期比では4.7ポイントの減少となっている。
業種別では、
「 建設業 」(50.0% )と「 製造業 」(44.1% )で営業利
益が増加するとする割合が高くなっているものの、「 運輸・倉庫業 」
では20.0%にとどまっている。
No.14 November 2013 2
(4)経営上の問題
① 製造・販売面
経営上の問題点についてみると、製造・販売面では「 製造・仕入
原価の上昇 」が58.9%と最も多く、次いで「 受注・販売量の減少 」
(38.8% )、「 受注・販売価格の低下 」(35.9% )、「 取引先・販路等
の確保 」(26.8% )の順となっている。
②人材面
人材面では「 技術者の不足 」が42.4%と最も多く、次いで「 従業
員の高齢化 」
(36.6% )、「 若手従業員の不足 」(34.1% )、「 管理
者の不足 」(32.2% )の順となっている。
③設備面
設備面では「 設備の陳腐化・老朽化 」が65.6%と最も多く、次い
で「 設備稼働率の低さ 」
(26.4% )、
「 設備不足 」
(20.2% )の順となっ
ている。
④資金面
資金面では「 運転資金の不足 」が38.9%と最も多く、次いで「 設
備資金の不足 」
(28.3% )、
「 金利負担 」
(25.7% )の順となっている。
(5)経営上の問題解決のための最優先課題
経営上の問題を解決するための最優先課題としては、「 生産コス
トの削減 」
(27.7% )と「 営業力の強化 」(27.2% )を挙げる企業
が多くなっている。
2.円安に伴う企業活動への影響について
円安に伴う企業活動への影響では、
「 大きな影響がある 」
(18.4% )
と「 多少影響がある 」(47.4% )を合わせると、65.8%の企業で影
響があるとしている。
3.電力料金の値上げに伴う企業活動への影響について
電力料金の値上げに伴う企業活動への影響では、「 大きな影響が
ある 」
(32.2% )と「 多少影響がある 」(54.6% )を合わせると、
86.8%の企業で影響があるとしている。
No.14 November 2013 3
成功確率を高める創業へ!
~地域おこし貢献型新規開業サポート事業の取り組み~
当センターでは、創業者( 予定者 )を対象に、
「 成功確率を高める創業 」支援を目的に、次のとおりセミナー及びビ
ジネスプラン作り込みワークショップを開催しました。
また、
ワークショップで磨き上げたビジネスプランの中から、選定委員会において優れたビジネスプランを5件選定
し、
より多くの消費者等から意見を参考とするため、ニーズ調査等の実証実験を行いました。
1.リーンスタートアップセミナー
開催日時:平成25年9月14日
( 土 )12:00~14:15
開催場所:TKPガーデンシティ札幌きょうさいサロン
( 札幌市中央区 )
テ ー マ :成功率を高める創業とは
講 師:和波 俊久( リーンスタートアップジャパン 代表 )
リーンスタートアップとは、
「 思い込みで市場性の乏しい製
品やサービスを開発してしまうことによる時間や資源等の無駄
を省き、最低限の資源を活用して創業に結び付ける 」手法です。
アイデアを思いついたら実験( 周囲の反応を確認 )を行い、そ
の結果によってビジネスプランを修正するというフィードバッ
クループを繰り返し、周囲の反応が良くなった後、本格的に事業
を開始することで成功確率は高まるというものです。
和波先生自身の3度の起業経験や、その他数多くの起業支援のなかで、「 失敗 」、「 成功 」は必ず同じパターンを辿るという
事を強く実感したとのことで、本セミナーでは、起業するにあたり、どのように行動すると成功確率が高まるか、また、どのよ
うな思考や行動が失敗を招くかについて、自身の経験も踏まえて話をしていただき、非常に説得力のある内容のものとなりま
した。
2.ビジネスプラン作り込みワークショップ
開催日時:第1回 平成25年9月14日
( 土 )14:30~17:30
第2回 平成25年9月21日
( 土 )13:00~16:00
開催場所:TKPガーデンシティ札幌きょうさいサロン
( 札幌市中央区 )
参加者数: 第1回 20名、
第2回 19名
まず初めに、参加者がそれぞれのビジネスプランの発表を行
い、その内容について創業支援等を行っている専門家を中心に
参加者同士で意見を出し合い、各自のビジネスプランの磨き上
げを行いました。一人で考えていても気付かなかった新たなア
イデアを出し合ったり、ビジネスプランの欠点等の指摘を受け
たりしながら、ビジネスプランが徐々に具体化されたようでし
た。
参加者がそれぞれのビジネスプランを説明し、指摘事項( 周
囲の反応 )をフィードバックしてプランを磨き上げるというプロセスで創業の成功確率を高める手法は、まさにリーンスター
トアップの概念です。本ワークショップに参加された方々は、今後も行きつ戻りつを繰り返しながら成功の確率を高め、
必ずや
創業に結び付けるものと思われます。
No.14 November 2013 4
3.実証実験
( 第27回北海道技術・ビジネス交流会への出展 )
開催日時:平成25年11月7日
( 木 )10:00~17:30
平成25年11月8日
( 金 ) 9:30~17:00
開催場所:アクセスサッポロ
( 札幌市白石区流通センター4丁目 )
ワークショップ参加者の中から実証実験の対象ビジネスプラ
ンとして5名のビジネスプランを選定し、そのうち4名がそれ
ぞれの製品を「 第27回北海道技術・ビジネス交流会( ビジネ
スEXPO)」へ出展しました。出展者は、製品の改良点や新たな
アイデア等について、来場者から数多くの意見等を頂戴し、今
後、ビジネスプランの更なる磨き上げを図ることとしています。
ビ ジ ネ スEXPOは、道 内 企 業 を は じ め と し た「 産 」
・「 学 」
・
「 官 」による製品・技術等の情報が一堂に会するイベントです。来場者数は2万名近くにのぼり、様々な意見を聞き、製品に反映
する絶好の機会となりました。
出展
製品
オールハンドメイドによる皮革製品
凍結路面向け靴用滑り止め
小さくたためる
携帯用座布マット
北海道独自の唐草模様をデザインした
風呂敷、手ぬぐい、
ハンカチ等
道産品の販路開拓・拡大を支援いたします!
~北海道貿易物産振興会との連携協定締結~
当センターは、北海道貿易物産振興会が有する道産品の販路開拓・拡大を目的と
した支援機能と、当センターが有する経営に関するコーディネート・コンサルティ
ング機能やネットワークなどを活かし、効果的で総合的な取り組みを実施すべく、
平成25年10月1日付で北海道貿易物産振興会と連携協定を締結いたしました。
連携協定
北海道中小企業総合支援センター
北海道貿易物産振興会
◎道内中小企業の総合的支援機関
●総合的コンサルティング
◎国内外における道産品の販路開拓
◎創業/経営革新/新分野進出などの事業
●販路開拓/拡大
◎国内外の市場情報等の収集
●道産品の研究開発等
◎道産品展示即売所の運営
活動を支援
●市場情報の提供
●貿易振興等
●道産品に対する一貫性ある支援拡充
●国内外の販路開拓や拡充
●商品開発等の課題解決
●経営基盤の強化
No.14 November 2013 5
北の新製品開発
当センターで実施している 「北海道中小企業応援ファ
ンド事業」・「中小企業競争力強化促進事業」を活用し、
新製品の開発等に取組む道内企業を紹介します。
蓄熱性に優れ持ち運びができるダグタイル鋳鉄製 「 携帯ピザ窯 」の開発
企 業 名:株式会社エール
所 在 地:〒060-0004 札幌市中央区北4条西17丁目19-16
TEL 011(642)0305 FAX 011(611)6846
U R L:http://www.ye-ll.co.jp/index.html
代 表 者:代表取締役 阿部 隆行
資 本 金:2,000万円
従 業 員:9名
設 立:昭和55年9月2日
事業内容:チラシ・封筒・DM等の印刷・デザイン、
販促用品の製造・販売など
■開発テーマ
「 携帯ピザ窯の開発 」
ピザを短時間(1枚
あ た り 約1分 半 )で
焼き上げることがで
■企業概要
き、カリッとした食
同社は、昭和55年に有限会社エールプロセスとして設立され
感を出すことができ
写真製版を始めました。平成11年に社名を現在の株式会社エー
ました。ダクタイル
ルに変更し、現在はオンデマンド印刷を中心に営業しています。
鋳鉄製のため重量は
近年は「 型抜き印刷.com」「zazazaworks」「YELLcraft」等e
28kgほ ど に な り ま
コマースによるオリジナル商品の販売やピザ窯の製作に取り組
すが、部品に分割し
んでいます。
て持ち運びができる
<Pizza窯gama>
ようにしました。また、燃料に薪ではなく木炭を使用すること
■開発概要
で、煙や臭いを低減しました。本製品は、平成24年8月に「 ピ
同社は印刷業を営んでいますが、新規事業として阿部社長が
ザ窯 」として実用新案登録( 実用新案登録第3177873号 )さ
以前から温めていたピザ窯の開発に取り組むことになりまし
れたほか、平成24年9月に「 北のブランド2013」
( 札幌商工
た。これは、子供から大人までが野外で料理を楽しみながら一
会議所 )に認証されました。
体となって交流することで多くの人に喜んでもらいたいという
ピザ窯は、ピザ焼きと同時に中蓋の上では焼リンゴなども作
阿部社長の発想によるものです。一般家庭でも使用できるよう
ることができ、中蓋の上に炭を置くとコンロにもなり同時に下
持ち運び可能な大きさでありながら、高温でピザを焼き上げる
部はオーブンとして使えるなど多様な使用方法があります。ま
ことができる本格派のピザ窯をコンセプトに開発を進めまし
た、地域のイベントにおいて、その地域の食材を材料にしたピザ
た。
を提供する際に、このピザ窯が利用されており、地域の交流にも
当初は寸胴鍋やペール缶を用いた窯を試作してはピザを焼
一役買っています。
き、試行錯誤を繰り返す中で現在の円筒ドーム型ピザ窯の原型
本製品は「Pizza窯gama」として、同社の販売サイト「 エー
が出来上がりました。製品化に向けて窯の材料を検討する中
ルクラフト 」で販売されているほか、販売店経由で楽天、ヤフー
で、炉内温度を高温に保つために蓄熱と輻射熱に優れた高強度
等のインターネットショッピングサイトで販売されています。
のダクタイル鋳鉄を材料として選びました。鋳物の蓄熱性と
同社は、同製品の良さを多くの人に理解してもらえるよう引き
輻射熱により炉内を450℃~600℃に保つことができるため、
続き製品のPRに取り組んでいます。
《 利用制度 》
同社が活用したセンター事業は、「 中小企業競争力強化促進事業/市場対応型製品開発支援事業 」です。この事業は、道内
の中小企業者等が取り組む新商品・新サービスの開発及びこれらに伴う道外展示会出展等に要する経費に対する助成制度で
す。助成限度額は300万円( うち展示会出展等に要する経費については200万円 )で、助成率は1/2以内です。ご不明な点は、
産業育成部011-232-2403までお気軽にお問い合わせください。
No.14 November 2013 6
北の元気な社長に聞く!
企 業 名:ときいろファーム
代 表 者:鴇崎 伊吹
所 在 地:帯広市岩内町第1基線
TEL 080-1898-6995
事業内容:果樹園経営、農産物の生産・加工・販売
果樹園の様子
Q1 「ときいろファーム 」について教えてください。
A1 ときいろファームは、帯広
市中心部から南西へ約35km離
れた岩内仙境という静かで日高
山麓を眺めることができる景色
の良いところにあります。農場
の栽培品目は、小果樹をメインと
しており、ラズベリー、ハスカッ
プ、ブルーベリー、カシス、山ぶど
うなど を 栽 培 し て い る ほ か に、
トマトやアスパラなどの野菜も
作っています。化学農薬・化学
肥料は一切使わず、すべて有機肥
料等で栽培しています。品種に
もこだわり、味や香りの良いもの
を選抜して植えています。収穫
した果樹は、食品会社や近郊の洋
菓子店などへそのまま出荷する
ほか、ピューレ( 冷凍 )やジャム
鴇崎伊吹氏・姿名子氏ご夫妻
Q3 今 年商品化したラズベリー・リーフティー、シードオイルは、
どのような商品ですか。また、どこで購入できますか。
A3 リーフティーは、当園のラズベリーの葉を採取し、洗浄後乾
燥しています。葉に含まれるフラガリンという成分は、子宮の周
りの筋肉に作用し、生理痛の緩和や妊娠後期に飲むと出産を楽に
したり、出産後は母乳の出を良くすると言われ、欧米では『 ウーマ
ンリーフ 』と呼ばれ古くから飲用されてきたもので、女性の方に
お勧めの商品です。
シードオイルは、ラズベリーの種を洗浄し、乾燥後、搾油してい
ます。搾られたオイルには、不飽和脂肪酸、エラグ酸、ビタミンを
多く含み、肌のトラブルに有効とされています。また、天然の日焼
け止め効果があるといわれ、カナダではSPF( 紫外線防御指数 )が
28~50あるという研究結果が出ています。国内産のラズベリー・
シードオイルを商品化したのは、
唯一、
当農園だけです。
ラズベリー・リーフティー、
シードオイルともにとかちむら( 帯
広ばんえい競馬場内 )で販売しています。また、
当園のホームペー
ジで通販も行っています。
等に加工して販売しています。
6月中旬から8月中旬までのハスカップ、ラズベリー、ブルーベ
リーの収穫期には、摘み取り農園として一般の方に開放していま
す。農薬を使っていないので、摘み取ってそのままお召し上がり
いただけます。
Q2 十勝でラズベリー園を営むことになった
きっかけを教えてください。
A2 大学卒業後、東京都内の旅行会社で勤務していました。結婚
後、妻と一緒にアジアからロシアを経て欧州を周遊した時に、欧州
の農村に滞在して余暇を楽しむ人々の生活スタイルに共感しまし
た。帰国後は、保養所運営会社に勤務して宿泊施設の運営ノウハ
ウを学んだ後、北海道でペンションを開業したいという希望を抱
き、
平成16年に家族とともに本州から移住してきました。しかし、
良い土地に巡り合わず、一時は会社員となりましたが、その後、客
として通っていたラズベリー園の方が後継者を探していることを
知りました。私は長野県出身で、幼い時から身近にあった果物が
大好きだったこと、ラズベリーのおいしさ、果実の希少性、含まれ
ている栄養成分、ヨーグルトやチーズ等の乳製品やケーキなどの
洋菓子と非常に相性が良いなどの果実の可能性を感じて、このラ
ズベリー園を引き継ぐことを決意しました。
Q4 今後の抱負についてお聞かせください。
A4 ベリー類は、見てかわいく癒される、食べて身体に良い成分
が多く含まれている果実です。安心安全な方法で栽培された当園
のベリー類を、多くの方に楽しんでいただきたいと考えています。
ベリー類がもっと身近なものとなるよう、当園に来て召し上がっ
て頂くことはもちろんのこと、これからも色々な加工食品や加工
品を作って、より多くの皆様にお届けしていきたいと思っていま
す。
No.14 November 2013 7
企業トピックス
● 当センターでは、
道内中小企業などが保有する新製品・技術などを広く紹介し、事業提携、販路拡大、資金調達などの
ビジネスパートナー発掘の機会を提供することを目的とした「 ビジネスプラン発表会 」を開催しております。
今回は「 道産の一次産品を活用した新たな加工食品素材 」をテーマに11月22日の第28回開催に参加する企業を
ご紹介いたします。
株式会社鎌田きのこ
企業名 代 表 者:池内 幸介
所 在 地:帯広市西町基線50-10
資 本 金:60,000千円
T E L:0155-59-2642
F A X:0155-59-2643
従 業 員:35名
事業内容:マッシュルームの栽培、
マッシュルーム加工品の製造及び卸
U R L:http://kamagri.jp/
〔 センター事業利用実績等 〕
道内商談会参加
鎌田きのこ㈱は国内流通品では唯一、本場ヨーロッパと
同様の麦わらの馬厩肥を使用したマッシュルームを生産し
ています。もとは香川県で創業223年の老舗の醤油屋。だ
し原料製造のため様々な素材を試しているうちにマッシュ
ルームにたどり着いた。栽培後の培地は有機肥料として近
隣の農家に還元しています。
北海道メンフーズ株式会社
企業名 一八興業水産株式会社
企業名 代 表 者:紀 八郎
所 在 地:岩内郡岩内町字大浜68番地の7
資 本 金:10,000千円
T E L:0135-62-1811
F A X:0135-62-1835
従 業 員:25名
事業内容:輸 入ニシンを原料にした身欠にしん、
塩数の子等の製造販売。前浜スケトウ
ダラを原料にした、たらこ、珍味の製造
販売など。
U R L:http://www.ippachi.co.jp/
〔 センター事業利用実績等 〕応援ファンド事業
( 地域資源活用型事業化実現・地域ブランド )等
一八興業水産株式会社は、創業99年を迎え、岩内町の水産
加工業では法人として最も古い企業です。
代々その伝統技術を生かした魚の加工及び卸売業を中心
として営んできましたが、最近ではその伝統技術に新しい感
性を加えた新商品開発にも積極的に取り組んでいます。
株式会社わっさむファクトリー
企業名 代 表 者:須貝 昭博
所 在 地:札幌市中央区北3条東12丁目99-2-1302号
資 本 金:5,000千円
T E L:011-219-8485
F A X:011-219-8485
従 業 員:2名
事業内容:道産加工食品の企画開発販売
〔 センター事業利用実績等 〕
応援ファンド事業( 加速的創業促進 )
代 表 者:荒井 敏一
所 在 地:和寒町字西町18番地 和寒町商工会内
資 本 金:6,100千円
T E L:0165-32-2441
F A X:0165-32-3104
従 業 員:14名( パート含む )
事業内容:かぼちゃのペースト等の加工販売
〔 センター事業利用実績等 〕
地域資源活用型ハンズオン支援事業等
北海道メンフーズ㈱は幻のたまねぎ「 札幌黄 」を練りこ
㈱わっさむファクトリーは和寒町が誇る地域資源、生産・
んだ乾燥ラーメン、蒸麺、各種加工品の開発を3本柱に据え
昨年立ち上げた会社です。札幌黄関連については札幌黄ブ
ランド化推進協議会と提携し札幌黄の魅力を全国に広める
べく商品化を目指しています。
作付面積全国1位のかぼちゃで町おこしを目指し規格外品
を活用したペーストやカット等の加工販売をしています。
当社のペーストはヒロタのシュークリーム「 ハロウィンパ
ンプキン 」等にも使用されています。
No.14 November 2013 8
地域での起業や後継者の新分野への挑戦を支援します。
-創業補助金第3回公募のご案内-
創業補助金( 地域需要創造等起業・創業促進事業 )は、新たな需要や雇用の創出を図り、我が国経済を活性化させるため、新
たに起業・創業や第二創業を行う者に対して、
その創業等に要する経費の一部を助成する補助制度です。
【 事業メニュー 】
補助対象の類型と事業内容
対 象 者
補 助 上 限 額
補 助 率
地域需要創造型起業・創業
新たに創業する者
200万円( 下限100万円 )
第二創業
中小企業・小規模事業者
500万円( 下限100万円 )
海外需要獲得型起業・創業
新たに創業する者
700万円( 下限100万円 )
2/3以内
【 公募時期 】
平成25年9月19日
(木)
~平成25年12月24日
(火)
【 問い合わせ先 】
北海道中小企業総合支援センター 創業補助金担当 011-232-2403
ご相談は、
随時受け付けております。事業の詳細は、ホームページを参照願います。
設備導入を支援します!!
制度の概要
割 賦
対
象
者
象
限
設
度
償
還
償
還
保
方
証
制度利用のメリット
金融機関の借り入れ枠
外で設備資金を調達で
50万円~4,000万円(1/2以内 ) きます。
100万円~8,000万円( 設備価格 )
年利2.75%( 固定金利 )
月額リース料率 1.406%~3.004%
無利子
間
5年/7年( 据置1年以内 )
3年~7年( 耐用年数により異なります )
7年以内( 据置1年以内 )
法
月賦又は半年賦均等払い( 約束手形 )
毎月15日( 約束手形 )
金
設備価格の10%
連 帯 保 証 人
担
資金貸付
生産・加工などに供する機械装置等で新品の設備
額
期
リ ー ス
従業員50名以下( 規模により別途条件があります )
備
利 率・ リ ー ス 料 率
・割 賦 機械設備を分割払いで販売します。
・リ ー ス 機械設備をリースでお貸しします。
・資 金 貸 付 設備資金をお貸しします。
道内で事業を営む原則全業種対象( 一部除外される場合があります )
従 業 員 規 模
対
当センターでは、設備導入を促進するため、次の3つの
制度メニューで支援します。
なし
道内在住者2名( 設備価格2,000万円以下は1名可 )
道内在住者2名
原則不要
貸付額1,500万円超の場合必要
保
※当センターのホームページからも制度の概要をご覧になれます。( 割 賦 )
http://www.hsc.or.jp/gaiyo/setsubi/kappu.htm
( リース )http://www.hsc.or.jp/gaiyo/setsubi/lease.htm ( 貸 付 )
http://www.hsc.or.jp/gaiyo/setsubi/shikin.htm
制度利用のメリット
●金融機関の借り入れ枠外で設備資
金を調達できます。
●利 用限度内であれば、同一年度に
何度でもご利用いただけます。
割 賦
●7 年以内での長期返済が可能
です。
●完 済後は、所有権が移転しま
す。
リース
●耐 久年数に応じてリース期間
を設定できるので、機械の陳
腐化が避けられます。
資金貸付
●設 備資金の1/2以内を無利子
で調達できます。
●7年間の長期返済が可能です。
No.14 November 2013 9
当センターでは、
昨年度から技術相談に直接対応するために、技術コーディネータとアドバイザーが常勤しています。
企業の方への力強い味方をご紹介いたします。
経営支援部 技術コーディネータ 澤山 一博(さわやまかずひろ )
【 前 職 】
Mail : [email protected]
すが、乳頭の模様や形が一頭一頭どころか、一つ一つ違うことを目の当たりにして愕
S57.4~H22.3:北海道立工業試験場
然としたこともありました。やはり技術的難易度は高いのですが、このような他に
H22.4~H24.3:
( 地独 )北海道立総合研究機構 産業技術研究本部
はないセンサーを実現してこそ、オンリーワンとして大きなビジネスチャンスが見
ものづくり支援センター
えてくるものだと思います。
H24.4~現 在:
( 公財 )北海道中小企業総合支援センター
光応用計測技術は、広義にはセンサー技術に包含されます。具体的な研究として
光波長情報を利用した分光計測技術に着目し、食品や農水産物を対象とした品質検
【 専門分野 】
査技術の開発を進めました。折しも、道内一次産品の高付加価値化が叫ばれ、その一
工業試験場における30年間は、研究員として研究開発と企業支援業務に従事しま
方で食品の安全・安心に対する消費者ニーズの高まりが追い風となりました。しか
した。私が取り組んだ技術分野は、ロボットに代表される「 メカトロニクス( 機械
し、世の中はそんなに甘くはなく、試作した検査装置を食品メーカーに持参すると興
電子技術 )」、「 センサー技術 」、そして「 光応用計測技術 」です。いわゆる、システ
味を持ってもらえるのですが、想定価格をお話しすると「 一ケタ高いよ!」と一蹴
ム系の技術分野です。
され、ユーザーニーズに根ざした製品開発の重要性を再認識させられたこともあり
最初に取り組んだのが、生産工程・機械装置の自動化に関連した技術開発です。
ました。
研究費があまりなかったので、必要に迫られて汎用旋盤やフライス盤などを使って
研究用の機械部品の加工、さらにはミニロボットの製作なども行いました。作業服
【 これからの抱負 】
が機械油ですぐに汚れてしまい、頻繁に家に持ち帰って洗濯しなければならず本当
言うまでもなく、このような研究開発で得られた知識やノウハウを企業支援の中
に大変でした。結果として、このときに培った機械加工やメカの技術が、その後の業
で積極的に活かしてきたのですが、その一方で、企業支援は私にとって、「 企業支援
務にとても役に立ちました。
と人材育成のあるべき姿 」を学ぶ貴重で有意義な実践の場にもなりました。そこで
そして、このような自動化技術の応用展開として、研究の柱をセンサー技術へシフ
当センターにおいても、これまでの経験を活かすと共に、工業試験場などの支援機関
トしていきました。いろいろなセンサー開発に取り組みましたが、特に動植物や自
や大学の協力を得ながら企業支援を効率的・効果的に行っていきたいと思います。
然環境をセンシングすることの難しさを、嫌というほど思い知らされました。牛の
つきましては、技術課題や何か開発したい案件などがありましたら、まずは澤山まで
乳頭センサーの開発を始めた頃ですが、勇んで牛舎へ出かけたまでは良かったので
ご一報頂ければ幸いです。
技術アドバイザー 清水 條資(しみずじょうすけ )
Mail : [email protected]
工業試験場、食品加工研究センターを経て
( 独 )科学技術振興機構にて科学技術
ねで、食品は美味しいだけでなく健康・美容によく、食しながら楽しい時間を過ごせ
コーディネータとして勤務し、主に研究開発、研究主導、有望な研究の発見と研究費
るようなものでなくては、
との考えに辿り着いております。
補助といった仕事をしてまいりました。専門分野は、食品加工技術開発・新規食品
新規な食品を作るにも先端的な科学技術や新規機械・装置・素材の利用によって、
の開発、メディカルバイオ、
医薬品関連分野の開発など幅広く対応しております。
はじめて市場で勝利する商品開発に繋がります。当センター事業の利用も、こうした
特に、食加研研究者の知恵を基盤として鮭原料とした製品開発シリーズとし、これ
ところを含めチャレンジする企業さんが多く利用していただければと考えておりま
に集中・注力して新規製品を開発したことが大きな成果の一つです。なかでも鮭節
す。新規な挑戦には人、もの、金といった企業内環境の整備が大きな課題ですので、リ
の開発は、北大農芸化学の恩師である高尾彰一先生の考えを伺ったところ「 これま
スクを見てくれる公的資金の利用は企業成長のカギといえます。すなわち、
「 知の活
で聞いたことがない。是非開発テーマにしなさい 」とコメントをいただき、発想に
用」
「 知の創造 」による地域・経済の活性化が始まることを願っているところです。
自信をもち開発に着手しました。この開発に刺激を受けて、それ以外にもこれまで
当センターでは、企業さんに役立つアドバイスができればと考えております。近
なかった商品の開発や新技術の導入、他の分野でも新製品開発が続き、さらに他の
頃はむしろ幅広い分野での勉強をさせてもらっておりますが、是非何なりとご相談、
メーカーに影響があり、効果のあるいい仕事になりました。こうした経験の積み重
ご利用くださいますようお願いいたします。
産業育成部 技術アドバイザー 長野 伸泰(ながののぶひろ )
【 経歴・前職 】
Mail : [email protected]
や事業所から発生する産業廃棄物を焼却する際、排煙中に含まれている塩化水素や
平成24.4~現 在
北海道中小企業総合支援センター
二酸化硫黄成分( 以下、酸性成分 )が大気中に放出しないよう、消石灰を焼却炉煙道
平成22.4~平成24.3
北海道立総合研究機構 工業試験場
に吹き込んで排煙中の酸性成分と接触・反応させ、それらをカルシウム塩化物やカ
昭和52.6~平成22.3
北海道立工業試験場
ルシウム硫酸塩として固定化し、バグフィルターで除去し、大気放出ガスを清浄化す
るための環境資材です。
【 専門分野 】
ライムケーキを所定の条件で焼成・消化することによって酸性ガスとの反応性が
主に、次の3分野についての研究開発に取り組んできました。
極めて高い消石灰微粉末を製造できることを見出し特許出願するとともに、その実
①廃棄物のリサイクル技術技術
用化に取り組みましたが、退職までに製品の市場提供を実現することはできません
製糖廃棄物を用いた高性能排煙処理用消石灰の開発
でした。1つの商品を世の中に出すというのは、やはり時間が掛かるものだと実感
ホタテ貝殻の有効利用技術
しました。
廃石膏ボードの有効利用技術
なお、現在、工業試験場の研究員が、本事業の実現に向け精力的に開発を進めてい
下水汚泥焼却灰のセメント資源化技術
るところです。
②重金属類含有廃棄物の無害化・不溶化技術
下水汚泥焼却灰の重金属固定化技術・造粒技術
【 これからの抱負 】
石炭灰の重金属固定化技術
昨年4月から当センターで仕事をさせて頂いております。担当業務は北海道中小
③無機材料( コンクリート材料耐久性技術 )、
骨材
企業応援ファンド事業に関して技術アドバイスを行うことです。
一般廃棄物溶融スラグの建設資材化技術
具体的には、申請時の事業計画書作成に関しビジネスプランや試作・開発の実施項
石炭ズリ堆積地の地盤改良技術
目内容の技術相談を承ったり、協力機関や専門家を紹介することなどで、昨年度は20
コンクリート構造物の長寿命化技術
件、本年度は35件のご相談をお受けすることができました。また、交付決定課題の実
施や完了報告作成に関するご相談についてもお役に立ちたいと考えています。
工業試験場時代、最後に取り組んだのが、甜菜糖製造の際に副生される炭酸カルシ
前述した通り、
北海道中小企業応援ファンド事業への申請、
交付決定後の事業実施や
ウム汚泥( 以下、
ライムケーキ )を用いた高性能排煙処理用消石灰の開発です。
完了時の報告書作成に関して、微力ながらご支援させて頂きたいと思っておりますの
排煙処理用消石灰というのは微細な消石灰粉末です。家庭ごみなどの一般廃棄物
で、
何かご相談等ございましたら、
是非、
お声をお掛け下さい。宜しくお願い致します。
No.14 November 2013 10
支部だより
ここでは、センターの3支部の活動状況や管内企業の紹介情報、
地域情報等をお知らせいたします。
気になる情報等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
道北支部(上川・留萌・宗谷・オホーツク地域)
道南支部(渡島・檜山地域)
旭川市緑が丘東1条3丁目1番6号
旭川リサーチセンター内
TEL:0166-68-2750
函館市桔梗町379
北海道立工業技術センター内
TEL:0138-82-9089
● 道南支部長 鎌田
啓志
道南地域の秋も深まり、ひと雨ごとに寒さが増し
て冬の足音が近づいてくる季節になってきました。
函館では9月7日( 土 )、8日( 日 )の両日に、函
館にゆかりがある道内外各地のご当地グルメを集め
た食の祭典「 はこだてグルメサーカス 」が大門グ
リーンプラザを主会場に開催されました。函館をは
● 道北支部長 野村
(十勝・釧路・
道東支部
道東支部(十勝・釧路・根室地域)
帯広市西22条北2丁目23番地
帯広市西22条北2丁目23番地
十勝圏産業振興センター内
十勝圏産業振興センター内
TEL:0155-38-8850
● 道東支部長 紅葉
昭彦
道東は収穫の秋を迎え、各地で収穫祭が催されて
じめとした道南の店舗の他に、東北や東京、大阪な
います。当初心配されていた天候不順の影響も少な
どの有名店およそ130店が出店して自慢の味を提供
かったようです。十勝では長いものの2012年度輸
し、さらに伝統芸能やご当地アイドルらのライブも
出額が初の8億円を突破したことがわかりました。
行われました。二日間の来場者数は約17万人とな
特に台湾、米国などでの販売が好調で実績を伸ばし
り、第1回目の昨年に続きにぎわいをもたらしまし
ています。
た。
JAめむろは、町内で生産されるカボチャを「 十勝
「 はこだてグルメサーカス 」は、北海道新幹線開業
川西長いも 」との混載で台湾に輸出します。夏には
を見据え、2016年度を当面のめどに継続開催され 「 めむろだいこん 」を混載しており、今回はカボチャ
の需要実態を調査するための試行的な意味合いが強
る予定です。ぜひ一度参加されてみてはいかがかと
いようです。道産食品を混載して海外への小口輸出
思います。
を可能としているのが「 北海道国際輸送プラット
さて、北斗市と七飯町が積極的に取り組んでいる
ホーム 」で、産学官の共同事業として進められてお
スポーツ合宿の誘致が成果を上げています。七飯町
り、今後の利用が期待されます。
大沼公園では今年の夏、マラソンの実業団合宿が6
漁業は、道東沖を含め道内漁場に異変が起きてい
団体と過去5年間で最多となり、北斗市のスポーツ
るようです。秋の味覚、サンマの群れがなかなか道
合宿全体の人数も本年度は過去最多となる見通しで
東沖に近づかず、珍しいマンボウやクロマグロがか
す。また、
「 函館アリーナ 」の整備を控える函館市
かってみたり、道南でブリが大量に揚がったりして
も補助額を増やしてスポーツ合宿の支援を強化して
います。サバは豊漁ですが、小型魚が多く、漁獲量の
いく方向です。それぞれがスポーツ合宿の経済効果
8割が八戸港に集中しています。釧路の加工業者は
を期待しています。
主に、しめサバや塩サバなどに加工するため比較的
そのような中、2020年夏季オリンピックとパラ
大きな魚体を求めますが、八戸は小型魚を缶詰用に
リンピックの東京開催が決まり、さらに追い風にな
大量に加工できるためです。思わぬところから釧路
ると道南の自治体からは歓迎の声が上がっていま
の水産加工の弱点が浮かび上がりましたが、漁獲可
す。合宿の誘致に力を入れる自治体は早くもPR強
能量が決められ、いつまで漁獲量が確保できるかわ
化に向けて意欲を示す一方で、地域のスポーツ関係
からない状況では設備投資することも難しく、まと
者も「 活動の励みになる 」と今後の展開に期待して
まった漁獲があると八戸に水揚げされています。
観光については、
「 白糠インターチェンジ( 仮称 )」
いる状況です。
の開通に向け、官民一体となって地域振興策を探る
函館市水産物地方卸売市場が取り扱った8月の生
プロジェクト実行委員会が発足し、農水産資源を生
鮮スルメイカ( マイカ )は、数量が前年同月比53%
かした魅力ある地域づくりや積極的な情報発信を
減、金額では同21%減となっています。高い海水温
推進するために、町、商工会、漁協、農協、町内会等 ”
の影響などで、過去5年で最高だった6~7月から
オール白糠 ”で取り組み始めています。
一転し、8月末までの解禁後3か月間の数量は前年
十 勝 で は、人 気 漫 画「 銀 の 匙( さ じ )Silver
同月比24%減の1620トン、金額は単価の上昇によ
Spoon」のアニメを活用して地域活性化につなげよ
り同6%増の5億4千万円となりました。水揚げが
うと漫画のキャラクターをデザインしたグッズの販
少ないため、消費者は高いイカを買っているのに、漁
売が始まりました。「 うちわ 」や「Tシャツ 」など
業者は収入を十分確保できない状況になっていま
売れ行きも好調のようです。テレビアニメの放映に
す。追い打ちをかけるように、漁船の燃料となるA
加え、来春には実写版映画も公開予定となっており、
重油の販売価格が値上がりし、イカ釣り漁船の操業
「 フードバレーとかち 」と「 食育ツーリズム 」を連
危機、さらには後継者問題まで影響が出てきていま
動したツアーも企画されています。今後、どれだけ
す。
の観光客をいつまで呼び込めるかが注目されていま
日銀函館支店の8月の「 道南金融経済動向 」では、 す。
総括判断は前月と同様で「 着実に持ち直している 」 浦幌町商工会では、「 着地型観光 」に取り組んで
としています。7月のGLAYライブ、函館競馬の長
おり、初めての試みとして「 十勝うらほろバード
期開催の効果で観光は好調に推移し、主要ホテルの
ウォッチングツアー 」を企画しました。天然記念物
のマガン、ヒシクイなどを地域資源と位置づけ、野鳥
宿泊客数、函館空港の乗降客数なども増加していま
観察も観光の一つとして日本野鳥の会の会員による
す。一方で生産関連では、先にも触れたとおり水産
ガイドで無料送迎バスを運行します。ぜひとも成功
加工がイカの不良や燃料の高騰、円安での仕入れ値
してもらいたいものです。
の上昇が影響して操業度が低下している状況です。
敏
本年も残り僅かとなりました。皆様におかれまし
ては、年末・年始に向けて、多忙な日々を送られてい
ることと思います。
道北支部におきましては、関係者の皆様の多大な
ご支援、ご協力により、大過なく各業務を推進させて
いただいております。これもひとえに、ご支援、ご協
力をいただいております、関係者の皆様のお蔭であ
ると深く感謝申し上げます。
さて、道北支部管内の企業動向などを紹介させて
いただきます。
最初に平成20年度ベンチャーシーズマッチング
ビジネスプラン発表会や平成23年度に中小企業支
援ネットワーク強化事業で支援させていただきまし
た、旭川のものづくり産業をリードする一社である、
バイオトイの正和電工㈱の開発装置がこのほど相次
いで海外経済協力事業の案件調査や試作化の認定を
受けるなど、同社の製品や技術力に対する注目が集
まっています。
一つはベトナムの世界自然遺産「 ハロン湾 」の水
質向上、もう一つが駆除エゾシカの分解処理という、
いずれも社会貢献度の高い開発に対し、外務省の政
府開発援助海外経済協力事業と経済産業省のものづ
くり中小企業・小規模事業者試作開発等支援事業に
採択されました。
既に、同社が開発したバイオトイレと生活排水用
の新浄化システムの各7台が、「 ハロン湾 」の水環
境改善事業に使用するため、ベトナムに出荷されま
した。
次に、平成25年度地域資源活用型ハンズオン支援
事業で、上川農業改良普及センター様や( 一財 )旭
川産業創造プラザ様のご協力をいただき、支援をさ
せていただいております、旭川あらかわ牧場( 合社 )
が今夏から熟成前の「 グリーンチーズ 」の販売を本
格化させています。同製品は、購入者が熟成度合い
を調整し、好きな味わいで楽しめるタイプのチーズ
です。
旭川あらかわ牧場( 合社 )は、平成23年5月に6
次産業化法に基づく総合事業計画の認定を受け、同
年6月に合同会社を立ち上げました。同社は、平成
25年2月に農林水産省や旭川市の補助金などを活
用し、乳加工施設や冷蔵設備等の機器類を整備しま
した。
同社のこのような状況が平成25年9月の「 日本
農業新聞 」に於いて紹介されました。
最後になりますが、関係者の皆様にとりまして、来年
が良い年となりますことを心からお祈り申し上げま
す。
No.14 November 2013 11
機関誌「 ビジネスサポート北海道 」広告掲載募集中
~「 ビジネスサポート北海道 」とは~
モノづくり企業をはじめとした中小企業の
●広告掲載
方々のための広報誌として、当センターや
関係機関が行う中小企業向けの施策情報な
《 料金表 》
どを、センター賛助会員企業や受発注登録
ます。
14
No.
Novemb
2013
er
広告枠
企業など約3200社へ年4回お届けしてい
当センターの賛助会員企業様
1回
通年(4回 )
その他の一般企業様
1回
通年(4回 )
1ページ
20,000円
64,000円(20%割引)
60,000円
192,000円(20%割引)
1/2ページ
10,000円
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5,000円
18,000円(10%割引)
15,000円
54,000円(10%割引)
ビジネスサポート
北海道
contents
●平成25年
「道内中小企
業における業
●成功確率
況調査」結果報告
を高める創
∼地域おこ
P2
業へ!
し貢献型新規
●道産品の
∼北海道貿
開業サポート
事業の取り組
販路開拓・拡大を支
易物産振興会
み∼
援いたしま
との連携協定
締結∼
●北の新製
す!
品開発 ∼
P4
P5
㈱エール[札幌市]
∼
●北の元気
P6
な社長に聞
く
∼ ときいろフ
ァーム
[帯広市]
∼
P7
●企業トピ
ックス ∼
㈱鎌田きの
こ[帯広市]
一八興業水
産㈱[岩内郡]
㈱北海道メ
ンフーズ[札幌市] P8
㈱わっさむフ
ァクトリー
[和寒町]∼
●創業補助
金第3回公
募のご案内
●設備貸与
事業ご案内
P9
●技術コー
ディネータ
及びアドバ
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●支部だよ
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お問い合せ先 政策管理部 TEL:011-232-2001( 担当:卜部 )
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8
昨年に国会で成立した消費税増税関連法案は、税率引
税を含む国の税収全体の動きはどうだったのでしょう
上げの数値条件を盛り込んだ附則第18条の取り扱いを
か。
巡って議論が起こっていましたが、10月1日に安倍首相
一般会計の税収は、消費税導入翌年の平成2年の60.1
が、来年4月からの8%への引上げを宣言し決着に至り
兆円をピークに、ここ数年は30兆円台後半から40兆円
ました。
台前半にまで落ち込んでいます。
消費税に纏わる議論でよく引き合いに出されるのが、
これは、消費税収が安定化する裏側で、税収の三本柱の
間接税率が高い欧州諸国の事例でしょう。
うち所得税と法人税が大きく落ち込んだことによりま
欧 州 主 要 国 の 消 費 税(付 加 価 値 税)率 は、フ ラ ン ス
す。
19.6%、ドイツ19%、イギリス20%、イタリア21%、ス
所得税と法人税は、長引くデフレ不況の影響や累進性
ウェーデン25%と一見高く見えます。
の緩和、各種控除の拡充、税率引下げ等の措置により、平
一方、国税収入に占める消費税収の割合は、欧州で
成23年度に所得税はピーク比50%、法人税は同40%に
は食料品等に軽減税率が適用されることもあり、フラ
まで減少しました。
ンス47.1%、ドイツ33.7%、イギリス23.7%、イタリア
来年度からの税率引上げによる増収見込み額は1%あ
27.5%、スウェーデン22.1%であるのに対して、日本は
たり2.7兆円と推計され、8%への引上げで約8兆円の
24.6%と仏独には及ばないものの消費税率5%の段階
増収が見込まれます。
で既に欧州主要国並みの水準に達しており、日本の税負
しかし、今回の増税論議において、増税が日本経済に大
担が軽いとは一概に言えません。
きな負荷を与えるであろうことが賛否双方の立場から指
また、消費支出全体に対する消費税の課税割合を比較
摘されており、政府も5~6兆円規模の経済対策を打ち
すると、フランス71%、ドイツ77%、イギリス62%、イタ
出す考えです。
リア52%、スウェーデン58%に対して、非課税品目が少
消費税率は来年度に8%、再来年度に10%へと引上げ
ない日本は89%と非常に高くなっています。
られる予定ですが、税収全体の停滞を招かぬよう慎重に
さて、
日本の消費税収は、
平成9年に5%引上げられて
経済状況を注視していく必要がありそうです。
以降、毎年10兆円前後で推移してきました。では、消費
※当センターは、平成23年11月1日より公益財団法人となりました。
〒060-0001 札幌市中央区北1条西2丁目 経済センタービル
TEL.011-232-2001(代表)FAX.011-232-2011
【ホームページ】http://www.hsc.or.jp/ 【E-mail】[email protected]
【取引支援広場】http://www.shienhiroba.jp/
本冊子の著作権は(公財)北海道中小企業総合支援センターに帰属しています。
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