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HP-UX サーバ上 IBM WebSphere Application Server 用 J2EE 開発

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HP-UX サーバ上 IBM WebSphere Application Server 用 J2EE 開発
HP-UX サーバ上 IBM WebSphere Application Server 用
J2EE 開発ツール
White paper
目次
はじめに ....................................................................................................................................... 2
WebSphere 向け IBM Rational Developer Software の概要 ................................................................ 2
IBM Rational Application Developer の要件 .................................................................................. 3
HP-UX 11i の HP Java を使用する理由 ............................................................................................. 4
HP-UX 11i 向け Java ツールおよびパフォーマンス ツール .................................................................... 4
HPjconfig .................................................................................................................................. 4
HPjmeter ................................................................................................................................... 5
HP-UX 11i 向け HP システム パフォーマンス ツール............................................................................ 5
HP GlancePlus ソフトウェア .......................................................................................................... 6
HP Caliper ................................................................................................................................ 6
まとめ........................................................................................................................................... 6
詳細情報 ...................................................................................................................................... 7
はじめに
本書は、HP-UX サーバで動作する IBM WebSphere 向け J2EE アプリケーションを効率的で容易に開発、デ
バッグ、および配備できるさまざまなソフトウェア製品について記載しています。本書では、IBM Rational Web
Developer for WebSphere Software (旧名: IBM WebSphere Studio Site Developer) の機能、および IBM
Rational Application Developer (RAD) for WebSphere Software ( 旧 名 : IBM WebSphere Studio
Application Developer) の機能を搭載した IBM Rational Developer ソフトウェア スイートの主要機能に注目
して説明します。また本書は、HP-UX 上の Java アプリケーションをデバッグ、プロファイル、チューニングした
い Java™ および J2EE アプリケーションの開発者を支援する、さまざまなツールを特定します。IBM Rational
Developer 製品は、HP-UX が動作する HP サーバで利用可能な豊富な HP ツールに加え、HP-UX サーバが
J2EE アプリケーションを配備および実行するための理想的なプラットフォームとなるための開発用基盤を提供
します。
対象読者:
本書では、サービス指向アーキテクチャ (SOA)、Java/J2EE、Web、Web
サービス、さらに HP-UX が動作する HP サーバを使用した WebSphere
用ポータル アプリケーションを、開発、分析、テスト、プロファイル、配備す
るのに利用可能なツールについて理解したいと考える J2EE および Java
アプリケーション開発者を対象としています。
WebSphere 向け IBM Rational Developer Software の概要
IBM Rational Developer スイートは、Web、Java、Java 2 Enterprise Edition (J2EE) ソリューションを迅速に開
発するために使用する統合開発環境 (IDE) です。WebSphere 向け IBM Rational Developer には、2 つの主
要なアプリケーション開発製品があり、HP-UX サーバ上で稼働する IBM WebSphere Application Server と合
わせて使用するアプリケーションおよび Web サービスを開発することを目的としています。
• IBM Rational Web Developer for WebSphere Software は、Web および Java 開発者向けのエントリレベ
ルの統合開発環境 (IDE) であり、主に、JavaServer Pages (JSP)、サーブレット ベースの Web アプリケー
ション、Java アプリケーション、Web サービスの構築などに使用されます。Rational Web Developer では、
Java コードを生成するために、JavaServer Faces コンポーネントおよび Enterprise Generation Language
(EGL) を使用してその視覚的な開発を行ないます。
• IBM Rational Application Developer for WebSphere Software を使用すると、Enterprise JavaBeans (EJB)
コンポーネントなどのさらに高度な J2EE を開発できます。Rational Application Developer は、ポータルお
よび Unified Modeling Language (UML) をベースにした開発をサポートしており、バージョン管理のための
IBM Rational ClearCase LT が含まれています。Rational Application Developer の別のバージョンには、
IBM WebSphere Studio Application Developer Integration Edition があり、IBM WebSphere Business
Integration Server Foundation に配備する複合ビジネス アプリケーションの開発と統合を促進できるようサ
ポートします。Rational Application Developer は、アプリケーションの幅広いポートフォリオ、技術アダプタ、
J2EE ベースのビジュアル ワークフロー ツールを提供します。
IBM Rational Developer 製品は IBM WebSphere Application Server 向けに統合および最適化されている
ため、IBM WebSphere 環境で、Java と J2EE アプリケーションの開発、テスト、配備が容易に行えます。
Rational Developer では容易に取り扱えるウィザードを使用し、多くの共通タスクが自動化されているため、
Java について十分に熟知していない開発者でも、高度な Java アプリケーションをすぐに作成できます。
Rational Developer は、J2EE 標準規格に準拠したプログラム構造およびメソッド スタブを作成するなど、数多
くの開発者のルーチン作業を自動化します。また、Rational Developer は、Web サービスや EJB コンポーネ
ントなど、ビジネス ロジック向けのスケルトン エンティティの作成もできます。Rational Developer のウィザード
およびエディタでページ処理やコンポーネントの相互作用コードを生成できるため、開発者はより効率的な作
業が可能となり、基本となる共通コンポーネントのコード化ではなく、メインとなるアプリケーション機能の開発
に集中して取り組めます。
Rational Developer の GUI は Eclipse 3.0 に基づいて設計されており、開発者の役割または作業に応じて異
なる表示、組織、ナビゲーションを提供するなど、さまざまな視点を利用できます。各視点は共通のルック アン
ド フィールを共有しているため、開発者の学習曲線は短くなり、複雑なプロジェクトを体系化するのに役立ちま
す。ユーザは視点をカスタマイズできるため、最も頻繁に使用するツールのみ表示することや、基本製品には
含まれない他のプラグイン ツールを追加することも可能です。Rational Developer には Page Designer が含
まれているため、Web デザイナーは WYSIWYG (what-you-see-is-what-you-get: 見たとおりのものがそのま
2
ま反映される) 型の他の Web エディタに似たインタフェースを使用して、迅速に Web ページをレイアウトでき
ます。他の Web 設計ツールと同じように、Rational Page Designer には Web ページを見るためのタブがあ
ります。タブには、設計モード (WYSIWYG 構成)、ソース モード (コード レベル構成)、プレビュー モードがあり、
公開したページがどのように表示されるかをより適切にチューニングできます。Page Designer は JSP タグ、
Java アプレット、組み込みスクリプトの追加もサポートしているため、J2EE アプリケーション向け Web フロント
エンドを簡単に作成できます。
また、Rational Developer は、J2EE アプリケーションの簡易テストを実行できるよう、WebSphere Application
Server (WAS) の統合インスタンスも備えています。開発者は、別のサーバへアプリケーションを移動またはイ
ンストールする手間をかけることなく、テスト サーバでアプリケーションを実行できます。Rational Developer は
複数バージョンのアプリケーション サーバを搭載しており、旧バージョンの WebSphere ランタイムを対象とし
たアプリケーションのテストも実行できます。また、開発者は、WAS アプリケーションを迅速に配備でき、まるで
ターゲット配備環境下で実行されているかのようにアプリケーションが動作するのを確認できます。Web アプリ
ケーションの配備は、リモート サーバにサーバ インスタンス定義を追加し、その後そのリモート サーバにアプ
リケーションを配布することにより、Rational Developer を構築するのみで完了です。
Rational Developer は、Jakarta Apache プロジェクトのオープン ソース構築ツールである Ant を組み込み、
サポートすることにより、アプリケーションの構築プロセスを簡略化します。Rational Developer と Ant を使用
すると、開発者はアプリケーション構築プロセスを自動化でき、複雑な Java アプリケーションを容易に構築でき
ます。さらに、他の既存 Java プロジェクトのビルド ファイルを Rational Developer にインポートでき、‘Run Ant’
をクリックするだけで XML ファイルの実行もできます。また、Ant メッセージを Ant Console ビューに表示して、
Ant スクリプトのデバッグを支援できます。
デバッグ用の視点や内蔵されている Java デバッグ インタフェースを使用すれば、Rational Developer を使用
した J2EE アプリケーションのデバッグを容易に実行できます。また開発者は、HP-UX サーバ上で動作するリ
モート WebSphere インスタンスに容易に接続可能です。さらに、ブレイクポイントを設定し、JSP、サーブレット、
JavaScript まで含めたあらゆる種類のコードを使用してステッピングすることにより、リモート サーバで実行さ
れる J2EE アプリケーションをデバッグできます。
Rational Application Developer は、Java アプリケーションのプロファイル機能も搭載しています。Rational
Application Developer のプロファイリング機能により、パッケージ、クラス、メソッド、オブジェクトに関するリ
ファレンスの統計情報を収集できます。Rational Developer でプロファイリング オプションが提供されているた
め、開発者はメモリを使い過ぎや動作速度が低下など、アプリケーション共通の問題に焦点を絞って、アプリ
ケーション統計情報を収集および分析できます。ただし、Rational Application Developer は、一部のプラット
フォーム向け WebSphere Application Server のリモート インスタンス上で実行するリモート WebSphere ア
プ リ ケ ー シ ョ ンを プ ロ フ ァ イ ルで き ま し た が 、 2007 年 9 月 よ り 、 HP Integrity サ ー バ 上 で 実 行 さ れ る
WebSphere アプリケーションのリモート プロファイリングをサポートしていません。HP は類似したさまざまな
Java プロファイリングおよびシステム パフォーマンス ツールを提供し、その使用を推奨しています。これらは、
HP Integrity プラットフォームでのネイティブな動作を可能にし、HP Integrity サーバに配備された Rational
Application Developer のプロファイリング機能の代わりとして使用できます。(詳細については項目「HP-UX
11i 向け Java ツールおよびパフォーマンス ツール」を参照してください)
IBM Rational Application Developer の要件
IBM Rational Application Developer は、次のいずれかを実行する業界標準 x86 インテル® ベースのサー
バで動作します。
• Windows 2000 Professional (SP3 または 4)
• Windows 2000 Server (SP3 または 4)
• Windows 2000 Advanced Server (SP3 または 4)
• Windows XP (SP1 または 2)
• Windows Server 2003 Standard Edition
• Windows Server 2003 Enterprise Edition
• Red Hat Enterprise Linux Workstation、Version 3.0 (すべてのサービス パック)
• Novell SUSE Linux Enterprise Server、Version 9 (すべてのサービス パック)
詳細については、IBM のシステム要件の Web サイトhttp://www-306.ibm.com/software/awdtools/devel
oper/application/ (英語) http://www-06.ibm.com/jp/software/rational/products/design/rad/index.ht
ml (日本語) を参照してください。
IBM Rational Application Developer は x86 ベースのサーバで動作しますが、HP-UX 11i が稼働する HP
Integrity サーバ (Itanium® ベース) および HP 9000 サーバ (PA-RISC べース) を含む、他の対象プラット
フォームの J2EE アプリケーションを配備およびテストするために使用します。
3
HP-UX 11i の HP Java を使用する理由
HP では、実際に使用されるインターネットクリティカルなエンタープライズ アプリケーションを実行する際に業
界最高レベルの信頼性とパフォーマンスを実現する、クライアントとサーバ側の Java ソリューションを提供して
います。HP はベンダ中立型のオープン スタンダードなプラットフォームとして Java に集中的に取り組んでいま
す。
HP は UNIX® 環境において、Java を最高速度で実行できます。ベンチマークで見ると、HP はほとんどすべて
のカテゴリーで業界最高のパフォーマンスを実現しています。
• 『HP Integrity rx6600 Server achieves highest 8c SPECjbb2005 UNIX performance result with HP-UX
11i v2 and Java Hotspot 1.5 JVM』
http://h20341.www2.hp.com/integrity/downloads/rx6600_SD_SPECjbb_091806_rev%20mode.pdf
(英語)
• 『HP Integrity rx6600 Server achieves highest 2p/4c TPC-C performance result with HP-UX 11i v2,
Oracle Database 10g Enterprise Edition, and HP』
http://h20341.www2.hp.com/integrity/downloads/rx6600_TPC_080106.pdf (英語)
• 『HP Integrity rx6600 Server achieves best JOPS/Core in Enterprise Class (>2000 JOPS) for
SPECjAppServer2004 Java performance』
http://h20341.www2.hp.com/integrity/downloads/SPECjApp_rx6600_overall_091806_final.pdf
(英語) (JOPS は “jAppServer Operations Per Second” の略)
HP のパフォーマンス ツール スイートである HPjmeter、HPjconfig、HPjtune に加え、HP では引き続き Java を
使用して、ユーザの成功に必要なアライアンスを構築します。HP では、豊富な専門知識を持つ分野において
ツールを提供し、その他の分野においては最高のツール プロバイダであるパートナを紹介します。
HP-UX 11i の Java を使用する理由
HP Integrity システムおよび HP 9000 システムで業界最高レベルの Java パフォーマンスを実現することは、
ハードウェアのコストを削減すると同時に、スループットを向上することを意味しています (前述した SPEC® ベ
ンチマーク情報を参照してください)。
HP のパフォーマンス ツール スイートは、動的で柔軟性の高いソリューションを配備するための確固たるプラッ
トフォームを提供します。HPjmeter、HPjconfig、HPjtune、Java Out-of-Box は、使用しているアプリケーションの
パフォーマンス分析を支援し、パフォーマンスを最適化するために推奨される設定やパラメータを提示します。
HP には、Java Web Start アプリケ―ション配備技術、HP 3D Technology for Java Platform、Netscape およ
び Mozilla 用 Runtime Java Plug-in (JPI)、UNIX システムのシリアル ポートへアクセスするための HP コミュニ
ケーション API など、複数の堅牢な API および Plug-in のスイートを有しています。
HP が HotSpot JVM (Java 仮想マシン) の機能を強化したことにより、ユーザは、最適化テクノロジーや、大規
模なサーバ側のコンピューティング、信頼性、安全性、セキュリティ面における HP の技術革新を享受できます。
HP は、標準規格団体に参加し、Java テクノロジーの今後の方向性を確立するとともに、Java テクノロジー全
体の革新を促進しています。
HP-UX 11i 向け Java ツールおよびパフォーマンス ツール
HP-UX にはさまざまな Java 専用のツールがあり、HP-UX サ―バ上で Java アプリケーションを開発および配
備する開発者やシステム管理者をサポートしています。Java アプリケーション用の HP のパフォーマンス ツー
ル スイートには、使用中の Java 用 HP-UX 環境を分析および構築する Java ベースのツール HPjconfig、
Java アプリケーション用の性能メトリクスをプロファイルおよび収集する HPjmeter などがあります。
HPjconfig
HPjconfig は、HP-UX 11i HP Integrity システムおよび HP 9000 PA-RISC システムのカーネル パラメータを
チューニングして、使用中のアプリケーションの特性に適合させる Java 構成ツールです。HPjconfig は使用中
の HP-UX ハードウェア プラットフォームに合わせてカスタマイズしたカーネル パラメータの推奨値を示します。
また、HPjconfig には、カスタマ ベース全体にカスタマイズした推奨値を容易に配布するための保存および復
元機能があります。
HPjconfig ツールは、アプリケーションの一般的な性質に基づいて、特定の HP-UX カーネル パラメータの推奨
値を設定しますが、実際にパラメータを変更することはありません。使用している特定のアプリケーションや
4
WebSphere のインスタンスで、HPjconfig が示すパラメータ以外の設定を必要とする場合もありますが、
HPjconfig は選択したアプリケーションのクラスに適した値を推奨値として最初に提示します。
HPjconfig は純粋な Java アプリケーションであり、Java 2 Platform バージョン 1.3.1、それ以降の 1.4.x、
5.0.x 向け HP-UX ソフトウェア開発キット (SDK) または Java Runtime Environment (JRE) 上で動作します (ど
の場合も、HP-UX 11.00 以降のバージョンが必要です)。
HP-UX 11i が稼働する HP Integrity システムおよび HP 9000 PA-RISC システムをすべてサポートしています。
HPjmeter
HPjmeter は配備された Java アプリケ―ション用のパフォーマンス解析ツールです。HPjmeter は開発中だけ
でなく、本番環境におけるパフォーマンス上の問題を特定します。HPjmeter は、製品を配備した後にのみ発生
する Java アプリケーションのさまざまな種類の問題を診断するのに役立ちます。HPjmeter で特定できる問題
の種類には次のようなものがあります。
• メモリ保持の問題
• Java コ―ド内のパフォーマンス ボトルネック
• 適切ではない JVM ヒープ設定
• デッドロックなど特定のアプリケ―ション ロジック エラー
• 無効または解決の困難なガベージ コレクション
これらの問題は、アプリケーションを配備した場合にのみ存在するような特定の状況に左右されるため、問題
をアプリケーションが配備される前に再現および明らかすることは難しい場合があります。しかし、HPjmeter を
使用すれば、開発者やシステム管理者は、実行中の JVM やアプリケーションの特定の状態について全体的
な概要を得ることができます。たとえば、メモリ使用状況の詳細、ガベージ コレクション、ランタイム、クラス
ローディングなどのを情報を取得できます。JVM で Java Management Extensions (JMX) コンポーネントと相
互作用するという HPjmeter の機能を使用すれば、特定のログ メカニズムの状況を制御する監視セッション中
のオペレーション操作や、スタック トレースおよびメモリ詳細のスナップ ショットの収集、また、ガベージ コレク
ションを開始することも可能です。
HPjmeter を使用して、スレッド、ヒープ、ガベージ コレクション、オブジェクト割り当て、ロードしたクラス、コンパ
イル メソッド、その他例外事項についての実データおよびその傾向を監視します。また、HPjmeter はメソッド呼
び出し回数、メソッド実行時間 (CPU およびクロック)、コール グラフ ツリー、スタベーション、クラス実行時間、
オブジェクト (数およびバイト)、スレッド、ロック遅延およびコンテンション、ガベージ コレクションに基づいて、メ
トリクスをプロファイルすることも可能です。JDK (Java Development Kit)/JRE 5.0.04 (またはそれ以降のバー
ジョン) を稼働している場合、開発者はアプリケーションまたは開発環境に対して特別な準備または修正をする
ことなく、HPjmeter のプロファイリング データを取得できます。
HPjmeter を使用すると、JVM からプロファイル データを処理できます。HP-UX 上の HotSpot JVM で利用でき
る -Xeprof プロファイリング オプションは、特に HPjmeter 用のプロファイル データ ファイルを作成するために
設計されました。この -Xeprof オプションは特に、表示用のパフォーマンス データを取得するのに役立ち、現在
はアプリケーションの開始時と同様、プログラムの実行中にもアクセスできます。-Xeprof は主に、規模の大き
いサーバのアプリケーションを特徴づけているパフォーマンスの問題に焦点を合わせています。-Xeprof の
オーバーヘッドは比較的小さいため、ロック コンテンションによる遅延、Java メソッドが使用する CPU を実行し
た実時間、実際のプロファイラ オーバーヘッドなどのパフォーマンス データを収集できます。HPjmeter の多く
の機能は、プロファイル データを取り込むために -Xeprof を使用した場合のみ使用できますが、ほとんどの
JVM からでも有用なプロファイル データを入手できます。別途アプリケーション コードのコンパイルや前処理を
行なう必要はなく、Java プログラムのプロファイリング データを得るために、ソース コードにアクセスする必要
もありません。
注記:
Java アプレットを監視するために、本番環境で HPjmeter を使用すること
はできません。
HP-UX 11i 向け HP システム パフォーマンス ツール
J2EE アプリケーションをチューニングする場合、Java 仮想マシン (JVM) のチューニングが最も重要ですが、シ
ステム管理者が、システム全体およびメモリ、ディスク、ネットワークのリソースなどの主要システム リソースを
含む、環境全体を監視およびチューニングすることも大切です。HP-UX には、HP-UX システムおよびシステム
リソースの監視およびチューニングに使用できる堅牢な一連のプロファイリングツールがあります。
5
HP GlancePlus ソフトウェア
GlancePlus はシステムのパフォーマンス情報を提供するソフトウェアです。GlancePlus を使用すると、システ
ムの動作を容易に点検し、パフォーマンスのボトルネックを特定して解消し、さらに、システムをチューニングし
てその運用をさらに効率化できます。HP GlancePlus はパフォーマンス情報を階層化するため、全体的なデー
タをすばやくまとめ、診断結果の詳細をドリル ダウン式に表示できます。詳細情報には、システム レベル、ア
プリケーション レベル、プロセス レベルの視点から見たシステムのパフォーマンスが含まれます。また、HP
GlancePlus には、カスタマイズ可能なシステム パフォーマンスのルールを使用したルール ベースの診断機能
があり、問題およびボトルネックを特定できます。また、システムがカスタマイズできるシステム パフォーマンス
のしきい値を超えた場合に起動するアラームを設定できます。これらのアラームは画面表示され、自動処置と
してコマンドやスクリプトが実行されます。GlancePlus は、トランザクションの平均応答時間、トランザクションの
応答時間の分布、サービスレベル目標 (SLO)、SLO の超過回数などの応答測定 (ARM) データに関して、ア
ラームを起動するよう設定できます。さらに、GlancePlus で使用している Motif ベースのインタフェースは、覚
えやすく簡単に使用でき、X-Windows 以外のディスプレイでも使用できるキャラクタ モードのインタフェースも
含んでいます。HP GlancePlus はシステム テーブルのリソース情報を提供し、プロセス テーブル、バッファ
キャッシュ、バッファ ヘッダ、共有メモリなどの設定可能で重要なシステム パラメータを通知します。
HP Caliper
HP Caliper は HP Integrity サーバ上の HP-UX および Linux システムで実行するアプリケーション用の汎用的
なパフォーマンス解析ツールです。HP Caliper を使用して、アプリケーションのパフォーマンスおよび動作を把
握し、そのランタイム パフォーマンスを改善する方法を特定できます。
HP Caliper は、ネイティブの Integrity サーバ アプリケーションとともに動作します。分析するプログラムに別
途コンパイルする必要はなく、特別なリンク オプションやライブラリも不要です。HP Caliper はどのコンパイラ
オプションでコンパイルしたプログラムでもサポートします。
HP Caliper は、プログラム全体のパフォーマンスを測定する方法、プログラム固有の機能のパフォーマンス
パラメータを特定する方法、プログラムの実行プロファイルに基づいてそのプログラムのパフォーマンスを最適
化するために必要な情報を提供する方法を提供しています。また、HP Caliper のユーザ インタフェースには、
GUI (Graphical User Interface: グラフィカル ユーザ インタフェース) およびシンプルなコマンド ライン インタ
フェースの 2 種類があります。HP Caliper はデータ収集、レポート生成、パフォーマンス分析の 3 つのモード
で動作します。収集したデータの出力は、後から使用する可能性のあるデータベースに自動的に保存されます。
レポート生成は、データ収集中、または後から別のレポートを生成する間に実行できます。出力したデータは、
ソースおよびアセンブリ コードを持つ複数のレポート形式、および説明的なヘルプ テキストとして配布されます。
HP Caliper はアプリケーションのプロセス、スレッド、ロード モジュールを選択的に測定します。
HP Caliper のデータ収集は次の 2 種類のモードのうち、どちらかを使用して行われます。
• システム全体: システム全体の測定の場合、HP Caliper はシステム全体の動作を測定し、その測定値が
カーネルや可能な場合は個々のプロセスの挙動に由来するか判別します。
• プロセス単位: プロセス単位の測定の場合、HP Caliper は個々のプロセスとその子プロセスまで追跡し、各
プロセスを別々に測定します。
HP Caliper は Itanium プロセッサ ファミリの PMU (Performance Monitoring Unit: パフォーマンス監視ユニッ
ト) を使用して、必要なパフォーマンス データを収集します。このデータ収集は主に、特定のメトリクスを正確に
数えるだけではなく、時間ベースおよびイベント ベースの両方において、中断を伴わないサンプリングにより行
われます。HP Caliper は PMU が監視した数百にのぼるイベントについてのデータを提供します。HP-UX 上で
は、HP Caliper はコードの動的な測定を使用していくつかの測定を行います。HP Caliper では、アプリケー
ションの中でも実際に動作する部分のみを測定することにより、測定にかかる不必要なオーバーヘッドを軽減
します。HP Caliper を使用して、データ キャッシュ ミスや HP-UX で実行される Java アプリケーション用プロ
ファイリング統計情報を収集できます。
まとめ
Java および J2EE アプリケーション作成の成否は、一連の開発、デバッグ、パフォーマンス監視ツールが強力
であるかどうかにかかっていることを、J2EE アプリケーション開発者は理解しています。開発者は、Windows
または Linux サーバで動作する IBM Rational Developer Software 製品の機能を活用することにより、HP-UX
システム上で稼働する対象のリモート J2EE アプリケーション サーバに対し、J2EE アプリケーションの開発およ
び配備を容易に行えるようになります。さらに、HP Integrity サーバでのみ利用できる高度な Java およびシス
テム プロファイリング ツールに加え、HP-UX 11i 向け Java が持つ業界屈指の信頼性とパフォーマンスにより、
HP-UX 11i が動作する HP Integrity プラットフォームを、Java および J2EE アプリケーションに適した理想的な
配備環境として構築できるようになります。
6
詳細情報
• Rational Application Developer for WebSphere Software に関する Web サイト
http://www-306.ibm.com/software/awdtools/developer/application/ (英語)
http://www-06.ibm.com/jp/software/rational/products/design/rad/index.html (日本語)
• Trial: Rational Application Developer for WebSphere Software V7.0
http://www.ibm.com/developerworks/downloads/r/rad/?S_TACT=105AGX23&S_CMP=DTLAUNCH
(英語)
• HP-UX 向け Java テクノロジーに関する Web サイト
http://www.hp.com/go/java (英語)
http://www.jpn.hp.com/products/software/development/java/ (日本語)
• HPjmeter に関する Web サイト
http://www.hp.com/products1/unix/java/hpjmeter/index.html (英語)
http://www.jpn.hp.com/products/software/oe/hpux/component/programming/java_dev/jmeter/ (日本
語)
• HPjmeter User’s Guide, Hpjmeter 3.0
http://www.hp.com/products1/unix/java/hpjmeter/infolibrary/user_guide.pdf (英語)
• HP Integrity および HP 9000 サーバ向け HP-UX 11i v3 に関する Web サイト
http://www.hp.com/go/hpux (英語)
http://www.jpn.hp.com/products/software/oe/hpux/ (日本語)
• HP Caliper に関する Web サイト
http://www.hp.com/go/caliper (英語)
http://www.jpn.hp.com/products/software/oe/hpux/component/programming/performance/ (日本語)
• HP Caliper User Guide, Release 4.4, February 2007
http://h21007.www2.hp.com/portal/download/files/unprot/caliper/caliper_4.4/caliper_user_guide.pd
f (英語)
より良いドキュメントを提供するため、http://www.hp.com/solutions/feedback (英語) http://docs.hp.com/
ja/feedback.html (日本語) までご意見をお寄せください。
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お問い合わせはカスタマ インフォメーション センタへ
03-6416-6660
月~金9:00~19:00 土10:00~18:00 (日、祝祭日、年末年始および5/1を除く)
HP-UX 製品に関する情報は
HP-UX に関する技術情報は
http://www.hp.com/jp/hpux
http://www.hp.com/jp/developer
Intel、インテル、Intel Inside ロゴ、Itaniumは、米国におけるIntel Corporationまたはその子会社の
商標または登録商標です。
Microsoft、WindowsおよびWindows NTは、米国におけるMicrosoft Corporationの登録商標です。
記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
記載事項は2008年2月現在のものです。
本書に記載された内容は、予告なく変更されることがあります。
本書中の技術的あるいは校正上の誤り、省略に対して、
いかなる責任も負いかねますのでご了承ください。
本書は、『J2EE development tools for IBM WebSphere Application Server deployed on HP-UX servers (4AA15351ENW, 09/2007)』 (英語) をもとに加筆・修正して日本語で提供するものです。
© Copyright 2008 Hewlett-Packard Development Company,L.P.
日本ヒューレット・パッカード株式会社
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