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第9回 意匠組織の変遷

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第9回 意匠組織の変遷
連載 第
9
回
くん
ン
コ
意匠組織の変遷
ギ が
いく
局長
こんにちは、ギコンくん
です。このコーナーでは、
特 許 庁 で の 気 に な るト
ピックを紹介しています。
今回は、意匠組織の変遷
についてお届けします。
第1課
会計、公文往復、その他部
課の主管に属しない事務
第2課
登録証および公報の発行、
願書等の保存等
図書館(陳列所)
図書の保管および観覧、特
許発明品等の陳列所に関す
ること、
内外国文書の翻訳等
第1部
発明抵触の審理査定に関す
ること
商標の審査および登録に関
すること
意匠の審査および登録に関
すること
機械的発明の審査に関する
こと
化学的発明の審査に関する
こと
4・5 部に属さない発明の審
査に関すること
庶務部
第2部
第3部
審査部
第4部
第5部
第6部
審判部
「パテッ!! 大変です!! コレじいさん!!」
審判に関すること
明治21年特許局組織図
何があったのじゃギコンくん。そんなに慌てて。
出典:特許庁『意匠制度90年の歩み』
(1979年)
「意匠課と意匠審査部が見当たらないのです! 無くなって
しまったのでしょうか!?」
すね!」
無くなるはずがなかろう。7 月の組織変更で審査業務部か
やっぱり知らぬか……。それは 6 月までの古い名称じゃ。
ら審査第一部に移ったのじゃ。ほれ。
7 月からは、『産業意匠』、『民生意匠』、『生活意匠』へと
変更されておる。
「本当だ! よかった〜」
仮にも特許庁の公式マスコットを目指す者がそのようなこ
とも知らぬとは。まだまだ勉強不足じゃのう。
「そうだったのですか!」
組織構成は基本中の基本じゃ。しっかり頭に入れておきな
「面目ありません……。しかし、今回のように意匠が他部
に移ることは過去にもあったのでしょうか。」
さい。
「勉強になりました。おかげさまでまた一歩公式マスコッ
もちろんじゃ。意匠、商標、特実の組織の構成は、過去に
トキャラに近づけました。
」
何度も変化しておる。
公式マスコットキャラになるまであと何歩必要かのう……。
しかし、その調子で諦めずに頑張り続ければ、いつか夢が
「そうだったのですね〜。」
ワシのモデルである高橋是清翁が特許局の局長であった明
叶うかもしれん。意匠制度の歴史については、平成 21年 3
治 21年、意匠条例が公布された。その当時は、審査部が第
月に意匠課によって作成された『意匠制度 120 年の歩み』
一部から第六部に分かれており、第二部が商標、第三部が
に事細かにまとめられておる。特許庁のホームページに掲
意匠、第四部から第六部が発明の審査、登録を担当しておっ
載されているから、それを見て勉強するとよい。それから、
た。しかし、明治 24 年、審査部門は、審査第一課から審査
特技懇ハンドブックにも特実と意匠の審査部署の変遷がま
第五課という構成に組織変更し、審査第一課が意匠及び商
とめてある。ハンドブックにはその他にもいろいろと有用
標の審査を担当する部署となったのじゃ。そして、審査第
な情報が掲載されているから、一度目を通してみるがよか
二課から審査第五課は、発明の審査を担当しておった。
ろう。
「最初は意匠、商標、発明が別々の部署だったのに、意匠
「はい! 勉強します! ありがとうございました。
」
立派な公式マスコットキャラになれるよう応援しておるぞ。
と商標がくっつきました!」
戦後へ飛んで、昭和 24 年、通商産業省発足時には外局特
(文:特技懇編集委員会)
許庁の審査第一部の意匠商標課じゃったが翌 25 年には商
標課と分かれて意匠課となった。そして、平成 13 年、意
匠は、審査第一部の下から、おなじみの審査業務部の下へ
と変更されたのじゃ。
「いろんな部署がくっついたり離れたり……パテッ! 複雑
すぎて覚えられません!」
ギコンくんには少し難しすぎたかのう……。ところで、意
匠の部署は、意匠課と三つの審査室で構成されるのじゃが、
三つの審査室の名称は知っておるか?
「もちろんです!『産業機器』、『民生機器』、『生活用品』で
tokugikon
108
2013.8.20. no.270
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