折り紙づく りは療法になりうるか

教育相談 セ ンター年報 第 10号 2002
折 り紙 づ くりは療法 にな りうるか
秋
山
幹 男
ヽ
理学科)
(″
は
1.ど うして今折 り紙 なのか (その短 い歴史 )
ひょんな事 か ら50歳半 ばに して折 り紙づ くりに挑戦する ことになって しまった。取 り組 み始 めて
もう5年 が経 とうとしてい る。 1998年4月 か ら附属幼稚園の幼児教育研究施設長 とな り, 4年 間兼
務 の生活 が続 い たのであ る。 1972年に本学 に赴任 してか ら切れる こ とな く幼稚園 に通 つていたので
あるが, ドップ リと園のすべ てに関 わったのはこの 4年 間が最初 であ った。 3歳 か ら6歳 までの園
児が発する心 身のエ ネルギーの ものす ごさは,十 分知 ってい たので何 とか楽 をしなが ら彼 らと接す
る手段 を考 えてみた。そ こで,折 り紙な らば.…と甘 く妥協 したのが 間違 いのス ター トとなったの
である (5年 が過 ぎよ う としてい る今の本心 は, とて も有難 いこ とと深謝 してい る)。それ まで に
で きる折 り紙 はツルを折 ること位 で,そ れ も頭 と羽根 をどう折 るのかいつ も混乱 していたのであ る。
パ ッチ ンカメラをつ くって !!」 矢 の
子 ども達 の反応 はす さまじか った。「
手裏剣 をつ くって 1」 「
ような催促が私 を待 っていたのである。彼 らの要求するものが何 も折れないのである。 しか しプラ
イ ドはどうにか して保 ちたい。取 り急 ぎ,職 員室 にあった折 り紙 の本 を開けて見 た。 これが難解 な
のである。 い きな り作品の頁 をめ くっての挑戦 である。折 り方に一定 のパ ター ンがある こ とは, 1
年以上たってか ら気 が付 い た次第である (以前 ,ワ ー プロに挑戦 した時,ま ず先 にマニュアル本 を
17時 間読 んで しまい,頭 が混乱 して器械 に触 れ られな くな り,恐 怖症 にな りかか った私 なのであ
る)。手裏剣 は 4人 の先生 に指導 を乞 うた。その 中で一番分 か りやすか ったY先 生 のや り方 を見習
い,そ の夜 は必死 に折 り続けたので ある。翌朝 ,約 束 の園児 に手渡 した。その時 の嬉 しそ うな顔が
今 で も忘れ られない。パ ッチ ンカメラも教 えて もらったが,奴 さんか ら両手 を共応 させ なが らエ イ
ヤ アー と広げて変形 させねばならなかった。 これが また難 しいのであ る。理屈が分か らずの試行錯
誤 である。で も, 3・ 4回 に一 回はで きたのであ る。 これは,女 の子達 に喜 んで もらった。 6月 の
梅雨の季節 には,野 地教頭先生 に ピョンピョンガエ ルの折 り方 を習 つた。 これは楽 しい遊 びに発展
し,卵 ホールで ピョンピョン競争 を始 めた。
何 よ りの発見 は,山 口真 「
や さしいお りがみ百科」西東社 1993 が 職員室 の本棚 にあった こ と
である (今はボ ロボ ロに破 れて しまい,職 員室 の保管庫 の 中に大事 に しまい込 んでい る)。難易度
が 3段 階 に分けて載せてあ り,い ろい ろなジャンルに仕分けされてい た。実 に魅力 に溢 れた作品群
であ つた。谷折 り,か がせ折 り,山 折 りなどの言葉 をまった く知 ることな しの,こ れ も試行錯誤 の
挑戦 であ る。花 と恐竜 とい う何 の脈絡 な く,た だただ男 の子 と女 の子 に折 ってあげたい とい う思 い
だけであ ったように回想 してい る。特 に恐竜 は難 しい折 り方 であ ったが,と にか く折 り上げたので
ある。折れた ら,数 を上げることに徹 した。 とにか く本 を見ないで手 で覚 え こ もうと考 えてい た。
- 6 7 -
折 り紙づ くりは療法になりうるか
これが よか ったので あ る。 園児達 はび っ くりして くれ た。 た くさんの折 り上 げ られ た作 品 は賞 い手
が 多 く, ま た, そ の 一 人 ひ と りの 瞳 は輝 い たので あ る。 こ うなれ ばす ぐに嬉 し くな る性 格 の 私 は,
そ の 笑顔 と目の輝 きを求 めてのめ り込 んで い った。 とにか く折 れ る作 品 の レパ ー トリー を広 げ る こ
とに努 力す る 日々 で あ つ た。恐竜 ラ ン ドを作 って卵 ホ ー ルの テ ー ブ ル に置 い た り, 大 きな模造紙 の
上 にい ろ い ろな動物 を好 きな場所 には りつ けて園児達 と文教動物 園 を創 った。
品輯:ホキ
轟轟導撃￨￨!
図 1 折 り紙づ くりの風景
これ らの作 品 づ くりには, 包 装紙 を四 角 に切 った紙 を利用 した。単 なる思 い付 きで はな く, 市 販
の折 り紙 用紙 は単 色 なので , 花 を折 るには便利 な の だが , 面 白味 が 私 には感 じられ なか った。今考
えてみ る と, 包 装 紙 の柄 と色 を活用 で きた こ とが 長続 きの 最大 の 要因 で あ つた。確 か に千 羽得用 の
1 0 0 0 枚の 小 さな折 り紙 は単色 で あ り, チ ュ ー リ ップな どの 花 を折 り葉 をつ け て鉢植 えにす る作 品 の
場合 には とて もきれ い で 評判 は それ な りに よか った。 しか し, そ れ以上 に包み を解 か れた包 装紙 に
もう一 度命 を吹 き込 み た い とい う想 い が幸 い した よ うに思 う。 い ろ い ろな店 の 包装紙 の デザ イ ン と
色 合 い は, こ れ な らゾウさん, キ リ ン さん, ト リケラ トプス, ウ サ ギ さん, ね ず み だ, ベ ンギ ンだ,
イル カだ。… と頁 をめ く りなが らまず は紙 を選 択 し, 次 に折 り上 げ , 折 り方 をマ ス ター す る と手 に
覚 え させ る よ うに折 りま くった。 それ を子 ど も達 は どん どん 家 に持 ち帰 って くれ た。 そ の うちに,
遅 まきなが ら折 り方 には一 定 の パ ター ンが あ る こ とにや っ と気 が付 い た。鶴折 り, 兎 折 り, 象 折 り
( 私の命 名 ? ) 等 で あ る。 また ; 折 り紙 づ くりは紙 1 枚 で な くて も よい こ とを, 山 田真氏 の本 か ら
学 ぶ こ と もで きた。 二枚 ・三枚 を組 み合 わせ て もO K な ので あ る。 もち ろん, 糊 もセ ロテ ー プを使 つ
て もよ しであ る。 ここ まで くる と, 自 分 な りの オ リジナ ル を創 り上 げてみ た くな る。最初 は , セ ロ
テ ー プ と紙 3 枚 で立 体 的 な飛行機 づ くりに挑戦 した。 この きっか け は, あ る 園児が私 に作 品 を依頼
( 注文) し て くれたことか ら始 まる。要求 は,「 じゃるを創 って」 であ った。 じゃる ・ジャル ・フ
アット ・イズ ・イッ トである。無 い頭 を働 かせ, 彼 の言葉 に耳 を傾け続け,や っとのこと納得。 ゆっ
くりと聞いてみた, “ジャルって飛行機 の J A L の 事 ?"。 彼 は嬉 しそ うに コクリとうなず いたでは
ないか。大 きな紙 , 糊 , セ ロテー プを総動員 させて 」ALが 完成 した。喜 んでその作品 を家に持 ち
“
"と
帰 って くれた ( お母 さんは さぞか しびっ くりして ゴ ミが増 えた
嘆 かれたのでは.…と思つた。
しか し, 結 果 は どうも逆 であ った らしい) 。次 は, もっと大 きな飛行機 に取 り組 み,カ レンダーの
- 6 8 -
教育相談センター年報 第 10号
紙,ガ ムテー プを使 った。翼 に 」ALの 字 を尾翼 に日の丸を
カラーマ ジ ックで描 き込み,ホ ールの柱 にぶ ら下 げた。す る
と,す ぐに園児達 の注 目を集めたのである。先生方 も迷惑そ
うな顔 を見せ ず に無視 して くれた。長 いこ とが ら下げてい る
と,翼 が下が りだ して きた。それをボー ッと眺めていたら,
それが鯨 に見 えた。そ こで,ま ず,図 鑑 を開 き,鯨 のスケ ッ
チをした。 ついで,そ れを目の前 に置 き, じっ くり鑑賞 して
みた。浮かんだのである,折 り紙作品 としてのクジラのイメー
ジがである。 これにはやは り3枚 の大 きさの違 う紙 を用意 し
図2 オ
リジナ ル作 品
た。そ して,出 来上が ったクジラに色 を付けた。何 で もそ うであるが,そ のように見 えたなら成功
なのであ る。 ここ まで きた頃,保 護者 のTさ んが注 目して くださつた。秋山先生の折 り紙教室 のス
ター トとな り,今 で も細 々 とではあ るが続 い てい る。
4年 の間にた くさんの園児が私の側 にやってきた。園にいる時 に孤独 であ ったことは一度 もなか っ
た。 また,切 れることな く少数 の園児達 はのめ り込 み,代 々私 の助手 を務 めて くれた。子 どもにも
よるのだが,あ る程度継続 してアシス タン トをしそれな りに満足 した後 は,少 しず つ遠 のいてい き
他 の遊 びに移 っていった。そ して,彼 らは熱中 した遊 びに対 して リー ダー性 を発揮 してい く。それ
で も卒園後,幼 稚園の運動会や秋祭 りには顔 を覗 かせて くれる彼 らの心の 中 に, しっか りと私 との
折 り紙体験 が記憶 として残存 してい ることを知 った。本当 に嬉 しくなる。彼 らは,秋 祭 りの時 には
私 の担当す る くじ引 きコーナーの呼 び込 み と後輩へ の手渡 しを手伝 って くれた。 もう4回 お店 を出
してきた。 1・ 2・ 3の 数字 を書 い た割箸 を箱 か ら抜 いて,折 り紙作品の入 つた外 れ無 しの封筒 を
3つ の箱 の 中か ら 1つ 自分 の手 で抜 き取る。ただそれだけのお粗末な店なのであ る (ただ し,祭 り
らしく法被 は着せて もらってい る)。
T君 は,恐 竜が大好 きな園児であ った。本 を見 て作 った恐竜 では満足せ ず ,と うとう自分 で絵 を
描 いて創 ることを要求す るようにな って しまった。閃 きの乏 しい私 なのであ るが,彼 の希望 を叶 え
るために作品づ くりに励 んだ。 のぞ き込んで心配そ うに見上げる彼 の限差 しに応 えるべ く2種 類 の
恐竜が新 しく誕生 した。その一つ には;タ カヤザ ウルス と命名する。園児達 の尊敬 して くれる眼差
しや,「先生 は どうしてそ んなに上手 に折 り紙 が折れるの。お母 さん はそんなに出来ない よ」 「
折り
紙先生」「
折 り紙博士」 の言葉 のプレゼ ン トがなか った ら,き っとここまで続けることはで きなか つ
たであろう (ただただ子 ども達 に感謝感謝 のこの頃なのである)。「
才
旨先 は頭 の出店』 といって もよ
い。 50歳 半 ばで始 めた折 り紙 であ るが,や って きてよか った とつ くづ く思 う。惚 け防止 になるよ
とよ く言 われたが,ま った くその通 りであると信 じてい る。 これは私 の心 の財産なのであ る。包装
紙 を活用す ることは, ものを大切 にする気持 ちにもつ なが っていた。四角 に切 つてい くと,ど う し
ても少 しはみ出す細 い部分 がで きて くる。 デザイ ンが良い と,こ れ も捨 てがたい。そ こで,こ の部
分 も小 さな四角 の紙 に して小 さな小 さなネズ ミに変身させる。 なぜ こん な小 さい作品が大 きな指先
か ら誕生す るのか,折 り手 の私 に も分か らない。「それは愛 であ る」 と言 ったら少 々恥ず か しい気
- 6 9 -
折り紙づ くりは療法になりうるか
持 ちになるが,で も間違 い な く身体が指先が しっか りと覚 えて しまっている。決 して褒 め られた こ
とではないのだが ,図 の職員会議 で も勝手 に手 が動 き,時 々は違 う作品になっていることもあるけ
れ ど,頭 は100%と はいかないが 8割 以上話 の流れをきちんと追 つかけてい る。質問 にも適切 に答
えられた。
何 で もそうであるが,折 り紙 も作品 を貰 って くださる方がい るとい うことが,一 番 の励 みになる。
私 の家族 は,町 の どこに行 って もお父 さん ・親父の作品が置 いてあ るのは恥ず か しい と言 う (郵便
局,理 髪店 ,ク リニ ック,飲 み屋 さん等多 々)。わが 家 では止めなさいコールが吹 き荒 れる中,今
日もモ クモクと今年 のエ トの ヒッジを折 り,脱 脂綿 をセ ッセ と巻 き付 けてい る。 この綿 を巻 くアイ
デ アは卒業生か らもらったのだが, 4カ 月間変形 をかけなが らそれな りに満足 で きる作品 とな り,
評判 も悪 くはない ようだ。次 はどの人にもらっていただこ うかな と考 えてい る時 の楽 しさは,格 別
であ る。教 えてほ しい とい う方が いれば, もっと嬉 しい。す ぐに四角 に切 った包装紙 をカバ ンか ら
取 り出 し直伝 であ る。 カバ ンの 中 にはいつ も包装紙 で作 った大小 さまざまな折 り紙用紙 ・小型 のは
さみ ・くろ もじ ・セ ロテープ 。糊が納 まってい る。最近 はこれに加 え,脱 脂綿 も仲間入 りした。 ホ
テルの部屋 の中,新 幹線 の中,バ スの中,果 ては宴会場 で も折 り続けてい る。 ここまで来 るともう
"と い
セ ミプ ロ並 の活躍 である (周りの人 は,多 分 “
何 この 中年 は.…
う日で見 てい ることで あろ
う)。暇がある と,い つ も手 を動 か してい る。包 の 中味 ではな く包装紙 を届けて くれる方 も増 えて
きた。恥ず か しい とは言 い なが ら,有 難 い ことに妻 はいつ もそれ らの包装紙 を,大 小取 り混ぜ た四
角 の紙片 に して くれ るのであ る。私 の折 り紙づ くりにおける こだわ りは,幼 い子 ども達が喜 んで く
れる もの を生み出 したいだけ。それが大人の子 ども′
いをも刺激 して くれるのなら,な おのこと嬉 し
いのであ る。 ただそれだけの純粋 な動機 がある こ とを知 って くだされば有難 い。折 り紙道 を極 める
などと思 ったことは まった くない。 と言 うよ り,そ ん な事 は出来ない相談 である。
追記 : この約 5 年 間 に, ウ サギは単独 で3 0 0 0∼3500コ,恐 竜 (5種 )も それ位 は折 り上げてきた。
自分 で言 うの もどうか と思 うが, や は りこれはすごい事 であ る !
2.折 り紙づ くりについての私 のエ ッセイ他 の紹介
"こ
この論文 (?)の タイ トル を受けて,こ こで直 ちに “
折 り紙づ くりが療法 にな りうる
とを証
明す ればよいのであ ろ うが,そ れではあ ま り面 白くない し,そ こまではまだ煮詰 まって きてはい な
いのが現状 であ る。そ こで,別 の方向か らこの折 り紙づ くりに賭けた 5年 間を,一 緒 に追体験 して
もらい,読 んで くださる方 に療法 になるかならないかを見極 めていただきたい と考 える こ とにした。
これか ら取 り上げるのは,以 下 の ものに掲載 したものであるが,折 り紙づ くりに関係 した一部 を抜
粋 してみたものである。
①
えんだより
元気いっぱい笑顔いっぱい ‐ 年間の歩み :平成10年度∼平成12年度 広 島文教女子大学附属
幼稚園 1998∼2000よ り
- 7 0 -
教育相談 セ ンター年報 第 1 0 号
10。
23の保護者への印刷物
② 折 り紙先生の独 り言 2000。
③ 三 行短信∼北から ・南から∼
軍思
大 心会 … 卒 業した大学の学科の同窓会誌に投稿 した60字短信 1998∼2001
え ん だ よ り
えんだより12月号の 「はじめに」から:平成10年 (1998年
)12月 1日 発行 …
1年 目
さて次は,私 のことです。 この 4月 よ り園の仕事 も兼務 とな りました。早い もので,も う8カ 月
が過 ぎ去 りました。 3月 の頃は,ど のように子 どもたちと関わればよいのかについて真剣 に悩みま
した。27年前のように若ければ, 2時 間位 はお相手がで きるので しょうが,50歳 の半ばになります
と,も う体力的には自信があ りません。そこでハ ッと閃いたのが折 り紙で した。あ まり動かないで
すむとい うことで取 り組み始めたのです (その頃に折 ることので きた作品は鶴一つで した)。
ところがどうでしょう。次から次に新 しい作品 を要求 して くる園児群団で した。目の前で 「
今,
作 って」「
今,ほ しいほ しい」 とせがむ子の前で, もう私 は立 ち往生です。何 とかその場 をかわす
ために 「
明日までに」 と約束 をしますと,そ の夜 は必死で した。本 に描かれている折 り方の意味が
まった く分からず,頭 と指先 は分離 したままの状況下にあ りました。それでも四苦八苦/試 行錯誤
を繰 り返 してい きました。要望 に応える為の取 り組みのお陰で, どんどん折 り紙作品のレパー トリー
は増えてい きました。
11月に入ってからの園児たちの希望は,な んと 「
恐竜」なのです。紙 は2枚 いるのです。本の中
に取 り上げられている恐竜 は5種 類でした。折 り方 と紙の使い方さえマス ター しておけば怖い もの
なしです ?!難 易度は 「
むずかしい」 と書かれていた トリケラ トプスがアッとい う間に折 り上がっ
たではありませんか。ならばということで,テ イラノサウルス,プ テラノドン,パ ラサウロロフス,
ブラキオサウルスと一気 に攻め寄せてい く快感 はいい もので した。「
折 つておいてね」 とい う注文
がたくさん入 り,も うそうなれば折 り続けるだけです。 とにか く折 り紙が上達するコツは10も20も
30も折 り上げることなのですね。
ある日, 5種 類 の大小の恐竜をうす青色の紙の上に立たせていたら,「先生,草 がない よ」 とか
「
木がない よ」 とか言われたのです。早速その声かけに乗 って しまい, もう終礼の時間にも手遊 び
を止めず, とうとう恐竜ラン ドが この世に一つ誕生 したのです (11月18日PM4:00頃 )。
えんだより2月 号の 「
はじめに」から:平成11年 (1999年
)2月 1日発行
その 2 . 折 り紙の続編です。私の折 った作品 を 「ほしい, ほ しい」 とい うレベルから, 『○○ し
たい』『
○○を教えて』『こうすれば○○になるよ」 とい う段階にまでのびてきました。主に, 年 中
さんとの間でひろがって きたのは, 『動物 ラン ドを作 りたい』 とい う男の子 グループ ( K 君, D 君 ,
M 君 , R 君 たち) の 思いです。
また, 最 近 では女の子 たちのパ ワーが男の子 を押 し退ける形で 「
花を作 りたい」「
星を教えて」
- 7 1 -
折 り紙づ くりは療法になりうるか
“ "と
は,茎
とい う声 にな り,私 の 手 の 内 を見 なが ら一 緒 に折 り上 げ て い ます。 もち ろんの こ と 花
が つ き葉 もつい た秋 出方式 の もので す。 ところでび っ くり した上 に嬉 しくな った こ とが あ りま した。
根 もつ け た い」 と言 って きた ので す。
そ の女 の子 は一 本 の花 を作 り上 げ た後 , しば ら くしてか ら 「
")!
これ には 「ネ』 で した (“
び つ くりしたネ,す ごい ネ,ど う した らいい か ネ
そ うそ う,折 り紙 では もう一つ嬉 しいこ とがあ りました。 1月 の誕生会 の時,私 は左 のポケ ッ ト
にスペ ースシャ トル を3つ ,右 のポケ ッ トにウサギを3つ 入れてお いて,そ れを出 しなが らお祝 い
のあい さつ をしたのです。その後 スペ ースシャ トルが男 の子 の興味 を引 き付 けました。 この雰囲気
の中か ら,本 当 にその宇宙 とい うイメー ジの世界に どつぶ りとひたるようになつたのがM君 で した。
その熱心 さが ご家族 みんなにも通 じて, とう とう全員 で折 り紙作 り (もちろんスペ ースシャ トル)
となったのです。数 日後 には,M君 の折 り上げた作品 とお礼 のお手紙 を届けてい ただ きました。
えんだより6月 号 の 「はじめに」 か ら :平 成 11年 (1999年)6月
1日 発行 …
2年 目
喜 びその 2.飛 行機 の こと
一年間続けて きた折 り紙 ですが,折 り方 を覚 えて しまうと欲がでる ものです。 自分 のオリジナル
を… と大 それた ことを夢 みるよ うにな りま した。そ んなある日,一 人 の男児 がや って きました。
“
“
「じゃる, じゃるを折 つて」 と言 うのです。 エ ッ,何 の こと ?"「 じゃるよ,ジ ャル」 ?"そ ん
“
なや り取 りの折 フッと閃 くものがあ りました。 それ って 」ALの 事 ?"「 そう !」何 と飛行機 の事
"と い
で した。その時 は,“作 り方 を考 えてみるか らね
うことで別 れ ました。それか らが イメー ジ
作 りです。 アーそ うか と気付 き,ウ サギ ・キ リンの最初 の折 り方 を当てはめなが ら挑戦 した ところ,
なんとこれが飛行機 らしくな って きたではあ りませ んか。 ただ し,こ の作品 はセ ロテー プがた くさ
んい る ところが難点 です。 とにか く10・50。100機と折 り続け,セ ロテー プをは りつ けてい きまし
た。そ してある日の事 です。年少 さんのお母 さんか ら,「 自分が作 ったんだ」 と言 つて大事 に大事
にしてい ること,近 所 の方 にも持 ち出 して自慢 してい るとの話 をい ただきました。
多分,作 品の どこかを折 り,私 が セ ロテー プをはったのか もしれ ません。 また,逆 だったか も。
本当 に一部分 で も自分が分担 した とい うことが,彼 の大切 な宝物 に変身 した ことが分 か り,と ても
嬉 しくな りました。作 った作品 をただ貰 うだけでな く,ほ んの一部分 で も自分が した とい う思 いが
大事 なのですね。私 は思 わぬ心 の財産 を手 に したので した。年長 さんには見事 なスペ ースシャ トル
を折 れる子 どもがい ます。昨年彼 は どの位 の 回数 をかけて折 つたので しょうね。頑張 れD君 !
もうひとつの素敵 なお話です。何 と私あてにラブ レターが届 い たのです。 もう一年生 にな ったH
さんか らの もので した。
R(弟 さん)に お りがみをお しえて くれてあ りが とう。
何 とプリクラ付 きだ ったのです。思 わず私 も返事 を書 き,封 筒 の 中 に 2つ の折 り紙作品 を入れて
しまい ました。そ うい えば, 5月 半 ば私 の机 の上にカブ トが置 いてあつたけれ ど,あ れはHさ んか
らのプレゼ ン トだったのですね。多分 R君 がそ つと置 いていつて くれたのですね。 Hさ んR君 あ り
が とうネ。
- 7 2 -
教育相談 セ ンター年報 第 1 0 号
はじめに」から:平成11年 (1999年
えんだより11月号の 「
) 11月 1日発行
ちよっといい話 ( 本当 は とて も素敵 な話 )
その 3 折 り紙担当者 のその後 の記録 です。 これ まで折 り紙 コーナーの 中心 を占めていた今 の年長
さん ( 1 年 前 は年中さん) は , 外 遊 びや 自分 の遊 びが忙 しくな り,私 の手元 を離 れてい きつつ あ り
ます。今 では年中 さんだけでな く, 年 少 さんたちも私 を取 り囲む ようになってきました。年長 さん
や年中さんには, 自 分 で も本 を見 なが ら折 るように話 しか けるのですが,年 少 さんにはまだまだ無
理な ことです。「ボク も」 「
私 にも作 って ∼」 と言 われ続け るので,注 文 を受けなが ら作 ってプレゼ
ン トしてい ます。 しか し, 時 々希望 の ものが賞 えなか った り,忘 れられて (?)折 つて もらえなか っ
た りす る子 もい るように思 い ます。 もし, そ んな話 を家 に帰 って された場合 には,お 便 り帳 にて ご
一報下 さい。
はじめに」より :平成12年 (2000年
えんだより6月号の 「
) 6月 1日発行 … 3年 目
最後 の お話 は ……
一 人のお母 さんが発起人 になって くださ り
秋山先生 の折 り紙
, こ の 5月 13日(土)と20日(土)に 「
ざ
教室」力会議室 で催 され ました。 2 回 共1 6 名の保護者 の方が参加 して ください ました (Tさ んのお
友 だちもきて くださったのです よ ! ) 。初回は振替休 日となった小学生 も5人 参加 して くれました。
H君 のお父 さんは 2 回 とも出席 して くださ り, 本 当 に嬉 しか ったです。Hさ んには 2学 期 に紙飛行
機づ くりの講師を依頼 い た しました。初等教育学科 4年 生 の方 にも,未 就園児 さんのお守 りを頼 み
ました。
今度 は, 園 児 たちと一緒 に折 り紙教室 を開 きたい ものですね。
追記,実 際 にある年中 ・年長 クラスの交流会 で, こ のことは実現 しました。親子 で,あ るい はお祖
母ち ゃん と一緒 に楽 しい一時 をす ご しました。机間巡視 でた くさんのペ アー に実技指導 がで
きるようになってい ました。幼児 を相手 に しての 1時 間は記録 ものです。 もちろん担任 の先
生 も応援 して くれ ました ( 事前 に私 の指導 を受け,模 造紙 に作品の作 り方 を大 きく描 いて く
れてい ました)。
折 り 紙 先 生 の 独 り言
2000.10.23
折 り紙 を始 めてか ら, 2 年 と半年 が過 ぎました。園児か ら戴 いたエ ックネーム をタイ トル に用 い
させて もらい ました。何事 も日標 を持 ち, 一 生懸命 コツコツと取 り組 んでいれば,こ んなにもた く
“
"
さんの種類 の折 り方が身 に付 くんだな と, 我 なが ら驚 いてお ります。 ○○○ を作 っておいてよ
- 7 3 -
折 り紙づ くりは療法になりうるか
“
"“
これ は ど う して折 るん
先生 は ど う してそ ん な に本 を見 な い で も折 れ るの ? " “ 僕 も折 ってみ よ
う。先生 ここは ど うす れ ば いい の ? " 折 り紙遊 び に も発 達 の 過程 がみ えて きます。お ねだ りの子 ,
「あ きや まッ」, 「久 しぶ りじゃね」, 一 カ月以上経 って 「
頼 んだの作 って くれた」 (その 日に折 って
おい たのですが, 取 りにこなか ったんです よこのお子 さんは。他 の子 が自分 の欲 しか った折 り紙 を
持 っていたので思 い だ したんですね。) ク ワガタの折 り方 をマス ター してお母 さんをび っ くりさせ
たR 君 , 熱 心 に折 り紙 の本 をのぞ き込みなが ら折 り上げた時 の何 とも誇 らしげな顔 々々.…いいで
すね ! どれ もこれ も。「あ きや まッ」 と親友 の ように扱 って くれ る年中 さんには,知 らん顔 した り,
「
誰 に言 つているの ? 」 とよ く言 い ます。F 親しき仲 にも礼儀あ りよ』 と言 い たいのですが,や っ
マ ーいいか !!」
ぱ り自分 の仲 間 に感 じて くれるか らこう呼 ぶんで しょうね。「
2 年 と半年 もズー ッと折 り続ければ, 見 ないで も作品が作れるんです よ。継続 は力 な りなんです
ね。今 はや り続 けてよかったな と″
ふ底思 い ます。 日には50∼100も折 らねばならない時 もあ り,な
んで こんな事 を始 めたのか と自分が 自分 を恨 んだ りしたもので した。で も子 ども達 の 目が,言 葉が
ここまで私 を導 いて くれたのだ と感謝 してい ます。 まさに園児 一 人ひとりが私 の先生なのです。そ
“
",“
",
",“
の先生方が 上手 に折 れるね
ほ うよ, こ んなんが欲 しかった
あ きや ま,○ ○頼 んだで
“
",“
"…
……。 この ように
今度 はいつ来 るの
賞 った折 り紙 は宝箱 に入れてみんな持 ってい るんよ
言 つて くれる園児 の顔 が声 が頭 に浮 かびます。「ア ッ,彼 の頼 み を忘 れてい た」 と思 い出 した り,
年少 さんの欲 しいのだけれ ど自分 か ら言 い出せず ,少 し離 れた ところか ら,指 を くわえてジッとみ
てい た姿 を思 い だ しなが ら, と にもか くに も折 り続 けて きました。秋祭 り (10/28)には,無 料 く
じ引 きコーナー を担 当 します。 もちろん賞品 は 「
折 り紙」 です。お出かけ ください,首 を長 ∼ くし
て待 つてい ます よ。
三行短信 ∼北 か ら ・南 から∼
5 4 になって附属幼稚国の仕事 も兼務。全 身で30分も園児 と遊べ ばグロ ッキー。苦肉の策が折 り紙。
これならあまりくたびれない。
- 1 9 9 8年
十
附属幼稚園の兼務 も2年 目。絶えず動かしている両手は折 り紙づ くり。園児並 には進化 したかな。
ボケ防止 にはうってつけです よ。
- 1999年
一
2 1 世 紀 を前 に して大学 は教育 ・研究体制 の中味 を問われた。身 も心 も誠 に疲 れる日々の 中一時
の安 らぎは園児達 との折 り紙交換。 ホ ッ ー
2000年 一
心理学 を学 び始 めて40年 。その私がイ
中間 と,い理学科 を立 ち上げた !驚 きで しよう。折 り紙 は 3年
半 ,た だひたす ら折 り続 ける 日々 !
- 2001年
- 7 4 -
一
教育相談 セ ン ター年報 第 1 0 号
3。 その後 の折 り紙 づ くりについて
一 問 う :は た して折 り紙療法へ の道 は切 り開け るものなのだろ うか 一
その 1.オ ー プ ンキャ ンパスでの取 り組 み
、
2001年3月 に申請 し5月 に認可 された″
理学科 の募集 は,遅 れて 6月 か らのスター トであ った。
じ
私 も始めて心理学科 のブース を担当 した。正式 には私一 人が この時点 では専任教員 であ つた。 キャ
ンパ ス を訪問 して くれる生徒 さん達 には,時 間的な波があ る。緊張が緩 んだ合間 には,い つ もの よ
うに指先が動 いて折 り紙作品が誕生 してい く。そ んなある時,友 人が隣のブースで説明 を受けてい
る間,女 子高生が立 っていたので,「あなたも折 りませんか」 と誘 ってみた。一緒 にウサギ等 を折 つ
ヽ
た。そ して半年後,彼 女 は″
理学科 の 1期 生 として入学 して くれた !2002年度 には, 5名 の教員全
と
・
理学科 の説明 出 し物 に参加。私 は, 2号 館 2Fの 心理実験室で簡単 な実験 コーナー (2つ )
員が,ふ
と共に折 り紙 コーナーを初めて開いてみた。隣のプレイルームでは,い つ ものように箱庭 の制作 コー
ナー と先輩 との話合 い コーナーが設 けてあ った。 2回 の行事 とも息 をつ く暇 もない くらい た くさん
の生徒 さんや保護者 が座 られ,折 り続けていた。そ こには, 7∼ 8人 に一度 に日配 りしなが ら指導
してい る私が いた。
その 2.あ る心の病院 に附属す る生活訓練施設 の冬祭 りに参加
2001年12月,そ の施設長 にお願 い して私が作 った折 り紙作品 をもらって もらうコーナー を設けて
もらった。 2時 間の間 にい ろい ろな方 々が もらって くださった。 クワガタをプレゼ ン トした若者 は,
施設長 にもらって嬉 しい と話 して くれていた。2002年の12月には早めにお願 い して,一 緒に折 る コー
ナー (折り紙教室)を 設 けて もらった。将棋大会が長引 き, ビンゴ大会が30分以上延 びたため,13
:30∼14i30ま で教室 を開いた。冬祭 りの終了 は15:00で あ った。若 いお嬢 さんと,娘 さんが付 き
添 った中年 のお母 さん,そ れに成人男性 が 2名 参加 して くださつた。 どれだけ参加 して もらえるか
分 からなかったので,随 分 とた くさん作品 を折 つて持 ち込んでい た。 ヒツジはあ と綿 を巻 くだけで
いい ように準備 していた。 まず ,ウ サギ折 りか らス ター トさせ た。 お母 さんがす ぐに頭痛 を訴 えら
れたので,そ っと目の前 にた くさん作品 を置 き,持 ち帰 って もらった。成 人男性 の方 々は少 しおか
しなウサギに仕 上がったが満足 されてい た。手直 しをしてあげるとびっ くりされ た。 ゾウ,サ イ,
カバ,ウ マ など大型 の作 品を差 し上げた。娘 さんはズー ッとい ろい ろ折 り続けた。そ して ヒツジに
綿 を巻 いてあげ ると大喜 びだった。 またまたた くさんの折 って きた作品をプ レゼ ン トした。時間が
切れかかる頃,少 し痴呆 のあるお年寄 り (女性)が 私 に,「 ヒツジ折 つて ください」 と四角 の包装
紙 を 1枚 手渡 された。出来 た作品 に綿 を巻 いて差 し上げた。時間は 15時 を当 に過 ぎてい た。指導
員 の方が乱れた紙 を集めて くださってい る時,そ の年老 いた女性 の方 も一 つ ひとつ丁寧 に集 めて手
渡 して くださった。私 は,そ の方 の幸せ を心 の 中で祈 った。 きつと忘 れる ことの ない思 い出になる
ことだろ う。
年末,施 設長か ら手紙 が届 いた。「
後 日,“秋山先生が来 られたの なら,祭 りに来れば良かった―!
- 7 5 -
折 り紙づ くりは療法になりうるか
な ど残 念 が つてい る メ ンバ ー さん もお られ ,又 ,当 日,参 加 され た方 か らは ,“お も しろか った。
紙 一 枚 で何 か作 れ るなんてす ごい ね !"等 の 声 も開かれ ,本 当 に大 好評 で した。先 生がお昼 を と り
なが ら作 られ た作 品 も施設 で 飾 らせ て い ただ い てお ります。来年 の羊 は,特 に評判 が 高 い様 で す 」
、
す ぐに感激 して しまう私 は,や つて きて 良 か った と″
じ
底 そ う思 つたので あ る。
折 り紙 に熱 中す る とす ア ッとい う間 に 2時 間位 は過 ぎる。 そ して手元 には どん どん折 り上 げ た作
品 が 溜 つて い く。慣 れ て くる と,20∼ 30コ位 は軽 く仕 上が る。 そ の 後 も続 け る こ とが で きるか は,
それ らの作 品 を貰 って くれ る人達 が い るか ど うか に掛 か って くる。 それ も喜 んで … 。 また ,飾 つて
一
定期 間が 過 ぎたな ら,心 を込 めて処分す る こ とで あ る。折 り始 め た年 は,ウ サ ギ年 で あ った。 以
来 ,集 中 して エ トを折 り上 げ て は賞 つていただいた り,玄 関 ・床 の 間 。本棚等 に飾 つて置 い た。 そ
して一 年後 ,心 を込 めて解体処分す る。折 り紙 づ くりの作 業 は,思 い や りとい たわ りの 世界 で もあ
、
か ら楽 しみ,
る。「
亡
処分」 までのプ ロセスのすべ てが,折 り紙 の タイム と考 えたい。′
作 る」 か ら 「
一
心 を和 らげ, 心 に潤 い をもたせ , そ して心 を込めて処分す るまでの 貫 した作業 を内包 してい るの
が折 り紙づ くりなのであ る。故 に, 工 夫 さえ してい けば,療 法 の一 つ に加 える ことがで きるか もし
れない。折 り紙作品 は, 生 命 を吹 き込 まれた生 き物であると思 つてい る。 どうだろうか,皆 さんは
折 り紙づ くりが本当 に作業療法みたいな治療効果 を持 てると思 われるだろ うか。今の私 にはまだはっ
きりとは分 か らないのであ る。
文
献
桃谷 好 英 ・桃谷英樹 2 0 0 1 新 ・お りがみラ ン ド 動 物 のお りが み 誠 文堂新光社
高橋 春 雄 1 96 8 お り紙 きり紙全集 泰 光堂
山口
真
1 99 3 や さしいお りがみ百科 西 東社
豆
/ ' 夕s 、
′
,
●
ぇ。
l 3、. 'トス
〔
M.Aトッ的的毎
折 り心 、 ヒ ツ シ｀
一 球 仏 ユ傘 一 ★・
ヵ
図3 1998∼ 2001年度の卒園文集 「ちいさな芽」贈ることばのカットと2003年元旦の年賀状のカットより
- 7 6 -