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株式会社太陽は、農耕用の耕うん爪を主力商品としているが、伝統的な
中国・四国地域 株式会社太陽(高知県) 株式会社太陽は、農耕用の耕うん爪を主力商品としているが、伝統的な地場産業で ある土佐の打刃物を取り扱う金物問屋として創業された。 日本の農業が牛馬による農耕から、耕うん機やトラクターへと機械化が進んでいた 昭和27年、同社は、耕うん機に装着する耕うん爪の形状を従来のツルハシのような 「普通爪」から「なた爪」へと変更して量産化体制を整えた。この「なた爪」は、同社 と共同研究した考案者により実用新案出願され登録となった。後に考案者は、同社の 役員に就任した。これ以降、大手農機メーカーの純正部品に採用され、その後は耕う ん爪の製造・販売でトップを走り続けている。 「実用新案登録第1862672号」他1件 「青い爪」 農家の土づくりにかかせないのが耕うん爪。この耕うん爪の形状で実用新案権を取得しているが、 独特な「ひねり」により土壌の反転性、放てき性、すき込み性、耐摩耗性が向上している。この技術は、 同社の青い爪シリーズに採用されている。 耕うん爪は、水田や畑、代掻き(しろかき)や畝立て、作業や作物など様々な用途 に対応し、現在では2,000種類以上あると言われる。また、40年以上前の耕うん機でも 装着する爪がないと作業できなくなるので、古い耕うん爪を現在でも供給している。 そのため全国11ヶ所に拠点をおいてアフターケアをきっちり行い、お客様の声を聞い ている。 昭和56年、土の反転性及び耐久性に優れた耕うん爪を開発した。この耕うん爪は、 青く着色されていたことから「青い爪」と命名しヒット商品となった。現在でも主力 商品の一つである。その後も「ワンタッチ爪」「からまん爪」「だんだん爪」など新製 品を開発、市場に投入した。今や、同社は、耕うん爪の製造・販売では、全国40%の シェアを獲得している。 中 国 ・ 四 国 地 域 「特許第2934642号」他20件 「ワンタッチ爪・ワンタッチ爪軸」 耕うん作業中に問題となる爪のゆるみを防ぐと同時に、爪が摩耗した場合の新しい爪への交換作業 の煩雑さを低減させたのがワンタッチ爪シリーズである。同社独自の製造方法や爪取付部の形状に特 徴があるので、 これを特許・実用新案・意匠で保護している。 同社の製品事業の目標は、日本の農業に貢献することであり、個々の需要が少ない ニッチ市場であっても、地域特性に合わせて、ユーザーの声に耳を傾け、オンリーワ ン商品を作ることである。 なかでも、農作物収穫後の調整作業の省力機械にも注力しており、柔らかい葉物野 菜を袋詰めする機械である「野菜類袋詰め機VF700」は、平成14年度高知県地場産業 大賞を受賞した。 また、工場から排出される廃油や植物性油などあらゆる廃油をリサイクル処理し燃 焼させる次世代クリーンエネルギーシステムの開発や、セラミックフィルターを利用 した各種プールや家庭用・業務用の風呂、地下水の浄化装置も製造販売している。 このように、同社は、環境を考えた技術開発で、お客様も社員も満足する製品開発 を目指している。