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再生型証券化スキーム第1号による神宮前5丁目プロジェクトについて
平成16年12月17日 各 位 東京都中央区銀座三丁目10番4号 サンフロンティア不動産株式会社 代表取締役社長 堀 口 智 顕 (コード番号:8934) 問い合わせ先 I R 室 長 野 田 茂 TEL:03−3545−3377 再生型証券化スキーム第1号による神宮前5丁目プロジェクトについて このたび、サンフロンティア不動産株式会社(以下、弊社)は、UFJつばさ証券株式会社(以下、 UFJつばさ証券)のアレンジメントにより、弊社がリプランニング事業において再生した中古事業 用ビル(神宮前5丁目プロジェクト)を証券化し、新規私募ファンド第1号として組成いたしました ので、お知らせいたします。 記 1.組成に至った経緯 弊社は、都心部の事業用ビルを中心に不動産再生事業を中核とする総合不動産サービスを行って おります。中古事業用ビルを購入し、リニューアル、テナント募集を行い、高利回り・高付加価値 物件として売却又は保有する再生事業(アセット事業)と、売買仲介・賃貸仲介事業、プロパティ マネジメント・建築請負事業といったサービス事業(ノンアセット事業)を二つの柱として事業展 開をしております。 弊社は、平成11年4月設立以来、総合不動産サービスのノウハウを結集し、再生した中古事業 用ビルを個人投資家やビルオーナーに売却するリプランニング事業の実績を積み上げてまいりま した。周辺区域の街の活性化を図る社会性を評価され、会社の信用が高まるとともに、取り扱う物 件の規模も拡大してまいりました。その過程で、ファンドへの事業用不動産の売買仲介、またリプ ランニング物件をファンドから直接ご購入頂く機会もあり、上場後の新規事業として再生型証券化 スキームによるリプランニング事業並びに物件売却後の当該ファンドからのアセットマネジメン ト業務、プロパティマネジメント業務の受託を検討してまいりました。 このたび、事業用不動産のリプランニング事業とビル保有事業並びに仲介、プロパティマネジメン ト事業に強みを持つ弊社と、証券化事業及び私募ファンドの組成・販売に強みを持つUFJつばさ証 券が提携することで、当社としてリプランニング事業の企画・モノ作り、出口戦略の多様化を図り、 地球資源の保護、街の活性化はもとより、ビルオーナー(投資家)、テナント、近隣レジデントの最 高の満足のため、さらに役立たせて頂くことができると判断し、今回の組成に至りました。 1 2.神宮前5丁目プロジェクトについて 当物件は、鹿児島県が保有し、主に出張時等の職員の東京での宿泊施設として利用されておりま した。昨年、県としての不稼動不動産の圧縮を目的に公売による競争入札があり、当社にて落札い たしました。当物件のリプランニングにあたり、この地域にビル賃借を希望する複数のテナントと の間で事前に事業目的・仕様・外観のコンセプトを煮詰めるところからスタートし、工事完了後に ファンドにての安定運用を想定し、全館定期借家契約を前提にリノベーションを行ったことが特徴 であります。最終的に、神宮前という若者、買い物客の多い好立地を生かすため、テナントとの共 同企画により、リプランニング事業として商業ビルと居住空間の複合ビルに用途変換(コンバージ ョン)を施しました。また、ファンドからの出口戦略をも見据え、プロジェクト期間後も汎用性の ある物件の作り込みを行いました。いわば、不動産再生事業の企画・モノづくりの段階からテナン トのニーズを起点として、プロジェクト期間における想定賃貸収入の確保を前提に一貫したリニュ ーアル工事を行えた結果、安定的な収益物件への再生が可能となりました。 3.出口戦略としてのファンド組成について 弊社は、当物件をリニューアル工事完了後、SPCに売却し、その後、同SPCよりファンドの アセットマネジメント業務、プロパティマネジメント業務を受託し、ノンアセット事業を展開して まいります(なお、弊社は、子会社を通じ本SPCに対し匿名組合出資を行います) 。これは、従 来のリプランニング事業において物件売却後も、購入ビルオーナーとのお付き合いが続き、継続し てプロパティマネジメント業務を受託し、ノンアセット事業にシフトする従来のビジネスモデルの 延長線上にあるものと考えております。空室が発生した際も、自社の賃貸仲介事業で満室にしてオ ーナーの高利回りを確保し、また、ビルの買い換えや買い増しの需要にも売買仲介事業やリプラン ニング事業を通してビルオーナー(ファンドでは小口化された投資家)に役立たせていただくのも 同様であります。 4.物件概要 物件概要は、下記のとおりであります。 (1) ビ ル 名 称 テンルームス表参道 (2) 所 渋谷区神宮前5丁目16番3 在 地 (3) 敷 地 面 積 957.28㎡(289.57 坪) (4) 建 物 構 造 鉄筋コンクリート造陸屋根地下1階付地上3階建 (5) 建物延床面積 1,976.67㎡(597.94坪) (6) 建ぺい率・容積率 建ぺい率60%・容積率200% (7) 改修工事施工会社 清水建設株式会社 5.テナント テナントは、下記のとおりであります。 株式会社モック(東証マザーズ上場企業) モック・リーブル・サービシーズ株式会社 2 6.再生型証券化の概要 (1) SPC名称 サクラジマ・インベスト有限会社 (2) 総事業費 総事業費 約21.3億円 うち土地関連 約15.0億円 建物関連 約 5.5億円 設立費用ほか 約 0.8億円 (3) 投資対象物件 テンルームス表参道 1棟 (4) SPCの資金調達 UFJつばさ証券ご紹介の投資家、弊社と別組織である子会社有限会社SFキャピ タルによる匿名組合出資 株式会社東京三菱銀行によるノンリコースローン (5) 出口戦略としてのファンド組成 テンルームス表参道は、リノベーション工事完了後、平成16年12月17日に弊 社よりサクラジマ・インベストメント有限会社に売却いたしました。 (6) フィナンシャルアドバイザー UFJつばさ証券株式会社 (7) 外部アドバイザー 森・濱田松本法律事務所、三優監査法人 (8) 運用期間等 ファンド運用期間は、3年間+テール期間1年間を予定 7.今後について 当不動産業界におきましては、国内市場に上場するJ−REITも増加し、その資産残高も拡大 傾向にあります。また、オフィスビル等に投資する私募不動産ファンドも、今年度新設額が1兆円 に達する勢いで増加しております。REIT市場の活況を背景に、REITに物件を売却したり、 私募ファンド自体がREITに昇格したりと投資回収の機会が増えており、資金の循環そのものが、 私募ファンドの新設増加の後押しをしております。 弊社は、本証券化事業1号を通してリプランニング事業の進化したひとつのスタイルを提供する ことができました。リノベーションにおいて、中古ビルのコンバージョン(用途変換)を行い、開 発型に比して地球環境の保全と魅力と活力ある街づくりの一端に役立たせて頂きました。テナント においては、自社の希望に沿った立地条件と仕様の建物を少ない自己資金と保有のリスクを回避し て利用することができ、一方でファンドのプロジェクト期間に見合う長期の定期借家契約を行いま したが、それにより今回組成したSPCの安定収益を確保し、投資家への配当、金融機関への金利 支払を確実に行っていくスキームであります。 ファンドの運用期間は、3年間+テール期間1年間を予定を想定しております。3年後の市況等 は、現時点では不明でありますが、弊社はアセットマネージャーとして、引き続き最善を尽くして まいります。 3 弊社は、 今後リプランニング事業の一環として、証券化事業にも力を入れてまいります。 今回は、 証券化1号案件でありましたが、リプランニング事業が将来的に進化・発展し、多様化していくに つれて、それぞれの再生モデルと調和する証券化事業をその受け皿として展開してまいります。今 後も、本件のようにオフバランスされたファンド残高を増やしていく方針であり、将来的にはファ ンドから受託するアセットマネジメント業務を通じて累積した構成資産を随時整理・統合し、J− REIT上場を目標に、1件1件の不動産再生事業並びに証券化事業を全力で拡大発展させてまい ります。 8.今後の業績の見通し 今回の再生型証券化につきましては、現時点では、業績予想への影響は軽微であります。なお、 業績に変化が生じた場合は速やかに発表いたします。 以 4 上