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2014年4月8日(火)~13日(日)に開催された
カラートレンド調査 #003 ミラノサローネ 2014/ Milano salone COLOR TREND 今年の 4 月 8 日 ( 火 ) ∼ 13 日 ( 日 ) に開催された「ミラノサローネ(国際家具見本市) 」に行ってきました! ■Milano Salone 2014 ミラノサローネとは、イタリアのミラノで毎年開催される国際的な家具見本市のことで、世界から約 35 万人が 来場する大規模な展示会です。今年はキッチンとバスルームの見本市が同時開催されていました。 展示内容は家具・インテリア分野が中心ですが、新しいデザインの傾向やトレンドの発信地でもあるため、世 界の家電・自動車メーカーなど様々な業界が注目しています。ここで発信されるトレンドはインテリア業界にも 大きな影響を与えるため、私たちは毎年【色】【素材感】【コーディネート】に着目して調査を行っています。 それでは、ミラノサローネで見られたトレンドをダイジェストでご紹介していきます! 〇色の傾向 全体的にニュートラルなイメージで、カラードグレー・ライトグレー・チャコールグレーなど、わずかに色味 を感じるグレーの組合せが見られました。昨年多く見られたグレージュ(グレーとベージュの間)は今年も継続 でしたが、昨年のベージュ寄りの色味に比べてやや明度・彩度が下がり、グレー寄りになりました。アクセント カラーは低彩度のブルー、レッド、ピンクなど、全体的に日本の伝統色のようなコクのある色が使われていました。 特にレッド∼ピンクの間の色域が幅広く使われていました。 ■Trend Color COLOR TREND 〇素材の傾向 ファブリックは昨年から継続して、麻素材、フェルト、色糸をミックスさせたもの、ベルベット生地が見られ、 不均一な質感をデザインの要素として活かしていました。かすれたプリントのカーペットも継続して登場してい ます。レザーは、上質でしっとりとした触感のものや、使い込まれてオイルの抜けたような質感が見られました。 木材は、アッシュな色味で木目が穏やかに感じられるものが多く、割れ目のある木をそのまま使ったものもあり ました。金属は、ゴールド・カッパー(銅色)などがアクセントとして使われ、艶感のバリエーションも幅広く 見られました。 ■ Texture 木材 金属 カッパー(銅色) 割れ目を活かした木材 金属の艶感バリエーション ○コーディネートの傾向 今年は、グレイッシュな空間の中に低彩度カラーでアクセントを付けたコーディネートが多く見られました。 カラードグレーを組み合わせ、コントラストを抑えた配色になっています。これは、上質な質感のファブリック や天然素材だからこそできるコーディネートだと感じました。 ■ Coodinate COLOR TREND ○トピックス ミラノ市内では、2015 年 5 月から開催される万博(ミラノ国際博覧会)に向けて、至るところで建設ラッシュ が進んでいました。サローネ展示会場の隣は万博の敷地になっていて、パビリオンの工事が最近始まったようです。 そんな中、特に気になる建物を見つけました。木が生い茂っているマンションです。よく見ると、ランダムに飛 び出たベランダに、それぞれ数本の木が植わっていました! きっと木が成長する頃には、1つの大きな木のよう な見え方になるかもしれませんね。数年後の姿を再び見るのが楽しみです。 ■ EXPO Milano 2015 今回のダイジェストはいかがでしたか? 関西ペイントCD研究所ではこうした調査結果をもとに、カラートレ ンドの経年変化やインテリア空間におけるカラーコーディネート提案、ミラノサローネのちょっとした裏話など、 内容盛りだくさんのセミナーを今年も開催いたします。セミナー日程はPXIサイトのインフォメーションに掲 載しますので、ぜひチェックしてみて下さい! 2014.5.1 関西ペイント 色彩研究員 / カラーコーディネーター 安田愛由美