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2015年度 大阪経済大学 大学院 人間科学研究科 臨床心理学専攻 修士

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2015年度 大阪経済大学 大学院 人間科学研究科 臨床心理学専攻 修士
2015年度
大阪経済大学 大学院
人間科学研究科 臨床心理学専攻 修士課程
ゼミ案内
担当教員
テーマ
受講についての必要な予備知識
評価の方法
鵜飼
奈津子
子どもの心の発達と精神分析的心理療法
発達心理学および心理療法の基本的な知識(学部卒業程度)
出席と修士論文作成過程におけるまとめやレポートの進渉状況により評価
研究指導について
精神分析理論や子どものこころについて関心を持ち、大学院での研究および臨床トレーニングを
求める学生は年々増加しています。しかし、一口に精神分析理論や子どものこころといっても、私
たち専門家の領域はより深く分化していますし、それぞれの学生の興味・関心も幅広いものがありま
す。
そこで、研究指導1年次春学期には、精神分析理論の中でも特に英国対象関係論の理論に親しむた
め、さまざまな文献の講読を行います。自閉症などの発達障害や被虐待児のこころの理解に関して
も、英国対象関係論の視点を中心に、愛着理論・研究、認知・発達心理学や脳神経科学など、近年精
神分析が知見の交流を持つ他分野領域からの視点も豊富に取り入れた、幅広い理解を目指します。
それを通して、それぞれの興味・関心が、どのように理論と実践に結びついた研究成果としての修士
論文にまとめていくことができるのか、各自の研究テーマの選定を目指します。1年次秋学期以降
は、各自の選定した研究テーマに基づいて、具体的な研究計画を立て、それぞれの計画日程に添う
形で研究をスタートさせます。その進展状況をチェックしながら、必要に応じて計画の変更・調整
を行いつつ、最終的に、2年次終了時の修士論文の完成を目指します。
志願者へのメッセージ
大学院修了後、自分はどのような臨床心理士になっていたいのかを見据えながら、共に研鑽を積ん
でいきましょう。
担当教員
テーマ
受講についての必要な予備知識
評価の方法
研究指導について
志願者へのメッセージ
黒木
賢一
青年・成人の心理臨床研究,芸術療法(描画・箱庭),心理臨床における身体論,四国遍路におけ
る心理学的研究
学部卒業程度の心理学と心理療法の基本的な知識。
出席と修士論文作成過程におけるまとめやレポートの進捗による評価。
心理臨床学における諸問題において,各自の興味関心に沿ったテーマを決めて、修士論文作成に向
けて研究をします。1年生・2年生の合同ゼミを行っており,1年目は2年生の修論作成の発表を
聞き議論する。このプロセスを通して修士論文の作成の仕方を学びます。また,学会誌(「心理臨
床学研究」「日本芸術療法学会誌」「トランスパーソナル心理学/精神医学」など)から自分の興味
あるテーマの論分を探し読み,レジュメを作成し,発表して議論します。そして,1年生の学期末
には「心理臨床センター紀要」に論文(1章分)を投稿し,そのテーマに関する修士論文を2年生
で完成させます。
黒木の心理臨床学研究の視点は,①時代を生きること,②新しいテーマに目を向けることの2点
です。まず時代を生きる意味とは,2011年3月11日に起こった東北大震災と原発事故を境に私たち
を取り巻いていた世界は大きく変わってしまったことを自覚して生きることです。この時代を生き
るクライエントにあなたたち臨床心理士を目指す院生は,近い将来出会うのです。次に,人に役立
つ新しい研究テーマを探して下さい。先人たちの歩いた跡の研究は先行文献も多く研究しやすいか
もしれない。しかし面白くない。新しい研究は,道がないところに道をつけることだ。それは大変
であり野性的でもあり,達成感と満足度の高い経験をするだろう。その意味ではみなさんに「価値
の転換」を要求したい。
黒木の臨床経歴は、1987年から個人開業を行ってきた実務家教員です。心理臨床は指導教官
であったSteven Crapo博士((カルフォルニア州立大学),ユング派の目幸黙僊先生(カルフォルニ
ア州立大学名誉教授),分析系精神科医の神田橋條治先生に師事。厳しい3人の師匠から学んだ
「心理臨床の奥義」を教え,また研究指導に活かしている。
キーワード:心理治療・病理論、ユング心理学,トランスパーソナル心理学、芸術療法,イメージ
と身体感覚、東洋医学と気、スピリチュアリティ、四国遍路、仏教心理学。
志を高く持ち,素直に謙虚に学び,クライエントの「いのちを預かる」心理職人を目指してほし
い。
担当教員
田中
健吾
テーマ
産業ストレス研究、心理学的ストレス研究、適応援助、ソーシャルスキル教育、認知行動アプロー
チなど
受講についての必要な予備知識
学部卒業程度の心理学の知識、統計学の基礎知識(実験計画法と分散分析程度の統計学の知識があ
ることが望ましい)
評価の方法
各回に課す課題の遂行度合いによって評価する
研究指導について
臨床心理学における諸問題について、認知行動論的アプローチを基軸に、臨床心理学と社会心理学
の双方の視点から研究します。特に、職業性ストレスや職場不適応等の産業領域の臨床を中心に、
適応障害・抑うつ状態・心理的ストレス・心身症などについて、行動療法・認知行動療法の立場か
ら問題行動の理論モデル・治療モデルの検討を行っています。
また、対人関係アプローチの視座から、ソーシャルスキルやソーシャルサポートの検討を行うこと
も主要なテーマとなります。主な研究課題は、ソーシャルスキルやストレス対処行動の問題あるい
は認知の問題に起因する種々の不適応行動の改善、適応行動や健康行動の獲得・維持に関する行動
療法や認知行動療法の理論的基礎研究と応用研究であるといえます。とりわけ、不適応者へのメン
タルヘルス活動の構築や実施,適応障害やうつ病予防に向けた企業やコミュニティの取り組みなど
の研究領域が最新のトピックとなっていますので、基本的には、企業組織で活躍できる産業心理臨
床領域の臨床研究者の養成を目指して、修士課程の研究指導を行っています。
研究の方向性としては、学内外の臨床フィールドなどでデータを得る行動科学的な実証研究を指向
します。したがって、産業臨床領域のみならず、学生の進路支援や就業支援に係るテーマや、広義
のストレス研究、コミュニケーション研究や実験社会心理学的研究などもテーマとして選択可能で
す。
Keywords:心理学的ストレス、行動療法、認知行動療法、職場不適応、健康心理学
URL: http://www.osaka-ue.ac.jp/zemi/tanaka/
志願者へのメッセージ
指導担当教員の専門は,社会心理学的研究技法と心理臨床の理論や実践を含む臨床社会心理学領域
での産業ストレス研究と,主として認知行動アプローチによる産業心理臨床です。産業領域以外で
も学生を対象とした心理ストレス研究やコミュニケーション研究を行っています。こうした研究や
臨床活動の根底には行動科学的視座に立つEvidence-Based Psychology (実証に基づく心理学)の考
え方を据えています。臨床心理学的な実践も研究も,厳密な研究によって効果の確認された方法に
基づいて行われる必要が指摘されていますので,研究と臨床活動の相互作用をわたし自身が目指し
ていますし,大学院生にもそれを求めます。
担当教員
テーマ
受講についての必要な予備知識
評価の方法
研究指導について
志願者へのメッセージ
村山
満明
臨床心理学に関する研究の指導
特になし
出席ならびに研究への取り組み等、平常点による
臨床心理学に関する修士論文作成に向けて、研究テーマの検討、研究方法、結果の分析等につい
て、指導する。ゼミ形式を基本とし、あわせて個別指導も行う。
また、必要な場合には、臨床的な問題についても指導する。
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