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「各園の実践報告」~幼稚園

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「各園の実践報告」~幼稚園
01
楽しく遊ぼう!(教師の創意工夫を生かして)
(
取
組
の
ポ
イ
ン
認定こども園みくに学園
)
ト
今までの園内での活動を考察し,さらに活動を深めたく,教諭の創意工夫で運動遊びを
工夫した。主任を中心に運動遊びについて調査研究する体制を組み,各々の教諭がクラス
の子どもたちの様子から,今までに行っていなかった遊びを考案した。
園
で
の
取
組
事
例
投げる
身近な素材を利用し,新奇性と
巧緻性を考えた遊び。
走る
新聞紙を落とさないように走る
中でバランス,全身調整力を養
う。
交わる
ゲームの中でルールを守り,人
とのふれあいの中で友達関係
を発展させる。
家庭でも遊べるように,懇談会の折などに保護者の方に遊び方を知らせ,家庭との連携を
深める。このほかにも,色おに,ねことねずみ,レジ袋を利用した空気遊びなどを試みた。
【 留意点 】
○投げるの活動では,今回はすずらんテープを利用した。結び目を作っておもりにした。
風の影響を受けやすいが,それも楽しみの一つとなる。
○走るの活動では,体格によって新聞紙の大きさを変えると良い。
○交わるの活動では,ルールは子どもの状況によって柔軟に変えても良い。
○安全確認には注意が必要。
02
目標を持って運動に取り組む(なわとびがんばり表)
(
取
組
の
ポ
イ
ン
くるみ幼稚園
)
ト
・子どもが主体的に目標を持って運動に取り組めるようにする。
・園全体で取り組む姿勢として,全教師がスタンプを所持し同じ基準で取り組む。
・努力の大切さや達成の喜びを感じながら,運動する楽しさや意義を感じられるようにする。
園
で
の
取
組
事
例
〈なわとびがんばり表〉
・年齢に応じた目標設定をし,進級とともにステップアップ
できるように年中版と年長版を作成
・年中は縄を「ほどく」「むすぶ」動作から開始
・年長の最終目標は二重跳び
・ステージ1からステージ4と難易度は4段階に設定
・各ステージ 10 項目
・全てクリアして次のステージに挑戦
〈なわとびの様子〉
・朝の好きな遊び時,午後の好きな遊び時などに取り組む。
(一斉活動で取り組むことも必要)
・担任だけでなく,他クラス・他学年の教師も判定のスタ
ンプを持っている。並ぶ列を分散させ,進度や意欲を妨
げないようにしている。(普段は接する機会の少ない教
師とのコミュニケーションが自然と生まれる。)
・友達の様子を見て向上心が育つ。練習を重ねる中で競争
したり,教え合ったりする姿が見られる。
【 留意点 】
・子ども一人ひとりがどの程度取り組み,進んでいるかを教師が把握する。好きな遊び
時だけでなく,一斉活動や体育指導などで取り組む時間を確保し,継続性のある活動
にする工夫が必要である。
・判定の基準を教師間で共有できるようにする。
・なわとびの種目が年齢に応じていたかどうか,年度ごとに見直す。
03
からだも心も豊かに育つ
(
取
組
の
ポ
イ
ン
みなみかしわ幼稚園
)
ト
・ いろいろな手道具を使い,運動遊びに取り組む。
・ ひとつの運動行為ができたら,次はどう高次化するか,できなかったらどう低次化する
か保育者が考え,計画する。
園
で
の
取
組
事
例
○毎日体操と週1回の体育の課業を実践している。
毎日体操は歩きと走り,体操練習と遊び。
体育の課業は毎日体操の内容に主要練習が加わる。
○様々な手道具(ボール・豆ガラ袋・輪リボン・なわ・積み木・フープ・など)を
使うことにより,一つの運動を多様に練習でき,次のような発達も助けてくれる。
1、
2、
3、
4、
5、
6、
7、
【
空間を知覚する。
利き手を形成する。
様々な持ち方や持ち替えをすることで,微細運動が発達する。
平衡感覚が形成される。
目と手や目と足の協応性が進む。
身体部位を確認する。
様々な形や素材を知る。
留意点 】
子ども達と実践する前に,大人は必ず一度は自分で試してみる。そのことによっ
て,それぞれの運動遊びが,体のどの部位に向けられた,どのような動きであるの
かを確認することができる。そして,それは実践の場において,運動を的確に伝え
る言葉を見つけることに繋がる。
04
みつけよう!場所・物・時間!!
(
取
組
の
ポ
イ
ン
柏幼稚園
)
ト
・子ども達の自発的な遊びの中では,あまりない動きを取り入れた遊びを提供する。
・園内の環境や一日の時間の使い方を見直し,体を使って遊べる場所・物・時間を
工夫して確保する。
園
で
の
取
組
事
例
〈コーナーや廊下を使って〉
あまり活用していなかった巧技台や跳び箱などを,園舎内の広いコーナーや廊下に置いたり,廊下に
ケンケンパのテープを貼っておいたりしていつでも体を動かせるように設定
〈身近なものを使って〉
ペットボトルや新聞紙などで作ったり,軽量マットをすぐ出せる場所に置いたり,子ども達が自分で
やりたいときに設定して遊べるものを用意
〈さようならの後は…〉
先生とキャッチボール・先生の足をジャンプ・的あてに挑戦など,毎日いろいろな動きを取り入れて
「さようなら!」
【 留意点 】
・元気キッズコーナーや廊下では,必ず保育者が見守り,ケガの無いよう留意する。
・飽きずに楽しめるようレイアウトや経験させる動きを時々変化させる。
05
イメージをふくらませ楽しみながら体力作りをめざす
(
取
①
②
園
組
の
ポ
イ
ン
とみせ幼稚園
)
ト
物語の世界に入り込み,ごっこ遊びに運動を取り入れる。
音楽に合わせて踊りながら,楽しくなわとび体操をする。
で
の
取
組
事
例
① 「エルマーの冒険」の絵本から「エルマーみたいに冒険したい!」「どんな冒険?」と子ども達の
発想をふくらませながら話し合いました。園全体を動物島に見立て,友達と一緒に巡りながらエル
マーになりきって楽しみました。
(ぴょんぴょん岩を渡って動物島へ)
(トラにキャンディーをあげる(投げる))
(わにの橋の平均台を渡る)
(川に落ちないようにロープ,登り棒を渡る)
(果樹に向かってジャンプ)
② 毎年運動会に向けて年長児が取り組んでいる,なわとび体操。曲に合わせて縄を持っての屈伸,
体のひねり,跳ぶ,結ぶ,束ねるなどの運動を,リズムを感じながら行なっています。運動会終了
後,年中児は年長へのあこがれの気持ちをもって縄跳びに挑戦し,自由遊びで自然に教え合う姿に
異年齢の関わりが深まり,目標を持って練習しています。
(縄を結び,打って行進)
【
留意点
(左右に体をひねります)
(リズムにのってぴょんぴょん跳ぶ)
(年長さんが教えてくれます)
】
① ・絵本の登場人物になりきって冒険するワクワクした気持ちを感じ,楽しみながら活動できるよう
にしていく。
・跳ぶ,投げる,走る,バランス,体支持,筋力などバランスよく全身の体力をつけられるよう
設定した。
・子ども達と考え合い,イメージをふくらませることで期待や,達成感につながった。
② ・リズムに合わせて踊りながら,縄跳びや縄の扱いに慣れる。
・友達を励まし一緒に頑張り,互いの姿を認め合い,刺激し合い,目標に向かって切磋琢磨する。
・年長へのあこがれ,教え合う異年齢の関係の中で心身の成長を促す。
06
遊びながら,走る力・投げる力を身につけよう
(
取
組
の
ポ
イ
ン
すみれ幼稚園
)
ト
・無理なく楽しんで遊ぶ中に,走る,投げる動きがたくさん入っている。
・毎日の積み重ねを大切にする。
・皆で行うことで,互いにがんばり,応援・励まし合うことも大切にする。
園
で
の
取
組
事
〈
例
走る
〉
〈
投げる
〉
〈チャレンジカード〉
年少
おにごっこ(走る楽しさ)
まとあて(ねらって投げる)
リレー(競争心)
テニスボール投げ(投げるフォーム)
トラック3周(持久力)
ドッヂボール(総合力)
年中
年長
継続して
行ったところ…
【
留意点
5 月と 11 月に 25M 走を
投げるコツをつかみ,飛距離が
測定した結果
伸び,「ドッヂボール」等の
平均 0.7 秒 記録 UP
ゲームを楽しむようになる
長期休み前に
持ち帰り,
家庭との連携
をとる
】
・いろいろな動きを,より多く経験できるように発達段階に応じたチャレンジカードを
作り,継続して取り組む。
・チャレンジカードを利用して,筋力・体力など全身を動かすことにより,走る・投げ
る力へとつなげる。
・苦手意識が強くならないよう,その子に合った対応,声かけを大切にし,頑張る気持
ち,意欲へとつなげていく。
07
好きな遊びを思いっきり楽しむ
(
取
組
の
ポ
イ
ン
ますお幼稚園
)
ト
好きな遊びをする中で身体をたくさん動かし,総合的な運動遊びへと繋げる。
園
で
の
取
組
事
例
① 園の環境を使った遊び
・自分なりの目標を持って好きな遊びに挑戦し,失敗したり何度も挑戦したりしていく事で
達成する楽しさを味わっている
② 好きな遊びを楽しむ
・外あそびの前には準備体操をして身体を伸ばし,日常の中から取り入れる(怪我防止の為)
・サッカーや鬼ごっこなど,伸び伸びと自由な遊びの中から運動遊びを楽しんでいる
③ 行事後のごっこ遊び
・運動会で使ったもので,他学年と共に運動会ごっこを楽しんでいる
・くぐったり跳んだりと,遊びの一つとして楽しく身体を動かして遊べるように環境作りをしている
【
留意点
】
・遊具への挑戦は保育者が一人一人の様子に合わせ援助し,自分で出来た達成感へと繋がるよう配慮する
・楽しく遊ぶためにも準備体操を取り入れたり,日常から出来ることを意識的に行うようにする
・行事を終えた後も,一つのごっこ遊びとして自由に遊べる環境を作っていく
08
基礎体力作り「走る,跳ぶ,投げる」
(
取
組
の
ポ
イ
ン
豊四季幼稚園
ト
・挑戦したくなるような環境作りや声掛けを行う。
・遊びを通して,発達に合った運動能力を身につける。
園
で
の
取
組
事
例
○走る
鬼ごっこから人と関わり
俊敏性を身につけ,
友達と競いながら走る
楽しさに繋いでいく。
○跳ぶ
ゴム跳び(色々な跳び
方)を通して,体の支え
方,バランスのとり方を
身につけ,縄跳びという
道具の扱いも上手にな
ってくる。
○投げる
腕力をつけるきっかけと
して,鉄棒やうんていを活
用して筋力UPを目指す。
それが腕を動かし,可動域
の広がりとなり,投げる意
欲へと繋がる。
【 留意点 】
・遊びの中から必ず走る・跳ぶ・投げるに繋げていく
・園にあるものを使って無理のない運動遊びができる環境設定を行う
・積み重ねることや挑戦することで,意欲や自信に繋げていく
)
09
挑戦したくなるサーキット!
(
取
組
の
ポ
イ
ン
柏陽幼稚園
)
ト
・遊び慣れた園庭に一工夫し,楽しみながら体を動かす。
・自ら触れることのなかった遊具にも,チャレンジする機会をつくる。
園
で
の
取
組
事
例
≪サーキット≫
①グーパー遊び→→→→→→→→②ロッククライミング+パンダくぐり(トンネル)
[瞬発力・リズム感・巧ち性]
[登る,くぐる→筋力向上,巧ち性]
③鉄棒「前回り」→→→→→→→④くねくね走
[筋力向上・巧ち性]
※鉄棒は,補助が必要な子も
いるので注意する!
[走力向上・空間認知能力・敏しょう性]
※早く走ることを促し,走力・筋力向上に!
【 留意点 】
・サーキットを行う際は,走る・跳ぶ・回る・くぐる・登る等,様々な動きのものを
取り入れるようにし,いろいろな運動機能の向上を促すことが出来るよう配慮する。
・コースラインを引くことで,順序が分かりやすくなるようにする。また,自由遊び
の際,子どもたちが自発的に取り組めるようにする。
10
「毎日の積み重ね」が成果に繋がる!!
(
取
組
の
ポ
イ
ン
柏さくら幼稚園
)
ト
○サーキット遊びを毎日継続して行うことで,脚力や瞬発力が身につくため,基礎体力の向上を図って
いく。(成長に合わせ,サーキットの内容を変える)
○運動能力測定の各種目において個人差が見られたため,日頃の運動活動の場面で強化に努めていく。
園
で
の
取
組
事
例
○サーキット遊びによる体力づくり
年中・年長は4月中旬から,年少は2学期からサーキット遊びを行っている。
登園してきた順に体操服に着替え,園庭一周80mのサーキット遊びの後,
朝の外遊びを行う。登園時間によって朝のサーキット遊びができない子ども達については,保育後にサ
ーキット遊びをしてから,外遊びを行う。毎日のサーキット遊びにより体力作りにつながっていく。
サーキット内容
① 短縄(年長のみ)②ラダ―
③鉄棒 2学期より
3学期より
④ハードル
年中・・・前回り
年長・・・逆上がり
年少・・・ぶら下がり
⑤安田式鉄棒(年中・年長のみ)※園庭一周に,様々なコース内容を作って実施している。
○ツリーハウス(総合遊具)
遊具内にクライミングや縄のはしご,縄をつたって坂を登るなど手や腕の力の向上を期待できる固定
遊具がある。運動遊びの一つとして,今後も子ども達が生き生きと活動していけるように促していく。
○はだし保育
5月から10月にかけて園舎内で,一日裸足で過ごす。園庭は芝生が青々と茂り,子ども達が元気よ
く走り回ったり,寝転んだりして,集団遊びを発展させながら遊ぶ姿が見られる。また,植えられた
木々や花からは,季節を感じ取ることができる。
○集団遊び
クラスやハッピー・デー(自由遊び)などで楽しむ。
また,自由に使えるボールやストライダー,バランサーなどで身体能力の向上を図っている。
○運動に関した行事の実施
全学年共通:マラソン大会
【
留意点
/
年中:体育発表会
/
年長:縄跳び大会,ドッジボール大会
】
○体育,サーキットカードなどを活用しながら意欲を持って取り組めるようにしている。
(各種カードは目標を持ち,達成した時や頑張っている毎にシールを貼るシステム)
○サーキット遊びでは,行う内容が一定して同じものだと体が慣れてきてしまうので内容を見直し,
それまでとは異なる部分を強化できるように検討し,実施するようにしている。保育者も事故の
無いよう注意して見ているだけではなく,より効果的に体力の向上に繋がるような指導や声掛け
が出来るよう取り組んでいった。
11
取
とぶ楽しさを共感しながら跳脚力をアップしよう
組
の
ポ
イ
ン
(
ト
吉田幼稚園
)
・脚力をつけるため,鬼ごっこなどの集団遊びを取り入れたりもする。
・横の動きが多いので,たての動き(跳ぶこと)にも興味がもてるようにする。
園
で
の
取
組
事
例
年長組・年中組
・ケンケンパ(フラフープとび)
・足じゃんけん
(1) <ゴムとび>
(2)<大縄>
・地域の人との交流の中で昔の遊びに触れ ・兄弟がいる子は跳ぶ楽しさを知っていて進
ゴムとびができるスペースを設ける。
んで取り組んでいる子が多い。その様子を
・みんなが跳べる高さから始め,慣れてき
見て他の子もとび方を真似し,挑戦してい
たら高さを変えて跳躍力と達成感を高め
る。なかなか跳べない子には保育者が跳ぶ
ている。
タイミングを教えたり,わらべうたに合わ
せたりして,楽しんで跳べるようにしてい
る。
(3)<縄とび>
・一人ひとり個人用の縄とびを持っている
ため,自由遊びの時に自由に使用できる
ようにしている。縄のまわし方,タイミ
ングを伝え,一人でもとべるように促し
ている。
その他
(4) 年少組 <ジャンプでタッチ>
・目標物をうんていにぶら下げる。
どんどん高さが変わり,子ども達は勢い
をつけて行う。慣れてくると,得点を
つけて行う。
・タッチできた達成感を感じ自信に繋げる。
【 留意点 】
・ケガのないように安全なやり方やとび方の見本を見せながら伝えている。
・周囲の子がケガをしないよう,きちんと場所を確認する。
・一人一人の成長に合わせて,内容を変更する配慮を行う。出来た時は大いにほめる。
12
たくさん
身体をつかって
たのしもう
(
取
組
の
ポ
イ
ン
百合園幼稚園
)
ト
○身体全体を使い,たのしんで行う
○友達とやることで頑張る力を身につける
○チャレンジ精神を養う
園
で
の
取
組
事
例
全ての遊具を使い,やり方を年齢に合わせて変化をつける
走る・跳ぶ・ぶら下がる・登るなどを取り入れた〝サーキット〝を行う
[
まわって
まわって
]
鉄棒は前回りや逆上がりをしたり,ぶら
下がったりし,高さなどその都度変えて
行う
[
のぼって
わたって
すべって
つなや手すりを使い,腕の力で
登ったり,つり橋を渡ったりする
ことで,平行感覚を養う
・遊具だけでなくボールなげを入れるなど,バリエーションが出来るので楽しめる
・体操の時間や自由遊びの時に行っている
【 留意点 】
・遊具の点検を常に行い安全確認をする
・苦手の遊具(鉄棒等)を取り入れたりする(補助台等も用意)
・まわりの友達に気をつけるよう声をかける
・保育者は,子ども達の動きが見える位置に立ち全体を見る
・励ましの言葉をかけ,出来るようになったことには誉めてあげる
]
13
身体の柔軟性を高める
(
取
組
の
ポ
イ
ン
で
の
取
組
事
)
ト
・関節の動きを滑らかにする。
・握力を高める。
園
沼南幼稚園
・筋力をつける。
例
◎
全児対象
昼食後の自由遊びの終了時に,一斉に体操を行う。
その後,園長が声をかけ,柔軟体操として手首,足首,各関節の部分を意識して動か
す。
手のひらを意識し,グーチョキパー体操を行う。
◎
ドッジボールを定着させる。
年長が遊ぶことで,他学年もルールを覚え参加する。
◎
長縄とび
短縄をする前段階として長縄とびをする。
脚部の屈伸を滑らかにすることやリズミカルな動きが期待できる。
【 留意点 】
・全体指導で定着させる
・全身を動かすことの心地良さを体感させる
・体の末端を意識させる
14
遊びの中で挑戦する気持ちを育てる
取
組
の
ポ
イ
ン
(
ト
田中幼稚園
)
・遊びの傾向を知るために 3 つのカテゴリー(体のバランス,体を移動する,用具を操作する)に分
け,現在の園遊びの実態を把握した上で新たな遊びのカリキュラムを作成した。
・「様々な成長をする幼児期にひとつの動きに偏らず色々な経験をする」を基に,保育者も一緒に遊び
の提供を心掛けた。
園
で
の
取
組
事
例
〈サーキット遊び〉
〈うんてい〉
【跳ぶ(グージャンプ,ケンパ,跳び越える),渡る】
〈スクーター遊び〉
【蹴る(8 の字の道を作って右回り,左回りの経験】
〈マット〉
【這う,寝転ぶ,転がる,回る】
【ぶら下がる】
〈わんぱくの森〉
【登る,下りる】
〈用具〉
・ボール…投げる,捕る,転がす,蹴る,よける
新聞紙を丸めて作ったボール,テニスボールを使ってキャッチボール,ドッヂボール,ストラックアウトを行う。
・縄跳び…長縄(入り込み,跳ぶ,縄の外へ抜ける) 回した縄を跳ぶ。回っている所に入り込む。
短縄(跳ぶ) 片手ずつ縄を回す。両手で回して歩く。グージャンプで跳ぶ。
【
留意点
】
・「がんばりカード」(年中は 10 月,年長は年中からのつながりを考慮して 5 月から実施)「年中
(チャレンジコース)年長(スペシャルコース)」という難易度の高い種目を設け〝もっとでき
るようになりたい〟という意欲の向上を図る。
・保護者に園での活動を知ってもらい,体を動かすことの大切さを意識してもらえるよう,がんば
りカードを定期的に持ち帰り見てもらう。
・目で見てわかる数値として 5 月・10 月・2 月に 25m 走,ボール投げを測定しがんばりカード
にして知らせる。
・いろいろな遊びを提供することで,たくさんの選択肢から子ども自ら選び,遊び出せるように心
掛けている。
・体を動かす経験量を増やすためにクラス全体で取り組む機会を作り,がんばりカードを導入した。
15
毎日続けることで,楽しみながら体力づくり
(
取
組
の
ポ
イ
ン
柏めぐみ幼稚園
)
ト
・雑巾がけを行うことで,清潔快適に過ごす習慣を身に付けると共に,楽しみながらバラ
ンス感覚を養い,手先の動作や足腰の強化に繋げていく。
・園生活の中で,おもちゃや遊具に限らず全てのものに感謝し,愛着を持って関わる。
園
で
の
取
組
事
例
(3 歳児)園生活のリズムも体力も身に付いてきた 2 学期,年少組は初
めての雑巾がけを行った。食後,教師が机を片付け,床を拭いている様
子を目にしていた子ども達,教師が疲れた様子で子ども達に助けを求め
ると,お手伝いを率先してやりたがる。最初はすぐに転んでしまったり,
動き出すまで時間がかかったり,友達とぶつかってトラブルに発展して
しまうこともあったが,コツをつかむとスピード感を楽しみながら,行
えるようになった。
(4 歳児)1学期後半から雑巾がけを行う。友達とぶつかったらジャン
ケンをして,負けた子は道を譲ってあげるなど,遊びながら取り組んで
いる。また,
“教師とジャンケンして負けた子”
“足ジャンケンして勝っ
た子”が雑巾がけをする等,スリルを味わい,楽しみながら取り組める
よう配慮している。2 学期後半には,自分で雑巾絞りができるよう,布
巾絞り(食べこぼしを自分で拭いている)を 2 学期初めから取り組み始
めている。
(5 歳児)雑巾がけに慣れてきた年長組。雑巾絞り,雑巾がけ共にお手
のもの。保育室の隅々まで丁寧に拭けるようになり,時間をかけずに次
の活動に移行することができる。
(保護者に向けて)この様子を,全園児の保護者にホームページやクラ
スだよりで伝えるとともに,家庭でも入浴や掃除の際に,親子で触れ合
いながら,自立心を育て体力づくりに繋げていけるよう随時伝えている。
また,子どもの手で絞りやすい大きさや厚さの雑巾提供のご協力を依頼している。
【 留意点 】
・年齢や発達に合わせて,雑巾の大きさや厚さを準備(保護者提供)する。
・雑巾絞りが曖昧なまま雑巾がけを行うと,床が滑り転倒し怪我に繋がるため,しっか
りと絞れるようになるまでは,個別に指導している。
・怪我のないよう,雑巾がけする進行方向を決めている。
16
年長児のドッジボール遊びの広がり
(
取
組
の
ポ
イ
ン
柏みどり幼稚園
)
ト
・ドッジボールに熱中して遊び込むなかで,投げること,捕ることなど子どもたちの運動的な要素も変
化してくる。
園
で
の
取
組
事
例
えらぶ遊び(自由遊び)の時間,園庭では年長さんたちがドッ
ジボール遊びを楽しんでいる。子どもたちのドッジボール遊びに
焦点を当てて振り返ってみたいと思う。
ドッジボールの中には,「投げる」「捕る」「よける」「走る」な
ど,さまざまな運動の要素がある。遊びに熱中する中で,自然に
このような運動的な動きを積み重ねていけるということや,子ど
も達自らが進んで取り組んでいけるということは,まさに遊びな
らではのものだと思う。
【ボールを投げる】
子どもたちのボールの扱いも,遊びを重ねていくと変わっていった。最初の頃は両手で下手から投げ
ていたが,それではなかなかスピードが出なく,相手を当てることができない。
「当てたい」という思
いもあって,だんだんと上から投げるようになっていった。また,その場に止まって,両足がそろった
状態で投げていた子も,足を踏み出して投げたり,走り込んで投げたりする姿も見られるようになる。
中には,ボールを片手で持ってオーバースローで投げられる子も見られるようになった。
【ボールを捕る】
最初の頃は,ボールを捕る姿はあまり見られなく,ひたすらボールが飛んできたらよける姿が見られ
た。しかしそれでは,攻撃に転じることがなかなかできない。そこで,ボールをキャッチしようとする
子が出てくるようになってくる。向かってくるボールをタイミング良くつかむのは,なかなか難しいが,
両手を前に出してキャッチしようとしていた。しかしそれでは,ボールを弾いてしまうことが多く,結
果的に当てられてしまう。そこで子どもたちは,胸でボールを抱きしめるようにキャッチするようにな
っていった。
投げることと捕ることについて振り返ってみたが,これだけでも運動的に進歩していく様子が見られ
る。それは,遊びによって子どもたちの意欲が掻き立てられた結果だと感じる。
また,遊びが盛り上がってくると,クラスや年齢を越えてドッジボールを楽しむ姿もたくさん見られ
た。その中で,年長さんのやり方を年中さんがまねするなど,子ども同士がお互いに影響しあい,投げ
方や捕り方も周りの子たちに伝わっていく姿もあった。
【
留意点
】
・ドッジボール用に,柔らかいゴムボールを用意する。
・ある程度の広さが必要なため,ドッジボールをやる場所を決める。
17
いろいろな遊びを行い,体を思い切り動かそう!
(
取
組
の
ポ
イ
ン
柏こばと幼稚園
)
ト
全園児が同時に遊ぶ時間はあるが,園庭が狭く思い切り体を動かすには危険なので,
学年毎にいろいろな動きのある遊びを行い,より思い切り体を動かすことを目指す。
園
で
の
取
組
事
例
<忍者修行>
<運動遊びスタンプラリー>
忍者を目指し,素早く機敏にいろいろな動きをし
沢山の種目を行い,終了後にスタンプをもらい
楽しく忍者の修行をこなして行く。
やる気を持たせ挑戦させる。
少しずつレベルアップした種目にして継続する。
<的当て(得点競争)>
<テニス体験>
点数を書いた的を吊るしておき,手作りの
ゲーム形式で楽しくボール運動を行った。
ボールを投げる。
最初は,ラケット(短い)の使い方が上手く
得点を競わせ,やる気を持たせ沢山投げさせる。
出来ない子が多かったが,回数を重ねる毎に
徐々に距離を伸ばして自然と遠くへ投げられる
少しずつラケットにボールを当てることが出来
ようにする。
て楽しんでいる様子が見られた。
【 留意点 】
・上記の遊びも1回だけで無く,(毎日は無理でも)継続して月に何回は行うことが大
切。
・押し付けるのではなく,あくまでも遊びなので楽しみながら行わせる。
・運動が得意な子は言わなくても何度でも行うが,苦手な子によりたくさん行ってもら
うように,盛り上げ方を工夫して行わせる。
18
保護者と共に,「考えながら」遊びの提案
(
取
組
の
ポ
イ
ン
手賀の丘幼稚園
)
ト
・縄を掴む,登る,バランスを取る等,体を動かす様々な要素を含んだ遊具を設置
・幼稚園として遊具を提供するだけでなく,保護者にも協力してもらいながら遊具を設置
し,一緒に遊ぶ機会を設定
園
で
の
取
組
☆どんぐりスロープ
事
例
☆どんぐりスライダー
・園長を含めた職員皆で話し合いを
行い,遊びの中で「立つ,掴む,引
く,登る,バランスをとる,座る,
滑る,起きる」等の様々な動きの要
素を含んだスロープとスライダー
を作ることに決定!
作る過程で…
○ボランティアのお父様方に協力いただき,大活躍!
保護者にも,安全面や子どもの運動について考えるきっかけとなった。
○保護者参加のイベントでお披露目会!!
・保護者も一緒になって遊
び,子どもの様子を知っても
らうと共に,体を動かす楽し
さを感じてもらった。
また,その他の遊具も解放
し,家ではできない遊びを,
親子が一緒になって思い切
り遊ぶ機会になった。
【 留意点 】
○角度のある斜面なので,登る方と滑る方をしっかりと区別し,ルールを決める。
○保護者に安全面を考えてもらう際に,普段の子ども達の様子を伝え,子どもにできる
ことと,できないことを伝えながら環境を整備した。
○親と一緒に遊ぶ際には,楽しみ過ぎて怪我に繋がることがないように声掛けをした。
19
多様な動きが楽しく経験できるような遊びの提供
(
取
組
の
ポ
イ
ン
きたかしわ幼稚園
)
ト
体を使って遊ぶ時間や環境設定を多く確保するように心がける。
(運動能力測定の結果から日常の動きのなかでは特に少ない「投げる・這う」などの動き
に注目した環境づくりなど。)
園
で
の
取
組
事
例
《楽しく多様な動きができるような環境設定》
*投げる動き*
*這う動き*
普段の動きでは,経験
の少ない動きを考え,
環境設定をし,取り組
む機会をつくった。
*ぶら下がる*
*登る・降りる*
ぶら下がる・登る・
降りるなどの動き
は,固定遊具を利用
して。
*だるまさんがころんだ*
*鬼ごっこ*
だるまさんが転ん
だ・どろけい・バナ
ナ鬼・氷鬼・高鬼・
手つなぎ鬼など多
様な動きバリエー
ションのある遊び。
【 留意点 】
・「やってみたい!」という意欲を持てるような,視覚から捉えられる環境設定。
・動きの基本となる,走る・止まるの動きがあり,多様なバリエーションのある鬼ごっ
こなどの集団ゲームの充実。(成長段階に合わせた取組み)
20
遊びを通して,考える力,体を動かす力をのばすために
(
取
組
の
ポ
イ
ン
松ヶ崎幼稚園
)
ト
・遊びの中で自然と体を動かしたくなる環境づくり。
・保育者は子ども達の挑戦する心を大切にしながら見守る。
・達成感を味わえる環境づくり。
園
で
の
取
組
事
例
<山の斜面を利用した鬼ごっこ>
・平面を駆け回るのとは違い,自然と足が上がり,前に踏
み出す力がつく。
・坂道を駆け下りることで,勢いのついた体を自由に操る
力が身につく。
<広い園庭を活かした遊び>
・友達同士の遊びの中でリレーをすることで,終わりがな
く満足いくまで走ることによって,持久力が身につく。
・ボールを使った遊びをすることで投げる,捕る,蹴るな
どの動作が身につく。
<挑戦心を生む立体遊具>
・簡単に登れないことで,子ども達の挑戦したくなる気持
ちをつくる。
・自分の力で登り切った時の達成感を味わわせる。
・自分で登り方を変えることで難易度をあげていき,自分
で目標を作りだす。また,それを友達と共有する。
【 留意点 】
・保育者が子ども達にやらせるのではなく,子ども達が自ら育つ環境を作る。
・ボールを投げる力を付けるような運動をさせるのではなく,子ども達が遊びの中で習
得することによって脳と体の動きが一致し,より運動能力が身につく。
・大きな怪我に繋がらないために,子ども自身の力でできない遊具はやらせず,その遊
具に見合った体力がつき,自分でできるようになるまで保育者は見守る。保護者にも
遊具に説明書きをつけ,自分の力で行わせるように伝えている。
21
体を動かすって楽しいね!!
(
取
組
の
ポ
イ
ン
第二ますお幼稚園
)
ト
・遊びながら自然に体の動きが身につく。
・子どもたちが「やってみたい!」と思える環境を提供する。
園
で
の
取
組
事
例
<芝生を活かした環境>
<自然がいっぱいの冒険山>
・今年度は,経験の少なかった
投げる・捕る・蹴るや跳ぶとい
うことを意識した環境作りを
行った。
・冬芝が青々としている園庭で
は,冬でも暖かい日は裸足に
なって遊ぶこともある。
・毎週水曜日,バスコースごとの異年
齢で冒険山へ行き,自然の中でのび
のびと遊ぶ子どもたち。遊びを通し
て色々な体の動きを獲得していく。
<体操指導>
・
「〇〇ができるように!」と,指
導していくことよりも,幅広く
様々な動きを経験させ,興味を
持たせ,意欲を育てていく。
【 留意点 】
・体を動かすことが苦手な子どもも,楽しめるよう援助していくことが大切である。
・リレーや玉入れ等は運動会の余韻として,引き続き楽しむことができた。子どもの姿
に合わせて環境を設定していくことが,より興味をひく。
・ビニール袋と新聞紙を利用した手作りボールは柔らかく,固いボールを怖がっていた
子どもでも楽しく参加できた。また,他児への危険も少なくのびのびと遊べていた。
22
取
遊びを通じて身体を動かそう!
組
の
ポ
イ
ン
ト
(
くりの木幼稚園
)
・日常の保育で子どもたちが進んで身体を動かす。
・幼稚園の環境を使って,子どもたちが身体を動かして遊ぶ
園
で
の
取
組
事
例
○木登りでは「明日はもうちょっと先まで登りたいな」と挑戦意欲を持って取り組んでいる。
○園内に子ども達が挑戦したくなるように,手作りの運動遊具を配置。普段から子ども達が
跳ぶ,掴む,保持する,走る,ぶら下がる,といった全身運動をともなう遊びが出来るよう
に配慮している。
【 留意点 】
・木登りについては,職員が見ていられる時間に限って行い,安全に留意する。
・子ども達の小さな一歩,“やった!できた!”という成功体験を積み重ねられるように
配慮する。
23
親子でチャレンジ!
大好き!運動遊び!
行事に親子運動遊びを取り入れて!
(
取
組
の
ポ
イ
ン
にしはら幼稚園
)
ト
① 行事を通して親子で一緒に体を動かす楽しさ,心地よさを味わえるようにする。
② 子どもが主体的に活動できるような遊びを多く取り入れる。また,家庭でも親子で簡単
に取り入れられるような遊びを提案する。
園
で
の
取
組
事
例
親子遠足
親子共に楽しみながらたっ
ぷりとコミュニケーションが
とれる体操や遊びを取り入れ
ている。
春の運動会
5 月という気候の良い時期
に親子で思いきり体を動かす
ことで,戸外で遊ぶ心地良さ
を感じてもらえる機会になる。
親子体操
運動会で親子体操を取り入れ
た。活動の幅も広がり,さまざ
まな運動遊びを取り入れること
ができた。
DOYOプレイデー
保護者と一緒に体を動かすこ
とを目的とした参観日を行って
いる。親子で思いきり遊ぶ機会
を作っている。
【 留意点 】
・ 保護者も一緒に体を動かすことを事前に知らせ,無理してケガにつながることのな
いよう,十分に準備体操やストレッチをしてから取り組む。
・ DOYOプレイデーは日程を早目に知らせ,なるべく父親が参加できるようにする。
父親も園での子どもの姿,同年齢の子の様子を知ることができる。また,家庭での
運動遊びの大切さを伝える。
24
成長と共に変化をつけながらボールに親しみ,投げる力をつける
(
取
組
の
ポ
イ
ン
ホザナ幼稚園
)
ト
・運動能力測定の結果から,ボール投げの記録が伸び悩んでいたため,ボールに触れる
機会を増やし,環境を整える。
・学年ごとに変化をつけながらボールに親しみ,投げる力を伸ばしていく。
園
で
の
取
組
事
【年少】
〈動物的当て〉
(表…笑顔・裏…泣き顔)
・子ども達は動物を笑顔に
したいので,一生懸命
的に向かって投げていた。
〈爆弾ゲーム〉
例
【年中】
〈フープを使った的入れ〉
【年長】
〈コーンポールオンゴール〉
・フープを天井からぶら下げ,
的の中にボールが入るようにする。
・逆さまにしたコーンポールの
・成長と共に高さを変えることによ
中にボールを投げる。
り投げ方を工夫する子どももいる。
・ポイント制にし,高い位置程
ポイントが高くなる。
〈中当て〉〈トライアングル中当て〉
〈ドッチボール〉
→1つの円を3分割して行う。
ボール遊びは,学年のレベルに合わせて変化をつけ,転がす・的に当てる・的の中に投げる・キャッ
チする等行ってきた。ボールを自分の頭の上に投げ,キャッチしたり,手をたたいたりと1人キャッチ
ボールをする。他にも,フィルムケースの両端に20㎝位の紙テープを貼り,どこまで遠くに飛ばせる
か競い合ったりした。コーンポールオンゴールでは,高低差をつけたりポイント制にするなど,競争心
が芽生える要素を入れることにより,意欲が高まってきた。また,助走をつけながら的に投げ入れるこ
とでレベルアップ,スピードアップにつながった。3年間継続してボール遊びを行うことでボールに対
する恐怖心がなくなり,
「面白いからまたやりたい」という気持ちにつながっている。
【 留意点 】
・トライアングル中当ては,人数に応じて広い場所で行うとよい。(1方10人位)そ
うすることで,ボールに集中し,ゲームに意識が向けられるように配慮した。
・年齢に合わせた取組みができるようにレベルを上げ,チャレンジする気持ちがもてる
ように心掛けた。
・クラス全体で取り組めるように,十分な時間を確保し,楽しめるようにした。
25
楽しく運動遊びをするには
(
取
組
の
ポ
イ
ン
高柳台幼稚園
)
ト
・苦手な遊具,活動にも取り組もうとする意欲を高める
・月ごとに基本の動きのテーマを決め,工夫した運動遊びをする
園
で
の
取
組
事
例
テーマ「走る」
プラスされる動きは跳ぶ(移動)。
縄跳びで円をつくる。
想像力,どこに移ろうかを考える力等も経験
できる。
テーマ「引く」
プラスされる動きは寝る,掴む。
寝ている方にも,引いている方にも,様々な
運動がある。
テーマ「蹴る」
プラスされる動きは走る。
まっすぐ進もうとする,バランス等の運動
以上の活動はクラスだよりを通じて報告している。
【 留意点 】
・一つの基本動作に対してプラスされる動きもあるので同時に経験できる。
・準備の必要な活動は大変なので,身近なものの運動をおこなっても十分!
・園児の得意,不得意がはっきりしてくる。
・学年によって難しいものもあるので,その学年クラスの状況に応じた運動遊びを行い,
楽しい!また,やりたい!を第一に考えたい。
26
目標を持って取り組む工夫
(
取
組
の
ポ
イ
ン
大津ヶ丘幼稚園
)
ト
○苦手なことに挑戦し,積極的に身体を思い切り動かす。
○友だちと楽しみながら,目標を持って取り組む。
園
で
の
取
組
事
例
外遊びが大好きな園児達であるが,遊びの様子を見ると,
好きな遊びや得意な遊具で遊ぶ姿が多く目立つ。そのため,
昨年度までは,個人ごとのカードを作成し,出来たら,
その項目のカラーシールを貼るという取り組みを行って
いた。しかし,個人カードであると友達との競争心を持つ
子が少なく,苦手な物は取り組まない傾向が見られた。
〔やってみよう表〕
そこで,今年度は,年長組でクラス全員分を表にして,
廊下に2クラス分貼り,
出来たら,その表にシールを貼るようにした。表はクラスの
子どもの競争心を育てる
廊下に貼り,子ども達が良く見えるようにした。すると,
「僕,ここまでいったよ!」「○○ちゃん,あと1つで全部
クリアするよ!」など,子ども達は表を見て,友達と競争したり,出来て自分の列にシールが増
えると達成感を味わい,楽しみながら取り組むようなった。
年中・長では「縄跳びテープ」を取り入れて,
「前跳び」や「交
差跳び」などが出来たら,それぞれに決められた色のビニールテ
ープを自分の縄跳びのグリップに貼るようにした。子ども達は,
「10回跳べるよ」「グーパー跳び出来た!」と,嬉しそうに保
育者に報告したり,子ども達同士で見せ合うなどして,自由遊び
の時間も縄跳びの練習をする様子が見られる。
〔なわとび表〕年中・長では学年ごとに種目や回数を設定する。
【 留意点 】
・子ども達の競争心が芽生えるようにする。その一方,無理強いしたり,子ども達同士
で不快な言葉を言うことの無いように,楽しく目標を持って取り組めるよう配慮する。
27
遊びの幅を広げ,
室内で遊んでいた子も積極的に戸外で遊ぶ様に
(
取
組
の
ポ
イ
ン
さかいね幼稚園
)
ト
・友達や先生と,進んで体を動かすことを楽しむ。
・ボールを使った遊びを楽しむ。
園
で
の
取
組
事
例
①いろいろな遊びの中で十分に体を動かす
・ドロケイ,サッカー,ドッジボール,リレー,なわとび,鉄棒,雲梯 等々
子どもたち自身が好きな遊びを友達と誘いあって行う姿が見られる。
・なわ跳びは「がんばり表」を利用し,子どもたちの意識が高まるようにしている。
室内でも紙飛行機を飛ばして遊びながら指先の使い方,腕の動かし方を自然に考えら
れるようにしていった。
②園内外の環境設定
・園庭にアスレチックジム等身体を使って遊べる固定遊具がある。
・広い起伏のある園庭・芝生のグランドがあり,裸足で遊ことができる。
・近くの小学校とは,年間を通して散歩やマラソン大会で校庭を走る等の交流をしてい
る。
④子どもへの啓発
・体の仕組みに興味が向くような話をし,練習をしたことが目に見えて分かるような
配慮をしている(小学校との交流・がんばり表など)。
【 留意点 】
体力測定の結果を参考に,本園の子ども達にはどの様な動き・経験が足りないのか職員
で話し合い,保育者が意識して自然と遊びの中で身に付けられるよう取り入れていくこ
とにした。それにより,遊びの幅も広がり,室内で遊んでいた子も積極的に戸外で遊ぶ
ようになった。
今後も引き続き様々な遊びを提案して,体を動かすことの楽しさを幼稚園生活の中で
感じていけるようにしていきたい。
28
楽しくボールの投げ方を身に付けよう
(
取



組
の
ポ
イ
ン
柏ひがし幼稚園
)
ト
友達と協力して行うことができる活動を取り入れる
行事や季節に応じた活動や遊びを,子ども達が自主的に行える環境を確保する
自らボールを作ることで,ボール遊びに興味を持てるようにする
園
で
の
取
組
事
例
<新聞紙ボール投げ>
保育室に輪をぶら下げて,その中にボールを投げ入れたり,的を設置して当てて遊んだ
りする環境を設定した。その際,的を夏祭りでみんなが作ったおみこしの写真や以前の行
事のテーマとなった恐竜などにして,興味・関心を持てるようにした。
クラスだより等で,保護者へも活動の様子を伝えた。家庭でも,新聞紙ボールを作って
遊んでいるという話を聞くことができた。
ボールの持ち方,足の向きなどの投げる姿勢・目線
などをわかりやすく伝え,どのようにすれば思った方
向に投げることができるのかを,自分で気づきながら
身に付けていく必要があるので,今後も継続的に様子
を見ていきたい。
【 留意点 】
 自由遊びの中で,子どもが自由に取り組めるように環境を設定した。ただし,子ど
も同士がぶつかって怪我をすることがないよう言葉かけなどの配慮をしてきた。
 的当ては,投げるところに線をつけて,順番にできるようにした。
 大きさや当てやすさでポイントをつけたり,的を時々変えたりして,飽きずに継続
して取り組めるようにしている。
29
目標を持ち,意欲を育てる運動遊び
(
取
組
の
ポ
イ
ン
加賀幼稚園
)
ト
○一人ひとりが目標を持ち,毎日運動遊びに取り組む。
○自由遊びでは固定遊具や鬼ごっこ・リレーをして遊ぶ姿が見られるので,保育時間中に
普段使う頻度の少ない道具を使って,運動を行ってみる。
園
で
の
取
組
事
例
<なわとび>
・個人用の縄跳びで,跳べた回数に
応じてテープを保育者に貼ってもらう。
(赤→10回,黄→20回,緑→50回,
銀→100回,金→200回…)
・100回以上→なわとびがんばったで
しょう,200回以上→なわとびマス
ターでしょうの賞状を各保育室に掲示
する。
・前跳びだけでなく,後ろ跳びやあやとびにチャレンジしたり,1 本の縄跳びで友達と一緒に跳んだり,
なわとびを繋げて長縄にして遊ぶ等,様々な姿が見られる。
<玉入れ>
・普段あまり使うことない道具を使って,保育中
の活動に入れてみた。
・クラス対抗にし,楽しみながらも意欲的に取り
組めるようにした。
・運動能力測定の結果から投げる力が弱い傾向が
あるので,これからも積極的に取り入れていき
たい。
【 留意点 】
○自由遊びの時だけであると,取り組む時間にも差が出るので,保育時間中にも行うよ
うにし,必ず保育者と園児一対一で関わり合えるようにした。
○自由遊びの際は周りで遊んでいる園児に危険がないよう,園庭の端のスペースで線を
引くなどして取り組んだ。
○玉入れではクラス対抗にする際,不平がないようルールを統一した。
30
生活の基本は遊びの中に!
(
取
組
の
ポ
イ
ン
晴山幼稚園
)
ト
・
「させられる」ではなく,子ども自身が一生懸命に取り組める遊びをみつけ,遊んでいく
中で体を動かしていく。
・園の環境を十分に活かし,遊びの選択肢を増やす。
園
で
の
取
組
事
クライミングウォール
木登り
ソリ滑り
例
ロープ登り
落ち葉遊び
鉄棒
鬼ごっこ
山登り
縄跳び
【 留意点 】
・子どもは自分の発達に合わせて,遊びを選んでいく。そのため,自由に遊べる雰囲気
作りと十分な時間をとる。
・子どもが遊びに満足して取り組めているかを見極め,取り組めていなければ取り組め
る遊びを提案する。
31
意欲的に運動あそびを楽しむ生活・環境
(
取
組
の
ポ
イ
ン
風早幼稚園
ト
○楽しみながら体力作りを行う。
○あそび・生活の中で,体を動かす楽しさ・喜びを感じる。
園
で
の
取
組
事
例
○園庭大型遊具でのあそび,砂場あそび(粗大運動・指先を使う)
○道具を使ったあそび(バランス・跳ぶ・リズム感・投げるなど・・・)
(その他)
○ルールのあるあそび(鬼ごっこ・へびじゃんけん・ドロケイなど)
○保育室でのあそび(微細運動)
○なわとび・大縄
【 留意点 】
○一人ひとりの成長に応じた目標を捉える。
○興味・関心を持てる道具の工夫,働きかけをする。
○十分に体を使い,自主的にあそぶことの出来る時間を保障する。
○日常のあそび・生活の中で「楽しい!」「やってみたい!」と思える運動あそびの
機会を多く作る。
○できる・できないという結果にとらわれず,楽しさを共有する中で運動への意欲を
さらに高める。
)
32
取
縄跳びと友だちになろう!!
組
の
ポ
イ
ン
(
ト
麗澤幼稚園
)
・年長での活動に向けて,はやめに縄跳びに触れる機会をつくる
・苦手意識を持つ前に,縄跳びの“楽しさ”を感じてもらいたい
園
で
の
取
組
事
例(年中組)
<親子で縄跳びにチャレンジ!>
○ 縄跳びの導入として,1学期の保育参観に親子で縄跳びをする機会を設けた。
(指導例) ★…指導のポイント
縄遊び
短縄を半分に畳み,親子で横並びに持ち,ジェットコースターごっこ(★手を離さない)
準備体操
縄跳びを下において・・・手ぶらぶら,手をつないで屈伸,ジャンプ
(★タイミングを合わせる )
ジャンプの体操
①へびに見立てた縄を踏まないようにそっと飛び越える(★つま先で着地 )
②前後に飛ぶ (★前とび,後ろとびをイメージ )
※親が見本をしてから子が行う
まわす体操
①縄を半分に畳んで両手で持ち,身体をくぐらせる 「パンツを履こう!」
★子がやってから,親が同じ長さで行うと楽しい!
②縄を持って歩きながら回す(駆け足とびに繋がる)
★親への声かけ 「よく見てあげてください!」→「慣れたら走って→両足とび」
「おうちの方,前跳びのお手本みせてあげてください!」
親子で縄跳び
①縄跳びを下に置いて,ジャンプのタイミングを合わせる
★「ママを良く見てね!」
「せーの!」
②ジャンプにあわせて飛ぶ(親は縄を回す)
★できた!跳べた!等の楽しさを重視。できなくてもいいということを保護者
にも伝える
結果→①縄跳びを使って運動遊びを楽しみ,ご家庭でも親子で取り組んでいただけるような遊びの提案もすること
ができた。また,一緒に取り組むことで,保護者の方も子どもへの縄跳びの教え方がわかった様子だった。
②1人で跳ぶことは難しくても,親子で一緒に跳ぶことで達成感を感じやすかった。
<大縄にチャレンジデー>
“ヘビを跳び越える”など簡単な項目が書かれたチャレンジカードを制作し,達成できたらシールを貼った。
結果→達成感を味わうと共に,自信をつけ自由遊びの時間にも大縄に意欲的に取り組むようになった。縄をよく見
ることや,跳び越すタイミングを掴める様になってきた。
※運動会での障害かけっこに“大縄の大波を跳び越える”という種目を取り入れた。
<体育指導> ※専門教諭による指導の時間
大縄を全員で一斉にくぐる,短縄を使って縄遊び~前跳びの指導 など
<ゴム跳び>・雨の日の保育室にゴム跳びを用意し,自由に跳んで遊んだ。両足跳びの練習になった。
【 留意点 】
・はじめての縄跳びのため,出来なくても良いということを保護者にも伝え,各家庭で
も気軽に試して頂けるよう声かけをし,縄跳びの“楽しさ”を感じてもらえるように
配慮。
・苦手意識を持つ子へのフォロー(一斉活動中でも個人的に声をかけるなど)
33
投げてみよう!当ててみよう!
取
組
の
ポ
イ
ン
ト
(
松葉幼稚園
)
・運動能力測定時の子ども達の姿や測定結果などから,ボールを投げるという経験が
少ないことが把握できたので,今後の活動に活かす。
・投げる動きを様々な遊びの中に取り入れ,投げる力を身につけていく。
・投げるコツをつかみ,目標物に向かって投げられるようになる。
園
で
の
取
組
事
例
<マイボールで遊ぼう!>(年少組)
<箱に投げ入れる・ペットボトル
のピンに当てる>
・自主活動時,いつでも遊ぶこと
・室内で遊べるマイボールを作成。
素材は新聞紙を丸め,ガムテープ
ができる。
・継続していくように,遊び方に
工夫を加えていく。
でまとめたもの。
<ねらいを定めて,投げてみよう!>(年中・年長組)
<的当てをする>
的の高さを変えたり,的までの長さを
変えたりするなど,子どもが自分で的
を選び,挑戦できるようにする。
<紙飛行機を飛ばす>
飛行機を手から放すタイミングをつかむ。
<中当てをする>
動く目標(人)に向かって,ボールを投げる。
【 留意点 】
・年少組で取り組んだマイボールは,軽くて握りやすく,当たっても痛くないので遊びや
すい。子どもは,自分で作ったボールということで愛着もわくようだ。また,室内は風
の影響を受けることがなく,年少児でも的をねらいやすい。
・サッカーゴールを利用した的当ては,転倒することもあるので安全面には十分気を付け
る。
・形を変えて遊びを広げていくことで,投げることに対しての苦手意識や抵抗感が少なく
なっていく。
・教師が一緒に遊びに誘ったり,出来るようになったことを喜び合ったりすることで,子
どものやる気や頑張り,楽しさが膨み,次への意欲へとつながっていく。
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